JP2023074989A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】離間異常検知動作を実行することによる「画像流れ」や「混色」といった弊害の発生を抑制する。【解決手段】感光体1と、帯電部2と、露光部3と、現像部材41と、転写装置5と、当接離間機構120と、トナー像を検出する検出部57と、制御部150と、を有し、現像回収するように構成された画像形成装置100は、制御部150が、画像形成モードと、当接離間機構12により現像部材41を離間位置に位置させ、感光体1上にテストパターンの静電潜像を形成し、テストパターンの静電潜像が現像された場合にテストパターンのトナー像を検出部57により検出するように制御する検知モードと、を実行可能であり、画像形成モードでの帯電処理時に帯電部2に流れる帯電電流よりも、検知モードでの帯電処理時に帯電部2に流れる帯電電流の方が小さくなるように制御する構成とする。【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置では、像担持体としての回転可能な感光体(以下、「感光ドラム」を例とする。)の表面が一様に帯電処理され、帯電処理された感光ドラムの表面が画像情報に応じて露光されて感光ドラム上に静電潜像が形成される。また、感光ドラム上に形成された静電潜像は、現像装置によって現像剤としてのトナーが供給されて現像され、感光ドラム上にトナー像が形成される。
また、従来、それぞれが感光ドラムを備えた複数の画像形成部を有し、各画像形成部で異なる色のトナー像を形成するタンデム型の画像形成装置がある。各画像形成部の感光ドラムに形成されたトナー像は、中間転写体(以下、「中間転写ベルト」を例とする。)に重ね合わされるようにして順次1次転写された後に紙などの記録材に2次転写される。あるいは、各画像形成部の各感光ドラムに形成されたトナー像は、記録材担持体に担持された紙などの記録材に直接重ね合わされるようにして順次転写される。以下、タンデム型の画像形成装置としては、主に、中間転写ベルトを有する中間転写方式の画像形成装置を例とする。
上述のような画像形成装置における現像方式の1つとして、接触現像方式がある。接触現像方式は、回転可能な現像部材(以下、「現像ローラ」を例とする。)を感光ドラムの表面に接触させ、感光ドラム上に形成された静電潜像に現像ローラからトナーを供給するものである。現像装置には、現像ローラに当接する当接部材が設けられる場合がある。当接部材の例としては、現像ローラにトナーを供給する供給ローラなどの供給部材、現像ローラに形成されるトナー層の厚みを規制する規制ブレードなどの規制部材が挙げられる。
ここで、現像ローラが回転する際に、現像ローラや当接部材の摩耗、あるいはトナーの劣化が起きることがある。したがって、現像ローラの回転駆動を必要な時のみ行い、それ以外の期間では現像ローラを感光ドラムから離間させて、現像ローラの回転駆動を停止することが好ましい。また、現像ローラを感光ドラムに当接させる場合には、例えば、感光ドラムの回転駆動を開始し、感光ドラムの表面を帯電させた後に、現像ローラを感光ドラムに当接させるようにする。そして、例えば、現像ローラが感光ドラムに当接する直前に現像ローラの回転駆動を開始するようにする。これにより、現像ローラや当接部材の摩耗、あるいはトナーの劣化を抑制することができる。そのために、現像ローラを感光ドラムと当接した当接位置と感光ドラムから離間した離間位置とに移動させることが可能な当接離間機構が画像形成装置に設けられることがある。
また、従来、転写工程後に感光ドラム上に残留したトナー(以下、「転写残トナー」ともいう。)を除去する特別のクリーニング装置を設けずに、転写残トナーを現像装置で回収するシステム(以下、「クリーナレスシステム」ともいう。)がある。クリーナレスシステムを採用した構成では、転写残トナーや、感光ドラム上に再転写されたトナー(以下、「再転写トナー」ともいう。)が、帯電部材や帯電補助部材などに付着することがある。なお、帯電部材としては、感光ドラムの表面に接触する帯電ローラが用いられることが多い。また、帯電補助部材としては、転写工程後かつ帯電工程前の感光ドラムの表面に接触するローラやブラシが用いられ、バイアスが印加されることがある。また、「再転写」とは、タンデム型の画像形成装置において、中間転写ベルトの回転方向上流側の画像形成部で中間転写ベルトに転写されたトナーの一部が、該方向下流側の画像形成部の感光ドラムへ移動する現象である。そして、このような構成において、画像品位を維持するために、帯電ローラや帯電補助部材に付着したトナーを感光ドラム上に吐き出し、感光ドラムから中間転写ベルトなどに転写して回収するリフレッシュ動作が行われることがある。このリフレッシュ動作時には、再転写トナーによる「混色」などを抑制するために、帯電ローラなどから感光ドラム上に吐き出されたトナーが現像装置に回収されないように、現像ローラを感光ドラムから離間させることが必要となることがある。このように、上述のような部材やトナーの劣化を抑制することの他、現像ローラを感光ドラムから離間させることが必要となる動作がある。
一方、上述のような当接離間機構を有する構成において、現像ローラを感光ドラムから離間させる動作(以下、単に「離間動作」ともいう。)が正常に行われず、現像ローラと感光ドラムとが離間されなくなる可能性がある。このような離間動作の異常(以下、「離間異常」ともいう。)が発生した場合、例えば、感光ドラムの回転駆動が開始されてから現像ローラの回転駆動が開始されるまでの間、現像ローラと感光ドラムとが当接した状態で感光ドラムのみが回転駆動される。その結果、感光ドラムと現像ローラとの間で摺擦が生じ、その際の摩擦抵抗によって感光ドラムの回転駆動に要するトルクが上昇し、モータや駆動力の伝達に関わる部品が想定以上に消耗することがある。このような状況で画像形成装置の使用を続け、想定以上の消耗が繰り返されると、これらの部品の破損や故障を誘発する可能性がある。また、離間異常が発生した場合、上述のリフレッシュ動作などの現像ローラを感光ドラムから離間させることが必要な動作を適切に行えなくなる可能性がある。
そこで、感光ドラムに形成したテストパターンの静電潜像が、現像ローラが離間位置にあれば現像されず、当接位置にあれば現像されることを利用して、離間異常が発生したか否かを判断する方法がある(特許文献1)。
米国特許出願公開第2019/0369539号明細書
しかしながら、クリーナレスシステムを採用した構成において、上述のような離間異常が発生したか否かを検知する動作(以下、「離間異常検知動作」ともいう。)を行うと、「画像流れ」が発生しやすくなることがある。これは次のような理由によるものと考えられる。
つまり、感光ドラムの表面には、主に帯電ローラによる感光ドラムの表面の帯電処理時の放電により放電生成物が付着する。この放電生成物は、高湿環境下で低抵抗化することが知られている。そして、放電生成物が感光ドラムの表面に蓄積すると、上記放電生成物の低抵抗化により、静電潜像が乱れる「画像流れ」と呼ばれる画像不良が発生することがある。クリーナレスシステムを採用した構成では、感光ドラムの表面を摺擦するクリーニングブレードなどの特別のクリーニング部材が設けられていないため、感光ドラムの表面に放電生成物が蓄積しやすい。
一方、現像工程時には、現像ローラを感光ドラムに当接させることで、感光ドラムの表面の放電生成物を除去して、「画像流れ」の発生を抑制することができる。しかし、離間異常検知動作時に、特に離間動作が正常に行われている場合には、現像ローラが離間位置にある状態で感光ドラムの表面の帯電処理を含むテストパターンの静電潜像の形成が行われる。この場合、現像ローラにより感光ドラムから放電生成物を除去することができず、感光ドラムの表面に放電生成物が蓄積して、「画像流れ」が発生する原因となる場合がある。このように、離間異常検知動作により離間動作の異常を検知することが望まれる一方、現像ローラが離間位置にある状態で感光ドラムの表面の帯電処理を含む動作を行うと「画像流れ」が発生しやすくなる、という背反する課題がある。
また、タンデム型の画像形成装置においてクリーナレスシステムを採用する場合、離間異常検知動作時のプロセス条件によっては、「混色」が発生しやすくなることがある。これは、中間転写ベルトの回転方向において上流側の画像形成部で中間転写ベルトに転写されたテストパターンのトナー像の一部が、該方向において下流側の画像形成部で感光ドラムに付着して現像装置に回収されることによる。
そこで、本発明は、離間異常検知動作を実行することによる「画像流れ」や「混色」といった弊害の発生を抑制することを目的とする。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の代表的な構成は、回転可能な感光体と、前記感光体の表面を帯電処理する帯電部と、前記感光体の帯電処理された表面を露光して前記感光体上に静電潜像を形成する露光部と、前記感光体の表面に当接し前記感光体上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像部材と、転写部で前記感光体から被転写体にトナー像を転写する転写装置と、前記現像部材を、前記感光体の表面に当接する当接位置と、前記感光体の表面から離間する離間位置と、に移動させる当接離間機構と、前記帯電部に前記帯電処理のための帯電電圧を印加する帯電電圧印加部と、前記感光体上に形成されたトナー像を前記感光体上又は前記被転写体上で検出する検出部と、前記当接離間機構、前記帯電電圧印加部、及び前記露光部を制御可能な制御部と、を有し、前記被転写体に転写されずに前記感光体上に残留したトナーを前記現像部材によって回収するように構成された画像形成装置において、前記制御部は、前記被転写体としての記録材又は前記被転写体からトナー像が転写される記録材に形成するトナー像を形成するように制御する画像形成モードと、前記現像部材を前記離間位置に位置させる所定の指示を前記当接離間機構に送り、前記感光体上にテストパターンの静電潜像を形成し、前記現像部材が前記所定の指示に従って前記離間位置に位置せず前記当接位置に位置した場合に前記テストパターンの静電潜像が現像されて形成された前記テストパターンのトナー像を前記検出部により検出するように制御する検知モードと、を実行可能であり、前記画像形成モードでの前記帯電処理時に前記帯電部に流れる帯電電流よりも、前記検知モードでの前記帯電処理時に前記帯電部に流れる帯電電流の方が小さくなるように制御することを特徴とする画像形成装置である。
また、本発明の他の代表的な構成は、回転可能な感光体、前記感光体の表面を帯電処理する帯電部、及び前記感光体の表面に当接し前記感光体上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像部材をそれぞれが備えた第1、第2の画像形成部と、前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体の帯電処理された表面を露光してそれぞれの前記感光体上に静電潜像を形成する露光部と、前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体の表面に接触して転写部を形成し、それぞれの前記転写部で前記感光体から転写されたトナー像を2次転写部で記録材に2次転写するために搬送する、所定の回転方向に回転可能な中間転写体と、前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記現像部材を、前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体の表面に当接する当接位置と、それぞれの前記感光体の表面から離間する離間位置と、に移動させる当接離間機構と、前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記帯電部に前記帯電処理のための帯電電圧を印加する帯電電圧印加部と、前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記転写部に前記転写のための転写電圧を印加する転写電圧印加部と、前記感光体上に形成されたトナー像を前記感光体上又は前記中間転写体上で検出する検出部と、前記当接離間機構、前記帯電電圧印加部、前記転写電圧印加部、及び前記露光部を制御可能な制御部と、を有し、前記中間転写体に転写されずに前記感光体上に残留したトナーを前記現像部材によって回収するように構成され、前記回転方向において、前記第2の画像形成部の前記感光体は、前記第1の画像形成部の前記感光体よりも下流側、かつ、前記2次転写部よりも上流側に位置する画像形成装置において、前記制御部は、前記第1、第2の画像形成部において記録材に形成するトナー像を形成するように制御する画像形成モードと、前記第1、第2の画像形成部において前記現像部材を前記離間位置に位置させる所定の指示を前記当接離間機構に送り、前記第1、第2の画像形成部において前記感光体上にテストパターンの静電潜像を形成し、前記第1、第2の画像形成部において前記感光体の表面の前記テストパターンの領域が前記中間転写体に接触する際に前記転写部に前記転写電圧を印加し、前記第1の画像形成部又は前記第2の画像形成部の少なくとも一方において前記現像部材が前記所定の指示に従って前記離間位置に位置せず前記当接位置に位置した場合に前記テストパターンの静電潜像が現像されて形成された前記テストパターンのトナー像を前記検出部により検出するように制御する検知モードと、を実行可能であり、前記検知モードにおいて、前記第1の画像形成部の前記感光体の表面の前記テストパターンの領域を第1の領域、前記第2の画像形成部の前記感光体の表面の前記テストパターンの領域を第2の領域、前記第1の領域と接触する前記中間転写体の表面の領域を第3の領域、前記第2の領域と接触する前記中間転写体の表面の領域を第4の領域としたとき、前記第3の領域と前記第4の領域とが重ならないように制御し、前記第2の画像形成部において、前記画像形成モードでの前記感光体上の非画像部の電位と前記転写電圧の電位との差の絶対値よりも、前記検知モードでの前記感光体上の非画像部の電位と前記転写電圧の電位との差の絶対値の方が小さくなるによう制御することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、離間異常検知動作を実行することによる「画像流れ」や「混色」といった弊害の発生を抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形成部の概略断面図である。 画像形成装置の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。 当接離間機構の模式図である。 離間異常検知動作の手順の概略を示すフローチャート図である。 転写残、再転写、現像回収を説明するためのグラフ図である。 離間異常検知動作の手順の概略を示すタイミングチャート図である。 テストパターンの検出動作を説明するためのタイミングチャート図である。 テストパターンを形成するタイミングを説明するための模式図である。 離間異常検知動作におけるバイアス設定を説明するための模式図である。 画像形成装置の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型のプリンタである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像を形成する4つの画像形成部Sy、Sm、Sc、Skを有する。各画像形成部Sy、Sm、Sc、Skにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のy、m、c、kを省略して、総括的に説明することがある。図2は、代表して1つの画像形成部Sを示す概略断面図である。本実施例では、画像形成部Sは、後述する感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、帯電前露光装置7、1次転写ローラ52を有して構成される。なお、本実施例では、露光装置3は、各画像形成部Sの感光ドラム1を露光することが可能な1つのユニットとして構成されている。
各画像形成部Sにおいて、感光ドラム1と、これに作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及び帯電前露光装置7とは、一体的に画像形成装置100の装置本体110に対して着脱可能なプロセスカートリッジ10を構成している。各プロセスカートリッジ10y、10m、10c、10kは、それぞれ装置本体110に装着された状態で画像形成動作の少なくとも一部を実行する。各プロセスカートリッジ10y、10m、10c、10kは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを格納している。なお、各プロセスカートリッジ10y、10m、10c、10kは、格納しているトナーの色が異なることを除いて、実質的に同一の構成を有する。本実施例では、プロセスカートリッジ10は、像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。また、このプロセスカートリッジ10は、帯電手段(帯電部)としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2、現像手段としての現像装置4、及び除電手段(帯電前露光部)としての帯電前露光装置7を有する。帯電前露光装置7は、装置本体110に設けられた光源7a(図3)から発せられた光をガイドし、感光ドラム1の表面へ照射する。なお、帯電前露光装置7の光源7aは、プロセスカートリッジ10に設けられていてもよい。現像装置4は、現像容器44内に、表面に外添剤を付着させた負帯電性の非磁性一成分現像剤(「トナー」)を格納している。また、現像装置4は、回転可能な現像部材(現像剤担持体)としての現像ローラ41、供給部材としての供給ローラ42、及び規制部材としての規制ブレード43を有する。供給ローラ42は、トナーを内部に含むことが可能な発泡部材で構成された弾性層を有するローラであり、現像ローラ41に当接しながら回転することで、現像ローラ41の表面にトナーを供給する。
現像ローラ41は、後述する当接離間機構120(図4)によって、感光ドラム1と当接した当接位置と、感光ドラム1から離間した離間位置と、に移動可能である。当接離間機構120により現像ローラ41を当接位置と離間位置とのいずれに配置するか、すなわち、現像ローラ41の感光ドラム1に対する当接離間状態は、後述する制御部150から当接離間機構120に送られる所定の指示によって制御される。本実施例では、現像ローラ41は、感光ドラム1から離間した状態がホームポジションとされている。つまり、画像形成装置100の停止時(プリントジョブ(後述)を待機しているスタンバイ状態、あるいは電源OFF状態)などには、現像ローラ41は感光ドラム1から離間されている。そして、概略、現像工程時に現像ローラ41は感光ドラム1の表面に当接して、現像ローラ41と感光ドラム1との接触部である現像部(現像ニップ部)Gを形成する。
また、画像形成装置100は、4つの感光ドラム1y、1m、1c、1kと対向するように、中間転写ベルトユニット(転写装置)5を有する。中間転写ベルトユニット5は、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての2次転写対向ローラ(2次転写内ローラ、ターンローラ)54、駆動ローラ55及びテンションローラ56を有する。また、中間転写ベルトユニット5、複数の張架ローラ54~56に掛け渡された、可撓性を有する無端ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト51を有する。中間転写ベルト51は、駆動手段としてのメインモータ20(図3)から伝達される駆動力によって駆動ローラ55が回転駆動されることで、図1中の矢印R2方向(時計回り方向)に回転(循環移動、周回移動)する。また、中間転写ベルト51の内周面側には、各感光ドラム1y、1m、1c、1kに対応して、1次転写手段としてのローラ状の1次転写部材である1次転写ローラ52y、52m、52c、52bが配置されている。1次転写ローラ52は、感光ドラム1に向けて押圧され、中間転写ベルト51を介して感光ドラム1に当接して、感光ドラム1と中間転写ベルト51との接触部である1次転写部(1次転写ニップ部)N1を形成する。各1次転写ローラ52は、中間転写ベルトユニット5を構成する。また、中間転写ベルト51の外周面側において、中間転写ベルト51を介して2次転写対向ローラ54と対向する位置には、2次転写手段としてのローラ状の2次転写部材である2次転写ローラ(2次転写外ローラ)53が配置されている。2次転写ローラ53は、2次転写対向ローラ54に向けて押圧され、中間転写ベルト51を介して2次転写対向ローラ54に当接して、中間転写ベルト51と2次転写ローラ53との接触部である2次転写部(2次転写ニップ部)N2を形成する。
図1中の矢印R2で示す中間転写ベルト51の回転方向(循環移動方向、表面の移動方向、搬送方向)を、以下単に「ベルト搬送方向R2」ともいう。ベルト搬送方向R2において、4つのプロセスカートリッジ10のうち、イエロー用のプロセスカートリッジ10yが最も上流側(2次転写部N2よりも下流側)に位置している。ベルト搬送方向R2においてその下流側にマゼンタ用のプロセスカートリッジ10m、その下流側にシアン用のプロセスカートリッジ10cが位置している。そして、ベルト搬送方向R2において、4つのプロセスカートリッジ10のうち、ブラック用のプロセスカートリッジ10kが最も下流側(2次転写部N2よりも上流側)に位置している。また、ベルト搬送方向R2において各1次転写部N1y、N1m、N1c、N1kよりも下流側(最下流の1次転写部N1kよりも下流側、かつ、最上流の1次転写部N1yよりも上流側)に、2次転写部N2が位置している。
本実施例の画像形成装置100の画像形成プロセスについて説明する。パーソナルコンピュータなどの外部機器から、画像情報(画像信号)などのプリントジョブ(後述)の情報が、後述する制御部150に送られると、制御部150は画像形成プロセスを開始させる。まず、駆動手段としてのメインモータ20(図3)の駆動が開始され、メインモータ20による各感光ドラム1の回転及び中間転写ベルト51の回転が略同時に開始される。本実施例では、その際に、各感光ドラム1の回転と連動して、対応する各現像装置4の現像ローラ41及び供給ローラ42の回転も開始される。本実施例では、現像ローラ41及び供給ローラ42は、メインモータ20から感光ドラム1に伝達される駆動力が分岐されて伝達されることで回転駆動される。これにより、感光ドラム1は図1中の矢印R1方向(反時計回り方向)に回転する。また、中間転写ベルト51は図1中の矢印R2方向(時計回り方向)に回転する。また、現像ローラ41は、図2中の矢印R3方向(時計回り方向)に回転する。本実施例では、現像ローラ41は感光ドラムに対して所定の周速比(本実施例では現像ローラ41の周速度の方が感光ドラム1の周速度よりも速い)をもって回転する。メインモータ20の駆動が開始されるのと略同時に、帯電電圧印加部としての帯電電源(高圧電源)E1(図3)による帯電ローラ2への-1000Vの帯電バイアス(帯電電圧)の印加が開始される。これにより感光ドラム1の表面は、帯電ローラ2によって略均一に帯電処理され、感光ドラム1の表面に-500Vの暗部電位Vdが形成される。ここで、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の帯電ローラ2による帯電処理が行われる位置が帯電位置P1である。本実施例では、帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転方向における帯電ローラ2と感光ドラム1との接触部の上流側及び下流側に形成される微小な空隙のうちの少なくとも一方で発生する放電を利用して感光ドラム1の表面を帯電処理する。ただし、簡単のため、帯電ローラ2と接触する感光ドラム1上の位置が帯電位置P1であると擬制して考えてもよい。
また、画像形成プロセスが開始されると、当接離間機構120による現像ローラ41を感光ドラム1に当接させる動作(以下、単に「当接動作」ともいう。)が行われる。本実施例では、帯電ローラ2により適切に帯電処理された感光ドラム1の表面が現像装置4の現像ローラ41に最近接する位置(後述する現像位置P3)を通過し終えたタイミング以降(本実施例では該タイミングと略同時)に現像ローラ41が感光ドラム1に当接するように当接動作が行われる。
一様に帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光手段(露光部)としての露光装置(レーザースキャナー)3から画像情報(画像信号)に応じたレーザービームが照射されることで露光され、感光ドラム1の表面に-100Vの明部電位Vl(静電潜像)が形成される。つまり、暗部電位Vdと明部電位Vlとのコントラストにより、暗部電位Vdの部分を非画像部、明部電位Vlの部分を画像部とする静電潜像(静電像)が、感光ドラム1上に形成される。ここで、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の露光装置3による光の照射が行われる位置が露光位置P2である。
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、感光ドラム1の回転により現像部Gに移動する。感光ドラム1上の画像形成領域(トナー像を形成可能な領域)の先端が現像部Gに到達するタイミングまでに、現像電圧印加部としての現像電源(高圧電源)E2(図3)による現像ローラ41への-300Vの現像バイアス(現像電圧)Vdcの印加が開始される。本実施例では、現像ローラ41の回転駆動が開始される際に、略同時に現像ローラ41への現像バイアスの印加が開始される。そして、感光ドラム1の表面の明部電位Vlと現像バイアスの電位との間の電位差により、現像ローラ41から感光ドラム1上の静電潜像の画像部にトナーが供給される。これにより、感光ドラム1上の静電潜像が現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像(トナー画像、現像剤像)が形成される。また、供給ローラ42には、供給電源(高圧電源)E3により-400Vの供給バイアス(供給電圧)が印加される。本実施例では、現像バイアスの印加が開始される際に、略同時に供給バイアスの印加が開始される。そして、現像バイアスの電位と供給バイアスの電位との間の電位差により、供給ローラ42から現像ローラ41へトナーが供給される。このように、現像工程時に、現像ローラ41には、トナーの正規の帯電極性と同極性であり感光ドラム1の表面の暗部電位Vdと明部電位Vlとの間の電位の現像バイアスが印加される。また、現像工程時に、供給ローラ42には、トナーの正規の帯電極性と同極性であり絶対値が現像バイアスよりも大きい供給バイアスが印加される。現像容器44内のトナーは、供給ローラ42によって現像ローラ41の表面に供給され、規制ブレード43によって摩擦帯電電荷が付与されて、現像ローラ41の表面にトナー層を形成する。そして、現像ローラ41上のトナーは、現像部Gにおいて感光ドラム1上の静電潜像に付着してトナー像を形成する。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性に帯電したトナーが付着する(反転現像方式)。本実施例では、現像工程時のトナーの主要な帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。ここで、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の現像ローラ41からトナーが供給される位置(現像ローラ41が当接する位置)が現像位置P3であり、上述の現像部Gを形成する感光ドラム1上の位置に相当する。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、感光ドラム1の回転により1次転写部Nに移動する。感光ドラム1上の画像形成領域の先端が1次転写部Nに到達するタイミングまでに、1次転写電圧印加部としての1次転写電源(高圧電源)E4(図3)による1次転写ローラ52への+350Vの1次転写バイアス(1次転写電圧)の印加が開始される。そして、感光ドラム1の表面の明部電位Vlと1次転写バイアスの電位との間の電位差により、感光ドラム1の表面から被転写体としての中間転写ベルト51の表面にトナー像が1次転写される。このように、本実施例では、1次転写工程時に、1次転写ローラ52には、1次転写電源E4(図3)により、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である1次転写バイアス(1次転写電圧)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム1上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像は、中間転写ベルト51上に重ね合わされるようにして順次1次転写される。ここで、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の中間転写ベルト51へのトナーの転写が行われる位置(中間転写ベルト51が当接する位置)が1次転写位置P4であり、上述の1次転写部N1を形成する感光ドラム1上の位置に相当する。
中間転写ベルト51上に1次転写されたトナー像は、中間転写ベルト51の回転により2次転写部N2へと搬送される。中間転写ベルト51上のトナー像は、2次転写部N2において、2次転写ローラ53の作用により、中間転写ベルト51と2次転写ローラ53とに挟持されて搬送されているシート状の記録材P上に2次転写される。2次転写工程時に、2次転写ローラ53には、2次転写電圧印加部としての2次転写電源(高圧電源)E5(図3)により、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である2次転写バイアス(2次転写電圧)が印加される。ここで、中間転写ベルト51の回転方向における中間転写ベルト51上の記録材Pへのトナーの転写が行われる位置(2次転写ローラ53が当接する位置)が2次転写位置であり、上述の2次転写部N2を形成する中間転写ベルト51上の位置に相当する。記録材(記録媒体、転写材、シート)Pは、給送装置(図示せず)によって、中間転写ベルト51上のトナー像とタイミングが合わされて2次転写部N2に搬送される。
トナー像が2次転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置6へと搬送される。定着装置6は、未定着のトナー像を担持した記録材Pを加圧及び加熱することで記録材P上にトナー像を定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Pは、画像形成装置100の装置本体110の外部に排出(出力)される。
一方、1次転写工程後の感光ドラム1の表面電位は、帯電前露光装置7によって略-200V~0Vにならされる。ここで、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の帯電前露光装置7による光の照射が行われる位置が帯電前露光位置P5である。また、1次転写工程後に感光ドラム1上に残留したトナー(「転写残トナー」)は、帯電ローラ2と感光ドラム1との間の放電によって負極性に帯電させられる。その後、転写残トナーは現像部Gにおいて現像ローラ41と感光ドラム1との間の電位差によって現像ローラ41に回収され、現像容器44に収容(以下、「現像回収」ともいう。)される。より詳細には、現像部Gに到達した転写残トナーのうち感光ドラム1の表面の非画像部上にある転写残トナーが、感光ドラム1の表面の暗部電位Vdと現像バイアスの電位との間の電位差により現像ローラ41に回収される。また、現像部Gに到達した転写残トナーのうち感光ドラム1の表面の画像部上にある転写残トナーは、感光ドラム1上に残ってトナー像を構成する。このように、本実施例の画像形成装置100は、クリーナレスシステム(ドラムクリーナレスシステム)を採用している。
また、2次転写工程後に中間転写ベルト51上に残留したトナー(「2次転写残トナー」)は、クリーニング装置8によって中間転写ベルト51上から除去されて回収される。クリーニング装置8は、中間転写ベルト51に当接する弾性を有するクリーニングブレード81と、クリーニング容器82と、を有する。そして、クリーニング装置8は、クリーニングブレード81によって、回転する中間転写ベルト51の表面からトナーを掻き落として、クリーニング容器82内に収容する。クリーニング装置8は、中間転写ベルトユニット5を構成する。
また、プリントジョブ(後述)の全ての現像工程が終了すると、当接離間機構120による現像ローラ41を感光ドラム1から離間させる動作(「離間動作」)が行われ、また帯電ローラ2、現像ローラ41及び供給ローラ42に印加されていたバイアスが切断される。そして、2次転写工程及び定着工程などの画像形成プロセスの全ての工程が終了した後に、メインモータ20の駆動が停止される。
2.トナー濃度検知手段
画像形成装置100は、中間転写ベルト51を介して駆動ローラ55に対向する位置に、中間転写ベルト51上のトナー量を検出する画像濃度検知手段としての濃度センサ57を有する。濃度センサ57は、ベルト搬送方向R2において1次転写部N1(最下流の1次転写部N1k)よりも下流側、かつ、2次転写部N2よりも上流側の検出位置Dにおいて中間転写ベルト51上のトナー量を検出できるように設けられている。ベルト搬送方向R2において、4つのプロセスカートリッジ10のうちブラック用のプロセスカートリッジ10kが最も検出位置Dの近くに位置している。また、ベルト搬送方向R2において、4つのプロセスカートリッジ10のうちイエロー用のプロセスカートリッジ10yが最も検出位置Dから離れて位置している。
濃度センサ57は、発光素子と受光素子とを有する反射型の光学センサで構成されている。発光素子から中間転写ベルト51の表面に向けて光が発せられ、その反射光が受光素子で受光される。反射光の光量は、中間転写ベルト51の表面上のトナー量に応じて変化する。反射光の光量に応じた信号が濃度センサ57の受光素子から出力され、後述する制御部150のCPU151に送られる。濃度センサ57は、中間転写ベルト51上の画像形成領域(トナー像を形成可能な領域)に発光素子からの光が照射されるように配置されている。
つまり、濃度センサ57は、現像装置4によって形成されたトナー像を検出するための検出部である。言い換えれば、濃度センサ57は、現像装置4によって形成されたトナー像に応じた信号を出力する。すなわち、濃度センサ57を用いることにより、現像装置4から感光ドラム1へ現像された後、中間転写ベルト51に転写されたトナー像の有無を検出することができる。なお、本実施例では、検出部は、テストパターンのトナー像を中間転写体上(被転写体上)で検出するが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。例えば、検出部は、テストパターンのトナー像を感光体上で検出してもよいし、テストパターンのトナー像を記録材に転写するようにして記録材上(被転写体上)で検出してもよい。
3.当接離間機構
画像形成装置100は、現像ローラ41を感光ドラム1と当接した当接位置と感光ドラム1から離間した離間位置とに移動させることが可能な当接離間機構120を有する。図4は、本実施例における当接離間機構120を説明するための模式図である。本実施例では、当接離間機構120は、現像ローラ41を当接位置と離間位置とに移動させるように現像装置4を移動させることが可能である。図4には、代表して1つの画像形成部Sに関する当接離間機構120の構成を示しているが、他の画像形成部Sに関しても同様の構成である。また、4つの画像形成部Sの全て又はいくつかで当接離間機構120の一部の構成(例えば後述する当接離間モータ121、移動部材122)が共通化されていてもよい。
現像装置4の現像容器44は、感光ドラム1の回転軸線方向と略平行に配置される回動軸45の周りを回動可能(揺動可能)なように、感光ドラム1や帯電ローラ2を支持する別の容器(枠体)に固定されている。また、現像容器44は、現像容器44に回転可能に支持された現像ローラ41が感光ドラム1に当接する方向に回動するように、バネなどの付勢部材46によって付勢されている。そして、当接離間機構120は、駆動源としての当接離間モータ121と、当接離間モータ121によって駆動される移動部材(カムなど)122と、移動部材122による作用を受ける現像容器44に設けられた受け部123と、を有する。当接離間モータ121の回転動作が後述する制御部150により制御され、受け部123に対する移動部材122の押圧及び押圧の解除が行われる。移動部材122により受け部123を押圧することで、現像容器44を付勢部材45の付勢力に抗して回動させて、現像ローラ41を感光ドラム1から離間した離間位置に配置するように、現像装置4を移動させることができる。また、移動部材122による受け部123の押圧を解除することで、付勢部材46の付勢力による現像容器44の回動を許容して、現像ローラ41を感光ドラム1に当接した当接位置に配置するように、現像装置4を移動させることができる。
4.制御態様
図3は、本実施例の画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100には、制御部150が設けられている。制御部150は、演算処理を行う中心的素子である演算制御手段としてのCPU151、記憶手段としてのROMやRAMなどのメモリー(記憶素子)152、制御部150に接続された要素との間の信号の授受を制御する入出力部(図示せず)などを有する。RAMには、センサの検知結果、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。
制御部150は、画像形成装置100の動作を統括的に制御可能な制御手段である。制御部150には、画像形成装置100の各部が接続されている。制御部150には、例えば、帯電電源E1、現像電源E2、供給電源E3、1次転写電源E4、2次転写電源E5、露光装置3、メインモータ20、当接離間機構120、濃度センサ57、帯電前露光装置7の光源7aなどが接続されている。本実施例では、帯電電源E1、現像電源E2、供給電源E3、1次転写電源E4、帯電前露光装置7の光源7aは、それぞれ画像形成部Sごとに独立して設けられている。制御部150は、上記各種電源(バイアス供給手段)の動作(ON/OFFや出力値)、露光装置3の動作(ON/OFFや露光量)、当接離間機構120の動作、濃度センサ57の動作、帯電前露光装置7の光源7aの動作(ON/OFFや露光量)、これらの動作タイミングなどを制御して、画像形成動作や後述する離間異常検知動作などを実行可能である。
画像形成装置100は、1つの開始指示により開始される単一又は複数の記録材Pに画像を形成する一連の動作であるプリントジョブ(プリント動作、印刷動作)を実行可能である。本実施例では、開始指示はパーソナルコンピュータなどの外部機器(図示せず)から画像形成装置100に入力される。プリントジョブは、一般に、画像形成工程(印字工程)、前回転工程、複数の記録材Pに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に感光ドラム1への静電潜像の形成、静電潜像の現像(トナー像の形成)、トナー像の1次転写、トナー像の2次転写、トナー像の定着などを行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の1次転写、トナー像の2次転写、トナー像の定着などを行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程(画像間工程)は、複数の記録材Pに対して画像形成工程を連続して行う際(連続画像形成時)の記録材Pと記録材Pとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。本実施例では、画像形成装置100は、非画像形成時に、後述する離間異常検知動作を実行可能である。
5.現像ローラの離間異常
本実施例では、前述のように、現像ローラ41は、感光ドラム1から離間した状態がホームポジションとされている。そして、概略、現像工程時に現像ローラ41は感光ドラム1に当接した状態とされ、現像工程が終了したら再び感光ドラム1から離間した状態へ戻される。
しかしながら、現像ローラ41の離間動作が正常に行われず、意図しないタイミングで現像ローラ41が感光ドラム1に当接した状態となる可能性がある。また、意図せずに、現像ローラ41が感光ドラム1に常に当接した状態となる可能性もある。このような離間動作の異常(「離間異常」)が発生した場合、例えば、感光ドラム1の回転駆動が開始されてから現像ローラ41の回転駆動が開始されるまでの間、現像ローラ41と感光ドラム1とが当接した状態で感光ドラム1のみが回転駆動される。その結果、感光ドラム1と現像ローラ41との間で摺擦が生じ、その際の摩擦抵抗によって感光ドラム1の回転駆動に要するトルクが上昇し、モータや駆動力の伝達に関わる部品が想定以上に消耗することがある。このような状況で画像形成装置100の使用を続け、想定以上の消耗が繰り返されると、これらの部品の破損や故障を誘発する可能性がある。また、離間異常が発生した場合、前述のリフレッシュ動作などの現像ローラ41を感光ドラム1から離間させることが必要な動作を適切に行えなくなる可能性がある。
そのため、本実施例では、画像形成装置100は、離間動作が正常に行われているか否か(すなわち、離間異常が発生したか否か)を検知するための離間異常検知動作(検知モード、離間異常検知シーケンス)を実行する。画像形成装置100は、離間異常検知動作を、画像形成時(画像形成モード)以外の非画像形成時に実行する。これにより、離間異常による不具合の進行を抑制することができる。
6.離間異常検知動作
次に、本実施例における離間異常検知動作の手順について説明する。図5は、本実施例における離間異常検知動作の手順の概略を示すフローチャート図である。なお、本実施例では、離間異常検知動作は、所定のタイミングで実行されるものとする。離間異常検知動作を実行するタイミングの例については、後述する実施例で説明する。また、本実施例では、代表して1つの画像形成部Sにおける離間異常検知動作について説明する。複数の画像形成部Sにおける離間異常検知動作の例については、後述する実施例で説明する。
制御部150は、所定の開始信号に応じて、離間異常検知動作を開始する(S101)。制御部150は、離間異常検知動作を開始すると、当接離間機構120により現像ローラ41をホームポジションである離間位置に移動させるように制御する(S102)。この際に、現像ローラ41がすでに離間位置にある場合には、現像ローラ41は実際には移動しなくてよい。次に、制御部150は、感光ドラム1、中間転写ベルト51、現像ローラ41及び供給ローラ42などの回転を開始するとともに(S103)、帯電ローラ2、現像ローラ41及び供給ローラ42への所定のバイアスの印加を開始する(S104)。次に、制御部150は、露光装置3を制御し、感光ドラム1上に所定のテストパターンの静電潜像を形成する(S105)。また、制御部150は、S105(又はS104)において、感光ドラム1上の所定のテストパターンの領域が1次転写位置P4に到達するまでには、1次転写ローラ52への所定のバイアスの印加を開始する。なお、本実施例における離間異常検知動作時のバイアスの設定や感光ドラム1の表面電位の設定などのプロセス条件については後述する。
その後、制御部150は、濃度センサ57によりテストパターンのトナー像が検出されたか否かを判断する(S106)。つまり、テストパターンの静電潜像が現像位置P3で現像されず、テストパターンのトナー像が1次転写位置P4で中間転写ベルト51に転写されない場合、検出位置Dにおいて濃度センサ57によりテストパターンのトナー像は検出されない。この場合、制御部150は、離間動作が正常に行われていることを検知して(S107)、離間異常検知動作を終了する(S109)。一方、テストパターンの静電潜像が現像位置P3で現像され、テストパターンのトナー像が1次転写位置P4で中間転写ベルト51に転写される場合、検出位置Dにおいて濃度センサ57によりテストパターンのトナー像が検出される。この場合、制御部150は、離間異常、すなわち、正常に離間動作が行われておらず現像ローラ41が感光ドラム1に当接していることを検知して(S108)、離間異常検知動作を終了する(S109)。
なお、本実施例では、制御部150は、離間異常検知動作を実行し、正常な離間動作を検知した場合(S107)には、より詳細には、後述するドラムクリーニング動作を行ってから、画像形成装置100の動作(バイアスの印加や回転部材の回転)を終了する。また、制御部150は、離間異常を検知した場合(S108)には、例えば、画像形成装置100に設けられた操作部の表示部や外部機器の表示部などにおいて、離間異常が発生した旨をユーザーやサービス担当者などの操作者に報知する処理を行う。
本実施例では、テストパターンは、副走査方向の幅が3mmの主走査方向に延びる横線2本、その2本の横線間の副走査方向の間隔が3mmのパターンであり、露光装置3を制御することによりテストパターンの静電潜像を感光ドラム1上に形成した。テストパターンの主走査方向の長さは、主走査方向における画像形成領域の略全域にわたる長さであってもよいし、検出位置Dに対応する主走査方向の画像形成領域の一部の長さであってもよい。なお、主走査方向は、感光ドラム1の表面の移動方向と略直交する方向である。また、副走査方向は、感光ドラム1の表面の移動方向と略平行な方向であり、主走査方向と略直交する方向である。
7.離間異常検知動作時のプロセス条件
次に、本実施例における離間異常検知動作時のバイアスの設定や感光ドラム1の表面電位の設定などのプロセス条件について説明する。
感光ドラムの表面の帯電処理時に帯電ローラと感光ドラムとの間で流れる帯電電流が大きいほど、感光ドラムの表面に放電生成物が生成しやすくなり、特にクリーナレスシステムを採用した構成では感光ドラム1の表面に放電生成物が蓄積しやすくなる。感光ドラムの表面に放電生成物が蓄積すると、高湿環境下では、放電生成物が低抵抗化し、静電潜像が乱れることがある。その結果、画像が乱れる、いわゆる、「画像流れ」が発生することがある。
一方、本実施例では、現像工程時には、現像ローラ41を感光ドラム1に当接させるため、現像ローラ41の表面により感光ドラム1の表面の放電生成物を除去して、「画像流れ」の発生を抑制することができる。特に、現像ローラ41を感光ドラム1に当接させ、かつ、現像ローラ41を感光ドラム1に対して所定の周速比をもって回転させることで、感光ドラム1の表面に付着した放電生成物を掻き取って、「画像流れ」の発生をより良好に抑制することができる。しかし、離間異常検知動作の実行中は、特に離間動作が正常に行われている場合には、現像ローラ41が感光ドラム1に当接しないため、感光ドラム1の表面に放電生成物が蓄積することがある。
そこで、本実施例では、離間異常検知動作における感光ドラム1の表面の放電生成物の蓄積量を小さくし、「画像流れ」の発生を抑制するために、離間異常検知動作時の帯電電流を画像形成時の帯電電流よりも小さく設定する。
帯電電流は、帯電バイアスの絶対値を小さくする、帯電前露光量を小さくする、又はこれらの両方を行うことにより小さくすることができる。帯電前露光量を小さくする場合、帯電処理前の感光ドラム1の表面と帯電ローラ2との間の電位差が小さくなるため、放電量及び帯電電流が小さくなる。なお、露光量は、感光ドラム1の表面の所定の面積当たりに単位時間にわたり照射するエネルギー値で表すことができ、具体的には光源に供給する電流を調整することで制御することができる。
本実施例では、離間異常検知動作時に、帯電バイアスを-900Vとして、画像形成時の-1000Vよりも絶対値を小さくした。加えて、本実施例では、離間異常検知動作時に、帯電前露光量を画像形成時の帯電前露光量に対して25%減らした。なお、離間異常検知動作時の現像バイアス、供給バイアスについては後述する。
このように、本実施例では、離間異常検知動作における帯電電流を小さくすることにより、離間異常検知動作の実行による感光ドラム1の表面の放電生成物の蓄積を抑制して、「画像流れ」の発生を抑制することができる。
8.ドラムクリーニング動作
次に、本実施例における離間異常検知動作に伴って実行するドラムクリーニング動作について説明する。なお、本実施例では、このドラムクリーニング動作は、離間異常検知動作の終了後に実行するものとするが、離間異常検知動作の一部とみることもできる。
本実施例では、離間異常検知動作を実行し、正常な離間動作が検知された場合(S107)には、現像ローラ41を感光ドラム1に当接させて感光ドラム1を回転(空回転)させるドラムクリーニング動作を実行してから、画像形成装置100の動作を終了する。これにより、離間異常検知動作の実行により感光ドラム1の表面に付着した可能性のある放電生成物を除去する。
ドラムクリーニング動作としては、次のような動作を行う。つまり、離間異常検知動作を実行した後に、当接離間機構120により現像ローラ41を感光ドラム1に当接させる。そして、現像ローラ41を感光ドラム1に当接させた状態で少なくとも感光ドラム1の1周分にわたり感光ドラム1を回転させることが好ましい。なお、この感光ドラム1の回転量は、これに限定されるものではないが、10周分以下で十分な場合が多く、典型的には5周分以下とされる。その後、当接離間機構120により現像ローラ41を感光ドラム1から離間させて、画像形成装置100の動作(バイアスの印加や回転部材の回転)を終了する。本実施例では、ドラムクリーニング動作として、離間異常検知動作を実行した後に、現像ローラ41を感光ドラム1に当接させた状態で感光ドラム1の2周分にわたり感光ドラム1を回転させる動作を実行した。なお、離間異常検知動作の実行後にドラムクリーニング動作を行うとは、典型的には離間異常の有無を判断して正常であると判断した後に現像ローラ41を当接位置に移動させるように制御してドラムクリーニング動作を開始することをいう。ただし、各画像形成部Sの感光ドラム1上のテストパターンの領域が現像位置P3を通過した後に速やかに(例えばテストパターンの検知が完了する前に)、現像ローラ41を当接位置に移動させるように制御してドラムクリーニング動作を開始してもよい。
本実施例では、ドラムクリーニング動作時の帯電バイアス、帯電前露光量は、離間異常検知動作時と同じとした。なお、ドラムクリーニング動作時の現像バイアス、供給バイアスについては後述する。
なお、離間異常検知動作の実行に伴ってドラムクリーニング動作を実行しない構成としてもよい。
9.現像バイアス及び供給バイアスの設定
次に、離間異常検知動作時、ドラムクリーニング動作時の現像バイアス、供給バイアスについて説明する。
本実施例の現像装置4は、現像ローラ41に当接して現像ローラ41にトナーを供給する供給ローラ42を有する。そして、この供給ローラ42に印加する供給バイアスを調整することで、現像ローラ41へのトナー供給量の調整を行うことができる。
上述のドラムクリーニング動作時は、画像形成時よりも現像ローラ41へのトナー供給量が小さいことが好ましい。これは、現像ローラ41上のトナー量を減らして、感光ドラム1と現像ローラ41との摺擦力を上げることで、より効果的に感光ドラム1の表面の放電生成物の掻き取りを行えるようになるからである。
本実施例では、離間異常検知動作時もドラムクリーニング動作時も、現像バイアスは画像形成時と同じである-300Vとした。一方、供給バイアスは、離間異常検知動作時には画像形成時と同じである-400V、ドラムクリーニング動作時には画像形成時よりも絶対値が小さい-350Vとした。
つまり、本実施例では、現像剤としてネガトナーが用いられている。そして、供給ローラ42から現像ローラにトナーを供給するバイアス差Δ(=供給バイアス-現像バイアス)は、離間異常検知動作時には画像形成時と同じであるΔ―100Vとされる。一方、このバイアス差Δは、ドラムクリーニング動作時には画像形成時よりも絶対値が小さいΔ-50Vとされる。このような供給バイアスと現像バイアスとの関係とすることで、ドラムクリークリーニング動作時には、現像ローラ41上のトナー量が減り、感光ドラム1と現像ローラ41との摺擦力が上がる。そのため、より効果的に感光ドラム1の表面の放電生成物の掻き取りを行うことができる。ドラムクリーニング動作時の供給バイアスは、画像形成時の供給バイアスよりもトナーの正規の帯電極性とは逆極性側の電位のバイアス(0V、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の電位を含む。)とすることができる。ただし、典型的には、ドラムクリーニング動作時の供給バイアスは、画像形成時の供給バイアスと同極性で、画像形成時の供給バイアスよりも絶対値が小さいバイアスとされる。
なお、本実施例における、画像形成時の供給ローラ42から現像ローラにトナーを供給するバイアス差Δ(=供給バイアス-現像バイアス)であるΔ-100Vは、適正な画像濃度を得るためのトナー供給量を確保するように設定されている。
また、ドラムクリーニング動作では、上述のようにバイアス差Δの絶対値を小さくするように変更した時以降に供給ローラ42と当接した現像ローラ41の領域が、感光ドラム1と当接した状態で、感光ドラム1を少なくとも1周回転させることが好ましい。ただし、現像ローラ41を感光ドラム1に当接させた状態で感光ドラム1を少なくとも1周回転させる間の少なくとも一部の期間で上記バイアス差Δの絶対値を小さくするように変更すれば相応の効果が得られる。
なお、ドラムクリーニング動作時の現像バイアス、供給バイアスを、離間異常検知動作時の現像バイアス、供給バイアスから変更しない構成としてもよい。
このように、本実施例では、回転可能な感光体1と、感光体1の表面を帯電処理する帯電部2と、感光体1の帯電処理された表面を露光して感光体1上に静電潜像を形成する露光部3と、感光体1の表面に当接し感光体1上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像部材41と、転写部N1で感光体1から被転写体51にトナー像を転写する転写装置5と、現像部材41を、感光体1の表面に当接する当接位置と、感光体1の表面から離間する離間位置と、に移動させる当接離間機構120と、帯電部2に帯電処理のための帯電電圧を印加する帯電電圧印加部E1と、感光体1上に形成されたトナー像を感光体上又は被転写体上で検出する検出部57と、当接離間機構120、帯電電圧印加部E1、及び露光部3を制御可能な制御部150と、を有し、被転写体51に転写されずに感光体1上に残留したトナーを現像部材41によって回収するように構成されている。また、本実施例では、制御部150は、被転写体としての記録材又は被転写体からトナー像が転写される記録材Pに形成するトナー像を形成するように制御する画像形成モードと、現像部材41を離間位置に位置させる所定の指示を当接離間機構120に送り、感光体1上にテストパターンの静電潜像を形成し、現像部材41が所定の指示に従って離間位置に位置せず当接位置に位置した場合にテストパターンの静電潜像が現像されて形成されたテストパターンのトナー像を検出部57により検出するように制御する検知モードと、を実行可能である。そして、本実施例では、制御部150は、画像形成モードでの帯電処理時に帯電部2に流れる帯電電流よりも、検知モードでの帯電処理時に帯電部2に流れる帯電電流の方が小さくなるように制御する。本実施例では、制御部150は、画像形成モードでの帯電電圧の絶対値よりも、検知モードでの帯電電圧の絶対値の方が小さくなるように制御する。また、本実施例では、画像形成装置100は、感光体1の回転方向において、転写が行われる転写位置P4よりも下流側、かつ、帯電処理が行われる帯電位置P1よりも上流側で感光体1の表面を露光する帯電前露光部7を有し、制御部150は、帯電前露光部7を制御可能であり、画像形成モードでの帯電前露光部7による露光量よりも、検知モードでの帯電前露光部7による露光量の方が小さくなるように制御する。また、本実施例では、制御部150は、検知モードを実行した場合に、画像形成モードを実行する前に、当接離間機構120により現像部材41を当接位置に位置させ、現像部材41が感光体1に当接した状態で感光体1を少なくとも1周回転させるように制御する。
以上説明したように、本実施例によれば、離間異常検知動作を実行することによる「画像流れ」の発生を抑制することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1のものと同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1では、離間異常検知動作を実行することによる課題である「画像流れ」に対する対応について説明した。本実施例では、離間異常検知動作を実行することによる別の課題である「再転写」による「混色」に対する対応について説明する。
1.再転写による混色
中間転写方式を採用したタンデム型の画像形成装置である本実施例の画像形成装置100では、4つの画像形成部Sでそれぞれ異なる色のトナー像が形成される。そして、それらのトナー像が中間転写ベルト51上に1次転写されることで、中間転写ベルト51上には4色のトナーが適宜混在した状態となる。
例えば、イエロー用の画像形成部Syにおいてイエロー色のトナー像が中間転写ベルト51上に1次転写されるのと並行して、マゼンタ用の画像形成部Smにおいて感光ドラム1m上にマゼンタ色のトナー像が形成される。その後、中間転写ベルト51上のイエロー色のトナー像が中間転写ベルト51の回転によってマゼンタ用の画像形成部Smの1次転写部N1mへ搬送される。また、中間転写ベルト51上のイエロー色のトナー像の上にマゼンタ色のトナー像が重なるように1次転写が行われる。これにより、中間転写ベルト51上にはイエロー色のトナーとマゼンタ色のトナーとが重なった2次色トナー像が形成される。この2次色トナー像が記録材P上に2次転写され、記録材P上に定着されることで、この場合はレッドの画像となって出力される。
そして、上述のような画像形成プロセスにおいて、「再転写」と呼ばれる現象が発生する場合がある。これは、ベルト搬送方向R2の上流側の画像形成部Sで中間転写ベルト51に1次転写されたトナーが、ベルト搬送方向R2の下流側の画像形成部Sの1次転写部N1において感光ドラム1へ移動する現象である。例えば、上記のレッド画像の場合、中間転写ベルト51上に1次転写されたイエロー色及びマゼンタ色のトナー、特に上に重なっているマゼンタ色のトナーが、ベルト搬送方向R2の下流に位置するシアン用、ブラック用の画像形成部Sc、Skの感光ドラム1c、1kへ移動することがある。
クリーナレスシステムを採用した構成では、再転写されたトナー(「再転写トナー」)は、実施例1で説明した転写残トナーの場合と同様に、感光ドラム1の回転によって現像部Gへと移動する。そして、この再転写トナーは、転写残トナーの場合と同様に、現像ローラ41と感光ドラム1との間の電位差によって現像ローラ41に回収される。
ここで、再転写トナーは、転写残トナーとは異なり、別の画像形成部Sから移動してきた他色のトナーである。この他色のトナーが現像ローラ41に回収されると、現像ローラ41の表面及び現像装置4内において、複数色のトナーが混ざった状態(混色状態)となる。この混色状態のまま画像形成を行った場合、本来想定している色味からずれた画像となってしまう。そのため、クリーナレスシステムを採用した構成では、再転写による混色状態を抑制することが重要となる。
2.感光ドラムの表面電位と印加バイアス
次に、図6を用いて、感光ドラム1の表面電位と各部の印加バイアスとの関係(電位差)の影響について説明する。
図6(a)は、再転写トナー量と1次転写部N1における電位差との関係を示すグラフ図である。同図において、縦軸の値が大きいほど、再転写トナー量が増えることを示している。また、同図において、横軸は、感光ドラム1の表面の暗部電位Vdと1次転写バイアスVtとの差分(Vd-Vt)の絶対値(|Vd-Vt|:単に電位差ともいう。)である。すなわち、横軸の値が大きいほど、暗部電位Vdと1次転写バイアスVtとの間の電位差が大きいことを示している。前述のように、暗部電位Vdの方が1次転写バイアスVtよりも負極性側に高い値である。そのため、暗部電位Vdと1次転写バイアスVtとの間の電位差が大きい、すなわち、横軸の値が大きいほど、負極性の電荷を有するトナーを中間転写ベルト51へ引き寄せやすい条件となる。逆を言えば、横軸の値が大きいほど、正極性の電荷を有するトナーを感光ドラム1へ引き寄せやすい条件となる。
ここで、感光ドラム1上及び中間転写ベルト51上のトナー像は、主に負極性に帯電したトナーで構成されている。しかし、各トナーが有する電荷は均一ではなく、所定のばらつきを有して分布している。そのため、中間転写ベルト51上のトナー像には、正極性に帯電したトナーもわずかに存在している。そのため、図6(a)に示すように、暗部電位Vdと1次転写バイアスVtとの間の電位差(|Vd-Vt|)が大きくなると、中間転写ベルト51上のトナー像のうち特に正極性に帯電したトナーが感光ドラム1へ引き付けられやすくなり、再転写トナーが増える。逆を言えば、再転写トナーを減らすためには、暗部電位Vdと1次転写バイアスVtとの間の電位差を小さくすることが望ましい。
一方、感光ドラム1の表面電位及び1次転写バイアスVtの値を設定するにあたり、別の要因も存在する。このことについて、図6(b)を用いて説明する。
図6(b)は、転写残トナー量と1次転写部N1における電位差との関係を示すグラフ図である。同図において、縦軸の値が大きいほど、転写残トナー量が増えることを示している。また、同図において、横軸は、感光ドラム1の表面の明部電位Vlと1次転写バイアスVtとの差分(Vl-Vt)の絶対値(|Vl-Vt|:単に電位差ともいう。)である。すなわち、横軸の値が大きいほど、明部電位Vlと1次転写バイアスVtとの間の電位差が大きいことを示している。なお、同図において、破線のプロットは1次色の場合を示し、実線のプロットは2次色の場合を示している。なお、2次色の場合とは、ベルト搬送方向R2の上流側ですでに1次転写されたトナー像に重ねて、2色目のトナー像を1次転写する場合のことである。また、1次色の場合とは、トナー像を中間転写ベルト51の表面に直に1次転写する場合のことである。
上記再転写残トナー量の場合と同様、明部電位Vlの方が1次転写バイアスVtよりも負極性側に高い値である。そのため、明部電位Vlと1次転写バイアスVtとの間の電位差が大きい、すなわち、横軸の値が大きいほど、負極性の電荷を有するトナーを中間転写ベルト51へ引き寄せやすい条件となる。上述のように、感光ドラム1上のトナー像のトナーは基本的に負極性に帯電している。そのため、図6(b)に示すように、明部電位Vlと1次転写バイアスVtとの間の電位差(|Vl-Vt|)を大きくするほど、感光ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト51へ引き寄せやすくなり、転写残トナーを少なくすることができる。
ここで、図6(b)に示すように、1次色の場合よりも、2次色の場合の方が、同じ電位差(|Vl-Vt|)において、転写残トナー量が多くなる。言い換えれば、図6(b)に1点鎖線で示した所定の転写残トナー量を下回るための電位差(|Vl-Vt|)は、1次色の場合よりも2次色の場合の方が大きくなる。これは、次のような理由によるものである。つまり、ベルト搬送方向R2の下流側の画像形成部Sで中間転写ベルト51上にトナー像を1次転写して2次色トナー像を形成する。その際に、感光ドラム1と中間転写ベルト51との間に流れる電流の一部が、ベルト搬送方向R2の上流側の画像形成部Sですでに中間転写ベルト51上に1次転写されているトナーに流れる。これにより、感光ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト51へ引き付けにくくなるためである。
なお、1次転写バイアスVtは、1次転写ローラ52の回転軸線方向に対して、細かく変動させずに略均一に印加することが一般的である。1次転写ローラ52の径、電気抵抗、あるいは当接圧などに傾斜を持たせて、回転軸線方向に電流勾配を持たせることはあり得る。しかし、一般に、1次転写バイアスVtを1次転写ローラ52の回転軸線方向において細かく変動させることは困難である。そのため、画像情報、すなわち、1次色か2次色かによらず、より転写残トナーが増えてしまう2次色において所望の性能を満足するように、1次転写バイアスVtを設定することが望ましい。
また、転写残トナーが増えた状態でも画像品位を維持できるようにすることも重要である。このことについて、図6(c)を用いて説明する。
図6(c)は、現像回収量と現像部Gにおける電位差との関係を示すグラフ図である。同図において、縦軸の値が大きいほど、より多くのトナーを現像回収することができることを示している。また、同図において、横軸は、感光ドラム1の表面の暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの差分(Vd-Vdc)の絶対値(|Vd-Vdc|:単に電位差ともいう。)である。すなわち、横軸の値が大きいほど、暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの間の電位差が大きいことを示している。
上述の再転写残トナー量、転写残トナー量の場合と同様、暗部電位Vdの方が現像バイアスVdcよりも負極性側に高い値である。そのため、暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの間の電位差が大きい、すなわち、横軸の値が大きいほど、負極性の電荷を有するトナーを現像ローラ41へ引き寄せやすい、つまり、現像回収しやすい条件となる。実施例1で説明したように、転写残トナーは帯電ローラ2と感光ドラム1との間の放電によって負極性に帯電させられる。すなわち、画像形成時に感光ドラム1上に担持されて現像部Gへと搬送されるトナーは、負極性に帯電している。そのため、図6(c)に示すように、暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの間の電位差(|Vd-Vdc|)が大きいほど現像回収量が増える。
転写残トナーの現像回収が十分に行われない場合、感光ドラム1上のトナーの一部が現像部Gを通過し、1次転写部N1へと搬送される。そして、現像回収されなかった負極性の電荷を有したトナーは、中間転写ベルト51に1次転写される。これにより、所定の静電潜像位置から感光ドラム1の1周分遅れた位置に、本来形成されるべきでないトナー像が形成される、「ゴースト」と呼ばれる画像不良が発生する。そのため、現像回収が十分に行われるように、暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの間の電位差(|Vd-Vdc|)を設定することが望ましい。
ここで、上述のように、特に2次色の場合において、転写残トナーが増える場合がある。その場合、ゴーストが問題とならないレベルまで十分に現像回収するためには、1次色の場合よりも暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの間の電位差(|Vd-Vdc|)を大きくする必要がある。このことについて更に説明する。図6(c)の1点鎖線は、現像部Gに到達すると想定される転写残トナー量を示している。上述のように、画像パターンが1次色か2次色かにより、想定される転写残トナー量が変わる。図6(c)に示すように、2次色の場合に想定される転写残トナー量の方が1次色の場合に想定される転写残トナー量よりも多い。つまり、2次色の場合の方が1次色の場合よりも現像回収すべきトナー量が増える。そのため、ゴーストが問題とならないように暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの間の電位差(|Vd-Vdc|)を設定する際に、1次色の場合の電位差V1よりも、2次色の場合の電位差V2を大きくする必要がある。
ところで、感光ドラム1の周方向及び回転軸線方向において、1次色か2次色かに応じて、その感光ドラム1の1周後の暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの間の電位差(|Vd-Vdc|)を変えることは望ましくない。前述の1次転写バイアスVtの場合と異なり、感光ドラム1の表面に、周方向及び回転軸線方向に細かな電位差を形成することは難しくはない。帯電バイアスの制御によって感光ドラム1の表面電位を所定の暗部電位Vdにならした後、露光装置3の制御によって所定の位置に微弱なレーザー光を照射することにより、感光ドラム1の周方向及び回転軸線方向の位置ごとに表面電位を変えることは可能である。しかし、暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの間の電位差が変わると、微細なドットの大きさや細線の太さが変動する。その場合、上記のように微細なレーザー光を照射した部分と照射しない部分とで、濃度や線幅の差が生じてしまう。そのため、暗部電位Vdを感光ドラム1の周方向及び回転軸線方向の位置ごとで変えることは望ましくない。したがって、前述の転写電位Vtの場合と同様に、画像情報、すなわち、1次色か2次色かによらず、より多くのトナーを現像回収する必要がある2次色においてゴーストを発生させないように、暗部電位Vdを設定することが望ましい。
これらのことから、通常の画像形成時に関しては、転写残トナー量が増える傾向のある2次色を想定し、感光ドラム1の表面電位及び各部の印加バイアスの値を設定することが望ましい。そのため、通常の画像形成時に関しては、再転写トナー量を減らすために暗部電位Vdと1次転写バイアスVtとの間の電位差を小さくすることに特化せず、全体のバランスをみて最適化することが必要となる。
3.離間異常検知動作
次に、本実施例における離間異常検知動作の手順について説明する。図7は、本実施例における離間異常検知動作の手順を説明するためのタイミングチャート図である。本実施例では、制御部150が図7に示すタイミングチャートに従って画像形成装置100の各部を制御して、離間異常検知動作を実行する。制御部150は、実施例1で説明したのと同様、所定の開始信号に応じて、離間異常検知動作を開始する。なお、本実施例では、離間異常検知動作は、所定のタイミングで実行されるものとする。離間異常検知動作を実行するタイミングの例については、後述する実施例で説明する。
本実施例では、制御部150は、離間異常検知動作において、中間転写ベルト51上に形成されるテストパターンのトナー像が1次色となるように制御する。これにより、上述のように2次色を想定したバイアス設定ではなく、再転写トナー量を減らすことに重点を置いたバイアス設定とすることができる。
まず、メインモータ20の駆動が開始されて、4つの画像形成部Sで同期して、感光ドラム1、中間転写ベルト51、現像ローラ41及び供給ローラ42(図7には図示せず)の回転が開始される。また、上記部材の駆動の開始タイミングと略同時に、帯電ローラ2への帯電バイアスの印加、現像ローラ41への現像バイアスの印加、及び供給ローラ42への供給バイアスの印加が開始される。
次に、本実施例では、離間異常検知動作を行う前段階として、濃度センサ57によるテストパターンの検出精度を高めるために、ベルトクリーニング動作及び濃度センサ57のキャリブレーション動作が行われる。
まず、時間Tclの間、濃度センサ57をOFFのまま、中間転写ベルト51の駆動を続ける、ベルトクリーニング動作が行われる。このベルトクリーニング動作は、仮に中間転写ベルト51の表面がトナーやほこりなどで汚れていた場合に、濃度センサ57の検出信号の強度が想定と異なる値となってしまうことを抑制するためのものである。ベルトクリーニング動作では、上述のように中間転写ベルト51の駆動を続けることで、クリーニング装置8によって中間転写ベルト51の表面を清掃する。時間Tclは、少なくとも中間転写ベルト51の静止時にクリーニングブレード81と当接していた中間転写ベルト51上の位置が濃度センサ57の検出位置Dまで移動する時間以上とすることが好ましい。
その後、時間Tcaの間、濃度センサ57をONにした状態で、中間転写ベルト51の駆動を継続する、キャリブレーション動作が行われる。つまり、中間転写ベルト51の表面にトナーが実質的に存在しない状態の反射光が濃度センサ57により受光される。中間転写ベルト51の表面は、画像形成装置100を使用し続けることによって徐々に摩耗し、微細な凹凸が形成される。そのため、中間転写ベルト51の表面にトナーが実質的に存在しない状態において、濃度センサ57が検出する反射光の強度は、画像形成装置100の使用状況によって変化する。また、濃度センサ57の発光素子及び受光素子がほこりなどで次第に汚染され、検出信号の強度が変化する場合もある。これらに対し、キャリブレーション動作を行うことで、濃度センサ57が検出する反射光の強度の基準値を見積もるための情報が取得される。時間Tcaは、少なくとも中間転写ベルト51が1周分移動する時間以上とすることが好ましい。
そして、キャリブレーション動作の後、以下のようにして離間異常検知動作が実行される。
まず、時間Teの間、露光装置3により感光ドラム1にレーザー光が照射されることにより、感光ドラム1の回転方向(副走査方向)における幅Leの感光ドラム1上の領域に、テストパターンの静電潜像が形成される。その際に、本実施例では、4つの画像形成部Sy、Sm、Sy、Skにおいて略同時に露光が行われることで、各画像形成部Sy、Sm、Sc、Skの感光ドラム1上に略同時にテストパターンの静電潜像が形成される。上述のように、現像ローラ41には現像バイアスが印加されているため、仮に現像ローラ41が感光ドラム1に当接していた場合、負帯電性であるトナーが感光ドラム1に移動して付着し、感光ドラム1の表面にテストパターンのトナー像が形成される。
つまり、上述のベルトクリーニング動作及びキャリブレーション動作から継続して、現像ローラ41と感光ドラム1とが離間した状態となるように制御される。そのため、離間動作が正常に行われていた場合、上述のように現像バイアスが印加されていても、現像ローラ41から感光ドラム1にトナーは移動しない。一方、離間動作が正常に行われず現像ローラ41が感光ドラム1に当接した状態であった場合、上述のように現像バイアスが印加されていることにより、現像ローラ41から感光ドラム1にトナーが移動して、感光ドラム1の表面にテストパターンのトナー像が形成される。
また、本実施例では、テストパターンの静電潜像の形成と略同時に、各画像形成部Sy、Sm、Sc、Skにおいて1次転写バイアスVtの印加が開始される。これにより、感光ドラム1の表面にテストパターンのトナー像が形成されていた場合、そのトナー像は中間転写ベルト51に転写され、中間転写ベルト51の回転に伴って濃度センサ57の検出位置Dへと搬送される。
制御部150は、離間異常検知動作において、中間転写ベルト51の表面にテストパターンのトナー像が形成されない場合、すなわち、濃度センサ57によってテストパターンのトナー像が検出されない場合、現像ローラ41は正常に離間していると判断する。一方、制御部150は、離間異常検知動作において、濃度センサ57によってテストパターンのトナー像が検出された場合、正常な状態であれば形成されないはずのトナー像が形成されたとして、現像ローラ41が離間異常を起こしていると判断する。
ここで、濃度センサ57を用いた離間異常検知動作について更に説明する。図8は、図7のタイミングチャート図における濃度センサ57による離間異常検知動作を行うタイミングを拡大して示したタイミングチャート図である。図8に示す検出信号は、4つの画像形成部Sがすべて離間異常を起こしていた場合の、離間異常検知動作における濃度センサ57の検出信号を示している。また、図9は、図8中の時間T1のタイミングにおける画像形成装置100の状態を示す模式的な断面図である。
図9に示すように、各画像形成部Sの感光ドラム1(回転中心位置)は、ベルト搬送方向R2において、画像形成部間距離Lsの幅で略等間隔に配置されている。言い換えれば、この画像形成部間距離Lsは、ベルト搬送方向R2における各画像形成部Sの1次転写部N1(中心位置)間の距離である。また、ここでは、4つの画像形成Sがすべて離間異常を起こしていたことを想定しているため、中間転写ベルト51上には、4つの画像形成部Sの感光ドラム1から転写されたテストパターンのトナー像Tが、ベルト搬送方向R2における幅Le’でそれぞれ形成されている。なお、本実施例では、感光ドラム1の周速度と、中間転写ベルト51の周速度と、の間には、所定の周速差が設けられている。そのため、感光ドラム1上に幅Leで形成されたトナー像は、感光ドラム1と中間転写ベルト51との周速比によって中間転写ベルト51上では幅Le’に変形される。
本実施例では、上述のように、4つの画像形成部Sにおいて略同時に露光が行われることで、略同時にテストパターンが形成される。4つの画像形成部Sのうちブラック用の画像形成部Skが最も濃度センサ57に近い位置に設けられている。そのため、図8に示すように、ブラック用の画像形成部Skで形成されたテストパターンのトナー像が最も短い時間Tkで検出位置Dに到達する。その後、時間Tc、Tm、Tyの時間を有してシアン、マゼンタ、イエローの各色用の画像形成部Sc、Sm、Syで形成されたテストパターンのトナー像が順次検出位置Dに到達する。テストパターンのトナー像が検出位置Dに到達すると、濃度センサ57の検出信号の強度が変化する。制御部150は、濃度センサ57の検出信号の強度が、図8に1点鎖線で示すような予め設定された所定の検出閾値を超えた場合に、テストパターンのトナー像が検出されたと判断する。
ここで、本実施例では、上述のように、中間転写ベルト51上のテストパターンのトナー像が1次色となるように設定されている。具体的には、図9に示すように、ベルト搬送方向R2におけるテストパターンのトナー像の幅Le’が、画像形成部間距離Lsよりも小さくなるように、テストパターンの静電潜像の形成時の露光時間が設定されている。これにより、制御部150は、濃度センサ57の検出信号の強度が上述の検出閾値を超えたタイミングに基づいて、4つの画像形成部Sのうちいずれの画像形成部Sが離間異常を起こしていたかを判断することができる。
そして、本実施例では、中間転写ベルト51上のテストパターンのトナー像を1次色に限定することで、前述のように2次色を想定したバイアス設定とする必要がなく、再転写トナー量を減らすことに重点を置いたバイアス設定とすることができる。このことについて、図10を用いて更に説明する。図10は、感光ドラム1の表面電位及び各部の印加バイアスの値を示す模式図である。図10(a)は、画像形成時の値、図10(b)は本実施例における離間異常検知動作時の値、図10(c)は本実施例の変形例における離間異常検知動作時の値を示している。
本実施例では、図10(b)に示すように、離間異常検知動作時に、現像バイアスVdcは、図10(a)に示す画像形成時における値と同じ値である-300Vとされる。また、本実施例では、図10(b)に示すように、離間異常検知動作時に、感光ドラム1の表面の明部電位Vlも、図10(a)に示す画像形成時と同じ値である-100Vとされる。一方、本実施例では、図10(b)に示すように、離間異常検知動作時に、帯電バイアスVpriは、図10(a)に示す画像形成時の値よりも絶対値の小さい-950Vとされる。これにより、離間異常検知動作時に、感光ドラム1の表面の暗部電位Vdは、画像形成時の値よりも絶対値の小さい-450Vとなる。そして、本実施例では、図10(b)に示すように、離間異常検知動作時に、1次転写バイアスVtは、図10(a)に示す画像形成時の値よりも明部電位Vlに近い(本実施例では絶対値が小さい)値である+300Vとされる。
本実施例では、離間異常検知動作において、中間転写ベルト51上のテストパターンのトナー像が1次色となる(2次色とならない)ように設定されている。そのため、暗部電位Vdと現像バイアスVdcとの間の電位差(|Vd-Vdc|)を、2次色の場合の現像回収量を想定した大きな値とする必要がない。また、明部電位Vlと1次転写バイアスVtとの間の電位差(|Vl-Vt|)についても、2次色の場合の転写残トナー量を想定した大きな値とする必要がない。これにより、離間異常検知動作時に、再転写トナー量を減らすために、暗部電位Vdと1次転写バイアスVtとの間の電位差(|Vd-Vt|)を、画像形成時より小さくしても問題がない。
図10(c)は、本実施例の変形例における離間異常検知動作時の設定を示している。本実施例では、図10(b)に示すように、離間異常検知動作時に露光により形成するテストパターンの明部電位Vlは-100Vであった。これに対し、図10(c)に示す例では、この明部電位Vlを、本実施例の値よりも絶対値が大きな-150Vとしている。また、本実施例では、離間異常検知動作時の1次転写バイアスVtは+300Vであった。これに対し、図10(c)に示す例では、この1次転写バイアスVtを、本実施例の値よりも明部電位Vlに近い(本例では絶対値が小さい)+250Vとしている。一方、図10(c)の例において、離間異常検知動作時の現像バイアスVdcは、本実施例と同じであり、画像形成時と同じである-300Vとしている。
現像バイアスVdcと明部電位Vlとの間の電位差が変わると、現像ローラ41から感光ドラム1に移動するトナー量、ひいては出力される画像の濃度が変化する。ここで、現像バイアスVdcと明部電位Vlとの間の電位差は、明部電位Vlと現像バイアスVdcとの差分(Vl-Vdc)の絶対値(|Vl-Vdc|:単に電位差ともいう。))である。そのため、出力する画像の濃度を安定させるためには、現像バイアスVdcと明部電位Vlとの間の電位差は厳密に制御されるべきものである。一方、離間異常検知動作では、検出するトナー量が厳密に管理される必要性はない。もちろん、濃度センサ57により検出することができる最低限のトナー量で現像が行われるように設定すべきである。しかし、現像バイアスVdcと明部電位Vlとの間の電位差を画像形成時と同じ値に設定する必要はない。そのため、明部電位Vlと1次転写バイアスVtとの間の電位差を、転写残トナーを最低限とする値に設定してさえいれば、明部電位Vlの絶対値を大きくしたことに対応して、1次転写バイアスVtを明部電位に近い値に変化させても差し支えない。その際、1次転写バイアスVtが画像形成時とは逆極性となってもよい。これにより、暗部電位Vdと1次転写バイアスVtとの間の電位差を、より小さくすることができる。その結果、再転写トナー量を一層減らすことができる。
なお、本実施例では、離間異常検知動作時の暗部電位Vd及び1次転写バイアスVtの両方を画像形成時の値から変化させた。これに対し、離間異常検知動作時の暗部電位Vd又は1次転写バイアスVtのいずれか一方のみを画像形成時の値から変化させてもよい。ただし、離間異常検知動作時の帯電バイアスの絶対値を画像形成時の帯電バイアスの絶対値よりも小さくすることで、実施例1で説明した、離間異常検知動作時の帯電電流を小さくして放電生成物の蓄積量を小さくする効果が得られる。この観点から、実施例1と同様に、離間異常検知動作時の帯電前露光量を画像形成時の帯電前露光量よりも小さくすることを行ってもよい。なお、これら帯電バイアスの絶対値を小さくすること、帯電前露光量を小さくすることは、実施例1で説明したように、両方を行ってもよいし、いずれか一方を行ってもよい。ただし、本実施例で説明している離間異常検知動作を実行することによる「再転写」の抑制の観点からは、これらは両方とも行わなくてもよい。
また、本実施例では、暗部電位Vdの絶対値を小さくする手段として帯電バイアスの絶対値を小さくすることを行った。これに対し、感光ドラム1の表面の非画像部(静電潜像を形成しない部分)にも、露光装置3から軽微なレーザー光を照射することで、暗部電位Vdの絶対値を画像形成時よりも小さくすることができる。また、この軽微な露光を画像形成時にも行う場合において、離間異常検知動作時にこの軽微な露光を画像形成時よりも強くすることで、暗部電位Vdの絶対値を画像形成時よりも小さくすることができる。つまり、感光ドラム1の表面の非画像部(非トナー像形成部)において、感光ドラム1への余分なトナーの付着を起こさない程度に露光装置(レーザースキャナー)3を微小発光させ、感光ドラム1の電位を適正化するバックグラウンド露光を行う構成がある。この場合、露光装置3としては、バックグラウンド露光(弱露光、第1の出力)と、画像形成用の通常露光(第2の出力)と、を同時に行うことが可能なレーザースキャナーを用いることができる。そして、離間異常検知動作時のバックグラウンド露光量を画像形成時の値よりも大きくすればよい。
また、本実施例では、中間転写ベルト51上のトナー像を1次色とする手段として、露光時間を調整し、各画像形成部Sで形成するテストパターンのベルト搬送方向Rにおける幅を画像形成部間距離Lsより小さくすることを行った。これに対し、例えば、各画像形成部Sで露光時間をずらすことで、各画像形成部Sで形成されるテストパターンがベルト搬送方向R2において重ならないように制御してもよい。また、例えば、各画像形成部Sで形成されるテストパターンを、感光ドラム1の回転軸線方向においてずらしてもよい。これらの場合でも、離間異常検知動作において中間転写ベルト51上に2次色トナー像が形成されないため、再転写トナー量を少なくするために暗部電位Vdと1次転写バイアスVtとの間の電位差を画像形成時よりも小さくすることができる。
また、本実施例では、離間異常検知動作において、現像ローラ41が常に感光ドラム1から離間するように制御されていた。これに対し、離間異常検知動作の一部の期間において、現像ローラ41を感光ドラム1へ当接させるように制御してもよい。例えば、露光装置3によって感光ドラム1に形成されたテストパターンの静電潜像が現像部Gを通過している最中に現像ローラ41を感光ドラム1へ当接させてもよい。この場合、形成されたテストパターンのトナー像の幅、すなわち、濃度センサ57の検出信号が所定の検出閾値を超えている時間の長さから、現像ローラ41が感光ドラム1へ当接する時間のずれを判断してもよい。ただし、本来の離間異常検知動作を行うために、次のようにする制御することが必要である。つまり、当接動作のタイムラグを考慮しても、正常であれば現像ローラ41が感光ドラム1から離間していることが想定される状態で、テストパターンの静電潜像の少なくとも一部が現像部Gを通過するように制御する。
また、離間異常検知動作における、濃度センサ57の検出閾値は、予め設定された値であっても、上述のキャリブレーション動作の結果を反映させた値であってもよい。具体的には、例えば、キャリブレーション動作時の濃度センサ57の検出信号の強度の平均値、最大値、最小などの代表値に対し、所定の補正値を足し合わせたり、掛け合わせたりした値を、検出閾値としてもよい。また、その際、上記補正値は、画像形成装置100やプロセスカートリッジ10の使用履歴、使用環境などに応じて、適宜変更してもよい。上記画像形成装置100の使用履歴としては、印字枚数(画像形成枚数)、中間転写ベルト51の使用量(回転時間や回転回数)などが例示できる。また、上記プロセスカートリッジ10の使用履歴としては、印字枚数、現像装置4の使用量(現像ローラ41の回転時間や回転回数)などが例示できる。また、上記使用環境は、画像形成装置100の内部又は外部の少なくとも一方の温度又は湿度の少なくとも一方であってよい。また、上記補正値は、画像形成部Sごと、すなわち、トナーの色ごとに適宜設定してもよい。
また、中間転写ベルト51上に傷があった場合など、キャリブレーション動作時に濃度センサ57が大きなノイズを検出した場合、そのノイズを除去するように制御してもよい。具体的には、例えば、ノイズの発生した位相を記録しておき、その位相におけるパルスを除外してもよい。また、信号を時間軸で平均化することにより、スムージングによりノイズを除去してもよい。
また、本実施例では、離間異常検知動作を実行する場合にベルトベルトクリーニング動作及びキャリブレーション動作を実行したが、これらは必要に応じて行えばよく、これらのうちいずれか一方又は両方を行わなくてもよい。
また、本実施例では、暗部電位Vdと離間異常検知動作時のテストパターンは、感光ドラム1の回転軸線方向(長手方向)に対して同一(一様)の設定とされている。これに対して、感光ドラム1の回転軸線方向の一部、例えば同方向における画像形成領域の一部である50mmの領域にテストパターンを形成する場合、次のようにすることが好ましい。例えば、感光ドラム1の回転軸線方向におけるテストパターンを形成しない残りの非画像部において、帯電ローラ2の汚れなどが発生しない程度にレーザー露光の調整により暗部電位Vdを小さくすることが好ましい。これにより、再転写などによる他の画像形成部Sの「混色」を抑制するとともに、テストパターンを形成しない領域の放電生成物による「画像流れ」の発生を抑制することができる。
また、本実施例では説明を省略したが、本実施例においても、離間異常検知動作を実行することに伴って、実施例1で説明したドラムクリーニング動作を実行することができる。
また、中間転写ベルト51の回転方向において最上流の画像形成部Syでは、再転写による問題は実質的に発生しない。そのため、中間転写ベルト51の回転方向において最上流の画像形成部Sy以外の画像形成部Sm、Sc、Skにおいて、離間異常検知動作におけるプロセス条件を上述した本実施例の設定とすることができる。この場合、中間転写ベルト51の回転方向において最上流の画像形成部Syでは、例えば、実施例1で説明したプロセス条件とすることができる。ただし、離間異常検知動作の制御の容易性(例えば各色のテストパターンの検出閾値の設定)などの観点から、全ての画像形成部Sで離間異常検知動作におけるプロセス条件を実質的に同じとすることができる。本実施例では、全ての画像形成部Sで離間異常検知動作におけるプロセス条件を実質的に同じとした。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、第1、第2の画像形成部(例えば、画像形成部Sy、Sm、あるいはプロセスカートリッジ10y、10m)を有する。本実施例では、中間転写体51の回転方向において、第2の画像形成部Smの感光体1mは、第1の画像形成部Syの感光体1yよりも下流側、かつ、2次転写部N2よりも上流側に位置する。そして、本実施例では、制御部150は、第1、第2の画像形成部において、画像形成モードと、検知モードと、を実行可能である。本実施例では、検知モードにおいて、第1、第2の画像形成部において感光体1の表面のテストパターンの領域が中間転写体51に接触する際に転写部N1に転写電圧を印加する。また、本実施例では、制御部150は、検知モードにおいて、第1の画像形成部の感光体1の表面のテストパターンの領域を第1の領域、第2の画像形成部の感光体1の表面の前記テストパターンの領域を第2の領域、上記第1の領域と接触する中間転写体51の表面の領域を第3の領域、上記第2の領域と接触する中間転写体51の表面の領域を第4の領域としたとき、上記第3の領域と上記第4の領域とが重ならないように制御する。そして、本実施例では、制御部150は、第2の画像形成部において、画像形成モードでの感光体1上の非画像部の電位と転写電圧の電位との差の絶対値よりも、検知モードでの感光体1上の非画像部の電位と転写電圧の電位との差の絶対値の方が小さくなるによう制御する。本実施例では、制御部150は、第2の画像形成部において、画像形成モードでの転写電圧の値よりも、検知モードでの転写電圧の値の方が、感光体1上の画像部の電位に近い値になるように制御する。また、本実施例では、制御部150は、第2の画像形成部において、画像形成モードでの感光体1上の画像部の電位と現像電圧の電位との差の絶対値よりも、検知モードでの感光体1上の画像部の電位と現像電圧の電位との差の絶対値の方が小さくなるように制御する。この場合に、制御部150は、第2の画像形成部において、画像形成モードでの感光体1上の画像部の電位の絶対値よりも、検知モードでの感光体1上の画像部の電位の絶対値の方が大きくなるように制御することができる。また、本実施例では、制御部150は、中間転写体51の回転方向において、上記第3の領域の長さ及び上記第4の領域の長さが、それぞれ第1の画像形成部の転写部N1と第2の画像形成部の転写部N1との間の距離よりも小さくなるように制御する。
以上説明したように、本実施例によれば、離間異常検知動作を実行することによる「混色」の発生を抑制することができる。
[実施例3]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1のものと同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
本実施例では、離間異常検知動作を実行するタイミングについて説明する。つまり、制御部150は、以下に説明する所定のタイミングで、実施例1、2で説明した離間異常検知動作の開始信号を出力し、またこの開始信号に応じて離間異常検知動作を実行する。なお、本実施例で説明する離間異常検知動作を実行するタイミングは、実施例1、2の画像形成装置100に適用できるものであり、本実施例で説明する該タイミングを設定するための構成は、実施例1、2の画像形成装置100に設けられていてよい。
図11は、本実施例の画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。本実施例では、印字率5%換算、印字可能枚数5000枚のプロセスカートリッジ10を用いた。また、本実施例では、画像形成装置100は、画像形成装置100の使用環境を検知する環境検知手段(環境検知部)として、画像形成装置100の内部の温度及び湿度を検知するための温湿度センサ11を有する。上記使用環境(環境情報)は、画像形成装置100の内部又は外部の少なくとも一方の温度又は湿度の少なくとも一方であってよい。制御部150は、温湿度センサ11による温度及び湿度の検知結果に基づいて雰囲気の絶対水分量を求めることができる。また、本実施例では、各プロセスカートリッジ10は、そのプロセスカートリッジ10の使用履歴情報を記憶する記憶部(記憶装置)としての、不揮発メモリーなどで構成されたカートリッジメモリー12を有する。制御部150は、各プロセスカートリッジ10が装置本体110に装着された状態で、装置本体110に設けられた読み書き手段(図示せず)を介して各プロセスカートリッジ10のカートリッジメモリー12に対する情報の読み書きを行うことができる。
離間異常検知動作は、例えば毎回のプリントジョブの画像形成前などに行うと、プリントジョブにかかる時間が長くなり、生産性の低下の原因になり得る。そのため、離間異常検知動作は、離間異常による不具合の進行を抑制するなどのために特に望まれる適宜のタイミングで実行することが好ましい。
まず、離間異常検知動作は、装置本体110の電源オン時、特に初期設定時に実行することが有効である。これにより、不具合のあるプロセスカートリッジ10や画像形成部Sを検知することでき、例えば他の画像形成部Sへの影響を小さくすることができる。
本実施例では、画像形成装置100は、装置本体110の初期設置時(例えば、画像形成装置100を設置場所に設置後、最初に起動した際の初期動作時)、装置本体110の電源オン時に、それぞれ離間異常検知動作を実行する。また、本実施例では、画像形成装置100は、装置本体110に装着されたプロセスカートリッジ10のカートリッジメモリー12内の情報に基づいて、そのプロセスカートリッジ10が使用初期(新品)であることが検知された場合に、離間異常検知動作を実行する。これにより、プロセスカートリッジ10の初期不良を検知することができ、例えば他の画像形成部Sへの影響を小さくすることができる。
なお、制御部150は、カートリッジメモリー12に所定の情報が記憶されていること又は記憶されていないことに基づいて、対応するプロセスカートリッジ10が使用初期(新品)であるか否かを検知することができる。例えば、制御部150は、プロセスカートリッジ10を使用することに伴って、カートリッジメモリー12に後述する使用履歴情報を書き込むことができる。使用履歴情報は、プロセスカートリッジ10の使用量と相関する任意の情報であってよく、印字枚数、現像ローラ41の回転回数や回転時間、トナーの使用量や残量、感光ドラム1の回転回数や回転時間、帯電ローラ2の回転回数や回転時間、帯電処理時間などが例示できる。したがって、制御部150は、カートリッジメモリー12に使用履歴情報が記憶されていない、あるいは所定の閾値よりも小さい使用量に対応する情報が記憶されている場合に、プロセスカートリッジ10が使用初期(新品)であると判断することができる。プロセスカートリッジ10が使用初期(新品)であるか否かを直接的に示す情報を記憶させてもよい。このように、カートリッジメモリー12は、プロセスカートリッジ10の使用履歴を記憶する記憶部を構成するとともに、プロセスカートリッジ10の新品検知部を構成する。
次に、離間異常検知動作は、画像形成装置100の使用環境(温湿度など)、プロセスカートリッジ10の使用履歴に応じて実行することが有効である。プロセスカートリッジ10の寿命後半や所定の使用環境など、クリーナレスシステムにおいて画像不良の発生しやすいタイミングで離間異常検知動作を実行することで、例えば上記画像不良に伴う他の画像形成部Sへの影響を小さくすることができる。上記画像不良としては、再転写トナー量や転写残トナー量が多くなることによる画像不良が挙げられる。プロセスカートリッジ10使用履歴(トナーや部材の劣化など)や使用環境によって、トナーの帯電状態が変化することなどにより、再転写トナー量や転写残トナー量が多くなることがある。再転写トナー量や転写残トナー量が多くなる状況では、帯電ローラ2(更に設けられている場合には帯電補助部材)に付着するトナー量が多くなる。そのため、このような状況では、前述のようなリフレッシュ動作を、非画像形成時に例えば定期的に実行することが、画像品位を維持するために重要となることがある。リフレッシュ動作は、帯電ローラ2などに付着したトナーを感光ドラム1上に吐き出し、感光ドラム1から中間転写ベルト51に転写して回収する動作である。このリフレッシュ動作時には、帯電ローラ2などから感光ドラム1上に吐き出されたトナーが現像装置4に回収されないように、現像ローラ41を感光ドラム1から離間させることが必要となる。したがって、上述のような再転写トナー量や転写残トナー量が多くなるタイミングで離間異常検知動作を実行することが好ましい。
本実施例では、画像形成装置100は、温湿度センサ11により高温高湿環境(例えば30℃/80%)であることが検知され、かつ、プロセスカートリッジ10の使用履歴が所定の使用履歴となった場合に離間異常検知動作を実行する。この所定の使用履歴は、3500枚印字後、4500枚印字後とした。制御部150は、温湿度センサ11による温度及び湿度の検知結果に基づいて求めた雰囲気の絶対水分量が所定の閾値を超えた場合に、高温高湿環境であると判断することができる。なお、上記印字枚数は、高温高湿環境下で印字率5%の2枚間欠印刷にて評価試験を行って求めた、再転写トナー量が多くなりやすくなるタイミングの一例である。なお、2枚間欠印刷とは、2枚の記録材Pに連続して画像を形成するプリントジョブを間欠的に繰り返す動作である。上記タイミングで離間異常検知動作を実行することにより、再転写が悪化するタイミングよりも前に、離間異常を検知でき、例えば他の画像形成部Sへの影響を小さくすることができる。
また、本実施例では、画像形成装置100は、温湿度センサ11により低温低湿環境(例えば15℃/10%)であることが検知され、かつ、プロセスカートリッジ10の使用履歴が所定の使用履歴となった場合に離間異常検知動作を実行する。この所定の使用履歴は、3000枚印字後、4000枚印字後、5000枚印字後とした。制御部150は、温湿度センサ11による温度及び湿度の検知結果に基づいて求めた雰囲気の絶対水分量が所定の閾値より小さい場合に低温低湿環境であると判断することができる。なお、上記印字枚数は、低温低湿環境下で印字率5%の2枚間欠印刷にて評価試験を行って求めた、転写残トナー量が多くなりやすくなるタイミングの一例である。上記タイミングで離間異常検知動作を実行することにより、転写残が悪化するタイミングよりも前に、離間異常を検知でき、例えば他の画像形成部Sへの影響を小さくすることができる。
なお、プロセスカートリッジ10の使用履歴(使用初期か否かを含む。)に基づいて離間異常検知動作の実行の可否を判断する場合、次のようにすることができる。つまり、複数のプロセスカートリッジ10のうちいずれかのプロセスカートリッジ10で条件を満足する場合に全ての画像形成部Sに関して離間異常検知動作を実行することができる。あるいは、条件を満足するプロセスカートリッジ10に対応する画像形成部Sに関してのみ離間異常検知動作を実行してもよい。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、温度又は湿度の少なくとも一方の情報である環境情報を検知する環境検知部11を有し、制御部150は、環境検知部11により検知された環境情報が所定の条件を満たす場合に検知モードを実行する。また、本実施例では、画像形成装置100は、当該画像形成装置100又は当該画像形成装置100の要素の使用履歴に関する使用履歴情報を記憶する記憶部12を有し、制御部150は、記憶部12に記憶された使用履歴情報が所定の条件を満たす場合に検知モードを実行する。また、本実施例では、制御部150は、当該画像形成装置100の設置後の初期動作が実行された場合に、画像形成モードを実行する前に、検知モードを実行する。また、本実施例では、制御部150は、当該画像形成装置100の電源がオンされた場合に、画像形成モードを実行する前に、検知モードを実行する。また、本実施例では、画像形成装置100は、感光体1又は現像部材41の少なくとも一方を有するカートリッジ10が当該画像形成装置100の装置本体110に対して着脱可能であり、新品のカートリッジ10が装置本体110に装着されたことを検知する新品検知部12を有し、制御部150は、新品検知部12により新品のカートリッジ10が装置本体110に装着されたことが検知された場合に、画像形成モードを実行する前に、検知モードを実行する。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、感光体に形成したトナー像を中間転写体に1次転写した後に記録材に2次転写する中間転写方式の画像形成装置を例として説明した。これに対し、搬送ベルトなどの記録材担持体により記録材を搬送し、感光体から記録材担持体上の記録材にトナー像を直接転写する直接転写方式の画像形成装置がある。直接転写方式の画像形成装置は、中間転写方式の画像形成装置における中間転写体の代わりに記録材担持体を有しており、中間転写体にトナーを転写する代わりに記録材担持体上の記録材又は記録材担持体にトナー像を転写する構成に相当する。直接転写方式の画像形成装置の説明、特に、離間異常検知動作などの説明については、中間転写体を記録材担持体と読み替えることで上述の実施例の説明を援用する。本発明は、このような直接転写方式の画像形成装置にも適用できるものであり、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施例では、感光体は、回転可能なドラム状の部材であったが、複数の支持ローラに支持された無端ベルト状の部材などであってもよい。
上述の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、及び、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲を上述の実施例に限定する趣旨のものではない。例えば、画像形成部(プロセスカートリッジ)の個数及び配列は上述の実施例のものに限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定されるものである。また、上述の実施例における各部材に印加されるバイアスなどの数値などは一例であり、この値に限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定されるものである。
また、本発明は、感光体を備えた単一の画像形成部を有しブラック単色画像などを形成する単色画像形成装置に適用することもできる。この場合、例えば、実施例1で説明した離間異常検知動作におけるプロセス条件を適用することで、離間異常検知動作を実行することによる画像流れの発生を抑制することができる。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像装置
7 帯電前露光装置
41 現像ローラ
42 供給ローラ
51 中間転写ベルト
57 濃度センサ
100 画像形成装置
150 制御部

Claims (19)

  1. 回転可能な感光体と、
    前記感光体の表面を帯電処理する帯電部と、
    前記感光体の帯電処理された表面を露光して前記感光体上に静電潜像を形成する露光部と、
    前記感光体の表面に当接し前記感光体上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像部材と、
    転写部で前記感光体から被転写体にトナー像を転写する転写装置と、
    前記現像部材を、前記感光体の表面に当接する当接位置と、前記感光体の表面から離間する離間位置と、に移動させる当接離間機構と、
    前記帯電部に前記帯電処理のための帯電電圧を印加する帯電電圧印加部と、
    前記感光体上に形成されたトナー像を前記感光体上又は前記被転写体上で検出する検出部と、
    前記当接離間機構、前記帯電電圧印加部、及び前記露光部を制御可能な制御部と、を有し、
    前記被転写体に転写されずに前記感光体上に残留したトナーを前記現像部材によって回収するように構成された画像形成装置において、
    前記制御部は、
    前記被転写体としての記録材又は前記被転写体からトナー像が転写される記録材に形成するトナー像を形成するように制御する画像形成モードと、前記現像部材を前記離間位置に位置させる所定の指示を前記当接離間機構に送り、前記感光体上にテストパターンの静電潜像を形成し、前記現像部材が前記所定の指示に従って前記離間位置に位置せず前記当接位置に位置した場合に前記テストパターンの静電潜像が現像されて形成された前記テストパターンのトナー像を前記検出部により検出するように制御する検知モードと、を実行可能であり、
    前記画像形成モードでの前記帯電処理時に前記帯電部に流れる帯電電流よりも、前記検知モードでの前記帯電処理時に前記帯電部に流れる帯電電流の方が小さくなるように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記画像形成モードでの前記帯電電圧の絶対値よりも、前記検知モードでの前記帯電電圧の絶対値の方が小さくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記感光体の回転方向において、前記転写が行われる転写位置よりも下流側、かつ、前記帯電処理が行われる帯電位置よりも上流側で前記感光体の表面を露光する帯電前露光部を有し、
    前記制御部は、前記帯電前露光部を制御可能であり、前記画像形成モードでの前記帯電前露光部による露光量よりも、前記検知モードでの前記帯電前露光部による露光量の方が小さくなるように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記検知モードを実行した場合に、前記画像形成モードを実行する前に、前記当接離間機構により前記現像部材を前記当接位置に位置させ、前記現像部材が前記感光体に当接した状態で前記感光体を少なくとも1周回転させるように制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 回転可能な感光体、前記感光体の表面を帯電処理する帯電部、及び前記感光体の表面に当接し前記感光体上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像部材をそれぞれが備えた第1、第2の画像形成部と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体の帯電処理された表面を露光してそれぞれの前記感光体上に静電潜像を形成する露光部と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体の表面に接触して転写部を形成し、それぞれの前記転写部で前記感光体から転写されたトナー像を2次転写部で記録材に2次転写するために搬送する、所定の回転方向に回転可能な中間転写体と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記現像部材を、前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体の表面に当接する当接位置と、それぞれの前記感光体の表面から離間する離間位置と、に移動させる当接離間機構と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記帯電部に前記帯電処理のための帯電電圧を印加する帯電電圧印加部と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記転写部に前記転写のための転写電圧を印加する転写電圧印加部と、
    前記感光体上に形成されたトナー像を前記感光体上又は前記中間転写体上で検出する検出部と、
    前記当接離間機構、前記帯電電圧印加部、前記転写電圧印加部、及び前記露光部を制御可能な制御部と、を有し、
    前記中間転写体に転写されずに前記感光体上に残留したトナーを前記現像部材によって回収するように構成され、前記回転方向において、前記第2の画像形成部の前記感光体は、前記第1の画像形成部の前記感光体よりも下流側、かつ、前記2次転写部よりも上流側に位置する画像形成装置において、
    前記制御部は、
    前記第1、第2の画像形成部において記録材に形成するトナー像を形成するように制御する画像形成モードと、前記第1、第2の画像形成部において前記現像部材を前記離間位置に位置させる所定の指示を前記当接離間機構に送り、前記第1、第2の画像形成部において前記感光体上にテストパターンの静電潜像を形成し、前記第1、第2の画像形成部において前記感光体の表面の前記テストパターンの領域が前記中間転写体に接触する際に前記転写部に前記転写電圧を印加し、前記第1の画像形成部又は前記第2の画像形成部の少なくとも一方において前記現像部材が前記所定の指示に従って前記離間位置に位置せず前記当接位置に位置した場合に前記テストパターンの静電潜像が現像されて形成された前記テストパターンのトナー像を前記検出部により検出するように制御する検知モードと、を実行可能であり、
    前記検知モードにおいて、前記第1の画像形成部の前記感光体の表面の前記テストパターンの領域を第1の領域、前記第2の画像形成部の前記感光体の表面の前記テストパターンの領域を第2の領域、前記第1の領域と接触する前記中間転写体の表面の領域を第3の領域、前記第2の領域と接触する前記中間転写体の表面の領域を第4の領域としたとき、前記第3の領域と前記第4の領域とが重ならないように制御し、
    前記第2の画像形成部において、前記画像形成モードでの前記感光体上の非画像部の電位と前記転写電圧の電位との差の絶対値よりも、前記検知モードでの前記感光体上の非画像部の電位と前記転写電圧の電位との差の絶対値の方が小さくなるによう制御することを特徴とする画像形成装置。
  6. 回転可能な感光体、前記感光体の表面を帯電処理する帯電部、及び前記感光体の表面に当接し前記感光体上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像部材をそれぞれが備えた第1、第2の画像形成部と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体の帯電処理された表面を露光してそれぞれの前記感光体上に静電潜像を形成する露光部と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体の表面に接触して転写部を形成し、それぞれの前記転写部で前記感光体から記録材にトナー像を転写するために記録材を担持して搬送する、所定の回転方向に回転可能な記録材担持体と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記現像部材を、前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体の表面に当接する当接位置と、それぞれの前記感光体の表面から離間する離間位置と、に移動させる当接離間機構と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記帯電部に前記帯電処理のための帯電電圧を印加する帯電電圧印加部と、
    前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記転写部に前記転写のための転写電圧を印加する転写電圧印加部と、
    前記感光体上に形成されたトナー像を前記感光体上又は前記記録材担持体上で検出する検出部と、
    前記当接離間機構、前記帯電電圧印加部、前記転写電圧印加部、及び前記露光部を制御可能な制御部と、を有し、
    記録材に転写されずに前記感光体上に残留したトナーを前記現像部材によって回収するように構成され、前記回転方向に回転する前記記録材担持体により搬送される記録材の移動方向において、前記第2の画像形成部は前記第1の画像形成部よりも下流側に位置する画像形成装置において、
    前記制御部は、
    前記第1、第2の画像形成部において記録材に形成するトナー像を形成するように制御する画像形成モードと、前記第1、第2の画像形成部において前記現像部材を前記離間位置に位置させる所定の指示を前記当接離間機構に送り、前記第1、第2の画像形成部において前記感光体上にテストパターンの静電潜像を形成し、前記第1、第2の画像形成部において前記感光体の表面の前記テストパターンの領域が前記記録材担持体に接触する際に前記転写部に前記転写電圧を印加し、前記第1の画像形成部又は前記第2の画像形成部の少なくとも一方において前記現像部材が前記所定の指示に従って前記離間位置に位置せず前記当接位置に位置した場合に前記テストパターンの静電潜像が現像されて形成された前記テストパターンのトナー像を前記検出部により検出するように制御する検知モードと、を実行可能であり、
    前記検知モードにおいて、前記第1の画像形成部の前記感光体の表面の前記テストパターンの領域を第1の領域、前記第2の画像形成部の前記感光体の表面の前記テストパターンの領域を第2の領域、前記第1の領域と接触する前記記録材担持体の表面の領域を第3の領域、前記第2の領域と接触する前記記録材担持体の表面の領域を第4の領域としたとき、前記第3の領域と前記第4の領域とが重ならないように制御し、
    前記第2の画像形成部において、前記画像形成モードでの前記感光体上の非画像部の電位と前記転写電圧の電位との差の絶対値よりも、前記検知モードでの前記感光体上の非画像部の電位と前記転写電圧の電位との差の絶対値の方が小さくなるによう制御することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記第2の画像形成部において、前記画像形成モードでの前記帯電処理時に前記帯電部に流れる帯電電流よりも、前記検知モードでの前記帯電処理時に前記帯電部に流れる帯電電流の方が小さくなるように制御することを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記第2の画像形成部において、前記画像形成モードでの前記帯電電圧の絶対値よりも、前記検知モードでの前記帯電電圧の絶対値の方が小さくなるように制御することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、前記第2の画像形成部において、前記画像形成モードでの前記転写電圧の値よりも、前記検知モードでの前記転写電圧の値の方が、前記感光体上の画像部の電位に近い値になるように制御することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第1、第2の画像形成部のそれぞれの前記現像部材に前記現像のための現像電圧を印加する現像電圧印加部を有し、
    前記制御部は、前記第2の画像形成部において、前記画像形成モードでの前記感光体上の画像部の電位と前記現像電圧の電位との差の絶対値よりも、前記検知モードでの前記感光体上の画像部の電位と前記現像電圧の電位との差の絶対値の方が小さくなるように制御することを特徴とする請求項5乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御部は、前記第2の画像形成部において、前記画像形成モードでの前記感光体上の画像部の電位の絶対値よりも、前記検知モードでの前記感光体上の画像部の電位の絶対値の方が大きくなるように制御することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記制御部は、前記回転方向において、前記第3の領域の長さ及び前記第4の領域の長さが、それぞれ前記第1の画像形成部の前記転写部と前記第2の画像形成部の前記転写部との間の距離よりも小さくなるように制御することを特徴とする請求項5乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記第1、第2の画像形成部はそれぞれ、前記感光体の回転方向において前記転写が行われる転写位置よりも下流側、かつ、前記帯電処理が行われる帯電位置よりも上流側で前記感光体の表面を露光する帯電前露光部を有し、
    前記制御部は、前記帯電前露光部を制御可能であり、前記第2の画像形成部において、前記画像形成モードでの前記帯電前露光部による露光量よりも、前記検知モードでの前記帯電前露光部による露光量の方が小さくなるように制御することを特徴とする請求項5乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御部は、前記検知モードを実行した場合に、前記画像形成モードを実行する前に、前記第1、第2の画像形成部において、前記当接離間機構により前記現像部材を前記当接位置に位置させ、前記現像部材が前記感光体に当接した状態で前記感光体を少なくとも1周回転させるように制御することを特徴とする請求項5乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 温度又は湿度の少なくとも一方の情報である環境情報を検知する環境検知部を有し、
    前記制御部は、前記環境検知部により検知された環境情報が所定の条件を満たす場合に前記検知モードを実行することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 当該画像形成装置又は当該画像形成装置の要素の使用履歴に関する使用履歴情報を記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された使用履歴情報が所定の条件を満たす場合に前記検知モードを実行することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記制御部は、当該画像形成装置の設置後の初期動作が実行された場合に、前記画像形成モードを実行する前に、前記検知モードを実行することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記制御部は、当該画像形成装置の電源がオンされた場合に、前記画像形成モードを実行する前に、前記検知モードを実行することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 前記感光体又は前記現像部材の少なくとも一方を有するカートリッジが当該画像形成装置の装置本体に対して着脱可能であり、
    新品の前記カートリッジが前記装置本体に装着されたことを検知する新品検知部を有し、
    前記制御部は、前記新品検知部により新品の前記カートリッジが前記装置本体に装着されたことが検知された場合に、前記画像形成モードを実行する前に、前記検知モードを実行することを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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