JP2023103664A - エレベータの診断システムおよび診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗りかごと乗り場との間のすき間をリアルタイムで監視でき、すき間寸法の異常を容易に診断することができるようにする。【解決手段】複数の乗り場6間を昇降運転される乗りかご2を備えたエレベータの診断システムであって、乗りかご2の昇降運転時に、乗りかご2のかご敷居21と各乗り場6の乗り場敷居23との間の敷居間すき間のすき間寸法を測定する監視装置30と、基準となる、乗りかご2のかご敷居21各乗り場6の乗り場敷居23との正常時のすき間寸法を予め記憶する記憶装置と、正常時のすき間寸法と測定された実際のすき間寸法とを比較し、すき間寸法の異常を診断する診断装置と、を備え、診断装置での診断の結果、すき間寸法の異常が認められた際に乗りかご2に危険回避運転を行わせる。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、エレベータの診断システムおよび診断方法に関する。
従来より、エレベータ装置においては、到着時の、乗りかごの乗降口の下辺部と、これに対向する乗り場の下辺部と、の間のすき間(間隔)が問題となっている。例えば、乗りかごと乗り場との間のすき間が小さすぎる(狭すぎる)と、エレベータ装置の走行時に、乗りかごが昇降路壁(フェッシャープレート)などと接触するリスクが高くなる。逆に、乗りかごと乗り場との間のすき間が大きすぎる(広すぎる)と、そのすき間から異物が落下し易くなったり、靴のヒール部分が挟まり易くなったり、カートなどのタイヤが脱輪し易くなるなどの問題があった。特に、小さな子供たちにとっては、大きすぎるすき間が乗降時に不安となる場合もあった。
このような状況の中、乗りかごと乗り場との間のすき間は縮小化される傾向にあり、例えば、乗りかごの乗降口の下辺部と乗り場の下辺部とに、すき間を埋めるための敷居ブロックなどを配置することが行われている。また、乗りかごの着床時(かご扉開時)に、乗りかごのかご側敷居と乗り場の乗り場側敷居との間のすき間を、閉塞板などを用いて閉塞させる可動式のすき間レス装置も提案されている。
特開2020-29347号公報
しかしながら、従来のエレベータ装置において、乗りかごと乗り場との間のすき間は、例えば、エレベータ装置ごとや乗りかごが位置するかご位置(階床)ごとに異なる。
そのため、エレベータ装置の運行データに連動させて、乗りかごが位置する階床ごとの、乗りかごと乗り場との間のすき間をリアルタイムで監視でき、すき間寸法の異常を容易に診断することが可能な技術の開発が望まれていた。
本発明の実施形態は、乗りかごと乗り場との間のすき間をリアルタイムで監視でき、すき間寸法の異常を容易に診断することが可能なエレベータの診断システムおよび診断方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、複数の階床間を昇降運転される乗りかごを備えたエレベータの診断システムであって、前記乗りかごの昇降運転時に、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔を測定する測定部と、基準となる、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔の基準値を予め記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記間隔の基準値と、前記測定部によって測定された前記間隔の測定値と、を比較し、前記間隔の異常を診断する診断部と、を備え、前記診断部での診断の結果、前記間隔の異常が認められた場合には、前記乗りかごに危険回避運転を行わせることを特徴とする。
本発明の実施形態は、複数の階床間を昇降運転される乗りかごを備えたエレベータの診断方法であって、前記乗りかごの昇降運転時に、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔を測定部により測定し、前記測定部によって測定された前記間隔の測定値と、記憶部に予め記憶された、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔の基準値と、を診断部により比較し、その比較の結果に基づいて、前記間隔の異常が診断された場合には、前記乗りかごに危険回避運転を行わせることを特徴とする。
実施形態に係る診断システムが適用されるエレベータの概略図。 図1を拡大して示す要部の概略図。 図1の要部を拡大して示す斜視図。 実施形態に係る診断システムが適用されるエレベータのブロック図。 実施形態に係る処理の流れを示すフローチャート。 他の実施形態に係る処理の流れを示すフローチャート。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
―実施形態―
<構成>
図1は、本発明の実施形態に係る診断システムが適用されるエレベータ1 の構成を模式的に示すものである。本エレベータ1 は、商業施設などの建屋内に設置されるものであって、例えばn階建てのビルに設置した場合を例示している。
実施形態のエレベータ1 は、当ビルの利用者が主に利用する一般的なエレベータ装置であって、例えば、業務用のエレベータや自律走行ロボットとの同乗が可能なエレベータであっても良い。また、商業施設用のビルに限らず、住居用のエレベータなどであっても良いし、歩道橋などの屋外に設置されるものであっても良い。
図1において、エレベータ1 は、昇降路7 の上部の機械室70に配置されたメインシーブ(巻上機)5aとそらせシーブ5bとにメインロープ4 が掛け渡され、該ロープ4 の一端には乗りかご2 が、該ロープ4 の他端には釣り合い錘としてのカウンタウェイト3 が、それぞれつるべ式に吊り下げられている。
メインシーブ5aには、ブレーキ装置8 を介して、メインシーブ5aを回転駆動させるための電動機(M)5cが接続されている。
機械室70には、電動機5cなどのほか、図中に破線で示すテールコードを介して、乗りかご2 に接続された制御装置10が配置されている。この制御装置10によって、電動機5cの回転数や回転方向、および、ブレーキ装置8 が制御されることにより、乗りかご2 が各階の階床間を昇降動作(昇降運転)される。
乗りかご2 は、各階の乗り場(乗り場部)6 のホール扉11a に対向するかご扉11b を備えるとともに、例えば、かご扉11b が設けられた乗降口(乗降口部)の近傍に、利用者が行先階を設定するかご呼び操作などを行うためのかご操作盤12が設けられている。
かご操作盤12には、後述するように、行先階ボタン12a のほか、利用者に着床(停止)階や各種の情報などを音声により案内するスピーカ12c や、着床階や各種の案内など表示する表示器12b などが設けられている。
一方、各階床には、乗り場6 ごとにホール扉11aが設けられている。各ホール扉11aの近傍には、利用者が行先階方向を設定する乗り場呼び操作を行うための乗り場操作盤9 や、通知ランプ(図示省略)が設けられている。各乗り場操作盤9 は、機械室70内の制御装置10に接続されている。
図2は、図1を拡大して示す要部の概略図であり、図3は、図1-2中にIII で示す部分を拡大して示す斜視図である。
図2において、各階の乗り場6 の下辺部である階床の、昇降路7 内の昇降路壁(フェッシャープレート)71に接する面には、例えば図3に示すように、ホール扉11a の開閉方向に沿って、乗りかご2 との間の敷居間すき間(間隔)14を埋めるための乗り場側敷居としての乗り場敷居(敷居ブロック)23が配置されている。
一方、乗りかご2 の乗降口の下辺部である、乗り場敷居23に対向する部位には、かご扉11b の開閉方向に沿って、かご側敷居としてのかご敷居(敷居ブロック)21が配置されている。
ここで、乗り場敷居23とかご敷居21との間には、通常、乗り場敷居23とかご敷居21との接触を避けるための標準的な寸法のすき間が設けられている。すき間の標準的な寸法としては、利用者を不安にさせたり、異物が昇降路7 内に落下したりするのを防ぐことができる程度の幅(標準値)とされている。
かご敷居21内、または、その下部には、例えば図3に示すように、乗りかご2 の着床時(かご扉11bの開時)に、乗りかご2 のかご敷居21と各乗り場6 の乗り場敷居23との間の敷居間すき間14を、図示矢印A方向に可動する閉塞板13a などを用いて閉塞させる敷居間すき間閉塞装置(すき間レス装置)13が設けられている。
即ち、敷居間すき間閉塞装置13は、例えば、乗りかご2 が乗り場6 に着床した際の、敷居間すき間14の実際のすき間寸法(距離)が標準値を超えて広がっている場合に、その標準値を超えた部分のずれを閉塞板13a により埋める(解消する)ためのものである。
このような敷居間すき間閉塞装置13を備えたエレベータ1 の場合にあっては、乗り場敷居23と敷居間すき間閉塞装置13との間のすき間を敷居間すき間14として規定しても良い。その場合、閉塞板13a のかご敷居21の下部への収納不全や乗り場敷居23側への突出異常などといった、敷居間すき間閉塞装置13の動作異常をも常に監視可能となる。
なお、敷居間すき間閉塞装置13としては、閉塞板13a を乗り場敷居23に当接するまで可動させ、着床時には、かご敷居21と乗り場敷居23との間のすき間寸法が「0mm」となるようにするものであっても良い。
そして、かご敷居21の一方の端部には、例えば図3に示すように、直接、または、取付部材31を介して、敷居間すき間14を常に監視する監視装置(測定部)30が取り付けられている。この監視装置30は、乗りかご2 の昇降運転時に、例えば、監視エリア(特定位置)33に対応する、乗りかご2 のかご敷居21と各乗り場6 の乗り場敷居23との間のすき間寸法(敷居間すき間14の+Y方向の距離)を測定するためのものである。
監視装置30の測定結果は、乗りかご2 の、実際にはかご下より延出されたテールコードを介して、制御装置10に供給されるようになっている。
本実施形態においては、詳細については後述するが、監視装置30が、監視エリア33の画像を撮影する撮像装置35と、監視エリア33の敷居間すき間14の形状を読み取るレーザ装置37と、を有した構成とされている。
撮像装置35は、赤外線センサとしての機能を有したものが望ましい。昇降路7 内は、一般的に照度が低く、撮影が困難な場合が想定されるため、赤外線センサとしての機能を備えることにより、周囲の明暗に影響されることなく、良好な画像の撮影が可能となり、より高精度な診断を実現できる。
レーザ装置37としては、例えば監視エリア33に対して、かご敷居21の一端側よりレーザ光を照射し、そのレーザ光の透過光をかご敷居21の他端側で受光することで、かご敷居21と乗り場敷居23との間のすき間の形状を測定するようになっている。
即ち、監視装置30を、赤外線センサ機能付きの撮像装置35とレーザ装置37とを有した構成とすることで、例えば、監視装置30により近い側は撮像装置35によって、監視装置30により遠い側はレーザ装置37によって、それぞれ1mm以下の高精度な測定が可能となる。
なお、レーザ装置37によって測定される監視装置30により遠い側は、1点に限らず、例えば、2点以上の複数の個所を測定できるようにしても良い。
また、レーザ装置37の測定距離を2m程度とし、レーザ光の反射光を受光できるようにした場合には、例えば10mm以下のすき間寸法の検出や、敷居間すき間14に挟まった異物の検出なども可能となる。
図4は、エレベータ1 の制御ブロックを例示するものである。
本実施形態のエレベータ1 は、例えば図4に示すように、監視装置30、乗り場操作盤9 、かご操作盤12、電動機5c、および、地震センサ51などにつながる制御装置10を備えている。
制御装置10は、扉開閉装置11、敷居間すき間閉塞装置13、モータ駆動部15、音声出力部43、表示制御部45、記憶装置(記憶部)40、診断装置(診断部)50、および、昇降制御部100 などを有している。
扉開閉装置11は、昇降制御部100 によって制御され、例えば、乗りかご2 の着床時に、ホール扉11a とかご扉11b とを連動させて開閉するものである。
敷居間すき間閉塞装置13は、昇降制御部100 によって制御され、例えば、乗りかご2 の着床時に、乗りかご2 のかご敷居21と各乗り場6 の乗り場敷居23との間の敷居間すき間14に閉塞板13aを滑り込ませることにより、閉塞板13a と乗り場敷居23との間のすき間寸法が標準値程度となるように調整するものである。
モータ駆動部15は、昇降制御部100 によって制御され、例えば呼び登録に応じて、電動機5cを制御するものである。
音声出力部43は、昇降制御部100 によって制御され、例えば、かご操作盤12のスピーカ12c から乗りかご2 内の利用者に音声案内や音楽などを流すためのものである。
表示制御部45は、昇降制御部100 によって制御され、例えば、かご操作盤12の表示器12b から乗りかご2 内の利用者に着床階や案内などを表示するためのものである。
診断装置50は、乗りかご2 の昇降運転時に、例えば、監視装置30の撮像装置35によって撮影された監視エリア33の撮像画像(間隔の測定値)と、記憶装置40に予め記憶された正常画像(間隔の基準値)と、を比較するとともに、監視装置30のレーザ装置37によって測定された監視エリア33のすき間形状の測定データ(間隔の測定値)と、記憶装置40に予め記憶された正常データ(間隔の基準値)と、を比較するものである。
また、診断装置50は、撮像画像と正常画像との比較の結果、および、測定データと正常データとの比較の結果に基づいて、敷居間すき間14のすき間寸法の異常を診断するようになっている。
そして、この診断装置50での診断の結果は昇降制御部100 に送られ、異常時には、例えばモータ駆動部15を制御することによって、乗りかご2 を非常停止させたり、最寄階に緊急停止させたり、低速運転を行うなどの処置(危険回避運転)が施される。
即ち、敷居間すき間14の実際のすき間寸法が、例えば、標準値の-5mm以上であれば、乗りかご2 が昇降路壁71と接触するリスクが高い異常(緊急停止範囲)と診断され、乗りかご2 の危険回避運転が安全に行われる。
同様に、敷居間すき間14の実際のすき間寸法が、例えば、標準値の+5mm以上の場合にも乗りかご2 の危険回避運転が安全に行われるようにしても良い。
記憶装置40は、診断装置50での診断に用いられる正常画像や正常データを、例えば、各階の階床(特定位置)ごとに予め記憶するものである。即ち、敷居間すき間14のすき間寸法は、乗りかご2 のかご位置に応じて階ごとに異なるため、各階の監視エリア33の敷居間すき間14の正常時の画像(正常画像)とデータ(正常データ)とが予め用意されている。
したがって、本実施形態のエレベータ1 においては、乗りかご2 の昇降運転に係る走行データ(エレベータ1 の運行データ)に連動させて、診断装置50による診断を行うようにすることで、各階の階床間における敷居間すき間14のすき間寸法の異常を、常時、リアルタイムに診断することが可能となる。
昇降制御部100 は、制御装置10の各部・装置を制御するもので、例えば、乗りかご2 のかご位置データやかご扉11bの扉開閉データといった、昇降運転に係る走行データなどを管理するようになっている。
この昇降制御部100 は、通信ネットワーク60を介して、外部の監視センタとの接続が可能であり、診断装置50での診断によるかご敷居21と乗り場敷居23との間のすき間寸法の異常を外部に通知することが可能となっている。
<動作>
以下に、本実施形態に係る診断システムが適用されるエレベータ1 の動作について説明する。
図5は、診断装置50での処理の流れを説明するフローチャートである。
まず、診断装置50は、例えば昇降制御部100 から、エレベータ1の通常運行時に昇降動作する乗りかご2 の、かご位置データとかご扉11b の扉開閉データとを取得する(ステップS1,S2)。
そして、そのかご位置データと扉開閉データとに基づいて、乗りかご2 が着床中で、かご扉11b が扉開中なのか、または、走行中なのかを把握したうえで、走行に伴って階床を通過する乗りかご2 のかご位置を測定位置とする、監視装置30の撮像装置35で撮影された監視エリア33の撮像画像と、レーザ装置37で測定された監視エリア33のすき間形状の測定データとを取得する(ステップS3)。
その後、撮像画像と測定データとを取得したかご位置の、正常画像とすき間形状の正常データとを記憶装置40より読み出し(ステップS4)、正常画像と撮像画像との比較、および、すき間形状の正常データと測定データとの比較を行う(ステップS5)。
このようにして、乗りかご2 のかご位置に対する、正常時の撮像画像(正常画像)および形状データ(正常データ)と、リアルタイムに取得した撮像画像および測定データと、から、かご敷居21と乗り場敷居23との間のすき間寸法が正常(許容)範囲かどうかを解析する(ステップS6)。
解析の結果、すき間寸法に標準値から±5mm以上のずれがある場合(ステップS7のYES )には、正常範囲内でない、つまり、すき間寸法が異常な緊急停止範囲であると判定し、昇降制御部100 に乗りかご2 を緊急停止させるなどの危険回避運転を行わせる(ステップS8)。
即ち、すき間寸法の異常が認められた場合には、例えば、昇降制御部100 に異常の発生を報告する(ステップS9)。
これにより、例えば、昇降制御部100 による危険回避運転が実施されるとともに、通信ネットワーク60を介して、外部の監視センタへの通知が行われる。
また、このステップS9での処理の後、または、すき間寸法に標準値から±5mm以上のずれがない場合(ステップS7のNO)、例えば、かご位置ごとに、監視装置30で取得した撮像画像および測定データ、比較・解析の結果、判定の結果(判定データ)などを、記憶装置40に保存して(ステップS10 )、一連の処理が終了する。
なお、乗りかご2 のかご敷居21と各乗り場6 の乗り場敷居23との間のすき間寸法は、例えば、各階の階床ごとに異なるため、全階床を診断の対象とするのが望ましい。また、各階の階床間の乗りかご2 と昇降路壁71との間のすき間寸法の異常を診断することも可能である。
本実施形態によれば、エレベータ1 の運行中、常時、乗りかご2 のかご敷居21と乗り場敷居23との間のすき間寸法の異常を、リアルタイムに診断することができる。
即ち、乗りかご2 の昇降運転時に、走行データに基づいて、監視装置30の撮影および測定により取得したかご位置の撮像画像および測定データを正常時の画像およびデータと比較し、その解析の結果に応じて、実際のすき間寸法に危険回避運転を行わせるほどの異常があるかを判定するようにしている。
これにより、異物が挟まれるなどの不具合を防止するために、敷居間すき間14のすき間寸法が縮小される傾向のエレベータ1 において、乗りかご2 のかご敷居21と各乗り場6 の乗り場敷居23との間の、敷居間すき間14のすき間寸法の異常をリアルタイムに診断することが可能となる。
したがって、走行中の乗りかご2 の走行データに連動させて、常時、乗りかご2 の昇降路壁71との接触の危険性を監視することが可能となり、エレベータ1 の故障に伴う利用者の安全性や利便性などを容易に確保できるようになるものである。
特に、監視装置30で取得した撮像画像や測定データ、診断装置50での解析の結果などを、逐次、記憶装置40を用いて保存しておくことにより、乗りかご2 のかご敷居21と各乗り場6 の乗り場敷居23との間のすき間寸法の時系列的な変化から、他の実施形態として、事前にすき間寸法が異常となる際の予兆を診断することが可能となる。
―他の実施形態―
図6は、他の実施形態に係る、診断装置50での処理の流れを示すフローチャートである。
なお、図6において、ステップS1~S3での処理は、図5のステップS1~S3での処理と同様であるため、説明を省略する。
即ち、診断装置50では、撮像画像(現在の撮像画像)と測定データ(現在の測定データ)とを取得したかご位置の、過去の撮像画像(過去画像)と測定データ(過去データ)とを記憶装置40より読み出し(ステップS11 )、現在の撮像画像と過去画像との比較、および、現在の測定データと過去データとの比較を行う(ステップS12 )。
そして、過去のかご敷居21と乗り場敷居23との間のすき間寸法と、実際のかご敷居21と乗り場敷居23との間のすき間寸法と、に基づいて、該すき間寸法が縮小傾向にあるか、拡大傾向にあるかを解析する(ステップS13 )。
すき間寸法が縮小傾向または拡大傾向にあると判定した場合(ステップS14 のYES )、例えば、昇降制御部100 に異常の発生の予兆を報告する(ステップS15 )。
これにより、例えば、昇降制御部100 によって、通信ネットワーク60を介して、外部の監視センタへの通知が行われる。
また、このステップS15 での処理の後、または、すき間寸法が縮小傾向または拡大傾向にないと判定した場合(ステップS14 のNO)、例えば、かご位置ごとに、監視装置30で取得した撮像画像および測定データ、比較・解析の結果、判定の結果(判定データ)などを、記憶装置40に保存して(ステップS10 )、一連の処理が終了する。
監視装置30で取得した撮像画像および測定データは、以降の処理において、過去の撮像画像(過去画像)や過去の測定データ(過去データ)として利用されることになる。
他の実施形態によれば、乗りかご2 のかご敷居21と各乗り場6 の乗り場敷居23との接触の危険性を事前に把握できるようになる。
即ち、乗りかご2 の走行中に、乗りかご2 のかご敷居21と各乗り場6 の乗り場敷居23との間のすき間寸法の変化の状況(異常の予兆)を常に監視できるようになる結果、乗りかご2 と昇降路壁71とが接触するのを早期に発見、回避することが可能となる。
なお、上記した各実施形態においては、乗り場敷居23との間に限らず、例えば、敷居間すき間閉塞装置13との間、昇降路壁71やフェッシャープレートとの間など、乗りかご2 のかご敷居21が接触するリスクを容易に回避し得、エレベータ1 を安全に運行させることが可能となる。
また、乗りかご2 のかご敷居21と各乗り場6 の乗り場敷居23との間のすき間寸法の異常のみでなく、例えば、敷居間すき間14に挟まれた異物などを検出することも可能である。
特に、敷居間すき間閉塞装置13を備えたエレベータ1 にあっては、閉塞板13a のかご敷居21の下部への収納不全や乗り場敷居23側への突出異常などといった、敷居間すき間閉塞装置13の動作異常をも常に監視可能となる。
また、乗りかご2 の積載状況によっては、乗りかご2 に影響を与え、すき間寸法が変化することにより、すき間寸法に異常があるかの判定の精度を悪化させる可能性が危惧されるような場合には、例えば、エレベータ1 が利用されていない夜間などの無負荷状態時のすき間寸法を監視するようにしても良い。こうすることによって、すき間寸法に異常がないかどうかを、より高精度に判定することが可能となる。
また、地震センサ51による地震発生時のほか、例えば、いたずらなどによる一時的なかご揺れを検知した場合において、診断装置50がすき間寸法の異常を判定した際には、危険回避運転(管制運転)を行うとともに、一時的なかご揺れによるものであることを昇降制御部100 から音声出力部43を介してかご操作盤12のスピーカ12c より乗りかご2 内の利用者にアナウンスしたり、表示制御部45を介してかご操作盤12の表示器12b にメッセージを表示するようにしても良い。これにより、乗りかご2 の昇降路壁71などとの接触を回避しつつ、利用者に不要な不安感を与えることもなく、容易に落ち着かせることが可能となる。しかも、いたずらなどに対する注意喚起の効果も期待できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 …エレベータ、2 …乗りかご、6 …乗り場(乗り場部)、7 …昇降路、10…制御装置、13…敷居間すき間閉塞装置、13a …閉塞板、14…敷居間すき間、15…モータ駆動部、21…かご敷居(かご側敷居)、23…乗り場敷居(乗り場側敷居)、30…監視装置(測定部)、33…監視エリア、35…撮像装置、37…レーザ装置、40…記憶装置(記憶部)、50…診断装置(診断部)、71…昇降路壁(フェッシャープレート)、100 …昇降制御部。

Claims (8)

  1. 複数の階床間を昇降運転される乗りかごを備えたエレベータの診断システムであって、
    前記乗りかごの昇降運転時に、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔を測定する測定部と、
    基準となる、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔の基準値を予め記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記間隔の基準値と、前記測定部によって測定された前記間隔の測定値と、を比較し、前記間隔の異常を診断する診断部と、
    を備え、
    前記診断部での診断の結果、前記間隔の異常が認められた場合には、前記乗りかごに危険回避運転を行わせることを特徴とするエレベータの診断システム。
  2. 前記危険回避運転では、前記間隔の異常が認められた時点で、前記乗りかごを非常停止させるか、前記乗りかごを最寄階に緊急停止させるか、もしくは、前記乗りかごの運転速度を低下させるか、のいずれかを行うことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの診断システム。
  3. 前記乗りかごに前記危険回避運転を行わせたことを外部に通知することを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータの診断システム。
  4. 前記測定部は、一般のエレベータ利用者がいない状況下において、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔を測定することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの診断システム。
  5. 前記測定部は、前記間隔を測定することとして、前記乗りかごの乗降口部の下辺部に設けられたかご側敷居と、前記かご側敷居に対向するように、前記複数の階床の各乗り場部の下辺部に設けられた乗り場側敷居と、の間の距離を測定することを特徴とする請求項1または4に記載のエレベータの診断システム。
  6. 前記測定部は、
    前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間の画像を撮影する撮像装置と、
    前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間の形状を求めるレーザ装置と、
    を備え、
    前記撮像装置で取得した特定位置の撮像画像と前記レーザ装置で取得した前記特定位置の形状データとを用いて、前記かご側敷居と前記乗り場側敷居との間の距離を測定することを特徴とする請求項5に記載のエレベータの診断システム。
  7. 前記記憶部は、前記測定部による測定の結果を時系列で記憶し、
    前記診断部は、前記記憶部に記憶された時系列の測定の結果に基づいて、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔の変化の傾向から、前記間隔の異常の予兆を判定することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの診断システム。
  8. 複数の階床間を昇降運転される乗りかごを備えたエレベータの診断方法であって、
    前記乗りかごの昇降運転時に、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔を測定部により測定し、
    前記測定部によって測定された前記間隔の測定値と、記憶部に予め記憶された、前記乗りかごの乗降口部と前記複数の階床の各乗り場部との間隔の基準値と、を診断部により比較し、
    その比較の結果に基づいて、前記間隔の異常が診断された場合には、前記乗りかごに危険回避運転を行わせることを特徴とするエレベータの診断方法。
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