JP2024043386A - 圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】変換基板を圧力センサ内部に設ける構成において、圧力センサ外径の増加を抑制できる圧力センサを提供する。【解決手段】圧力室と、前記圧力室に導入される流体の圧力を検出する半導体センサチップと、前記半導体センサチップを収容する検出部ハウジングと、を有する圧力検出部と、 前記圧力検出部に隣接し、接続端子、および、コネクタハウジングを有する信号送出部と、を備え、前記検出部ハウジングの上端面とコネクタハウジングの下端面とによってシール部材を圧縮しシール構造とすることを特徴とする圧力センサ。【選択図】図1

Description

本発明は、変換基板を内部に設ける圧力センサに関し、詳しくは圧力センサにおけるシール構造に関する。
従来、様々な駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に適合させるために、駆動電圧、および、圧力検出信号の両方を変換する変換回路を備える変換基板を圧力センサの内部に配置するものがある。
この内部配置に関し、特許文献1には、変換基板を圧力センサ内部に配置するとともに、シール構造として、外気シール用のOリングを設けることが記載されている。
国際公開WO2022/097437号 特許第3987386号公報
しかしながら、圧力センサ内部に変換基板を設ける構成は、変換基板を内部に収容することによって圧力センサの外径が大きくなりがちである。加えて、特許文献1に記載のOリングを設ける構成は、Oリング用の溝を設けるための領域が必要となりその分圧力センサの外径はさらに大きくなる。
本発明の目的は、変換基板を圧力センサ内部に設ける構成において、圧力センサ外径の増加を抑制できる圧力センサを提供することにある。
上記課題を解決するために、圧力室と、前記圧力室に導入される流体の圧力を検出する半導体センサチップと、前記半導体センサチップを収容する検出部ハウジングと、を有する圧力検出部と、前記圧力検出部に隣接し、接続端子、および、コネクタハウジングを有する信号送出部と、を備え、前記検出部ハウジングの上端面と前記コネクタハウジングの下端面とによってシール部材を圧縮しシール構造とすることを特徴とする。
また、上記圧力センサにおいて、前記信号送出部は、外部回路との入出力信号の接続を行うための信号媒介基板をさらに有しても良い。
また、上記圧力センサにおいて前記信号媒介基板は前記半導体センサチップに前記外部回路から供給される駆動電圧および/または前記半導体センサチップにより検出される圧力検出信号を前記外部回路に応じた出力に変換を行う変換基板であっても良い。
また、上記圧力センサにおいて前記信号媒介基板は前記半導体センサチップに前記外部回路から供給される駆動電圧および/または前記半導体センサチップにより検出される圧力検出信号を、前記外部回路との中継を行う中継基板であっても良い。
また、上記圧力センサにおいて、前記シール部材は上層、中間層および下層の3層からなり、前記上層および前記下層が粘着性を有することにより両面粘着性であっても良い。
また、上記圧力センサにおいて、前記検出部ハウジングおよび前記コネクタハウジングの両方を収容するカシメ部材をさらに備え、当該カシメ部材の端部をカシメることにより、前記圧力検出部と前記信号送出部とを圧縮固定し、前記シール部材を圧縮しても良い。
また、上記圧力センサにおいて、粘着性を有する絶縁シートが絶縁接着剤によって、前記検出部ハウジングの上端面に接着され、前記シール部材が前記絶縁シートを介して前記検出部ハウジングの上端面に密着しても良い。
また、上記圧力センサにおいて、前記シール部材はブチルゴムから成っても良い。
上記課題を解決するために、圧力室と、前記圧力室に導入される流体の圧力を検出する半導体センサチップと、前記半導体センサチップを収容する検出部ハウジングと、を有する圧力検出部と、前記圧力検出部に隣接し、上カバーを有する信号送出部と、前記圧力検出部と前記信号送出部を収容する防水ケースと、当該防水ケース内部で前記圧力検出部と前記信号送出部とを封止する封止材と、を備え、前記検出部ハウジングの上端面と前記上カバーの下端面とによってシール部材を圧縮しシール構造とすることを特徴とする。
また、上記圧力センサにおいて、前記信号送出部は、前記上カバー内部に外部回路との入出力信号の接続を行うための信号媒介基板と、当該信号媒介基板を収容する基板収容部を有しても良い。
また、上記圧力センサにおいて、前記信号媒介基板は前記半導体センサチップに前記外部回路から供給される駆動電圧および/または前記半導体センサチップにより検出される圧力検出信号を前記外部回路に応じた出力に変換を行う変換基板であっても良い。
また、上記圧力センサは、前記信号媒介基板は前記半導体センサチップに前記外部回路から供給される駆動電圧および/または前記半導体センサチップにより検出される圧力検出信号を、前記外部回路との中継を行う中継基板であっても良い。
また、上記圧力センサは、前記シール部材は上層、中間層および下層の3層からなり、前記上層および前記下層が粘着性を有することにより両面粘着性であっても良い。
また、上記圧力センサは、前記防水ケース内部に前記封止材を充填した後、前記封止材が硬化するまで前記検出部ハウジングと前記上カバーを保持することにより、前記検出部ハウジングと前記上カバーとの押圧状態が保持されても良い。
また、上記圧力センサは、粘着性を有する絶縁シートが絶縁接着剤によって、前記検出部ハウジングの上端面に接着され、前記シール部材が前記絶縁シートを介して前記検出部ハウジングの上端面に密着しても良い。
また、上記圧力センサは、前記シール部材はブチルゴムから成っても良い。
変換基板を圧力センサ内部に設ける構成において、圧力センサ外径の増加を抑制できる圧力センサを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る圧力センサを示す断面図である。 図2は、図1における外気シール部IIを拡大して示す断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係るブチルゴムシールを示す平面概略図である。 図4は、本発明の実施形態に係るブチルゴムシールを示す概略図であり、図4(a)は、図3のブチルゴムシールを半分に切断して断面を示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)のIVb部の断面図である。 図5(a)は、本発明の他の実施形態に係る変換基板を有する圧力センサを示す断面図であり、図5(b)は、本発明のさらなる他の実施形態に係る中継基板を有する圧力センサを示す断面図である。 図6(a)は、本発明の他の実施形態に係る変換基板を有する圧力センサを示す断面図であり、図6(b)は、本発明のさらなる他の実施形態に係る中継基板を有する圧力センサを示す断面図である。
本発明の実施形態について、図1から図6を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は本実施形態の態様に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る圧力センサ100は、変換基板133からの放熱手段と、変換基板133への熱移動抑制手段と、をそれぞれ備えることにより、変換基板133において生じた熱を外部環境へと効果的に放熱させるともに、圧力検出対象の流体から変換基板133への熱移動を抑制し得るものである。ここで、変換基板の放熱手段は、変換基板133(発熱部品を含む)をコネクタハウジング131に間接的に熱接触させるものである。そこで、変換基板133の放熱手段として、変換基板133をコネクタハウジング131に、間接的に熱接触させる場合について、説明する。
<用語>
本明細書および特許請求の範囲の記載において、ある要素の「一端」および「他端」とは、図面における「下端」および「上端」を示す。また、「上端面」および「下端面」とは、図面における「上端」および「下端」に存在する面を示す。
<圧力センサの構成>
図1を用いて、本発明の実施形態に係る圧力センサ100について説明する。
圧力センサ100は、流体導入部110と、圧力検出部120と、信号送出部(本体)130と、接続部材140と、から構成される。以下、圧力センサ100のそれぞれの構成について順に説明する。なお、圧力センサ100は、流体導入部110および圧力検出部120を接合固定し、圧力検出部120および信号送出部130を電気的に接続した後、接続部材140により、流体導入部110、圧力検出部120、および、信号送出部130を一体的に組み付けられる。
<流体導入部>
流体導入部110は、圧力検出される流体を、後述する圧力室112Aに導入するものであり、金属製の継手部材111と、継手部材111の他端に溶接等により接続される金属製のベースプレート112と、を備える。
継手部材111は、圧力検出される流体を導入する配管(不図示)と接続される雌ねじ部111aと、配管から導入された流体を圧力室112Aに導くポート111bと、を備える。ポート111bの開口端は、ベースプレート112の中央に設けられた開口部に溶接等により接続される。本実施形態において、継手部材111は、雌ねじ部111aを備えるものとしたが、これに限らず、例えば、雄ねじ部を備えるものや、継手部材111の代わりに、銅製の接続パイプが接続されるものとしてもよい。
ベースプレート112は、一端から他端に向けて、圧力センサ100の中心軸線Cに対して半径方向に拡径するお椀形状を有し、後述するダイヤフラム122との間に圧力室112Aを形成する。
<圧力検出部>
圧力検出部120は、圧力室112Aの流体の圧力を検出するものであり、貫通孔を有する検出部ハウジング121と、上述の圧力室112Aと後述する液封室124Aとを区画するダイヤフラム122と、ダイヤフラム122の圧力室112A側に配置される保護カバー123と、を備える。また、圧力検出部120は、検出部ハウジング121の貫通孔内部に封着されるハーメチックガラス124と、ハーメチックガラス124の圧力室112A側の凹部とダイヤフラム122との間に封入オイルが充填される液封室124Aと、ハーメチックガラス124の中央に配置される支柱125と、を備える。さらに、圧力検出部120は、支柱125に支持され液封室124A内部に配置される半導体センサチップ126と、液封室124Aの周囲に配置される電位調整部材127と、ハーメチックガラス124に固定される複数のリードピン128と、ハーメチックガラス124に固定されるオイル充填用パイプ129と、を備える。
検出部ハウジング121は、ハーメチックガラス124の周囲の強度を保つために、例えばFe・Ni系合金やステンレス等の金属材料により形成される。ダイヤフラム122と、保護カバー123は、共に金属材料で形成され、共に検出部ハウジング121の圧力室112A側の貫通孔の外周縁部において溶接される。保護カバー123は、ダイヤフラム122を保護するために圧力室112A内部に設けられ、流体導入部110から導入された流体が通過するための複数の連通孔123aが設けられる。検出部ハウジング121は、圧力検出部120が組み立てられた後、流体導入部110のベースプレート112の外周縁部において、TIG溶接、プラズマ溶接、レーザ溶接等により外側から溶接される。
ハーメチックガラス124は、半導体センサチップ126が液封された液封室124Aを空気中の湿気や埃、熱などの周囲の環境条件から保護し、複数のリードピン128を保持し、複数のリードピン128と検出部ハウジング121とを絶縁するために設けられる。ハーメチックガラス124の中央に配置された支柱125の液封室124A側には、半導体センサチップ126が接着剤などにより支持される。なお、本実施形態において、支柱125は、Fe・Ni系合金で形成されるものとしたが、これに限らない。例えば、ステンレス等その他の金属材料で形成されるものとしてもよいし、支柱125を設けずに、ハーメチックガラス124の凹部を形成する平坦面に直接的に支持されるように構成されてもよい。
本実施例での半導体センサチップ126は、その内部に、ピエゾ抵抗効果を有する材料(例えば、単結晶シリコン等)からなる内部ダイヤフラムと、ダイヤフラム上に複数の半導体歪みゲージを形成し、これらの半導体歪みゲージをブリッジ接続したブリッジ回路およびブリッジ回路からの出力を処理する増幅回路と、演算処理回路等の集積回路と、が含まれる、いわゆるワンチップ型の半導体センサチップである。また、半導体センサチップ126は、例えば、金またはアルミニウム製のボンディングワイヤ126aにより複数のリードピン128に接続され、複数のリードピン128は、半導体センサチップ126の外部入出力端子を構成している。なお、半導体センサチップ126は本例に限らず、ひずみゲージによるブリッジ回路部と、増幅回路および演算処理回路部とが分離した形態のものも含まれる。
電位調整部材127は、半導体センサチップ126を無電界(ゼロ電位)内に置き、フレームアースと2次電源との間に生じる電位の影響でチップ内の回路などが悪影響を受けないようにするために設けられる。電位調整部材127は、液封室124A内の半導体センサチップ126とダイヤフラム122との間に配置され、金属等の導電性の材料で形成され、半導体センサチップ126のゼロ電位に接続される端子に接続される。
ハーメチックガラス124には、複数のリードピン128およびオイル充填用パイプ129が、貫通状態でハーメチック処理により固定される。本実施形態では、リードピン128として、全部で8本のリードピン128が設けられている。すなわち、外部出力用(Vout)、駆動電圧供給用(Vcc)、接地用(GND)の3本のリードピン128と、半導体センサチップ126の調整用の端子として5本のリードピン128が設けられている。なお、図1においては、8本のリードピン128のうち4本が示される。
オイル充填用パイプ129は、液封室124Aの内部に封入オイル(例えば、シリコーンオイル、または、フッ素系不活性液体等)を充填するために設けられる。なお、オイル充填用パイプ129の他端は、オイル充填後、図1に示されるように、押し潰されて閉塞される。
<圧力検出部の動作>
圧力検出部120の動作について説明する。まず、ダイヤフラム122が、継手部材111から圧力室112Aに導入される流体により押圧される。このダイヤフラム122に加えられる圧力室112Aの圧力は、液封室124A内の封入オイルを介して半導体センサチップ126に伝達される。この伝達された圧力により、半導体センサチップ126のシリコンダイヤフラムが変形し、ピエゾ抵抗素子によるブリッジ回路で圧力を電気信号に変換して、半導体センサチップ126の集積回路からボンディングワイヤ126aおよび複数のリードピン128を介して、信号送出部130に出力される。
<信号送出部>
信号送出部(本体)130は、圧力検出部120で検出された圧力信号を外部に送出するものであり、圧力検出部120の他端側に隣接して配置される外部接続用のコネクタハウジング131と、一端が複数のリードピン128に接続される可撓性結線材132と、を備える。また、信号送出部130は、外部回路との信号のやり取りを行うための信号接続手段である3つの接続端子を介してコネクタハウジング131に固定される信号媒介基板である変換基板133と、一端部が変換基板133に貫通接続される上記接続端子134a~cと、を備える。なお、この変換基板133には、オイル充填用パイプ129との干渉を避けるために、開口部133fが形成されている。
コネクタハウジング131は、熱伝導率が比較的高い絶縁性の樹脂等により形成されており、一端側に凹形状を有する基板収容部131aと、他端側に凹形状を有し、外部のコネクタ(不図示)に接続されるコネクタ接続部131bと、基板収容部131aとコネクタ接続部131bとの間に配置される隔壁部131cと、を備える。基板収容部131aにより画定される内部空間Sには、ハーメチックガラス124から延出した複数のリードピン128およびオイル充填用パイプ129、可撓性結線材132、および、変換基板133等が配置される。
変換基板133は、駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に対応するために、駆動電圧、および、圧力検出信号の両方を変換する変換回路(不図示)を備える。この変換回路は、接続端子134a~cを介して、圧力センサ100の外部に接続される制御回路(不図示)の駆動電圧(例えば、8V~36V)を、半導体センサチップ126の駆動電圧(例えば、5.0V)に降圧する降圧回路部(不図示)と、圧力センサ100の圧力検出信号(例えば、0.5V~4.5V)を、制御回路の圧力検出信号(例えば、1V~5V)に昇圧する電圧シフト回路部(不図示)と、を備える。このように、駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に対応して、圧力センサ100内に設ける変換基板133を適宜選択することにより、圧力検出部120、特に半導体センサチップ126や、液封室124Aの周辺構造の設計変更を行うことなく、駆動電圧および圧力検出信号の差を吸収することができる。このように入出力信号変換処理を行う変換基板を用いることにより、様々な入出力形態に応じた半導体センサチップを取り揃える必要もなく、変換基板の仕様で変更対応可能であるため、部品調達、製造工程、コスト削減の面等で好適な生産方式に対応できる。なお、圧力センサの入出力形態が制御回路側と不一致であったとしても、接続される制御回路側で入出力変換処理できるようであれば、変換基板側での入出力変換機能を備えた回路は不要である。
接続端子134a~cは、外部出力用(Vout)、駆動電圧供給用(Vcc)、接地用(GND)の少なくとも3本を設けている。この接続端子134a~cは、組立性を向上させるために、例えば、接続端子134aについて説明すると、接続端子134aの一端部134dを変換基板133に設けられる貫通孔に挿通させ、この貫通部をはんだ付けすることにより、接続端子134aを変換基板133に接続させている。この変換基板133の接続部にはランド部133nが形成され、金属プレート135と導電パターンにより導通している。一方、接続端子134aの他端側、は、隔壁部131cを貫通して、コネクタ接続部131bへと延在している。この接続端子134a~cが貫通する隔壁部131cの貫通部は、接続端子固定接着剤134gにより封止されている。
<接続部材>
接続部材140は、流体導入部110、圧力検出部120、および、信号送出部130をカシメ加工により接続固定するカシメ板141と、圧力検出部120と信号送出部130との間に配置されるブチルゴムシール142と、を備える。なお、図3および4で示されるように、ブチルゴムシール142は、圧力検出部120、および、信号送出部130の間に配置される前には、平面視でドーナツ型の形状であり、その断面が矩形である。
カシメ板141は、銅等の金属で円筒形状に形成される。カシメ板141は、流体導入部110、圧力検出部120および信号送出部130の周囲に配置されるとともに、検出部ハウジング121とコネクタハウジング131を収容し、カシメ加工により、流体導入部110および信号送出部130へと固定される。このカシメ加工により、シール部材であるブチルゴムシール142は、防水・防塵機能を果たすために、圧力検出部120および信号送出部130の間に挟持される。なお、ブチルゴムシール142と検出部ハウジング121との間には、非金属の絶縁シート151および絶縁接着剤152が挟持されても良く、これにより、ブチルゴムシール142と検出部ハウジング121の金属面の密着性を改善することができる。また、カシメ部の構造は上記の方法に限定されない。例えば、特許文献2の図11の様に、検出部ハウジング121とコネクタハウジング131を収容できるような一体で形成された流体導入部110を、コネクタハウジング131側の開口端によりカシメを行う構造でもよい。すなわち、ブチルゴムシール142を検出部ハウジング121およびコネクタハウジング131で挟持し、カシメなどにより圧縮して固定する構造であればよい。
<ブチルゴムシールによるシール構造>
図2は、図1における外気シール部IIを拡大して示す断面図である。図2に示されるように、圧力検出部120の検出部ハウジング121の上端面および信号送出部130のコネクタハウジング131の下端面の間に両面が粘着性を有するブチルゴムシール142が挟持されシール構造を構成している。これにより、例えば、Oリング用の溝をコネクタハウジング131に設けることなく、圧力検出部120および信号送出部130の元々の部材のみでシール構造を構成し防塵・防水性能を有することができる。このとき、カシメ板141のカシメ方向とブチルゴムシール142の潰し方向を同じにすることで、カシメ板141のカシメ荷重がブチルゴムシール142に加わる構造となっている。また、本体130の外径を圧力検出部120より大きくし(「屋根」を形成し)、ブチルゴムシール142の外径r2を圧力検出部120より大きくして圧力検出部120からはみ出させる構造になっている。これにより、圧力検出部120および信号送出部130の接着部合わせ面に水が溜まらないようになっている。さらに、本体130の内径をブチルゴムシール142の内径r1より大きく、すなわち、コネクタハウジング131の肉厚よりもブチルゴムシール142の径方向の幅を広くすることで、圧力検出部120の検出部ハウジング121の上端面および信号送出部130のコネクタハウジング131の下端面に挟持され、カシメによる荷重によって圧縮されたブチルゴムシール142は、空間Sの外部および内部に突出する。このようにブチルゴムシール142が変形することから、ブチルゴムシール142の貼付け位置がずれてもシール面積が変わらず、ブチルゴムシール142の潰し量、および潰し荷重を安定させることができる。
このような圧力検出部120の検出部ハウジング121の上端面および信号送出部130のコネクタハウジング131の下端面の端面の構成およびブチルゴムシール142の構成により、圧力検出部120および信号送出部130間の防塵・防水性能を向上させることができる。また、例えば、Oリングを用いないことから、コネクタハウジング131に溝を設ける必要がなく、圧力センサの外径をコンパクトにでき、圧力検出部を既存部品と共通化することができ、それにより、製造コストを減少させることができる。そして、圧力検出部120よりも信号送出部130のほうが径が大きく、接着部合わせ面に結露水が溜まらないようになっていることから、接着部合わせ面の防水性の向上、および溜まった結露水の凍結解凍の体積膨張の繰り返しによる、接着部合わせ面の防水性の破損を防止することができる。さらには、圧力検出部120よりも大径である信号送出部130側からカシメ板141を装着する構造であることから、カシメ板141装着時にカシメ板141の端部でブチルゴムシール142が削れてしまうことや、カシメ板141にブチルゴムシール142が付着するようなことがない。
<ブチルゴムシールの構成>
図3は、ブチルゴムシール142の平面視の形状を表す概略図である。図4は、ブチルゴムシール142の断面形状を示す概略図であり、図4(a)は、断面形状を示す分解斜視図であり、図4(b)は、ブチルゴムシール142の構成を示す断面図である。
図3および図4(a)に示されるように、ブチルゴムシール142は断面が矩形で平面視ドーナツ型の形状をしている。また、図4(b)に示されるように、中間層142bにポリプロピレン/ポリエチレン不織布を挟み、上層142aと下層142cがブチルゴムの粘着剤から成る三層構造でできている。これにより、ブチルゴムシール142は、両面粘着性を有する。そして、例えば、この三層からなるシート状の部材を打ち抜くことで、平面視ドーナツ型の形状のブチルゴムシール142を形成している。なお、ブチルゴムシール142の厚さtは例えば、0.45mmであって良い。
このような三層構造を取ることで、上層142aと下層142cでそれぞれ信号送出部130のコネクタハウジングの下端面と圧力検出部120の検出部ハウジング121の上端面に対して両面で粘着しつつ、中間層142bによって、完全に押し潰されて破損することを防いでいる。また、信号送出部130のコネクタハウジング131の下端面と圧力検出部120の検出部ハウジング121の上端面に挟持されて変形した時に、上層142aが空間Sの内部に突出し、下層142cが空間Sの外部に突出することにより、より高い防塵・防水性能を有するシール構造を提供している。
<絶縁シートについて>
さらに望ましい実施形態では、ブチルゴムシール142と検出部ハウジング121の上端面との間には、非金属の絶縁シート151および絶縁接着剤152が挟持されている。これにより、前記のごとくブチルゴムシール142と検出部ハウジング121の金属面の密着性を改善している。より詳細に説明すると、検出部ハウジング121はステンレスからなる金属製であり、その表面に不動態の層ができている。そこで、検出部ハウジング121とブチルゴムシール142とのシール性をより確実にするため、表面が粘着性を有する絶縁シート(アクリル粘着材)151を検出部ハウジング121の表面に接着し、隙間を絶縁接着剤152で封止する。この構成とすることにより、ブチルゴムシール142が絶縁シート151を介して検出部ハウジング121の上端面に十分密着できるようになり、ブチルゴムシール142と検出部ハウジング121とのシール性をより向上することができる。
さらに、ステンレスの検出部ハウジング121界面と信号送出部130のコネクタハウジング131下端部とのシール性を向上させるため、絶縁シート151よりもブチルゴムシール142の外径を大きくし、ブチルゴムシール142と絶縁シート151の粘着性および絶縁接着剤152の三重のシール構造としている。
<変換基板の放熱手段>
変換基板133は、各種の電子部品が実装されコネクタハウジング131から離隔している他端面133bと、接続端子134a~c等がはんだ付けされる一端面133aと、を備える。本実施形態における発熱部品133h(例えば、トランジスタ、レギュレータなど)は、リードタイプであり、他端面133bに実装される。この変換基板133は、駆動電圧の変圧などにより自己発熱するため、これに対して何ら対策を講じない場合には、変換基板上の電子部品が耐熱温度以上となり破損するおそれがある。そこで、本実施形態では、変換基板133の電子部品が耐熱温度以上とならないように、様々な変換基板133の放熱手段を採用するものである。これにより、変換基板133において生じた熱を、外部環境に効率的に放熱させ得るため、変換基板133の耐熱温度に対する余裕度を向上させることができる。以下に、本実施形態における変換基板133の放熱手段について具体的に説明する。
<変換基板の放熱手段(リードタイプの発熱部品)>
変換基板133の放熱手段として、図1中の破線付き(1)の放熱経路を構成するように、リードタイプの発熱部品133hが用いられる。リードタイプの発熱部品133hは、基板対向面131a1側に設けられる。この発熱部品133hの周囲は熱伝導性を有する放熱性接着剤133gが充填されることから、この放熱性接着剤133gが変換基板上へ広がらないようにするために、コネクタハウジング131の外周部との間に接着剤溜まり領域131eを画定する、接着剤溜まり壁面131wが設けられている。すなわち、接着剤溜まり領域131eは、本実施形態では、接着剤溜まり壁面131w並びに本体130の基板収容部131aおよび隔壁部131cで画定される。この接着剤溜まり領域131eにリードタイプの発熱部品133hが収容されるとともに、接着剤溜まり領域131eとリードタイプの発熱部品133hとの間のみに、熱伝導性を有する放熱性接着剤133gが充填されている。これにより、本実施形態では、発熱部品133hにおいて生じた熱を、発熱部品133hの周囲を取り囲む熱伝導性を有する放熱性接着剤133gへと積極的に熱移動させるため、コネクタハウジング131を介して外部環境へとより効率的に放熱させることができる。この点で、平面視で接着剤溜まり壁面131wおよびコネクタハウジング131の内壁に囲まれる、接着剤溜まり領域131eは、図2(b)に示されるように、リードタイプの発熱部品133hの挿入方向に対し直交する方向(図2(b)の平面視で前方向、後方向、左方向、右方向)に形成されていることが望ましい。これは、接着剤溜まり壁面131wとコネクタハウジング131の内壁部との交点を最短距離で結ぶ形状や、接着剤溜まり壁面131wの両端を緩やかな曲線(例えば、円弧状)で結んだ形状よりも、本実施形態のように平面視で矩形状とすることにより接着剤溜まり領域131eの表面積を増やすことができるからである。それにより、発熱部品133hにおいて生じた熱の発熱部品133hの周囲を取り囲む熱伝導性を有する放熱性接着剤133gへの移動量をより大きくできる。また、図2(b)に示されるように接続端子134b,134cを回避するように平面視矩形状に形成されていることにより、空間を有効に使用することもできる。そして、リードタイプの発熱部品133hは、リード133lを介して、変換基板133に実装されているため、物理的に、発熱部品133hの発熱部が、変換基板133から離間し、それにより、変換基板133の電子部品が耐熱温度以上となることを抑制することができる。
ここで、リードタイプの発熱部品133hは、外気に近くなるようコネクタハウジング131の外径側に設けられる。これにより、リードタイプの発熱部品133hの周囲に充填されている放熱性接着剤133gがよりコネクタハウジング131の外部へと放熱し易くなる。
さらには、リードタイプの発熱部品133hの周囲に充填されている放熱性接着剤133gと変換基板133との間に空間が設けられることで、発熱部品133h、変換基板133の相互間に熱が伝わることを抑制することができる。
<熱移動抑制手段>
圧力室112Aには、圧力検出対象の流体が導入されるが、流体の使用条件によっては、非常に高温(例えば、130(℃)程度)の流体が導入され、熱源となることがあった。この際に、圧力検出部120側の熱(圧力室112Aに導入される高温の流体の熱など)が、変換基板133へと熱移動(図1の一端側から他端側への熱伝達、熱伝導、および、熱放射(輻射))することにより、放熱手段(リードタイプの発熱部品)を用いた放熱効果が、相殺されてしまうおそれがあった。そこで、本実施形態では、圧力検出部120側の熱(圧力室112Aに導入される高温の流体の熱など)が、変換基板133へと熱移動しないように、様々な熱移動抑制手段を採用するものである。これにより、本実施形態において、圧力検出部120側の熱が、変換基板133へと熱移動することを抑制できるため、放熱手段(リードタイプの発熱部品)を用いた放熱効果が十分に奏されることになる。以下に、本実施形態における変換基板133への熱移動抑制手段について具体的に説明する。
<変換基板への第1の熱移動抑制手段(内部空間)>
変換基板133への第1の熱移動抑制手段として、内部空間Sが用いられる。具体的には、変換基板133を、基板収容部131aの他端近傍に設けることにより、内部空間Sにおける、変換基板133と圧力検出部120側の検出部ハウジング121との中心軸線C方向の距離Lを、可能な限り大きく設定することができる。これにより、本実施形態において、圧力検出部120側の熱が、伝熱経路が長く、かつ熱伝導率の低い空気の内部空間Sを介するため、変換基板133へと熱伝達されることを抑制することができる。ただし、変換基板133と、基板収容部131aの他端は次項で述べるように直接は接触していない。
<変換基板への第2の熱移動抑制手段(変換基板の本体からの離隔)>
図1に示されるように、変換基板133は、コネクタハウジング131とは直接接触しないように、基板収容部131aの他端および外周から離隔して設けられている。変換基板133がコネクタハウジング131に直接支持される代わりに、図4(a)および(b)に示されるように、三本の接続端子134a~cで三点支持されている。この、三本の接続端子134a~cは、接続端子134a~cを変換基板133へとはんだ付けする際に特に荷重が加わる変換基板133の中心側へ位置するように設けられている。また、図1に示すように、三本の接続端子134a~cは直線構造ではなく、段差134fがついた構造であり、段差134fの部分で変換基板133を受けることができる。この段差134fの位置は、変換基板133をコネクタハウジング131に収容した時に、先に述べたように変換基板133が三点支持となるよう、コネクタハウジング131と接触しない高さに設定されている。このような構造とすることにより、変換基板133ははんだ付け時の荷重が加わっても、接続端子134a~cに対する傾きが生じにくくバランスよく配置できるとともに、変換基板133のコネクタハウジング131方向(上方向)への移動を抑え、接続端子134a~cでしっかりと支持するように構成されている。さらに、図1に示されるように、接続端子134a~c自体が接続端子固定接着剤134gでコネクタハウジング131に固定されること、および、変換基板133に実装されているリードタイプの発熱部品133hが放熱性接着剤133gによってコネクタハウジング131に固定されることで、変換基板133のコネクタハウジング131への間接的な固定を行っている。このように、変換基板133が、コネクタハウジング131とは直接接触しないように基板収容部131aの他端から離隔して設けられていることで、リードタイプの発熱部品133hから周囲の放熱性接着剤133gに伝わった熱が、変換基板133へと伝わるのを抑制できる。
以上に加えて、変換基板133は、その側部が基板収容部131aの外周から離隔するように設けられていることにより、変換基板133とコネクタハウジング131の熱による線膨張係数の違いから生じる、コネクタハウジング131から変換基板133へ加わる応力を生じさせないようにすることができる。これにより、線膨張係数の違いから生じる、コネクタハウジング131から変換基板133へ加わる応力による、変換基板133の破損を防止することができる。
<変換基板への第3の熱移動抑制手段(可撓性結線材)>
前述の可撓性結線材132は、変換基板133への第3の熱移動抑制手段として用いられる。具体的には、可撓性結線材132は、例えば、可撓性を有するフレキシブルプリント基板(FPC)、薄板状の導電部材、リード線単体、リード線の集合体等から形成されており、内部空間Sにおいて、湾曲又は屈曲した状態で、複数のリードピン128と金属プレート135との間を接続している。よって、複数のリードピン128と金属プレート135との間の接続距離を、比較的大きく設定することができる。また、通常の配線材よりも可撓性結線材132は細く、断面積が小さくなっている。これにより、本実施形態において、半導体センサチップ126側の熱が、伝熱経路の長い可撓性結線材132を介するため、また、断面積が小さくされているため、変換基板133へと熱伝導されることを抑制することができる。
<本体の組み立て工程>
本体130の組み立て工程では、まず、三本の接続端子134a~cを本体130に挿入する。そして、挿入された接続端子134a~cが本体130に固定されるように、図1に示すように、接続端子固定接着剤134gを接続端子134a~cの周囲に塗布(充填)する。ただし、塗布される厚さは、接続端子固定接着剤134gが変換基板133に付着しないように定める。次に、同様に図1に示すように、本体130の接着剤溜まり領域131eに放熱性接着剤133gを充填する。ただし、放熱性接着剤133gの充填は、接着剤溜まり領域131eの充填可能な空間容積の半分~80%程度とし、充填可能容積の限界までは充填しない。そして、変換基板133を本体130に挿入する。このとき、リードタイプの発熱部品133hは変換基板133に前もって組付けられており、基板対向面131a1側に突出していることから、本体130の接着剤溜まり領域131e内に充填された放熱性接着剤133gに挿入される。次に、変換基板133が挿入された本体130をオーブンに入れて、加熱し放熱性接着剤133g、接続端子固定接着剤134gを硬化させる。この加熱は変換基板133の吸湿によるマイグレーション防止の為、変換基板133の乾燥の目的も含んでいる。そして、接続端子134a~cおよびリードタイプの発熱部品133hを変換基板133へはんだ付けする。最後に、はんだ付けが適正になされているかを確認するため、はんだ検査を行う。なお、発熱部品133hの放熱性接着剤133gを介した放熱を行わない場合は、接着剤溜まり領域131eへの放熱性接着剤133gの充填の工程は省略する。ただしこの場合でも、加熱硬化工程は必要であり、接続端子固定接着剤134gが加熱硬化される。
<圧力センサの組み立て工程>
次に、圧力センサ100の組み立て工程について説明する。まず、圧力検出部120および上記のごとく信号送出部(本体)130をそれぞれ組み立てる。そして、圧力検出部120において、オイル充填用パイプ129を介して、封入オイルを液封室124Aに充填させるとともに、オイル充填用パイプ129を閉塞させる。さらに、この圧力検出部120に、流体導入部110を溶接等により固定させる。その後、圧力検出部120の複数のリードピン128と、信号送出部130の変換基板133とを、それぞれ上方を向くように並列配置させ、可撓性結線材132の一方および他方を、複数のリードピン128および変換基板133上の金属プレート135の表面上にそれぞれ固定させる。さらに、圧力検出部120と信号送出部130とを、湾曲又は屈曲した可撓性結線材132を介して、同一軸線上に対向配置させ、圧力検出部120と信号送出部130との間に、ブチルゴムシール142を挟持させる。最後に、カシメ板141の一端側および他端側を、流体導入部110のベースプレート112および信号送出部130のコネクタハウジング131のそれぞれに係合させ、流体導入部110、圧力検出部120、および、信号送出部130を、一体的に固定させる。なお、ブチルゴムシール142と圧力検出部120との間に前述の粘着性を有する絶縁シート151を介在させても良い。この場合、圧力検出部120の組み立て時に、圧力検出部120の検出部ハウジング121とハーメチックガラス124と支柱125の上面に絶縁接着剤152を塗布し、これらの上面と絶縁シート151を接着する。
ここで、圧力センサ100において、湾曲又は屈曲した可撓性結線材132を採用しない場合には、圧力センサ100の組み立て工程は、例えば、中心軸線C方向の一端側から他端側へと積み上げるように、組み立てることが必要であった。よって、組み立て工程の自由度が極めて低いため、組み立て時間の短縮を図ることは困難となっていた。しかしながら、本実施形態においては、圧力検出部120と信号送出部130との間を、湾曲又は屈曲した可撓性結線材132を介して接続させることにより、圧力センサ100の組み立て工程の自由度を高くできるため、組み立て時間の短縮を図ることができる。また、先に述べたように半導体センサチップと制御回路側との入出力信号変換が不要、かつ放熱対策が不要である場合、信号媒介基板の配置を省略し、可撓性結線材とリードピンとを直接電気的接続および固定するような形態も可能である。使用環境、要求性能、生産性などにより適宜使い分ける事により対応することができる。
<他の実施形態>
外部との接続を、接続端子134a~cを有するコネクタハウジング131を用いて行う前述の圧力センサ100と異なり、本実施形態の圧力センサでは、外部との接続は、上カバーを挿通し、信号媒介基板である変換基板または中継基板と直接的に、または、間接的に接続する外部との信号のやり取りを行うリード線を用いて行われる。
図5(a)は、外部からのリード線21が、接続端子213を介して変換基板233に接続して、圧力検出部120と外部との信号のやり取りを行う圧力センサ200を示す図であり、図5(b)は、外部からのリード線311が、接続端子313を介して中継基板333に接続し圧力検出部120と外部との信号のやり取りを行う圧力センサ300を示す図である。なお、前記の実施形態と同一の要素には同一の番号を付して、説明を省略する。
<他の実施形態に係る信号送出部>
図5(a)に示される実施形態において、信号送出部230は、圧力検出部120で検出された圧力信号を外部に送出するものであり、圧力検出部120の他端側に隣接して配置され、外部接続用のリード線211と、一端が複数のリードピン128に接続される可撓性結線材132と、を備える。接続端子213は、他端側でリード線211の芯線212の一端側と電気的に接続するように接触し、かつ、リード線211とはんだ付け、超音波溶着、かしめ等により固定される。この互いに電気的に接続し固定されたリード線211と接続端子213とを通じて外部回路との信号のやり取りを行う。また、信号送出部230は、接続端子213を介して上カバー210に固定される信号媒介基板である変換基板233と、一端部が変換基板233に貫通接続される接続端子213と、を備える。変換基板233に貫通接続された接続端子213の上カバー210に挿入されている部分には、隙間を埋めるように端子接着剤213gが充填されている。このように、圧力センサ200内部のリード線211が通過している部分の隙間を端子接着剤213gで封止することにより、上カバー210の呼吸作用による芯線212を伝わっての上カバー210内部への水分侵入を防ぐことができる。この実施形態も前述と同様に、信号送出部230の上カバー210下端部と圧力検出部120の検出部ハウジング121上端部は、ブチルゴムシール142、又はブチルゴムシール142と絶縁シート151および絶縁接着剤152を挟持している。この場合も、ブチルゴムシール142が検出部ハウジング121の外周部にはみ出すように、上カバー210を押圧している。さらには、信号送出部230を構成する上カバー210と圧力検出部120は、検出部ハウジング121および上カバー210の両方を収容する防水ケース215と防水ケース215と上カバー210の隙間に充填される封止材216により固定される。このような構成とすることにより、検出部ハウジング121よりはみ出したブチルゴムシール142の周囲を取り囲むように、封止材216が充填される。このため、ブチルゴムシール142の粘着性、または更に絶縁シート151の粘着性、絶縁接着剤152などにより、ブチルゴムシール等を挟持せず直接載置した場合よりも、検出部ハウジング121、上カバー210の載置面の防塵、防水性を、更に向上させることができる。これは、はみ出したブチルゴムシール142を取り囲むように封止材216が封止している場合には、一般には、金属である検出部ハウジング121よりも、ゴムからなるブチルゴムシール142の方が樹脂である封止材216との密着性が高いことから、はみ出したブチルゴムシール142と封止材216とがより密着するからである。なお、変換基板233には、オイル充填用パイプ129との干渉を避けるために、開口部233fが形成されている。また、前記の実施形態と同様に、可撓性結線材132は変換基板233に実装された金属プレート135にレーザ溶接等により接続される。このように、リード線211により外部と接続することで、コネクタによる接続とは異なる接続形態の圧力センサ200を提供することができる。従来のコネクタタイプでは、コネクタ上面からの水分侵入が懸念されるが、本実施形態の様に圧力センサのリード線の外部への引き出し部分全体を封止材で充填封止することにより、リード線の外部への引き出し部分の防水性を向上させることができる。
上カバー210は、熱伝導率が比較的高い絶縁性の樹脂等により形成されており、一端側に凹形状を有する基板収容部210aを有している。基板収容部210aにより画定される内部空間Sには、ハーメチックガラス124から延出した複数のリードピン128及びオイル充填用パイプ129、可撓性結線材132、及び、変換基板233等が配置される。変換基板233には、前記実施形態と同様に発熱部品233hが実装されており、周囲には放熱接着剤233gが充填されている。
一方、図5(b)に示される実施形態において、信号送出部330は前記信号送出部230と同様の構成であるが、中継基板333は、発熱部品を備えておらず、代わりに中継基板333上部の基板収容部310aは空間333sを有している。そして、中継基板333は、リード線311および接続端子313を介して外部回路から供給される駆動電圧および/または半導体センサチップ126により検出される圧力検出信号を、外部回路との中継を行う信号媒介基板であり、圧力検出部120からの信号を中継するものである。このように、圧力検出部120と信号送出部330とを別々に組み立てておき、可撓性結線材132で接続し一体化することで、狭い空間で直接リードピン128とリード線311の芯線312を接続するといった難しい工程を経ることがないため、作業性の改善、生産性の向上を図ることができる。
<さらなる他の実施形態に係る信号送出部>
図6(a)は、外部からのリード線411が変換基板433に直接接続して、圧力検出部120と外部との信号のやり取りを行う圧力センサ400を示す図であり、図6(b)は、外部からのリード線411を直接、中継基板533に接続し圧力検出部120と外部との信号のやり取りを行う圧力センサ500を示す図である。なお、前記の実施形態と同一の要素には同一の番号を付して、説明を省略する。
図6(a)に示されるように、本実施形態においては、信号接続手段であるリード線411の芯線412が信号媒介基板である変換基板433に直接接続されており、芯線412の他端412dは変換基板433を貫通し、芯線412の貫通部がはんだ付けされランド部433nが形成されている。このように、リード線411が変換基板433に直接接続されることにより、接続端子が不要となり部品点数を削減できる。また、変換基板と接続端子、接続端子とリード線の2箇所の接続工程を半減することができるため、製造工程を短縮することができる。そして、リード線411が上カバー410に挿入されている部分には隙間を埋めるように封止接着剤412gが充填されており、上カバー410内部の呼吸作用による芯線412を伝わっての上カバー内部への水分侵入を防ぐことができる。
図6(b)に示される実施形態の構成は、図6(a)で示される実施形態と同様である。ただし、本実施形態の信号媒介基板は中継基板533であり、発熱部品は実装されておらず、リード線511を通じて外部回路から供給される駆動電圧および/または半導体センサチップ126により検出される圧力検出信号を、外部回路との中継を行う。このように、圧力検出部120と信号送出部530とを別々に組み立てておき、可撓性結線材132で接続し一体化することで、狭い空間で直接リードピン128とリード線511の芯線512を接続するといった難しい工程を経ることがないため、作業性の改善、生産性の向上を図ることができる。
<圧力センサの組み立て工程>
次に、圧力センサ200~500の組み立て工程について説明する。なお、前述の圧力センサ100と同様の工程は説明を省略する。
圧力検出部120の複数のリードピン128と、信号送出部230~530の信号媒介基板(変換基板または信号中継基板)とを、それぞれ上方を向くように並列配置させ、可撓性結線材132の一方及び他方を、複数のリードピン128及び信号媒介基板上の金属プレート135の表面上にそれぞれレーザ溶接により接合させる。さらに、圧力検出部120と信号送出部230~530とを、湾曲又は屈曲した可撓性結線材132を介して、同一軸線上に対向配置させ、圧力検出部120と信号送出部230~530との間に、ブチルゴムシール142を挟持させる。そして、圧力検出部120側から防水ケース215~515を装着し、上カバー210~510の周囲と防水ケース215~515の間に封止材216~516を充填し、当該封止材が硬化するまで保持状態を保つ。これにより、シール部材であるブチルゴムシール142が、圧力検出部120の検出部ハウジング121の上端面および信号送出部230~530の上カバー210~510の下端面の間に挟持され十分変形し高いシール性を有した状態を保つことができる。また、防水ケース215~515内側のフランジ部とベースプレート112とを密着させ、封止材216~516が下部から漏れるのを防止できる。以上により、流体導入部110、圧力検出部120、及び、信号送出部230~530を、一体的に固定させる。
以上のような構成によれば、変換基板を圧力センサ内部に設ける構成において、圧力センサ外径の増加を抑制できる圧力センサを提供することができる。
100 圧力センサ
110 流体導入部
111 継手部材
112 ベースプレート
120 圧力検出部
121 検出部ハウジング
122 ダイヤフラム
123 保護カバー
124 ハーメチックガラス
124A 液封室
125 支柱
126 半導体センサチップ
127 電位調整部材
128 リードピン
129 オイル充填用パイプ
130 信号送出部(本体)
131 コネクタハウジング
131a 基板収容部
131a1 基板対向面
131b コネクタ接続部
131c 隔壁部
131e 接着剤溜まり領域
131w 接着剤溜まり壁面
132 可撓性結線材
133 変換基板
133a 一端面
133b 他端面
133f 開口部
133g 放熱性接着剤
133h 発熱部品
133l リード
133n ランド部
134a 接続端子
134b 接続端子
134c 接続端子
134d 一端部
134e 他端部
134f 段差
135 金属プレート
136 基板回り止め
140 接続部材
141 カシメ板
142 ブチルゴムシール
142a 上層
142b 中間層
142c 下層
151 絶縁シート
152 絶縁接着剤
210,310,410,510 上カバー
210a,310a,410a,510a 基板収容部
211,311,411,511 リード線
212,312,412,512 芯線
215,315,415,855 防水ケース
216,316,416,516 封止材
213 接続端子
213g 端子接着剤
233 変換基板
233h 発熱部品
233g 放熱接着剤
313 接続端子
313g 端子接着剤
333 中継基板
412g 封止接着剤
433 変換基板
433h 発熱部品
433g 放熱接着剤
512g 封止接着剤
533 中継基板

C 中心軸線
L 変換基板とハウジングとの中心軸線方向の距離
S 内部空間
t ブチルゴムシールの厚さ

Claims (22)

  1. 圧力室と、前記圧力室に導入される流体の圧力を検出する半導体センサチップと、前記半導体センサチップを収容する検出部ハウジングと、を有する圧力検出部と、
    前記圧力検出部に隣接し、接続端子、および、コネクタハウジングを有する信号送出部と、
    を備え、
    前記検出部ハウジングの上端面と前記コネクタハウジングの下端面とによってシール部材を圧縮しシール構造とすることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記信号送出部は、外部回路との入出力信号の接続を行うための信号媒介基板をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記信号媒介基板は前記半導体センサチップに前記外部回路から供給される駆動電圧および/または前記半導体センサチップにより検出される圧力検出信号を前記外部回路に応じた出力に変換を行う変換基板であることを特徴とする、請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記信号媒介基板は前記半導体センサチップに前記外部回路から供給される駆動電圧および/または前記半導体センサチップにより検出される圧力検出信号を、前記外部回路との中継を行う中継基板であることを特徴とする、請求項2に記載の圧力センサ。
  5. 前記シール部材は上層、中間層および下層の3層からなり、前記上層および前記下層が粘着性を有することにより両面粘着性であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  6. 前記検出部ハウジングおよび前記コネクタハウジングの両方を収容するカシメ部材をさらに備え、当該カシメ部材の端部をカシメることにより、前記圧力検出部と前記信号送出部とを圧縮固定し、前記シール部材を圧縮することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  7. 前記検出部ハウジングおよび前記コネクタハウジングの両方を収容するカシメ部材をさらに備え、当該カシメ部材の端部をカシメることにより、前記圧力検出部と前記信号送出部とを圧縮固定し、前記シール部材を圧縮することを特徴とする、請求項5に記載の圧力センサ。
  8. 粘着性を有する絶縁シートが絶縁接着剤によって、前記検出部ハウジングの上端面に接着され、前記シール部材が前記絶縁シートを介して前記検出部ハウジングの上端面に密着することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  9. 粘着性を有する絶縁シートが絶縁接着剤によって、前記検出部ハウジングの上端面に接着され、前記シール部材が前記絶縁シートを介して前記検出部ハウジングの上端面に密着することを特徴とする、請求項7に記載の圧力センサ。
  10. 前記シール部材はブチルゴムから成ることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  11. 前記シール部材はブチルゴムから成ることを特徴とする、請求項9に記載の圧力センサ。
  12. 圧力室と、前記圧力室に導入される流体の圧力を検出する半導体センサチップと、前記半導体センサチップを収容する検出部ハウジングと、を有する圧力検出部と、
    前記圧力検出部に隣接し、上カバーを有する信号送出部と、
    前記圧力検出部と前記信号送出部を収容する防水ケースと、当該防水ケース内部で前記圧力検出部と前記信号送出部とを封止する封止材と、
    を備え、
    前記検出部ハウジングの上端面と前記上カバーの下端面とによってシール部材を圧縮しシール構造とすることを特徴とする圧力センサ。
  13. 前記信号送出部は、前記上カバー内部に外部回路との入出力信号の接続を行うための信号媒介基板と、当該信号媒介基板を収容する基板収容部を有することを特徴とする、請求項12に記載の圧力センサ。
  14. 前記信号媒介基板は前記半導体センサチップに前記外部回路から供給される駆動電圧および/または前記半導体センサチップにより検出される圧力検出信号を前記外部回路に応じた出力に変換を行う変換基板であることを特徴とする、請求項13に記載の圧力センサ。
  15. 前記信号媒介基板は前記半導体センサチップに前記外部回路から供給される駆動電圧および/または前記半導体センサチップにより検出される圧力検出信号を、前記外部回路との中継を行う中継基板であることを特徴とする、請求項13に記載の圧力センサ。
  16. 前記シール部材は上層、中間層および下層の3層からなり、前記上層および前記下層が粘着性を有することにより両面粘着性であることを特徴とする、請求項12から15のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  17. 前記防水ケース内部に前記封止材を充填した後、前記封止材が硬化するまで前記検出部ハウジングと前記上カバーを保持することにより、前記検出部ハウジングと前記上カバーとの押圧状態が保持されることを特徴とする、請求項12から15のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  18. 前記防水ケース内部に前記封止材を充填した後、前記封止材が硬化するまで前記検出部ハウジングと前記上カバーを保持することにより、前記検出部ハウジングと前記上カバーとの押圧状態が保持されることを特徴とする、請求項16に記載の圧力センサ。
  19. 粘着性を有する絶縁シートが絶縁接着剤によって、前記検出部ハウジングの上端面に接着され、前記シール部材が前記絶縁シートを介して前記検出部ハウジングの上端面に密着することを特徴とする、請求項12から15のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  20. 粘着性を有する絶縁シートが絶縁接着剤によって、前記検出部ハウジングの上端面に接着され、前記シール部材が前記絶縁シートを介して前記検出部ハウジングの上端面に密着することを特徴とする、請求項18に記載の圧力センサ。
  21. 前記シール部材はブチルゴムから成ることを特徴とする、請求項12から15のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  22. 前記シール部材はブチルゴムから成ることを特徴とする、請求項20に記載の圧力センサ。
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