JP2024043389A - 射出成形機、及び射出成形機の部品 - Google Patents

射出成形機、及び射出成形機の部品 Download PDF

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Abstract

【課題】部品の動作状況を把握するのが容易になる。【解決手段】一実施形態に係る射出成形機は、コントローラと、読み書き可能な不揮発性の第1の記憶媒体を有すると共に当該射出成形機に対して着脱可能な部品と、を備え、コントローラは、射出成形機の動作に基づいた部品に関連する動作情報を、部品の第1の記憶媒体に書き込み制御を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、射出成形機、及び射出成形機の部品に関する。
従来から射出成形機においては、射出成形機に着脱可能な部品に記憶媒体を設ける技術が提案されている。例えば、特許文献1は、射出成形機に装着可能な検出器に、検出器の識別情報が記憶させている。そして、射出成形機に設けられた記憶媒体に記憶された識別情報と、検出器の識別情報とが一致するか否かを判定し、不一致の場合には報知する。これにより、検出器が交換されたことを検出して、誤作動を抑制できる。
国際公開第02/094537号
特許文献1においては、射出成形機に装着可能な部品に設けられた記憶媒体は、識別情報を記憶するに留まっている。このため、部品がどの程度使用されたのかを確認したい場合には、当該部品単体で確認するのは難しいという問題がある。
本発明の一態様は、部品単体で、当該部品が射出成形機に装着されている時の動作状況を把握することが容易になる技術を提供する。
本発明の一態様に係る射出成形機は、コントローラと、読み書き可能な不揮発性の第1の記憶媒体を有すると共に当該射出成形機に対して着脱可能な部品と、を備え、コントローラは、射出成形機の動作に基づいた部品に関連する動作情報を、部品の第1の記憶媒体に書き込み制御を行う。
本発明の一態様によれば、部品の記憶媒体を参照することで、部品の動作状況を把握するのが容易になる。
図1は、一実施形態に係る射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。 図2は、一実施形態に係る射出成形機の型締時の状態を示す図である。 図3は、一実施形態に係る射出成形機の制御装置の構成要素と、射出成形機に装着された部品の構成要素と、を機能ブロックで示す図である。 図4は、一実施形態に係るシリンダの記憶媒体に設けられた動作情報記憶部の一例を示した図である。 図5は、一実施形態に係るシリンダに関連する動作ログを例示した図である。 図6は、一実施形態に係る動作情報記憶部が記憶している情報を例示した図である。 図7は、一実施形態に係る射出成形機に装着可能な部品の載せ替えを説明した概念図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。また、以下で説明する実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述される全ての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の又は対応する符号を付し、説明を省略することがある。
図1は、第1の実施形態に係る射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。図2は、第1の実施形態に係る射出成形機の型締時の状態を示す図である。本明細書において、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は互いに垂直な方向である。X軸方向およびY軸方向は水平方向を表し、Z軸方向は鉛直方向を表す。型締装置100が横型である場合、X軸方向は型開閉方向であり、Y軸方向は射出成形機10の幅方向である。Y軸方向負側を操作側と呼び、Y軸方向正側を反操作側と呼ぶ。
図1~図2に示すように、射出成形機10は、金型装置800を開閉する型締装置100と、金型装置800で成形された成形品を突き出すエジェクタ装置200と、金型装置800に成形材料を射出する射出装置300と、金型装置800に対し射出装置300を進退させる移動装置400と、射出成形機10の各構成要素を制御する制御装置700と、射出成形機10の各構成要素を支持するフレーム900とを有する。フレーム900は、型締装置100を支持する型締装置フレーム910と、射出装置300を支持する射出装置フレーム920とを含む。型締装置フレーム910および射出装置フレーム920は、それぞれ、レベリングアジャスタ930を介して床2に設置される。射出装置フレーム920の内部空間に、制御装置700が配置される。以下、射出成形機10の各構成要素について説明する。
(型締装置)
型締装置100の説明では、型閉時の可動プラテン120の移動方向(例えばX軸正方向)を前方とし、型開時の可動プラテン120の移動方向(例えばX軸負方向)を後方として説明する。
型締装置100は、金型装置800の型閉、昇圧、型締、脱圧および型開を行う。金型装置800は、固定金型810と可動金型820とを含む。型締装置100は例えば横型であって、型開閉方向が水平方向である。型締装置100は、固定金型810が取付けられる固定プラテン110と、可動金型820が取付けられる可動プラテン120と、固定プラテン110に対し可動プラテン120を型開閉方向に移動させる移動機構102と、を有する。
固定プラテン110は、型締装置フレーム910に対し固定される。固定プラテン110における可動プラテン120との対向面に固定金型810が取付けられる。
可動プラテン120は、型締装置フレーム910に対し型開閉方向に移動自在に配置される。型締装置フレーム910上には、可動プラテン120を案内するガイド101が敷設される。可動プラテン120における固定プラテン110との対向面に可動金型820が取付けられる。
移動機構102は、固定プラテン110に対し可動プラテン120を進退させることにより、金型装置800の型閉、昇圧、型締、脱圧、および型開を行う。移動機構102は、固定プラテン110と間隔をおいて配置されるトグルサポート130と、固定プラテン110とトグルサポート130を連結するタイバー140と、トグルサポート130に対して可動プラテン120を型開閉方向に移動させるトグル機構150と、トグル機構150を作動させる型締モータ160と、型締モータ160の回転運動を直線運動に変換する運動変換機構170と、固定プラテン110とトグルサポート130の間隔を調整する型厚調整機構180と、を有する。
トグルサポート130は、固定プラテン110と間隔をおいて配設され、型締装置フレーム910上に型開閉方向に移動自在に載置される。なお、トグルサポート130は、型締装置フレーム910上に敷設されるガイドに沿って移動自在に配置されてもよい。トグルサポート130のガイドは、可動プラテン120のガイド101と共通のものでもよい。
なお、本実施形態では、固定プラテン110が型締装置フレーム910に対し固定され、トグルサポート130が型締装置フレーム910に対し型開閉方向に移動自在に配置されるが、トグルサポート130が型締装置フレーム910に対し固定され、固定プラテン110が型締装置フレーム910に対し型開閉方向に移動自在に配置されてもよい。
タイバー140は、固定プラテン110とトグルサポート130とを型開閉方向に間隔Lをおいて連結する。タイバー140は、複数本(例えば4本)用いられてよい。複数本のタイバー140は、型開閉方向に平行に配置され、型締力に応じて伸びる。少なくとも1本のタイバー140には、タイバー140の歪を検出するタイバー歪検出器141が設けられてよい。タイバー歪検出器141は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。タイバー歪検出器141の検出結果は、型締力の検出などに用いられる。
なお、本実施形態では、型締力を検出する型締力検出器として、タイバー歪検出器141が用いられるが、本発明はこれに限定されない。型締力検出器は、歪ゲージ式に限定されず、圧電式、容量式、油圧式、電磁式などでもよく、その取付け位置もタイバー140に限定されない。
トグル機構150は、可動プラテン120とトグルサポート130との間に配置され、トグルサポート130に対し可動プラテン120を型開閉方向に移動させる。トグル機構150は、型開閉方向に移動するクロスヘッド151と、クロスヘッド151の移動によって屈伸する一対のリンク群と、を有する。一対のリンク群は、それぞれ、ピンなどで屈伸自在に連結される第1リンク152と第2リンク153とを有する。第1リンク152は可動プラテン120に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第2リンク153はトグルサポート130に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第2リンク153は、第3リンク154を介してクロスヘッド151に取付けられる。トグルサポート130に対しクロスヘッド151を進退させると、第1リンク152と第2リンク153とが屈伸し、トグルサポート130に対し可動プラテン120が進退する。
なお、トグル機構150の構成は、図1および図2に示す構成に限定されない。例えば図1および図2では、各リンク群の節点の数が5つであるが、4つでもよく、第3リンク154の一端部が、第1リンク152と第2リンク153との節点に結合されてもよい。
型締モータ160は、トグルサポート130に取付けられており、トグル機構150を作動させる。型締モータ160は、トグルサポート130に対しクロスヘッド151を進退させることにより、第1リンク152と第2リンク153とを屈伸させ、トグルサポート130に対し可動プラテン120を進退させる。型締モータ160は、運動変換機構170に直結されるが、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構170に連結されてもよい。
運動変換機構170は、型締モータ160の回転運動をクロスヘッド151の直線運動に変換する。運動変換機構170は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。
型締装置100は、制御装置700による制御下で、型閉工程、昇圧工程、型締工程、脱圧工程、および型開工程などを行う。
型閉工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を設定移動速度で型閉完了位置まで前進させることにより、可動プラテン120を前進させ、可動金型820を固定金型810にタッチさせる。クロスヘッド151の位置や移動速度は、例えば型締モータエンコーダ161などを用いて検出する。型締モータエンコーダ161は、型締モータ160の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
なお、クロスヘッド151の位置を検出するクロスヘッド位置検出器、およびクロスヘッド151の移動速度を検出するクロスヘッド移動速度検出器は、型締モータエンコーダ161に限定されず、一般的なものを使用できる。また、可動プラテン120の位置を検出する可動プラテン位置検出器、および可動プラテン120の移動速度を検出する可動プラテン移動速度検出器は、型締モータエンコーダ161に限定されず、一般的なものを使用できる。
昇圧工程では、型締モータ160をさらに駆動してクロスヘッド151を型閉完了位置から型締位置までさらに前進させることで型締力を生じさせる。
型締工程では、型締モータ160を駆動して、クロスヘッド151の位置を型締位置に維持する。型締工程では、昇圧工程で発生させた型締力が維持される。型締工程では、可動金型820と固定金型810との間にキャビティ空間801(図2参照)が形成され、射出装置300がキャビティ空間801に液状の成形材料を充填する。充填された成形材料が固化されることで、成形品が得られる。
キャビティ空間801の数は、1つでもよいし、複数でもよい。後者の場合、複数の成形品が同時に得られる。キャビティ空間801の一部にインサート材が配置され、キャビティ空間801の他の一部に成形材料が充填されてもよい。インサート材と成形材料とが一体化した成形品が得られる。
脱圧工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を型締位置から型開開始位置まで後退させることにより、可動プラテン120を後退させ、型締力を減少させる。型開開始位置と、型閉完了位置とは、同じ位置であってよい。
型開工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を設定移動速度で型開開始位置から型開完了位置まで後退させることにより、可動プラテン120を後退させ、可動金型820を固定金型810から離間させる。その後、エジェクタ装置200が可動金型820から成形品を突き出す。
型閉工程、昇圧工程および型締工程における設定条件は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、型閉工程および昇圧工程におけるクロスヘッド151の移動速度や位置(型閉開始位置、移動速度切換位置、型閉完了位置、および型締位置を含む)、型締力は、一連の設定条件として、まとめて設定される。型閉開始位置、移動速度切換位置、型閉完了位置、および型締位置は、後側から前方に向けてこの順で並び、移動速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、移動速度が設定される。移動速度切換位置は、1つでもよいし、複数でもよい。移動速度切換位置は、設定されなくてもよい。型締位置と型締力とは、いずれか一方のみが設定されてもよい。
脱圧工程および型開工程における設定条件も同様に設定される。例えば、脱圧工程および型開工程におけるクロスヘッド151の移動速度や位置(型開開始位置、移動速度切換位置、および型開完了位置)は、一連の設定条件として、まとめて設定される。型開開始位置、移動速度切換位置、および型開完了位置は、前側から後方に向けて、この順で並び、移動速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、移動速度が設定される。移動速度切換位置は、1つでもよいし、複数でもよい。移動速度切換位置は、設定されなくてもよい。型開開始位置と型閉完了位置とは同じ位置であってよい。また、型開完了位置と型閉開始位置とは同じ位置であってよい。
なお、クロスヘッド151の移動速度や位置などの代わりに、可動プラテン120の移動速度や位置などが設定されてもよい。また、クロスヘッドの位置(例えば型締位置)や可動プラテンの位置の代わりに、型締力が設定されてもよい。
ところで、トグル機構150は、型締モータ160の駆動力を増幅して可動プラテン120に伝える。その増幅倍率は、トグル倍率とも呼ばれる。トグル倍率は、第1リンク152と第2リンク153とのなす角θ(以下、「リンク角度θ」とも呼ぶ)に応じて変化する。リンク角度θは、クロスヘッド151の位置から求められる。リンク角度θが180°のとき、トグル倍率が最大になる。
金型装置800の交換や金型装置800の温度変化などにより金型装置800の厚さが変化した場合、型締時に所定の型締力が得られるように、型厚調整が行われる。型厚調整では、例えば可動金型820が固定金型810にタッチする型タッチの時点でトグル機構150のリンク角度θが所定の角度になるように、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。
型締装置100は、型厚調整機構180を有する。型厚調整機構180は、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整することで、型厚調整を行う。なお、型厚調整のタイミングは、例えば成形サイクル終了から次の成形サイクル開始までの間に行われる。型厚調整機構180は、例えば、タイバー140の後端部に形成されるねじ軸181と、トグルサポート130に回転自在に且つ進退不能に保持されるねじナット182と、ねじ軸181に螺合するねじナット182を回転させる型厚調整モータ183とを有する。
ねじ軸181およびねじナット182は、タイバー140ごとに設けられる。型厚調整モータ183の回転駆動力は、回転駆動力伝達部185を介して複数のねじナット182に伝達されてよい。複数のねじナット182を同期して回転できる。なお、回転駆動力伝達部185の伝達経路を変更することで、複数のねじナット182を個別に回転することも可能である。
回転駆動力伝達部185は、例えば歯車などで構成される。この場合、各ねじナット182の外周に従動歯車が形成され、型厚調整モータ183の出力軸には駆動歯車が取付けられ、複数の従動歯車および駆動歯車と噛み合う中間歯車がトグルサポート130の中央部に回転自在に保持される。なお、回転駆動力伝達部185は、歯車の代わりに、ベルトやプーリなどで構成されてもよい。
型厚調整機構180の動作は、制御装置700によって制御される。制御装置700は、型厚調整モータ183を駆動して、ねじナット182を回転させる。その結果、トグルサポート130のタイバー140に対する位置が調整され、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lが調整される。なお、複数の型厚調整機構が組合わせて用いられてもよい。
間隔Lは、型厚調整モータエンコーダ184を用いて検出する。型厚調整モータエンコーダ184は、型厚調整モータ183の回転量や回転方向を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。型厚調整モータエンコーダ184の検出結果は、トグルサポート130の位置や間隔Lの監視や制御に用いられる。なお、トグルサポート130の位置を検出するトグルサポート位置検出器、および間隔Lを検出する間隔検出器は、型厚調整モータエンコーダ184に限定されず、一般的なものを使用できる。
型締装置100は、金型装置800の温度を調節する金型温調器を有してもよい。金型装置800は、その内部に、温調媒体の流路を有する。金型温調器は、金型装置800の流路に供給する温調媒体の温度を調節することで、金型装置800の温度を調節する。
なお、本実施形態の型締装置100は、型開閉方向が水平方向である横型であるが、型開閉方向が上下方向である竪型でもよい。
なお、本実施形態の型締装置100は、駆動源として、型締モータ160を有するが、型締モータ160の代わりに、油圧シリンダを有してもよい。また、型締装置100は、型開閉用にリニアモータを有し、型締用に電磁石を有してもよい。
(エジェクタ装置)
エジェクタ装置200の説明では、型締装置100の説明と同様に、型閉時の可動プラテン120の移動方向(例えばX軸正方向)を前方とし、型開時の可動プラテン120の移動方向(例えばX軸負方向)を後方として説明する。
エジェクタ装置200は、可動プラテン120に取付けられ、可動プラテン120と共に進退する。エジェクタ装置200は、金型装置800から成形品を突き出すエジェクタロッド210と、エジェクタロッド210を可動プラテン120の移動方向(X軸方向)に移動させる駆動機構220とを有する。
エジェクタロッド210は、可動プラテン120の貫通穴に進退自在に配置される。エジェクタロッド210の前端部は、可動金型820のエジェクタプレート826と接触する。エジェクタロッド210の前端部は、エジェクタプレート826と連結されていても、連結されていなくてもよい。
駆動機構220は、例えば、エジェクタモータと、エジェクタモータの回転運動をエジェクタロッド210の直線運動に変換する運動変換機構とを有する。運動変換機構は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。
エジェクタ装置200は、制御装置700による制御下で、突き出し工程を行う。突き出し工程では、エジェクタロッド210を設定移動速度で待機位置から突き出し位置まで前進させることにより、エジェクタプレート826を前進させ、成形品を突き出す。その後、エジェクタモータを駆動してエジェクタロッド210を設定移動速度で後退させ、エジェクタプレート826を元の待機位置まで後退させる。
エジェクタロッド210の位置や移動速度は、例えばエジェクタモータエンコーダを用いて検出する。エジェクタモータエンコーダは、エジェクタモータの回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。なお、エジェクタロッド210の位置を検出するエジェクタロッド位置検出器、およびエジェクタロッド210の移動速度を検出するエジェクタロッド移動速度検出器は、エジェクタモータエンコーダに限定されず、一般的なものを使用できる。
(射出装置)
射出装置300の説明では、型締装置100の説明やエジェクタ装置200の説明とは異なり、充填時のスクリュ330の移動方向(例えばX軸負方向)を前方とし、計量時のスクリュ330の移動方向(例えばX軸正方向)を後方として説明する。
射出装置300はスライドベース301に設置され、スライドベース301は射出装置フレーム920に対し進退自在に配置される。射出装置300は、金型装置800に対し進退自在に配置される。射出装置300は、金型装置800にタッチし、シリンダ310内で計量された成形材料を、金型装置800内のキャビティ空間801に充填する。射出装置300は、例えば、成形材料を加熱するシリンダ310と、シリンダ310の前端部に設けられるノズル320と、シリンダ310内に進退自在に且つ回転自在に配置されるスクリュ330と、スクリュ330を回転させる計量モータ340と、スクリュ330を進退させる射出モータ350と、射出モータ350とスクリュ330の間で伝達される荷重を検出する荷重検出器360と、を有する。
シリンダ310は、供給口311から内部に供給された成形材料を加熱する。成形材料は、例えば樹脂などを含む。成形材料は、例えばペレット状に形成され、固体の状態で供給口311に供給される。供給口311はシリンダ310の後部に形成される。シリンダ310の後部の外周には、水冷シリンダなどの冷却器312が設けられる。冷却器312よりも前方において、シリンダ310の外周には、バンドヒータなどの加熱器313と温度検出器314とが設けられる。
ノズル320は、シリンダ310の前端部に設けられ、金型装置800に対し押し付けられる。ノズル320の外周には、加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ノズル320の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
シリンダ310及びノズル320の組み合わせは、温度制御を行うために、シリンダ310の軸方向(例えばX軸方向)に複数のゾーンに区分される。複数のゾーンのそれぞれに加熱器313と温度検出器314とが設けられる。複数のゾーンのそれぞれに設定温度が設定され、温度検出器314の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。本実施形態のシリンダ310及びノズル320は、ゾーン1~ゾーン5に区切られている例とする。ゾーン1は、ノズル320に対応し、ゾーン2~ゾーン5は、シリンダ310の第1計量部、第2計量部、圧縮部、及び供給部に対応する。
スクリュ330は、シリンダ310内に回転自在に且つ進退自在に配置される。スクリュ330を回転させると、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料が前方に送られる。成形材料は、前方に送られながら、シリンダ310からの熱によって徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の前方に送られシリンダ310の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が後退させられる。その後、スクリュ330を前進させると、スクリュ330前方に蓄積された液状の成形材料がノズル320から射出され、金型装置800内に充填される。
スクリュ330の前部には、スクリュ330を前方に押すときにスクリュ330の前方から後方に向かう成形材料の逆流を防止する逆流防止弁として、逆流防止リング331が進退自在に取付けられる。
逆流防止リング331は、スクリュ330を前進させるときに、スクリュ330前方の成形材料の圧力によって後方に押され、成形材料の流路を塞ぐ閉塞位置(図2参照)までスクリュ330に対し相対的に後退する。これにより、スクリュ330前方に蓄積された成形材料が後方に逆流するのを防止する。
一方、逆流防止リング331は、スクリュ330を回転させるときに、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って前方に送られる成形材料の圧力によって前方に押され、成形材料の流路を開放する開放位置(図1参照)までスクリュ330に対し相対的に前進する。これにより、スクリュ330の前方に成形材料が送られる。
逆流防止リング331は、スクリュ330と共に回転する共回りタイプと、スクリュ330と共に回転しない非共回りタイプのいずれでもよい。
なお、射出装置300は、スクリュ330に対し逆流防止リング331を開放位置と閉塞位置との間で進退させる駆動源を有していてもよい。
計量モータ340は、スクリュ330を回転させる。スクリュ330を回転させる駆動源は、計量モータ340には限定されず、例えば油圧ポンプなどでもよい。
射出モータ350は、スクリュ330を進退させる。射出モータ350とスクリュ330との間には、射出モータ350の回転運動をスクリュ330の直線運動に変換する運動変換機構などが設けられる。運動変換機構は、例えばねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを有する。ねじ軸とねじナットの間には、ボールやローラなどが設けられてよい。スクリュ330を進退させる駆動源は、射出モータ350には限定されず、例えば油圧シリンダなどでもよい。
荷重検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間で伝達される荷重を検出する。検出した荷重は、制御装置700で圧力に換算される。荷重検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間の荷重の伝達経路に設けられ、荷重検出器360に作用する荷重を検出する。
荷重検出器360は、検出した荷重の信号を制御装置700に送る。荷重検出器360によって検出される荷重は、スクリュ330と成形材料との間で作用する圧力に換算され、スクリュ330が成形材料から受ける圧力、スクリュ330に対する背圧、スクリュ330から成形材料に作用する圧力などの制御や監視に用いられる。
なお、成形材料の圧力を検出する圧力検出器は、荷重検出器360に限定されず、一般的なものを使用できる。例えば、ノズル圧センサ、又は型内圧センサが用いられてもよい。ノズル圧センサは、ノズル320に設置される。型内圧センサは、金型装置800の内部に設置される。
射出装置300は、制御装置700による制御下で、計量工程、充填工程および保圧工程などを行う。充填工程と保圧工程とをまとめて射出工程と呼んでもよい。
計量工程では、計量モータ340を駆動してスクリュ330を設定回転速度で回転させ、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料を前方に送る。これに伴い、成形材料が徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の前方に送られシリンダ310の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が後退させられる。スクリュ330の回転速度は、例えば計量モータエンコーダ341を用いて検出する。計量モータエンコーダ341は、計量モータ340の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。なお、スクリュ330の回転速度を検出するスクリュ回転速度検出器は、計量モータエンコーダ341に限定されず、一般的なものを使用できる。
計量工程では、スクリュ330の急激な後退を制限すべく、射出モータ350を駆動してスクリュ330に対して設定背圧を加えてよい。スクリュ330に対する背圧は、例えば荷重検出器360を用いて検出する。スクリュ330が計量完了位置まで後退し、スクリュ330の前方に所定量の成形材料が蓄積されると、計量工程が完了する。
計量工程におけるスクリュ330の位置および回転速度は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、計量開始位置、回転速度切換位置および計量完了位置が設定される。これらの位置は、前側から後方に向けてこの順で並び、回転速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、回転速度が設定される。回転速度切換位置は、1つでもよいし、複数でもよい。回転速度切換位置は、設定されなくてもよい。また、区間毎に背圧が設定される。
充填工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を設定移動速度で前進させ、スクリュ330の前方に蓄積された液状の成形材料を金型装置800内のキャビティ空間801に充填させる。スクリュ330の位置や移動速度は、例えば射出モータエンコーダ351を用いて検出する。射出モータエンコーダ351は、射出モータ350の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330の位置が設定位置に達すると、充填工程から保圧工程への切換(所謂、V/P切換)が行われる。V/P切換が行われる位置をV/P切換位置とも呼ぶ。スクリュ330の設定移動速度は、スクリュ330の位置や時間などに応じて変更されてもよい。
充填工程におけるスクリュ330の位置および移動速度は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、充填開始位置(「射出開始位置」とも呼ぶ。)、移動速度切換位置およびV/P切換位置が設定される。これらの位置は、後側から前方に向けてこの順で並び、移動速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、移動速度が設定される。移動速度切換位置は、1つでもよいし、複数でもよい。移動速度切換位置は、設定されなくてもよい。
スクリュ330の移動速度が設定される区間毎に、スクリュ330の圧力の上限値が設定される。スクリュ330の圧力は、荷重検出器360によって検出される。スクリュ330の圧力が設定圧力以下である場合、スクリュ330は設定移動速度で前進される。一方、スクリュ330の圧力が設定圧力を超える場合、金型保護を目的として、スクリュ330の圧力が設定圧力以下となるように、スクリュ330は設定移動速度よりも遅い移動速度で前進される。
なお、充填工程においてスクリュ330の位置がV/P切換位置に達した後、V/P切換位置にスクリュ330を一時停止させ、その後にV/P切換が行われてもよい。V/P切換の直前において、スクリュ330の停止の代わりに、スクリュ330の微速前進または微速後退が行われてもよい。また、スクリュ330の位置を検出するスクリュ位置検出器、およびスクリュ330の移動速度を検出するスクリュ移動速度検出器は、射出モータエンコーダ351に限定されず、一般的なものを使用できる。
保圧工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を前方に押し、スクリュ330の前端部における成形材料の圧力(以下、「保持圧力」とも呼ぶ。)を設定圧に保ち、シリンダ310内に残る成形材料を金型装置800に向けて押す。金型装置800内での冷却収縮による不足分の成形材料を補充できる。保持圧力は、例えば荷重検出器360を用いて検出する。保持圧力の設定値は、保圧工程の開始からの経過時間などに応じて変更されてもよい。保圧工程における保持圧力および保持圧力を保持する保持時間は、それぞれ複数設定されてよく、一連の設定条件として、まとめて設定されてよい。
保圧工程では金型装置800内のキャビティ空間801の成形材料が徐々に冷却され、保圧工程完了時にはキャビティ空間801の入口が固化した成形材料で塞がれる。この状態はゲートシールと呼ばれ、キャビティ空間801からの成形材料の逆流が防止される。保圧工程後、冷却工程が開始される。冷却工程では、キャビティ空間801内の成形材料の固化が行われる。成形サイクル時間の短縮を目的として、冷却工程中に計量工程が行われてよい。
なお、本実施形態の射出装置300は、インライン・スクリュ方式であるが、プリプラ方式などでもよい。プリプラ方式の射出装置は、可塑化シリンダ内で溶融された成形材料を射出シリンダに供給し、射出シリンダから金型装置内に成形材料を射出する。可塑化シリンダ内には、スクリュが回転自在に且つ進退不能に配置され、またはスクリュが回転自在に且つ進退自在に配置される。一方、射出シリンダ内には、プランジャが進退自在に配置される。
また、本実施形態の射出装置300は、シリンダ310の軸方向が水平方向である横型であるが、シリンダ310の軸方向が上下方向である竪型であってもよい。竪型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、竪型でも横型でもよい。同様に、横型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、横型でも竪型でもよい。
(移動装置)
移動装置400の説明では、射出装置300の説明と同様に、充填時のスクリュ330の移動方向(例えばX軸負方向)を前方とし、計量時のスクリュ330の移動方向(例えばX軸正方向)を後方として説明する。
移動装置400は、金型装置800に対し射出装置300を進退させる。また、移動装置400は、金型装置800に対しノズル320を押し付け、ノズルタッチ圧力を生じさせる。移動装置400は、液圧ポンプ410、駆動源としてのモータ420、液圧アクチュエータとしての液圧シリンダ430などを含む。
液圧ポンプ410は、第1ポート411と、第2ポート412とを有する。液圧ポンプ410は、両方向回転可能なポンプであり、モータ420の回転方向を切換えることにより、第1ポート411および第2ポート412のいずれか一方から作動液(例えば油)を吸入し他方から吐出して液圧を発生させる。なお、液圧ポンプ410はタンクから作動液を吸引して第1ポート411および第2ポート412のいずれか一方から作動液を吐出することもできる。
モータ420は、液圧ポンプ410を作動させる。モータ420は、制御装置700からの制御信号に応じた回転方向および回転トルクで液圧ポンプ410を駆動する。モータ420は、電動モータであってよく、電動サーボモータであってよい。
液圧シリンダ430は、シリンダ本体431、ピストン432、およびピストンロッド433を有する。シリンダ本体431は、射出装置300に対して固定される。ピストン432は、シリンダ本体431の内部を、第1室としての前室435と、第2室としての後室436とに区画する。ピストンロッド433は、固定プラテン110に対して固定される。
液圧シリンダ430の前室435は、第1流路401を介して、液圧ポンプ410の第1ポート411と接続される。第1ポート411から吐出された作動液が第1流路401を介して前室435に供給されることで、射出装置300が前方に押される。射出装置300が前進され、ノズル320が固定金型810に押し付けられる。前室435は、液圧ポンプ410から供給される作動液の圧力によってノズル320のノズルタッチ圧力を生じさせる圧力室として機能する。
一方、液圧シリンダ430の後室436は、第2流路402を介して液圧ポンプ410の第2ポート412と接続される。第2ポート412から吐出された作動液が第2流路402を介して液圧シリンダ430の後室436に供給されることで、射出装置300が後方に押される。射出装置300が後退され、ノズル320が固定金型810から離間される。
なお、本実施形態では移動装置400は液圧シリンダ430を含むが、本発明はこれに限定されない。例えば、液圧シリンダ430の代わりに、電動モータと、その電動モータの回転運動を射出装置300の直線運動に変換する運動変換機構とが用いられてもよい。
(部品毎の記憶媒体)
本実施形態に係る射出成形機10には、当該射出成形機10に着脱可能な部品毎に、記憶媒体が設けられている。当該記憶媒体は、読み書き可能な不揮発性の記憶媒体とする。例えば、シリンダ310には、記憶媒体315が設けられている。運動変換機構170には記憶媒体171が設けられている。型締モータ160には記憶媒体162が設けられている。計量モータ340には記憶媒体342が設けられている。射出モータ350には記憶媒体352が設けられている。トグル機構150には、記憶媒体155が設けられている。本実施形態では、図1に部品毎に設けられた記憶媒体を示し、図2では省略する。
本実施形態においては、射出成形機10に装着された、交換可能な部品であれば記憶媒体を装着してよい。例えば、射出成形機10の電源関係の回路が搭載されたIPM(Intelligent Power Module)720に記憶媒体721が設けられてもよい。また、蓄電部として用いられるコンデンサ730に記憶媒体731が設けられてもよい。さらに、スクリュ330に回転運動を伝達するための駆動軸361に、記憶媒体362が設けられてもよい。
記憶媒体315、171、162、342、352、155、721、731、362は、読み書き可能な不揮発性の記憶媒体であって、制御装置700と有線又は無線によって接続されている。制御装置700と無線で接続される場合には、例えば、記憶媒体は、非接触型のICチップとして設けられ、制御装置700に接続されている(図示しない)無線通信装置から出力される無線信号によって、通信及び発電を実現してもよい。これにより、記憶媒体は、制御装置700に直接接続されずとも、制御装置700からの制御に従って、情報の読み込み、及び書き込みを実現できる。
(制御装置)
制御装置700は、例えばコンピュータで構成され、図1~図2に示すようにCPU(Central Processing Unit)701と、メモリなどの記憶媒体702と、入力インターフェース703と、出力インターフェース704と、通信インターフェース705とを有する。制御装置700は、記憶媒体702に記憶されたプログラムをCPU701に実行させることにより、各種の制御を行う。また、制御装置700は、入力インターフェース703で外部からの信号を受信し、出力インターフェース704で外部に信号を送信する。
制御装置700は、計量工程、型閉工程、昇圧工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、脱圧工程、型開工程、および突き出し工程などを繰り返し行うことにより、成形品を繰り返し製造する。成形品を得るための一連の動作、例えば計量工程の開始から次の計量工程の開始までの動作を「ショット」または「成形サイクル」とも呼ぶ。また、1回のショットに要する時間を「成形サイクル時間」または「サイクル時間」とも呼ぶ。
一回の成形サイクルは、例えば、計量工程、型閉工程、昇圧工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、脱圧工程、型開工程、および突き出し工程をこの順で有する。ここでの順番は、各工程の開始の順番である。充填工程、保圧工程、および冷却工程は、型締工程の間に行われる。型締工程の開始は充填工程の開始と一致してもよい。脱圧工程の完了は型開工程の開始と一致する。
なお、成形サイクル時間の短縮を目的として、同時に複数の工程を行ってもよい。例えば、計量工程は、前回の成形サイクルの冷却工程中に行われてもよく、型締工程の間に行われてよい。この場合、型閉工程が成形サイクルの最初に行われることとしてもよい。また、充填工程は、型閉工程中に開始されてもよい。また、突き出し工程は、型開工程中に開始されてもよい。ノズル320の流路を開閉する開閉弁が設けられる場合、型開工程は、計量工程中に開始されてもよい。計量工程中に型開工程が開始されても、開閉弁がノズル320の流路を閉じていれば、ノズル320から成形材料が漏れないためである。
なお、一回の成形サイクルは、計量工程、型閉工程、昇圧工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、脱圧工程、型開工程、および突き出し工程以外の工程を有してもよい。
例えば、保圧工程の完了後、計量工程の開始前に、スクリュ330を予め設定された計量開始位置まで後退させる計量前サックバック工程が行われてもよい。計量工程の開始前にスクリュ330の前方に蓄積された成形材料の圧力を削減でき、計量工程の開始時のスクリュ330の急激な後退を防止できる。
また、計量工程の完了後、充填工程の開始前に、スクリュ330を予め設定された充填開始位置(「射出開始位置」とも呼ぶ。)まで後退させる計量後サックバック工程が行われてもよい。充填工程の開始前にスクリュ330の前方に蓄積された成形材料の圧力を削減でき、充填工程の開始前のノズル320からの成形材料の漏出を防止できる。
制御装置700は、ユーザによる入力操作を受け付ける操作装置750や画面を表示する表示装置760と接続されている。
操作装置750および表示装置760は、例えばタッチパネル770で構成され、一体化されてよい。表示装置760としてのタッチパネル770は、制御装置700による制御下で、画面を表示する。タッチパネル770の画面には、例えば、射出成形機10の設定、現在の射出成形機10の状態等の情報が表示されてもよい。タッチパネル770は、表示された画面領域に操作を受け付け可能とする。また、タッチパネル770の画面領域には、例えば、ユーザによる入力操作を受け付けるボタン、入力欄等の操作部が表示されてもよい。操作装置750としてのタッチパネル770は、ユーザによる画面上の入力操作を検出し、入力操作に応じた信号を制御装置700に出力する。これにより、例えば、ユーザは、画面に表示される情報を確認しながら、画面に設けられた操作部を操作して、射出成形機10の設定(設定値の入力を含む)等を行うことができる。また、ユーザが画面に設けられた操作部を操作することにより、操作部に対応する射出成形機10の動作を行わせることができる。なお、射出成形機10の動作は、例えば、型締装置100、エジェクタ装置200、射出装置300、移動装置400等の動作(停止も含む)であってもよい。また、射出成形機10の動作は、表示装置760としてのタッチパネル770に表示される画面の切り替え等であってもよい。
なお、本実施形態の操作装置750および表示装置760は、タッチパネル770として一体化されているものとして説明したが、独立に設けられてもよい。また、操作装置750は、複数設けられてもよい。操作装置750および表示装置760は、型締装置100(より詳細には固定プラテン110)の操作側(Y軸負方向)に配置される。操作装置750は、例えば、物理的に設けられたボタン、又は表示装置760に表示されるソフトウェアキーボード等から、数値又は文字の入力を受け付け可能とする。
(第1の実施形態)
図3は、一実施形態に係る射出成形機10の制御装置700の構成要素と、射出成形機10に装着された部品の構成要素と、を機能ブロックで示す図である。
射出成形機10の制御装置700(コントローラの一例)は、射出成形機10に装着された部品に設けられた記憶媒体に対して読み書き可能に接続されている。図3に示される例では、シリンダ310の記憶媒体315と、運動変換機構170の記憶媒体171と、計量モータ340の記憶媒体342と、を示している。図3では、説明を容易にするために、記憶媒体315、171、342のみ示しているが、部品に設けられている記憶媒体(例えば、記憶媒体162、155、721、731、352、362)であれば、制御装置700が読み書き可能とする。
シリンダ310の記憶媒体315には、動作情報記憶部315Aが設けられている。図4は、本実施形態に係るシリンダ310の記憶媒体315に設けられた動作情報記憶部315Aの一例を示した図である。図4に示されるように、動作情報記憶部315Aには、シリンダ情報、動作ログ、及び負荷の履歴情報を記憶している。
シリンダ情報は、シリンダ310を識別するための情報であって、型式、製造番号、スクリュ径を保持している。例えば、射出成形機10の制御装置700は、シリンダ情報を参照することでシリンダ310が交換されたか否かを認識できる。
動作ログは、射出成形を行うことで成形品を製造した時に生成される射出成形機10の動作を示した動作ログのうち、シリンダ310に関連する情報が抽出された動作ログである。
図5は、本実施形態に係るシリンダ310に関連する動作ログを例示した図である。図5に示されるように、動作ログは、シリアル番号、時刻、設定温度、実測温度、射出圧(実測)を対応付けて記憶している。シリアル番号は、射出成形する毎に割り当てられる番号とする。時刻は成形品が製造された時刻を示している。設定温度は、シリンダ310を区切るゾーン毎に設定された設定温度とする。図5に示される例では、ゾーン1(ノズル)、ゾーン2(第1計量部)、ゾーン3(第2計量部)、ゾーン4(圧縮部)、ゾーン5(供給部)の各々の設定温度が保持されている。実測温度は、シリンダ310を区切るゾーン毎に温度検出器314によって検出された実測温度とする。図5に示される例では、ゾーン1(ノズル)、ゾーン2(第1計量部)、ゾーン3(第2計量部)、ゾーン4(圧縮部)、ゾーン5(供給部)の各々の実測温度が保持されている。射出圧(実測)は、成形材料を射出する時に検出された圧力のピーク値を示している。
図4に戻り、動作情報記憶部315Aの負荷の履歴情報には、シリンダ310の使用が開始されてからの負荷に関する情報が格納されている。負荷の履歴情報としては、例えば、サイクル数、動作時間、保温時間、負荷情報等とする。サイクル数は、当該シリンダ310が成形品の製造に使用された合計回数とする。動作時間は、シリンダ310が射出成形に使用された動作時間の合計とする。保温時間は、シリンダ310が保温状態で維持された時間の合計とする。負荷情報は、サイクル数等に基づいて算出されたシリンダ310で生じている負荷を示す情報とする。なお、負荷情報の算出方法については後述する。
図3に戻り、本実施形態においては、シリンダ310の記憶媒体315に格納された動作情報記憶部315Aについて説明した。図3に示されるように、本実施形態では、シリンダ310以外の部品についても、記憶媒体が設けられている。当該記憶媒体には、制御装置700が情報を書き込むための動作情報記憶部が設けられている。例えば、運動変換機構170の記憶媒体171に格納された動作情報記憶部171A、及び計量モータ340の記憶媒体342に格納された動作情報記憶部342Aは、シリンダ310の記憶媒体315と同様に、部品を識別する情報(型式、製造番号)、当該部品に関連する動作ログ、及び負荷の履歴情報が格納されている。図3に示されていない部品毎に設けられた記憶媒体も、同様の情報が格納されている。
制御装置700のCPU701の各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。各機能ブロックにて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU701にて実行されるプログラムにて実現される。または各機能ブロックをワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。図3に示すように、制御装置700のCPU701は、取得部711と、負荷算出部712と、書込制御部713と、を備える。また、制御装置700は、記憶媒体702(第2の記憶媒体の例)に、動作情報記憶部702Aを備える。
動作情報記憶部702Aは、射出成形機10の動作情報を記憶する。図6は、本実施形態に係る動作情報記憶部702Aが記憶している情報を例示した図である。図6に示される例では、動作情報記憶部702Aは、射出成形機10に装着された部品の識別情報を記憶している。
例えば、動作情報記憶部702Aは、射出成形機10に装着された部品の識別情報として、シリンダ情報、計量モータ情報、射出モータ情報、型締モータ情報、運動変換機構情報、トグルサポート情報、IPM情報、コンデンサ情報を保持している。シリンダ情報は、識別情報として型式、製造番号、スクリュ径等を含んでいる。同様に、計量モータ情報、射出モータ情報、型締モータ情報、運動変換機構情報、トグルサポート情報、IPM情報、及びコンデンサ情報の各々は、識別情報として型式、製造番号等を含んでいる。なお、本実施形態は、部品が交換されたことを識別するための識別情報の一例を示したものであって、各部品が交換されたことを識別可能な情報であれば、どのような情報を記憶してもよい。
さらに、動作情報記憶部702Aは、成形機情報を記憶している。成形機情報は、射出成形機10に関する情報であって、例えば、型式、製造番号、可塑化容量、型締容量等を保持している。
さらに、動作情報記憶部702Aは、動作ログを記憶している。動作ログは、成形品を製造する時の射出成形機10の動作を示す情報として、成形品が成形される毎に追加される。動作ログには、当該成形品を成形した際に設定されていた各部品の設定情報、及び各種センサによって検出された実測値が含まれる。
さらに、動作情報記憶部702Aは、部品毎の負荷の履歴情報を記憶している。負荷の履歴情報は、部品毎の識別情報と対応付けて記憶されている。負荷の履歴情報とは、射出成形機10に装着された部品毎に格納された情報であって、当該部品の使用が開始されてからの当該部品の負荷に関する情報とする。
例えば、シリンダ310の負荷の履歴情報は、サイクル数、動作時間、保温時間等を、シリンダ310の製造番号と対応付けて記憶している。他の例としては、計量モータ340の負荷の履歴情報は、サイクル数、駆動時間等を、計量モータ340の製造番号と対応付けて記憶している。
取得部711は、射出成形機10に関する様々な情報を取得する。例えば、取得部711は、射出成形機10で射出成形を行うために部品に設定されている設定情報を取得する。例えば、取得部711は、シリンダ310の軸方向に区切られたゾーン毎に設定された設定温度を取得する。
さらに、取得部711は、射出成形機10に設けられた各種センサ(検出部の一例)から検出結果(検出情報の一例)を取得する。例えば、取得部711は、シリンダ310のゾーン毎に設けられた温度検出器314からゾーン毎の温度の検出結果を取得する。さらに、取得部711は、荷重検出器360に基づいてスクリュ330の射出圧を取得する。
本実施形態に係る取得部711が取得する情報は、設定温度、検出温度、射出圧に制限するものではなく、負荷履歴情報として格納される情報、又は格納される情報を算出するための情報であればよい。
負荷算出部712は、取得部711が取得した情報に基づいて、部品毎の詳細な負荷情報を算出する。例えば、負荷算出部712は、部品に設定されている設定情報、又は各種センサによって検出された実測値等に基づいて、部品で生じている負荷情報を算出する。算出された負荷は、当該負荷が生じているサイクル数、又は動作時間に基づいて補正を行なってもよい。
例えば、IPM720の負荷を算出する場合、負荷算出部712は、IPM720の現在の設定から流れている電流値を推定する、又は各種センサによって検出された電流値を算出する。そして、負荷算出部712は、IPM720の熱回路モデルを予め保持し、当該熱回路モデル及び電流値から、IPM720の発熱量を算出する。そして、発熱量とIPM720の負荷との対応関係を予め保持し、当該対応関係及び発熱量に基づいて、IPM720で生じている負荷を表す負荷情報を算出する。そして、後述する書込制御部713が、算出した負荷情報を、IPM720に設けられている記憶媒体721の動作情報記憶部が保持している負荷情報に加算していく。これにより、IPM720に設けられている記憶媒体721には、IPM720で生じた負荷情報の合計が保持される。負荷情報は、例えば、部品に生じた負荷の大きさを数値で示した情報とするが、当該負荷を表現できる情報であればよい。
他の例としては、射出モータ350の負荷を算出する場合、負荷算出部712は、負荷情報を導出するための負荷参照テーブルを保持している。負荷参照テーブルは、運転周波数、キャリア周波数、及び出力電流値の組み合わせと、射出モータ350で生じた負荷と、を対応付けた3次元テーブルとする。そして、負荷算出部712は、負荷参照テーブルを参照して、取得部711が取得した、運転周波数、キャリア周波数、及び出力電流値に基づいて、射出モータ350で生じた負荷情報を導出する。そして、負荷算出部712は、導出した負荷情報を、サイクル毎の射出モータ350の負荷とする。複数サイクルで射出成形が行われた場合に、後述する書込制御部713が、負荷情報×サイクル数を、射出モータ350に設けられている記憶媒体352の動作情報記憶部が保持している負荷情報に加算していく。これにより、射出モータ350に設けられている記憶媒体352には、射出モータ350で生じた負荷情報の合計が保持される。
なお、負荷情報の算出手法は、一例を示したものであって、部品毎に適切な負荷情報の算出手法を用いてよい。そして、部品毎に算出された負荷情報は、部品毎に設けられた記憶媒体に格納される。このように、本実施形態においては、各部品が、自部品で生じている負荷情報の合計を保持できる。
書込制御部713は、例えば、射出成形機10による射出成形(動作の一例)が行われた場合に、当該射出成形(動作の一例)に基づいた部品に関連する動作情報を、当該部品に設けられた記憶媒体(第1の記憶媒体の一例)に書き込み制御を行う。部品に関連する動作情報は、当該部品の動作の状況を示す情報とする。動作情報は、例えば、当該部品の使用期間を示す情報(例えば、サイクル数、動作時間)、射出成形(動作の一例)を行う際の部品に関連する設定情報、及び射出成形で各種センサによって検出された、部品に関連する実測値のうちいずれか一つ以上を含んだ情報とする。なお、本実施形態に係る書込制御部713は、射出成形が行われる毎に、書き込む制御に制限するものではなく、所定の回数の射出成形が行われた後に、動作情報をまとめて、当該部品に設けられた記憶媒体(第1の記憶媒体の一例)に書き込み制御を行ってもよい。当該書き込み制御によって記憶媒体の寿命を延ばすことができる。
例えば、部品がシリンダ310の場合、書込制御部713は、動作ログ(射出成形時のシリンダ310に関連する設定情報及び実測値)の追加、及び負荷の履歴情報に示されるサイクル数、動作時間、保温時間、及び負荷情報の加算を、動作情報の書き込み制御として行う。
同様に、部品が運動変換機構170の場合、書込制御部713は、動作ログ(射出成形時の運動変換機構170に関連する設定情報及び実測値)の追加、及び負荷の履歴情報に示されるサイクル数、動作時間、及び負荷情報の加算を、動作情報の書き込み制御として行う。
同様に、部品が計量モータ340の場合、書込制御部713は、動作ログ(射出成形時の計量モータ340に関連する設定情報及び実測値)の追加、及び負荷の履歴情報に示されるサイクル数、駆動時間、及び負荷情報の加算を、動作情報の書き込み制御として行う。
本実施形態においては、上述したように射出成形機10には、着脱可能な部品が複数設けられている。そして、部品毎に記憶媒体が設けられている。このため、書込制御部713は、部品毎に、当該部品に関連する動作情報を、当該部品の記憶媒体に書き込み制御を行う。
つまり、書込制御部713は、部品毎に、当該部品の記憶媒体に対して、当該部品に関連する動作ログの追加、及びサイクル数、動作時間、及び負荷情報等の加算を、動作情報の書き込み制御として行う。
本実施形態においては、上述したように部品毎に設けられた記憶媒体に、当該部品の動作の履歴が格納される。これにより、当該部品を他の射出成形機に載せ替えた場合でも動作の履歴を引き継ぐことができる。
さらに、書込制御部713は、射出成形機10の本体に設けられている記憶媒体702に対して、当該射出成形機10全体に関連する動作ログを追加する。さらに、書込制御部713は、記憶媒体702に対して、部品毎に、当該部品の識別情報(例えば製造番号)と対応付けて当該部品の動作情報を書き込む。
例えば、書込制御部713は、記憶媒体702に対して、射出成形機10の動作に基づいて、シリンダ310の製造番号と対応付けられたサイクル数、動作時間、及び保温時間等に対して加算する制御を行う。同様に、記憶媒体702に対して、射出成形機10の動作に基づいて、計量モータ340の製造番号と対応付けられたサイクル数、及び駆動時間等に対して加算する制御を行う。他の部品についても、書込制御部713は、記憶媒体702に対して、射出成形機10の動作に基づいて、当該部品の識別情報(例えば、製造番号)と対応付けられたサイクル数、動作時間に対して加算する制御を行う。なお、部品毎に算出された負荷情報については、書込制御部713によって記憶媒体702に加算されてもよい。これにより、記憶媒体702を参照することで、射出成形機10全体の動作状況を把握できる。
図7は、本実施形態に係る射出成形機に装着可能な部品の載せ替えを説明した概念図である。部品を異なる射出成形機に載せ替えた場合でも、当該部品に設けられた記憶媒体に継続して情報を蓄積し続けることができる。第1の射出成形機10A及び第2の射出成形機10Bは、上述した射出成形機10と同様の構成とする。なお、第1の部品1701は、射出成形機10に着脱可能な部品であればよく、例えば、シリンダ310であってもよい。
図7(A)に示される段階では、第1の射出成形機10Aの制御装置700が、第1の部品1701に設けられた記憶媒体1702の動作情報記憶部1702Aに、動作情報を書き込む。これにより、第1の部品1701の動作情報記憶部1702Aには、例えば、サイクル数、動作時間、及び負荷情報の各々の合計値が格納される。
その後、第1の部品1701は、第1の射出成形機10Aから取り外されて、第2の射出成形機10Bに装着される。
図7(B)に示される段階では、第2の射出成形機10Bの制御装置700が、第1の部品1701に設けられた記憶媒体1702の動作情報記憶部1702Aに、動作情報を書き込む。制御装置700が、動作情報を書き込む際に、既に記録されている、サイクル数、動作時間、及び負荷情報の各々の合計値に加算する形式で書き込み制御を行う。制御装置700が、サイクルごとの第2の射出成形機10Bの動作情報を書き込む場合には、加算する形式ではなく、1サイクルごとに、または、ある程度のデータ量が溜まったタイミングで動作情報を追加して書き込んでも良い。
これにより、第1の部品1701の動作情報記憶部1702Aには、第1の射出成形機10A及び第2の射出成形機10Bの各々に装着されていた動作の履歴の合計を保持できる。
本実施形態にかかる射出成形機10に着脱可能な部品は、射出成形機10に装着されている間に、制御装置700によって、射出成形機10で行われた射出成形(動作の一例)に基づいた部品に関連する動作情報が書き込まれた記憶媒体を備えている。
本実施形態に係る射出成形機、及び射出成形機の部品は、上述した構成を備えることで、部品で異常が生じた場合に、作業者は、当該部品に設けられた記憶媒体から情報を読み込むことで、当該部品で生じていた負荷を認識できる。したがって、当該部品で生じている負荷が、当該部品が耐久可能な負荷であったか否かを判断できる。したがって、当該部品が不良品であったか否かを判断できる。
本実施形態に係る射出成形機10の記憶媒体702に射出成形機10全体の動作情報を格納し、射出成形機10の部品毎には当該部品の記憶媒体に、当該部品に関連する動作情報を格納している。したがって、部品で異常が生じた場合に、部品の記憶媒体に格納されている動作情報を参照すればよい。また、射出成形機10にも射出成形機10全体の動作情報が格納されているので、射出成形機10で異常が生じた場合に、射出成形機10の記憶媒体702を参照すればよい。つまり、射出成形機10で異常が生じた場合には、部品毎の記憶媒体を参照する必要がないので、情報の読み込みが煩雑になるのを抑制できる。
上述した実施形態においては、射出成形機10に着脱可能であって、記憶媒体が設けられる部品の一例を示したものである。このように上述した実施形態は、記憶媒体が設けられる部品を制限するものではない。記憶媒体が設けられる部品としては、例えば、射出成形機10に設けられたセンサ、IPM、駆動コンポ(ねじ、ベアリング、トグルリンク、リニアガイド、各種モータ)、可塑化部品(シリンダ、ヒータ、熱電対)を適用することが想定される。
<作用>
本実施形態では、射出成形機10に着脱可能な部品に、不揮発性の記憶媒体を備えている。そして、射出成形機10の制御装置700は、当該部品が装着されている間の射出成形機10の動作結果を示した動作情報を、部品の記憶媒体に書き込む。部品が、一の射出成形機10から取り外され、他の射出成形機に装着された場合であっても、制御装置700が、継続して部品の記憶媒体に書き込む。したがって、部品の記憶媒体に記憶された情報を参照することで、当該部品の使用状況の確認が容易になる。
部品に故障が生じた場合に、射出成形機10から取り外された後であっても、当該部品に設けられた記憶媒体に格納された動作情報を参照することで、故障時の動作状態を認識できる。部品が、一の射出成形機10から取り外され、他の射出成形機に装着された場合には、故障の解析に必要な複数の射出成形機10の情報も保持される。つまり、部品に故障が生じた場合に、作業者は、部品から情報を読み出すことで、射出成形機10に格納されたログ動作を参照することなく、故障の原因究明を行うことができる。
上述した実施形態の射出成形機10によれば、部品に記憶された記憶媒体を参照することで、部品の動作状況を把握するのが容易になる。
以上、本発明に係る射出成形機、及び射出成形の部品の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本発明の技術的範囲に属する。
10 射出成形機
700 制御装置
701 CPU
711 取得部
712 負荷算出部
713 書込制御部
702 記憶媒体
702A 動作情報記憶部
310 シリンダ
170 運動変換機構
350 射出モータ
155、162、171、315、342、352、362、721、731 記憶媒体

Claims (4)

  1. コントローラと、
    読み書き可能な不揮発性の第1の記憶媒体を有すると共に当該射出成形機に対して着脱可能な部品と、を備え、
    前記コントローラは、前記射出成形機の動作に基づいた前記部品に関連する動作情報を、前記部品の前記第1の記憶媒体に書き込み制御を行う、
    射出成形機。
  2. 不揮発性の第2の記憶媒体を、さらに備え、
    前記射出成形機に着脱可能な前記部品は、複数設けられ、
    前記コントローラは、前記部品毎に、当該部品に関連する前記動作情報を、前記部品の前記第1の記憶媒体に書き込み制御を行い、複数の前記部品の各々に関連する前記動作情報を前記第2の記憶媒体に書き込み制御を行う、
    請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記コントローラは、前記動作を行うための設定情報又は前記動作している時に検出部が検出した検出情報に基づいて、前記部品が前記動作で生じる負荷情報を算出し、算出された前記負荷情報を前記第1の記憶媒体に書き込み制御を行う、
    請求項1又は2に記載の射出成形機。
  4. 射出成形機に着脱可能であって、前記射出成形機に装着されている間に、前記射出成形機で行われた動作に基づいた当該部品に関連する動作情報が書き込まれた記憶媒体を、
    備える射出成形機の部品。
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