JP2023133000A - 磁性異物除去装置、ブラシレスモータ及び推進機 - Google Patents

磁性異物除去装置、ブラシレスモータ及び推進機 Download PDF

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Abstract

【課題】流体が流れる流路において、流体と共に移動する磁性を有する異物を捕獲できる磁性異物除去装置、ブラシレスモータ及び推進機を提供する。【解決手段】モータ20において、磁石64と、磁石64で磁化され、流体が流れる流路に対して当該流体と接触可能に配置された金属メッシュ56及び金属メッシュ58とを有する。【選択図】図6

Description

本発明は、磁性異物除去装置、ブラシレスモータ及び推進機に関する。
近年、小型航空機(少人数向け小型モビリティ)や無人航空機(UAV)、ドローン、飛行ロボットなどに代表される電動航空機(以下、飛行機器)は、点検・測量・農業・輸送・防災・乗用など、多岐にわたる用途が見込まれている。
これらに使われる飛行機器用のモータは、主に電池による限られた電力で駆動される方式が多い。飛行機器の価値である、長時間飛行、積載量増加、運動性向上(強風での制御安定)を高めるために、飛行機器用のモータには、軽量・高出力・高効率・自己風圧による高い冷却性能が重視される。そのため、現在多くの飛行機器用のモータは、空冷開放型のアウタロータ型のブラシレスモータが主流で、防塵性の配慮が無い製品が多い。
空冷開放型のブラシレスモータは、モータ内部に外気を積極的に取り入れる構造であるため、駆動時においてモータ内部への埃等の侵入という課題があった。また、埃には、砂鉄等の磁性体が含まれていることがあり、この磁性体がモータ内部の磁力発生体に付着すると、モータの機能が低下することが考えられる。
例えば、特許文献1~8には、アウタロータ型電動機に関する技術が開示されている。これらの技術では、外殻を構成するカバーに冷却風導入孔が形成されており、冷却風導入孔から電動機の内部に冷却風が導入される。しかしながら、これらの技術では、冷却風は、単純に電動機の内部に導入されるだけであり、電動機の内部に流れ込む流体である空気から埃を取り除くような機能は備えていない。
また、上記のような技術に限らず、作動油を用いる原動機等において、原動機に繋がる配管に流れる流体である作動油から鉄粉等を除去できることが好ましい。
上記を鑑みると、流体が流れる流路において、流体と共に移動する磁性を有する異物を捕獲できることが好ましい。
特許第6856446号公報 特開2020-145766号公報 国際公開WO2018/216599 特許第6692870号公報 特開2020-048292号公報 国際公開WO2020/059654 特開2019-033560号公報 国際公開WO2019/026900
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、流体が流れる流路において、流体と共に移動する磁性を有する異物を捕獲できる磁性異物除去装置、ブラシレスモータ及び推進機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の磁性異物除去装置は、磁力発生体と、前記磁力発生体で磁化され、流体が流れる流路に対して当該流体と接触可能に配置された磁性体と、を有している。
この磁性異物除去装置によれば、磁力発生体で磁化された磁性体が、流路を流れる流体と接触し、当該流体と共に移動する磁性を有する異物が、当該磁性体に引き寄せられる。このため、流体が流れる流路において、流体と共に移動する磁性を有する異物を捕獲できる。
なお、請求項2に記載のように、請求項1に記載の磁性異物除去装置において、前記磁性体は、第1磁性体と、第2磁性体とを備えると共に、前記第1磁性体は、前記磁力発生体としての磁石のN極で磁化されると共に、前記流体が透過可能とされ、前記第2磁性体は、前記磁石のS極で磁化されると共に、前記流体が透過可能とされ、前記第1磁性体と前記第2磁性体とは、前記流体の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置されてもよい。
この磁性異物除去装置によれば、第1磁性体が磁石のN極で磁化され、第2磁性体が当該磁石のS極で磁化される。また、第1磁性体と第2磁性体とは、流体の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置されている。このため、第1磁性体と第2磁性体との間に磁界が発生する。
そして、第1磁性体及び第2磁性体に流体が透過することで、第1磁性体及び第2磁性体の少なくとも一方によって流体と共に移動する磁性を有する異物が捕獲される。
また、請求項3に記載のように、請求項2に記載の磁性異物除去装置において、前記第1磁性体は、第1方向に延びると共に当該第1方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第1金属繊維と、当該第1方向と交差する第2方向に延びると共に当該第2方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第2金属繊維と、を備えた第1メッシュ構造体とされ、前記第2磁性体は、前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に延びると共に当該第3方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第3金属繊維と、当該第3方向と交差する第4方向に延びると共に当該第4方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第4金属繊維と、を備えた第2メッシュ構造体とされていてもよい。
この磁性異物除去装置によれば、第1磁性体が、第1方向に延びると共に当該第1方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第1金属繊維と、当該第1方向と交差する第2方向に延びると共に当該第2方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第2金属繊維とを備えた第1メッシュ構造体とされている。
一方、第2磁性体は、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に延びると共に当該第3方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第3金属繊維と、当該第3方向と交差する第4方向に延びると共に当該第4方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第4金属繊維とを備えた第2メッシュ構造体とされている。
このため、流体の流れる流れ方向から第1メッシュ構造体及び第2メッシュ構造体を見たときに、これらが重なることを抑制し、これらで磁性を有する異物を捕獲する確度を高めることができる。
また、請求項4に記載のように、請求項3に記載の磁性異物除去装置において、前記第1メッシュ構造体の一部を構成すると共に、一対の前記第1金属繊維と一対の前記第2金属繊維とで構成された第1枠状部と、前記第2メッシュ構造体の一部を構成すると共に、一対の前記第3金属繊維と一対の前記第4金属繊維とで構成された第2枠状部と、が、前記流れ方向から見て交差していてもよい。
この磁性異物除去装置によれば、第1メッシュ構造体の一部が第1枠状部で構成されており、当該第1枠状部は、一対の第1金属繊維と一対の第2金属繊維とで矩形枠状に構成されている。また、第2メッシュ構造体の一部が第2枠状部で構成されており、当該第2枠状部は、一対の第3金属繊維と一対の第4金属繊維とで矩形枠状に構成されている。そして、第1枠状部と第2枠状部とが、流体の流れる流れ方向から見て交差している。
このため、隣接する第1金属繊維同士の間隔、隣接する第2金属繊維同士の間隔、隣接する第3金属繊維同士の間隔及び隣接する第4金属繊維同士の間隔の少なくとも一つを拡げても、流体の流れる流れ方向から第1枠状部及び第2枠状部の一方を見たときに、当該一方の内側に他方の一部が位置することとなる。したがって、第1メッシュ構造体及び第2メッシュ構造体が流体の抵抗となることを抑制しつつ、これらで磁性を有する異物を捕獲する確度を高めることができる。
また、請求項5に記載のように、請求項2~請求項4の何れか一項に記載の磁性異物除去装置において、前記第1磁性体と、前記第2磁性体との間には、前記磁石を保持する非磁性体製のスペーサが介在していてもよい。
この磁性異物除去装置によれば、第1磁性体と第2磁性体との間に、非磁性体製のスペーサが介在しており、当該スペーサによって磁石が保持されている。このため、スペーサによって磁石による第1磁性体及び第2磁性体の磁化が阻害されることを抑制しつつ、当該スペーサで、第1磁性体、第2磁性体及び磁石を支持することができる。
請求項6に記載のブラシレスモータは、ステータを支持するベース部材と、前記ベース部材に支持されたシャフトと、前記シャフトに支持されると共に前記ステータを覆うロータハウジングを備えたロータと、を備え、前記ロータハウジングに設けられた第1通気孔と、前記ベース部材に設けられた第2通気孔と、を含む空気の流路上に請求項2~請求項5の何れか1項に記載の磁性異物除去装置が配置されている。
このブラシレスモータによれば、ステータがベース部材で支持されており、当該ベース部材には、シャフトが支持されている。このシャフトには、ロータハウジングを備えたロータが支持されており、ロータハウジングによってステータが覆われている。
そして、ロータハウジングに第1通気孔が設けられると共に、ベース部材に第2通気孔が設けられており、第1通気孔及び第2通気孔を含む空気の流路上に請求項2~請求項5の何れか1項に記載の磁性異物除去装置が配置されている。
このため、ブラシレスモータの駆動時において、空気の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置された第1磁性体及び第2磁性体の少なくとも一方によって、空気と共に移動する磁性を有する異物が捕獲される。
また、請求項7に記載のように、請求項6に記載のブラシレスモータにおいて、前記ロータハウジングは、前記シャフトの延在方向を板厚方向とされた円板部を含んで構成され、当該円板部には、前記第1通気孔が形成されると共に、前記磁性異物除去装置が前記円板部に沿って前記第1通気孔を覆うように配置されていてもよい。
このブラシレスモータによれば、ロータハウジングは、シャフトの延在方向を板厚方向とされた円板部を含んで構成されており、当該円板部には、第1通気孔が形成されている。そして、磁性異物除去装置が、ロータハウジングの円板部に沿って第1通気孔を覆うように配置されている。このため、ブラシレスモータの駆動時において、第1通気孔を経由してブラシレスモータの内側に磁性を有する異物が進入することを抑制することができる。
また、請求項8に記載のように、請求項7に記載のブラシレスモータにおいて、前記第1通気孔は、前記円板部の周方向に複数形成され、前記磁石は、前記円板部の周方向に複数配置されると共に、前記円板部における隣接する前記第1通気孔の間の部分と前記延在方向から見て重なるように配置されていてもよい。
このブラシレスモータによれば、第1通気孔が円板部の周方向に複数形成されている。また、複数の磁石が円板部の周方向に配置されると共に、それぞれの磁石が、円板部における隣接する第1通気孔の間の部分と、シャフトの延在方向から見て重なるように配置されている。このため、第1通気孔を介したブラシレスモータへの空気の流入及びブラシレスモータからの空気の排出が磁石で阻害されることを抑制することができる。
また、請求項9に記載のように、請求項6~請求項8の何れか1項に記載のブラシレスモータにおいて、前記ベース部材は、外周部を構成する外周壁部を含んで構成され、当該外周壁部には、前記第2通気孔が形成されると共に、前記磁性異物除去装置が前記外周壁部に沿って前記第2通気孔を覆うように配置されていてもよい。
このブラシレスモータによれば、ベース部材は、その外周部を構成する外周壁部を含んで構成されており、当該外周壁部には、第2通気孔が形成されている。そして、磁性異物除去装置が、ベース部材の外周壁部に沿って第2通気孔を覆うように配置されていている。このため、ブラシレスモータの駆動時において、第2通気孔を経由してブラシレスモータの内側に磁性を有する異物が進入することを抑制することができる。
また、請求項10に記載のように、請求項9に記載のブラシレスモータにおいて、前記第2通気孔は、前記外周壁部の周方向に複数形成され、前記磁石は、前記外周壁部の周方向に複数配置されると共に、前記外周壁部における隣接する前記第2通気孔の間の部分と前記外周壁部の厚さ方向から見て重なるように配置されていてもよい。
このブラシレスモータによれば、第2通気孔が外周壁部の周方向に複数形成されている。また、複数の磁石が外周壁部の周方向に配置されると共に、それぞれの磁石が、外周壁部における隣接する第2通気孔の間の部分と、外周壁部の厚さ方向から見て重なるように配置されている。このため、第2通気孔を介したブラシレスモータへの空気の流入及びブラシレスモータからの空気の排出が磁石で阻害されることを抑制することができる。
請求項11に記載の推進機は、ステータを支持するベース部材と、当該ベース部材に支持されたシャフトと、当該シャフトに支持されると共に当該ステータを覆うロータハウジングを備えたロータと、を備えたブラシレスモータと、前記シャフトに支持されたプロペラと、前記ブラシレスモータを収容するナセルと、を備え、前記ナセルに設けられた通気孔を覆うように請求項2~請求項5の何れか1項に記載の磁性異物除去装置が配置されている。
この推進機によれば、ブラシレスモータを備えており、このブラシレスモータは、ベース部材、シャフト及びロータを含んで構成されている。ベース部材は、ステータを支持すると共に、シャフトを支持している。また、シャフトには、ロータハウジングを備えたロータが支持されており、このロータハウジングによってステータが覆われている。
そして、ブラシレスモータが駆動することでシャフトに支持されたプロペラが回転し、このプロペラの回転によって推力が発生する。
また、ブラシレスモータは、ナセルで覆われており、このナセルには、通気孔が設けられている。そして、ブラシレスモータが駆動すると、通気孔を介してナセルの外側からブラシレスモータ側へ空気が流入する。
ここで、ナセルに設けられた通気孔には、当該通気孔を覆うように請求項2~請求項5の何れか1項に記載の磁性異物除去装置が配置されている。このため、ブラシレスモータの駆動時において、空気の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置された第1磁性体及び第2磁性体の少なくとも一方によって、空気と共に移動する磁性を有する異物が捕獲される。
本発明の第1実施形態に係る飛行機器の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るブラシレスモータの平面図である。 本発明の第1実施形態に係るブラシレスモータの側面図である。 本発明の第1実施形態に係るブラシレスモータの分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る第1磁性異物除去装置の構成を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る第1磁性異物除去装置の構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る第1磁性異物除去装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る第1磁性異物除去装置の構成を示す要部拡大図である。 本発明の第1実施形態に係る第2磁性異物除去装置の構成を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る第2磁性異物除去装置の構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る第2磁性異物除去装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係る第1磁性異物除去装置の構成を示す平面図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係る第2磁性異物除去装置の構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る第2変形例に係る推進機の構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る磁性異物除去装置の構成を示す断面図である。
[第1実施形態]
はじめに、本発明の第1実施形態を説明する。
図1に示される本実施形態の飛行機器10(電動マルチコプター)は、遠隔操作や自動制御によって飛行可能とされており、本体部12と、複数の推進機14とを備える。矢印FRは飛行機器10の前後方向前側を示し、矢印LHは飛行機器10の左右方向左側を示し、矢印UPは飛行機器10の上下方向上側を示している。
本体部12は、キャビン16と、一対の脚部18とを有する。キャビン16は、箱形に構成されており、キャビン16には、各種制御装置並びに各種センサが搭載されている。一対の脚部18は、キャビン16の下側に設けられている。
複数の推進機14の個数は、一例として、4個である。この複数の推進機14は、本体部12の前後左右に対称に配置されている。すなわち、第1の推進機14は、本体部12の左前側に配置されており、第2の推進機14は、本体部12の右前側に配置されており、第3の推進機14は、本体部12の左後側に配置されており、第4の推進機14は、本体部12の右後側に配置されている。
各推進機14は、モータ20と、プロペラ22とを有しており、それぞれ本体部12から延出されたロッド24及びロッド24の先端部に設けられた支持部材26を介して本体部12に対して固定されている。
各推進機14のモータ20は、本体部12の上下方向を軸方向として支持部材26に支持されている。モータ20は、後に詳述する通り、ステータ32及びロータ34を有するモータ本体28と、ロータ34と一体に回転するシャフト30とを有する。複数のモータ20は、同一の構成である。各モータ20は、「ブラシレスモータ」の一例である。
左前側のモータ20及び右前側のモータ20のモータ本体28は、支持部材26の下側に配置されており、軸方向一方側(矢印A1側)を上向きにした状態で支持部材26に固定されている。一方、左後側のモータ20及び右後側のモータ20のモータ本体28は、支持部材26の上側に配置されており、軸方向他方側(矢印A2側)を上向きにした状態で支持部材26に固定されている。これらのモータ20において、シャフト30は、モータ本体28から上側に向けて延びており、シャフト30の上端部には、プロペラ22が固定されている。
続いて、モータ20の具体的な構成を説明する。
ここでは、一例として、上述の左後側のモータ20及び右後側のモータ20のように、軸方向他方側(矢印A2側)を上向きにして配置されたモータ20について説明する。
図2~図4に示されるように、モータ20は、アウタロータ型のブラシレスモータであり、シャフト30と、ステータ32と、ロータ34と、ベース部材36(センターピース)とを備える。矢印A1側はモータ20の軸方向一方側を示し、矢印A2側はモータ20の軸方向他方側を示している。モータ20の軸方向は、上述の飛行機器10(図1参照)の上下方向に相当する。
ステータ32、ロータ34及びベース部材36は、モータ本体28を構成している。ステータ32は、ステータコア32Aと、ステータコア32Aに巻き付けられた複数の巻線巻回部32Bとを有する。
ロータ34は、ロータハウジング38と、図示しない複数の磁石とを有する。ロータハウジング38は、モータ20の軸方向すなわちシャフト30の延在方向を板厚方向とされた概略円板状の円板部40と、円板部40の周縁部に沿って配置されたバックヨーク42とを含んで、有蓋円筒状とされている。また、円板部40における巻線巻回部32Bと対向する部位には、ロータハウジング38の軸方向に貫通する複数の冷却孔44が形成されている。この複数の冷却孔44は、ロータハウジング38の周方向に並んで形成されている。冷却孔44は、「第1通気孔」の一例である。
円板部40の中央部には、ロータハウジング38の軸方向に貫通する貫通孔46が形成されており、この貫通孔46には、シャフト30が挿入されている。また、円板部40の中央部には、ロータハウジング38の矢印A2側に突出する突出部40Aが形成されており、この突出部40Aには、ロータハウジング38の径方向に延びる複数のネジ孔48が形成されている。
複数のネジ孔48は、貫通孔46と連通している。複数のネジ孔48には、図示しない止めネジがそれぞれ螺入されている。この各止めネジの先端部は、シャフト30に形成された複数の図示しない凹部にそれぞれ嵌合されており、これにより、シャフト30は、ロータハウジング38に固定されている。また、ロータハウジング38における突出部40Aの周辺部には、ロータハウジング38の軸方向に貫通する図示しない水抜き孔が形成されている。
また、バックヨーク42は、ステータ32の周囲を囲んでおり、ロータハウジング38は、ステータ32を飛行機器10の上下方向上側から覆っている。
一方、バックヨーク42の内周面には、複数の磁石が固着されている。これらの磁石は、バックヨーク42の周方向に並んで配置されており、これらの磁石とステータ32との間には、隙間が確保されている。
ベース部材36は、円盤部36Aと、円盤部36Aの外周に沿って設けられると共にベース部材36の外周部を構成する外周壁部36Bとを含んで構成されている。円盤部36Aは、飛行機器10の上下方向から見て円形の板状とされており、ステータ32の矢印A1側にステータ32と対向して配置されて、ステータ32を支持している。また、ベース部材36には、図示しない軸受を介してシャフト30が支持されている。なお、円盤部36Aには、円盤部36Aの軸方向に貫通する図示しない水抜き孔が形成されている。
一方、外周壁部36Bには、円盤部36Aの径方向に貫通する冷却孔50が、外周壁部36Bの周方向に複数形成されている。冷却孔50は、「第2通気孔」の一例である。
本実施形態のモータ20では、上述のように、ロータ34に冷却孔44が設けられており、ベース部材36に冷却孔50が設けられている。また、冷却孔44及び冷却孔50は、ステータ32とバックヨーク42に設けられた磁石との隙間に連通されている。
そして、この複数の冷却孔44及び冷却孔50を通じて吸気及び排気が行われることにより、モータ20の内部に冷却風の流れが形成され、この冷却風の流れによってモータ20の内部が冷却されるようになっている。このように、本実施形態のモータ20は、空冷開放型となっている。
ここで、本実施形態では、ロータ34に設けられた冷却孔44に対して第1磁性異物除去装置52が配置されており、ベース部材36に設けられた冷却孔50に対して第2磁性異物除去装置54が配置されている。
第1磁性異物除去装置52は、ロータハウジング38の円板部40における飛行機器10の上下方向上側に配置されており、図5~図7にも示されるように、全体では飛行機器10の上下方向を厚さ方向とされた円板状とされている。
第1磁性異物除去装置52は、金属メッシュ56と、金属メッシュ58と、内側スペーサ60と、外側スペーサ62と、一対の磁石64とを備える。金属メッシュ56は、「第1磁性体」並びに「第1メッシュ構造体」の一例であり、金属メッシュ58は、「第2磁性体」並びに「第2メッシュ構造体」の一例であり、磁石64は、「磁力発生体」の一例である。
金属メッシュ56は、一例として、鉄等の強磁性体製の金属繊維が編まれることで、飛行機器10の上下方向から見て中央部に概略円形の貫通孔66が形成された円板状に形成されている。
詳しくは、金属メッシュ56は、飛行機器10の上下方向から見て、第1方向に延びると共に第1方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の金属繊維68と、第1方向と交差する第2方向に延びると共に第2方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の金属繊維70とを含んで構成されている。金属繊維68は、「第1金属繊維」の一例であり、金属繊維70は、「第2金属繊維」の一例である。
金属メッシュ58は、基本的に金属メッシュ56と同様の構成とされており、その中央部に貫通孔72が形成されている。この金属メッシュ58は、飛行機器10の上下方向から見て、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に延びると共に第3方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の金属繊維74と、第3方向と交差する第4方向に延びると共に第3方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の金属繊維76とを含んで構成されている。金属繊維74は、「第3金属繊維」の一例であり、金属繊維76は、「第4金属繊維」の一例である。
また、図8に詳しく示されるように、金属メッシュ56の一部を構成すると共に一対の金属繊維68と一対の金属繊維70とで構成された枠状部56Aと、金属メッシュ58の一部を構成すると共に一対の金属繊維74と一対の金属繊維76とで構成された枠状部58Aとが、飛行機器10の上下方向から見て交差している。すなわち、冷却孔44を流れる冷却風(空気)の流れる流れ方向から見て、枠状部56Aと枠状部58Aとが交差している。枠状部56Aは、「第1枠状部」の一例であり、枠状部58Aは、「第2枠状部」の一例である。
内側スペーサ60は、樹脂やアルミニウム等の非磁性体で構成されており、本体部60Aと、本体部60Aと一体の設けられた一対の保持片部60Bとを備えている。本体部60Aは、飛行機器10の上下方向から見て円環状とされると共に、板厚方向を飛行機器10の上下方向とされた板状とされている。一方、保持片部60Bは、本体部60Aの径方向一方側と他方側とに設けられており、飛行機器10の上下方向から見て矩形の板状とされている。そして、本体部60Aの中央部には、ロータハウジング38の突出部40Aが嵌合可能な貫通孔78が形成されている。
一方、保持片部60Bには、飛行機器10の上下方向から見て矩形状の貫通孔80が形成されている。なお、内側スペーサ60には、図示しない係止部が形成されており、この係止部がロータハウジング38の円板部40に設けられた被係止部に係止されることで、第1磁性異物除去装置52がロータハウジング38に取り外し可能に取り付けられるようになっている。
外側スペーサ62は、樹脂やアルミニウム等の非磁性体で構成されており、飛行機器10の上下方向から見て、内側スペーサ60の外周側に位置する円環状の板状とされている。そして、内側スペーサ60及び外側スペーサ62における飛行機器10の上下方向上側の面には金属メッシュ56が、内側スペーサ60及び外側スペーサ62における飛行機器10の上下方向下側の面には金属メッシュ58が、それぞれ接着剤等による図示しない接合部で接合されている。
なお、第1磁性異物除去装置52がロータハウジング38に取り付けられた状態において、飛行機器10の上下方向から見て内側スペーサ60と外側スペーサ62との間には、ロータハウジング38の冷却孔44が位置している。
一方、磁石64は、飛行機器10の上下方向から見て矩形の板状とされており、内側スペーサ60の貫通孔80に嵌合されることで、内側スペーサ60に保持されている。磁石64は、N極64Aを飛行機器10の上下方向上側とされると共に、S極64Bを飛行機器10の上下方向下側とされた状態で配置されている。そして、N極64Aで金属メッシュ56が磁化され、S極64Bで金属メッシュ58が磁化されている。
一方、第2磁性異物除去装置54は、図9~図11に示されるように、ベース部材36の外周壁部36Bの外周側に配置されており、飛行機器10の上下方向から見てモータ20を囲む円筒状とされている。
第2磁性異物除去装置54は、金属メッシュ82と、金属メッシュ84と、スペーサ86と、4つの磁石88とを備える。金属メッシュ82は、「第1磁性体」並びに「第1メッシュ構造体」の一例であり、金属メッシュ84は、「第2磁性体」並びに「第2メッシュ構造体」の一例であり、磁石88は、「磁力発生体」の一例である。
金属メッシュ82は、第2磁性異物除去装置54の外周側を構成しており、一例として、鉄等の強磁性体製の金属繊維が編まれることで、飛行機器10の上下方向から見て円形とされた円筒状に形成されている。
金属メッシュ84は、第2磁性異物除去装置54の内周側を構成しており、基本的に金属メッシュ82と同様の構成とされている。
スペーサ86は、樹脂やアルミニウム等の非磁性体で構成されており、飛行機器10の上下方向から見て円形とされた円筒状に形成されている。また、スペーサ86には、飛行機器10の上下方向から見て90度の間隔で4つの貫通孔90が形成されている。また、貫通孔90間には、貫通孔90よりもスペーサ86の周方向において大きい貫通孔92が形成されている。
そして、スペーサ86の外周側の面には金属メッシュ82が、スペーサ86の内周側の面には金属メッシュ84が、それぞれ接着剤等による図示しない接合部で接合されている。なお、スペーサ86には、図示しない係止部が形成されており、当該係止部がベース部材36に設けられたコネクタ接続部94(図2参照)に係止されることで、第2磁性異物除去装置54がベース部材36に対して間隔をあけられた状態でモータ20に取り外し可能に取り付けられるようになっている。
また、第2磁性異物除去装置54がモータ20に取り付けられた状態において、スペーサ86の径方向から見て貫通孔92の内側には、ベース部材36の冷却孔50が位置している(図3参照)。
一方、磁石88は、スペーサ86の径方向から見て矩形の板状とされており、スペーサ86の貫通孔90に嵌合されることで、スペーサ86に保持されている。磁石88は、N極88Aをスペーサ86の径方向外側とされると共に、S極88Bをスペーサ86の径方向内側とされた状態で配置されている。そして、N極88Aで金属メッシュ82が磁化され、S極88Bで金属メッシュ84が磁化されている。
なお、第2磁性異物除去装置54の飛行機器10の上下方向上側の周縁部とベース部材36との間と、第2磁性異物除去装置54の飛行機器10の上下方向下側の周縁部とベース部材36との間とのそれぞれには、スポンジ等の弾性を有する非磁性体で構成された隙詰め部材が配置されている。
次に、本実施形態の作用及び効果を説明する。
図2に示されるように、本実施形態に係る第1磁性異物除去装置52及び第2磁性異物除去装置54によれば、磁石64で磁化された金属メッシュ56及び金属メッシュ58並びに、磁石88で磁化された金属メッシュ82及び金属メッシュ84が、冷却風の流路を流れる空気と接触し、空気と共に移動する砂鉄等の磁性を有する異物が、金属メッシュ56、金属メッシュ58、金属メッシュ82及び金属メッシュ84に引き寄せられる。このため、空気が流れる冷却風の流路において、空気と共に移動する磁性を有する異物を捕獲できる。
また、図6に示されるように、第1磁性異物除去装置52において、金属メッシュ56が磁石64のN極64Aで磁化され、金属メッシュ58が磁石64のS極64Bで磁化される。また、金属メッシュ56と金属メッシュ58とは、冷却風の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置されている。このため、金属メッシュ56と金属メッシュ58との間に磁界が発生する。
そして、金属メッシュ56及び金属メッシュ58に空気が透過することで、金属メッシュ56及び金属メッシュ58の少なくとも一方によって空気と共に移動する磁性を有する異物が捕獲される。
また、図10に示されるように、第2磁性異物除去装置54において、金属メッシュ82が磁石88のN極88Aで磁化され、金属メッシュ84が磁石88のS極88Bで磁化される。また、金属メッシュ82と金属メッシュ84とは、冷却風の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置されている。このため、金属メッシュ82と金属メッシュ84との間に磁界が発生する。
そして、金属メッシュ82及び金属メッシュ84に空気が透過することで、金属メッシュ82及び金属メッシュ84の少なくとも一方によって空気と共に移動する磁性を有する異物が捕獲される。
また、図8に示されるように、第1磁性異物除去装置52において、金属メッシュ56が、第1方向に延びると共に第1方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の金属繊維68と、第1方向と交差する第2方向に延びると共に第2方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の金属繊維70とを備えている。
一方、金属メッシュ58は、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に延びると共に第3方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の金属繊維74と、第3方向と交差する第4方向に延びると共に第4方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の金属繊維76とを備えている。
このため、冷却風の流れる流れ方向から金属メッシュ56及び金属メッシュ58を見たときに、これらが重なることを抑制し、これらで磁性を有する異物を捕獲する確度を高めることができる。
また、第1磁性異物除去装置52において、金属メッシュ56の一部が枠状部56Aで構成されており、枠状部56Aは、一対の金属繊維68と一対の金属繊維70とで矩形枠状に構成されている。また、金属メッシュ58の一部が枠状部58Aで構成されており、枠状部58Aは、一対の金属繊維74と一対の金属繊維76とで矩形枠状に構成されている。そして、枠状部56Aと枠状部58Aとが、冷却風の流れる流れ方向から見て交差している。
このため、隣接する金属繊維68同士の間隔、隣接する金属繊維70同士の間隔、隣接する金属繊維74同士の間隔及び隣接する金属繊維76同士の間隔の少なくとも一つを拡げても、冷却風の流れる流れ方向から枠状部56A及び枠状部58Aの一方を見たときに、当該一方の内側に他方の一部が位置することとなる。したがって、金属メッシュ56及び金属メッシュ58が冷却風の抵抗となることを抑制しつつ、これらで磁性を有する異物を捕獲する確度を高めることができる。
また、図6に示されるように、第1磁性異物除去装置52において、金属メッシュ56と金属メッシュ58との間に、非磁性体製の内側スペーサ60及び外側スペーサ62が介在しており、内側スペーサ60によって磁石64が保持されている。このため、内側スペーサ60及び外側スペーサ62によって磁石64による金属メッシュ56及び金属メッシュ58の磁化が阻害されることを抑制しつつ、内側スペーサ60及び外側スペーサ62で、金属メッシュ56、金属メッシュ58及び磁石64を支持することができる。これは、第2磁性異物除去装置54でも同様である。
また、図4に示されるように、モータ20において、ステータ32がベース部材36で支持されており、ベース部材36には、軸受を介してシャフト30が支持されている。このシャフト30には、ロータハウジング38を備えたロータ34が支持されており、ロータハウジング38によってステータ32が覆われている。
そして、ロータハウジング38に冷却孔44が設けられると共に、ベース部材36に冷却孔50が設けられており、冷却孔44及び冷却孔50を含む冷却風の流路上に第1磁性異物除去装置52及び第2磁性異物除去装置54が配置されている。
このため、モータ20の駆動時において、第1磁性異物除去装置52では、冷却風の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置された金属メッシュ56及び金属メッシュ58の少なくとも一方によって、空気と共に移動する磁性を有する異物が捕獲される。
また、第2磁性異物除去装置54では、冷却風の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置された金属メッシュ82及び金属メッシュ84の少なくとも一方によって、空気と共に移動する磁性を有する異物が捕獲される。
また、モータ20において、ロータハウジング38は、シャフト30の延在方向を板厚方向とされた円板部40を含んで構成されており、円板部40には、図2にも示されるように、冷却孔44が形成されている。そして、第1磁性異物除去装置52が、円板部40に沿って冷却孔44を覆うように配置されている。このため、モータ20の駆動時において、冷却孔44を経由してモータ20の内側に磁性を有する異物が進入することを抑制することができる。
また、図4及び図10に示されるように、モータ20において、ベース部材36は、その外周部を構成する外周壁部36Bを含んで構成されており、外周壁部36Bには、冷却孔50が形成されている。そして、第2磁性異物除去装置54が、外周壁部36Bに沿って冷却孔50を覆うように配置されていている。このため、モータ20の駆動時において、冷却孔50を経由してモータ20の内側に磁性を有する異物が進入することを抑制することができる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
(第1変形例)
図12及び図13に示される第1変形例では、第1磁性異物除去装置52が、内側スペーサ60及び外側スペーサ62の代わりにスペーサ96を備えている。
スペーサ96は、その中央側を構成すると共に飛行機器10の上下方向から見て円環状とされた内周部96Aと、その外周側を構成すると共に飛行機器10の上下方向から見て円環状とされた外周部96Bと、内周部96Aから放射状に延出されると共に内周部96Aと外周部96Bとを繋ぐ複数の接続部96Cを含んで構成されている。
また、接続部96Cは、第1磁性異物除去装置52がロータハウジング38に取り付けられた状態において、シャフト30の延在方向から見て円板部40における隣接する冷却孔44の間の部分と重なっている。そして、接続部96Cには、それぞれ内側スペーサ60と同様に磁石64が取り付けられている。
また、この第1変形例では、第2磁性異物除去装置54のスペーサ86において、磁石88が嵌合された貫通孔90が設けられている部分が、スペーサ86の径方向から見てベース部材36の外周壁部36Bにおける隣接する冷却孔50の間の部分と重なっている。
この第1変形例によれば、冷却孔44が円板部40の周方向に複数形成されている。また、複数の磁石64が円板部40の周方向に配置されると共に、それぞれの磁石64が、円板部40における隣接する冷却孔44の間の部分と、シャフト30の延在方向から見て重なるように配置されている。このため、冷却孔44を介したモータ20への空気の流入及びモータ20からの空気の排出が磁石64で阻害されることを抑制することができる。
また、この第1変形例によれば、冷却孔50がベース部材36の外周壁部36Bの周方向に複数形成されている。また、複数の磁石88が外周壁部36Bの周方向に配置されると共に、それぞれの磁石88が、外周壁部36Bにおける隣接する冷却孔50の間の部分と、シャフト30の延在方向と直交する方向(外周壁部36Bの厚さ方向)から見て重なるように配置されている。このため、冷却孔50を介したモータ20への空気の流入及びモータ20からの空気の排出が磁石88で阻害されることを抑制することができる。
(第2変形例)
図14に示される第2変形例では、左前側のモータ20及び右前側のモータ20のモータ本体28がナセル98に収容されている。詳しくは、ナセル98は、飛行機器10の上下方向下側に向かうに従って縮径するテーパ形状の円筒状とされており、その下端部には、開口部100が形成されている。なお、ナセル98は、支持部材26に図示しない取付部材を介して取り付けられている。開口部100は、「通気孔」の一例である。
そして、開口部100には、飛行機器10の上下方向から見て開口部100を覆うように、第1磁性異物除去装置52が取り付けられている。
この第1変形例によれば、モータ20のモータ本体28がナセル98で覆われており、このナセル98には、開口部100が設けられている。そして、モータ20が駆動すると、開口部100を介してナセル98の外側からモータ20側へ空気が流入する。
ここで、開口部100には、開口部100を覆うように第1磁性異物除去装置52が配置されている。このため、モータ20の駆動時において、空気の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置された金属メッシュ56及び金属メッシュ58の少なくとも一方によって、空気と共に移動する磁性を有する異物が捕獲される。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図15に示されるように、本実施形態では、水や油等の液体が流れる配管110に、磁性異物除去装置112が配置されている。
この磁性異物除去装置112は、鋼製の配管110の管壁110Aに沿って配置された一対の第1除去部114と、第1除去部114間に配置された複数の第2除去部116とこれらを連結する図示しない連結部とを含んで構成されている。
第1除去部114は、スペーサ118と、プレート120と、磁石122とを含んで構成されている。スペーサ118は、樹脂やアルミニウム等の非磁性体で構成されており、管壁110Aに当接された状態で配管110の延在方向、すなわち液体の流れる方向に延在する板状とされている。プレート120は、鉄等の強磁性体で構成されており、スペーサ118における管壁110Aの反対側の面に貼り付けられている。磁石122は、管壁110A側にN極及びS極の一方が配置され、配管110の中央側にN極及びS極の他方が配置された状態でスペーサ118に埋め込まれている。プレート120は、「第1磁性体」及び「第2磁性体」の一例であり、磁石122は、「磁力発生体」の一例である。
そして、第1除去部114は、磁石122の管壁110A側の極で管壁110Aに取り付けられている。また、磁石122の管壁110Aと反対側の極でプレート120が磁化されている。
第2除去部116は、スペーサ118と、一対のプレート120と、磁石122とを含んで構成されている。第2除去部116において、プレート120は、スペーサ118の管壁110A側の面と配管110の中央側の面との両方に貼り付けられると共に、磁石122は、第1除去部114と同様にスペーサ118に埋め込まれている。そして、第2除去部116では、磁石122の一方の極で一方のプレート120が磁化され、磁石122の他方の極で他方のプレート120が磁化されている。
また、第1除去部114と第2除去部116とは、磁石122のN極で磁化されたプレート120と、磁石122のS極で磁化されたプレート120とが対向するように配置されている。
このような構成によれば、磁石122で磁化されたプレート120が、配管110を流れる液体と接触し、当該流体と共に移動する磁性を有する異物が、プレート120に引き寄せられる。このため、液体が流れる配管110において、液体と共に移動する磁性を有する異物を捕獲できる。
(その他の変形例)
上述した第1実施形態において、磁性異物除去装置は、冷却孔に対して一つ配置されていたが、冷却孔に対して磁性異物除去装置を複数重ねて配置してもよい。
また、上述した第1実施形態では、磁性異物除去装置が単体で金属メッシュ等の磁性体を磁化させる磁石を備えていたが、これに限らない。例えば、ロータ34が備える磁石の磁力によって金属メッシュ等の磁性体を磁化させてもよい。また、磁石としては、フェライト磁石や電磁石等種々の磁石を採用することが可能である。
また、上述した第1実施形態において、磁石で磁化される磁性体として、金属メッシュを採用したが、これに限らない。例えば、鋼製のパンチングプレートやスチールウール等を磁性体として採用することが可能である。
また、上述した第1実施形態において、第1磁性異物除去装置52及び第2磁性異物除去装置54は、モータ20に取り付けられていたが、これに限らない。例えば、第1磁性異物除去装置52及び第2磁性異物除去装置54を油等の液体が流れる配管の流入口に配置してもよい。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
14…推進機、20…モータ(ブラシレスモータの一例)、22…プロペラ、30…シャフト、32…ステータ、34…ロータ、36…ベース部材、36B…外周壁部、38…ロータハウジング、40…円板部、44…冷却孔(第1通気孔の一例)、50…冷却孔(第2通気孔の一例)、52…第1磁性異物除去装置、54…第2磁性異物除去装置、56…金属メッシュ(第1メッシュ構造体の一例)、56A…枠状部(第1枠状部の一例)、58…金属メッシュ(第2メッシュ構造体の一例)、58A…枠状部(第2枠状部の一例)、60…内側スペーサ、62…外側スペーサ、64…磁石(磁力発生体の一例)、64A…N極、64B…S極、68…金属繊維(第1金属繊維の一例)、70…金属繊維(第2金属繊維の一例)、74…金属繊維(第3金属繊維の一例)、76…金属繊維(第4金属繊維の一例)、82…金属メッシュ(第1メッシュ構造体の一例)、84…金属メッシュ(第2メッシュ構造体の一例)、86…スペーサ、88…磁石(磁力発生体の一例)、88A…N極、88B…S極、96…スペーサ、98…ナセル、100…開口部(通気孔の一例)、112…磁性異物除去装置、120…プレート(磁性体の一例)、122…磁石(磁力発生体の一例)

Claims (11)

  1. 磁力発生体と、
    前記磁力発生体で磁化され、流体が流れる流路に対して当該流体と接触可能に配置された磁性体と、
    を有する磁性異物除去装置。
  2. 前記磁性体は、第1磁性体と、第2磁性体とを備えると共に、
    前記第1磁性体は、前記磁力発生体としての磁石のN極で磁化されると共に、前記流体が透過可能とされ、
    前記第2磁性体は、前記磁石のS極で磁化されると共に、前記流体が透過可能とされ、
    前記第1磁性体と前記第2磁性体とは、前記流体の流れる流れ方向において間隔をあけてかつ対向して配置されている、
    請求項1に記載の磁性異物除去装置。
  3. 前記第1磁性体は、第1方向に延びると共に当該第1方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第1金属繊維と、当該第1方向と交差する第2方向に延びると共に当該第2方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第2金属繊維と、を備えた第1メッシュ構造体とされ、
    前記第2磁性体は、前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に延びると共に当該第3方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第3金属繊維と、当該第3方向と交差する第4方向に延びると共に当該第4方向と直交する方向に間隔をあけて配置された複数の第4金属繊維と、を備えた第2メッシュ構造体とされている、
    請求項2に記載の磁性異物除去装置。
  4. 前記第1メッシュ構造体の一部を構成すると共に、一対の前記第1金属繊維と一対の前記第2金属繊維とで構成された第1枠状部と、
    前記第2メッシュ構造体の一部を構成すると共に、一対の前記第3金属繊維と一対の前記第4金属繊維とで構成された第2枠状部と、が、
    前記流れ方向から見て交差している、
    請求項3に記載の磁性異物除去装置。
  5. 前記第1磁性体と、前記第2磁性体との間には、前記磁石を保持する非磁性体製のスペーサが介在している、
    請求項2~請求項4の何れか1項に記載の磁性異物除去装置。
  6. ステータを支持するベース部材と、
    前記ベース部材に支持されたシャフトと、
    前記シャフトに支持されると共に前記ステータを覆うロータハウジングを備えたロータと、
    を備え、
    前記ロータハウジングに設けられた第1通気孔と、前記ベース部材に設けられた第2通気孔と、を含む空気の流路上に請求項2~請求項5の何れか1項に記載の磁性異物除去装置が配置された、
    ブラシレスモータ。
  7. 前記ロータハウジングは、前記シャフトの延在方向を板厚方向とされた円板部を含んで構成され、当該円板部には、前記第1通気孔が形成されると共に、
    前記磁性異物除去装置が前記円板部に沿って前記第1通気孔を覆うように配置されている、
    請求項6に記載のブラシレスモータ。
  8. 前記第1通気孔は、前記円板部の周方向に複数形成され、
    前記磁石は、前記円板部の周方向に複数配置されると共に、前記円板部における隣接する前記第1通気孔の間の部分と前記延在方向から見て重なるように配置されている、
    請求項7に記載のブラシレスモータ。
  9. 前記ベース部材は、外周部を構成する外周壁部を含んで構成され、当該外周壁部には、前記第2通気孔が形成されると共に、
    前記磁性異物除去装置が前記外周壁部に沿って前記第2通気孔を覆うように配置されている、
    請求項6~請求項8の何れか1項に記載のブラシレスモータ。
  10. 前記第2通気孔は、前記外周壁部の周方向に複数形成され、
    前記磁石は、前記外周壁部の周方向に複数配置されると共に、前記外周壁部における隣接する前記第2通気孔の間の部分と前記外周壁部の厚さ方向から見て重なるように配置されている、
    請求項9に記載のブラシレスモータ。
  11. ステータを支持するベース部材と、当該ベース部材に支持されたシャフトと、当該シャフトに支持されると共に当該ステータを覆うロータハウジングを備えたロータと、を備えたブラシレスモータと、
    前記シャフトに支持されたプロペラと、
    前記ブラシレスモータを収容するナセルと、
    を備え、
    前記ナセルに設けられた通気孔を覆うように請求項2~請求項5の何れか1項に記載の磁性異物除去装置が配置されている、
    推進機。
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