JP2023501317A - B細胞悪性腫瘍を処置するためのアカラブルチニブとカピバセルチブとの治療的組み合わせ - Google Patents

B細胞悪性腫瘍を処置するためのアカラブルチニブとカピバセルチブとの治療的組み合わせ Download PDF

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Abstract

本開示は、概して、アカラブルチニブとカピバセルチブとの治療的組み合わせ、並びに対応する処置方法、医薬組成物、及びキットに関する。

Description

本開示は、概して、アカラブルチニブとカピバセルチブとの治療的組み合わせ、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置方法、アカラブルチニブとカピバセルチブとを含む医薬組成物、及びアカラブルチニブとカピバセルチブとを含むキットに関する。
B細胞抗原受容体(BCR)は、びまん性大細胞型B細胞びまん性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、及びB細胞慢性リンパ性白血病を含む、いくつかのB細胞悪性腫瘍の病因に関与している。ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、BCRシグナル伝達複合体の下流にある必須のキナーゼである。アカラブルチニブ(ACP-196としても知られ、4-{8-アミノ-3-[(2S)-1-(ブト-2-イノイル)ピロリジン-2-イル]イミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル}-N-(ピリジン-2-イル)ベンズアミドの化学名によっても知られている)は、医薬品CALQUENCE(登録商標)の医薬品有効成分である選択的共有結合型BTK阻害剤である。CALQUENCE(登録商標)は、再発性又は難治性のマントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、及び小リンパ球性白血病の成人の処置を対象にFDAに承認されており、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症などの他の適応症の処置を対象に現在臨床試験で評価されている。
AKTは、グルコース代謝、アポトーシス、細胞増殖、転写、及び細胞遊走などの複数の細胞プロセスにおいて重要な役割を果たす、セリン/トレオニン特異的プロテインキナーゼである。哺乳動物細胞は、AKT1(プロテインキナーゼBα)、AKT2(プロテインキナーゼBβ)、及びAKT3(プロテインキナーゼBγ)という異なる遺伝子によってコードされる、密接に関連した3つのAKTアイソフォームを発現する。カピバセルチブ(AZD5363としても知られ、(S)-4-アミノ-N-(1-(4-クロロフェニル)-3-ヒドロキシプロピル)-1-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペリジン-4-カルボキサミドの化学名によっても知られている)は、3つのAKTアイソフォーム全ての選択的阻害剤である。カピバセルチブは現在、乳癌及び前立腺癌などの癌の処置に使用するための臨床試験で評価中である。
非ホジキンリンパ腫は、様々な発生段階で「凍結」したリンパ球から生じる広範囲の疾患を表す。非ホジキンリンパ腫の生物学的及び遺伝学的理解は近年増加しているが、再発性/難治性又は侵襲性非ホジキンリンパ腫の処置に対して影響力のある又は治効のある治療法はほとんど現れていない。非ホジキンリンパ腫の疾患関連罹患率及び死亡率と、有効な処置選択肢が少ないことから、現在、依然として高いアンメットメディカルニーズが存在する。
本開示は、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせが、以下に記載されるように、非ホジキンリンパ腫などのB細胞悪性腫瘍を処置するための、特にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の処置における、有効な治療選択肢を提供し得るという予想外の知見に関する。
一態様では、本開示は、同時に、別個に、又は逐次的に投与するための治療的組み合わせに関し、この組み合わせは、式Iの化合物:
Figure 2023501317000002
又はその薬学的に許容される塩と、式IIの化合物:
Figure 2023501317000003
又はその薬学的に許容される塩と、を含む。
別の態様では、本開示は、B細胞悪性腫瘍の処置が必要な対象においてそれを処置する方法に関し、この方法は、式Iの化合物:
Figure 2023501317000004
又はその薬学的に許容される塩の第1の量、及び式IIの化合物:
Figure 2023501317000005
又はその薬学的に許容される塩の第2の量を対象に投与することを含み、第1の量及び第2の量は、合わせて治療有効量を構成する。
別の態様では、本開示は、
式Iの化合物:
Figure 2023501317000006
又はその薬学的に許容される塩と;
式IIの化合物:
Figure 2023501317000007
又はその薬学的に許容される塩と;
薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物に関する。
別の態様では、本開示は、
式Iの化合物:
Figure 2023501317000008
又はその薬学的に許容される塩と;
式IIの化合物:
Figure 2023501317000009
又はその薬学的に許容される塩と、を含むキットに関する。
図1は、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせで72時間処置した後のTMD8細胞及びOCI-LY10細胞の組み合わせシグナルヒートマップ(増殖シグナルの阻害%)を示す。 図2A及び2Bは、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせで2時間又は24時間処置した後のTMD8細胞及びOCI-LY10細胞のウェスタンブロットをそれぞれ示す。 図3は、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置がTMD8ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルの腫瘍体積に及ぼす作用を示す。 図4は、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置後のTMD8ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルにおける、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの定常状態の薬物曝露レベルを示す。 図5は、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置がTMD8ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルの体重に及ぼす作用を示す。 図6は、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置がOCI-ly10ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルの腫瘍体積に及ぼす作用を示す。 図7は、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置がOCI-ly10ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルの体重に及ぼす作用を示す。 図8は、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置が播種性TMD8-luc2ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルの生存期間に及ぼす作用を示す。
I.定義
別段に定義されない限り、本明細書に使用される全ての技術的用語及び科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解される意味と同様の意味を有する。
「組み合わせ」という用語は、2つ以上の薬剤の同時投与、別個の投与、又は逐次的投与を指し得る。一態様では、「組み合わせ」は、同時投与(例えば、単一剤形での両剤の投与)を指し得る。別の態様では、「組み合わせ」は、別個の投与(例えば、別個の剤形での、但し実質的に同時である両剤の投与)を指す。本発明の更なる態様では、「組み合わせ」は、逐次的投与(例えば、第1の薬剤の投与後に遅延があり、続いて第2の薬剤又は更なる薬剤が投与される場合)を指す。投与が逐次的又は別個である場合、後者の成分を投与する際の遅延は、組み合わせの利点を失わないように、長すぎてはならず短すぎてもならない。
「共投与」、「~と組み合わせて」、「同時(simultaneous)」、及び「同時(concurrent)」という用語は、本明細書で使用される場合、2つ以上の医薬品有効成分の対象への投与を包含し、別個の組成物での同時投与、別個の組成物での異なる時点での投与、又は2つ以上の医薬品有効成分が存在する組成物での投与を含む。
「有効量」又は「治療有効量」という用語は、意図される用途(疾患処置を含むがこれに限定されない)を達成するのに十分である、本明細書に記載の化合物又は化合物の組み合わせの量を指す。治療有効量は、意図される用途(インビトロ若しくはインビボ)、又は処置される対象並びに疾患状態(例えば、対象の体重、年齢、及び性別)、疾患状態の重症度、投与方法などに応じて変化する場合があり、当業者によって容易に決定され得る。この用語はまた、標的細胞において特定の応答(例えば、血小板接着及び/又は細胞遊走の低減)を誘発する用量にも適用される。特定の用量は、選択される特定の化合物、従うべき投与レジメン、化合物が他の化合物と組み合わせて投与されるか否か、投与のタイミング、用量が投与される組織、及び化合物が輸送される物理的送達系に応じて変化することとなる。
「治療効果」という用語は、本明細書で使用される場合、治療的利益及び/又は予防的利益を包含する。予防効果には、疾患若しくは状態の出現を遅延させるか若しくはなくすこと、疾患若しくは状態の症状の発症を遅延させるか若しくはなくすこと、疾患若しくは状態の進行を遅らせること、停止させること、若しくは逆転させること、又はそれらの任意の組み合わせが含まれる。
「処置する」、「処置(treating)」、及び「処置(treatment)」という用語は、B細胞悪性腫瘍などの状態、障害、又は疾患の少なくとも一部を軽減し、阻害し、予防し、且つ/又は緩和させることを指す。「B細胞悪性腫瘍の処置」という用語は、ヒトなどの温血動物におけるものを含む、インビトロ処置及びインビボ処置の両方を含む。B細胞悪性腫瘍の処置の有効性は、限定されないが、癌細胞増殖の阻害(癌増殖の逆転を含む);癌細胞死の促進(例えば、アポトーシスの促進又は他の細胞死メカニズムによるもの);症状の改善;処置に対する奏効期間;疾患進行の遅延;及び生存の延長を含む、様々な方法で評価することができる。処置に伴う副作用の性質及び程度に関しても処置を評価することができる。更に、特定の生物学的現象と関連することが公知であるタンパク質の発現又はリン酸化のレベルなどのバイオマーカーに関して、有効性を評価することができる。有効性の他の評価は、当業者に公知である。
「QD」という用語は、1日1回(quaque die)、1日1回(once a day)、又は1日1回(once daily)を意味する。
「BID」という用語は、1日2回(bis in die)、1日2回(twice a day)、又は1日2回(twice daily)を意味する。
「薬学的に許容される塩」という用語は、当該技術分野で公知の様々な有機及び無機対イオンに由来する塩を指す。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸と共に形成され得る。塩が由来し得る無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、及びリン酸が挙げられる。塩が由来し得る有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、及びサリチル酸が挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基及び有機塩基と共に形成され得る。塩が由来し得る無機塩基としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、及びアルミニウムが挙げられる。塩が由来し得る有機塩基としては、例えば、第一級アミン、第二級アミン、及び第三級アミン、天然に存在する置換アミンなどの置換アミン、環状アミン、並びに塩基性イオン交換樹脂が挙げられる。例としては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、及びエタノールアミンが挙げられる。
「薬学的に許容される担体」又は「薬学的に許容される賦形剤」には、あらゆる全ての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤、並びに不活性成分が含まれることが意図される。医薬品有効成分用のこのような薬学的に許容される担体又は薬学的に許容される賦形剤の使用は、当該技術分野で周知である。任意の従来の薬学的に許容される担体又は薬学的に許容される賦形剤は、医薬品有効成分と不適合である場合を除いて、本発明の治療用組成物におけるその使用が企図される。他の薬物などの更なる医薬品有効成分もまた、記載された組成物及び方法に組み込まれ得る。
範囲は、例えば投薬量を記載するために本明細書で使用される場合、範囲の全ての組み合わせ及び副次的組み合わせ、並びにその中の特定の実施形態が含まれることが意図される。
数字又は数値範囲に言及する場合の「約」という用語の使用は、言及される数字又は数値範囲が、実験的変動性内(又は統計的実験誤差内)の近似値であり、したがってその数字又は数値範囲が変動し得ることを意味する。変動は、典型的には記載された数又は数値範囲の0%~15%、好ましくは0%~10%、より好ましくは0%~5%である。
文脈上別段の要求がない限り、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含む(comprising)」という用語は、それらの用語が排他的に解釈されるのではなく包括的に解釈されること、及び以下の特許請求の範囲を含む本特許を解釈する際に、それらの単語の各々がそのように解釈されるのを出願人が意図していることを明確に理解した上で使用される。
本出願で使用される場合、化合物の量は、その化合物の遊離塩基形態での量を指す。
以下の表1に記載される略称は、その表に示される意味を有する。
Figure 2023501317000010
明確にするために、下の表2に、論じられる各化合物に関して本出願の全体にわたって互換的に使用される化合物識別子、化学名、及び構造を要約する。
Figure 2023501317000011
II.治療的組み合わせ、処置方法、及び使用
本開示は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫などの非ホジキンリンパ腫を含む、B細胞悪性腫瘍の処置のための治療的組み合わせ及び対応する方法に部分的に関する。特に、本開示は、B細胞悪性腫瘍を処置するために、アカラブルチニブ又はその薬学的に許容される塩とカピバセルチブ又はその薬学的に許容される塩との治療的組み合わせを、それを必要とする対象に、特にそれを必要とするヒト対象に投与することを含む、処置方法に関する。
アカラブルチニブ又はその薬学的に許容される塩とカピバセルチブ又はその薬学的に許容される塩との治療的組み合わせは、B細胞悪性腫瘍の処置において、いずれかの薬剤単独よりも効果的であり得ることが明らかとなっている。いくつかの実施形態では、以下に論じる組み合わせ及び処置方法は、より大きな効力、副作用の減少、所与の臨床結果を達成するためのより少ない医薬品有効成分の使用、又は他の相乗効果をもたらし得る、相乗効果を示す。そのような組み合わせは、例えば、癌細胞死の促進、癌増殖の阻害(例えば、腫瘍体積の増加の阻害)、及び/又は奏効期間の増加によって、効力を増強させ得る。
実施例で後述される試験結果に反映されるように、カピバセルチブとアカラブルチニブとの組み合わせは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫において、いずれかの薬剤単独よりも広範で高い活性を有する。アカラブルチニブは、いくつかのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞株、特に活性化B細胞(ABC)サブタイプに分類される細胞株において、単剤活性を示している。対照的に、カピバセルチブは、いくつかのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞株、特に胚中心B細胞(GCB)サブタイプに分類され、PTEN欠損を有する細胞株において単剤活性を示している。しかしながら、カピバセルチブとアカラブルチニブとの組み合わせは、例えば、PTEN欠乏ではない活性化B細胞(ABC)サブタイプであるTMD8細胞株を使用したDLBCLの異種移植モデルにおいて、いずれかの薬剤単独よりも広範で高い活性を示した。組み合わせのこのような活性は、カピバセルチブ及びアカラブルチニブの単剤活性を足し合わせるだけでは説明がつかない。
本明細書は、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせを主に論じているが、処置を更に強化するための追加の治療剤(三剤組み合わせなど)の投与を含む治療的組み合わせ及び処置方法もまた、本開示の範囲内である。
したがって、一実施形態では、本開示は、同時に、別個に、又は逐次的に投与するための治療的組み合わせに関し、この組み合わせは、式Iの化合物:
Figure 2023501317000012
又はその薬学的に許容される塩と、式IIの化合物:
Figure 2023501317000013
又はその薬学的に許容される塩と、を含む。
式(I)の化合物は、アカラブルチニブという国際一般名でも知られている。国際公開第2013/010868号パンフレットは、アカラブルチニブ(実施例6)を開示しており、アカラブルチニブの合成について記載している。アカラブルチニブの合成は、2019年8月28日出願の国際出願第PCT/EP2019/072991号明細書に更に記載されている。国際公開第2013/010868号パンフレット及び国際出願第PCT/EP2019/072991号明細書はそれぞれ、参照によりその全体が組み込まれる。
式(II)の化合物は、カピバセルチブという国際一般名でも知られている。国際公開第2009/047563号パンフレット(その全体が参照により組み込まれる)は、カピバセルチブ(実施例9)を開示しており、カピバセルチブの合成について記載している。
別の実施形態では、本開示は、B細胞悪性腫瘍の処置が必要な対象においてそれを処置する方法に関し、この方法は、式Iの化合物:
Figure 2023501317000014
又はその薬学的に許容される塩の第1の量、及び式IIの化合物:
Figure 2023501317000015
又はその薬学的に許容される塩の第2の量を対象に投与することを含み、第1の量及び第2の量は、合わせて治療有効量を構成する。別の態様では、第1の量及び第2の量は、B細胞悪性腫瘍を処置するための相乗的な量を合わせて構成する。
いくつかの実施形態では、対象は哺乳動物である。一態様では、対象は、コンパニオンアニマルである。別の態様では、対象は、イヌ、ネコ、又はウマである。好ましい一態様では、対象は、ヒトである。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブ及び/又はカピバセルチブは、その非塩形態(即ち、遊離塩基形態)で投与される。他の実施形態では、アカラブルチニブ及び/又はカピバセルチブは、その薬学的に許容される塩の形態で投与される。更に他の実施形態では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブのうちの一方は、非塩形態で投与され、他方のアカラブルチニブ及びカピバセルチブは、薬学的に許容される塩の形態で投与される。
別の実施形態では、本開示は、B細胞悪性腫瘍を処置するための、式Iの化合物:
Figure 2023501317000016
又はその薬学的に許容される塩と、式IIの化合物:
Figure 2023501317000017
又はその薬学的に許容される塩と、を含む組み合わせの使用に関する。
別の実施形態では、本開示は、B細胞悪性腫瘍を処置するための薬剤を製造する際の、式Iの化合物:
Figure 2023501317000018
又はその薬学的に許容される塩と、式IIの化合物:
Figure 2023501317000019
又はその薬学的に許容される塩と、を含む組み合わせの使用に関する。
いくつかの実施形態では、B細胞悪性腫瘍は、侵襲性リンパ腫である。
いくつかの実施形態では、B細胞悪性腫瘍は、非ホジキンリンパ腫である。
いくつかの実施形態では、B細胞悪性腫瘍は、B細胞急性リンパ芽球性白血病、成熟B細胞急性リンパ芽球性白血病、及びびまん性大細胞型B細胞リンパ腫からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、B細胞悪性腫瘍は、マントル細胞リンパ腫;濾胞性リンパ腫;初発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;形質転換びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;下肢型原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;エプスタイン・バーウイルス陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;慢性炎症に伴うびまん性大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫;血管内大細胞型B細胞リンパ腫;未分化リンパ腫キナーゼ陽性(ALK+)大細胞型B細胞リンパ腫;並びにMYC及びBCL2又はBCL6及びMYCの再構成を伴う高悪性度B細胞リンパ腫からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、B細胞悪性腫瘍は、初発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;形質転換びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;下肢型原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;エプスタイン・バーウイルス陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;慢性炎症に伴うびまん性大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫;血管内大細胞型B細胞リンパ腫;未分化リンパ腫キナーゼ陽性(ALK+)大細胞型B細胞リンパ腫;並びにMYC及びBCL2又はBCL6及びMYCの再構成を伴う高悪性度B細胞リンパ腫からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、B細胞悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。一態様では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、初発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、再発性/難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、及び形質転換びまん性大細胞型B細胞リンパ腫からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、初発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。
いくつかの実施形態では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、再発性/難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。
いくつかの実施形態では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、形質転換びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。一態様では、形質転換びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、リヒター症候群である。
いくつかの実施形態では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、胚中心B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫サブタイプ及び活性化B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫サブタイプからなる群から選択される。一態様では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、再発性/難治性胚中心B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫及び再発性/難治性活性化B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、活性化B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。一態様では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、再発性/難治性活性化B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。
対象が罹患している特定のB細胞悪性腫瘍の診断は、許容される臨床指針に従って行われ得る。例えば、リンパ系新生物については世界保健機関(World Health Organization)(WHO)によって制定された2016年の分類ガイドラインを、又は非ホジキンリンパ腫については全米総合癌情報ネットワーク(National Comprehensive Cancer Network)(NCCN)の分類ガイドラインを参照されたい。
いくつかの実施形態では、ヒト対象は、B細胞悪性腫瘍に対する少なくとも1種の事前の化学免疫療法を既に受けている。一態様では、B細胞悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。別の態様では、事前の化学免疫療法は、リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾン(即ち、R-CHOP)による処置を含む。
III.組み合わせ投薬量及び投与レジメン
対象に投与されるアカラブルチニブ及びカピバセルチブの量は、処置される対象、障害又は状態の重症度、投与速度、化合物の動態、及び処方医の判断に依存する。下記の様々な実施形態及び本明細書全体を通して、別途特に記載されない限り、「アカラブルチニブ」はアカラブルチニブ遊離塩基又はその薬学的に許容される塩を指し、「カピバセルチブ」はカピバセルチブ遊離塩基又はその薬学的に許容される塩を指し、記載される用量当たりのアカラブルチニブ又はカピバセルチブの量は、それぞれ、アカラブルチニブ遊離塩基又はカピバセルチブ遊離塩基の量に基づく。
有効量のアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせは、直腸経路、頬側経路、鼻腔内経路、及び経皮経路を含む、類似の有用性を有する薬剤の許容される投与形態のいずれかによって、動脈内注射、静脈内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局所によって、又は吸入剤として、同時に、別個に、又は逐次的に、且つ単一用量又は複数用量のいずれかで、投与することができる。好ましい実施形態では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、ヒト対象に経口投与される。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブは、対象に同時に投与される。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブは、対象に別個に投与される。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブは、対象に逐次的に投与される。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブは、投与サイクル内でカピバセルチブが投与される前に投与される。一態様では、アカラブルチニブは、投与サイクル内でカピバセルチブが投与される少なくとも2時間前、少なくとも4時間前、少なくとも6時間前、少なくとも8時間前、少なくとも12時間前、少なくとも16時間前、少なくとも24時間前、又は少なくとも48時間前に投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、投与サイクル内でカピバセルチブが投与される前の2時間以内、4時間以内、6時間以内、8時間以内、12時間以内、16時間以内、24時間以内、又は48時間以内に投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、投与サイクル内でカピバセルチブが投与される2~4時間前、4~6時間前、6~8時間前、8~12時間前、12~16時間前、16~24時間前、20~28時間前、又は24~48時間前に投与される。
いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、投与サイクル内でアカラブルチニブが投与される前に投与される。一態様では、カピバセルチブは、投与サイクル内でアカラブルチニブが投与される少なくとも2時間前、少なくとも4時間前、少なくとも6時間前、少なくとも8時間前、少なくとも12時間前、少なくとも16時間前、少なくとも24時間前、又は少なくとも48時間前に投与される。別の態様では、カピバセルチブは、投与サイクル内でアカラブルチニブが投与される前の2時間以内、4時間以内、6時間以内、8時間以内、12時間以内、16時間以内、24時間以内、又は48時間以内に投与される。別の態様では、カピバセルチブは、投与サイクル内でアカラブルチニブが投与される2~4時間前、4~6時間前、6~8時間前、8~12時間前、12~16時間前、16~24時間前、20~28時間前、又は24~48時間前に投与される。
A.アカラブルチニブの投薬量及び投与レジメン
カピバセルチブと組み合わせて、アカラブルチニブは、一般に約50mg~約400mgの1日投薬量で投与される。いくつかの実施形態では、アカラブルチニブは、約50mg~約350mgの1日投薬量で投与される。一態様では、アカラブルチニブは、約50mg~約300mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約50mg~約250mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約75mg~約225mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約100mg~約200mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約75mg~約125mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約175mg~約225mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約100mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約200mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約400mgの1日投薬量で投与される。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブは、対象に1日1回(QD)投与される。一態様では、アカラブルチニブは、約50mg~約400mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約50mg~約350mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約50mg~約300mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約50mg~約250mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約75mg~約225mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約100mg~約200mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約75mg~約125mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約175mg~約225mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約100mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約200mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、最初に約200mgの投薬量で1日1回投与され、その後、アカラブルチニブの投薬量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブは、対象に1日2回(BID)投与される。一態様では、アカラブルチニブは、約25mg~約200mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約25mg~約150mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約50mg~約125mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約90mg~約110mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約95mg~約105mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、約100mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、アカラブルチニブは、最初に約100mgの投薬量で1日2回投与され、その後、アカラブルチニブの投薬量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。別の態様では、アカラブルチニブは、約200mgの投薬量で1日2回投与される。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブは、連続投与スケジュール下にて投与される。連続投与スケジュールは、投与サイクルの間に休日を含まない。例えば、7日間の投与サイクルでは、連続的に投与されるアカラブルチニブは、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、及び7日目に与えられることになる。次に、この投与サイクルは、所望のサイクル数の間反復されることになる。一態様では、例えば、アカラブルチニブは、1日超、2日超、3日超、4日超、5日超、6日超、7日超、14日超、21日超、28日超、35日超、42日超、49日超、又は56日超投与される。一態様では、投与サイクルは28日である。アカラブルチニブの投与及び投与サイクルの反復は、対象にとって忍容可能且つ有益である限り継続することができる。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブは、断続的投与スケジュール下にて対象に投与される。連続投与スケジュールとは対照的に、断続的投薬スケジュールは、休薬日を含み得る。例えば、7日間の投与サイクルで断続的に投与されるアカラブルチニブは、1日目及び2日目に与えられるが、3日目、4日目、5日目、6日目、又は7日目には与えられない場合がある。次に、この投与サイクルは反復されることになる。この例示は、2日オン/5日オフスケジュールと呼ばれる場合があり、この場合、アカラブルチニブは2日間与えられ、その後5日間の休日が続く。同様に、7日間の投与サイクルで断続的に投与されるアカラブルチニブは、1日目、2日目、3日目、及び4日目に与えられるが、5日目、6日目、又は7日目には与えられない場合がある。次に、この投与サイクルは反復されることになる。この例示は、4日オン/3日オフスケジュールと呼ばれる場合があり、この場合、アカラブルチニブは4日間与えられ、その後3日間の休日が続く。
B.カピバセルチブの投薬量及び投与レジメン
アカラブルチニブと組み合わせて、カピバセルチブは、一般に約100mg~約1600mgの1日投薬量で対象に投与される。いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、約150mg~約1500mgの1日投薬量で投与される。一態様では、カピバセルチブは、約200mg~約1400mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約300mg~約1300mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約400mg~約1200mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約500mg~約1100mgの1日投薬量で投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約600mg~約1000mgの1日投薬量で投与される。
いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、対象に1日1回(QD)投与される。一態様では、カピバセルチブは、約100mg~約1000mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約150mg~約900mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約200mg~約850mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約250mg~約800mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約300mg~約750mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約350mg~約700mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約400mg~約650mgの投薬量で1日1回投与される。
いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、対象に1日2回(BID)投与される。一態様では、カピバセルチブは、約50mg~約900mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約100mg~約875mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約200mg~約850mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約250mg~約825mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約150mg~約250mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約250mg~約350mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約350mg~約450mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約450mg~約550mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約550mg~約650mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約650mg~約750mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約750mg~約850mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約160mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約200mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約240mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約280mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約320mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約360mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約400mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約440mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約480mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約520mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約560mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約600mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約640mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約680mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約720mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約760mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、約800mgの投薬量で1日2回投与される。
いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて投与される。一態様では、例えば、カピバセルチブは、1日超、2日超、3日超、4日超、5日超、6日超、7日超、14日超、21日超、28日超、35日超、42日超、49日超、又は56日超投与される。別の態様では、投与サイクルは28日である。カピバセルチブの投与及び投与サイクルの反復は、対象にとって忍容可能且つ有益である限り継続することができる。
いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて1日1回(QD)投与される。一態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約100mg~約900mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約150mg~約875mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約175mg~約850mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約200mg~約825mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約225mg~約800mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約250mg~約750mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約275mg~約700mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約300mg~約650mgの投薬量で1日1回投与される。
いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて1日2回(BID)投与される。一態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約100mg~約800mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約150mg~約750mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約200mg~約700mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約225mg~約650mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約250mg~約650mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約300mg~約600mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約200mg~約300mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約300mg~約400mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約400mg~約500mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約500mg~約600mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約600mg~約700mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約700mg~約800mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約160mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約200mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約240mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約280mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約320mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約360mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約400mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約440mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約480mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約520mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約580mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約600mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約640mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約680mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約720mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約760mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、連続投与スケジュール下にて約800mgの投薬量で1日2回投与される。
いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、断続的投薬スケジュールで対象に投与される。断続的投薬スケジュールでのカピバセルチブの投与は、例えば、連続投与スケジュールよりも高い有効性及び/又は忍容性を有し得る。一態様では、カピバセルチブは、1日オン/6日オフスケジュールで断続的に投与される(即ち、カピバセルチブは1日投与され、その後6日間の休日が続く)。別の態様では、カピバセルチブは、2日オン/5日オフスケジュールで断続的に投与される(即ち、カピバセルチブは2日間投与され、その後5日間の休日が続く)。別の態様では、カピバセルチブは、3日オン/4日オフスケジュールで断続的に投与される(即ち、カピバセルチブは3日間投与され、その後4日間の休日が続く)。別の態様では、カピバセルチブは、4日オン/3日オフスケジュールで断続的に投与される(即ち、カピバセルチブは4日間投与され、その後3日間の休日が続く)。別の態様では、カピバセルチブは、5日オン/2日オフスケジュールで断続的に投与される(即ち、カピバセルチブは5日間投与され、その後2日間の休日が続く)。別の態様では、カピバセルチブは、6日オン/1日オフスケジュールで断続的に投与される(即ち、カピバセルチブは6日間投与され、その後1日の休日が続く)。
次に、このような実施形態の投与サイクルは、対象にとって忍容可能且つ有益である限り継続されることとなる。いくつかの実施形態では、投与サイクルは7日である。一態様では、投与サイクルは14日である。別の態様では、投与サイクルは21日である。別の態様では、投与サイクルは28日である。別の態様では、投与サイクルは2ヶ月である。別の態様では、投与サイクルは6ヶ月である。別の態様では、投与サイクルは1年である。
いくつかの実施形態では、投与サイクルは28日であるが、カピバセルチブは投与サイクルの4週目の間は対象に共投与されない(即ち、投与サイクルの最終週の間にカピバセルチブの休薬日がある)。
いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて1日1回(QD)投与される。一態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約100mg~約900mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約150mg~約850mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約175mg~約800mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約200mg~約750mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約225mg~約725mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約250mg~約700mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約275mg~約675mgの投薬量で1日1回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約300mg~約650mgの投薬量で1日1回投与される。
いくつかの実施形態では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて1日2回(BID)投与される。一態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約100mg~約800mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約150mg~約750mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約200mg~約700mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約225mg~約675mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約250mg~約650mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約300mg~約625mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約200mg~約300mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約300mg~約400mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約400mg~約500mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約500mg~約600mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約600mg~約700mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約700mg~約800mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約160mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約200mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約240mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約280mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約320mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約360mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約400mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約440mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約480mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約520mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約580mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約600mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約640mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約680mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約720mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約760mgの投薬量で1日2回投与される。別の態様では、カピバセルチブは、断続的投与スケジュール下にて約800mgの投薬量で1日2回投与される。
C.例示的実施例
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に投与される。一態様では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に経口投与される。別の態様では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に経口投与され、投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約75mg~約125mgである。別の態様では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に経口投与され、投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約100mgである。別の態様では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に経口投与され、投与サイクルの開始時に最初に投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約100mgであり、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは断続的に投与される。一態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは断続的に経口投与され、投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約75mg~約125mgである。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは断続的に経口投与され、投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約100mgである。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは断続的に経口投与され、投与サイクルの開始時に最初に投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約100mgであり、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは1日オン/6日オフスケジュールで断続的に投与される。一態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは、1日2回約75mg~約125mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは1日オン/6日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、約100mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは1日オン/6日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは1日オン/6日オフスケジュールで断続的に経口投与され、投与サイクルの開始時に最初に投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約100mgであり、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に投与される。一態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、約75mg~約125mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、約100mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、投与サイクルの開始時に最初に投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約100mgであり、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは3日オン/4日オフスケジュールで断続的に投与される。一態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、約75mg~約125mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは3日オン/4日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、100mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは3日オン/4日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは3日オン/4日オフスケジュールで断続的に経口投与され、投与サイクルの開始時に最初に投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約100mgであり、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に投与される。一態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、約75mg~約125mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、100mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、投与サイクルの開始時に最初に投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約100mgであり、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは5日オン/2日オフスケジュールで断続的に投与される。一態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、約75mg~約125mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは5日オン/2日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、100mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは5日オン/2日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは5日オン/2日オフスケジュールで断続的に経口投与され、投与サイクルの開始時に最初に投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約100mgであり、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは6日オン/1日オフスケジュールで断続的に投与される。一態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、約75mg~約125mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは6日オン/1日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは1日2回、約100mgの量で連続的に経口投与され、カピバセルチブは6日オン/1日オフスケジュールで断続的に経口投与される。別の態様では、投与サイクル中、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは6日オン/1日オフスケジュールで断続的に経口投与され、投与サイクルの開始時に最初に投与されるアカラブルチニブの量は、1日2回、約mgであり、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの投薬量に低減される。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に経口投与され、毎日投与されるアカラブルチニブの量は約75mg~約225mgであり、毎日投与されるカピバセルチブの量は約100mg~約1600mgである。一態様では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に経口投与され、アカラブルチニブは約75mg~約225mgの量で1日1回投与され、カピバセルチブは約100mg~約900mgの量で1日1回投与される。別の態様では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に経口投与され、アカラブルチニブは約75mg~約125mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは約150mg~約850mgの量で1日2回投与される。別の態様では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に経口投与され、アカラブルチニブは1日2回、約100mgの量で投与され、カピバセルチブは1日2回、約200mg~約800mgの量で投与される。別の態様では、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの両方は、投与サイクル中で連続的に経口投与され、アカラブルチニブは、投与サイクルの開始時に1日2回、約100mgの量で最初に投与され、カピバセルチブは1日2回、約200mg~約800mgの量で投与され、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの量に低減される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは断続的に投与され、毎日投与されるアカラブルチニブの量は、約75mg~約225mgであり、投与されるカピバセルチブの量は、投与の各日に約100mg~約1600mgである。一態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは断続的に投与され、アカラブルチニブは約75mg~約225mgの量で1日1回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約100mg~約900mgの量で1日1回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは断続的に投与され、アカラブルチニブは約75mg~約125mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約150mg~約850mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは断続的に投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約200mg~約800mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは断続的に投与され、アカラブルチニブは投与サイクルの開始時に1日2回、約100mgの量で最初に投与され、カピバセルチブは投与の各日に約200mg~約800mgの量で1日2回投与され、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの量に低減される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に投与され、毎日投与されるアカラブルチニブの量は、約75mg~約225mgであり、投与されるカピバセルチブの量は、投与の各日に約100mg~約1600mgである。一態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約75mg~約225mgの量で1日1回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約100mg~約900mgの量で1日1回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約75mg~約125mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約150mg~約850mgの量で1日2回投与される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約200mg~約800mgの量で1日2回投与される。一態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは、投与サイクルの開始時に1日2回、約100mgの量で最初に投与され、カピバセルチブは、投与の各日に約200mg~約800mgの量で1日2回投与され、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの量に低減される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約250mg~約350mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約350mg~約450mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約450mg~約550mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約550mg~約650mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約650mg~約750mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約750mg~約850mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約320mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約400mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約480mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約560mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約640mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは2日オン/5日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約800mgの量で1日2回投与される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に投与され、毎日投与されるアカラブルチニブの量は、約75mg~約225mgであり、投与されるカピバセルチブの量は、投与の各日に約100mg~約1600mgである。一態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約75mg~約225mgの量で1日1回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約100mg~約900mgの量で1日1回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約75mg~約125mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約150mg~約850mgの量で1日2回投与される。
いくつかの実施形態では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約200mg~約800mgの量で1日2回投与される。一態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約200mg~約750mgの量で1日2回投与され、その後、投与されるアカラブルチニブの量は、投与サイクルの間、1日1回、約100mgの量に低減される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約200mg~約700mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約250mg~約350mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約350mg~約450mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約450mg~約550mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約550mg~約650mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約650mg~約750mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約200mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約280mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約320mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約360mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約400mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約480mgの量で1日2回投与される。別の態様では、投与サイクル中に、アカラブルチニブは連続的に経口投与され、カピバセルチブは4日オン/3日オフスケジュールで断続的に経口投与され、アカラブルチニブは約100mgの量で1日2回投与され、カピバセルチブは投与の各日に約640mgの量で1日2回投与される。
IV.医薬組成物
本開示は更に、アカラブルチニブと、カピバセルチブと、薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物に部分的に関する。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、
式Iの化合物:
Figure 2023501317000020
又はその薬学的に許容される塩と;
式IIの化合物:
Figure 2023501317000021
又はその薬学的に許容される塩と;
薬学的に許容される担体と、を含む。
一態様では、組み合わせは、アカラブルチニブ及びカピバセルチブを遊離塩基形態で含む。別の態様では、組み合わせは、アカラブルチニブ及びカピバセルチブを薬学的に許容される塩の形態で含む。別の態様では、組み合わせは、アカラブルチニブ及びカピバセルチブのうちの一方を遊離塩基形態で、他方のアカラブルチニブ及びカピバセルチブを薬学的に許容される塩の形態で含む。
医薬組成物は、通常、治療有効量の本明細書に記載の組み合わせを提供するように製剤化される。医薬組成物はまた、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤、担体、希釈剤、及び/又は充填剤を含み得る。有効成分としてのアカラブルチニブ及びカピバセルチブの各々は、従来の医薬配合技術に従って、医薬担体と均質に混合して合わせることができる。担体は、投与に所望される調製物の形態に応じて、多種多様な形態をとることができる。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、経口投与に適している。経口投与に適した医薬組成物は、それぞれ所定量の有効成分を含有する錠剤、カプセル、液体、又はエアロゾルスプレーなどの単位剤形として提示することができる。一態様では、医薬組成物は、経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、錠剤である。別の態様では、医薬組成物は、カプセルである。別の態様では、医薬組成物は、経口消費に適した液体医薬組成物である。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、約75mg~約125mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩と;カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩と;薬学的に許容される担体と、を含む経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、約100mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩と;カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩と;薬学的に許容される担体と、を含む経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、約75mg~約125mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩と;約100mg~約900mgの量のカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩と;薬学的に許容される担体と、を含む経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、約75mg~約125mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩と;約200mg~約800mgの量のカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩と;薬学的に許容される担体と、を含む経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、約75mg~約125mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩と;約300mg~約700mgの量のカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩と;薬学的に許容される担体と、を含む経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、約100mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩と;約100mg~約900mgの量のカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩と;薬学的に許容される担体と、を含む経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、約100mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩と;約200mg~約800mgの量のカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩と;薬学的に許容される担体と、を含む経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、約100mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩と;約300mg~約700mgの量のカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩と;薬学的に許容される担体と、を含む経口単位剤形である。
上記の医薬組成物は、好ましくは、本明細書に記載のB細胞悪性腫瘍の処置に使用するためのものである。例えば、一態様では、B細胞悪性腫瘍は、非ホジキンリンパ腫である。別の態様では、B細胞悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。別の態様では、B細胞悪性腫瘍は、活性化B細胞(ABC)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。
V.キット
本開示は更に、アカラブルチニブとカピバセルチブとを含むキットに部分的に関する。キットは、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩及びカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩の各々を、単独で又は適切な包装中の組み合わせでのいずれかで含む。キットは、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩及びカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を、同時に、別個に、又は逐次的に共投与するためのものである。キットには、使用説明書、臨床試験の考察、及び副作用の一覧表を含み得る書面による資料が任意選択で含まれる。そのようなキットにはまた、参照科学文献、添付文書、臨床試験の結果、及び/又はこれらの概要などの情報(組成物の活性及び/若しくは利点を表示若しくは立証している、並びに/又は投薬、投与、副作用、薬物相互作用を記載している)、又は医療提供者に有用な他の情報も含まれ得る。そのような情報は、様々な試験、例えば、インビボモデルを含む実験動物を使用した試験及びヒト臨床試験に基づく試験の結果に基づき得る。
いくつかの実施形態では、キットは、
式Iの化合物:
Figure 2023501317000022
又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む第1の医薬組成物と;
式IIの化合物:
Figure 2023501317000023
又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む第2の医薬組成物と、を含む。
いくつかの実施形態では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ単位剤形である。一態様では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形である。別の態様では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第1の医薬組成物は、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を約75mg~約125mgの量で含む。別の態様では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第1の医薬組成物は、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を約100mgの量で含む。
いくつかの実施形態では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第2の医薬組成物は、カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を約100mg~約900mgの量で含む。一態様では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第2の医薬組成物は、カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を約200mg~約800mgの量で含む。別の態様では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第2の医薬組成物は、カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を約300mg~約700mgの量で含む。
いくつかの実施形態では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第1の医薬組成物は、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を約75mg~約125mgの量で含み、第2の医薬組成物は、カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を約100mg~約900mgの量で含む。一態様では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第1の医薬組成物は、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を約75mg~約125mgの量で含み、第2の医薬組成物は、カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を約200mg~約800mgの量で含む。別の態様では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第1の医薬組成物は、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を約75mg~約125mgの量で含み、第2の医薬組成物は、カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を約300mg~約700mgの量で含む。
いくつかの実施形態では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第1の医薬組成物は、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を約100mgの量で含み、第2の医薬組成物は、カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を約100mg~約900mgの量で含む。一態様では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第1の医薬組成物は、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を約100mgの量で含み、第2の医薬組成物は、カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を約200mg~約800mgの量で含む。別の態様では、第1の医薬組成物及び第2の医薬組成物は、それぞれ経口単位剤形であり、第1の医薬組成物は、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を約100mgの量で含み、第2の医薬組成物は、カピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩を約300mg~約700mgの量で含む。
いくつかの実施形態では、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩、及びカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩は、キット中の容器内の単一組成物として提供される。したがって、一態様では、キットは、式Iの化合物:
Figure 2023501317000024
又はその薬学的に許容される塩と;式IIの化合物:
Figure 2023501317000025
又はその薬学的に許容される塩と;薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物を含む。一態様では、医薬組成物は、単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、約75mg~約125mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を含む経口単位剤形である。別の態様では、医薬組成物は、約100mgの量のアカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩を含む経口単位剤形である。
いくつかの実施形態では、キットは、別の医薬品有効成分を更に含み得る。一態様では、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩、及びカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩、並びに別の医薬品有効成分は、キット内の別個の容器中の別個の医薬組成物として提供される。別の態様では、アカラブルチニブ、又はその薬学的に許容される塩、及びカピバセルチブ、又はその薬学的に許容される塩、並びに薬剤は、キット中の容器内の単一組成物として提供される。使用に適した包装及び追加の物品(例えば、液体調製物用の計量カップ、空気への曝露を最小限に抑えるためのホイルラッピングなど)は当該技術分野で公知であり、キットに含まれ得る。キットは、医師、看護師、薬剤師、及び薬局方当局者(formulary officials)などを含む保健提供者に対して提供、販売及び/又は推奨され得る。選択された実施形態では、キットはまた、消費者に直接販売され得る。
いくつかの実施形態では、キットは、治療有効量のシクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、又はそれらの組み合わせを含む医薬組成物を更に含み得る。キットは、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及び/又はプレドニゾンを、同時に又は別個にのいずれかで共投与するためのものである。
上記のキットは、好ましくは、本明細書に記載のB細胞悪性腫瘍の処置に使用するためのものである。例えば、一態様では、B細胞悪性腫瘍は、非ホジキンリンパ腫である。別の態様では、B細胞悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。別の態様では、B細胞悪性腫瘍は、活性化B細胞(ABC)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。
VI.実施例
実施例1:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞株におけるインビトロ薬理試験
増殖の阻害及び細胞生存率の低下の亢進により測定し、Loewe及びHSAの相乗作用スコアにより示した場合に、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせが利益をもたらし得るか否かを判定するために、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫細胞株のパネルにおいて試験を実施した。更に、本試験では、ウェスタンブロット分析を使用して、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせの作用機序を更に探索した。
細胞生存率アッセイ
細胞生存率アッセイ用に、細胞を384ウェルプレートに播種し、0.1%のDMSO対照で、又は濃度を次第に増加させたアカラブルチニブ、カピバセルチブ、若しくはアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせで、72時間にわたり処置した。Cell Titer Glo試薬を使用して細胞生存率を測定し、読み取り値を100ミリ秒の積分時間でTecanプレートリーダーを用いて読み取った。データ分析は、GeneDataソフトウェアバージョン15を使用して行った。1μM未満の増殖阻害値(GI50<1μM)は感受性を示す。
カピバセルチブ単独による細胞の処置により、GCB DLBCL細胞株のサブセットの増殖が阻害されたが、ABC DLBCL細胞株のサブセットの増殖に対する作用はごくわずかであった(以下の表EX-1Aを参照されたい)。アカラブルチニブ単独による細胞の処置により、ABC DLBCL細胞株のサブセットの増殖が阻害されたが、試験したGCB DLBCL細胞株のサブセットの増殖に対する作用はごくわずかであった(以下の表EX-1Aを参照されたい)。
Figure 2023501317000026
しかしながら、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる細胞の処置は、2つのABC DLBCL細胞株であるTMD8及びOCI-LY10において、それぞれ表EX-1B及びEX-1Cに報告したLoewe及びHSAの相乗作用スコアが示すように、細胞増殖の阻害及び細胞生存率の低下を亢進させた。3を超える(>3)相乗作用スコアは、各相乗作用モデルにおける潜在的な組み合わせによる利益を示す。例えば、J.Foucquier et al.,“Analysis of drug combinations:current methodological landscape,” Pharmacol.Res.Perspect.,3(3)(June 2015);C.J.Lehar et al.,“Chemical combination effects predict connectivity in biological systems,” Mol.Syst.Biol.,3:80(2007);及びKeith et al.,“Multicomponent therapeutics for networked systems,” Nat.Rev.Drug.Discov.,4,7-78(2005)を参照されたい。
Figure 2023501317000027
Figure 2023501317000028
図1は、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせで72時間処置した後のTMD8細胞及びOCI-LY10細胞の組み合わせシグナルヒートマップ(増殖シグナルの阻害%)を示す。
本試験は、カピバセルチブと組み合わせたアカラブルチニブが、ヒトABC DLBCL細胞株のサブセットにおいて、組み合わせによる利益を示し、単剤と比較して細胞生存率の低下を亢進させたことを示した。
ウェスタンブロット分析
ウェスタンブロット分析では、細胞を6ウェルプレートに播種し、0.1%のDMSO、1μMのカピバセルチブ、100nMのアカラブルチニブ、又は1μMのカピバセルチブと100nMのアカラブルチニブとの組み合わせで2時間又は24時間処置した。次に、細胞をSDS溶解緩衝液中に溶解させ、遠心分離し、タンパク質濃度を推定した。試料をBis-Tris Novexゲル上にロードし、ニトロセルロース膜上に移して、目的のホスホタンパク質についてプローブした。
図2は、ビヒクル、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせで2時間又は24時間処置した後のTMD8細胞及びOCI-LY10細胞のウェスタンブロットを示す。TMD8及びOCI-LY10細胞を1μMのカピバセルチブで処置した結果、AKTS473のリン酸化が増加し、下流基質であるPRAS40、GSK3β、FOXO、及びS6のリン酸化が減少した。細胞を100nMのアカラブルチニブで処置すると、BTKのリン酸化の減少が誘導され、AKTS473のリン酸化の減少によって示されるように、AKTシグナル伝達も阻害された。カピバセルチブとアカラブルチニブとの組み合わせで細胞を処置した結果、AKTS473のリン酸化の誘導が低減され、S6のリン酸化の阻害が亢進した。更に、この組み合わせにより、24時間で切断型カスパーゼ3が誘導されることから、これらの細胞株におけるアポトーシスの亢進が示唆される。
TMD8及びOCI-LY10細胞におけるこの作用機序試験では、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせは、AKTシグナル伝達及びBTKの阻害をもたらし、更にカスパーゼ活性化を誘導した。
実施例2:異種移植モデルにおけるインビボ効力
A.TMD8ヒトABC-DLBCL異種移植モデルにおけるインビボ効力
皮下TMD8ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルにおいて、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの単独療法及び組み合わせの応答のインビボ効力を評価するための試験を行った。具体的には、TMD8ヒト活性化B細胞(ABC)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)細胞株由来の異種移植腫瘍を担持するSCIDマウスを、アカラブルチニブ単独療法、カピバセルチブ単独療法、又は組み合わせ療法のいずれかにより処置した後に評価した。
TMD8ヒトABC-DLBCL腫瘍細胞(5×106/マウス)を、雌CB.17 SCIDマウスに皮下移植した。マウスを腫瘍体積に基づく効力のために5群にランダム化し、ビヒクル(0.5% MC/0.1% Tween-80)、130mg/kgのカピバセルチブ、20mg/kgのアカラブルチニブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせのいずれかで処置した。カピバセルチブを10% DMSO/25% Kleptose(pH=5)で製剤化し、アカラブルチニブを0.5% MC/0.1% Tween-80で製剤化した。腫瘍細胞移植の10日後、全ての薬剤を、以下の表EX-2Aに記載のスケジュールに従って経口投与した。腫瘍の長さ及び幅をノギスで測定し、式(長さ×幅)×π/6を使用して腫瘍体積を算出した。効力試験の20日目に、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの血漿中薬物動態を、尾静脈生血より得た微量試料(20μl)から評価した。
24日間の処置後、カピバセルチブ単独療法は0%の腫瘍増殖阻害(TGI)をもたらし、アカラブルチニブ単独療法は81%の腫瘍増殖阻害(TGI)をもたらし、両剤の組み合わせは98%の腫瘍退縮をもたらした。全ての処置は投与期間中に忍容性があり、24日間の試験期間にわたる最大体重減少は6%であった。試験中、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの定常状態の非結合型の血漿中濃度を、1時間、2時間、4時間、及び8時間時点で単剤群及び組み合わせ群のマウス3匹から測定した。アカラブルチニブ及びカピバセルチブ単剤又は組み合わせの経口投与後、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの薬物曝露レベルは類似していた。結果全体を以下の表EX-2Aに要約する。
Figure 2023501317000029
図3は、ビヒクル、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置が腫瘍体積に及ぼす作用を示す。図4は、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置後の定常状態の薬物曝露を示す。図5は、ビヒクル、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置が体重に及ぼす作用を示す。
アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる経口処置は、TMD8ヒトABC DLBCL異種移植モデルにおいて、単剤療法と比較して、完全退縮(98%)につながる抗腫瘍効力を著しく増強させた。組み合わせ処置群で観察された最大体重減少が6%であったマウスにおいて、全ての処置は忍容性が良好であった。薬物動態評価により、アカラブルチニブ単剤群及びカピバセルチブ単剤群、並びに組み合わせ群の薬物曝露レベルは同程度であることが明らかとなった。
B.OCI-Ly10ヒトABC-DLBCL異種移植モデルにおけるインビボ効力
皮下OCI-Ly10ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルにおいて、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの単独療法及び組み合わせの応答のインビボ効力を評価するための試験を行った。具体的には、OCI-Ly10ヒト活性化B細胞(ABC)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)細胞株由来の異種移植腫瘍を担持するSCIDマウスを、アカラブルチニブ単独療法、カピバセルチブ単独療法、又は組み合わせ療法のいずれかにより処置した後に評価した。
OCI-ly10ヒトABC-DLBCL腫瘍細胞(5×106/マウス)を、雌CB.17 SCIDマウスに皮下移植した。マウスを腫瘍体積に基づく効力のために5群にランダム化し、ビヒクル(0.5% MC/0.1% Tween-80)、130mg/kgのカピバセルチブ、20mg/kgのアカラブルチニブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせのいずれかで処置した。カピバセルチブを10% DMSO/25% Kleptose(pH=5)で製剤化し、アカラブルチニブを0.5% MC/0.1% Tween-80で製剤化した。腫瘍細胞移植の19日後、全ての薬剤を、以下の表EX-2Bに記載のスケジュールに従って経口投与した。腫瘍の長さ及び幅をノギスで測定し、式(長さ×幅)×π/6を使用して腫瘍体積を算出した。
25日間の処置後、カピバセルチブ単独療法は0%の腫瘍増殖阻害(TGI)をもたらし、アカラブルチニブ単独療法は74%の腫瘍増殖阻害(TGI)をもたらし、両剤の組み合わせは78%の腫瘍退縮をもたらした。全ての処置は投与期間中に忍容性があり、25日間の試験期間にわたる最大体重減少は7%であった。結果全体を以下の表EX-2Bに要約する。
Figure 2023501317000030
図6は、ビヒクル、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置が腫瘍体積に及ぼす作用を示す。図7は、ビヒクル、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる処置が、25日間の投与期間中に体重に及ぼす作用を示す。
アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる経口処置は、OCI-Ly10ヒトABC DLBCL異種移植モデルにおいて、単剤療法と比較して、ほぼ完全な退縮(78%)につながる抗腫瘍効力を著しく増強させた。組み合わせ処置群で観察された最大体重減少が7%であったマウスにおいて、全ての処置は忍容性が良好であった。薬物動態評価により、アカラブルチニブ単剤群及びカピバセルチブ単剤群、並びに組み合わせ群の薬物曝露レベルは同程度であることが明らかとなった。
実施例3:播種性TMD8-luc2ヒトABC-DLBCLモデルにおけるインビボ効力
播種性TMD8-luc2ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルにおいて、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの単独療法及び組み合わせの応答のインビボ効力を評価するための試験を行った。具体的には、ルシフェラーゼタグ付きTMD8ヒト活性化B細胞(ABC)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)細胞株を静脈内注射したSCIDマウスを、アカラブルチニブ単独療法、カピバセルチブ単独療法、又は組み合わせ療法のいずれかにより処置した後に評価した。
ルシフェラーゼレポーター構築物を保有するTMD8ヒトABC-DLBCL腫瘍細胞(5×106/マウス)を、雌CB.17 SCIDマウスの尾静脈に静脈内注射した。試験期間中、Xenogen IVISイメージングシステムを使用して測定した腫瘍量、体重、及び動物の状態を最低で週2回記録した。Xenogenイメージングのために、イメージングの10~15分前に150mg/kgのD-ルシフェリンをマウスに腹腔内投与した。生きているマウスのイメージングをイソフルラン麻酔下で実施し、Living Imageソフトウェア(Xenogen)を使用してデータを分析した。マウスを背側及び腹側の生物発光強度(BLI)に基づく効力のために5群にランダム化し、ビヒクル(0.5% MC/0.1% Tween-80)、130mg/kgのカピバセルチブ、20mg/kgのアカラブルチニブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせのいずれかで処置した。カピバセルチブを10% DMSO/25% Kleptose(pH=5)で製剤化し、アカラブルチニブを0.5% MC/0.1% Tween-80で製剤化した。腫瘍細胞注射の14日後、全ての薬剤を、実施例2の表EX-2Aに記載のスケジュールに従って経口投与した。播種性腫瘍量をXenogenで測定し、試験エンドポイントを個々の動物の状態により決定し、瀕死のマウスを人道的に屠殺した。
図8に示すように、アカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせによる経口処置は、播種性TMD8-luc2ヒトABC DLBCL異種移植マウスモデルにおいて、単剤療法と比較して、延命効果を著しく高めた。マウスにおいて、動物が生存試験のエンドポイントに達するまで全ての処置は忍容性が良好であった。
実施例4:患者由来異種移植モデルにおけるインビボ効力
2つの患者由来異種移植(PDX)モデルである、皮下ABC-DLBCL PDXモデル(LY0257)及び皮下GCB-DLBCL PDXモデル(LY2214)において、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの単独療法及び組み合わせの応答のインビボ効力を評価するための試験を行う。LY2214及びLY0257ヒト患者由来DLBCL原発性ヒト腫瘍断片(直径2~3mm)を、それぞれ雌NOD/SCID及びB/Cヌードマウスに皮下移植する。マウスを腫瘍体積に基づいて5群にランダム化し、ビヒクル、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせのいずれかで処置する。アカラブルチニブを0.5% MC+0.1% Tween-80で製剤化し、カピバセルチブを10% DMSO/25% Kleptose(pH=5)で製剤化する。腫瘍が150~300mmのサイズに達したとき、ビヒクル、アカラブルチニブ、カピバセルチブ、及びアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせを、実施例2の表EX-2Aに記載のスケジュールで経口投与する。腫瘍体積はノギスを使用して二次元で週2回測定し、体積は以下の式:「V=(L×W×W)/2(式中、Vは腫瘍体積であり、Lは腫瘍長(最長腫瘍寸法)であり、Wは腫瘍幅(Lに対して垂直な最長腫瘍寸法)である)を使用してmmで表す。
実施例5:RNAseq試験
アカラブルチニブ、カピバセルチブ、又はアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせで処置したTMD8細胞でRNAseq試験を行う。具体的には、TMD8細胞を6ウェルプレートに播種し、0.1%のDMSO、1μMのカピバセルチブ、100nMのアカラブルチニブ、又は1μMのカピバセルチブと100nMのアカラブルチニブとの組み合わせで6時間又は24時間処置する。次に、細胞ペレットを作製し、RNAを単離する。cDNAライブラリーの作製、及びmRNAの配列決定(RNA-seq)のために、RNA試料をNovogeneに送る。RNAseqデータを、Salmon法(Patro R,2017)を使用して遺伝子発現を定量化する社内パイプラインを使用して解析する。DESeq2(Love MI,2014)を使用して差次的発現解析を実施する。GSVA(Hanzelmann S,2013)を使用してエンリッチメント解析を行う。
実施例6:インビボ薬力学試験
アカラブルチニブ及びカピバセルチブの単独療法及び組み合わせの応答を評価するための薬力学試験を行う。TMD8ヒトABC-DLBCL腫瘍細胞(5×106/マウス)を、雌CB.17 SCIDマウスに皮下移植する。マウスを、腫瘍体積がおよそ300~600mmに達した時点に基づく評価のために3群にランダム化し、次に、2時間、8時間、14時間、24時間時点で、ビヒクル(0.5% MC/0.1% Tween-80)、20mg/kgのアカラブルチニブ、130mg/kgのカピバセルチブ、又は組み合わせのいずれかの単一急性用量又は複数用量のいずれかで処置する。アカラブルチニブ及びカピバセルチブの薬力学的評価には、pS6、pBTK、pAKT、p4EBP1、及びpPLCγ2を含める。
実施例7:再発性/難治性DLBCLリンパ腫を処置するための組み合わせに関する臨床試験
再発性/難治性DLBCL患者の処置に対するアカラブルチニブのカピバセルチブとの組み合わせを評価するために、第1/2相シングルアーム非盲検概念実証試験を行う。本試験では、再発性/難治性DLBCLの処置におけるアカラブルチニブとカピバセルチブとの組み合わせ療法の安全性、薬物動態、薬力学、及び効力を評価することにより、BTK及びAKTの二重阻害手法の臨床的可能性を評価する。
試験の目的
本臨床試験のパート1の目的は、本臨床試験のパート2で評価するための、アカラブルチニブ100mg BIDと組み合わせたカピバセルチブの用量及びスケジュールを決定することを含む。本臨床試験のパート2の主要目的は、共投与した場合のアカラブルチニブ及びカピバセルチブの安全性を評価することである。本臨床試験のパート2の副次的目的は、共投与した場合のアカラブルチニブ及びカピバセルチブの薬物動態、薬力学、及び臨床活性を評価することを含む。
評価する安全性パラメータには、あらゆる処置下で発現した有害事象(TEAE)又は臨床検査の異常、重篤な有害事象(SAE)、用量制限毒性(DLT)、及び試験薬の中止に至った有害事象(AE)の種類、頻度、重症度、及び試験薬との関係が含まれるが、これらに限定されない。
アカラブルチニブ及びカピバセルチブの血漿中薬物動態を、ノンコンパートメント解析を使用して特徴付け、可能な限り、分析物の血漿中濃度から以下の薬物動態パラメータを算出する:(1)AUC(0-last):0時点から最終時点まで線形台形加算を使用して算出した血漿中濃度-時間曲線下面積(「最終」は、最終測定可能濃度の時点である);AUC(0-inf):以下の式を使用して算出した0から無限大までの血漿中濃度-時間曲線下面積:AUC(0-inf)=AUC(0-last)+C(last/λz)(式中、λは見かけの終末消失速度定数である);Cmax:最高血漿中濃度;Tmax:最高血漿中濃度到達時間(内挿せずに取得);t1/2:終末消失半減期(可能な限り);λ:終末消失速度定数(可能な限り);CL/F:経口クリアランス;V/F:経口分布容積。
アカラブルチニブ及びカピバセルチブの薬理学的評価には、(1)アカラブルチニブ類似体プローブを用いて末梢血単核細胞(PBMC)中のアカラブルチニブによるBTKの占有率を測定すること、(2)PBMC及び/又は腫瘍組織におけるB細胞機能及び/又はAKT阻害の生物学的マーカーに及ぼすアカラブルチニブ及びカピバセルチブの作用を評価すること、並びに(3)アカラブルチニブ及びカピバセルチブが血中循環腫瘍DNA(ctDNA)に及ぼす作用を評価すること、が含まれる。細胞集団及び免疫学的マーカーを処置の効果についてモニタリングし、それらには、限定されないが、白血球又はリンパ球サブセット(例えば、T細胞、B細胞、及びナチュラルキラー[NK]細胞)並びにそれらの活性化状態が含まれ得る。追加のマーカーには、Ki67、pS6、pBTK、pAKT、pPRAS40、pGSK3β、p4EBP1、FOXO3、及びpPLCγ2が含まれ得る。
アカラブルチニブ及びカピバセルチブの臨床活性を、全奏効率(ORR=CR+PR)、完全奏効(CR)率、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、及び全生存期間(OS)を測定することにより評価する。
試験の目的及びエンドポイントを以下の表EX-7Aに要約する。
Figure 2023501317000031
試験デザイン
本試験は、およそ25施設で実施する、探索的、多施設、非盲検、非ランダム化、第I相プラットフォーム試験である。
患者数
本試験には、最大21名の評価可能な被験者を登録する。
剤形及び含量
アカラブルチニブ製剤は、経口投与用の100mgのアカラブルチニブを含有する硬質ゼラチンカプセルとして提供する。
カピバセルチブ製剤は、経口投与用の160mg又は200mgのいずれかのカピバセルチブを含有するフィルムコーティング錠剤として提供する。
投与レジメン及び投与経路
アカラブルチニブ及びカピバセルチブを、8オンス(およそ240mL)の水と共に1日2回経口投与する(CYP3Aが阻害される可能性があるため、グレープフルーツジュース又はセビリアオレンジジュースは避けること)。用量は、毎日ほぼ同じ時間に12時間間隔で投与される(±1時間のウィンドウが許容される)。全ての用量について、服用の少なくとも2時間前から服用の少なくとも1時間後までは被験者は絶食(飲水のみ)とする。アカラブルチニブカプセル及びカピバセルチブ錠剤は同時に服用し、そのまま嚥下する。アカラブルチニブは毎日服用するが、カピバセルチブは4日オン、3日オフのスケジュールで服用する。
選択基準
本試験に適格であるためには、被験者は以下の選択基準を満たさなければならない:
1.再発性/難治性DLBCL又は侵襲性リンパ腫(即ち、B細胞NHL)と診断され、且つ世界保健機関(World Health Organization)(WHO)により制定された基準に基づく組織構造を有すること。適格な組織構造は、
(a)DLBCL(初発及びリヒター症候群を含む形質転換)
(b)T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫
(c)原発性皮膚DLBCL
(d)下肢型原発性皮膚DLBCL
(e)エプスタイン・バーウイルス陽性(EBV)DLBCL
(f)慢性炎症に伴うDLBCL
(g)原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫
(h)血管内大細胞型B細胞リンパ腫
(i)未分化リンパ腫キナーゼ陽性(ALK)大細胞型B細胞リンパ腫
(j)MYC及びBCL2又はBCL6及びMYCの再構成を伴う高悪性度B細胞リンパ腫
である。
2.リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン塩酸塩(ヒドロキシダウノルビシン)、ビンクリスチン硫酸塩、及びプレドニゾン(即ち、R-CHOP)若しくは同等のレジメン、並びに幹細胞救済を伴う大量療法を以前に受けていること、又は幹細胞救済及び/若しくはキメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法を伴う大量化学療法に不適格である者。幹細胞救済及び/又はCAR T細胞療法を伴う大量療法に対する不適格性は、治験責任医師が判断する(移植を受けることを拒否した被験者を含む)。
3.次のように定義される適切な血液学的機能:
(a)ANC≧1000細胞/mm(1.0×10/L)。
(b)骨髄又は脾臓の病変の存在下で、血小板数が≧100,000細胞/mm(100×10/L)又は≧50,000細胞/mm(50×10/L)。血小板数の登録要件は、輸血支援なしに満たされること。
(c)ヘモグロビン≧9g/dL。
4.カプセル/錠剤を問題なく嚥下することを含めて、本試験プロトコルで必要とされる全ての評価及び手順に参加する意思及び能力を有すること。
5.女性は、極めて効果的な避妊法を使用しており、授乳中ではなく、妊娠の可能性がある場合には投与開始前に妊娠検査(尿若しくは血清)が陰性であること、又はスクリーニング時に以下の基準のうちの1つを満たすことにより、妊娠の可能性がないことのエビデンスを有していること:
(a)50歳を超え、全ての外因性ホルモン処置の中止後に12ヶ月以上無月経である女性、又は50歳未満で外因性ホルモン処置の中止後に12ヶ月以上無月経であり、且つ血清卵胞刺激ホルモン(FSH)及び黄体形成ホルモン(LH)レベルが施設の閉経後の範囲にある女性、のいずれかと定義される閉経後女性。
(b)子宮摘出術、両側卵巣摘出術、又は両側卵管切除術(但し卵管結紮ではない)による不可逆的な不妊手術の記録。
(c)医学的に確認された不可逆的な早発卵巣不全。
性的活動があり妊娠の可能性のある女性は、スクリーニング時から2種類の避妊を使用し、それをアカラブルチニブの最終投与後2日間及びカピバセルチブの最終投与後4週間継続する意思を有していること。また、女性はこの同時期に卵子提供及び授乳も控えること。
6.男性は、試験中、及びカピバセルチブの最終投与後16週間、全ての性的パートナーと共にコンドーム(殺***剤付き)を使用すること。男性は、この同時期に***を提供してはならない。子供を持つことを希望する男性被験者には、以前に行っていなければ、カピバセルチブの投与前に***を保存することを助言する。
除外基準
被験者が以下の除外基準のいずれかに該当する場合、被験者を本試験に適格としない:
1.スクリーニング時の以下の心臓基準のいずれか:
(a)3回の連続した心電図(ECG)から得られた平均安静時補正QT間隔(QTc)が>470ミリ秒。
(b)安静時ECGのリズム、伝導、又は形態におけるあらゆる臨床的に重要な異常(例えば、完全左脚ブロック又は第3度心ブロック)。
(c)QTc延長のリスク又は不整脈事象のリスクを高めるあらゆる要因、例えば、心不全、低カリウム血症、トルサード・ド・ポワントの可能性、先天性QT延長症候群、QT延長症候群若しくは40歳未満での原因不明の突然死の家族歴、又はQT間隔を延長することが知られている任意の併用薬。
(d)過去6ヶ月間における以下のいずれかの措置又は状態の経験:冠動脈バイパス移植、血管形成術、血管ステント、心筋梗塞、狭心症、ニューヨーク心臓協会(NYHA)クラス≧2のうっ血性心不全。
(e)コントロール不良の低血圧症(収縮期血圧<90mmHg及び/又は拡張期血圧<50mmHg)。
(f)心エコー図(又は心エコー図が実施不可能であるか又は判定不能の場合は、マルチゲート収集[MUGA]スキャン)で測定される、施設の正常範囲外又は<50%(いずれか高い方)の心駆出率。
2.以下のいずれかによって定義されるスクリーニング時のグルコース代謝の臨床的に重大な異常:
(a)インスリン処置を必要とする1型糖尿病又は2型糖尿病を有する被験者。
(b)HbA1c≧8.0%(63.9 mmol/mol)。
3.クレアチニンクリアランス<50mL/分(Cockcroft-Gault式で測定又は算出)と同時に認められるクレアチニン>1.5×ULNにより示される腎機能不良;クレアチニンクリアランスの確認は、クレアチニンが>1.5×ULNの場合にのみ必要となる。
4.中枢神経系(CNS)リンパ腫又は軟髄膜疾患の存在。
5.現在の難治性の悪心及び嘔吐、吸収不良症候群、消化管(GI)機能に重大な影響を及ぼす疾患、胃の切除、吸収に影響を及ぼし得る広範囲の小腸切除、症候性炎症性腸疾患、部分的若しくは完全な腸閉塞、又は胃バイパスなどの胃制限及び肥満手術。
6.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)検査に陽性であることが判明しており、制限された薬剤による処置が必要であること。
7.カピバセルチブ初回投与前2週間以内(セントジョーンズワートについては3週間以内)且つアカラブルチニブの初回投与前7日以内の、CYP3A4の強力な阻害剤若しくは誘導剤、又はカピバセルチブ初回投与前1週間以内の治療域が狭いCYP3A4、CYP2C9、及び/若しくはCYP2D6の感受性基質。
8.プロトンポンプ阻害剤(例えば、オメプラゾール、エソメプラゾール、ランソプラゾール、デクスランソプラゾール、ラベプラゾール、又はパントプラゾール)による処置が必要であること。H2受容体拮抗薬又は制酸薬に切り替える、プロトンポンプ阻害剤を投与されている被験者は本試験への登録に適格とする。
9.試験処置の初回投与前28日以内の重大な外科的措置。注:被験者は、大手術を受けた場合、試験処置の初回投与前に治療介入によるあらゆる毒性及び/又は合併症から十分に回復していなければならない。局所措置(例えば、全身ポートの留置及び生検)については、重度の出血に対する被験者のリスクを評価するために医療モニターとの話し合いが必要である。
臨床データから、アカラブルチニブとカピバセルチブとの共投与により、DLBCL(例えば、初発DLBCL、再発性/難治性DLBCL、及び/又は形質転換DLBCL)の処置において、アカラブルチニブ及びカピバセルチブの単独治療投与と比較して予期せぬ向上が得られることが確認される。
この記載された説明は、実施例を使用して、本発明を開示し、且つあらゆる当業者が、本発明を実行すること(例えば、本開示の塩、物質、又は組成物のいずれかを製造すること及び使用すること、並びに本開示の方法又はプロセスのいずれかを実施すること)を可能にする。本発明の特許取得の対象となる範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が気づく他の実施例を含み得る。そのような他の実施例は、それらが、特許請求の範囲の逐語的な文言と異ならない要素を有する場合には、又はそれらが、特許請求の範囲の逐語的な文言と非実質的な相違を有する等価な要素を含む場合には、特許請求の範囲内であることが意図される。本明細書では、本発明の好ましい実施形態が示されており且つ説明されているが、そのような実施形態は、例示としてのみ提供され、その他の点で本発明の範囲を限定することは意図されていない。本発明の実施において、本発明の説明されている実施形態に対する様々な代替が採用され得る。本節で使用されている節の見出し及び全体の開示は、限定することは意図されていない。
上記で引用された全ての参考文献(特許及び非特許)は、参照により本特許出願に組み込まれる。これらの参考文献の考察は、単にそれらの著者によりなされた主張を要約することを意図している。任意の参考文献(又は任意の参考文献の一部)が関連する先行技術(又はあらゆる先行技術)であることを、何ら承認するものではない。出願人は、引用された参考文献の正確さ及び妥当性に異議を唱える権利を留保する。

Claims (24)

  1. B細胞悪性腫瘍の処置が必要なヒト対象においてそれを処置する方法であって、式Iの化合物:
    Figure 2023501317000032
    又はその薬学的に許容される塩の第1の量、及び式IIの化合物:
    Figure 2023501317000033
    又はその薬学的に許容される塩の第2の量を前記ヒト対象に投与することを含み、前記第1の量及び前記第2の量が、合わせて治療有効量を構成する、方法。
  2. 前記B細胞悪性腫瘍が、非ホジキンリンパ腫である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記B細胞悪性腫瘍が、マントル細胞リンパ腫;濾胞性リンパ腫;初発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;形質転換びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;下肢型原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;エプスタイン・バーウイルス陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;慢性炎症に伴うびまん性大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫;血管内大細胞型B細胞リンパ腫;未分化リンパ腫キナーゼ陽性(ALK+)大細胞型B細胞リンパ腫;並びにMYC及びBCL2又はBCL6及びMYCの再構成を伴う高悪性度B細胞リンパ腫からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記B細胞悪性腫瘍が、初発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;形質転換びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;下肢型原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;エプスタイン・バーウイルス陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;慢性炎症に伴うびまん性大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫;血管内大細胞型B細胞リンパ腫;未分化リンパ腫キナーゼ陽性(ALK+)大細胞型B細胞リンパ腫;並びにMYC及びBCL2又はBCL6及びMYCの再構成を伴う高悪性度B細胞リンパ腫からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記B細胞悪性腫瘍が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が、初発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、再発性/難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、及び形質転換びまん性大細胞型B細胞リンパ腫からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が、胚中心B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫及び活性化B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  8. 前記びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が、活性化B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である、請求項5に記載の方法。
  9. 前記ヒト対象が、前記びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する少なくとも1種の事前の化学免疫療法を既に受けている、請求項5~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び前記式IIの化合物、又はその薬学的に許容される塩を、前記ヒト対象に経口投与することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩が、前記式IIの化合物、又はその薬学的に許容される塩と共に前記ヒト対象に経口共投与される、請求項11に記載の方法。
  12. 前記式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩が、前記式IIの化合物、又はその薬学的に許容される塩の前又は後に、前記ヒト対象に経口投与される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ヒト対象に投与される前記式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩の前記第1の量が、1日約75mg~約225mgである、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記ヒト対象に投与される前記式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩の前記第1の量が、1日1回、約100mgである、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記ヒト対象に投与される前記式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩の前記第1の量が、1日2回、約100mgである、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩が、連続投与スケジュール下にて前記ヒト対象に経口投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記式IIの化合物、又はその薬学的に許容される塩が、断続的投与スケジュール下にて前記ヒト対象に経口投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩が、連続投与スケジュール下にて前記ヒト対象に経口投与され;且つ
    前記式IIの化合物、又はその薬学的に許容される塩が、断続的投与スケジュール下にて前記ヒト対象に経口投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記ヒト対象に投与される前記式IIの化合物、又はその薬学的に許容される塩の前記第2の量が、1日2回約50mg~1日2回約900mgである、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 同時に、別個に、又は逐次的に投与するための組み合わせであって、式Iの化合物:
    Figure 2023501317000034
    又はその薬学的に許容される塩と、式IIの化合物:
    Figure 2023501317000035
    又はその薬学的に許容される塩と、を含む、組み合わせ。
  21. B細胞悪性腫瘍を処置するための、式Iの化合物:
    Figure 2023501317000036
    又はその薬学的に許容される塩と、式IIの化合物:
    Figure 2023501317000037
    又はその薬学的に許容される塩と、を含む組み合わせの使用。
  22. B細胞悪性腫瘍を処置するための薬剤を製造する際の、式Iの化合物:
    Figure 2023501317000038
    又はその薬学的に許容される塩と、式IIの化合物:
    Figure 2023501317000039
    又はその薬学的に許容される塩と、を含む組み合わせの使用。
  23. 式Iの化合物:
    Figure 2023501317000040
    又はその薬学的に許容される塩と;
    式IIの化合物:
    Figure 2023501317000041
    又はその薬学的に許容される塩と;
    薬学的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
  24. 式Iの化合物:
    Figure 2023501317000042
    又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む第1の医薬組成物と;
    式IIの化合物:
    Figure 2023501317000043
    又はその薬学的に許容される塩と、
    薬学的に許容される担体と、を含む第2の医薬組成物と、を含む、キット。
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