JP2020014326A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】直流電源の出力側にコンデンサを介して2つのインバータが並列接続された電力変換装置において、電力使用の高効率化を図り、かつ回生電力に起因するコンデンサの過電圧発生を確実に防止する電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置1は、第2インバータ12の前段にDC/DCコンバータ30を付加して高効率化を図り、かつ第1交流モータ21から第1インバータ11を経由した電力回生によりコンデンサ6の電圧Vinが予め設定した基準電圧よりも大きくなった場合には、制御部200によりDC/DCコンバータ30の出力電圧制御用のリアクトル電流指令値をコンデンサ6の電圧Vinに基づいて決定されるリアクトル電流補正値により補正することでコンデンサ6の過電圧発生を抑制する。【選択図】図1
Description
本願は、電力変換を行う電力変換装置に関する。
従来の電力変換装置には、AC電源をDC電源に変換する直流化回路の出力に対して、平滑用のコンデンサを並列接続するとともに、これらのコンデンサを介してインバータなどの第1および第2の2台の電力変換回路を互いに並列接続し、第1電力変換回路には交流モータなどの第1負荷を、第2電力変換回路には交流モータなどの第2負荷を個別に接続した構成のものがある(例えば、下記の特許文献1参照)。
このような構成の電力変換装置では、例えば第1負荷から発生した電力を第1および第2の電力変換装回路を経由して、第2負荷に供給することで、第1負荷から回生される電力を消費させる。これにより、並列接続された第1および第2の2台の電力変換回路が共有するコンデンサの電圧上昇を抑制することで、装置の各部品を保護することができる。
しかしながら、先行技術の電力変換装置には、第2電力変換回路の前段に直流/直流変換を行うDC/DCコンバータが設けられていないため、重負荷時あるいは軽負荷時において、第2電力変換回路および第2負荷の電力使用の効率が低いという問題がある。
その対策のために、第2電力変換回路の前段にDC/DCコンバータを設けることで、第2電力変換回路および第2負荷の電力使用の高効率化を図ることが考えられるが、単純にDC/DCコンバータを設けるだけでは、DC/DCコンバータの制御応答が遅いため、第1負荷より回生した電力がコンデンサに蓄積し、コンデンサ電圧の上昇を抑制できず、コンデンサおよびDC/DCコンバータを構成するスイッチング素子を保護することができないという課題がある。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、重負荷時あるいは軽負荷時において、第2電力変換回路および第2負荷の電力使用の高効率化を図ることができ、かつ、第1負荷からの回生電力に起因するコンデンサの過電圧発生を確実に防止することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
本願に開示される電力変換装置は、直流電源の出力側には平滑用のコンデンサが並列接続されるとともに、上記コンデンサを介して第1電力変換回路と第2電力変換回路とが互いに並列接続され、上記第1電力変換回路には第1負荷が、上記第2電力変換回路には第2負荷がそれぞれ接続されている電力変換装置において、
上記コンデンサと上記第2電力変換回路との間にDC/DCコンバータを設けるとともに、上記DC/DCコンバータ、上記第1電力変換回路、および上記第2電力変換回路の動作を制御する制御部を備え、
上記制御部は、上記第1負荷からの電力が上記第1電力変換回路を経由して回生することで上記コンデンサの電圧が、上記コンデンサおよび上記DC/DCコンバータを構成する素子の耐電圧に基づいて予め設定された基準電圧よりも大きくなった場合には、上記DC/DCコンバータの電流制御器に補正値を加えることで上記コンデンサの過電圧発生を抑制するものである。
上記コンデンサと上記第2電力変換回路との間にDC/DCコンバータを設けるとともに、上記DC/DCコンバータ、上記第1電力変換回路、および上記第2電力変換回路の動作を制御する制御部を備え、
上記制御部は、上記第1負荷からの電力が上記第1電力変換回路を経由して回生することで上記コンデンサの電圧が、上記コンデンサおよび上記DC/DCコンバータを構成する素子の耐電圧に基づいて予め設定された基準電圧よりも大きくなった場合には、上記DC/DCコンバータの電流制御器に補正値を加えることで上記コンデンサの過電圧発生を抑制するものである。
本願に開示される電力変換装置によれば、負荷時あるいは軽負荷時において、第2電力変換回路および第2負荷の電力使用の高効率化を図ることができ、かつ、第1負荷からの回生電力に起因するコンデンサの過電圧発生を抑制することができる。
実施の形態1.
図1は、本願の実施の形態1における電力変換装置の概略構成図である。
この実施の形態1の電力変換装置1は、交流電源2と整流回路3とからなる直流電源4の出力側の直流リンク5には、平滑用の第1コンデンサ6が並列接続されている。そして、この第1コンデンサ6には、電力変換用の第1インバータ11と第2インバータ12とが互いに並列接続され、第1インバータ11には第1交流モータ21が、第2インバータ12には第2交流モータ22がそれぞれ接続されている。
図1は、本願の実施の形態1における電力変換装置の概略構成図である。
この実施の形態1の電力変換装置1は、交流電源2と整流回路3とからなる直流電源4の出力側の直流リンク5には、平滑用の第1コンデンサ6が並列接続されている。そして、この第1コンデンサ6には、電力変換用の第1インバータ11と第2インバータ12とが互いに並列接続され、第1インバータ11には第1交流モータ21が、第2インバータ12には第2交流モータ22がそれぞれ接続されている。
ここで、電力変換装置1が例えば空気調和機に適用される場合には、上記の第1交流モータ21はファン用に使用され、第2交流モータ22は圧縮機用に使用される。また、電力変換装置1が自動車に適用される場合には、第1交流モータ21は空調用に使用され、第2交流モータ22は車輪駆動用に使用される。しかしながら、本願はこのような例に限定されるものではない。
なお、特許請求の範囲におけるコンデンサが上記第1コンデンサ6に、第1電力変換回路が上記第1インバータ11に、第2電力変換回路が上記第2インバータ12に、第1負荷が第1交流モータ21に、第2負荷が第2交流モータ22にそれぞれ対応している。
さらに、この実施の形態1の電力変換装置1は、第1コンデンサ6と第2インバータ12との間にDC/DCコンバータ30と平滑用の第2コンデンサ7が順次設けられるとともに、第1インバータ11、第2インバータ12、およびDC/DCコンバータ30の動作を制御する制御部200を備えている。
そして、交流電源2から入力された交流電圧を整流回路3で整流し、第1インバータ11および第2インバータ12でそれぞれ所定の交流電圧に変換して第1交流モータ21および第2交流モータ22をそれぞれ駆動する。なお、第1交流モータ21および第2交流モータ22は、誘導機、同期機のどちらでも適用することが可能である。
上記の整流回路3は、3相の整流ダイオードで構成されており、交流電源2の交流電圧を直流電圧に変換し、出力側は直流リンク5と第1コンデンサ6のマイナス側に接続されている。交流電源2は、三相交流電源に限らず単相交流電源でもよく、単相の場合は2相の整流ダイオードとなる。さらに、ここでは直流電源4が交流電源2と整流回路3とから構成されているとしているが、直流電源4としてはこれに限らずバッテリなどを使用することもできる。
また、上記の第1コンデンサ6は、必ずしも一定電圧にする機能を必要としておらず、小容量(数十μF程度)のフィルムコンデンサあるいはセラミックコンデンサを使用することもできる。
DC/DCコンバータ30は、この実施の形態1(図1)では降圧回路が適用されているが、このような降圧回路に限らず、昇圧回路または昇降圧回路でもよい。なお、本実施の形態1では、一般的な構成の降圧回路について説明するが、インターリーブ方式あるいはマルチレベル方式等を採用した降圧回路でもよい。
DC/DCコンバータ30は、電力用半導体スイッチング素子31(以下、単にスイッチング素子と称する)、ダイオード32、およびリアクトル33を備える。以降、説明を簡単化するため、スイッチング素子31は、N型のMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)とする。
そして、スイッチング素子31のドレイン側は第1コンデンサ6のプラス側に接続され、ソース側はリアクトル33、およびダイオード32のカソード側に接続され、さらにダイオード32のアノード側は第1コンデンサ6のマイナス側に接続されている。また、リアクトル33は、ダイオード32のカソードとスイッチング素子31のソース側に接続されていない方を第2コンデンサ7のプラス側に接続されている。
このDC/DCコンバータ30は、スイッチング素子31を制御部200からの指令によりスイッチング動作させることで第1コンデンサ6の電圧(以降、直流リンク電圧という)Vinを降圧して出力することができる。具体的には、MOSFETからなるスイッチング素子31をPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)制御し、スイッチング周期のオン時間の割合によって出力する電圧を調整することができる。したがって、DC/DCコンバータ30から第2コンデンサ7で平滑化されて第2インバータ12に出力される電圧(以下、第2インバータ入力電圧という)Vdcは、DC/DCコンバータ30を制御することで調整することが可能である。
なお、この実施の形態1においては、スイッチング素子31をMOSFETとして説明しているが、これに限らず、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等によって構成することができる。その場合に、スイッチング素子31およびダイオード32を形成する半導体材料は、特に限定するものではなく、Si(シリコン)の他、SiC(シリコンカーバイド)、GaN(ガリウムナイトライド)等を適用することが可能である。
第1インバータ11は、第1コンデンサ6の直流リンク電圧Vinを交流電圧に変換し、第1交流モータ21に交流電圧を印加することで第1交流モータ21が動作する。また、第2インバータ12は、第2コンデンサ7の第2インバータ入力電圧Vdcを交流電圧に変換し、第2交流モータ22に交流電圧を印加することで第2交流モータ22が動作する。この場合、第1インバータ11および第2インバータ12はいずれも図示しない6つのスイッチング素子で構成され、三相ブリッジ接続されている。
制御部200は、DC/DCコンバータ30のスイッチング素子31をON/OFFさせる信号S0と、第1インバータ11および第2インバータ12のスイッチング素子をON/OFFさせる信号S1およびS2をそれぞれ出力することで、DC/DCコンバータ30、第1インバータ11、および第2インバータ12の動作を制御する。
上述の制御のために、制御部200には、直流リンク電圧Vinを検出する電圧センサ41と、第2インバータ入力電圧Vdcを検出する電圧センサ42からそれぞれ得られる電圧値が入力される。さらに制御部200には、DC/DCコンバータ30のリアクトル33を流れるリアクトル電流ILを検出する電流センサ43、第1インバータ11から出力されるu相電流Iu1およびv相電流Iv1を検出する一対の電流センサ51aおよび51b、並びに第2インバータ12から出力されるu相電流Iu2およびv相電流Iv2を検出する一対の電流センサ52aおよび52bからそれぞれ得られる電流値が入力される。
図2は、制御部200の詳細を示すブロック図である。
制御部200は、DC/DCコンバータ制御部210、第2インバータ制御部220、および第1インバータ制御部230から構成されている。以下、DC/DCコンバータ制御部210、第2インバータ制御部220および第1インバータ制御部230の制御動作について説明する。
制御部200は、DC/DCコンバータ制御部210、第2インバータ制御部220、および第1インバータ制御部230から構成されている。以下、DC/DCコンバータ制御部210、第2インバータ制御部220および第1インバータ制御部230の制御動作について説明する。
DC/DCコンバータ制御部210は、第2インバータ入力電圧指令演算部211、電圧制御器212、電流制御器213、DC/DCコンバータスイッチング信号決定部214、および補正値演算部215から構成されている。そして、このDC/DCコンバータ制御部210は、後述の第2インバータ電流指令演算部222より算出したd軸電流指令Id2*およびq軸電流指令Iq2*と、第2インバータ電圧指令演算部223より算出したd軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*と、電圧センサ41で検出される直流リンク電圧Vinと、電圧センサ42で検出される第2インバータ入力電圧Vdcと、電流センサ43で検出されるリアクトル電流ILとに基づいて、DC/DCコンバータ30を制御する。
ここに、第2インバータ入力電圧指令演算部211は、第2インバータ電流指令演算部222より算出したd軸電流指令Id2*およびq軸電流指令Iq2*と、第2インバータ電圧指令演算部223より算出したd軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*とに基づいて、第2インバータ入力電圧指令Vdc*を出力する。
すなわち、この第2インバータ入力電圧指令Vdc*は、第2インバータ電流指令演算部222からのd軸電流指令Id2*およびq軸電流指令Iq2*と、第2インバータ電圧指令演算部223からのd軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*とに基づいて、第2交流モータ22に対する入力電力を算出し、入力電力の値によって第2インバータ入力電圧指令Vdc*を決めている。なお、第2インバータ入力電圧指令Vdc*の決め方としては、上記以外に第2交流モータ22の回転数より決定してもよい。
電圧制御器212は、第2インバータ入力電圧指令演算部211より決められた電圧指令Vdc*と第2インバータ入力電圧Vdcとの差分を取った値に基づいてDC/DCコンバータ30の出力電圧制御用のリアクトル電流指令IL*1が出力される。この場合、電圧制御器212は、比例制御と積分制御で構成されるPI制御器、比例制御と積分制御と微分制御器で構成されるPID制御器が一般的に用いられるが、比例制御と積分制御と微分制御いずれかの組み合わせであればよい。
電圧制御器212より出力されたリアクトル電流指令IL*1は、後に詳述する補正値演算部215から出力されたリアクトル電流補正値ΔILと加算されて補正されたリアクトル電流指令IL*2(=IL*1+ΔIL)となり、その後、電流センサ43で検出されたリアクトル電流ILとの差分を取り、電流制御器213に入力される。電流制御器213は、この入力された値に基づいてスイッチング素子31におけるスイッチング周期のオン時間の割合であるオンデューティDが出力される。この場合の電流制御器213についても、電圧制御器212と同じく、比例制御と積分制御と微分制御いずれかの組み合わせであればよい。
DC/DCコンバータスイッチング信号決定部214は、上記の電流制御器213より出力されたオンデューティDに基づいて、スイッチング素子31をON/OFFさせる信号S0を出力する。これにより、第2インバータ入力電圧Vdcが制御される。
次に、第2インバータ制御部220の構成および制御動作について説明する。
第2インバータ制御部220は、第2インバータ速度指令出力器221、第2インバータ電流指令演算部222、第2インバータ電圧指令演算部223、第2インバータPWM信号発生部224、および第2インバータスイッチング信号決定部225から構成されている。
第2インバータ制御部220は、第2インバータ速度指令出力器221、第2インバータ電流指令演算部222、第2インバータ電圧指令演算部223、第2インバータPWM信号発生部224、および第2インバータスイッチング信号決定部225から構成されている。
第2インバータ速度指令出力器221は、第2交流モータ22の回転速度の制御目標となる第2インバータ速度指令ω2*を出力する。第2インバータ電流指令演算部222は、第2インバータ速度指令出力器221から出力される第2インバータ速度指令ω2*と、第2インバータ入力電圧Vdcと、第2交流モータ22の回転角度θ2とに基づいて、d軸電流指令Id2*およびq軸電流指令Iq2*を出力する。
この場合の第2交流モータ22の回転角度θ2を求めるには、第2交流モータ22に図示しない位置検出センサを設置するか、あるいは第2交流モータ22に流れるu相電流Iu2およびv相電流Iv2に基づいてモータの回転角度θ2を状態推定して求めることができる。
第2インバータ電圧指令演算部223は、第2インバータ電流指令演算部222より出力されたd軸電流指令Id2*およびq軸電流指令Iq2*と、第2交流モータ22のu相電流Iu2およびv相電流Iv2とに基づいて、d軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*を出力する。
すなわち、第2交流モータ22のu相電流Iu2およびv相電流Iv2よりw相電流Iw2を算出し、第2交流モータ22の回転角度θ2に基づいて、二相三相変換してd軸電流Id2およびq軸電流Iq2を算出する。その後、第2インバータのd軸電流指令Id2*およびq軸電流指令Iq2*と、d軸電流Id2およびq軸電流Iq2との差分を取ることで、d軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*を決定する。
第2インバータPWM信号発生部224は、第2インバータ電圧指令演算部223から出力されるd軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*に基づいて、第2インバータ12の各相のデューティーDu2、Dv2、Dw2が出力される。
第2インバータスイッチング信号決定部225は、第2インバータPWM信号発生部224より出力された各相のデューティーDu2、Dv2、Dw2に基づいて、第2インバータ12の各スイッチング素子をON/OFFさせる信号S2を出力する。その結果、第2インバータ12からは、第2インバータ入力電圧VdcをPWM制御したパルス波形電圧(以下、PWM電圧と称する)が発生し、これによって第2交流モータ22が駆動される。
次に、第1インバータ制御部230の構成および制御動作について説明する。
第1インバータ制御部230は、第1インバータ速度指令出力器231、第1インバータ電流指令演算部232、第1インバータ電圧指令演算部233、第1インバータPWM信号発生部234、および第1インバータスイッチング信号決定部235から構成されている。
第1インバータ制御部230は、第1インバータ速度指令出力器231、第1インバータ電流指令演算部232、第1インバータ電圧指令演算部233、第1インバータPWM信号発生部234、および第1インバータスイッチング信号決定部235から構成されている。
第1インバータ速度指令出力器231は、第1交流モータ21の回転速度の制御目標となる第1インバータ速度指令ω1*を出力する。第1インバータ電流指令演算部232は、第1インバータ速度指令出力器231から出力される第1インバータ速度指令ω1*と、直流リンク電圧Vinと、第1交流モータ21の回転角度θ1とに基づいて、d軸電流指令Id1*およびq軸電流指令Iq1*を出力する。
この場合の第1交流モータ21の回転角度θ1を求めるには、第1交流モータ21に図示しない位置検出センサを設置するか、あるいは第1交流モータ21に流れるu相電流Iu1およびv相電流Iv1に基づいてモータの回転角度θ1を状態推定して求めることができる。
第1インバータ電圧指令演算部233は、第1インバータ電流指令演算部232より出力されたd軸電流指令Id1*およびq軸電流指令Iq1*と、第1交流モータ21のu相電流Iu1およびv相電流Iv1とに基づいて、d軸電圧指令Vd1*およびq軸電圧指令Vq1*を出力する。
すなわち、第1交流モータ21のu相電流Iu1およびv相電流Iv1よりw相電流Iw1を算出し、第1交流モータ21の回転角度θ1に基づいて、二相三相変換してd軸電流Id1およびq軸電流Iq2を算出する。その後、第1インバータ11のd軸電流指令Id2*およびq軸電流指令Iq2*と、d軸電流Id1およびq軸電流Iq1の差分を取ることで、d軸電圧指令Vd1*およびq軸電圧指令Vq1*を決定する。
第1インバータPWM信号発生部234は、第1インバータ電圧指令演算部233から出力されるd軸電圧指令Vd1*およびq軸電圧指令Vq1*に基づいて、第1インバータ11の各相のデューティーDu1、Dv2、Dw3を出力する。
第1インバータスイッチング信号決定部235は、第1インバータPWM信号発生部234より出力された各相のデューティーDu1、Dv1、Dw1に基づいて、第2インバータ12の各スイッチング素子をON/OFFさせる信号S1を出力する。その結果、第1インバータ11からは、直流リンク電圧VinをPWM制御したPWM電圧が発生し、これによって第1交流モータ21が駆動される。
次に、DC/DCコンバータ制御部210に設けられている補正値演算部215の制御動作について詳しく説明する。
補正値演算部215は、図3のフローチャートに示すように、まず、電圧センサ41で検出された直流リンク電圧Vinを入力する(ステップS301)。次いで、直流リンク電圧Vinを予め設定された所定の電圧Vin1と比較し(ステップS302)、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1より低い場合(Vin≦Vin1)はリアクトル電流補正値ΔILの出力は0となり(ステップS304)、DC/DCコンバータ30は通常動作する。これに対して、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1よりも高い場合(Vin>Vin1)には、一定のリアクトル電流補正値ΔILを出力する(ステップS303)。
補正値演算部215は、図3のフローチャートに示すように、まず、電圧センサ41で検出された直流リンク電圧Vinを入力する(ステップS301)。次いで、直流リンク電圧Vinを予め設定された所定の電圧Vin1と比較し(ステップS302)、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1より低い場合(Vin≦Vin1)はリアクトル電流補正値ΔILの出力は0となり(ステップS304)、DC/DCコンバータ30は通常動作する。これに対して、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1よりも高い場合(Vin>Vin1)には、一定のリアクトル電流補正値ΔILを出力する(ステップS303)。
この場合の上記の所定の電圧Vin1は、整流回路3から出力される電圧よりも高く、かつ、第1コンデンサ6およびDC/DCコンバータ30を構成するスイッチング素子31またはダイオード32などの回路素子の耐電圧以下に設定される。交流電源2と整流回路3とからなる直流電源4は、その出力電圧が変動するため、この場合は変動する電圧値の最大値以上に所定の電圧Vin1を設定する必要がある。
次に、この実施の形態1における電力変換装置1の全体的な動作について説明する。
まず、通常時の動作について述べる。通常動作時は、制御部200から第1インバータ11および第2インバータ12に対して、それぞれ速度指令ω1*、ω2*に基づくPWM制御用の信号S1、S2が出力され、これによって第1交流モータ21および第2交流モータ22が所定の速度で回転する。また、DC/DCコンバータ30は第2インバータ12の運転状況に基づいて、第2インバータ入力電圧Vdcを制御する。
まず、通常時の動作について述べる。通常動作時は、制御部200から第1インバータ11および第2インバータ12に対して、それぞれ速度指令ω1*、ω2*に基づくPWM制御用の信号S1、S2が出力され、これによって第1交流モータ21および第2交流モータ22が所定の速度で回転する。また、DC/DCコンバータ30は第2インバータ12の運転状況に基づいて、第2インバータ入力電圧Vdcを制御する。
この時、第1インバータ11および第2インバータ12が共に力行の場合、直流リンク電圧Vinおよび第2インバータ入力電圧Vdcの電圧は上昇しない。また、第1インバータ11から電力が回生したとしても、その電力に対してDC/DCコンバータ30の出力電力が大きい場合には直流リンク電圧Vinは上昇しない。
次に、直流リンク電圧Vinが上昇した場合の動作について、図4の動作波形図を参照して説明する。なお、第1インバータ11の回生電力に対して、第2インバータ12の出力電力の方が大きい場合には、直流リンク電圧Vinは上昇しないので、第1インバータ11の回生電力に対して、第2インバータ12の出力電力が小さい場合に直流リンク電圧Vinが上昇する場合の前提条件となる。
ここで、図4において、4つの波形の内、図4(a)は第1交流モータ21の電力波形、図4(b)は直流リンク電圧Vinの波形、図4(c)はリアクトル電流補正値ΔILの波形、図4(d)は補正後のリアクトル電流指令IL*2の波形をそれぞれ示している。そして、第1交流モータ21の電力波形は、正の値の時に力行、負の値の時に回生となる。また、直流リンク電圧Vinの波形は、実線が補正値演算部215を設けた場合、破線が補正値演算部215を設けない場合を示している。
時間t1において、第1交流モータ21から第1インバータ11を経由して電力が回生し始める。その後、時間t2になると直流リンク電圧Vinが上昇する。
この実施の形態1では、第1交流モータ21から第1インバータ11を経由して電力が回生する条件として、ここでは第1インバータ11が第1交流モータ21を速度一定に制御している条件下で、第1交流モータ21に定常時とは逆向きに外力が働いた場合を想定している。
なお、電力が回生する条件としては、上記の場合に限定するものではなく、例えば、第1インバータ11が停止の状態、すなわち全てのスイッチング素子がOFFしている状態で、第1交流モータ21が外力により回転した場合にも第1交流モータ21による巻き線の誘起電圧によって電力が回生する場合であってもよい。
時間t2より直流リンク電圧Vinが上昇し始めた後に、時間t3において直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1より高くなると、補正値演算部215から一定のリアクトル電流補正値ΔILが出力される。その後、時刻t4において所定の電圧Vin1より直流リンク電圧Vinが低くなると、リアクトル電流補正値ΔILの出力は0となる。なお、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1より高くなると、再び補正値演算部215からリアクトル電流補正値ΔILが出力される。
このように、補正値演算部215からリアクトル電流補正値ΔILが出力されることで定常時に比べて、第1交流モータ21より回生した電力と第2インバータ12の出力電力との差分の多くの電力はDC/DCコンバータ30の出力へと供給され、DC/DCコンバータ30のリアクトル33および第2コンデンサ7に蓄積されるため、直流リンク電圧Vinの上昇を抑制することが可能となる。なお、補正値演算部215を設けない場合には、直流リンク電圧Vinが第1コンデンサ6等の耐電圧Vedを超えるので、素子の破損を招く。
以上のように、本願の実施の形態1における電力変換装置1は、DC/DCコンバータ30に補正値演算部215を設けて直流リンク電圧Vinが過電圧になるのを抑制しているので、直流リンク電圧Vinが第1コンデンサ6等の耐電圧Vedを超えることがなく、素子の破損を防ぐことができ、電力変換装置1を保護することが可能となる。
実施の形態2.
図5は本願の実施の形態2における電力変換装置の制御部の構成を示すブロック図である。この実施の形態2では、実施の形態1と比較して制御部200の構成が一部異なっている。
図5は本願の実施の形態2における電力変換装置の制御部の構成を示すブロック図である。この実施の形態2では、実施の形態1と比較して制御部200の構成が一部異なっている。
すなわち、この実施の形態2の制御部200は、DC/DCコンバータ制御部210と、第2インバータ制御部220と、第1インバータ制御部230から構成されており、DC/DCコンバータ制御部210および第1インバータ制御部230の構成および制御動作は、実施の形態1と同じであるので、ここでは詳しい説明を省略する。一方、第2インバータ制御部220については、その構成と制御動作が実施の形態1と異なる。
つまり、第2インバータ12は、第2インバータ入力電圧VdcをPWM制御したPWM電圧を発生させることで第2交流モータ22を駆動する点は、実施の形態1と同様であるが、この実施の形態2では、第2インバータ制御部220によって第2インバータ12の出力電力、すなわち第2交流モータ22の回転数が変更されるようにしている点が実施の形態1の場合と異なる。
以下、第2インバータ制御部220の構成、および制御動作について詳しく説明する。
以下、第2インバータ制御部220の構成、および制御動作について詳しく説明する。
第2インバータ制御部220は、第2インバータ速度指令出力器221、第2インバータ電流指令演算部222、実施の形態1に対して新たに付加された第2インバータ電流指令補正部240、第2インバータ電圧指令演算部223、第2インバータPWM信号発生部224、第2インバータスイッチング信号決定部225から構成されている。
第2インバータ速度指令出力器221は、第2交流モータ22の回転速度の制御目標となる第2インバータ速度指令ω2*を出力する。第2インバータ電流指令演算部222は、第2インバータ速度指令出力器221から出力される第2インバータ速度指令ω2*と、第2インバータ入力電圧Vdcと、第2交流モータ22の回転角度θ2に基づいて、d軸電流指令Id2a*およびq軸電流指令Iq2a*を出力する。
この場合の第2交流モータ22の回転角度θ2を求めるには、第2交流モータ22に位置検出センサを設置するか、あるいは第2交流モータ22のu相電流Iu2およびv相電流Iv2からモータの回転角度θ2を状態推定して求めることができる。
第2インバータ電流指令補正部240は、第2インバータ12のd軸電流指令Id2a*およびq軸電流指令Iq2a*と、直流リンク電圧Vinと、第2インバータ12のd軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*をいずれも入力し、実施の形態1の補正値演算部215の場合と同様に、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1を超えると、d軸電流指令Id2a*およびq軸電流指令Iq2a*に対して補正をし、第2インバータ12に対する補正されたd軸電流指令Id2b*およびq軸電流指令Iq2b*を出力する。
すなわち、第2インバータ電流指令補正部240は、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1よりも大きくなる(Vin>Vin1)と、第1交流モータ21より回生した電力よりも第2インバータ12の出力する電力の方が大きくなるように、d軸電流指令Id2a*およびq軸電流指令Iq2a*を補正したd軸電流指令Id2b*およびq軸電流指令Iq2b*を出力する。
なお、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1を超えていない場合(Vin≦Vin1)は、Id2a*およびId2b*と、Iq2b*およびIq2a*とは、それぞれ同じ値となり、通常動作を実行する。
なお、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1を超えていない場合(Vin≦Vin1)は、Id2a*およびId2b*と、Iq2b*およびIq2a*とは、それぞれ同じ値となり、通常動作を実行する。
第2インバータ電圧指令演算部223は、第2インバータ電流指令補正部240より出力されたd軸電流指令Id2b*およびq軸電流指令Iq2b*と、第2交流モータ22のu相電流Iu2およびv相電流Iv2とに基づいて、d軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*を出力する。
すなわち、第2交流モータ22のu相電流Iu2およびv相電流Iv2よりw相電流Iw2を算出し、第2交流モータ22の回転角度θ2に基づいて、二相三相変換してd軸電流Id2およびq軸電流Iq2を算出する。その後、第2インバータ12のd軸電流指令Id2*およびq軸電流指令Iq2*と、d軸電流Id2およびq軸電流Iq2の差分を取ることで、d軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*を決定する。
第2インバータPWM信号発生部224は、第2インバータ電圧指令演算部223から出力されるd軸電圧指令Vd2*およびq軸電圧指令Vq2*に基づいて、第2インバータ12の各相のデューティーDu2、Dv2、Dw2を出力する。
第2インバータスイッチング信号決定部225は、第2インバータPWM信号発生部224より出力された各相のデューティーDu2、Dv2、Dw2に基づいて、第2インバータ12の各スイッチング素子をON/OFFさせる信号を出力する。その結果、第2インバータ12からは、第2インバータ入力電圧VdcをPWM制御したPWM電圧が発生し、これによって第2交流モータ22が駆動される。
この実施の形態2では、実施の形態1に対して、新たに第2インバータ電流指令補正部240を設けることで第2インバータ12の出力電力を調整し、これに加えて、実施の形態1と同じ構成の補正値演算部215によって直流リンク電圧Vinを制御するため、直流リンク電圧Vinが過電圧になるのを確実に抑制することが可能である。
すなわち、実施の形態1では、第1交流モータ21より回生した電力が定常時に比べて大きい場合には、その回生電力を補正値演算部215によってDC/DCコンバータ30の出力へと供給していた。しかしながら、第2インバータ12の出力電力すなわち第2交流モータ22の回転数を変更していないため、第1交流モータ21より回生した電力と第2インバータ12の出力電力との差分は第2コンデンサ7およびリアクトル33に蓄積させている。その場合、第2コンデンサ7およびリアクトル33には蓄積可能な電力には限度あるため、第1交流モータ21からの電力回生が継続すると、直流リンク電圧Vinが次第に増加して過電圧になるのを十分に抑制できない場合があった。
これに対して、この実施の形態2では、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1を超えると、第2インバータ12の出力電力すなわち第2交流モータ22の回転数を変更して、第1交流モータ21より回生した電力よりも第2インバータ12が出力する電力が大きくなるように制御するため、第1交流モータ21からの電力回生が長く継続した場合であっても、直流リンク電圧Vinが過電圧になるのを確実に抑制することが可能である。
実施の形態3.
この実施の形態3では、実施の形態1と比較してDC/DCコンバータ制御部210における補正値演算部215の制御内容が異なる。その他の部分は、実施の形態1と同じであるため、ここでは詳しい説明を省略する。
この実施の形態3では、実施の形態1と比較してDC/DCコンバータ制御部210における補正値演算部215の制御内容が異なる。その他の部分は、実施の形態1と同じであるため、ここでは詳しい説明を省略する。
図6は本願の実施の形態3における補正値演算部の制御処理を説明するフローチャートである。
補正値演算部215は、電圧センサ41で検出された直流リンク電圧Vinを入力する(ステップS305)。次いで、直流リンク電圧Vinを予め設定された所定の電圧Vin1と比較し(ステップS306)、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1より低い場合(Vin≦Vin1)はリアクトル電流補正値ΔILの出力を0とし(ステップS308)、DC/DCコンバータ30は通常動作する。これに対して、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1よりも高い場合(Vin>Vin1)には、直流リンク電圧Vinの大きさに応じてリアクトル電流補正値ΔILを変更するようにする(ステップS307)。なお、ここでの所定の電圧Vin1は、実施の形態1で説明したのと同様である。
補正値演算部215は、電圧センサ41で検出された直流リンク電圧Vinを入力する(ステップS305)。次いで、直流リンク電圧Vinを予め設定された所定の電圧Vin1と比較し(ステップS306)、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1より低い場合(Vin≦Vin1)はリアクトル電流補正値ΔILの出力を0とし(ステップS308)、DC/DCコンバータ30は通常動作する。これに対して、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1よりも高い場合(Vin>Vin1)には、直流リンク電圧Vinの大きさに応じてリアクトル電流補正値ΔILを変更するようにする(ステップS307)。なお、ここでの所定の電圧Vin1は、実施の形態1で説明したのと同様である。
具体的には、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1より大きくなった場合(Vin>Vin1)には、実施の形態1では常に一定のリアクトル電流補正値ΔILを出力していたが、この実施の形態3では、リアクトル電流補正値ΔILを直流リンク電圧Vinの大きさに応じて変化させる。すなわち、ΔIL=k×Vin(kは比例定数)とすることで、直流リンク電圧Vinが上昇するほど、リアクトル電流補正値ΔILが比例的に大きくなるようにしている。
なお、上記の説明は、実施の形態1(図2)の制御部200の構成を前提として、その補正値演算部215の制御処理をこの実施の形態3の内容に変更した場合であるが、実施の形態2(図5)の制御部200について、その補正値演算部215の制御処理をこの実施の形態3の内容に変更することもできる。
その場合には、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1を超えると、直流リンク電圧Vinの大きさに応じたリアクトル電流補正値ΔIL(=k×Vin)が出力されるので、定常時に比べて、第1交流モータ21からの回生電力の多くがDC/DCコンバータ30の出力へと供給され、また、第2インバータ電流指令補正部240を設けることで第2インバータ12の出力電力が制御されるのと相まって直流リンク電圧Vinが増加するのをさらに一層抑制することが可能となる。
その場合には、直流リンク電圧Vinが所定の電圧Vin1を超えると、直流リンク電圧Vinの大きさに応じたリアクトル電流補正値ΔIL(=k×Vin)が出力されるので、定常時に比べて、第1交流モータ21からの回生電力の多くがDC/DCコンバータ30の出力へと供給され、また、第2インバータ電流指令補正部240を設けることで第2インバータ12の出力電力が制御されるのと相まって直流リンク電圧Vinが増加するのをさらに一層抑制することが可能となる。
このように、この実施の形態3では、直流リンク電圧Vinが高いほど、補正値演算部215から出力されるリアクトル電流補正値ΔILも大きくなるので、第1交流モータ21から回生する電力が大きい場合、すなわち直流リンク電圧Vinが高いときに、より多くの電力をDC/DCコンバータ30の出力へと供給することができる。このため、より広範囲に直流リンク電圧Vinが過電圧になるのを保護することができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 電力変換装置、2 交流電源、3 整流回路、4 直流電源、5 直流リンク、
6 第1コンデンサ、7 第2コンデンサ、
11 第1インバータ(第1電力変換回路)、
12 第2インバータ(第2電力変換回路)、21 第1交流モータ(第1負荷)、
22 第2交流モータ(第2負荷)、30 DC/DCコンバータ(降圧回路)、
31 スイッチング素子、32 ダイオード、33 リアクトル、41 電圧センサ、
42 電圧センサ、43 電流センサ、51a,51b,52a,52b 電流センサ、200 制御部、210 DC/DCコンバータ制御部、
211 第2インバータ入力電圧指令演算部、212 電圧制御器、
213 電流制御器、214 DC/DCコンバータスイッチング信号決定部、
215 補正値演算部、220 第2インバータ制御部、
221 第2インバータ速度指令出力器、222 第2インバータ電流指令演算部、
223 第2インバータ電圧指令演算部、224 第2インバータPWM信号発生部、
225 第2インバータスイッチング信号決定部、230 第1インバータ制御部、
231 第1インバータ速度指令出力器、232 第1インバータ電流指令演算部、
233 第1インバータ電圧指令演算部、234 第1インバータPWM信号発生部、
235 第1インバータスイッチング信号決定部、
240 第2インバータ電流指令補正部、Vin 直流リンク電圧、
Vdc 第2インバータ入力電圧、IL*1 リアクトル電流指令、
IL*2 リアクトル電流指令、ΔIL リアクトル電流補正値。
6 第1コンデンサ、7 第2コンデンサ、
11 第1インバータ(第1電力変換回路)、
12 第2インバータ(第2電力変換回路)、21 第1交流モータ(第1負荷)、
22 第2交流モータ(第2負荷)、30 DC/DCコンバータ(降圧回路)、
31 スイッチング素子、32 ダイオード、33 リアクトル、41 電圧センサ、
42 電圧センサ、43 電流センサ、51a,51b,52a,52b 電流センサ、200 制御部、210 DC/DCコンバータ制御部、
211 第2インバータ入力電圧指令演算部、212 電圧制御器、
213 電流制御器、214 DC/DCコンバータスイッチング信号決定部、
215 補正値演算部、220 第2インバータ制御部、
221 第2インバータ速度指令出力器、222 第2インバータ電流指令演算部、
223 第2インバータ電圧指令演算部、224 第2インバータPWM信号発生部、
225 第2インバータスイッチング信号決定部、230 第1インバータ制御部、
231 第1インバータ速度指令出力器、232 第1インバータ電流指令演算部、
233 第1インバータ電圧指令演算部、234 第1インバータPWM信号発生部、
235 第1インバータスイッチング信号決定部、
240 第2インバータ電流指令補正部、Vin 直流リンク電圧、
Vdc 第2インバータ入力電圧、IL*1 リアクトル電流指令、
IL*2 リアクトル電流指令、ΔIL リアクトル電流補正値。
Claims (5)
- 直流電源の出力側には平滑用のコンデンサが並列接続されるとともに、上記コンデンサを介して第1電力変換回路と第2電力変換回路とが互いに並列接続され、上記第1電力変換回路には第1負荷が、上記第2電力変換回路には第2負荷がそれぞれ接続されている電力変換装置において、
上記コンデンサと上記第2電力変換回路との間にDC/DCコンバータを設けるとともに、上記DC/DCコンバータ、上記第1電力変換回路、および上記第2電力変換回路の動作を制御する制御部を備え、
上記制御部は、上記第1負荷からの電力が上記第1電力変換回路を経由して回生することで上記コンデンサの電圧が、上記コンデンサおよび上記DC/DCコンバータを構成する素子の耐電圧に基づいて予め設定された基準電圧よりも大きくなった場合には、上記DC/DCコンバータの電流制御器に補正値を加えることで上記コンデンサの過電圧発生を抑制する電力変換装置。 - 上記DC/DCコンバータは、リアクトルおよびスイッチング素子を備え、
上記制御部は、上記コンデンサの電圧が上記基準電圧よりも大きくなった場合には、上記DC/DCコンバータの出力電圧制御用のリアクトル電流指令を上記コンデンサの電圧に基づいて決定されるリアクトル電流補正値により補正する請求項1に記載の電力変換装置。 - 上記制御部は、上記コンデンサの電圧が上記基準電圧よりも大きくなった場合には、上記第1負荷より回生される電力よりも上記第2電力変換回路から上記第2負荷に供給される出力電力の方が大きくなるように上記第2電力変換回路の出力を制御する請求項2に記載の電力変換装置。
- 上記制御部は、上記コンデンサの電圧が上記基準電圧よりも大きくなった場合には、上記リアクトル電流補正値を、上記コンデンサの電圧値の大きさに応じて大きくなる値に設定する請求項2または請求項3に記載の電力変換装置。
- 上記第1電力変換回路と上記第2電力変換回路は、いずれも直流/交流変換を行うインバータで構成され、上記第1負荷と上記第2負荷は、いずれも交流モータで構成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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---|---|---|---|---|
WO2020098450A1 (zh) * | 2018-11-15 | 2020-05-22 | 南开大学 | 一种利用二氧化碳生产杀虫剂的工艺方法 |
WO2022018831A1 (ja) * | 2020-07-21 | 2022-01-27 | 三菱電機株式会社 | 空調機 |
-
2018
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020098450A1 (zh) * | 2018-11-15 | 2020-05-22 | 南开大学 | 一种利用二氧化碳生产杀虫剂的工艺方法 |
WO2022018831A1 (ja) * | 2020-07-21 | 2022-01-27 | 三菱電機株式会社 | 空調機 |
JPWO2022018831A1 (ja) * | 2020-07-21 | 2022-01-27 | ||
JP7262676B2 (ja) | 2020-07-21 | 2023-04-21 | 三菱電機株式会社 | 空調機 |
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