JP2023114109A - こて塗り用不定形耐火物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 稼働時の雰囲気が酸化雰囲気の場合でも簡単に酸化されず、施工厚みが厚い場合でもだれ落ちしないこて塗り用不定形耐火物を提供すること。【解決手段】 こて塗り用不定形耐火物は、耐火原料と結合材とを主成分として含み、セルロースナノファイバーを副成分として含む。【選択図】 なし

Description

本開示は、窯炉の補修等に使用されるこて塗り用不定形耐火物に関する。
高炉溶銑樋、製鋼取鍋、タンディッシュ等の窯炉の損傷部位の補修等には、施工枠が不要なこて塗り用不定形耐火物が使用される。この場合、水等を加えて混練した練土状のこて塗り用不定形耐火物(補修材)を損傷部位に塗り付ける。こて塗り用不定形耐火物は、塗り付け後、だれ落ちることがない「保形性」が求められる。また、こて塗り用不定形耐火物は、こてで伸ばすことによって表面が容易に仕上がる「こて伸び性」や、こてを離す際にこてに付着し難い「こて離れ性」等のこて塗り作業性が求められる。こて塗り用不定形耐火物は、保形性やこて塗り作業性のための副成分として、一般にベントナイト等の耐火粘土が添加される。
耐火粘土は、アルカリ成分やシリカ成分を多く含むため、こて塗り用不定形耐火物の耐食性、耐熱性を低下させ、さらに、窯炉の稼働、昇温に伴い、焼結を助長するため、こて塗り用不定形耐火物の耐スポーリング性を低下させることが知られている。そこで、特許文献1、特許文献2は、耐火粘土を含まないこて塗り用不定形耐火物を開示する。
特開2016-172647号公報 特開昭61-4791号公報
しかし、特許文献1のこて塗り用不定形耐火物は、稼働時の雰囲気が酸化雰囲気の場合、含まれるカーボンブラックが簡単に酸化されるため、施工箇所が非酸化雰囲気での稼働箇所に限定される。また、特許文献2のこて塗り用不定形耐火物は、施工厚みが厚い場合はだれ落ちしやすいため、用途が施工厚みが薄い場合に限定される。
本開示の態様は上記実状を鑑みてなされたものであり、稼働時の雰囲気が酸化雰囲気の場合でも簡単に酸化されず、施工厚みが厚い場合でもだれ落ちしないこて塗り用不定形耐火物を提供することを目的とする。
(1)本開示の一の態様は、
耐火原料と結合材とを主成分として含み、
セルロースナノファイバーを副成分として含むことを特徴とするこて塗り用不定形耐火物に関する。
本開示の一の態様のこて塗り用不定形耐火物は、セルロースナノファイバーを副成分として含むことにより、高い増粘性とチキソトロピー性が付与され、保形性とこて塗り作業性が向上し、施工厚みが厚い場合でもだれ落ちしにくい。また、カーボンブラックを使用しないため、稼働時の雰囲気が酸化雰囲気の場合でも簡単に酸化されず、稼働時の雰囲気を選ばない。
(2)本開示の一の態様では、
前記セルロースナノファイバーの固形分含有量が、前記耐火原料と前記結合材の固形分との合計質量に対して外掛けで0.01~0.3質量%であることが好ましい。
これにより、不定形耐火物に求められる耐食性と耐スポーリング性を良好に維持しつつ、こて塗り用不定形耐火物に求められる保形性とこて塗り作業性を向上させることができる。また、セルロースナノファイバーは、施工後、窯炉の稼働、昇温に伴って消失するが、含有量が少ないため、空隙が少なく、緻密な施工体を得ることができる。
(3)本開示の一の態様では、
耐火粘土を副成分として含み、又は、含まず、
前記耐火粘土の含有量が、前記耐火原料と前記結合材の固形分との合計質量に対して外掛けで0.0~1.5質量%であることが好ましい。
これにより、耐食性、耐熱性、耐スポーリング性の低下を抑えつつ、保形性やこて塗り作業性をさらに向上させることができる。
以下、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成のすべてが本開示の解決手段として必須であるとは限らない。
本実施形態のこて塗り用不定形耐火物は、耐火原料と結合材とを主成分として含み、セルロースナノファイバーを副成分として含む。本実施形態のこて塗り用不定形耐火物は、セルロースナノファイバーの固形分含有量が、耐火原料と結合材の固形分との合計質量に対して外掛けで0.01~0.3質量%であり、及び/又は、耐火粘土を副成分として含み、又は、含まず、耐火粘土の含有量が、耐火原料と結合材の固形分との合計質量に対して外掛けで0.0~1.5質量%であることが好ましい。
<耐火原料>
耐火原料は、アルミナ質、SiC質、MgO質等の耐火物であり、一般に不定形耐火物に使用されるものであればよい。例えば、アルミナ、マグネシア、アルミン酸マグネシウム、スピネル、シャモット、ムライト、シリマナイト系鉱物、炭化けい素等を使用することができ、こて塗り施工箇所に合わせて1種又は2種以上が組み合わされる。耐火原料の粒度は不定形耐火物の用途に応じて適宜調整される。
<結合材>
結合材は、一般に不定形耐火物に使用されるものであればよく、例えば、アルミナセメント、ストロンチウムセメント、コロイダルシリカ、アルミナゾル、オキシカルボン酸のアルミニウム塩、けい酸ソーダ等を使用することができる。結合材の含有量は、一般に不定形耐火物に使用される量であればよく、耐火原料と結合材の固形分との合計質量に対して0.1~40質量%が好ましく、1~35質量%がより好ましく、6.5~30質量%がさらに好ましい。0.1質量%以上で結合強度が増大し、40質量%以下で耐熱性が増大する。
<セルロースナノファイバー(CNF)>
こて塗り用不定形耐火物は、セルロースナノファイバーによって高い増粘性とチキソトロピー性が付与され、保形性とこて塗り作業性が向上し、施工厚みが厚い場合でもだれ落ちしにくい。セルロースナノファイバーは乾燥体や水分散液の形態で市販されている。いずれの形態も保形性とこて塗り作業性の向上に効果があるが、水分散液の形態の方が均一に分散しやすいのでより好ましい。セルロースナノファイバーの固形分含有量は、耐火原料と結合材の固形分との合計質量に対して外掛けで0.01~0.3質量%が好ましく、0.03~0.25質量%がより好ましい。セルロースナノファイバーは、ごく少量の添加でも、不定形耐火物に求められる耐食性と耐スポーリング性を良好に維持しつつ、こて塗り用不定形耐火物に求められる保形性とこて塗り作業性を向上させることができる。また、セルロースナノファイバーは、施工後、窯炉の稼働、昇温に伴って消失するが、含有量が少ないため、空隙が少なく、緻密な施工体を得ることができる。少量のセルロースナノファイバーを添加する場合、分散性を向上させるため、混練溶液と少量のセルロースナノファイバーを混合した後に耐火原料等の主成分と混練してもよい。
<耐火粘土>
耐火粘土は、一般に不定形耐火物に使用されるものであればよく、例えば、ベントナイトを使用することができる。耐火粘土の含有量は、耐火原料と結合材の固形分との合計質量に対して外掛けで0.0~1.5質量%が好ましく、0.0~0.5質量%がより好ましい。これにより、耐食性、耐熱性、耐スポーリング性の低下を抑えつつ、保形性やこて塗り作業性をさらに向上させることができる。
<添加材>
本実施形態のこて塗り用不定形耐火物には、一般に不定形耐火物に使用される他の添加材を少量添加してもよい。例えば、金属添加物として、金属アルミニウム、金属シリコン等、分散剤として、ポリリン酸塩、ポリカルボン酸、ポリアクリル酸等、硬化調整剤として、酸化ホウ素、カルボン酸類、炭酸リチウム、消石灰等、爆裂防止剤として、乳酸アルミニウム、有機繊維等、亀裂抑制材として、ステンレスファイバー等、増粘剤として、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、酢酸カルシウム、セピオライト等を使用することができる。
以下、本開示の実施例について説明する。
[実験方法]
<試料の調製>
以下に示す各種配合に、タップフロー値が150mm±10mmとなるように水を加えて混練し、試料を調製した。タップフロー値は、JIS R2521のフロー試験方法を準用し、混練した試料を円錐台形のフローコーン(下底100mm、上面70mm、高さ60mm)に詰めた後、フローコーンを取り去ってから15回落下運動を与え、広がった試料の最大径と、これに直角方向の径とを測定し、両者を平均して求めた。
<第1の各種配合>
第1の各種配合は、耐火原料と、結合材としてアルミナセメントとを主成分として含み、保形性とこて塗り作業性を付与するための副成分を変化させた。表1に、副成分と、副成分の、耐火原料と結合材の固形分の合計質量に対する外掛けの含有量(質量%)を示す。
Figure 2023114109000001
実施例1は、副成分として、耐火原料と結合材の固形分の合計質量に対し外掛け0.01質量%のセルロースナノファイバーを含む。一方、比較例1~4は、副成分として、耐火原料と結合材の固形分の合計質量に対し、それぞれ外掛け0.02質量%のカルボキシメチルセルロース、外掛け0.05質量%のメチルセルロース、外掛け2質量%の耐火粘土、外掛け5質量%の耐火粘土を含む。比較例5は保形性とこて塗り作業性を付与する副成分を含まない。なお、比較例3、4の耐火粘土はベントナイトを使用した(以下、同様)。
<第2の各種配合>
第2の各種配合は、耐火原料と、結合材とを主成分として含み、保形性とこて塗り作業性を付与するための副成分を含む。耐火原料は電融アルミナと仮焼アルミナを使用し、結合材はアルミナセメント又はコロイダルシリカ(シリカの固形分含有量30質量%)を使用し、副成分は耐火粘土又はセルロースナノファイバー(CNF)水分散液(セルロースナノファイバーの固形分含有量2.0質量%)を使用した。表2に、第2の各種配合の配合割合を示す。副成分の含有量(質量%)は、耐火原料と結合材の固形分の合計質量に対する外掛けの値である。なお、コロイダルシリカとセルロースナノファイバー水分散液は、それぞれの固形分含有量を括弧内に示す。
Figure 2023114109000002
実施例2~12、比較例6~7は、結合材としてアルミナセメントを使用し、実施例13~18、比較例8~10は、結合材としてコロイダルシリカ(シリカの固形分含有量30質量%)を使用した。実施例2~4は、アルミナセメントを7質量%に固定し、セルロースナノファイバーの含有量を変化させた。実施例5~9は、アルミナセメントを15質量%に固定し、セルロースナノファイバーの含有量を変化させた。実施例10~12は、アルミナセメントを30質量%に固定し、セルロースナノファイバーの含有量を変化させた。比較例6~7は、アルミナセメントを15質量%に固定し、セルロースナノファイバーを含まず、耐火粘土の含有量を変化させた。実施例13~16は、コロイダルシリカを8質量%(シリカの固形分含有量2.4質量%)に固定し、セルロースナノファイバーの含有量を変化させた。実施例17~18は、コロイダルシリカを8質量%(シリカの固形分含有量2.4質量%)と、セルロースナノファイバー水分散液を耐火原料と結合材の固形分との合計質量に対して5質量%(セルロースナノファイバーの固形分含有量は耐火原料と結合材の固形分との合計質量に対して0.1質量%)に固定し、耐火粘土の含有量を変化させた。比較例8~10は、コロイダルシリカを8質量%(シリカの固形分含有量2.4質量%)に固定し、セルロースナノファイバーを含まず、耐火粘土の含有量を変化させた。
[評価方法]
得られた試料について、以下に示す評価方法にて保形性、こて塗り作業性、耐食性、耐スポーリング性を評価し、これらに基づき総合評価を行った。なお、得られた試料のうち、第1の各種配合(実施例1、比較例1~5)については保形性、こて塗り作業性、耐食性を評価し、第2の各種配合(実施例2~18、比較例6~10)についてはすべての評価項目を評価した。
<保形性>
保形性はフリーフロー値で評価した。フリーフロー値は、フローコーンを取り去るまでの手順はタップフロー値と同じであり、フローコーンを取り去った後、落下運動は与えず、自然状態で広がった試料の最大径と、これに直角方向の径とを測定し、両者を平均して求めた。フリーフロー値が小さいほど保形性に優れ、104mm以下の場合を優(◎)、105~110mmの場合を良(〇)、111~115mmの場合を可(△)、116mm以上の場合を不可(×)と評価した。
なお、優(◎)、良(〇)の試料を100mmの厚みで塗布し、だれ落ちしないことを目視で確認した。
<こて塗り作業性>
こて塗り作業性は以下の手順で評価した。耐火物の板を水平に置き、こてを用いて試料を厚さ50mmで耐火物の板に塗布し、表面の仕上がりと、表面からこてを離す際の試料のこてへの付着の程度とを観察し、表3のように評価した。
Figure 2023114109000003
<耐食性>
耐食性は回転ドラム侵食試験で評価した。試料を型枠にこてを用いて詰め、30℃で24時間養生した後、110℃で24時間乾燥させ、試験片とした。回転ドラム侵食試験機に試験片を装填し、1600℃の試験温度でCaO/SiO=1.2の高炉スラグを5時間侵食させた。侵食試験前後の試験片の寸法を測定し、差異から溶損深さを算出し、下記式を用いて基準試料の溶損深さを100とした侵食指数を算出した。侵食指数が小さいほど耐食性に優れ、70以下の場合を優(◎)、71~90の場合を良(〇)、91~110の場合を可(△)、111以上の場合を不可(×)と評価した。基準試料は比較例7とした(以下、同様)。
侵食指数=各試料の溶損深さ÷基準試料の溶損深さ×100
<耐スポーリング性>
耐スポーリング性は以下の手順で評価した。試料を並型形状(230mm×114mm×65mm)の型枠にこてを用いて詰め、30℃で24時間養生した後、110℃で24時間乾燥させ、電気炉にて1500℃で45分加熱し、取り出して15分自然冷却した。この加熱と冷却を1サイクルとし、12サイクル繰り返した後、亀裂の本数を計測し、下記式を用いて基準試料の亀裂の本数を100とした亀裂指数を算出した。亀裂指数が小さいほど耐スポーリング性に優れ、70以下の場合を優(◎)、71~90の場合を良(〇)、91~110の場合を可(△)、111以上の場合を不可(×)と評価した。
亀裂指数=各試料の亀裂の本数÷基準試料の亀裂の本数×100
<総合評価>
保形性、こて塗り作業性、耐食性、耐スポーリング性の各項目の評価から、全項目が優(◎)又は良(〇)の場合を優(〇)、1以上の項目が可(△)であり、他の項目が優(◎)又は良(〇)の場合を可(△)、1以上の項目が不可(×)の場合を不可(×)と総合評価した。
[評価結果]
第1の各種配合の評価結果を表4に示す。
Figure 2023114109000004
実施例1は、保形性とこて塗り作業性に優れ、耐食性も従来技術の比較例1~4より優れ、こて塗り施工に好適であった。保形性とこて塗り作業性を付与する副成分を含まない比較例5は、保形性に劣り、こて塗り施工に不適であった。
第2の各種配合の評価結果を表5に示す。
Figure 2023114109000005
保形性とこて塗り作業性について、実施例2~18は優れる結果となった。これはセルロースナノファイバーや微量の耐火粘土の添加のためと考えられる。
耐食性について、実施例2~8と実施例10は優(◎)であり、実施例9、11、12は良(〇)であった。これは耐火粘土を含まないか、又は、微量であったためと考えられる。耐食性が優(◎)の実施例10は、アルミナセメントの増加に伴い、アルミナセメントに含まれるCaOが増加したが、セルロースナノファイバーの添加量が少なかったため、緻密な組織になったと考えられる。耐食性が良(〇)の実施例9、実施例12は、セルロースナノファイバーの添加量が多かったため、組織の緻密さが若干低下し、実施例11は、微量の耐火粘土によって耐食性が若干低下したと考えられる。
耐スポーリング性について、実施例6、8、9は優(◎)であり、実施例2~5、7、10~12は良(〇)であった。これはアルミナセメントの増加によって強度が増大したため、及び、耐火粘土を含まないためと考えられる。耐スポーリング性が良(〇)の実施例5は、アルミナセメントの増加によって強度が増大したが、セルロースナノファイバーの添加量が少なく、組織が緻密になりすぎ、亀裂が生じた場合、伸展しやすかったと考えられる。また、実施例7は、微量の耐火粘土を含むため、耐スポーリング性が若干低下したと考えられる。実施例10~12は、アルミナセメントの増加に伴い、アルミナセメントに含まれるCaOとAlが増加し、高温下で反応して低融点化合物を生成したと考えられる。
比較例6は保形性が確保できず、比較例7は耐食性、耐スポーリング性が低下し、いずれもこて塗り施工に不適であった。比較例6はセルロースナノファイバーを含まず、かつ、耐火粘土の含有量が少なかったためと考えられ、比較例7は耐火粘土の含有量が多かったためと考えられる。
実施例13~18は、耐食性、耐スポーリング性がともに優れる結果となった。これは結合材としてコロイダルシリカを使用したためと考えられる。耐食性、耐スポーリング性がともに良(〇)の実施例18は、耐火粘土の含有量が若干多かったため耐食性、耐スポーリング性が若干低下したと考えられる。
比較例8~10は、耐火粘土の増加に伴い保形性は確保できるが、こて塗り作業性、耐食性、耐スポーリング性に劣り、こて塗り施工に不適であった。これは結合材としてコロイダルシリカを使用したが、セルロースナノファイバーを添加しなかったためと考えられる。
セルロースナノファイバーを含まない比較例に対して、セルロースナノファイバーを含む実施例は保形性とこて塗り作業性が向上し、施工厚みが厚い場合でもだれ落ちしにくいと考えられる。また、実施例はカーボンブラックを使用しないため、稼働時の雰囲気が酸化雰囲気の場合でも変質することはなく、稼働時の雰囲気を選ばないと考えられる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれる。例えば、明細書において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語とともに記載された用語は、明細書のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えられることができる。

Claims (3)

  1. 耐火原料と結合材とを主成分として含み、
    セルロースナノファイバーを副成分として含むことを特徴とするこて塗り用不定形耐火物。
  2. 請求項1に記載のこて塗り用不定形耐火物において、
    前記セルロースナノファイバーの固形分含有量が、前記耐火原料と前記結合材の固形分との合計質量に対して外掛けで0.01~0.3質量%であることを特徴とするこて塗り用不定形耐火物。
  3. 請求項1又は2に記載のこて塗り用不定形耐火物において、
    耐火粘土を前記副成分として含み、又は、含まず、
    前記耐火粘土の含有量が、前記耐火原料と前記結合材の固形分との合計質量に対して外掛けで0.0~1.5質量%であることを特徴とするこて塗り用不定形耐火物。
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