JP2507602B2

JP2507602B2 - ペットフ−ド、ペットフ−ド用物消臭剤およびペットの物消臭方法

Info

Publication number: JP2507602B2
Application number: JP1150621A
Authority: JP
Inventors: 邦彦池田
Original assignee: Nippon Mining Co Ltd
Current assignee: Eneos Corp
Priority date: 1989-06-15
Filing date: 1989-06-15
Publication date: 1996-06-12
Anticipated expiration: 2011-06-12
Also published as: JPH0319656A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、ペットフード、ペットフード用***物消臭
剤およびペットの***物消臭方法に関し、詳しくは、ペ
ットが本発明の飼料を食したとき、ペットが***する糞
尿の臭いが減少するものであるペットフード、ペットフ
ード用***物消臭剤およびペットの***物消臭方法に関
する。

［従来の技術］ペットの***する糞尿の悪臭を経口的に押さえる方法
としては、ゼオライトや乳酸菌などを投与する方法が知
られている。また、ペットの糞便の悪臭の発散を少なく
するために、ポリアクリル酸金属塩を含有させたペット
用飼料なども提案されている（特開昭61−202661号公
報）。

一方、ツバキ科植物及びクスノキ科植物の抽出物や乾
溜物には、フラボン系化合物、不飽和アルデヒド化合
物、有機酸（タンニン酸等）等が多数含まれており、硫
化水素、メルカプタン類、アミン化合物等ほとんどあら
ゆる種類の有臭成分に対して消臭効果を有することは既
に公知である（例えば、特公昭58−18098号公報）。ま
た、これらの抽出物や乾溜物は、珪藻土のような多孔性
無機質の担体に含浸したり、紙や布等に含ませて粒状、
粉状、シート状、その他様々な形状に成形して、消臭し
たい場所に置いたり、散布したり、あるいは悪臭発生物
を覆ったりして利用することが知られている。

［発明が解決すべき問題点］しかし、ペットの***物の悪臭を減じるために前述の
ゼオライトや乳酸菌を経口投与する方法の効果は必ずし
も十分ではない。また、ポリアクリル酸金属塩は、人を
対象とする食品に増粘剤等として添加が認められている
ものの、その添加量はごく少量に限られている。従っ
て、投与の対象がペットではあっても大量に投与するこ
とは好ましくない。

また、ツバキ科植物の抽出物等については、これを含
む各種の成形物を、悪臭を放つ動物の***物の周囲に放
置したり、散布するこはあっても、動物に経口投与して
その***物の臭気を減少させようとする試みはなされて
いないのが現状である。

［問題を解決するための手段］本発明者らは、前記の問題点を解決すべく種々研究の
結果、茶葉の抽出物を***物消臭成分としてペットフー
ドの飼料に対して混合すると、ペットが***する***物
の臭気が著しく減少することを見いだし、本発明に到達
した。

即ち、本発明は、ペット用の飼料と、茶葉の生葉もし
くは乾燥葉の抽出物からなる***物消臭成分とを含有し
ていることを特徴とする、ペットフードに係るものであ
る。

また、本発明は、ペットの***物を消臭するためにペ
ットフードに含有させるための***物消臭剤であって、
茶葉の生葉もしくは乾燥葉の抽出物からなることを特徴
とする、ペットフード用***物消臭剤に係るものであ
る。

また、本発明は、ペットの***物を消臭するための方
法であって、茶葉の生葉もしくは乾燥葉の抽出物からな
る***物消臭成分を、ペットフードの飼料中に含有させ
ることを特徴とする、ペットの***物消臭方法に係るも
のである。

本発明においては、特に消臭成分を多量に含有してお
り、かつ不純物の少ないという点で茶葉を使用する。具
体的には、茶葉の生葉の抽出物または乾燥葉の抽出物を
***物消臭成分として使用する。こうした抽出物は、茶
葉の生葉または乾燥葉を、水やアルコール系溶剤によっ
て抽出することによって得ることができ、この第一段階
の抽出物を更に精製することもできる。例えば、茶葉の
生葉または乾燥葉を、アルコール系の有機溶剤等で抽出
し、その抽出物を活性炭素等で脱色処理する特開昭60−
122566号公報に示される方法などによって、抽出物を製
造することができる。

本発明のペットフードは、固形、粒状、ペレット状、
練り状などの形態及びドライタイプ、セミモイストタイ
プ、あるいは缶詰などのタイプ等に特に制限されない。
また、原料としては、ペットの飼料として使用し得るも
のなら特に制限はなく、例えばキャットフードの原料と
しては、とうもろこし、マイロ、魚粉、大豆粕、小麦
粉、脱脂粉乳、肉粉、肉骨粉、動植物油、ふすま、調味
料、ミネラル類、ビタミン類、着色料などの組合せがあ
る。缶詰タイプの場合には魚介類や肉類が主な原材料と
してあげられる。

本発明のペットフードは、例えば従来のペットフード
製造の過程において適当な工程で茶葉の抽出物をペット
フードの材料に添加混合し、または該抽出物の溶液をペ
ットフードに振りかけて製造することができる。なお、
本発明のペットフードは、市販のペットフードに茶葉の
抽出物を添加混合したり、振りかけてもつくることもで
きる。

本発明において茶葉の抽出物の添加量は、飼料100部
（重量）当たり0.001〜0.05部、好ましくは0.002〜0.01
部を添加すればよい。添加量が少ないと***物の臭いを
消す効果が少なく、多いと経済的でないばかりでなく、
飼料本来の味を損なうことがあるため、好ましくない。

本発明のペットフードを投与する対象となるペットと
しては犬、猫、猿、モルモット、マウス、ラットなどが
あげられ、家庭で飼育されるほとんどのペットや研究所
などで飼育される実験動物等があげられる。

以下、実施例に基づいて本発明をより詳しく説明す
る。

実施例１キャットフード鮪の良質な肉部を人間を対象とする食料として取った
残りの部分（以下鮪のあらという）を主原料として、ウ
ェット（缶詰）タイプのキャットフードをつくる場合、
まず、鮪のあらから骨を身取り機で取り除き、肉と骨に
分ける。肉を缶に所定量（160g）詰め、注液機にて茶葉
抽出エキス20mg、ビタミン類50mgを添加し真空巻締めを
して缶を密閉する。その後、加熱室で115℃で75分間殺
菌を行い、冷却して猫用の缶詰を得た。この内容物の成
分組成は第１表に示すとおりであった。

なお、同表中の茶葉抽出エキスは、茶葉抽出物50％、
水分50％で構成され、また、茶葉抽出エキス20mgは内容
量160gの缶詰への添加量を示す。

官能試験で製造したキャット飼料を（Ａ）とし、茶葉抽出エキ
スを添加しない以外は（Ａ）と同じものを別途製造し、
これを（Ｂ）とした。これら（Ａ）、（Ｂ）を用いて茶
葉抽出物添加の効果を官能試験にて評価した。

被検猫は、専らマンション等の室内にて飼育され、家
の外には出ず、糞尿を家の中の専用トイレに***する猫
を選び出し、14匹ずつの（Ａ）を与えるグループおよび
（Ｂ）を与えるグループの２グループをつくった。個々
の猫の飼い主に、（Ａ）、（Ｂ）飼料の違いについては
説明せず、どちらか一方の飼料を７日間連続して与えて
もらうとともに糞尿の臭いを従来と比較して評価しても
らった。（Ａ）あるいは（Ｂ）の飼料の投与は猫１匹に
つき、１日に１缶（160g）を１回もしくは２回に分けて
投与し、不足する場合には従来より与えている飼料で補
充した。

１匹ごとの猫の排便、排尿直後の糞あるいは尿の臭い
を、飼い主に嗅いでもらい従来と比較し、次の基準で官
能評価した。

◎：非常に少なくなった ○：かなり少なくなった＝：特に変化はなかった ×：逆に強くなった官能試験の結果を、尿について第２表に示し、糞につ
いて第３表に示す。（Ａ）を投与した14匹の猫のうち、
２匹の猫は（Ａ）を食べなかったため、結局（Ａ）は12
匹、（Ｂ）は14匹での試験結果である。なお、（Ａ）を
食しない２匹の猫は、確認したところ、本試験の飼料の
内容が従来と大幅に異なったためか（Ｂ）も食べること
はなかった。

第２表および第３表に示す結果から明らかなように、
***物の臭気は、糞尿ともに茶葉抽出部を含有する本発
明の実施例であるキャット飼料（Ａ）を食した猫の方が
減少していることがわかる。

実施例２ドックフードとうもろこし粉 36kg 小麦粉 21kg ミートミール 20kg チキンミール 35kg 動物性油脂 6kg 上記割合の各種原材料に茶葉抽出エキスを10g、さら
に少量のビタミン剤、合成着色料、抗酸化剤を配合し、
水を加えて調合攪拌槽により均一に攪拌混練りし、次い
で押出し成型機にて柱状に成形したのち、こうして得ら
れた成型物をコンベア式の乾燥機にて加熱乾燥してドラ
イタイプのドッグフード100kgを得た。

［発明の効果］以上説明したように、本発明によれば、茶葉の生葉ま
たは乾燥葉の抽出物からなる***物消臭成分をペットフ
ード用飼料に添加することによって、このペットフード
を食するペットの***物の臭気が減少する効果と共にア
パートやマンションなどの密閉された部屋の中でもペッ
トが飼いやすくなるという格別の効果を有するものであ
る。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ペット用の飼料と、茶葉の生葉もしくは乾
燥葉の抽出物からなる***物消臭成分とを含有している
ことを特徴とする、ペットフード。
【請求項２】前記飼料を100重量部と前記***物消臭成
分を0.001〜0.05重量部とを含有していることを特徴と
する、請求項１記載のペットフード。
【請求項３】ペットの***物を消臭するためにペットフ
ードに含有させるための***物消臭剤であって、茶葉の
生葉もしくは乾燥葉の抽出物からなることを特徴とす
る、ペットフード用***物消臭剤。
【請求項４】ペットの***物を消臭するための方法であ
って、茶葉の生葉もしくは乾燥葉の抽出物からなる***
物消臭成分を、ペットフードの飼料中に含有させること
を特徴とする、ペットの用***物消臭方法。
【請求項５】前記飼料100重量部に対し前記***物消臭
成分を0.001〜0.05重量部を含有させることを特徴とす
る、請求項４記載のペットの***物消臭方法。