JP2023068324A - 溶接装置及び溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動で被溶接部の溶接を適切に行う。【解決手段】溶接装置202は、溶接トーチ220と、溶接トーチ220を支持する支持体と、支持体を所定方向に移動させる車台と、支持体を回転させると共に、支持体を並進移動させる支持体駆動部240と、溶接トーチ220を所定軸周りに回転させる回転駆動部250と、少なくとも回転駆動部250を駆動させて溶接トーチの姿勢を変化させながら、溶接トーチ220に被溶接部の溶接を行わせる制御部274とを備える。制御部274は、溶接トーチ220に少なくとも第1隅部の溶接を行わせ、車台が停止した状態で、支持体駆動部240によって支持体を回転及び並進移動させ、かつ回転駆動部250で溶接トーチ220を回転させることで、溶接トーチ220が第1隅部とは反対側の第2隅部を溶接可能な位置に溶接トーチ220を移動させ、移動後の溶接トーチ220に、第2隅部に溶接を行わせる。【選択図】図11

Description

本発明は、溶接トーチで被溶接部の溶接を行う溶接装置に関する。
建設現場の溶接作業において、近年、自動走行溶接が可能な溶接ロボットの利用が検討されている。溶接ロボットは、母材(例えば鋼板)の周囲に配置されたガイドレールに沿って溶接装置を移動しながら、溶接トーチによって母材の被溶接部の溶接を行う(下記の特許文献1を参照)。
特許第3314227号公報
自動走行溶接により母材に対する隅肉溶接を行うと、溶接トーチが母材と干渉することで未溶接部が残置され、未溶接部は、自動溶接後の手作業による溶接に頼らざるを得なかった。しかし、手作業で溶接を行う場合には、溶接の品質を十分に確保することが困難となりやすい。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、自動で被溶接部の溶接を適切に行えるようにすることを目的とする。
本発明の第1の態様においては、母材の被溶接部の溶接を行う溶接トーチと、前記溶接トーチを支持する支持体と、前記支持体を所定方向に移動させる車台と、前記支持体を回転させると共に、前記支持体を並進移動させる支持体駆動部と、前記溶接トーチを所定軸周りに回転させる回転駆動部と、少なくとも前記回転駆動部を駆動させて前記溶接トーチの姿勢を変化させながら、前記溶接トーチに前記被溶接部の溶接を行わせる制御部と、を備え、前記制御部は、前記被溶接部として、少なくとも直交する第1金属板と第2金属板の第1隅部に、前記溶接トーチに溶接を行わせ、前記車台が停止した状態で、前記支持体駆動部によって前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ前記回転駆動部で前記溶接トーチを回転させることで、前記溶接トーチが前記第1隅部とは反対側の第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させ、移動後の前記溶接トーチに、前記第2隅部に溶接を行わせる、溶接装置を提供する。
また、前記制御部は、前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ前記溶接トーチを前記支持体の回転軸と平行な前記所定軸周りに回転させることで、前記第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させることとしてもよい。
また、前記回転駆動部は、互いに直交する3つの軸周りに前記溶接トーチを回転させる第1回転駆動部、第2回転駆動部及び第3回転駆動部を有し、前記第3回転駆動部は、前記溶接トーチを前記支持体の回転軸と平行な前記所定軸周りに回転させることとしてもよい。
また、前記支持体は、鉛直方向に沿った支柱と、前記支柱に対して水平方向に移動可能な水平梁とを有し、前記支持体駆動部は、前記支柱を回転させると共に、前記水平梁を並進移動させることとしてもよい。
また、前記第2金属板は、前記第1金属板に対して立設しており、前記制御部は、前記水平梁を前記鉛直方向及び前記水平方向に移動させて、前記溶接トーチを前記第2金属板を越えさせ、前記支柱を回転させ、かつ前記溶接トーチを回転させることで、前記第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを位置させることとしてもよい。
また、前記母材の形状に関する母材情報を記憶している記憶部を更に備え、前記制御部は、前記車台が停止した状態で、前記記憶部に記憶された前記母材情報に基づいて、前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ前記溶接トーチを回転させることで、前記第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させることとしてもよい。
また、前記制御部は、前記被溶接部として、前記第1隅部と共に、前記第1金属板及び前記第2金属板に直交する第3金属板と前記第1金属板の第3隅部に、前記溶接トーチに溶接を行わせ、前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ前記溶接トーチを回転させることで、前記第2隅部を溶接可能な位置又は、前記第3隅部とは反対側の第4隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させ、移動後の前記溶接トーチに、前記第2隅部及び前記第4隅部の溶接を行わせることとしてもよい。
本発明の第2の態様においては、母材の被溶接部の溶接を行う溶接方法であって、前記被溶接部として、直交する第1金属板と第2金属板の第1隅部に、溶接トーチに溶接を行わせる第1溶接ステップと、前記溶接トーチを支持する支持体を所定方向に移動可能な車台が停止した状態で、支持体駆動部によって前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ回転駆動部で前記溶接トーチを回転させることで、前記溶接トーチが前記第1隅部とは反対側の第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させる移動ステップと、移動後の前記溶接トーチに、前記第2隅部に溶接を行わせる第2溶接ステップと、を有する、溶接方法を提供する。
本発明によれば、自動で被溶接部の溶接を適切に行うことができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る溶接システムSの概略構成を説明するための模式図である。 溶接装置2の構成を説明するための模式図である。 溶接装置2の構成を説明するためのブロック図である。 溶接トーチ20及び把持部30の詳細構成を説明するための模式図である。 図4に示す溶接トーチ20及び把持部30を平面視した図である。 被溶接部110を溶接中の溶接トーチ20の姿勢の変化を説明するための模式図である。 鋼管製柱の現場接合溶接の一例を説明するための部分模式図である。 曲率部の溶接を説明するための模式図である。 溶接装置2による被溶接部110の溶接の流れを説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態に係る溶接システムSの概略構成を説明するための模式図である。 溶接装置202の構成を説明するためのブロック図である。 隅部112、114の溶接を行う際の溶接トーチ220の態様を説明するための模式図である。 隅部112、114の溶接を行う際の溶接トーチ220の態様を説明するための模式図である。 変形例に係る溶接装置202を説明するための模式図である。 変形例における溶接トーチ220の移動の態様を説明するための模式図である。
<第1の実施形態>
(溶接システムの概略構成)
本発明の第1の実施形態に係る溶接システムの概略構成について、図1を参照しながら説明する。
図1は、溶接システムSの概略構成を説明するための模式図である。溶接システムSは、図1に示すように、溶接装置2と、ガイドレール4とを有する。溶接システムSは、ガイドレール4に沿って溶接装置2を走行させつつ、溶接装置2によって母材100の被溶接部110に対して溶接を行う。
溶接装置2は、母材100の被溶接部110に対して、自動で溶接を行う。具体的には、溶接装置2は、走行しながら、被溶接部110に対して溶接トーチ20で溶接を行う。例えば、溶接装置2は、母材100であるH型鋼と鋼板による被溶接部110(隅肉溶接部)を、自動で溶接を行う。また、溶接装置2は、突き合わせ溶接を自動で行ってもよい。このように、溶接装置2は、溶接の一連の作業を、自動で行う。これにより、未溶接部位がなくなり、作業効率が向上すると共に、溶接の品質も安定化する。なお、溶接装置2の詳細構成については、後述する。
ガイドレール4は、溶接装置2を走行させる案内部材である。ガイドレール4は、溶接トーチ20による溶接が円滑に行える位置に、配置されている。ここでは、ガイドレール4は、母材100の上方に配置されている。なお、ガイドレール4の形状は、図1に示す形状以外の形状でもよく、溶接装置2の重量を保持する強度を有すればよい。
(溶接装置の詳細構成)
溶接装置2の詳細構成について、図2及び図3を参照しながら説明する。
図2は、溶接装置2の構成を説明するための模式図である。図3は、溶接装置2の構成を説明するためのブロック図である。
溶接装置2は、図2及び図3に示すように、支持部10と、支柱14と、溶接トーチ20と、把持部30と、並進駆動部40と、第1回転駆動部50と、第2回転駆動部52と、第3回転駆動部54と、入力受付部60と、制御装置70とを有する。
支持部10は、溶接トーチ20を走行可能に支持する。具体的には、支持部10は、溶接トーチ20を把持する把持部30を、3方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)に移動可能に支持する。支持部10は、図2に示すように、車台12と、支柱14と、水平梁16とを有する。
車台12は、支持部10の支柱14の土台となる部分である。車台12は、図1に示すガイドレール4上を左右方向(Y軸方向)に移動する。例えば、車台12は、ガイドレール4上を移動するための車輪を有する。
支柱14は、車台12上に垂直方向に沿って設けられている。支柱14は、車台12と共に移動する。
水平梁16は、支柱14に対して水平に設けられた梁部材である。水平梁16は、支柱14に対して垂直方向(Z軸方向)に上下動可能である。また、水平梁16は、支柱14に対して水平方向(X軸方向)に移動可能である。
溶接トーチ20は、母材100の被溶接線に沿って被溶接部110(図1)の溶接を行う。溶接トーチ20は、支持部10により水平梁16に支持されている。例えば、溶接トーチ20は、ワイヤをアーク熱で溶かした溶融金属を被溶接部110に溶着させることにより、溶接を行う。溶接トーチ20は、ワイヤを供給する供給路を有し、供給されてきたワイヤを連続的にアーク熱で溶かすものである。
図4は、溶接トーチ20及び把持部30の詳細構成を説明するための模式図である。図5は、図4に示す溶接トーチ20及び把持部30を平面視した図である。溶接トーチ20は、図4に示すように、溶接を行う先端部22を有する。先端部22に供給されてきたワイヤが、先端部22でアーク熱によって溶融する。なお、アーク熱の量は、先端部22に供給されるワイヤの送給速度や電流及び電圧の大きさによって、調整される。
把持部30は、溶接トーチ20を把持する。把持部30は、溶接トーチ20を回転可能に把持している。把持部30は、溶接トーチ20の被溶接部110に対するねらい角及び進行角を変更できるように、溶接トーチ20を把持している。また、把持部30は、支持部10に移動可能に支持されている。具体的には、把持部30は、支持部10の水平梁16に対して、図2に示す回転軸C周りに回転可能に支持されている。
把持部30は、図4に示すように、第1支持部32と、第2支持部35と、連結軸38とを有する。
第1支持部32は、溶接トーチ20を回転可能に支持している。第1支持部32は、軸部材33と、軸支え34とを有する。軸部材33は、溶接トーチ20に連結している。また、軸部材33は、回転モータ50aの動力を受けて、回転軸A周りに回転する。軸支え34は、軸部材33を回転可能に支える。軸部材33が回転することで、溶接トーチ20が回転軸A周りに回転する。
第2支持部35は、第1支持部32と連結しており、第1支持部32を支持している。第2支持部35は、軸部材36と、軸支え37とを有する。軸部材36は、第1支持部32に連結している。また、軸部材36は、回転モータ52aの動力を受けて、回転軸B周りに回転する。軸支え37は、軸部材36を回転可能に支える。軸部材36が回転することで、第1支持部32に支持された溶接トーチ20が回転軸B周りに回転する。
連結軸38は、第2支持部35と水平梁16(図2)とを連結している。連結軸38は、回転モータ54a(図2)の動力を受けて、回転軸C(図2)周りに回転する。連結軸38が回転することで、溶接トーチ20も回転軸C周りに回転する。
並進駆動部40は、互いに直交する3方向(すなわち、図1に示すX軸方向、Y軸方向、Z軸方向)に、支持部10及び水平梁16を並進移動させる。並進駆動部40が支持部10及び水平梁16を並進移動させることで、把持部30に把持された溶接トーチ20が、母材100の被溶接部110の近傍に位置できる。並進駆動部40の制御装置は、破損のおそれの少ない車台12の内部もしくは外部に設けられている。並進駆動部40は、図3に示すように、X軸モータ42と、Y軸モータ43と、Z軸モータ44とを有する。
X軸モータ42は、支持部10の水平梁16をX軸方向に沿って移動させるモータである。具体的には、X軸モータ42は、水平梁16を支柱14に対してX軸方向に沿って移動させる。X軸モータ42は、例えば、水平梁16の端部側に設けられている。
Y軸モータ43は、支持部10の車台12(図2)をY軸方向に沿って移動させるモータである。具体的には、Y軸モータ43は、車台12をガイドレール4に沿って移動させる。Y軸モータ43は、例えば、車台12内に設けられている。
Z軸モータ44は、支持部10の水平梁16をZ軸方向に沿って移動させるモータである。具体的には、Z軸モータ44は、水平梁16を支柱14に対して上下動させる。Z軸モータ44は、例えば、車台12内に設けられている。
第1回転駆動部50は、溶接トーチ20を回転軸A周りに回転させる。第1回転駆動部50は、把持部30(具体的には、第1支持部32)に設けられている。第1回転駆動部50は、図4に示すように、軸部材33を回転軸A周りに回転させる回転モータ50aを有する。回転モータ50aが軸部材33を回転させることで、溶接トーチ20が回転軸A周りに回転する。これにより、溶接トーチ20の被溶接部110に対する進行角を変更できる。
第2回転駆動部52は、溶接トーチ20を、回転軸Aと直交する回転軸B周りに回転させる。第2回転駆動部52は、把持部30(具体的には、第2支持部35)に設けられている。第2回転駆動部52は、図4に示すように、軸部材36を回転軸B周りに回転させる回転モータ52aを有する。回転モータ52aが軸部材36を回転させることで、溶接トーチ20が回転軸B周りに回転する。これにより、溶接トーチ20の被溶接部110に対するねらい角を変更できる。
第3回転駆動部54は、回転軸A及び回転軸Bに直交する回転軸C周りに、把持部30を溶接トーチ20と共に回転させる。第3回転駆動部54は、把持部30(具体的には、連結軸38)を回転軸C周りに回転させる回転モータ54a(図2参照)を有する。回転モータ54aが把持部30を回転させることで、溶接トーチ20も回転軸C周りに回転する。なお、本実施形態では、回転軸Aが第1軸に該当し、回転軸Bが第2軸に該当し、回転軸Cが第3軸に該当する。
入力受付部60は、作業者の入力情報を受け付ける。例えば、入力受付部60は、作業者が入力した被溶接部110の溶接の始点、終点の位置情報を受け付ける。また、入力受付部60は、溶接開始の指示を受け付ける。入力受付部60は、受け付けた入力情報を制御装置70に出力する。
制御装置70は、溶接装置2の全体の動作を制御する。制御装置70は、図3に示すように、記憶部72と、制御部74を有する。
記憶部72は、例えばROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。記憶部72は、制御部74が実行するためのプログラムや、溶接に関する各種データを記憶する。
記憶部72は、被溶接部110を溶接する際に溶接トーチ20を走行させる走行軌跡を記憶している。例えば、記憶部72は、被溶接部110の溶接前に制御部74が溶接トーチ20を被溶接線に沿って走行させたルートを、走行軌跡として記憶している。記憶された走行軌跡は、溶接直前に実測されたものであってもよいし、過去に同様な溶接条件で実測したものであってもよい。
制御部74は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部74は、記憶部72に記憶されたプログラムを実行することにより、溶接装置2の動作を制御する。
例えば、制御部74は、溶接トーチ20が母材100の被溶接部110を溶接するために、並進駆動部40、第1回転駆動部50、第2回転駆動部52、第3回転駆動部54を動作させて、溶接トーチ20を被溶接線に沿って走行させる。また、制御部74は、溶接トーチ20に供給するワイヤの供給量、電流・電圧の大きさを制御する。
本実施形態では、被溶接部110を溶接中の溶接トーチ20が母材100の側板と干渉しないように、溶接中に溶接トーチ20の向き(進行角)を変化させるために、第1回転駆動部50又は第3回転駆動部54を駆動させる。制御部74は、第1回転駆動部50又は第3回転駆動部54を駆動させて溶接トーチ20の進行角を変化させながら、溶接トーチ20を被溶接線に沿って被溶接部110の溶接を行わせる。すなわち、制御部74は、被溶接部110を溶接中の溶接トーチ20が母材100に衝突する前に、溶接トーチ20の進行角を変える。なお、制御部74は、並進駆動部40の3軸のモータを駆動させ、溶接トーチ20の先端を第1回転駆動部50又は第3回転駆動部54の駆動により位置補正しながら、溶接を行う。例えば、制御部74は、第1回転駆動部50又は第3回転駆動部54を駆動させ、溶接トーチ20の進行角を変化させながら、並進駆動部40の3軸のモータを並進駆動させ溶接を行ってもよい。
制御部74は、溶接トーチ20を被溶接線に沿って走行させる際に、第1回転駆動部50及び第2回転駆動部52を駆動させて溶接トーチ20の位置を所望位置へ移動させる。これにより、溶接を中断することなく、溶接トーチ20の姿勢が変化しても、ねらい位置のズレを発生させることなく溶接を継続できる。
図6は、被溶接部110を溶接中の溶接トーチ20の姿勢の変化を説明するための模式図である。ここでは、溶接トーチ20が、被溶接部110の一端側の隅部111aから他端側の隅部111bの間を溶接するものとする。
まず、制御部74は、図6(a)に示す姿勢の溶接トーチ20に隅部111aを溶接させる。その後、制御部74は、他端側の隅部111bへ向かって走行しながら、溶接トーチ20を被溶接部110の溶接を継続する。
ところで、隅部111aを溶接した溶接トーチ20の姿勢のまま隅部111bへ向かって走行すると、走行途中に母材100に接触するおそれがある。そこで、制御部74は、走行の途中で、溶接トーチ20を図6(b)に示す姿勢に変化させる。これにより、溶接トーチ20が母材100に接触することなく、被溶接部110の溶接を継続できる。
制御部74は、記憶部72に記憶された走行軌跡に沿って溶接トーチ20を走行させる際に、並進駆動部40の3軸のモータ、第1回転駆動部50及び第2回転駆動部52を駆動させて溶接トーチ20の姿勢を変化させる。制御部74は、現在位置から溶接トーチ20の姿勢を変化させる開始位置と終了位置を特定し、特定した開始位置に溶接トーチ20が到達したら、第1回転駆動部50及び第2回転駆動部52を駆動させる。例えば、図6に示す被溶接部110の場合には、溶接トーチ20の形状と隅部114の位置から、開始位置を特定できる。これにより、適切なタイミングで溶接トーチ20の姿勢を変化させることができる。
制御部74は、並進駆動部40により溶接トーチ20を並進移動させる際に、第1回転駆動部50及び第2回転駆動部52を駆動させてもよい。例えば、並進駆動部40が、図6に示す隅部111aと隅部111bの間で溶接トーチ20を並進移動させる際に、第1回転駆動部50と第2回転駆動部52が駆動して、溶接トーチ20の姿勢を変化させる。
なお、上記では、制御部74が、溶接トーチ20が被溶接部100の始点である隅部111aと、終点である隅部111bの近傍を溶接する際に、溶接トーチ20の姿勢を変化させる点について説明したが、これに限定されない。例えば、制御部74は、溶接トーチ20が突き合わせ溶接をする際に、溶接トーチ20の姿勢を変化させてもよい。
図7は、突き合わせ溶接の一例を説明するための模式図である。ここでは、図7に示すように、第1角鋼管120と、第1角鋼管120の上方に位置する第2角鋼管130とを溶接するものとする。具体的には、第1角鋼管120の上端部122と、第2角鋼管130の下端部132と、裏当て金140とを、溶接トーチ20で溶接する。なお、図7では、説明の便宜上、第1角鋼管120及び第2角鋼管130の断面の一部が示されている。
第2角鋼管130は、上下方向において第1角鋼管120と離間している。具体的には、第2角鋼管130の下端部132と、第1角鋼管120の上端部122との間には、隙間150が存在する。また、下端部132には、溶接時に溶接トーチ20の先端部が開先部に当たらないようにテーパー132aが形成されている。
角鋼管柱の現場自動溶接は、角部の曲率の製造誤差と建て入れ(柱の垂直性)の現場調整により、開先部の断面形状を所望の精度で組み立てることが困難なため、開先部の断面形状が自動溶接施工に適合出来ず、角鋼管柱の現場自動溶接の開発が遅れている。隙間150(図7)の開口は、現場組立時に建て入れ調整にも使用されるため、建て入れ精度の影響をうけて隙間150の開口がテーパー状になる。被溶接部の断面が被溶接線の位置により異なるため、完全な現場自動溶接は困難であった。しかし、柱毎に溶接断面が異なるが、隙間150を実測し、その情報を現場溶接に反映させれば、鋼管柱の現場自動溶接は可能になる。
裏当て金140は、環状に形成されており、第1角鋼管120の内側面に接している。また、裏当て金140は、第1角鋼管120の内面に溶接で固定されている。裏当て金140は、第1角鋼管120と第2角鋼管130との間の隙間150を確保し、また第2角鋼管130より成る上の柱の重量を支える。裏当て金140には、上方へ向かってテーパー142aが形成されている。テーパー142aを設けることで、第1角鋼管120と第2角鋼管130を円滑に連結できる。
第2角鋼管130の内側面には、下がり止め134が設けられている。下がり止め134の下部が、裏当て金140の端に接することで、上下方向において第2角鋼管130が第1角鋼管120に対して位置決めされる。下がり止め134及び裏当て金140の位置を調整することで、所望の大きさの隙間150を形成できる。
溶接トーチ20は、図7に示す第1角鋼管120の平面部と裏当て金140及び開先加工された第2角鋼管130に囲まれた開先部の溶接を行う。すなわち、溶接トーチ20は、溶融金属を、第1角鋼管120、第2角鋼管130及び裏当て金140を溶接で一体化ささることにより、この部位の溶接が成立する。
ところで、上述した第1角鋼管120及び第2角鋼管130には、角に曲率部が形成されている。溶接装置2は、第1角鋼管120と第2角鋼管130を溶接する際には、曲率部を溶接することになる。図8を参照しながら、第1角鋼管120の内周線126の曲率部を溶接する際の溶接トーチ20の制御について説明する。
図8は、曲率部の溶接を説明するための模式図である。ここでは、外周線127と内周線126の曲率部(曲げ加工された部分)の間が、溶接部位である。内周線126の直線部及び曲率部が、溶接トーチ20が溶接する被溶接線となる。内周線126の曲率部は、板厚等により定められた曲率の中心点から所定距離にあると仮定する。具体的には、内周線126から中心点までの距離は、図8に示すように、中心点128から所定半径の円弧で示されるが、仮定した曲率のため、内周線126から中心点までの距離を外周線127の曲率部を所望数で角度分割した線上の中心点から実測した距離とする。
制御部74は、溶接トーチ20を内周線126に沿って走行させる。例えば、制御部74は、溶接トーチ20が直線部から曲率部の内周線126に到達すると、内周線126に沿って溶接トーチ20を回動させる。すなわち、溶接トーチ20は、先端が中心点128を向いた状態で、溶融金属を内周線126に溶着させる。
制御部74は、内周線126の曲率部を溶接する際に、溶接トーチ20の溶接条件を調整する。具体的には、制御部74は、分割角度と中心点128からの実測距離を利用して、各区間の弦長又は周長を算出し分割角度内の溶接長とする。これにより、各区間に対する溶接トーチ20による溶接条件を調整する。よって、曲率部が中心点128からの円弧として計画されていた鋼管の円弧に製造過程で歪みが発生しても、実測距離から算定する区間の弦長又は周長を溶接長(走行距離)とすることにより、製造誤差の影響を吸収し溶接する。この時、溶接トーチ20は常に中心点128を向いているが、溶接線に対する狙い角度誤差が微細なため溶融金属に影響を与えない。よって、曲率部は、完全な円弧でなくてもよい。
図8では、仮の条件として、外周線127が8つの領域R1~R8に分割されている。例えば、領域R1~R8は、等間隔で配置されている。制御部74は、領域R1~R8の算定による溶接長に対する溶接条件として、各領域を溶接する際のワイヤの供給量、電流・電圧の大きさを調整する。これにより、内周線126を溶接する際に、領域R1~R8の各々に対して均質な溶接ビードを確保できる。この結果、内周線126に対して均質な溶接を行うことが可能となる。
(溶接の流れ)
溶接装置2が母材100の被溶接部110を溶接する流れについて、図9を参照しながら説明する。
図9は、被溶接部110の溶接の流れの一例を説明するためのフローチャートである。溶接装置2は、例えば被溶接部110の隅肉溶接や突き合わせ溶接を行う際に、図9に示す一連の処理を実行する。
まず、被溶接部110の溶接を開始する前に、入力受付部60は、溶接の始点、終点の位置情報を受け付ける(ステップS102)。なお、入力受付部60は、開先部の隙間150の平行性情報を作業者から受け付けてもよい。
次に、制御部74は、受け付けた始点と終点を結ぶ被溶接線に倣うように溶接トーチ20を走行させて、走行軌跡の実測を行う(ステップS104)。例えば、制御部74は、並進駆動部40が溶接トーチ20を走行させる際の走行軌跡の実測を行う。
次に、制御部74は、実測した溶接トーチ20の走行軌跡を、記憶部72に記憶させる(ステップS106)。例えば、制御部74は、走行軌跡を示す情報を、記憶部72に記憶させ、以後の自動溶接に備える。
次に、制御部74は、被溶接部110の位置や走行軌跡等に基づいて、溶接トーチ20による溶接条件を決定する(ステップS108)。例えば、制御部74は、溶接トーチ20の先端部22に供給する電流、電圧の大きさや、ワイヤの供給量を決定する。
次に、制御部74は、決定した溶接条件に基づいて、溶接トーチ20を走行させながら被溶接部110の溶接を開始する(ステップS110)。例えば、制御部74は、記憶部72に記憶された走行軌跡に沿って溶接トーチ20を走行させる。
上記では、被溶接部110の1パス自動溶接について述べたが、記憶されている溶接情報とさらなる情報の組合せを次パスの自動溶接に適用することにより、多パス自動溶接が可能になり、被溶接部の全パス(全層)の自動溶接を可能にする。
なお、記憶部72には、作業者が溶接線の始端の溶接条件、中間部前の溶接条件変更、中間部の溶接条件、終端部前の溶接条件変更、終端の溶接条件、終端処理の溶接条件、開先部の平行性の数値を、被溶接線中の溶接走行位置別に整理した情報が、記憶されてもよい。必要であれば、溶接トーチ20を仮走行させ被溶接線中に配分した情報の確認を行い、結果を記憶部72に記憶させてもよい。
(第1の実施形態における効果)
第1の実施形態の溶接装置2は、溶接トーチ20を回転軸A周りに回転させる第1回転駆動部50と、溶接トーチ20を、回転軸Aと直交する回転軸B周りに回転させる第2回転駆動部52とを有する。そして、溶接装置2は、第1回転駆動部50及び第2回転駆動部52を駆動させて溶接トーチ20の姿勢を変化させながら、溶接トーチ20に被溶接部110の溶接を行わせる。
これにより、溶接中に溶接トーチ20の姿勢を適宜変化させて、被溶接部110の溶接を行うことが可能となる。溶接トーチ20が姿勢を適宜変化させることによって、母材100に溶接トーチ20が干渉することなく溶接できる。この結果、手作業溶接部位なしで被溶接部110を自動で溶接することができ、作業性が向上し、かつ溶接品質を高められる。
また、H型鋼状の母材の側壁上に溶接装置2を設置することにより、手溶接による未溶接部がなくなり、複数の溶接装置2を使用すると、単位時間当たりの溶接量は飛躍的に増加する。溶接装置2を架台上設置し、被溶接品を移動(動かす)する作業方法であれば、溶接装置2を所望位置に設置するための部分改良を施せば、特殊な自動溶接機を作成する必要がなくなる。
さらに、第1の実施形態の溶接装置2によれば、角鋼管の曲率部が完全な円弧でなくてもよく、曲率部に製造誤差のある角鋼管の溶接が可能となる。
<第2の実施形態>
(溶接装置の構成)
第2の実施形態に係る溶接装置の構成について、図10及び図11を参照しながら説明する。
図10は、第2の実施形態に係る溶接システムSの概略構成を説明するための模式図である。図11は、溶接装置202の構成を説明するためのブロック図である。
第2の実施形態では、溶接装置202が、母材100の第1金属板102と第2金属板104の隅部を溶接するものとする。第2金属板104は、直交する第1金属板102に対して立設しており、溶接装置202は、第1金属板102と第2金属板104の隅部112及び隅部114(図12参照)を溶接する隅部112は、溶接装置202から見て表側の隅部であり、隅部114は、裏側の隅部である。詳細は後述するが、溶接装置202は、隅部112を溶接した後、隅部114を続けて溶接する。第2の実施形態では、隅部112が第1隅部に該当し、隅部114が第2隅部に該当する。
また、第2の実施形態の溶接装置202は、隅部112と共に、第1金属板102及び第2金属板104に直交する一対の第3金属板106と第1金属板102の隅部113(隅部113が第3隅部に該当する)を溶接する。すなわち、溶接装置202は、連続する3辺の隅部112、113を溶接する。この場合、溶接装置202は、隅部113の反対側の隅部(当該隅部が、第4隅部に該当する)の溶接を、隅部114を溶接する際に共に行う。なお、第3金属板106が第1金属板102の両側に設けられていない場合には、第1金属板102と第2金属板104の隅部112、114のみに溶接が行われる。
溶接装置202は、図10及び図11に示すように、支持部210と、溶接トーチ220と、把持部230と、支持体駆動部240と、回転駆動部250と、入力受付部260と、制御装置270を有する。
支持部210は、溶接トーチ220を移動可能に支持する。具体的には、支持部210は、溶接トーチ220を3方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)に移動可能に支持する。支持部210は、図10に示すように、車台212と、支持体214を有する。
車台212は、第1の実施形態の車台12と同様にガイドレール4上を左右方向(Y軸方向)に移動し、溶接トーチ220を支持する支持体214を所定方向に移動させる。車台212には、支持体214を回転させる回転部213が設けられている。回転部213は、例えば回転可能な円盤であり、支持体214の下部を支持している。
支持体214は、支柱215と水平梁216を有する。支柱215は、車台212上に鉛直方向に沿って設けられている。水平梁216は、支柱215に対して水平方向(X軸方向)及び鉛直方向(Z軸方向)に移動可能に設けられている。また、支持体214は、車台212の回転部213によって、図10に示す回転軸D周りに回転可能である。
溶接トーチ220は、第1の実施形態の溶接トーチ20と同様に、母材100の被溶接部110の溶接を行う。例えば、溶接トーチ220は、ワイヤをアーク熱で溶かした溶融金属を被溶接部110に溶着させることにより、溶接を行う。
把持部230は、溶接トーチ220の被溶接部110に対するねらい角及び進行角を変更できるように、溶接トーチ220を回転可能に把持している。また、把持部230は、水平梁216に対して、回転軸C周りに回転可能に支持されている。把持部230の構成は、図4に示す把持部30の構成と同様であるので、詳細な説明は省略する。
支持体駆動部240は、支持体214を移動させる駆動部である。支持体駆動部240は、支持体214を回転させると共に、支持体214を並進移動させる。具体的には、支持体駆動部240は、支持体214の支柱215を回転させると共に、水平梁216を並進移動させる。より具体的には、支持体駆動部240は、支柱215を回転軸D周りに回転させ、水平梁216をX軸方向及びZ軸方向に並進移動させる。
支持体駆動部240は、図11に示すように、X軸モータ242、Y軸モータ243、Z軸モータ244及び回転モータ245を有する。X軸モータ242は、支持体214の水平梁216をX軸方向に移動させるモータであり、水平梁216の軸方向の一端部に設けられている。Y軸モータ243は、支持体214を支持する車台212をY軸方向に移動させるモータであり、車台212内に設けられている。Z軸モータ244は、水平梁216をZ軸方向に移動させるモータであり、支柱215の上端部に設けられている。回転モータ245は、回転部213を回転させるモータであり、支持体214を回転軸D周りに回転させる。回転モータ245は、車台212内に設けられている。なお、回転モータ245は、車台212の外部に設けられていてもよい。
回転駆動部250は、溶接トーチ220を所定軸周りに回転させる。具体的には、回転駆動部250は、互いに直交する3つの軸(回転軸A、回転軸B、回転軸C)周りに溶接トーチ220を回転させる。
回転駆動部250は、図11に示すように、第1回転駆動部251、第2回転駆動部252及び第3回転駆動部253を有する。第1回転駆動部251は、溶接トーチ220を回転軸A(図4参照)周りに回転させ、第2回転駆動部252は、溶接トーチ220を回転軸B(図4参照)周りに回転させ、第3回転駆動部253は、溶接トーチ220を回転軸C(図10)周りに回転させる。すなわち、第1回転駆動部251、第2回転駆動部252及び第3回転駆動部253は、第1の実施形態の第1回転駆動部50、第2回転駆動部52及び第3回転駆動部54と同様な機能を有する。
第2の実施形態において、図10に示すように、回転軸Dは回転軸Cと平行である。このため、第3回転駆動部253は、溶接トーチ220を支持体214の回転軸Dと平行な所定軸である回転軸C周りに回転させることになる。
入力受付部260は、作業者の入力情報を受け付ける。入力受付部260は、第1の実施形態の入力受付部60と同様な機能を有するので、詳細な説明は省略する。
制御装置270は、溶接装置202の全体の動作を制御する。制御装置270は、第1の実施形態の制御装置70と同様な制御を行う。制御装置270は、図11に示すように、記憶部272と、制御部274を有する。
記憶部272は、制御部274が実行するためのプログラムや、溶接に関する各種データを記憶する。記憶部272は、母材100の形状に関する母材情報を記憶している。母材情報は、例えば、作業者が入力受付部260を介して入力される。
制御部274は、記憶部272に記憶されたプログラムを実行することにより、溶接装置202の動作を制御する。例えば、制御部274は、溶接トーチ220が母材100の被溶接部110を溶接するために、支持体駆動部240及び回転駆動部250を動作させる。また、制御部274は、溶接トーチ220に供給するワイヤの供給量、電流・電圧の大きさを制御する。
制御部274は、少なくとも回転駆動部250を駆動させて溶接トーチ220の姿勢を変化させながら、溶接トーチ220に被溶接部110の溶接を行わせる。制御部274は、回転駆動部250に加えて支持体駆動部240を駆動させて溶接トーチ220の姿勢を変化させながら、溶接トーチ220に被溶接部110の溶接を行ってもよい。第2の実施形態では、制御部274は、被溶接部110として、第1金属板102と第2金属板104の隅部112、114の溶接を行う。隅部112、114の両方を溶接することで、第1金属板102と第2金属板104を強固に溶接できる。
図12及び図13を参照しながら、隅部112、114の溶接の流れを説明する。
図12及び図13は、隅部112、114の溶接を行う際の溶接トーチ220の態様を説明するための模式図である。
制御部274は、図12(a)に示すように、溶接トーチ220に隅部112の溶接を行わせる。例えば、車台212がY軸方向(図10)に移動しながら、溶接トーチ220が隅部112の溶接を行う。制御部274は、隅部112と共に、隅部113も溶接する(立向き溶接)。例えば、溶接トーチ220は、隅部112、113を連続して溶接する。
隅部112及び隅部113の溶接が完了すると、制御部274は、車台212が停止した状態で、溶接トーチ220が隅部112とは反対側の隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220を移動させる。この際、制御部274は、支持体駆動部240によって支持体214を回転及び並進移動させ、かつ回転駆動部250で溶接トーチ220を回転させることで、隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220を移動させる。具体的には、以下のように支持体214の並進移動等を行う。
まず、制御部274は、Z軸モータ244を駆動させて、図12(b)に示すように水平梁216をZ軸方向の上方へ移動させる。例えば、制御部274は、溶接トーチ220の先端が第2金属板104の上端よりも高くなるように、水平梁216を上方へ移動させる。次に、制御部274は、X軸モータ242を駆動させて、図12(c)に示すように水平梁216をX軸方向の前方へ移動させる。例えば、制御部274は、溶接トーチ220が第2金属板104を越えるように、水平梁216を前方へ移動させる。このように、制御部274は、水平梁216を鉛直方向(Z軸方向)及び水平方向(X軸方向)に移動させて、溶接トーチ220を第2金属板104の反対側へ越えさせる。
次に、制御部274は、回転駆動部250に溶接トーチ220を回転させて、図13(a)に示すように、隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220に位置させる。例えば、制御部274は、第3回転駆動部253によって溶接トーチ220を回転軸C周りに回転させて、隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220を位置させる。移動後の溶接トーチ220は、第2金属板104から見て移動開始前の位置の反対位置である。上記のように制御を行うことで、第2金属板104に干渉することなく溶接トーチ220を所望の位置へ移動できる。
なお、上記では、第3回転駆動部253を駆動して溶接トーチ220を回転させることとしたが、これに限定されず、制御部274は、第3回転駆動部253に加えて、第1回転駆動部251や第2回転駆動部252を駆動させて、溶接トーチ220を回転させてもよい。これにより、溶接トーチ220は、図13(b)に示す姿勢で、隅部114の溶接が可能となる。図13(b)に示す姿勢の場合には、水平梁216のX軸方向への移動量を少なくできる。
上記では、制御部274は、水平梁216を並進移動させることとしたが、これに限定されず、制御部274は、回転モータ245を駆動させて、支柱215と共に水平梁216を回転軸D周りに回転させてもよい。例えば、制御部274は、水平梁216を上方へ移動させた後に、支柱215を回転D軸周りに回転させつつ、水平梁216を前方へ移動させる。これにより、回転軸A、B、C周りに回転可能な溶接トーチ220の移動の自由度がより高まる。例えば、Y軸方向において、隅部112の溶接の完了位置と、隅部114の溶接の開始位置とが異なっても、支柱215を回転させることで、車台212を移動させることなく溶接トーチ220の所望の位置に移動させることができる。
溶接トーチ220が隅部114を溶接可能な位置に位置すると、制御部274は、移動後の溶接トーチ220に、隅部114の溶接を行わせる。これにより、隅部112の溶接が完了した後に、作業者が溶接装置202を第2金属板104の反対側に再設置することなく、隅部114の溶接を行うことができる。制御部274は、隅部113の反対側の隅部の溶接も、隅部114の溶接と共に行う(立向き溶接)。
なお、上記では、隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220を移動させることとしたが、これに限定されない。例えば、制御部274は、隅部113の反対側の隅部を溶接可能な位置に溶接トーチ220を移動させてもよい。
制御部274は、記憶部272に記憶されたプログラミングに従って、隅部112及び隅部114の溶接を自動で行う。記憶部272は、母材100の形状に関する母材情報も記憶しているが、第2金属板104の形状に関する情報が母材情報に含まれている場合には、制御部274は、当該母材情報を用いて、隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220を自動で移動させる。すなわち、制御部274は、車台212が停止した状態で、記憶部272に記憶された母材情報に基づいて、支持体214を回転及び並進移動させ、かつ溶接トーチ220を回転させることで、隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220を移動させる。これにより、隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220を高精度に位置させることができ、この結果、隅部114の溶接も適切に行われる。
(変形例)
図14及び図15を参照しながら、変形例について説明する。
図14は、変形例に係る溶接装置202を説明するための模式図である。
変形例に係る溶接装置202の構成は、図10に示す溶接装置202の構成と同様であるが、変形例の溶接装置202は、母材100の第1金属板102上に載置されており、第1金属板102上で移動しない。ここでは、図14に示すように、第2金属板104の両側の金属板106に挟まれた状態で、溶接装置202の車台212が第1金属板102に固定されている。このように第1金属板102に載置された溶接装置202は、第1金属板102と第2金属板104の隅部112、114を自動で溶接する。
以下では、図15を参照しながら、隅部112、114の溶接の流れを説明する。
図15は、変形例における溶接トーチ220の移動の態様を説明するための模式図である。なお、図15は、上方から溶接装置202及び母材100を見た図であり、説明の便宜上、溶接装置202の構成要素を簡略化すると共に、母材100の一対の金属板106の間隔を小さくしている。
まず、制御部274は、溶接トーチ220に隅部112の溶接を行わせる。例えば、制御部274が支持体駆動部240及び回転駆動部250が駆動することで、溶接トーチ220が隅部112に沿って移動しながら隅部112を溶接する。また、制御部274は、第2金属板104と第3金属板106の隅部113も溶接する(立向き溶接)。ここでは、溶接トーチ220が図15(a)に示す位置に位置した状態で、隅部112、113の溶接が完了したものとする。
次に、制御部274は、図15(b)に示すように、水平梁216を回転及び並進移動させる。具体的には、まず、制御部274は、水平梁216を上方へ移動させる。次に、制御部274は、溶接トーチ220が左右の金属板106と、金属板104と干渉しない程度に、水平梁216を支える支柱215を回転させると共に、水平梁216を前方へ移動させる。
次に、制御部274は、図15(c)に示すように、水平梁216を回転軸D周りに回転させる共に、溶接トーチ220を回転軸C周りに回転させる。そして、制御部274は、水平梁216を下方へ移動させることで、隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220を位置させる。このように、第1金属板102に載置された溶接装置202を移動させることなく、隅部112を溶接した溶接トーチ220を、隅部114を溶接可能な位置に位置させることができる。これにより、狭い場所でも、例えば、立向上進溶接や水平隅肉溶接が可能となる。
次に、制御部274は、移動後の溶接トーチ220に隅部114の溶接を行わせる。例えば、制御部274が支持体駆動部240及び回転駆動部250が駆動することで、溶接トーチ220が隅部114に沿って移動しながら隅部114を溶接する。これにより、隅部112及び隅部114の自動溶接が完了する。
(第2の実施形態における効果)
第2の実施形態に係る溶接装置202は、母材100の第1金属板102と第2金属板104の2つの隅部112、114に溶接を行う。この際、溶接装置202は、支持体214を回転及び並進移動させ、かつ溶接トーチ220を回転させることで、溶接トーチ220が隅部112とは反対側の隅部114を溶接可能な位置に溶接トーチ220を移動させる。
上記のように支持体214及び溶接トーチ220の回転等を行うことで、第2金属板104と干渉することなく溶接トーチ220を所望の位置に移動できるので、第2金属板104から見て両側にある2つの隅部112、114を連続して自動で溶接することが可能となる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
100 母材
102 第1金属板
104 第2金属板
106 第3金属板
112 隅部
113 隅部
114 隅部
202 溶接装置
212 車台
214 支持体
215 支柱
216 水平梁
220 溶接トーチ
240 支持体駆動部
250 回転駆動部
272 記憶部
274 制御部

Claims (8)

  1. 母材の被溶接部の溶接を行う溶接トーチと、
    前記溶接トーチを支持する支持体と、
    前記支持体を所定方向に移動させる車台と、
    前記支持体を回転させると共に、前記支持体を並進移動させる支持体駆動部と、
    前記溶接トーチを所定軸周りに回転させる回転駆動部と、
    少なくとも前記回転駆動部を駆動させて前記溶接トーチの姿勢を変化させながら、前記溶接トーチに前記被溶接部の溶接を行わせる制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記被溶接部として、少なくとも直交する第1金属板と第2金属板の第1隅部に、前記溶接トーチに溶接を行わせ、
    前記車台が停止した状態で、前記支持体駆動部によって前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ前記回転駆動部で前記溶接トーチを回転させることで、前記溶接トーチが前記第1隅部とは反対側の第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させ、
    移動後の前記溶接トーチに、前記第2隅部に溶接を行わせる、
    溶接装置。
  2. 前記制御部は、前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ前記溶接トーチを前記支持体の回転軸と平行な前記所定軸周りに回転させることで、前記第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させる、
    請求項1に記載の溶接装置。
  3. 前記回転駆動部は、互いに直交する3つの軸周りに前記溶接トーチを回転させる第1回転駆動部、第2回転駆動部及び第3回転駆動部を有し、
    前記第3回転駆動部は、前記溶接トーチを前記支持体の回転軸と平行な前記所定軸周りに回転させる、
    請求項2に記載の溶接装置。
  4. 前記支持体は、鉛直方向に沿った支柱と、前記支柱に対して水平方向に移動可能な水平梁とを有し、
    前記支持体駆動部は、前記支柱を回転させると共に、前記水平梁を並進移動させる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の溶接装置。
  5. 前記第2金属板は、前記第1金属板に対して立設しており、
    前記制御部は、
    前記水平梁を前記鉛直方向及び前記水平方向に移動させて、前記溶接トーチを前記第2金属板を越えさせ、
    前記支柱を回転させ、かつ前記溶接トーチを回転させることで、前記第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを位置させる、
    請求項4に記載の溶接装置。
  6. 前記母材の形状に関する母材情報を記憶している記憶部を更に備え、
    前記制御部は、前記車台が停止した状態で、前記記憶部に記憶された前記母材情報に基づいて、前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ前記溶接トーチを回転させることで、前記第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させる、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の溶接装置。
  7. 前記制御部は、
    前記被溶接部として、前記第1隅部と共に、前記第1金属板及び前記第2金属板に直交する第3金属板と前記第1金属板の第3隅部に、前記溶接トーチに溶接を行わせ、
    前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ前記溶接トーチを回転させることで、前記第2隅部を溶接可能な位置又は、前記第3隅部とは反対側の第4隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させ、
    移動後の前記溶接トーチに、前記第2隅部及び前記第4隅部の溶接を行わせる、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の溶接装置。
  8. 母材の被溶接部の溶接を行う溶接方法であって、
    前記被溶接部として、直交する第1金属板と第2金属板の第1隅部に、溶接トーチに溶接を行わせる第1溶接ステップと、
    前記溶接トーチを支持する支持体を所定方向に移動可能な車台が停止した状態で、支持体駆動部によって前記支持体を回転及び並進移動させ、かつ回転駆動部で前記溶接トーチを回転させることで、前記溶接トーチが前記第1隅部とは反対側の第2隅部を溶接可能な位置に前記溶接トーチを移動させる移動ステップと、
    移動後の前記溶接トーチに、前記第2隅部に溶接を行わせる第2溶接ステップと、
    を有する、溶接方法。
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