JP2509578Y2 - ディスクカ―トリッジ用キャリングケ―ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 ディスクカートリッジを持ち運ぶ場合等に、このディ
スクカートリッジを保護するためのディスクカートリッ
ジ用キャリングケースに関する。

〔従来の技術〕

近年においては、光ディスク等のディスク状記録媒体
を記録再生装置に装着して、ディスク状記録媒体に書き
込まれた情報を再生している。このようなディスク状記
録媒体は、これが破損したり、塵埃が付着したりするの
を防止するために、通常は硬いプラスチック製のケース
に収納されている。ここで、ディスク状記録媒体はケー
スに収納されていても、落下させたりして強い衝撃力が
加わったりすると、まずケースが割れて、次にこのディ
スク状記録媒体が破損してしまうという虞があった。

そこで、ディスクカートリッジを持ち運ぶ場合には、
このディスクカートリッジをキャリングケースに収納し
たりしている。第４図に示すようにキャリングケースは
収納半片101とこの収納半片101を覆う蓋半片102とから
なり、収納半片101の周縁にはディスクカートリッジ103
を嵌め込んで収納するための収納壁部104が形成されて
いる。収納されたディスクカートリッジ103を取り出す
ために、収納壁部104の一箇所には切欠部分104aが形成
されている。切欠部分104aからディスクカートリッジ10
3に指を当てがって、このディスクカートリッジ104を収
納壁部104から取り出すようにしている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、このような従来のディスクカートリッ
ジ用キャリングケースにあっては、切欠部分104aが収納
壁104の一箇所にしか形成されていないために、ディス
クカートリッジ103が収納壁部104にぴったり嵌め込まれ
ている場合には、一箇所の切欠部分104aからディスクカ
ートリッジ103に指を当てがってもこの収納壁部104から
取り出しにくいという問題があった。

〔課題を解決するための手段〕

このような問題点を解決するために、本考案にあって
は、相互に合わせることができるディスクカートリッジ
を収納する収納半片１とこの収納半片１を開閉自在に閉
塞する蓋半片２とからなり、前記収納半片１の周縁にデ
ィスクカートリッジが嵌め込まれて収納される収納壁部
４が設けられ、前記蓋半片２の周縁に前記収納壁部４に
その外周から嵌合する蓋壁部７が設けられたディスクカ
ートリッジ用キャリングケースにおいて、前記収納壁部
４の相互に対向する箇所に該収納壁部４を内外に貫通す
る一対の切欠部4a,4bを設け、前記蓋壁部７に前記一対
の切欠部4a,4bを塞ぐ突出部7a,7bを設けた構成とするも
のである。

〔作用〕

ディスクカートリッジが嵌め込まれる収納壁部の相互
に対向する箇所には、一対の切欠部が設けられているの
で、この切欠部から前記ディスクカートリッジに指を当
てることができ、このためのディスクカートリッジをこ
の両側から挟むようにしてつかむことができる。したが
って、ディスクカートリッジが収納壁部にぴったり嵌め
込まれていても、このディスクカートリッジをこの両側
から挟むようにしてつかめば、収納壁部から容易に取り
出すことができる。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に基づいて説明する。第１図ない
し第３図は本考案に係るディスクカートリッジ用キャリ
ングケースの一実施例を示す図である。

第１図に示すようにこのキャリングケースは収納半片
１とこの収納半片１を覆う蓋半片２とからなっている。
収納半片１は全体が略矩形の基板部３とこの周縁に形成
されディスクカートリッジ５が嵌め込まれて収納される
収納壁部４とからなり、基板部３と収納壁部４とは薄い
プラスチックによって一体成形したものである。このた
め、収納半片１に衝撃力が加わっても弾性変形するだけ
で割れたりしない。

収納壁部４は四角形の枠体となっており、収納壁部４
の第１図中左上方および右下方の相互に対向する箇所に
はそれぞれ一対の切欠部分4a,4bが設けられている。す
なわち、切欠部分4a,4bには収納壁部４が形成されてお
らず、またこの収納壁部４の切欠部分4a,4bが設けられ
た端部は断面略円弧状となっている。このため、切欠部
分4a,4bから収納壁部４に収納されたディスクカートリ
ッジ５の外周縁に指を当てがうことができる。

また、蓋半片２は全体が矩形の基板部６とこの基板部
６の周縁に形成され収納壁部４に外側から嵌合する蓋壁
部７とからなっており、基板部６と蓋壁部７とは前記同
様に薄いプラスチックによって一体成形したものであ
り、蓋半片２も衝撃力が加わっても同様に弾性変形する
だけで割れたりしない。蓋壁部７は四角形の枠体となっ
ており、前記切欠部分4a,4bに対応嵌合する突出部7a,7b
が蓋壁部７の第１図中左上方および右下方の箇所に一対
に形成されている。さらに蓋壁部７の第１図中左下方の
箇所には凹部7cが形成され、この凹部7cは収納半片１に
合わせられた蓋半片２を開け易くするために指がかかる
ようにしている。

収納半片１に蓋半片２を合わせると、収納壁部４に蓋
壁部７が嵌合するが、収納壁部４からこれに合わせられ
た蓋壁部７が容易に外れないようにするために、蓋壁部
７と収納壁部４とにはそれぞれ第２図および第３図に示
すように、相互に嵌合可能な突部８と窪み部９とが形成
されている。また、蓋壁部７と収納壁部４とには第１図
に示すように、突部８と窪み部９とが確実に、嵌合する
ように相互に嵌合可能な案内突部10と案内溝部11とがそ
れぞれ形成されている。

収納半片１および蓋半片２の外側（第１図中下側）に
は一枚のビニール製のカバー12が張られており、このカ
バー12によって収納半片１と蓋半片２とは一体となって
いる。収納半片１と蓋半片２とを合わせると、キャリン
グケースはカバー12で覆われている形となり、このキャ
リングケースを誤って落してしまっても、まずこのビニ
ール製のカバー12で落下の際の衝撃はかなり緩げられ
る。

ところで、キャリングケースに収納したディスクカー
トリッジをこれから取り出すためには、収納半片１と蓋
半片２とを第１図に示すように大きく開ける。収納壁部
４内に嵌め込まれて収納されているディスクカートリッ
ジ５には切欠部分4a,4bから指を当ててることができ、
このためディスクカートリッジ５をこの両側から挟むよ
うにしてつかむことができる。したがって、ディスクカ
ートリッジ５が収納壁部４にぴたり嵌め込まれていて
も、このディスクカートリッジ５をこの両側から挟むよ
うにしてつかめば、収納壁部４から容易に取り出すこと
ができる。

〔考案の効果〕 以上説明したように本考案によれば、蓋を開いてディ
スクカートリッジを取り出すとき、一対の切欠部が収納
壁部を内外に貫通しているので指をディスクカートリッ
ジに引っ掛けやすく、このためディスクカートリッジを
簡易かつ迅速に収納壁部外に取り出すことができる。ま
た、蓋を閉じたとき突出部が切欠部を覆いケースを密閉
するのでディスクカートリッジを塵埃等から保護するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】 第１図ないし第３図は本考案に係るディスクカートリッ
ジ用キャリングケースの一実施例を示す図であり、第１
図はこのキャリングケースの収納半片と蓋半片とを開い
た状態を示す斜視図、第２図および第３図はそれぞれ第
１図におけるＡ矢視図およびＢ矢視図であり、第４図は
従来のキャリングケースの収納半片と蓋半片とを開いた
状態を示す斜視図である。 １……収納半片、２……蓋半片、４……収納壁部、4a,4
b……切欠部分。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】相互に合わせることができるディスクカー
   トリッジを収納する収納半片とこの収納半片を開閉自在
   に閉塞する蓋半片とからなり、前記収納半片の周縁にデ
   ィスクカートリッジが嵌め込まれて収納される収納壁部
   が設けられ、前記蓋半片の周縁に前記収納壁部にその外
   周から嵌合する蓋壁部が設けられたディスクカートリッ
   ジ用キャリングケースにおいて、前記収納壁部の相互に
   対向する箇所に該収納壁部を内外に貫通する一対の切欠
   部を設け、前記蓋壁部に前記一対の切欠部を塞ぐ突出部
   を設けたことを特徴とするディスクカートリッジ用キャ
   リングケース。