JP2023181919A - 駆動システム、制御装置、制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動装置と交流電動機との間の開閉装置の異常に適切に対処することが可能な技術を提供する。【解決手段】本開示の一実施形態に係る駆動システム1は、開閉装置500が設けられる出力経路OLを通じて交流電動機100と接続され、交流電源200から供給される電力を用いて、交流電動機100を駆動するインバータ装置300と、インバータ装置300の出力電圧に基づき、開閉装置500のアークの発生の有無を監視し、交流電動機100の直流励磁の運転状態におけるアークの発生があると判断すると、インバータ装置300から出力経路OLへの電力の出力を停止させる監視装置700と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、交流電動機の駆動システム等に関する。
例えば、インバータ装置等の駆動装置と交流電動機との間に開閉装置が設けられる駆動システムが知られている(特許文献1参照)。
特開2001-251867号公報
しかしながら、駆動装置から交流電動機に駆動電力が出力されている状態で、誤動作等によって開閉装置が閉状態から開状態に移行されると、開閉装置の電極間にアークが発生し、アークが発生する限り、駆動装置と交流電動機との間に電流が流れる。そのため、例えば、交流電動機が直流励磁の運転状態にある場合のように、アークの継続時間が相対的に長くなると、開閉装置の寿命が短くなったり、アークによる発熱で開閉装置の温度が上昇し開閉装置が故障に至ったりする可能性がある。
そこで、上記課題に鑑み、駆動装置と交流電動機との間の開閉装置のアークの発生に対して適切に対処することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
第1の開閉装置が設けられる第1の電力経路を通じて交流電動機と接続され、所定の電源から供給される電力を用いて、前記交流電動機を駆動する駆動装置と、
前記駆動装置の出力電圧に基づき、前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を監視し、前記交流電動機の直流励磁の運転状態におけるアークの発生があると判断すると、前記駆動装置から前記第1の電力経路への電力の出力を停止させる制御装置と、を備える、
駆動システムが提供される。
また、本開示の他の実施形態では、
第1の開閉装置が設けられる第1の電力経路を通じて交流電動機と接続され、所定の電源から供給される電力を用いて、前記交流電動機を駆動する駆動装置を制御する制御装置であって、
前記駆動装置の出力電圧に基づき、前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を監視し、前記交流電動機の直流励磁の運転状態におけるアークの発生があると判断すると、前記駆動装置から前記第1の電力経路への電力の出力を停止させる、
制御装置が提供される。
また、本開示の更に他の実施形態では、
第1の開閉装置が設けられる第1の電力経路を通じて交流電動機と接続され、所定の電源から供給される電力を用いて、前記交流電動機を駆動する駆動装置を制御する制御装置が実行する制御方法であって、
前記駆動装置の出力電圧に基づき、前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を監視し、前記交流電動機の直流励磁の運転状態におけるアークの発生があると判断すると、前記駆動装置から前記第1の電力経路への電力の出力を停止させる、
制御方法が提供される。
上述の実施形態によれば、駆動装置と交流電動機との間の開閉装置のアークの発生に対して適切に対処することができる。
駆動システムの構成の第1例を示す図である。 インバータ制御回路の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 交流電動機の直流励磁の運転状態において、開閉装置が閉状態から開状態に移行した際のアークの発生状況の一例を示す図である。 交流電動機の直流励磁の運転状態において、開閉装置が閉状態から開状態に移行した際のインバータ装置の出力電圧の時間変化の一例を示す図である。 監視装置の処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 駆動システムの構成の第2例を示す図である。 駆動システムの構成の第3例を示す図である。 駆動システムの構成の第4例を示す図である。 駆動システムの構成の第5例を示す図である。 交流電動機の直流励磁の運転状態において、開閉装置が閉状態から開状態に移行した際のインバータ装置の出力電圧及びPWM信号の時間変化の一例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
[駆動システムの第1例]
図1~図5を参照して、本実施形態に係る駆動システム1の第1例について説明する。
<駆動システムのハードウェア構成>
図1は、駆動システム1の第1例を示す図である。
図1に示すように、駆動システム1は、交流電動機100と、交流電源200と、インバータ装置300と、開閉装置400と、開閉装置500と、電圧センサ600と、監視装置700とを含む。
駆動システム1は、交流電源200から供給される交流電力を用いて、インバータ装置300から交流電動機100の駆動電力を出力し、交流電動機100を駆動する。
交流電動機100は、駆動システム1の駆動対象である。交流電動機100は、例えば、同期電動機や誘導電動機である。
交流電源200は、入力経路ILを通じて、インバータ装置300と接続され、インバータ装置300に交流電力を供給する。例えば、入力経路ILは、R相の入力経路IL1と、S相の入力経路IL2と、T相の入力経路IL3とを含み、交流電源200は、入力経路IL1~IL3を通じて、R相、S相、及びT相の三相交流電力をインバータ装置300に供給する。
インバータ装置300は、交流電源200から供給される交流電力を交流電動機100の駆動電力に変換し出力する。インバータ装置300は、整流回路310と、平滑回路320と、インバータ回路330と、インバータ制御回路340とを含む。
整流回路310は、交流電源200から入力される三相交流電力を整流し、直流電力を出力可能に構成される。整流回路310は、正側及び負側の出力端のそれぞれが正ライン及び負ラインの一端に接続され、正ライン及び負ラインを通じて、直流電力を平滑回路320に出力することができる。例えば、整流回路310は、6つの半導体ダイオードを含み、上下アームを構成する2つの半導体ダイオードの直列接続体が3組並列接続されるブリッジ型全波整流回路である。この場合、R相、S相、及びT相の入力線(入力経路IL1~IL3)は、それぞれ、3組の上下アームの中間点に接続される。
平滑回路320は、整流回路310から出力される直流電力やインバータ回路330から回生される直流電力の脈動を抑制し、平滑化する。
例えば、図1に示すように、平滑回路320は、平滑コンデンサを含む。
平滑コンデンサは、整流回路310やインバータ回路330と並列に、正ライン及び負ラインを繋ぐ経路に設けられてよい。
平滑コンデンサは、適宜、充放電を繰り返しながら、整流回路310から出力される直流電力やインバータ回路330から出力(回生)される直流電力を平滑化する。
平滑コンデンサは、一つであってよい。また、平滑コンデンサは、複数配置されてもよく、複数の平滑コンデンサが正ライン及び負ラインの間に並列接続されてもよいし、直列接続されてもよい。また、複数の平滑コンデンサは、2以上の平滑コンデンサの直列接続体が正ライン及び負ラインの間に複数並列接続される形で構成されてもよい。
また、平滑回路320は、リアクトルを含んでもよい。
リアクトルは、整流回路310と平滑コンデンサとの間の正ラインに設けられてよい。
リアクトルは、適宜、電流の変化を妨げるように電圧を発生させながら、整流回路310から出力される直流電力やインバータ回路330から出力(回生)される直流電力を平滑化する。
インバータ回路330は、平滑回路320から入力される直流電力を、所望の電圧や周波数のU相、V相、及びW相の三相交流の電力に変換し、出力経路OLを通じて、交流電動機100に出力する。
インバータ回路330は、半導体スイッチと、還流ダイオードとを含む。半導体スイッチは、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やHEMT(High Electron Mobility Transistor)等である。また、半導体スイッチは、例えば、ケイ素(シリコン:Si)を主材料として構成される。また、半導体スイッチは、ワイドバンドギャップ半導体材料を主材料として構成されてもよい。ワイドバンドギャップ半導体材料は、例えば、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)、窒化ガリウム(ガリウムナイトライド:GaN)、酸化ガリウム(ガリウムオキサイド:Ga)、炭素(ダイヤモンド:C)等である。具体的には、上下アームに相当する2つの半導体スイッチの直列接続体(スイッチレグ)が3組設けられ、3組のスイッチレグが正ライン及び負ラインの間に並列接続される。そして、3組のスイッチレグの上下アームの中間点からU相、V相、及びW相の端子が引き出され、交流電動機100のU相、V相、及びW相の端子に繋がる出力経路OLに接続される。出力経路OLは、U相の出力経路OL1と、V相の出力経路OL2と、W相の出力経路OL3とを含む。還流ダイオードは、順方向が負ライン側から正ライン側に向かう形で、それぞれの半導体スイッチに並列接続される。
インバータ制御回路340は、インバータ回路330を制御し、交流電動機100を駆動制御する。具体的には、インバータ制御回路340は、インバータ回路330の半導体スイッチに制御指令を出力することにより、インバータ回路330から所望の駆動電力を出力させ、交流電動機100を駆動制御する。
インバータ制御回路340の機能は、任意のハードウェアや任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現される。例えば、インバータ制御回路340は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ装置、補助記憶装置、及びインタフェース装置を含むコンピュータや半導体スイッチのゲート端子を駆動する駆動回路等によって構成される。メモリ装置は、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)である。補助記憶装置は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリである。インタフェース装置は、例えば、外部の記録媒体と接続する外部インタフェースや他の機器と通信を行うための通信インタフェース等を含む。インバータ制御回路340は、補助記憶装置にインストールされるプログラムをメモリ装置にロードしCPU上で実行することにより各種機能を実現することができる。また、インバータ制御回路340は、外部インタフェースを通じて、記録媒体からプログラムを取り込みインストールしたり、通信インタフェースを通じて、他の機器からプログラムを取り込みインストールしたりすることができる。
開閉装置400は、交流電源200とインバータ装置300との間の入力経路ILに設けられる。
開閉装置400は、入力経路ILが電気的に繋がる閉状態と入力経路ILが遮断される開状態とを切り換える。開閉装置400は、例えば、電磁接触器(コンタクタ)や電磁開閉器である。開閉装置400は、入力経路IL1~IL3のそれぞれの開閉状態を切り換える開閉装置410,420,430を含み、開閉装置410,420,430は、連動して開状態及び閉状態が切り換えられる。
開閉装置500は、インバータ装置300と交流電動機100との間の出力経路OLに設けられる。
開閉装置500は、出力経路OLが電気的に繋がる閉状態と出力経路OLが遮断される開状態とを切り換える。開閉装置500は、例えば、電磁接触器や電磁開閉器である。開閉装置500は、出力経路OL1~OL3のそれぞれの開閉状態を切り換える開閉装置510,520,530を含み、開閉装置510,520,530は、連動して閉状態及び開状態が切り換えられる。
電圧センサ600は、U相、V相、及びW相のインバータ装置300の出力電圧を検出する。例えば、電圧センサ600は、インバータ装置300と開閉装置500との間の出力経路OL1~OL3の相電圧を検出する。電圧センサ600の出力は、監視装置700に取り込まれる。
監視装置700は、インバータ装置300と通信可能に接続され、インバータ装置300から受信される情報に基づき、開閉装置500の異常の有無を監視する。監視対象の異常は、例えば、インバータ装置300から出力経路OLに電力が出力されている状態で、開閉装置500が誤作動や誤操作等によって閉状態から開状態に移行した場合に開放された電極間に生じるアークである。
監視装置700は、例えば、交流電動機100で駆動される機械設備や生産設備が設置される工場の内部や同じ敷地内に設置される端末装置、PLC(Programmable Logic Controller)、エッジコントローラ、エッジサーバ等である。また、監視装置700は、交流電動機100で駆動される機械設備や生産設備が設置される工場の遠隔に設置されるオンプレミスサーバやクラウドサーバであってもよい。
監視装置700の機能は、任意のハードウェア或いは任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにより実現される。例えば、監視装置700は、CPU、メモリ装置、補助記憶装置、及びインタフェース装置を含むコンピュータを中心に構成される。メモリ装置は、例えば、SRAMやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等を含む。補助記憶装置は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)やEEPROMやフラッシュメモリ等を含む。インタフェース装置は、例えば、外部の記録媒体と接続する外部インタフェースや他の機器と通信を行うための通信インタフェース等を含む。監視装置700は、補助記憶装置にインストールされるプログラムをメモリ装置にロードしCPU上で実行することにより各種機能を実現することができる。また、監視装置700は、外部インタフェースを通じて、記録媒体からプログラムを取り込みインストールしたり、通信インタフェースを通じて、他の機器からプログラムを取り込みインストールしたりすることができる。
[インバータ制御回路の機能構成]
次に、図2を参照して、インバータ制御回路340の機能構成について説明する。
図2は、インバータ制御回路340の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、インバータ制御回路340は、機能部として、速度調節器341と、滑り周波数演算部342と、位相角演算部343と、ベクトル変換器344と、電流調節器345と、ベクトル逆変換器346とを含む。
速度調節器341は、交流電動機100の回転速度の指令値ωrefと、検出値ωdetとの偏差に基づき、その偏差をゼロに近づけるための交流電動機100のd軸電流及びq軸電流に関する制御指令(以下、「電流指令値」)Id*,Iq*を出力する。検出値ωdetは、例えば、交流電動機100の回転速度を検出する回転速度センサの出力に基づき取得される。速度調節器341は、例えば、PI(Proportional Integral)制御器である。
尚、例えば、センサレス制御が採用される場合、交流電動機100の回転速度の検出値ωdetに代えて、交流電動機100の回転速度の推定値ωestが用いられる。また、速度制御が採用されない場合、速度調節器341は省略される。例えば、トルク制御や電流制御が採用される場合、速度調節器341は省略される。この場合、電流指令値Id*,Iq*は、トルク制御におけるトルク指令値に基づき生成されたり、電流制御におけるU相、V相、及びW相の電流指令値に基づき生成されたりする。
滑り周波数演算部342は、交流電動機100の滑り周波数ωsを演算し出力する。
位相角演算部343は、交流電動機100の電気位相角θを演算し出力する。具体的には、位相角演算部343は、交流電動機100の回転速度の検出値ωdet及び滑り周波数ωsに基づき、交流電動機100の一次角周波数ω1を算出する。そして、位相角演算部343は、一次角周波数ω1を時間積分することによって、電気位相角θを算出する。
ベクトル変換器344は、交流電動機100の電気位相角θ、及び磁極位置の情報等に基づき、交流電動機100の相電流の検出値Im(U相、V相、及びW相の相電流の検出値Iu,Iv,Iw)を、dq座標系の電流検出値Id,Iqに変換し出力する。U相、V相、及びW相の相電流の検出値Iu,Iv,Iwは、例えば、インバータ回路330のU相、V相、及びW相の出力線のうちの少なくとも2相分に設けられる電流センサの出力に基づき取得される。
電流調節器345は、電流指令値Id*,Iq*と、電流検出値Id,Iqとの偏差に基づき、その偏差をゼロに近づけるための交流電動機100のd軸電圧及びq軸電圧に関する制御指令(以下、「電圧指令値」)Vd*,Vq*を出力する。電流調節器345は、例えば、PI制御器である。
ベクトル逆変換器346は、交流電動機100の電気位相角θ、及び磁極位置の情報等に基づき、電圧指令値Vd*,Vq*を、U相、V相、及びW相の電圧指令値Vm(U相、V相、及びW相の電圧指令値Vu,Vv,Vw)に変換し出力する。
PWM信号出力部347は、インバータ回路330の制御指令、即ち、PWM(Pulse Width Modulation)信号を生成しインバータ回路330に出力する。例えば、PWM信号出力部347は、U相、V相、及びW相のそれぞれに対応するコンパレータを含み、コンパレータが、電圧指令値Vu,Vv,Vwのそれぞれとキャリア波と比較することによって、U相、V相、及びW相のPWM信号を出力する。これにより、インバータ制御回路340は、PWM信号をインバータ回路330に出力することにより、交流電動機100を駆動制御することができる。
[監視装置の機能構成]
次に、図1に加えて、図3~図5を参照して、監視装置700の機能構成について説明する。
図3は、交流電動機100の直流励磁の運転状態において、開閉装置500が閉状態から開状態に移行した際のアークの発生状況の一例を示す図である。図4は、交流電動機の直流励磁の運転状態において、開閉装置が閉状態から開状態に移行した際のインバータ装置の出力電圧の時間変化の一例(グラフ4A)を示す図である。図5は、監視装置700の処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
図1に示すように、監視装置700は、機能部として、出力電圧取得部710と、運転状態判定部720と、異常判定部730と、停止制御部740とを含む。
出力電圧取得部710は、インバータ装置300の出力電圧の値を取得する。
例えば、図1に示すように、出力電圧取得部710は、電圧センサ600の出力に基づき、インバータ装置300のU相、V相、及びW相の出力電圧の検出値を取得する。
運転状態判定部720は、交流電動機100の運転状態を判定する。例えば、運転状態判定部720は、インバータ装置300の出力電流の波形に基づき、交流電動機100の運転状態が直流励磁の運転状態であるか否かを判定する。交流電動機100に直流電流が供給される、交流電動機100の直流励磁は、例えば、交流電動機100の停止状態からの応答性向上のために実施される場合がある。
例えば、図1に示すように、運転状態判定部720は、一次角周波数ω1が0Hz(ヘルツ)であるか否かに基づき、交流電動機100の運転状態が通常の運転状態であるか、直流励磁の運転状態であるかを判定する。交流電動機100が直流励磁の運転状態である場合、交流電動機100は回転しておらず、一次角周波数ω1が0Hzになるからである。一次角周波数ω1のデータは、インバータ装置300(インバータ制御回路340)から監視装置700に取り込まれる。運転状態判定部720は、インバータ装置300の出力電流の波形に対応する一次角周波数ω1が0Hzである場合、交流電動機100が直流励磁の運転状態であることを表すH信号を出力する。一方、運転状態判定部720は、一次角周波数ω1が0Hzでない場合、交流電動機100が直流励磁の運転状態でないことを表すL信号を出力する。
異常判定部730は、開閉装置500の異常の有無を判定する。異常判定部730は、例えば、開閉装置500のアーク発生の異常の有無を判定する。
例えば、インバータ装置300から交流電動機100に直流電流が供給される直流励磁の運転状態において、開閉装置500が開放された場合を考える。
図3に示すように、交流電動機100のW相には、ほとんど直流電流が流れていない状態で、開閉装置500が開放されると、交流電動機100のW相の電流が遮断される。そして、インバータ装置300と交流電動機100との間で、U相及びW相の開閉装置510,520のそれぞれの開放された電極間に生じるアークAu,Avを通じて、U相及びV相の出力経路OL1,OL2にアーク電流Iuvが流れ続ける。
開閉装置510,520にアークAu,Avが発生すると、アークAu,Avによる電圧降下(以下、「アーク電圧」)が生じる。
インバータ装置300(インバータ回路330)は、上述の如く、インバータ制御回路340の制御下で、電流指令値Id*,Iq*に応じた電流を維持しようとする。そのため、インバータ装置300は、アーク電圧の分だけ出力電圧を上昇させようとする。その結果、図4に示すように、インバータ装置300のU相及びV相の出力線の間の線間電圧Vuvは、開閉装置500が閉状態から開状態に移行したタイミング(時刻t11)から急激に上昇する。そして、線間電圧Vuvは、通常の直流励磁によって交流電動機100に印加される電圧Vm_uvに対して、アークAu,Avによるアーク電圧Va_uvの分を加算した値に到達する(時刻t12)。アーク電圧Va_uvは、アークAuによるアーク電圧とアークAvによるアーク電圧の合計である。よって、異常判定部730は、通常の直流励磁の状態に相当する出力電圧の正常値に対して、インバータ装置300の出力電圧がある程度上昇している場合、開閉装置500にアーク発生の異常があると判定できる。
例えば、図1に示すように、異常判定部730は、インバータ装置300のU相、V相、及びW相の出力電圧の検出値と、インバータ装置300の通常時の出力電圧の値(以下、「通常時出力電圧」)に基づき規定される、出力電圧の基準値とを比較する。通常時出力電圧は、開閉装置500にアークが生じていない正常時に相当する正常値である。異常判定部730は、交流電動機100の電気位相角θ及びモータ定数に基づき、励磁電流の値を算出し、算出した励磁電流の値に基づき、通常時出力電圧を算出する。電気位相角θのデータは、インバータ装置300(インバータ制御回路340)から監視装置700に取り込まれる。出力電圧の基準値は、通常時出力電圧に1より大きい乗数(例えば、2)を乗じることによって得られる。また、出力電圧の基準値は、通常時出力電圧に1より大きい乗数を乗じ、更に、フィルタ補正が施された値であってもよい。異常判定部730は、インバータ装置300のU相、V相、及びW相の出力電圧の検出値の少なくとも一つが、出力電圧の基準値に対して相対的に大きい場合、開閉装置500にアーク発生の異常があると判定したことを表すH(ハイ)信号を出力する。出力電圧の検出値が出力電圧の基準値に対して相対的に大きいとは、出力電圧の検出値が基準値以上である場合であってもよいし、出力電圧の検出値が基準値を超える場合であってもよい。一方、異常判定部730は、インバータ装置300のU相、V相、及びW相の出力電圧の検出値の全てが、出力電圧の基準値に対して相対的に小さい場合、開閉装置500にアーク発生の異常がないと判定したことを表すL(ロー)信号を出力する。
停止制御部740は、開閉装置500に交流電動機100の直流励磁状態におけるアーク発生の異常が生じている場合に、インバータ装置300から出力経路OLへの出力を停止させる。
停止制御部740は、例えば、インバータ装置300(インバータ制御回路340)に稼働停止を指示する停止指令を出力し、インバータ装置300を稼働停止させることにより、インバータ装置300から出力経路OLへの出力を停止させる。また、停止制御部740は、開閉装置400に閉状態から開状態への移行を指示する開指令を出力し、入力経路ILを開放させることにより、インバータ装置300から出力経路OLへの出力を停止させてもよい。また、停止制御部740は、インバータ装置300(インバータ制御回路340)に停止指令を出力すると共に、開閉装置400に開指令を出力することにより、インバータ装置300から出力経路OLへの出力を停止させてもよい。
例えば、図1に示すように、停止制御部740は、運転状態判定部720及び異常判定部730の出力に基づき、インバータ装置300への停止指令や開閉装置400への開指令を出力する。具体的には、停止制御部740は、運転状態判定部720及び異常判定部730の出力が共にH信号である場合に、インバータ装置300への停止指令や開閉装置400への開指令に相当するH信号を出力する。即ち、停止制御部740は、異常判定部730により開閉装置500にアーク発生の異常があると判定され且つ運転状態判定部720により交流電動機100が直流励磁の運転状態にあると判定される場合、インバータ装置300の出力を停止させる。一方、停止制御部740は、運転状態判定部720及び異常判定部730の出力の少なくとも一方がL信号である場合、L信号を出力し、インバータ装置300の稼働停止や開閉装置400の開状態への切換は実施しない。
出力電圧取得部710、運転状態判定部720、異常判定部730、及び停止制御部740は、インバータ装置300の稼働中、所定の処理周期ごとに、図5のフローチャートの処理を実行することにより、開閉装置500のアーク発生の異常の有無を監視してもよい。
図5に示すように、ステップS102にて、運転状態判定部720は、最新の一次角周波数ω1のデータに基づき、交流電動機100が直流励磁の運転状態であるか否かを判定する。運転状態判定部720は、交流電動機100が直流励磁の運転状態である場合、ステップS104に進み、交流電動機100が直流励磁の運転状態でない場合、今回のフローチャートの処理を終了する。
ステップS104にて、出力電圧取得部710は、インバータ装置300の出力電圧値(出力電圧の検出値)を取得する。
監視装置700は、ステップS104の処理が終了すると、ステップS106に進む。
ステップS106にて、異常判定部730は、ステップS104で取得されたインバータ装置300の出力電圧値と、インバータ装置300の出力電圧の基準値とを比較し、開閉装置500にアーク発生の異常があるか否かを判定する。異常判定部730は、開閉装置500にアーク発生の異常がある場合、ステップS108に進み、開閉装置500にアーク発生の異常がない場合、今回のフローチャートの処理を終了する。
ステップS108にて、停止制御部740は、インバータ装置300(インバータ制御回路340)への停止指令、及び開閉装置400への開指令の少なくとも一方を出力し、インバータ装置300の出力を停止させる。
監視装置700は、ステップS108の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
このように、本例では、監視装置700は、インバータ装置300の出力電圧に基づき、開閉装置500のアーク発生の異常の有無を監視する。そして、監視装置700は、開閉装置500に交流電動機100の直流励磁の運転状態におけるアーク発生の異常がある場合に、インバータ装置300から出力経路OLへの出力を停止させることができる。そのため、監視装置700は、インバータ装置300と交流電動機100との間の開閉装置500のアーク発生の異常に適切に対処することができる。
具体的には、本例では、監視装置700は、開閉装置500にアーク発生の異常があると判定し、且つ、交流電動機100が直流励磁の運転状態である場合に、インバータ装置300から出力経路OLへの出力を停止させることができる。そのため、交流電流が印加される状態と異なりゼロクロスする瞬間がなく、開閉装置500に発生したアークが相対的に長い期間で継続する可能性がある、交流電動機100の直流励磁の運転状態において、より早期にアークを消弧させることができる。よって、開閉装置500の寿命が短くなったり、開閉装置の故障が生じたりするような事態を抑制することができる。
[駆動システムの第2例]
次に、図6を参照して、本実施形態に係る駆動システム1の第2例について説明する。
以下、上述の第1例と同じ或いは対応する構成には同一の符号を付し、上述の第1例と異なる部分を中心に説明を行う。
図6は、駆動システム1の第2例を示す図である。
図6に示すように、監視装置700は、上述の第1例と異なり、監視装置700A,700Bを含む。
監視装置700Aは、インバータ装置300の外部に設けられる。
監視装置700Aは、例えば、交流電動機100で駆動される機械設備や生産設備が設置される工場の内部や同じ敷地内に設置される端末装置、PLC、エッジコントローラ、エッジサーバ等である。また、監視装置700Aは、交流電動機100で駆動される機械設備や生産設備が設置される工場の遠隔に設置されるオンプレミスサーバやクラウドサーバであってもよい。
監視装置700Aの機能は、任意のハードウェア或いは任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにより実現される。例えば、監視装置700Aは、CPU、メモリ装置、補助記憶装置、及びインタフェース装置を含むコンピュータを中心に構成される。メモリ装置は、例えば、SRAMやDRAM等を含む。補助記憶装置は、例えば、HDDやSSDやEEPROMやフラッシュメモリ等を含む。インタフェース装置は、例えば、外部の記録媒体と接続する外部インタフェースや他の機器と通信を行うための通信インタフェース等を含む。監視装置700Aは、補助記憶装置にインストールされるプログラムをメモリ装置にロードしCPU上で実行することにより各種機能を実現することができる。また、監視装置700Aは、外部インタフェースを通じて、記録媒体からプログラムを取り込みインストールしたり、通信インタフェースを通じて、他の機器からプログラムを取り込みインストールしたりすることができる。
監視装置700Aは、機能部として、出力電圧取得部710と、異常判定部730とを含む。
監視装置700Bは、インバータ装置300に内蔵される。
監視装置700Bの機能は、任意のハードウェアや任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現される。例えば、監視装置700Bは、CPU、メモリ装置、補助記憶装置、及びインタフェース装置を含むコンピュータを中心に構成される。メモリ装置は、例えば、SRAMである。補助記憶装置は、例えば、EEPROMやフラッシュメモリである。インタフェース装置は、例えば、外部の記録媒体と接続する外部インタフェースや他の機器と通信を行うための通信インタフェース等を含む。監視装置700Bは、補助記憶装置にインストールされるプログラムをメモリ装置にロードしCPU上で実行することにより各種機能を実現することができる。また、監視装置700Bは、外部インタフェースを通じて、記録媒体からプログラムを取り込みインストールしたり、通信インタフェースを通じて、他の機器からプログラムを取り込みインストールしたりすることができる。
監視装置700Bは、機能部として、運転状態判定部720と、停止制御部740とを含む。
このように、本例では、監視装置700の機能は、インバータ装置300の内外に分散して配置される。これにより、例えば、監視装置700の機能部ごとの機能に合わせて、処理効率、通信負荷、コスト等を考慮して、各機能部を最適に配置することができる。
[駆動システムの第3例]
次に、図7を参照して、本実施形態に係る駆動システム1の第3例について説明する。
以下、上述の第1例、第2例と同じ或いは対応する構成には同一の符号を付し、上述の第1例、第2例と異なる部分を中心に説明を行う。
図7は、駆動システム1の第3例を示す図である。
図7に示すように、電圧センサ600及び監視装置700は、上述の第1例、第2例と異なり、インバータ装置300に内蔵される。
電圧センサ600は、インバータ装置300の内部のU相、V相、及びW相の出力線の相電圧を検出する。
監視装置700は、上述の第1例と同様、機能部として、出力電圧取得部710と、運転状態判定部720と、異常判定部730と、停止制御部740とを含む。
このように、本例では、監視装置700は、インバータ装置300に内蔵される。これにより、開閉装置500の異常に関する監視機能をインバータ装置300に統合することができる。
[駆動システムの第4例]
次に、図8を参照して、本実施形態に係る駆動システム1の第4例について説明する。
以下、上述の第1例~第3例と同じ或いは対応する構成には同一の符号を付し、上述の第1例~第3例と異なる部分を中心に説明を行う。
図8は、駆動システム1の第4例を示す図である。
図8に示すように、本例では、上述の第1例~第3例と異なり、電圧センサ600が省略される。
監視装置700は、上述の第3例と同様、インバータ装置300に内蔵される。
監視装置700は、上述の第3例と同様、機能部として、出力電圧取得部710と、運転状態判定部720と、異常判定部730と、停止制御部740とを含む。
出力電圧取得部710は、インバータ制御回路340から取り込まれる、インバータ装置300の出力電圧の指令値(電圧指令値Vu,Vv,Vw)に基づき、インバータ装置300のU相、V相、及びW相の出力電圧値を取得する。即ち、出力電圧取得部710は、インバータ装置300のU相、V相、及びW相の出力電圧値として、インバータ装置300の電圧指令値Vu,Vv,Vwを取得する。
このように、本例では、インバータ装置300の出力電圧値として、検出値に代えて、指令値を用いる。これにより、電圧センサ600を省略することができる。
[駆動システムの第5例]
次に、図9、図10を参照して、本実施形態に係る駆動システム1の第5例について説明する。
以下、上述の第1例~第4例と同じ或いは対応する構成には同一の符号を付し、上述の第1例~第4例と異なる部分を中心に説明を行う。
図9は、駆動システム1の第5例を示す図である。図10は、交流電動機100の直流励磁の運転状態において、開閉装置500が閉状態から開状態に移行した際のインバータ装置300の出力電圧及びPWM信号の時間変化の一例(グラフ10A,10B)を示す図である。
図9に示すように、電圧センサ600は、上述の第4例と同様、省略される。
監視装置700は、上述の第1例と同様、インバータ装置300とは別に設けられる。
本例では、監視装置700は、機能部として、上述の第1例~第4例と異なり、出力電圧取得部710に代えて、パルス幅取得部715を含む。
パルス幅取得部715は、U相、V相、及びW相のPWM信号のパルス幅の値を取得する。PWM信号のパルス幅は、インバータ装置300の出力電圧に対応しており、その値が大きくなるほどインバータ装置300の出力電圧も大きくなるように、インバータ回路330が動作する。
例えば、図9に示すように、パルス幅取得部715は、PWM信号のオン・オフ状態を判定し、オン状態の場合、H信号を出力する。パルス幅取得部715は、H信号を出力している場合、カウンタを作動させることにより、PWM信号がオン状態の期間を算出する。PWM信号或いはPWM信号のオン・オフ状態を表すデータは、インバータ制御回路340から監視装置700に取り込まれる。そして、パルス幅取得部715は、算出した期間からPWM信号のパルス幅を検出する。
異常判定部730は、例えば、上述の第1例~第4例と同様、開閉装置500のアーク発生の異常の有無を判定する。
例えば、上述の第1例の場合と同様、インバータ装置300から交流電動機100に直流電流が供給される直流励磁の運転状態において、開閉装置500が開放された場合を考える(図3参照)。
インバータ装置300(インバータ回路330)は、上述の如く、インバータ制御回路340の制御下で、電流指令値Id*,Iq*に応じた電流を維持しようとする。そのため、インバータ装置300は、アーク電圧の分だけ出力電圧を上昇させるために、PWM信号のパルス幅を増大させる。その結果、図10に示すように、U相及びV相のPWM信号のパルス幅は、開閉装置500が閉状態から開状態に移行したタイミング(時刻t21)から急激に増大し、インバータ装置300のU相及びV相の出力線の間の線間電圧Vuvが急激に上昇する。そして、線間電圧Vuvは、通常の直流励磁によって交流電動機100に印加される電圧Vm_uvに対して、アークAu,Avによるアーク電圧Va_uvの分を加算した値に到達する(時刻t22)。よって、異常判定部730は、通常の直流励磁の状態に相当するパルス幅の正常値に対して、PWM信号のパルス幅がある程度増大している場合、開閉装置500にアーク発生の異常があると判定できる。
例えば、図9に示すように、異常判定部730は、インバータ装置300のU相、V相、及びW相のパルス幅の検出値と、通常時のPWM信号のパルス幅の値(以下、「通常時パルス幅」)に基づき規定される、パルス幅の基準値とを比較する。通常時パルス幅は、開閉装置500にアークが生じていない正常時に相当する正常値である。異常判定部730は、交流電動機100の電気位相角θ及びモータ定数に基づき、励磁電流の値を算出し、算出した励磁電流の値に基づき、通常時パルス幅を算出する。電気位相角θのデータは、インバータ制御回路340から監視装置700に取り込まれる。パルス幅の基準値は、通常時パルス幅に1より大きい乗数(例えば、2)を乗じることによって得られる。また、パルス幅の基準値は、通常時パルス幅に1より大きい乗数を乗じ、更に、フィルタ補正が施された値であってもよい。異常判定部730は、インバータ装置300のU相、V相、及びW相のパルス幅の検出値の少なくとも一つが、パルス幅の基準値に対して相対的に大きい場合、開閉装置500にアーク発生の異常があると判定したことを表すH(ハイ)信号を出力する。パルス幅の検出値がパルス幅の基準値に対して相対的に大きいとは、パルス幅の検出値が基準値以上である場合であってもよいし、パルス幅の検出値が基準値を超える場合であってもよい。一方、異常判定部730は、インバータ装置300のU相、V相、及びW相のパルス幅の検出値の全てが、パルス幅の基準値に対して相対的に小さい場合、開閉装置500にアーク発生の異常がないと判定したことを表すL(ロー)信号を出力する。
このように、本例では、監視装置700は、インバータ装置300の出力電圧に対応する、PWM信号のパルス幅に基づき、交流電動機100の直流励磁の運転状態における開閉装置500のアーク発生の異常の有無を監視する。これにより、電圧センサ600を省略することができる。
[駆動システムの他の例]
次に、駆動装置の他の例について説明する。
上述の実施形態には、適宜変形や変更が加えられてもよい。
例えば、上述の第5例について、監視装置700は、上述の第1例と同様、インバータ装置300の外部に設けられてもよい。また、上述の第5例について、監視装置700は、上述の第2例と同様、その機能部がインバータ装置300の内外に分散して配置されてもよい。
また、上述の実施形態やその変形例において、インバータ装置300は、交流電源200に代えて、或いは、加えて、直流電源から入力される直流電力に基づき、交流電動機100の駆動電力を生成し出力することが可能に構成されてもよい。この場合、直流電源からの正側の入力線及び負側の入力線は、それぞれ、整流回路310とインバータ回路330との間の直流リンク部の正ライン及び負ラインに接続される。また、交流電源からの給電がない場合、整流回路310は省略されてもよい。
[作用]
次に、本実施形態に係る駆動システム1の作用について説明する。
本実施形態では、駆動システム1は、駆動装置と、制御装置とを備える。駆動装置は、例えば、上述のインバータ装置300である。制御装置は、例えば、上述の監視装置700である。具体的には、駆動装置は、第1の開閉装置が設けられる第1の電力経路を通じて交流電動機と接続され、所定の電源から供給される電力を用いて、交流電動機を駆動する。第1の開閉装置は、例えば、上述の開閉装置500である。第1の電力経路は、例えば、上述の出力経路OLである。交流電動機は、例えば、上述の交流電動機100である。所定の電源は、例えば、上述の交流電源200である。そして、制御装置は、駆動装置の出力電圧に基づき、第1の開閉装置のアークの発生の有無を監視し、アークの発生があると判断すると、駆動装置から第1の電力経路への電力の出力を停止させる。
これにより、駆動システム1は、駆動装置の出力電圧に基づき、交流電動機の直流励磁の運転状態における、駆動装置と交流電動機との間の開閉装置(第1の開閉装置)のアークの発生に適切に対処することができる。
また、本実施形態では、制御装置は、出力電圧取得部と、運転状態判定部と、アーク発生判定部と、停止制御部と、を備えてもよい。出力電圧取得部は、例えば、上述の出力電圧取得部710である。運転状態判定部は、例えば、上述の運転状態判定部720である。アーク発生判定部は、例えば、上述の異常判定部730である。停止制御部は、例えば、上述の停止制御部740である。具体的には、出力電圧取得部は、駆動装置の出力電圧値を取得してよい。また、運転状態判定部は、交流電動機が直流励磁の運転状態であるか否かを判定してよい。また、アーク発生判定部は、駆動装置の出力電圧値に基づき、交流電動機の直流励磁の運転状態における第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定してよい。そして、停止制御部は、運転状態判定部及びアーク発生判定部の判定結果に基づき、第1の開閉装置に交流電動機の直流励磁の運転状態でのアークの発生があると判断する場合に、駆動装置から第1の電力経路への電力の出力を停止させてよい。
これにより、駆動システム1は、駆動装置の出力電圧値を取得し、駆動装置の出力電圧値に基づき、交流電動機の直流励磁の運転状態における第1の開閉装置のアークの発生の有無を監視することができる。
また、本実施形態では、出力電圧取得部は、駆動装置の出力電圧を検出する検出部の出力に基づき、出力電圧値を取得してもよい。検出部は、例えば、上述の電圧センサ600である。
これにより、駆動システム1は、駆動装置のアークの発生の有無を監視するための、駆動装置の出力電圧値として、駆動装置の出力電圧の検出値を取得することができる。
また、本実施形態では、出力電圧取得部は、駆動装置の出力電圧の指令値に基づき、出力電圧値を取得してもよい。出力電圧の指令値は、例えば、上述の電圧指令値Vu,Vv,Vwである。
これにより、駆動システム1は、駆動装置のアークの発生の有無を監視するための、駆動装置の出力電圧値として、駆動装置の出力電圧の指令値を取得することができる。
また、本実施形態では、アーク発生判定部は、駆動装置の出力電圧値と、交流電動機の直流励磁の運転状態で第1の開閉装置にアークが発生していないときの駆動装置の出力電圧に相当する正常値とを比較することにより、第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定してもよい。正常値は、例えば、上述の通常時出力電圧の値である。
これにより、駆動システム1は、駆動装置の出力電圧値が第1の開閉装置の正常時の状態から乖離している否かによって、第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定することができる。
また、本実施形態では、アーク発生判定部は、駆動装置の出力電圧値が正常値に基づき規定される所定基準に対して相対的に大きい場合に、第1の開閉装置にアークの発生があると判定してもよい。所定基準とは、例えば、上述の出力電圧の基準値である。
これにより、駆動システム1は、駆動装置の出力電圧値が第1の開閉装置の正常時の状態に対してある程度大きくなっていることを以て、アークによる電圧降下を補填するために駆動装置の出力電圧が上昇していると判断することができる。そのため、駆動システム1は、駆動装置の出力電圧値が第1の開閉装置の正常時の状態に対してある程度大きくなっていることを以て、第1の開閉装置にアークの発生があると判定することができる。
また、本実施形態では、制御装置は、パルス幅取得部と、運転状態判定部と、アーク発生判定部と、停止制御部と、を備えてもよい。パルス幅取得部は、例えば、上述のパルス幅取得部715である。運転状態判定部は、例えば、上述の運転状態判定部720である。アーク発生判定部は、例えば、上述の異常判定部730である。停止制御部740は、上述の停止制御部740である。具体的には、パルス幅取得部は、駆動装置の出力電圧に対応する、駆動装置の内部の駆動信号(PWM信号)のパルス幅の値を取得してよい。また、運転状態判定部は、交流電動機が直流励磁の運転状態であるか否かを判定してよい。また、アーク発生判定部は、パルス幅取得部の取得値に基づき、交流電動機の直流励磁運転状態における第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定してよい。そして、停止制御部は、運転状態判定部及びアーク発生判定部の判定結果に基づき、第1の開閉装置に交流電動機の直流励磁の運転状態でのアークの発生があると判断する場合に、駆動装置から第1の電力経路への電力の出力を停止させてよい。
これにより、駆動システム1は、駆動装置の出力電圧値に対応するPWM信号のパルス幅の値を取得し、PWM信号のパルス幅の値に基づき、交流電動機の直流励磁の運転状態における第1の開閉装置のアークの発生の有無を監視することができる。
また、本実施形態では、アーク発生判定部は、パルス幅取得部の取得値と、交流電動機の直流励磁の運転状態で第1の開閉装置にアークが発生していないときのパルス幅に相当する正常値とを比較することにより、第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定してもよい。正常値は、例えば、上述の通常時パルス幅の値である。
これにより、駆動システム1は、駆動装置の出力電圧に対応するPWM信号のパルス幅の値が第1の開閉装置の正常時の状態から乖離している否かによって、第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定することができる。
また、本実施形態では、アーク発生判定部は、パルス幅取得部の取得値が正常値に基づき規定される所定基準に対して相対的に大きい場合に、第1の開閉装置にアークの発生があると判定してもよい。所定基準は、例えば、上述のパルス幅の基準値である。
これにより、駆動システム1は、PWM信号のパルス幅の値が第1の開閉装置の正常時の状態に対してある程度大きくなっていることを以て、アークによる電圧降下を補填するために駆動装置の出力電圧が上昇していると判断することができる。そのため、駆動システム1は、PWM信号のパルス幅が第1の開閉装置の正常時の状態に対してある程度大きくなっていることを以て、第1の開閉装置にアークの発生があると判定することができる。
また、本実施形態では、停止制御部は、運転状態判定部により交流電動機が直流励磁の運転状態にあると判定され、且つ、アーク発生判定部により第1の開閉装置にアークの発生があると判定された場合に、駆動装置から第1の電力経路への電力の出力を停止させてもよい。
これにより、駆動システム1は、駆動装置から交流電動機に直流電流が供給され、第1の開閉装置のアークが相対的に長い期間で継続する可能性がある状況で、駆動装置からの出力を停止させることができる。そのため、駆動システム1は、アークの継続期間が相対的に長くなることによって、第1の開閉装置の寿命が短くなったり、第1の開閉装置が故障したりするような事態をより適切に抑制することができる。
また、本実施形態では、運転状態判定部は、駆動装置の出力電流の波形に基づき、交流電動機が直流励磁の状態にあるか否かを判定してもよい。
これにより、駆動システム1、駆動装置の出力電流の波形が直流に相当する波形にあるか否かによって、交流電動機が直流励磁の状態にある否かを判定することができる。
また、本実施形態では、停止制御部は、駆動装置を稼働停止させると共に、所定の電源と駆動装置との間の第2の電力経路に設けられる第2の開閉装置を閉状態から開状態に切り換えてもよい。第2の経路は、例えば、上述の入力経路ILである。第2の開閉装置は、例えば、上述の開閉装置400である。
これにより、駆動システム1は、第1の開閉装置のアークの発生に応じて、駆動装置から第1の電力経路を通じた交流電動機への駆動電力の出力をより確実に停止させることができる。
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 駆動システム
100 交流電動機
200 交流電源
300 インバータ装置
310 整流回路
320 平滑回路
330 インバータ回路
340 インバータ制御回路
341 速度調節器
342 滑り周波数演算部
343 位相角演算部
344 ベクトル変換器
345 電流調節器
346 ベクトル逆変換器
347 PWM信号出力部
400 開閉装置
410 開閉装置
420 開閉装置
430 開閉装置
500 開閉装置
510 開閉装置
520 開閉装置
530 開閉装置
600 電圧センサ
700 監視装置
700A 監視装置
700B 監視装置
710 出力電圧取得部
715 パルス幅取得部
720 運転状態判定部
730 異常判定部
740 停止制御部
IL,IL1~IL3 入力経路
OL,OL1~OL3 出力経路
Vu,Vv,Vw 電圧指令値

Claims (14)

  1. 第1の開閉装置が設けられる第1の電力経路を通じて交流電動機と接続され、所定の電源から供給される電力を用いて、前記交流電動機を駆動する駆動装置と、
    前記駆動装置の出力電圧に基づき、前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を監視し、前記交流電動機の直流励磁の運転状態におけるアークの発生があると判断すると、前記駆動装置から前記第1の電力経路への電力の出力を停止させる制御装置と、を備える、
    駆動システム。
  2. 前記制御装置は、前記駆動装置の出力電圧値を取得する出力電圧取得部と、前記交流電動機が直流励磁の運転状態であるか否かを判定する運転状態判定部と、前記出力電圧値に基づき、前記交流電動機の直流励磁の運転状態における前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定するアーク発生判定部と、前記運転状態判定部及び前記アーク発生判定部の判定結果に基づき、前記第1の開閉装置に前記交流電動機の直流励磁の運転状態でのアークの発生があると判断する場合に、前記駆動装置から前記第1の電力経路への電力の出力を停止させる停止制御部と、を備える、
    請求項1に記載の駆動システム。
  3. 前記出力電圧取得部は、前記駆動装置の出力電圧を検出する検出部の出力に基づき、前記出力電圧値を取得する、
    請求項2に記載の駆動システム。
  4. 前記出力電圧取得部は、前記駆動装置の出力電圧の指令値に基づき、前記出力電圧値を取得する、
    請求項2に記載の駆動システム。
  5. 前記アーク発生判定部は、前記出力電圧値と、前記交流電動機の直流励磁の運転状態で前記第1の開閉装置にアークが発生していないときの前記駆動装置の出力電圧に相当する正常値とを比較することにより、前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定する、
    請求項2に記載の駆動システム。
  6. 前記アーク発生判定部は、前記出力電圧値が前記正常値に基づき規定される所定基準に対して相対的に大きい場合に、前記第1の開閉装置にアークの発生があると判定する、
    請求項5に記載の駆動システム。
  7. 前記制御装置は、前記駆動装置の出力電圧に対応する、前記駆動装置の内部の駆動信号のパルス幅の値を取得するパルス幅取得部と、前記交流電動機が直流励磁の運転状態であるか否かを判定する運転状態判定部と、前記パルス幅取得部の取得値に基づき、前記交流電動機の直流励磁運転状態における前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定するアーク発生判定部と、前記運転状態判定部及び前記アーク発生判定部の判定結果に基づき、前記第1の開閉装置に前記交流電動機の直流励磁の運転状態でのアークの発生があると判断する場合に、前記駆動装置から前記第1の電力経路への電力の出力を停止させる停止制御部と、を備える、
    請求項1に記載の駆動システム。
  8. 前記アーク発生判定部は、前記パルス幅取得部の取得値と、前記交流電動機の直流励磁の運転状態で前記第1の開閉装置にアークが発生していないときの前記パルス幅に相当する正常値とを比較することにより、前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を判定する、
    請求項7に記載の駆動システム。
  9. 前記アーク発生判定部は、前記パルス幅取得部の取得値が前記正常値に基づき規定される所定基準に対して相対的に大きい場合に、前記第1の開閉装置にアークの発生があると判定する、
    請求項8に記載の駆動システム。
  10. 前記停止制御部は、前記運転状態判定部により前記交流電動機が直流励磁の運転状態にあると判定され、且つ、前記アーク発生判定部により前記第1の開閉装置にアークの発生があると判定された場合に、前記駆動装置から前記第1の電力経路への電力の出力を停止させる、
    請求項2乃至9の何れか一項に記載の駆動システム。
  11. 前記運転状態判定部は、前記駆動装置の出力電流の波形に基づき、前記交流電動機が直流励磁の運転状態にあるか否かを判定する、
    請求項2乃至9の何れか一項に記載の駆動システム。
  12. 前記停止制御部は、前記駆動装置を稼働停止させると共に、前記所定の電源と前記駆動装置との間の第2の電力経路に設けられる第2の開閉装置を閉状態から開状態に切り換える、
    請求項2乃至9の何れか一項に記載の駆動システム。
  13. 第1の開閉装置が設けられる第1の電力経路を通じて交流電動機と接続され、所定の電源から供給される電力を用いて、前記交流電動機を駆動する駆動装置を制御する制御装置であって、
    前記駆動装置の出力電圧に基づき、前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を監視し、前記交流電動機の直流励磁の運転状態におけるアークの発生があると判断すると、前記駆動装置から前記第1の電力経路への電力の出力を停止させる、
    制御装置。
  14. 第1の開閉装置が設けられる第1の電力経路を通じて交流電動機と接続され、所定の電源から供給される電力を用いて、前記交流電動機を駆動する駆動装置を制御する制御装置が実行する制御方法であって、
    前記駆動装置の出力電圧に基づき、前記第1の開閉装置のアークの発生の有無を監視し、前記交流電動機の直流励磁の運転状態におけるアークの発生があると判断すると、前記駆動装置から前記第1の電力経路への電力の出力を停止させる、
    制御方法。
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