JP2502804Y2

JP2502804Y2 - ディスク装置

Info

Publication number: JP2502804Y2
Application number: JP371792U
Authority: JP
Inventors: 渡辺　　孝; 和夫横田
Original assignee: Teac Corp
Current assignee: Teac Corp
Priority date: 1992-02-04
Filing date: 1992-02-04
Publication date: 1996-06-26
Anticipated expiration: 2006-06-26
Also published as: JPH0567984U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はディスク装置に係り、特
にディスクカートリッジ挿入側にディスクカートリッジ
の挿入口を有した化粧パネルを設け、且つ薄型化が図ら
れたディスク装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図９乃至図１１夫々は従来のディスク装
置の一例の正面図を示す。各図中、４，５，６夫々は、
ディスク装置１，２，３の前面の化粧パネルであるフロ
ントベゼル、４ａ，５ａ，６ａ夫々はフロントベゼル
４，５，６に設けられたディスクカートリッジ（図示せ
ず）の挿入口、７，８，９夫々はディスク装置１，２，
３の内部に設けられたディスクカートリッジ装着脱機構
（図示せず）に付設されると共に、フロントベゼル４，
５，６を挿通してフロントベゼル４，５，６の前面側に
配設されており、後方に押すことによりディスクカート
リッジを上記挿入口４ａ，５ａ，６ａから外へ排出する
イジェクトボタンである。

【０００３】図９は薄型化される前のディスク装置１を
示す。図１０は上記ディスクカートリッジ装着脱機構の
改善により薄型化を図ったディスク装置２を示す。図１
１は図示されていないディスク装置内部のディスクカー
トリッジ装着脱機構、ヘッドおよびヘッド支持機構、お
よびディスク駆動機構等の薄型化へ向けた更なる改善に
より、更に薄型化が図られたディスク装置３を示す。図
１１中、イジェクトボタン９はその操作性の観点から所
定寸法以上の厚さ寸法が必要とされ、また、挿入口６ａ
はディスク駆動機構やヘッドとの位置関係によりある程
度決った高さ位置に設けられる。このため、薄型化が図
られたディスク装置３においては、図９，１０に示すデ
ィスク装置１，２のようにフロントベゼルがイジェクト
ボタンの周囲を囲むことができず、イジェクトボタン９
の部分におけるフロントベゼル６には、外側が開放され
た切欠状の切欠部６ｂが形成された。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかるに、図１１に示
す従来のディスク装置３において、イジェクトボタン９
の部分のフロントベゼル６は、イジェクトボタン９と挿
入口６ａとの間の部材６ｃしか存在せず、しかもイジェ
クトボタン９の寸法を上記の如く操作性を考慮した厚さ
寸法Ｂとすると、その部材６ｃの厚さ寸法Ａが小さくな
る。その結果、フロントベゼル６はこの部材６ｃの部分
において強度不足となり、フロントベゼル６は部材６ｃ
の部分において屈曲および反り等が発生してしまう。

【０００５】また、図１２に示すように、フロントベゼ
ル６の内側には、挿入口６ａを覆うようにフラップ１０
が設けられている。図１３は図１２中、Ｃで示す範囲の
拡大図、図１４は図１３に示すフラップ１０の開状態を
示す図である。図１３，１４に示すように、フラップ１
０には、フラップ１０の閉状態、開状態のいずれの状態
においても、イジェクトボタン９との干渉を防止するた
めの切欠部１０ａ，１０ｂが形成されている。このた
め、フラップ１０においても切欠部１０ａ，１０ｂの部
分が強度不足となり、フラップ１０は切欠部１０ａ，１
０ｂの部分において屈曲および反り等が発生してしま
う。

【０００６】上記強度不足の対策としてイジェクトボタ
ン９の厚さ寸法を小さくすると、イジェクトボタン９の
操作性、操作感触が悪くなり好ましくない。

【０００７】そこで本考案は上記課題に鑑みなされたも
ので、イジェクトボタンの操作性を損なうことなく、フ
ロントベゼルおよびフラップの強度不足を解消したディ
スク装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、ディスク装置本体のディスクカートリッジ
挿入側に、ディスクカートリッジの挿入口を有した化粧
パネルと、前記ディスク装置本体の内部から前記化粧パ
ネルを挿通して前記化粧パネルの前面側に設けられ、前
記ディスクカートリッジを前記ディスク装置本体から排
出するイジェクトボタンとを有するディスク装置におい
て、前記化粧パネルの前面に沿う前記イジェクトボタン
の断面形状を、前記イジェクトボタンの前記挿入口に対
向する部分において中央部が両端部よりも前記挿入口側
に突出した形状とした構成である。

【０００９】

【作用】一般的にボタンの操作力はボタンの中央部に強
くかかり、よってボタンの端部はボタンの操作性にさほ
ど影響を及ぼさない部分である。従って、本考案におい
て、化粧パネルの前面に沿うイジェクトボタンの断面形
状を、イジェクトボタンの挿入口に対向する部分におい
て中央部が両端部よりも挿入口側に突出した形状とする
ことにより、イジェクトボタンは中央部を所定の厚さ寸
法としてイジェクトボタンの操作性が良好となると共
に、イジェクトボタンの両端部ではイジェクトボタンの
表面が挿入口から離れる。そして、イジェクトボタンの
表面が挿入口から離れる分、挿入口とイジェクトボタン
との間の化粧パネルの寸法を増加させることができ、そ
の部分の化粧パネルが補強される。

【００１０】化粧パネルの裏側に設けられるフラップ
も、イジェクトボタンが両端部において中央部の所定の
厚さ寸法よりも薄くされる分、両端部に対向する部分を
肉厚とするとこにより補強される。

【００１１】

【実施例】図１は本考案になるディスク装置の第１実施
例の部分正面図、図２は図１中、II−II線に沿う断面図
を示す。

【００１２】両図において、２１はディスク装置２０の
ディスクカートリッジ挿入側に設けられた前記化粧パネ
ルに該当するフロントベゼル、２１ａはフロントベゼル
２１に設けられたディスクカートリッジ（図示せず）の
挿入口、２２はディスク装置２０内部のディスクカート
リッジ装着脱機構３０に付設され、フロントベゼル２１
に形成された切欠部２１ｂを挿通してフロントベゼル２
１の前面側（Ｘ₁方向側）において操作可能なように設
けられたイジェクトボタン、２３はディスクカートリッ
ジの未装着状態において上記挿入口２１ａを塞ぐフラッ
プである。

【００１３】ここで、上記イジェクトボタン２２が付設
されたディスクカートリッジ装着脱機構３０について説
明する。図３はディスク装置２０の内部に設けられ、上
記挿入口２１ａから挿入されたディスクカートリッジを
ディスク装置２０内の所定位置へ装着する、或いは所定
位置に装着されたディスクカートリッジをイジェクトす
るディスクカートリッジ装着脱機構を表した斜視図であ
る。

【００１４】同図中、最も内側に設けられた３１はディ
スクカートリッジを保持するホルダ、ホルダ３１の外側
に設けられた３２は、上記イジェクトボタン２２が付設
され、後述の如くＸ₁方向からＸ₂方向に向けて移動さ
せることにより上記ホルダ３１を上動せしめるスライ
ダ、最も外側に設けられた３３は、ホルダ３１を上下方
向（Ｚ₁−Ｚ₂方向）に、また、スライダ３２を前後方
向（Ｘ₁−Ｘ₂方向）に夫々案内するカバー部材であ
る。

【００１５】カバー部材３３は、固定部３３ａによりデ
ィスク装置本体に固定されており、スラスダ３２を図示
されていない支持機構により前後方向に移動自在に支持
している。また、ホルダ３１の前後方向に沿った左右両
外側面から外側へ突出した合計４個の突出部３１ａ（図
中、２個のみが図示されている）と係合し、各突出部３
１ａを上下方向に案内する案内溝３３ｂを形成した案内
部３３ｃが、突出部３１ａの位置に対応する４箇所に設
けられている（図中、１個のみが図示されている）。従
って、ホルダ３１は上記案内溝３３ｂにより上下方向に
案内されている。

【００１６】スライダ３２は、天板部３２ａと左右の側
板部３２ｂとにより断面形状がコ字状に形成されてお
り、側板部３２ｂのうち上記ホルダ３１の突出部３１ａ
に対応する部位には突出部３１ａと係合する傾斜溝３２
ｃが形成されている。従って、ホルダ３１に設けられた
４個の突出部３１ａ夫々は、延在方向の異なるスライダ
３２の傾斜溝３２ｃとカバー部材３３の案内溝３３ｂと
の両方と係合しており、ホルダ３１の上下方向の移動
は、スライダ３２の傾斜溝３２ｃによって規制されてい
る。このように、ホルダ３１はスライダ３２を介してカ
バー部材３３に間接的に支承された構成である。また、
スライダ３２のＸ₁側端部には突出部３２ｄが設けられ
ており、その先端部分に上記イジェクトボタン２２が取
り付けられている。

【００１７】以上の結果、上記ディスクカートリッジ装
着脱機構３０においてイジェクトボタン２２をＸ₂方向
に押圧してスライダ３２をＸ₂方向へ移動せしめると、
案内溝３３ｂにより前後方向の移動が規制されている突
出部３１ａに対して傾斜溝３２ｃがカムとして作用し、
突出部３１ａ、即ちホルダ３１を上動せしめる。ホルダ
３１が完全に上動すると、ホルダ３１に保持されている
ディスクカートリッジが図示されていないスピンドル軸
の先端よりも上方の位置となるため、ディスクカートリ
ッジは挿入口２１ａ側であるＸ₁方向へ移動可能な状態
となる。そして最後にディスクカートリッジはホルダ３
１の上動に関連して作動する図示されていない押し出し
機構により挿入口２１ａからイジェクトされる。尚、図
２はイジェクトボタン２２がＸ₂方向に押圧された状
態、図３はスライダ３２がＸ₂方向に移動されてホルダ
３１が上動した状態が夫々示されている。

【００１８】次に本考案の要部であるイジェクトボタン
２２およびフロントベゼル２１の形状について説明す
る。

【００１９】図１に示すように、本実施例におけるフロ
ントベゼル２１の前面に沿うイジェクトボタン２２の断
面形状は、挿入口２１ａに対向する部分において、イジ
ェクトボタン２２の中央部が両端部よりも挿入口２１ａ
側に突出した円弧形状とされている。その円弧形状以外
の部分、即ち両側部および上部については、従来と同一
形状とされている。このように、本実施例におけるイジ
ェクトボタン２２は、下面側の上記円弧状の断面を有す
る円弧状面２２ａと、両側の側面２２ｂと、平坦な上面
２２ｃと、正面２２ｄおよび背面２２ｅとより構成され
ている。

【００２０】また、イジェクトボタン２２が挿通する切
欠部２１ｂは、上記円弧状面２２ａに沿って円弧状に形
成された底面２１ｃと、上記側面２２ｂに沿う側面２２
ｂとより構成されている。尚、切欠部２１ｂとイジェク
トボタン２２との間には、イジェクトボタン２２の操作
を円滑とするために若干の隙間が設けられている。

【００２１】図４は本実施例の効果を説明する図であ
る。同図中、２点鎖線は図１１に示す従来のディスク装
置における切欠部６ｂの形状を示す。従来では、イジェ
クトボタン９が全て同じ厚さ寸法Ｂを有する矩形状とさ
れているため、それに応じて切欠部６ｂの形状は図４
中、２点鎖線で示す形状であった。従って、従来では、
厚さ寸法Ａの部材６ｃがイジェクトボタンの長手方向、
全長に亘って延在し、この部分においてフロントベゼル
６の強度不足が発生した。

【００２２】これに対し本実施例では、同図に実線で示
すように、切欠部２１ｂの底面２１ｃを上記円弧状面２
２ａに沿わせて円弧状とすることができ、イジェクトボ
タン２２と挿入口２１ａとの間の部材２１ｅの厚さ寸法
は、切欠部２１ｂの中央部においては従来と同様の厚さ
寸法Ａとされるものの、中央部から両端部にかけて徐々
に大きくなり、両端の部分では従来の厚さ寸法Ａに寸法
Ｄが加えられた厚さ寸法（Ａ＋Ｄ）とすることができ
る。

【００２３】このため、本考案におけるフロントベゼル
２１の部材２１ｅは、従来における部材６ｃに底面２１
ｃと２点鎖線で囲まれた部分が増設されて補強された構
成となり、従来の部材６ｃに比べてその強度が増してい
る。また、底面２１ｃと両側面２１ｄとが成す角の部分
は応力集中が発生して損傷の発生しやすい部分である
が、本実施例の構成とすることにより、上記底面２１ｃ
と側面２１ｄとが成す角が従来の直角から鈍角となるた
め応力集中が緩和され、これによってもこの部分のフロ
ントベゼル２１の強度が増す。

【００２４】また、本実施例のイジェクトボタン２２は
中央部において、従来のイジェクトボタン９と同じ厚さ
寸法Ｂが確保されている。イジェクトボタン２２は同図
に示すように横長形状であるため、操作者がイジェクト
ボタン２２を押圧する操作を行っても、イジェクトボタ
ン２２の両端の部分には殆ど押圧力が作用しない。従っ
て、中央部のみを操作性が損なわれない厚さ寸法Ｂとし
たイジェクトボタン２２においても、従来のイジェクト
ボタンと同様の操作性および操作感触を得ることができ
る。

【００２５】以上のように本実施例の構成では、イジェ
クトボタン２２の操作性を損なうことなく、フロントベ
ゼル２１の部材２１ｅの強度を従来に比べて増すことが
でき、部材２１ｅの部分におけるフロントベゼル２１の
強度不足を解消することができる。また、イジェクトボ
タン２２を上記断面形状としたことにより、イジェクト
ボタン２２の部分におけるフロントベゼル２１の前面の
面積が大きくなるため、ディスク装置２０を例えばパー
ソナルコンピュータやワードプロセッサ等の筐体へ取り
付けた際においても、フロントベゼル２１の前面の外観
デザインには違和感が発生しない。

【００２６】図５は図１に示すディスク装置におけるフ
ラップの閉状態を示す図、図６は図５に示すフラップの
開状態を示す図である。図５、図６夫々は上記図１３、
図１４と同一部分を図示している。

【００２７】本実施例のディスク装置２０でも、従来と
同様に、フラップ２３の開状態および閉状態の両状態に
おいてフラップ２３とイジェクトボタン２２とが干渉す
るため、フラップ２３には両状態においてイジェクトボ
タン２２との干渉を防止する切欠部２３ａ，２３ｂが形
成されている。そして、図５に示すフラップ閉状態にお
ける切欠部２３ａ、および図６に示すフラップ開状態に
おける切欠部２３ｂも、上述したフロントベゼル２１の
部材２１ｅの部分と同様に、イジェクトボタン２２の円
弧状面２２ａに沿った円弧形状で形成されている。この
ため、切欠部２３ａ，２３ｂの部分におけるフラップ２
３の厚さ寸法は、従来に比べて中央部から両端部にかけ
て徐々に大きくなり、上記フロントベゼル２１の場合と
同様に、フラップ２３は切欠部２３ａ，２３ｂの部分に
おいて従来よりも強度が増す。その結果、本実施例で
は、従来において問題となっていたフラップ２３の切欠
部２３ａ，２３ｂの部分の強度不足を解消することがで
きる。

【００２８】図７は本考案の第２実施例を示す図であ
る。同図に示す実施例では、ディスク装置４０内部のデ
ィスクカートリッジ装着脱機構（図示せず）の構成によ
り、イジェクトボタン４２が挿入口４１ａの下側の部分
に設けられたフロントベゼル４１の切欠部４１ｂを挿通
して設けられている。イジェクトボタン４２は、挿入口
４１ａに対向する上面側が上記第１実施例の円弧状面２
２ａと同様の円弧状面４２ａとされている。そのため、
イジェクトボタン４２と挿入口４１ａとの間の部材４１
ｃは上記第１実施例と同様にその強度が増し、フロント
ベゼル４１の切欠部４１ｂの部分における強度不足を解
消することができる。

【００２９】図８は本考案の第３実施例を示す図であ
る。同図に示す実施例では、イジェクトボタン５２が、
フロントベゼル５１に設けられた挿入口５１ａの横に設
けられている。本実施例においても、イジェクトボタン
５２の挿入口５１ａに対向する側を第１実施例と同様に
円弧状面５２ａとすることにより、フロントベゼル５１
のイジェクトボタン５２と挿入口５１ａとの間の部材５
１ｃを補強することができ、フロントベゼル５１の切欠
部５１ｂの部分における強度不足を解消することができ
る。

【００３０】尚、上記各実施例では、イジェクトボタン
の挿入口に対向する面を円弧状の面としていたが、本考
案は上記実施例に限定されるものではなく、中央部が両
端部に比べて挿入口側に突出しているものであれば、そ
の他の形状であってもよい。例えば、イジェクトボタン
の中央部から両端部にかけて直線状に厚さ寸法を小さく
した屋根型としても、また、所定の厚さ寸法を有する部
分をイジェクトボタンの中央の部分にある長さ寸法を有
して設けられたものであってもよく、これらの場合にも
上記と同様の効果を得ることができる。

【００３１】

【考案の効果】上述の如く、本考案によれば、イジェク
トボタンの中央部においてイジェクトボタンの操作性が
維持され、イジェクトボタンの両端部において挿入口と
イジェクトボタンとの間の化粧パネルが補強されるた
め、イジェクトボタンの操作性を損なうことなく、化粧
パネルにおけるイジェクトボタンが挿通する部分の強度
不足を解消することができる。また、挿入口を覆うよう
に化粧パネルの裏側に設けられたフラップにおいても同
様に、イジェクトボタンが挿通する部分の強度不足を解
消することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案になるディスク装置の第１実施例の部分
正面図である。

【図２】図１中のII−II線に沿う断面図である。

【図３】図１に示すディスク装置の内部に設けられたデ
ィスクカートリッジ装着脱機構の斜視図である。

【図４】本実施例の効果を説明する図である。

【図５】図１に示すディスク装置におけるフラップの閉
状態を示す図である。

【図６】図５に示すフラップの開状態を示す図である。

【図７】本考案の第２実施例を示す図である。

【図８】本考案の第３実施例を示す図である。

【図９】従来のディスク装置の一例の正面図である。

【図１０】従来のディスク装置の一例の正面図である。

【図１１】従来のディスク装置の一例の正面図である。

【図１２】図１１に示すディスク装置におけるフラップ
の閉状態を示す図である。

【図１３】図１２中のＣで示す範囲の拡大図である。

【図１４】図１３に示すフラップの開状態を示す図であ
る。

【符号の説明】

２０，４０，５０ディスク装置２１，４１，５１フロントベゼル２１ａ，４１ａ，５１ａ挿入口２１ｂ，４１ｂ，５１ｂ切欠部２１ｅ部材２２，４２，５２イジェクトボタン２２ａ円弧状面２３フラップ３０ディスクカートリッジ装着脱機構

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ディスク装置本体のディスクカートリッ
ジ挿入側に、ディスクカートリッジの挿入口を有した化
粧パネルと、前記ディスク装置本体の内部から該化粧パ
ネルを挿通して該化粧パネルの前面側に設けられ、前記
ディスクカートリッジを前記ディスク装置本体から排出
するイジェクトボタンとを有するディスク装置におい
て、前記化粧パネルの前面に沿う前記イジェクトボタンの断
面形状を、前記イジェクトボタンの前記挿入口に対向する部分にお
いて中央部が両端部よりも前記挿入口側に突出した形状
とした構成のディスク装置。