JP2023164387A - 中子駆動装置、押出駆動装置、及び成形機 - Google Patents

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眞 辻
Makoto Tsuji
広一 熊木
Koichi Kumaki
健太郎 金子
Kentaro Kaneko
敏彰 中野
Toshiaki Nakano
俊昭 豊島
Toshiaki Toyoshima
大助 藤巻
Daisuke Fujimaki
三郎 野田
Saburo Noda
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Abstract

【課題】作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる中子駆動装置を提供する。【解決手段】実施形態の中子駆動装置は、シリンダチューブと、シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、シリンダチューブの中に設けられ、一端に中子を連結可能な連結部、中空部分、及び環状のフランジを有し、第1のカバー部材を貫通する第1のピストンと、シリンダチューブの中に設けられ、一端が中空部分に挿入され、他端が第2のカバー部材に固定され、中空部分とシリンダチューブの外部を連通させる筒状の供給管と、を備える。シリンダチューブは、シリンダチューブ内の第1の領域とシリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、シリンダチューブは、シリンダチューブ内の第2の領域とシリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、金型を用いて製品を製造する際に使用される中子駆動装置、押出駆動装置、及び成形機に関する。
成形機の一例であるダイカストマシンは、型締装置を用いて型締めされた金型内のキャビティ(空洞部)に、射出装置を用いて溶湯を充填することで、製品(ダイカスト品)を製造する。製品に型開閉方向のアンダーカットがある場合には、固定金型及び可動金型に加え、中子を有する金型が用いられる。
中子を有する金型を用いる場合には、固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行うための中子駆動装置が設けられる。中子駆動装置には、環境負荷の低減及び中子駆動装置を用いて製造される製品の製造コストの低減の観点から、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮が望まれる。
また、ダイカストマシンには、製造された製品を可動金型から押し出すための押出駆動装置が設けられる。押出駆動装置にも、中子駆動装置と同様、製品の製造コストの低減の観点から、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮が望まれる。
特許文献1には、第1のピストンの内部に第2のピストンを備えた多段シリンダが記載されている。また、特許文献2には、メインピストンと増圧ピストンとを備えた流体シリンダが記載されている。また、特許文献3には、一次側ピストンと二次側ピストンを備えたシリンダ装置が記載されている。
特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載された発明を中子駆動装置又は押出駆動装置に用いた場合よりも、更に作動液を減量することが望まれる。
特開昭62-1122号公報 特開平8-210310号公報 特開2000-274403号公報
本発明が解決しようとする課題は、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる中子駆動装置、押出駆動装置、及び成形機を提供することである。
本発明の一態様の中子駆動装置は、シリンダチューブと、前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端に中子を連結可能な連結部を有し、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に中空部分を有し、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、前記第1のカバー部材を貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端が前記中空部分に挿入され、他端が前記第2のカバー部材に固定され、前記中空部分と前記シリンダチューブの外部を連通させる筒状の供給管と、を備え、前記シリンダチューブ又は前記第1のカバー部材は、前記第1のカバー部材と前記第1のピストンとの間の領域を含む第1の領域と前記シリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、前記シリンダチューブ又は前記第2のカバー部材は、前記第2のカバー部材と前記第1のピストンとの間の領域を含む第2の領域と前記シリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有する。
上記態様の中子駆動装置において、前記シリンダチューブの中に設けられ、前記フランジが内側に設けられ、前記第1のピストン及び前記シリンダチューブと摺動可能に設けられ、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンを更に備え、前記第1の領域は、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記第1のピストン、及び前記第2のピストンで囲まれる領域を含み、前記第2の領域は、前記シリンダチューブ、前記第2のカバー部材、前記第1のピストン、前記第2のピストン、及び前記供給管で囲まれる領域を含むことが好ましい。
上記態様の中子駆動装置において、前記第1の孔に接続され、前記第1の領域に作動液を供給する配管を接続可能な第1の接続部と、前記第2の孔に接続され、前記第2の領域に作動液を供給する配管を接続可能な第2の接続部と、前記供給管に接続され、前記中空部分に作動液を供給する配管を接続可能な第3の接続部と、を更に備えることが好ましい。
上記態様の中子駆動装置において、前記第1のピストンは前記供給管に対し摺動可能であることが好ましい。
上記態様の中子駆動装置において、前記供給管と前記第2のカバー部材との間に設けられたシール材を更に備えることが好ましい。
上記態様の中子駆動装置において、前記第1のピストンの可動範囲は、前記第2のピストンの可動範囲よりも大きいことが好ましい。
上記態様の中子駆動装置において、前記シリンダチューブの内径は、100mm以上であることが好ましい。
上記態様の中子駆動装置において、前記第1の接続部に接続された第1の配管と、前記第1の配管に接続されアキュムレータと切替弁とを有する液圧回路を、更に備えることが好ましい。
本発明の一態様の成形機は、ベースと、前記ベースの上に固定され、固定金型を保持する固定ダイプレートと、前記ベースの上に型開閉方向に移動可能に設けられ、可動金型を前記固定金型に対向して保持する可動ダイプレートと、前記固定金型及び前記可動金型に組み合わされる中子を駆動する中子駆動装置と、前記固定金型と前記可動金型の型締めを行う型締装置と、前記固定金型、前記可動金型及び前記中子で形成されるキャビティの中に溶融材料を充填する射出装置と、を備え、前記中子駆動装置は、シリンダチューブと、前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端に前記中子を連結可能な連結部を有し、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に中空部分を有し、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、前記第1のカバー部材を貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、前記シリンダチューブの中に設けられ、一端が前記中空部分に挿入され、他端が前記第2のカバー部材に固定され、前記中空部分及び前記シリンダチューブの外部を連通する筒状の供給管と、を備え、前記シリンダチューブ又は前記第1のカバー部材は、前記第1のカバー部材と前記第1のピストンとの間の領域を含む第1の領域と前記シリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、前記シリンダチューブ又は前記第2のカバー部材は、前記第2のカバー部材と前記第1のピストンとの間の領域を含む第2の領域と前記シリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有する。
上記態様の成形機において、前記中子駆動装置は、前記シリンダチューブの中に設けられ、前記フランジが内側に設けられ、前記第1のピストン及び前記シリンダチューブと摺動可能に設けられ、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンを更に備え、前記第1の領域は、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記第1のピストン、及び前記第2のピストンで囲まれる領域を含み、前記第2の領域は、前記シリンダチューブ、前記第2のカバー部材、前記第1のピストン、前記第2のピストン、及び前記供給管で囲まれる領域を含むことが好ましい。
上記態様の成形機において、前記第1の孔に接続され、前記第1の領域に作動液を供給する第1の配管と、前記供給管に接続され、前記中空部分に作動液を供給する第2の配管と、を更に備えることが好ましい。
上記態様の成形機において、前記第2の孔に設けられたエアフィルタを、更に備えることが好ましい。
上記態様の成形機において、前記第1の孔に接続され、前記第1の領域に作動液を供給する第1の配管と、前記第2の孔に接続され、前記第2の領域に作動液を供給する第2の配管と、を更に備えることが好ましい。
上記態様の成形機において、前記供給管に設けられたエアフィルタを、更に備えることが好ましい。
本発明の一態様の押出駆動装置は、シリンダチューブと、前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、第1のロッドと、第2のロッドと、前記第1のロッドと前記第2のロッドとの間の環状のフランジとを有する第1のピストンであって、前記第1のロッドの一端は可動ダイプレートに固定可能であり、前記第1のロッドは、前記第1のカバー部材を貫通し、前記第1のカバー部材に対して摺動可能であり、前記第2のロッドは、前記第2のカバー部材を貫通し、前記第2のカバー部材に対して摺動可能であり、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、前記シリンダチューブの中に設けられ、前記フランジが内側に設けられ、前記第1のピストン及び前記シリンダチューブと摺動可能に設けられ、一端を前記第1のロッドが貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンと、を備え、前記シリンダチューブ又は前記第1のカバー部材は、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記第1のピストン、及び、前記第2のピストンで囲まれる第1の領域と、前記シリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、前記シリンダチューブ又は前記第2のカバー部材は、前記シリンダチューブ、前記第2のカバー部材、前記第1のピストン、及び、前記第2のピストンで囲まれる第2の領域と、前記シリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有する。
上記態様の押出駆動装置において、前記第2のロッドの径は、前記第1のロッドの径以上であることが好ましい。
上記態様の押出駆動装置において、前記第2のロッドの径は、前記第1のロッドの径より大きいことが好ましい。
上記態様の押出駆動装置において、前記第1の孔に接続され、前記第1の領域に作動液を供給する配管を接続可能な第1の接続部と、前記第2の孔に接続され、前記第2の領域に作動液を供給する配管を接続可能な第2の接続部と、を更に備えることが好ましい。
本発明の一態様の成形機は、ベースと、前記ベースの上に固定され、固定金型を保持する固定ダイプレートと、前記ベースの上に型開閉方向に移動可能に設けられ、可動金型を前記固定金型に対向して保持する可動ダイプレートと、前記固定金型と前記可動金型の型締めを行う型締装置と、前記固定金型及び前記可動金型で形成されるキャビティの中に溶融材料を充填する射出装置と、前記キャビティの中で形成された製品を、前記可動金型から押し出す押出駆動装置と、を備え、前記押出駆動装置は、シリンダチューブと、前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、第1のロッドと、第2のロッドと、前記第1のロッドと前記第2のロッドとの間の環状のフランジとを有する第1のピストンであって、前記第1のロッドの一端は可動ダイプレートに固定可能であり、前記第1のロッドは、前記第1のカバー部材を貫通し、前記第1のカバー部材に対して摺動可能であり、前記第2のロッドは、前記第2のカバー部材を貫通し、前記第2のカバー部材に対して摺動可能であり、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、前記シリンダチューブの中に設けられ、前記フランジが内側に設けられ、前記第1のピストン及び前記シリンダチューブと摺動可能に設けられ、一端を前記第1のロッドが貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンと、を備え、前記シリンダチューブ又は前記第1のカバー部材は、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記第1のピストン、及び、前記第2のピストンで囲まれる第1の領域と、前記シリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、
前記シリンダチューブ又は前記第2のカバー部材は、前記シリンダチューブ、前記第2のカバー部材、前記第1のピストン、及び、前記第2のピストンで囲まれる第2の領域と、前記シリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有する。
上記態様の成形機において、前記第2のロッドの径は、前記第1のロッドの径以上であることが好ましい。
本発明によれば、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる中子駆動装置、押出駆動装置、及び成形機を提供することができる。
第1の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第1の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第1の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第1の実施形態の中子駆動装置に中子を固定した状態を示す図。 第1の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第1の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第1の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第1の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第1の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第1の比較例の中子駆動装置の模式図。 第1の比較例の中子駆動装置の模式図。 第1の実施形態の変形例の中子駆動装置の模式図。 第2の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第2の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第2の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第2の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第3の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第3の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第3の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第3の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第3の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第3の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第3の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第3の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第3の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第3の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図。 第2の比較例の中子駆動装置の模式図。 第2の比較例の中子駆動装置の模式図。 第3の実施形態の変形例の中子駆動装置の模式図。 第4の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第4の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第4の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第4の実施形態の中子駆動装置の模式図。 第5の実施形態の成形機の全体構成を示す模式図。 第6の実施形態の押出駆動装置の模式図。 第6の実施形態の押出駆動装置の模式図。 第6の実施形態の押出駆動装置の模式図。 第6の実施形態の成形機の全体構成を示す模式図。 第6の実施形態の押出駆動装置及び成形機の押し出し動作の説明図。 第6の実施形態の押出駆動装置及び成形機の押し出し動作の説明図。 第6の実施形態の押出駆動装置及び成形機の押し出し動作の説明図。 第6の実施形態の押出駆動装置及び成形機の押し出し動作の説明図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、本明細書では、液圧の一例として、油圧を用いて説明する。例えば、液圧回路の一例として油圧回路を用いて説明する。油圧にかえて、例えば、水圧を用いることも可能である。また、本明細書では、作動液の一例として、作動油を用いて説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の中子駆動装置は、シリンダチューブと、シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部がシリンダチューブの中に設けられ、一端に中子を連結可能な連結部を有し、連結部よりも第2のカバー部材の側に中空部分を有し、連結部よりも第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、第1のカバー部材を貫通し、シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、少なくとも一部がシリンダチューブの中に設けられ、一端が中空部分に挿入され、他端が第2のカバー部材に固定され、中空部分とシリンダチューブの外部を連通させる筒状の供給管と、を備える。シリンダチューブ又は第1のカバー部材は、第1のカバー部材と第1のピストンとの間の領域を含む第1の領域とシリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、シリンダチューブ又は第2のカバー部材は、第2のカバー部材と第1のピストンとの間の領域を含む第2の領域とシリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有する。
図1は、第1の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図1は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図1は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
図2は、第1の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図2は、シリンダユニット10の断面を示す。図2は、図1のAA’断面を示す。
図3は、第1の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図3は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図3は、第1のピストン22が前進限位置にある場合を示す。
第1の実施形態の中子駆動装置100は、例えば、ダイカストマシンの固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う。第1の実施形態の中子駆動装置100は、油圧により駆動される中子駆動装置である。
中子駆動装置100は、シリンダユニット10と油圧回路12(液圧回路)を含む。シリンダユニット10と油圧回路12との間は、作動油が流れる第1の配管14で接続される。
シリンダユニット10は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18(第1のカバー部材)、キャップカバー20(第2のカバー部材)、第1のピストン22、供給管24、第1の接続部26、第2の接続部28、第3の接続部30、第1のシール材32、第2のシール材34、第3のシール材36、第1の領域38、及び第2の領域40を含む。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1のピストン22は、カップリング22a(連結部)、フランジ22b、及び中空部分22cを有する。
油圧回路12は、アキュムレータ42と切替弁44とを有する。
シリンダユニット10は、油圧をエネルギー源として、往復直進運動を実現するアクチュエータである。
シリンダチューブ16は、円筒形状である。シリンダチューブ16は、第1の方向に延びる。シリンダチューブ16の内径は、例えば、50mm以上150mm以下である。シリンダチューブ16の長さは、例えば、100mm以上300mm以下である。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1の孔16aは、シリンダチューブ16のヘッドカバー18側に設けられる。第2の孔16bは、シリンダチューブ16のキャップカバー20側に設けられる。第1の孔16a及び第2の孔16bは、シリンダチューブ16を貫通する。
第1の孔16aは、第1の領域38とシリンダチューブ16の外部を連通させる。第2の孔16bは、第2の領域40とシリンダチューブ16の外部を連通させる。
なお、第1の孔16aは、ヘッドカバー18に設けることも可能である。また、第2の孔16bは、キャップカバー20に設けることも可能である。
ヘッドカバー18は、シリンダチューブ16の一端に固定される。ヘッドカバー18は、第1のピストン22が貫通する開口部を有する。ヘッドカバー18とシリンダチューブ16との接触部には、例えば、作動油の漏れを防止するための図示しないシール材が設けられる。ヘッドカバー18とシリンダチューブ16とは、例えば、一体成型されていても構わない。
キャップカバー20は、シリンダチューブ16の他端に固定される。キャップカバー20は、シリンダチューブ16のヘッドカバー18と反対側の端部に設けられる。キャップカバー20は、供給管24が貫通する開口部を有する。キャップカバー20とシリンダチューブ16との接触部には、例えば、作動油の漏れを防止するための図示しないシール材が設けられる。キャップカバー20とシリンダチューブ16とは、例えば、一体成型されていても構わない。
第1のピストン22の少なくとも一部は、シリンダチューブ16の中に設けられる。第1のピストン22は、第1の方向に延びる。
第1のピストン22は、一端に中子を連結することが可能なカップリング22aを有する。第1のピストン22は、ヘッドカバー18の側に、中子を連結することが可能なカップリング22aを有する。例えば、先端に中子を固定することが可能な固定治具を、カップリング22aにねじ止めすることが可能である。
第1のピストン22は、カップリング22aよりもキャップカバー20の側にフランジ22bを有する。第1のピストン22は、例えば、キャップカバー20の側の端部にフランジ22bを有する。フランジ22bは円環状である。
第1のピストン22は、中空部分22cを有する。第1のピストン22の一部は中空形状である。第1のピストン22の少なくとも一部は、円筒形状である。中空部分22cの第1の方向の長さは、例えば、第1のピストン22の第1の方向の長さの50%以上である。
第1のピストン22は、ヘッドカバー18を貫通する。第1のピストン22は、ヘッドカバー18に対して摺動可能である。第1のピストン22とヘッドカバー18との接触部には、作動油の漏れを防止するための第1のシール材32が設けられる。第1のシール材32は、例えば、Vパッキンである。
第1のピストン22は、シリンダチューブ16に対して摺動可能である。第1のピストン22とシリンダチューブ16との接触部には、作動油の漏れを防止するための第2のシール材34が設けられる。第2のシール材34は、例えば、Vパッキンである。
第1のピストン22は、供給管24に対して摺動可能である。第1のピストン22と供給管24との接触部には、作動油の漏れを防止するための第3のシール材36が設けられる。第3のシール材36は、例えば、Vパッキンである。
第1のピストン22は、シリンダチューブ16及び供給管24に対して第1の方向に直進運動が可能である。
供給管24の少なくとも一部は、シリンダチューブ16の中に設けられる。供給管24は、第1の方向に延びる。供給管24は、筒状である。供給管24は、例えば、円筒形状である。
供給管24の一端は中空部分22cに挿入される。供給管24は、例えば、キャップカバー20を貫通する。供給管24の他端は、キャップカバー20に固定される。
供給管24は、中空部分22cとシリンダチューブ16の外部を連通させる。
第1の領域38は、ヘッドカバー18と第1のピストン22のフランジ22bとの間の領域を含む。第1の領域38は、ヘッドカバー18、第1のピストン22、及びシリンダチューブ16で囲まれた領域である。第1の領域38には、作動油が充填される。
第2の領域40は、キャップカバー20と第1のピストン22のフランジ22bとの間の領域を含む。第2の領域40は、キャップカバー20、第1のピストン22、供給管24、及びシリンダチューブ16で囲まれた領域である。第2の領域40には、空気が充填される。
第1の接続部26は、第1の孔16aに接続される。第1の接続部26は、例えば、第1の孔16aを通って第1の領域38に作動油を供給する配管を接続可能である。第1の接続部26は、例えば、シリンダチューブ16のヘッドカバー18の側の側面に設けられる。第1の接続部26には、例えば、作動油を供給する第1の配管14が接続される。第1の配管14は、例えば、第1の孔16aに接続される。
第2の接続部28は、第2の孔16bに接続される。第2の接続部28は、例えば、図示しないエアフィルタを接続可能である。
第3の接続部30は、供給管24に接続される。第3の接続部30は、例えば、供給管24を通って中空部分22cに作動油を供給する配管を接続可能である。第3の接続部30は、例えば、ヘッドカバー18に設けられる。第3の接続部30には、例えば、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、例えば、供給管24に接続される。
油圧回路12は、第1の配管14に接続される。
切替弁44は、油圧回路12を流れる作動油の流れる方向を制御する。切替弁44は、シリンダユニット10への作動油の供給、シリンダユニット10からの作動油の戻りを制御する。切替弁44は、例えば、第1のピストン22の位置と同期して、開閉動作が制御される。
切替弁44は、例えば、電磁弁である。切替弁44は、例えば、サーボ弁であっても構わない。また、切替弁44は、流量調整機能を有する切替弁であっても構わない。
アキュムレータ42は、高圧の封入ガスを用いてエネルギーを蓄積し、瞬間的にそのエネルギーを放出することで、作動油の流量を大きくする。
油圧回路12は、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクのいずれも備えない。油圧回路12は、いわゆるポンプレスの構成となっている。なお、油圧回路12は、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクを備える構成であっても構わない。
図示しない油圧回路が、第2の配管15に接続される。第2の配管15に接続される油圧回路の構成は、特に限定されるものではない。第2の配管15に接続される油圧回路は、例えば、第1の配管14に接続される油圧回路12と同様、ポンプレスの構成である。また、第2の配管15に接続される油圧回路は、例えば、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクを備える構成であっても構わない。第2の配管15に接続される油圧回路は、切換弁を用いて、第1の配管14に接続される油圧回路12を共用する構成であっても構わない。
図4は、第1の実施形態の中子駆動装置に中子を固定した状態を示す図である。
中子64は、第1のピストン22に固定される。例えば、中子64を固定した固定治具54が、第1のピストン22のカップリング22aにねじ止めされる。
次に、中子駆動装置100の動作の一例について説明する。図5、図6、図7、図8、及び図9は、第1の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図である。図5~図9においては、中子64及び固定治具54の図示は省略している。
図5は、第1のピストン22が後退限位置にある状態を示す。すなわち、図5は、第1のピストン22が最もキャップカバー20に近い位置にある場合を示す。
第1のピストン22が後退限位置にある場合、第1の領域38には作動油が充填されている。この場合、油圧回路12のアキュムレータ42は、作動油が充填されていない。
最初に、図6に示すように、第2の配管15から作動油が中空部分22cに供給される。また、第2の孔16bから第2の領域40に空気が流入する。これにより、第1のピストン22が前進する。
第1のピストン22の前進により、第1の領域38の作動油が第1の配管14に押し出され、アキュムレータ42に作動油が充填される。切替弁44は、第1のピストン22の前進に連動して動作し、第1の配管14からアキュムレータ42に作動油を流す。
次に、図7に示すように、フランジ22bがヘッドカバー18に接することで、第1のピストン22は停止する。図7は、第1のピストン22が前進限位置にある状態を示す。第1のピストン22が前進限位置に到達することで、中子64の金型への挿入が完了する。
次に、図8に示すように、アキュムレータ42を動作させて第1の領域38に作動油が供給される。切替弁44は、アキュムレータ42から第1の領域38に作動油を流す方向に切り替えられる。また、第2の領域40から第2の孔16bを通って空気が流出する。また、中空部分22cの作動油は第2の配管15を通って排出される。これにより、第1のピストン22が後退する。
その後、図9に示すように、フランジ22bがキャップカバー20に接することで、第1のピストン22は停止する。第1のピストン22は後退限位置に戻る。
次に、第1の実施形態の中子駆動装置100の作用及び効果について説明する。
中子を有する金型を用いる場合には、固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行うための中子駆動装置が設けられる。中子駆動装置には、環境負荷の低減及び中子駆動装置を用いて製造される製品の製造コストの低減の観点から、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮が望まれる。
図10は、第1の比較例の中子駆動装置の模式図である。図10は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図10は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
図11は、第1の比較例の中子駆動装置の模式図である。図11は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図11は、第1のピストン22が前進限位置にある場合を示す。
第1の比較例の中子駆動装置901は、第1のピストン22が中空部分22cを有しない点、及び、シリンダユニット10が供給管24を備えない点で、第1の実施形態の中子駆動装置100と異なる。
第1の比較例の中子駆動装置901は、例えば、ダイカストマシンの固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う。第1の比較例の中子駆動装置901は、油圧により駆動される中子駆動装置である。
中子駆動装置901は、シリンダユニット10と油圧回路12を含む。シリンダユニット10と油圧回路12との間は、作動油が流れる第1の配管14で接続される。
シリンダユニット10は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18、キャップカバー20、第1のピストン22、第1の接続部26、第2の接続部28、第1のシール材32、第2のシール材34、第1の領域38、及び第2の領域40を含む。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1のピストン22は、カップリング22a(連結部)、及びフランジ22bを有する。
油圧回路12は、アキュムレータ42と切替弁44とを有する。
中子駆動装置901は、第2の配管15から作動油が第2の領域40に供給されることで、第1のピストン22が前進する。また、第1の配管14から作動油が第1の領域38に供給されることで、第1のピストン22が後退する。
第1の実施形態の中子駆動装置100は、第1のピストン22が中空部分22cを含む。そして、シリンダチューブ16の中に、中空部分22cに作動油を供給するための供給管24を備える。
第1の実施形態の中子駆動装置100の第1のピストン22が前進限位置にある場合(図3)の中空部分22cの容積と供給管24の内側の容積との和は、第1の比較例の中子駆動装置901の第1のピストン22が前進限位置にある場合(図11)の第2の領域40の容積の和よりも小さい。したがって、第1の実施形態の中子駆動装置100を駆動させる作動油の量を、第1の比較例の中子駆動装置901を駆動させる作動油の量よりも少なくできる。
したがって、中子駆動装置100の作動油の減量が実現できる。また、作動油の減量が実現できることで、例えば、電動ポンプを油圧回路に用いる場合の消費電力が削減できる。また、作動油の減量が実現できることで、作動油の供給や排出に要する時間が短縮され、サイクルタイムの短縮が実現できる。
なお、第1の実施形態の中子駆動装置100では、第1の比較例の中子駆動装置901に比べ、第1のピストン22を前進させる際の駆動力は小さくなる。
一般に、中子駆動装置では、中子を製品から引き離すために大きな駆動力が必要となる。したがって、ピストンを後退させる際には、大きな駆動力が必要となる。一方、中子を前進させる際には、中子を後退させる場合に比べて、駆動力は小さくなることが許容される。よって、第1の実施形態の中子駆動装置100においても、第1のピストン22を前進させる際の駆動力の減少は許容される。
中子駆動装置100の消費電力を削減する観点から、シリンダユニット10を駆動する液圧回路は、油圧回路12のようにポンプレスの構成となっていることが好ましい。
(変形例)
図12は、第1の実施形態の変形例の中子駆動装置の模式図である。図12は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図12は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
第1の実施形態の変形例の中子駆動装置101は、第2の孔16bに設けられたエアフィルタ50を含む点で、第1の実施形態の中子駆動装置100と異なる。
エアフィルタ50は、例えば、第2の接続部28に取り付けられる。エアフィルタ50は、例えば、第2の孔16bの中に設けられても構わない。
第1の実施形態の変形例の中子駆動装置101は、エアフィルタ50を備えることで、外部から第2の領域40へのダストの侵入を防止できる。
以上、第1の実施形態及び変形例によれば、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる中子駆動装置を提供できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の中子駆動装置は、供給管と第2のカバー部材との間に設けられたシール材を更に備える点で、第1の実施形態の中子駆動装置と異なる。以下、第1の実施形態と重複する内容については、一部記述を省略する場合がある。
図13は、第2の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図13は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図13は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
図14は、第2の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図14は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図14は、第1のピストン22が前進限位置にある場合を示す。
第2の実施形態の中子駆動装置200は、例えば、ダイカストマシンの固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う。第2の実施形態の中子駆動装置200は、油圧により駆動される中子駆動装置である。
中子駆動装置200は、シリンダユニット10と油圧回路12(液圧回路)を含む。シリンダユニット10と油圧回路12との間は、作動油が流れる第1の配管14で接続される。
シリンダユニット10は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18(第1のカバー部材)、キャップカバー20(第2のカバー部材)、第1のピストン22、供給管24、第1の接続部26、第2の接続部28、第3の接続部30、第1のシール材32、第2のシール材34、第3のシール材36、第4のシール材37(シール材)、第1の領域38、及び第2の領域40を含む。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1のピストン22は、カップリング22a(連結部)、フランジ22b、及び中空部分22cを有する。
油圧回路12は、アキュムレータ42と切替弁44とを有する。
シリンダユニット10は、油圧をエネルギー源として、往復直進運動を実現するアクチュエータである。
供給管24とキャップカバー20との接触部には、作動油の漏れを防止するための第4のシール材37が設けられる。第4のシール材37は、例えば、Oリングである。
第1の接続部26は、第1の孔16aに接続される。第1の接続部26は、例えば、第1の孔16aを通って第1の領域38に作動油を供給する配管を接続可能である。第1の接続部26は、例えば、シリンダチューブ16のヘッドカバー18の側の側面に設けられる。第1の接続部26には、例えば、作動油を供給する第1の配管14が接続される。第1の配管14は、例えば、第1の孔16aに接続される。
第2の接続部28は、第2の孔16bに接続される。第2の接続部28は、例えば、第2の孔16bを通って第2の領域40に作動油を供給する配管を接続可能である。第2の接続部28は、例えば、シリンダチューブ16のキャップカバー20の側の側面に設けられる。第2の接続部28には、例えば、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、例えば、第2の孔16bに接続される。また、第2の接続部28には、例えば、図示しないエアフィルタを接続することが可能である。
第3の接続部30は、供給管24に接続される。第3の接続部30は、例えば、供給管24を通って中空部分22cに作動油を供給する配管を接続可能である。第3の接続部30は、例えば、ヘッドカバー18に設けられる。第3の接続部30には、例えば、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、例えば、供給管24に接続される。また、第3の接続部30には、例えば、図示しないエアフィルタを接続することが可能である。
次に、中子駆動装置200の動作の第1の例について説明する。中子駆動装置200の動作の第1の例では、図13及び図14に示されるように、第3の接続部30に、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、供給管24に接続される。
第1の例では、第1の実施形態の中子駆動装置100の動作と同様、第2の配管15から作動油が中空部分22cに供給される。また、第2の孔16bから第2の領域40に空気が流入する。これにより、第1のピストン22が前進する。
また、第1の例では、第1の実施形態の中子駆動装置100の動作と同様、アキュムレータ42を動作させて第1の領域38に作動油が供給される。また、第2の領域40から第2の孔16bを通って空気が流出する。また、中空部分22cの作動油は第2の配管15を通って排出される。これにより、第1のピストン22が後退する。
図15は、第2の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図15は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図15は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
図16は、第2の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図16は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図16は、第1のピストン22が前進限位置にある場合を示す。
次に、中子駆動装置200の動作の第2の例について説明する。中子駆動装置200の動作の第2の例では、図15及び図16に示されるように、第2の接続部28に、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、第2の孔16bに接続される。第2の例は、第1の例と第2の配管15を接続する位置が異なる。
第2の例では、第2の配管15から作動油が第2の領域40に供給される。また、供給管24から中空部分22cに空気が流入する。これにより、第1のピストン22が前進する。第2の領域40に供給された作動油は、第4のシール材37が設けられることにより、供給管24とキャップカバー20との接触部から外部に漏出することが抑制される。
また、第2の例では、アキュムレータ42を動作させて第1の領域38に作動油が供給される。また、中空部分22cから供給管24を通って空気が外部に流出する。また、第2の領域40の作動油は第2の配管15を通って排出される。これにより、第1のピストン22が後退する。
次に、第2の実施形態の中子駆動装置200の作用及び効果について説明する。
第1の例の動作を行う場合、中子駆動装置200は、第1の実施形態の中子駆動装置100と同様の効果を奏する。
第2の例の動作を行う場合、中子駆動装置200の第1のピストン22が前進限位置にある場合(図16)の第2の領域40の容積は、供給管24がシリンダチューブ16内に存在するため、第1の比較例の中子駆動装置901の第1のピストン22が前進限にある場合(図11)の第2の領域40の容積の和よりも小さい。したがって、第2の例の動作を行う場合も、第2の実施形態の中子駆動装置200を駆動させる作動油の量を、第1の比較例の中子駆動装置901を駆動させる作動油の量よりも少なくできる。
よって、第1の例及び第2の例のいずれの場合であっても、中子駆動装置200の作動油の減量が実現できる。また、作動油の減量が実現できることで、例えば、電動ポンプを油圧回路に用いる場合の消費電力が削減できる。また、作動油の減量が実現できることで、作動油の供給や排出に要する時間が短縮され、サイクルタイムの短縮が実現できる。
さらに、第2の例の場合は、第1の例の場合と比較して、第1のピストン22を前進させる際の駆動力が大きくなる。したがって、第1のピストン22を前進させる際の駆動力が要求される用途の場合には、第2の例の動作を行うことが好ましい。言い換えれば、第1のピストン22を前進させる際の負荷が大きい用途の場合には、第2の例の動作を行うことが好ましい。
第1の例の動作と第2の例の動作との間の切り替えは、第2の配管15の接続位置を変更するのみで行うことが可能である。中子駆動装置200によれば、第4のシール材37が設けられることにより、第1のピストン22を前進させる際の負荷に応じて、動作態様を容易に切り替えることが可能となる。
例えば、中子駆動装置200が金型の上方に設けられる場合、第1のピストン22を前進させる負荷は、中子64に加わる重力によって軽減される。したがって、中子駆動装置200が金型の上方に設けられる場合は、第1の例の動作で中子駆動装置200を動作させることが考えられる。
一方、例えば、中子駆動装置200が金型の下方に設けられる場合、第1のピストン22を前進させる負荷は、中子64に加わる重力によって増加する。したがって、中子駆動装置200が金型の下方に設けられる場合は、第2の例の動作で中子駆動装置200を動作させることが考えられる。
以上、第2の実施形態によれば、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる中子駆動装置を提供できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の中子駆動装置は、シリンダチューブの中に設けられ、フランジが内側に設けられ、第1のピストン及びシリンダチューブと摺動可能に設けられ、シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンを更に備え、第1の領域は、シリンダチューブ、第1のカバー部材、第1のピストン、及び第2のピストンで囲まれる領域を含み、第2の領域は、シリンダチューブ、第2のカバー部材、第1のピストン、第2のピストン、及び供給管で囲まれる領域を含む点で、第1の実施形態の中子駆動装置と異なる。以下、第1の実施形態と重複する内容については、一部記述を省略する場合がある。
図17は、第3の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図17は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図17は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
図18は、第3の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図18は、シリンダユニット10の断面を示す。図18は、図17のBB’断面を示す。
図19は、第3の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図19は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図19は、第1のピストン22が前進限位置にある場合を示す。
第3の実施形態の中子駆動装置300は、例えば、ダイカストマシンの固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う。第3の実施形態の中子駆動装置300は、油圧により駆動される中子駆動装置である。
中子駆動装置300は、シリンダユニット10と油圧回路12(液圧回路)を含む。シリンダユニット10と油圧回路12との間は、作動油が流れる第1の配管14で接続される。
シリンダユニット10は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18(第1のカバー部材)、キャップカバー20(第2のカバー部材)、第1のピストン22、第2のピストン23、供給管24、第1の接続部26、第2の接続部28、第3の接続部30、第1のシール材32、第2のシール材34、第3のシール材36、第5のシール材39、第1の領域38、及び第2の領域40を含む。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1のピストン22は、カップリング22a(連結部)、フランジ22b、及び中空部分22cを有する。
油圧回路12は、アキュムレータ42と切替弁44とを有する。
シリンダユニット10は、油圧をエネルギー源として、往復直進運動を実現するアクチュエータである。
シリンダチューブ16は、円筒形状である。シリンダチューブ16は、第1の方向に延びる。シリンダチューブ16の内径は、例えば、100mm以上300mm以下である。シリンダチューブ16の長さは、例えば、150mm以上500mm以下である。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1の孔16aは、シリンダチューブ16のヘッドカバー18側に設けられる。第2の孔16bは、シリンダチューブ16のキャップカバー20側に設けられる。第1の孔16a及び第2の孔16bは、シリンダチューブ16を貫通する。
第1の孔16aは、第1の領域38とシリンダチューブ16の外部を連通させる。第2の孔16bは、第2の領域40とシリンダチューブ16の外部を連通させる。
なお、第1の孔16aは、ヘッドカバー18に設けることも可能である。また、第2の孔16bは、キャップカバー20に設けることも可能である。
ヘッドカバー18は、シリンダチューブ16の一端に固定される。ヘッドカバー18は、第1のピストン22が貫通する開口部を有する。ヘッドカバー18とシリンダチューブ16との接触部には、例えば、作動油の漏れを防止するための図示しないシール材が設けられる。ヘッドカバー18とシリンダチューブ16とは、例えば、一体成型されていても構わない。
キャップカバー20は、シリンダチューブ16の他端に固定される。キャップカバー20は、シリンダチューブ16のヘッドカバー18と反対側の端部に設けられる。キャップカバー20は、供給管24が貫通する開口部を有する。キャップカバー20とシリンダチューブ16との接触部には、例えば、作動油の漏れを防止するための図示しないシール材が設けられる。キャップカバー20とシリンダチューブ16とは、例えば、一体成型されていても構わない。
第1のピストン22の少なくとも一部は、シリンダチューブ16の中に設けられる。第1のピストン22は、第1の方向に延びる。第1のピストン22は第2のピストン23の内側に設けられる。
第1のピストン22は、一端に中子を連結することが可能なカップリング22aを有する。第1のピストン22は、ヘッドカバー18の側に、中子を連結することが可能なカップリング22aを有する。例えば、先端に中子を固定することが可能な固定治具を、カップリング22aにねじ止めすることが可能である。
第1のピストン22は、カップリング22aよりもキャップカバー20の側にフランジ22bを有する。第1のピストン22は、例えば、キャップカバー20の側の端部にフランジ22bを有する。フランジ22bは円環状である。フランジ22bは第2のピストン23の内側に設けられる。
第1のピストン22は、中空部分22cを有する。第1のピストン22の一部は中空形状である。第1のピストン22の少なくとも一部は、円筒形状である。中空部分22cの第1の方向の長さは、例えば、第1のピストン22の第1の方向の長さの50%以上である。
第1のピストン22は、ヘッドカバー18を貫通する。第1のピストン22は、ヘッドカバー18に対して摺動可能である。第1のピストン22とヘッドカバー18との接触部には、作動油の漏れを防止するための第1のシール材32が設けられる。第1のシール材32は、例えば、Vパッキンである。
第1のピストン22は、第2のピストン23に対して摺動可能である。第1のピストン22と第2のピストン23との接触部には、作動油の漏れを防止するための第2のシール材34が設けられる。第2のシール材34は、例えば、Vパッキンである。
第1のピストン22は、供給管24に対して摺動可能である。第1のピストン22と供給管24との接触部には、作動油の漏れを防止するための第3のシール材36が設けられる。第3のシール材36は、例えば、Vパッキンである。
第1のピストン22は、シリンダチューブ16、第2のピストン23、及び供給管24に対して第1の方向に直進運動が可能である。
第2のピストン23は、シリンダチューブ16の中に設けられる。第2のピストン23は、第1の方向に延びる。
第2のピストン23の一部は、円筒形状である。第2のピストン23の一部は、中空形状である。第2のピストン23の内側に第1のピストン22が設けられる。第2のピストン23の内側にフランジ22bが設けられる。
第2のピストン23は、シリンダチューブ16に対して摺動可能である。第2のピストン23とシリンダチューブ16との接触部には、作動油の漏れを防止するための第5のシール材39が設けられる。第5のシール材39は、例えば、Vパッキンである。
第2のピストン23は、シリンダチューブ16及び供給管24に対して第1の方向に直進運動が可能である。第1のピストン22の第1の方向の可動範囲は、第2のピストン23の第1の方向の可動範囲よりも大きい。第1のピストン22の第1の方向の可動範囲は、第2のピストン23の第1の方向の可動範囲の、例えば、4倍以上10倍以下である。
供給管24の少なくとも一部は、シリンダチューブ16の中に設けられる。供給管24は、第1の方向に延びる。供給管24は、筒状である。供給管24は、例えば、円筒形状である。
供給管24の一端は中空部分22cに挿入される。供給管24は、例えば、キャップカバー20を貫通する。供給管24の他端は、キャップカバー20に固定される。
供給管24は、中空部分22cとシリンダチューブ16の外部を連通させる。
第1の領域38は、ヘッドカバー18と第1のピストン22のフランジ22bとの間の領域を含む。第1の領域38は、ヘッドカバー18と第2のピストン23との間の領域を含む。第1の領域38は、ヘッドカバー18、第1のピストン22、第2のピストン23、及びシリンダチューブ16で囲まれた領域である。第1の領域38には、作動油が充填される。
第2の領域40は、キャップカバー20と第1のピストン22のフランジ22bとの間の領域を含む。第2の領域40は、キャップカバー20、第1のピストン22、第2のピストン23、供給管24、及びシリンダチューブ16で囲まれた領域である。第2の領域40には、空気が充填される。
第1の接続部26は、第1の孔16aに接続される。第1の接続部26は、例えば、第1の孔16aを通って第1の領域38に作動油を供給する配管を接続可能である。第1の接続部26は、例えば、シリンダチューブ16のヘッドカバー18の側の側面に設けられる。第1の接続部26には、例えば、作動油を供給する第1の配管14が接続される。第1の配管14は、例えば、第1の孔16aに接続される。
第2の接続部28は、第2の孔16bに接続される。第2の接続部28は、例えば、図示しないエアフィルタを接続可能である。
第3の接続部30は、供給管24に接続される。第3の接続部30は、例えば、供給管24を通って中空部分22cに作動油を供給する配管を接続可能である。第3の接続部30は、例えば、ヘッドカバー18に設けられる。第3の接続部30には、例えば、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、例えば、供給管24に接続される。
油圧回路12は、第1の配管14に接続される。
切替弁44は、油圧回路12を流れる作動油の流れる方向を制御する。切替弁44は、シリンダユニット10への作動油の供給、シリンダユニット10からの作動油の戻りを制御する。切替弁44は、例えば、第1のピストン22の位置と同期して、開閉動作が制御される。切替弁44は、例えば、電磁弁である。切替弁44は、例えば、サーボ弁であっても構わない。また、切替弁44は、流量調整機能を有する切替弁であっても構わない。
アキュムレータ42は、高圧の封入ガスを用いてエネルギーを蓄積し、瞬間的にそのエネルギーを放出することで、作動油の流量を大きくする。
油圧回路12は、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクのいずれも備えない。油圧回路12は、いわゆるポンプレスの構成となっている。なお、油圧回路12は、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクを備える構成であっても構わない。
図示しない油圧回路が、第2の配管15に接続される。第2の配管15に接続される油圧回路の構成は、特に限定されるものではない。第2の配管15に接続される油圧回路は、例えば、第1の配管14に接続される油圧回路12と同様、ポンプレスの構成である。また、第2の配管15に接続される油圧回路は、例えば、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクを備える構成であっても構わない。第2の配管15に接続される油圧回路は、切切換弁を用いて、第1の配管14に接続される油圧回路12と共用される構成であっても構わない。
次に、中子駆動装置300の動作の一例について説明する。図20、図21、図22、図23、図24、図25、及び図26は、第3の実施形態の中子駆動装置の動作の説明図である。図20~図26においては、中子64及び固定治具54の図示は省略している。
図20は、第1のピストン22が後退限位置にある状態を示す。すなわち、図20は、第1のピストン22が最もキャップカバー20に近い位置にある場合を示す。
第1のピストン22が後退限位置にある場合、第1の領域38には作動油が充填されている。この場合、油圧回路12のアキュムレータ42は、作動油が充填されていない。
最初に、図21に示すように、第2の配管15から作動油が中空部分22cに供給される。また、第2の孔16bから第2の領域40に空気が流入する。これにより、第1のピストン22が前進する。
第1のピストン22の前進により、第1の領域38の作動油が第1の配管14に押し出され、アキュムレータ42に作動油が充填される。切替弁44は、第1のピストン22の前進に連動して動作し、第1の配管14からアキュムレータ42に作動油を流す。
次に、図22に示すように、フランジ22bの前面が第2のピストン23に接する。その後、第2のピストン23が前進する。
次に、前進した第2のピストン23がヘッドカバー18に接することで、第1のピストン22及び第2のピストン23は停止する。図23は、第1のピストン22が前進限位置にある状態を示す。第1のピストン22が前進限位置に到達することで、中子64の金型への挿入が完了する。
アキュムレータ42に作動油が充填される。
次に、図24に示すように、アキュムレータ42を動作させて第1の領域38に作動油が供給される。切替弁44は、アキュムレータ42から第1の領域38に作動油を流す方向に切り替えられる。また、第2の領域40から第2の孔16bを通って空気が流出する。また、中空部分22cの作動油は第2の配管15を通って外部に排出される。これにより、第1のピストン22及び第2のピストン23が後退する。
その後、後退した第2のピストン23がキャップカバー20に接する。次に、図25に示すように、第1のピストン22のみが後退する。
その後、図26に示すように、フランジ22bがキャップカバー20に接することで、第1のピストン22は停止する。第1のピストン22は後退限位置に戻る。
次に、第3の実施形態の中子駆動装置300の作用及び効果について説明する。
中子を有する金型を用いる場合には、固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行うための中子駆動装置が設けられる。中子駆動装置には、環境負荷の低減及び中子駆動装置を用いて製造される製品の製造コストの低減の観点から、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮が望まれる。
図27は、第2の比較例の中子駆動装置の模式図である。図27は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図27は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
図28は、第2の比較例の中子駆動装置の模式図である。図28は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図28は、第1のピストン22が前進限位置にある場合を示す。
第2の比較例の中子駆動装置902は、第1のピストン22が中空部分22cを有しない点、及び、シリンダユニット10が供給管24を備えない点で、第3の実施形態の中子駆動装置300と異なる。
第2の比較例の中子駆動装置902は、例えば、ダイカストマシンの固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う。第2の比較例の中子駆動装置902は、油圧により駆動される中子駆動装置である。
中子駆動装置902は、シリンダユニット10と油圧回路12を含む。シリンダユニット10と油圧回路12との間は、作動油が流れる第1の配管14で接続される。
シリンダユニット10は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18、キャップカバー20、第1のピストン22、第2のピストン23、第1の接続部26、第2の接続部28、第1のシール材32、第2のシール材34、第5のシール材39、第1の領域38、及び第2の領域40を含む。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1のピストン22は、カップリング22a及びフランジ22bを有する。
油圧回路12は、アキュムレータ42と切替弁44とを有する。
中子駆動装置902は、第2の配管15から作動油が第2の領域40に供給されることで、第1のピストン22及び第2のピストン23が前進する。また、第1の配管14から作動油が第1の領域38に供給されることで、第1のピストン22及び第2のピストン23が後退する。アキュムレータ42から第1の配管14を通って、第1の領域38に作動油を供給することで、第1のピストン22及び第2のピストン23が後退する。
中子を製品から引き離すために大きな駆動力が必要となる後退の初期には、油圧を受ける面積の大きい第2のピストン23によって大きな駆動力が得られる。そして、中子を製品から引き離した後は、第2のピストン23が停止し、第1のピストン22を速い速度で後退させる。
中子駆動装置902は、第1のピストン22及び第2のピストン23の2つのピストンを備えることで、中子を製品から引き離すための駆動力の増大と、作動油の減量を両立できる。また、中子駆動装置902のサイクルタイムが短縮できる。
第3の実施形態の中子駆動装置300は、第1のピストン22が中空部分22cを含む。そして、シリンダチューブ16の中に、中空部分22cに作動油を供給するための供給管24を備える。
第3の実施形態の中子駆動装置300の第1のピストン22が前進限にある場合(図17)の中空部分22cの容積と供給管24の内側の容積との和は、第2の比較例の中子駆動装置902の第1のピストン22が前進限にある場合(図28)の第2の領域40の容積の和よりも小さい。したがって、第3の実施形態の中子駆動装置300を駆動させる作動油の量を、第2の比較例の中子駆動装置902を駆動させる作動油の量よりも少なくできる。
したがって、中子駆動装置300の作動油の減量が実現できる。また、作動油の減量が実現できることで、例えば、電動ポンプを油圧回路に用いる場合の消費電力が削減できる。また、作動油の減量が実現できることで、作動油の供給や排出に要する時間が短縮され、サイクルタイムの短縮が実現できる。
なお、第3の実施形態の中子駆動装置300では、第2の比較例の中子駆動装置902に比べ、第1のピストン22及び第2のピストン23を前進させる際の駆動力は小さくなる。
一般に、中子駆動装置では、中子を製品から引き離すために大きな駆動力が必要となる。したがって、ピストンを後退させる際には、大きな駆動力が必要となる。一方、中子を前進させる際には、中子を後退させる場合に比べて、駆動力は小さくなることが許容される。よって、第3の実施形態の中子駆動装置300においても、第1のピストン22を前進させる際の駆動力の減少は許容される。
中子駆動装置300の消費電力を削減する観点から、シリンダユニット10を駆動する液圧回路は、油圧回路12のようにポンプレスの構成となっていることが好ましい。
(変形例)
図29は、第3の実施形態の変形例の中子駆動装置の模式図である。図29は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図29は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
第3の実施形態の変形例の中子駆動装置301は、第2の孔16bに設けられたエアフィルタ50を含む点で、第3の実施形態の中子駆動装置300と異なる。
エアフィルタ50は、例えば、第2の接続部28に取り付けられる。エアフィルタ50は、例えば、第2の孔16bの中に設けられても構わない。
第3の実施形態の変形例の中子駆動装置301は、エアフィルタ50を備えることで、外部から第2の領域40へのダストの侵入を防止できる。
以上、第3の実施形態及び変形例によれば、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる中子駆動装置を提供できる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態の中子駆動装置は、供給管と第2のカバー部材との間に設けられたシール材を更に備える点で、第3の実施形態の中子駆動装置と異なる。以下、第3の実施形態と重複する内容については、一部記述を省略する場合がある。
図30は、第4の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図30は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図30は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
図31は、第4の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図31は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図31は、第1のピストン22が前進限位置にある場合を示す。
第4の実施形態の中子駆動装置400は、例えば、ダイカストマシンの固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う。第4の実施形態の中子駆動装置400は、油圧により駆動される中子駆動装置である。
中子駆動装置400は、シリンダユニット10と油圧回路12(液圧回路)を含む。シリンダユニット10と油圧回路12との間は、作動油が流れる第1の配管14で接続される。
シリンダユニット10は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18(第1のカバー部材)、キャップカバー20(第2のカバー部材)、第1のピストン22、第2のピストン23、供給管24、第1の接続部26、第2の接続部28、第3の接続部30、第1のシール材32、第2のシール材34、第3のシール材36、第4のシール材37(シール材)、第5のシール材39、第1の領域38、及び第2の領域40を含む。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1のピストン22は、カップリング22a(連結部)、フランジ22b、及び中空部分22cを有する。
油圧回路12は、アキュムレータ42と切替弁44とを有する。
シリンダユニット10は、油圧をエネルギー源として、往復直進運動を実現するアクチュエータである。
供給管24とキャップカバー20との接触部には、作動油の漏れを防止するための第4のシール材37が設けられる。第4のシール材37は、例えば、Oリングである。
第1の接続部26は、第1の孔16aに接続される。第1の接続部26は、例えば、第1の孔16aを通って第1の領域38に作動油を供給する配管を接続可能である。第1の接続部26は、例えば、シリンダチューブ16のヘッドカバー18の側の側面に設けられる。第1の接続部26には、例えば、作動油を供給する第1の配管14が接続される。第1の配管14は、例えば、第1の孔16aに接続される。
第2の接続部28は、第2の孔16bに接続される。第2の接続部28は、例えば、第2の孔16bを通って第2の領域40に作動油を供給する配管を接続可能である。第2の接続部28は、例えば、シリンダチューブ16のキャップカバー20の側の側面に設けられる。第2の接続部28には、例えば、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、例えば、第2の孔16bに接続される。また、第2の接続部28には、例えば、図示しないエアフィルタを接続可能である。
第3の接続部30は、供給管24に接続される。第3の接続部30は、例えば、供給管24を通って中空部分22cに作動油を供給する配管を接続可能である。第3の接続部30は、例えば、ヘッドカバー18に設けられる。第3の接続部30には、例えば、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、例えば、供給管24に接続される。また、第3の接続部30には、例えば、図示しないエアフィルタを接続可能である。
次に、中子駆動装置400の動作の第1の例について説明する。中子駆動装置400の動作の第1の例では、図30及び図31に示されるように、第3の接続部30に、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、供給管24に接続される。
第1の例では、第3の実施形態の中子駆動装置300の動作と同様、第2の配管15から作動油が中空部分22cに供給される。また、第2の孔16bから第2の領域40に空気が流入する。これにより、第1のピストン22及び第2のピストン23が前進する。
また、第1の例では、第3の実施形態の中子駆動装置300の動作と同様、アキュムレータ42を動作させて第1の領域38に作動油が供給される。また、第2の領域40から第2の孔16bを通って空気が流出する。また、中空部分22cの作動油は第2の配管15を通って排出される。これにより、第1のピストン22及び第2のピストン23が後退する。
図32は、第4の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図32は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図32は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
図33は、第4の実施形態の中子駆動装置の模式図である。図33は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図33は、第1のピストン22及び第2のピストン23が前進限位置にある場合を示す。
次に、中子駆動装置400の動作の第2の例について説明する。中子駆動装置400の動作の第2の例では、図32及び図33に示されるように、第2の接続部28に、作動油を供給する第2の配管15が接続される。第2の配管15は、第2の孔16bに接続される。第2の例は、第1の例と第2の配管15を接続する位置が異なる。
第2の例では、第2の配管15から作動油が第2の領域40に供給される。また、供給管24から中空部分22cに空気が流入する。これにより、第1のピストン22及び第2のピストン23が前進する。第2の領域40に供給された作動油は、第4のシール材37が設けられることにより、供給管24とキャップカバー20との接触部から外部に漏出することが抑制される。
また、第2の例では、アキュムレータ42を動作させて第1の領域38に作動油が供給される。また、中空部分22cから供給管24を通って空気が流出する。また、第2の領域40の作動油は第2の配管15を通って排出される。これにより、第1のピストン22及び第2のピストン23が後退する。
次に、第4の実施形態の中子駆動装置400の作用及び効果について説明する。
第1の例の動作を行う場合、中子駆動装置400は、第3の実施形態の中子駆動装置300と同様の効果を奏する。
第2の例の動作を行う場合、中子駆動装置400の第1のピストン22が前進限位置にある場合(図33)の第2の領域40の容積は、供給管24がシリンダチューブ16内に存在するため、第2の比較例の中子駆動装置902の第1のピストン22が前進限位置にある場合(図28)の第2の領域40の容積の和よりも小さい。したがって、第2の例の動作を行う場合も、第4の実施形態の中子駆動装置400を駆動させる作動油の量を、第2の比較例の中子駆動装置902を駆動させる作動油の量よりも少なくできる。
よって、第1の例及び第2の例のいずれの場合であっても、中子駆動装置400の作動油の減量が実現できる。また、作動油の減量が実現できることで、例えば、電動ポンプを油圧回路に用いる場合の消費電力が削減できる。また、作動油の減量が実現できることで、作動油の供給や排出に要する時間が短縮され、サイクルタイムの短縮が実現できる。
さらに、第2の例の場合は、第1の例の場合と比較して、第1のピストン22を前進させる際の駆動力が大きくなる。したがって、第1のピストン22を前進させる際の駆動力が要求される用途の場合には、第2の例の動作を行うことが好ましい。言い換えれば、第1のピストン22を前進させる際の負荷が大きい用途の場合には、第2の例の動作を行うことが好ましい。
第1の例の動作と第2の例の動作との間の切り替えは、第2の配管15の接続位置を変更するのみで行うことが可能である。中子駆動装置400によれば、第4のシール材37が設けられることにより、第1のピストン22を前進させる際の負荷に応じて、動作態様を容易に切り替えることが可能となる。
例えば、中子駆動装置400が金型の上方に設けられる場合、第1のピストン22を前進させる負荷は、中子64に加わる重力によって軽減される。したがって、中子駆動装置400が金型の上方に設けられる場合は、第1の例の動作で中子駆動装置400を動作させることが考えられる。
一方、例えば、中子駆動装置400が金型の下方に設けられる場合、第1のピストン22を前進させる負荷は、中子64に加わる重力によって増加する。したがって、中子駆動装置400が金型の下方に設けられる場合は、第2の例の動作で中子駆動装置400を動作させることが考えられる。
以上、第4の実施形態によれば、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる中子駆動装置を提供できる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態の成形機は、ベースと、ベースの上に固定され、固定金型を保持する固定ダイプレートと、ベースの上に型開閉方向に移動可能に設けられ、可動金型を固定金型に対向して保持する可動ダイプレートと、固定金型及び可動金型に組み合わされる中子を駆動する中子駆動装置と、固定金型と可動金型の型締めを行う型締装置と、固定金型、可動金型及び中子で形成されるキャビティの中に溶融材料を充填する射出装置と、を備える。中子駆動装置は、シリンダチューブと、シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部がシリンダチューブの中に設けられ、一端に中子を連結可能な連結部を有し、連結部よりも第2のカバー部材の側に中空部分を有し、連結部よりも第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、第1のカバー部材を貫通し、シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、シリンダチューブの中に設けられ、一端が中空部分に挿入され、他端が第2のカバー部材に固定され、中空部分及びシリンダチューブの外部を連通する筒状の供給管と、を備える。シリンダチューブ又は第1のカバー部材は、第1のカバー部材と第1のピストンとの間の領域を含む第1の領域とシリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、シリンダチューブ又は第2のカバー部材は、第2のカバー部材と第1のピストンとの間の領域を含む第2の領域とシリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有する。第5の実施形態の成形機が備える中子駆動装置は、第1の実施形態の中子駆動装置と同様である。以下、第1の実施形態と重複する内容については一部記述を省略する。
図34は、第5の実施形態の成形機の全体構成を示す模式図である。図34は、一部に断面図を含む側面図である。第5の実施形態の成形機は、ダイカストマシン500である。ダイカストマシン500は、コールドチャンバ式のダイカストマシンである。
ダイカストマシン500は、固定金型60、可動金型62、中子64、型締装置70、押出装置72、射出装置74、制御部76、油圧回路78、及び中子駆動装置100を備える。ダイカストマシン500は、ベース82、固定ダイプレート84、可動ダイプレート86、リンクハウジング88、及びタイバー90を備える。
ダイカストマシン500は、固定金型60、可動金型62、及び、中子64で構成される金型の内部(図34中のキャビティCa)に液状金属である溶湯(溶融材料)を射出して充填する。そして、溶湯を金型内で凝固させることにより、ダイカスト品を製造する。金属は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛合金、又は、マグネシウム合金である。
金型は、固定金型60、可動金型62、及び、中子64を含む。金型は、型締装置70と射出装置74との間に設けられる。中子64は、固定金型60及び可動金型62に組み合わされる。
固定ダイプレート84はベース82の上に固定される。固定ダイプレート84は、固定金型60を保持することが可能である。
可動ダイプレート86は、ベース82の上に型開閉方向に移動可能に設けられる。型開閉方向とは、図34に示す型開方向及び型閉方向の両方向を意味する。可動ダイプレート86は、可動金型62を固定金型60に対向して保持することが可能である。
リンクハウジング88は、ベース82の上に設けられる。リンクハウジング88には、型締装置70を構成するリンク機構の一端が固定される。
固定ダイプレート84とリンクハウジング88は、タイバー90により固定される。タイバー90は、固定金型60と可動金型62に型締力が加えられている間は、型締力を支える。
型締装置70は、金型の開閉及び型締めを行う機能を有する。射出装置74は、金型のキャビティCaに溶湯を射出し、溶湯を加圧する機能を有する。押出装置72は、製造されたダイカスト品を金型から押し出す機能を有する。
中子駆動装置100は、固定金型60又は可動金型62への中子64の挿入、及び、固定金型60又は可動金型62からの中子64の引き抜きを行う機能を有する。中子駆動装置100は、シリンダユニット10と、油圧回路12とを有する。
油圧回路78は、例えば、型締装置70、押出装置72、及び、射出装置74を油圧により駆動する機能を有する。油圧回路78は、例えば、中子駆動装置100の油圧回路12とは、独立して設けられる。
制御部76は、例えば、型締装置70、押出装置72、射出装置74、及び、中子駆動装置100を制御する機能を有する。制御部76は、例えば、可動金型62と中子64が同時に移動するように型締装置70及び中子駆動装置100を制御する。
制御部76は、各種の演算を行って、ダイカストマシン500の各部に制御指令を出力する機能を有する。制御部76は、例えば、成形条件等を記憶する機能を有する。
制御部76は、例えば、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで構成される。制御部76は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、半導体メモリ、及び半導体メモリに記憶された制御プログラムを含む。
以上、第5の実施形態によれば、中子駆動装置100を備えることにより、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる成形機を提供できる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態の押出駆動装置はシリンダチューブと、シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部がシリンダチューブの中に設けられ、第1のロッドと、第2のロッドと、第1のロッドと第2のロッドとの間の環状のフランジとを有する第1のピストンであって、第1のロッドの一端は可動ダイプレートに固定可能であり、第1のロッドは、第1のカバー部材を貫通し、第1のカバー部材に対して摺動可能であり、第2のロッドは、第2のカバー部材を貫通し、第2のカバー部材に対して摺動可能であり、シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、シリンダチューブの中に設けられ、フランジが内側に設けられ、第1のピストン及びシリンダチューブと摺動可能に設けられ、一端を第1のロッドが貫通し、シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンと、を備える。シリンダチューブ又は第1のカバー部材は、シリンダチューブ、第1のカバー部材、第1のピストン、及び、第2のピストンで囲まれる第1の領域と、シリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、シリンダチューブ又は第2のカバー部材は、シリンダチューブ、第2のカバー部材、第1のピストン、及び、第2のピストンで囲まれる第2の領域と、シリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有する。
図35は、第6の実施形態の押出駆動装置の模式図である。図35は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図35は、第1のピストン22が後退限位置にある場合を示す。
図36は、第6の実施形態の押出駆動装置の模式図である。図36は、シリンダユニット10の断面を示す。図36は、図35のCC’断面を示す。
図37は、第6の実施形態の押出駆動装置の模式図である。図37は、シリンダユニット10の断面と、油圧回路12の回路構成を示す。図37は、第1のピストン22が前進限位置にある場合を示す。
第6の実施形態の押出駆動装置600は、例えば、ダイカストマシンで製造された製品を可動金型から押し出し、製品を可動金型から分離する。第6の実施形態の押出駆動装置600は、油圧により駆動される押出駆動装置である。
押出駆動装置600は、シリンダユニット10と油圧回路12(液圧回路)を含む。シリンダユニット10と油圧回路12との間は、作動油が流れる第1の配管14で接続される。
シリンダユニット10は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18(第1のカバー部材)、キャップカバー20(第2のカバー部材)、第1のピストン22、第2のピストン23、第1の接続部26、第2の接続部28、第1のシール材32、第2のシール材34、第3のシール材36、第4のシール材37、第1の領域38、及び第2の領域40を含む。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1のピストン22は、第1のロッド22x、第2のロッド22y、フランジ22zを有する。
油圧回路12は、アキュムレータ42と切替弁44とを有する。
シリンダユニット10は、油圧をエネルギー源として、往復直進運動を実現するアクチュエータである。
シリンダチューブ16は、円筒形状である。シリンダチューブ16は、第1の方向に延びる。シリンダチューブ16の内径は、例えば、100mm以上300mm以下である。シリンダチューブ16の長さは、例えば、150mm以上500mm以下である。
シリンダチューブ16は、第1の孔16aと第2の孔16bとを有する。第1の孔16aは、シリンダチューブ16のヘッドカバー18側に設けられる。第2の孔16bは、シリンダチューブ16のキャップカバー20側に設けられる。第1の孔16a及び第2の孔16bは、シリンダチューブ16を貫通する。
第1の孔16aは、第1の領域38とシリンダチューブ16の外部を連通させる。第1の領域38は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18、第1のピストン22、及び、第2のピストン23で囲まれた領域である。
第2の孔16bは、第2の領域40とシリンダチューブ16の外部を連通させる。第2の領域40は、シリンダチューブ16、キャップカバー20、第1のピストン22、及び、第2のピストン23で囲まれた領域である。
なお、第1の孔16aは、ヘッドカバー18に設けることも可能である。また、第2の孔16bは、キャップカバー20に設けることも可能である。
ヘッドカバー18は、シリンダチューブ16の一端に固定される。ヘッドカバー18は、第1のピストン22の第1のロッド22xが貫通する開口部を有する。ヘッドカバー18とシリンダチューブ16との接触部には、例えば、作動油の漏れを防止するための図示しないシール材が設けられる。ヘッドカバー18とシリンダチューブ16とは、例えば、一体成型されていても構わない。
キャップカバー20は、シリンダチューブ16の他端に固定される。キャップカバー20は、シリンダチューブ16のヘッドカバー18と反対側の端部に設けられる。キャップカバー20は、第1のピストン22の第2のロッド22yが貫通する開口部を有する。キャップカバー20とシリンダチューブ16との接触部には、例えば、作動油の漏れを防止するための図示しないシール材が設けられる。キャップカバー20とシリンダチューブ16とは、例えば、一体成型されていても構わない。
第1のピストン22の少なくとも一部は、シリンダチューブ16の中に設けられる。第1のピストン22は、第1の方向に延びる。第1のピストン22は第2のピストン23の内側に設けられる。
第1のピストン22は、第1のロッド22x、第2のロッド22y、フランジ22zを有する。
第1のロッド22xの一端は可動ダイプレートに固定可能である。また、第1のロッド22xは、ヘッドカバー18を貫通し、ヘッドカバー18に対して摺動可能である。
第1のロッド22xとヘッドカバー18との接触部には、作動油の漏れを防止するための第1のシール材32が設けられる。第1のシール材32は、例えば、Vパッキンである。
第2のロッド22yは、キャップカバー20を貫通し、キャップカバー20に対して摺動可能である。
第2のロッド22yとキャップカバー20との接触部には、作動油の漏れを防止するための第4のシール材37が設けられる。第4のシール材37は、例えば、Vパッキンである。
フランジ22zは、第1のロッド22xと第2のロッド22yの間に設けられる。フランジ22zは環状である。フランジ22zは、例えば、円環状である。フランジ22zは第2のピストン23の内側に設けられる。
第1のピストン22は、第2のピストン23に対して摺動可能である。第1のピストン22のフランジ22zと第2のピストン23との接触部には、作動油の漏れを防止するための第2のシール材34が設けられる。第2のシール材34は、例えば、Vパッキンである。
第1のピストン22は、シリンダチューブ16、及び第2のピストン23に対して第1の方向に直進運動が可能である。
第1のロッド22x及び第2のロッド22yは、例えば、円柱状である。第2のロッド22yの径は、例えば、第1のロッド22xの径以上である。第2のロッド22yの直径は、例えば、第1のロッド22xの直径以上である。
第2のロッド22yの径は、例えば、第1のロッド22xの径より大きい。第2のロッド22yの直径は、例えば、第1のロッド22xの直径より大きい。
第2のピストン23は、シリンダチューブ16の中に設けられる。第2のピストン23は、第1の方向に延びる。
第2のピストン23の一部は、円筒形状である。第2のピストン23の一部は、中空形状である。第2のピストン23の内側に第1のピストン22の一部が設けられる。第2のピストン23の内側にフランジ22zが設けられる。
第2のピストン23は、シリンダチューブ16に対して摺動可能である。第2のピストン23とシリンダチューブ16との接触部には、作動油の漏れを防止するための第3のシール材36が設けられる。第3のシール材36は、例えば、Vパッキンである。
第2のピストン23は、シリンダチューブ16に対して第1の方向に直進運動が可能である。第1のピストン22の第1の方向の可動範囲は、第2のピストン23の第1の方向の可動範囲よりも大きい。第1のピストン22の第1の方向の可動範囲は、第2のピストン23の第1の方向の可動範囲の、例えば、4倍以上10倍以下である。
第1の接続部26は、第1の孔16aに接続される。第1の接続部26は、例えば、第1の孔16aを通って第1の領域38に作動油を供給する配管を接続可能である。第1の接続部26は、例えば、シリンダチューブ16のヘッドカバー18の側の側面に設けられる。第1の接続部26には、例えば、作動油を供給する第1の配管14が接続される。第1の配管14は、例えば、第1の孔16aに接続される。
第2の接続部28は、第2の孔16bに接続される。第2の接続部28は、例えば、第2の孔16bを通って第2の領域40に作動油を供給する配管を接続可能である。第2の接続部28には、例えば、作動油を供給する第2の配管15が接続される。
油圧回路12は、第1の配管14に接続される。
切替弁44は、油圧回路12を流れる作動油の流れる方向を制御する。切替弁44は、シリンダユニット10への作動油の供給、シリンダユニット10からの作動油の戻りを制御する。切替弁44は、例えば、第1のピストン22の位置と同期して、開閉動作が制御される。切替弁44は、例えば、電磁弁である。切替弁44は、例えば、サーボ弁であっても構わない。また、切替弁44は、流量調整機能を有する切替弁であっても構わない。
アキュムレータ42は、高圧の封入ガスを用いてエネルギーを蓄積し、瞬間的にそのエネルギーを放出することで、作動油の流量を大きくする。
油圧回路12は、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクのいずれも備えない。油圧回路12は、いわゆるポンプレスの構成となっている。なお、油圧回路12は、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクを備える構成であっても構わない。
図示しない油圧回路が、第2の配管15に接続される。第2の配管15に接続される油圧回路の構成は、特に限定されるものではない。第2の配管15に接続される油圧回路は、例えば、第1の配管14に接続される油圧回路12と同様、ポンプレスの構成である。また、第2の配管15に接続される油圧回路は、例えば、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクを備える構成であっても構わない。第2の配管15に接続される油圧回路は、切切換弁を用いて、第1の配管14に接続される油圧回路12と共用される構成であっても構わない。
図38は、第6の実施形態の成形機の全体構成を示す模式図である。図38は、一部に断面図を含む側面図である。第6の実施形態の成形機は、ダイカストマシン700である。ダイカストマシン700は、コールドチャンバ式のダイカストマシンである。
ダイカストマシン700は、固定金型60、可動金型62、型締装置70、押出装置72、射出装置74、制御部76、油圧回路78を備える。ダイカストマシン700は、ベース82、固定ダイプレート84、可動ダイプレート86、リンクハウジング88、及びタイバー90を備える。
ダイカストマシン700は、固定金型60、可動金型62で構成される金型の内部(図38中のキャビティCa)に液状金属である溶湯(溶融材料)を射出して充填する。そして、溶湯を金型内で凝固させることにより、ダイカスト品(製品)を製造する。金属は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛合金、又は、マグネシウム合金である。
金型は、固定金型60、可動金型62を含む。金型は、型締装置70と射出装置74との間に設けられる。
固定ダイプレート84はベース82の上に固定される。固定ダイプレート84は、固定金型60を保持することが可能である。
可動ダイプレート86は、ベース82の上に型開閉方向に移動可能に設けられる。型開閉方向とは、図38に示す型開方向及び型閉方向の両方向を意味する。型開閉方向は、図35及び図37の第1の方向に対応する。可動ダイプレート86は、可動金型62を固定金型60に対向して保持することが可能である。
リンクハウジング88は、ベース82の上に設けられる。リンクハウジング88には、型締装置70を構成するリンク機構の一端が固定される。
固定ダイプレート84とリンクハウジング88は、タイバー90により固定される。タイバー90は、固定金型60と可動金型62に型締力が加えられている間は、型締力を支える。
型締装置70は、金型の開閉及び型締めを行う機能を有する。射出装置74は、金型のキャビティCaに溶湯を射出し、溶湯を加圧する機能を有する。押出装置72は、製造されたダイカスト品を金型から押し出す機能を有する。
押出装置72は、押出駆動装置600、シリンダユニット支持部72a、押出ロッド72b、押出板72c、及び、押出ピン72dを含む。
押出装置72は、金型内で凝固したダイカスト品を可動金型62から押し出す機能を有する。押出装置72は、押出駆動装置600を用いて駆動される。
シリンダユニット支持部72aはシリンダユニット10を支持する。例えば、シリンダユニット10のヘッドカバー18がシリンダユニット支持部72aに固定される。
シリンダユニット10の第1のロッド22xの一端は可動ダイプレート86に固定される。
押出ロッド72bは、シリンダユニット支持部72aに固定される。押出ロッド72bは、型開閉方向に延びる。押出ロッド72bは、可動ダイプレート86を貫通する。
押出板72cは、押出ロッド72bに固定される。シリンダユニット支持部72aと押出板72cとの間に、可動ダイプレート86が位置する。
押出ピン72dは、押出板72cに固定される。押出ピン72dは、可動金型62を貫通する。押出ピン72dは、金型内で凝固したダイカスト品に直接接し、ダイカスト品を可動金型62から押し出す。
油圧回路78は、例えば、型締装置70、押出装置72、及び、射出装置74を油圧により駆動する機能を有する。
制御部76は、例えば、型締装置70、押出装置72、射出装置74、及び、押出駆動装置600を制御する機能を有する。
制御部76は、各種の演算を行って、ダイカストマシン700の各部に制御指令を出力する機能を有する。制御部76は、例えば、成形条件等を記憶する機能を有する。
制御部76は、例えば、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで構成される。制御部76は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、半導体メモリ、及び半導体メモリに記憶された制御プログラムを含む。
次に、押出駆動装置600及びダイカストマシン700の動作の一例について説明する。図39、図40、図41、及び、図42は、第6の実施形態の押出駆動装置及び成形機の押し出し動作の説明図である。
図39は、固定金型60、可動金型62で構成される金型の内部で溶湯が凝固し、ダイカスト品(製品)が製造された直後の状態を示す図である。
図39に示すように、シリンダユニット10は、シリンダユニット支持部72aに固定される。シリンダユニット10のヘッドカバー18がシリンダユニット支持部72aに固定される。
また、第1のピストン22の第1のロッド22xの一端は、可動ダイプレート86のリンクハウジング88側に固定される。第1のロッド22xは、シリンダユニット支持部72aを貫通する。
また、押出ロッド72bは、シリンダユニット支持部72aに固定される。押出ロッド72bは、可動ダイプレート86を貫通する。
図39は、第1のピストン22が後退限位置にある状態を示す。すなわち、図39は、第1のピストン22が最もキャップカバー20に近い位置にある場合を示す。この状態では、アキュムレータ42に作動油が充填されている。
図39の状態では、押出ロッド72bと連動して動く押出ピン72dは、金型内で凝固したダイカスト品に直接接している。
図40は、製造されたダイカスト品の可動金型62からの押し出しを開始した状態を示す図である。
図40に示すように、アキュムレータ42を動作させて第1の領域38に作動油が供給される。切替弁44は、アキュムレータ42から第1の領域38に作動油を流す方向に切り替えられている。また、第2の領域40の作動油は、第2の孔16b及び第2の配管を通って外部に排出される。これにより、第1のピストン22及び第2のピストン23が後退する。
第1のピストン22及び第2のピストン23が後退することで、シリンダユニット支持部72aが前進する。シリンダユニット支持部72aが前進することで、押出ロッド72bが前進する。押出ロッド72bが前進することで、押出ロッド72bと連動して動く押出ピン72dが、ダイカスト品を可動金型62から押し出す。
アキュムレータ42の動作が継続され、後退した第2のピストン23がキャップカバー20に接する。その後、第1のピストン22のみが後退する。
第1のピストン22が後退することで、シリンダユニット支持部72aが更に前進する。シリンダユニット支持部72aが更に前進することで、押出ロッド72bが更に前進する。押出ロッド72bが更に前進することで、押出ロッド72bと連動して動く押出ピン72dが、ダイカスト品を可動金型62から更に押し出す。
図41は、製造されたダイカスト品の可動金型62からの押し出しが継続され完了した状態を示す図である。
図41に示すように、フランジ22zがキャップカバー20に接することで、第1のピストン22は停止する。第1のピストン22は後退限位置に達する。第1のピストン22が後退限位置に達した状態は、押出ピン72dが最も前進した位置に相当する。
次に、第2の配管15から作動油が第2の領域40に供給される。また、第2の孔16bから第2の領域40に作動油が流入する。これにより、第1のピストン22が前進する。
第1のピストン22の前進により、第1の領域38の作動油が第1の配管14に押し出され、アキュムレータ42に作動油が充填される。切替弁44は、第1のピストン22の前進に連動して動作し、第1の配管14からアキュムレータ42に作動油を流す。
次に、第1のピストン22のフランジ22zの前面が第2のピストン23に接する。その後、第2のピストン23が前進する。
第1のピストン22及び第2のピストン23が前進することで、シリンダユニット支持部72aが後退する。シリンダユニット支持部72aが後退することで、押出ロッド72bが後退する。押出ロッド72bが後退することで、押出ロッド72bと連動して動く押出ピン72dが後退する。
次に、前進した第2のピストン23がヘッドカバー18に接することで、第1のピストン22及び第2のピストン23は停止する。第1のピストン22は前進限位置に戻る。
図42は、第1のピストン22が前進限位置にある状態を示す。第1のピストン22が前進限位置に戻ることで、押出装置72を用いたダイカスト品の押し出し動作が完了する。
次に、第6の実施形態の押出駆動装置600及びダイカストマシン700の作用及び効果について説明する。
ダイカストマシンには、製造された製品を可動金型から押し出すための押出駆動装置が設けられる。押出駆動装置には、製品の製造コストの低減の観点から、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮が望まれる。
第6の実施形態の押出駆動装置600は、径の大きい第2のピストン23と、径が小さく一部が第2のピストン23の内側に設けられた第1のピストン22を含む。さらに、第1のピストン22がフランジ22zを間に挟んで、第1のロッド22xと第2のロッド22yを含む。
押出駆動装置600では、製品を可動金型62から押し出す際の初期には、大きな駆動力が必要となる。言い換えれば、製品を可動金型62からから引き離すためには、押出駆動装置600に大きな駆動力が必要となる。したがって、押出ピン72dを前進させる際の初期には、押出駆動装置600に大きな駆動力が必要となる。
一方、いったん、製品を可動金型62からから引き離した後には、押出ピン72dの前進に要する駆動力は小さくなることが許容される。したがって、押出駆動装置600の駆動力が小さくなることが許容される。
押出駆動装置600では、製品を可動金型62からから引き離す際には、図40に示すように、径の大きい第2のピストン23を用いて、第1のピストン22を後退させる。第1のピストン22を後退させることで、押出ピン72dを前進させる。径の大きい第2のピストン23を用いることで、大きな駆動力を得ることができる。
押出駆動装置600では、製品を可動金型62からから引き離した後には、図41に示すように、第1のピストン22のみを後退させる。径の大きい第2のピストン23を用いる場合に比べ、駆動力は低下するが許容される。
押出駆動装置600では、製品を可動金型62からから引き離した後には、径の小さい第1のピストン22のみを後退させることで、作動油の減量が実現できる。
押出駆動装置600では、製品を可動金型62から押し出した後、押出ピン72dの後退に要する駆動力は小さくなることが許容される。押出駆動装置600では、図42に示すように、製品を可動金型62から押し出した後、第1のピストン22を前進させる。第1のピストン22を前進させることで押出ピン72dを後退させる。
押出駆動装置600では、押出ピン72dが後退する際に、第1のピストン22の前進に要する作動油の量は、第1のピストン22に設けられた第2のロッド22yの容積分だけ減量することが可能となる。したがって、押出ピン72dが後退する際の作動油の減量が実現できる。
上記のように、押出駆動装置600では、作動油の減量が実現できる。また、作動油の減量が実現できることで、例えば、電動ポンプを油圧回路に用いる場合の消費電力が削減できる。また、作動油の減量が実現できることで、作動油の供給や排出に要する時間が短縮され、サイクルタイムの短縮が実現できる。
押出駆動装置600の消費電力を削減する観点から、シリンダユニット10を駆動する液圧回路は、油圧回路12のようにポンプレスの構成となっていることが好ましい。
押出ピン72dを後退させる際の作動油の量を更に低減する観点から、第2のロッド22yの径は、第1のロッド22xの径以上であることが好ましく、第2のロッド22yの径は、第1のロッド22xの径より大きいことが更に好ましい。
押出ピン72dを後退させる際の作動油の量を更に低減する観点から、第2のロッド22yの直径は、第1のロッド22xの直径以上であることが好ましく、第2のロッド22yの直径は、第1のロッド22xの直径より大きいことが更に好ましい。
第1のシール材32と第4のシール材37に同一仕様のシール部材を適用する観点から、第2のロッド22yの径は、第1のロッド22xの径と等しいことが好ましい。第1のシール材32と第4のシール材37に同一仕様のシール部材を適用する観点から、第2のロッド22yの直径は、第1のロッド22xの直径と等しいことが好ましい。
第6の実施形態のダイカストマシン700によれば、押出駆動装置600を備えることにより、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる。
以上、第6の実施形態及び変形例によれば、作動液の減量、消費電力の削減、及びサイクルタイムの短縮を実現できる押出駆動装置及び成形機を提供できる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。実施形態においては、中子駆動装置、押出駆動装置、成形機などで、本発明の説明に直接必要としない部分については記載を省略したが、必要とされる、中子駆動装置、押出駆動装置、成形機などに関わる要素を適宜選択して用いることができる。
第5の実施形態及び第6の実施形態においては、成形機がダイカストマシンである場合を例に説明したが、成形機は、例えば、プラスチック製品を製造する射出成形機であっても構わない。
第5の実施形態においては、中子駆動装置100が可動金型62に固定される場合を例に説明したが、中子駆動装置100が固定金型60に固定される構成とすることも可能である。
第5の実施形態においては、中子駆動装置に第1の実施形態の中子駆動装置100を適用する場合を例に説明したが、中子駆動装置に第2ないし第4の実施形態の中子駆動装置を適用することも可能である。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての中子駆動装置及び成形機は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲によって定義されるものである。
10 シリンダユニット
12 油圧回路(液圧回路)
14 第1の配管(配管)
15 第2の配管(配管)
16 シリンダチューブ
16a 第1の孔
16b 第2の孔
18 ヘッドカバー(第1のカバー部材)
20 キャップカバー(第2のカバー部材)
22 第1のピストン
22a カップリング(連結部)
22b フランジ
22c 中空部分
22x 第1のロッド
22y 第2のロッド
22z フランジ
23 第2のピストン
24 供給管
26 第1の接続部
28 第2の接続部
30 第3の接続部
32 第1のシール材
34 第2のシール材
36 第3のシール材
37 第4のシール材(シール材)
38 第1の領域
39 第5のシール材
40 第2の領域
42 アキュムレータ
44 切替弁
54 固定治具
60 固定金型
62 可動金型
64 中子
70 型締装置
72 押出装置
72a シリンダユニット支持部
72b 押出ロッド
72c 押出板
72d 押出ピン
74 射出装置
76 制御部
78 油圧回路
82 ベース
84 固定ダイプレート
86 可動ダイプレート
88 リンクハウジング
90 タイバー
100 中子駆動装置
200 中子駆動装置
300 中子駆動装置
400 中子駆動装置
500 ダイカストマシン(成形機)
600 押出駆動装置
700 ダイカストマシン(成形機)
Ca キャビティ

Claims (20)

  1. シリンダチューブと、
    前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、
    前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、
    少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端に中子を連結可能な連結部を有し、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に中空部分を有し、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、前記第1のカバー部材を貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、
    少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端が前記中空部分に挿入され、他端が前記第2のカバー部材に固定され、前記中空部分と前記シリンダチューブの外部を連通させる筒状の供給管と、を備え、
    前記シリンダチューブ又は前記第1のカバー部材は、前記第1のカバー部材と前記第1のピストンとの間の領域を含む第1の領域と前記シリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、
    前記シリンダチューブ又は前記第2のカバー部材は、前記第2のカバー部材と前記第1のピストンとの間の領域を含む第2の領域と前記シリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有することを特徴とする中子駆動装置。
  2. 前記シリンダチューブの中に設けられ、前記フランジが内側に設けられ、前記第1のピストン及び前記シリンダチューブと摺動可能に設けられ、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンを更に備え、
    前記第1の領域は、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記第1のピストン、及び前記第2のピストンで囲まれる領域を含み、
    前記第2の領域は、前記シリンダチューブ、前記第2のカバー部材、前記第1のピストン、前記第2のピストン、及び前記供給管で囲まれる領域を含むことを特徴とする請求項1記載の中子駆動装置。
  3. 前記第1の孔に接続され、前記第1の領域に作動液を供給する配管を接続可能な第1の接続部と、
    前記第2の孔に接続され、前記第2の領域に作動液を供給する配管を接続可能な第2の接続部と、
    前記供給管に接続され、前記中空部分に作動液を供給する配管を接続可能な第3の接続部と、を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の中子駆動装置。
  4. 前記第1のピストンは前記供給管に対し摺動可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の中子駆動装置。
  5. 前記供給管と前記第2のカバー部材との間に設けられたシール材を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の中子駆動装置。
  6. 前記第1のピストンの可動範囲は、前記第2のピストンの可動範囲よりも大きいことを特徴とする請求項2記載の中子駆動装置。
  7. 前記シリンダチューブの内径は、100mm以上であることを特徴とする請求項2記載の中子駆動装置。
  8. 前記第1の接続部に接続された第1の配管と、前記第1の配管に接続されアキュムレータと切替弁とを有する液圧回路を、更に備えることを特徴とする請求項3記載の中子駆動装置。
  9. ベースと、
    前記ベースの上に固定され、固定金型を保持する固定ダイプレートと、
    前記ベースの上に型開閉方向に移動可能に設けられ、可動金型を前記固定金型に対向して保持する可動ダイプレートと、
    前記固定金型及び前記可動金型に組み合わされる中子を駆動する中子駆動装置と、
    前記固定金型と前記可動金型の型締めを行う型締装置と、
    前記固定金型、前記可動金型及び前記中子で形成されるキャビティの中に溶融材料を充填する射出装置と、を備え、
    前記中子駆動装置は、
    シリンダチューブと、
    前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、
    前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、
    少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端に前記中子を連結可能な連結部を有し、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に中空部分を有し、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、前記第1のカバー部材を貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、
    前記シリンダチューブの中に設けられ、一端が前記中空部分に挿入され、他端が前記第2のカバー部材に固定され、前記中空部分及び前記シリンダチューブの外部を連通する筒状の供給管と、を備え、
    前記シリンダチューブ又は前記第1のカバー部材は、前記第1のカバー部材と前記第1のピストンとの間の領域を含む第1の領域と前記シリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、
    前記シリンダチューブ又は前記第2のカバー部材は、前記第2のカバー部材と前記第1のピストンとの間の領域を含む第2の領域と前記シリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有することを特徴とする成形機。
  10. 前記中子駆動装置は、前記シリンダチューブの中に設けられ、前記フランジが内側に設けられ、前記第1のピストン及び前記シリンダチューブと摺動可能に設けられ、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンを更に備え、
    前記第1の領域は、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記第1のピストン、及び前記第2のピストンで囲まれる領域を含み、
    前記第2の領域は、前記シリンダチューブ、前記第2のカバー部材、前記第1のピストン、前記第2のピストン、及び前記供給管で囲まれる領域を含むことを特徴とする請求項9記載の成形機。
  11. 前記第1の孔に接続され、前記第1の領域に作動液を供給する第1の配管と、
    前記供給管に接続され、前記中空部分に作動液を供給する第2の配管と、を更に備えることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の成形機。
  12. 前記第2の孔に設けられたエアフィルタを、更に備えることを特徴とする請求項11記載の成形機。
  13. 前記第1の孔に接続される第1の接続部に接続され、前記第1の領域に作動液を供給する第1の配管と、
    前記第2の孔に接続される第2の接続部に接続され、前記第2の領域に作動液を供給する第2の配管と、を更に備えることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の成形機。
  14. 前記供給管に設けられたエアフィルタを、更に備えることを特徴とする請求項13記載の成形機。
  15. シリンダチューブと、
    前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、
    前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、
    少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、第1のロッドと、第2のロッドと、前記第1のロッドと前記第2のロッドとの間の環状のフランジとを有する第1のピストンであって、
    前記第1のロッドの一端は可動ダイプレートに固定可能であり、
    前記第1のロッドは、前記第1のカバー部材を貫通し、前記第1のカバー部材に対して摺動可能であり、
    前記第2のロッドは、前記第2のカバー部材を貫通し、前記第2のカバー部材に対して摺動可能であり、
    前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、
    前記シリンダチューブの中に設けられ、前記フランジが内側に設けられ、前記第1のピストン及び前記シリンダチューブと摺動可能に設けられ、一端を前記第1のロッドが貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンと、を備え、
    前記シリンダチューブ又は前記第1のカバー部材は、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記第1のピストン、及び、前記第2のピストンで囲まれる第1の領域と、前記シリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、
    前記シリンダチューブ又は前記第2のカバー部材は、前記シリンダチューブ、前記第2のカバー部材、前記第1のピストン、及び、前記第2のピストンで囲まれる第2の領域と、前記シリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有することを特徴とする押出駆動装置。
  16. 前記第2のロッドの径は、前記第1のロッドの径以上であることを特徴とする請求項15記載の押出駆動装置。
  17. 前記第2のロッドの径は、前記第1のロッドの径より大きいことを特徴とする請求項15記載の押出駆動装置。
  18. 前記第1の孔に接続され、前記第1の領域に作動液を供給する配管を接続可能な第1の接続部と、
    前記第2の孔に接続され、前記第2の領域に作動液を供給する配管を接続可能な第2の接続部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項15記載の押出駆動装置。
  19. ベースと、
    前記ベースの上に固定され、固定金型を保持する固定ダイプレートと、
    前記ベースの上に型開閉方向に移動可能に設けられ、可動金型を前記固定金型に対向して保持する可動ダイプレートと、
    前記固定金型と前記可動金型の型締めを行う型締装置と、
    前記固定金型及び前記可動金型で形成されるキャビティの中に溶融材料を充填する射出装置と、
    前記キャビティの中で形成された製品を、前記可動金型から押し出す押出駆動装置と、
    を備え、
    前記押出駆動装置は、
    シリンダチューブと、
    前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、
    前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、
    少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、第1のロッドと、第2のロッドと、前記第1のロッドと前記第2のロッドとの間の環状のフランジとを有する第1のピストンであって、
    前記第1のロッドの一端は可動ダイプレートに固定可能であり、
    前記第1のロッドは、前記第1のカバー部材を貫通し、前記第1のカバー部材に対して摺動可能であり、
    前記第2のロッドは、前記第2のカバー部材を貫通し、前記第2のカバー部材に対して摺動可能であり、
    前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第1のピストンと、
    前記シリンダチューブの中に設けられ、前記フランジが内側に設けられ、前記第1のピストン及び前記シリンダチューブと摺動可能に設けられ、一端を前記第1のロッドが貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能な第2のピストンと、を備え、
    前記シリンダチューブ又は前記第1のカバー部材は、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記第1のピストン、及び、前記第2のピストンで囲まれる第1の領域と、前記シリンダチューブの外部を連通させる第1の孔を有し、
    前記シリンダチューブ又は前記第2のカバー部材は、前記シリンダチューブ、前記第2のカバー部材、前記第1のピストン、及び、前記第2のピストンで囲まれる第2の領域と、前記シリンダチューブの外部を連通させる第2の孔を有することを特徴とする成形機。
  20. 前記第2のロッドの径は、前記第1のロッドの径以上であることを特徴とする請求項19記載の成形機。
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