JP2023127763A - 電子制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐静電気放電性の高い電子制御装置を提供する。【解決手段】電子制御装置100は、電子部品1及びコネクタ2が搭載された回路基板3と、回路基板3を収容するケース4と、ケース4の内部に充填された樹脂部11とを備える。ケース4は金属製であり、コネクタ2は、複数の端子21を有する。複数の端子21のうち少なくとも1つはGND用の端子21Aである。GND用の端子21Aは、ケース4に収容される側の端子部分が、ケース4の内面41に向かって曲がるバネ部213を形成し、バネ部213がケース4の内面41に接触している。【選択図】図3
Description
本発明は、電子制御装置に関する。
自動車のエンジンルーム、自動二輪車等に搭載される電子制御装置は、振動、高圧水、薬品等が加わる劣悪な環境に搭載される。このため、車載用の電子制御装置には、例えば特許文献1に開示されているような、回路基板とハウジングの間を樹脂材料で充填する構造を採用しているものがある。
近年、自動車、自動二輪車等に搭載される電子制御装置は高機能化され、これに伴って、電子制御装置に対するEMC(Electro Magnetic Compatibility)対策の要求が高まっている。EMC対策としては、電子制御装置のケース(筐体)を樹脂製から金属製に変更することにより、電磁ノイズを遮断する方法が考えられる。しかし、金属製のケースを採用した場合は、ケースに印加された静電気が電子部品にも印加され、電子部品が破損する恐れがある。
本発明の目的は、耐静電気放電性(耐ESD性)の高い電子制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、たとえば、特許請求の範囲に記載された構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一つを挙げるならば、電子部品及びコネクタが搭載された回路基板と、コネクタが装着される側のみ開口し、回路基板を収容するケースと、ケースの内部に充填された樹脂部とを備える電子制御装置である。ケースは、金属製であり、コネクタは、複数の端子を有する。複数の端子のうち少なくとも1つはGND用の端子である。GND用の端子は、ケースに収容される側の端子部分が、ケースの内面に向かって曲がるバネ部を形成し、バネ部がケースの内面に接触している。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一つを挙げるならば、電子部品及びコネクタが搭載された回路基板と、コネクタが装着される側のみ開口し、回路基板を収容するケースと、ケースの内部に充填された樹脂部とを備える電子制御装置である。ケースは、金属製であり、コネクタは、複数の端子を有する。複数の端子のうち少なくとも1つはGND用の端子である。GND用の端子は、ケースに収容される側の端子部分が、ケースの内面に向かって曲がるバネ部を形成し、バネ部がケースの内面に接触している。
本発明によれば、耐静電気放電性の高い電子制御装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能または構成を有する要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す分解図である。図2は、第1の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す斜視図である。図3は、図2に示す電子制御装置のA-A位置における断面構造を説明する図である。
図1~図3に示すように、電子制御装置100は、電子部品1と、コネクタ2と、回路基板3と、ケース4と、シール部材5とを備えている。電子制御装置100は、自動車、自動二輪車等に搭載される車載用の電子制御装置である。ただし、電子制御装置100は、車載用以外の用途でも使用可能である。
図1は、第1の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す分解図である。図2は、第1の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す斜視図である。図3は、図2に示す電子制御装置のA-A位置における断面構造を説明する図である。
図1~図3に示すように、電子制御装置100は、電子部品1と、コネクタ2と、回路基板3と、ケース4と、シール部材5とを備えている。電子制御装置100は、自動車、自動二輪車等に搭載される車載用の電子制御装置である。ただし、電子制御装置100は、車載用以外の用途でも使用可能である。
コネクタ2は、回路基板3に搭載されている。コネクタ2は、回路基板3の一辺に近接した位置に搭載されている。コネクタ2は、回路基板3に形成される電気回路と外部機器(不図示)とを電気的に接続するものである。コネクタ2は、上記電気回路の配線パターンに接続される複数の端子21と、これらの端子21を支持する絶縁性のハウジング22とを有している。各々の端子21は、金属等の導電材料によって構成され、回路基板3に半田付け等によって接続される。複数の端子21のうち少なくとも1つはGND(グランド)用の端子21Aである。GND用の端子21Aは、車両のアースに電気的に接続される端子である。ハウジング22は、樹脂等の絶縁材料によって構成され、コネクタ2の本体部を形成している。コネクタ2は、例えば、インサート成形によって製造される。また、コネクタ2は、図示しないコネクタと雄雌の関係で着脱可能に構成される。
回路基板3は、例えば、プリント配線基板等によって構成される矩形の基板である。回路基板3の4つの角部は、丸みを付けた形状、すなわちラウンド形状に形成されている。回路基板3には、上述したコネクタ2の他に、電子部品1が搭載されている。電子部品1は、例えば、ADAS用又はAD用の電子制御装置に搭載される動作周波数の高いCPUなどの半導体チップを樹脂等で封止したパッケージ構造を有する半導体部品である。なお、回路基板3には、電子部品1以外の電子部品(不図示)も複数実装される。
ケース4は、電子部品1が搭載された回路基板3を保護するために、回路基板3を収容する金属製のケースである。ケース4は、回路基板3を収容するための空間を形成する5つの壁4a,4b,4c,4d,4eによって直方体形状に形成されている。ケース4は、回路基板3をケース4の内部に挿入するために、コネクタ2が装着される側のみ開口している。ケース4の開口40は、この開口40を通してケース4内に回路基板3を挿入することにより、コネクタ2のハウジング22によって閉じられるようになっている。ケース4の内部には樹脂部11が充填される。樹脂部11は、例えば熱硬化性樹脂によって構成される。樹脂部11は、ケース4内に収容される電子部品1、回路基板3、及びコネクタ2の一部を樹脂材料によって封止する部分である。
シール部材5は、ケース4とコネクタ2との間をシールする部材である。シール部材5は、ケース4の開口形状に合わせて長方形の環状に形成されている。シール部材5は、ケース4の開口縁とこれに対応するコネクタ2のハウジング22とによって挟み込まれることにより、シール機能を発揮する。
ここで、コネクタ2が有するGND用の端子21Aの構造について詳しく説明する。
図1及び図3に示すように、GND用の端子(以下、単に「端子」ともいう。)21Aは、ケース4に収容される側の端子部分が二股に分かれている。そして、二股に分かれた一方がバネ部213を形成し、他方が基板接続部214を形成している。図3に示すように、バネ部213は、ケース4の内面41に向かって曲がるとともに、ケース4の内面41に接触している。また、図3において、バネ部213は、回路基板3の部品搭載面31と対向する壁4aの内面41に向かって上向きに曲がるとともに、壁4aの内面41に接触している。電子部品1は、回路基板3の部品搭載面31に搭載されている。
図1及び図3に示すように、GND用の端子(以下、単に「端子」ともいう。)21Aは、ケース4に収容される側の端子部分が二股に分かれている。そして、二股に分かれた一方がバネ部213を形成し、他方が基板接続部214を形成している。図3に示すように、バネ部213は、ケース4の内面41に向かって曲がるとともに、ケース4の内面41に接触している。また、図3において、バネ部213は、回路基板3の部品搭載面31と対向する壁4aの内面41に向かって上向きに曲がるとともに、壁4aの内面41に接触している。電子部品1は、回路基板3の部品搭載面31に搭載されている。
バネ部213は、コネクタ2の各端子21をバネ材によって構成することにより、適度なバネ性を有している。バネ部213は、ケース4の内面41に接触する接点部213aを有している。バネ部213の接点部213aは、ケース4に回路基板3を挿入するときに接点部213aがケース4の開口縁に引っ掛からないよう、ケース4に回路基板3を挿入する向きと反対方向に折り返された略鍵爪状に形成されている。この接点部213aは、バネ部213のバネ性によりケース4の内面41に接触(圧接)されている。
一方、基板接続部214は、回路基板3の部品搭載面31に向かって下向きに曲がっている。基板接続部214は、回路基板3の部品搭載面31から垂直に起立する状態で配置されている。そして、基板接続部214は、回路基板3に形成された端子接続用孔(図示せず)に挿入され、その状態で半田付け等により回路基板3に接続されている。
第1の実施形態に係る電子制御装置100においては、コネクタ2が有するGND用の端子21Aにバネ部213を形成し、このバネ部213をケース4の内面41に接触させた構成を採用している。これにより、ケース4に静電気が印加された場合、この静電気はGND用の端子21Aを介して最終的に車両のアースに放電される。よって、ケース4に静電気が印加された場合でも、回路基板3上の電子部品1等に静電気が印加されることがない。したがって、電子部品1等の破損を防止することができる。その結果、耐静電気放電性の高い電子制御装置100を提供することができる。
また、第1の実施形態においては、GND用の端子21Aがケース4内で二股に分かれてバネ部213と基板接続部214を形成している。これにより、ケース4と回路基板3のGNDパターン(不図示)とを、1つの端子21Aを介して車両のアースに電気的に接続することができる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す分解図である。
図4に示す第2の実施形態において、GND用の端子21Aは、ケース4に収容される側の端子部分が三分割されている。三分割された端子部分の中央部はバネ部213となっており、このバネ部213を挟む両側は基板接続部214(214a,214b)となっている。そして、バネ部213は、上記第1実施形態の場合と同様にケース4の内面に向かって曲がっており、このバネ部213の接点部213aがケース4の内面に接触する構成になっている。
図4は、第2の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す分解図である。
図4に示す第2の実施形態において、GND用の端子21Aは、ケース4に収容される側の端子部分が三分割されている。三分割された端子部分の中央部はバネ部213となっており、このバネ部213を挟む両側は基板接続部214(214a,214b)となっている。そして、バネ部213は、上記第1実施形態の場合と同様にケース4の内面に向かって曲がっており、このバネ部213の接点部213aがケース4の内面に接触する構成になっている。
一方、基板接続部214は、バネ部213を間に挟むように2つの端子部分214a,214bに分かれて回路基板3の部品搭載面に向かって曲がっている。2つの端子部分214a,214bの回路基板3側の端部は互いに結合し、この結合部から延在する基板接続部214の端部が、上記第1実施形態の場合と同様に回路基板3に接続されている。
上記構成からなる電子制御装置100においても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す分解図である。図6、第3の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す斜視図である。図7は、図6に示す電子制御装置のB-B位置における断面構造を説明する図である。
図5は、第3の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す分解図である。図6、第3の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す斜視図である。図7は、図6に示す電子制御装置のB-B位置における断面構造を説明する図である。
図5~図7に示すように、第3の実施形態において、GND用の端子21Aは、ケース4に収容される側の端子部分が、二股に分かれることなく、ケース4の内面に向かって曲がるバネ部213を形成し、このバネ部213の接点部213aがケース4の内面に接触している。言い換えると、GND用の端子21Aは、基板接続部を有していない。
GND用の端子21Aは、これとは別の端子21Bに電気的に接続されている。具体的には、GND用の端子21Aは、ケース4の外側でハーネス13を介して端子21Bに電気的に接続されている。端子21Bは、車両のアースと接続される端子である。端子21Bは、バネ部213を有しない端子である。端子21Bは、ケース4に収容される側の端子部分に基板接続部215を有している。基板接続部215は、回路基板3の部品搭載面に向かって曲がるとともに、回路基板3に半田付け等によって接続されている。
上記構成からなる第3の実施形態においては、上記第1の実施形態と同様の効果に加えて、バネ部213を有する端子21Aの形状を簡素化できるという効果が得られる。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す分解図である。
図8に示す第4の実施形態においては、コネクタ2が有する複数の端子21が、2つのGND用の端子21Cを含んでいる。つまり、コネクタ2は、GND用の端子(以下、単に「端子」ともいう。)21Cを2つ有している。ただし、コネクタ2は、GND用の端子を3つ以上有してもよい。
図8は、第4の実施形態に係る電子制御装置の構成を示す分解図である。
図8に示す第4の実施形態においては、コネクタ2が有する複数の端子21が、2つのGND用の端子21Cを含んでいる。つまり、コネクタ2は、GND用の端子(以下、単に「端子」ともいう。)21Cを2つ有している。ただし、コネクタ2は、GND用の端子を3つ以上有してもよい。
各々の端子21Cは、ケース4の内面に向かって曲がるバネ部216と、回路基板3の部品搭載面に向かって曲がる基板接続部217とを一体に有している。バネ部216は、鋸歯状に屈曲して形成されている。バネ部216を鋸歯状に形成すると、上記第1~第3の実施形態に比べて、端子21Cのバネ部216が変形しやすくなる。このため、電子制御装置100が設置される環境の温度が変化した場合でも、ケース4とバネ部216との接触状態を良好に維持することができる。また、バネ部216を有する端子21Cをコネクタ2の2か所に分けて設けることにより、仮に一方の端子21Cのバネ部216がケース4から離れた場合でも、もう一方の端子21Cのバネ部216がケース4に接触し、この接触部分を通して静電気を放電させることができる。このため、信頼性の高い電子制御装置を実現することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。たとえば、上述した実施形態では、本発明の内容を理解しやすいように詳細に説明しているが、本発明は、上述した実施形態で説明したすべての構成を必ずしも備えるものに限定されない。また、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、これを削除し、または他の構成を追加し、あるいは他の構成に置換することも可能である。
例えば、第1の実施形態においては、GND用の端子21Aを1つ設けているが、GND用の端子21Aの数は2つ以上であってもよい。この点は、第2の実施形態及び第3の実施形態についても同様である。
また、第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態のうち、少なくともいずれか1つの実施形態において、端子21Aのバネ部213の形状を、第4の実施形態におけるバネ部216の形状である鋸歯状に変更してもよい。
また、第4の実施形態における基板接続部217の形状を、第1の実施形態における基板接続部214の形状に変更してもよい。
1…電子部品、2…コネクタ、3…回路基板、4…ケース、5…シール部材、21…端子、21A,21C…GND用の端子、21b…端子、41…内面、100…電子制御装置、213,216…バネ部、213a…接点部、214,217…基板接続部
Claims (6)
- 電子部品及びコネクタが搭載された回路基板と、
前記コネクタが装着される側のみ開口し、前記回路基板を収容するケースと、
前記ケースの内部に充填された樹脂部と
を備える電子制御装置であって、
前記ケースは、金属製であり、
前記コネクタは、複数の端子を有し、
前記複数の端子のうち少なくとも1つはGND用の端子であり、
前記GND用の端子は、前記ケースに収容される側の端子部分が、前記ケースの内面に向かって曲がるバネ部を形成し、前記バネ部が前記ケースの内面に接触している
電子制御装置。 - 前記GND用の端子は、前記ケースに収容される側の端子部分が二股に分かれ、前記二股に分かれた一方が前記バネ部を形成し、他方が基板接続部を形成している
請求項1に記載の電子制御装置。 - 前記GND用の端子は、車両のアースと接続された他の端子と前記ケースの外側で電気的に接続されている
請求項1に記載の電子制御装置。 - 前記バネ部は、前記ケースの内面に接触する接点部を有し、
前記接点部は、前記ケースに前記回路基板を挿入する向きと反対方向に折り返された略鍵爪状である
請求項1~3のいずれか一項に記載の電子制御装置。 - 前記バネ部は、鋸歯状に形成されている
請求項1~3のいずれか一項に記載の電子制御装置。 - 前記コネクタは、前記GND用の端子を2つ以上有する
請求項1~5のいずれか一項に記載の電子制御装置。
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JP2022031650A JP2023127763A (ja) | 2022-03-02 | 2022-03-02 | 電子制御装置 |
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JP2022031650A JP2023127763A (ja) | 2022-03-02 | 2022-03-02 | 電子制御装置 |
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