JP2024089459A - フェルール、光コネクタ、および、光コネクタの製造方法 - Google Patents

フェルール、光コネクタ、および、光コネクタの製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024089459000001
【課題】複数の光ファイバの位置決めと、接着剤による複数の光ファイバの固着とを容易に行えるフェルールを提供する。
【解決手段】フェルールは、複数の光ファイバを収容し、複数の光ファイバが接着剤により固着されるフェルールであって、第1面と、第1面と交差する第1方向において第1面の逆側に位置する第2面と、第1面から第2面に向かって延在すると共に、少なくとも第1面に連結される第3面と、第3面において開口する窓部と、第1面と第2面との間に設けられ、第1方向に沿って延在すると共に第1方向と交差する第2方向に沿って配列された複数のファイバ溝と、複数のファイバ溝と第2面との間に設けられ、接着剤が導入されるように構成された導入予定領域と、を備える。第1方向と第2方向とに交差する第3方向から視た場合、窓部の内側には、複数のファイバ溝と導入予定領域とが位置している。
【選択図】図5

Description

本開示は、フェルール、光コネクタ、および、光コネクタの製造方法に関する。
特許文献1には、複数のファイバ穴と接着剤用の充填口とを有するフェルールを備えたファイバ付きフェルール構造体が開示されている。特許文献2には、複数のファイバ穴と複数のファイバ穴のそれぞれに挿入されたGRINレンズ付きの光ファイバとを備えたファイバ付きフェルールが開示されている。
国際公開第2019/097776号 特開2016-184106号公報
特許文献1に記載されたフェルール構造体では、各ファイバ穴に光ファイバが挿入され、充填口から導入した接着剤により、各光ファイバがフェルールに固着されている。このフェルール構造体では、作業者からファイバ穴が見えづらい場合、光ファイバをファイバ穴へ挿入することが困難となる。また、光コネクタの生産性を向上する観点から、接着剤をフェルール内へ容易に導入できることが望まれている。
本開示は、光コネクタの製造を容易に行うことができる、フェルール、光コネクタ、および、光コネクタの製造方法を提供することを目的とする。
本開示は、一側面として、複数の光ファイバを収容し、複数の光ファイバが接着剤により固着されるフェルールに関する。このフェルールは、複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数の光入出射部が設けられた第1面と、第1面と交差する第1方向において第1面の逆側に位置する第2面と、第1面から第2面に向かって延在すると共に、少なくとも第1面に連結される第3面と、第3面において開口する窓部と、第1面と第2面との間に設けられ、第1方向に沿って延在すると共に第1方向と交差する第2方向に沿って配列され、複数の光入出射部に対して複数の光ファイバの位置を決めるように構成された複数のファイバ溝と、複数のファイバ溝と第2面との間に設けられ、接着剤が導入されるように構成された導入予定領域と、を備える。このフェルールでは、第1方向と第2方向とに交差する第3方向から視た場合、窓部の内側には、複数のファイバ溝と導入予定領域の少なくとも一部とが位置している。
本開示によれば、光コネクタの製造を容易に行うことができる。
図1は、一実施形態に係る光コネクタを示す斜視図である。 図2は、図1に示す光コネクタのII-II線に沿った断面図である。 図3は、図1に示す光コネクタが備えるフェルールを示す斜視図である。 図4は、図3に示すフェルールのIV-IV線に沿った断面図である。 図5は、図3に示すフェルールを示す上面図である。 図6は、第1変形例に係るフェルールを示す断面図である。 図7は、第2変形例に係るフェルールを示す断面図である。 図8は、第3変形例に係るフェルールを示す斜視図である。 図9は、第4変形例に係るフェルールを示す斜視図である。 図10は、第5変形例に係るフェルールを示す斜視図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
[1]本開示の一実施形態に係るフェルールは、複数の光ファイバを収容し、複数の光ファイバが接着剤により固着されるフェルールである。このフェルールは、複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数の光入出射部が設けられた第1面と、第1面と交差する第1方向において第1面の逆側に位置する第2面と、第1面から第2面に向かって延在すると共に、少なくとも第1面に連結される第3面と、第3面において開口する窓部と、第1面と第2面との間に設けられ、第1方向に沿って延在すると共に第1方向と交差する第2方向に沿って配列され、複数の光入出射部に対して複数の光ファイバの位置を決めるように構成された複数のファイバ溝と、複数のファイバ溝と第2面との間に設けられ、接着剤が導入されるように構成された導入予定領域と、を備える。このフェルールでは、第1方向と第2方向とに交差する第3方向から視た場合、窓部の内側には、複数のファイバ溝と導入予定領域の少なくとも一部とが位置している。
このフェルールでは、複数のファイバ溝が窓部の内側に位置している。すなわち、作業者は、窓部から複数のファイバ溝を視認できる。このため、複数の光ファイバをフェルールに収容する際に、作業者は、複数の光ファイバを複数のファイバ溝に容易に配置できる。したがって、このフェルールによれば、複数の光ファイバの位置決めを容易に行える。更に、このフェルールでは、接着剤を導入する導入予定領域の少なくとも一部が窓部の内側に位置している。このため、導入予定領域の一部であって窓部の内側に位置している領域に対して、窓部から接着剤を容易に導入できる。したがって、このフェルールによれば、光ファイバの配置や光ファイバに対する接着剤の導入といった光コネクタの製造を容易に行うことが可能となる。また、このフェルールにおいて、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、導入予定領域の一部であって窓部の内側に位置している領域に導入される紫外線硬化型接着剤に対して、窓部から紫外線を直接照射することができる。このフェルールによれば、紫外線硬化型接着剤による複数の光ファイバのフェルールへの固着をより容易に行え、この点でも光コネクタの製造を容易に行うことができる。
[2]上記[1]のフェルールにおいて、第3方向から視た場合、第3面において窓部が設けられている部分と第3面において窓部が設けられていない部分との面積の総和に対する、窓部の面積の割合は、50%以上であってもよい。この場合、接着剤の導入予定領域のうち窓部の内側に位置する部分の割合を増やして、接着剤をフェルールの内部へより容易に導入することができる。これにより、このフェルールによれば、光コネクタの製造をより容易に行うことができる。また、このフェルールにおいて、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、紫外線が直接照射される紫外線硬化型接着剤の量を増やして、複数の光ファイバをフェルールへより強固に固着させることができる。
[3]上記[2]のフェルールにおいて、上記の総和に対する窓部の面積の割合は、90%以下であってもよい。この場合、フェルールの機械的強度が低下することを抑制できる。これにより、所定の強度を有するフェルールを提供することができる。
[4]上記[1]から[3]のいずれかのフェルールにおいて、第1方向に沿った窓部の長さが4mm以上10mm以下であり、第2方向に沿った窓部の幅が2mm以上4mm以下であってもよい。窓部の長さが4mm以上であり、かつ、窓部の幅が2mm以上であることにより、接着剤をフェルールの内部へより容易に導入することができる。これにより、このフェルールによれば、光コネクタの製造をより容易に行うことができる。また、このフェルールにおいて、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、窓部の長さが4mm以上であり、かつ、窓部の幅が2mm以上であることにより、紫外線が直接照射される紫外線硬化型接着剤の量を増やして、複数の光ファイバをフェルールへより強固に固着させることができる。一方、窓部の長さが10mm以下であり、かつ、窓部の幅が4mm以下であることにより、フェルールの機械的強度が低下することを抑制できる。これにより、所定の強度を有するフェルールを提供することができる。
[5]上記[1]から[4]のいずれかのフェルールにおいて、複数のファイバ溝と第2面との間に位置する第1底面と、第1底面と第2面との間に位置する第2底面と、第1底面と第2底面との間に位置する段差と、が設けられてもよい。第2底面は、第3方向において第1底面よりも窓部に寄っていてもよい。導入予定領域は、第1底面および段差を含んで構成されてもよい。この場合、接着剤が導入される際、段差により、第2底面への接着剤の侵入が抑制される。よって、このフェルールによれば、接着剤がフェルールの第2面(後端)から外に漏れ出してしまうことを抑制できる。
[6]上記[5]のフェルールにおいて、上記の段差は、第3方向から視た場合、窓部の内側に位置してもよい。この場合、導入した接着剤の全体を確認しながら、作業を行うことができる。また、このフェルールにおいて、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、導入予定領域に導入される紫外線硬化型接着剤の全体に対して紫外線を直接照射できる。よって、紫外線が直接照射される紫外線硬化型接着剤の割合を増やして、複数の光ファイバをフェルールへ効率的に固着させることができる。
[7]上記[1]から[6]のいずれかのフェルールは、第1面と第2面との間に位置し、第3面と交差する第4面をさらに備えてもよい。第1面と第3面とを含む面によってフェルール本体が形成されてもよい。第2面と第4面とを含む面によってフランジが形成されてもよい。第1方向から視た場合、フェルール本体がフランジの内側に位置してもよく、窓部は、第4面から離れてもよい。この場合、フランジがフェルール本体より高い剛性を有している。よって、このフェルールでは、接着剤の硬化収縮時に発生する応力による変形が生じにくい。さらに、窓部が第4面から離れることにより、フェルールが熱膨張する際における、もしくはフェルールが熱収縮する際における、フェルールの変形が抑制される。
[8]上記[1]から[6]のいずれかのフェルールは、第1面と第2面との間に位置し、第3面と交差する第4面をさらに備えてもよい。第1面と第3面とを含む面によってフェルール本体が形成されてもよい。第2面と第4面とを含む面によってフランジが形成されてもよい。第1方向から視た場合、フェルール本体がフランジの内側に位置してもよく、窓部は、第4面まで延在していてもよい。この場合、接着剤の硬化収縮時に発生する応力による変形が生じにくい。さらに、複数のファイバ溝と第2面との間において、複数の光ファイバの位置を容易に確認でき、複数の光ファイバを複数のファイバ溝へ容易に導入できるため、光コネクタの製造を容易に行うことが可能となる。
[9]上記[1]から[6]のいずれかのフェルールは、第1面と第2面との間に位置し、第3面と交差する第4面をさらに備えてもよい。第1面と第3面とを含む面によってフェルール本体が形成されてもよい。第2面と第4面とを含む面によってフランジが形成されてもよい。第1方向から視た場合、フェルール本体がフランジの内側に位置してもよく、窓部は、第2面まで延在してもよい。この場合、接着剤の硬化収縮時に発生する応力による変形が生じにくい。さらに、複数のファイバ溝と第2面との間において、複数の光ファイバの位置を更に容易に確認でき、複数の光ファイバを複数のファイバ溝へより容易に導入できるため、光コネクタの製造を容易に行うことが可能となる。加えて、接着剤と第2面との間において、フェルールを補強する補強材等を容易に導入できる。
[10]上記[1]から[9]のいずれかのフェルールにおいて、複数の光入出射部は、複数のファイバ溝に配置された複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数のレンズを含んでもよい。フェルールは、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料を含んで構成されてもよい。この場合、複数の光ファイバから入出射される光信号を第1面に設けられた複数の光入出射部から入出射させることができる光コネクタを提供することが可能となる。さらに、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、窓部から紫外線を紫外線硬化型接着剤に照射できるので、フェルールを構成する材料が紫外線透過性を有する必要がない。したがって、このフェルールによれば、フェルールに使用できる材料の選択肢を増やすことができる。
[11]本開示の一実施形態に係る光コネクタは、上記[1]から[10]のいずれかのフェルールと、複数の光入出射部と光学的に結合されるように、複数のファイバ溝に配置された複数の光ファイバと、窓部の内側において複数の光ファイバを複数のファイバ溝に向けて押さえ付ける蓋部と、を備える。複数の光ファイバは、導入予定領域と複数のファイバ溝との少なくとも一方に導入された接着剤により、フェルールに固着されている。この場合、複数の光ファイバの位置決めと、接着剤による複数の光ファイバのフェルールへの固着とが確実に行われた光コネクタを提供することができる。さらに、この光コネクタによれば、蓋部によって複数の光ファイバが複数のファイバ溝に押さえつけられるので、複数のファイバ溝における複数の光ファイバの位置決めをより確実に行える。
[12]上記[11]の光コネクタにおいて、接着剤と第2面との間には、補強材が導入されてもよい。この光コネクタによれば、フェルールの機械的強度を向上できる。
[13]上記[11]または[12]の光コネクタにおいて、接着剤は、紫外線硬化型接着剤であってもよい。この光コネクタによれば、紫外線硬化型接着剤による複数の光ファイバのフェルールへの固着をより容易に行える。
[14]本開示の一実施形態に係る光コネクタの製造方法では、上記[1]から[10]のいずれかのフェルールを準備する工程と、複数の光ファイバの各先端部を複数のファイバ溝に配置する工程と、導入予定領域と複数のファイバ溝との少なくとも一方に紫外線硬化型接着剤を導入する工程と、窓部から紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射する工程と、を備える。この光コネクタの製造方法によれば、複数の光ファイバが位置決めされ、紫外線硬化型接着剤により複数の光ファイバがフェルールに固着された光コネクタを容易に製造できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示に係るフェルールと光コネクタとの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る光コネクタ10を示す斜視図である。図2は、図1に示す光コネクタ10のII-II線に沿った断面図である。各図には、理解の容易のため、XYZ直交座標系が示されている。本実施形態において、光コネクタ10の長手方向を方向X(第1方向)とし、光コネクタ10の短手方向を方向Y(第2方向)とし、光コネクタ10の高さ方向を方向Z(第3方向)とする。後述する図3から図10においても同様のXYZ直交座標系が示されている。
図1および図2に示すように、光コネクタ10は、ケーブル20と、フェルール30と、蓋部50と、接着剤60と、補強材70とを備える。ケーブル20は、樹脂製の保護部材21と、保護部材21に収容される複数の光ファイバ22(本実施形態では例えば12本)と、を有する。複数の光ファイバ22の先端部22aは、保護部材21から露出すると共に、フェルール30に収容される。光コネクタ10は、補強材70を備えていなくてもよい。
次に、図2から図5を参照しつつ、フェルール30の詳細について説明する。図3は、図1に示す光コネクタ10が備えるフェルール30を示す斜視図である。図4は、図3に示すフェルール30のIV-IV線に沿った断面図である。図5は、図3に示すフェルール30を示す上面図である。
フェルール30は、複数の光ファイバ22の先端部22aを収容する部材である。フェルール30は、例えば、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料を含んで構成されている。フェルール30は、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエーテルサルホン(PES)、または、シクロオレフィンポリマー(COP)等によって構成され得る。なお、フェルール30を構成する材料は、紫外性透過性を有していなくてもよいし、紫外線透過性を有していてもよい。
フェルール30は、複数のレンズ31と、第1面32と、第2面33と、第3面34と、第4面35と、第5面36と、一対の側面37と、窓部38と、複数のファイバ溝39と、第1底面40と、第2底面41と、段差42と、ピット43と、を備える。
複数のレンズ31は、図3に示すように、第1面32に形成された複数の凸レンズである。複数のレンズ31は、複数の光ファイバ22がフェルール30に収納された際に複数の光ファイバ22の先端面22bと光学的に結合するように構成された複数の光入出射部である。複数のレンズ31は、Y方向に沿って一列となるように配置されている。複数のレンズ31は、フェルール30の他の部分と同じ材料によって構成され、フェルール30と一体に成形される。即ち、複数のレンズ31は、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料から構成されている。
第1面32は、光コネクタ10が他の光モジュールに光学的に結合された際に、他の光モジュールと対向する面である。第1面32は、図2および図4に示すように、YZ平面に対して傾斜していてもよい。これにより、光ファイバ22の先端面22bへの反射戻り光を抑制できる。第1面32は、例えば8度傾斜している。第1面32は、方向Xと交差している。第1面32は、端32a,32bを有する。端32a,32bは、Z方向において、互いに並んでいる。
第2面33は、方向Xにおいて第1面32と逆側に位置する面であり、YZ平面に沿って延在している。第2面33には、光ファイバ22が挿入されるための開口33aが設けられている。第3面34は、第1面32から第2面33に向かって延在すると共に、第1面32の端32aに連結される面である。第3面34は、XY平面に沿って延在している。
第4面35は、第1面32と第2面33との間に位置し、第3面34と直交(交差)する面である。第4面35は、YZ平面に沿って延在している。第5面36は、第1面32から第2面33に向かって延在すると共に、第1面32の端32bに連結される面である。第5面36は、XY平面に沿って延在している。
一対の側面37は、第1面32に連結される一対の面であり、方向Yにおいて互いに対向している。一対の側面37には、他の光モジュールへのフェルール30の挿入を案内するための一対のガイド溝37aが形成されている。一対のガイド溝37aは、方向Xから視た場合(又は断面視した場合)、フェルール30の内部に窪むV字形状を呈している。すなわち、一対のガイド溝37aは、YZ平面においてV字形状を呈している。
フェルール30では、第1面32と第3面34と第5面36と一対の側面37とを含む面によって、略直方体形状を呈するフェルール本体44が形成される。フェルール30では、第2面33と第4面35とを含む面によって、直方体形状を呈するフランジ45が形成される。フェルール本体44は、方向Xから視た場合、フランジ45の内側に位置している。方向Xに沿ったフェルール本体44の長さは、例えば、5mm以上15mm以下である。方向Yに沿ったフェルール本体44の幅は、例えば、3mm以上8mm以下である。方向Xに沿ったフランジ45の長さは、例えば、0.5mm以上4mm以下である。方向Yに沿ったフランジ45の幅は、例えば、4mm以上10mm以下である。一対のガイド溝37aは、方向Xに沿って、フェルール本体44の全長にわたって延在している。
窓部38は、接着剤60等をフェルール30の内部へ導入するための窓である。窓部38は、フェルール30の外部からフェルール30の内部を確認するための窓でもある。窓部38は、第3面34において開口している。窓部38は、図4に示すように、第1内面38aと、方向Xにおいて第1内面38aと対向する第2内面38bと、を有する。第1内面38aは、光ファイバ22がフェルール30に収容された際に、方向Xにおいて光ファイバ22の先端面22bと対向する面である。第1内面38aは、YZ平面に対して傾斜していてもよい。これにより、光ファイバ22の先端面22bへの反射戻り光を抑制することができる。第1内面38aは、例えば、8度傾斜している。窓部38は、方向Xに沿って、第4面35から離れている。窓部38が第4面35から離れることにより、フェルール30が熱膨張する際における、もしくはフェルール30が熱収縮する際における、フェルール30の変形が抑制される。窓部38と第4面35との間の距離は、例えば、0.5mm以上4mm以下である。
複数のファイバ溝39は、複数のレンズ31(フェルール30)に対して複数の光ファイバ22の位置を決めるための溝である。複数のファイバ溝39は、第1面32と第2面33との間に設けられ、方向Xに沿って延在すると共に方向Yに沿って配列されている。複数のファイバ溝39(本実施形態では例えば12本の溝)は、方向Yに並ぶように形成されている。ファイバ溝39には、開口33aを通過した光ファイバ22の先端部22aが配置される。ファイバ溝39のそれぞれは、方向Xから視た場合、V字形状を呈している。ファイバ溝39は、方向Xに沿って第1内面38aから離れて形成されている。ファイバ溝39と第1内面38aとの間には、後述するピット43が形成されている。ファイバ溝39は、図5に示すように、方向Zから視た場合、窓部38の内側に位置している。
第1底面40は、図4に示すように、方向Xに沿ってファイバ溝39と第2面33との間、かつ、方向Zに沿って第3面34と第5面36との間に位置している。第1底面40は、ファイバ溝39に連結されている。第1底面40は、XY平面に沿って延在している。第2底面41は、方向Xに沿って第1底面40と第2面33との間、かつ、方向Zに沿って第3面34と第5面36との間に位置している。第2底面41は、XY平面に沿って延在している。段差42は、方向Zに沿って第1底面40と第2底面41との間に位置している。段差42は、YZ平面に沿って延在している。第2底面41は、方向Zに沿って第1底面40よりも窓部38に寄っている。
フェルール30では、第1底面40および段差42から導入予定領域46が構成されている。導入予定領域46は、接着剤60をフェルール30内に導入するための領域である。接着剤60が導入予定領域46に主に滞留すると共に、接着剤60の第2底面41への侵入は、段差42により抑制される。導入予定領域46は、図5に示すように、方向Zから視た場合、窓部38の内側に位置している。すなわち、段差42は、方向Zから視た場合、窓部38の内側に位置している。
方向Zに沿った段差42の高さは、例えば、0.1mm以上0.5mm以下である。段差42の高さが0.1mm以上である場合、接着剤60の第2底面41への浸入がより抑制される。段差42の高さが0.5mm以下である場合、光ファイバ22をフェルール30に固着させるための接着剤60の量が少なくて済む。
ピット43は、ファイバ溝39と第1内面38aとの間に形成された窪みである。ピット43は、図4に示すように、方向Zに沿って、第5面36へ向かって窪んでいる。ピット43には、窓部38から接着剤60が導入された際に、接着剤60の硬化物が形成される。すなわち、図2に示すように、先端面22bと第1内面38aとの間に接着剤60の硬化物が形成される。接着剤60は、フェルール30を構成する材料と同様に、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料から構成されており、接着剤60の硬化物は、光ファイバ22から出射される光を複数のレンズ31に光学的に結合させる。また、ピット43は窪みであり、そこに接着剤60が導入されるため、接着剤60が硬化する前に、接着剤60から気泡が抜けやすくなる。その結果、気泡を原因とする、光ファイバ22の光軸ずれやフレネル損失といった光接続損失を抑制することができる。
蓋部50は、図1および図2に示すように、窓部38の内部に配置される矩形状の部材である。蓋部50は、例えば光透過性又は紫外線透過性を有するガラス板または樹脂によって構成されている。蓋部50は、ファイバ溝39に配置された光ファイバ22を窓部38の内部においてファイバ溝39に向けて押さえ付ける。これによりファイバ溝39に対する光ファイバ22の位置が固定されている。図2に示す例では、蓋部50は窓部38の内側に収まるように配置されているが、蓋部50の一部が、方向Zに沿って、窓部38から外側へはみ出していてもよい。
接着剤60は、窓部38からフェルール30の内部に導入され、光ファイバ22をフェルール30に固着させるための部材である。接着剤60は、例えば紫外線硬化型接着剤である。接着剤60は、導入予定領域46とピット43とに形成される。導入予定領域46に導入された接着剤60は、窓部38からフェルール30の外部へ露出している。このため、接着剤60に対して、窓部38から紫外線を直接照射することができる。接着剤60は、ファイバ溝39と光ファイバ22との間の隙間、および、ファイバ溝39と蓋部50との間の隙間に形成されてもよい。なお、接着剤60は、第2底面41において形成されていてもよい。
補強材70は、窓部38からフェルール30の内部に導入される。補強材70を構成する材料として、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂が用いられる。このため、フェルール30の機械的強度を向上できる。補強材70は、フェルール30と光ファイバ22の先端部22aとの間の隙間を埋めるように、方向Xに沿って接着剤60と第2面33との間に導入される。
ここで、接着剤60を導入する窓部38の大きさについて説明する。方向Zから視た場合、第3面34において窓部38が設けられている部分と第3面34において窓部38が設けられていない部分との面積の総和に対する、窓部38の面積の割合は、例えば、50%以上90%以下である。窓部38の面積の割合が50%以上である場合、接着剤の導入予定領域46のうち窓部38の内側に位置する部分の割合を増やせる。したがって、接着剤60をフェルール30の内部に導入しやすくなる。しかも、接着剤60として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、紫外線が直接照射される紫外線硬化型接着剤の量を増やして、光ファイバ22をフェルール30へより強固に固着させることができる。窓部38の面積の割合は、60%以上であってもよく、70%以上であってもよい。この場合、光ファイバ22をフェルール30へより一層強固に固着させることができると共に、接着剤60をフェルール30の内部へより一層容易に導入できる。窓部38の面積の割合が90%以下である場合、フェルール30の機械的強度が低下することを抑制できる。窓部38の面積の割合は、80%以下であってもよい。この場合、フェルール30の機械的強度が低下することをより抑制できる。方向Xに沿った窓部38の長さは、例えば、4mm以上10mm以下であり、方向Yに沿った窓部38の幅は、例えば、2mm以上4mm以下である。
次に、図1および図2を参照しつつ、フェルール30を用いた光コネクタ10の製造方法について説明する。まず、フェルール30を準備する。また、ケーブル20と蓋部50とを準備する。また、複数の光ファイバ22の先端部22aを保護部材21から取り出す。
続いて、複数の光ファイバ22を開口33aへ挿入させることにより、複数の光ファイバ22をフェルール30の内部へ挿入させる。この際、従来よりも広く形成された窓部38により、複数の光ファイバ22の各先端部22aや複数のファイバ溝39をフェルールの外から容易に視認することができる。そして、このような環境下において、複数の光ファイバ22の各先端部22aを複数のファイバ溝39に配置して、複数の光ファイバ22の複数のレンズ31(フェルール30)に対する位置決めを行う。複数の光ファイバ22の各先端部22aや複数のファイバ溝39を十分に視認できる環境であることから、複数の光ファイバ22の正確な位置決めを容易に行うことができる。その後、蓋部50を複数の光ファイバ22上に配置し、複数の光ファイバ22を複数のファイバ溝39に向けて押さえつける。これにより、複数のファイバ溝39に対する複数の光ファイバ22の位置が固定される。
蓋部50の配置が終了すると、窓部38から接着剤60を導入する。接着剤60は、例えば紫外線硬化型接着剤である。接着剤60を、図2に示すように、導入予定領域46とピット43とに導入させる。接着剤60は、複数のファイバ溝39と複数の光ファイバ22との間の隙間、および、複数のファイバ溝39と蓋部50との間の隙間に入り込んでもよい。この際、従来よりも広く形成された窓部38により、導入予定領域46やピット43を視認しながら、接着剤60の導入位置や導入量を調整しながら導入作業を行うことができる。その後、窓部38から紫外線を接着剤60へ直接照射して、接着剤60を硬化させる。窓部38が広いため、接着剤60はより確実に硬化される。
接着剤60の硬化が終了すると、窓部38から補強材70を導入する。補強材70は、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂である。補強材70を、図2に示すように、フェルール30と光ファイバ22の先端部22aとの間の隙間を埋めるように、方向Xに沿って接着剤60と第2面33との間に導入させる。以上の製造方法により、光コネクタ10が製造される。なお、補強材70は導入しなくてもよい。
以上に説明した本実施形態に係るフェルール30では、ファイバ溝39が窓部38の内側に位置している。すなわち、作業者は、窓部38からファイバ溝39を視認できる。このため、光ファイバ22をフェルール30に収容する際に、作業者は、光ファイバ22をファイバ溝39に容易に配置できる。したがって、フェルール30によれば、光ファイバ22の位置決めを容易に行える。更に、フェルール30では、導入予定領域46が窓部38の内側に位置している。このため、導入予定領域46に対して、窓部38から接着剤60を容易に導入できる。したがって、フェルール30によれば、光ファイバ22の配置や光ファイバ22に対する接着剤60の導入といった光コネクタ10の製造を容易に行うことが可能となる。また、フェルール30において、接着剤60として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、導入予定領域46に導入される紫外線硬化型接着剤に対して、窓部38から紫外線を直接照射することができる。フェルール30によれば、紫外線硬化型接着剤による複数の光ファイバ22のフェルール30への固着をより容易に行え、この点でも光コネクタ10の製造を容易に行うことができる。
フェルール30では、方向Zから視た場合、第3面34において窓部38が設けられている部分と第3面34において窓部38が設けられていない部分との面積の総和に対する、窓部38の面積の割合は、例えば、50%以上である。このため、導入予定領域46のうち窓部38の内側に位置する領域の割合を増やして、接着剤60をフェルール30の内部へより容易に導入することができる。これにより、フェルール30によれば、光コネクタ10の製造をより容易に行うことができる。また、フェルール30において、接着剤60として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、紫外線が直接照射される紫外線硬化型接着剤の量を増やして、複数の光ファイバ22をフェルール30へより強固に固着させることができる。
フェルール30では、方向Zから視た場合、第3面34において窓部38が設けられている部分と第3面34において窓部38が設けられていない部分との面積の総和に対する、窓部38の面積の割合は、例えば、90%以下である。このため、フェルール30の機械的強度が低下することを抑制できる。これにより、所定の強度を有するフェルール30を提供することができる。
フェルール30では、方向Xに沿った窓部38の長さが、例えば、4mm以上10mm以下であり、方向Yに沿った窓部38の幅が、例えば、2mm以上4mm以下である。窓部38の長さが4mm以上であり、かつ、窓部38の幅が2mm以上であることにより、接着剤60をフェルール30の内部へより容易に導入することができる。これにより、フェルール30によれば、光コネクタ10の製造をより容易に行うことができる。また、フェルール30において、接着剤60として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、窓部38の長さが4mm以上であり、かつ、窓部38の幅が2mm以上であることにより、紫外線が直接照射される紫外線硬化型接着剤の量を増やして、複数の光ファイバ22をフェルール30へより強固に固着させることができる。一方、窓部38の長さが10mm以下であり、かつ、窓部38の幅が4mm以下であることにより、フェルール30の機械的強度が低下することを抑制できる。これにより、所定の強度を有するフェルール30を提供することができる。
フェルール30では、ファイバ溝39と第2面33との間に位置する第1底面40と、第1底面40と第2面33との間に位置する第2底面41と、第1底面40と第2底面41との間に位置する段差42と、が設けられ、第2底面41は、方向Zに沿って第1底面40よりも窓部38に寄っており、導入予定領域46は、第1底面40および段差42から構成されている。このため、接着剤60が導入される際、段差42により、第2底面41への接着剤60の侵入が抑制される。よって、フェルール30によれば、接着剤60がフェルール30の第2面33から外に漏れ出てしまうことを抑制できる。
フェルール30では、段差42は、方向Zから視た場合、窓部38の内側に位置している。このため、導入した接着剤60の全体を確認しながら、作業を行うことができる。また、このフェルールにおいて、接着剤60として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、導入予定領域46に導入される紫外線硬化型接着剤の全体に対して紫外線を直接照射できる。よって、紫外線が直接照射される紫外線硬化型接着剤の割合を増やして、複数の光ファイバ22をフェルール30へ効率的に固着させることができる。
フェルール30では、第1面32と第2面33との間に位置し、第3面34と交差する第4面35を備え、第1面32と第3面34とを含む面によってフェルール本体44が形成され、第2面33と第4面35とを含む面によってフランジ45が形成され、方向Xから視た場合、フェルール本体44がフランジ45の内側に位置しており、窓部38は、第4面35から離れている。このため、フランジ45がフェルール本体44より高い剛性を有している。よって、フェルール30では、接着剤60の硬化収縮時に発生する応力による変形が生じにくい。さらに、窓部38が第4面35から離れることにより、フェルール30が熱膨張する際における、もしくはフェルール30が熱収縮する際における、フェルール30の変形が抑制される。
窓部38と第4面35との間の距離は、例えば、0.5mm以上4mm以下である。窓部38と第4面35との間の距離が0.5mm以上である場合、フェルール30が熱膨張する際における、もしくはフェルール30が熱収縮する際における、フェルール30の変形がより抑制される。窓部38と第4面35との間の距離が4mm以下である場合、導入予定領域46の少なくとも一部が、Z方向から視た場合、窓部38の内側により確実に位置することができる。したがって、フェルール30によれば、導入予定領域46に対して、窓部38から接着剤60をより確実に導入できる。
フェルール30では、複数の光入出射部は、ファイバ溝39に配置された光ファイバ22と光学的に結合するように構成されたレンズ31を含み、フェルール30は、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料を含んで構成されている。このため、光ファイバ22から入出射される光信号を第1面32に設けられた複数の光入出射部から入出射させることができる光コネクタ10を提供することが可能となる。さらに、接着剤60として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、窓部38から紫外線を紫外線硬化型接着剤に照射できるので、フェルール30を構成する材料が紫外線透過性を有する必要がない。したがって、フェルール30によれば、フェルール30に使用できる材料の選択肢を増やすことができる。
本実施形態に係る光コネクタ10は、フェルール30と、複数の光入出射部と光学的に結合されるように、複数のファイバ溝39に配置された複数の光ファイバ22と、窓部38の内側において複数の光ファイバ22を複数のファイバ溝39に向けて押さえ付ける蓋部50と、を備える。複数の光ファイバ22は、導入予定領域46に導入された接着剤60により、フェルール30に固着されている。これにより、複数の光ファイバ22の位置決めと、接着剤60による複数の光ファイバ22のフェルール30への固着とが確実に行われた光コネクタ10を提供することができる。さらに、光コネクタ10によれば、蓋部50によって複数の光ファイバ22が複数のファイバ溝39に押さえつけられるので、複数のファイバ溝39における複数の光ファイバ22の位置決めをより確実に行える。
光コネクタ10では、接着剤60と第2面33との間には、補強材70が導入されている。光コネクタ10によれば、フェルール30の機械的強度を向上できる。
光コネクタ10では、接着剤60は、紫外線硬化型接着剤である。光コネクタ10によれば、紫外線硬化型接着剤による光ファイバ22のフェルール30への固着をより容易に行える。
本実施形態に係る光コネクタ10の製造方法は、フェルール30を準備する工程と、光ファイバ22の各先端部22aを複数のファイバ溝39に配置する工程と、導入予定領域46に紫外線硬化型接着剤を導入する工程と、窓部38から紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射する工程と、を備える。光コネクタ10の製造方法によれば、光ファイバ22が位置決めされ、紫外線硬化型接着剤により光ファイバ22がフェルール30に固着された光コネクタ10を容易に製造できる。
[変形例]
以下では、図6から図10を参照しながら上記実施形態の変形例に係るフェルール30A,30B,30C,30D,30Eについて説明する。なお、変形例の説明において上記実施形態と重複する記載は省略し、上記実施形態と異なる部分を記載する。つまり、技術的に可能な範囲において、変形例に上記実施形態の記載を適宜用いてもよい。
(第1変形例)
図6は、第1変形例に係るフェルール30Aを示す断面図である。フェルール30Aでは、導入予定領域の構造がフェルール30と相違しており、他の構成は同じである。フェルール30Aは、第1底面40Aと、第2底面41Aと、段差42Aとを備える。第1底面40Aは、方向Xに沿ってファイバ溝39と第2面33との間、かつ、方向Zに沿って第3面34と第5面36との間に位置している。第1底面40Aは、ファイバ溝39に連結されている。第1底面40Aは、XY平面に沿って延在している。第2底面41Aは、方向Xに沿って第1底面40Aと第2面33との間、かつ、方向Zに沿って第3面34と第5面36との間に位置している。第2底面41Aは、XY平面に沿って延在している。段差42Aは、方向Zに沿って第1底面40Aと第2底面41Aとの間に位置している。段差42Aは、YZ平面において延在している。第2底面41Aは、方向Zに沿って第1底面40Aよりも窓部38に寄っている。第1底面40Aおよび段差42Aから導入予定領域46Aが構成されている。この第1変形例では、段差42Aは、方向Xにおいて、第2内面38bと同じ位置に位置している。ここで、「同じ位置」は、完全に同じ位置にある場合だけでなく、例えば、方向Xにおいて、段差42Aと第2内面38bとが、0.2mm以下ずれている場合を含んでいる。
以上に説明したフェルール30Aの構成であっても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。さらに、フェルール30Aでは、段差42Aが、方向Xにおいて、第2内面38bと同じ位置に位置している。このため、導入予定領域46Aに導入される紫外線硬化型接着剤の量を増やせると共に、紫外線硬化型接着剤の全体に対して、紫外線を直接照射することができる。
(第2変形例)
図7は、第2変形例に係るフェルール30Bを示す断面図である。フェルール30Bでは、導入予定領域の構造がフェルール30と相違しており、他の構成は同じである。フェルール30Bは、第1底面40Bを備える。第1底面40Bは、方向Xに沿ってファイバ溝39と第2面33との間、かつ、方向Zに沿って第3面34と第5面36との間に位置している。第1底面40Bは、ファイバ溝39に連結されている。第1底面40Bにより、導入予定領域46Bが構成されている。この第2変形例では、第1底面40Bが第2面33まで延在しており、段差が設けられていない。このような導入予定領域46Bの一部が、方向Zから視た場合、窓部38の内側に位置している。以上に説明したフェルール30Bの構成であっても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。さらに、フェルール30Bでは、導入予定領域46Bに導入される接着剤の量を増やすことができる。
(第3変形例)
図8は、第3変形例に係るフェルール30Cを示す斜視図である。フェルール30Cでは、窓部の構造がフェルール30と相違しており、他の構成は同じである。フェルール30Cは、窓部38Cを備える。窓部38Cは、第3面34において開口しており、第4面35まで延在している。即ち、第3変形例では、より広い形状の窓部38Cを有している。以上に説明したフェルール30Cの構成であっても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。さらに、複数のファイバ溝39と第2面33との間において、窓部38Cから複数の光ファイバ22の位置を容易に確認でき、複数の光ファイバ22を複数のファイバ溝39へ容易に導入できるため、光コネクタ10の製造を容易に行うことができる。
(第4変形例)
図9は、第4変形例に係るフェルール30Dを示す斜視図である。フェルール30Dでは、窓部の構造がフェルール30やフェルール30Cと相違しており、他の構成は同じである。フェルール30Dは、窓部38Dを備える。窓部38Dは、第3面34において開口しており、第2面33まで延在している。すなわち、窓部38Dは、フェルール本体44とフランジ45とにわたって設けられている。窓部38Dは、第2面33と開口33aとに連続している。即ち、第4変形例では、より広い形状の窓部38Dを有している。フェルール30Dでは、フェルール30Dの内部の全体を確認できる。以上に説明したフェルール30Dの構成であっても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。さらに、複数のファイバ溝39と第2面33との間において、窓部38Dから複数の光ファイバ22の位置を更に容易に確認でき、複数の光ファイバ22を複数のファイバ溝39へより容易に導入できるため、光コネクタ10の製造を容易に行うことが可能となる。加えて、接着剤60と第2面33との間において、フェルール30Dを補強する補強材70等を容易に導入できる。
(第5変形例)
図10は、第5変形例に係るフェルール30Eを示す斜視図である。フェルール30Eは、ガイド構造がフェルール30と相違しており、他の構成は同じである。フェルール30Eのフェルール本体44の内部には、第1面32から方向Xに沿って延在する一対のガイド穴44aが形成されている。一対のガイド穴44aは、方向Xに沿ってフェルール本体44の全長にわたって形成されている。一対のガイド穴44aに他の光モジュールの一対のガイドピンが挿入されることで、フェルール30Eを備える光コネクタ10が他の光モジュールと連結される。なお、一対のガイド穴44aにガイドピンが挿入されて、他の光モジュールと連結されてもよい。一対のガイド穴44aは、方向Yにおいて複数のレンズ31の外側に位置している。一対のガイド穴44aのそれぞれは、方向Xから視た場合、円形状を呈している。以上に説明したフェルール30Eの構成であっても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。
本開示によるフェルールおよび光コネクタは、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、ファイバ溝の一部には、XY平面に対して傾斜する傾斜部が設けられ、傾斜部が第1底面と連結されていてもよい。方向Zに沿った傾斜部の第1底面からの高さは、方向Xに沿って第1面へ向かって第1底面から離れるにつれて高くなってもよい。この場合、光ファイバを傾斜部に沿わせることにより、光ファイバをファイバ溝へより容易に配置できる。
上記実施形態では、フェルールが複数のレンズと一体に構成される場合を例示したが、フェルールは、レンズと別体に構成されてもよい。この場合、フェルールは、光透過性の樹脂以外の材料によって構成されてもよい。フェルールが光透過性の樹脂以外の材料によって構成された場合であっても、本開示に係るフェルールによれば、導入予定領域に導入された紫外線硬化型接着剤に対して、窓部から紫外線を直接照射できる。また、接着剤は、導入予定領域と複数のファイバ溝との少なくとも一方に導入されていればよい。
10…光コネクタ
20…ケーブル
21…保護部材
22…光ファイバ
22a…先端部
22b…先端面
30,30A,30B,30C,30D,30E…フェルール
31…レンズ
32…第1面
32a,32b…端
33…第2面
33a…開口
34…第3面
35…第4面
36…第5面
37…側面
37a…ガイド溝
38,38C,38D…窓部
38a…第1内面
38b…第2内面
39…ファイバ溝
40,40A,40B…第1底面
41,41A…第2底面
42,42A…段差
43…ピット
44…フェルール本体
44a…ガイド穴
45…フランジ
46,46A,46B…導入予定領域
50…蓋部
60…接着剤
70…補強材

Claims (14)

  1. 複数の光ファイバを収容し、前記複数の光ファイバが接着剤により固着されるフェルールであって、
    前記複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数の光入出射部が設けられた第1面と、
    前記第1面と交差する第1方向において前記第1面の逆側に位置する第2面と、
    前記第1面から前記第2面に向かって延在すると共に、少なくとも前記第1面に連結される第3面と、
    前記第3面において開口する窓部と、
    前記第1面と前記第2面との間に設けられ、前記第1方向に沿って延在すると共に前記第1方向と交差する第2方向に沿って配列され、前記複数の光入出射部に対して前記複数の光ファイバの位置を決めるように構成された複数のファイバ溝と、
    前記複数のファイバ溝と前記第2面との間に設けられ、前記接着剤が導入されるように構成された導入予定領域と、を備え、
    前記第1方向と前記第2方向とに交差する第3方向から視た場合、前記窓部の内側には、前記複数のファイバ溝と前記導入予定領域の少なくとも一部とが位置している、フェルール。
  2. 前記第3方向から視た場合、前記第3面において前記窓部が設けられている部分と前記第3面において前記窓部が設けられていない部分との面積の総和に対する、前記窓部の面積の割合は、50%以上である、
    請求項1に記載のフェルール。
  3. 前記割合は、90%以下である、
    請求項2に記載のフェルール。
  4. 前記第1方向に沿った前記窓部の長さが4mm以上10mm以下であり、前記第2方向に沿った前記窓部の幅が2mm以上4mm以下である、
    請求項1に記載のフェルール。
  5. 前記複数のファイバ溝と前記第2面との間に位置する第1底面と、前記第1底面と前記第2面との間に位置する第2底面と、前記第1底面と前記第2底面との間に位置する段差と、が設けられ、
    前記第2底面は、前記第3方向において前記第1底面よりも前記窓部に寄っており、
    前記導入予定領域は、前記第1底面および前記段差を含んで構成される、
    請求項1に記載のフェルール。
  6. 前記段差は、前記第3方向から視た場合、前記窓部の内側に位置している、
    請求項5に記載のフェルール。
  7. 前記第1面と前記第2面との間に位置し、前記第3面と交差する第4面をさらに備え、
    前記第1面と前記第3面とを含む面によってフェルール本体が形成され、
    前記第2面と前記第4面とを含む面によってフランジが形成され、
    前記第1方向から視た場合、前記フェルール本体が前記フランジの内側に位置しており、
    前記窓部は、前記第4面から離れている、
    請求項1に記載のフェルール。
  8. 前記第1面と前記第2面との間に位置し、前記第3面と交差する第4面をさらに備え、
    前記第1面と前記第3面とを含む面によってフェルール本体が形成され、
    前記第2面と前記第4面とを含む面によってフランジが形成され、
    前記第1方向から視た場合、前記フェルール本体が前記フランジの内側に位置しており、
    前記窓部は、前記第4面まで延在している、
    請求項1に記載のフェルール。
  9. 前記第1面と前記第2面との間に位置し、前記第3面と交差する第4面をさらに備え、
    前記第1面と前記第3面とを含む面によってフェルール本体が形成され、
    前記第2面と前記第4面とを含む面によってフランジが形成され、
    前記第1方向から視た場合、前記フェルール本体が前記フランジの内側に位置しており、
    前記窓部は、前記第2面まで延在している、
    請求項1に記載のフェルール。
  10. 前記複数の光入出射部は、前記複数のファイバ溝に配置された前記複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数のレンズを含み、
    前記フェルールは、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料を含んで構成される、
    請求項1に記載のフェルール。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のフェルールと、
    前記複数の光入出射部と光学的に結合されるように、前記複数のファイバ溝に配置された前記複数の光ファイバと、
    前記窓部の内側において前記複数の光ファイバを前記複数のファイバ溝に向けて押さえ付ける蓋部と、を備え、
    前記複数の光ファイバは、前記導入予定領域と前記複数のファイバ溝との少なくとも一方に導入された前記接着剤により、前記フェルールに固着されている、光コネクタ。
  12. 前記接着剤と前記第2面との間には、補強材が導入されている、
    請求項11に記載の光コネクタ。
  13. 前記接着剤は、紫外線硬化型接着剤である、
    請求項11に記載の光コネクタ。
  14. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のフェルールを準備する工程と、
    前記複数の光ファイバの各先端部を前記複数のファイバ溝に配置する工程と、
    前記導入予定領域と前記複数のファイバ溝との少なくとも一方に紫外線硬化型接着剤を導入する工程と、
    前記窓部から前記紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射する工程と、
    を備える、光コネクタの製造方法。
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