JP2023116089A - 基板処理装置および監視方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不要反射光の影響を抑制して、より高い精度で監視対象物を監視することができる技術を提供する。【解決手段】基板処理装置100は、チャンバー10と、基板保持部20と、照明部71と、偏光フィルタ73と、フィルタ駆動部74と、カメラ70と、制御部9とを備える。照明部71は、チャンバー10内の監視対象物を含む撮像領域に照明光を照射する。フィルタ駆動部74は、撮像領域内の監視対象物に応じた回転位置に偏光フィルタ73を回転させて、監視対象物に応じた不要反射光を偏光フィルタ73で低減させる。カメラ70は偏光フィルタ73を通じて撮像領域を撮像して、撮像画像データを生成する。制御部9は、フィルタ駆動部74を制御し、かつ、カメラ70によって生成された撮像画像データに基づいて監視対象物を監視する。【選択図】図3

Description

本開示は、基板処理装置および監視方法に関する。
従来より、半導体デバイスなどの製造工程においては、基板に対して純水、フォトレジスト液およびエッチング液などの種々の処理液を供給して、洗浄処理およびレジスト塗布処理などの種々の基板処理を行っている。これらの処理液を使用した基板処理を行う装置としては、基板保持部が基板を水平姿勢で回転させつつ、その基板の表面にノズルから処理液を吐出する基板処理装置が広く用いられている。ノズルは、例えば、基板の上面の中心部と鉛直方向において対向する処理位置で、処理液を吐出する。基板の中央部に着液した処理液は基板の回転に伴う遠心力を受けて基板の表面を広がる。処理液が基板の表面に作用することで、基板に対する処理が行われる。
このような基板処理装置においては、ノズルの位置が適切であるか否かの監視が行われる。例えば特許文献1では、カメラなどの撮像手段を設けて、ノズルの位置を監視している。
特許文献1では、カメラは基板保持部よりも上方に設けられる。カメラは、基板保持部によって保持された基板およびノズルを含む撮像領域を撮像して、撮像画像を生成する。特許文献1では、ノズルを含む参照画像を予め設定し、カメラによって撮像された撮像画像と、参照画像とのマッチング処理により、ノズルの位置を検出する。
特開2015-173148号公報
基板に対する処理をより適切に行うためには、ノズルの位置のみならず、基板処理装置内の種々の監視対象物を監視することが望ましい。
例えば基板保持部は、基板よりも下方に設けられる円板状のスピンベースと、該スピンベースの上面において、基板の周縁に沿って周方向で並んで立設される複数のチャックピンとを含む。複数のチャックピンが、基板の周縁に当接する保持位置に移動することで、基板保持部が基板を保持することができ、複数のチャックピンが基板の周縁から離れた開放位置に移動することで、基板の保持が解除される。
もし異常が発生してチャックピンが保持位置に移動できなければ、基板保持部が正常に基板を保持することができない。
そこで、カメラが、チャックピンを含む撮像領域を撮像して、撮像画像データを生成し、画像処理部が撮像画像データに基づいて、チャックピンの位置を監視することが考えられる。
ところで、カメラは、その受光面に撮像領域からの光が入射することで、撮像画像を生成する。撮像画像には、撮像領域からの反射光を可視化した像が含まれるものの、これらの反射光には監視に不要なものもある。例えば、撮像領域からの反射光の強度が高すぎると、撮像領域内の物体が反射光に埋もれてしまい、撮像画像に映る物体の視認性が低下する。顕著な例として、反射光の強度が高すぎて画素値が飽和すると、その領域内の物体の像が見えなくなる。このような高すぎる強度の反射光は監視精度を低下させる、という問題がある。
また、撮像領域内に処理液の液滴が存在すると、液滴からの反射光がカメラの受光面に入射し、撮像画像にも液滴が映る。例えば、チャックピンに液滴が付着すると、撮像画像にも液滴が映る。このような液滴も監視精度を低下させ得る。
以上のように、高すぎる強度の反射光および液滴の反射光などの不要反射光がカメラの受光面に入射することにより、撮像画像において不要反射光の影響が大きくなり、その結果として監視精度が低下する、という問題がある。
そこで、本開示は、不要反射光の影響を抑制して、より高い精度で監視対象物を監視することができる技術を提供することを目的とする。
第1の態様は、基板処理装置であって、チャンバーと、基板を保持する基板保持部と、前記チャンバー内の監視対象物を含む撮像領域に照明光を照射する照明部と、前記撮像領域からの光の偏光状態に応じて前記光を透過させる偏光フィルタと、前記監視対象物に応じた回転位置に前記偏光フィルタを回転させて、前記監視対象物に応じた不要反射光を前記偏光フィルタで低減させるフィルタ駆動部と、前記偏光フィルタを通じて前記撮像領域を撮像して、撮像画像データを生成するカメラと、前記フィルタ駆動部を制御し、かつ、前記カメラによって生成された前記撮像画像データに基づいて前記監視対象物を監視する制御部とを備える。
第2の態様は、第1の態様にかかる基板処理装置であって、前記監視対象物に対応した前記偏光フィルタの回転位置を示す角度データを予め記憶する記憶部を備え、前記フィルタ駆動部は前記角度データに基づいて、前記監視対象物に応じた前記回転位置に前記偏光フィルタを回転させる。
第3の態様は、第1の態様にかかる基板処理装置であって、前記制御部は、前記フィルタ駆動部が前記偏光フィルタを順次に回転させつつ、前記カメラが前記撮像領域を撮像して生成した複数の撮像画像データに基づいて、前記偏光フィルタの前記回転位置を決定する。
第4の態様は、第3の態様にかかる基板処理装置であって、前記制御部は、前記複数の撮像画像データのコントラストまたは前記複数の撮像画像データ内の輪郭線数に基づいて、前記回転位置を決定する。
第5の態様は、第1から第4のいずれか一つの態様にかかる基板処理装置であって、前記フィルタ駆動部は、前記監視対象物としての第1監視対象物の監視に用いられる前記撮像画像データの第1判定領域内の前記不要反射光を低減させる第1回転位置に前記偏光フィルタを回転させ、前記制御部は、前記偏光フィルタが前記第1回転位置に位置したときの前記撮像画像データの前記第1判定領域に基づいて、前記第1監視対象物を監視し、前記フィルタ駆動部は、前記監視対象物としての第2監視対象物の監視に用いられる前記撮像画像データの第2判定領域内の前記不要反射光を低減させる第2回転位置に前記偏光フィルタを回転させ、前記制御部は、前記偏光フィルタが前記第2回転位置に位置したときの前記撮像画像データの前記第2判定領域に基づいて、前記第2監視対象物を監視する。
第6の態様は、第1から第4のいずれか一つの態様にかかる基板処理装置であって、前記フィルタ駆動部は、前記撮像領域内に第1物体が存在するときには、前記第1物体からの前記不要反射光を低減させる第1回転位置に前記偏光フィルタを回転させ、前記制御部は、前記偏光フィルタが前記第1回転位置に位置し、かつ、前記撮像領域に前記第1物体が存在するときの前記撮像画像データに基づいて前記監視対象物を監視し、前記フィルタ駆動部は、前記撮像領域内に第2物体が存在するときには、前記第2物体からの前記不要反射光を低減させる第2回転位置に前記偏光フィルタを回転させ、前記制御部は、前記偏光フィルタが前記第2回転位置に位置し、かつ、前記撮像領域に前記第2物体が存在するときの前記撮像画像データに基づいて、前記監視対象物を監視する。
第7の態様は、第1から第6のいずれか一つの態様にかかる基板処理装置であって、前記照明部は、前記撮像領域に対して鉛直上方に設けられ、前記カメラは、平面視において、前記撮像領域に対して前記照明部よりも外側に設けられ、前記撮像領域を斜め下方に撮像する。
第8の態様は、第1から第7のいずれか一つの態様にかかる基板処理装置であって、前記照明部は複数の単位照明部を含んでおり、前記複数の単位照明部のうち前記照明光を照射させる単位照明部を、前記偏光フィルタによる前記不要反射光の低減効果が高まるように前記監視対象物に応じて切り替える。
第9の態様は、監視方法であって、基板を保持する基板保持部を収容するチャンバー内の監視対象物を含む撮像領域と、カメラとの間に設けられ、前記撮像領域からの光の偏光状態に応じて前記光を透過させる偏光フィルタを回転させて、前記監視対象物に応じた不要反射光を前記偏光フィルタで低減させる偏光調整工程と、照明部が前記撮像領域に照明光を照射した状態で、前記カメラが前記偏光フィルタを通じて前記撮像領域を撮像して、撮像画像データを生成する撮像工程と、前記カメラによって生成された前記撮像画像データに基づいて前記監視対象物を監視する監視工程とを備える。
第1および第9の態様によれば、フィルタ駆動部が監視対象物に応じて偏光フィルタを回転させて、偏光フィルタで不要反射光を低減させる。このため、カメラが生成した撮像画像データにおいて不要反射光の影響を低減させることができる。したがって、制御部は、撮像画像データに基づいて、より高い精度で監視対象物を監視することができる。
第2の態様によれば、回転位置を簡易な処理で決定できる。
第3の態様によれば、予め角度データを設定する必要がない。
第4の態様によれば、不要反射光が低下することにより、コントラストおよび輪郭線数が増加する。このため、コントラストまたは輪郭線数により、撮像画像における不要反射光の影響を判定することができる。
第5の態様によれば、監視対象物の判定領域内の不要反射光を、監視対象物に応じて低減させることができ、不要反射光を低減した判定領域に基づいて監視対象物を監視できる。よって、高い精度で監視対象物を監視できる。
第6の態様によれば、撮像領域内に存在する物体に応じた不要反射光を低減するので、適切に撮像画像における不要反射光の影響を低減させることができる。
第7の態様によれば、偏光フィルタによる不要反射光の低減効果をより高めることができる。
第8の態様によれば、偏光フィルタによる不要反射光の低減効果を監視対象物に応じてより高めることができる。
第1の実施の形態にかかる基板処理装置の構成の一例を概略的に示す平面図である。 第1の実施の形態にかかる処理ユニットの構成の一例を概略的に示す平面図である。 第1の実施の形態にかかる処理ユニットの構成の一例を概略的に示す縦断面図である。 フィルタ駆動部の構成の一例を概略的に示す図である。 制御部の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。 基板処理の流れの一例を示すフローチャートである。 撮像画像の一例を概略的に示す図である。 撮像画像の一例を概略的に示す図である。 監視処理の一例を示すフローチャートである。 偏光調整工程の具体的な一例を示すフローチャートである。 処理ユニットの別実施例の構成を概略的に示す図である。 別実施例にかかる処理ユニットの制御部の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。 別実施例にかかる監視処理の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる基板処理装置の構成の一例を概略的に示す図である。 撮像画像の一例を概略的に示す図である。
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化がなされるものである。また、図面に示される構成の大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
また、以下に記載される説明において、「第1」または「第2」などの序数が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、これらの序数によって生じ得る順序に限定されるものではない。
相対的または絶対的な位置関係を示す表現(例えば「一方向に」「一方向に沿って」「平行」「直交」「中心」「同心」「同軸」など)が用いられる場合、該表現は、特に断らない限り、その位置関係を厳密に表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる範囲で相対的に角度または距離に関して変位された状態も表すものとする。等しい状態であることを示す表現(例えば「同一」「等しい」「均質」など)が用いられる場合、該表現は、特に断らない限り、定量的に厳密に等しい状態を表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる差が存在する状態も表すものとする。形状を示す表現(例えば、「四角形状」または「円筒形状」など)が用いられる場合、該表現は、特に断らない限り、幾何学的に厳密にその形状を表すのみならず、同程度の効果が得られる範囲で、例えば凹凸や面取りなどを有する形状も表すものとする。一の構成要素を「備える」「具える」「具備する」「含む」または「有する」という表現が用いられる場合、該表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的表現ではない。「A,BおよびCの少なくともいずれか一つ」という表現が用いられる場合、該表現は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A,BおよびCのうち任意の2つ、ならびに、A,BおよびCの全てを含む。
<第1の実施の形態>
<基板処理装置の全体構成>
図1は、第1の実施の形態にかかる基板処理装置100の構成の一例を概略的に示す平面図である。基板処理装置100は、処理対象である基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の処理装置である。基板処理装置100は、基板Wに対して、薬液と、純水などのリンス液とを用いて液処理を行った後、乾燥処理を行う。基板Wは、例えば、半導体基板であって、円板形状を有する。上記の薬液としては、例えば、アンモニアと過酸化水素水との混合液(SC1)、塩酸と過酸化水素水との混合水溶液(SC2)、または、DHF液(希フッ酸)などが用いられる。以下の説明では、薬液、リンス液および有機溶剤などを総称して「処理液」とする。なお、洗浄処理のみならず、不要な膜を除去するための薬液、または、エッチングのための薬液なども「処理液」に含まれるものとする。
基板処理装置100は、複数の処理ユニット1と、ロードポートLPと、インデクサロボット102と、主搬送ロボット103と、制御部9とを含む。
ロードポートLPは、基板処理装置100と外部との間で基板Wの搬出入を行うためのインターフェース部である。ロードポートLPには、未処理の複数の基板Wを収容した収容器(キャリアとも呼ばれる)が外部から搬入される。ロードポートLPは複数のキャリアを保持することができる。各基板Wは後述のように基板処理装置100によってキャリアから取り出されて処理され、再びキャリアに収容される。処理済みの複数の基板Wを収容したキャリアはロードポートLPから外部に搬出される。
インデクサロボット102は、ロードポートLPに保持された各キャリアと、主搬送ロボット103との間で基板Wを搬送する。主搬送ロボット103は各処理ユニット1とインデクサロボット102との間で基板Wを搬送する。
処理ユニット1は、1枚の基板Wに対して液処理および乾燥処理を行う。本実施の形態に関する基板処理装置100には、同様の構成である12個の処理ユニット1が配置されている。具体的には、それぞれが鉛直方向に積層された3個の処理ユニット1を含む4つのタワーが、主搬送ロボット103の周囲を取り囲むようにして配置されている。図1では、3段に重ねられた処理ユニット1の1つが概略的に示されている。なお、基板処理装置100における処理ユニット1の数量は、12個に限定されるものではなく、適宜変更されてもよい。
主搬送ロボット103は、処理ユニット1が積層された4個のタワーの中央に設置されている。主搬送ロボット103は、インデクサロボット102から受け取る処理対象の基板Wをそれぞれの処理ユニット1内に搬入する。また、主搬送ロボット103は、それぞれの処理ユニット1から処理済みの基板Wを搬出してインデクサロボット102に渡す。制御部9は、基板処理装置100のそれぞれの構成要素の動作を制御する。
以下、基板処理装置100に搭載された12個の処理ユニット1のうちの1つについて説明する。
<処理ユニット>
図2は、第1の実施の形態にかかる処理ユニット1の構成の一例を概略的に示す平面図である。図3は、第1の実施の形態にかかる処理ユニット1の構成の一例を概略的に示す縦断面図である。
図2および図3の例では、処理ユニット1は、基板保持部20と、第1ノズル30と、第2ノズル60と、第3ノズル65と、ガード部40と、カメラ70と、偏光フィルタ73と、フィルタ駆動部74とを含む。
図2および図3の例では、処理ユニット1はチャンバー10も含んでいる。チャンバー10は、鉛直方向に沿う側壁11、側壁11によって囲まれた空間の上側を閉塞する天井壁12および下側を閉塞する床壁13を含む。側壁11、天井壁12および床壁13によって囲まれた空間に処理空間が形成される。チャンバー10の側壁11の一部には、主搬送ロボット103が基板Wを搬出入するための搬出入口およびその搬出入口を開閉するシャッターが設けられる(いずれも図示省略)。チャンバー10は、基板保持部20、第1ノズル30、第2ノズル60、第3ノズル65およびガード部40を収容する。
図3の例では、チャンバー10の天井壁12には、基板処理装置100が設置されているクリーンルーム内の空気をさらに清浄化してチャンバー10内の処理空間に供給するためのファンフィルタユニット(FFU)14が取り付けられている。ファンフィルタユニット14は、クリーンルーム内の空気を取り込んでチャンバー10内に送り出すためのファンおよびフィルタ(例えばHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ)を含んでおり、チャンバー10内の処理空間に清浄空気のダウンフローを形成する。ファンフィルタユニット14から供給された清浄空気を均一に分散するために、多数の吹出し孔を穿設したパンチングプレートを天井壁12の直下に設けても良い。
基板保持部20は、基板Wを水平姿勢(法線が鉛直方向に沿う姿勢)に保持し、基板Wを回転軸線CXのまわりで回転させる(図3を参照)。回転軸線CXは、鉛直方向に沿い、かつ、基板Wの中心部を通る軸である。基板保持部20はスピンチャックとも呼ばれる。なお、図2では、基板を保持していない状態での基板保持部20が示されている。
図2および図3の例では、基板保持部20は、水平姿勢で設けられた円板形状のスピンベース21を含む。円板形状のスピンベース21の外径は、基板保持部20に保持される円形の基板Wの径よりも若干大きい(図3を参照)。よって、スピンベース21は、保持すべき基板Wの下面の全面と鉛直方向において対向する上面21aを有している。
図2および図3の例では、スピンベース21の上面21aの周縁部には複数(本実施形態では4つ)のチャックピン26が立設されている。複数のチャックピン26は、円形の基板Wの周縁に対応する円周上に沿って等間隔に配置される。各チャックピン26は、基板Wの周縁に当接する保持位置と、基板Wの周縁から離れた開放位置との間で駆動可能に設けられている。複数のチャックピン26は、スピンベース21内に収容された図示省略のリンク機構によって連動して駆動される。基板保持部20は、複数のチャックピン26をそれぞれの保持位置で停止させることにより、基板Wをスピンベース21の上方で上面21aに近接した水平姿勢にて保持することができるとともに(図3参照)、複数のチャックピン26をそれぞれの開放位置で停止させることにより、基板Wの保持を解除することができる。
図3の例では、スピンベース21の下面には、回転軸線CXに沿って延びる回転軸24の上端が連結される。スピンベース21の下方には、回転軸24を回転させるスピンモータ22が設けられる。スピンモータ22は、回転軸24を回転軸線CXのまわりで回転させることで、スピンベース21を水平面内にて回転させる。これにより、チャックピン26によって保持された基板Wも回転軸線CXのまわりで回転する。
図3の例では、スピンモータ22および回転軸24の周囲を取り囲むように筒状のカバー部材23が設けられている。カバー部材23は、その下端がチャンバー10の床壁13に固定され、上端がスピンベース21の直下にまで到達している。図3の例では、カバー部材23の上端部には、カバー部材23から外方へほぼ水平に張り出し、さらに下方に屈曲して延びる鍔状部材25が設けられている。
第1ノズル30は基板Wに向かって処理液を吐出して、基板Wに処理液を供給する。図2の例では、第1ノズル30はノズルアーム32の先端に取り付けられている。ノズルアーム32は水平に延在しており、その基端はノズル支持柱33に連結されている。ノズル支持柱33は鉛直方向に沿って延在し、図示を省略するアーム駆動用のモータによって鉛直方向に沿った軸のまわりで回動可能に設けられる。ノズル支持柱33が回動することにより、図2中の矢印AR34にて示すように、第1ノズル30は基板保持部20よりも鉛直上方の空間内でノズル処理位置とノズル待機位置との間を円弧状に移動する。ノズル処理位置とは、第1ノズル30が基板Wに処理液を吐出するときの位置であり、例えば基板Wの中央部と鉛直方向において対向する位置である。ノズル待機位置とは、第1ノズル30が基板Wに処理液を吐出しないときの位置であり、例えば基板Wの周縁よりも径方向外側の位置である。ここでいう径方向とは、回転軸線CXについての径方向である。図2では、ノズル待機位置に位置する第1ノズル30が示されており、図3では、ノズル処理位置に位置する第1ノズル30が示されている。
図3に例示されるように、第1ノズル30は供給管34を介して処理液供給源36に接続される。処理液供給源36は、処理液を貯留するタンクを含む。供給管34にはバルブ35が設けられている。バルブ35が開くことにより、処理液は処理液供給源36から供給管34を通じて第1ノズル30に供給され、第1ノズル30の下端面に形成された吐出口から吐出される。なお、第1ノズル30は、複数種の処理液(少なくとも純水を含む)が供給されるように構成されてもよい。
第2ノズル60はノズルアーム62の先端に取り付けられ、ノズルアーム62の基端はノズル支持柱63に連結される。不図示のアーム駆動用のモータがノズル支持柱63を回動させることにより、第2ノズル60は、矢印AR64にて示すように、基板保持部20よりも鉛直上方の空間を円弧状に移動する。同様に、第3ノズル65はノズルアーム67の先端に取り付けられ、ノズルアーム67の基端はノズル支持柱68に連結される。不図示のアーム駆動用のモータがノズル支持柱68を回動させることにより、第3ノズル65は、矢印AR69にて示すように、基板保持部20よりも鉛直上方の空間を円弧状に移動する。
第2ノズル60および第3ノズル65の各々も、第1ノズル30と同様に供給管(図示省略)を介して処理液供給源(図示省略)に接続される。各供給管にはバルブが設けられ、バルブが開閉することで処理液の供給/停止が切り替えられる。なお、処理ユニット1に設けられるノズルの数は3つに限定されるものではなく、1つ以上であれば良い。
処理ユニット1は、液処理において、基板保持部20によって基板Wを回転させつつ、例えば第1ノズル30から処理液を基板Wの上面に向けて吐出させる。基板Wの上面に着液した処理液は回転に伴う遠心力を受けて基板Wの上面を広がり、基板Wの周縁から飛散する。この液処理により、処理液の種類に応じた処理を基板Wの上面に対して行うことができる。
ガード部40は、基板Wの周縁から飛散する処理液を受け止めるための部材である。ガード部40は、基板保持部20を囲む筒状形状を有しており、例えば、互いに独立して昇降可能な複数のガードを含む。ガードは処理カップとも呼ばれ得る。図3の例では、複数のガードとして内ガード41、中ガード42および外ガード43が示されている。各ガード41~43は、基板保持部20の周囲を取り囲み、回転軸線CXに対してほぼ回転対称となる形状を有する。
図3の例では、内ガード41は、底部44と、内壁部45と、外壁部46と、第1案内部47と、中壁部48とを一体的に含む。底部44は平面視円環状の形状を有する。内壁部45および外壁部46は円筒形状を有し、それぞれ、底部44の内周縁および外周縁に立設される。第1案内部47は、内壁部45と外壁部46との間において底部44に立設される円筒状の筒状部47aと、筒状部47aの上端から鉛直上方へ向かうにつれて回転軸線CXに近づく傾斜部47bとを有している。中壁部48は円筒形状を有し、第1案内部47と外壁部46との間において底部44に立設される。
ガード41~43が上昇した状態(図3の仮想線を参照)では、基板Wの周縁から飛散した処理液は第1案内部47の内周面で受け止められ、該内周面に沿って流下して廃棄溝49で受け止められる。廃棄溝49は、内壁部45、第1案内部47および底部44によって形成される円環状の溝である。廃棄溝49には、処理液を排出するとともに、廃棄溝49内を強制的に排気するための図示省略の排気液機構が接続される。
中ガード42は、第2案内部52と、第2案内部52に連結された円筒状の処理液分離壁53とを一体的に含んでいる。第2案内部52は、円筒状の筒状部52aと、筒状部52aの上端から鉛直上方に向かうにつれて回転軸線CXに近づく傾斜部52bとを有する。傾斜部52bは内ガード41の傾斜部47bよりも鉛直上方に位置し、傾斜部47bと鉛直方向において重なるように設けられる。筒状部52aは円環状の内側回収溝50に収容される。内側回収溝50とは、第1案内部47、中壁部48および底部44によって形成された溝である。
ガード42,43のみが上昇した状態では、基板Wの周縁からの処理液は第2案内部52の内周面で受け止められ、該内周面に沿って流下して内側回収溝50で受け止められる。
処理液分離壁53は円筒形状を有し、その上端が第2案内部52に連結されている。処理液分離壁53は円環状の外側回収溝51内に収容される。外側回収溝51とは、中壁部48、外壁部46および底部44によって形成された溝である。
外ガード43は中ガード42よりも外側に位置しており、処理液を外側回収溝51に導く第3案内部としての機能を有する。外ガード43は、円筒状の筒状部43aと、筒状部43aの上端から鉛直上方に向かうにつれて回転軸線CXに近づく傾斜部43bとを一体的に含む。筒状部43aは外側回収溝51内に収容され、傾斜部43bは傾斜部52bよりも鉛直上方に位置し、傾斜部52bと上下方向に重なるように設けられる。
外ガード43のみが上昇した状態では、基板Wの周縁からの処理液は外ガード43の内周面で受け止められ、該内周面に沿って流下して外側回収溝51で受け止められる。
内側回収溝50および外側回収溝51には、処理液を、処理ユニット1の外部に設けられた回収タンクに回収するための回収機構(いずれも図示省略)が接続される。
ガード41~43はガード昇降機構55によって昇降可能である。ガード昇降機構55はガード41~43が互いに衝突しないように、それぞれのガード処理位置とガード待機位置との間でガード41~43を昇降させる。ガード処理位置とは、昇降対象となる対象ガードの上端周縁部が基板Wの上面よりも上方となる位置であり、ガード待機位置とは、対象ガードの上端周縁部がスピンベース21の上面21aよりも下方となる位置である。ここでいう上端周縁部とは、対象ガードの上端開口を形成する環状の部分である。図3の例では、ガード41~43がガード待機位置に位置している。ガード昇降機構55は例えばボールねじ機構およびモータまたはエアシリンダを有する。
仕切板15は、ガード部40の周囲においてチャンバー10の内側空間を上下に仕切るように設けられている。仕切板15には、厚さ方向に貫通する不図示の貫通穴および切り欠きが形成されていてもよく、本実施形態ではノズル支持柱33、ノズル支持柱63およびノズル支持柱68をそれぞれ通すための貫通穴が形成される。仕切板15の外周端はチャンバー10の側壁11に連結されている。また、仕切板15のガード部40を取り囲む内周縁は外ガード43の外径よりも大きな径の円形形状となるように形成されている。よって、仕切板15が外ガード43の昇降の障害となることはない。
図3の例では、チャンバー10の側壁11の一部であって、床壁13の近傍には排気ダクト18が設けられている。排気ダクト18は図示省略の排気機構に連通接続される。チャンバー10内を流下した清浄空気のうち、ガード部40と仕切板15と間を通過した空気は排気ダクト18から装置外に排出される。
カメラ70は、チャンバー10内の監視対象物の状態を監視するために用いられる。監視対象物は、例えば、基板保持部20、第1ノズル30、第2ノズル60、第3ノズル65およびガード部40の少なくともいずれか一つを含む。カメラ70は、監視対象物を含む撮像領域を撮像して、撮像画像データ(以下、単に撮像画像と呼ぶ)を生成し、該撮像画像を制御部9に出力する。制御部9は、後に詳述するように、撮像画像に基づいて監視対象物の状態を監視する。
カメラ70は、例えばCCD(Charge Coupled Device)もしくはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの固体撮像素子と、レンズなどの光学系とを含む。図3の例では、カメラ70は、基板保持部20によって保持された基板Wよりも鉛直上方の撮像位置に設置される。図3の例では、撮像位置は、仕切板15よりも鉛直上方、かつ、ガード部40に対して径方向外側に設定される。ここでいう径方向とは、回転軸線CXについての径方向である。
図3の例では、チャンバー10の側壁11には、カメラ70を収容するための凹状部(以下、凹状壁部111と呼ぶ)が形成されている。凹状壁部111は、側壁11のうち他の部分に対して外側に凹む形状を有している。カメラ70は凹状壁部111の内部に収容されている。図3の例では、撮像方向におけるカメラ70の前方には、透明部材72が設けられている。透明部材72は、カメラ70が検出する光の波長について高い透光性を有している。このため、カメラ70は透明部材72を通じて処理空間内の撮像領域を撮像することができる。言い換えれば、透明部材72はカメラ70と撮像領域との間に設けられる。カメラ70の検出波長範囲における透明部材72の透過率は例えば60%以上、好ましくは80%以上である。透明部材72は、例えば、石英ガラスなどの透明材料によって形成される。図3の例では、透明部材72は板状の形状を有しており、側壁11の凹状壁部111とともにカメラ70の収容空間を形成する。透明部材72が設けられることにより、処理空間内の処理液および処理液の揮発成分からカメラ70を保護することができる。
カメラ70の撮像領域には、例えば、基板保持部20およびガード部40の一部が含まれる。図3の例では、カメラ70は撮像位置から斜め下方に撮像領域を撮像する。言い換えれば、カメラ70の撮像方向は、水平方向から鉛直下方に傾斜している。
図3の例では、仕切板15よりも鉛直上方の位置に、照明部71が設けられている。図3の例では、照明部71は平面視においてガード部40よりも径方向外側に設けられており、より具体的な一例として、凹状壁部111の内部に設けられている。照明部71は発光ダイオードなどの光源を含み、照射光を撮像領域に照射する。チャンバー10内が暗室である場合、カメラ70が撮像を行う際に照明部71が撮像領域を照射するように、制御部9が照明部71を制御してもよい。照明部71からの照明光は透明部材72を透過して処理空間内に照射される。
偏光フィルタ73はカメラ70と撮像領域との間に設けられている。図3の例では、偏光フィルタ73も凹状壁部111の内部に設けられている。偏光フィルタ73は、撮像領域からの光の偏光状態に応じて該光を透過させる。具体的には、偏光フィルタ73の吸収軸と偏光軸とは互いに直交しており、偏光フィルタ73は、自身に入射した光のうち吸収軸に沿う偏光成分を吸収し、偏光軸に沿う偏光成分を透過させる。偏光フィルタ73は円偏光フィルタであってもよい。撮像領域で反射した光は偏光フィルタ73を通じてカメラ70の受光面に入射する。つまり、カメラ70は偏光フィルタ73を通じて撮像領域を撮像する。
フィルタ駆動部74は、偏光フィルタ73をその光軸に沿う回転軸線Q2のまわりで回転させる。これにより、偏光フィルタ73の吸収軸が回転軸線Q2のまわりで回転する。図3の例では、回転軸線Q2はカメラ70の撮像方向に沿う方向でもある。
図4は、フィルタ駆動部74の構成の一例を概略的に示す図である。フィルタ駆動部74は、ケース741と、回転保持部材742と、回転機構743とを含む。ケース741は、回転軸線Q2を囲むリング状の外形形状を有している。回転保持部材742は、偏光フィルタ73の周縁を保持し、回転軸線Q2のまわりで回転可能にケース741に収容される。回転機構743は回転保持部材742をケース741に対して回転させる。図4の例では、回転機構743は、動力伝達機構744と、モータ745とを含む。モータ745は制御部9によって制御される。モータ745は動力伝達機構744を介して回転保持部材742に回転力を伝達し、回転保持部材742をケース741に対して回転させる。動力伝達機構744は、例えば、回転保持部材742の外周面に形成された複数の歯形に噛合する外歯車を有しており、モータ745が該外歯車を回転させることで、該外歯車に噛合する回転保持部材742が回転する。回転機構743が回転保持部材742を回転させることにより、回転保持部材742に保持された偏光フィルタ73が回転軸線Q2のまわりで回転する。
フィルタ駆動部74は、後に説明するように、撮像領域からの不要反射光に応じて偏光フィルタ73を回転軸線Q2のまわりで回転させて、偏光フィルタ73で不要反射光を低減させる。ここでいう不要反射光とは、撮像領域からの反射光であり、監視対象物の監視精度を低下させる要因となる反射光である。不要反射光の具体例については後に説明する。
制御部9のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同一である。すなわち、制御部9は、各種演算処理を行うCPUなどのデータ処理部と、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM(Read Only Memory)などの非一時的な記憶部と、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM(Random Access Memory)などの一時的な記憶部とを備えて構成される。制御部9のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって、基板処理装置100の各動作機構が制御部9に制御され、基板処理装置100における処理が進行する。なお、制御部9はその機能の実現にソフトウェアが不要な専用のハードウェア回路によって実現されてもよい。
図5は、制御部9の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。図5に示されるように、制御部9は、偏光制御部91と、監視処理部92と、処理制御部93とを含んでいる。
偏光制御部91はフィルタ駆動部74(より具体的にはモータ745)に制御信号を出力して、フィルタ駆動部74に偏光フィルタ73を回転させる。偏光制御部91の詳細な動作については後に説明する。
監視処理部92はカメラ70からの撮像画像に基づいて監視対象物の状態を監視する。監視処理部92の詳細な動作についても後に説明する。
処理制御部93は処理ユニット1の各構成を制御する。より具体的には、処理制御部93は、スピンモータ22、バルブ35などの各種バルブ、ノズル支持柱33,63,68の各々を回動させるアーム駆動用のモータ、ガード昇降機構55、ファンフィルタユニット14およびカメラ70を制御する。処理制御部93がこれらの構成を所定の手順に沿って制御することにより、処理ユニット1は基板Wに対する処理を行うことができる。
<基板処理の流れの一例>
ここで、基板Wに対する処理の具体的な流れの一例について簡単に述べる。図6は、基板処理の流れの一例を示すフローチャートである。初期的には、ガード41~43はそれぞれガード待機位置で停止し、ノズル30,60,65はそれぞれノズル待機位置で停止する。なお、制御部9は各構成を制御して後述の所定の動作を実行させるものの、以下では、動作の主体として各構成自体を採用して説明する。
まず、主搬送ロボット103が未処理の基板Wを処理ユニット1に搬入し、基板保持部20が基板Wを保持する(ステップS1:搬入保持工程)。初期的にはガード部40はガード待機位置で停止しているので、基板Wの搬入時において、主搬送ロボット103のハンドとガード部40との衝突を回避することができる。基板Wが基板保持部20に渡されると、複数のチャックピン26がそれぞれの保持位置に移動することにより、複数のチャックピン26が基板Wを保持する。
次に、スピンモータ22が基板Wの回転を開始する(ステップS2:回転開始工程)。具体的には、スピンモータ22がスピンベース21を回転させることにより、基板保持部20に保持された基板Wを回転させる。
次に、処理ユニット1は基板Wに対して種々の液処理を行う(ステップS3:液処理工程)。例えば、処理ユニット1は薬液処理を行う。まず、ガード昇降機構55はガード41~43のうち薬液に応じたガードをガード処理位置に上昇させる。薬液用のガードは特に制限されないものの、例えば外ガード43であってもよい。この場合、ガード昇降機構55は内ガード41および中ガード42をそれぞれのガード待機位置で停止させ、外ガード43をガード処理位置に上昇させる。
次に、処理ユニット1は薬液を基板Wに供給する。ここでは、第1ノズル30が処理液を供給するものとする。具体的には、アーム駆動用のモータが第1ノズル30をノズル処理位置に移動させ、バルブ35が開いて第1ノズル30から薬液を基板Wに向けて吐出させる。これにより、薬液が回転中の基板Wの上面を広がって、基板Wの周縁から飛散する。このとき、薬液が基板Wの上面に作用し、薬液に応じた処理(例えば洗浄処理)が基板Wに対して行われる。基板Wの周縁から飛散した薬液は、ガード部40(例えば外ガード43)の内周面で受け止められる。薬液処理が十分に行われると、処理ユニット1は薬液の供給を停止する。
次に、処理ユニット1は基板Wに対してリンス処理を行う。ガード昇降機構55は、必要に応じて、ガード部40の昇降状態を調整する。つまり、リンス液用のガードが薬液用のガードと相違する場合には、ガード昇降機構55はガード41~43のうちリンス液に応じたガードをガード処理位置に移動させる。リンス液用のガードは特に制限されないものの、内ガード41であってもよい。この場合、ガード昇降機構55はガード41~43をそれぞれのガード処理位置に上昇させる。
次に、第1ノズル30は第1リンス液を基板Wの上面に向けて吐出する。第1リンス液は例えば純水である。第1リンス液は回転中の基板Wの上面を広がって基板W上の薬液を押し流しつつ、基板Wの周縁から飛散する。基板Wの周縁から飛散した処理液(主としてリンス液)はガード部40(例えば内ガード41)の内周面で受け止められる。リンス処理が十分に行われると、処理ユニット1は第1リンス液の供給を停止する。
処理ユニット1は必要に応じて、基板Wに対して、高い揮発性を有するイソプロピルアルコールなどの揮発性の第2リンス液を供給してもよい。なお、第2リンス液用のガードが上述の第1リンス液用のガードと相違する場合には、ガード昇降機構55はガード41~43のうち第2リンス液に応じたガードをガード処理位置に移動させるとよい。リンス処理が終了すると、第1ノズル30はノズル待機位置に移動する。
次に、処理ユニット1は基板Wに対して乾燥処理を行う(ステップS4:乾燥工程)。例えばスピンモータ22は基板Wの回転速度を増加させて、基板Wを乾燥させる(いわゆるスピンドライ)。乾燥処理においても、基板Wの周縁から飛散する処理液はガード部40の内周面で受け止められる。乾燥処理が十分に行われると、スピンモータ22は基板Wの回転を停止させる。
次に、ガード昇降機構55はガード部40をガード待機位置に下降させる(ステップS5:ガード下降工程)。つまり、ガード昇降機構55はガード41~43をそれぞれのガード待機位置に下降させる。
次に、基板保持部20が基板Wの保持を解除し、主搬送ロボット103が処理済みの基板Wを処理ユニット1から取り出す(ステップS6:保持解除搬出工程)。基板Wの搬出時にはガード部40はガード待機位置で停止しているので、主搬送ロボット103のハンドとガード部40との衝突を回避することができる。
以上のように、処理ユニット1内の各種の構成要素が適切に作動することにより、基板Wに対する処理が行われる。例えば基板保持部20が基板Wを保持したり、あるいは、保持を解除したりする。また、第1ノズル30がノズル処理位置とノズル待機位置との間で移動し、ノズル処理位置で処理液を基板Wに向けて吐出する。ガード部40の各ガード41~43は各工程に応じた高さ位置に移動する。
<監視処理>
これら構成要素が適切に作動できなければ、基板Wに対する処理が不適切になる。そこで、本実施の形態では、処理ユニット1は、カメラ70からの撮像画像に基づいて、上記構成要素の少なくとも一つを監視対象物として監視する。
例えば保持搬入工程(ステップS1)において、ガード部40がガード待機位置に移動していなければ、基板Wの搬入時に主搬送ロボット103のハンドがガード部40と衝突する可能性がある。よって、保持搬入工程においてガード部40の位置を監視することが望まれる。
また例えば、保持搬入工程において基板Wが搬入された後に、チャックピン26が保持位置に移動できなければ、基板保持部20は基板Wを適切に保持できない。そこで、保持搬入工程の基板Wの搬入後に、基板保持部20のチャックピン26の位置を監視することも望まれる。
また例えば、液処理工程(ステップS3)において、第1ノズル30が適切に処理液を吐出できなければ、基板Wに対する処理に過不足が生じ得る。そこで、液処理工程において、第1ノズル30の吐出状態を監視することも望まれる。
また例えば、液処理工程において、ガード部40が適切にガード処理位置に移動できなければ、処理液に応じたガードが処理液を受け止めることができない。よって、液処理工程において、ガード部40の位置を監視することも望まれる。
また例えば、ガード下降工程(ステップS5)において、ガード部40が適切にガード待機位置に移動していなければ、その後の保持解除搬出工程(ステップS6)において、主搬送ロボット103のハンドがガード部40と衝突する可能性がある。よって、ガード下降工程においてガード部40の位置を監視することも望まれる。
図7および図8は、撮像画像の一例を概略的に示す図である。図7の撮像画像では、基板保持部20が基板Wを保持し、かつ、ガード部40がガード待機位置で停止している。この撮像画像は、例えば、搬入保持工程(ステップS1)あるいはガード下降工程(ステップS5)においてカメラ70が撮像領域を撮像することにより、得られる。図8の撮像画像では、基板保持部20が基板Wを保持し、外ガード43のみがガード処理位置で停止し、かつ、第1ノズル30がノズル処理位置で停止している。この撮像画像は、例えば、液処理工程においてカメラ70が撮像領域を撮像することにより、得られる。
図7の撮像画像には、基板保持部20によって保持された基板Wの上面の全体が含まれており、図8の撮像画像には、ガード処理位置に位置する外ガード43の上端周縁の全体が含まれている。つまり、基板Wの上面の全体、および、ガード処理位置に位置する外ガード43の上端周縁の全体が撮像領域に含まれるように、カメラ70が設置される。ここでは、カメラ70は斜め下方に撮像領域を撮像するので、平面視円形状の基板Wの上面および外ガード43の上端周縁は、撮像画像において楕円状の形状を有する。
このような撮像領域によれば、図7に例示されるように、複数のチャックピン26が撮像画像に含まれ、また、図8に例示されるように、ノズル処理位置に位置する第1ノズル30も撮像画像に含まれる。図示を省略するものの、ノズル処理位置に位置する第2ノズル60および第3ノズル65も撮像画像に含まれる。このため、監視処理部92は撮像画像に基づいて、基板保持部20、第1ノズル30、第2ノズル60、第3ノズル65およびガード部40の状態を監視することが可能である。
ただし、監視処理部92はこれらの監視対象物の全てを常に監視する必要はない。例えば監視処理部92は、第1ノズル30の吐出状態を液処理工程(ステップS3)において監視すればよく、他の工程において監視する必要はない。
また、これらの監視対象物の状態を監視するにあたって、監視処理部92は撮像画像の全領域を用いる必要もない。すなわち、監視処理部92は、監視対象物を含む判定領域に基づいて監視対象物の状態を監視する。例えば、図7の撮像画像には、ピン判定領域R1およびガード判定領域R2が示されている。ピン判定領域R1は、基板保持部20のチャックピン26の位置の監視に用いられる領域である。図7の例では、撮像画像には4つのチャックピン26が含まれるので、4つのチャックピン26にそれぞれ対応して4つのピン判定領域R1が予め設定される。各ピン判定領域R1は、保持位置に位置するチャックピン26の少なくとも一部を含む領域に設定される。図7の例では、各ピン判定領域R1は、チャックピン26のうち基板Wの周縁に当接する部分を含むように設定される。
監視処理部92はピン判定領域R1に基づいてチャックピン26の位置を監視する。例えば、チャックピン26の位置監視用の参照画像M1が予め記憶部94に記憶される。参照画像M1は、チャックピン26が正常に保持位置に位置した画像である。参照画像M1は、例えば、チャックピン26が正常に保持位置に位置した状態でカメラ70が撮像領域を撮像して生成した撮像画像に基づいて、予め生成される。参照画像M1はピン判定領域R1と同じ領域の画像である。ここでは、複数のピン判定領域R1が設けられているので、複数のピン判定領域R1に対応した複数の参照画像M1が設定される。
監視処理部92は各ピン判定領域R1と対応する参照画像M1との比較により、チャックピン26の位置を監視する。具体的な一例として、監視処理部92はピン判定領域R1と参照画像M1との類似度を算出する。類似度は特に限定されないものの、例えば、画素値の差分の二乗和(Sum of Squared Difference)、画素値の差分の絶対値の和(Sum of Absolute Difference)、正規化相互相関および零平均正規化相互相関などの公知の類似度であってもよい。
チャックピン26が保持位置に位置していれば、ピン判定領域R1と参照画像M1との類似度は高い。逆に言えば、該類似度が高いときには、チャックピン26は保持位置に位置している、と考えることができる。
そこで、監視処理部92は、該類似度が所定のピンしきい値以上であるときに、チャックピン26は正常に保持位置に位置すると判定し、該類似度がピンしきい値未満であるときに、チャックピン26に関して異常が生じていると判定する。ピンしきい値は例えばシミュレーションまたは実験により予め設定されて、記憶部94に記憶される。
ガード判定領域R2はガード部40の位置の監視に用いられる領域である。図7の例では、2つのガード判定領域R2が設定されている。各ガード判定領域R2は、ガード待機位置に位置する外ガード43の少なくとも一部を含む領域に設定される。図7の例では、ガード判定領域R2は、外ガード43の上端周縁の一部を含むように設定される。
監視処理部92はガード判定領域R2に基づいてガード部40の位置を監視する。例えば、ガード部40の位置監視用の参照画像M2が予め記憶部94に記憶される。図7の撮像画像では、外ガード43がガード待機位置に位置しているので、参照画像M2は、外ガード43が正常にガード待機位置に位置した画像である。参照画像M2は、例えば、外ガード43が正常にガード待機位置に位置した状態でカメラ70が撮像領域を撮像して生成した撮像画像に基づいて、予め生成される。参照画像M2はガード判定領域R2と同じ領域の画像である。図7の例では、複数のガード判定領域R2が設けられているので、複数のガード判定領域R2に対応した複数の参照画像M2が設定される。
監視処理部92は各ガード判定領域R2と対応する参照画像M2との比較により、ガード部40の位置を監視する。具体的な一例として、監視処理部92はガード判定領域R2と参照画像M2との類似度をガード判定領域R2ごとに算出し、両類似度が所定のガードしきい値以上であるときに、ガード部40は正常にガード待機位置に位置すると判定し、両類似度の少なくともいずれか一つがガードしきい値未満であるときに、ガード部40に関して異常が生じていると判定する。ガードしきい値は例えばシミュレーションまたは実験により予め設定されて、記憶部94に記憶される。
図8の撮像画像では、外ガード43のみがガード処理位置に位置している。この場合、ガード判定領域R2は、ガード処理位置に位置する外ガード43の少なくとも一部が含まれるように設定される。図8の例では、2つのガード判定領域R2が外ガード43の上端周縁の一部をそれぞれ含むように設定される。ガード判定領域R2に対応する参照画像M2としては、外ガード43のみがガード処理位置に位置する画像が採用される。
監視処理部92は上記と同様にしてガード判定領域R2と参照画像M2との比較により、外ガード43の位置を監視する。
図8の撮像画像には吐出判定領域R3も示されている。吐出判定領域R3は、第1ノズル30からの処理液の吐出状態の監視に用いられる領域である。吐出判定領域R3は、第1ノズル30からの液柱状の処理液を含む領域に設定される。図8の例では、吐出判定領域R3の上端が、ノズル処理位置に位置する第1ノズル30の下端よりも下側に位置しており、吐出判定領域R3の下端が、基板Wの上面における処理液の着液位置よりも上側に位置するように、吐出判定領域R3が設定される。また、吐出判定領域R3の横方向の幅は、液柱状の処理液の幅よりも広く設定される。
監視処理部92は吐出判定領域R3に基づいて第1ノズル30の吐出状態を監視する。吐出判定領域R3内の画素値は、第1ノズル30の吐出状態に応じて変化するので、監視処理部92は、吐出判定領域R3内の画素値に基づいて第1ノズル30の吐出状態を監視することができる。具体的な一例として、監視処理部92は吐出判定領域R3の画素値の総和を算出し、該総和が所定の範囲内であるときに、第1ノズル30から処理液が吐出されていると判定し、該総和が所定の範囲外であるときに、第1ノズル30から処理液が吐出されていないと判定する。所定の範囲は例えばシミュレーションまたは実験により予め設定されて、記憶部94に記憶される。
<不要反射光>
ところで、撮像領域内の各物体からの反射光(散乱光を含む)の強度が顕著に高くなる場合がある。このような場合、撮像画像において画素値が非常に高くなる高輝度領域が生じる。高輝度領域は撮像画像において全体的に生じる場合もあれば、局所的に生じる場合もある。例えば照明光の強度が高い場合には、撮像領域の全体からの反射光が高くなり得る。この場合、高輝度領域は撮像画像において全体的に生じる。また、撮像領域内の各物体の反射面の角度によっては、一部の物体からの正反射光がカメラ70の受光面に入射し得る。正反射光の強度は高いので、この場合、高輝度領域は撮像画像において局所的に生じ得る。
図7の例では、局所的な高輝度領域HR1が模式的に楕円で示されている。反射光の強度が高い顕著な例として、高輝度領域HR1において画素値が最大値となる、つまり画素値が飽和する場合もある。このように反射光の強度が高くなると、高輝度領域HR1における物体の形状が適切に認識できなくなり得る。このため、各判定領域に含まれる物体からの反射光が高くなるすぎると、物体の視認性が低下し、ひいては、監視精度が低下し得る。
例えば図7の撮像画像のピン判定領域R1において、反射光が高い高輝度領域HR1が含まれると、チャックピン26の位置の監視精度が低下し得る。このため、チャックピン26の位置を監視する際には、ピン判定領域R1内の高輝度領域HR1の輝度の低減が望まれる。つまり、高輝度領域HR1内の物体からの反射光を低減することが望まれる。
ガード判定領域R2および吐出判定領域R3の各々に高輝度領域が含まれる場合も同様である。つまり、ガード判定領域R2に高輝度領域が含まれる場合には、ガード部40の位置を監視する際に、ガード判定領域R2内の高輝度領域の輝度の低減が望まれる。同様に、吐出判定領域R3に高輝度領域が含まれる場合には、第1ノズル30からの吐出状態を監視する際に、吐出判定領域R3の輝度の低減が望まれる。つまり、該高輝度領域内の物体からの反射光を低減することが望まれる。
あるいは、処理液が撮像領域内の各物体に付着した場合、撮像画像において、処理液の液滴が含まれる。例えば図8の撮像画像において、第1ノズル30が処理液を吐出していると、回転中の基板Wの周縁から処理液の液滴が飛散する。このような処理液の一部はガード判定領域R2に含まれる。液滴が各判定領域に含まれると、液滴に起因して監視精度が低下し得る。例えば、ガード判定領域R2に液滴が含まれると、外ガード43が正常にガード処理位置で停止していたとしても、ガード判定領域R2と参照画像M2との類似度が低下するので、監視処理部92は、ガード部40に関する異常を誤検出し得る。このため、ガード部40の位置を監視する際には、液滴からの反射光を低減することも望まれる場合もある。
以上のように、撮像画像の各監視対象物に対応した不要反射光の低減が望まれる。不要反射光は、例えば、上述のように、高輝度の反射光および液滴からの反射光を含む。
<偏光制御部>
ところで、撮像領域内の各物体からの反射光の偏光状態は各物体の材質に依存する。このため、撮像領域からの反射光は物体に応じた種々の偏光状態を含む。種々の偏光状態を含んだ反射光は偏光フィルタ73を通じてカメラ70の受光面に入射する(図3も参照)。
反射光が偏光フィルタ73を透過すると、該反射光の強度は、自身の偏光状態と偏光フィルタ73の吸収軸の方向に応じた低減率で低減する。例えば、偏光方向が偏光フィルタ73の吸収軸と一致している反射光は、理想的には、偏光フィルタ73に吸収されて消失する。この場合、低減率は100%である。一方、偏光方向が吸収軸と直交する反射光は、理想的には、偏光フィルタ73をそのまま透過する。この場合、低減率は0%である。
各物体からの反射光の偏光状態は互いに異なるので、各物体からの反射光が偏光フィルタ73を透過すると、互いに異なる低減率で低減する。言い換えれば、各物体からの反射光は互いに異なる透過率で偏光フィルタ73を透過する。
フィルタ駆動部74が偏光フィルタ73を回転軸線Q2のまわりで回転させれば、各物体からの反射光の低減量が、偏光フィルタ73の回転位置に応じて変化する。このため、偏光フィルタ73の回転位置を調整することにより、各物体からの反射光の強度を調整することができる。
例えば、ピン判定領域R1に対応する物体からの不要反射光を低減させる回転位置θ1に、フィルタ駆動部74が偏光フィルタ73を回転させると、偏光フィルタ73は該不要反射光を低減させることができる。回転位置θ1は、例えば、該不要反射光の吸収軸に沿う偏光成分が最も高くなる位置であってもよい。この状態でカメラ70が撮像領域を撮像すると、ピン判定領域R1内の高輝度領域HR1の輝度を低減させることができるので、ピン判定領域R1には、高い視認性で(つまり、より明瞭に)チャックピン26が映る。言い換えれば、回転位置θ1は、ピン判定領域R1におけるチャックピン26の視認性を高めることが可能な回転位置であるともいえる。ピン判定領域R1におけるチャックピン26の視認性を高めることができるので、監視処理部92はより高い精度でチャックピン26の位置を監視することができる。
また、ガード判定領域R2に高輝度領域が含まれる場合には、ガード判定領域R2に対応する反射光が低減する回転位置に、フィルタ駆動部74が偏光フィルタ73を回転させてもよい。これにより、偏光フィルタ73は該反射光を低減させることができる。この状態でカメラ70が撮像領域を撮像すると、撮像画像のガード判定領域R2には、高い視認性でガード部40が映る。これによれば、監視処理部92は高い精度でガード部40の位置を監視することができる。
あるいは、ガード判定領域R2に高輝度領域が含まれず、ガード判定領域R2に処理液の液滴が含まれる場合、該液滴からの反射光を不要反射光として低減させてもよい。具体的には、処理液の液滴からの反射光を低減させる回転位置に、フィルタ駆動部74が偏光フィルタ73を回転させる。これにより、偏光フィルタ73は該反射光を低減させることができる。この状態でカメラ70が撮像領域を撮像すると、撮像画像のガード判定領域R2において処理液の液滴の像の濃度を薄くすることができる。処理液は透明であるので、処理液の液滴からの反射光を低減させることにより、液滴よりも撮像方向の後方に位置する物体の像の濃度が撮像画像のガード判定領域R2において濃くなる。このため、ガード判定領域R2と参照画像M2との比較において、液滴の影響を抑制することができ、監視処理部92はより高い精度でガード部40の位置を監視することができる。
処理液の液滴からの反射光の偏光状態は処理液の材質に依存するので、液処理工程における薬液処理、第1リンス処理および第2リンス処理において、それぞれ、偏光フィルタ73の回転位置を処理液の種類に応じて変更してもよい。つまり、薬液処理においてガード部40の位置を監視する場合には、偏光フィルタ73を薬液に応じた回転位置θ2に回転させ、第1リンス処理においてガード部40の位置を監視する場合には、偏光フィルタ73を第1リンス液に応じた回転位置θ3に回転させ、第2リンス処理においてガード部40の位置を監視する際には、偏光フィルタ73を第2リンス処理に応じた回転位置θ4に回転させる。
これによれば、偏光フィルタ73は、各処理において液滴からの反射光をより適切に低減させることができるので、ガード判定領域R2において液滴の像を薄くしつつ、その液滴よりも撮像方向の後方に位置する物体の像を濃くすることができる。このため、監視処理部92は液滴の影響を抑制して、より高い精度でガード部40の位置を監視することができる。
<具体的な監視処理の流れ>
図9は、監視処理の一例を概略的に示すフローチャートである。以下では、具体的な一例として保持搬入工程(ステップS1)においてチャックピン26の位置を監視する場合について述べる。
まず、フィルタ駆動部74は、チャックピン26に対応した不要反射光を低減させる回転位置に、偏光フィルタ73を回転させる(ステップS11:偏光調整工程)。ここでは、複数の監視対象物および複数の監視タイミングに対応した複数の回転位置が、シミュレーションまたは実験によって予め設定され、その回転位置を示す角度データが記憶部94に予め記憶されている。表1は、角度データの一例を概略的に示す表である。
Figure 2023116089000002
表1においては、監視対象物がチャックピン26である場合の回転位置として、ピン判定領域R1内の高輝度領域HR1の輝度を低減させるための回転位置θ1が予め設定される。また、表1においては、監視対象物がガード部40である場合、液処理工程における処理の種類に応じて回転位置が設定される。具体的には、薬液処理が行われるときの回転位置として、薬液の液滴からの反射光を低減させるための回転位置θ2が予め設定される。同様に、第1リンス液および第2リンス液に対応した回転位置として、それぞれ、第1リンス液および第2リンス液の液滴からの反射光を低減させるための回転位置θ3,θ4が予め設定される。
偏光制御部91は記憶部94から角度データを読み出し、監視対象物および監視タイミングに応じた回転位置を特定し、その回転位置を指示した制御信号をフィルタ駆動部74に出力する。ここでは、偏光制御部91は角度データから回転位置θ1を読み出し、回転位置θ1への回転を指示するための制御信号をフィルタ駆動部74に出力する。フィルタ駆動部74は該制御信号に基づいて偏光フィルタ73を回転位置θ1まで回転させる。
次に、照明部71が撮像領域に照明光を照射した状態で、カメラ70が撮像領域を撮像して撮像画像を生成し、該撮像画像を制御部9に出力する(ステップS12:撮像工程)。この撮像工程は、例えば、保持搬入工程において、処理制御部93が、チャックピン26を保持位置に移動させるための制御信号をチャック駆動部に出力した後に行われる。直前の偏光調整工程において、偏光フィルタ73の回転位置は回転位置θ1となっているので、高輝度領域HR1に対応する物体からの不要反射光は偏光フィルタ73で低減される。よって、撮像画像において高輝度領域HR1の輝度は小さく、ピン判定領域R1内のチャックピン26の視認性は高い。
次に、監視処理部92は、偏光調整工程後の撮像工程において生成された撮像画像に基づいて監視対象物の状態を監視する(ステップS13:監視工程)。例えば上述のように、監視処理部92は撮像画像のピン判定領域R1と参照画像M1との比較に基づいて、チャックピン26の位置を監視する。具体的には、監視処理部92はピン判定領域R1と参照画像M1との類似度がピンしきい値以上であるときに、チャックピン26の位置は正常であると判定し、該類似度がピンしきい値未満であるときに、チャックピン26に関して異常が生じていると判定する。
監視処理部92は、監視対象物(ここではチャックピン26)に関して異常が生じていると判定したときには、制御部9は基板Wの処理を中断してもよく、あるいは、不図示のディスプレイ等の報知部に異常を報知させてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、偏光フィルタ73が設けられており、フィルタ駆動部74は、監視対象物に対応した不要反射光を低減できる回転位置に偏光フィルタ73を回転させる。このため、カメラ70の受光面に入射する不要反射光を低減させることができ、撮像画像において不要反射光の影響を低減することができる。したがって、監視処理部92は撮像画像に基づいて、より高い精度で監視対象物を監視することができる。
しかも上述の具体例では、偏光制御部91は記憶部94から角度データを読み出し、角度データによって規定された回転位置をフィルタ駆動部74に指示する。フィルタ駆動部74は、角度データに基づいた回転位置に偏光フィルタ73を回転させる。このように予め設定された回転位置を採用する場合には、より簡易な処理で回転位置を決定することができる。
なお、上述の例では、角度データにおいて、ピン判定領域R1内の不要反射光を低減させる回転位置θ1、および、ガード判定領域R2内の不要反射光を低減させる回転位置θ2~θ4が設定されている。しかしながら、必ずしもピン判定領域R1およびガード判定領域R2に限らない。例えば、吐出判定領域R3についても同様である。例えば、吐出判定領域R3内の基板Wからの反射光を偏光フィルタ73で低減できれば、基板Wからの不要反射光を効果的に低減する回転位置を設定してもよい。要するに、監視対象物としての第1監視対象物の監視に用いられる撮像画像の第1判定領域内の不要反射光を低減させる第1回転位置、および、監視対象物としての第2監視対象物の監視に用いられる撮像画像の第2判定領域内の不要反射光を低減させる第2回転位置が設定されればよい。
そして、第1監視対象物の状態を監視する際には、フィルタ駆動部74が偏光フィルタ73を第1回転位置に回転させた状態でカメラ70が撮像領域を撮像し、監視処理部92が該撮像画像の第1判定領域に基づいて第1監視対象物を監視すればよい。同様に、第2監視対象物の状態を監視する際には、フィルタ駆動部74が偏光フィルタ73を第2回転位置に回転させた状態でカメラ70が撮像領域を撮像し、監視処理部92が該撮像画像の第2判定領域に基づいて第2監視対象物を監視すればよい。
これによれば、偏光フィルタ73は監視対象物に対応した判定領域内の不要反射光を、監視対象物に応じて適切に低減させることができる。このため、監視処理部92は不要反射光を低減した判定領域に基づいて監視対象物の状態を監視できる。よって、監視処理部92はより高い精度で監視対象物の状態を監視できる。
また、上述の例では、角度データにおいて、ガード判定領域R2内の処理液の種類に応じた回転位置θ2~θ4が設定されている。これは、ガード判定領域R2に含まれる処理液の種類が監視タイミングに応じて相違するからである。しかしながら、そのような物体は処理液に限らない。要するに、不要反射光の要因となる物体が監視タイミングによって変化する場合には、次のように回転位置が設定されればよい。すなわち、撮像領域内の第1物体からの不要反射光を低減させる第1回転位置、および、撮像領域内の第1物体とは異なる第2物体からの不要反射光を低減させる第2回転位置が設定されてもよい。
そして、撮像領域(より具体的には判定領域に相当する領域)に第1物体が存在するときには、フィルタ駆動部74が偏光フィルタ73を第1回転位置に回転させた状態でカメラ70が撮像領域を撮像して撮像画像を生成し、監視処理部92が該撮像画像に基づいて監視対象物の状態を監視する。同様に、撮像領域に第2物体が存在するときには、フィルタ駆動部74が偏光フィルタ73を第2回転位置に回転させた状態でカメラ70が撮像領域を撮像して撮像画像を生成し、監視処理部92が該撮像画像に基づいて、監視対象物の状態を監視する。
これによれば、偏光フィルタ73は撮像領域内に存在する物体に応じた不要反射光を低減させることができる。このため、監視処理部92は不要反射光の影響を低減した撮像画像に基づいて、監視対象物の状態を監視することができる。よって、監視処理部92はより高い精度で監視対象物の状態を監視できる。
<回転位置の決定方法>
上述の例では、偏光制御部91は、予め設定された角度データに基づいて回転位置を決定したが、必ずしもこれに限らない。偏光制御部91は撮像画像に基づいて偏光フィルタ73の回転位置を決定してもよい。具体的には、フィルタ駆動部74が偏光フィルタ73の回転位置を順次に変更しつつ、カメラ70がその都度、撮像領域を撮像することで、複数の撮像画像を生成し、偏光制御部91が該複数の撮像画像に基づいて偏光フィルタ73の回転位置を決定する。以下、より具体的な一例について説明する。
図10は、偏光調整工程の具体的な一例を示すフローチャートである。まず、偏光制御部91はフィルタ駆動部74に制御信号を出力し、フィルタ駆動部74に偏光フィルタ73を回転位置θ[1]まで回転させる(ステップS21)。ここで、回転位置θ[n](n=1,2,・・・,N)は例えば360度をN分割したときの回転位置である。
次に、カメラ70が撮像領域を撮像して撮像画像を生成し、制御部9に出力する(ステップS22)。これにより、回転位置θ[1]に対応した撮像画像が得られる。
次に、偏光制御部91は該撮像画像に基づいて、不要反射光の強度に関する指標を算出する(ステップS23)。該指標は例えばコントラストである。図7の例に即して説明すると、ピン判定領域R1の全体に高輝度領域HR1が含まれている場合、ピン判定領域R1のコントラストは低くなる。高輝度領域HR1の輝度が低下すると、ピン判定領域R1内の物体が明瞭になるので、コントラストは高くなる。逆に言えば、コントラストが高い場合には、高輝度領域HR1の輝度が低く、ピン判定領域R1内の物体が明瞭であり、コントラストが低い場合には、高輝度領域HR1の輝度が高く、物体の視認性が低い、と考えることができる。つまり、コントラストは不要反射光の強度を示すといえる。そこで、偏光制御部91は該指標としてピン判定領域R1のコントラストを算出する。
また、ピン判定領域R1の全体に高輝度領域HR1が含まれている場合、高輝度領域HR1の輝度が高いほど物体の視認性が低くなるので、ピン判定領域R1内の輪郭線の数は少なくなる。高輝度領域HR1の輝度が低下すると、ピン判定領域R1内の物体が明瞭になるので、輪郭線の数は多くなる。逆に言えば、輪郭線数が多い場合には、高輝度領域HR1の輝度が低く、ピン判定領域R1内の物体が明瞭であり、輪郭線数が少ない場合には、高輝度領域HR1の輝度が高く、物体の視認性が低い、と考えることができる。つまり、輪郭線数は不要反射光の強度を示すといえる。そこで、偏光制御部91は該指標としてピン判定領域R1内の輪郭線数を算出してもよい。具体的には、偏光制御部91はピン判定領域R1に対してキャニー法などのエッジ検出処理を行ってエッジ画像を生成し、該エッジ画像において輪郭線追跡を行って輪郭線をラベリング処理し、ラベリングされた輪郭線の数を輪郭線数として算出する。
次に、偏光制御部91は、算出した指標が所定のしきい値以上であるか否かを判定する(ステップS24)。しきい値は例えばシミュレーションまたは実験により予め設定され、記憶部94に予め記憶される。
指標がしきい値未満であるときには、撮像画像のピン判定領域R1において不要反射光の影響が未だ大きいので、偏光制御部91はステップS21にて、フィルタ駆動部74に偏光フィルタ73を回転位置θ[2]まで回転させる。回転位置θ[2]は例えば回転位置θ[1]に対して所定角度だけ回転させた位置である。そして、偏光制御部91は再びステップS22からステップS24をこの順に実行する。
ステップS21からステップS23を繰り返すことにより、偏光フィルタ73の回転位置を所定角度だけ順次に回転させつつ、その各々の回転位置θ[n]に対応した撮像画像を得ることができ、さらに、各撮像画像の指標を求めることができる。つまり、回転位置θ[n]ごとに指標を求めることができる。
そして、撮像画像の指標が所定のしきい値未満であるときには、撮像画像のピン判定領域R1において不要反射光の影響を十分に低減できているので、偏光制御部91は偏光フィルタ73の回転位置を最新のステップS21にて決定した回転位置に決定する(ステップS25)。
以上のように、上述の動作によれば、偏光制御部91は偏光フィルタ73を順次に回転させ、その各々の回転位置θ[n]に対応した撮像画像の指標に基づいて、偏光フィルタ73の回転位置を決定する。このため、作業員は予め偏光フィルタ73の回転位置を決定する必要がなく、作業員の負担を低減させることができる。
なお、図10の例では、指標がしきい値以上になった時点で、偏光フィルタ73の回転位置を決定しているものの、必ずしもこれに限らない。一旦、全ての回転位置θ[1],・・・,θ[N]に対応する指標を求め、これらの指標を比較して回転位置を決定してもよい。例えば偏光制御部91は指標が最も高くなるように、回転位置に決定してもよい。
<照明部>
図11は、処理ユニット1の別実施例の構成を概略的に示す図である。以下では、図11の処理ユニット1を処理ユニット1Aと呼ぶ。処理ユニット1Aは処理ユニット1と比較して、照明部71の構成が相違している。
処理ユニット1Aにおいては、照明部71は処理ユニット1の照明部71と比べて、より回転軸線CXに近い位置に設けられている。図3の例では、処理ユニット1の照明部71の径方向位置はガード部40の最外周よりも外側となっているのに対して、図11の例では、処理ユニット1Aの照明部71の径方向位置はガード部40の最外周よりも内側となっている。この処理ユニット1Aにおいて、カメラ70は撮像領域に対して照明部71よりも径方向外側に設けられる。
また、図11の例では、処理ユニット1Aの照明部71は複数の単位照明部711を含んでいる。各単位照明部711は例えば発光ダイオードなどの光源を有する。複数の単位照明部711は、図11に例示されるように、ファンフィルタユニット14よりも径方向外側に位置していてもよい。これにより、照明部71はファンフィルタユニット14からの気流の流れを乱しにくい。複数の単位照明部711は回転軸線CXのまわりで周方向に沿って並んで設けられてもよい。複数の単位照明部711は周方向において等間隔に設けられてもよい。
処理ユニット1Aにおいては、各単位照明部711および監視対象物を結ぶ仮想線L1と、カメラ70および監視対象物を結ぶ仮想線L2とがなす角度を大きくすることができる。
さて、物体から偏光フィルタ73に入射する反射光の偏光状態は、光源の位置にも依存することが知られている。例えば、光源および物体を結ぶ仮想線(図11では仮想線L1)と、物体およびカメラ70を結ぶ仮想線(図11では仮想線L2)とがなす角度が90度に近くなると、反射光(散乱光を含む)の偏光状態が直線偏光に近くなるので、偏光フィルタ73による反射光の低減効果を高めることができる。
処理ユニット1Aによれば、仮想線L1と仮想線L2とがなす角度を90度に近づけることができるので、偏光フィルタ73による不要反射光の低減効果を高めることができる。
処理ユニット1Aにおける監視処理の一例は図9のフローチャートと同様である。この場合、照明部71は複数の単位照明部711の全てから照明光を照射してもよい。
<単位照明部>
その一方で、制御部9は、監視対象物の監視の際に、複数の単位照明部711のうち監視対象物に応じた単位照明部711に照明光を照射させてもよい。より具体的には、制御部9は、複数の単位照明部711のうち反射光の低減効果が高くなる単位照明部711に照明光を照射させてもよい。
図12は、別実施例にかかる処理ユニット1Aの制御部9の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。制御部9は照明制御部95をさらに含んでいる。照明制御部95は複数の単位照明部711を互いに独立して制御することができる。照明制御部95は後に説明するように、監視対象物に応じて単位照明部711のオン/オフを切り替える。つまり、複数の単位照明部711のうち照射光を照射する単位照明部711を、監視対象物に応じて異ならせる。
図13は、別実施例にかかる監視処理の一例を示すフローチャートである。まず、照明制御部95は、監視対象物に応じた単位照明部711に照明光を照射させる(ステップS31:照明工程)。ここでは、監視対象物に対応した単位照明部711がシミュレーションまたは実験によって予め設定され、その単位照明部711を示す照明データが記憶部94に予め記憶されている。表2は、照明データの一例を概略的に示す表である。
Figure 2023116089000003
表2においては、監視対象物がチャックピン26であるときには、チャックピン26ごとに単位照明部711が設定されている。具体的には、チャックピン26のうちチャックピン26a~26dにそれぞれ対応して単位照明部711a~711dが予め設定されている。また、表2においては、監視対象物がガード部40であるときには、単位照明部711のうち単位照明部711eが設定されている。なお、ガード待機位置およびガード処理位置においてガード判定領域R2の位置が異なる場合には、各位置に対応した単位照明部711が設定されてもよい。
単位照明部711は次のように予め設定されてもよい。すなわち、例えば、単位照明部711および監視対象物を結ぶ仮想線と、監視対象物およびカメラ70を結ぶ仮想線とがなす角度が90度に近くなるように、監視対象物に対応した単位照明部711が設定されてもよい。
あるいは、作業員は撮像画像を視認して単位照明部711を予め設定してもよい。より具体的には、照明光を照射する単位照明部711を順次に変更しつつ、各照明態様において、偏光フィルタ73を回転軸線Q2のまわりで回転させたときの複数の撮像画像を作業員が視認し、監視対象物の監視に適切な単位照明部711および偏光フィルタ73の回転位置を設定してもよい。つまり、作業員は実際の撮像画像を視認し、不要反射光を適切に低減できる単位照明部711および偏光フィルタ73の回転位置を不図示のユーザインターフェースを通じて設定してもよい。
なお、表2の例では、監視対象物に対応して一つの単位照明部711が設定されているものの、複数の単位照明部711が設定されても構わない。
照明制御部95は記憶部94から角度データを読み出し、監視対象物に応じた単位照明部711に制御信号を出力する。単位照明部711は制御信号に基づいて照明光を照射する。照明光は撮像領域に照射される。
次に、偏光制御部91はフィルタ駆動部74に制御信号を出力し、フィルタ駆動部74に偏光フィルタ73を回転させる(ステップS32:偏光調整工程)。例えば、偏光制御部91は記憶部94から角度データを読み出し、角度データに含まれた回転位置への回転をフィルタ駆動部74に指示するための制御信号を出力する。フィルタ駆動部74は該制御信号に基づいて偏光フィルタ73を該回転位置まで回転させる。
次に、カメラ70が撮像領域を撮像して撮像画像を生成し、該撮像画像を制御部9に出力する(ステップS33:撮像工程)。この撮像工程においては、不要反射光を効果的に低減できる単位照明部711が照明光を照射し、かつ、偏光フィルタ73の回転位置が不要反射光を低減できる位置となっているので、不要反射光の影響が小さい撮像画像を得ることができる。
次に、監視処理部92が撮像画像に基づいて監視対象物の状態を監視する(ステップS34:監視工程)。監視工程はステップS13の監視工程と同様である。
上述の動作によれば、複数の単位照明部711のうち不要反射光の低減効果が高くなる位置に配された単位照明部711が照明光を照射する。このため、撮像画像における不要反射光の影響をより低減することができ、監視処理部92はより高い精度で監視対象物の状態を監視することができる。
<第2の実施の形態>
図14は、第2の実施の形態にかかる基板処理装置100Aの構成の一例を概略的に示す図である。基板処理装置100Aは、複数の基板Wを一括して処理するバッチ式の処理装置である。基板処理装置100Aは処理ユニット1Bを含む。なお、図示を省略するものの、基板処理装置100Aは、複数の基板Wを収容したキャリアを搬出入するロードポート、および、該ロードポートと処理ユニット1Bとの間で複数の基板Wを搬送する基板搬送部(不図示)などの諸構成を含んでいる。また、基板処理装置100Aは複数の処理ユニット1Bを含んでいてもよい。
処理ユニット1Bは、処理槽15Bと、リフタ20Bと、給液部30Bと、排液部40Bと、カメラ70Bと、照明部71Bと、偏光フィルタ73Bと、フィルタ駆動部74Bとを含む。
図14の例では、チャンバー10Bも設けられている。図14の例では、チャンバー10Bは、鉛直上方に開口する箱状の形状を有している。チャンバー10Bの上端には、開閉可能な蓋が設けられてもよい。
処理槽15Bは、チャンバー10B内に設けられており、鉛直上方に開口する箱状の形状を有している。処理槽15Bは処理液を貯留する。
給液部30Bは処理液を処理槽15Bに供給する。図14の例では、給液部30Bは、ノズル31Bと、給液管32Bと、バルブ33Bとを含む。ノズル31Bは処理槽15B内の下側に設けられている。給液管32Bの下流端はノズル31Bに接続され、給液管32Bの上流端は処理液供給源34Bに接続される。処理液供給源34Bは、処理液を貯留するタンク(不図示)を有する。
バルブ33Bは給液管32Bに設けられている。バルブ33Bが開くと、処理液が処理液供給源34Bから給液管32Bを通じてノズル31Bに供給され、ノズル31Bの吐出口から処理槽15Bに吐出される。バルブ33Bが閉じることにより、処理槽15Bへの処理液の供給が終了する。
リフタ20B(基板保持部に相当)は基板Wを保持し、保持した基板Wを昇降させる。リフタ20Bは複数の基板Wを保持することができる。例えば、リフタ20Bは、複数の基板Wをその厚み方向において互いに間隔を空けて並べた状態で、複数の基板Wを保持する。図14の例では、リフタ20Bは、連結板21Bと、複数の支持部材22Bとを含む。連結板21Bはその厚み方向が水平方向に沿う姿勢で設けられている。複数の支持部材22Bは、連結板21Bの厚み方向に沿って延在する長尺形状を有し、その一端が連結板21Bに連結される。各支持部材22Bには、複数の基板Wがそれぞれ挿入される複数の溝(不図示)が形成される。基板Wが支持部材22Bの溝に挿入されることで、支持部材22Bは起立姿勢で基板Wを支持する。
リフタ20Bは、不図示の昇降機構を有し、複数の基板Wを処理槽15Bの内部の処理位置と、処理槽15Bよりも鉛直上方の引き上げ位置との間で昇降させる。昇降機構は例えばボールねじ機構およびモータを有し、連結板21Bを昇降させる。これにより、支持部材22Bによって支持された複数の基板Wも昇降する。リフタ20Bが複数の基板Wを処理位置に下降させることで、複数の基板Wを処理液に浸漬させることができる。
リフタ20Bは引き上げ位置において、不図示の基板搬送部と複数の基板Wの受け渡しを行う。具体的な一例として、基板搬送部がロードポートから未処理の複数の基板Wを引き上げ位置へ搬送し、該引き上げ位置において、複数の基板Wをリフタ20Bに渡す。リフタ20Bが複数の基板Wを処理位置に下降させることにより、複数の基板Wが処理液に浸漬し、処理液に応じた処理が複数の基板Wに対して行われる。リフタ20Bが処理済みの複数の基板Wを引き上げ位置に上昇させると、基板搬送部がリフタ20Bから複数の基板Wを受け取り、次の処理ユニット1Bもしくはロードポートに搬送する。
排液部40Bは処理槽15Bから処理液を外部に排出する。排液部40Bは排液管41Bと、バルブ42Bとを含む。排液管41Bの上流端は処理槽15Bの例えば底部に接続されており、排液管41Bの下流端は外部に接続されている。バルブ42Bは排液管41Bに設けられている。バルブ42Bが開くと、処理液が処理槽15Bから排液管41Bを通じて外部に供給される。バルブ42Bが閉じると、処理液の排出が終了する。
カメラ70Bは処理槽15Bよりも鉛直上方に設けられており、処理槽15Bの内部(具体的には底部)を含む撮像領域を撮像する。カメラ70Bの構成はカメラ70と同様である。図14の例では、カメラ70Bはチャンバー10Bよりも上方に設けられる。図14の例では、カメラ70Bは処理槽15Bの真上に設けられており、カメラ70Bは、その撮像方向が鉛直下方に沿うように設けられている。なお、カメラ70Bの撮像方向は鉛直下方に限らず、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。つまり、カメラ70Bの撮像方向は斜め下方に沿っていてもよい。
照明部71Bは処理槽15Bよりも鉛直上方に設けられており、カメラ70Bの撮像領域に照明光を照射する。図14の例では、照明部71Bの照明方向は斜め下方に沿っている。照明部71Bの構成は照明部71と同様である。
偏光フィルタ73Bはカメラ70Bと撮像領域との間に設けられている。偏光フィルタ73Bは偏光フィルタ73と同様である。
フィルタ駆動部74Bは、偏光フィルタ73Bをその光軸に沿う回転軸線Q3まわりで回転させる。これにより、偏光フィルタ73Bの吸収軸が回転軸線Q3のまわりで回転する。図14の例では、回転軸線Q3はカメラ70Bの撮像方向に沿う方向でもある。フィルタ駆動部74Bの構成はフィルタ駆動部74と同様である。
制御部9は第1の実施の形態と同様である。すなわち、制御部9は偏光制御部91、監視処理部92および処理制御部93を含んでいる。偏光制御部91はフィルタ駆動部74を制御する。監視処理部92はカメラ70からの撮像画像に基づいて監視対象物の状態を監視する。処理制御部93は処理ユニット1Bおよび基板搬送部を制御して、基板Wに対する処理を基板処理装置100Aに行わせる。
このような処理ユニット1Bにおいても、制御部9は、カメラ70Bからの撮像画像に基づいて、チャンバー10B内の各種構成を監視対象物として監視することができる。具体的な一例として、監視対象物は処理槽15Bの底部を含む。この処理槽15Bの底部には、基板Wの破片が残留することがある。すなわち、リフタ20Bによって保持された複数の基板Wのいずれかに欠け(つまり、割れ)が生じると、その破片が処理槽15Bの底部に落下する。
ここでは、リフタ20Bが基板Wを処理槽15Bから引き上げ、基板Wを不図示の基板搬送部に渡した後に、カメラ70Bが撮像領域を撮像する。制御部9は撮像画像に基づいて、処理槽15Bの底部における基板Wの破片の有無を判定する。
図15は、撮像画像の一例を概略的に示す図である。図15の撮像画像には、処理槽15Bの内部が含まれており、基板Wの破片Wa1が含まれている。
ところで、処理槽15Bに処理液が貯留された貯留状態では、実際には、撮像画像において処理槽15Bの底部の視認性は低い。なぜなら、処理槽15Bに貯留された処理液の液面で照明光が反射するからである。図15の例では、処理液の液面で反射した高輝度領域HR2が模式的に破線で示されている。図15の例では、高輝度領域HR2に破片Wa1が含まれているので、実際には、破片Wa1の視認性は低く、破片Wa1は不明瞭となる。
一方、処理槽15Bに処理液が貯留されてない空状態でも、処理槽15Bの内部からの反射によって、撮像画像に高輝度領域が形成される場合もある。このような高輝度領域においては、破片Wa1の視認性は低く、破片Wa1は不明瞭となる。
そこで、偏光制御部91はフィルタ駆動部74に制御信号を出力し、偏光フィルタ73によってこれらの不要反射光を低減させる。貯留状態での液面からの反射光の偏光状態は空状態での処理槽15Bの内部からの反射光の偏光状態と相違するので、偏光制御部91は各状態に応じた回転位置でフィルタ駆動部74を制御する。例えば、処理槽15Bの状態に応じた回転位置が予め設定され、該回転位置を示す角度データが記憶部94に予め記憶される。
処理槽15Bの底部に対する監視処理の一例は図9のフローチャートと同様である。すなわち、偏光調整工程(ステップS11)において、フィルタ駆動部74は、不要反射光に基づいて偏光フィルタ73を回転させて、偏光フィルタ73で不要反射光を低減させる。具体的な一例として、処理槽15Bの状態に応じた回転位置が、シミュレーションまたは実験によって予め設定され、その回転位置を示す角度データが記憶部94に予め記憶されている。表3は、角度データの一例を概略的に示す表である。
Figure 2023116089000004
表3においては、処理槽15Bに処理液が貯留されたときの回転位置として、処理液の液面からの不要反射光を低減させる回転位置θ10が予め設定される。また、表3においては、処理槽15Bが空であるときの回転位置として、処理槽15Bの内部からの不要反射光を低減させる回転位置θ11が予め設定される。
偏光制御部91は記憶部94から角度データを読み出す。偏光制御部91は、処理槽15Bに処理液が貯留されているときには、貯留状態に応じた回転位置θ10を角度データから特定し、回転位置θ10への回転を指示する制御信号をフィルタ駆動部74に出力する。一方で、処理槽15Bに処理液が貯留されていないときには、偏光制御部91は空状態に応じた回転位置θ11を角度データから特定し、回転位置θ11への回転を指示する制御信号をフィルタ駆動部74に出力する。フィルタ駆動部74は制御信号に基づいて偏光フィルタ73を回転させる。
なお、偏光制御部91は必ずしも記憶部94の角度データに基づいて回転位置を決定する必要はなく、第1の実施の形態と同様に、偏光フィルタ73を順次に回転させたときの複数の撮像画像に基づいて偏光フィルタ73の回転位置を決定してもよい。
次に撮像工程(ステップS12)において、カメラ70Bが撮像領域を撮像して撮像画像を生成し、撮像画像を制御部9に出力する。
次に監視工程(ステップS13)において、監視処理部92は、撮像画像に基づいて処理槽15Bの内部の基板Wの破片Wa1の有無を判定する。具体的な一例として、処理槽15Bの監視用の参照画像M4が予め記憶部94に記憶される。参照画像M4は、破片Wa1が残留していない状態での処理槽15Bを含む画像であり、例えば、処理槽15Bが空状態であるときの画像である。参照画像M4は、例えば、破片Wa1が残留していない状態でカメラ70が撮像領域を撮像して生成した撮像画像に基づいて予め生成される。参照画像M4は撮像画像と同じ領域の画像である。
監視処理部92は撮像画像と参照画像M4との比較により、処理槽15Bの内部の状態を監視する。例えば、まず、監視処理部92は撮像画像と参照画像M4との類似度を算出する。撮像画像と参照画像M4との類似度が高ければ、基板Wの破片Wa1が残留していないと考えられる。
そこで、監視処理部92は該類似度と破片しきい値との比較により、基板Wの破片Wa1の有無を判定する。破片しきい値は例えばシミュレーションまたは実験により予め設定され、記憶部94に記憶される。監視処理部92は、類似度が破片しきい値以上であるときに、破片Wa1が残留していないと判定し、類似度が破片しきい値未満であるときに、破片Wa1が残留していると判定する。
以上のように、偏光調整工程において、偏光フィルタ73は処理槽15Bの状態に応じた回転位置で停止する。言い換えれば、偏光フィルタ73は、撮像領域内の各物体からの不要反射光に応じた回転位置で停止する。具体的には、偏光フィルタ73は、処理槽15Bに処理液が貯留されたときには、処理液の液面からの不要反射光に応じた回転位置θ10で停止し、処理液が貯留されていないときには、処理槽15Bの内部からの不要反射光に応じた回転位置θ10で停止する。このため、偏光フィルタ73は各状態に応じて適切に不要反射光を低減させることができる。
したがって、撮像画像における不要反射光の影響を低減させることができ、処理槽15Bの内部を明瞭化させることができる。したがって、監視処理部92はより高い精度で処理槽15Bの内部を監視することができる。より具体的に説明すると、撮像画像と参照画像M4との類似度において不要反射光の影響を低減させることができるので、該類似度と破片しきい値との比較においても、不要反射光の影響は小さい。よって、監視処理部92は高い精度で破片Wa1の有無を判定することができる。
なお、第1の実施の形態と同様に、照明部71は複数の単位照明部711を含んでいてもよく、制御部9は照明制御部95を含んでいてもよい。
また、上述の例では、監視処理部92は処理槽15Bにおける基板Wの破片Wa1の有無を判定しているものの、処理槽15B内の任意の異常の有無を判定してもよい。
以上のように、基板処理装置100,100Aおよび監視方法は詳細に説明されたが、上記の説明は、全ての局面において、例示であって、これらがそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。上記各実施形態および各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせたり、省略したりすることができる。
10,10B チャンバー
100,100A 基板処理装置
20 基板保持部
20B 基板保持部(リフタ)
26 チャックピン
30 ノズル(第1ノズル)
60 ノズル(第2ノズル)
68 ノズル(第3ノズル)
41 ガード(内ガード)
42 ガード(中ガード)
43 ガード(外ガード)
70,70B カメラ
71,71B 照明部
711,711a~711e 単位照明部
73,73B 偏光フィルタ
74,74B フィルタ駆動部
9 制御部
94 記憶部
S11 偏光調整工程(ステップ)
S12 撮像工程(ステップ)
S13 監視工程(ステップ)
W 基板

Claims (9)

  1. チャンバーと、
    基板を保持する基板保持部と、
    前記チャンバー内の監視対象物を含む撮像領域に照明光を照射する照明部と、
    前記撮像領域からの光の偏光状態に応じて前記光を透過させる偏光フィルタと、
    前記監視対象物に応じた回転位置に前記偏光フィルタを回転させて、前記監視対象物に応じた不要反射光を前記偏光フィルタで低減させるフィルタ駆動部と、
    前記偏光フィルタを通じて前記撮像領域を撮像して、撮像画像データを生成するカメラと、
    前記フィルタ駆動部を制御し、かつ、前記カメラによって生成された前記撮像画像データに基づいて前記監視対象物を監視する制御部と
    を備える、基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記監視対象物に対応した前記偏光フィルタの回転位置を示す角度データを予め記憶する記憶部を備え、
    前記フィルタ駆動部は前記角度データに基づいて、前記監視対象物に応じた前記回転位置に前記偏光フィルタを回転させる、基板処理装置。
  3. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記制御部は、前記フィルタ駆動部が前記偏光フィルタを順次に回転させつつ、前記カメラが前記撮像領域を撮像して生成した複数の撮像画像データに基づいて、前記偏光フィルタの前記回転位置を決定する、基板処理装置。
  4. 請求項3に記載の基板処理装置であって、
    前記制御部は、前記複数の撮像画像データのコントラストまたは前記複数の撮像画像データ内の輪郭線数に基づいて、前記回転位置を決定する、基板処理装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の基板処理装置であって、
    前記フィルタ駆動部は、前記監視対象物としての第1監視対象物の監視に用いられる前記撮像画像データの第1判定領域内の前記不要反射光を低減させる第1回転位置に前記偏光フィルタを回転させ、
    前記制御部は、前記偏光フィルタが前記第1回転位置に位置したときの前記撮像画像データの前記第1判定領域に基づいて、前記第1監視対象物を監視し、
    前記フィルタ駆動部は、前記監視対象物としての第2監視対象物の監視に用いられる前記撮像画像データの第2判定領域内の前記不要反射光を低減させる第2回転位置に前記偏光フィルタを回転させ、
    前記制御部は、前記偏光フィルタが前記第2回転位置に位置したときの前記撮像画像データの前記第2判定領域に基づいて、前記第2監視対象物を監視する、基板処理装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の基板処理装置であって、
    前記フィルタ駆動部は、前記撮像領域内に第1物体が存在するときには、前記第1物体からの前記不要反射光を低減させる第1回転位置に前記偏光フィルタを回転させ、
    前記制御部は、前記偏光フィルタが前記第1回転位置に位置し、かつ、前記撮像領域に前記第1物体が存在するときの前記撮像画像データに基づいて前記監視対象物を監視し、
    前記フィルタ駆動部は、前記撮像領域内に第2物体が存在するときには、前記第2物体からの前記不要反射光を低減させる第2回転位置に前記偏光フィルタを回転させ、
    前記制御部は、前記偏光フィルタが前記第2回転位置に位置し、かつ、前記撮像領域に前記第2物体が存在するときの前記撮像画像データに基づいて、前記監視対象物を監視する、基板処理装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の基板処理装置であって、
    前記照明部は、前記撮像領域に対して鉛直上方に設けられ、
    前記カメラは、平面視において、前記撮像領域に対して前記照明部よりも外側に設けられ、前記撮像領域を斜め下方に撮像する、基板処理装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の基板処理装置であって、
    前記照明部は複数の単位照明部を含んでおり、前記複数の単位照明部のうち前記照明光を照射させる単位照明部を、前記偏光フィルタによる前記不要反射光の低減効果が高まるように前記監視対象物に応じて切り替える、基板処理装置。
  9. 基板を保持する基板保持部を収容するチャンバー内の監視対象物を含む撮像領域と、カメラとの間に設けられ、前記撮像領域からの光の偏光状態に応じて前記光を透過させる偏光フィルタを回転させて、前記監視対象物に応じた不要反射光を前記偏光フィルタで低減させる偏光調整工程と、
    照明部が前記撮像領域に照明光を照射した状態で、前記カメラが前記偏光フィルタを通じて前記撮像領域を撮像して、撮像画像データを生成する撮像工程と、
    前記カメラによって生成された前記撮像画像データに基づいて前記監視対象物を監視する監視工程と
    を備える、監視方法。
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