JP2024082502A - 媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラム - Google Patents

媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】利用者に重なりが発生した媒体をより確実に特定させることが可能な媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムを提供する。【解決手段】媒体搬送装置は、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向において搬送ローラより下流側に配置され且つ搬送ローラにより搬送された媒体を排出する排出ローラと、搬送ローラ及び排出ローラを駆動するモータと、媒体の重なりを検出する重なりセンサと、重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサの位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が搬送ローラと排出ローラの間の位置で停止するように、モータを制御する制御部と、を有する。【選択図】図8

Description

本発明は、媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムに関する。
載置台に載置された媒体を搬送しながら撮像するスキャナ等の媒体搬送装置では、複数の媒体が重なって搬送される可能性がある。媒体の重なりが発生した場合、利用者は、重なって搬送された媒体を特定し、特定した媒体を載置台に戻して媒体搬送装置に再搬送させる必要がある。
用紙搬送路に給紙された用紙に重送が生じているか否かを判定し、重送が生じていると判定された場合は重送状態のまま用紙の搬送を継続して排紙部へ送り出す原稿読取装置が開示されている(特許文献1を参照)。この原稿読取装置は、重送状態のまま搬送が継続された用紙を排紙ローラによって挟持し、その状態で用紙を保持する。
特開2008-63101号公報
媒体搬送装置では、媒体の重なりが発生した場合に、利用者が、重なりが発生した媒体をより確実に特定できることが求められている。
本発明の目的は、利用者に重なりが発生した媒体をより確実に特定させることが可能な媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムを提供することにある。
本発明の一側面に係る媒体搬送装置は、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向において搬送ローラより下流側に配置され且つ搬送ローラにより搬送された媒体を排出する排出ローラと、搬送ローラ及び排出ローラを駆動するモータと、媒体の重なりを検出する重なりセンサと、重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサの位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が搬送ローラと排出ローラの間の位置で停止するように、モータを制御する制御部と、を有する。
本発明の一側面に係る媒体搬送方法は、モータにより、搬送ローラ及び搬送ローラより下流側に配置された排出ローラを駆動し、搬送ローラにより、媒体を搬送し、排出ローラにより、搬送ローラにより搬送された媒体を排出し、重なりセンサにより、媒体の重なりを検出し、重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサの位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が搬送ローラと排出ローラの間の位置で停止するように、モータを制御する。
本発明の一側面に係る制御プログラムは、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向において搬送ローラより下流側に配置され且つ搬送ローラにより搬送された媒体を排出する排出ローラと、搬送ローラ及び排出ローラを駆動するモータと、媒体の重なりを検出する重なりセンサと、を有する媒体搬送装置の制御プログラムであって、重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサの位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が搬送ローラと排出ローラの間の位置で停止するように、モータを制御することを媒体搬送装置に実行させる。
本発明によれば、媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムは、利用者に重なりが発生した媒体をより確実に特定させることが可能となる。
媒体搬送装置100を示す斜視図である。 媒体搬送装置100内部の搬送経路を説明するための図である。 媒体搬送装置100の概略構成を示すブロック図である。 記憶装置140及び処理回路150の概略構成を示す図である。 全体処理の動作の例を示すフローチャートである。 受付画面600の一例を示す模式図である。 媒体処理の動作の例を示すフローチャートである。 媒体処理の動作の例を示すフローチャートである。 技術的意義について説明するための模式図である。 他の媒体処理の動作の一部の例を示すフローチャートである。 (A)、(B)は、技術的意義について説明するための模式図である。 他の実施形態に係る処理回路250の概略構成を示す図である。
以下、本発明の一側面に係る媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムについて図を参照しつつ説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、イメージスキャナとして構成された媒体搬送装置100を示す斜視図である。媒体搬送装置100は、原稿である媒体を搬送し、撮像する。媒体は、用紙、薄紙、厚紙又はカード等である。媒体搬送装置100は、ファクシミリ、複写機、プリンタ複合機(MFP、Multifunction Peripheral)等でもよい。なお、搬送される媒体は、原稿でなく印刷対象物等でもよく、媒体搬送装置100はプリンタ等でもよい。
図1において矢印A1は載置台103の載置面103aと直交する高さ方向を示し、矢印A2は媒体搬送方向を示し、矢印A3は媒体排出方向を示し、矢印A4は媒体搬送方向A2又は媒体排出方向A3と直交する幅方向を示す。以下では、上流とは媒体搬送方向A2又は媒体排出方向A3の上流のことをいい、下流とは媒体搬送方向A2又は媒体排出方向A3の下流のことをいう。
媒体搬送装置100は、第1筐体101、第2筐体102、載置台103、サイドガイド104、排出台105、操作装置106及び表示装置107等を備える。
第2筐体102は、第1筐体101の内側に配置され、媒体の重なり発生時、又は、媒体搬送装置100内部の清掃時等に開閉可能なようにヒンジにより第1筐体101に回転可能に係合している。
載置台103は、いわゆるホッパであり、載置面103aを有し、搬送される媒体を載置可能に第1筐体101に係合している。載置台103は、第1筐体101及び第2筐体102の媒体供給側の側面に、載置面103aと直交する高さ方向A1に移動可能に、即ち上昇及び下降可能に設けられる。
サイドガイド104は、載置台103の載置面103a上に、幅方向A4に移動可能に設けられる。サイドガイド104は、載置台103に載置された媒体の幅に合わせて位置決めされ、媒体の幅方向を規制する。図1に示す例では、二つのサイドガイド104が、幅方向A4に間隔を空けて配置されている。サイドガイド104の数は一つでもよい。
排出台105は、第2筐体102上に形成される。排出台105は、第1筐体101及び第2筐体102の排出口から排出された媒体を載置する。
操作装置106は、ボタン等の入力デバイス及び入力デバイスから信号を取得するインタフェース回路を有し、利用者による入力操作を受け付け、利用者の入力操作に応じた操作信号を出力する。表示装置107は、出力部の一例である。表示装置107は、液晶、有機EL(Electro-Luminescence)等を含むディスプレイ及びディスプレイに画像データを出力するインタフェース回路を有し、画像データをディスプレイに表示する。なお、表示装置107は、タッチパネル機能付きの液晶ディスプレイでもよい。その場合、操作装置106は、タッチパネルから入力信号を取得するインタフェース回路を有する。
図2は、媒体搬送装置100内部の搬送経路を説明するための図である。
媒体搬送装置100内部の搬送経路は、載置センサ111、ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、重なりセンサ115、第1~第5搬送ローラ116a~e、第1~第5従動ローラ117a~e、第1~第3媒体センサ118a~c、撮像装置119、排出ローラ120及び対向ローラ121等を有している。
なお、ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第5搬送ローラ116a~e、第1~第5従動ローラ117a~e、排出ローラ120及び/又は対向ローラ121のそれぞれの数は一つに限定されず、複数でもよい。その場合、複数のピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第5搬送ローラ116a~e、第1~第5従動ローラ117a~e、排出ローラ120及び/又は対向ローラ121は、それぞれ幅方向A4に間隔を空けて並べて配置される。
以下では、給送ローラ113及び分離ローラ114をまとめて給送部と称する場合がある。また、第1~第5搬送ローラ116a~e及び第1~第5従動ローラ117a~eをまとめて搬送部と称する場合がある。また、搬送部のうち、最も上流側に、即ち最も給送ローラ113及び分離ローラ114の近くに配置された第1搬送ローラ116a及び第1従動ローラ117aを第1搬送部と称する場合がある。また、搬送部のうち、最も下流側に、即ち排出ローラ120の最も近くに配置された第5搬送ローラ116e及び第5従動ローラ117eを第5搬送部と称する場合がある。また、排出ローラ120及び対向ローラ121をまとめて排出部と称する場合がある。第5搬送ローラ116e及び第5従動ローラ117eは、搬送ローラの一例である。
媒体搬送装置100は、いわゆるUターンパスを有する。第1筐体101の、第2筐体102と対向する面は媒体搬送路の第1ガイド101aを形成し、第2筐体102の、第1筐体101と対向する面は媒体搬送路の第2ガイド102aを形成する。
載置センサ111は、載置台103に、即ち給送ローラ113及び分離ローラ114より上流側に配置され、載置台103における媒体の載置状態を検出する。載置センサ111は、媒体が接触している場合、又は、媒体が接触していない場合に所定の電流を流す接触検知センサにより、載置台103に媒体が載置されているか否かを判別する。載置センサ111は、載置台103に媒体が載置されている状態と載置されていない状態とで信号値が変化する載置信号を生成して出力する。なお、載置センサ111は接触検知センサに限定されず、載置センサ111として、光検知センサ等の、媒体の有無を検出可能な他の任意のセンサが使用されてもよい。
ピックローラ112は、第2筐体102に設けられ、媒体搬送路と略同一の高さまで上昇した載置台103に載置された媒体のうち最も上側に載置された媒体に当接して、その媒体を下流側に向けて給送する。
給送ローラ113は、第2筐体102内に、ピックローラ112より下流側に設けられ、載置台103に載置されてピックローラ112により給送された媒体をさらに下流側に向けて給送する。分離ローラ114は、第1筐体101内に、給送ローラ113と対向して設けられる。分離ローラ114は、いわゆるブレーキローラ又はリタードローラであり、媒体給送方向の反対方向に回転可能に又は停止可能に設けられる。給送ローラ113及び分離ローラ114は、媒体の分離動作を行い、媒体を分離して一枚ずつ給送する。給送ローラ113は、分離ローラ114に対して上側に配置されており、媒体搬送装置100は、いわゆる上取り方式により媒体を給送する。
重なりセンサ115は、給送部より下流側且つ搬送部、特に第1搬送部より上流側に配置される。重なりセンサ115は、給送部より下流側且つ排出部より上流側の任意の位置に配置されてもよい。重なりセンサ115は、超音波発信器115a及び超音波受信器115bを含む超音波センサである。超音波発信器115a及び超音波受信器115bは、媒体搬送路の近傍に、媒体搬送路を挟んで対向して配置される。超音波発信器115aは、超音波を発信する。一方、超音波受信器115bは、超音波発信器115aにより発信され、媒体を通過した超音波を受信し、受信した超音波に応じた電気信号である重なり信号を生成して出力する。重なり信号は、超音波発信器115aが発信した超音波の大きさに対する、超音波受信器115bが受信した超音波の大きさの減衰量を示す。重なり信号は、超音波発信器115aが発信した超音波の位相に対する、超音波受信器115bが受信した超音波の位相のずれの大きさを示してもよい。
複数の媒体が重なって搬送される場合、媒体を透過する超音波は、重なって搬送される媒体の間の空気層で減衰する。また、複数の媒体が重なって搬送される場合、媒体を透過する超音波の位相は、重なって搬送される媒体の間の空気層でずれる。したがって、重なり信号の信号値は、超音波発信器115aと超音波受信器115bの間に複数の媒体が存在するか否かにより変化し、重なりセンサ115は、搬送される媒体の重なりを検出することができる。
第1~第5搬送ローラ116a~e及び第1~第5従動ローラ117a~eは、給送部より下流側且つ排出部より上流側に、それぞれ相互に対向して配置される。第1~第5搬送ローラ116a~e及び第1~第5従動ローラ117a~eは、ピックローラ112、給送ローラ113及び分離ローラ114により給送された媒体を下流側に向けて搬送する。
第1媒体センサ118aは、媒体搬送方向A2において第1搬送ローラ116a及び第1従動ローラ117aより下流側且つ第2搬送ローラ116b及び第2従動ローラ117bより上流側に配置され、その配置位置に搬送された媒体を検出する。第1媒体センサ118aは、給送部より下流側且つ撮像装置119より上流側の任意の位置に配置されてもよい。第1媒体センサ118aは、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器及び受光器と、媒体搬送路を挟んで発光器及び受光器と対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器は、LED(Light Emitting Diode)等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器は、フォトダイオード等であり、発光器により照射され、導光管により導かれた光を受光する。第1媒体センサ118aは、受光器が受光する光の強度に基づいて、第1媒体センサ118aの位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する第1媒体信号を生成して出力する。
第2媒体センサ118bは、媒体搬送方向A2において第3搬送ローラ116c及び第3従動ローラ117cより下流側且つ第4搬送ローラ116d及び第4従動ローラ117dより上流側に配置され、その配置位置に搬送された媒体を検出する。第2媒体センサ118bは、撮像装置119より下流側且つ第3媒体センサ118cより上流側の任意の位置に配置されてもよい。第2媒体センサ118bは、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器及び受光器と、媒体搬送路を挟んで発光器及び受光器と対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器は、LED等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器は、フォトダイオード等であり、発光器により照射され、導光管により導かれた光を受光する。第2媒体センサ118bは、受光器が受光する光の強度に基づいて、第2媒体センサ118bの位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する第2媒体信号を生成して出力する。
第3媒体センサ118cは、媒体搬送方向A2において搬送部、特に第5搬送部より下流側且つ排出部より上流側に配置され、その配置位置に搬送された媒体を検出する。第3媒体センサ118cは、第2媒体センサ118bより下流側且つ排出部より上流側の任意の位置に配置されてもよい。第3媒体センサ118cは、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器及び受光器と、媒体搬送路を挟んで発光器及び受光器と対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器は、LED等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器は、フォトダイオード等であり、発光器により照射され、導光管により導かれた光を受光する。第3媒体センサ118cは、受光器が受光する光の強度に基づいて、第3媒体センサ118cの位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する第3媒体信号を生成して出力する。
以下では、第1~第3媒体センサ118a~cをまとめて媒体センサ118と称する場合がある。なお、各媒体センサ118において、導光管の代わりに、ミラー等の反射部材が使用されてもよい。また、発光器及び受光器は、媒体搬送路を挟んで対向して設けられてもよい。また、各媒体センサ118は、媒体が接触している場合、又は、媒体が接触していない場合に所定の電流を流す接触検知センサ等により、媒体の存在を検出してもよい。
撮像装置119は、撮像部の一例である。撮像装置119は、媒体搬送方向A2において、第1~第2搬送ローラ116a~bより下流側に配置される。撮像装置119は、ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第2搬送ローラ116a~b及び第1~第2従動ローラ117a~bにより搬送された媒体を撮像する。撮像装置119は、媒体搬送路を挟んで相互に対向して配置された第1撮像装置119a及び第2撮像装置119bを含む。
第1撮像装置119aは、主走査方向に直線状に配列されたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)による撮像素子を有する等倍光学系タイプのCIS(Contact Image Sensor)によるラインセンサを有する。また、第1撮像装置119aは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第1撮像装置119aは、一定間隔毎に、搬送されている媒体の表面のラインセンサと対向する領域を撮像したライン画像を順次生成する。第1撮像装置119aは、1又は複数のライン画像を含む部分画像を生成し、出力する。
同様に、第2撮像装置119bは、主走査方向に直線状に配列されたCMOSによる撮像素子を有する等倍光学系タイプのCISによるラインセンサを有する。また、第2撮像装置119bは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第2撮像装置119bは、一定間隔毎に、搬送されている媒体の裏面のラインセンサと対向する領域を撮像したライン画像を順次生成する。第2撮像装置119bは、1又は複数のライン画像を含む部分画像を生成し、出力する。
なお、媒体搬送装置100は、第1撮像装置119a及び第2撮像装置119bを一方だけ配置し、媒体の片面だけを読み取ってもよい。また、CMOSによる撮像素子を備える等倍光学系タイプのCISによるラインセンサの代わりに、CCD(Charge Coupled Device)による撮像素子を備える等倍光学系タイプのCISによるラインセンサが利用されてもよい。また、CMOS又はCCDによる撮像素子を備える縮小光学系タイプのラインセンサが利用されてもよい。
排出ローラ120及び対向ローラ121は、搬送部、特に第5搬送部より下流側に、相互に対向して配置される。対向ローラ121は、排出ローラ120に従動回転する。排出ローラ120及び対向ローラ121は、搬送部により搬送された媒体を排出台105に排出する。
載置台103に載置された媒体は、ピックローラ112、給送ローラ113がそれぞれ媒体給送方向A5、A6に回転することによって、第1ガイド101aと第2ガイド102aの間を媒体搬送方向A2に向かって搬送される。媒体搬送装置100は、給送モードとして、媒体を分離しながら給送する分離モードと、媒体を分離せずに給送する非分離モードとを有する。給送モードは、利用者により操作装置106又は媒体搬送装置100と通信接続する不図示の情報処理装置を用いて設定される。給送モードが分離モードに設定されている場合、分離ローラ114は、矢印A7の方向、即ち媒体給送方向の反対方向に回転又は停止する。これにより、分離された媒体以外の媒体の給送が制限される(重送の防止)。一方、給送モードが非分離モードに設定されている場合、分離ローラ114は、矢印A7の反対方向、即ち媒体給送方向に回転する。
媒体は、第1ガイド101aと第2ガイド102aによりガイドされながら、第1~第2搬送ローラ116a~bが矢印A8~A9の方向に回転することによって、撮像装置119の撮像位置に送り込まれ、撮像装置119によって撮像される。さらに、媒体は、第3~第5搬送ローラ116c~e及び排出ローラ120がそれぞれ矢印A10~A13の方向に回転することによって排出台105上に排出される。
図3は、媒体搬送装置100の概略構成を示すブロック図である。
媒体搬送装置100は、前述した構成に加えて、モータ131、通信装置132、記憶装置140及び処理回路150等をさらに有する。
モータ131は、一又は複数のモータを含む。モータ131は、処理回路150からの制御信号によって、ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第5搬送ローラ116a~e及び排出ローラ120を回転させるための駆動力を発生させる。モータ131は、この駆動力により、ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第5搬送ローラ116a~e及び排出ローラ120を駆動し、媒体を搬送及び排出させる。なお、第1~第5従動ローラ117a~e及び/又は対向ローラ121は、第1~第5搬送ローラ116a~e又は排出ローラ120に従動回転するのでなく、モータ131の駆動力に従って回転するように設けられてもよい。ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第5搬送ローラ116a~e及び/又は排出ローラ120を駆動するモータは、同一のモータでもよく、別個のモータでもよい。また、モータ131は、処理回路150からの制御信号によって、載置台103を移動させるための駆動力を発生させる。
通信装置132は、出力部の一例である。通信装置132は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信プロトコルに従った有線通信インタフェース回路を有する。通信装置132は、情報処理装置と通信可能であり、情報処理装置と通信接続して各種の画像及び情報を送受信する。なお、通信装置132は、無線信号を送受信するアンテナと、所定の無線通信プロトコルに従って、無線通信回線を通じて信号の送受信を行うための無線通信インタフェース回路とを有し、情報処理装置と通信接続してもよい。所定の無線通信プロトコルは、例えば無線LAN(Local Area Network)等である。また、通信装置132は、USB(Universal Serial Bus)等のシリアルバスに準じるインタフェース回路を有し、情報処理装置と電気的に接続してもよい。
記憶装置140は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、又はフレキシブルディスク、光ディスク等の可搬用の記憶装置等を有する。また、記憶装置140には、媒体搬送装置100の各種処理に用いられるコンピュータプログラム、データベース、テーブル等が格納される。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶装置140にインストールされてもよい。可搬型記録媒体は、例えばCD-ROM(compact disc read only memory)、DVD-ROM(digital versatile disc read only memory)等である。また、記憶装置140は、データとして、部分画像、入力画像等を記憶する。
処理回路150は、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づいて動作する。処理回路は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。処理回路150として、DSP(digital signal processor)、LSI(large scale integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等が用いられてもよい。
処理回路150は、操作装置106、表示装置107、載置センサ111、重なりセンサ115、媒体センサ118、撮像装置119、モータ131、通信装置132及び記憶装置140等と接続され、これらの各部を制御する。処理回路150は、載置センサ111及び媒体センサ118から受信した信号に基づいて、モータ131の駆動制御、撮像装置119の撮像制御等を行う。処理回路150は、撮像装置119から部分画像を取得して入力画像を生成し、通信装置132を介して情報処理装置に送信する。また、処理回路150は、重なりセンサ115から受信した重なり信号に基づいて媒体の重なりが発生したか否かを判定し、媒体の重なりが発生した場合、重なって搬送された一連の媒体を所定の位置で停止させるように、モータ131を制御する。
図4は、記憶装置140及び処理回路150の概略構成を示す図である。
図4に示すように、記憶装置140には、制御プログラム141、受付プログラム142、判定プログラム143及び結合プログラム144等が記憶される。これらの各プログラムは、プロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールである。処理回路150は、記憶装置140に記憶された各プログラムを読み取り、読み取った各プログラムに従って動作する。これにより、処理回路150は、制御部151、受付部152、判定部153及び結合部154として機能する。
図5は、媒体搬送装置100の全体処理の動作の例を示すフローチャートである。
以下、図5に示したフローチャートを参照しつつ、媒体搬送装置100の全体処理の動作の例を説明する。なお、以下に説明する動作のフローは、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づき主に処理回路150により媒体搬送装置100の各要素と協働して実行される。全体処理は、媒体搬送装置100の電源起動時に実行される。
最初に、制御部151は、利用者により操作装置106又は情報処理装置を用いて媒体の読み取りの指示が入力されて、媒体の読み取りを指示する操作信号を操作装置106又は通信装置132から受信するまで待機する(ステップS101)。
次に、制御部151は、載置センサ111から載置信号を取得し、取得した媒体信号に基づいて、載置台103に媒体が載置されているか否かを判定する(ステップS102)。載置台103に媒体が載置されていない場合、制御部151は、ステップS101へ処理を戻し、新たに操作信号を受信するまで待機する。
一方、載置台103に媒体が載置されている場合、制御部151は、載置台103を上昇させるようにモータ131を制御する。さらに、制御部151は、ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第5搬送ローラ116a~e、第1~第5従動ローラ117a~e、排出ローラ120及び/又は対向ローラ121を回転させるようにモータ131を制御する。これにより、制御部151は、媒体を給送、搬送及び排出させる(ステップS103)。
次に、制御部151は、載置センサ111から受信する載置信号に基づいて載置台103に媒体が残っているか否かを判定する(ステップS104)。
載置台103に媒体が残っている場合、制御部151は、停止フラグがONに設定されているか否かを判定する(ステップS105)。停止フラグは、搬送中の媒体を停止させるか否かを示すフラグであり、搬送される媒体毎に管理される。停止フラグは、後述する媒体処理において、各媒体の給送開始時にOFFに設定され、媒体の重なりが検出され且つ重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が媒体搬送路内の所定位置に到達した時にONに設定される。重なって搬送された一連の媒体の特定の位置、及び、媒体搬送路内の所定位置については後述する。停止フラグがOFFに設定されている場合、制御部151は、ステップS104へ処理を戻し、ステップS104以降の処理を繰り返す。
一方、停止フラグがONに設定されている場合、制御部151は、ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第5搬送ローラ116a~e、第1~第5従動ローラ117a~e、排出ローラ120及び/又は対向ローラ121を停止させるようにモータ131を制御する(ステップS106)。これにより、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が所定位置で停止するようにモータ131を制御する。また、制御部151は、撮像装置119による撮像の実行中である場合、撮像装置119に撮像を停止させる。
次に、受付部152は、利用者による、媒体の搬送を再開させるか終了させるかの指示と、生成された入力画像を取得するか破棄するかの指示とを受け付ける(ステップS107)。受付部152は、各指示を受け付けるための受付画面を表示装置107に表示し、又は、通信装置132を介して情報処理装置に送信して情報処理装置に表示させる。受付部152は、利用者により受付画面を用いて指定された各指示を、操作装置106から、又は、通信装置132を介して情報処理装置から受信することにより、受け付ける。
図6は、表示装置107または情報処理装置に表示される受付画面600の一例を示す模式図である。
図6に示すように、受付画面600には、入力画像601、再開選択ボタン602、取得選択ボタン603、設定ボタン604及び終了ボタン605等が含まれる。
入力画像601として、重なって搬送された一連の媒体が撮像された入力画像が表示される。再開選択ボタン602は、媒体の搬送を再開させるか否かを選択するためのボタンである。取得選択ボタン603は、入力画像を取得するか破棄するかを選択するためのボタンである。設定ボタン604は、再開選択ボタン602及び取得選択ボタン603により利用者に選択された指示を設定(確定)するためのボタンである。終了ボタン605は、受付画面600の表示を終了させるためのボタンである。
利用者により、再開選択ボタン602において媒体の搬送を再開させることが選択されて設定ボタン604が押下されると、受付部152は、媒体の搬送を再開させる再開指示を受け付ける。利用者により、再開選択ボタン602において媒体の搬送を終了させることが選択されて設定ボタン604が押下されると、受付部152は、媒体の搬送を終了させる終了指示を受け付ける。利用者により、取得選択ボタン603において入力画像を取得することが選択されて設定ボタン604が押下されると、受付部152は、入力画像を取得する取得指示を受け付ける。利用者により、取得選択ボタン603において入力画像を破棄することが選択されて設定ボタン604が押下されると、受付部152は、入力画像を破棄する破棄指示を受け付ける。
受付部152が利用者による各指示を受け付けることにより、媒体搬送装置100は、利用者の用途、又は、媒体搬送装置100の現在の状況に応じた適切な処理を実行することができる。
次に、制御部151は、受付部152が再開指示を受け付けたか終了指示を受け付けたかを判定する(ステップS108)。受付部152が終了指示を受け付けた場合、制御部151は、ステップS101へ処理を戻し、新たに操作信号を受信するまで待機する。また、制御部151は、載置台103を下降させて図1に示す初期位置に配置するようにモータ131を制御する。この場合、制御部151は、載置台103にまとめて載置された媒体のうち、載置台103に残っている媒体の搬送を中止する。その後、利用者は、重送して搬送された媒体を媒体搬送路から取り出し、載置台103に再載置して、媒体搬送装置100に全体処理を再実行させる。媒体搬送装置100は、媒体の重送が発生した場合に、一旦媒体の搬送を中止し、重送により搬送された媒体を再搬送することにより、各媒体が撮像された入力画像を適切に取得することができる。
一方、受付部152が再開指示を受け付けた場合、制御部151は、ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第5搬送ローラ116a~e、第1~第5従動ローラ117a~e、排出ローラ120及び/又は対向ローラ121を再回転させるようにモータ131を制御する(ステップS109)。また、制御部151は、ステップS106において、撮像中の撮像装置119に撮像を停止させていた場合、撮像装置119に撮像を再開始させる。そして、制御部151は、ステップS104へ処理を戻し、ステップS104以降の処理を繰り返す。この場合、制御部151は、載置台103にまとめて載置された媒体のうち、載置台103に残っている媒体の搬送を継続する。これにより、媒体搬送装置100は、ラベル(シール)又は小型紙片(写真、切り抜き、切手、印紙等)等の貼付物が貼付された媒体が搬送されて媒体の重なりが検出された場合に、利用者の手間を軽減させつつ、媒体の搬送を継続させることができる。
ステップS104において、載置台103に媒体が残っていなかった場合、制御部151は、現在、媒体搬送路内に搬送されている媒体が全て排出されるまで待機する(ステップS110)。例えば、制御部151は、第1媒体センサ118aから第1媒体信号を定期的に取得する。制御部151は、第1媒体信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化した時に、最後に給送された媒体の後端が第1媒体センサ118aの位置を通過したと判定する。制御部151は、最後に給送された媒体の後端が第1媒体センサ118aの位置を通過してから、第1駆動量だけ搬送部及び排出部を回転させるようにモータ131を駆動した時に、媒体が全て排出されたと判定する。第1駆動量は、第1媒体センサ118aの位置から排出口まで媒体を移動させる駆動量に予め設定される。
制御部151は、第2媒体センサ118bから取得する第2媒体信号、及び/又は、第3媒体センサ118cから取得する第3媒体信号にさらに基づいて、媒体が全て排出されたか否かを判定してもよい。その場合、制御部151は、最後に給送された媒体の後端が第1媒体センサ118aの位置を通過した後に、第2媒体センサ118bから第2媒体信号を定期的に取得する。制御部151は、第2媒体信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化した時に、その媒体の後端が第2媒体センサ118bの位置を通過したと判定する。また、制御部151は、その媒体の後端が第2媒体センサ118bの位置を通過した後に、第3媒体センサ118cから第3媒体信号を定期的に取得する。制御部151は、第3媒体信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化した時に、その媒体の後端が第3媒体センサ118cの位置を通過したと判定する。制御部151は、その媒体の後端が第3媒体センサ118cの位置を通過してから、第2駆動量だけ搬送部及び排出部を回転させるようにモータ131を駆動した時に、媒体が全て排出されたと判定する。第2駆動量は、第3媒体センサ118cの位置から排出口まで媒体を移動させる駆動量に予め設定される。媒体搬送装置100は、各媒体センサ118を用いることにより、媒体のスリップ等の影響を受けることなく、媒体が全て排出されたか否かをより高精度に判定することができる。
次に、制御部151は、ピックローラ112、給送ローラ113、分離ローラ114、第1~第5搬送ローラ116a~e、第1~第5従動ローラ117a~e、排出ローラ120及び/又は対向ローラ121を停止させるようにモータ131を制御する。また、制御部151は、載置台103を下降させて図1に示す初期位置に配置するようにモータ131を制御する(ステップS111)。次に、制御部151は、ステップS101へ処理を戻し、新たに操作信号を受信するまで待機する。これにより、媒体搬送装置100は、載置台103にまとめて載置された媒体の搬送を完了する。
図7及び図8は、媒体搬送装置100の媒体処理の動作の例を示すフローチャートである。
以下、図7及び図8に示したフローチャートを参照しつつ、媒体搬送装置100の媒体処理の動作の例を説明する。なお、以下に説明する動作のフローは、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づき主に処理回路150により媒体搬送装置100の各要素と協働して実行される。媒体処理は、図5に示した全体処理と並行して、媒体が新たに給送されるたびに、即ち給送される媒体毎に実行される。
制御部151は、一つ目の媒体の給送を開始する時、及び、各媒体の後端が給送部を通過して次の媒体の給送を開始する時に、各媒体に対応して媒体処理を実行する。制御部151は、例えば第1媒体センサ118aから第1媒体信号を定期的に取得し、第1媒体信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化した時に、媒体の後端が給送部を通過したと判定する。また、制御部151は、媒体処理を開始する時に、各媒体処理に対応する停止フラグ及び重なりフラグをOFFに初期化する。重なりフラグは、媒体の重なりが発生したか否かを示すフラグであり、搬送される媒体毎に管理される。重なりフラグは、各媒体の給送開始時にOFFに設定され、媒体の重なりが検出された時にONに設定される。
最初に、判定部153は、媒体の重なりが発生したか否か、即ち重なりセンサ115により媒体の重なりが検出されたか否かを判定する(ステップS201)。判定部153は、重なりセンサ115から重なり信号を受信し、受信した重なり信号に基づいて、媒体の重なりが発生したか否かを判定する。判定部153は、重なり信号の信号値が重なり閾値より大きい場合、重なりセンサ115の位置で媒体の重なりが発生していると判定し、重なり信号の信号値が重なり閾値以下である場合、重なりセンサ115の位置で媒体の重なりが発生していないと判定する。重なり閾値は、重なりセンサ115の位置で媒体の重なりが発生している場合の重なり信号の信号値と、重なりセンサ115の位置で媒体の重なりが発生していない場合の重なり信号の信号値との間の値に予め設定される。媒体の重なりが発生していない場合、判定部153は、特に処理を実行せずにステップS203へ処理を移行する。
一方、媒体の重なりが発生した場合、判定部153は、重なりフラグをONに設定する(ステップS202)。媒体の重なりが発生した場合、制御部151は、ピックローラ112及び給送ローラ113を停止させて、以降の媒体の給送を停止させてもよい。これにより、媒体搬送装置100は、後述する処理において、重なりが発生した媒体の搬送を停止させたときに、他の媒体が媒体搬送路に残ることを抑制できる。利用者は、媒体搬送路から多数の媒体を取り除いて載置台103に再載置する必要がなくなり、媒体搬送装置100は、利用者の利便性を向上させることができる。
次に、制御部151は、処理対象の媒体の先端が撮像開始位置を初めて通過したか否かを判定する(ステップS203)。制御部151は、例えば第1媒体センサ118aから第1媒体信号を定期的に取得し、第1媒体信号の信号値が、媒体が存在しないことを示す値から媒体が存在することを示す値に変化した時に、媒体の先端が撮像開始位置を通過したと判定する。処理対象の媒体の先端が撮像開始位置をまだ通過していない場合、又は、処理対象の媒体の先端が撮像開始位置を既に通過していた場合、制御部151は、特に処理を実行せずにステップS205へ処理を移行する。
一方、処理対象の媒体の先端が撮像開始位置を初めて通過した場合、制御部151は、撮像装置119に撮像を開始させる(ステップS204)。
次に、制御部151は、撮像装置119から部分画像を新たに受信したか否かを判定する(ステップS205)。部分画像を新たに受信していない場合、制御部151は、特に処理を実行せずにステップS207へ処理を移行する。
一方、撮像装置119から部分画像を新たに受信した場合、制御部151は、受信した部分画像を記憶装置140に記憶する(ステップS206)。
次に、制御部151は、処理対象の媒体の後端が撮像終了位置を初めて通過したか否かを判定する(ステップS207)。制御部151は、例えば第2媒体センサ118bから第2媒体信号を定期的に取得し、第2媒体信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化した時に、媒体の後端が撮像終了位置を通過したと判定する。処理対象の媒体の後端が撮像終了位置をまだ通過していない場合、又は、処理対象の媒体の後端が撮像終了位置を既に通過していた場合、制御部151は、特に処理を実行せずにステップS209へ処理を移行する。
一方、処理対象の媒体の後端が撮像終了位置を初めて通過した場合、結合部154は、記憶装置140に記憶された部分画像を結合して入力画像を生成し、生成した入力画像を記憶装置140に記憶する(ステップS208)。
次に、制御部151は、重なりフラグがONに設定されているか否かを判定する(ステップS209)。重なりフラグがOFFに設定されている場合、制御部151は、特に処理を実行せずにステップS212へ処理を移行する。
一方、重なりフラグがONに設定されている場合、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が媒体搬送路内の所定位置に到達したか否かを判定する(ステップS210)。重なって搬送された一連の媒体の特定の位置は、重なって搬送された一連の媒体の後端の位置、即ち重なって搬送された一連の媒体のうち、後端が最も下流側に位置する媒体の後端の位置に設定される。所定位置は、媒体排出方向A3において重なりセンサ115より下流側且つ排出部より上流側の位置に設定される。特に、所定位置は、媒体排出方向A3において搬送部、特に第5搬送部より下流側且つ排出部より上流側の位置に設定される。
例えば、制御部151は、重なりフラグがONに設定された後、第1媒体センサ118aから第1媒体信号を定期的に取得する。制御部151は、第1媒体信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化した時に、重なって搬送された一連の媒体の後端が第1媒体センサ118aの位置を通過したと判定する。制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の後端が第1媒体センサ118aの位置を通過してから、第3駆動量だけ搬送部及び排出部を回転させるようにモータ131を駆動した時に、媒体が全て排出されたと判定する。第3駆動量は、第1媒体センサ118aの位置から所定位置まで媒体を移動させる駆動量に予め設定される。
制御部151は、第2媒体センサ118bから取得する第2媒体信号、及び/又は、第3媒体センサ118cから取得する第3媒体信号にさらに基づいて、重なって搬送された一連の媒体の後端が所定位置に到達したか否かを判定してもよい。その場合、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の後端が第1媒体センサ118aの位置を通過した後に、第2媒体センサ118bから第2媒体信号を定期的に取得する。制御部151は、第2媒体信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化した時に、その媒体の後端が第2媒体センサ118bの位置を通過したと判定する。また、制御部151は、その媒体の後端が第2媒体センサ118bの位置を通過した後に、第3媒体センサ118cから第3媒体信号を定期的に取得する。制御部151は、第3媒体信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化した時に、その媒体の後端が所定位置に到達したと判定する。媒体搬送装置100は、各媒体センサ118を用いることにより、媒体のスリップ等の影響を受けることなく、重なって搬送された一連の媒体の後端が所定位置に到達したか否かをより高精度に判定することができる。
また、制御部151は、撮像装置119から受信する部分画像に基づいて、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が所定位置に到達したか否かを判定してもよい。制御部151は、公知の画像処理技術を利用して部分画像から媒体の後端を検出し、媒体の後端を検出した時に、重なって搬送された一連の媒体の後端が撮像装置119の撮像位置に到達したと判定する。制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の後端が撮像位置に到達してから、第4駆動量だけ搬送部及び排出部を回転させるようにモータ131を駆動した時に、重なって搬送された一連の媒体の後端が所定位置に到達したと判定する。第4駆動量は、撮像位置から所定位置まで媒体を移動させる駆動量に予め設定される。
なお、所定位置は、重なりセンサ115より下流側に設定されるため、重なって搬送された一連の媒体の後端が所定位置に到達している場合、重なって搬送された一連の媒体の後端は、重なりセンサ115の位置を既に通過している。重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が媒体搬送路内の所定位置にまだ到達していない場合、制御部151は、特に処理を実行せずにステップS212へ処理を移行する。
一方、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が媒体搬送路内の所定位置に到達した場合、制御部151は、停止フラグをONに設定する(ステップS211)。この場合、図5のステップS106において、制御部151は、各ローラを停止させるようにモータ131を制御する。
このように、制御部151は、重なりセンサ115により媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。特に、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。また、制御部151は、重なりセンサ115により媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。即ち、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体のうち、後端が最も遅れている媒体の後端が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。
図9は、媒体の重なりが発生した場合に、重なって搬送された一連の媒体の後端を第5搬送部と排出部の間の位置で停止させることの技術的意義について説明するための模式図である。図9は、媒体M1及び媒体M2が重なった状態で搬送されている状態を示す。
上記したように、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。これにより、図9に示すように、媒体搬送装置100は、重なって搬送された一連の媒体の大部分が媒体搬送路の外側に配置されるように、媒体の搬送を停止させることができる。利用者は、媒体の重なりが発生したことをより確実に認識し、且つ、重なりが発生した媒体をより確実に特定することができる。したがって、利用者は、重なって搬送された媒体に対して適切に処理を行うことができ、媒体搬送装置100は、入力画像の生成漏れの発生を抑制することができる。
また、上記したように、制御部151は、重なりセンサ115により媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。これにより、重なって搬送された一連の媒体の前に搬送されていた媒体は媒体搬送路から確実に排出されるため、利用者はどの媒体まで入力画像が生成されたかを判別することができる。したがって、媒体搬送装置100は、入力画像の生成漏れの発生を抑制することができる。また、図9に示すように、重なって搬送された一連の媒体は、排出部のみによって挟持された状態で停止されるため、利用者は、重なって搬送された一連の媒体を媒体搬送路から容易に取り出すことができる。したがって、媒体搬送装置100は、利用者の利便性を向上させることができる。
また、所定位置は、撮像装置119より下流側に設定されるため、重なって搬送された一連の媒体の後端が所定位置に到達している場合、重なって搬送された一連の媒体の後端は、撮像装置119の撮像位置を既に通過している。そのため、重なって搬送された各媒体の少なくとも一方の面は、撮像装置119により良好に撮像されている可能性がある。したがって、例えば片面のみに印字された媒体が搬送される場合等に、媒体搬送装置100は、重なって搬送された媒体のうちの少なくとも一方の媒体の再搬送及び再撮像を省略でき、媒体の読取にかかるトータル時間を低減させることができる。また、媒体が撮像位置を通過中に媒体の搬送及び撮像が停止されないため、媒体搬送装置100は、入力画像内で、媒体の搬送及び撮像の停止による画像の伸び又は縮み等の発生を抑制できる。
また、制御部151は、媒体センサ118が、重なって搬送された一連の媒体の後端を検出したタイミングに基づいて、停止フラグをONに設定するタイミングを決定し、モータ131を停止するタイミングを決定する。これにより、制御部151は、簡易且つ確実に、重なって搬送された一連の媒体の後端を第5搬送部と排出部の間の位置で停止させることができる。
次に、制御部151は、処理対象の媒体が排出されたか否かを判定する(ステップS212)。制御部151は、停止フラグがOFFである場合、図5のステップS110の処理と同様にして、処理対象の媒体が排出されたか否かを判定する。また、制御部151は、利用者から再開指示を受け付けている場合、利用者から再開指示を受け付けてから、即ち各ローラを再回転させてから、上記した第2駆動量だけ搬送部及び排出部を回転させるようにモータ131を駆動した時に、媒体が排出されたと判定する。
媒体が排出部をまだ通過していない場合、制御部151は、受付部152が利用者から終了指示を受け付けているか否かを判定する(ステップS213)。利用者から終了指示を受け付けていない場合、即ち媒体がまだ排出されておらず且つ利用者から終了指示を受け付けていない場合、制御部151は、ステップS201へ処理を戻し、ステップS201以降の処理を繰り返す。
一方、媒体が排出されている場合、又は、利用者から終了指示を受け付けている場合、制御部151は、重なりフラグがONであるか否かを判定する(ステップS214)。
重なりフラグがOFFである場合、制御部151は、ステップS208で生成した入力画像を、通信装置132を介して情報処理装置に送信することにより出力する(ステップS215)。以上により、制御部151は、処理対象の媒体に対する媒体処理を終了する。
一方、重なりフラグがONである場合、制御部151は、受付部152が利用者から破棄指示を受け付けているか否かを判定する(ステップS216)。
利用者から破棄指示を受け付けていない場合、即ち利用者から取得指示を受け付けている場合、制御部151は、ステップS208で生成した入力画像を、通信装置132を介して情報処理装置に送信することにより出力する(ステップS215)。以上により、制御部151は、処理対象の媒体に対する媒体処理を終了する。
一方、利用者から破棄指示を受け付けている場合、制御部151は、ステップS208で生成した入力画像を記憶装置140から削除する(ステップS217)。以上により、制御部151は、処理対象の媒体に対する媒体処理を終了する。
以上詳述したように、媒体搬送装置100は、媒体が重なって搬送された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過した後に、その媒体の特定の位置が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように制御する。これにより、媒体搬送装置100は、利用者に重なりが発生した媒体をより確実に特定させることが可能となった。
図10は、他の実施形態に係る媒体処理の動作の一部の例を示すフローチャートである。
図10に示したフローチャートは、図8に示したフローチャートの代わりに実行される。図10のステップS309、S313~S318の処理は、それぞれ図8のステップS209、S212~S217の処理と同様であるため、説明を省略し、以下では、ステップS310~S312の処理についてのみ説明する。
ステップS309で重なりフラグがONに設定されていると判定された場合、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過したか否かを判定する(ステップS310)。制御部151は、重なりセンサ115から重なり信号を定期的に取得する。制御部151は、重なり信号の信号値が第2重なり閾値より大きい場合、重なりセンサ115の位置に媒体が存在すると判定し、重なり信号の信号値が第2重なり閾値以下である場合、重なりセンサ115の位置に媒体が存在しないと判定する。第2重なり閾値は、重なり閾値より小さい値に設定される。第2重なり閾値は、重なりセンサ115の位置に媒体が存在する場合の重なり信号の信号値と、重なりセンサ115の位置に媒体が存在しない場合の重なり信号の信号値との間の値に設定される。制御部151は、重なり信号の信号値が第2重なり閾値より大きい値から第2重なり閾値以下の値に変化した場合、一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過したか否かを判定する。
制御部151は、媒体の後端が第1媒体センサ118aの位置を通過したか否かを判定し、媒体の後端が第1媒体センサ118aの位置を通過した時に、一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過したと判定してもよい。
制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過していない場合、特に処理を実行せずにステップS313へ処理を移行する。
一方、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過している場合、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が媒体搬送路内の所定位置に到達したか否かを判定する(ステップS311)。本実施形態において、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置は、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端の位置、即ち重なって搬送された一連の媒体のうち、後端が最も上流側に位置する媒体の後端の位置に設定される。所定位置は、媒体排出方向A3において重なりセンサ115より下流側且つ排出部より上流側の位置に設定される。特に、所定位置は、媒体排出方向A3において搬送部、特に第5搬送部より下流側且つ排出部より上流側の位置に設定される。
制御部151は、ステップS201で媒体の重なりが発生したと判定した後、重なりセンサ115から重なり信号を定期的に受信する。制御部151は、重なり信号の信号値が重なり閾値より大きい値から重なり閾値以下の値に変化した時に、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端が重なりセンサ115の位置を通過したと判定する。
制御部151は、重なり信号の信号値が複数回にわたって変化した場合、信号値が最初に重なり閾値より大きい値から重なり閾値以下の値に変化した時に、重なっている部分の後端が重なりセンサ115の位置を通過したと判定してもよい。これにより、制御部151は、複数の小型媒体が相互に重ならずに且つ大型媒体と重なって搬送された場合に、先頭の小型媒体が排出台105に排出されないように、即ち何れの小型媒体も排出台105に排出されないように媒体の搬送を制御できる。また、制御部151は、重なり信号の信号値が、処理対象の媒体についての最大値から、その最大値より所定量以上低い値に変化した時に、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端が重なりセンサ115の位置を通過したと判定してもよい。所定量は、一枚のPPC(Plain Paper Copier)用紙に相当する重なり信号の信号値の変化量に予め設定される。これにより、制御部151は、三つ以上の媒体が、後端がずれるように重なって搬送された場合に、後端が最も先行している媒体が排出台105に排出されないように、即ち何れの媒体も排出台105に排出されないように、媒体の搬送を制御できる。
制御部151は、重なっている部分の後端が重なりセンサ115の位置を通過したと判定してから、第5駆動量だけ搬送部及び排出部を回転させるようにモータ131を駆動した時に、重なっている部分の後端が所定位置に到達したと判定する。第5駆動量は、重なりセンサ115の位置から所定位置まで媒体を移動させる駆動量に予め設定される。
なお、媒体搬送方向A2において搬送部、特に第5搬送部より下流側且つ排出部より上流側に、重なりセンサ115と同様の第2重なりセンサが設けられてもよい。その場合、制御部151は、第2重なりセンサから重なり信号を定期的に受信して、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端が第2重なりセンサの位置を通過したか否かを判定する。制御部151は、重なっている部分の後端が第2重なりセンサの位置を通過した時に、重なっている部分の後端が所定位置に到達したと判定する。
まだ、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が媒体搬送路内の所定位置に到達していない場合、制御部151は、特に処理を実行せずにステップS313へ処理を移行する。
一方、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が媒体搬送路内の所定位置に到達した場合、制御部151は、停止フラグをONに設定する(ステップS312)。この場合、図5のステップS106において、制御部151は、各ローラを停止させるようにモータ131を制御する。このように、制御部151は、重なりセンサ115により媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。特に、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。また、制御部151は、重なりセンサ115により媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。即ち、制御部151は、重なって搬送された一連の媒体のうち、後端が最も先行している媒体の後端が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。
図11(A)、(B)は、媒体の重なりが発生した場合に、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端を第5搬送部と排出部の間の位置で停止させることの技術的意義について説明するための模式図である。図11(A)、(B)は、媒体M1及び媒体M2が重なった状態で搬送され且つ後端の位置が揃っていない状態を示す。図11(A)は、図8に示したフローチャートに従って媒体の搬送が停止される例を示し、図11(B)は、図10に示したフローチャートに従って媒体の搬送が停止される例を示す。
図11(A)に示すように、重なって搬送された一連の媒体の後端を第5搬送部と排出部の間の位置で停止させる場合、後端が先行する媒体M2が排出部に挟持されずに、排出台105に排出される可能性がある。特に、サイズが異なる媒体が重なって搬送された場合に、小さい方の媒体が排出部に挟持されずに、排出台105に排出される可能性が高い。一方、本実施形態では、制御部151は、重なりセンサ115により媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように、モータ131を制御する。この場合、図11(B)に示すように、後端が先行する媒体M2も排出部に確実に挟持され、排出台105に排出されない。特に、サイズが異なる媒体が重なって搬送された場合でも、小さい方の媒体も排出部に確実に挟持され、排出台105に排出されない。利用者は、複数の媒体が、後端の位置が揃っていない状態で重なって搬送された場合でも、媒体の重なりが発生したことをより確実に認識し、且つ、重なりが発生した媒体をより確実に特定することができる。したがって、利用者は、重なって搬送された媒体に対して適切に処理を行うことができ、媒体搬送装置100は、入力画像の生成漏れの発生を抑制することができる。
また、本実施形態においても、媒体搬送装置100は、重なって搬送された一連の媒体のうち、先端が先行する媒体の大部分が媒体搬送路の外側に配置されるように、媒体の搬送を停止させることができる。そのため、利用者は、媒体の重なりが発生したことをより確実に認識し、且つ、重なりが発生した媒体をより確実に特定することができる。利用者は、重なって搬送された媒体に対して適切に処理を行うことができ、媒体搬送装置100は、入力画像の生成漏れの発生を抑制することができる。また、重なって搬送された一連の媒体の前に搬送されていた媒体は確実に排出されるため、利用者はどの媒体まで入力画像が生成されたかを判別することができる。したがって、媒体搬送装置100は、入力画像の生成漏れの発生を抑制することができる。
また、制御部151は、重なりセンサ115が、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端を検出したタイミングに基づいて、停止フラグをONに設定するタイミングを決定し、モータ131を停止するタイミングを決定する。これにより、制御部151は、簡易且つ確実に、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端を第5搬送部と排出部の間の位置で停止させることができる。
なお、重なって搬送された媒体のうち、後端が先行している媒体の後端が第5搬送部より下流側に位置しているにも関わらず、後端が遅れている媒体の後端が撮像位置より上流側に位置している可能性がある。したがって、本実施形態では、重なって搬送された媒体のうち、後端が先行している媒体の後端が所定位置に到達して媒体の搬送を停止させた時に、後端が遅れている媒体が撮像位置を通過中である可能性がある。
媒体の重なりが発生した場合、図5のステップS106で媒体の搬送及び撮像が一旦停止され、さらに、利用者から再開指示を受け付けた場合、図5のステップS109で媒体の搬送及び撮像が再開される。この場合、媒体の搬送及び撮像の停止前後に生成された部分画像は、図7のステップS206において記憶装置140に記憶され、媒体後端が撮像終了位置を通過した後に、図7のステップS208において結合部154により結合される。即ち、結合部154は、受付部152が、媒体の搬送を再開させる再開指示を受け付けた場合、撮像装置119により、媒体が停止する前に撮像された画像と、媒体の搬送が再開された後に撮像された画像とを結合する。これにより、媒体搬送装置100は、媒体の重なりが発生した場合でも、利用者が画像の取得を望む場合には、媒体を載置台103に載置された状態から再搬送させることなく入力画像を生成することができる。したがって、媒体搬送装置100は、利用者の利便性を向上させることができる。
以上詳述したように、媒体搬送装置100は、媒体が重なって搬送された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサ115の位置を通過した後に、重なっている部分の後端が第5搬送部と排出部の間の位置で停止するように制御する。これにより、媒体搬送装置100は、利用者に重なりが発生した媒体をより確実に特定させることが可能となった。
図12は、他の実施形態に係る媒体搬送装置の処理回路250の概略構成を示す図である。
処理回路250は、媒体搬送装置100の処理回路150の代わりに使用され、処理回路150の代わりに、媒体読取処理等を実行する。処理回路250は、制御回路251、受付回路252、判定回路253及び結合回路254等を有する。なお、これらの各部は、それぞれ独立した集積回路、マイクロプロセッサ、ファームウェア等で構成されてもよい。
制御回路251は、制御部の一例であり、制御部151と同様の機能を有する。制御回路251は、操作装置106又は通信装置132から操作信号を、載置センサ111から載置信号を、各媒体センサ118から各媒体信号を、受付回路252から利用者による指示を、判定回路253から媒体の重なりの判定結果を受信する。制御回路251は、受信した各情報に基づいてモータ131を制御するとともに、撮像装置119から部分画像を取得する。制御回路251は、取得した部分画像を記憶装置140に記憶するとともに、記憶装置140から入力画像を読み出して通信装置132に出力する。
受付回路252は、受付部の一例であり、受付部152と同様の機能を有する。受付回路252は、操作装置106又は通信装置132から利用者による指示を受信し、受信した指示を制御回路251に出力する。
判定回路253は、判定部の一例であり、判定部153と同様の機能を有する。判定回路253は、重なりセンサ115から重なり信号を受信し、受信した重なり信号に基づいて、媒体の重なりを検出し、判定結果を制御回路251に出力する。
結合回路254は、結合部の一例であり、結合部154と同様の機能を有する。結合回路254は、記憶装置140から部分画像を読み出して入力画像を生成し、生成した入力画像を記憶装置140に記憶する。
以上詳述したように、媒体搬送装置は、処理回路250を用いる場合も、利用者に重なりが発生した媒体をより確実に特定させることが可能となった。
以上、好適な実施形態について説明してきたが、実施形態はこれらに限定されない。例えば、重なりセンサ115は、超音波センサでなく、厚さセンサでもよい。厚さセンサは、発光器及び受光器を含む。発光器及び受光器は、媒体の搬送路の近傍に、搬送路を挟んで対向して配置される。発光器は、受光器に向けて光(赤外光又は可視光)を照射する。一方、受光器は、発光器により照射され、媒体を通過した光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号である重なり信号を生成して出力する。重なり信号は、発光器が照射した光の強度に対する、受光器が受光した光の強度の減衰量を示す。
媒体を通過する光は、発光器と受光器の間に位置する媒体により減衰し、発光器と受光器の間に位置する媒体の数が多いほど、光の強度の減衰量は大きくなる。したがって、重なり信号の信号値は発光器と受光器の間に複数の媒体が存在するか否かにより変化し、厚さセンサは、搬送される媒体の重なりを検出することができる。
なお、厚さセンサとして、反射光センサ、圧力センサ又は機械式センサが用いられてもよい。反射光センサは、媒体の搬送路に対して一方の側に設けられた発光器及び受光器のペアと、他方の側に設けられた発光器及び受光器のペアとを含む。反射光センサは、一方のペアが媒体の一方の面に光を照射してから反射光を受光するまでの時間と、他方のペアが媒体の他方の面に光を照射してから反射光を受光するまでの時間とから、各ペアと媒体の各面までの距離を検出する。反射光センサは、二つのペアの間の距離から、検出した各距離を減算した減算値、即ち媒体全体の厚さを示す信号を重なり信号として生成する。圧力センサは、媒体の厚さに応じて変化する圧力を検出し、検出した圧力を示す信号を重なり信号として生成する。機械式センサは、媒体に接するローラの移動量を検出し、検出した移動量を示す信号を厚さ信号として生成する。
重なりセンサ115として厚さセンサが用いられる場合も、図7のステップS201において、判定部153は、重なりセンサ115から重なり信号を受信し、受信した重なり信号に基づいて、媒体の重なりが発生したか否かを判定する。判定部153は、重なり信号の信号値が重なり閾値より大きい場合、重なりセンサ115の位置で媒体の重なりが発生していると判定し、重なり信号の信号値が重なり閾値以下である場合、重なりセンサ115の位置で媒体の重なりが発生していないと判定する。また、図10のステップS311において、制御部151は、重なり信号の信号値が重なり閾値より大きい値から重なり閾値以下の値に変化した時に、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端が重なりセンサ115の位置を通過したと判定する。
また、媒体搬送装置は、媒体の重なりが検出された場合に、重なって搬送された一連の媒体の後端を所定位置に停止させるか、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端を所定位置に停止させるかの設定を利用者から受け付けてもよい。その場合、媒体搬送装置は、利用者により操作装置106又は媒体搬送装置100と通信接続する情報処理装置を用いて入力された設定を受け付ける。これにより、利用者は、媒体の種類又は用途等に応じて設定を変更でき、媒体搬送装置は、利用者の利便性を向上させることができる。
また、媒体搬送装置は、いわゆるストレートパスを有し、載置台に載置された媒体を下側から順に給送及び搬送し、排出台に排出してもよい。その場合、給送ローラは、分離ローラの下方に、分離ローラに対向して配置される。この場合も、媒体搬送装置は、重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が重なりセンサの位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が搬送部と排出部の間の位置で停止するようにモータを制御する。
100 媒体搬送装置、115 重なりセンサ、116e 第5搬送ローラ、117e 第5従動ローラ、118c 第3媒体センサ、119 撮像装置、120 排出ローラ、121 対向ローラ、131 モータ、151 制御部、152 受付部、154 結合部

Claims (9)

  1. 媒体を搬送する搬送ローラと、
    媒体搬送方向において前記搬送ローラより下流側に配置され且つ前記搬送ローラにより搬送された媒体を排出する排出ローラと、
    前記搬送ローラ及び前記排出ローラを駆動するモータと、
    媒体の重なりを検出する重なりセンサと、
    前記重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が前記重なりセンサの位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が前記搬送ローラと前記排出ローラの間の位置で停止するように、前記モータを制御する制御部と、
    を有することを特徴とする媒体搬送装置。
  2. 前記制御部は、前記重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の重なっている部分の後端が前記搬送ローラと前記排出ローラの間の位置で停止するように、前記モータを制御する、請求項1に記載の媒体搬送装置。
  3. 前記制御部は、前記重なりセンサが前記重なっている部分の後端を検出したタイミングに基づいて、前記モータを停止するタイミングを決定する、請求項2に記載の媒体搬送装置。
  4. 前記制御部は、前記重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が前記搬送ローラと前記排出ローラの間の位置で停止するように、前記モータを制御する、請求項1に記載の媒体搬送装置。
  5. 媒体を検出する媒体センサをさらに有し、
    前記制御部は、前記媒体センサが重なって搬送された一連の媒体の後端を検出したタイミングに基づいて、前記モータを停止するタイミングを決定する、請求項4に記載の媒体搬送装置。
  6. 前記制御部が、重なって搬送された媒体を停止させた後に、利用者による媒体の搬送を再開させるか否かの指示を受け付ける受付部をさらに有する、請求項1または2に記載の媒体搬送装置。
  7. 搬送される媒体を撮像した画像を生成する撮像部と、
    前記受付部が、媒体の搬送を再開させる指示を受け付けた場合、前記撮像部により、媒体が停止する前に撮像された画像と、媒体の搬送が再開された後に撮像された画像とを結合する結合部をさらに有する、請求項6に記載の媒体搬送装置。
  8. モータにより、搬送ローラ及び前記搬送ローラより下流側に配置された排出ローラを駆動し、
    前記搬送ローラにより、媒体を搬送し、
    前記排出ローラにより、前記搬送ローラにより搬送された媒体を排出し、
    重なりセンサにより、媒体の重なりを検出し、
    前記重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が前記重なりセンサの位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が前記搬送ローラと前記排出ローラの間の位置で停止するように、前記モータを制御する、
    ことを特徴とする媒体搬送方法。
  9. 媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向において前記搬送ローラより下流側に配置され且つ前記搬送ローラにより搬送された媒体を排出する排出ローラと、前記搬送ローラ及び前記排出ローラを駆動するモータと、媒体の重なりを検出する重なりセンサと、を有する媒体搬送装置の制御プログラムであって、
    前記重なりセンサにより媒体の重なりが検出された場合、重なって搬送された一連の媒体の後端が前記重なりセンサの位置を通過した後に、重なって搬送された一連の媒体の特定の位置が前記搬送ローラと前記排出ローラの間の位置で停止するように、前記モータを制御する、
    ことを前記媒体搬送装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
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