JP2503380B2 - 平角線の製造方法 - Google Patents
平角線の製造方法Info
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- JP2503380B2 JP2503380B2 JP3035649A JP3564991A JP2503380B2 JP 2503380 B2 JP2503380 B2 JP 2503380B2 JP 3035649 A JP3035649 A JP 3035649A JP 3564991 A JP3564991 A JP 3564991A JP 2503380 B2 JP2503380 B2 JP 2503380B2
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- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、平角線の製造方法に関
し、特に複合タイプの平角線の製造方法に関する。
し、特に複合タイプの平角線の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、電線等の線材として断面円形状の
ものに加え、断面矩形状の平角線が使用されるようにな
った。
ものに加え、断面矩形状の平角線が使用されるようにな
った。
【０００３】図４には、従来の製造方法による線材の断
面形状の変化が示されている。図において、（Ａ）が圧
延加工前の複合線材１０の断面、（Ｂ）が圧延加工後の
平角線の断面形状を示す。複合線材１０は、中心のコア
材１２とその周囲に形成された錫，アルミニウム等の軟
質金属の被覆材１４とによる複合構造を採り、複合線材
１０を矩形断面に成形する際には、矩形の凹部を有する
圧延ロールを通過させている。
面形状の変化が示されている。図において、（Ａ）が圧
延加工前の複合線材１０の断面、（Ｂ）が圧延加工後の
平角線の断面形状を示す。複合線材１０は、中心のコア
材１２とその周囲に形成された錫，アルミニウム等の軟
質金属の被覆材１４とによる複合構造を採り、複合線材
１０を矩形断面に成形する際には、矩形の凹部を有する
圧延ロールを通過させている。
【０００４】ところが、このように円形断面の複合線材
１０から直接圧延加工によって矩形に成形すると、被覆
層の幅方向へのメタルフローが角部に集中してしまい、
複合線材１０の角部にバリ１６が形成されてしまう。平
角線にバリ１６が形成されると、当該バリ１６の部分か
ら被覆材１４が剥離し、製品の品質を低下させる。
１０から直接圧延加工によって矩形に成形すると、被覆
層の幅方向へのメタルフローが角部に集中してしまい、
複合線材１０の角部にバリ１６が形成されてしまう。平
角線にバリ１６が形成されると、当該バリ１６の部分か
ら被覆材１４が剥離し、製品の品質を低下させる。
【０００５】このため、従来は被覆材１４の厚みを薄く
したり、圧延時の圧下率を下げることによってバリ１６
の縮小化を図っていた。また、バリ１６が発生した場合
には、圧延加工後に熱処理によってバリ１６を溶融させ
ることによって、バリ１６を除去していた。
したり、圧延時の圧下率を下げることによってバリ１６
の縮小化を図っていた。また、バリ１６が発生した場合
には、圧延加工後に熱処理によってバリ１６を溶融させ
ることによって、バリ１６を除去していた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように被覆材１４の厚みを薄くしたり、圧延時の圧下率
を下げる方法では、平角線の製造範囲（構造条件）が限
定されてしまう。
ように被覆材１４の厚みを薄くしたり、圧延時の圧下率
を下げる方法では、平角線の製造範囲（構造条件）が限
定されてしまう。
【０００７】また、圧延加工後に熱処理によってバリ１
６を溶融させる方法は、被覆材１４が低融点の場合に限
定される他、製造工程の増加により製造コストのアップ
につながるという問題点があった。
６を溶融させる方法は、被覆材１４が低融点の場合に限
定される他、製造工程の増加により製造コストのアップ
につながるという問題点があった。
【０００８】
【発明の目的】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
であり、低コスト、且つ被覆層の厚さ等の構造上の制限
を受けずに角部にバリのない高品質な平角線を製造でき
る平角線の製造方法を提供することを目的とする。
であり、低コスト、且つ被覆層の厚さ等の構造上の制限
を受けずに角部にバリのない高品質な平角線を製造でき
る平角線の製造方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、圧延加工等によって外周部に軟質金属の被
覆層を有する断面矩形の平角線を製造する平角線の製造
方法において、断面円形の線材の周上に軟質金属の被覆
層を形成した複合線材の断面を楕円状に成形し、次いで
矩形に成形している。
するために、圧延加工等によって外周部に軟質金属の被
覆層を有する断面矩形の平角線を製造する平角線の製造
方法において、断面円形の線材の周上に軟質金属の被覆
層を形成した複合線材の断面を楕円状に成形し、次いで
矩形に成形している。
【００１０】
【作用】上記のように本発明に係る平角線の製造方法に
おいては、断面円形の線材の周上に軟質金属の被覆層を
形成した複合線材の断面を楕円状に成形し、次いで矩形
に成形しているため、複合線材を成形する時に、被覆層
の幅方向へのメタルフローが角部に集中せずに全体に分
散される。
おいては、断面円形の線材の周上に軟質金属の被覆層を
形成した複合線材の断面を楕円状に成形し、次いで矩形
に成形しているため、複合線材を成形する時に、被覆層
の幅方向へのメタルフローが角部に集中せずに全体に分
散される。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
つつ詳細に説明する。図１には実施例に係る平角線の製
造装置２０の概略構成が示されている。
つつ詳細に説明する。図１には実施例に係る平角線の製
造装置２０の概略構成が示されている。
【００１２】この製造装置２０は、断面円形の線材の周
上に軟質金属の被覆層を形成した複合線材１０を供給す
る線材供給リール２２と、圧延加工された複合線材１０
を巻き取る巻取リール２４と、複合線材１０の移送をカ
イドする２つのガイドロール２６，２８と、複合線材１
０の張力を調整するダンサーロール３０，３２と、第１
パスを実行する引抜き加工ロール３４，３５と、第２パ
スを実行する圧延ロールセット３６と、複合線材１０を
駆動する駆動ローラ３８とから構成されている。
上に軟質金属の被覆層を形成した複合線材１０を供給す
る線材供給リール２２と、圧延加工された複合線材１０
を巻き取る巻取リール２４と、複合線材１０の移送をカ
イドする２つのガイドロール２６，２８と、複合線材１
０の張力を調整するダンサーロール３０，３２と、第１
パスを実行する引抜き加工ロール３４，３５と、第２パ
スを実行する圧延ロールセット３６と、複合線材１０を
駆動する駆動ローラ３８とから構成されている。
【００１３】図２には、本実施例の特徴部分である引抜
き加工ロール３４，３５の構成が示されている。引抜き
加工ロール３４，３５は、外周の略中央に半楕円状の凹
部３４ａ，３５ａがそれぞれ形成されており、両者を対
向当接させることによって、当接部分に楕円状の隙間が
形成されるようになっている。
き加工ロール３４，３５の構成が示されている。引抜き
加工ロール３４，３５は、外周の略中央に半楕円状の凹
部３４ａ，３５ａがそれぞれ形成されており、両者を対
向当接させることによって、当接部分に楕円状の隙間が
形成されるようになっている。
【００１４】次に、以上のように構成された製造装置２
０を用いた本実施例に係る平角線の製造方法について、
図１及び図２に加えて図３を参照して説明する。図３に
は、製造装置２０によって加工される複合線材１０の断
面形状の変化が示されている。
０を用いた本実施例に係る平角線の製造方法について、
図１及び図２に加えて図３を参照して説明する。図３に
は、製造装置２０によって加工される複合線材１０の断
面形状の変化が示されている。
【００１５】供給リール２２から供給された複合線材１
０のＡ点における断面は、図３（Ａ）に示されているよ
うに円形状をしている。複合線材１０は、駆動ローラ３
８によって駆動され、引抜き加工ロール３４，３５によ
り、Ｂ点における断面は図３（Ｂ）のように楕円状とな
る。次に複合線材１０は圧延ロールセット３６によって
圧延加工され、Ｃ点における断面は図３（Ｃ）のように
略矩形状に成形される。この際、複合線材１０は既に楕
円状に成形されているため、被覆材１４の幅方向へのメ
タルフローが角部に集中せずに分散され、角部にバリの
ない外周滑らかな平角線が製造される。
０のＡ点における断面は、図３（Ａ）に示されているよ
うに円形状をしている。複合線材１０は、駆動ローラ３
８によって駆動され、引抜き加工ロール３４，３５によ
り、Ｂ点における断面は図３（Ｂ）のように楕円状とな
る。次に複合線材１０は圧延ロールセット３６によって
圧延加工され、Ｃ点における断面は図３（Ｃ）のように
略矩形状に成形される。この際、複合線材１０は既に楕
円状に成形されているため、被覆材１４の幅方向へのメ
タルフローが角部に集中せずに分散され、角部にバリの
ない外周滑らかな平角線が製造される。
【００１６】なお、上記実施例においては、複合線材１
０の断面を楕円状に成形するのに引抜加工を採用してい
るが、引抜加工に限定されず圧延加工等他の加工方法で
あっても差し支えない。また、楕円成形，矩形成形の２
パスによって最終的な形態に成形しているが、３パス以
上の工程を経るようにしても良い。
０の断面を楕円状に成形するのに引抜加工を採用してい
るが、引抜加工に限定されず圧延加工等他の加工方法で
あっても差し支えない。また、楕円成形，矩形成形の２
パスによって最終的な形態に成形しているが、３パス以
上の工程を経るようにしても良い。
【００１７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、断面円形の線材の周上に軟質金属の被覆層を形成し
た複合線材の断面を楕円状に成形し、次いで矩形に成形
しているため、圧延加工等によって最終的に断面を矩形
に成形する際に、前記複合線材の被覆層の幅方向へのメ
タルフローが角部に集中せずに全体に分散され、従っ
て、被覆層の厚さ等を調整することなく、角部にバリの
ない高品質な平角線を容易、且つ低コストで製造できる
という効果がある。
は、断面円形の線材の周上に軟質金属の被覆層を形成し
た複合線材の断面を楕円状に成形し、次いで矩形に成形
しているため、圧延加工等によって最終的に断面を矩形
に成形する際に、前記複合線材の被覆層の幅方向へのメ
タルフローが角部に集中せずに全体に分散され、従っ
て、被覆層の厚さ等を調整することなく、角部にバリの
ない高品質な平角線を容易、且つ低コストで製造できる
という効果がある。
【図１】図１は、実施例に係る平角線の製造装置の構成
を示す概略図である。
を示す概略図である。
【図２】図２は、実施例の要部の構成を示す正面図であ
る。
る。
【図３】図３（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）は、実施例の作用
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図４】図４は（Ａ），（Ｂ）は、従来技術の作用を示
す断面図である。
す断面図である。
１０ 複合線材 １２ コア材 １４ 被覆材 １６ バリ ２０ 平角線製造装置 ２２ 線材供給リール ２４ 巻取リール ２６，２８ ガイドローラ ３０，３２ ダンサーローラ ３４，３５ 引抜き加工ロール ３４ａ，３５ａ 楕円形凹部 ３６ 圧延ロールセット ３８ 駆動ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−59873（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−43584（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−95403（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−167087（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−207509（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−215008（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】圧延加工等によって外周部に軟質金属の被
覆層を有する断面矩形の平角線を製造する平角線の製造
方法において、断面円形の線材の周上に軟質金属の被覆
層を形成した複合線材の断面を楕円状に成形し、次いで
矩形に成形することを特徴とする平角線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3035649A JP2503380B2 (ja) | 1991-02-04 | 1991-02-04 | 平角線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3035649A JP2503380B2 (ja) | 1991-02-04 | 1991-02-04 | 平角線の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04249011A JPH04249011A (ja) | 1992-09-04 |
| JP2503380B2 true JP2503380B2 (ja) | 1996-06-05 |
Family
ID=12447726
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3035649A Expired - Lifetime JP2503380B2 (ja) | 1991-02-04 | 1991-02-04 | 平角線の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2503380B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4435402A1 (de) * | 1994-10-04 | 1996-04-11 | Thyssen Draht Ag | Verfahren zur Oberflächenbeschichtung von Profildrähten |
| DE19757331C1 (de) | 1997-12-22 | 1999-05-06 | Siemens Ag | Verfahren zur Herstellung eines bandförmigen Mehrkernsupraleiters mit Hoch-T¶c¶-Supraleitermaterial und mit dem Verfahren hergestellter Supraleiter |
| JP2010089099A (ja) | 2008-10-03 | 2010-04-22 | Aisin Seiki Co Ltd | ローラダイス装置と絶縁コイルの製造方法及び巻き線装置 |
| JP5585544B2 (ja) * | 2011-06-20 | 2014-09-10 | 日立金属株式会社 | 平角エナメル線の製造方法 |
| JP5737273B2 (ja) * | 2012-11-15 | 2015-06-17 | 株式会社デンソー | 固定子巻線、および、固定子巻線の製造方法 |
| CN113695399B (zh) * | 2021-09-14 | 2023-03-03 | 鞍钢股份有限公司 | 一种双金属复合大圆坯开方坯的轧制方法 |
| CN114334281A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-12 | 苏州南达金属科技有限公司 | 一种模具拉伸轧制的铜包铝扁线的制备工艺 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5359873A (en) * | 1976-11-10 | 1978-05-30 | Yasuma Nagaoka | Method of manufacturing insulated wire |
| JPS5917483B2 (ja) * | 1977-09-13 | 1984-04-21 | 住友電気工業株式会社 | 平角絶縁電線の製造方法 |
| JPS5695403A (en) * | 1979-12-28 | 1981-08-01 | Fujikura Ltd | Manufacture of flat wire |
| JPS58167087A (ja) * | 1982-03-26 | 1983-10-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 導電棒の製造法 |
| JPS59207509A (ja) * | 1983-05-11 | 1984-11-24 | 住友電気工業株式会社 | 平角絶縁電線の製造方法 |
| JPH02215008A (ja) * | 1989-02-16 | 1990-08-28 | Hitachi Cable Ltd | 複合平角線の製造方法 |
-
1991
- 1991-02-04 JP JP3035649A patent/JP2503380B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04249011A (ja) | 1992-09-04 |
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