JP2023105385A - 電子時計および電子時計の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指針を移動せずに、ステッピングモーターの極性を判別できる電子時計および電子時計の制御方法の提供。【解決手段】電子時計は、指針と、指針を駆動するステッピングモーターと、ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、駆動回路を制御する制御部と、駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、制御部から駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備え、制御部は、記憶部が初期化されたときに、記憶部に記憶される極性情報を初期化し、初期化された極性情報に基づいて駆動回路にステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、極性検出パルスの出力に応じて電流検出回路で検出した電流値に基づいて、ステッピングモーターの極性と極性情報とが一致しているか否かを判別する極性判別処理を実行し、一致していない場合に極性情報を変更することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、電子時計および電子時計の制御方法に関する。
特許文献1には、針を取り付けるときや、電池を投入したときなどのシステムリセット時に、指針を逆転方向に運針させた後、正転方向に指針を運針させながら指針が基準位置に位置するか否かを検出する針位置検出動作を実行することで、システムリセット後の針位置検出処理時間を短縮する電子時計が開示されている。この電子時計は、逆転方向への運針前に、2発の正転方向の駆動パルスを出力して、ローターの極性合わせのための運針を行っている。2発の正転方向の駆動パルスを出力することで、ローターの極性が合っていない場合は指針が1ステップ駆動し、極性が合っていれば指針が2ステップ駆動し、ローターの極性と駆動パルスの極性を合わせることができる。
特開2021-113782号公報
特許文献1の電子時計は、システムリセット時に、ローターの極性合わせのために2発の正転方向の駆動パルスを出力している。このため、仮に指針が基準位置にあった場合には、極性合わせによって指針位置がずれてしまうため、逆転方向に指針を一定ステップ数だけ移動してから、正転方向に指針を移動して基準位置に到達したかを検出する処理が必要となり、時間が掛かる。このため、極性合わせのための駆動パルスの出力を無くすこと、つまり、指針を移動せずに、ローターの極性を判別できることが望まれていた。
本開示の電子時計は、指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路を制御する制御部と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記制御部から前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部が初期化されたときに、前記記憶部に記憶される極性情報を初期化し、前記初期化された極性情報に基づいて前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、前記極性検出パルスの出力に応じて前記電流検出回路で検出した電流値に基づいて、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致しているか否かを判別する極性判別処理を実行し、一致していない場合に前記極性情報を変更することを特徴とする。
本開示の電子時計は、指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路を制御する制御部と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記制御部から前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶された極性情報に基づいて、前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、前記電流検出回路は、前記極性検出パルスの出力中に前記電流値を検出し、前記制御部は、前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間が所定時間以内である場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別し、前記経過時間が所定時間を超えた場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とは一致していないと判別し、一致していない場合に前記極性情報を変更することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法は、指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備える電子時計の制御方法であって、前記記憶部が初期化されたときに、前記記憶部に記憶される極性情報を初期化し、前記初期化された極性情報に基づいて前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、前記極性検出パルスの出力に応じて前記電流検出回路で検出した電流値に基づいて、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致しているか否かを判別する極性判別処理を実行し、一致していない場合に前記極性情報を変更することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法は、指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備える電子時計の制御方法であって、前記記憶部に記憶された極性情報に基づいて、前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、前記電流検出回路によって、前記極性検出パルスの出力中に前記電流値を検出し、前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間が所定時間以内である場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別し、前記経過時間が所定時間を超えた場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とは一致していないと判別し、一致していない場合に前記極性情報を変更することを特徴とする。
第1実施形態の電子時計を示す正面図である。 第1実施形態の電子時計の回路構成を示す回路図である。 第1実施形態の電子時計の第1モーターの構成を示す図である。 第1実施形態の電子時計のICの構成を示す構成図である。 第1実施形態の第1モーター制御回路の構成を示す回路図である。 第1実施形態の極性検出処理を説明するフローチャートである。 第1実施形態の極性一致時に駆動回路を流れる電流波形を示す図である。 第1実施形態の極性不一致時に駆動回路を流れる電流波形を示す図である。 第2実施形態の極性検出処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態の極性一致時に駆動回路を流れる電流波形を示す図である。 第2実施形態の極性不一致時に駆動回路を流れる電流波形を示す図である。 第3実施形態の極性検出処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態の極性検出処理の他の例を説明するフローチャートである。 第4実施形態の電子時計の回路構成を示す回路図である。 第4実施形態の制御処理を説明するフローチャートである。
[第1実施形態]
以下、第1実施形態の電子時計1を図面に基づいて説明する。図1は、電子時計1を示す正面図である。電子時計1は、ストップウォッチ機能等を備えるクロノグラフ時計である。
図1に示すように、電子時計1は、円板状の文字板2と、秒針3と、分針4と、時針5と、りゅうず6と、Aボタン7と、Bボタン8とを備える。
[電子時計の回路構成]
図2は、電子時計1の回路構成を示す図である。
図2に示すように、電子時計1は、指針である秒針3、分針4および時針5を駆動させるムーブメント10を備える。
ムーブメント10は、信号源である水晶振動子11と、電源である電池12と、スイッチSW1~SW3と、第1モーター13と、第2モーター14と、時計用のIC20と、を備えて構成される。
スイッチSW1は、図1に示すりゅうず6の引き出し操作に連動してオン、オフされる。スイッチSW2は、Aボタン7の操作に連動してオン、オフされる。スイッチSW3は、Bボタン8の操作に連動してオン、オフされる。
第1モーター13は、秒針3を駆動するステッピングモーターであり、第2モーター14は、分針4および時針5を駆動するステッピングモーターである。また、ICは、Integrated Circuitの略語である。
IC20は、水晶振動子11が接続される接続端子OSC1,OSC2と、スイッチSW1~SW3が接続される入出力端子G1~G3と、電池12が接続される電源端子VDD,VSSと、第1モーター13に接続される出力端子O1,O2と、第2モーター14に接続される出力端子O3,O4と、を備える。
なお、本実施形態では、電池12のプラス電極を、高電位側の電源端子VDDに接続し、マイナス電極を低電位側の電源端子VSSに接続し、低電位側の電源端子VSSを基準電位に設定している。
電池12は、一次電池または二次電池で構成される。二次電池の場合は、図示略のソーラーセルなどの発電装置によって充電される。
図3は、第1モーター13の構成を示す図である。なお、第2モーター14は、説明を略すが、第1モーター13と同じ構成である。
図3に示すように、第1モーター13は、ステーター131と、コイル130と、ローター133とを備える。コイル130の両端は、IC20の出力端子O1,O2に導通される。また、ローター133は、径方向に2極に着磁された磁石である。したがって、第1モーター13は、電子時計用に用いられる2極単相ステッピングモーターであり、IC20の出力端子O1,O2から供給される駆動電流によって駆動される。
例えば、コイル130に出力端子O1から出力端子O2に駆動電流を流すと、図3において反時計回りの磁界が発生するとする。その磁界によりステーター131を分極することにより、ローター133と反発させ、ローター133を単位量である180°回転させる。ローター133が180°回転しきったところで、今度は出力端子O2から出力端子O1に駆動電流を流す。すると、図3において時計回りの磁界が発生する。その磁界によりステーター131を先ほどとは逆に分極することにより、ローター133と反発させ、ローター133をさらに180°回転させる。ローター133はこの動作の繰り返しで回転を継続する。このように、ローター133が単位量だけ回転する毎に、駆動電流を供給する出力端子O1,O2を切り替えて駆動電流が流れる方向を切り替えることは、駆動電流の極性を切り替えることに相当する。本実施形態のIC20は、出力端子O1から出力端子O2に駆動電流を流す第1極性と、出力端子O2から出力端子O1に駆動電流を流す第2極性の2つの極性を交互に繰り返し切り替えることで、ローター133を所望の回転量だけ回転させる。なお、本明細書では、0~360°の角度で表し得るローター133の姿勢のことを「回転角」と称し、単位量の回転を複数回繰り返した場合に回転した角度の累積を「回転量」と称する。
同様に、第2モーター14は、IC20の出力端子O3,O4に供給される駆動電流によって駆動される。
[ICの回路構成]
図4は、IC20の構成を示す構成図である。
図4に示すように、IC20は、発振回路21と、分周回路22と、電子時計1の制御部であるCPU23と、ROM24と、RAM25と、入力回路26と、BUS27と、第1モーター制御回路30Aと、第2モーター制御回路30Bと、を備えている。なお、第1モーター制御回路30Aおよび第2モーター制御回路30Bは、モーター制御回路の一例である。また、CPUは、Central Processing Unitの略語であり、ROMは、Read Only Memoryの略語である。RAMは、Random Access Memoryの略語である。
発振回路21は、図2に示す基準信号源である水晶振動子11を高周波発振させ、この高周波発振で発生する所定周波数(32768Hz)の発振信号を分周回路22に出力する。
分周回路22は、発振回路21の出力を分周してCPU23にタイミング信号や1Hzの基準信号を供給する。
ROM24は、CPU23で実行される各種プログラムを収納している。本実施形態では、ROM24は、計時機能、ストップウォッチ機能などを実現するためのプログラムに加えて、リセット後のステッピングモーターの極性を検出する極性検出機能を実現するプログラムを収納している。
CPU23は、ROM24に収納されたプログラムを実行し、上記の各機能を実現する。すなわち、CPU23は、分周回路22から供給される基準信号をカウントして現在時刻やストップウォッチ操作時の経過時間等を計時する計時機能、計時された時刻などに応じて指針を動かすためにステッピングモーターの駆動を制御する駆動制御機能、ステッピングモーターの極性を検出する極性検出機能を実現する。
入力回路26は、入出力端子G1~G3の状態をBUS27に出力する。BUS27は、CPU23、入力回路26、第1モーター制御回路30A、第2モーター制御回路30B間のデータ転送などに用いられる。
第1モーター制御回路30Aおよび第2モーター制御回路30Bは、BUS27を通してCPU23から入力される駆動パルスにより、所定の駆動電流を第1モーター13および第2モーター14のコイル130に供給する。この際、CPU23は、第1モーター制御回路30Aおよび第2モーター制御回路30Bに対し、RAM25に記憶された極性情報に応じた駆動パルスを出力する。このため、RAM25は、第1モーター制御回路30Aおよび第2モーター制御回路30Bに出力する駆動パルスの極性情報、すなわち第1極性または第2極性を記憶する記憶部である。このRAM25に記憶される極性情報は、CPU23が駆動パルスを出力する毎に、第1極性および第2極性に交互に変更される。
また、システムリセットなどでRAM25が初期化された場合、CPU23はRAM25に記憶される極性情報も初期化する。本実施形態では、RAM25が初期化されると、CPU23は、極性情報の初期値として第1極性をRAM25に記憶する。
[モーター制御回路の構成]
第1モーター制御回路30Aは、秒針3を正逆方向、つまり時計回りおよび反時計回りの両方向に移動できるように、第1モーター13を制御する。したがって、第1モーター制御回路30Aは、第1モーター13を正逆方向に駆動制御できるものであればよい。
同様に、第2モーター制御回路30Bは、分針4および時針5を正逆方向の両方向に移動できるように、第2モーター14を制御する。
図5は、第1モーター制御回路30Aの構成を示す回路図である。なお、第2モーター制御回路30Bの構成は、第1モーター制御回路30Aと同様であるため、説明を省略する。
第1モーター制御回路30Aは、デコーダー31と、ドライバー50と、電流検出回路60とを備える。
デコーダー31は、CPU23から出力される駆動パルスに基づいてドライバー50に対して制御信号を出力する。すなわち、CPU23から出力された第1極性または第2極性の駆動パルスは、BUS27を介してデコーダー31に入力される。デコーダー31は、入力された駆動パルスの極性に応じて、ドライバー50に対して制御信号としてのゲート信号P1,P2,N1,N2,N3,N4を出力する。すなわち、デコーダー31は、第1極性の駆動パルスが入力されると、コイル130に対して出力端子O1から出力端子O2に駆動電流が流れるように設定された制御信号を出力し、第2極性の駆動パルスが入力されると、コイル130に対して出力端子O2から出力端子O1に駆動電流が流れるように設定された制御信号を出力する。このため、CPU23、BUS27、デコーダー31は、ドライバー50を制御するドライバー制御部である。
ドライバー50は、第1モーター13のコイル130に電流を供給してステッピングモーターを駆動する駆動回路である。ドライバー50は、2つのPchトランジスター52,53と、4つのNchトランジスター54,55,56,57と、2つの検出抵抗58,59とを備える。各トランジスター52~57は、デコーダー31から出力される制御信号によって制御され、第1モーター13のコイル130に正逆両方向の電流Iを供給する。
電流検出回路60は、第1基準電圧発生回路62と、第2基準電圧発生回路63と、コンパレーター641,642,651,652と、複合ゲート68,69とを備えている。複合ゲート68は、AND回路661,662およびOR回路680を組み合わせたものと同等の機能を備える1つの素子である。複合ゲート69は、AND回路671,672およびOR回路690を組み合わせたものと同等の機能を備える1つの素子である。
コンパレーター641,642は、コイル130の両端に発生する電圧と、第1基準電圧発生回路62の電圧とをそれぞれ比較する。
AND回路661には、デコーダー31から出力される駆動極性信号PLが反転入力され、AND回路662には駆動極性信号PLがそのまま入力されているため、駆動極性信号PLによって選択されたコンパレーター641,642の一方の出力が検出信号DT1として出力される。
コンパレーター651,652は、コイル130の両端に発生する電圧と、第2基準電圧発生回路63の電圧とをそれぞれ比較する。
AND回路671には駆動極性信号PLが反転入力され、AND回路672には駆動極性信号PLがそのまま入力されているため、駆動極性信号PLによって選択されたコンパレーター651,652の一方の出力が検出信号DT2として出力される。
第1基準電圧発生回路62は、下限目標電流値Iminに相当する電圧と、極性判別電流値Ithに相当する電圧とを選択して発生する。極性判別電流値Ithは、下限目標電流値Iminよりも小さい電流値である。
極性判別時には、CPU23からBUS27を介して極性判別電流値Ithを選択する選択信号が第1基準電圧発生回路62に入力され、第1基準電圧発生回路62は、コイル130に流れる電流Iが極性判別電流値Ithの場合にコイル130の両端に発生する電圧に相当する電位を出力する。
また、後述するように、モーターの早送り駆動時には、CPU23からBUS27を介して下限目標電流値Iminを選択する選択信号が第1基準電圧発生回路62に入力され、第1基準電圧発生回路62は、コイル130に流れる電流Iが下限目標電流値Iminの場合にコイル130の両端に発生する電圧に相当する電位を出力する。
したがって、モーター駆動時に、コイル130に流れる電流Iが下限目標電流値Imin以上の場合は、コイル130の両端に発生する電圧が第1基準電圧発生回路62の出力電圧以上になるため、検出信号DT1がHレベルとなる。一方、電流Iが下限目標電流値Iminを下回っている場合は、検出信号DT1がLレベルとなる。したがって、電流検出回路60の第1基準電圧発生回路62、コンパレーター641,642、複合ゲート68は、コイル130に流れる電流Iが下限目標電流値Iminより大きい値から小さい値に変化したことを検出可能に構成されている。
同様に、極性判別時に、コイル130に流れる電流Iが極性判別電流値Ith以上の場合は、コイル130の両端に発生する電圧が第1基準電圧発生回路62の出力電圧以上になるため、検出信号DT1がHレベルとなる。一方、電流Iが極性判別電流値Ithを下回っている場合は、検出信号DT1がLレベルとなる。したがって、電流検出回路60の第1基準電圧発生回路62、コンパレーター641,642、複合ゲート68は、第1基準電圧発生回路62が極性判別電流値Ithを選択することで、コイル130に流れる電流Iが極性判別電流値Ithより小さい値から大きい値に変化したことを検出可能に構成されている。
第2基準電圧発生回路63は、上限目標電流値Imaxに相当する電圧を発生する。したがって、電流検出回路60の検出信号DT2は、コイル130に流れる電流Iが上限目標電流値Imaxを超えた場合にHレベルとなり、上限目標電流値Imax以下の場合にLレベルとなる。このため、電流検出回路60の第2基準電圧発生回路63、コンパレーター651,652、複合ゲート69は、コイル130に流れる電流Iが上限目標電流値Imaxより小さい値から大きい値に変化したことを検出可能に構成されている。
[極性検出処理]
次に、電子時計1のシステムリセット時の極性検出処理について、図6を参照して説明する。システムリセットは、操作者によるりゅうず6、Aボタン7、Bボタン8の操作や、裏蓋を開けることで露出するシステムリセット端子への入力や、電池投入等の所定の条件に該当した場合に実行される。
CPU23は、システムリセットが実行されると、ステップS11を実行し、システムを起動し、RAM25に記憶される極性情報などの内部データを初期化する。このため、RAM25の記憶情報は初期値である第1極性となる。
次に、CPU23は、ステップS12を実行し、初期化された第1極性の極性検出パルスの出力を開始する。極性検出パルスは、ローター133が1ステップ回転しないパルスであり、例えば、ローター133の回転角度が45度以下となるパルス出力である。すなわち、極性検出パルスは、コイル130の抵抗値や起電力の関係によってパルス幅つまり電圧印加時間が設定されることで、ローター133を1ステップ回転しないパルス幅に設定されている。例えば、コイル130の抵抗値が2kΩのステッピングモーターの場合、極性検出パルスのパルス幅を300μsecとし、極性判別電流値Ithを0.16mAとすることでステッピングモーターの現在の極性を判別できる。また、コイル130の抵抗値が500Ωのステッピングモーターの場合は、極性検出パルスのパルス幅を100μsecとし、極性判別電流値Ithを1.6mAとすることで極性を判別できる。
次に、CPU23は、ステップS13を実行し、予め設定された電流変化時間の待機を実行する。電流変化時間は、極性検出パルスのパルス幅つまり極性検出時間に応じて設定される。すなわち、電流変化時間は、極性検出時間よりも僅かに短い時間であり、例えば、極性検出時間が300μsecの場合は280μsec程度に設定され、極性検出時間が100μsecの場合は90μsec程度に設定される。
極性検出パルスの出力開始から電流変化時間が経過すると、CPU23はステップS14を実行し、駆動回路であるドライバー50を流れる電流、つまりコイル130を流れる電流Iを検出する。具体的には、第1基準電圧発生回路62の発生電圧として極性判別電流値Ithに相当する電圧を選択し、コイル130を流れる電流Iの値が極性判別電流値Ithを超えるか否かを検出する。
図7は、ローター133の極性と極性検出パルスの極性とが一致する場合の電流Iの波形を示す図であり、図8は、ローター133の極性と駆動パルスの極性とが不一致の場合の電流Iの波形を示す図である。前述したとおり、CPU23は第1極性の極性検出パルスを出力するため、デコーダー31は、出力端子O1が電源端子VDDに接続し、出力端子O2が電源端子VSSつまりグランドに接続するように、各トランジスター52~57を制御する。
図7,8において、V_O1は出力端子O1の電圧値であり、V_O2は出力端子O2の電圧値である。図7に示すように、CPU23から極性検出パルスが出力され、出力端子O1の電圧V_O1がL(VSS)からH(VDD)に変化すると、コイル130に電流Iが流れる。ここで、図7に示すように、ローター133の極性と極性検出パルスの極性とが一致する場合は、ローター133が反発するため、誘導電流が早く発生する。このため、電流変化時間が経過した電流検出タイミングTdの時点では、電流Iは極性判別電流値Ithを超え、検出信号DT1はHレベルとなる。一方、図8に示すように、極性が不一致の場合は、ローター133が吸引動作となるため、誘導電流が遅く発生する。このため、電流検出タイミングTdの時点では、電流Iは極性判別電流値Ith未満となり、検出信号DT1がLレベルとなる。
したがって、CPU23は、極性検出パルスを出力して出力端子O1に電圧を印加し、所定の電流検出タイミングTdで検出した電流Iが、予め設定した所定値である極性判別電流値Ithを超えたか否かを検出信号DT1のレベルで確認することで、ローター133の極性を判別できる。
CPU23は、ステップS14の電流検出処理の実行後にステップS15を実行し、極性検出パルスの出力開始から極性検出時間が経過すると極性検出パルスの出力を停止する。
次に、CPU23は、ステップS16を実行し、ステップS14の電流検出時の検出信号DT1のレベルによって、検出した電流値が極性判別電流値Ithを超えたか否かを判定する。
CPU23は、ステップS16でYESと判定した場合は、ステップS17により、ローター133の位置つまり極性がIC制御極性つまりRAM25に記憶されている極性情報と一致すると判定し、極性検出処理を終了する。ここで、極性検出パルスは前述したように第1極性であるため、ローター133の現在の極性は第1極性であり、次に第1極性の駆動パルスを出力することでステップモーターを駆動できる。
一方、CPU23は、ステップS16でNOと判定した場合は、ステップS18により、ローター133の位置つまり極性がIC制御極性つまりRAM25に記憶されている極性情報と不一致と判定する。このため、CPU23は、ステップS19を実行し、RAM25に記憶されている極性情報を変更する。すなわち、RAM25に極性情報の初期値として記憶されているのは第1極性であるため、RAM25の極性情報を第2極性に変更して、極性検出処理を終了する。
以上の極性検出処理を実行することで、RAM25に記憶されるモーター制御用の極性情報つまりIC制御極性は、現在のステッピングモーターのローター133の極性と一致する。このため、RAM25に記憶された極性情報に基づいて、CPU23から駆動パルスを出力することでステッピングモーターを確実に駆動できる。
すなわち、CPU23は、通常運針時には、第1モーター制御回路30A、第2モーター制御回路30Bにパルス幅が一定の駆動パルスを出力し、各指針を所定時間間隔で1ステップ毎運針する。
また、CPU23は、ストップウォッチ機能の実行時や、針位置の修正時など、各指針を早送りする場合は、電流制御駆動による運針を実行する。指針を早送りする電流制御駆動では、CPU23は、第1基準電圧発生回路62、第2基準電圧発生回路63に下限目標電流値Imin、上限目標電流値Imaxをそれぞれ設定し、コイル130に駆動電流を供給するオン状態に制御した後、電流検出回路60で検出された電流値が上限目標電流値Imaxを超えると駆動電流を供給しないオフ状態に切り替え、電流検出回路60で検出された電流値が下限目標電流値Iminを下回ると駆動電流を供給するオン状態に切り替えて制御する。そして、CPU23は、オン状態やオフ状態の期間等の予め設定した極性切替条件に該当すれば、駆動電流の極性を切り替えて制御する。
[第1実施形態の作用効果]
上記のような第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
システムリセット後に極性検出パルスを出力することで、ステップモーターを駆動することなく、ローター133の極性を検出できる。このため、例えば、電子時計1の組立時に、指針を基準位置に合わせて取り付けた後に電池を組み込んで起動した場合、指針を動かさずに極性を合わせることができるため、従来のように基準位置から指針を動かして極性合わせを行う場合に比べて、指針を基準位置に合わせるための処理時間を短縮できる。
また、電流検出タイミングTdの時点、つまり極性検出パルスの出力終了直前に電流値が所定値である極性判別電流値Ithを超えたか否かを判定しているので、極性検出パルスのパルス幅を予め固定することができる。このため、極性の一致、不一致のいずれの場合も極性検出処理を同じ時間で処理できる。また、極性検出パルスの出力中に電流値を検出して判定する処理は1回だけ行えばよいため、極性検出パルスの出力中に電流値の検出および判定処理を複数回行う場合に比べて制御が簡単となり、消費電力も低減できる。
極性判別処理における所定値である極性判別電流値Ithを、駆動処理における目標電流値の下限目標電流値Iminよりも小さくしているので、極性判別電流値Ithを下限目標電流値Iminと同じ値に設定した場合に比べて、極性検出パルスのパルス幅をより小さくすることができ、消費電力を低減できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の電子時計について説明する。なお、第2実施形態では、電子時計1の構成は第1実施形態と同様であり、極性検出処理方法が第1実施形態と相違する。このため、第2実施形態の極性検出方法について、図9のフローチャートを参照して説明する。
CPU23は、システムリセットが実行されると、ステップS21を実行し、システムを起動し、RAM25に記憶される極性情報などの内部データを初期化する。このため、RAM25の記憶情報は初期値である第1極性となる。
次に、CPU23は、ステップS22を実行し、ドライバー50に極性検出パルスを出力してコイル130への電圧印加を開始する。
次に、CPU23は、ステップS23を実行し、コイル130に流れる電流を検出する。具体的には、第1基準電圧発生回路62の発生電圧として極性判別電流値Ithに相当する電圧を選択し、コイル130を流れる電流Iが極性判別電流値Ithを超えるか否かを検出する。
CPU23は、ステップS23の電流検出後、ステップS24を実行し、検出した電流Iが極性判別電流値Ithを超えたか否かを判定する。CPU23は、ステップS24でNOと判定した場合は、ステップS23、S24を周期的に実行する。
一方、CPU23は、ステップS24でYESと判定した場合は、ステップS25を実行し、極性検出パルスの出力を停止して電圧印加を停止する。
次に、CPU23は、ステップS26を実行し、電圧印加の開始時からコイル130に流れる電流Iが指定電流値つまり極性判別電流値Ithに到達するまでの時間が所定時間以内であるか否かを判定する。
ここで、図10は、ローター133の極性と極性検出パルスの極性とが一致する場合の電流Iの波形を示す図であり、図11は、ローター133の極性と駆動パルスの極性とが不一致の場合の電流Iの波形を示す図である。
図10に示すように、極性が一致する場合は、ローター133が反発するため、誘導電流が早く発生する。一方、図11に示すように、極性が不一致の場合は、ローター133が吸引動作となるため、誘導電流が遅く発生する。このため、CPU23は、電流検出をT1、T2、…と周期的に実施し、検出した電流Iが極性判別電流値Ithに到達した時点の電流検出回数が予め設定した判定値以下であるかを確認することで、電圧印加から指定電流値到達までが所定時間以内であるか否かを判定できる。
本実施形態では、電圧印加開始以降、8回の電流検出が行われる時間を所定時間と設定しており、CPU23は、8回目の電流検出タイミングであるT8までに電流Iが極性判別電流値Ithに到達していればステップS26でYESと判定し、9回以上であればNOと判定する。図10の場合は、7回目の電流検出タイミングであるT7で電流Iが極性判別電流値Ith以上となっているため、ステップS26でYESと判定する。一方、図11の場合は、11回目の電流検出タイミングであるT11で電流Iが極性判別電流値Ith以上となっているため、ステップS26でNOと判定する。
CPU23は、ステップS26でYESと判定した場合は、第1実施形態のステップS17と同じく、ステップS27を実行し、ローター133の位置つまり極性がIC制御極性つまりRAM25に記憶されている極性情報と一致すると判定し、極性検出処理を終了する。
また、CPU23は、ステップS26でNOと判定した場合は、第1実施形態のステップS18,S19と同じく、ステップS28を実行して、ローター133の位置つまり極性がIC制御極性つまりRAM25に記憶されている極性情報と不一致と判定し、ステップS29を実行して、RAM25に記憶されている極性情報を変更する。
以上の極性検出処理を実行することで、第2実施形態においても、RAM25に記憶されるモーター制御用の極性情報つまりIC制御極性は、現在のステッピングモーターのローターの極性状態と一致する。このため、RAM25に記憶された極性情報に基づいて、CPU23から駆動パルスを出力するとステッピングモーターを確実に駆動できる。なお、指針の通常運針時や早送り運針時の動作は第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
[第2実施形態の作用効果]
以上の第2実施形態においても、第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる。
さらに、極性検出パルスの出力中に定期的に電流値を検出し、検出した電流Iが所定値である極性判別電流値Ithを超えたことを検出した時点で電流検出処理を終了できるので、特に極性が一致している場合に短時間で極性を検出できる。また、電流Iが極性判別電流値Ithを超えたことを検出した時点で極性検出パルスの出力を停止しているので、特に極性が一致している場合には極性検出パルスの出力時間も短くできて消費電力を低減できる。
なお、第2実施形態では、極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、検出した電流値が極性判別電流値Ithを超えない状態で経過時間が一定時間を超えたら極性検出パルスの出力を停止し、ローター133の極性がRAM25に記憶されている極性情報と不一致と判定してもよい。例えば、ステップS24でNOと判定され、かつ、極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を示す電流検出回数が、所定回数、例えば20回目に達したら、極性検出処理のタイムオーバーと判定して、ステップS28,S29を実行してもよい。
このようなタイムオーバー判定を追加すれば、検出した電流Iが極性判別電流値Ithを超えない場合でも、一定時間を経過すれば極性検出パルスの出力を停止するため、極性検出パルスの出力を継続することによる消費電力の増大を防止できる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の電子時計について説明する。
第3実施形態の電子時計は、IC20の仕様が第1実施形態と相違する。すなわち、第3実施形態のIC20は、IC20が管理している駆動パルスの極性、つまりRAM25に記憶している極性情報を直接変更できず、駆動パルスを出力することで変更するものである。
このような仕様のIC20を用いた電子時計における第3実施形態の極性検出方法について、図12のフローチャートを参照して説明する。
図12に示すように、第3実施形態において、ステップS11~S18は第1実施形態と同じ処理であるため説明を省略する。そして、CPU23は、ステップS18の処理後、ステップS30を実行し、駆動パルスを1発出力する。この駆動パルスは、パルス幅が予め設定された固定パルスであり、ローター133の極性とRAM25の極性情報とが一致している場合に、ステッピングモーターを1ステップ駆動できるパルスである。
ステップS30では、ローター位置とIC制御極性は不一致であるため、駆動パルスを1発出力してもローター133は回転せず、RAM25に記憶される極性情報が変更される。このため、RAM25の極性情報を変更してローター133の極性と一致させることができる。
図12に示す極性検出処理の終了後は、ローター133の極性と、RAM25に記憶されている極性情報とを一致できるため、その後のモーター駆動時には極性が一致する駆動パルスを出力でき、ステッピングモーターを確実に駆動できる。
なお、第3実施形態において、第2実施形態と同じ極性判別方法を採用してもよい。この場合の極性検出処理を図13のフローチャートに示す。図13に示すように、ステップS21~S28は第2実施形態と同じ処理であるため説明を省略する。そして、CPU23は、ステップS28の処理後、ステップS30を実行し、駆動パルスを1発出力してRAM25の極性情報を変更することでローター133の極性と一致させることができる。さらに、図13の処理においても、タイムオーバー判定を追加してもよい。
[第3実施形態の作用効果]
第3実施形態によれば、極性情報を直接変更できないIC20を用いた電子時計においても、ローター133の極性を検出し、RAM25の極性情報と不一致の場合のみ駆動パルスを出力することで、ローター133を回転させずに極性情報を変更して一致させることができる。
[第4実施形態]
第4実施形態の電子時計1Bおよびその極性検出処理について、図14および図15に基づいて説明する。
図14に示すように、電子時計1Bは、第1実施形態の電子時計1に対して、針位置検出機構を追加したものである。すなわち、電子時計1Bのムーブメント10Bは、指針が基準位置にあることを検出する針位置検出機構として、発光素子71および受光素子72を備える。具体的には、秒針3を駆動する輪列を挟んで配置される発光素子71および受光素子72と、分針4および時針5を駆動する輪列を挟んで配置される発光素子71および受光素子72とを備える。また、電子時計1BのIC20Bは、発光素子71および受光素子72が接続する端子O5~O8を備える点を除き、第1実施形態のIC20と同様の構成であるため、説明を省略する。
秒針3を駆動する輪列には、秒針3が基準位置である0秒位置にある場合に、発光素子71および受光素子72間に配置される検出孔が形成され、秒針3が基準位置にある場合に発光素子71から出力される検出光が受光素子72で受光される。これにより、秒針3が基準位置にあることを検出できる。分針4および時針5も同様に基準位置である0時0分位置にある場合に、発光素子71からの検出光を受光素子72で受光することで基準位置にあることを検出できる。
また、電子時計1Bは、ソーラーパネル等の発電装置を備え、電池12は発電装置で発電された電力を充電できるように二次電池で構成されている。
次に、電子時計1Bにおける制御処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。
IC20BのCPU23は、指針により時刻を表示する通常動作時やストップウォッチ動作時など指針を運針している間は、ステップS41を実行し、定期的に電池電圧を検出する。
次に、CPU23は、ステップS42を実行し、ステップS41で検出した電圧が予め設定されているパワーセーブ遷移電圧以下に低下したか否かを判定する。CPU23は、ステップS42でNOと判定した場合は、ステップS41、S42を繰り返して実行する。
CPU23は、ステップS42でYESと判定した場合は、ステップS43を実行し、指針を基準位置に移動し、パワーセーブモードに移行する。パワーセーブモードでは、CPU23において時刻の計時は継続して実行されるが、第1モーター13、第2モーター14は駆動されず、指針の運針は停止した状態に維持される。このため、秒針3、分針4、時針5は、基準位置に位置した状態で停止している。
CPU23は、ステップS43のパワーセーブモードに移行した後は、ステップS44を実行し、定期的に電池電圧を検出する。
次に、CPU23は、ステップS45を実行し、ステップS44で検出した電圧が予め設定されているパワーセーブ解除電圧以上に戻ったか否かを判定する。パワーセーブ解除電圧は、パワーセーブ遷移電圧よりも高い電圧であり、CPU23は、発電装置によって電池12が充電されて電池電圧が上昇した場合にステップS45でYESと判定する。
CPU23は、ステップS45でYESと判定すると、ステップS46を実行し、パワーセーブモードを解除する。パワーセーブモードを解除すると、CPU23は、秒針3、分針4、時針5を計時していた時刻を指示する位置に早送りで移動して通常動作に復帰し、ステップS41に戻って制御を継続する。
一方、CPU23は、ステップS45でNOと判定すると、ステップS47を実行し、ステップS44で検出した電圧がIC動作可能電圧以下に低下したか否かを判定する。IC動作可能電圧は、パワーセーブ遷移電圧よりも更に低い電圧である。
CPU23は、ステップS47でNOと判定した場合は、ステップS44に戻って制御を継続する。
一方、CPU23は、ステップS47でYESと判定した場合は、ステップS48を実行し、IC20Bの動作を停止する。これにより、RAM25に記憶されている極性情報等の内部データが喪失する。
その後、ステップS49において、電池電圧が予め設定されたシステム起動電圧未満の場合、つまりステップS49でNOと判定されている間は、IC動作停止状態を継続する。システム起動電圧は、IC動作可能電圧よりも高い電圧値であり、システム起動直後にパワーセーブモードに移行しないように、パワーセーブ遷移電圧よりも高い電圧値に設定することが好ましい。
発電装置によって電池12が充電されて電池電圧がシステム起動電圧以上となり、ステップS49でYESと判定されると、CPU23は、ステップS50の極性検出処理を実行する。極性検出処理は、第1~3実施形態のいずれかの極性検出処理と同一であるため、説明を省略する。すなわち、IC20の仕様によってRAM25の極性情報を直接変更できる場合は、図6または図9と同じ極性検出処理を実行する。また、IC20の仕様によってRAM25の極性情報を変更するには駆動パルスの出力が必要な場合は、図12または図13と同じ極性検出処理を実行する。
CPU23は、ステップS50の極性検出処理の実行後、ステップS51を実行し、発光素子71、受光素子72による基準位置検出処理を行う。この際、ステップS50の極性検出処理では、ローター133は回転しないため、指針の位置はステップS43で移動した基準位置に維持されている。このため、ステップS51では1回目の基準位置検出動作で各指針が基準位置に位置することを検出できる。
CPU23は、ステップS51で基準位置を検出した後は、ステップS52を実行し、通常動作を開始する。通常動作を開始すると、指針の運針も開始するが、IC20の動作が停止して内部データも喪失しているため、指針の指示時刻は現時刻と相違する可能性が高い。この場合、利用者は指針の時刻合わせ操作を行う。例えば、電子時計1Bが標準電波や衛星信号を受信して時刻合わせを行う機能を有する場合は、強制受信操作を行えばよい。また、電子時計1Bがりゅうず6やAボタン7、Bボタン8の手動操作で時刻合わせを行う場合は、手動操作で指針を移動して時刻合わせを行えば良い。
[第4実施形態の効果]
本実施形態の電子時計1Bによれば、IC20Bの動作が停止して極性情報も喪失した後でシステム起動を開始する場合にステップS50の極性検出処理を実行しているので、ローター133を動かすことなく、ローター133の極性を検出することができる。このため、パワーセーブモード移行時に基準位置に移動した指針を動かすことなく極性検出処理を実行でき、その後、指針が基準位置に位置する状態でステップS51の基準位置検出処理を行うことができるため、基準位置検出処理を短時間で完了でき、基準位置合わせのための運針も不要にできて消費電力も低減できる。
また、二次電池である電池12の残量つまり電池電圧が所定閾値であるパワーセーブモード遷移電圧を下回った場合に、指針を基準位置に移動させて駆動を停止しているので、電池12の電圧低下を抑制できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前記各実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、前記各実施形態での極性判別電流値Ithは同じ値としていたが、第1および第3実施形態の極性判別電流値Ithと、第2および第4実施形態の極性判別電流値Ithとを異なる値としてもよい。
極性情報を記憶する記憶部はRAM25に限らず、CPU23内に設けられる内部記憶部でもよい。
前記第4実施形態では、パワーセーブモードに移行した際に、秒針3、分針4、時針5をそれぞれ基準位置に移動していたが、分針4および時針5を基準位置に移動し、秒針3はパワーセーブモードに移行したことを示すモード位置、例えば45秒位置に移動して停止してもよい。
また、電子時計1Bに日車が設けられている場合は、日車を基準位置に移動して停止してもよい。腕時計では、日車用の針位置検出機構を備えない場合が多く、日車の基準位置合わせ時には手動操作で日車を基準位置まで移動する必要がある。このため、パワーセーブモード時に日車を基準位置に予め移動しておけば、基準位置合わせ時に日車を移動させる必要がなく、短時間で基準位置合わせ処理を行うことができ、消費電力も低減できる。
また、極性検出処理は、RAM25が初期化された場合に実施するものに限定されず、運針中に定期的に実施してもよいし、例えば、加速度センサーなどを内蔵した電子時計において、電子時計が落下したことを検出した場合、つまりローター133が回転して極性が変化した可能性がある場合に実施してもよい。
[本開示のまとめ]
本開示の電子時計は、指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路を制御する制御部と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記制御部から前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部が初期化されたときに、前記記憶部に記憶される極性情報を初期化し、前記初期化された極性情報に基づいて前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、前記極性検出パルスの出力に応じて前記電流検出回路で検出した電流値に基づいて、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致しているか否かを判別する極性判別処理を実行し、一致していない場合に前記極性情報を変更することを特徴とする。
本開示の電子時計によれば、初期化された極性情報に基づいてステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスつまり駆動パルスに比べてパルス幅の小さいパルスを出力しているので、ステッピングモーターを駆動させずに、ステッピングモーターの極性が初期化された極性情報と一致するか否かを判別し、一致しない場合に極性情報を変更できる。すなわち、初期化時に指針位置を維持したまま極性を合わせることができるため、基準位置合わせを行う場合に、従来のように正転方向および逆転方向に駆動パルスを出力して指針を移動する必要が無く、指針を基準位置に合わせるための処理時間を短縮できる。
本開示の電子時計において、前記制御部は、前記極性検出パルスの出力によって前記電流値が所定値を超えたか否かを判定し、前記所定値を超えた場合に前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別することが好ましい。
本開示の電子時計によれば、極性検出パルスの出力終了直前に電流値が所定値を超えたか否かを判定すれば良いので、極性検出パルスのパルス幅を予め固定することができる。このため、極性の一致、不一致のいずれの場合も極性検出処理を同じ時間で処理できる。また、極性検出パルスの出力中に電流値を検出して判定する処理は1回だけ行えばよいため、極性検出パルスの出力中に電流値の検出および判定処理を複数回行う場合に比べて消費電力を低減できる。
本開示の電子時計において、前記電流検出回路は、前記極性検出パルスの出力中に前記電流値を検出し、前記制御部は、前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間が所定時間以内である場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別することが好ましい。
本開示の電子時計によれば、極性検出パルスの出力中に電流値を検出し、その電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間で極性を判別するため、特に極性が一致している場合には短時間で処理を完了できる。
本開示の電子時計において、前記制御部は、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点で、前記極性検出パルスの出力を停止することが好ましい。
本開示の電子時計によれば、電流値が所定値を超えたことを検出した時点で極性検出パルスの出力を停止できるため、特に極性が一致している場合には極性検出パルスの出力時間も短くできて消費電力を低減できる。
本開示の電子時計において、前記制御部は、前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えない状態で経過時間が一定時間を超えたら前記極性検出パルスの出力を停止し、前記極性と前記極性情報が一致していないと判別することが好ましい。
本開示の電子時計によれば、検出した電流値が所定値を超えない場合でも、一定時間を経過すれば極性検出パルスの出力を停止するため、極性検出パルスの出力を継続することによる消費電力の増大を防止できる。
本開示の電子時計において、前記駆動回路は、前記コイルに駆動電流を供給するオン状態、および、前記駆動電流を供給しないオフ状態に制御され、前記制御部は、前記指針の駆動処理において、前記電流検出回路が検出した電流値と目標電流値とを比較して、比較の結果に応じて前記駆動回路を前記オン状態または前記オフ状態に制御し、前記極性判別処理における所定値は、前記駆動処理における前記目標電流値よりも小さいことが好ましい。
本開示の電子時計によれば、極性判別処理における所定値を、駆動処理における目標電流値よりも小さくしているので、所定値を目標電流値と同じ値に設定した場合に比べて、極性検出パルスのパルス幅をより小さくすることができ、消費電力を低減できる。
本開示の電子時計において、前記制御部は、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報が一致していないと判別した場合に、前記初期化された極性情報に基づいて、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致している場合に前記ステッピングモーターを1ステップ分駆動する駆動パルスを前記駆動回路に出力して前記極性情報を変更することが好ましい。
本開示の電子時計によれば、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報が一致していないと判別した場合に、極性が一致しない駆動パルスを出力しているので、ステッピングモーターは駆動せずに記憶部に記憶される極性情報のみを変更することができる。このため、ICの仕様で極性情報を直接変更できない電子時計においても適用することができる。
本開示の電子時計において、二次電池と、前記二次電池を充電可能な発電装置を備え、前記制御部は、前記二次電池の残量が所定閾値を下回った場合に、少なくとも一つの指針を基準位置に移動させ、移動させた指針の駆動を停止することが好ましい。
本開示の電子時計によれば、ソーラーパネルなどの発電装置によって充電される二次電池の残量つまり電池電圧が所定閾値を下回った場合に、指針を基準位置に移動させて駆動を停止しているので、二次電池の電圧低下を抑制できる。また、仮に電池電圧の更なる低下によって記憶部が初期化された後、発電装置による充電で二次電池の電圧が上昇してシステムが起動した場合に、指針が基準位置にあれば、指針を動かすことなく、指針の基準位置合わせを行うことができる。
本開示の電子時計において、前記少なくとも一つの指針が前記基準位置にあることを検出する針位置検出機構を備え、前記制御部は、前記記憶部が初期化されたときに、前記極性判別処理の後、前記針位置検出機構を用いて針位置検出処理を実行することが好ましい。
本開示の電子時計によれば、指針が基準位置にある状態で極性判別処理を行った場合に、指針は基準位置から移動しないため、針位置検出機構を用いた針位置検出処理を実行した際に最短で指針を検出できるので、針位置検出処理時間を最小限に削減でき、その分、消費電力も低減できる。
本開示の電子時計は、指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路を制御する制御部と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記制御部から前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶された極性情報に基づいて、前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、前記電流検出回路は、前記極性検出パルスの出力中に前記電流値を検出し、前記制御部は、前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間が所定時間以内である場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別し、前記経過時間が所定時間を超えた場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とは一致していないと判別し、一致していない場合に前記極性情報を変更することを特徴とする。
本開示の電子時計によれば、記憶部に記憶された極性情報に基づいてステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスつまり駆動パルスに比べてパルス幅の小さいパルスを出力しているので、ステッピングモーターを駆動させずに、ステッピングモーターの極性が記憶された極性情報と一致するか否かを判別し、一致しない場合に極性情報を変更できる。すなわち、指針位置を維持したまま極性を合わせることができるため、基準位置合わせを行う場合に、従来のように正転方向および逆転方向に駆動パルスを出力して指針を移動する必要が無く、基準位置を合わせるために処理時間を短縮できる。
さらに、極性検出パルスの出力中に電流値を検出し、その電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間で極性を判別するため、特に極性が一致している場合には短時間で処理を完了できる。
本開示の電子時計の制御方法は、指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備える電子時計の制御方法であって、前記記憶部が初期化されたときに、前記記憶部に記憶される極性情報を初期化し、前記初期化された極性情報に基づいて前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、前記極性検出パルスの出力に応じて前記電流検出回路で検出した電流値に基づいて、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致しているか否かを判別する極性判別処理を実行し、一致していない場合に前記極性情報を変更することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法によれば、初期化された極性情報に基づいてステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスつまり駆動パルスに比べてパルス幅の小さいパルスを出力しているので、ステッピングモーターを駆動させずに、ステッピングモーターの極性が初期化された極性情報と一致するか否かを判別し、一致しない場合に極性情報を変更できる。すなわち、初期化時に指針位置を維持したまま極性を合わせることができるため、基準位置合わせを行う場合に、従来のように正転方向および逆転方向に駆動パルスを出力して指針を移動する必要が無く、基準位置を合わせるために処理時間を短縮できる。
本開示の電子時計の制御方法は、指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備える電子時計の制御方法であって、前記記憶部に記憶された極性情報に基づいて、前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、前記電流検出回路によって、前記極性検出パルスの出力中に前記電流値を検出し、前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間が所定時間以内である場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別し、前記経過時間が所定時間を超えた場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とは一致していないと判別し、一致していない場合に前記極性情報を変更することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法によれば、記憶部に記憶された極性情報に基づいてステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスつまり駆動パルスに比べてパルス幅の小さいパルスを出力しているので、ステッピングモーターを駆動させずに、ステッピングモーターの極性が記憶された極性情報と一致するか否かを判別し、一致しない場合に極性情報を変更できる。すなわち、指針位置を維持したまま極性を合わせることができるため、基準位置合わせを行う場合に、従来のように正転方向および逆転方向に駆動パルスを出力して指針を移動する必要が無く、基準位置を合わせるために処理時間を短縮できる。さらに、極性検出パルスの出力中に電流値を検出し、その電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間で極性を判別するため、特に極性が一致している場合には短時間で処理を完了できる。
1…電子時計、1B…電子時計、3…秒針、4…分針、5…時針、10…ムーブメント、10B…ムーブメント、11…水晶振動子、12…電池、13…第1モーター、14…第2モーター、20…IC、20B…IC、23…CPU、24…ROM、25…RAM、30A…第1モーター制御回路、30B…第2モーター制御回路、31…デコーダー、50…ドライバー、60…電流検出回路、62…第1基準電圧発生回路、63…第2基準電圧発生回路、130…コイル、131…ステーター、133…ローター。

Claims (12)

  1. 指針と、
    コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、
    前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、
    前記駆動回路を制御する制御部と、
    前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、
    前記制御部から前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記記憶部が初期化されたときに、前記記憶部に記憶される極性情報を初期化し、
    前記初期化された極性情報に基づいて前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、
    前記極性検出パルスの出力に応じて前記電流検出回路で検出した電流値に基づいて、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致しているか否かを判別する極性判別処理を実行し、
    一致していない場合に前記極性情報を変更する
    ことを特徴とする電子時計。
  2. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記制御部は、前記極性検出パルスの出力によって前記電流値が所定値を超えたか否かを判定し、前記所定値を超えた場合に前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別する
    ことを特徴とする電子時計。
  3. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記電流検出回路は、前記極性検出パルスの出力中に前記電流値を検出し、
    前記制御部は、前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間が所定時間以内である場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別する
    ことを特徴とする電子時計。
  4. 請求項3に記載の電子時計において、
    前記制御部は、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点で、前記極性検出パルスの出力を停止する
    ことを特徴とする電子時計。
  5. 請求項3または請求項4に記載の電子時計において、
    前記制御部は、前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えない状態で経過時間が一定時間を超えたら前記極性検出パルスの出力を停止し、前記極性と前記極性情報が一致していないと判別する
    ことを特徴とする電子時計。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電子時計において、
    前記駆動回路は、前記コイルに駆動電流を供給するオン状態、および、前記駆動電流を供給しないオフ状態に制御され、
    前記制御部は、前記指針の駆動処理において、前記電流検出回路が検出した電流値と目標電流値とを比較して、比較の結果に応じて前記駆動回路を前記オン状態または前記オフ状態に制御し、
    前記極性判別処理における所定値は、前記駆動処理における前記目標電流値よりも小さい
    ことを特徴とする電子時計。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の電子時計において、
    前記制御部は、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報が一致していないと判別した場合に、前記初期化された極性情報に基づいて、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致している場合に前記ステッピングモーターを1ステップ分駆動する駆動パルスを前記駆動回路に出力して前記極性情報を変更する
    ことを特徴とする電子時計。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の電子時計において、
    二次電池と、
    前記二次電池を充電可能な発電装置を備え、
    前記制御部は、前記二次電池の残量が所定閾値を下回った場合に、少なくとも一つの指針を基準位置に移動させ、移動させた指針の駆動を停止する
    ことを特徴とする電子時計。
  9. 請求項8に記載の電子時計において、
    前記少なくとも一つの指針が前記基準位置にあることを検出する針位置検出機構を備え、
    前記制御部は、前記記憶部が初期化されたときに、前記極性判別処理の後、前記針位置検出機構を用いて針位置検出処理を実行する
    ことを特徴とする電子時計。
  10. 指針と、
    コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、
    前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、
    前記駆動回路を制御する制御部と、
    前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、
    前記制御部から前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記記憶部に記憶された極性情報に基づいて、前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、
    前記電流検出回路は、前記極性検出パルスの出力中に前記電流値を検出し、
    前記制御部は、
    前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間が所定時間以内である場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別し、前記経過時間が所定時間を超えた場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とは一致していないと判別し、
    一致していない場合に前記極性情報を変更する
    ことを特徴とする電子時計。
  11. 指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備える電子時計の制御方法であって、
    前記記憶部が初期化されたときに、前記記憶部に記憶される極性情報を初期化し、
    前記初期化された極性情報に基づいて前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、
    前記極性検出パルスの出力に応じて前記電流検出回路で検出した電流値に基づいて、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致しているか否かを判別する極性判別処理を実行し、
    一致していない場合に前記極性情報を変更する
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  12. 指針と、コイルを有し、前記指針を駆動するステッピングモーターと、前記ステッピングモーターを駆動する駆動回路と、前記駆動回路に流れる電流値を検出する電流検出回路と、前記駆動回路に出力する駆動パルスの極性情報を記憶する記憶部と、を備える電子時計の制御方法であって、
    前記記憶部に記憶された極性情報に基づいて、前記駆動回路に前記ステッピングモーターが1ステップ回転しない極性検出パルスを出力し、
    前記電流検出回路によって、前記極性検出パルスの出力中に前記電流値を検出し、
    前記極性検出パルスの出力開始時からの経過時間を計測し、前記電流値が所定値を超えたことを検出した時点までの経過時間が所定時間以内である場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とが一致していると判別し、前記経過時間が所定時間を超えた場合に、前記ステッピングモーターの極性と前記極性情報とは一致していないと判別し、
    一致していない場合に前記極性情報を変更する
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
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