JP2023157131A - 上位電力管理装置、電力融通制御方法、及び電力融通制御プログラム - Google Patents

上位電力管理装置、電力融通制御方法、及び電力融通制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】送電効率を改善すること。【解決手段】上位電力管理装置3は、送電要求を行っている第1給電システムが受電した電力の受電電力値と送電要求に応答している第2給電システムが送電した電力の送電電力値とを取得する取得部32と、外部バス電圧と第1給電システム内の第1内部直流バスに供給される第1内部バス電圧とを双方向に変換可能な第1コンバータにおける外部バス電圧の受電目標値、及び外部バス電圧と第2給電システム内の第2内部直流バスに供給される第2内部バス電圧とを双方向に変換可能な第2コンバータにおける外部バス電圧の送電目標値の少なくとも1つを含む対象目標値を、受電電力値及び送電電力値に基づいて更新する更新部33と、受電目標値を第1コンバータに設定するための第1設定指令及び送電目標値を第2コンバータに設定するための第2設定指令を出力する出力部34と、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、上位電力管理装置、電力融通制御方法、及び電力融通制御プログラムに関する。
分散型電源を利用して電力を供給する電源グリッド間において、相互に電力の融通を行う電力融通システムが知られている。例えば、特許文献1には、複数の送受電ユニットと、通信ネットワークを介して複数の送受電ユニットと接続された仮想送電網構築装置と、を含む電力融通システムが記載されている。この電力融通システムにおいては、仮想送電網構築装置が送受電ユニット間での電力融通計画を立案し、送電側の送受電ユニットが、電力融通計画に指定された電力を、指定の期間、指定の経路に送電する。
特開2015-177686号公報
送受電ユニット(給電システム)間において送電を行うと送電損失が生じる。本技術分野では、送電損失を抑え、送電効率を改善することが望まれている。
本開示は、送電効率を改善可能な上位電力管理装置、管理方法、及び管理プログラムを説明する。
本開示の一側面に係る上位電力管理装置は、互いに外部直流バスを介して接続された複数の給電システムの間における電力融通を制御する装置である。上位電力管理装置は、複数の給電システムのうちの送電要求を行っている第1給電システムが受電した電力の計測値である受電電力値と、複数の給電システムのうちの送電要求に応答している第2給電システムが送電した電力の計測値である送電電力値とを取得する取得部と、外部直流バスに供給される外部バス電圧と第1給電システム内にて直流電力を供給する第1内部直流バスに供給される第1内部バス電圧とを双方向に変換可能な第1コンバータにおける外部バス電圧の目標値である受電目標値、及び外部バス電圧と第2給電システム内にて直流電力を供給する第2内部直流バスに供給される第2内部バス電圧とを双方向に変換可能な第2コンバータにおける外部バス電圧の目標値である送電目標値の少なくとも1つを含む対象目標値を、受電電力値及び送電電力値に基づいて更新する更新部と、受電目標値を第1コンバータに設定するための第1設定指令及び送電目標値を第2コンバータに設定するための第2設定指令を出力する出力部と、を備える。
本開示の別の側面に係る電力融通制御方法は、互いに外部直流バスを介して接続された複数の給電システムの間における電力融通を制御する方法である。電力融通制御方法は、複数の給電システムのうちの送電要求を行っている第1給電システムが受電した電力の計測値である受電電力値と、複数の給電システムのうちの送電要求に応答している第2給電システムが送電した電力の計測値である送電電力値とを取得するステップと、外部直流バスに供給される外部バス電圧と第1給電システム内にて直流電力を供給する第1内部直流バスに供給される第1内部バス電圧とを双方向に変換可能な第1コンバータにおける外部バス電圧の目標値である受電目標値、及び外部バス電圧と第2給電システム内にて直流電力を供給する第2内部直流バスに供給される第2内部バス電圧とを双方向に変換可能な第2コンバータにおける外部バス電圧の目標値である送電目標値の少なくとも1つを含む対象目標値を、受電電力値及び送電電力値に基づいて更新するステップと、受電目標値を第1コンバータに設定するための第1設定指令及び送電目標値を第2コンバータに設定するための第2設定指令を出力するステップと、を含む。
本開示の更に別の側面に係る電力融通制御プログラムは、互いに外部直流バスを介して接続された複数の給電システムの間における電力融通を制御するようにコンピュータを動作させるプログラムである。電力融通制御プログラムは、複数の給電システムのうちの送電要求を行っている第1給電システムが受電した電力の計測値である受電電力値と、複数の給電システムのうちの送電要求に応答している第2給電システムが送電した電力の計測値である送電電力値とを取得するステップと、外部直流バスに供給される外部バス電圧と第1給電システム内にて直流電力を供給する第1内部直流バスに供給される第1内部バス電圧とを双方向に変換可能な第1コンバータにおける外部バス電圧の目標値である受電目標値、及び外部バス電圧と第2給電システム内にて直流電力を供給する第2内部直流バスに供給される第2内部バス電圧とを双方向に変換可能な第2コンバータにおける外部バス電圧の目標値である送電目標値の少なくとも1つを含む対象目標値を、受電電力値及び送電電力値に基づいて更新するステップと、受電目標値を第1コンバータに設定するための第1設定指令及び送電目標値を第2コンバータに設定するための第2設定指令を出力するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
これらの上位電力管理装置、電力融通制御方法、及び電力融通制御プログラムにおいては、送電要求を行っている第1給電システムが受電した受電電力値と、送電要求に応答している第2給電システムが送電した送電電力値と、に基づいて、第1コンバータにおける外部バス電圧の受電目標値及び第2コンバータにおける外部バス電圧の送電目標値の少なくとも1つを含む対象目標値が更新される。第2給電システムから第1給電システムに外部直流バスを介して送電が行われている場合、第1コンバータにおける外部バス電圧の受電目標値及び第2コンバータにおける外部バス電圧の送電目標値が送電効率に影響を及ぼし得る。受電電力値が送電電力値よりも小さくなるほど、送電損失が大きくなるといえるので、受電電力値及び送電電力値を考慮することで、送電損失を抑えるように対象目標値を更新することができる。その結果、送電効率を改善することが可能となる。
いくつかの実施形態では、更新部は、受電電力値及び送電電力値に基づいて送電損失を算出してもよく、送電損失が減少するように対象目標値を更新してもよい。この場合、送電損失が小さくなるので、送電効率を改善することが可能となる。
いくつかの実施形態では、更新部は、対象目標値の更新を繰り返し行ってもよい。更新部は、前回の更新における送電損失よりも送電損失が減少した場合には、所定値の符号を維持したまま、所定値を対象目標値に加算することによって対象目標値を更新してもよく、前回の更新における送電損失よりも送電損失が増加した場合には、所定値の符号を反転し、符号が反転された所定値を、対象目標値に加算することによって対象目標値を更新してもよい。この構成によれば、送電損失が減少し続ける限り、対象目標値が前回の更新と同じ方向に所定値ずつ変更される。一方、送電損失が増加に転じた場合には、対象目標値が前回の更新と反対方向に所定値だけ変更される。したがって、対象目標値の変更範囲内において、送電損失が最小となる対象目標値の極値を探索することができる。
いくつかの実施形態では、上位電力管理装置は、送電要求に応答する応答部をさらに備えてもよい。応答部は、複数の給電システムのうち、送電可能応答を送信した給電システムを第2給電システムとして選定してもよい。この場合、送電可能な給電システムが第2給電システムとして選定されるので、複数の給電システム全体として、電力不足が生じる可能性を低減することができる。
本開示の各側面及び各実施形態によれば、送電効率を改善することができる。
図1は、一実施形態に係る上位電力管理装置を含む電力融通システムを概略的に示す構成図である。 図2は、図1に示される上位電力管理装置を構成するコンピュータのハードウェア構成図である。 図3は、図1に示される給電システムを概略的に示す構成図である。 図4は、図1に示される上位電力管理装置の機能ブロック図である。 図5は、図1に示される電力融通システムの一連の動作を示すシーケンス図である。 図6は、図1に示される電力融通システムの一連の動作を示すシーケンス図である。 図7は、図1に示される上位電力管理装置が行う電力融通制御方法の一連の処理を示すフローチャートである。 図8は、図7に示される目標値更新処理を詳細に示すフローチャートである。 図9は、記録媒体に記録された電力融通制御プログラムの構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態が詳細に説明される。なお、図面の説明において同一要素には同一符号が付され、重複する説明は省略される。
図1を参照しながら、一実施形態に係る上位電力管理装置を含む電力融通システムを説明する。図1は、一実施形態に係る上位電力管理装置を含む電力融通システムを概略的に示す構成図である。図1に示される電力融通システム1は、複数の給電システム間において相互に直流電力の供給(電力融通)を行うためのシステムである。以降、直流電力を供給することを「送電」と称し、直流電力の供給を受けることを「受電」と称し、それらを総括して「送受電」又は「電力融通」と称することがある。電力融通システム1は、複数の給電システムと、上位電力管理装置3と、外部直流バスB1と、を含む。
本実施形態では、電力融通システム1が2つの給電システム(給電システム2A及び給電システム2B)を含む構成を例示する。給電システム2Aと給電システム2Bとは、外部直流バスB1を介して互いに接続されている。この場合、給電システム2A及び給電システム2Bの一方が他方に電力を供給する。例えば、給電システム2A内部の蓄電量(蓄電量については後述する)が余剰であり、給電システム2B内部の蓄電量が不足している場合は、給電システム2Aが給電システム2Bに外部直流バスB1を介して電力を供給する。給電システム2A,2Bの詳細は後述する。
外部直流バスB1は、給電システム2Aと給電システム2Bとの間において直流電力を供給するための母線として機能するバスである。外部直流バスB1には外部バス電圧Vbus1が供給される。外部バス電圧Vbus1は、高圧の直流電圧である。外部バス電圧Vbus1は、例えば、DC(Direct Current)350V以上DC410V以下の電圧である。外部バス電圧Vbus1の電圧値は、給電システム2A又は給電システム2Bによって設定される。
上位電力管理装置3は、複数の給電システム(本実施形態では、給電システム2A及び給電システム2B)の間における電力融通を制御する装置である。上位電力管理装置3は、通信ネットワークNWを介して給電システム2A及び給電システム2Bと通信可能に接続されている。通信ネットワークNWは、有線及び無線のいずれで構成されてもよい。通信ネットワークNWの例としては、インターネット、WAN(Wide Area Network)、及び移動体通信網が挙げられる。上位電力管理装置3は、1台のコンピュータ100(図2参照)によって構成されてもよい。上位電力管理装置3は、クラウドコンピューティングのように複数台のコンピュータ100によって構成されてもよい。
図2は、図1に示される上位電力管理装置を構成するコンピュータのハードウェア構成図である。図2に示されるように、コンピュータ100は、物理的には、プロセッサ101、メモリ102、及び通信インターフェース103等のハードウェアを含む。
プロセッサ101の例としては、CPU(Central Processing Unit)が挙げられる。メモリ102は、主記憶装置と補助記憶装置とを含み得る。主記憶装置は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等で構成される。補助記憶装置の例としては、半導体メモリ、及びハードディスク装置が挙げられる。通信インターフェース103は、他の装置とデータの送受信を行う装置である。通信インターフェース103は、例えば、RS-232C、RS-485、及びCAN(Controller Area Network)といった通信規格に準拠した通信モジュール、ネットワークインタフェースカード(NIC)又は無線通信モジュールで構成される。
プロセッサ101が、メモリ102に格納されている電力融通制御プログラムPR(図9参照)を読み出して実行することにより、プロセッサ101の制御のもとで各ハードウェアが動作し、メモリ102におけるデータの読み出し及び書き込みが行われる。これにより、上位電力管理装置3の図4に示される各機能部が実現される。
次に、図3を参照しながら、給電システム2A,2Bを説明する。図3は、図1に示される給電システムを概略的に示す構成図である。給電システム2Bは、給電システム2Aと同様の構成を有するので、ここでは、給電システム2Aのみを説明する。図3に示されるように、給電システム2Aは、負荷機器Lに負荷電力WL(負荷電圧VL)を供給するシステムである。本実施形態では、給電システム2Aは、直流給電システムである。負荷機器Lは、直流電圧で動作する直流負荷機器であってもよく、交流電圧で動作する交流負荷機器であってもよい。直流負荷機器の例としては、LED(Light Emission Diode)照明器、DCファン、テレビ、及びパーソナルコンピュータが挙げられる。交流負荷機器の例としては、洗濯機、冷蔵庫、及びエアーコンディショナが挙げられる。給電システム2Aは、外部直流バスB1を介して給電システム2Bとの間で相互に電力の供給(電力融通)を行う。
給電システム2Aは、電源装置5と、補助電源装置6と、コンバータ7と、蓄電装置8と、双方向DC/DCコンバータ9と、電力管理装置10と、内部直流バスB2(第1内部直流バス、第2内部直流バス)と、を含む。
内部直流バスB2は、給電システム2A内部にて直流電力を供給する直流給電を行うための母線として機能するバスである。内部直流バスB2は、電源装置5、補助電源装置6、コンバータ7、及び蓄電装置8の設置場所に亘って敷設されている。内部直流バスB2には内部バス電圧Vbus2(第1内部バス電圧、第2内部バス電圧)が供給される。内部バス電圧Vbus2は、高圧の直流電圧である。内部バス電圧Vbus2は、コンバータ7の入力電圧の範囲に含まれるように設定される。内部バス電圧Vbus2は、例えば、DC240V以上DC300V以下の電圧である。内部バス電圧Vbus2の値は、固定されていてもよく、可変であってもよい。なお、外部バス電圧Vbus1の値及び内部バス電圧Vbus2の値は上述の例に限られない。外部バス電圧Vbus1の値と内部バス電圧Vbus2の値とは同じ値でもよいし、内部バス電圧Vbus2の値が外部バス電圧Vbus1の値よりも大きくてもよい。
電源装置5は、内部直流バスB2に電力を供給する装置である。本実施形態では、給電システム2Aは、1つの電源装置5を備えている。電源装置5の数は、1つに限られず、必要に応じて適宜変更され得る。電源装置5は、再生可能エネルギー発電装置51と、パワーコンディショナー52と、を含む。
再生可能エネルギー発電装置51は、発電電力Wreを生成する装置である。再生可能エネルギー発電装置51の例としては、太陽光発電装置、風力発電装置、水力発電装置、及び地熱発電装置が挙げられる。再生可能エネルギー発電装置51は、パワーコンディショナー52を介して、内部直流バスB2に接続されている。再生可能エネルギー発電装置51は、所定の電圧値の発電電圧Vreを生成し、発電電圧Vreに応じた発電電力Wreを出力する。発電電圧Vreは、直流電圧でもよく、交流電圧でもよい。
パワーコンディショナー52は、内部直流バスB2に接続されており、発電電圧Vreを内部バス電圧Vbus2に変換する装置である。パワーコンディショナー52は、再生可能エネルギー発電装置51と内部直流バスB2との間に設けられている。発電電圧Vreが直流電圧である場合、パワーコンディショナー52は、DC/DCコンバータを含む。発電電圧Vreが交流電圧である場合、パワーコンディショナー52は、AC(Alternating Current)/DCコンバータを含む。パワーコンディショナー52は、例えば、内部バス電圧Vbus2に基づいて内部で生成した直流電圧で動作する。パワーコンディショナー52は、電力管理装置10からの指令に基づき、再生可能エネルギー発電装置51の発電動作を制御することで、発電電力Wreを制御する。
パワーコンディショナー52は、電力管理装置10から起動指令を受信した場合、発電電圧Vreを内部バス電圧Vbus2に変換し、内部バス電圧Vbus2を内部直流バスB2に供給することで、内部直流バスB2に発電電力Wreを供給する。パワーコンディショナー52は、電力管理装置10から停止指令を受信した場合、発電電力Wreの供給を停止する。
パワーコンディショナー52は、再生可能エネルギー発電装置51から内部直流バスB2に供給されている発電電力Wreを計測する電力計測機能を有している。パワーコンディショナー52は、例えば、周期的に発電電力Wreを計測する。パワーコンディショナー52は、発電電力Wreの計測値を電力管理装置10に送信する。
補助電源装置6は、内部直流バスB2に電力を供給する装置である。補助電源装置6は、商用電源61と、AC/DCコンバータ62と、を含む。商用電源61は、系統電圧Vsを含む系統電力Wsを供給する。系統電圧Vsは交流電圧である。商用電源61は、AC/DCコンバータ62を介して内部直流バスB2に接続されている。
AC/DCコンバータ62は、内部直流バスB2に接続されており、系統電圧Vsを内部バス電圧Vbus2に変換する装置である。AC/DCコンバータ62は、商用電源61と内部直流バスB2との間に設けられている。AC/DCコンバータ62は、例えば、系統電圧Vsに基づいて内部で生成した直流電圧で動作する。AC/DCコンバータ62は、電力管理装置10から起動指令を受信した場合、系統電圧Vsを内部バス電圧Vbus2に変換し、内部バス電圧Vbus2を内部直流バスB2に供給することで、内部直流バスB2に系統電力Wsを供給する。AC/DCコンバータ62は、電力管理装置10から停止指令を受信した場合、系統電力Wsの供給を停止する。
AC/DCコンバータ62は、商用電源61から内部直流バスB2に供給されている系統電力Wsを計測する電力計測機能を有している。AC/DCコンバータ62は、例えば、周期的に系統電力Wsを計測する。AC/DCコンバータ62は、系統電力Wsの計測値を電力管理装置10に送信する。
補助電源装置6は、安定的に電力を供給することが可能であるので、給電システム2A全体の電力が不足している場合に電力を供給するよう制御される。なお、給電システム2Aを維持するために、系統電力Wsは、負荷電力WLの総和と給電システム2Aにおける待機電力との合計以上である。待機電力は、電力管理装置10の消費電力、及び補機類(不図示のリレー、ファン、及び小容量電源等)の消費電力を含む。
コンバータ7は、内部直流バスB2に接続されており、内部バス電圧Vbus2を負荷電圧VLに変換する装置である。負荷電圧VLは、負荷機器Lに供給される電圧である。負荷機器Lは、コンバータ7を介して内部直流バスB2に接続されている。コンバータ7は、例えば、内部バス電圧Vbus2に基づいて内部で生成した直流電圧で動作する。本実施形態では、給電システム2Aは、4つのコンバータ7を備えている。コンバータ7の数は、4つに限られず、負荷機器Lの数に応じて変更され得る。
コンバータ7は、電力管理装置10から起動指令を受信した場合、内部バス電圧Vbus2を負荷電圧VLに変換し、負荷電圧VL(負荷電力WL)を負荷機器Lに供給する。負荷機器Lが直流負荷機器である場合、負荷電圧VLは直流電圧であり、コンバータ7はDC/DCコンバータである。コンバータ7は、例えば、DC270Vの内部バス電圧Vbus2をDC24Vの負荷電圧VLに変換する。負荷機器Lが交流負荷機器である場合、負荷電圧VLは交流電圧であり、コンバータ7はDC/ACコンバータである。コンバータ7は、電力管理装置10から停止指令を受信した場合、負荷電圧VL(負荷電力WL)の供給を停止する。
コンバータ7は、内部直流バスB2から負荷機器Lに供給される負荷電流の電流値を上限電流値で制限する電流制限機能を有している。上限電流値は、電力管理装置10によって設定される。コンバータ7は、負荷電圧VL及び負荷電流に基づき、内部直流バスB2から負荷機器Lに供給されている負荷電力WLを計測する電力計測機能を有している。コンバータ7は、例えば、周期的に負荷電力WLを計測する。コンバータ7は、負荷電力WLの計測値を電力管理装置10に送信する。
蓄電装置8は、給電システム2Aで生じた余剰電力を蓄積し、給電システム2Aで生じた不足電力を供給するための装置である。供給電力の総和から負荷電力WLの総和を引くことによって得られる差分電力が0より大きい場合には、差分電力の大きさ(電力値)に等しい余剰電力が生じる。供給電力は、内部直流バスB2に供給される電力である。本実施形態では、供給電力は、発電電力Wre、及び系統電力Wsである。各蓄電装置8には、例えば、蓄電装置8の数で余剰電力を均等に分割することによって得られる電力Wcが内部直流バスB2から供給される。差分電力が0より小さい場合には、差分電力の大きさに等しい不足電力が生じる。各蓄電装置8からは、例えば、蓄電装置8の数で不足電力を均等に分割することによって得られる電力Wcが内部直流バスB2に放出される。
蓄電装置8の数は、3つに限られず、必要に応じて適宜変更され得る。各蓄電装置8は、蓄電池81と、BMU(Battery Management Unit:電池管理装置)82と、双方向DC/DCコンバータ83と、を含む。
蓄電池81は、充放電可能な装置である。蓄電池81は、双方向DC/DCコンバータ83を介して内部直流バスB2に接続されている。蓄電池81の例としては、リチウムイオン電池、NAS(ナトリウム硫黄)電池、レドックスフロー電池、鉛蓄電池、及びニッケル水素電池が挙げられる。本実施形態では、複数の蓄電装置8に含まれる蓄電池81は、互いに同種で、かつ同じ蓄電容量を有している。蓄電容量は、蓄電可能な最大の蓄電量である。複数の蓄電装置8に含まれる蓄電池81は、互いに異なる種類の蓄電池でもよく、互いに異なる蓄電容量を有してもよい。蓄電池81は、例えば、複数の電池セルを含む。
BMU82は、蓄電池81を管理する装置である。BMU82は、蓄電池81の電池電圧Vbatを計測する機能と、蓄電池81の充放電電流の電流値を計測してSOC(State of charge:残容量)を演算する機能と、を有する。BMU82は、蓄電池81を構成する複数の電池セルのセル電圧を計測する機能をさらに有してもよい。BMU82は、蓄電池81の電池情報を電力管理装置10に送信する。電池情報は、例えば、電池電圧Vbatの計測値、充放電電流の電流値、蓄電池81の温度、蓄電池81の蓄電容量、及びSOCを含む。BMU82は、周期的に電池情報を電力管理装置10に送信する。
双方向DC/DCコンバータ83は、内部直流バスB2に接続されており、内部バス電圧Vbus2と電池電圧Vbatとを双方向に変換可能な装置である。双方向DC/DCコンバータ83は、蓄電池81と内部直流バスB2との間に設けられている。電池電圧Vbatは、蓄電池81の電圧である。双方向DC/DCコンバータ83としては、公知の双方向DC/DCコンバータが用いられ得る。双方向DC/DCコンバータ83は、例えば、内部バス電圧Vbus2に基づいて内部で生成した直流電圧で動作する。
双方向DC/DCコンバータ83は、電力管理装置10によって制御される。具体的には、双方向DC/DCコンバータ83は、電力管理装置10から充電指令を受信した場合、内部バス電圧Vbus2を電池電圧Vbatに変換するとともに、充電電流を内部直流バスB2から蓄電池81に流す。これにより、蓄電池81が充電される。双方向DC/DCコンバータ83は、電力管理装置10から放電指令を受信した場合、電池電圧Vbatを内部バス電圧Vbus2に変換するとともに、放電電流を蓄電池81から内部直流バスB2に流す。これにより、蓄電池81が放電される。双方向DC/DCコンバータ83は、定電流方式で蓄電池81を充電又は放電してもよく、定電圧方式で蓄電池81を充電又は放電してもよい。
双方向DC/DCコンバータ83は、電力管理装置10から停止指令を受信した場合、動作を停止させて消費電力を低減させるスリープ状態に移行する。双方向DC/DCコンバータ83は、スリープ状態において充電指令又は放電指令を受信した場合には、スリープ状態から脱して、充電処理又は放電処理を実行する。双方向DC/DCコンバータ83は、蓄電池81に供給する充電電流及び蓄電池81から放出される放電電流の各電流値を最大電流値以下に制限する電流制限機能を有している。双方向DC/DCコンバータ83は、電力管理装置10から最大電流値の設定指令を受信すると、充電電流及び放電電流の最大電流値を、設定指令によって指定された最大電流値に設定する。
双方向DC/DCコンバータ83は、電力管理装置10から内部バス電圧Vbus2の目標値の設定指令を受信すると、内部バス電圧Vbus2の目標値を、設定指令によって指定された目標値に設定する。目標値は、内部バス電圧Vbus2の電圧値を一定にするための電圧値である。双方向DC/DCコンバータ83は、電力Wcが変更された場合でも、内部バス電圧Vbus2の電圧値を目標値に維持しようとする機能を有している。
双方向DC/DCコンバータ83は、電力Wcを計測する電力計測機能を有している。双方向DC/DCコンバータ83は、例えば、周期的に電力Wcを計測する。双方向DC/DCコンバータ83は、電力Wcの計測値を電力管理装置10に送信する。
双方向DC/DCコンバータ9は、外部直流バスB1と内部直流バスB2との間に設けられており、外部バス電圧Vbus1と内部バス電圧Vbus2とを双方向に変換可能な装置である。双方向DC/DCコンバータ9としては、公知の双方向DC/DCコンバータが用いられ得る。双方向DC/DCコンバータ9は、例えば、内部バス電圧Vbus2に基づいて内部で生成した直流電圧で動作する。
双方向DC/DCコンバータ9は、電力管理装置10によって制御される。双方向DC/DCコンバータ9は、電力管理装置10から外部バス電圧Vbus1の目標値の設定指令を受信すると、外部バス電圧Vbus1の目標値を、設定指令によって指定された目標値に設定する。目標値は、外部バス電圧Vbus1の電圧値を一定にするための電圧値である。
双方向DC/DCコンバータ9は、電力管理装置10から停止指令を受信した場合、動作を停止させて消費電力を低減させるスリープ状態に移行する。双方向DC/DCコンバータ9は、スリープ状態において外部バス電圧Vbus1の設定値の設定指令を受信した場合には、スリープ状態から脱して、送受電処理を実行する。
双方向DC/DCコンバータ9は、双方向DC/DCコンバータ9と外部直流バスB1との間で入出力される電力を計測する電力計測機能を有している。双方向DC/DCコンバータ9は、例えば、周期的に上記電力を計測する。双方向DC/DCコンバータ9は、上記電力の計測値を電力管理装置10に送信する。
電力管理装置10は、給電システム2A全体を管理する装置(コントローラ)である。電力管理装置10は、EMS(Energy Management System)とも称される。電力管理装置10は、電源装置5、補助電源装置6、コンバータ7、蓄電装置8、及び双方向DC/DCコンバータ9と通信線を介して互いに通信可能に接続されている。通信線は、有線及び無線のいずれで構成されてもよい。電力管理装置10は、上位電力管理装置3と通信ネットワークNWを介して互いに通信可能に接続されている。電力管理装置10は、RS-232C、RS-485、CAN、イーサネット(登録商標)、及びWi-Fi(登録商標)等の規格に準拠した通信を行ってもよい。
電力管理装置10は、上位電力管理装置3と同様のハードウェア構成を有する。つまり、電力管理装置10は、上位電力管理装置3と同様に、1台のコンピュータ100(図2参照)によって構成されてもよく、クラウドコンピューティングのように複数台のコンピュータ100によって構成されてもよい。
電力管理装置10は、パワーコンディショナー52、AC/DCコンバータ62、コンバータ7、双方向DC/DCコンバータ83、及び双方向DC/DCコンバータ9のそれぞれに、起動指令、及び停止指令を送信する。例えば、電力管理装置10は、コンバータ7に起動指令を送信することで、コンバータ7に負荷電圧VLを供給させる。電力管理装置10は、コンバータ7に停止指令を送信することで、コンバータ7に負荷電圧VLの供給を停止させる。他のコンバータについても同様である。
電力管理装置10は、双方向DC/DCコンバータ83を制御することによって蓄電池81を充放電する充放電処理を行う。電力管理装置10は、差分電力に応じて充放電処理を行う。電力管理装置10は、供給電力の総和が負荷電力WLの総和よりも大きい場合(差分電力が0よりも大きい場合)、双方向DC/DCコンバータ83に充電指令を送信し、その差分電力である余剰電力を蓄電池81に蓄積させる。各蓄電池81には、例えば、蓄電池81の台数で余剰電力を均等に分割することによって得られる電力が蓄積される。電力管理装置10は、供給電力の総和が負荷電力WLの総和よりも小さい場合(差分電力が0よりも小さい場合)、双方向DC/DCコンバータ83に放電指令を送信し、不足電力を蓄電池81から放出させる。例えば、蓄電池81の台数で不足電力を均等に分割することによって得られる電力が各蓄電池81から放出される。
電力管理装置10は、給電システム2Aに蓄積されている蓄電量に基づいて、送電要求、停止要求、送電可能応答、及び送電不可応答を上位電力管理装置3に送信する。送電要求は、他の給電システム(本実施形態では、給電システム2B)から電力融通を受けるための要求である。停止要求は、電力融通を停止するための要求である。送電可能応答は、送電要求に対し、送電可能であることを通知するための応答である。送電不可応答は、送電要求に対し、送電できないことを通知するための応答である。
電力管理装置10は、例えば、以下のように給電システム2Aの蓄電量を取得する。電力管理装置10は、各BMU82から電池情報を受信し、各電池情報に含まれるSOC及び蓄電容量に基づいて、給電システム2A全体のSOCを算出する。例えば、電力管理装置10は、各蓄電池81のSOCと蓄電容量とから各蓄電池81の蓄電量を算出し、すべての蓄電池81の蓄電量の総和をすべての蓄電池81の蓄電容量の総和によって除算することによって、給電システム2A全体のSOCを算出する。そして、電力管理装置10は、給電システム2A全体のSOCを、給電システム2Aの蓄電量として取得する。電力管理装置10は、すべての蓄電池81の蓄電量のうちの最小の蓄電量(SOC)を、給電システム2Aの蓄電量として取得してもよい。
電力管理装置10は、給電システム2Aの蓄電量が不足している場合に、上位電力管理装置3に送電要求を送信する。電力管理装置10は、例えば、給電システム2Aの蓄電量が蓄電閾値Bth1を下回る場合に、給電システム2Aの蓄電量が不足していると判定し、上位電力管理装置3に送電要求を送信する。蓄電閾値Bth1は、給電システム2Aの蓄電量が不足しており、他の給電システム(本実施形態では、給電システム2B)から受電する必要があることを判定するための閾値である。蓄電閾値Bth1は、例えば、SOCによって表される。蓄電閾値Bth1は、例えば、20%に設定される。
電力管理装置10は、上位電力管理装置3から送電要求を受信した場合に、給電システム2Aの蓄電量に基づいて、送電可能か送電できないかを判定する。電力管理装置10は、例えば、給電システム2Aの蓄電量が蓄電閾値Bth2を上回る場合に、送電可能であると判定し、上位電力管理装置3に送電可能応答を送信する。蓄電閾値Bth2は、給電システム2Aの蓄電量が余剰であり、他の給電システム(本実施形態では、給電システム2B)に送電することが可能であることを判定するための閾値である。蓄電閾値Bth2は、蓄電閾値Bth1よりも大きい。蓄電閾値Bth2は、例えば、SOCによって表される。蓄電閾値Bth2は、例えば、70%に設定される。一方、電力管理装置10は、例えば、給電システム2Aの蓄電量が蓄電閾値Bth2以下である場合に、送電できないと判定し、上位電力管理装置3に送電不可応答を送信する。
電力管理装置10は、給電システム2Aが他の給電システム(本実施形態では、給電システム2B)から電力の供給を受けている場合に、給電システム2Aの蓄電量が十分蓄積されたことに応じて、上位電力管理装置3に停止要求を送信する。電力管理装置10は、例えば、給電システム2Aの蓄電量が蓄電閾値Bth3を上回る場合に、給電システム2Aの蓄電量が十分蓄積されたと判定し、上位電力管理装置3に停止要求を送信する。蓄電閾値Bth3は、給電システム2Aの蓄電量が十分蓄積されたことを判定するための閾値である。蓄電閾値Bth3は、蓄電閾値Bth1よりも大きく、蓄電閾値Bth2よりも小さい値である。蓄電閾値Bth3は、例えば、SOCによって表される。蓄電閾値Bth3は、例えば、50%に設定される。
電力管理装置10は、給電システム2Aが他の給電システム(本実施形態では、給電システム2B)に送電している場合に、給電システム2Aの蓄電量が少なくなったことに応じて、上位電力管理装置3に停止要求を送信する。電力管理装置10は、例えば、給電システム2Aの蓄電量が蓄電閾値Bth4を下回る場合に、給電システム2Aの蓄電量が少なくなったと判定し、上位電力管理装置3に停止要求を送信する。蓄電閾値Bth4は、給電システム2Aの蓄電量が減少し、他の給電システム(本実施形態では、給電システム2B)にこれ以上送電できないことを判定するための閾値である。蓄電閾値Bth4は、蓄電閾値Bth1よりも大きく、蓄電閾値Bth2よりも小さい値である。蓄電閾値Bth4は、蓄電閾値Bth3と同じ値でもよいし、異なる値でもよい。蓄電閾値Bth4は、例えば、SOCによって表される。蓄電閾値Bth4は、例えば、50%に設定される。
次に、図4を参照しながら、上位電力管理装置3の機能構成を説明する。図4は、図1に示される上位電力管理装置の機能ブロック図である。図4に示されるように、上位電力管理装置3は、機能的には、応答部31と、取得部32と、更新部33と、出力部34と、を含む。
応答部31は、送電要求に応答する機能部である。応答部31は、1つの給電システムから送電要求を受信すると、他の給電システムに送電要求を送信する。応答部31は、送電要求に対して、送電可能応答を送信した給電システムを、送電可能な給電システムとして選定する。応答部31は、送電要求に対して、送電要求を行っている給電システム以外のすべての給電システムから送電不可応答を受信した場合、送電要求を行っている給電システムに送電不可応答を送信する。
取得部32は、送電電力値及び受電電力値を取得する機能部である。送電電力値は、送電要求に応答している給電システムが送電した電力の計測値である。より具体的には、送電電力値は、双方向DC/DCコンバータ9が外部直流バスB1に送電した電力の計測値である。受電電力値は、送電要求を行っている給電システムが受電した電力の計測値である。より具体的には、受電電力値は、双方向DC/DCコンバータ9が外部直流バスB1を介して受電した電力の計測値である。
更新部33は、送電電力値及び受電電力値に基づいて、対象目標値を更新する機能部である。対象目標値は、更新対象の目標値であって、送電目標値及び受電目標値の少なくとも1つを含む。送電目標値は、送電要求に応答している給電システムの双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の目標値である。受電目標値は、送電要求を行っている給電システムの双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の目標値である。更新部33は、送電電力値及び受電電力値に基づいて送電損失を算出し、送電損失に基づいて対象目標値を更新する。
出力部34は、送電要求に応答している給電システムの双方向DC/DCコンバータ9に送電目標値を設定するための設定指令、及び送電要求を行っている給電システムの双方向DC/DCコンバータ9に受電目標値を設定するための設定指令を出力する機能部である。出力部34は、各給電システムの電力管理装置10に設定指令を出力(送信)する。
次に、図5及び図6を参照しながら、電力融通システム1の一連の動作を説明する。図5及び図6は、図1に示される電力融通システムの一連の動作の一例を示すシーケンス図である。ここでは、給電システム2A(第1給電システム)において蓄電量の不足が生じた場合を一例として説明する。
図5及び図6に示されるように、まず、給電システム2Aの電力管理装置10(以下、「電力管理装置10A」と称する場合がある。)が送電要求を上位電力管理装置3に送信する(ステップS1)。そして、上位電力管理装置3は、送電要求を受信すると、給電システム2B(第2給電システム)に送電要求を送信する(ステップS2)。そして、給電システム2Bの電力管理装置10(以下、「電力管理装置10B」と称する場合がある。)は、送電要求を受信すると、給電システム2Bの蓄電量を確認する(ステップS3)。
具体的には、電力管理装置10Bは、給電システム2Bの蓄電量が蓄電閾値Bth2を上回る場合には、送電可能応答を上位電力管理装置3に送信し、給電システム2Bの蓄電量が蓄電閾値Bth2以下である場合には、送電不可応答を上位電力管理装置3に送信する。ここでは、給電システム2Bの蓄電量が蓄電閾値Bth2を上回っていると仮定する。したがって、電力管理装置10Bは、送電可能応答を上位電力管理装置3に送信する(ステップS4)。
続いて、上位電力管理装置3は、送電可能応答を受信すると、受電目標値の初期値(例えば、350V)を設定するための設定指令を給電システム2Aに送信するとともに、送電目標値の初期値(例えば、400V)を設定するための設定指令を給電システム2Bに送信する(ステップS5)。そして、電力管理装置10Aは、設定指令を受信すると、給電システム2Aの双方向DC/DCコンバータ9(第1コンバータ)に設定指令を送信し、双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の目標値を受電目標値の初期値に設定させる(ステップS6)。同様に、電力管理装置10Bは、設定指令を受信すると、給電システム2Bの双方向DC/DCコンバータ9(第2コンバータ)に設定指令を送信し、双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の目標値を送電目標値の初期値に設定させる(ステップS6)。これにより、給電システム2Bから給電システム2Aへの送電が開始される。
続いて、給電システム2Aの双方向DC/DCコンバータ9は、受電電力を計測し、計測値(受電電力値)を電力管理装置10Aに送信する。そして、電力管理装置10Aは、給電システム2Aの双方向DC/DCコンバータ9から受電電力値を取得し(ステップS7)、受電電力値を上位電力管理装置3に送信する(ステップS8)。同様に、給電システム2Bの双方向DC/DCコンバータ9は、送電電力を計測し、計測値(送電電力値)を電力管理装置10Bに送信する。そして、電力管理装置10Bは、給電システム2Bの双方向DC/DCコンバータ9から送電電力値を取得し(ステップS9)、送電電力値を上位電力管理装置3に送信する(ステップS10)。
続いて、上位電力管理装置3は、送電電力値及び受電電力値を受信すると、送電損失を算出する(ステップS11)。上位電力管理装置3は、例えば、送電電力値から受電電力値を減算し、その減算結果を送電損失として算出する。そして、上位電力管理装置3は、送電損失に基づいて、対象目標値を更新する(ステップS12)。ここでは、対象目標値として、送電目標値及び受電目標値が更新される。目標値の更新手法については、後述する。そして、上位電力管理装置3は、更新された受電目標値を設定するための設定指令(第1設定指令)を給電システム2Aに送信するとともに、更新された送電目標値を設定するための設定指令(第2設定指令)を給電システム2Bに送信する(ステップS13)。
そして、電力管理装置10Aは、設定指令を受信すると、給電システム2Aの双方向DC/DCコンバータ9に設定指令を送信し、双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の目標値を更新された受電目標値に設定させる(ステップS14)。同様に、電力管理装置10Bは、設定指令を受信すると、給電システム2Bの双方向DC/DCコンバータ9に設定指令を送信し、双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の目標値を更新された送電目標値に設定させる(ステップS14)。以後、上位電力管理装置3が停止要求を受信するまで、ステップS7~ステップS14が繰り返される。
電力融通システム1が3つ以上の給電システムを含む場合も、電力融通システム1は、図5及び図6に示される一連の動作と同様に動作する。この場合、ステップS2において、上位電力管理装置3は、電力融通システム1に含まれる給電システムのうち、送電要求を送信した(送電要求を行っている)給電システム以外のすべての給電システムに送電要求を送信する。そして、ステップS5において、上位電力管理装置3は、複数の給電システムから送電可能応答を受信した場合、送電可能応答を送信したすべての給電システムに、送電目標値の初期値を設定するための設定指令を送信する。これにより、複数の給電システムが1つの給電システムに送電する構成が実現される。上位電力管理装置3は、給電システムから送電要求を受信するごとに、ステップS2以降の処理を繰り返すことで、1又は複数の給電システムが複数の給電システムに送電する構成が実現される。
ステップS11において、上位電力管理装置3は、送電電力値の総和から受電電力値の総和を減算することによって、送電損失を算出する。そして、ステップS12において、上位電力管理装置3は、送電損失に基づいて対象目標値を更新する。したがって、1又は複数の給電システムが1又は複数の給電システムに送電する構成においても、対象目標値が更新され得る。
次に、図7及び図8を参照しながら、上位電力管理装置3が行う電力融通制御方法の一連の処理を一般化して説明する。図7は、図1に示される上位電力管理装置が行う電力融通制御方法の一連の処理を示すフローチャートである。図8は、図7に示される目標値更新処理を詳細に示すフローチャートである。図7に示される一連の処理は、上位電力管理装置3が送電要求を受信することによって開始される。
図7に示されるように、まず、応答部31は、送電要求を給電システムに送信する(ステップS31)。例えば、応答部31は、電力融通システム1に含まれる給電システムのうちの、送電要求を送信した(送電要求を行っている)給電システム以外のすべての給電システムに、送電要求を送信する。そして、応答部31は、送電要求の応答として、各給電システム(の電力管理装置10)から送電可能応答又は送電不可応答を受信する。
続いて、応答部31は、電力融通システム1に送電可能な給電システムが存在するか否かを判定する(ステップS32)。例えば、応答部31は、少なくとも1つの給電システムから送電可能応答を受信した場合、電力融通システム1に送電可能な給電システムが存在すると判定する。応答部31は、すべての給電システムから送電不可応答を受信した場合、電力融通システム1に送電可能な給電システムが存在しないと判定する。ステップS32において、電力融通システム1に送電可能な給電システムが存在しないと判定された場合(ステップS32:NO)、応答部31は、送電要求を行っている給電システムに送電不可応答を送信し(ステップS33)、図7に示される一連の処理が終了する。
一方、ステップS32において、電力融通システム1に送電可能な給電システムが存在すると判定された場合(ステップS32:YES)、応答部31は、受電目標値の初期値を設定するための設定指令を、送電要求を行っている給電システムに送信するとともに、送電目標値の初期値を設定するための設定指令を、送電可能なすべての給電システムに送信する(ステップS34)。なお、送電目標値の初期値、及び受電目標値の初期値は、予め設定され、不図示のメモリに格納されている。
そして、各給電システム(の電力管理装置10)が設定指令を受信すると、送電要求を行っている給電システムの双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の目標値が受電目標値の初期値に設定され、送電可能な給電システムの双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の目標値が送電目標値の初期値に設定される。これにより、送電可能な給電システムから送電要求を行っている給電システムへの送電が開始される。つまり、給電システム間で電力融通が開始される。
続いて、上位電力管理装置3は、目標値更新処理を行う(ステップS35)。ステップS35の目標値更新処理では、図8に示されるように、まず、取得部32が送電電力値及び受電電力値を取得する(ステップS51)。具体的には、取得部32は、送電を行っている給電システム(の電力管理装置10)から送電電力値を受信し、受電を行っている給電システム(の電力管理装置10)から受電電力値を受信する。そして、取得部32は、送電電力値及び受電電力値を更新部33に出力する。
続いて、更新部33は、送電損失を算出する(ステップS52)。ステップS52では、更新部33は、送電電力値及び受電電力値を受け取ると、送電電力値及び受電電力値に基づいて、送電損失を算出する。具体的には、更新部33は、送電電力値の総和から受電電力値の総和を減算し、その減算結果を送電損失として算出する。そして、更新部33は、送電損失(を示す情報)を不図示のメモリに格納する(ステップS53)。
続いて、更新部33は、送電損失が増加したか否かを判定する(ステップS54)。ステップS54では、更新部33は、ステップS52において算出された送電損失(今回の送電損失)と、メモリに格納されている前回の送電損失と、を比較し、送電損失が増加したか否かを判定する。更新部33は、今回の送電損失が前回の送電損失よりも大きい場合に、送電損失が増加していると判定し(ステップS54:YES)、所定値の符号を反転する(ステップS55)。所定値は、1回の目標値更新処理における対象目標値の増減量(変動量)を規定する値である。つまり、対象目標値は、1回の目標値更新処理において所定値分だけ増減する。制御電圧精度の観点から、所定値は、1V以上であってもよい。所定値は、例えば、1V~10V程度に設定される。ここでは、所定値は、2V程度に設定される。所定値分の増減による送電損失の変化量が小さくなるにつれて、所定値は、段階的に小さくされてもよい。
なお、対象目標値は、送電目標値及び受電目標値の少なくとも1つを含む。対象目標値が送電目標値及び受電目標値を含む場合、つまり、送電目標値及び受電目標値の両方が更新される場合には、送電目標値と受電目標値とにそれぞれ異なる所定値が用いられてもよく、同じ所定値が用いられてもよい。この場合、送電目標値の所定値の符号と受電目標値の所定値の符号とは同じである。
一方、ステップS54において、更新部33は、今回の送電損失が前回の送電損失以下である場合に、送電損失が増加していないと判定し(ステップS54:NO)、所定値の符号を維持する。
続いて、更新部33は、対象目標値に所定値を加算する(ステップS56)。ここで、ステップS54において送電損失が増加していないと判定された場合には、所定値の符号が維持されるので、対象目標値を増加させるか減少させるかは、前回の目標値更新処理と同じである。つまり、前回の目標値更新処理において対象目標値が減少された場合には、今回の目標値更新処理においても対象目標値が減少される。一方、ステップS54において送電損失が増加したと判定された場合には、所定値の符号が反転されるので、対象目標値を増加させるか減少させるかは、前回の目標値更新処理と異なる。つまり、前回の目標値更新処理において対象目標値が減少された場合には、今回の目標値更新処理においては対象目標値が増加される。そして、更新部33は、更新された対象目標値を出力部34に出力する。
続いて、出力部34は、設定指令を送信する(ステップS57)。ステップS57では、出力部34は、更新された対象目標値を受け取ると、更新された対象目標値を設定するための設定指令を生成する。そして、出力部34は、設定指令を、対象目標値を設定している双方向DC/DCコンバータ9を含む給電システムに送信する。例えば、対象目標値が送電目標値及び受電目標値である場合、出力部34は、更新された受電目標値を設定するための設定指令を、受電を行っている給電システムに送信するとともに、更新された送電目標値を設定するための設定指令を、送電を行っている給電システムに送信する。そして、各給電システムが設定指令を受信すると、双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の目標値が、更新された対象目標値に設定される。
以上により、ステップS35の目標値更新処理が終了する。
続いて、応答部31は、電力融通に参加しているいずれかの給電システムから停止要求を受信したか否かを判定する(ステップS36)。応答部31が電力融通に参加しているいずれの給電システムからも停止要求を受信していない場合には(ステップS36:NO)、ステップS35が再び実施される。一方、応答部31が電力融通に参加しているいずれかの給電システムから停止要求を受信した場合(ステップS36:YES)、応答部31は、当該給電システムに、電力融通を停止させるための停止指令を送信する(ステップS37)。そして、停止要求を送信した給電システムは、停止指令を受信すると、双方向DC/DCコンバータ9を停止させる。
続いて、応答部31は、電力融通を継続することが可能か否かを判定する(ステップS38)。応答部31は、例えば、送電を行っている給電システムと、受電を行っている給電システムとの両方が存在する場合には、電力融通を継続することが可能であると判定する。応答部31は、送電を行っている給電システム及び受電を行っている給電システムの少なくともいずれかが存在しない場合には、電力融通を継続することができないと判定する。ステップS38において、電力融通を継続することが可能であると判定された場合(ステップS38:YES)、ステップS35が再び実施される。一方、ステップS38において、電力融通を継続することができないと判定された場合(ステップS38:NO)、応答部31は、電力融通に参加しているすべての給電システムに停止指令を出力し、電力融通を停止する(ステップS39)。
以上により、図7に示される一連の処理が終了する。
次に、図9を参照しながら、コンピュータ100を上位電力管理装置3として機能させるための電力融通制御プログラムPR及び電力融通制御プログラムPRを記録する記録媒体MDを説明する。図9は、記録媒体に記録された電力融通制御プログラムの構成を示す図である。
図9に示されるように、電力融通制御プログラムPRは、メインモジュールP30、応答モジュールP31、取得モジュールP32、更新モジュールP33、及び出力モジュールP34を含む。メインモジュールP30は、上位電力管理装置3に係る処理を統括的に制御する部分である。応答モジュールP31、取得モジュールP32、更新モジュールP33、及び出力モジュールP34を実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記実施形態における応答部31、取得部32、更新部33、及び出力部34の機能と同様である。
電力融通制御プログラムPRは、記録媒体MDに記録されている。記録媒体MDは、コンピュータ読み出し可能な非一時的記録媒体(non-transitory recording medium)である。記録媒体MDの例としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及び半導体メモリが挙げられる。電力融通制御プログラムPRは、データ信号として通信ネットワークNWを介して提供されてもよい。
以上説明した上位電力管理装置3、電力融通制御方法、及び電力融通制御プログラムPRにおいては、送電要求を行っている給電システムが受電した受電電力値と、送電要求に応答している給電システムが送電した送電電力値と、に基づいて、対象目標値が更新される。例えば、1つの給電システムから別の給電システムに外部直流バスB1を介して送電(電力融通)が行われている場合、給電システムの双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の送電目標値及び別の給電システムの双方向DC/DCコンバータ9における外部バス電圧Vbus1の受電目標値が送電効率に影響を及ぼし得る。受電電力値が送電電力値よりも小さくなるほど、送電損失が大きくなるといえるので、受電電力値及び送電電力値を考慮することで、送電損失を抑えるように対象目標値を更新することができる。その結果、送電効率を改善することが可能となる。
具体的には、更新部33は、受電電力値及び送電電力値に基づいて送電損失を算出し、送電損失が減少するように対象目標値を更新する。この構成によれば、送電損失が小さくなるので、送電効率を改善することが可能となる。
より具体的には、更新部33は、対象目標値の更新を繰り返し行う。そして、前回の目標値更新処理における送電損失よりも送電損失が減少した場合には、更新部33は、所定値の符号を維持したまま、所定値を対象目標値に加算することによって対象目標値を更新する。前回の目標値更新処理における送電損失よりも送電損失が増加した場合には、更新部33は、所定値の符号を反転し、符号が反転された所定値を、対象目標値に加算することによって対象目標値を更新する。この構成によれば、送電損失が減少し続ける限り、対象目標値が前回の目標値更新処理と同じ方向に所定値ずつ変更される。例えば、前回の目標値更新処理において対象目標値が減少された場合には、今回の目標値更新処理においても対象目標値が減少される。一方、送電損失が増加に転じた場合には、対象目標値が前回の更新と反対方向に所定値だけ変更される。前回の目標値更新処理において対象目標値が減少された場合には、今回の目標値更新処理においては対象目標値が増加される。したがって、対象目標値の変更範囲内において、送電損失が最小となる対象目標値の極値を探索することができる。
応答部31は、複数の給電システムのうち、送電可能応答を送信した給電システムを、送電可能な給電システムとして選定する。送電可能応答を送信した給電システムでは、蓄電量が余剰であり、他の給電システムに送電することが可能である。このような給電システムが送電要求を行っている給電システムに送電することにより、電力融通システム1全体として、電力不足が生じる可能性を低減することができる。
なお、本開示に係る上位電力管理装置、電力融通制御方法、及び電力融通制御プログラムは上記実施形態に限定されない。
パワーコンディショナー52、AC/DCコンバータ62、コンバータ7、双方向DC/DCコンバータ83、及び双方向DC/DCコンバータ9の少なくともいずれかは、電力計測機能を有していなくてもよい。この場合、電力管理装置10は、電圧センサによって計測された電圧の計測値と、電流センサによって計測された電流の計測値と、から各電力の計測値を取得してもよい。
電源装置5は、再生可能エネルギー発電装置51に代えて、別の発電装置を備えてもよい。
補助電源装置6は、商用電源61に代えて発電装置を備えてもよい。発電装置の例としては、ディーゼル発電機が挙げられる。この場合、補助電源装置6の数は、1つに限られず、必要に応じて適宜変更され得る。補助電源装置6が商用電源61を備えていない場合、給電システム2A,2Bは、独立型の直流電源システムとも称される。補助電源装置6は、給電システム2A,2Bの起動時においてのみ用いられてもよい。例えば、給電システム2Aにおいて電力の不足が生じた際には、給電システム2Aは、まずは給電システム2Bから電力の供給を受け、給電システム2Bから電力の供給を受けられない場合に、補助電源装置6から電力の供給を受けてもよい。
上記実施形態では、パワーコンディショナー52、AC/DCコンバータ62、コンバータ7、双方向DC/DCコンバータ83、及び双方向DC/DCコンバータ9のそれぞれは、装置内部で生成した直流電圧で動作している。この構成に代えて、給電システム2A,2Bのそれぞれが電源ユニットを備え、電源ユニットが、内部直流バスB2の内部バス電圧Vbus2から一定の電圧値を有する直流電圧を生成し、各装置に直流電圧(電力)を供給してもよい。
給電システム2Aは、再生可能エネルギー発電装置51を含まなくてもよい。この場合、給電システム2Aの外部に設けられた再生可能エネルギー発電装置51が、給電システム2Aに含まれるパワーコンディショナー52を介して、内部直流バスB2に接続されてもよい。
給電システム2Aは、商用電源61を含まなくてもよい。この場合、給電システム2Aの外部に設けられた商用電源61が、給電システム2Aに含まれるAC/DCコンバータ62を介して、内部直流バスB2に接続されてもよい。
上述のように、目標値更新処理において、送電目標値及び受電目標値の両方が更新されてもよく、いずれか一方のみが更新されてもよい。例えば、受電目標値が予め定められた固定値に設定され、送電目標値だけが更新されてもよい。あるいは、送電目標値が予め定められた固定値に設定され、受電目標値だけが更新されてもよい。
対象目標値は、上記実施形態と異なる手法によって更新されてもよい。たとえば、送電目標値と受電目標値との複数の組み合わせが予め準備され、これらの組み合わせが順に用いられることによって、最小の送電損失となる組み合わせが探索されてもよい。
1…電力融通システム、2A…給電システム(第1給電システム)、2B…給電システム(第2給電システム)、3…上位電力管理装置、9…双方向DC/DCコンバータ(第1コンバータ、第2コンバータ)、10,10A,10B…電力管理装置、31…応答部、32…取得部、33…更新部、34…出力部、100…コンピュータ、B1…外部直流バス、B2…内部直流バス(第1内部直流バス、第2内部直流バス)、MD…記録媒体、PR…電力融通制御プログラム。

Claims (6)

  1. 互いに外部直流バスを介して接続された複数の給電システムの間における電力融通を制御する上位電力管理装置であって、
    前記複数の給電システムのうちの送電要求を行っている第1給電システムが受電した電力の計測値である受電電力値と、前記複数の給電システムのうちの前記送電要求に応答している第2給電システムが送電した電力の計測値である送電電力値とを取得する取得部と、
    前記外部直流バスに供給される外部バス電圧と前記第1給電システム内にて直流電力を供給する第1内部直流バスに供給される第1内部バス電圧とを双方向に変換可能な第1コンバータにおける前記外部バス電圧の目標値である受電目標値、及び前記外部バス電圧と前記第2給電システム内にて直流電力を供給する第2内部直流バスに供給される第2内部バス電圧とを双方向に変換可能な第2コンバータにおける前記外部バス電圧の目標値である送電目標値の少なくとも1つを含む対象目標値を、前記受電電力値及び前記送電電力値に基づいて更新する更新部と、
    前記受電目標値を前記第1コンバータに設定するための第1設定指令及び前記送電目標値を前記第2コンバータに設定するための第2設定指令を出力する出力部と、
    を備える、上位電力管理装置。
  2. 前記更新部は、前記受電電力値及び前記送電電力値に基づいて送電損失を算出し、前記送電損失が減少するように前記対象目標値を更新する、請求項1に記載の上位電力管理装置。
  3. 前記更新部は、前記対象目標値の更新を繰り返し行い、
    前記更新部は、前回の更新における送電損失よりも前記送電損失が減少した場合には、所定値の符号を維持したまま、前記所定値を前記対象目標値に加算することによって前記対象目標値を更新し、前回の更新における送電損失よりも前記送電損失が増加した場合には、前記所定値の符号を反転し、前記符号が反転された前記所定値を、前記対象目標値に加算することによって前記対象目標値を更新する、請求項2に記載の上位電力管理装置。
  4. 前記送電要求に応答する応答部をさらに備え、
    前記応答部は、前記複数の給電システムのうち、送電可能応答を送信した給電システムを前記第2給電システムとして選定する、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の上位電力管理装置。
  5. 互いに外部直流バスを介して接続された複数の給電システムの間における電力融通を制御する電力融通制御方法であって、
    前記複数の給電システムのうちの送電要求を行っている第1給電システムが受電した電力の計測値である受電電力値と、前記複数の給電システムのうちの前記送電要求に応答している第2給電システムが送電した電力の計測値である送電電力値とを取得するステップと、
    前記外部直流バスに供給される外部バス電圧と前記第1給電システム内にて直流電力を供給する第1内部直流バスに供給される第1内部バス電圧とを双方向に変換可能な第1コンバータにおける前記外部バス電圧の目標値である受電目標値、及び前記外部バス電圧と前記第2給電システム内にて直流電力を供給する第2内部直流バスに供給される第2内部バス電圧とを双方向に変換可能な第2コンバータにおける前記外部バス電圧の目標値である送電目標値の少なくとも1つを含む対象目標値を、前記受電電力値及び前記送電電力値に基づいて更新するステップと、
    前記受電目標値を前記第1コンバータに設定するための第1設定指令及び前記送電目標値を前記第2コンバータに設定するための第2設定指令を出力するステップと、
    を含む、電力融通制御方法。
  6. 互いに外部直流バスを介して接続された複数の給電システムの間における電力融通を制御するようにコンピュータを動作させる電力融通制御プログラムであって、
    前記複数の給電システムのうちの送電要求を行っている第1給電システムが受電した電力の計測値である受電電力値と、前記複数の給電システムのうちの前記送電要求に応答している第2給電システムが送電した電力の計測値である送電電力値とを取得するステップと、
    前記外部直流バスに供給される外部バス電圧と前記第1給電システム内にて直流電力を供給する第1内部直流バスに供給される第1内部バス電圧とを双方向に変換可能な第1コンバータにおける前記外部バス電圧の目標値である受電目標値、及び前記外部バス電圧と前記第2給電システム内にて直流電力を供給する第2内部直流バスに供給される第2内部バス電圧とを双方向に変換可能な第2コンバータにおける前記外部バス電圧の目標値である送電目標値の少なくとも1つを含む対象目標値を、前記受電電力値及び前記送電電力値に基づいて更新するステップと、
    前記受電目標値を前記第1コンバータに設定するための第1設定指令及び前記送電目標値を前記第2コンバータに設定するための第2設定指令を出力するステップと、
    をコンピュータに実行させるための電力融通制御プログラム。
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