JP2023524688A - フレーバー粒子、その製造方法及びフレーバーを安定させるための使用 - Google Patents

フレーバー粒子、その製造方法及びフレーバーを安定させるための使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、フレーバー付与の分野に関する。本発明は、フレーバー、アルロース及び担体を含むフレーバー粒子、それを含むフレーバー付与された物品、並びにその製造方法及びその使用に関する。

Description

本発明は、フレーバー付与の分野に関する。本発明は、フレーバー、アルロース及び担体を含むフレーバー粒子、それを含むフレーバー付与された物品、並びにその製造方法及びその使用に関する。
背景技術
フレーバーデリバリーシステムについての消費者の需要はますます重要であり、新たなデリバリーシステムの開発の推進力となっている。
粒子の形でのフレーバーデリバリーシステムは、投与、取り扱い及び準備が容易であるため、フレーバーの分野において慣用的に使用されている。
しかし、フレーバー産業が直面する問題の1つに、特に酸化されやすいフレーバーをカプセル化する場合の活性成分の酸化がある。この酸化は、消費者に対して不快な異臭(off-flavors)又はオフノート(off-notes)をもたらす。さらに、この酸化現象によって、保存時の最終製品の寿命の予測が困難になる。例えば、特に酸素に敏感である柑橘類のフレーバーについて、噴霧乾燥した柑橘類のフレーバーの貯蔵寿命は一般に12か月を超えることはない。実際に、リモネンは多くの柑橘類油、特にオレンジ油の主要な化合物として存在することが公知である。酸素に曝された場合に、リモネンが反応してエポキシド、アルコール、ケトンを生じ、フレーバー油のオフノートの原因となる。リモネンは、リモネンオキシド(リモネンエポキシドとも言われる)に分解され、さらにカルベオール及びカルボンに分解される。
さらなる問題の1つは、天然成分に対する消費者の需要である。
さらなる問題の1つは、低糖又は無糖のデリバリーシステム及び成分に対する消費者の需要である。例えば、世界人口の平均体重が増え続けていること、及び砂糖の消費量の増加に伴う体重関連疾患は、個々の人間だけでなく、公衆衛生システムにとっても大きな問題であると考えられている。
さらなる問題の1つは、フレーバーデリバリーシステムの貯蔵安定性及び/又はデリバリーシステム中のフレーバーの保持、特に、それを食品又は飲料へ適用する前のデリバリーシステム中のフレーバーの貯蔵安定性及び/又は保持である。例えば、フレーバーは、それを使用する前に可能な限りデリバリーシステム内に保持されること、又は言い換えれば、デリバリーシステムから漏出しないことが望ましい。
さらなる問題の1つは、フレーバーデリバリーシステムからのフレーバーの迅速な提供にある。例えば、フレーバー付与された製品又は飲料を調製する時間を短縮するために、デリバリーシステム中のフレーバーが食品又は飲料にできるだけ早く提供されることが望ましい。
本発明は、上述の問題のいくつか、好ましくは全てに対する解決策を提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、
- フレーバー、
- アルロース及び
- 担体、
- 任意に乳化剤、及び
- 任意に甘味料
を含むフレーバー粒子に関する。
特定の実施形態において、本発明によるフレーバー粒子は非晶質粒子である。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は、25℃以上、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上のガラス転移温度を有する。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、120℃以下、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下のガラス転移温度を有する。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、25℃超120℃未満、好ましくは35℃超100℃未満、より好ましくは40℃~90℃のガラス転移温度を有する。ガラス転移温度は、当業者に公知である標準的な方法により、例えば示差走査熱量計Q2000(TA Instruments、New Castle、DE、USA)を使用することにより測定できる。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は固体の顆粒状である。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は自由流動性である。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は、30μm以上、好ましくは50μm以上の平均粒径を有する。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、5000μm以下、好ましくは2000μm以下、より好ましくは1000μm以下の平均粒径を有する。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、30~5000μm、好ましくは50~2000μm、より好ましくは50~1000μmの平均粒径を有する。平均粒子サイズは、当業者に公知である標準的な方法によって、例えばTornado Dry Powder Module(Beckman Coulter Inc.、Miami、FL)を備えたBeckman Coulter Laser Diffraction Particle Size Analyzer(Coulter LS 13320)を使用することによって測定できる。
本発明によるフレーバー粒子は、フレーバーを含む。
「フレーバー」に関しては、本明細書において、フレーバー又はフレーバー付与組成物は、フレーバー配合物の調製のために用いられるフレーバー成分、又はフレーバー成分、溶媒もしくは補助剤の混合物であり、すなわち、その感覚刺激特性、特にそのフレーバー及び/味を付与、改良又は改質するために食用組成物又は咀嚼可能な組成物(飲料を含むが、これに限定されない)に添加されることを意図した成分の特定の混合物であると解される。フレーバー成分は、当業者に周知であり、かつそれらの性質は、本明細書において詳細に記載されていることは保証されず、いずれにしても網羅的には記載されていない。当業者は、一般の知識に基づいて、及び任意の使用又は適用及び達成するために所望された感覚刺激性効果に従って、フレーバー成分を選択することができる。
特定の実施形態において、フレーバーは、食品及び/又は飲料での使用に適している。特定の実施形態において、フレーバーは、食品及び飲料での使用に適しており、その際フレーバーは酸化及び/又は酸分解を受けやすい。
特定の実施形態において、フレーバーは、2以上のlog P値を有する。log Pは、分配係数(P)の対数(log)を示し、特にイオン化されていない溶質について、2つの溶媒(液相の二相)間の溶質の濃度の特定の比率を定義する。当業者は、log Pを決定及び測定することができる。
本発明によるフレーバー粒子について使用できる典型的なフレーバーは、天然に生じる主な酸がクエン酸であるフルーツに由来するフレーバー、又はそのようなフルーツを基礎とするフレーバーであり、例えば、柑橘フルーツ(例えばレモン、ライム)、リモネン、ストロベリー、オレンジ、及びパイナップルを含むが、これらに制限されない。一実施形態において、フレーバーは、直接フルーツから抽出されたレモン、ライム又はオレンジのジュースである。フレーバーの他の実施形態は、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム、シトロン、クレメンタイン、マンダリン、タンジェリン及びあらゆる他の柑橘フルーツ、又はそれらの変種もしくは雑種から抽出されたジュース又は液体を含む。特定の実施形態において、フレーバーは、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム、シトロン、クレメンタイン、マンダリン、タンジェリン、あらゆる他の柑橘フルーツ又はそれらの変種もしくは雑種、ザクロ、キウイフルーツ、スイカ、リンゴ、バナナ、ブルーベリー、メロン、ショウガ、ピーマン、キュウリ、パッションフルーツ、マンゴー、ナシ、トマト、及びイチゴから抽出又は蒸留した液体を含む。
特に好ましい実施形態において、フレーバーは、オレンジ、レモン又はライムである。
さらなる特定の実施形態において、フレーバーは、シトラール及び/又はリモネンを含む。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)1質量%以上、好ましくは5質量%以上、及びより好ましくは10質量%以上の量のフレーバーを含む。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)40質量%以下、及び好ましくは30質量%以下の量のフレーバーを含む。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)1~40質量%、好ましくは5~30質量%、より好ましくは10~30質量%の量でフレーバーを含む。
本発明によるフレーバー粒子は、アルロースをさらに含む。
本明細書において、「アルロース」とは、(3R,4R,5R)-1,3,4,5,6-ペンタヒドロキシヘキサン-2-オンとのIUPAC名を有する化合物と理解される。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)1質量%以上、好ましくは5質量%以上のアルロースを含む。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)40質量%以下、好ましくは30質量%以下の量のアルロースを含む。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)1~40質量%、好ましくは5~40質量%、より好ましくは5~30質量%の量でアルロースを含む。
本発明によるフレーバー粒子は、担体をさらに含む。
特定の実施形態において、担体は、フレーバーの観点から実質的に中性である、すなわち、フレーバー付与成分の感覚刺激特性を著しく変化させない。
特定の実施形態において、担体は、固体担体である。
特定の実施形態において、担体は、バイオポリマーである。
特定の実施形態において、担体は、食品グレードのバイオポリマーである。
特定の実施形態において、担体は、水溶性の食品グレードのバイオポリマーである。
特定の実施形態において、担体は、デンプン誘導体、ゴム、繊維、多糖類、タンパク質、可溶性粉末、又はそれらの混合物である。
「デンプン誘導体」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。加工デンプンとしても公知であるデンプン誘導体は、天然デンプンを酵素的、物理的、又は化学的に処理してその特性を変えることによって調製される。デンプン誘導体の特定の例は、マルトデキストリン、デキストリン、難消化性デンプン、ヒドロキシプロピル化デンプン、リン酸デンプンリン酸、オクテニルコハク酸デンプン、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、アセチル化リン酸架橋デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン及びアセチル化酸化デンプンを含む。「ゴム」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。ゴムは、植物源、海藻、及びバクテリア発酵から得られる。ゴムの特定の例は、アラビアゴム、トラガカントゴム、カラヤゴム、ガッティゴム、オクラゴム、グルコマンナン、ジェランゴム、アルギン酸塩などを含む。「繊維」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。それらは人体の酵素により消化できない。繊維の特定の例は、イヌリン、フラクトオリゴ糖、ベータグルカン、アラビノガラクタン、グルコマンナン、オオバコ、可溶性トウモロコシ繊維などを含む。「多糖類」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。多糖類の特定の例は、タマリンド種子多糖類、大豆多糖類、ガラクトマンナン、キシログルカン、カラギーナン、ペクチン、カードラン、アラビナン、アラビノグラクタンなどを含む。「タンパク質」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。タンパク質の特定の例は、エンドウ豆タンパク質、大豆タンパク質、レンズマメタンパク質、ひよこ豆タンパク質、米タンパク質、ジャガイモタンパク質、そら豆タンパク質、緑豆タンパク質、キャノーラタンパク質などを含む。「可溶性粉末」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。可溶性粉末は、その溶解性及び機能性を高めるために化学的、物理的、又は酵素的に処理した粉末である。可溶性粉末の特定の例は、可溶性米粉、可溶性玄米粉、麹米などを含む。
特定の実施形態において、担体は、加工デンプン、マルトデキストリン又はそれらの混合物である。
一実施形態に従って、粒子は、スクロース及び/又はグルコースを含まない。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)20質量%以上、好ましくは30質量%以上、及びより好ましくは40質量%以上の量の担体を含む。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)98質量%以下、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下の量の担体を含む。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)20~98質量%、好ましくは30~85質量%、より好ましくは40~80質量%の量で担体を含む。
特定の実施形態において、フレーバー対担体の質量比は、1:2~1:9、好ましくは1:2.5~1:8(w/w)である。
特定の実施形態において、フレーバー対アルロースの質量比は、1:1~1:0.01、好ましくは1:0.8~1:0.1(w/w)である。
特定の実施形態において、アルロース対担体の質量比は、1:2~1:40、好ましくは1:5~1:30(w/w)である。
本発明によるフレーバー粒子は、乳化剤をさらに含んでよい。
「乳化剤」という用語に関しては、本明細書において、その動力学的安定性を高めることによってエマルションを安定化する物質として理解される。
特定の実施形態において、乳化剤は、加工デンプン、ゴム、タンパク質、低分子界面活性剤、植物抽出物、サポニン、植物由来タンパク質、タンパク質加水分解物、柑橘類繊維、テンサイ繊維又はそれらの混合物である。
「加工デンプン」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。加工デンプンの特定の例は、ヒドロキシプロピル化デンプン、リン酸デンプンリン酸、オクテニルコハク酸デンプン、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、アセチル化リン酸架橋デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン及びアセチル化酸化デンプンを含む。「ゴム」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。ゴムの特定の例は、アラビアゴム、カラヤゴム、ガッティゴム、トラガカントゴム、オクラゴムなどを含む。「タンパク質」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。タンパク質の特定の例は、エンドウ豆タンパク質、大豆タンパク質、レンズマメタンパク質、ひよこ豆タンパク質、米タンパク質、ジャガイモタンパク質、そら豆タンパク質、緑豆タンパク質、キャノーラタンパク質などを含む。「低分子界面活性剤」という用語は、当業者にとってその用語の通常の意味を有する。低分子界面活性剤の特定の例は、キラヤサポニン、ユッカサポニン、リン脂質、レシチン、リゾレシチン、ジアセチル酒石酸及びグリセロールの脂肪酸エステル(DATEM)、モノグリセリド及びジグリセリドのクエン酸エステル(CITREM)などを含む。
特定の実施形態において、乳化剤は、加工食品デンプン、アラビアゴム、キラヤサポニン、レシチン、DATEM、CITREM、柑橘類繊維、可溶性米粉、エンドウ豆タンパク質、又はそれらの混合物である。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)0.5質量%以上、好ましくは5質量%以上、及びより好ましくは10質量%以上の量の乳化剤を含む。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)30質量%以下、好ましくは20質量%以下の量で乳化剤を含む。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)1~30質量%、好ましくは5~20質量%、より好ましくは10~20質量%の量で乳化剤を含む。
本発明によるフレーバー粒子は、甘味料をさらに含んでよい。
「甘味料」という用語に関しては、本明細書において、甘味の印象を付与する成分であると理解される。
特定の実施形態において、甘味料は、天然甘味料又は人工甘味料であってよい。
特定の実施形態において、甘味料は、単糖類及び二糖類を除く天然又は人工甘味料である。
特定の実施形態において、甘味料は低血糖甘味料である。低血糖甘味料は、55以下、好ましくは50以下の血糖指数(GI)を有する。
特定の実施形態において、甘味料は、ステビア抽出物、ステビア抽出物のグリコシル化誘導体、グリコシル化ステビオール配糖体(GSG)、スクラロース、D-トリプトファン、NHDC、ポリオール、ステビオシド、レバウジオシドA、タウマチン、モグロシド、モネリン、ネオテーム、アスパルテーム、アリテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、モノアンモニウムグリチルリチネート、カルシウムシクラメート、ナトリウムシクラメート、サッカリンナトリウム、サッカリンカリウム、サッカリンアンモニウム、サッカリンカルシウム、及びそれらの混合物であってよい。
特定の実施形態において、甘味料は天然甘味料である。
本明細書において、「天然甘味料」とは、天然源から得られる甘味料であると理解される。「人工甘味料」とは対照的に、「天然甘味料」は天然源に由来するものであってもよいが、化学合成又はバイオテクノロジープロセスのみによって取得できるものではない。「天然甘味料」は、例えば、天然源、例えば植物を抽出、酵素変換、及び発酵することによって得られる。
特定の実施形態において、天然甘味料は、グリコシル化ステビオール配糖体(GSG)、ステビア抽出物、ステビオール配糖体、ルブソシド、レバウジオシド、モグロシド、羅漢果抽出物、又はそれらの混合物であってよい。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)1質量%以上、又は5質量%以上の甘味料を含む。特定の実施形態において、粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)30質量%以下、好ましくは20質量%以下の量の甘味料を含む。特定の実施形態において、フレーバー粒子は、(フレーバー粒子の合計質量に対して)1~30質量%、好ましくは5~20質量%の量で甘味料を含む。
特定の実施形態において、フレーバー粒子は、水をさらに含んでよい。
フレーバー粒子は、フレーバー粒子が依然として固体粒子の形であり、液体の形にはならないような量でのみ、水を含んでよいことが理解される。
特定の実施形態において、本発明によるフレーバー粒子は、安定なフレーバー粒子である。本明細書において、「安定なフレーバー粒子」とは、フレーバー粒子が、乾燥した環境において室温で少なくとも12ヶ月間、官能性能の損失に対して安定していることを意味する。
さらに、本発明は、本明細書において前記したフレーバー粒子及び任意にフレーバーベース物品を含む、フレーバー付与された物品に関する。
フレーバー付与された物品又はフレーバー付与された製品は、飲料又は食品であってよい。
特定の実施形態において、フレーバー付与された物品は、飲料、液体乳製品、調味料、焼成製品、フロスティング、ベーカリーフィリング、キャンディー、チューインガム及び他の食品生成物にフレーバーを提供するために適していてよい。
食品が粒子状又は粉末状の食品である場合には、乾式混合によって乾燥粒子をそれらに容易に添加することができる。典型的な食品は、インスタントスープ又はソース、朝食用シリアル、粉ミルク、ベビーフード、粉末飲料、粉末チョコレート飲料、スプレッド、粉末シリアル飲料、チューインガム、発泡タブレット、シリアルバー、及びチョコレートバーからなる群から選択される。粉末食品又は飲料は、製品を水、牛乳及び/又はジュース、又は他の水性液体で液体に戻した後に消費されるように意図されていてよい。
飲料は、コーラ、レモン-ライム、ルートビア、ヘビーシトラス(“デュータイプ”)、フルーツフレーバー及びクリームソーダを含む炭酸ソフトドリンク;粉末ソフトドリンク、並びに液体濃縮物、例えばファウンテンシロップ及びコーディアル;コーヒー及びコーヒー系ドリンク、コーヒー代用品及びシリアル系飲料;ドライミックス製品及びすぐ飲める紅茶(ハーブ及び茶葉ベース)を含む茶;フルーツジュース及び野菜ジュース及びジュースフレーバー飲料並びにジュースドリンク、ネクター、濃縮物、パンチ及び“エード”;炭酸及び無炭酸の加糖及びフレーバー水;スポーツ/エナジー/健康ドリンク;ビール及び麦芽飲料、サイダー及びワイン(無炭酸、スパークリング、酒精強化ワイン及びワインクーラー)を含むアルコール飲料とアルコールフリー及び他の低アルコール製品;加熱(煎じ出し、加熱殺菌、超高温度、オーム加熱又は工業用無菌殺菌)及び熱充填包装で加工した他の飲料;並びに濾過又は他の保存技術を介して製造した清涼充填製品を含むが、これらに制限されない。
液体乳製品は、凍結していない、部分的に凍結した及び凍結した液体乳製品、例えばミルク、アイスクリーム、ソルベ及びヨーグルトを含むが、これらに制限されない。調味料は、ケチャップ、マヨネーズ、サラダドレッシング、ウスターソース、フルーツフレーバーソース、チョコレートソース、トマトソース、チリソース、及びマスタードを含むが、これらに制限されない。
焼成製品は、ケーキ、クッキー、ペーストリー、パン、ドーナツ等を含むが、それらに制限されない。
ベーカリー用フィリングは、低pH又は中性pHのフィリング、高、中、又は低固形分のフィリング、フルーツ又はミルクベース(プリンタイプ又はムースタイプ)のフィリング、ホットまたはコールドメイクアップフィリング、及び無脂から全脂肪のフィリングを含むが、それらに制限されない。
適したフレーバーベースの物品は、任意の食品ベースで、例えば食品又は飲料であってよい。適した食料ベース、例えば食品又は飲料品は、油で揚げられるか揚げられていないか、及び冷凍されているか冷凍されていないか、低脂質であるか低脂質でないか、マリネにされるか、衣を付けられるか、冷蔵されるか、水分を抜かれるか、インスタントであるか、缶詰めにされるか、もどされるか、レトルトにされるか、又は保存されてよい。前記食品ベースの典型的な例は以下を含む:
- 調味料又は香辛料、例えばストック、塩味キューブ、粉末ミックス、フレーバーオイル、ソース(例えばレリッシュ、バーベキューソース、ドレッシング、グレービーソース、サワーソース)、サラダドレッシング又はマヨネーズ;
- 肉ベースの製品、例えば鶏肉、牛肉又は豚肉ベースの製品、シーフード、すり身、又は魚肉ソーセージ;
- スープ、例えばすまし汁、クリームスープ、鶏肉又は牛肉のスープ、又はトマトもしくはアスパラガスのスープ;
- 炭水化物ベースの製品、例えばインスタントラーメン、米、パスタ、ジャガイモのフレーク又は揚げ物、麺、ピザ、トルティーヤ、ラップ;
- 乳製品又は脂肪製品、例えばスプレッド、チーズ、レギュラー又は低脂肪マーガリン、バター/マーガリンブレンド、バター、ピーナッツバター、ショートニング、プロセスチーズ又はフレーバーチーズ;
- 塩味のある食品、例えばスナック、ビスケット(例えばチップス又はクリスプ)又は卵製品、ポテト/トルティーヤチップス、電子レンジ用ポップコーン、ナッツ、ブレッツェル、餅、煎餅など;
- 模倣品、例えば乳製品(例えば、油、脂肪及び増粘剤から作られた改質チーズ)又は魚介類もしくは肉(例えば菜食肉代用品、野菜バーガー)の類似品;又はペットもしくは動物の食べ物。
フレーバー粒子は、当業者に通常の技術の1つにより容易に選択される任意の適した方法により製造されてよい。前記方法の制限されない例は、押し出し、噴霧乾燥等を含む。
一実施形態において、フレーバー粒子は、噴霧乾燥によって調製される。
他の実施形態において、フレーバー粒子は、押出成形、好ましくは二軸スクリュー押出成形又はホットメルト押出成形によって調製される。
さらに、本発明は、前記フレーバー粒子の製造方法に関し、その際フレーバー粒子は、
a)フレーバー、アルロース、担体、及び任意に甘味料を、任意に二軸スクリュー押出機で混合するステップ、
b)任意に、得られた混合物を水中で、任意に乳化剤の存在下で均質化するステップ、
c)任意に、得られた任意に均質化した混合物を、好ましくは噴霧乾燥により乾燥するステップ
により製造される。
本発明による方法は、フレーバー、アルロース及び担体を混合するステップi)を含む。
本明細書において、フレーバー、アルロース、及び担体は、当業者に公知の任意の混合手段によって混合できることが理解される。
特定の実施形態において、アルロース及び担体を事前に混合し、続いてフレーバーを添加する。
特定の実施形態において、アルロース及び担体を水に溶解し、続いてフレーバーを添加する。
特定の実施形態において、甘味料を添加する場合に、アルロース、担体及び甘味料を事前に混合し、続いてフレーバーを添加する。
特定の実施形態において、甘味料を添加する場合に、アルロース、担体及び甘味料を水に溶解し、続いてフレーバーを添加する。
特定の実施形態において、アルロース、担体及びフレーバーを、押出機、特に二軸スクリュー押出機で混合する。
特定の実施形態において、アルロース、担体、フレーバー及び任意に水を、押出機、特に二軸スクリュー押出機内で潤滑剤と混合する。
特定の実施形態において、得られた混合物は、押出機、特に二軸スクリュー押出機から、好ましくは0.1~1mm、好ましくは0.3~0.9mm、より好ましくは0.7mmの範囲の直径の孔を含むダイプレートを通して押し出して、押し出した粒子を得る。
特定の実施形態において、押し出した粒子は、好ましくは200~1200μm、より好ましくは400μm~1000μmでさらにふるいにかける。
本発明による方法は、得られた混合物を水中で均質化する任意のステップii)を含む。
得られた混合物に関しては、本明細書において、ステップi)の得られた混合物と理解される。
特定の実施形態において、得られる混合物の均質化を、乳化剤の存在下で実施する。
本発明による方法は、得られた任意に均質化した混合物を乾燥させる任意のステップiii)を含む。
特定の実施形態において、乾燥を噴霧乾燥によって実施する。
さらに、本発明は、フレーバーを安定化するための、本明細書において前記した粒子の使用に関する。
言い換えれば、本発明は、本明細書において前記したようにフレーバーを粒子に組み込むことによってフレーバーを安定化する方法に関する。
フレーバー及び粒子の定義は、本明細書において前記したものと同一である。
特定の実施形態において、粒子は、環境の影響、例えば周囲空気による酸化からフレーバーを安定化させる。
さらに、本発明は、フレーバー付与した物品又はフレーバーベースの物品に対してフレーバーの印象を改変、増強、付与又は改善するための、本明細書において前記したフレーバー粒子の使用に関する。
言い換えれば、本発明は、本明細書において前記したフレーバー粒子を添加することによって、フレーバー付与した物品又はフレーバーベースの物品のフレーバー印象を改変、増強、付与又は改善する方法に関する。
フレーバー及び粒子の定義は、本明細書において前記したものと同一である。
1) 噴霧乾燥によって得られるアルロース含有フレーバー粒子
高圧ホモジナイザー及び高圧ノズル噴霧器を備えたボックス型乾燥機(Ernest D.Menold Inc.、Lester、PA、USA)を使用して、噴霧乾燥させたオレンジ油フレーバー粒子を製造した。乾燥器は、20kg/時の水分蒸発能力を有する。バッチサイズは、全ての噴霧乾燥させたフレーバー粒子について10kgであった。
第一のアルロース及び粉末成分を、Lightnin(登録商標)混合器を有するスチームジャケットケトルで水に溶解した。50%(w/w)の固形分が得られるように水の量を決定した。このマトリックス溶液を65℃で30分間混合して、材料を完全に水和させた。
そして、オレンジ油を添加し、5分間混合してプレエマルションを形成した。得られた粗いエマルションを、Manton-Gaulin Company社(Boston、MA、USA)の2段階高圧GaulinM12ホモジナイザーに14MPa(第1段階)及び1.4MPa(第2段階)で通過させた。
最後に、均質化したエマルションを7MPaで噴霧し、乾燥器の入口及び出口の空気温度をそれぞれ180~190℃及び70~80℃に維持した。
その試料を、保持された含油量及びガラス転移温度の分析のために収集した。
TD-NMRによる含油量測定
時間領域核磁気共鳴(TD-NMR、Minispec mq20、Bruker、Billerica、USA)を、以前の研究(Hafner、Dardelle、Normand,&Fieber、2011)において記載されたようにオレンジ油の含油量測定のために使用した。
装置の設定は、スピンエコーで4回のスキャン、20秒のリサイクル遅延、及び0.05秒のサンプリングウィンドウであった。
オレンジ油の検量線を、5つの異なる濃度の割っていないオレンジ油を使用して作成した。測定を重複して実施し、平均を報告する。
ガラス転移温度の測定
ガラス転移温度(T)の測定を、示差走査熱量計Q2000(TA Instruments、New Castle、DE、USA)で実施した。
少量の試料(5~1mg)を、密閉アルミニウム皿(Tzero、T161003)で密封した。そのプログラムは、次のステップからなった:-20℃で5分間平衡化し、10℃/分で100℃まで上昇させ、-20℃まで冷却し、-20℃で5分間等温を保持し、そして10℃/分で100℃まで上昇させた。
装置を、インジウムの溶融温度及び融解エンタルピーについて較正した(Standard Reference Material 2232、National Institute of Standards and Technology、Gaithersburg、MD)。
ガラス転移温度を、2番目の加熱ランプ(再スキャン)の変曲点として採用した。全ての試料を3回測定し、平均値を報告する。
表1は、それぞれグルコース、スクロース、及びアルロースを含む噴霧乾燥したオレンジフレーバーの配合を示す。アルロースで作成した試作品(実施例C及びD)は、グルコース(実施例A)又はスクロースで作成した試作品(実施例B)と比較して、同一かそれ以上のオレンジ油の保持を達成した。全ての試作品は、室温をはるかに超える高いガラス転移温度を有し、保管中の物理的及び化学的安定性を保証する。
Figure 2023524688000001
a アラビアゴムInstantgumTM AA、Nexira、NJ、USA。
b 18のデキストロース当量(DE)値(18DE、M=1030g mol-1として公知である)、及び10DE(M=1500g mol-1)のマルトデキストリン。これらのマルトデキストリンの数平均分子量(M)は、サイズ排除クロマトグラフィーによって測定した;マルトデキストリンは、Cargill(MN、USA)社から購入した。
c アルロースASTRAEA(登録商標)、Ingredion、NJ、USA。
同様に、噴霧乾燥したオレンジフレーバーを、アラビアガムとアルロースとのブレンド(実施例I及びJ)、アラビアガムとスクロースとのブレンド(実施例K及びL)、エンドウ豆タンパク質とアルロースとのブレンド(実施例M及びN)、及び異なる比率でのエンドウ豆タンパク質とスクロースとのブレンド(実施例O及びP)を用いて調製した(表2参照)。これらの担体はマルトデキストリンを含まない。アラビアゴム及びエンドウ豆のタンパク質は、乳化剤と担体の双方の役割を果たす。アラビアガム及びエンドウ豆のタンパク質は、マルトデキストリンよりも粘性がある。したがって、アラビアゴム及びエンドウ豆タンパク質を含むフィードエマルションについて、それぞれ40%及び30%のフィード固形分を調製した。
表2に示すように、アルロースを含む全ての粉末は、スクロースを含む対応する粉末よりも高い保持された含油量を示した。したがって、小さな糖としてのアルロースは、スクロースと比較して、噴霧乾燥中の油のカプセル化を強化する。アラビアガムと比較して、エンドウ豆タンパク質を含む粉末の残留油分がわずかに低いのは、主に粘度が高く、フィード固形分が少ないためである。これらのデータは、アラビアゴム及びエンドウ豆タンパク質の双方が、噴霧乾燥によるフレーバーのカプセル化のためにアルロースと一緒に使用できることを明確に示しており、その際スクロースと比較してアルロースについてより高い油の保持が達成される。
Figure 2023524688000002
a アラビアゴムInstantgumTM AA、Nexira、NJ、USA。
b エンドウ豆タンパク質PurisPea 870H、Cargill、MN、USA。
c アルロースASTRAEA、Ingredion、NJ、USA。
d N/A(該当なし)、これらの試料についてガラス転移温度を測定しなかった。
2) 二軸スクリュー押出機によって得られるアルロース含有フレーバー粒子
BC-21同時回転二軸スクリュー押出機(Clextral、Firminy France、L/D=32)を使用して、一重のコールドプレスオレンジ油を固体の微粒子形にカプセル化した。
全ての糖及び粉末成分を事前にブレンドし、そしてロス・イン・ウェイトフィーダーにより8.0~9.0kg/hrの流量で押出機に供給した。
オレンジ油を、押出機に注入した。
少量の潤滑剤及び水を押出機に注入して、ガラス転移温度(Tg)約40℃を有する押出粒子を得た。押出機バレルの温度設定点は、20~100℃の範囲であった。スクリュー速度は500rpmで一定に維持した。炭水化物溶融物を、直径0.7mmの孔を有するダイプレートを通して押し出した。
定常状態の押出条件を確立した後に、粒子を、回転刃/ナイフにより切断し、そして粒子を400~1000μmの間でふるい分けした。
その試料を、保持された含油量及びガラス転移温度の分析のために収集した。
表3は、それぞれグルコース、スクロース、及びアルロースを含む押し出した粒子の配合を示す。アルロースで作成した試作品(実施例G及びH)は、グルコース(実施例E)又はスクロースで作成した試作品(実施例F)と比較して、同様のオレンジ油の保持を達成した。全ての試作品は、ガラス転移温度約40℃を有し、室温での保管中の物理的及び化学的安定性を保証する。
Figure 2023524688000003
a 加工デンプンCapsul(登録商標)、Ingredion、NJ、USA。
b 18のデキストロース当量(DE)値(18DE、M=1030g mol-1として公知である)、及び5DE(M=2500g mol-1)のマルトデキストリン。これらのマルトデキストリンの数平均分子量(M)は、サイズ排除クロマトグラフィーによって測定した。双方のマルトデキストリンをCargill社(MN、USA)から購入した。
c アルロースASTRAEA(登録商標)、Ingredion、NJ、USA。
3) 結論
実施例A~Pから、単糖、例えばグルコース、スクロースなどを置き換えるためにアルロースをカプセル化したマトリックスに組み込むことができると結論付けることができる。
アルロースは、油の保持率によって示されるように、他の糖よりも優れたカプセル化性能を達成した。この点に関して、特に、同量のアルロースによる糖、例えばグルコース及びスクロースの置換を比較すると、保持油のパーセンテージによって示されるように、より優れたカプセル化性能が提供されることは注目に値する。
さらに、糖、例えばグルコース及びスクロースをアルロースにより置き換えることにより、フレーバー粒子の血糖指数が低くなる。

Claims (15)

  1. 以下、
    - フレーバー、
    - アルロース、
    - 担体、好ましくは食品グレードのバイオポリマー、
    - 任意に乳化剤、及び
    - 任意に甘味料
    を含むフレーバー粒子。
  2. フレーバー粒子が、25℃超120℃未満、好ましくは35℃超100℃未満、より好ましくは40℃超90℃未満のガラス転移温度を有する、請求項1に記載のフレーバー粒子。
  3. フレーバー粒子が、30~5000μm、好ましくは50~2000μm、より好ましくは50~1000μmの平均粒径を有する、請求項1又は2に記載のフレーバー粒子。
  4. フレーバー粒子が、フレーバー粒子の合計質量に対して、1~40質量%、好ましくは5~30質量%、より好ましくは10~30質量%の量でフレーバーを含む、請求項1から3までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子。
  5. フレーバー粒子が、フレーバー粒子の合計質量に対して、1~40質量%、好ましくは5~40質量%、より好ましくは5~30質量%の量でアルロースを含む、請求項1から4までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子。
  6. フレーバー粒子が、フレーバー粒子の合計質量に対して、20~98質量%、好ましくは30~85質量%、より好ましくは40~80質量%の量で担体、好ましくは食品グレードのバイオポリマーを含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子。
  7. 担体、好ましくは食品グレードのバイオポリマーが、例えばマルトデキストリン、デキストリン又は難消化性デンプンなどのデンプン誘導体;例えばアラビアゴム、トラガカントゴム又はカラヤゴムなどのゴム;例えばイヌリン、フラクトオリゴ糖、ベータグルカン、オオバコ、グルコマンナン又はアラビノガラクタンなどの繊維;多糖類;タンパク質;可溶性小麦粉又はそれらの混合物である、請求項1から6までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子。
  8. フレーバー粒子が、フレーバー粒子の合計質量に対して、0.5~30質量%、好ましくは5~20質量%、より好ましくは10~20質量%の量で乳化剤を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子。
  9. 乳化剤が、加工デンプン、ゴム、タンパク質、低分子界面活性剤、植物抽出物、サポニン、植物由来タンパク質、タンパク質加水分解物、柑橘類繊維、テンサイ繊維又はそれらの混合物である、請求項1から8までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子。
  10. フレーバー粒子が、フレーバー粒子の合計質量に対して、1~30質量%、好ましくは5~20質量%の量で甘味料を含む、請求項1から9までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子。
  11. 甘味料が、天然甘味料、好ましくはGSGもしくはステビア抽出物、又はそれらの混合物である、請求項1から10までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子及び、任意にフレーバーベース物品を含む、フレーバー付与された物品。
  13. 請求項1から11までのいずれか1項に記載のフレーバー粒子の製造方法であって、フレーバー粒子を、
    a)フレーバー、アルロース、担体、及び任意に甘味料を、任意に二軸スクリュー押出機で混合するステップ、
    b)任意に、得られた混合物を水中で、任意に乳化剤の存在下で均質化するステップ、
    c)任意に、得られた任意に均質化した混合物を、好ましくは噴霧乾燥により乾燥するステップ
    により製造する、製造方法。
  14. フレーバーを安定化させるための、請求項1から11までのいずれか1項に記載の粒子の使用。
  15. 請求項1から11までのいずれか1項に記載の粒子にフレーバーを組み込むことによってフレーバーを安定化する方法。
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