JP2023086139A - 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー - Google Patents

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Abstract

【課題】熱源の種々の形態に順応可能で、弾性変形性に富み、放熱効率に優れ、かつ周辺部品との電気的短絡を抑制できる放熱構造体及びバッテリーを提供する。【解決手段】本発明は、熱源からの放熱を高める複数の放熱部材20と、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、少なくとも熱源と放熱部材20との間に配置される第1絶縁フィルム10と、複数の放熱部材20を保持する保持部材12と、を備える放熱構造体1であって、放熱部材20は、中空若しくは中実の形状を有する複数のクッション部材22と、熱源からの熱を伝えるためのシートであって、クッション部材22の外側面を覆う熱伝導シート21と、を備える放熱構造体1及びバッテリーに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、放熱構造体およびそれを備えるバッテリーに関する。
自動車、航空機、船舶あるいは家庭用若しくは業務用電子機器の制御システムは、より高精度かつ複雑化してきており、それに伴って、回路基板上の小型電子部品の集積密度が増加の一途を辿っている。この結果、回路基板周辺の発熱による電子部品の故障や短寿命化を解決することが強く望まれている。
回路基板からの速やかな放熱を実現するには、従来から、回路基板自体を放熱性に優れた材料で構成し、ヒートシンクを取り付け、あるいは冷却ファンを駆動するといった手段を単一で若しくは複数組み合わせて行われている。これらの内、回路基板自体を放熱性に優れた材料、例えばダイヤモンド、窒化アルミニウム(AlN)、立方晶窒化ホウ素(cBN)等から構成する方法は、回路基板のコストを極めて高くしてしまう。また、冷却ファンの配置は、ファンという回転機器の故障、故障防止のためのメンテナンスの必要性や設置スペースの確保が難しいという問題を生じる。これに対して、放熱フィンは、熱伝導性の高い金属(例えば、アルミニウム)を用いた柱状あるいは平板状の突出部位を数多く形成することによって表面積を大きくして放熱性をより高めることのできる簡易な部材であるため、放熱部品として汎用的に用いられている(特許文献1を参照)。
ところで、現在、世界中で、地球環境への負荷軽減を目的として、従来からのガソリン車あるいはディーゼル車を徐々に電気自動車に転換しようとする動きが活発化している。特に、フランス、オランダ、ドイツをはじめとする欧州諸国の他、中国でも、電気自動車の普及が進行してきている。電気自動車の普及には、高性能バッテリーの開発の他、多数の充電スタンドの設置などが必要となる。特に、リチウム系の自動車用バッテリーの充放電機能を高めるための技術開発が重要である。上記自動車バッテリーは、摂氏60度以上の高温下では充放電の機能を十分に発揮できないことが良く知られている。このため、先に説明した回路基板と同様、バッテリーにおいても、放熱性を高めることが重要視されている。
バッテリーの速やかな放熱を実現するには、熱の移動経路を高熱伝導性の材料で形成すること、およびバッテリーセルと当該高熱伝導性の材料との熱抵抗を下げることが必要になる。例えば、グラファイト製のシートを熱の移動経路に利用して、当該シートにゴム状弾性体を積層したものを筒状に形成した放熱構造体が考えられる。バッテリーセルは種々の形態(段差等の凹凸あるいは非平滑な表面状態を含む)をとり得ることから、かかる放熱構造体をバッテリーセルと冷却部材との間、あるいはバッテリーセル同士の間に配置すると、放熱構造体はバッテリーセルの種々の形態に順応しやすく、かつ熱の移動経路も構築しやすくなる。加えて、バッテリーセルを除去したときに元の形状に近い形状に戻りやすくなる。
特開2008-243999
ところで、当該高熱伝導性の材料として、高熱伝導性かつ導電性を有する熱伝導性材料を放熱構造体に使用することが望まれている。しかし、かかる場合、当該熱伝導性材料とバッテリーセルの周辺部品との電気的短絡が生じる虞がある。また、放熱構造体とバッテリーセルとの間にフィルム状の絶縁部材を配置する方法も考えられるが、当該絶縁部材は非伸縮性の部材であることが多いため、当該熱伝導性材料への変形追従性が乏しく、当該熱伝導性材料の変形に応じて伝熱効率が低くなる虞がある。これは、バッテリーセルのみならず、DC/DCコンバータ、回路基板、電子部品あるいは電子機器本体のような他の熱源にも通じる。このような要望に応えることは、「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」という本出願人の持続可能な開発目標の達成にも資する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、熱源の種々の形態に順応可能であって、弾性変形性に富み、放熱効率に優れ、かつ周辺部品との電気的短絡を抑制することができる放熱構造体、およびそれを備えるバッテリーを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための一実施形態に係る放熱構造体は、熱源からの放熱を高める複数の放熱部材と、前記複数の放熱部材をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、少なくとも前記熱源と前記放熱部材との間に配置される第1絶縁フィルムと、前記複数の放熱部材を保持する保持部材と、を備える放熱構造体であって、前記放熱部材は、中空若しくは中実の形状を有する複数のクッション部材と、前記熱源からの熱を伝えるためのシートであって、前記クッション部材の外側面を覆う熱伝導シートと、を備える。
(2)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記第1絶縁フィルムは、前記複数の放熱部材をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、前記放熱部材の外形に沿って撓んだ凹凸形状をなして前記複数の放熱部材に面接触し、前記保持部材は、前記複数の放熱部材における前記熱源と反対側に面接触し、かつ少なくとも前記第1絶縁フィルムの凹部と接合しても良い。
(3)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記保持部材は、少なくとも一方の面に粘着層を有する粘着テープであって、前記粘着層が前記複数の放熱部材および前記第1絶縁フィルムの前記凹部と接合しても良い。
(4)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記保持部材は、その両面に前記粘着層を有する粘着テープであって、前記放熱部材の長手方向の両端部にそれぞれ配置される両面粘着テープと、その一方の面に前記粘着層を有する粘着テープであって、前記放熱部材の長手方向の中央部に少なくとも1つ配置される片面粘着テープと、を備えても良い。
(5)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記保持部材は、前記複数の放熱部材をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、前記複数の放熱部材における前記熱源と反対側に面接触する第2絶縁フィルムであって、少なくとも前記第1絶縁フィルムの凹部と前記第2絶縁フィルムとが熱溶着しても良い。
(6)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記保持部材は、その両面に粘着層を有する両面粘着テープであって、一方の面の前記粘着層が前記第1絶縁フィルムと接合し、他方の面の前記粘着層が前記放熱部材に面接触しても良い。
(7)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記保持部材は、前記放熱部材の長手方向に沿って隙間を空けて配置される2枚以上のシートであっても良い。
(8)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記保持部材は、糸であって、前記複数の放熱部材をその長手方向と直交する方向に連結し、かつ前記複数の放熱部材を前記第1絶縁フィルムに固定しても良い。
(9)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記保持部材は、前記第1絶縁フィルムを兼ねており、前記複数の放熱部材を包む袋であっても良い。
(10)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記保持部材は、前記袋と、前記袋の内部において前記複数の放熱部材を固定する糸と、を含んでも良い。
(11)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前記放熱部材は、前記長手方向に沿う中空部を備える筒状部材であっても良い。
(12)一実施形態に係るバッテリーは、冷却部材を流す構造を持つ筐体内に、1または2以上の熱源としてのバッテリーセルを備えたバッテリーであって、前記バッテリーセルと前記筐体との間に、上述のいずれかの放熱構造体を備える。
本発明によれば、熱源の種々の形態に順応可能であって、弾性変形性に富み、放熱効率に優れ、かつ周辺部品との電気的短絡を抑制することができる放熱構造体、およびそれを備えるバッテリーを提供できる。
図1は、第1実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。 図2は、図1におけるA-A線断面図およびその一部Cの拡大図をそれぞれ示す。 図3は、図1におけるB-B線断面図およびその一部Dの拡大図をそれぞれ示す。 図4は、第2実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。 図5は、図4におけるE-E線断面図およびその一部Fの拡大図をそれぞれ示す。 図6は、第3実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。 図7は、図6におけるG-G線断面図およびその一部Hの拡大図をそれぞれ示す。 図8は、第4実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。 図9は、図8におけるI-I線断面図およびその一部Jの拡大図をそれぞれ示す。 図10は、第5実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。 図11は、図10におけるK-K線断面図およびその一部Lの拡大図をそれぞれ示す。 図12は、図1の放熱構造体の製造方法の一部を説明するための図を示す。 図13は、図1の放熱構造体を構成する放熱部材の変形例1の製造方法の一部を説明するための図を示す。 図14は、図1の放熱構造体を構成する放熱部材の変形例2の側面図、平面図および当該平面図の拡大図を示す。 図15は、図1の放熱構造体を構成する放熱部材の変形例3の側面図、平面図および当該平面図の拡大図を示す。 図16は、図1の放熱構造体を構成する放熱部材の変形例4の側面図、平面図および当該平面図の拡大図を示す。 図17は、一実施形態に係るバッテリーの縦断面図を示す。 図18は、放熱構造体の上に、バッテリーセルの側面を接触させるように横置きにしたときの断面図、その一部拡大図および充放電時にバッテリーセルが膨張した際の一部断面図をそれぞれ示す。
次に、本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
1.放熱構造体
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。図2は、図1におけるA-A線断面図およびその一部Cの拡大図をそれぞれ示す。図3は、図1におけるB-B線断面図およびその一部Dの拡大図をそれぞれ示す。なお、この実施形態において、熱源は、図2および図3の紙面上方に配置されるものとする。以後の実施形態においても同様である。また、図1は、放熱構造体1は、14本の放熱部材20を備えているが、放熱部材20の数は特に限定されない。以後の実施形態においても同様である。
(1)概略構成
第1実施形態に係る放熱構造体1は、熱源からの放熱を高める複数の放熱部材20と、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向(図1の左右方向)に沿って並べた状態で、少なくとも熱源と放熱部材20との間に配置される第1絶縁フィルム10と、第1絶縁フィルム10と別体であって複数の放熱部材20を保持する保持部材12と、を備える部材である。放熱部材20は、中空若しくは中実の形状を有する複数のクッション部材22と、熱源からの熱を伝えるためのシートであって、クッション部材22の外側面を覆う熱伝導シート21と、を備える。「第1絶縁フィルム」および後述の「第2絶縁フィルム」は、好ましくは、1.0×10Ω・m以上の電気抵抗率を有するフィルムである。
(2)熱伝導シート
熱伝導シート21は、その構成材料を問わないが、好ましくは炭素を含むシートであり、さらに好ましくは90質量%以上を炭素から構成されるシートである。例えば、熱伝導シート21に、樹脂を焼成して成るグラファイト製のフィルムを用いることもできる。ただし、熱伝導シート21は、炭素と樹脂とを含むシートであっても良い。その場合、樹脂は、合成繊維でも良く、その場合には、樹脂として好適にはアラミド繊維を用いることができる。本願でいう「炭素」は、グラファイト、グラファイトより結晶性の低いカーボンブラック、ダイヤモンド、ダイヤモンドに近い構造を持つダイヤモンドライクカーボン等の炭素(元素記号:C)から成る如何なる構造のものも含むように広義に解釈される。熱伝導シート21は、この実施形態では、樹脂に、グラファイト繊維やカーボン粒子を配合分散した材料を硬化させた薄いシートとすることができる。熱伝導シート21は、メッシュ状に編んだカーボンファイバーであっても良く、さらには混紡してあっても混編みしてあっても良い。なお、グラファイト繊維、カーボン粒子あるいはカーボンファイバーといった各種フィラーも、すべて、炭素フィラーの概念に含まれる。
熱伝導シート21を炭素と樹脂とを備えるシートとする場合には、当該樹脂が熱伝導シート21の全質量に対して50質量%を超えていても、あるいは50質量%以下であっても良い。すなわち、熱伝導シート21は、熱伝導に大きな支障が無い限り、樹脂を主材とするか否かを問わない。樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂を好適に使用できる。熱可塑性樹脂としては、熱源からの熱を伝導する際に溶融しない程度の高融点を備える樹脂が好ましく、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI)、芳香族ポリアミド(アラミド繊維)等を好適に挙げることができる。樹脂は、熱伝導シート21の成形前の状態において、炭素フィラーの隙間に、例えば粒子状あるいは繊維状に分散している。熱伝導シート21は、炭素フィラー、樹脂の他、熱伝導をより高めるためのフィラーとして、Al、AlNあるいはダイヤモンドを分散していても良い。また、樹脂に代えて、樹脂よりも柔軟なエラストマーを用いても良い。熱伝導シート21は、また、上述のような炭素に代えて若しくは炭素と共に、金属および/またはセラミックスを含むシートとすることができる。金属としては、アルミニウム、銅、それらの内の少なくとも1つを含む合金などの熱伝導性の比較的高いものを選択できる。また、セラミックスとしては、Al、AlN、cBN、hBNなどの熱伝導性の比較的高いものを選択できる。
熱伝導シート21は、導電性に優れるか否かは問わない。熱伝導シート21の熱伝導率は、好ましくは10W/mK以上である。この実施形態では、熱伝導シート21は、好ましくは、グラファイト製のフィルムであり、熱伝導性と導電性に優れる材料から成る。熱伝導シート21は、湾曲性(若しくは屈曲性)に優れるシートであるのが好ましく、その厚さに制約はないが、0.02~3mmが好ましく、0.03~0.5mmがより好ましい。ただし、熱伝導シート21の熱伝導率は、その厚さが増加するほど厚さ方向で低下するが、熱伝送量は厚い方が多くなるため、シートの強度、可撓性および熱伝導性を総合的に考慮して、その厚さを決定するのが好ましい。熱伝導シート21は、好ましくは、クッション部材22の外側面を被覆する筒状体である。ただし、熱伝導シート21は、クッション部材22の外側面をスパイラル状に巻く細帯体でも良い。
(3)クッション部材
クッション部材22の重要な機能は変形容易性と、回復力である。回復力は、弾性変形性による。変形容易性は、熱源の形状に追従するために必要な特性であり、特にリチウムイオンバッテリーなどの半固形物、液体的性状も持つ内容物などを変形しやすいパッケージに収めてあるようなバッテリーセルの場合には、設計寸法的にも不定形または寸法精度があげられない場合が多い。このため、クッション部材22の変形容易性や追従力を保持するための回復力の保持は重要である。
クッション部材22は、好ましくは、放熱部材20の長手方向(図2の紙面奥行方向)に沿う中空部23を備える筒状部材である。クッション部材22は、熱伝導シート21に接触する熱源が平坦でない場合でも、熱伝導シート21と熱源との接触を良好にする。さらに、中空部23は、クッション部材22の変形を容易にし、加えて放熱構造体1の軽量化に寄与し、また、熱伝導シート21と熱源との接触を高める機能を有する。クッション部材22は、熱伝導シート21に加わる荷重によって熱伝導シート21が破損等しないようにする保護部材としての機能も有する。この実施形態では、クッション部材22は、熱伝導シート21に比べて低熱伝導性の部材である。なお、この実施形態では、中空部23は、断面円形状に形成されているが、中空部23の断面形状は円に限定されず、例えば、多角形、楕円形、半円形、頂点が丸みを帯びた略多角形等であっても良い。また、中空部23は、例えば、断面円形状が上下または左右に2つに分割された2つの断面半円形状の中空部等、複数の中空部から構成されていても良い。また、クッション部材22は、シートを完全に閉じないようにU字形状に丸めた形態、あるいはシートを、一周超に丸めた形態でも良い。なお、クッション部材22は、中空部23を備えていない中実の形状であっても良い。
クッション部材22は、好ましくは、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)あるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等を含むように構成される。クッション部材22は、熱伝導シート21を伝わる熱によって溶融あるいは分解等せずにその形態を維持できる程度の耐熱性の高い材料から構成されるのが好ましい。この実施形態では、クッション部材22は、より好ましくは、ウレタン系エラストマー中にシリコーンを含浸したもの、あるいはシリコーンゴムにより構成される。クッション部材22は、その熱伝導性を少しでも高めるために、ゴム中にAl、AlN、cBN、hBN、ダイヤモンドの粒子等に代表されるフィラーを分散して構成されていても良い。クッション部材22は、その内部に気泡を含むものの他、気泡を含まないものでも良い。また、「クッション部材」は、柔軟性に富み、熱源の表面に密着可能に弾性変形可能な部材を意味し、かかる意味では「ゴム状弾性体」と読み替えることもできる。さらに、クッション部材22の変形例としては、上記ゴム状弾性体ではなく、金属を用いて構成することもできる。例えば、クッション部材22は、バネ鋼で構成することも可能である。さらに、クッション部材22として、コイルバネを配置することも可能である。また、スパイラル状に巻いた金属をバネ鋼にしてクッション部材として熱伝導シート21の環状裏面に配置しても良い。また、クッション部材22は、樹脂やゴム等から形成されたスポンジあるいはソリッド(スポンジのような多孔質ではない構造のもの)で構成することも可能である。
(4)第1絶縁フィルム
第1絶縁フィルム10は、この実施形態では、放熱部材20の長手方向(図1の上下方向)に沿う1枚のシートである。この実施形態において、第1絶縁フィルム10は、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向(図2および図3の左右方向)に沿って並べた状態で、放熱部材20の外形に沿って撓んだ凹凸形状をなして複数の放熱部材20に面接触する(図2の一部Cの拡大図および図3の一部Dの拡大図を参照)。また、第1絶縁フィルム10は、好ましくは、当該凹凸形状を構成する凹部11が保持部材12と接合するよう配置される(図2の一部Cの拡大図および図3の一部Dの拡大図を参照)。
第1絶縁フィルム10は、保持部材12に比べて絶縁性が高いシート状部材であり、好ましくは、耐熱性を有するシート状部材である。第1絶縁フィルム10は、その構成材料を問わないが、例えばポリエステル系、ポリプロピレン系、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、フェノール樹脂系、ガラス繊維含浸エポキシ樹脂、アクリル系の絶縁フィルム等が好ましく、寸法安定性、絶縁性、耐熱性に優れる可塑性のポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド等の絶縁フィルムがより好ましい。第1絶縁フィルム10の厚さは、5μm~200μmが好ましく、5μm~150μmがより好ましい。ただし、第1絶縁フィルム10は、フィルムの強度、可撓性および絶縁性等を総合的に考慮して、その厚さを決定するのが好ましい。
(5)保持部材
保持部材12は、この実施形態では、第1絶縁フィルム10とは別体にて、複数の放熱部材20における熱源と反対側(図2および図3の下側)に面接触し、かつ少なくとも第1絶縁フィルム10の凹部11と接合する部材である(図2の一部Cの拡大図および図3の一部Dの拡大図を参照)。この実施形態において、保持部材12は、基材17を挟んでその両面に粘着層15を有する粘着テープであって、放熱部材20の長手方向(図1の上下方向)の両端部にそれぞれ配置される両面粘着テープ13,13と、その一方の面に粘着層15を有する粘着テープであって、放熱部材20の長手方向の中央部に少なくとも1つ配置される片面粘着テープ14と、を備える(図1を参照)。両面粘着テープ13および片面粘着テープ14(以後、単に「粘着テープ13,14」とも称する。)は、好ましくは、粘着層15が複数の放熱部材20および第1絶縁フィルム10の凹部11と面接触して固定する(図2の一部Cの拡大図および図3の一部Dの拡大図を参照)。両面粘着テープ13は、好ましくは、一方の面の粘着層15を、放熱部材20および第1絶縁フィルム10の凹部11にそれぞれ面接触させて固定し、他方の面の粘着層15を、冷却部材を備える冷却部位と接合させる。なお、粘着テープ13,14は、少なくとも粘着層15を放熱部材20および第1絶縁フィルム10の凹部11にそれぞれ面接触させて固定可能であれば、互いに異なる材料で構成されていても良いし、互いに異なる形態であっても良い。両面粘着テープ13,13もまた、互いに異なる材料で構成されていても良いし、互いに異なる形態であっても良い。また、両面粘着テープ13,13は、一方の面にのみ粘着層を有する片面粘着テープであっても良い。この場合、粘着テープ13,13は、粘着層15の面を放熱部材20および第1絶縁フィルム10の凹部11に面接触させ、基材17の面を冷却部位に接着剤等を介して接合させても良いし、接着剤等を介さずに接合させても良い。片面粘着テープ14は、放熱部材20の長手方向のうち両端部を除く領域に2以上備えられていても良い。また、片面粘着テープ14は、その両面に粘着層15を有する両面粘着テープであっても良い。
粘着テープ13,14は、第1絶縁フィルム10に比べて低硬度のテープであって、好ましくは、第1絶縁フィルム10に比べて高熱伝導性を有するテープである。また、粘着テープ13,14は、好ましくは、熱源からの放熱による温度上昇に耐え得るテープである。より具体的には、粘着テープ13,14は、100℃程度の高温に耐え得るテープであって、シリコーンゴム、アクリル系樹脂からなる熱伝導性粘着テープで構成されることが好ましい。
粘着テープ13,14は、熱伝導をより高めるためのフィラーとして、炭素フィラー、Al、AlNあるいはダイヤモンドを分散していても良い。粘着テープ13,14は、また、上述のような樹脂に代えて若しくは樹脂と共に、金属および/またはセラミックスを含むテープとすることができる。金属としては、アルミニウム、銅、それらの内の少なくとも1つを含む合金等の熱伝導性の比較的高いものを選択できる。また、セラミックスとしては、Al、AlN、cBN、hBN等の熱伝導性の比較的高いものを選択できる。また、粘着テープ13,14は、導電性に優れるか否かは問わない。粘着テープ13,14の熱伝導率は、好ましくは1W/mK以上である。ただし、粘着テープ13,14は、第1絶縁フィルム10と同等の熱伝導性或いは第1絶縁フィルム10に比べて低熱伝導性のテープであっても良い。粘着テープ13,14は、湾曲性(若しくは屈曲性)に優れるテープであるのが好ましく、その厚さに制約はないが、1μm~20μmが好ましく、3μm~10μmがより好ましい。ただし、粘着テープ13,14の熱伝導率は、その厚さが増加するほど厚さ方向で低下するが、熱伝送量は厚い方が多くなるため、シートの強度、可撓性および熱伝導性を総合的に考慮して、その厚さを決定するのが好ましい。
放熱部材20間の距離L1は、放熱部材20が熱源からの押圧を受けて潰れる際に、狭くなる。放熱部材20がほとんど潰れない場合には、熱伝導シート21と熱源等との密着性が低くなる可能性がある。かかるリスクを低減するのに適切な放熱部材20の上下方向、すなわち熱源から冷却部材を備える冷却部位に向かう方向に圧縮されたときの厚みは、少なくとも、放熱部材20の管径(=円換算直径:D)の80%である。ここで、「円換算直径」とは、放熱部材20をその長手方向と垂直に切断したときの管断面の面積と同じ面積の真円の直径を意味する。放熱部材20が真円の断面をもった円筒の場合には、その直径は円換算直径と同一である。放熱部材20は、上記の圧縮を受けると、第1絶縁フィルム10を介して熱源と接する面および冷却部位と接する面を平面とし、放熱部材20間の距離L1の方向を略円弧断面とするように変形するとみなすことができる(図2の一部Cの拡大図を参照)。距離L1を十分に大きくすれば、放熱部材20は隣接する放熱部材20と接触しない。逆に、隙間L1が小さすぎると、放熱部材20が上下方向に圧縮されても、隣接する放熱部材20に接触して、それ以上に潰れなくなる可能性がある。距離L1を放熱部材20の円換算直径Dの11.4%以上にすれば、放熱部材20が円換算直径Dの80%の厚さに圧縮されて変形する際に、放熱部材20同士が接触して、当該変形の障害となることを防止できる。よって、放熱構造体1は、放熱部材20間の距離L1が放熱部材20の円換算直径Dの11.4%以上となるように、複数の放熱部材20が配置されることが好ましい。
放熱構造体1は、複数の放熱部材20がその長手方向と直交する方向に沿って並べられた状態で、保持部材12を構成する粘着テープ13,14の粘着層15が当該複数の放熱部材20および第1絶縁フィルム10の凹部11にそれぞれ面接触することにより、複数の放熱部材20が保持される。これにより、複数の熱源の下端部が平坦でない場合でも、熱伝導シート21と当該下端部との接触が良好になる。また、第1絶縁フィルム10は、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、放熱部材20の外形に沿って撓んだ凹凸形状をなしており、当該凹凸形状を構成する凹部11が保持部材12と接合するよう配置される(図2の一部Cの拡大図および図3の一部Dの拡大図を参照)。このため、放熱構造体1は、放熱部材20の変形に応じた伝熱効率の低下を抑制し、かつ周辺部品との電気的短絡を抑制することができる。高い伝熱効率を実現するためには、多数の熱源各々の温度が均一となるように、多数の熱源各々から均一に放熱させることが望ましい。そのためには、各熱源に接触する放熱部材20の数が均一となるように、複数の放熱部材20を配置することが好ましい。放熱構造体1は、放熱部材20が第1絶縁フィルム10の凹凸形状を形成する凸部と保持部材12との間の空間に配置され、当該凸部の両側の凹部11,11が保持部材12と接合する。これにより、放熱構造体1は、放熱部材20が第1絶縁フィルム10と保持部材12とにより位置決めされているので、熱源からの押圧を受けて潰れた際にも放熱部材20間の距離L1のばらつきが小さくなる。よって、放熱構造体1は、多数の熱源各々における放熱性の均一化を高めることができる。なお、複数の放熱部材20は、放熱部材20間の距離L1が等間隔となるよう配置されることに限定されない。放熱構造体1は、好ましくは、複数の熱源のうち温度の高い熱源の位置に放熱部材20を密集させるように、距離L1を変化させて配置する。すなわち、放熱構造体1は、温度の高い熱源に接触する放熱部材20の数がその他の熱源に接触する放熱部材20の数より多くなるように、当該温度の高い熱源に接触する放熱部材20間の距離L1を小さくすることが好ましい。このように、放熱構造体1は、熱源の形態等に応じて、複数の熱源各々における放熱性が均一となるように、容易かつ確実に熱源との位置決めを行うことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る放熱構造体について説明する。先の実施形態と共通する部分については同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図4は、第2実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。図5は、図4におけるE-E線断面図およびその一部Fの拡大図をそれぞれ示す。
第2実施形態に係る放熱構造体1aは、第1実施形態に係る放熱構造体1と類似の構造を有するが、保持部材12に代えて、保持部材12aを備える点において、第1実施形態に係る放熱構造体1と異なる。なお、放熱構造体1aは、保持部材12a以外の構成は、第1実施形態に係る放熱構造体1と同様のため、詳細な説明を省略する。
保持部材12aは、好ましくは、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向(図5の左右方向)に沿って並べた状態で、複数の放熱部材20における熱源と反対側(図5の下側)に面接触する第2絶縁フィルムである。第2絶縁フィルム12aは、好ましくは、放熱部材20の長手方向(図3の上下方向)に沿う1枚のシートである。放熱構造体1aは、第1絶縁フィルム10の凹部11と第2絶縁フィルム12aとが熱溶着により接合されている。第2絶縁フィルム12aの構成材料等は、第1絶縁フィルム10と同様であるため、詳細な説明を省略する。このように構成された放熱構造体1aもまた、第1実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る放熱構造体について説明する。先の実施形態と共通する部分については同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図6は、第3実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。図7は、図6におけるG-G線断面図およびその一部Hの拡大図をそれぞれ示す。
第3実施形態に係る放熱構造体1bは、第1実施形態に係る放熱構造体1と類似の構造を有するが、保持部材12に代えて、保持部材12bを備える点において、第1実施形態に係る放熱構造体1と異なる。なお、放熱構造体1aは、保持部材12b以外の構成は、第1実施形態に係る放熱構造体1と同様のため、詳細な説明を省略する。
保持部材12bは、好ましくは、第1絶縁フィルム10とは別体にて、基材17を挟んでその両面に粘着層15,15を有する両面粘着テープである。保持部材12bは、好ましくは、一方の面の粘着層15が第1絶縁フィルム10と接合し、他方の面の粘着層15が放熱部材20に面接触する(図7の一部Hの拡大図を参照)。なお、保持部材12bの構成材料等は、第1実施形態の両面粘着テープ13と同様であるため、詳細な説明を省略する。保持部材12bは、好ましくは、放熱部材20の長手方向(図6の上下方向)に沿って隙間を空けて配置される2枚以上のシートである。この実施形態において、保持部材12bは、放熱部材20の長手方向の両端部にそれぞれ配置される2枚のシートである。保持部材12bは、各シートの大きさが大きいほど、第1絶縁フィルム10および放熱部材20にそれぞれ面接触させてより強固に固定することができる。また、保持部材12bは、各シート間の隙間が小さいほど、周辺部品との電気的短絡を抑制することができる。ただし、保持部材12bを構成するシートの大きさおよび各シート間の隙間は、熱源および放熱部材20の形態に応じて、適宜決定されることが好ましい。このように構成された放熱構造体1bもまた、第1実施形態と同様の効果を奏する。なお、保持部材12bを構成するシートの数は、2以上であれば特に制約されない。また、複数のシートは、互いに異なる形状および/または大きさであっても良い。また、保持部材12bは、各シート間の隙間が等間隔となるよう配置されることに限定されない。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る放熱構造体について説明する。先の実施形態と共通する部分については同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図8は、第4実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。図9は、図8におけるI-I線断面図およびその一部Jの拡大図をそれぞれ示す。
第4実施形態に係る放熱構造体1cは、第1実施形態に係る放熱構造体1と類似の構造を有するが、保持部材12に代えて保持部材12cを備え、かつ2枚の第1絶縁フィルム10を備える点において、第1実施形態に係る放熱構造体1と異なる。なお、放熱構造体1aは、第1絶縁フィルム10および保持部材12c以外の構成は、第1実施形態に係る放熱構造体1と同様のため、詳細な説明を省略する。
放熱構造体1cは、好ましくは、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向(図9の左右方向)に沿って並べた状態で、熱源と放熱部材20との間および放熱部材20と冷却部位との間にそれぞれ配置される2枚の第1絶縁フィルム10,10を備える。すなわち、2枚の第1絶縁フィルム10,10は、好ましくは、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向(図9の左右方向)に沿って並べた状態で、当該放熱部材20の厚さ方向(図9の上下方向)の両側に配置される。この実施形態において、第1絶縁フィルム10,10は、好ましくは、放熱部材20の長手方向(図8の上下方向)に沿う1枚のシートである。保持部材12cは、好ましくは、第1絶縁フィルム10と別体の糸であり、より好ましくは、熱源からの放熱による温度上昇に耐え得る糸である。より具体的には、保持部材12cは、120℃程度の高温に耐え得る糸であって、天然繊維、合成繊維、カーボン繊維、金属繊維等の繊維からなる撚糸で構成されることが好ましい。
保持部材12cは、好ましくは、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向に連結し、かつ複数の放熱部材20を第1絶縁フィルム10に固定する部材である。より具体的には、保持部材12cは、ミシン等を用いて、複数の放熱部材20を当該放熱部材20の厚さ方向両側に配置される第1絶縁フィルム10,10に縫い付けて固定する部材である。保持部材12cの縫い方は、特に制約されず、例えば、手縫い、本縫い、千鳥縫い、単環縫い、二重環縫い、縁かがり縫い、扁平縫い、安全縫い、オーバーロック等の如何なる縫い方でも良い。また、JIS L 0120の規定する表示記号によれば、好適な縫い方として、「101」、「209」、「301」、「304」、「401」、「406」、「407」、「410」、「501」、「502」、「503」、「504」、「505」、「509」、「512」、「514」、「602」および「605」の各種縫い目を構成する縫い方を例示できる。このように構成された放熱構造体1cもまた、第1実施形態と同様の効果を奏する。なお、第1絶縁フィルム10は、放熱部材20の長手方向(図8の上下方向)に沿って隙間を空けて配置される2枚以上のシートで構成されていても良い。この場合、第1絶縁フィルム10は、少なくとも放熱部材20の長手方向の両端部に配置される2枚以上のシートで構成されることが好ましい。また、放熱構造体1cは、熱源と放熱部材20との間に配置される1枚の第1絶縁フィルム10を備えていても良い。すなわち、放熱構造体1cは、放熱部材20と冷却部位との間に第1絶縁フィルム10が配置されていなくとも良い。この場合、保持部材12cは、ミシン等を用いて、複数の放熱部材20を第1絶縁フィルム10に縫い付けて固定することが好ましい。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に係る放熱構造体について説明する。先の実施形態と共通する部分については同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図10は、第5実施形態に係る放熱構造体の平面図を示す。図11は、図10におけるK-K線断面図およびその一部Lの拡大図をそれぞれ示す。
第5実施形態に係る放熱構造体1dは、第4実施形態に係る放熱構造体1cと類似の構造を有するが、第1絶縁フィルム10および保持部材12cに代えて、保持部材12dを備える点において、第4実施形態に係る放熱構造体1cと異なる。なお、放熱構造体1dは、保持部材12d以外の構成は、第4実施形態に係る放熱構造体1cと同様のため、詳細な説明を省略する。
放熱構造体1dにおいて、保持部材12dは、好ましくは、第1絶縁フィルム10を兼ねており、複数の放熱部材20を包む袋10aと、袋10aの内部において複数の放熱部材20を固定する糸18と、を含む部材である。袋10aは、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向(図10および図11の左右方向)に沿って並べた状態で、当該複数の放熱部材20を包む袋である。袋10aは、その構成材料を問わないが、第1絶縁フィルム10を構成する材料の上記好適な選択肢の内の1または2以上の材料であることが好ましい。また、袋10aは、(図10および図11の左右方向)に沿って並べた状態で当該複数の放熱部材20を包むことが可能な形態であれば、その形態は特に制約されない。糸18は、ミシン等により、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、当該放熱部材20同士を縫い付けて連結する。糸18の縫い方は、特に制約されないが、第4実施形態の保持部材12cの縫い方の上記好適な選択肢の内の何れかの縫い方であることが好ましい。このように構成された放熱構造体1dもまた、第1実施形態と同様の効果を奏する。なお、糸18は、複数の放熱部材20の間に、撚りが加えられていても良い。放熱構造体1dは、糸18が複数の放熱部材20の間に撚りを加えることにより、熱源の表面への追従・密着性を高めることができる。
2.放熱構造体の製造方法
次に、第1実施形態に係る放熱構造体1の好適な製造方法の一例を説明する。
図12は、図1の放熱構造体の製造方法の一部を説明するための図を示す。
まず、放熱構造体1を構成している放熱部材20の好適な製造方法の一例を説明する。まず、中空部23を有するクッション部材22を成形する。次に、帯状の熱伝導シート21をクッション部材22の外側面にスパイラル状に巻く。このとき、クッション部材22が完全には硬化していない未硬化状態で、熱伝導シート21をクッション部材22の外側面に巻き、その後、加温によりクッション部材22を完全に硬化させる。そして、帯状の熱伝導シート21のクッション部材22の両端からはみ出した部分があればカットする。放熱部材20をこのように製造することにより、熱伝導シート21の微視的な隙間に未硬化状態のクッション部材22が入り込んだ状態で硬化されるため、接着剤等を使用しなくともクッション部材22と熱伝導シート21とを強固に固定することができる。こうして出来上がった放熱部材20は、クッション部材22の外側面よりも熱伝導シート21の厚さ分だけ突出した形態を有する。ただし、熱伝導シート21とクッション部材22とは、面一であっても良い。なお、クッション部材22の外側面が粘着性有していなければ、接着剤等を使用して熱伝導シート21をクッション部材22に固定してもよい。
放熱構造体1は、次のように製造される。まず、両面粘着テープ13、片面粘着テープ14、両面粘着テープ13の順に隙間を空けて配置された状態の保持部材12上に、上述の製造方法により製造された複数の放熱部材20を、粘着テープ13,14の長手方向(図1の左右方向)に沿って、放熱部材20の長手方向と直交する方向に並べる。このとき、粘着テープ13,14は、放熱部材20の長手方向(図1の上下方向)に沿って隙間を空けて配置されることが好ましい。また、粘着テープ13,14は、粘着層15が複数の放熱部材20と面接触するように配置されることが好ましい。そして、複数の放熱部材20がその長手方向と直交する方向に並べられた状態で、第1絶縁フィルム10を、放熱部材20の外形に沿って撓んだ凹凸形状をなすよう複数の放熱部材20にそれぞれ面接触させ、かつ第1絶縁フィルム10の凹部11を粘着テープ13,14の粘着層15と接合させることにより、放熱構造体1が製造される。
第2実施形態に係る放熱構造体1aは、保持部材である第2絶縁フィルム12a上に、上述の製造方法により製造された複数の放熱部材20を放熱部材20の長手方向と直交する方向(図4の左右方向)に並べた状態で、第1絶縁フィルム10を、放熱部材20の外形に沿って撓んだ凹凸形状をなすよう複数の放熱部材20にそれぞれ面接触させ、かつ第1絶縁フィルム10の凹部11と第2絶縁フィルム12aとを熱溶着させることにより製造される。なお、熱溶着の方法は、第1絶縁フィルム10の凹部11と第2絶縁フィルム12aとが溶着可能な方法であれば、特に制約されない。
第3実施形態に係る放熱構造体1bは、上述の製造方法により製造された複数の放熱部材20を、放熱部材20の長手方向と直交する方向(図6の左右方向)に並べた状態で、保持部材12bの一方の面の粘着層15が放熱部材20と面接触するように保持部材12bを複数の放熱部材20上に配置させ、第1絶縁フィルム10を当該保持部材12bの他方の面の粘着層15と接合させることにより製造される。この場合、保持部材12bは、放熱部材20の長手方向(図6の上下方向)に沿って隙間を空けて複数枚配置されることが好ましく、放熱部材20の長手方向の両端部にそれぞれ配置されることがより好ましい(図6を参照)。
第4実施形態に係る放熱構造体1cは、次のように製造される。まず、2枚の第1絶縁フィルム10のうち一方の第1絶縁フィルム10上に、上述の製造方法により製造された複数の放熱部材20が放熱部材20の長手方向と直交する方向(図4の左右方向)に並べられ、さらに当該複数の放熱部材20の上に他方の第1絶縁フィルム10が配置される。そして、ミシン等を用いて、糸である保持部材12cにより、複数の放熱部材20が当該放熱部材20の厚さ方向(図9の上下方向)両側に配置される2枚の第1絶縁フィルム10,10に縫い付けて固定されることにより、放熱構造体1cが製造される。
第5実施形態に係る放熱構造体1dは、上述の製造方法により製造された複数の放熱部材20を、放熱部材20の長手方向と直交する方向(図10の左右方向)に並べた状態で、糸18により縫い付けて連結し、当該連結された複数の放熱部材20を袋10aの内部に挿入させることにより製造される。
3.放熱部材の変形例
(変形例1)
図13は、図1の放熱構造体を構成する放熱部材の変形例1の製造方法の一部を説明するための図を示す。
変形例1の放熱部材20aは、クッション部材22を、筒状クッション部材とせずに、熱伝導シート21の裏側に備えられる帯状のクッション部材であって熱伝導シート21と共にスパイラル状に巻回されているスパイラル状のクッション部材とする。
上述のスパイラル状のクッション部材(「スパイラル状クッション部材」ともいう)を備える放熱部材20aおよび放熱部材20aを複数備える放熱構造体の製造方法の一例は、次の通りである。
まず、略同等の幅を持つ熱伝導シート21およびクッション部材22の二層からなる積層体30を製造する。次に、積層体30をスパイラル状(コイル状と称しても良い)に、一方向に進行するように巻回する。こうして、積層体30をスパイラル状に巻回した細長い形状の放熱部材20aが完成する。積層体30は、好ましくは、クッション部材22が完全には硬化していない未硬化状態で、熱伝導シート21をクッション部材22に積層し、その後、加温によりクッション部材22を完全に硬化させて形成される。
放熱構造体1,1a,1b,1c,1dは、放熱部材20を放熱部材20aに代える以外は、上述の各製造方法と同様の方法により製造される。
(変形例2)
図14は、図1の放熱構造体を構成する放熱部材の変形例2の側面図、平面図および当該平面図の拡大図を示す。
変形例2の放熱部材20bは、クッション部材22の外側面に熱伝導シート21をスパイラル状に巻回せず、クッション部材22の外側面を熱伝導シート21で被覆したものである。熱伝導シート21は、クッション部材22の端面の周囲に沿って巻かれても良い。また、熱伝導シート21を筒状にして、その中にクッション部材22を挿入しても良い。
放熱構造体1,1a,1b,1c,1dは、放熱部材20を放熱部材20bに代える以外は、上述の各製造方法と同様の方法により製造される。
(変形例3)
図15は、図1の放熱構造体を構成する放熱部材の変形例3の側面図、平面図および当該平面図の拡大図を示す。
変形例3の放熱部材20cは、クッション部材22の外側面に、クッション部材22の長さ方向に沿って長いスリット25を形成するように、熱伝導シート21で覆ったものである。
放熱構造体1,1a,1b,1c,1dは、放熱部材20を放熱部材20cに代える以外は、上述の各製造方法と同様の方法により製造される。
(変形例4)
図16は、図1の放熱構造体を構成する放熱部材の変形例4の側面図、平面図および当該平面図の拡大図を示す。
変形例4の放熱部材20dは、上述の放熱部材20b(図14を参照)のクッション部材22から中空部23を無くした形態のものである。クッション部材22は、中空部23を有していなくとも、十分に柔軟で、あるいは軽量であれば良い。
放熱構造体1,1a,1b,1c,1dは、放熱部材20を放熱部材20dに代える以外は、上述の各製造方法と同様の方法により製造される。
4.バッテリー
次に、本実施形態に係るバッテリーについて説明する。
図17は、一実施形態に係るバッテリーの縦断面図を示す。ここで、「縦断面図」は、バッテリーの筐体内部の上方開口面から底部へと垂直に切断する図を意味する。
この実施形態において、バッテリー40は、例えば、電気自動車用のバッテリーであって、多数のバッテリーセル50を備える。バッテリー40は、好ましくは、リチウムイオンバッテリーである。バッテリー40は、一方に開口する有底型の筐体41を備える。筐体41は、好ましくは、アルミニウム若しくはアルミニウム基合金から成る。バッテリーセル50は、筐体41の内部44に配置される。バッテリーセル50の上方には、電極(不図示)が突出して設けられている。複数のバッテリーセル50は、好ましくは、筐体41内において、その両側からネジ等を利用して圧縮する方向に力を与えられて、互いに密着するようになっている(不図示)。筐体41の底部42には、冷却部材45の一例である冷却水を流すために、1または複数の水冷パイプ43が備えられている。バッテリーセル50は、底部42との間に、放熱構造体1を挟むようにして筐体41内に配置される。
バッテリー40は、冷却部材45を流す構造を持つ筐体41内に、1または2以上の熱源としてのバッテリーセル50を備える。放熱構造体1は、バッテリーセル50と冷却部材45との間に介在する。放熱構造体1は、バッテリーセル50に第1絶縁フィルム10を面接触させ、かつ冷却部材45を備える冷却部位に粘着テープ13,14を面接触させる。特に、両面粘着テープ13,13の一方の粘着層15,15を冷却部位に面接触させて固定する。このような構造のバッテリー40では、バッテリーセル50は、放熱構造体1を通じて筐体41に伝熱して、水冷によって効果的に除熱される。なお、冷却部材45は、「冷却媒体」あるいは「冷却剤」と読み替えても良い。冷却部材45は、冷却水に限定されず、液体窒素、エタノール等の有機溶剤も含むように解釈される。冷却部材45は、冷却に用いられる状況下にて、液体であるとは限らず、気体あるいは固体でも良い。
バッテリーセル50を筐体41内にセットした状態では(図17を参照)、放熱構造体1は、バッテリーセル50と、水冷パイプ43を備える底部42との間において、放熱構造体1の厚さ方向に圧縮される。この結果、バッテリーセル50からの熱は、第1絶縁フィルム10、熱伝導シート21、底部42、水冷パイプ43、冷却部材45へと伝わりやすくなる。また、放熱構造体1は、第1絶縁フィルム10が放熱部材20の外形に沿って撓んだ凹凸形状をなして複数の放熱部材20および熱源と面接触するよう配置され、かつ保持部材12を構成する粘着テープ13,14の粘着層15が複数の放熱部材20および第1絶縁フィルム10の凹部11と接合されるため、放熱部材20の変形に追従しやすく、当該変形に応じた伝熱効率の低下を抑制することができる。また、放熱構造体1は、第1絶縁フィルム10を備えるため、熱伝導シート21が導電性を有する場合であっても周辺部品との電気的短絡を抑制することができる。なお、バッテリー40は、放熱構造体1に代えて、先述の放熱構造体1a,1b,1c,1dを備えていても良い。この場合、放熱構造体1a,1b,1c,1dは、保持部材12a,12b,12c,12dにより複数の放熱部材20が保持された状態で、第1絶縁フィルム10,10aが複数の放熱部材20および熱源と面接触するよう配置されるため、上述の放熱構造体1を備えるバッテリー40と同様の効果を奏する。
5.その他の実施形態
上述のように、本発明の好適な各実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されることなく、種々変形して実施可能である。
図18は、放熱構造体の上に、バッテリーセルの側面を接触させるように横置きにしたときの断面図、その一部拡大図および充放電時にバッテリーセルが膨張した際の一部断面図をそれぞれ示す。
先述の第1実施形態では、バッテリーセル50を縦にしてその下端に放熱構造体1を接触せしめている状況について説明したが、バッテリーセル50の配置形態は、これに限定されない。図18に示すように、バッテリーセル50の側面を放熱構造体1の各放熱部材20に接触させるように、バッテリーセル50を配置しても良い。バッテリーセル50は、充電および放電の際に温度上昇する。バッテリーセル50の容器自体が柔軟性に富む材料にて形成されていると、バッテリーセル50の特に側面が膨らむ可能性がある。そのような場合でも、図18に示すように、放熱構造体1の構成している各放熱部材20がバッテリーセル50の外面の形状に合わせて変形できるので、充放電時にも放熱性を高く維持できる。また、放熱構造体1a,1b,1c,1dにおいても同様に、バッテリーセル50の側面を放熱構造体1a,1b,1c,1dの各放熱部材20に接触させるように、バッテリーセル50を配置しても良い。
また、第1絶縁フィルム10は、その形態に制約はなく、少なくとも複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、熱源と放熱部材20との間に配置可能な形態であれば、例えば、平面視において、多角形、楕円形、円形、頂点が丸みを帯びた略多角形等の形状であっても良い。
前記各実施形態における保持部材は、第1絶縁フィルムと兼ねているか否かを問わない。また、保持部材12を構成する両面粘着テープ13および片面粘着テープ14は、その形態に制約はなく、少なくとも複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、粘着層15を放熱部材20および第1絶縁フィルム10の凹部11にそれぞれ面接触させて固定可能な形態であれば、例えば、平面視において、多角形、楕円形、円形、頂点が丸みを帯びた略多角形等の形状であっても良い。
また、保持部材12aは、その形態に制約はなく、少なくとも複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、第1絶縁フィルム10の凹部11と熱溶着可能な形態であれば、例えば、平面視において、多角形、楕円形、円形、頂点が丸みを帯びた略多角形等の形状であっても良い。
また、保持部材12bは、その形態に制約はなく、少なくとも複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、粘着層15を熱源および放熱部材20にそれぞれ面接触させて固定可能な形態であれば、例えば、平面視において、多角形、楕円形、円形、頂点が丸みを帯びた略多角形等の形状であっても良い。
また、保持部材12dは、糸18を備えていなくとも良い。この場合、放熱構造体1dは、複数の放熱部材20をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、袋10aに包まれて保持される。
また、放熱構造体1cにおいて、2枚の第1絶縁フィルム10,10は、放熱構造体1d(図11を参照)と同様に、袋10aであっても良い。
また、放熱部材20は、クッション部材22に中空部23が形成されていなくても良い。その場合、放熱部材20は、熱伝導シート21の中空部内にクッション部材22を充填した構成を有する。中空部は、熱伝導シート21およびクッション部材22のうち、少なくとも熱伝導シート21の巻回構造によって形成されていれば、クッション部材22に形成されていなくとも良い。
また、熱源は、バッテリーセル50のみならず、回路基板や電子機器本体などの熱を発する対象物を全て含む。例えば、熱源は、DC/DCコンバータ、キャパシタおよびICチップ等の電子部品であっても良い。同様に、冷却媒体45は、冷却用の水のみならず、有機溶剤、液体窒素、冷却用の気体であっても良い。また、放熱構造体1,1a,1b,1c,1dは、バッテリー40以外の構造物、例えば、電子機器、家電、発電装置等に配置されていても良い。
また、上述の各実施形態の複数の構成要素は、互いに組み合わせ不可能な場合を除いて、自由に組み合わせ可能である。例えば、放熱構造体1aは、バッテリー40に備えられていても良い。
1,1a,1b,1c,1d・・・放熱構造体、10・・・第1絶縁フィルム、10a・・・袋、12,12a,12b,12c,12d・・・保持部材、13・・・両面粘着テープ、14・・・片面粘着テープ、15・・・粘着層、18・・・糸、20,20a,20b,20c,20d・・・放熱部材、21・・・熱伝導シート、22・・・クッション部材、23・・・中空部、40・・・バッテリー、41・・・筐体、45・・・冷却部材、50・・・バッテリーセル(熱源の一例)。

Claims (12)

  1. 熱源からの放熱を高める複数の放熱部材と、
    前記複数の放熱部材をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、少なくとも前記熱源と前記放熱部材との間に配置される第1絶縁フィルムと、
    前記複数の放熱部材を保持する保持部材と、
    を備える放熱構造体であって、
    前記放熱部材は、
    中空若しくは中実の形状を有する複数のクッション部材と、
    前記熱源からの熱を伝えるためのシートであって、前記クッション部材の外側面を覆う熱伝導シートと、
    を備えることを特徴とする放熱構造体。
  2. 前記第1絶縁フィルムは、前記複数の放熱部材をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、前記放熱部材の外形に沿って撓んだ凹凸形状をなして前記複数の放熱部材に面接触し、
    前記保持部材は、前記複数の放熱部材における前記熱源と反対側に面接触し、かつ少なくとも前記第1絶縁フィルムの凹部と接合することを特徴とする請求項1に記載の放熱構造体。
  3. 前記保持部材は、少なくとも一方の面に粘着層を有する粘着テープであって、前記粘着層が前記複数の放熱部材および前記第1絶縁フィルムの前記凹部と接合することを特徴とする請求項2に記載の放熱構造体。
  4. 前記保持部材は、
    その両面に前記粘着層を有する粘着テープであって、前記放熱部材の長手方向の両端部にそれぞれ配置される両面粘着テープと、
    その一方の面に前記粘着層を有する粘着テープであって、前記放熱部材の長手方向の中央部に少なくとも1つ配置される片面粘着テープと、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の放熱構造体。
  5. 前記保持部材は、前記複数の放熱部材をその長手方向と直交する方向に沿って並べた状態で、前記複数の放熱部材における前記熱源と反対側に面接触する第2絶縁フィルムであって、少なくとも前記第1絶縁フィルムの凹部と前記第2絶縁フィルムとが熱溶着することを特徴とする請求項2に記載の放熱構造体。
  6. 前記保持部材は、その両面に粘着層を有する両面粘着テープであって、一方の面の前記粘着層が前記第1絶縁フィルムと接合し、他方の面の前記粘着層が前記放熱部材に面接触することを特徴とする請求項1に記載の放熱構造体。
  7. 前記保持部材は、前記放熱部材の長手方向に沿って隙間を空けて配置される2枚以上のシートであることを特徴とする請求項6に記載の放熱構造体。
  8. 前記保持部材は、糸であって、前記複数の放熱部材をその長手方向と直交する方向に連結し、かつ前記複数の放熱部材を前記第1絶縁フィルムに固定することを特徴とする請求項1に記載の放熱構造体。
  9. 前記保持部材は、前記第1絶縁フィルムを兼ねており、前記複数の放熱部材を包む袋であることを特徴とする請求項1に記載の放熱構造体。
  10. 前記保持部材は、前記袋と、前記袋の内部において前記複数の放熱部材を固定する糸と、を含むことを特徴とする請求項9に記載の放熱構造体。
  11. 前記放熱部材は、前記長手方向に沿う中空部を備える筒状部材であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の放熱構造体。
  12. 冷却部材を流す構造を持つ筐体内に、1または2以上の熱源としてのバッテリーセルを備えたバッテリーであって、前記バッテリーセルと前記筐体との間に、請求項1から11のいずれか1項に記載の放熱構造体を備えるバッテリー。

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