JP2502617Y2 - 多孔質光ファイバ母材成長用反応容器 - Google Patents

多孔質光ファイバ母材成長用反応容器

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JP2502617Y2 JP12097089U JP12097089U JP2502617Y2 JP 2502617 Y2 JP2502617 Y2 JP 2502617Y2 JP 12097089 U JP12097089 U JP 12097089U JP 12097089 U JP12097089 U JP 12097089U JP 2502617 Y2 JP2502617 Y2 JP 2502617Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、光ファイバ母材成長用反応容器の改良に
関する。
(従来の技術) 従来、光ファイバの多孔質母材の製造方法として、例
えばVAD法は、第3図に示されるように、酸水素炎5中
にSiCl4を投入し、火炎加水分解反応により微細なSiO2
の粒子を出発材の長手方向に堆積させて多孔質母材6を
製造する方法である。この場合に、SiCl4と燃焼ガスと
を噴出して反応させるバーナー4を多重管構造に分割
し、その一部からGeCl4等の添加物を同時に噴出反応さ
せてGeO2等を作り、SiO2とGeO2等が所定の半径方向の空
間的濃度分布になるようにしている。
また、外付け法は、酸水素炎中にSiCl4とGeCl4等の添
加物を供給して火炎加水分解させ、生成したSiO2及びGe
O2等の微粒子を出発材であるガラス棒心材外周に堆積さ
せながら、ガラス棒心材を心材の軸方向に移動させ、Si
O2及びGeO2等の微粒子を軸方向に成長させる方法であ
る。
ここで、屈折率分布をつけるために、添加物としてGe
Cl4を挙げたが、この他の添加物が使用されることもあ
り、また複数の添加物を混合させる方法も知られてい
る。
さらに、ここでは、火炎反応の際に、添加物を加えて
反応させる例を示したが、純粋のSiO2の多孔質体を作
り、焼結時に添加物を注入する方法も知られている。
ところが、上述のように、火炎加水分解反応の副生成
物としてHClが発生するために、従来から使用されてい
る光ファイバ母材成長用反応容器の材質は、主としてパ
イレックスガラスを使用していた。このようなVAD法に
よる光ファイバ母材成長用反応容器の典型的例を第3図
に示している。
第3図において、SiCl4やGeCl4などの原料ガスは、
H2、O2ガスなどと共にバーナー4に送り込まれる。バー
ナー4に送り込まれた原料ガスは、酸水素炎5中で反応
を起こし、SiO2やGeO2等のガラス微粒子を生成する。
そして、生成するガラス微粒子は、回転しながら軸方
向に引き上げられた支持棒7の周囲に付着し、多孔質の
光ファイバ母材6となる。
これらの反応は、円筒に近いパイレックスガラスで作
られた反応容器9内で行われる。反応容器9全体は、排
気管8を通して排気系に、反応容器内圧を大気圧より数
mmHg低くなるように排気している。
(考案が解決しようとする課題) ところが、上述した多孔質光ファイバ母材成長用反応
容器の材質は、パイレックスガラスで作られていたが、
パイレックスガラス製の光ファイバ母材成長用反応容器
の材質は; 酸水素炎の熱歪みにより割れやすい。
大型のものが作り難い。
自由形状で強度のある容器を作ることが難しく、光
ファイバ母材製造に制約がある。
パイレックスガラスは、約20重量%のSiO2以外の不
純物を含んでおり、これが発生するHClのガス及び水溶
液と反応し、生成される多孔質光ファイバ母材成長にガ
スあるいは微粒子の形態で付着し、ファイバロスを高め
る。
等の問題がある。
そこで、本考案は、従来の光ファイバ母材成長用反応
容器における難点を除去するためになされたものであっ
て、反応容器の材質として、高純度カーボン材表面にSi
C膜をコーテイングした材料を使用することにより、酸
水素炎による熱歪みによっても割れ難く、自由形状で強
度の高い反応容器を製作でき、さらに不純物の含有によ
るファイバロスへの影響を発生しない、多孔質光ファイ
バ母材成長用反応容器を提供するものである。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は; 先端に多孔質光ファイバ母材を成長させるターゲッ
ト材及び微粒子を生成する酸水素バーナーを、多孔質光
ファイバ母材成長用反応容器内部に収納して構成される
多孔質光ファイバ母材の製造装置において、前記反応容
器の材質として、高純度カーボン材表面にSiC膜をコー
テイングした材料を使用する、多孔質光ファイバ母材成
長用反応容器に関するものであり、また、 前記反応容器を構成する、高純度カーボン材表面に
コーテイングされるSiC膜の膜厚を5μm以上とする点
にも特徴を有するものである。
(作用) 多孔質光ファイバ母材成長用反応容器の材質として、
SiC膜をコーテイングした高純度カーボン材を使用する
ので、以下の利点がある。
(なお、下記に示した500℃と言う温度は、この使用
条件での最高温度である。) 耐食性が良好である。
すなわち、使用したSiC膜は、HClガスに対して500
℃、HCl水溶液(35%)中での沸点において、重量の変
化がない。
一方、パイレックスガラスは、HCl水溶液(5%、90
℃、24hr)の条件で、0.03mg/cm2程度の重量変化があ
る。
耐熱衝撃性が良好である。
すなわち、SiC膜は、500℃より常温まで急冷可能であ
るが、パイレックスガラスは、200℃以上の急冷を行う
と、クラックが発生する。
加工性が良好である。
すなわち、パイレックスガラスにより反応容器を製作
した場合には、ガラスの熱加工後の寸法公差が、例えば
φ350程度の容器外径に付き、±1〜2mm程度発生するの
に対し、SiCコーテイングを施したカーボン材料は、少
なくとも±0.2mm以下に公差を抑えることが出来る。
大型の容器を製作出来る。
すなわち、SiCコーテイングを施したカーボン基材を
用いた場合、反応容器の外径がφ500以上のものを容易
に製作できるが、パイレックスガラスでは、加工性、時
間、コスト等の点から製作が困難である。
高純度の容器が製作出来る。
すなわち、パイレックスガラスの不純物含有量は、約
20重量%であるのに対して、SiCコーテイングを施した
カーボン材料のそれは、20ppm以下である。
以上のことから、SiC膜をコーテイングした高純度カ
ーボン材料を多孔質光ファイバ母材成長用反応容器の材
質として使用するのが有効であることが判る。
(実施例) 次に、本考案の代表的な実施例について説明する。
第1図に本考案の代表的な実施例の光ファイバ母材成
長用反応容器の概略構成を示す。
第2図は、第1図のX部の拡大図である。
第1〜2図において、SiCl4やGeCl4などの原料ガス
は、H2、O2、Arなどと共にバーナー4に送り込まれる。
酸水素炎5中で加水分解を起こし、SiO2やGeO2等のガラ
ス微粒子を生成する。
そして、生成するガラス微粒子は、回転しながら軸方
向に引き上げられた支持棒7の周囲に付着し、多孔質の
光ファイバ母材6となる。反応容器9内部は、排気管8
により廃ガス処理装置(図示されていない)に排出され
る。
その時、光ファイバ母材6は、反応容器9内で軸方向
に製造される。
その反応容器内壁1及び外壁3は、SiC膜より成る。S
iC膜の膜厚は、5μm以上が使用でき、好ましくは30〜
200μmが、とくに好ましくは50〜150μmが使用され
る。
とくに、30μmより薄いと膜にピンホールが生じやす
く、また、200μmより厚いと熱歪みによりクラックが
生じやすくなる。
また、前記SiC膜は、耐熱性の高純度カーボン基材表
面にコーテイングされている。
このように耐熱性のカーボン基材にSiC膜がコーテイ
ングされているので、熱歪み等による剥離などのトラブ
ルも生じなくなる利点がある。
この考案の反応容器を用いて実際に光ファイバ母材6
を6ケ月間製造した結果、従来の問題点を全て解決で
き、高品質の光ファイバが安定に製造できることが認め
られた。
特に、ファイバロスについては、本考案の反応容器を
用いて得られたガラス母材をコアとして、光ファイバを
作ったところ、伝送ロスは光波長1.55μmにおいて、従
来の0.196dB/kmと比べて、0.18dB/kmと極めて低く、明
らかな伝送特性の向上が認められた。
(考案の効果) 以上詳述したように、本考案の光ファイバ母材成長用
反応容器は、従来のパイレックスガラス製反応容器と比
較して、 割れる心配がない。
大型の反応容器が製造し易い。
自由形状のものが製造できる。
不純物含有物含有量を低く抑えることが出来、ファ
イバロスを極力低くすることが出来る。
等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の光ファイバ母材成長用反応容器の概
略図である。 第2図は、第1図のX部分の拡大図である。 第3図は、従来のVAD法に使用する光ファイバ母材成長
用反応容器の概略図である。 1:反応容器内壁 2:高純度カーボン基材 3:反応容器外壁 4:バーナー(多重管) 5:酸水素炎 6:光ファイバ母材 7:支持棒 8:排気管 9:反応容器(パイレックス製)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に多孔質光ファイバ母材を成長させる
    ターゲット材及び微粒子を生成する酸水素バーナーを、
    多孔質光ファイバ母材成長用反応容器内部に収納して構
    成される多孔質光ファイバ母材の製造装置において、前
    記反応容器の材質として、高純度カーボン材表面にSiC
    膜をコーテイングした材料を使用することを特徴とす
    る、多孔質光ファイバ母材成長用反応容器。
  2. 【請求項2】前記反応容器を構成する、高純度カーボン
    材表面にコーテイングされるSiC膜の膜厚を5μm以上
    とすることを特徴とする、請求項(1)記載の多孔質光
    ファイバ母材成長用反応容器。
JP12097089U 1989-10-18 1989-10-18 多孔質光ファイバ母材成長用反応容器 Expired - Lifetime JP2502617Y2 (ja)

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