JP2024517389A - 有機c1-c6アルコキシシランの使用、染色化合物、および熱処理を含む、ケラチン物質を染色するための方法 - Google Patents

有機c1-c6アルコキシシランの使用、染色化合物、および熱処理を含む、ケラチン物質を染色するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、・組成物(A)をケラチン物質で使用するステップ、該組成物(A)は、1つまたはそれより多くの有機C1-C6アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含む、・組成物(B)をケラチン物質で使用するステップ、該組成物(B)は、顔料および/または直接染料の群から選ばれる少なくとも1つの染色化合物(B1)を含有する、および、・ケラチン物質を熱処理するステップを有する、ケラチン物質、特に人毛を染色するための方法に関する。

Description

本出願は化粧品分野にあり、ケラチン物質、特に人毛を処理するための方法に関し、これは、2つの組成物(A)および(B)の使用を含む。組成物(A)は少なくとも1つの有機C1-アルコキシシランを含む製剤であり、組成物(B)は顔料および直接染料の群から選ばれる少なくとも1つの染色化合物を含む。さらに、該方法はケラチン物質の熱処理を含む。
ケラチン繊維、特に毛髪の形状および色を変化させることは現代の化粧料の重要な領域である。毛髪の色を変えるために、当業者は、染色要求に応じた種々の染色システムに精通している。酸化染料は通常、永続的な強い染色のために使用され、良好な堅牢特性を有し、良好に白髪がカバーされる。かかる染料は通常、デベロッパー成分とカプラー成分として知られる例えば過酸化水素などの酸化剤の影響下で共に実際の染料を形成する酸化染料前駆体を含有している。酸化染料は非常に持続的な着色結果を特徴とする。
直接染料を使用する場合、既製の染料は染色剤から毛髪繊維内へと拡散する。酸化的な毛染めと比べて、直接染料で得られる着色は色持ちが短く、すぐに洗い流される。直接染料での染色が毛髪上に残存する期間は、通常、洗髪5回~20回までである。
着色顔料の使用は、毛髪および/または皮膚に対して短期間の色変化をもたらすことが知られている。着色顔料は一般的には不溶性の染色物質であると理解されている。これは、小粒子の形態で染料配合物中に存在し、毛髪繊維および/または皮膚表面の外面に堆積されているにすぎない。したがって、これは通常、界面活性剤を含有する洗浄剤で数回洗い流すことによって、残存することなく除去できる。このタイプの種々の製品が、「ヘアマスカラ」という名称で市場において入手可能である。
欧州特許第2168633 B1号は、顔料を用いる長期持続性の毛髪染色剤の製造における課題を述べている。該文献は、顔料、有機ケイ素化合物、疎水性ポリマーおよび溶媒の組合せを用いる場合、特にシャンプーに耐性のある染色を毛髪に生じることができることを述べている。
欧州特許第2168633 B1号で使用される有機ケイ素化合物は、アルコキシシランの種類から選ばれる反応性化合物である。これらのアルコキシシランは、水の存在下ですばやく加水分解し、それぞれの場合に使用されるアルコキシシランおよび水の量に応じて、加水分解生成物および/または縮合生成物を形成する。この反応で使用される水の量が加水分解生成物または縮合生成物の特性に及ぼす影響は、例えば国際公開第2013068979A2号に記載されている。
これらのアルコキシシランまたはその加水分解生成物もしくは縮合生成物をケラチン物質に適用すると、ケラチン物質上に被膜またはコーティングが形成され、ケラチン物質を完全に包み込み、このようにしてケラチン物質の特性に大きな影響を与える。考えられる応用分野には、例えば、永続的なスタイリングやケラチン繊維の永続的な形状変化などがある。この場合、ケラチン繊維は機械的に所望の形状にされ、その後、上記のコーティングを形成することにより、この形状に固定される。さらに非常に特に適した応用の可能性は、ケラチン物質の染色である。この出願の文脈において、コーティングまたは被膜は、染色化合物、例えば顔料の存在下で製造される。色素によって染色された被膜がケラチン物質またはケラチン繊維上に残り、驚くべきことに洗浄堅牢性の高い染色が得られる。
アルコキシシランに基づく染色原理の大きな利点は、この化合物種の高い反応性により、非常に迅速なコーティングが可能になることである。したがって、わずか数分間の短い塗布時間の後でも、良好な染色結果が得られる。さらに、コーティングはケラチン物質の表面に生成され、該ケラチンの内部構造を変化させないため、この染色技術はケラチン物質の色を変化させる非常に穏やかな方法となる。
欧州特許第2168633 B1号 国際公開第2013068979A2号
しかしながら、着色被膜またはコーティングの形成に依存する染色方法は依然として最適化の必要がある。特に、この染色システムで得られる染料の色の強度と堅牢度特性は、さらに改善することができる。このシステムで得られる髪の感触や染料の彩度や鮮やかさも、依然として最適化する必要がある。
したがって、本出願の目的は、色強度が改善され、堅牢性特性が改善され、特に洗浄堅牢性が改善され、摩擦堅牢性が改善された、ケラチン物質、特に人毛を染色するための方法を見出すことであった。さらに、この方法に関連して適用される配合物は、毛髪の感触を改善する必要があり、この方法を使用して得られる染色は、特に高い鮮やかさ(または特に高い彩度値)を有する必要がある。
驚くべきことに、この目的は、2つの組成物(A)および(B)をケラチン物質に適用し、ケラチン物質が熱処理を受けるプロセスにおいてケラチン物質を処理すると、完全に達成できることが見出された。第1組成物(A)は、少なくとも1つの有機C1-アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含有し、第2の組成物(B)は、顔料および直接染料(B1)の群から選ばれる少なくとも1つの染色化合物の含分によって特徴付けられる。
本発明は第一に、以下を含むケラチン物質、特に人毛を染色するための方法に関する:
・組成物(A)をケラチン物質に適用すること、該組成物(A)は1つまたはそれより多くの有機C1-アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含む、および
・組成物(B)をケラチン物質に適用すること、該組成物(B)は、顔料および/または直接染料の群から選ばれる少なくとも1つの染色化合物(B1)を含有する、および、
・ケラチン物質の熱処理。
〔ケラチン物質の染色〕
ケラチン物質は、毛髪、皮膚、爪(例えば手の指の爪および/または足の指の爪)を意味すると理解される。さらに、羊毛、毛皮および羽毛も、ケラチン物質の定義に入る。
ケラチン物質は、好ましくは人毛、ヒト皮膚およびヒトの爪(特に手の指の爪および足の指の爪)を意味すると理解される。ケラチン物質は非常に特に好ましくは人毛を意味すると理解される。
〔組成物(A)中の有機C1-アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物〕
組成物(A)は、1つまたはそれより多くの有機C1-アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含有することを特徴とする。
有機C1-アルコキシシランは、好ましくは1、2、または3個のケイ素原子を有するシランの群から選択される、有機、非ポリマー性ケイ素化合物である。
有機C-Cアルコキシシランは、有機非ポリマー性ケイ素化合物であり、好ましくは、1、2、または3個のケイ素を含有するシランの群から選択される。
オルガノシリコン化合物とも称される有機ケイ素化合物は、ケイ素-炭素直接結合(Si-C)を有する化合物、または炭素が酸素、窒素若しくは硫黄原子を介してケイ素原子に連結している化合物である。本発明による有機ケイ素化合物は、好ましくは、1~3個のケイ素原子を含む化合物である。有機ケイ素化合物は、特に好ましくは、1個または2個のケイ素原子を含む。
IUPAC規則によれば、用語「シラン」は、シリコン骨格および水素に基づく化合物の物質群を示す。有機シランの場合、水素原子は、有機基、例えば(置換)アルキル基および/またはアルコキシ基によって、完全にまたは部分的に置き換えられている。
本発明によるC-Cアルコキシシランの特徴は、ケイ素原子に直接結合している少なくとも1個のC-Cアルコキシ基が存在していることである。したがって、本発明によるC-Cアルコキシシランは、少なくとも1つの構造単位R’R’’R’’’Si-O-(C-Cアルキル)を含み、ここで、基R’、R’’およびR’’’は、ケイ素原子の3つの他の結合価を表す。
ケイ素原子に結合した1個または複数のC-Cアルコキシ基は、非常に反応性が高く、水の存在下で高速で加水分解され、反応速度は、とりわけ、1分子当たりの加水分解性基の数に依存する。例えば、加水分解性C-Cアルコキシ基がエトキシ基である場合、有機ケイ素化合物は好ましくは、構造単位R’R’’R’’’Si-O-CH-CHを含む。基R’、R’’およびR’’’は、ケイ素原子の残りの3つの結合に使用されていない原子価を表す。
少量の水を添加しても、最初に加水分解が起こり、次いで有機アルコキシシランの互いの縮合反応が起こる。このため、有機アルコキシシラン(A1)およびその縮合生成物の両方が組成物中に存在し得る。
縮合生成物は、少なくとも2つの有機C-Cアルコキシシランの、水の除去および/またはC-Cアルカノールの除去を伴う反応によって形成される生成物であると理解される。
縮合生成物は例えば二量体であってよいが、三量体またはオリゴマーであってもよく、ここで、縮合生成物はモノマーと平衡状態である。
加水分解で使用または消費される水の量に応じて、モノマー型のC-Cアルコキシシランから縮合生成物へと、平衡がシフトする。
非常に特に好ましい一実施形態において、本発明による方法は、組成物(A)が、1、2または3個のケイ素原子を有するシランから選択される1つ以上の有機C-Cアルコキシシラン(A1)を含み、有機ケイ素化合物が、1つ以上の塩基性化学官能基をさらに含むことを特徴とする。
この塩基性の基は、例えばアミノ基、アルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基であってよく、これは好ましくはケイ素原子にリンカーを介して連結されている。好ましくは、塩基性基はアミノ基、C-Cアルキルアミノ基またはジ(C-C)アルキルアミノ基である。
本発明による非常に特に好ましい方法は、組成物(A)が、1、2または3個のケイ素原子を有するシランの群から選択される1種以上の有機C-Cアルコキシシラン(A1)を含み、C-Cアルコキシシランが、1つ以上の塩基性化学官能基をさらに含むことを特徴とする。
式(S-I)および/または(S-II)のC-Cアルコキシシランを本発明による方法において使用した場合、非常に特に良好な結果が得られた。先に記載したように、加水分解/縮合は微量の水分で既に開始されるため、式(S-I)および/または(S-II)のC-Cアルコキシシランの縮合生成物もこの実施形態に包含される。
さらなる非常に特に好ましい一実施形態において、本発明による方法は、第1組成物(A)が、式(S-I)および/または(S-II):
Figure 2024517389000001
〔式中、
・R、Rは、互いに独立して、水素原子またはC-Cアルキル基を表し、
・Lは直鎖または分枝鎖の二価のC1-20アルキレン基を表し、
・R、Rは、互いに独立して、C1-アルキル基を表し、
・aは1~3の整数を表し、および
・bは3-aの整数を表す〕

Figure 2024517389000002
〔式中、
・R5、R5’、R5’’、R6、R6’およびR6’’は互いに独立して、C-Cアルキル基を表し、
・A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は互いに独立して、直鎖または分枝鎖の二価のC-C20アルキレン基を表し、
・RおよびRは互いに独立して、水素原子、C-Cアルキル基、ヒドロキシC-Cアルキル基、C-Cアルケニル基、アミノC-Cアルキル基、または式(S-III):
Figure 2024517389000003
[・cは1~3の整数を表し、
・dは3-cの整数を表し、
・c’は1~3の整数を表し、
・d’は3-c’の整数を表し、
・c’’は1~3の整数を表し、
・d’’は3-c’’の整数を表し、
・eは0または1を表し、
・fは0または1を表し、
・gは0または1を表し、
・hは0または1を表す、
・ただし、基e、f、gおよびhの少なくとも1つは0と異なる]
の基を表す〕
の1つ以上の有機C-Cアルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含むことを特徴とする。
式(S-I)および(S-II)の化合物中の置換基R、R、R、R、R、R’、R’’、R、R’、R’’、R、R、L、A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は、例えば以下の例で説明される:
-Cアルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチルおよびt-ブチル、n-ペンチルおよびn-ヘキシル基である。プロピル、エチルおよびメチルが好ましいアルキル基である。C-Cアルケニル基の例は、ビニル、アリル、ブト-2-エニル、ブト-3-エニルおよびイソブテニルであり、好ましいC-Cアルケニル基は、ビニルおよびアリルである。ヒドロキシ-C-Cアルキル基の好ましい例は、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル基、5-ヒドロキシペンチルおよび6-ヒドロキシヘキシル基であり;2-ヒドロキシエチル基が特に好ましい。アミノC-Cアルキル基の例は、アミノメチル基、2-アミノエチル基、3-アミノプロピル基である。2-アミノエチル基が特に好ましい。直鎖の二価のC-C20アルキレン基の例としては、例えば、メチレン基(-CH)、エチレン基(-CH-CH-)、プロピレン基(-CH-CH-CH-)およびブチレン基(-CH-CH-CH-CH-)が挙げられる。プロピレン基(-CH-CH-CH-)が特に好ましい。また、3個を超えるC原子の鎖長から、二価のアルキレン基は分枝鎖であってもよい。分枝鎖の二価C-C20アルキレン基の例は、(-CH-CH(CH)-)および(-CH-CH(CH)-CH-)である。
式(S-I):
Figure 2024517389000004
の有機ケイ素化合物において、基RおよびRは、互いに独立して、水素原子またはC-Cアルキル基を表す。非常に特に好ましくは、RおよびRはいずれも水素原子を表す。
直鎖または分枝鎖の二価のC-C20アルキレン基を表す、構造単位またはリンカー-L-は、有機ケイ素化合物の中央部分に存在する。二価のC-C20アルキレン基は、あるいは二価または二価C-C20アルキレン基と称される場合もあり、これは、各-L-基が2つの結合中に入り得ることを意味する。
好ましくは、-L-は直鎖、二価のC-C20アルキレン基を表す。さらに好ましくは、-L-は、直鎖二価C-Cアルキレン基を表す。特に好ましくは、-L-は、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CH-CH-)、プロピレン基(-CH-CH-CH-)またはブチレン基(-CH-CH-CH-CH-)を表す。非常に特に好ましくは、Lはプロピレン基(-CH-CH-CH-)を表す。
本発明による式(S-I):
Figure 2024517389000005
の有機ケイ素化合物は、それぞれの1つの末端にケイ素含有基-Si(OR(Rを有する。
末端構造単位-Si(OR(Rにおいて、基RおよびRは独立してC-Cアルキル基を表し、特に好ましくは、RおよびRは独立して、メチル基またはエチル基を表す。
この場合、aは1~3の整数を表し、bは3-aの整数を表す。aが数値3を表すならば、bは0となる。aが数値2を表すならば、bは1となる。aが数値1を表すならば、bは2となる。
特に良好な特性を有するケラチン処理剤は、組成物(A)が、基R、Rが互いに独立してメチル基またはエチル基を表す、式(S-I)の少なくとも1種の有機C-Cアルコキシシランを含有する場合に調製することができるであろう。
さらに、組成物(A)が、基aが数値3を表す式(S-I)の少なくとも1つの有機C-Cアルコキシシランを含有する場合、最良の洗い流し堅牢性を有する染色を得ることができた。この場合、基bは数値0を表す。
さらに好ましい実施形態において、本発明による方法は、組成物(A)が、式(S-I)の1種以上の有機C-Cアルコキシシラン、式中、
・R3、は互いに独立して、メチル基またはエチル基を表し、
・aは数値3を表し、
・bは数値0を表す
を含むことを特徴とする。
さらに好ましい実施形態において、本発明による方法は、組成物(A)が、式(S-I):
Figure 2024517389000006
[式中、
・R1、がともに水素原子を表し、および
・Lが、直鎖の二価のC-C-アルキレン基、好ましくはプロピレン基(-CH-CH-CH-)またはエチレン基(-CH-CH-)を表し、
・Rがエチル基またはメチル基を表し、
・Rがメチル基またはエチル基を表し、
・aが数値3を表し、および
・bが数値0を表す]
の少なくとも1つ以上の有機C-Cアルコキシシランを含むことを特徴とする。
本発明の主題を達成するのに特によく適する式(I)の有機ケイ素化合物は、
・(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン
Figure 2024517389000007
・(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン
Figure 2024517389000008
・(2-アミノエチル)トリエトキシシラン
Figure 2024517389000009
・(2-アミノエチル)トリメトキシシラン
Figure 2024517389000010
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン
Figure 2024517389000011
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
Figure 2024517389000012
・(2-ジメチルアミノエチル)トリエトキシシラン
Figure 2024517389000013
・(2-ジメチルアミノエチル)トリメトキシシラン、および/または
Figure 2024517389000014
である。
さらに好ましい一実施形態において、本発明による方法は、組成物(A)が、
・(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン
・(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン
・(2-アミノエチル)トリエトキシシラン
・(2-アミノエチル)トリメトキシシラン
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
・(2-ジメチルアミノエチル)トリエトキシシラン、
・(2-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
からなる群から選択される、式(S-I)の少なくとも1つの有機C-Cアルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含むことを特徴とする。
前記式(I)の有機ケイ素化合物は市販されている。
例えば、(3-アミノプロピル)トリメトキシシランはSigma-Aldrichから購入することができる。(3-アミノプロピル)トリエトキシシランはSigma-Aldrichから市販されている。
本発明による方法のさらなる一実施形態に関して、組成物(A)は、式(S-II):
Figure 2024517389000015
の1つ以上の有機C-Cアルコキシシランも含み得る。
本発明による式(S-II)のオルガノシリコン化合物は、その両端において、ケイ素含有基(RO)(RSi-および-Si(R’)d’(OR’)c’をそれぞれ有する。
基-(A)-および-[NR-(A’)]-および-[O-(A’’)]-および-[NR-(A’’’)]-は、式(S-II)の分子の中央部分に位置している。この場合、基e、f、gおよびhの各々は互いに独立して、数値0または1を表すことができ、但し、基e、f、gおよびhのうちの少なくとも1つは0と異なる。言い換えると、本発明による式(II)の有機ケイ素化合物は、-(A)-および-[NR-(A’)]-および-[O-(A’’)]-および-[NR-(A’’’)]-からなる群から選ばれる少なくとも1つの基を含む。
2つの末端の構造単位(RO)(RSi-および-Si(R’)d’(OR’)c’において、基R5、R5’、R5’’は、互いに独立して、C-Cアルキル基を表す。基R6、R6’およびR6’’は互いに独立して、C-Cアルキル基を表す。
この場合、cは1~3の整数を表し、dは3-cの整数を表す。cが数値3を表す場合、dは0に等しい。cが数値2を表す場合、dは1に等しい。cが数値1を表す場合、dは2に等しい。
同様に、c’は1~3の整数を表し、d’は3-c’の整数を表す。c’が数値3を表す場合、d’は0である。c’が数値2を表す場合、d’は1である。c’が数値1を表す場合、d’は2である。
基cおよびc’がともに数値3を表す場合、最良の洗い流し堅牢性を有する染色を得ることができた。この場合、dおよびd’はともに数値0を表す。
さらなる好ましい一実施形態において、本発明による方法は、組成物(A)が、式(S-II):
Figure 2024517389000016
[式中、
・R5およびR5’は、互いに独立して、メチル基またはエチル基を表し、
・cおよびc’がともに数値3を表し、
・dおよびd’がともに数値0を表す]
の1つ以上の有機C~Cアルコキシシランを含むことを特徴とする。
cおよびc’がともに3であり、dおよびd’がともに0である場合、本発明による有機ケイ素化合物は、式(S-IIa):
Figure 2024517389000017
に相当する。
基e、f、gおよびhは互いに独立して、数値0または1を表し得り、e、f、gおよびhの少なくとも1つは0とは異なる。したがって、略号e、f、gおよびhにより、-(A)-および-[NR-(A’)]-および-[O-(A’’)]-および-[NR-(A’’’)]-のうちのどの基が式(II)の有機ケイ素化合物の中央部分に存在するかが規定される。
これに関連して、一部の特定の基の存在が洗い流し耐性の染色結果の達成の点において特に有益であることがわかった。特に良好な結果が、基e、f、gおよびhのうち少なくとも2つが数値1を表す場合に得られるであろう。非常に特に好ましくは、eおよびfはともに数値1を表す。さらに、gおよびhは、非常に特に好ましくは、ともに数値0を表す。
eおよびfがともに数値1を表し、gおよびhがともに数値0を表す場合、本発明による有機ケイ素化合物は、式(S-IIb):
Figure 2024517389000018
に対応する。
基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は、互いに独立して、直鎖または分枝鎖の二価のC1-20アルキレン基を表す。基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は、好ましくは、互いに独立して、直鎖の二価のC1-20アルキレン基を表す。より好ましくは、基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は、互いに独立して、直鎖の二価のC1-アルキレン基を表す。
二価のC1-20アルキレン基は、あるいは二価、または二価のC1-20アルキレン基と称される場合もあり、これは、A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’の基の各々が2つの結合に入り得ることを意味する。
特に好ましくは、基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は、互いに独立して、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CH-CH-)、プロピレン基(-CH-CH-CH-)またはブチレン基(-CH-CH-CH-CH-)を表す。非常に特に好ましくは、基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’はプロピレン基(-CH-CH-CH-)を表す。
基fが数値1を表すならば、本発明による式(II)の有機ケイ素化合物は構造グループ-[NR-(A’)]-を含む。
基fが数値1を表すならば、本発明による式(II)の有機ケイ素化合物は構造グループ-[NR-(A’’’)]-を含む。
この場合、基RおよびRは互いに独立して、水素原子、C1-アルキル基、ヒドロキシC1-アルキル基、C2-アルケニル基、アミノC1-アルキル基または式(S-III):
Figure 2024517389000019
の基を表す。
非常に特に好ましくは、基RおよびRは、互いに独立して、水素原子、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アルケニル基、2-アミノエチル基または式(S-III)の基を表す。
基fが数値1を表し、基hが数値0を表す場合、本発明による有機ケイ素化合物は[NR-(A’)]基を含むが、-[NR-(A’’’)]基は含まない。また、基Rが式(III)の基を表す場合、有機ケイ素化合物は3つの反応性シラン基を含む。
さらなる好ましい一実施形態において、本発明による方法は、組成物(A)が式(S-II):
Figure 2024517389000020
[式中
・eおよびfはともに数値1を表し、
・gおよびhはともに数値0を表し、
・AおよびA’は互いに独立して、直鎖の二価のC-Cアルキレン基を表し、ならびに
・R7は、水素原子、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アルケニル基、2-アミノエチル基または式(III)の基を表す]
の1種以上の有機C1-アルコキシシラン(A1)を含むことを特徴とする。
さらなる好ましい一実施形態において、本発明による方法は、組成物(A)が式(S-II)の1種以上の有機C1-アルコキシシラン(A1)を含むことを特徴とし、式中において、
・eおよびfがともに数値1を表し、
・gおよびhがともに数値0を表し、
・AおよびA’が互いに独立して、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CH-CH-)またはプロピレン基(-CH-CH-CH)を表し、
・R7が、水素原子、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アルケニル基、2-アミノエチル基または式(III)の基を表す。
本発明による主題を達成するのによく適している式(S-II)の有機ケイ素化合物は、
・3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
Figure 2024517389000021
・3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
Figure 2024517389000022
・N-メチル-3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
Figure 2024517389000023
・N-メチル-3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
Figure 2024517389000024
・2-[ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アミノ]-エタノール
Figure 2024517389000025
・2-[ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ]-エタノール
Figure 2024517389000026
・3-(トリメトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
Figure 2024517389000027
・3-(トリエトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
Figure 2024517389000028
・N1,N1-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1,2-エタンジアミン、
Figure 2024517389000029
・N1,N1-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1,2-エタンジアミン、
Figure 2024517389000030
・N,N-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-2-プロペン-1-アミン
Figure 2024517389000031
・N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-2-プロペン-1-アミン
Figure 2024517389000032
である。
上記の式(S-II)の有機ケイ素化合物は市販されている。
CAS番号82985-35-1を有するビス(トリメトキシシリルプロピル)アミンは、例えばSigma-Aldrichから購入することができる。
CAS番号13497-18-2を有するビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]アミンは、例えばSigma-Aldrichから購入することができる。
N-メチル-3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミンは択一的にビス(3-トリメトキシシリルプロピル)-N-メチルアミンと称され、市販品としてSigma-AldrichまたはFluorochemから入手可能である。
CAS番号18784-74-2を有する3-(トリエトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミンは、例えばFluorochemまたはSigma-Aldrichから購入することができる。
さらなる好ましい一実施形態において、本発明による方法は、組成物(A)が、
・3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・N-メチル-3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・N-メチル-3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・2-[ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アミノ]-エタノール
・2-[ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ]-エタノール
・3-(トリメトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・3-(トリエトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・N1,N1-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1,2-エタンジアミン、
・N1,N1-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1,2-エタンジアミン、
・N,N-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-2-プロペン-1-アミンおよび/もしくは
・N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-2-プロペン-1-アミン
からなる群から選択される1種以上の式(S-II)の有機C1-アルコキシシラン
ならびに/またはその縮合生成物を含むことを特徴とする。
さらなる染色試験において、式(S-IV):
Figure 2024517389000033
の少なくとも1種の有機C~Cアルコキシシラン(A1)が本発明による方法で使用されると、非常に特に有利であることも分かった。
式(S-IV)の化合物は、1個、2個または3個のケイ素原子を有するシランから選択される有機ケイ素化合物であり、該有機ケイ素化合物は1分子あたり1つ以上の加水分解性基を含む。
式(S-IV)の有機ケイ素化合物は、アルキル-C1--アルコキシシラン型のシランとも称され得り、
Figure 2024517389000034
式中、
・RはC1-12アルキル基を表し、
・R10はC1-アルキル基を表し、
・R11はC1-アルキル基を表し、
・kは1~3の整数を表し、および
・mは整数3-kを表す。
さらなる一実施形態において、本発明による特に好ましい方法は、第1の組成物(A)が、式(S-IV):
Figure 2024517389000035
[式中、
・RはC1-12アルキル基を表し、
・R10はC1-アルキル基を表し、
・R11はC1-アルキル基を表し、
・kは1~3の整数を表し、および
・mは整数3-kを表す]
の1種以上の有機C~Cアルコキシシラン(A1)ならびに/またはその縮合生成物を含有することを特徴とする。
式(S-IV)の有機C1-アルコキシシランにおいて、基RはC1-12アルキル基を表す。このC1-12アルキル基は飽和型であり、直鎖または分枝鎖であり得る。好ましくは、Rはこの摩しくは直鎖C1-アルキル基を表す。好ましくは、Rは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基またはn-ドデシル基を表す。特に好ましくは、Rは、メチル基、エチル基またはn-オクチル基を表す。
式(S-IV)の有機ケイ素化合物において、基R10はC1-アルキル基を表す。特に好ましくは、R10はメチル基またはエチル基を表す。
式(S-IV)の有機ケイ素化合物において、基R11はC1-アルキル基を表す。特に好ましくは、R11はメチル基またはエチル基を表す。
さらに、kは整数1~3を表し、mは整数3-kを表す。kが数値3を表すならば、mは0に等しい。kが数値2を表すならば、mは1に等しい。kが数値1を表すならば、mは2に等しい。
組成物(A)が、基kが数値3を表す式(S-IV)の少なくとも1つの有機C1-アルコキシシラン(A1)を含有する場合、最良の洗い流し堅牢性を有する染色を得ることができた。この場合、基mは数値0を表す。
本発明による主題を達成するのに特に適当である式(S-IV)の有機ケイ素化合物は、
・メチルトリメトキシシラン
Figure 2024517389000036
・メチルトリエトキシシラン
Figure 2024517389000037
・エチルトリメトキシシラン
Figure 2024517389000038
・エチルトリエトキシシラン
Figure 2024517389000039
・n-プロピルトリメトキシシラン(プロピルトリメトキシシランとも称される)
Figure 2024517389000040
・n-プロピルトリエトキシシラン(プロピルトリエトキシシランとも称される)
Figure 2024517389000041
・n-ヘキシルトリメトキシシラン(ヘキシルトリメトキシシランとも称される)
Figure 2024517389000042
・n-ヘキシルトリエトキシシラン(ヘキシルトリエトキシシランとも称される)
Figure 2024517389000043
・n-オクチルトリメトキシシラン(オクチルトリメトキシシランとも称される)
Figure 2024517389000044
・n-オクチルトリエトキシシラン(オクチルトリエトキシシランとも称される)
Figure 2024517389000045
・n-ドデシルトリメトキシシラン(ドデシルトリメトキシシランとも称される)
Figure 2024517389000046
および/または
・n-ドデシルトリエトキシシラン(ドデシルトリエトキシシランとも称される)
Figure 2024517389000047
である。
さらに好ましい一実施形態において、本発明による方法は、第1の組成物(A)が、
・メチルトリメトキシシラン
・メチルトリエトキシシラン
・エチルトリメトキシシラン
・エチルトリエトキシシラン
・ヘキシルトリメトキシシラン
・ヘキシルトリエトキシシラン
・オクチルトリメトキシシラン
・オクチルトリエトキシシラン
・ドデシルトリメトキシシラン、
・ドデシルトリエトキシシラン
からなる群より選択される少なくとも1つの式(S-IV)の有機C1-アルコキシシラン(A1)ならびに/またはその縮合生成物を含むことを特徴とする。
さらに、組成物(A)が式(S-I)の少なくとも1つの有機C1-アルコキシシラン(A1)および式(S-IV)の少なくとも1つの有機C1-12アルキルC1-アルコキシシラン(A2)の両方を含有する場合、非常に特に好ましいことがわかった。
さらなる好ましい一実施形態において、本発明の方法は、組成物(A)が、式(S-I)の少なくとも1つの有機C1-アルコキシシラン(A1)および式(S-IV)の少なくとも1つの有機C1-アルコキシシラン(A1)を含有することを特徴とする。
特に好ましくは、組成物(A)は、式(S-I)の有機C1-アルコキシシラン(A1)および式(S-IV)の有機C1-12アルキルC1-アルコキシシラン(A2)を特定の量的割合で含む。
さらなる明示的に非常に特に好ましい一実施形態において、本発明の方法は、組成物(A)に含まれる式(S-IV)の有機C1-C12アルキルC1-C6アルコキシシランの総量に対する、組成物(A)に含まれる式(S-I)の有機C1-C6アルコキシシラン(A1)の総量の重量比、すなわち重量比(S-I)/(S-IV)が、0.1~5.0、好ましくは0.1~2.5、さらに好ましくは0.1~1.5、さらにより好ましくは0.1~1.0、最も好ましくは0.1~0.45の値であることを特徴とする。
対応する加水分解生成物または縮合生成物は、例えば以下の化合物である。この場合、縮合生成物は最大でオリゴマー化合物を表すが、ポリマーではない。
式(S-I)のC~Cアルコキシシランの水による加水分解(3-アミノプロピルトリエトキシシランの例を使用する反応スキーム):
Figure 2024517389000048
使用される水の量に応じて、加水分解反応は、使用されるC1-アルコキシシランあたりに複数回起こることもある:
Figure 2024517389000049
または
Figure 2024517389000050
式(S-IV)のC1-アルコキシシランの水による加水分解(メチルトリメトキシシランの例を使用する反応スキーム):
Figure 2024517389000051
使用される水の量に応じて、加水分解反応は、使用されるC1-アルコキシシランあたりに複数回起こることもある:
Figure 2024517389000052
または
Figure 2024517389000053
考えられる縮合反応は、例えば((3-アミノプロピル)トリエトキシシランとメチルトリメトキシシランの混合物に基づいて示される)以下:
Figure 2024517389000054
および/または
Figure 2024517389000055
および/または
Figure 2024517389000056
および/または
Figure 2024517389000057
および/または
Figure 2024517389000058
および/または
Figure 2024517389000059
および/または
Figure 2024517389000060
が挙げられる。
例として挙げられた上記の反応スキームでは、それぞれの場合で二量体への縮合が示されているが、複数個のシラン原子を有するオリゴマーへのさらなる縮合も可能であり、好ましい。
部分加水分解された式(S-I)のC-C-アルコキシシランおよび完全加水分解された式(S-I)のC-C-アルコキシシランはともに、これらの縮合反応に関与することができ、縮合反応では、未反応の部分的にまたは完全に加水分解された式(S-I)のC~C-アルコキシシランとの縮合も行われる。この場合、式(S-I)のC~Cアルコキシシランはそれ自体と反応する。
さらに、部分加水分解された式(S-I)のC-C-アルコキシシランおよび完全加水分解された式(S-I)のC-C-アルコキシシランはともに、縮合反応に関与することもでき、縮合反応では、未反応の部分加水分解された式(S-IV)のC-C-アルコキシシランとの縮合または完全加水分解された式(S-IV)のC-C-アルコキシシランとの縮合も行われる。この場合、式(S-I)のC-Cアルコキシシランは、式(S-IV)のC-Cアルコキシシランと反応する。
さらに、部分加水分解された式(S-IV)のC-C-アルコキシシランおよび完全加水分解された式(S-IV)のC-C-アルコキシシランはともに、縮合反応に関与することもでき、縮合反応では、未反応の部分的に又は完全に加水分解された式(S-IV)のC-C-アルコキシシランとの縮合も行われる。この場合、式(S-IV)のC-Cアルコキシシランはそれ自体と反応する。
本発明による組成物(A)は、種々の割合で1種以上の有機C-Cアルコキシシラン(A1)を含み得る。当業者は、ケラチン物質上のシランコーティングの所望の厚さおよび処理されるケラチン物質の量に応じてこれを決定する。
組成物(A)が、組成物(A)の総重量に対して、1.0~99.0重量%、好ましくは2.0~80.0重量%、より好ましくは3.0~60.0重量%、さらにより好ましくは4.0~40.0重量%、非常に特に好ましくは5.0~15.0重量%の総量で、1種以上の有機C-C-アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含有する場合、使用時に非常に良好な染色結果を有する、特に貯蔵安定の調製物を得ることができた。
さらなる一実施形態において、非常に特に好ましい方法は、組成物(A)が、組成物(A)の総重量に対して、1.0~99.0重量%、好ましくは2.0~80.0重量%、より好ましくは3.0~60.0重量%、さらにより好ましくは4.0~40.0重量%、非常に特に好ましくは5.0~15.0重量%の総量で、1種以上の有機C-Cアルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含有することを特徴とする。
〔組成物(A)中のさらなる化粧料成分〕
さらに、組成物(A)は1つまたはそれより多くのさらなる化粧料成分も含有し得る。
組成物(A)において任意に使用され得る化粧料成分は、製品にさらなる有益な特性を付与するために適したあらゆる成分であり得る。例えば、組成物(A)は、溶媒、非イオン性、カチオン性、アニオン性または双性イオン性/両性界面活性剤の群の界面活性化合物、顔料、直接染料、酸化染料前駆体の群の染色化合物、C-C30脂肪アルコールの群の脂肪成分、炭化水素化合物、脂肪酸エステル、pH調整剤の群に属する酸および塩基、香料、防腐剤、植物抽出物およびタンパク質加水分解物を含有してよい。
このような追加の物質の選択は、専門家により剤の所望の特性に従うように行われる。他の任意の成分およびこのような成分の使用量に関して、当業者に知られた関連マニュアルに明示されている。
〔組成物(A)中の含水量(A1)〕
本発明の方法は、組成物(A)をケラチン物質上で使用することを特徴とする。
十分に高い貯蔵安定性を確保するめに、組成物(A)は低い含水量を有すること、好ましくは実質的に無水であることを特徴とし得る。したがって、組成物(A)は、好ましくは、組成物(A)の総重量に基づいて、15重量%未満の水を含有する。
15重量%未満の含水量において、組成物(A)は長期間にわたり貯蔵安定である。しかしながら、貯蔵安定性をさらに改善し、有機C1-アルコキシシラン(A2)の十分に高い反応性を達成するためには、組成物(A)中の含水量をさらに低減することが特に好ましいことがわかった。この理由から、組成物(A)は、組成物(A)は、組成物(A)の総重量に基づいて、好ましくは0.01~15.0重量%、好ましくは0.1~13.0重量%、より好ましくは0.5~11.0重量%、非常に好ましくは1.0~9.0重量%の水を含有する。
非常に特に好ましい実施形態に関して、本発明の方法は、組成物(A)が、組成物(A)の総重量に基づいて、0.01~15.0重量%、好ましくは0.1~13.0重量%、より好ましくは0.5~11.0重量%、非常に特に好ましくは1.0~9.0重量%の水を含有することを特徴とする。
しかし、さらなる実施形態に関して、水性組成物(A)をケラチン物質に適用することもできる。この実施形態に関して、本発明の方法は、組成物(A)が、組成物(A)の総重量に基づいて、50.0~99.0重量%、好ましくは60.0~98.0重量%、より好ましくは65.0~97.0重量%、特に好ましくは70.0~96.0重量%の水を含有することを特徴とする。
〔組成物(A)のpH〕
更なる実験において、組成物(A)のpH値が染色中に得られる着色強度に影響し得ることがわかった。ここで、特にアルカリ性のpH値が、本方法において達成可能な染色性能に有利な影響を有することがわかった。
この理由のために、組成物(A)が、7.0~12.0、好ましくは7.5~11.5、より好ましくは8.0~11.0、非常に特に好ましくは8.0~10.5のpHを有することが好ましい。
pHの測定は、組合せ電極を介したガラス電極によるまたはpH指示薬紙を用いるpH測定方法などの、先行技術から既知の通常の方法を用いて行うことができる。
さらなる非常に特に好ましい実施形態において、本発明の方法は、組成物(A)が、7.0~12.0、好ましくは7.5~11.5、より好ましくは8.0~11.0、非常に特に好ましくは8.0~10.5のpHを有することを特徴とする。
〔組成物(B)中の染色化合物〕
本発明の方法は、第2組成物(B)のケラチン物質への適用を含む。この場合、組成物(B)は、顔料および直接染料の群から選ばれる1つまたはそれより多くの染色化合物(B1)を含有することを特徴とする。
本発明の意味の範囲に含まれる顔料は、25℃において0.5g/L未満、好ましくは0.1g/L未満、さらにより好ましくは0.05g/L未満の水への溶解度を有する染色化合物を意味する。水への溶解度は、例えば下記の方法によって測定できる:0.5gの顔料をビーカー内に量り入れる。撹拌子を添加する。次いで、1リットルの蒸留水を添加する。この混合物を、磁気撹拌機で撹拌しながら25℃まで1時間加熱する。この期間後、顔料の未溶解成分が混合物中にまだみられる場合、顔料の溶解度は0.5g/L未満である。微細分散された顔料の高い強度のために、顔料-水の混合物を視認的に評価できない場合、混合物を濾過する。ある割合の未溶解顔料が濾紙上に残存している場合、顔料の溶解度は0.5g/L未満である。
適当な染色顔料は、無機および/または有機起源のものであり得る。
好ましい一実施形態において、本発明による剤は、無機および/または有機顔料からなる群から選択される少なくとも1種の染色化合物を含むことを特徴とする。
好ましい染色顔料は、合成または天然の無機顔料から選択される。天然起源の無機染色顔料は、例えば、胡粉、黄土、琥珀、緑土、赤土(burnt sienna)またはグラファイトから作製できる。さらに、黒色顔料、例えば黒色酸化鉄、有色顔料、例えばウルトラマリンまたは赤色酸化鉄ならびに蛍光またはリン光顔料が無機着色顔料として使用できる。
有色の金属酸化物、水酸化物および酸化物の水和物、混相顔料、含硫シリケート、シリケート、金属硫化物、金属シアン化物錯体、金属硫酸塩、クロメートおよび/またはモリブデートは特に適当である。特に好ましい染色顔料は黒色酸化鉄(CI77499)、黄色酸化鉄(CI77492)、赤褐色酸化鉄(CI77491)、マンガンバイオレット(CI77742)、ウルトラマリン(スルホケイ酸アルミニウムナトリウム、CI77007、ピグメントブルー29)、酸化クロム水和物(CI77289)、アイアンブルー(フェロシアン化第二鉄、CI77510)および/またはカーマイン(コチニール)である。
有色真珠光沢顔料も、本発明による特に好ましい顔料の群から選ばれる染色化合物である。これらは通常、雲母ベースであり、1種以上の金属酸化物で被覆されていてもよい。雲母はフィロケイ酸塩である。このようなケイ酸塩のうち最も重要な代表例はマスコバイト、フロゴパイト、パラゴナイト、黒雲母、鱗雲母および真珠雲母である。金属酸化物との組合せでの真珠光沢顔料を作製するためには、雲母、第一マスコバイトまたはフロゴパイトを金属酸化物でコーティングする。
さらなる非常に特に好ましい実施形態に関連して、本発明による方法は、組成物(B)が、有色の金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物水和物、シリケート、金属硫化物、金属シアン化物錯体、金属硫酸塩、ブロンズ顔料、および/または、少なくとも1種の金属酸化物および/または金属酸塩化物で被覆された有色の雲母ベース着色顔料の群から選択される、少なくとも1種の無機顔料を含むことを特徴とする。
天然雲母の代替として1種以上の金属酸化物で被覆した合成雲母もまた任意に真珠光沢顔料として使用できる。特に好ましい真珠光沢顔料は、天然または合成雲母ベースのものであり、上記の金属酸化物のうちの1種以上でコーティングされている。それぞれの顔料の色彩は、金属酸化物の層の厚さを変えることにより変更することができる。
さらなる好ましい一実施形態において、本発明の方法は、組成物(B)が、有色の金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物水和物、シリケート、金属硫化物、金属シアン化物錯体、金属硫酸塩、ブロンズ顔料の群から、および/または、少なくとも1種の金属酸化物および/もしくは金属酸塩化物でコーティングされた雲母系染色化合物から選択される顔料の群からの少なくとも1種の染色化合物を含むことを特徴とする。
さらなる好ましい一実施形態において、本発明の方法は、組成物(B)が、二酸化チタン(CI77891)、黒色酸化鉄(CI77499)、黄色酸化鉄(CI77492)、赤色および/または褐色酸化鉄(CI77491、CI77499)、マンガンバイオレット(CI77742)、ウルトラマリン(スルホケイ酸アルミニウムナトリウム、CI77007、ピグメントブルー29)、酸化クロム水和物(CI77289)、酸化クロム(CI77288)および/またはアイアンブルー(フェロシアン化第二鉄、CI77510)から選ばれる1種以上の金属酸化物で被覆された、雲母系ベース顔料から選択される少なくとも1種の染色化合物を含むことを特徴とする。
特に適当な染色顔料の例は、商品名Rona(登録商標)、Colorona(登録商標)、Xirona(登録商標)、Dichrona(登録商標)およびTimiron(登録商標)でMerck社から、Ariabel(登録商標)およびUnipure(登録商標)でSensient社から、Prestige(登録商標)でEckart Cosmetic Colors社から、およびSunshine(登録商標)でSunstar社から市販されているものである。
Colorona(登録商標)の商品名を有する染色顔料は非常に特に好ましい:
Colorona Copper,Merck,雲母,CI77491(酸化鉄)
Colorona Passion Orange,Merck,雲母,CI77491(酸化鉄)、アルミナ
Colorona Patina Silver,Merck,雲母,CI77499(酸化鉄)、CI77891(二酸化チタン)
Colorona RY,Merck,CI77891(二酸化チタン)、雲母,CI75470(CARMINE)
Colorona Oriental Beige,Merck,雲母,CI77891(二酸化チタン)、CI77491(酸化鉄)
Colorona Dark Blue,Merck,雲母、二酸化チタン、フェロシアン化第二鉄
Colorona Chameleon,Merck,CI77491(酸化鉄)、雲母
Colorona Aborigine Amber,Merck,雲母,CI77499(酸化鉄)、CI77891(二酸化チタン)
Colorona Blackstar Blue,Merck,CI77499(酸化鉄)、雲母
Colorona Patagonian Purple,Merck,雲母,CI77491(酸化鉄)、CI77891(二酸化チタン)、CI77510(フェロシアン化第二鉄)
Colorona Red Brown,Merck,雲母,CI77491(酸化鉄)、CI77891(二酸化チタン)
Colorona Russet,Merck,CI77491(二酸化チタン)、雲母,CI77891(酸化鉄)
Colorona Imperial Red,Merck,雲母、二酸化チタン(CI77891)、D&C RED NO.30(CI73360)
Colorona Majestic Green,Merck,CI77891(二酸化チタン)、雲母,CI77288
(酸化クロムグリーン)
Colorona Light Blue,Merck,雲母、二酸化チタン(CI77891)、フェロシアン化第二鉄(CI77510)
Colorona Red Gold,Merck,雲母,CI77891(二酸化チタン)、CI77491(酸化鉄)
Colorona Gold Plus MP 25,Merck,雲母、二酸化チタン(CI77891)、酸化鉄(CI77491)
Colorona Carmine Red,Merck,雲母、二酸化チタン、カーマイン
Colorona Blackstar Green,Merck,雲母,CI77499(酸化鉄)
Colorona Bordeaux,Merck,雲母,CI77491(酸化鉄)
Colorona Bronze,Merck,雲母,CI77491(酸化鉄)
Colorona Bronze Fine,Merck,雲母,CI77491(酸化鉄)
Colorona Fine Gold MP 20,Merck,雲母,CI77891(二酸化チタン)、CI77491(酸化鉄)
Colorona Sienna Fine,Merck,CI77491(酸化鉄)、雲母
Colorona Sienna,Merck,雲母,CI77491(酸化鉄)
Colorona Precious Gold,Merck,雲母,CI77891(二酸化チタン)、シリカ、CI77491(酸化鉄)、酸化スズ
Colorona Sun Gold Sparkle MP 29,Merck,雲母、二酸化チタン、酸化鉄、雲母,CI77891、CI77491(EU)
Colorona Mica Black,Merck,CI77499(酸化鉄)、雲母,CI77891(二酸化チタン)
Colorona Bright Gold,Merck,雲母,CI77891(二酸化チタン)、CI77491(酸化鉄)
Colorona Blackstar Gold,Merck,雲母,CI77499(酸化鉄)。
さらなる特に好ましい染色顔料は、例えばXirona (登録商標)の名称を有すること好ましい染色化合物、例えば以下である:
Xirona Golden Sky, Merck, シリカ, CI 77891 (二酸化チタン), 酸化スズ
Xirona Caribbean Blue, Merck, 雲母, CI 77891 (二酸化チタン), シリカ, 酸化スズ
Xirona Kiwi Rose, Merck, シリカ, CI 77891 (二酸化チタン), 酸化スズ
Xirona Magic Mauve, Merck, シリカ, CI 77891 (二酸化チタン), 酸化スズ。
さらに、特に好ましい染色顔料は例えば以下の商品名を有する:
Unipure(登録商標)、
Unipure Red LC 381 EM, Sensient CI 77491 (酸化鉄), シリカ
Unipure Black LC 989 EM, Sensient, CI 77499 (酸化鉄), シリカ
Unipure Yellow LC 182 EM, Sensient, CI 77492 (酸化鉄), シリカ
Timiron Synwhite Satin, Merck, 合成金雲母, 二酸化チタン,酸化スズ
Timiron Super Blue, Merck, 雲母, CI 77891 (二酸化チタン)
Timiron Diamond Cluster MP 149, Merck, 雲母, CI 77891 (二酸化チタン)
Timiron Splendid Gold, Merck, CI 77891 (二酸化チタン), 雲母, シリカ
Timiron Super Sulver, Merck, 雲母, CI 77891 (二酸化チタン)。
さらなる実施形態に関連して、組成物(B)は、有機顔料の群から選ばれる1つまたはそれより多くの染色化合物を含有してもよい。
したがって、本発明の有機顔料は、対応する不溶性の有機染料またはカラーワニスであり、例えばニトロソ、ニトロ、アゾ、キサンテン、アントラキノン、イソインドリノン、イソインドリン、キナクリドン、ペリノン、ペリレン、ジケトピロロピロール、インジゴ、チオインジゴ、ジオキサジン、および/またはトリアリールメタン化合物の群から選択してよい。
例えば、カーマイン、キナクリドン、フタロシアニン、ソルガム、カラーインデックス番号CI42090、CI69800、CI69825、CI73000、CI74100、CI74160を有する青色顔料、カラーインデックス番号CI11680、CI11710、CI15985、CI19140、CI20040、CI21100、CI21108、CI47000、CI47005を有する黄色顔料、カラーインデックス番号CI61565、CI61570、CI74260を有する緑色顔料、カラーインデックス番号CI11725、CI15510、CI45370、CI71105を有する橙色顔料、カラーインデックス番号CI12085、CI12120、CI12370、CI12420、CI12490、CI14700、CI15525、CI15580、CI15620、CI15630、CI15800、CI15850、CI15865、CI15880、CI17200、CI26100、CI45380、CI45410、CI58000、CI73360、CI73915および/またはCI75470を有する赤色顔料が、特によく適する有機顔料として挙げられ得る。
さらなる特に好ましい一実施形態において、本発明の方法は、組成物(B)が、好ましくは以下の群から選択される、少なくとも1つの有機顔料を含有することを特徴とする:カーマイン、キナクリドン、フタロシアニン、ソルガム、カラーインデックス番号CI42090、CI69800、CI69825、CI73000、CI74100、CI74160を有する青色顔料、カラーインデックス番号CI11680、CI11710、CI15985、CI19140、CI20040、CI21100、CI21108、CI47000、CI47005を有する黄色顔料、カラーインデックス番号CI61565、CI61570、CI74260を有する緑色顔料、カラーインデックス番号CI11725、CI15510、CI45370、CI71105を有する橙色顔料、カラーインデックス番号CI12085、CI12120、CI12370、CI12420、CI12490、CI14700、CI15525、CI15580、CI15620、CI15630、CI15800、CI15850、CI15865、CI15880、CI17200、CI26100、CI45380、CI45410、CI58000、CI73360、CI73915および/またはCI75470を有する赤色顔料。
さらに、有機顔料はカラーワニスでもあり得る。用語カラーワニスは、本発明の意味において、吸着された染料の層を含む粒子を意味すると理解されたく、この粒子と染料からなるユニットは上記の条件下で不溶性である。該粒子は例えば、無機基材であってよく、これは、アルミニウム、シリカ、ホウケイ酸カルシウム、ホウケイ酸アルミニウムカルシウム、またはアルミニウムであり得る。
例えば、アザリンカラーワニスをカラーワニスとして使用できる。
その優れた光および温度に対する耐性のため、本発明による剤における上記の顔料の使用は特に好ましい。使用される顔料が、ある特定の粒子サイズを有する場合、さらに好ましい。この粒子サイズは、一方において、形成されたポリマー被膜中における顔料の均質な分布をもたらし、他方において、化粧料剤の塗布後の髪または肌のざらざら感を回避する。したがって、本発明によれば、該少なくとも1種の顔料が、1.0~50μm、好ましくは5.0~45μm、好ましくは10~40μm、特に14~30μmの平均粒子サイズD50を有する場合、有利である。平均粒子サイズD50は、例えば動的光散乱(DLS)を用いて測定できる。
ケラチン物質の染色のために、特定の形状の顔料を使用してもよい。例えば、ラメラ状および/またはレンズ状の小基材プレートに基づく顔料を使用することもできる。さらに、真空金属化顔料を含む小基材プレートに基づく染色も可能である。
さらなる一実施形態に関して、組成物(A)および/または組成物(B)および/または任意に使用可能な組成物(C)も、ラメラ状小基材プレートに基づく顔料、レンズ状小基材プレートに基づく顔料、および真空金属化顔料の群から選ばれる、1つまたはそれより多くの染色化合物を含んでもよい。
この種の小基材プレートは、最大で50nm、好ましくは30nm未満、特に好ましくは最大で25nm、例えば最大で20nmの平均厚さを有する。小基材プレートの平均厚さは少なくとも1nm、好ましくは少なくとも2.5nm、特に好ましくは少なくとも5nm、例えば少なくとも10nmである。小基材プレートの厚さの好ましい範囲は2.5~50nm、5~50nm、10~50nm;2.5~30nm、5~30nm、10~30nm;2.5~25nm、5~25nm、10~25nm、2.5~20nm、5~20nmおよび10~20nmである。好ましくは、各小基材プレートは可能な限り一様な厚さを有する。
小基材プレートの薄い厚さのため、顔料は特に高い隠蔽力を有する。
小基材プレートはモノリシックに構成されている。モノリシックは、本文脈において、割れ、層化または内包物(inclusion)のない単一の閉鎖ユニットからなることを意味するが、小基材プレート内で構造変化が起こる場合もある。小基材プレートは好ましくは均一な構造である、すなわち小さいプレート内に濃度勾配がない。特に、小基材プレートは層状に構成されておらず、その中に粒子が分布していない。
小基材プレートのサイズは、それぞれの用途に、特にケラチン物質に対する所望の効果のために調整できる。該して、小基材プレートは、約2~200μm、特に約5~100μmの平均最大径を有する。
好ましい一実施形態において、平均厚さに対する平均サイズの比で示される形態ファクタ(アスペクト比)は少なくとも80、好ましくは少なくとも200、より好ましくは少なくとも500、特に好ましくは750超である。この場合、被覆されていない小基材プレートの平均サイズは該被覆されていない小基材プレートのd50値を意味する。特記しない限り、d50値は、Sympatec Helos型の装置を用いてQUIXEL湿式分散により測定した。この場合、サンプル調製のために、分析対象のサンプルをイソプロパノール中で3分間、予備分散させた。
小基材プレートは、小プレートの形状に形成可能な任意の材料で構成できる。
小基材プレートは天然起源のものであり得るが、合成により生成されたものであってもよい。小基材プレートを構成可能な材料として、例えば、金属および金属合金、金属酸化物、好ましくは酸化アルミニウム、無機化合物、ならびに鉱物、例えばマイカおよび(半)貴石、ならびにプラスチック材料が挙げられる。好ましくは、小基材プレートは金属(合金)で構成されている。
該金属として金属真珠光沢顔料に適した任意の金属を使用できる。かかる金属としてはとりわけ、鉄およびスチール、ならびに空気および水に耐久性のあるあらゆる(半)金属、例えば白金、亜鉛、クロム、モリブデンおよびケイ素ならびにその合金、例えばアルミニウムブロンズおよび真鍮が挙げられる。好ましい金属はアルミニウム、銅、銀および金である。好ましい小基材プレートとしては、アルミニウム小プレートおよび真鍮小プレートが挙げられ、アルミニウム小基材プレートが特に好ましい。
ラメラ状小基材プレート、不規則な構造のエッジが特徴であり、その外観から「コーンフレーク」とも称される。
その不規則な構造のために、ラメラ状小基材プレートに基づく顔料は、高い割合の散乱光を生じる。さらに、ラメラ状小基材プレートに基づく顔料は、ケラチン性物質の既存の色を完全に覆うわけではなく、例えば、自然な白髪化に類似する効果を達成することができる。
レンズ状(Lenticular)(=レンズ形状の)小基材プレートは実質的に規則的な丸い角(regular round edge)を有し、その見た目から「1ドル硬貨(silver dollars)」とも称される。その規則的な構造のため、レンズ状小基材プレートに基づく顔料の場合、反射光の割合が優位である。
真空金属化顔料(VMP)は、例えば対応する被覆されたフィルムから、金属、金属合金、または金属酸化物を放出することによって、得ることができる。これらは、5~50nmの範囲の小基材プレートの特に薄い厚さ、および、増加した反射率を有する特に滑らかな表面によって特徴づけられる。真空金属化顔料を含む小基材プレートは、本出願に関連して、VMP小基材プレートとも称される。アルミニウムのVMP小基材プレートは、例えば金属化フィルムからアルミニウムを放出することによって得ることができる。
金属または金属合金の小基材プレートを、例えばアノード酸化(酸化物層)またはクロメート処理によって不動態化してもよい。
被覆されていない、ラメラ状、レンズ状、および/またはVPM小基材プレート、特に金属または金属合金製のものは、入射光を高度に反射し、明暗フロップをもたらすが色感はもたらさない。
色感は、例えば光学干渉効果によってもたらされてもよい。この種の顔料は、少なくとも単被覆された小基材プレートに基づいていてよい。これらは、異なる屈折および反射の光線の重ね合わせによる干渉効果を示す。
したがって、好ましい顔料は被覆ラメラ状小基材プレートに基づく顔料である。小基材プレートは、好ましくは、少なくとも50nmの被覆厚を有する高屈折率の金属酸化物の少なくとも1つのコーティングBを有する。好ましくは、コーティングBと小基材プレート表面の間に別のコーティングAを存在させる。任意に、層B上に、下層となるこの層Bと異なるさらなるコーティングCを存在させる。
小基材プレートにフィルム様で永続的な様式で適用することができ、層AおよびBの場合に必要とされる光学特性を有するあらゆる物質が、コーティングA、BおよびCのための適当な材料であり得る。該して、小基材プレート表面の一部のコーティングは、光沢効果を有する顔料を得るのに十分である。したがって、例えば、小基材プレートの上面および/または底面のみをコーティングし、側面はしなくてもよい。好ましくは、任意に不動態化した小基材プレートの側面を含む全面がコーティングBによってカバーされる。したがって、小基材プレートはコーティングBによって完全に覆われる。これにより顔料の光学特性が改善され、機械的および化学的耐久性が高まる。上記のことは層Aにも、および存在する場合、好ましくは層Cにもあてはまる。
各場合において複数のコーティングA、Bおよび/またはCが存在してもよいが、被覆された小基材プレートは好ましくは、各場合においてコーティングA、B、および存在する場合はCを1つだけ有する。
コーティングBは、少なくとも1種の高屈折率の金属酸化物で構成される。高屈折率の材料は、少なくとも1.9、好ましくは少なくとも2.0、特に好ましくは少なくとも2.4の屈折率を有する。コーティングBは、好ましくは、少なくとも95重量%、特に好ましくは少なくとも99重量%の高屈折率金属酸化物を含む。
コーティングBは少なくとも50nmの厚さを有する。コーティングBの厚さは好ましくは400nm以下、特に好ましくは300nm以下である。
コーティングBに適した高屈折率の金属酸化物は好ましくは選択的光吸収性(すなわち、有色)金属酸化物、例えば酸化鉄(III)(α-およびγ-Fe2O3、赤)、酸化コバルト(II)(青)、酸化クロム(III)(緑)、酸化チタン(III)(青、通常、酸窒化チタンおよび窒化チタンとの混合状態で存在する)、および酸化バナジウム(V)(橙)、ならびにその混合物である。無色の高屈折率酸化物、例えば二酸化チタンおよび/または酸化ジルコニウムもまた適当である。
コーティングBには、選択的吸光性染料がコーティングBの総量に対して各場合において好ましくは0.001~5重量%、特に好ましくは0.01~1重量%で含まれてもよい。金属酸化物コーティング内に安定的に組み込まれ得る有機染料および無機染料が適当である。
コーティングAは好ましくは、少なくとも1種の低屈折率の金属酸化物および/または金属酸化物水和物を有する。好ましくは、コーティングAは、少なくとも95重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の低屈折率の金属酸化物(水和物)を含む。低屈折率材料は、最大1.8、好ましくは最大1.6の屈折率を有する。
コーティングAに適した低屈折率金属酸化物としては、例えば、(二)酸化ケイ素、酸化ケイ素水和物、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム水和物、酸化ホウ素、酸化ゲルマニウム、酸化マンガン、酸化マグネシウム、およびその混合物が挙げられ、二酸化ケイ素が好ましい。コーティングAは好ましくは、1~100nm、特に好ましくは5~50nm、特に好ましくは5~20nmの厚さを有する。
好ましくは、小基材プレートの表面とコーティングBの内側表面との間の間隔は、最大で100nm、より好ましくは最大で50nm、特に好ましくは最大で20nmである。コーティングAの厚さ、したがって小基材プレート表面とコーティングBとの間隔が上記に明記した範囲内になることを確実にすることにより、顔料が高い隠蔽力を有するのを確実にすることが可能である。
ラメラ状小基材プレートに基づく顔料が層Aのみを有する場合、顔料は、アルミニウムのラメラ状小基材プレートおよび二酸化ケイ素の層Aを有することが好ましい。ラメラ状小基材プレートに基づく顔料が層Aと層Bを有する場合、顔料は、アルミニウムのラメラ状小基材プレート、二酸化ケイ素の層Aおよび酸化鉄の層Bを有することが好ましい。
好ましい一実施形態によれば、顔料は、下層コーティングBと異なる金属酸化物(水和物)のさらなるコーティングCを有する。適当な金属酸化物として、例えば、(二)酸化ケイ素、酸化ケイ素水和物、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム水和物、酸化亜鉛、酸化スズ、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉄(III)および酸化クロム(III)が挙げられる。二酸化ケイ素が好ましい。
コーティングCは好ましくは、10~500nm、特に好ましくは50~300nmの厚さを有する。例えばTiO2に基づく、コーティングCを設けることにより、高い隠蔽力は維持されたまま、より良好な干渉が得られる。
層AおよびCは腐食ならびに化学的および物理的安定化の機能を果たす。特に好ましい層AおよびCは、ゾル-ゲル法によって適用される二酸化ケイ素または酸化アルミニウムである。この方法は、コーティングなしのラメラ状小基材プレートあるいは層Aおよび/または層Bで既に被覆されたラメラ状小基材プレートを、金属アルコキシド、例えばオルトケイ酸テトラエチルまたはアルミニウムトリイソプロパノレートの溶液中(通常、有機溶剤または少なくとも50重量%が有機溶剤、例えばC1~C4アルコールである有機溶剤と水の混合物の溶液中)に分散させ、弱塩基または弱酸を添加して金属アルコキシドを加水分解させ、それにより、金属酸化物のフィルムを(被覆された)小基材プレートの表面上に形成することを含む。
層Bは、例えば、1種以上の有機金属化合物の加水分解による分解によって、および/または1種以上の溶存金属塩の沈積、ならびにその後の任意の後処理(例えば、形成された水酸化含有層の酸化物層へのアニール処理による移行)によって作製できる。
コーティングA、Bおよび/またはCの各々は2種以上の金属酸化物(水和物)の混合物で構成されていてもよいが、各コーティングは好ましくは1種の金属酸化物(水和物)で構成される。
被覆されたラメラ状またはレンズ状小基材プレートに基づく顔料、あるいは、被覆されたVMP小基材プレートに基づく顔料は、好ましくは、70~500nm、特に好ましくは100~400nm、とりわけ好ましくは150~320nm、例えば180~290nmの厚さを有する。小基材プレートの薄い厚さのため、顔料は特に高い隠蔽力を示す。コーティングされた小基材プレートの薄い厚さは、コーティングなしの小基材プレートの厚さを薄く維持することによって得られるが、コーティングA、および存在する場合はコーティングCの厚さを可能な限り小さい値に調整することによっても得られる。コーティングBの厚さによって顔料の色感が決定される。
ケラチン物質における被覆された小基材プレートに基づく顔料の密着性および耐磨耗性は、最外層、層A、BまたはCを、構造に応じて有機化合物、例えばシラン、リン酸エステル、チタネート、ボレートまたはカルボン酸でさらに修飾することにより有意に高めることができる。この場合、該有機化合物は、最外の、好ましくは金属酸化物を含有している層A、BまたはCの表面に結合される。最外層は、ラメラ状小基材プレートから空間的に最も遠く離れた層を示す。該有機化合物は好ましくは、金属酸化物含有層A、BまたはCに結合可能な官能性シラン化合物である。これは単官能性化合物または二官能性化合物のいずれであってもよい。二官能性有機化合物の例としては、メタクリルオキシプロペニルトリメトキシシラン、3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、2-アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、3-メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン、3-メタクリロイルオキシプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、3-メタクリロイルオキシプロピルトリス(ブトキシエトキシ)シラン、3-メタクリロイルオキシプロピルトリス(ブトキシエトキシ)シラン、3-メタクリロイルオキシプロピルトリス(プロポキシ)シラン、3-メタクリロイルオキシプロピルトリス(ブトキシ)シラン、3-アクリルオキシプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、3-アクリルオキシプロピルトリス(ブトキシエトキシ)シラン、3-アクリロイルオキシプロピルトリス(ブトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルエチルジクロロシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、またはフェニルアリルジクロロシランが挙げられる。さらに、単官能性シラン、アルキルシランまたはアリールシランでの修飾を行ってもよい。これは官能基を1つだけ有し、該官能基は、被覆されたラメラ状小基材プレートに基づく顔料の表面に(すなわち、最外の金属酸化物含有層に)、また完全にカバーされていない場合は金属表面に共有結合することができる。シランのヒドロカルビル基は顔料から反対の方向を向いている。シランのヒドロカルビルの性質および状態に応じて、さまざまな度合いでの顔料の疎水化が達成される。かかるシランの例としては、ヘキサデシルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。単官能性シランで表面改質されたシリカコーティングアルミニウム小基材プレートに基づく顔料が特に好ましい。オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリメトキシシランおよびヘカデシル(hecadecyl)トリエトキシシランが特に好ましい。表面特性の変更/疎水化の結果として、適用における密着性、耐磨耗性および配向に関する改善が達成され得る。
ラメラ状小基材プレートに基づく適当な顔料としては、例えば、Eckart製のVISIONAIREシリーズの顔料が挙げられる。
レンズ状小基材プレートに基づく顔料は、例えばAlegrace(登録商標)Gorgeousの名称でSchlenk Metallic Pigments GmbH社から入手可能である。
真空金属化顔料を含む小基材プレートに基づく顔料は、例えばSchlenk Metallic Pigments GmbH社から、例えばAlegrace(登録商標)MarvelousまたはAlegrace(登録商標)Aurousの名称で入手可能である。
さらなる一実施形態において、本発明の方法は、組成物(A)が、組成物(A)の総重量に基づいて、0.001~20重量%、特に0.05~5重量%の総量で1種以上の顔料を含有することを特徴とする。
さらなる一実施形態において、本発明の方法は、組成物(B)が、組成物(B)の総重量に基づいて、0.001~20重量%、特に0.05~5重量%の総量で1種以上の顔料を含有することを特徴とする。
本発明の組成物は、染色化合物として1種以上の直接染料を含有してもよい。直接染料は、毛髪に直接付着し、色形成のための酸化的方法を必要としない染料である。直接染料は通常、ニトロフェニレンジアミン、ニトロアミノフェノール、アゾ染料、アントラキノン類、トリアリールメタン染料またはインドフェノールである。
本発明の意味の範囲に含まれる直接染料は、25℃(760mmHg)において0.5g/Lより高い水への溶解度を有するものであり、したがって顔料とみなされるものではない。本発明の意味の範囲において、直接染料は、好ましくは25℃(760mmHg)において1.0g/Lより高い水への溶解度を有する。本発明の意味の範囲において、直接染料は、特に好ましくは25℃(760mmHg)において1.5g/Lより高い水への溶解度を有する。
直接染料は、アニオン直接染料、カチオン直接染料および非イオン性直接染料に分けることができる。
さらなる好ましい一実施形態において、本発明による剤は、染色化合物として少なくとも1種のアニオン直接染料、カチオン直接染料および/または非イオン性直接染料を含むことを特徴とする。
さらなる好ましい一実施形態において、本発明による方法は、組成物(B)および/または組成物(C)が、アニオン性、非イオン性および/またはカチオン性直接染料からなる群から選択される少なくとも1種の染色化合物を含むことを特徴とする。
適当なカチオン直接染料は、例えば、ベーシックブルー7、ベーシックブルー26、ベーシックバイオレット2およびベーシックバイオレット14、ベーシックイエロー57、ベーシックレッド76、ベーシックブルー16、ベーシックブルー347(カチオンブルー347/ダイスター)、HCブルーNo.16、ベーシックブルー99、ベーシックブラウン16、ベーシックブラウン17、ベーシックイエロー57、ベーシックイエロー87、ベーシックオレンジ31、ベーシックレッド51、ベーシックレッド76である。
特に、非イオン性直接染料として、例えば非イオン性のニトロ染料およびキノン染料ならびに中性アゾ染料が使用できる。適当な非イオン性直接染料は、以下の国際指定表示(designation)または商品名で知られる化合物である:HCイエロー2、HCイエロー4、HCイエロー5、HCイエロー6、HCイエロー12、HCオレンジ1、ディスパースオレンジ3、HCレッド1、HCレッド3、HCレッド10、HCレッド11、HCレッド13、HCレッドBN、HCブルー2、HCブルー11、HCブルー12、ディスパースブルー3、HCバイオレット1、ディスパースバイオレット1、ディスパースバイオレット4、ディスパースブラック9、および、1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゼン、2-アミノ-4-ニトロフェノール、1,4-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ-2-ニトロベンゼン、3-ニトロ-4-(2-ヒドロキシエチル)-アミノフェノール2-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-4,6-ジニトロフェノール、4-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-3-ニトロ-1-メチルベンゼン、1-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ-5-クロロ-2-ニトロベンゼン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、1-(2’-ウレイドエチル)アミノ-4-ニトロベンゼン、2-[(4-アミノ-2-ニトロフェニル)アミノ]安息香酸、6-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリン、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、ピクラミン酸およびその塩、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、4-エチルアミノ-3-ニトロ安息香酸ならびに2-クロロ-6-エチルアミノ-4-ニトロフェノールである。
アニオン直接染料は酸性染料とも称される。酸性染料は、少なくとも1つのカルボン酸基(-COOH)および/または1つのスルホン酸基(-SOH)を有する直接染料であると理解される。pH値に応じて、カルボン酸基またはスルホン酸基のプロトン化形態(-COOH、-SOH)は、その脱プロトン化形態(-COO、-SO で存在)と平衡状態で存在する。pHの低下にともなって、プロトン化形態の割合は増大する。直接染料がその塩の形態で使用される場合、カルボン酸基またはスルホン酸基は脱プロトン化形態で存在し、対応する化学量論当量のカチオンで中和され、電気的中性が維持される。本発明による酸性染料は、そのナトリウム塩および/またはそのカリウム塩の形態で使用することもできる。
本発明の意味の範囲に含まれる酸性染料は、25℃で(760mmHg)の水中で、0.5g/Lを超える溶解度を有するものであり、したがって顔料とみなされるものではない。好ましくは、本発明の意味の範囲ににおいて、酸性染料は、好ましくは25℃で(760mmHg)の水中で1.0g/Lを超える溶解度を有する。
酸性染料のアルカリ土類塩(例えば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)またはアルミニウム塩は、多くの場合、対応するアルカリ塩より低い溶解度を有する。これらの塩の溶解度が0.5g/L(25℃,760mmHg)未満である場合は直接染料の定義に含まれない。
酸性染料の必須の特徴はアニオン電荷形成能であり、このとき、これを担うカルボン酸基またはスルホン酸基は通常、異なる発色団系に連結される。適当な発色団系は、例えば、ニトロフェニレンジアミン、ニトロアミノフェノール、アゾ染料、アントラキノン染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、ローダミン染料、オキサジン染料および/またはインドフェノール染料の構造に見出すことができる。
例えば、以下の群からの1つまたは複数の化合物を特によく適した酸性染料として選択することができる:アシッドイエロー1(D&Cイエロー7、シトロニンA、Ext.D&CイエローNo.7、日本の黄色403号、CI10316、COLIPA番号 B001)、アシッドイエロー3(COLIPA番号:C54、D&CイエローNo.10、キノリンイエロー、E104、食用黄色13号)、アシッドイエロー9(CI13015)、アシッドイエロー17(CI18965)、アシッドイエロー23(COLIPA番号 C29、Covacap Jaune W 1100(LCW)、Sicovitタートラジン 85 E 102(BASF)、タートラジン、食用黄色4号、日本の黄色4号、FD&CイエローNo.5)、アシッドイエロー36(CI13065)、アシッドイエロー121(CI18690)、アシッドオレンジ6(CI14270)、アシッドオレンジ7(2-ナフトールオレンジ、オレンジII、CI15510、D&Cオレンジ4、COLIPA番号C015)、アシッドオレンジ10(C.I.16230;オレンジGナトリウム塩)、アシッドオレンジ11(CI45370)、アシッドオレンジ15(CI50120)、アシッドオレンジ20(CI14600)、アシッドオレンジ24(ブラウン1;CI20170;KATSU201;ナトリウム塩でないもの;ブラウンNo.201;レゾルシンブラウン;アシッドオレンジ24;日本の褐色201号;D&CブラウンNo.1)、アシッドレッド14(C.I.14720)、アシッドレッド18(E124、赤色18号;CI16255)、アシッドレッド27(E123、CI16185、C-Rot 46、Echtrot D、FD&CレッドNo.2、食用赤色9号、NaphtholrotS)、アシッドレッド33(赤色33号、フクシャレッド、D&Cレッド33、CI17200)、アシッドレッド35(CI C.I.18065)、アシッドレッド51(CI45430、パイロジンB、テトラヨードフルオレセイン、エオシンJ、Iodeosin)、アシッドレッド52(CI45100、食用赤色106号、ソーラーローダミンB、アシッドローダミンB、赤色106号ポンタシル(Pontacyl)ブリリアントピンク)、アシッドレッド73(CI27290)、アシッドレッド87(エオシン、CI45380)、アシッドレッド92(COLIPA番号 C53、CI45410)、アシッドレッド95(CI45425、エリトトシン(Erythtosine),SimacidエリスロシンY)、アシッドレッド184(CI15685)、アシッドレッド195、アシッドバイオレット43(Jarocolバイオレット43、Ext.D&CバイオレットNo.2、C.I.60730、COLIPA番号 C063)、アシッドバイオレット49(CI42640)、アシッドバイオレット50(CI50325)、アシッドブルー1(パテントブルー、CI42045)、アシッドブルー3(パテントブルーV、CI42051)、アシッドブルー7(CI42080)、アシッドブルー104(CI42735)、アシッドブルー9(E133、パテントブルーAE、アミドブルーAE、エリオグラウシンA、CI42090、C.I.食用青色2号)、アシッドブルー62(CI62045)、アシッドブルー74(E132、CI73015)、アシッドブルー80(CI61585)、アシッドグリーン3(CI42085、食用緑色1号)、アシッドグリーン5(CI42095)、アシッドグリーン9(C.I.42100)、アシッドグリーン22(C.I.42170)、アシッドグリーン25(CI61570、日本の緑色201号、D&CグリーンNo.5)、アシッドグリーン50(ブリリアントアシッドグリーンBS、C.I. 44090、アシッドブリリアントグリーンBS、E142)、アシッドブラック1(ブラックNo.401、ナフタレンブラック10B、アミドブラック10B、CI20 470、COLIPA番号 B15)、アシッドブラック52(CI15711)、食用黄色8号(CI14270)、食用青色5号、D&Cイエロー8、D&Cグリーン5、D&Cオレンジ10、D&Cオレンジ11、D&Cレッド21、D&Cレッド27、D&Cレッド33、D&Cバイオレット2および/またはD&Cブラウン1。
アニオン直接染料の水への溶解度は、例えば、以下のようにして測定できる。0.1gのアニオン直接染料をビーカー内に入れる。撹拌子を添加する。次いで100mlの水を添加する。この混合物を磁気攪拌機で撹拌しながら25℃まで加熱する。該混合物を60分間撹拌する。その後、この水性混合物を目視評価する。まだ未溶解残渣がある場合、水の量を、例えば10mlずつ増やす。使用した量の染料が完全に溶解するまで水を添加する。染料-水混合物が染料の高負荷のため視認評価できない場合、混合物を濾過する。ある割合の未溶解染料が濾紙上に残存している場合、水の量をより多くして溶解度試験を繰り返す。0.1gのアニオン直接染料が25℃において100mlの水に溶解する場合、染料の溶解度は1.0g/Lである。
アシッドイエロー1は8-ヒドロキシ-5,7-ジニトロ-2-ナフタレンスルホン酸二ナトリウム塩の名称を有し、水への溶解度は少なくとも40g/L(25℃)である。
アシッドイエロー3は2-(2-キノリル)-1H-インデン-1,3(2H)-ジオンのモノスルホン酸のナトリウム塩とジスルホン酸のナトリウム塩の混合物であり、水への溶解度は20g/L(25℃)である。
アシッドイエロー9は8-ヒドロキシ-5,7-ジニトロ-2-ナフタレンスルホン酸の二ナトリウム塩であり、その水への溶解度は40g/L(25℃)より高い。
アシッドイエロー23は4,5-ジヒドロ-5-オキソ-1-(4-スルホフェニル)-4-((4-スルホフェニル)アゾ)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸の三ナトリウム塩であり、25℃で水に非常に溶けやすい。
アシッドオレンジ7は4-[(2-ヒドロキシ-1-ナフチル)アゾ]ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩である。その水への溶解度は7g/L(25℃)より高い。
アシッドレッド18は7-ヒドロキシ-8-[(E)-(4-スルホナト-1-ナフチル)-ジアゼニル)]-1,3-ナフタレンジスルホン酸三ナトリウム塩であり、20重量%より高い、非常に高い水への溶解度を有する。
アシッドレッド33は5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-(フェニルアゾ)-ナフタレン-2,7-ジスルホン酸二ナトリウム塩であり、その水への溶解度は2.5g/L(25℃)である。
アシッドレッド92は3,4,5,6-テトラクロロ-2-(1,4,5,8-テトラブロモ-6-ヒドロキシ-3-オキソキサンテン-9-イル)安息香酸の二ナトリウム塩であり、その水への溶解度は10g/L(25℃)より高いと示されている。
アシッドブルー9は2-({4-[N-エチル(3-スルホナトベンジル]アミノ]フェニル}{4-[(N-エチル(3-スルホナトベンジル)イミノ]-2,5-シクロヘキサジエン-1-イリデン}メチル)-ベンゼンスルホン酸二ナトリウム塩であり、水への溶解度は20重量%(25℃)より高い。
さらに、サーモクロミック染料も使用できる。サーモクロミズムは、温度によって可逆的または非可逆的にその色を変化させる材料の特性を含む。サーモクロミズムは、強度の変化および/または波長の最大値の変更の両方により行うことができる。
最後に、フォトクロミック染料を使用することも可能である。フォトクロミズムは、光、特にUV光の照射に応じて可逆的または非可逆的にその色を変化させる特性を含む。サーモクロミズムは、強度の変化および/または波長の最大値の変更の両方により行うことができる。
〔組成物(B)中の含水量〕
組成物(B)は、染色化合物(B1)を化粧品担体中、特に好ましくは水性化粧品担体中に、好ましくは含有する。
これに関して、組成物(B)が組成物(B)の総重量に基づいて、5.0~90.0重量%、好ましくは30.0~98.0重量%、好ましくは40.0~95.0重量%、より好ましくは45.0~90.0重量%、さらにより好ましくは50.0~90.0重量%、非常に特に好ましくは55.0~90.0重量%の水を含有する場合、好ましいことがわかった。
さらなる一実施形態に関する範囲において、本発明の方法は、組成物(B)が組成物(B)の総重量に基づいて、30.0~98.0重量%、好ましくは40.0~95.0重量%、より好ましくは45.0~90.0重量%、さらにより好ましくは50.0~90.0重量%、非常に特に好ましくは55.0~90.0重量%の水を含有することを特徴とする。
〔組成物(B)中のさらなる化粧料成分〕
さらに、組成物(B)は1つまたはそれより多くのさらなる化粧料成分も含有し得る。
組成物(B)において任意に使用され得る化粧料成分は、製品にさらなる有益な特性を付与するに適したあらゆる成分であり得る。例えば、組成物(B)は、溶媒、非イオン性、カチオン性、アニオン性または双性イオン性/両性界面活性剤の群の界面活性化合物、顔料、直接染料の群の染色化合物、被膜形成性ポリマー、C-C30脂肪アルコールの群の脂肪成分、炭化水素化合物、脂肪酸エステル、pH調整剤の群に属する酸および塩基、香料、防腐剤、および植物抽出物を含有してよい。
このような追加の物質の選択は、専門家により剤の所望の特性に従うように行われる。他の任意の成分およびこのような成分の使用量に関して、当業者に知られた関連参考文献に明示されている。
〔被膜形成性ポリマー〕
洗浄堅牢性を高めるために、組成物(A)および/または組成物(B)は、任意成分として、少なくとも1つの被膜形成性ポリマーを追加的に含有し得る。
さらなる一実施形態に関して、本発明の方法は、組成物(A)および/または組成物(B)が少なくとも1つの被膜形成性ポリマーを含有することを特徴とする。
ポリマーは、少なくとも1,000g/mol、好ましくは少なくとも2,500g/mol、特に好ましくは少なくとも5,000g/molの分子量を有し、同様の繰返し有機単位からなる、マクロマーであると理解される。本発明のポリマーは、1つのタイプのモノマーの重合によって、または互いに構造的に異なる数タイプのモノマーの重合によって製造される、合成により作製されたポリマーであってよい。ポリマーが、ある1つの型のモノマーを重合させることによって作製される場合、これはホモポリマーと称される。構造的に異なるモノマー型が重合において使用される場合、得られるポリマーはコポリマーと称される。
ポリマーの最大分子量は重合度(重合されているモノマーの数)およびバッチサイズに依存し、重合方法によって決定される。本発明の意味の範囲内で、被膜形成疎水性ポリマー(c)の最大分子量が10g/mol以下、好ましくは10g/mol以下、特に好ましくは10g/mol以下である場合、好ましい。
本発明の意味する範囲において、被膜形成性ポリマーは、基材上、例えばケラチン物質またはケラチン繊維上に被膜を形成することができるポリマーであると理解される。被膜の形成は、例えば、顕微鏡下でポリマーによって処理されたケラチン物質を見ることによって判断できる。
被膜形成性ポリマーは、親水性または疎水性であり得る。
さらなる一実施形態に関して、組成物(B)において、少なくとも1つの疎水性被膜形成性ポリマーを使用することが好ましくあり得る。
疎水性ポリマーは、25℃(760mmHg)において1重量%未満の水への溶解度を有するポリマーを意味すると理解される。
被膜形成性の疎水性ポリマーの水溶解度は、例えば以下のようにして測定できる。1.0gのポリマーをビーカー内に入れる。水で100gにする。撹拌子を添加し、混合物を磁気撹拌機で撹拌しながら25℃まで加熱する。該混合物を60分間撹拌する。その後、該水性混合物を目視評価する。ポリマー-水混合物が混合物の高濁度のため視認評価できない場合、混合物を濾過する。ある割合の未溶解ポリマーが濾紙上に残存している場合、ポリマーの溶解度は1重量%未満である。
ここで、アクリル酸型ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ニトロセルロースポリマー、シリコーンポリマー、アクリルアミド型ポリマーおよびポリイソプレンが特に挙げられ得る。
特によく適した被膜形成性の疎水性ポリマーは、例えば、アクリル酸のコポリマー、メタクリル酸のコポリマー、アクリル酸エステルのホモポリマーまたはコポリマー、メタクリル酸エステルのホモポリマーまたはコポリマー、アクリル酸アミドのホモポリマーまたはコポリマー、メタクリル酸アミドのホモポリマーまたはコポリマー、ビニルピロリドンのコポリマー、ビニルアルコールのコポリマー、酢酸ビニルのコポリマー、エチレンのホモポリマーまたはコポリマー、プロピレンのホモポリマーまたはコポリマー、スチレンのホモポリマーまたはコポリマー、ポリウレタン、ポリエステルおよび/またはポリアミドの群からのポリマーである。
特に、合成ポリマー、フリーラジカル重合により得られるポリマーまたは天然のポリマーの群から選択される被膜形成疎水性ポリマーは、本発明の目的を達成するによく適することがわかった。
さらなる特によく適した被膜形成疎水性ポリマーは、オレフィン、例えばシクロオレフィン、ブタジエン、イソプレンまたはスチレン、ビニルエーテル、ビニルアミド、少なくとも1つのC1-20アルキル基、アリール基もしくはC2-10ヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のエステルまたはアミドのホモポリマーまたはコポリマーから選択され得る。
さらなる被膜形成性疎水性ポリマーは、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸)ラウリル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸)n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピルおよび/またはその混合物の、ホモポリマーまたはコポリマーから選択されてもよい。
さらなる被膜形成性疎水性ポリマーは、(メタ)アクリルアミド、N-アルキル(メタ)アクリルアミド、特にC2-C18アルキル基を含有するもの、例えばN-エチル-アクリルアミド、N-tert-ブチル-アクリルアミド、N-オクチルアクリルアミド、N-ジ(C1-C4)アルキル(メタ)アクリルアミドの、ホモポリマーまたはコポリマーから選択され得る。
さらなる好ましいアニオン性コポリマーは、例えば、INCI宣言(Declaration)アクリレートコポリマーで販売されているような、アクリル酸、メタクリル酸またはそのC1-アルキルエステルのコポリマーである。適当な市販品は例えば、Rohm&Haas社製のAculyn(登録商標)33である。しかし、アクリル酸、メタクリル酸またはそのC-Cアルキルエステルならびにエチレン性不飽和酸とアルコキシル化脂肪族アルコールのエステルのコポリマーもまた好ましい。適当なエチレン性不飽和酸は特に、アクリル酸、メタクリル酸およびイタコン酸であり;適当なアルコキシル化脂肪族アルコールは特に、ステアレス-20またはセテス-20である。
非常に特に好ましい市販のポリマーは、例えば、Aculyn(登録商標)22(アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー)、Aculy(登録商標)28(アクリレート/ベヘネス-25メタクリレートコポリマー)、Structure2001(登録商標)(アクリレート/ステアレス-20イタコネートコポリマー)、Structure3001(登録商標)(アクリレート/セテス-20イタコネートコポリマー)、Structure Plus(登録商標)(アクリレート/アミノアクリレートC10-30アルキルPEG-20イタコネートコポリマー)、Carbopol(登録商標)1342、1382、Ultrez20、Ultrez21(アクリレート/C10-30アクリル酸アルキル架橋ポリマー)、Synthalen W2000(登録商標)(アクリレート/パルメス-25アクリレートコポリマー)またはRohme&Haasが販売するSoltex OPT(アクリレート/C12-22メタクリル酸アルキルコポリマー)である。
ビニルモノマーに基づく適当なポリマーの例は、N-ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ビニル-(C1-C6)アルキルピロール、ビニルオキサゾリン、ビニルチアゾール、ビニルピリミジン、ビニルイミダゾールの、ホモポリマーおよびコポリマーである。
また、例えばNATIONAL STARCHより商品名AMPHOMER(登録商標)もしくはLOVOCRYL(登録商標)47で市販されているような、コポリマーのオクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノ-エチル-メタクリレートコポリマー、または、NATIONAL STARCHによって商品名DERMACRYL(登録商標)LTおよびDERMACRYL(登録商標)79で販売されているアクリレート/オクチルアクリルアミドのコポリマーも非常に特に適当である。
適当なオレフィン系ポリマーの例は、エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンおよびブタジエンの、ホモポリマーおよびコポリマーである。
さらなる一実施形態に関して、スチレンまたはスチレン誘導体の少なくとも1つのブロックを含むブロックコポリマーを被膜形成性疎水性ポリマーとして使用してよい。かかるブロックコポリマーは、スチレンブロックに加えて、1つ以上のさらなるブロック、例えばスチレン/エチレン、スチレン/エチレン/ブチレン、スチレン/ブチレン、スチレン/イソプレン、スチレン/ブタジエンなどを含有するコポリマーであることができる。対応するポリマーはBASFによって商品名「Luvitol HSB」のもとで市販されている。
さらなる一実施形態に関して、組成物(A)中、および/または組成物(B)中で少なくとも1つの親水性被膜形成性ポリマーを使用することが好ましくあり得る。
親水性ポリマーは、25℃(760mmHg)において1重量%より大きい、好ましくは2重量%より大きい、水への溶解度を有するポリマーを意味すると理解される。
被膜形成性親水性ポリマーの水への溶解度は、例えば以下のようにして測定できる。1.0gのポリマーをビーカー内に入れる。水で100gにする。撹拌子を添加し、混合物を磁気撹拌機で撹拌しながら25℃まで加熱する。混合物を60分間撹拌する。その後、この水性混合物を目視評価する。完全に溶解したポリマーは肉眼で均質に見える。ポリマー-水混合物が、混合物の高濁度のため視認評価できない場合、混合物を濾過する。未溶解ポリマーが濾紙上に残存していない場合、ポリマーの溶解度は1重量%より大きい。
非イオン性、アニオン性およびカチオン性のポリマーは、被膜形成性親水性ポリマーとして使用できる。
適当な被膜形成性親水性ポリマーは、例えば、ポリビニルピロリドン(コ)ポリマー、ポリビニルアルコール(コ)ポリマー、酢酸ビニル(コ)ポリマー、カルボキシビニル(コ)ポリマー、アクリル酸(コ)ポリマー、メタクリル酸(コ)ポリマー、天然のガム、多糖類および/またはアクリルアミド(コ)ポリマーの群から選択できる。
さらに、ポリビニルピロリドン(PVP)および/またはビニルピロリドン含有コポリマーを被膜形成親水性ポリマーとして使用することが非常に特に好ましい。
本発明による組成物(A)および/または(B)が被膜形成性親水性ポリマーとしてポリビニルピロリドン(PVP)を含有する場合、さらに好ましい。驚くべきことに、PVP含有剤を用いて得られた染色の洗い流し堅牢性も非常に良好であった。
特によく適したポリビニルピロリドンは、例えばLuviskol(登録商標)Kの名称でBASF SEから、特にLuviskol(登録商標)K90またはLuviskol(登録商標)K85でBASF SEから入手可能である。
ポリマーPVP K 30は、Ashland(ISP,POI Chemical)によって販売されており、これもまた、さらなる明示的に非常に特に適当なポリビニルピロリドン(PVP)として使用できる。PVP K 30は冷水中への溶解性が非常に高いポリビニルピロリドンであり、CAS番号9003-39-8を有する。PVP K 30の分子量は約40,000g/molである。
さらなる非常に特に適当なポリビニルピロリドンは、商品名LUVITEC K 17、LUVITEC K 30、LUVITEC K 60、LUVITEC K 80、LUVITEC K 85、LUVITEC K 90およびLUVITEC K 115で知られる物質であり、BASFから入手可能である。
ポリビニルピロリドンコポリマーの群からの被膜形成親水性ポリマーの使用もまた、特に良好で洗い流し堅牢性の染色結果をもたらす。
これに関して、ビニルピロリドン-ビニルエステルコポリマー、例えば商標Luviskol(登録商標)(BASF)で販売されているものは特に好適な被膜形成親水性ポリマーとして挙げられ得る。Luviskol(登録商標)VA64およびLuviskol(登録商標)VA73は、それぞれビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーであり、特に好ましい非イオン性ポリマーである。
ビニルピロリドン含有コポリマーのうち、スチレン/VPコポリマーおよび/またはビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマーおよび/またはVP/DMAPAアクリレートコポリマーおよび/またはVP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマーが化粧料組成物において使用するに非常に特に好ましい。
ビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマーは、Luviskol(登録商標)VAの名称でBASF SEによって販売されている。例えば、VP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマーは、商品名Aquaflex(登録商標)SF-40でAshland Incによって販売されている。例えば、VP/DMAPAアクリレートコポリマーは、AshlandによってStyleze CC-10の名称で販売されており、非常に好ましいビニルピロリドン含有コポリマーである。
ポリビニルピロリドンのさらなる適当なコポリマーとして、N-ビニルピロリドンを、V-ビニルホルムアミド、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、アクリルアミド、ビニルカプロラクタム、ビニルカプロラクトンおよび/またはビニルアルコールからなる群からの少なくとも1種のさらなるモノマーと反応させることにより得られるコポリマーが挙げられ得る。
ビニルピロリドンのさらなる適当なコポリマーは、INCI名マルトデキストリン/VPコポリマーで既知のポリマーである。
さらに、非イオン性被膜形成親水性ポリマーを被膜形成親水性ポリマーとして使用した場合、非常に良好な洗い流し堅牢性を有する、強く染色されたケラチン物質、特に毛髪を得ることができた。
さらなる一実施形態によれば、組成物(B)が少なくとも1種の非イオン性被膜形成性親水性ポリマーを含む場合が好ましくあり得る。
本発明によれば、非イオン性ポリマーは、プロトン性溶剤中、例えば水中において標準的な条件下で、対イオンによって補われるはずである永続的なカチオン基またはアニオン基を有する構造単位を実質的に担持しておらず、電子中性を維持したままであるポリマーであると理解されたい。カチオン基としては、例えば第四級化アンモニウム基が挙げられるが、プロトン化アミンは含まれない。アニオン基としては、例えばカルボン酸基およびスルホン酸基が挙げられる。
非イオン性の被膜形成性親水性ポリマーとして、
・ポリビニルピロリドン、
・N-ビニルピロリドンと、2~18個の炭素原子を有するカルボン酸のビニルエステルとのコポリマー、特にN-ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、
・N-ビニルピロリドンとN-ビニルイミダゾールとメタクリルアミドのコポリマー、
・N-ビニルピロリドンとN-ビニルイミダゾールとアクリルアミドのコポリマー、
・N-ビニルピロリドンとN,N-ジ(C1-C4)-アルキルアミノ-(C2~C4)-アルキルアクリルアミドのコポリマー
からなる群から選択される少なくとも1種のポリマーを含有する剤は非常に特に好ましい。
N-ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマーが使用される場合、この場合も、モノマーのN-ビニルピロリドンから構成される構造単位:モノマーの酢酸ビニルから構成される構造単位のモル比は20:80~80:20、特に30:70~60:40の範囲である場合が好ましい。適当なビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマーは、例えば商標Luviskol(登録商標)VA37、Luviskol(登録商標)VA55、Luviskol(登録商標)VA64およびLuviskol(登録商標)VA73でBASF SEから入手可能である。
この場合、さらなる特に好ましいポリマーは、INCI名VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマーを有するポリマーから選択され、例えばこれは商品名Luviset ClearでBASF SEから入手可能である。
さらなる非常に特に好ましい非イオン性の被膜形成性親水性ポリマーはN-ビニルピロリドンとN,N-ジメチルアミニオプロピルメタクリルアミドのコポリマーであり、これは、INCI表示VP/DMAPAアクリレートコポリマーで、例えば商品名Styleze(登録商標)CC 10でISPにより販売されている。
本発明に関するカチオン性ポリマーは、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-(3-ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミドおよび3-(メタクリロイルアミノ)プロピル-ラウリル-ジメチルアンモニウムクロリドのコポリマー(INCI表示:ポリクオタニウム-69)であり、これは、例えば商品名AquaStyle(登録商標)300(エタノール-水混合物中28~32重量%の活性物質、分子量350000)でISP社より販売されている。
さらなる適当な被膜形成性親水性ポリマーとしては、例えば
・表示Luviquat(登録商標)FC370、FC550およびINCI表示ポリクオタニウム-16ならびにFC905およびHM552で提供されるビニルピロリドン-ビニルイミダゾリウムメトクロリドコポリマー、
・ビニルピロリドン-ビニルカプロラクタム-アクリレートターポリマー、これは、第3のモノマー単位としてアクリル酸エステルおよびアクリル酸アミドを有し、例えばAquaflex(登録商標)SF40の名称で市販されている、
が挙げられる。
ポリクオタニウム-11は、硫酸ジエチルとビニルピロリドンおよびメタクリル酸ジメチルアミノエチルのコポリマーとの反応生成物である。適当な市販品は、Dehyquart(登録商標)CC11およびLuviquat(登録商標)PQ11PNの名称でBASF SEから、またはGafquat440、Gafquat734、Gafquat755もしくはGafquat755Nの名称でAshland Inc.から入手可能である。
ポリクオタニウム-46は、ビニルカプロラクタムおよびビニルピロリドンとメチルビニルイミダゾリウムメトサルフェートとの反応生成物であり、例えばLuviquat(登録商標)Holdの名称でBASF SEから入手可能である。ポリクオタニウム-46は、好ましくは化粧料組成物の総重量に対して1~5重量%の量で使用される。ポリクオタニウム-46をカチオングア化合物との組合せで使用することが特に好ましい。ポリクオタニウム-46をカチオングア化合物およびポリクオタニウム-11との組合せで使用することがさらに最も好ましい。
適当なアニオン性の被膜形成の親水性ポリマーは例えばアクリル酸ポリマーであってよく、これは非架橋形態であっても架橋形態であってもよい。かかる生成物は、商品名Carbopol980、981、954、2984および5984でLubrizolにより、またはSynthalen MおよびSynthalen Kの名称で3V Sigma(The Sun Chemicals,Inter Harz)により市販されている。
天然のガムの群からの適当な被膜形成親水性ポリマーの例はキサンタンガム、ゲランガム、カロブガムである。
アクリルアミドの群からの適当な被膜形成性親水性ポリマーは、例えば、(メタ)アクリルアミド-C1-C4-アルキルスルホン酸またはその塩のモノマーから生成されるポリマーである。対応するポリマーは、ポリアクリルアミドメタンスルホン酸、ポリアクリルアミドエタンスルホン酸、ポリアクリルアミドプロパンスルホン酸、ポリ2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ポリ-2-メチルアクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸および/またはポリ-2-メチルアクリルアミド-n-ブタンスルホン酸のポリマーから選択され得る。
ポリ(メタ)アリールアミド-C1-C4-アルキルスルホン酸の好ましいポリマーは、架橋型であり、少なくとも90%が中和されている。このようなポリマーは架橋型であっても非架橋型であってもよい。
ポリ-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸型の架橋された完全中和または部分中和ポリマーは、INCI表示「アンモニウムポリアクリルアミド-2-メチル-プロパンスルホネート」または「アンモニウムポリアクリルジメチルタウラミド(tauramide)」で入手可能である。
この型の別の好ましいポリマーは、Clamant社より商品名Hostacerin AMPSで販売されている架橋型ポリ-2-アクリルアミド-2メチル-プロパンスルホン酸ポリマーであり、これは、アンモニアで部分的に中和されている。
さらなる明示的に非常に特に好ましい一実施形態において、本発明の方法は、組成物(A)および/または組成物(B)が少なくとも1つのアニオン性被膜形成性ポリマーを含むことを特徴とする。
これに関連して、最良の結果は、組成物(A)および/または組成物(B)が、少なくとも1つの式(P-I)の構造単位および少なくとも1つの式(P-II)の構造単位を含む少なくとも1つの被膜形成性ポリマーを含有する場合に得られた。
Figure 2024517389000061
[式中、
Mは水素原子またはアンモニウム(NH)、ナトリウム、カリウム、1/2マグネシウムまたは1/2カルシウムである。]
Mが水素原子を表す場合、式(P-I)の構造単位はアクリル酸単位に基づく。
Mがアンモニウム対イオンを表す場合、式(P-I)の構造単位はアクリル酸のアンモニウム塩に基づく。
Mがナトリウム対イオンを表す場合、式(P-I)の構造単位はアクリル酸のナトリウム塩に基づく。
Mがカリウム対イオンを表す場合、式(P-I)の構造単位はアクリル酸のカリウム塩に基づく。
Mが半当量のマグネシウム対イオンを表す場合、式(P-I)の構造単位はアクリル酸のマグネシウム塩に基づく。
Mが半当量のカルシウム対イオンを表す場合、式(P-I)の構造単位はアクリル酸のカルシウム塩に基づく。
本発明による被膜形成性ポリマーは、好ましくは、それぞれの組成物中である範囲の量で使用される。これに関連して、本発明による主題を達成するためには、組成物が、それぞれの場合にその総重量に基づいて、0.1~18.0重量%、好ましくは1.0~16.0重量%、より好ましくは5.0~14.5重量%、非常に特に好ましくは8.0~12.0重量%の総量で1種以上の被膜形成性ポリマーを含有する場合が、特に好ましいことが示された。
さらなる好ましい実施形態において、本発明の方法は、組成物(B)が、そのそれぞれの総重量に対して、0.1~18.0重量%、好ましくは1.0~16.0重量%、より好ましくは5.0~14.5重量%、非常に特に好ましくは8.0~12.0重量%の総量で1種以上の被膜形成性ポリマーを含有することを特徴とする。
〔ケラチン処理方法における組成物(A)および(B)の適用〕
本発明の方法は、2つの組成物(A)および(B)をケラチン性物質に適用することを含む。該2つの組成物(A)および(B)は、2つの異なる組成物である。
一実施形態に関して、(A)と(B)との混合物がケラチン物質に適用されるように、組成物(A)と(B)とを、ケラチン物質に適用する前に互いに混合することが好ましくあり得る。
さらなる特に好ましい実施形態に関して、本発明の方法は、組成物(A)と(B)とが互いに混合され、そのブレンドがケラチン物質に適用されることを特徴とする。
例えば、組成物(A)および(B)を塗布直前に共に撹拌または振盪することができ、または、別の何らかの方法で互いに混合することができる。該混合は例えば、組成物(A)を、容器(A)から、ユーザーに入手可能となっている、容器(B)中に移すことにより行うことができ、ここで、該容器(B)には組成物(B)が入れられている。あるいは、組成物(B)を、容器(B)から、ユーザーに入手可能となっている、容器(A)中に移すことにより行うことができ、ここで、該容器(A)には組成物(A)が入れられている。このようにして調製された(A)および(B)の適用混合物は、次いで、その調製後、例えば1~240分、好ましくは1~180分、より好ましくは1~120分以内にケラチン物質に適用され得る。
さらなる一実施形態に関して、本発明の方法は、以下のステップを含むものが特に好ましい:
(1)組成物(A)および(B)を混合することにより適用混合物を調製するステップ、
(2)(A)および(B)の混合物をケラチン物質に適用するステップ、
(3)(A)および(B)の混合物をケラチン物質上で、1~10分、好ましくは1~5分の間、作用させるステップ、
(4)該混合物をケラチン物質から洗い流すステップ。
さらに、組成物(A)および(B)の連続的な適用、例えばこの場合、例えば組成物(A)を好ましくは最初にケラチン物質に適用することができ、作用させ、任意に再び洗い流すことも可能であり、本発明に従うものである。その後次いで、組成物(B)をケラチン物質に適用し、作用させ、任意に再び洗い流す。
さらなる特に好ましい一実施形態に関して、本発明の方法は、組成物(A)および(B)を順にケラチン物質に適用することを特徴とする。
このさらなる好ましい一実施形態に関して、本発明の方法は、以下のステップを特徴とする:
(1)第1組成物(A)をケラチン物質に適用するステップ、
(2)組成物(A)をケラチン物質上で1~10分、好ましくは1~5分の間、作用させるステップ、
(3)組成物(A)をケラチン物質から洗い流すステップ、
(4)組成物(B)をケラチン物質に適用するステップ、
(5)組成物(B)をケラチン物質上で1~10分、好ましくは1~5分の間、作用させるステップ、
(6)組成物(B)をケラチン物質から洗い流すステップ。
本方法のステップ(3)および(6)におけるケラチン物質の水での洗い流しは、本発明によれば、洗い流しステップに水のみを使用することを意味し、組成物(A)および(B)とは異なるあらゆるさらなる組成物は使用されない。
ステップ(1)において、組成物(A)を最初にケラチン物質、特に人毛に適用する。
適用後、組成物(A)をケラチン物質上で作用させる。これに関して、10秒~10分、好ましくは20秒~5分、非常に特に好ましくは30秒~2分の毛髪での適用時間が特に有利であることが示された。
本発明の方法の好ましい一実施形態に関して、続くステップにおいて組成物(B)を毛髪に適用する前に、組成物(A)をケラチン物質からもはや洗い流してよい。
ステップ(4)において、組成物(B)をケラチン物質に適用する。適用後、組成物(B)を毛髪上で作用させる。
本発明の方法は、組成物(A)および(B)の適用時間が短い場合でさえ、特に良好な強度および洗浄堅牢性を有する染料の生成を可能にする。10秒~10分、好ましくは20秒~5分、非常に特に好ましくは30秒~3分の毛髪上での適用時間が特に有利であることが示されている。
ステップ(6)において、組成物(B)をケラチン物質から水で洗い流す。
さらなる一実施形態に関して、本発明の方法は、以下のステップを示された順に含む:
(1)第1組成物(A)をケラチン物質に適用するステップ、
(2)組成物(A)をケラチン物質上で1~10分、好ましくは1~5分の間、作用させるステップ、

(3)組成物(A)をケラチン物質から洗い流さないステップ、
(4)組成物(B)を、組成物(A)になお暴露されているケラチン物質に適用するステップ、
(5)組成物(B)をケラチン物質上で1~10分、好ましくは1~5分の間、作用させるステップ、
(6)組成物(A)および(B)をケラチン物質から洗い流すステップ。
〔ケラチン物質の熱処理〕
組成物(A)および(B)の適用に加えて、本発明の方法は、ケラチン物質、特に人毛が熱処理を受けることを特徴とする。
熱処理は、ケラチン物質を加熱した器具と接触させること、または、加熱させた装置をケラチン物質に適用することを意味すると理解される。さらに、ケラチン物質を温風/熱風に接触させて熱処理することも可能である。例えば、ヘアドライヤー、ブロードライヤー、サーマルフード、ストレートアイロン、カールアイロンまたは赤外線ランプが器具として使用され得る。
特に好ましい一実施形態に関して、本発明の方法は、熱処理が、ヘアドライヤー、ブロードライヤー、サーマルフード、ストレートアイロン、カールアイロン、または赤外線ランプを適用することにより行われることを特徴とする。
熱処理中の処理温度は、40℃~210℃の間、好ましくは50℃~190℃、より好ましくは50℃~170℃、さらにより好ましくは50℃~150℃、非常に特に好ましくは50℃~100℃の間であることも好ましいことがわかった。言い換えると、熱処理が、40℃~210℃、好ましくは50℃~190℃、より好ましくは50℃~170℃、さらにより好ましくは50℃~150℃、非常に特に好ましくは50℃~100℃の温度に加熱された器具を用いて行われる場合、特に好ましいことがわかった。
特に好ましい一実施形態に関して、本発明の方法は、熱処理が、40℃~210℃、好ましくは50℃~190℃、より好ましくは50℃~170℃、さらにより好ましくは50℃~150℃、非常に特に好ましくは50℃~100℃の温度に加熱された器具を用いて行われることを特徴とする。
したがって例えば、ケラチン物質に温風または熱風を吹き付けるブロードライヤーを用いてケラチン物質または毛髪を処理することができる。この空気は、非常に特に好ましくは50~100℃である。あるいは、ケラチン物質または毛髪は、特に好ましくは50~100℃の温度に設定された赤外線ランプ下に保持される。熱処理の目的のために、ストレートアイロンの2つの対応する温度制御されたプレート間で毛髪を押し付けることもでき、繊維に沿って該プレートを同時に動かすことができる。ストレートアイロンのプレートは、例えば、210℃以下の温度に設定され得る。
熱処理の継続時間は、選択された温度範囲に調整することができる。例えば、熱処理を5秒~60分、好ましくは15秒~45分、より好ましくは15秒~30分、非常に特に好ましくは15秒~15分の期間にわたり行うことができる。
本発明に至る研究により、熱処理が組成物(A)の適用後、および/または、組成物(B)の適用後に行われる場合、特に好ましいことが示された。
特に好ましい一実施形態に関して、本発明の方法は、組成物(A)および/または組成物(B)に暴露されたケラチン物質が、熱処理を受けることを特徴とする。
好ましい一実施形態に関して、組成物(A)になお暴露されているケラチン物質が処理される。
さらに好ましい一実施形態に関して、熱処理は、組成物(A)の適用および洗い流し後であって、組成物(B)の適用前に行われる。
さらに好ましい一実施形態に関して、組成物(B)になお暴露されているケラチン物質が処理される。
さらに好ましい一実施形態に関して、熱処理は、組成物(A)および(B)の両方の(同時または順のいずれかでの)ケラチン物質への適用および洗い流しの後に行われる。
本発明の方法は、非常に特に好ましくは、以下のステップを示された順に含む:
(1)組成物(A)および(B)を提供するステップ、
(2)組成物(A)および(B)の混合物を調製するステップ、
(3)(A)および(B)のブレンドをケラチン物質に適用するステップ、
(4)(A)および(B)のブレンドをケラチン物質で作用させるステップ、
(5)任意に、組成物(A)および(B)の両方を洗い流すステップ、および、
(6)ケラチン物質、好ましくはまだ湿ったケラチン物質を、熱処理するステップ。
以下のステップを示された順で含む本発明の方法は、非常に特に好ましい:
(1)組成物(A)をケラチン物質に適用するステップ、
(2)組成物(A)をケラチン物質で作用させるステップ、
(3)任意に、組成物(A)を洗い流すステップ、
(4)ケラチン物質、好ましくはまだ湿ったケラチン物質を、熱処理するステップ、
(5)組成物(B)をケラチン物質に適用するステップ、
(6)組成物(B)をケラチン物質で作用させるステップ、および
(7)任意に、組成物(B)を洗い流すステップ。
以下のステップを示された順で含む本発明の方法も、非常に特に好ましい:
(1)組成物(A)をケラチン物質に適用するステップ、
(2)組成物(A)をケラチン物質で作用させるステップ、
(3)任意に、組成物(A)を洗い流すステップ、
(4)組成物(B)をケラチン物質に適用するステップ、
(5)組成物(B)をケラチン物質で作用させるステップ、
(6)任意に、組成物(B)を洗い流すステップ、および
(7)ケラチン物質、好ましくはまだ湿ったケラチン物質を、熱処理するステップ。
組成物(A)、組成物(B)および熱処理は、既に上記に詳細に記載されている。
ステップ(1)~(6)または(1)~(7)は、ケラチン処理方法の中で行われるため、最大24時間、好ましくは最大12時間、より好ましくは最大6時間、最も好ましくは最大3時間の期間が、ステップ(1)の実施とステップ(6)(またはステップ(7))の実施との間に存在する。
本発明の方法の過程において、ケラチン物質は完全に熱処理を施すこともできるが、ケラチン物質の部分的範囲の処理も包含し得る。ケラチン物質の完全な熱処理が好ましく、すなわち、好ましくは組成物(A)および(B)を適用した全てのケラチン物質が熱で処理される。

Claims (17)

  1. ・組成物(A)をケラチン物質に適用すること、該組成物(A)は、1つまたはそれより多くの有機C1-アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含む、
    ・組成物(B)をケラチン物質に適用すること、該組成物(B)は、顔料および/または直接染料の群から選ばれる少なくとも1つの染色化合物(B1)を含有する、および、
    ・ケラチン物質を熱処理すること
    を含む、ケラチン物質、特に人毛を染色するための方法。
  2. 式(S-I)および/または(S-II):
    Figure 2024517389000062
    〔式中、
    ・R、Rは、互いに独立して、水素原子またはC-Cアルキル基を表し、
    ・Lは直鎖または分枝鎖の二価のC-C20アルキレン基を表し、
    ・R、Rは、互いに独立して、C-Cアルキル基を表し、
    ・aは1~3の整数を表し、および
    ・bは3-aの整数を表す〕

    Figure 2024517389000063
    〔式中、
    ・R5、R5’、R5’’、R6、R6’およびR6’’は互いに独立して、C-Cアルキル基を表し、
    ・A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は互いに独立して、直鎖または分枝鎖の二価のC-C20アルキレン基を表し、
    ・RおよびRは互いに独立して、水素原子、C-Cアルキル基、ヒドロキシC-Cアルキル基、C-Cアルケニル基、アミノC-Cアルキル基、または式(S-III):
    Figure 2024517389000064
    [・cは1~3の整数を表し、
    ・dは3-cの整数を表し、
    ・c’は1~3の整数を表し、
    ・d’は3-c’の整数を表し、
    ・c’’は1~3の整数を表し、
    ・d’’は3-c’’の整数を表し、
    ・eは0または1を表し、
    ・fは0または1を表し、
    ・gは0または1を表し、
    ・hは0または1を表す、
    ・ただし、e、f、gおよびhの群の少なくとも1つは0と異なる]
    の基を表す〕
    の1つ以上の有機C-Cアルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 組成物(A)は、
    ・(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン
    ・(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン
    ・(2-アミノエチル)トリエトキシシラン
    ・(2-アミノエチル)トリメトキシシラン
    ・(3-ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン
    ・(3-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
    ・(2-ジメチルアミノエチル)トリエトキシシラン、
    ・(2-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
    ・および/またはその縮合生成物
    からなる群から選択される、式(S-I)の少なくとも1つの有機C-Cアルコキシシラン(A1)を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 組成物(A)が、式(S-IV):
    Figure 2024517389000065
    [式中、
    ・RはC1-12アルキル基を表し、
    ・R10はC1-アルキル基を表し、
    ・R11はC1-アルキル基を表し、
    ・kは1~3の整数を表し、および
    ・mは整数3-kを表す]
    の1種以上の有機C1-アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含有することを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  5. 組成物(A)が、
    ・メチルトリメトキシシラン
    ・メチルトリエトキシシラン
    ・エチルトリメトキシシラン
    ・エチルトリエトキシシラン
    ・ヘキシルトリメトキシシラン
    ・ヘキシルトリエトキシシラン
    ・オクチルトリメトキシシラン
    ・オクチルトリエトキシシラン
    ・ドデシルトリメトキシシラン、
    ・ドデシルトリエトキシシラン
    からなる群より選択される少なくとも1つの式(S-IV)の有機C1-アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  6. 組成物(A)が式(S-I)の少なくとも1つの有機C1-アルコキシシラン(A1)および式(S-IV)の少なくとも1つの有機C1-アルコキシシラン(A1)を含有することを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
  7. 組成物(A)が、組成物(A)の総重量に対して、1.0~99.0重量%、好ましくは2.0~80.0重量%、より好ましくは3.0~60.0重量%、さらにより好ましくは4.0~40.0重量%、非常に特に好ましくは5.0~15.0重量%の総量で、1種以上の有機C-C-アルコキシシラン(A1)および/またはその縮合生成物を含有することを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
  8. 組成物(B)が、有色の金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物水和物、シリケート、金属硫化物、金属シアン化物錯体、金属硫酸塩、ブロンズ顔料、および/または、少なくとも1種の金属酸化物および/または金属酸塩化物で被覆された有色の雲母ベース着色顔料の群から選択される、少なくとも1種の無機顔料を含むことを特徴とする、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
  9. 組成物(B)が、好ましくはカーマイン、キナクリドン、フタロシアニン、ソルガム、カラーインデックス番号CI42090、CI69800、CI69825、CI73000、CI74100、CI74160を有する青色顔料、カラーインデックス番号CI11680、CI11710、CI15985、CI19140、CI20040、CI21100、CI21108、CI47000、CI47005を有する黄色顔料、カラーインデックス番号CI61565、CI61570、CI74260を有する緑色顔料、カラーインデックス番号CI11725、CI15510、CI45370、CI71105を有する橙色顔料、カラーインデックス番号CI12085、CI12120、CI12370、CI12420、CI12490、CI14700、CI15525、CI15580、CI15620、CI15630、CI15800、CI15850、CI15865、CI15880、CI17200、CI26100、CI45380、CI45410、CI58000、CI73360、CI73915および/またはCI75470を有する赤色顔料の群から選択される、少なくとも1つの有機顔料を含有することを特徴とする、請求項1~8のいずれかに記載の方法。
  10. 組成物(A)と(B)とが互いに混合され、そのブレンドがケラチン物質に適用されることを特徴とする、請求項1~9のいずれかに記載の方法。
  11. 組成物(A)および(B)が順にケラチン物質に適用されることを特徴とする、請求項1~10のいずれかに記載の方法。
  12. 熱処理は、ヘアドライヤー、ブロードライヤー、サーマルフード、ストレートアイロン、カールアイロン、または赤外線ランプを適用することにより行われることを特徴とする、請求項1~11のいずれかに記載の方法。
  13. 熱処理は、40℃~210℃、好ましくは50℃~190℃、より好ましくは50℃~170℃、さらにより好ましくは50℃~150℃、非常に特に好ましくは50℃~100℃の温度に加熱された器具を用いて行われることを特徴とする、請求項1~12のいずれかに記載の方法。
  14. 組成物(A)および/または組成物(B)を適用したケラチン物質が、熱処理を受けることを特徴とする、請求項1~13のいずれかに記載の方法。
  15. 以下のステップ:
    (1)組成物(A)および(B)を提供するステップ、
    (2)組成物(A)および(B)の混合物を調製するステップ、
    (3)(A)および(B)のブレンドをケラチン物質に適用するステップ、
    (4)(A)および(B)のブレンドをケラチン物質で作用させるステップ、
    (5)任意に、組成物(A)および(B)の両方を洗い流すステップ、および、
    (6)ケラチン物質、好ましくはまだ湿ったケラチン物質を、熱処理するステップ
    を示された順に含む、請求項1~13のいずれかに記載の方法。
  16. 以下のステップ:
    (1)組成物(A)をケラチン物質に適用するステップ、
    (2)組成物(A)をケラチン物質で作用させるステップ、
    (3)任意に、組成物(A)を洗い流すステップ、
    (4)ケラチン物質、好ましくはまだ湿ったケラチン物質を、熱処理するステップ、
    (5)組成物(B)をケラチン物質に適用するステップ、
    (6)組成物(B)をケラチン物質で作用させるステップ、および
    (7)任意に、組成物(B)を洗い流すステップ。
    を示された順に含む、請求項1~13のいずれかに記載の方法。
  17. 以下のステップ:
    (1)組成物(A)をケラチン物質に適用するステップ、
    (2)組成物(A)をケラチン物質で作用させるステップ、
    (3)任意に、組成物(A)を洗い流すステップ、
    (4)組成物(B)をケラチン物質に適用するステップ、
    (5)組成物(B)をケラチン物質で作用させるステップ、
    (6)任意に、組成物(B)を洗い流すステップ、および
    (7)ケラチン物質、好ましくはまだ湿ったケラチン物質を、熱処理するステップ
    を示された順に含む、請求項1~13のいずれかに記載の方法。
JP2023562745A 2021-04-13 2022-02-15 有機c1-c6アルコキシシランの使用、染色化合物、および熱処理を含む、ケラチン物質を染色するための方法 Pending JP2024517389A (ja)

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