JP2024044055A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドル部を一次樹脂によりヘッド部及びネック部と一体成形される芯材部と二次樹脂により芯材部の上に成形される被覆部とから構成した二色成形の歯ブラシにおいて、芯材部と被覆部の境界位置に隙間や亀裂が生じて水分や薬剤等が侵入することや破損することを防止できる歯ブラシを提供せんとする。【解決手段】一次樹脂と二次樹脂とが互いに低密着(低接着)な樹脂であり、芯材部4の先端部4aに、毛束10の突出方向である前後の方向の厚み寸法t1、および毛束10の突出方向に直交する左右の方向の幅寸法w1のうち、いずれか一方又は双方の寸法が、基端側から先端側の最も前記寸法が小さくなる位置60に向けて次第に小さくなる傾斜部61を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、毛束が植設されるヘッド部と、ネック部と、ハンドル部とを備える歯ブラシに関する。
歯ブラシの構成のうち、特にヘッド部やネック部は、毛束を植毛する際の割れが生じないこと、歯磨き剤などの薬品類からの影響に耐えること、歯磨き時に受ける各種応力に耐えること等、高度な物理的特性および耐薬品性が求められる。このため、ヘッド部やネック部には、ポリオレフィン系の樹脂など、使用に適した樹脂材料が限られる傾向にある。これに対し、ハンドル部には、ヘッド部やネック部ほどの高度や物理的特性および耐薬品性は求められず、比較的材料の選択が自由である。
このため、ハンドル部を、一次樹脂によりヘッド部及びネック部と一体成形される芯材部と、二次樹脂により芯材部の上に成形される被覆部とから構成し、被覆部の二次樹脂につき、意匠性や装飾性など、物理的特性や耐薬品性以外の機能を付与しうるもの(例えば、透明性の高い樹脂など)を選択する二色成形の歯ブラシが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
しかし、このような二色成形の歯ブラシは、被覆部が硬化する際に軸方向に収縮するひけが生じる。また、歯ブラシのヘッド部やネック部は歯磨き時に種々の方向に曲げ応力を受けて屈曲変形するため、芯材部と被覆部との境界のうち、とくにネック部に近い先端側の部分において互いを剥離する強い力が作用する。このため、二次樹脂には一次樹脂との密着性(接着性)の高いものを選択する必要があり、材料選択に大きな拘束を受ける。また、密着性の高い材料を選択しても、想定していた以上のひけや剥離力が発生すれば、上記境界に隙間や微小な亀裂が生じる可能性がある。このような隙間や亀裂は水分や薬剤等が侵入し、汚れや破損の原因になる。
特開2007-190439号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、ハンドル部を、一次樹脂によりヘッド部及びネック部と一体成形される芯材部と、二次樹脂により芯材部の上に成形される被覆部とから構成した二色成形の歯ブラシにおいて、芯材部と被覆部の境界位置に隙間や亀裂が生じて水分や薬剤等が侵入することや破損することを防止できる歯ブラシを提供する点にある。
本発明者は、かかる現況に鑑み、鋭意検討した結果、上記密着性(接着性)を高めることで剥離する力に抵抗することが、亀裂の原因になると考え、一次樹脂と二次樹脂の密着性(接着性)を高めるのではなく、反対に密着性(接着性)を低く抑え、且つ芯材部と被覆部との境界のうち特に隙間や亀裂の生じやすいネック部に近い先端側の部分に、新たな構造的工夫をなすことで、隙間や亀裂の発生もなく、水分や薬剤等の侵入や破損を防ぐことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の発明を包含する。
(1) 毛束が植設されるヘッド部と、ネック部と、ハンドル部とを備える歯ブラシであって、前記ハンドル部は、一次樹脂により前記ヘッド部及びネック部と一体成形される芯材部と、二次樹脂により前記芯材部の上に成形される被覆部とから構成され、前記一次樹脂と二次樹脂とは互いに低密着な樹脂であり、前記芯材部の前記被覆部が成形される領域における先端部に、毛束の突出方向である前後方向の厚み寸法、および毛束の突出方向に直交する左右方向の幅寸法のうちいずれか一方又は双方の寸法が、基端側から先端側の最も前記寸法が小さくなる位置に向けて次第に小さくなる傾斜部を有することを特徴とする歯ブラシ。
(2) 前記傾斜部が、前記基端側から先端側の前記位置に向けて、毛束の突出方向である前後方向の厚み寸法が次第に小さくなるように形成されている、(1)記載の歯ブラシ。
(3) 前記傾斜部は、厚み寸法が最も小さい先端側の位置の厚みが、最も大きい基端側の位置の厚みに対して10%以上減少するテーパー面からなる、(2)記載の歯ブラシ。
(4) 前記傾斜部が、前記基端側から先端側の前記位置に向けて、毛束の突出方向に直交する左右方向の幅寸法も次第に小さくなるように形成されている、(2)記載の歯ブラシ。
(5) 前記傾斜部が、前後一対の略平らな傾斜面と、左右一対の略平らな傾斜面とを有する略四角錐台形状である、(4)記載の歯ブラシ。
(6) 前記傾斜部が第1の傾斜部であり、該第1の傾斜部の先端側の最も断面積が小さくなる位置に連続して、さらに先端側に向けて断面積が次第に大きくなる第2の傾斜部を有する、(1)記載の歯ブラシ。
(7) 前記第2の傾斜部の軸方向の寸法が、前記第1の傾斜部の軸方向の寸法よりも小さい、(6)記載の歯ブラシ。
以上にしてなる本願発明の歯ブラシによれば、芯材部と被覆部の境界位置に隙間や亀裂が生じて水分や薬剤等が侵入することや破損することを防止できる。
本発明の代表的実施形態にかかる歯ブラシの毛束が突設されている腹側からみた平面図。 同じく歯ブラシを示す側面図。 同じく歯ブラシの一次成形品を実線で示した側面図。 (a)~(c)は、同じく歯ブラシの芯材部の先端部の形状を示す要部の説明図。 同じく歯ブラシの要部を示す縦断面図。 同じく要部の縦断面図。 (a)は図6のA-A端面図、(b)はB-B端面図、(c)はC-C端面図、(d)はD-D端面図。 被覆部が収縮した場合の様子を示す要部の説明図。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本発明の歯ブラシTは、図1~図3に示すように、毛束10が植設されるヘッド部1と、ネック部2と、ハンドル部3とを備えている。ハンドル部3は、一次樹脂によりヘッド部及1びネック部2と一体成形される芯材部4と、二次樹脂により芯材部4の上に成形される被覆部5とから構成されている。
本発明では、特に、前記の一次樹脂と二次樹脂とが互いに低密着(低接着、低溶着)な樹脂とされている。また、芯材部4の被覆部5が成形される領域におけるネック部2寄りの先端部4a(ネック部2に繋がる先端の部分)に、図4(a)~(c)にも示すように、毛束10の突出方向である前後の方向の厚み寸法t1、および毛束10の突出方向に直交する左右の方向の幅寸法w1のうち、いずれか一方又は双方(本例では双方とも)の寸法が、基端側から先端側の最も前記寸法が小さくなる位置60に向けて次第に小さくなる傾斜部61を有することを特徴としている。
このように、一次樹脂と二次樹脂とが互いに低密着な樹脂であると、被覆部5に大きなひけが発生しても芯材部4との境界位置に亀裂が生じることがなくなる。また、傾斜部61を有することで、被覆部5のひけによる軸方向(基端側の方向)への収縮移動が傾斜により規制される。これにより、上記被覆部5のひけや歯磨き時の屈曲により隙間が生じやすいネック部2側の境界位置B1に隙間が生じにくくなる。
また、このような傾斜部61を設けることで、同じく軸方向への収縮移動を規制するために傾斜のない段差状に凹部を設ける場合に比べて、歯磨き時の曲げ応力の集中を抑制(応力分散)でき、屈曲による上記境界位置での隙間の発生を抑制できる。すなわち、曲げ応力を傾斜部61全体で受けることで最小寸法位置60に応力が集中することを防止し、その結果、隙間も防止できる。
ヘッド部1は、図1及び図2に示すように、厚みt2が4mm以下に形成された略平板状の植毛台11を有する薄型ヘッドに形成されるとともに、この植毛台11の腹面側に位置する植毛面12に複数の毛束10が植毛されている。ヘッド部1の植毛台11及びネック部2は、上記一次樹脂として、好ましくは比較的に高い耐熱温度(融点)を有するポリエチレンテレフタレート(PET)等からなる第一の硬質合成樹脂により形成される。第一の硬質合成樹脂は、ポリエチレンテレフタレートに限られず、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、6-ナイロン、6,6-ナイロン等を使用できる。また、歯ブラシのデザイン性を向上させるため、一次樹脂は所定の色に着色されたものであることが好ましい。
毛束10は、植毛台11に形成された植毛穴に対し、平線とともに打ち込んで植毛するものや、平線を使用せずに融着式やインモールド式などで毛束10を立設したものでも勿論よい。毛束10を構成する各フィラメントの材質も特に限定されず、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィンなどの樹脂材料からなる人工毛でもよく、豚毛などの天然毛でもよい。その他、断面形状や断面の大きさなども、公知の形態を広く採用できる。毛束10の数や配列も、特に限定されない。
上述のような薄型ヘッドを備える歯ブラシでは、口腔内での操作性が高まり、奥歯の細かい部位までヘッド部1が届き、奥歯を含めて口腔内全体を軽い力でより確実にしっかりと磨くことが可能である。しかも、植毛台11の板厚t2を4mm以下とすることにより、口腔内に対する植毛台11の当たりが軽減されるとともに、見た目も実際より薄くスリムに見え、奥歯に挿入するにあたり抵抗感が少ないという利点がある。植毛台11の厚みt2は、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下に構成される。
ネック部2は、中央の位置よりも先端側の部分について、前後方向の厚み寸法t3、左右方向の幅寸法w3は、いずれも5.5mm以下、より好ましくは3.5mm以上、4.5mm以下の細型ネックとされている。このように、中央の位置よりも先端側の部分について、厚み及び幅を薄型ヘッドに対応させて5.5mm以下に形成した場合、奥歯の細かい部位までヘッド部1が届き、奥歯を含めて口腔内全体をより確実にしっかりと磨くことが可能である。ネック部2の基端側の残りの部分は、その先端部から基端部に向かって径寸法が拡大するとともに、その拡大率が基端側程大きくなった末広がり形状(ラッパ型の形状)を有している。
ハンドル部3の芯材部4は、図3に示すように、被覆部5内に埋設される棒状部41と、この棒状部41の前面(腹面)側に突設された円柱状の突部42,43と、棒状部41の基端に設けられた円形の板状部44とを有している。突部42、43は、二次金型内にセットする際のスペーサとして機能するとともに、被覆部5が芯材部4に対して軸方向に移動してしまうことを防止する係止片として機能する。上述のとおり、芯材部4の被覆部5が成形される領域における棒状部41のネック部2寄りの先端部4a(ネック部2に繋がる先端の部分)に、図4(a)~(c)、図5及び図6にも示すように、厚み寸法t1、幅寸法w1の双方の寸法が基端側から先端側の最も寸法が小さくなる位置60に向けて次第に小さくなる傾斜部61を有している。
傾斜部61は、被覆部の軸方向の移動を防止するものであり、厚み寸法t1/幅寸法w1の縦横いずれか一方が上記のとおり次第に小さくなる傾斜を有すれば当該移動を防止できる。よって、縦横の一方がテーパーであれば、他方は逆テーパーでもよい。ただし、清掃時の応力分散のためには、厚み寸法t1が小さくなる縦の傾斜(前後面の傾斜)が重要である。
具体的には、傾斜部61は、図4(a)及び図5に示すように、厚み寸法t1が最も小さい先端側の位置60の厚みが、最も大きい基端側の位置の厚みに対して10%以上減少する前後のテーパー面610、611からなることが好ましい。10%よりも小さい減少だと上記被覆部の軸方向の移動を防止する効果が得られなくなる。ただし、30%よりも大きい減少、すなわち傾斜が大きくなると、芯材部4の強度が維持できないという点や被覆部5が厚くなってしまいコストが上昇するといった問題点が発生する。
本例では、図4(b)及び図6に示すように、幅寸法w1も同様に最も小さい位置60の厚みが、最も大きい基端側の位置の幅に対して減少する左右のテーパー面612、613から構成されている。このように、傾斜部61の断面形状は、図7(c)に示すように、前後一対の緩やかな外凸面からなる略平らな傾斜面(610、611)と、左右一対の緩やかな外凸面からなる略平らな傾斜面(612、613)とを有する略四角形に構成されている。これにより、軸中心の回転移動、すなわち芯材部4に対する被覆部5の捻じれによる隙間の発生も防止できるように構成されている。
また、棒状部41の先端部4aには、図4(a)~(c)、図5及び図6にも示すように、傾斜部61の先端側の最も断面積が小さくなる位置60に連続して、さらに先端側のネック部2に向けて断面積が次第に大きくなる第2の傾斜部62が設けられている。このような傾斜部62が存在することで、被覆部5がひけ等により軸方向に収縮しても、図8に示すように端部5aが第2の傾斜部62の傾斜面に沿って移動(網掛け矢印の方向に移動)するため、隙間ができにくい構造となる。
傾斜部62は、厚み寸法t1が最も小さい基端側の位置60の厚みが、最も大きい先端側の位置の厚みに対して30~50%減少する前後の傾斜面からなることが好ましい。50%より大きい減少、すなわち傾斜が大きくなると、被覆部5のひけ等により端部5aとの間に隙間が生じやすくなる。30%より小さいと被覆部5の先端部5aが薄くなりすぎ、強度を維持できない。
また、傾斜部62の存在により、ネック部2との接続位置に向けて被覆部5の端部5aが次第に薄くなるように成形されるので、熱収縮による軸方向の収縮量をできるだけ小さく抑えることができ、隙間の発生を抑えることができる。さらに、第1の傾斜部61と同様、応力が位置60に集中することを防止する効果もある。このような第2の傾斜部62は、図7(b)に示すように、断面視円形ないし楕円形に構成されており、断面積が最も小さい位置60から先端側に向けて、内凸のアール面620とテーパー面621との複合的な傾斜面からなる構造とされている。
図6に示すように、第2の傾斜部62の軸方向の寸法L2、第1の傾斜部61の軸方向の寸法L1よりも小さく設定されている。すなわち第1の傾斜部61の寸法L1を比較的大きくしているが、これはひけ等が生じた際の被覆部5の移動を防止するための長さが必要であるためである。
被覆部5を構成する二次樹脂としては、一次樹脂に対して低密着(低接着、低溶着)な樹脂であれば、特に限定されず、光透過性を有しない樹脂であってもよいが、光透過性を有するものを用いるのであれば、例えば、第一の硬質合成樹脂に比べて耐熱温度が低い第二の硬質合成樹脂、例えばポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジェンスチレン(ABS)、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS樹脂)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、もしくはポリプロピレン(PP)等からなるとともに、光透過性を有する素材により構成される。可視光を透過しない物質(例えば、ラメ、顔料など)を混合した半透明樹脂であっても、可視光を透過することができれば光透過性の素材に該当する。好ましくは、JIS K 7105の試験方法により測定した光透過性の値が80%以上である樹脂が用いられる。
ハンドル部3の先端側の領域には、図1及び図2に示すように、径方向に膨出した指当て部31が設けられている。この指当て部31の先端部には、ネック部2との接続位置に向かって径方向寸法が次第に小さくなるように構成された先窄まりのテーパー形状部30が設けられている。このテーパー形状部30は、上記した芯材部4の先端部4aとこれに被覆された被覆部5とより構成される。テーパー形状部30を構成する被覆部5は、上記第1の傾斜部61の傾斜面に沿って同じく先窄まりに傾斜し、その外周面はネック部2の基端部の末広がり形状の外周面に連続的に接続される。
また、指当て部31の前面側(腹面側)には、幅寸法方向に延びる複数の凹溝50が形成され、これによって指のすべり止め部が形成されるとともに、指当て部31の位置を使用者に明確に認識させ得るように構成されている。指当て部31、及びその基端側部分は、ハンドル部3の軸方向中央位置32に向かって幅寸法が次第に小さくなるように構成されている。また、前記軸方向中央位置32よりも基端側部分には、ハンドル部3の基端側に向かって幅寸法が次第に大きくなるように構成された拡径部33と、ハンドル部3の基端側に向かって幅寸法が次第に小さくなるように構成された端末部34とが設けられている。
指当て部31は、その厚みと幅寸法とが略同じ寸法の形状である。このような形状であれば、ペングリップ法またはパームグリップ法の何れ把持状態においても、ハンドル部3を適正に把持することが可能であり、ヘッド部1を正確に操作して、優れた清掃性が得られる。指当て部31とハンドル部3の軸方向中央位置32との間における幅寸法の減少率は、10~40%に設定される。これにより歯ブラシ全体の重心をハンドル部3の軸方向中央よりも先端側に位置する指当て部31を含む所定領域内に位置させるように構成することができる。
また、ハンドル部3の背面側(後面側)には、ハンドル部3の軸方向略全長に亘って延びる長尺な平坦面35が設けられている。これにより、ハンドル部3を把持する際のグリップ力を効果的に向上させることができる。しかも、歯ブラシの背面(平坦面35)をテーブルの上等に載置する際に、安定した載置状態が得られる等の利点がある。
以上の本実施形態の歯ブラシの製造は、まず、歯ブラシのヘッド部1、ネック部2、及びハンドル部3の芯材部4が一体に連設された一次成形品を成形するための一次金型を型締めした状態で、この一次金型内に一次樹脂として第一の硬質合成樹脂を注入し、一次成形品を成形する。次いで、二次金型内に一次成形品をセットし、二次樹脂として第二の硬質合成樹脂を注入して被覆部5を被覆した二次成形品(歯ブラシ)を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施の例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。たとえば素材についても、芯材部4等からなる一次成形品を成形する第一の硬質樹脂と、被覆部5を成形する第二の硬質樹脂とは、互いに低溶着の性質を有する硬質樹脂の組み合わせ、つまり成形時に第一の硬質樹脂と混ざり合うことなく、成形後に互いに分離した状態となる性質を有する第二の硬質樹脂を用いることができる。
具体的な組み合わせとしては、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT),もしくはポリプロピレン樹脂(PP)等からなる結晶化樹脂は、相手が結晶化樹脂の場合(但し、PP同士は除く)、または非結晶化樹の場合に、互いに低溶着の性質を有している。このため、芯材部4を構成する第一の硬質樹脂及び被覆部5を構成する第二の硬質樹脂のいずれか一方を、ポリアセタール樹脂(POM)等の結晶化樹脂とし、同他方を、例えばアクリロニトリルブタジェンスチレン樹脂(ABS)、ポリカーボネート(PC)もしくはアクリル樹脂(PMMA)等からなる非結晶化樹脂とすることにより、成形時に第一の硬質樹脂と第二の硬質樹脂とが混ざり合うことがなく、成形後に芯材部4と被覆部5とが互いに分離した状態とすることができる。
また、前記結晶化樹脂の中でもポリプロピレン樹脂(PP)同士は、溶着性が高いために、第一の硬質樹脂及び第二の硬質樹脂の両方をポリプロピレン樹脂(PP)で形成したものを除き、第一の硬質樹脂及び第二の硬質樹脂の両方を結晶化樹脂とした場合においても、芯材部4と被覆部5とが互いに融着した状態となるのを防止することができる。このため、例えば、芯材部4を構成する第一の硬質樹脂及び被覆部5を構成する第二の硬質樹脂のいずれか一方を、ポリアセタール樹脂(POM)等の結晶化樹脂とし、同他方を、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT),もしくはポリプロピレン樹脂(PP)等からなる結晶化樹脂とすることにより、上記の場合と同じく、成形時に第一の硬質樹脂と第二の硬質樹脂とが混ざり合うのを防止して、成形後に芯材部4と被覆部5とを互いに分離させた状態とすることができる。
T 歯ブラシ
1 ヘッド部
2 ネック部
3 ハンドル部
4 芯材部
4a 先端部
5 被覆部
5a 端部
10 毛束
11 植毛台
12 植毛面
30 テーパー形状部
31 指当て部
32 位置
33 拡径部
34 端末部
35 平坦面
41 棒状部
42、43 突部
44 板状部
50 凹溝
60 位置
61 傾斜部
62 傾斜部
610、611 テーパー面
612、613 テーパー面
620 アール面
621 テーパー面
B1 位置

Claims (7)

  1. 毛束が植設されるヘッド部と、ネック部と、ハンドル部とを備える歯ブラシであって、
    前記ハンドル部は、一次樹脂により前記ヘッド部及びネック部と一体成形される芯材部と、二次樹脂により前記芯材部の上に成形される被覆部とから構成され、
    前記一次樹脂と二次樹脂とは互いに低密着な樹脂であり、
    前記芯材部の前記被覆部が成形される領域における先端部に、毛束の突出方向である前後方向の厚み寸法、および毛束の突出方向に直交する左右方向の幅寸法のうちいずれか一方又は双方の寸法が、基端側から先端側の最も前記寸法が小さくなる位置に向けて次第に小さくなる傾斜部を有することを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記傾斜部が、前記基端側から先端側の前記位置に向けて、毛束の突出方向である前後方向の厚み寸法が次第に小さくなるように形成されている、請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記傾斜部は、厚み寸法が最も小さい先端側の位置の厚みが、最も大きい基端側の位置の厚みに対して10%以上減少するテーパー面からなる、請求項2記載の歯ブラシ。
  4. 前記傾斜部が、前記基端側から先端側の前記位置に向けて、毛束の突出方向に直交する左右方向の幅寸法も次第に小さくなるように形成されている、請求項2記載の歯ブラシ。
  5. 前記傾斜部が、前後一対の略平らな傾斜面と、左右一対の略平らな傾斜面とを有する略四角錐台形状である、請求項4記載の歯ブラシ。
  6. 前記傾斜部が第1の傾斜部であり、該第1の傾斜部の先端側の最も断面積が小さくなる位置に連続して、さらに先端側に向けて断面積が次第に大きくなる第2の傾斜部を有する、請求項1記載の歯ブラシ。
  7. 前記第2の傾斜部の軸方向の寸法が、前記第1の傾斜部の軸方向の寸法よりも小さい、請求項6記載の歯ブラシ。
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