JP2023074033A - 多孔質表面の抗菌方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多孔質表面の抗菌の持続性に優れる、多孔質表面の抗菌方法を提供する。【解決手段】(A)カチオン性ポリマー、及び水を含有する処理液を、多孔質表面に接触させる、多孔質表面の抗菌方法。【選択図】なし

Description

本発明は、多孔質表面の抗菌方法に関する。
近年、衛生観念の高まりから抗菌製品への関心が高まっている。また抗菌剤として用いられるカチオン性界面活性剤は環境やヒト毒性が懸念されるため規制が強化されつつある。
接触感染リスク低減のために身の周りの対象表面の抗菌持続性が求められている。
特許文献1には、組成物の全質量基準で、C1‐6アルコール少なくとも約50質量%;無機酸、有機酸、又はその混合物から選ばれる酸;及び陽イオン系オリゴマー又はポリマーにて構成する、術前消毒組成物が開示されている。
特許文献2には、少なくとも(i)ポリエチレンイミン系ポリマー及び担体、又は(ii)可視光中で光触媒的に活性である有機及び/又は無機粒子、接着促進剤、及び担体を含む抗菌性組成物が開示されている。
特許文献3には、除菌活性剤と特定のカチオン性高分子化合物と界面活性剤とを含有する組成物が開示されている。
特許文献4には、基質の表面への抗菌カチオン性多価電解質を結合する方法が開示されており、ここにおいて前記基質へ付着した前記抗菌剤は抗菌特性を有する基質が開示されている。
特許文献5には、a)非イオン界面活性剤1~60重量%、b)分岐鎖アルキル硫酸塩0.1~40重量%、並びにc)第4級窒素含有ポリマー0.1~30重量%を含有する液体洗浄剤組成物が開示されている。
特開2007-211012号公報 特表2019-527241号公報 特開2020-164880号公報 特表2009-506056号公報 特開2002-060791号公報
本発明者は、例えばベンザルコニウム塩化物などの低分子抗菌剤を含有する処理液を、皮革又は人工皮革などの多孔質表面を有するソファーや鞄、又はベルトなどに接触させた場合、多孔質表面の内部に浸透してしまい抗菌性が持続できないことを発見した。
本発明は、多孔質表面の抗菌の持続性に優れる、多孔質表面の抗菌方法を提供する。
本発明者は、低分子抗菌剤よりも分子量の大きいカチオン性ポリマーを用いることで、多孔質表面の内部に浸透せず、多孔質表面に留まることができるため、多孔質表面の抗菌性が持続できることを見出した。
すなわち本発明は、(A)カチオン性ポリマー(以下、(A)成分という)、及び水を含有する処理液(以下、本発明の処理液という)を、多孔質表面に接触させる、多孔質表面の抗菌方法に関する。
本発明によれば、多孔質表面の抗菌の持続性に優れる、多孔質表面の抗菌方法が提供される。
抗菌剤として用いられるベンザルコニウム塩化物などの低分子抗菌剤は環境やヒト毒性が懸念されるため規制が強化されつつあるが、本発明の多孔質表面の抗菌方法は、低分子抗菌剤の代わりに皮膚に浸透しないカチオン性ポリマーを用いるため、皮膚安全性が高く、安全に行うことができる。
<多孔質表面の抗菌方法>
本発明の多孔質表面の抗菌方法が、多孔質表面の抗菌の持続性に優れる理由は必ずしも定かではないが以下のように推定される。
皮革又は人工皮革などの特定の細孔径を有する多孔質表面に、ベンザルコニウム塩化物などの低分子抗菌剤を含有する処理液を接触させた場合、多孔質表面が有する細孔径よりも分子サイズが小さいため、時間の経過とともに多孔質表面の内部にまで浸透する。しかしながら、外部より多孔質表面に接触した菌は、多孔質表面が有する細孔径よりも大きいため多孔質表面に留まり、時間の経過とともに低分子抗菌剤と菌が接触する頻度が低くなり抗菌を持続することができない。
一方、本発明のカチオン性ポリマーである(A)成分を含有する処理液を前記多孔質表面に接触させた場合、多孔質表面が有する細孔径よりも粒子サイズが大きいため、時間が経過しても多孔質表面の内部にまで浸透せず、多孔質表面に留まることができる。そのため、外部より多孔質表面に接触した菌と(A)成分が多孔質表面で接触する頻度を維持することができ、その結果、抗菌を持続することができたものと推定される。
本発明の処理液は、(A)成分としてカチオン性ポリマーを含有する。
(A)成分は、アミン又は4級アンモニウム基を有する重合性単量体を含む、カチオン性ポリマーである。
(A)成分は、抗菌性の観点から、下記一般式(a1)で表される化合物、その酸塩及びその4級塩から選ばれる1種以上のカチオン性単量体(a1)を含む不飽和単量体を重合して得られる、カチオン性ポリマーが好ましい。
Figure 2023074033000001
〔一般式(a1)中、R1a、R2aは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を示し、R3aは-C(O)OM(Mは水素原子、又はアルカリ金属原子)又は水素原子を示す。Xは、-C(O)O-R6a-、-C(O)NR7a-R8a-又は-CH-を示す。R4aは、Xが-CH-の場合には一般式(a1’)
Figure 2023074033000002
で表される基を示し、Xがそれ以外の場合は炭素数1以上3以下のアルキル基、又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基を示す。R5aは、炭素数1以上3以下のアルキル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基又は水素原子を示す。R6a、R8aは、それぞれ独立に炭素数1以上4以下のアルキレン基、R7aは、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。〕
一般式(a1)で表される化合物のうち、一般式(a1)中のXが-C(O)O-R6a-である化合物としては、アクリル酸(またはメタクリル酸)N,N-ジメチルアミノメチル、アクリル酸(またはメタクリル酸)N,N-ジメチルアミノエチル、アクリル酸(またはメタクリル酸)N,N-ジメチルアミノプロピル、アクリル酸(またはメタクリル酸)N,N-ジメチルアミノブチル、アクリル酸(またはメタクリル酸)N,N-ジエチルアミノメチル、アクリル酸(またはメタクリル酸)N,N-ジエチルアミノエチル、アクリル酸(またはメタクリル酸)N,N-ジエチルアミノプロピル、及びアクリル酸(またはメタクリル酸)N,N-ジエチルアミノブチルから選ばれる1種以上が挙げられる。
また、一般式(a1)で表される化合物のうち、一般式(a1)中のXが-C(O)NR7a-R8a-である化合物としては、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド、N,N-ジメチルアミノメチルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド、N,N-ジメチルアミノエチルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド、及びN,N-ジメチルアミノブチルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミドから選ばれる1種以上が挙げられる。
また、一般式(a1)中のXが-CH-の場合、R4aは前記一般式(a1’)で表される基である。かかる化合物としては、ジアリルアミン等が挙げられる。
一般式(a1)で表される化合物は、その酸塩又は4級塩を用いることができる。酸塩としては、一般式(a1)で表される化合物と、例えば塩酸又は硫酸などの無機酸との中和塩や各種有機酸との中和塩が挙げられる。4級塩としては、一般式(a1)で表される化合物を、炭素数1以上3以下のハロゲン化アルキル又は炭素数1以上3以下のアルキル硫酸等で4級化した4級塩が挙げられる。4級塩は対イオンとして、クロルイオン、ブロモイオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオン、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸イオンを有するものが挙げられる。4級塩としてはN,N,N-トリメチル-N-(2-メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N-ジメチル-N-エチル-N-(2-メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムエチルサルフェート、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。これらの化合物は、例えばMRCユニテック(株)からQDMやMOEDESという商品名で販売されている。
本発明の(A)成分は、カチオン性単量体(a1)以外に、カチオン性単量体(a1)と共重合可能な重合性ビニル化合物に由来する単量体(a2)を含むことができる。
単量体(a2)としては、下記一般式(a2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2023074033000003
〔式中、R9a、R10aは、それぞれ独立に水素原子、又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Yはアリール基、-O-C(O)-R11a、-C(O)O-(R12a-O)-R13a、又は-C(O)NR14a-R15aを示す。R11a、R13a、R15aは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1以上22以下の直鎖状、分岐鎖状、もしくは環状のアルキル基もしくはアルケニル基、又は総炭素数6以上14以下のアリールアルキル基を示し、R12aは、炭素数2又は3のアルキレン基、nは0以上50以下の数、R14aは水素原子、又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。〕
一般式(a2)中のYが-C(O)O-(R12a-O)-R13aである場合、R13aは、炭素数8以上、更に10以上、そして、18以下、更に14以下のアルキル基が好ましい。R12aは、エチレンが好ましい。nは0以上、好ましくは20以下、より好ましくは10以下の数である。nは0が更に好ましい。
単量体(a2)の下記一般式(a2)で表される化合物の具体例としては、アルキル基の炭素数が1以上、好ましくは8以上、そして22以下、好ましくは14以下であるアクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステル、アクリルアミドが、本発明の効果をより享受できる点で好ましい。
(A)成分は、(1)前記一般式(a1)で表される化合物、その酸塩及びその4級塩から選ばれる化合物、具体的にはN,N-ジアリルメチルアミン、メタクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、メタクリル酸N,N-ジメチルアミノメチル、アクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,N-ジメチルアミノメチル、これらの酸塩、及びこれらの4級塩から選ばれるモノマーから重合して得られるカチオン性ホモポリマー、並びに(2)前記一般式(a1)で表される化合物、その酸塩及びその4級塩から選ばれる1種以上の化合物、具体的にはN,N-ジアリルメチルアミン、メタクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、メタクリル酸N,N-ジメチルアミノメチル、アクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,N-ジメチルアミノメチル、これらの酸塩、及びこれらの4級塩から選ばれるモノマーと、一般式(a2)で表される化合物、具体的にはアルキル基の炭素数が8以上14以下のアクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステル、並びにアクリルアミドから選ばれる1種以上の化合物との共重合により得られるカチオン性コポリマー、から選ばれるカチオン性ポリマーが好ましい。
(A)成分のカチオン性ポリマーが単量体(a2)を含まない場合、(A)成分は、カチオン性単量体(a1)から重合して得られるカチオン性ホモポリマーであってよい。
(A)成分のカチオン性ポリマーが単量体(a2)を含む場合、(A)成分の構成単量体中、単量体(a1)の割合と単量体(a2)の割合とのモル比(a1)/(a2)は、抗菌性能の観点から、好ましくは20/80以上、より好ましくは30/70以上、更に好ましくは40/60以上、より更に好ましくは50/50以上、より更に好ましくは60/40以上、より更に好ましくは70/30以上、より更に好ましくは80/20以上、より更に好ましくは90/10以上、そして、好ましくは100/0以下であり、100/0であってもよい。
(A)成分のカチオン性ポリマーが単量体(a2)を含む場合、(A)成分の構成単量体中、単量体(a1)と単量体(a2)の合計割合は、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上、そして、好ましくは100モル%以下であり、100モル%であってよい。
(A)成分のカチオン電荷密度は、抗菌性能の観点から、好ましくは2.5meq./g以上、より好ましくは3.0meq./g以上、更に好ましくは4.5meq./g以上、より更に好ましくは4.7meq./g以上、より更に好ましくは5.0meq./g以上、より更に好ましくは6.0meq./g以上、そして、好ましくは30meq./g以下、より好ましくは25meq./g以下、更に好ましくは15meq./g以下、より更に好ましくはで10meq./g以下、より更に好ましくは8meq./g以下ある。
本発明において、(A)成分が、カチオン性単量体(a1)から重合して得られるカチオン性ホモポリマーである場合、(A)成分のカチオン電荷密度は、以下の式より算出する。なおイオン性N原子とは、カチオン性ポリマーに含まれるアミノ基、及びアンモニウム基中のN原子をいう。
カチオン電荷密度(meq./g)=(A)成分のモノマーユニット当たりのイオン性N原子の個数/(A)成分のモノマーユニット当たりの分子量(g/mmol)
また(A)成分が、カチオン性単量体(a1)と単量体(a2)から重合して得られるコポリマーである場合、(A)成分のカチオン電荷密度は、以下の式より算出する。
カチオン電荷密度(meq./g)=単量体(a1)のモノマーユニット当たりのイオン性N原子の個数×(A)成分中の単量体(a1)の割合(モル%)/(単量体(a1)のモノマーユニット当たりの分子量(g/mmol)×(A)成分中の単量体(a1)の割合(モル%)+単量体(a2)のモノマーユニット当たりの分子量(g/mmol)×(A)成分中の単量体(a2)の割合(モル%))
(A)成分の重量平均分子量は、浸透抑制の観点から、好ましくは5,000以上、より好ましくは10,000以上、更に好ましくは50,000以上、より更に好ましくは100,000以上、そして、好ましくは5,000,000以下、より好ましくは1,000,000以下、更に好ましくは500,000以下、より更に好ましくは350,000以下、より更に好ましくは200,000以下である。
この重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定による値を使用する。溶離液としては、水、アルコール、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル及びこれらの溶媒を組み合わせた液の何れかを使用し、(A)成分のポリマーが比較的親水性の場合は、ポリエチレングリコールを標品として用いるため、ポリエチレングリコール換算の分子量とし、比較的疎水性の場合は、ポリスチレンを標品として用いるため、ポリスチレン換算の分子量とする。
本発明の処理液は、浸透抑制の観点から(A)成分を粒子として含有することが好ましい。
(A)成分は、濃度1質量%の分散液とした場合の透過度が、水溶性の観点から、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、そして、好ましくは100%以下であり、100%であってもよい。
この(A)成分濃度1質量%の分散液の透過度は、光路長10mmのポリスチレン製ディスポセルに前記分散液を投入し、分光光度計(例えば、U-2900(HITACHI(株)製)を用いて、測定波長655nmの条件で測定されたものである。
(A)成分の平均粒子径は、浸透抑制の観点から、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは2.9μm以上、更に好ましくは3.9μm以上、そして、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下、更に好ましくは50μm以下、より更に好ましくは25μm以下である。
(A)成分の平均粒子径は、(A)成分濃度1質量%の分散液を調製し、光路長10mmのポリスチレン製ディスポセルに投入して、粒子径・ゼータ電位測定装置(例えばZetasizer Ultra (Malvern社製))を用いて、下記測定条件で測定されたものである。
測定条件:refractive index 1.49、absorption 0
本発明の処理液は、(A)成分を、抗菌性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、そして、処理液の粘度の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下含有する。
本発明の処理液は、水を含有する。
本発明の処理液は、水を、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、そして、好ましくは99.95質量%以下、より好ましくは99.92質量%以下、更に好ましくは99.9質量%以下含有する。
本発明の処理液は、(A)成分以外の抗菌剤を含有しなくとも、多孔質表面の抗菌の持続性に優れる。
(A)成分以外の殺菌剤としては、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、レゾルシン、パラクロルメタキシレノール、トリクロロカルバニド、塩化クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、過酸化水素、ポピドンヨード、及びヨードチンキから選ばれる1種以上が挙げられる。
本発明の処理液は、(A)成分以外の抗菌剤の含有量が、安全性とコストの観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下、より更に好ましくは0.01質量%以下、より更に好ましくは0.001質量%以下である。また本発明の処理液は、(A)成分以外の抗菌剤を含有しなくともよい。
本発明の処理液は、例えば、溶剤、無機塩、無機酸、キレート剤、香料(天然香料、合成香料)、色素、pH調整剤、増粘剤、ゲル化剤、高分子化合物、保湿剤、保存料、酸化防止剤、光安定化剤、防腐剤、緩衝剤などの成分(但し、(A)成分に該当するものは除く)を本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。
本発明の処理液のpHは、安全性の観点から、好ましくは4.0以上、より好ましくは5.5以上、更に好ましくは6.5以上、そして、好ましくは10.4以下、より好ましくは8.5以下、更に好ましくは7.5以下である。
本発明の処理液のpHは、例えば25℃におけるpHであってよい。
本発明の多孔質表面の抗菌方法は、本発明の処理液を多孔質表面に接触させる。
本発明の抗菌方法が対象とする多孔質表面の平均細孔径は、ポリマーの浸透抑制の観点から、好ましくは0.02μm以上、より好ましくは0.1μm以上、そして、菌の浸透の観点からより好ましくは100μm以下、更に好ましくは50μm以下、より更に好ましくは25μm以下、より更に好ましくは10μm以下、より更に好ましくは8μm以下、より更に好ましくは6μm以下である。
本発明において、多孔質表面の平均細孔径は、多孔質表面を水銀ポロシメータ(例えば、オートポアIV9500((株)島津製作所製))を用いて、水銀圧入法により測定し、平均細孔径の値はAverage Pore Diameter (4V/A)を用いる。
本発明の抗菌方法が対象とする多孔質表面は、ポリマーの浸透抑制の観点から、平均細孔径が前記の範囲である多孔質表面が好ましく、具体的には、皮革、人工皮革の表面が挙げられ、皮革又は人工皮革の表面がより好ましい。
皮革としては、牛、豚、馬、羊などの皮革が挙げられる。
人工皮革は、マイクロファイバーの布地(通常不織布)に樹脂材料を含浸または塗布したものであり、樹脂材料としては、ポリ塩化ビニル、又はポリウレタンが挙げられる。
本発明の抗菌方法が対象とする多孔質表面を有する物品は、ポリマーの浸透抑制の観点から、平均細孔径が前記の範囲である多孔質表面を有する物品が好ましく、より具体的には、皮革又は人工皮革の表面を有するソファー、鞄、ベルト、手袋、靴、ジャケット、ズボン、スカート、財布などが挙げられる。
本発明の処理液を多孔質表面に接触させる方法としては、多孔質表面に、本発明の処理液を、噴霧、又は塗布する方法や、本発明の処理液に多孔質表面を浸漬させる方法が挙げられる。また本発明の処理液を不織布に含侵させて、多孔質表面に接触させてもよい。
多孔質表面に、本発明の処理液を、噴霧、又は塗布する場合、本発明の処理液を、スプレイヤーを具備する容器に充填して、液滴状又は泡状にして噴霧したり、容器から本発明の処理液を多孔質表面に流して、はけ等により塗布したりすればよい。
スプレイヤーを具備する容器は、トリガー式スプレー容器、ポンプ式スプレー容器等の噴射剤を使用しない手動式スプレー装置、噴射剤を用いるエアゾール等が挙げられる。
前記スプレイヤーを具備する容器は、内容物を液滴状又は泡状にして噴霧することができるトリガー式スプレーが好ましく、内容物を液滴状に噴霧する機構を備えたトリガー式スプレー又は泡を形成する機構(泡形成機構)を備えたトリガー式スプレーがより好ましい。
本発明の処理液に多孔質表面を浸漬させる場合、浸漬中の多孔質表面と処理液は静置してもよく、撹拌してもよい。撹拌する場合には、手で撹拌してもよく、回転型攪拌機を用いてもよい。回転型攪拌機とは、多孔質表面と処理液を、ある回転軸の回りに回転させて撹拌を行う機器である。回転型攪拌機は一定方向のみの撹拌を行ってもよく反対方向の撹拌を行っても良い。また、攪拌は、連続又は間欠で行うことができる。
使用者が入手できる回転型攪拌機として、例えば、パルセーター型洗濯機、アジテータ型洗濯、又はドラム型洗濯機が挙げられる。
本発明の処理液を不織布に含侵させて、多孔質表面に接触させる場合、不織布は、シート状に加工したものを用いることができ、不織布を構成する繊維は、親水性繊維、及び疎水性繊維から選ばれる1種以上の繊維から構成されるものが好ましい。
本発明において、親水性繊維とは、標準状態の水分率(20℃、65%RH)が5質量%を超える繊維を指している。なお標準状態の水分率は、JISL 1013、JISL1015に規定される方法により測定される。また疎水性繊維とは、標準状態の水分率(20℃、65%RH)が5質量%以下の繊維を指す。
多孔質表面に接触させる方法は、多孔質表面に本発明の処理液を含侵させた不織布を押し当てて、対象物に損傷を与えない範囲で外力を加えて、不織布に含侵した本発明の処理液を多孔質表面に移して接触させればよく、擦る、揉む、叩く、のいずれであってもよい。
本発明の多孔質表面の抗菌方法は、本発明の処理液を、(A)成分の付着量が、多孔質表面に対して、抗菌性の観点から、好ましくは0.2ng/cm以上、より好ましくは0.5ng/cm以上、更に好ましくは1ng/cm以上、そして、コストの観点から、好ましくは3ng/cm以下、より好ましくは2ng/cm以下、更に好ましくは1.5ng/cm以下となるように接触させる。
本発明の処理液を多孔質表面に接触させた後は、水で濯いだり、水を含侵させた不織布で清拭したりしてよいが、(A)成分を多孔質表面に付着させ抗菌効果を持続させる観点から、放置するのが好ましい。
本発明の処理液を多孔質表面に接触させた後、放置する時間は、乾燥の観点から、好ましくは1分以上、より好ましくは5分以上、更に好ましくは10分以上、そして、ポリマーの抗菌持続性の観点から、好ましくは30日以下、より好ましくは10日以下、更に好ましくは7日以下である。
なお、放置する際の温度は、室温でよく、例えば、10℃以上30℃以下が挙げられる。
本発明の多孔質表面の抗菌方法が抗菌対象とする菌としては、例えば、クラドスポリウム(Cladosporium)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、キャンディダ(Candida)属、ペニシリウム(Penicillium)属、アルタナリア(Alternaria)属、フォーマ(Phoma)属、アウレオバシジウム(Aureobasidium)属真菌に代表される黴や、サッカロマイセス(Saccharomyces)属、ロドトルラ(Rhodotorula)属、ピキア(Pichia)属真菌、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、Pseudomonas putida等のシュードモナス(Pseudomonas)属細菌、大腸菌(Escherichia coli)、アルカリジェネス(Alcaligenesfaecalis)、クレブシエラ(Klebsiellapneumoniae)、プロテウス(Proteus vulgaris)、セラチア(Serratia marcescense)、メチロバクテリウム(Methylobacterium)等のグラム陰性菌;黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)に代表されるグラム陽性菌が挙げられる。
本発明の多孔質表面の抗菌方法は、特に大腸菌に対して抗菌の持続性に優れる。
[処理液の調製]
下記配合成分を用いて、表1、2に示す処理液を調製し、以下の項目について評価を行った。結果を表1、2に示す。表1、2の処理液の調製は、(A)成分又は(A’)成分を所定量量りとり、滅菌水を入れ所望の濃度に調製した。その後スターラーピースを入れ、室温で2時間以上攪拌することで処理液を得た。なお、表1、2中の配合成分の質量%は、全て有効分に基づく数値である。
<配合成分>
(A)成分
・ポリマー1:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、日本ルーブリゾール(株)製、MerquatTM100 Polymer、カチオン電荷密度6.0meq./g、重量平均分子量150,000、有効分濃度1質量%の分散液とした場合の透過度98%、平均粒子径4.0μm
・ポリマー2:ポリ(メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド)、下記方法により合成、カチオン電荷密度4.8meq./g、重量平均分子量300,000、有効分濃度1質量%の分散液とした場合の透過度98%、平均粒子径3.0μm
・ポリマー3:2-(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/ラウリルメタクリレート=90/10(モル比)のコポリマー、下記方法により合成、カチオン電荷密度4.6meq./g、重量平均分子量20,000、有効分濃度1質量%の分散液とした場合の透過度98%、平均粒子径4.7μm
・ポリマー4:ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミド=30/70(モル比)のコポリマー、日本ルーブリゾール(株)製、MerquatTM 550 Polymer、カチオン電荷密度3.1meq./g、重量平均分子量1600,000、有効分濃度1質量%の分散液とした場合の透過度96%、平均粒子径4.0μm
(A’)成分((A)成分の比較成分)
・低分子1:ベンザルコニウム塩化物、花王(株)製、サニゾールC、カチオン電荷密度3.0meq./g、分子量339、有効分濃度1質量%の分散液とした場合の透過度98%、平均粒子径0.0003μm
ポリマー2の合成
内容量500mLのガラス製セパラブルフラスコにイオン交換水283gを入れ70℃まで昇温した。これにメタクリル酸ジメチルアミノエチルクロライド塩 78%水溶液172gと2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオナミジン)ジヒドロクロリド(V-50 ;富士フィルム和光純薬工業(株)製)0.7gの2液を2時間かけて滴下した。滴下終了後70℃で10時間保持した。反応液を、50℃以下まで冷却させた後、セラミックフィルターを経由して循環させ(膜精製)、活性炭吸着塔を経由して循環させた(活性炭処理)。次いで、反応液を、カチオン交換塔を経由して循環させた(イオン交換処理)。その後、反応液をpH5.6~6.8に調整し、ポリマー固形分35質量%になるように濃縮して、ポリマー2(ポリ(メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド))の分散液を得た。
ポリマー3の合成
ジメチルアミノエチルメタクリレート40.05g、ラウリルメタクリレート7.2g、エタノール180.0gを均一に混合し、内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに入れ、窒素雰囲気下で一定時間攪拌した。そこに2,2’-アゾビス(2,4 -ジメチルバレロニトリル)(V-65;富士フイルム和光純薬工業(株)製)1.41gをエタノール20.0gに溶解した溶液を添加し、60℃付近まで昇温した。60~70℃付近で合計8時間保持することで重合・熟成した。そこにエタノール100.0gを加えて希釈した後、室温まで降温した。この反応溶液をイオン交換水4000.0g中に滴下して再沈殿精製し、沈殿物を乾燥してポリマー3(2-(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/ラウリルメタクリレートのコポリマー)を得た。
(A)成分又は(A’)成分のカチオン電荷密度は、以下の式より算出した。なおイオン性N原子とは、(A)成分又は(A’)成分に含まれるアミノ基、及びアンモニウム基中のN原子をいう。(A)成分又は(A’)成分が、カチオン性単量体(a1)から重合して得られるカチオン性ホモポリマー又は1分子である場合、(A)成分又は(A’)成分のカチオン電荷密度は、以下の式より算出する。
カチオン電荷密度(meq./g)=(A)成分のモノマーユニット又は(A’)成分一分子当たりのイオン性N原子の個数/(A)成分のモノマーユニット又は(A’)成分一分子当たりの分子量(g/mmol)
また(A)成分が、カチオン性単量体(a1)と単量体(a2)から重合して得られるコポリマーである場合、(A)成分のカチオン電荷密度は、以下の式より算出する。
カチオン電荷密度(meq./g)=単量体(a1)のモノマーユニット当たりのイオン性N原子の個数×(A)成分中の単量体(a1)の割合(モル%)/(単量体(a1)のモノマーユニット当たりの分子量(g/mmol)×(A)成分中の単量体(a1)の割合(モル%)+単量体(a2)のモノマーユニット当たりの分子量(g/mmol)×(A)成分中の単量体(a2)の割合(モル%))
(A)成分の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定した。溶離液としては、水、アルコール、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル及びこれらの溶媒を組み合わせた液の何れかを使用し、(A)成分のポリマーが比較的親水性の場合は、ポリエチレングリコールを標品として用いるため、ポリエチレングリコール換算の分子量とし、比較的疎水性の場合は、ポリスチレンを標品として用いるため、ポリスチレン換算の分子量とした。
(A)成分又は(A’)成分の有効分濃度1質量%の分散液の透過度は、(A)成分又は(A’)成分の有効分濃度1質量%の分散液を調製し、光路長10mmのポリスチレン製ディスポセルに前記分散液を投入し、分光光度計(U-2900(HITACHI(株)製)を用いて、測定波長655nmの条件で測定した。
(A)成分又は(A’)成分の平均粒子径は、(A)成分又は(A’)成分の有効分濃度1質量%の分散液を調製し、光路長10mmのポリスチレン製ディスポセルに投入して、粒子径・ゼータ電位測定装置(Zetasizer Ultra (Malvern社製))を用いて、下記測定条件で測定した。
測定条件:refractive index 1.49、absorption 0
[抗菌試験]
(1)試験片の調製
下記のシート状の物品を準備し、5cm×5cmにカットして、試験片を調製した。
・人工皮革(PU)1:ポリウレタン製人工皮革、日本紐釦貿易(株)製、シート表面の平均細孔径0.02μm
・人工皮革(PU)2:ポリウレタン製人工皮革、日本紐釦貿易(株)製、シート表面の平均細孔径6.3μm
・人工皮革(PU)3:ポリウレタン製人工皮革イノアック(株)製、シート表面の平均細孔径8.5μm
・人工皮革(PVC)1:ポリ塩化ビニル製人工皮革、イーヅカ(株)製、シート表面の平均細孔径0.3μm
・人工皮革(PVC)2:ポリ塩化ビニル製人工皮革、イーヅカ(株)製、シート表面の平均細孔径2.9μm
シート表面の平均細孔径は、シート表面を水銀ポロシメータ(例えば、オートポアIV9500((株)島津製作所製))を用いて、水銀圧入法により測定した。平均細孔径の値はAverage Pore Diameter (4V/A)を用いた。
(2)抗菌試験
JIS Z 2801(抗菌加工製品-抗菌性試験方法・抗菌効果)を改変して試験を行った。
試験片の表面に対する(A)成分、又は(A’)成分の塗布量が表1、2に記載の量となるように、試験片に処理液を塗布して24時間乾燥させた。抗菌活性値を求めるために処理液を塗布しない未処理の試験片も併せて用意した。
1/50普通ブイヨン培地(NB)を用いてOD600が0.02となるよう調製した大腸菌の菌液を以後の試験に用いた。
試験片の試験面を上にして滅菌シャーレ内に置いた。試験片に調製した大腸菌の菌液400μLを滴下し、ポリエチレンフィルム(4cm×4cm)で被覆した。シャーレに蓋をして、培養器中で温度37℃,相対湿度98%で24時間培養した。
培養したシャーレに10mLのLecithin-Polysorbate(LP)希釈液を入れることで不活化した後、5回ピペッティングして表面を洗い出した。
洗い出し液0.1mLを96穴プレートにあらかじめ分注しておいたLP稀釈液0.9mLで段階希釈した。各段階の希釈液を100μL SCD寒天培地に塗抹した。37℃で一晩培養後寒天培地上に形成したコロニー数を計測し、生残菌数を算出した。未処理の試験片の生存菌数の対数値から処理基板の生存菌数の対数値を差し引いた値を抗菌活性値とした。結果を表1、2に示す。
Figure 2023074033000004
表1中、本発明の(a)成分を含有する処理液を用いた実施例は、比較成分である(a’)成分を含有する処理液を用いた比較例と対比して、多孔質表面に対する抗菌持続性に優れることが分かる。
Figure 2023074033000005

Claims (16)

  1. (A)カチオン性ポリマー(以下、(A)成分という)、及び水を含有する処理液を、多孔質表面に接触させる、多孔質表面の抗菌方法。
  2. (A)成分のカチオン電荷密度が2.5meq./g以上である、請求項1に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  3. (A)成分の重量平均分子量が5,000以上500,000以下である、請求項1又は2に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  4. (A)成分が、濃度1質量%の分散液とした場合の透過度が90%以上のものである、請求項1~3の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  5. (A)成分の平均粒子径が0.5μm以上500μm以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  6. (A)成分が、下記一般式(a1)で表される化合物、その酸塩及びその4級塩から選ばれる1種以上のカチオン性単量体(a1)を含む不飽和単量体を重合して得られる、カチオン性ポリマーである、請求項1~5の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
    Figure 2023074033000006

    〔一般式(a1)中、R1a、R2aは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を示し、R3aは-C(O)OM(Mは水素原子、又はアルカリ金属原子)又は水素原子を示す。Xは、-C(O)O-R6a-、-C(O)NR7a-R8a-又は-CH-を示す。R4aは、Xが-CH-の場合には一般式(a1’)
    Figure 2023074033000007

    で表される基を示し、Xがそれ以外の場合は炭素数1以上3以下のアルキル基、又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基を示す。R5aは、炭素数1以上3以下のアルキル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基又は水素原子を示す。R6a、R8aは、それぞれ独立に炭素数1以上4以下のアルキレン基、R7aは、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。〕
  7. 前記処理液が、(A)成分を0.01質量%以上10質量%以下含有する、請求項1~6の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  8. 前記処理液を、(A)成分の付着量が、前記多孔質表面に対して、0.2ng/cm以上3ng/cm以下となるように接触させる、請求項1~7の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  9. 前記処理液を、多孔質表面に噴霧又は塗布する、請求項1~8の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  10. 前記処理液を不織布に含侵させて、多孔質表面に接触させる、請求項1~8の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  11. 前記処理液を前記多孔質表面に接触させた後、放置する、請求項1~10の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  12. 前記多孔質表面の平均細孔径が0.02μm以上10μm以下である、請求項1~11の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  13. 前記多孔質表面が、皮革又は人工皮革の表面である、請求項1~12の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  14. 前記人工皮革の樹脂材料が、ポリ塩化ビニル又はポリウレタンである、請求項13に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  15. 前記多孔質表面を有する物品が、皮革又は人工皮革の表面を有するソファー、鞄、又はベルトである、請求項1~14の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
  16. 抗菌対象とする菌が大腸菌である、請求項1~15の何れか1項に記載の多孔質表面の抗菌方法。
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