JP2023064242A - フィルタ - Google Patents

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Shoji Hirota
晃生 相田
Akio Aida
竜大 尾下
Tatsuhiro Oshita
信一 垰口
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Abstract

【課題】気体中のオイルミストを捕捉しても破損せず、かつ、油膜による濾紙の目詰まりが生じないようにすることができる。【解決手段】気体中のオイルミストを捕捉する濾紙を、山折り及び谷折りを交互に繰り返す波形状に折り曲げされて形成された濾材を有する。濾紙は、ポリオレフィン繊維で構成されているナノファイバー層を含む。ナノファイバー層は、繊維径が0.2μm~0.4μmの繊維の含有率が3%以上であり、繊維径が0.4μm~0.6μmの繊維の含有率が24%以上であり、繊維径が0.6μm~0.8μmの繊維の含有率が15%以上であり、繊維径が0.8μm~1.0μmの繊維の含有率が9%以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、フィルタに関する。
特許文献1には、(a)約5~50μmのファイバ直径と、約0.1~15cmのファイバ長さとを有する、約20~80重量%の2成分バインダファイバと、(b)約0.1~30μmのファイバ直径と、約10~10,000のアスペクト比とを有する、約20~80重量%のグラスファイバと、を含む、熱的に結合したシートを有する濾過媒体が開示されている。
特許文献2には、連続した、実質的にポリオレフィンを含まない、高分子ナノファイバーの少なくとも1つのナノファイバー層のナノファイバーウェブのみからなる凝集ろ材が開示されている。
特表2008-518772号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、シート(濾紙)にグラスファイバを用いているため、濾過対象の気体に含まれるオイルミストの濃度が高い場合には、濾紙がオイルミストを吸って膨潤及び軟化し、濾紙が破損するおそれがある。
特許文献2に記載の発明では、グラスファイバの代わりに高分子ナノファイバーを用いているため、破損のおそれはない。しかしながら、特許文献2に記載の発明では、ポリオレフィンを含まないため、油膜がはって濾紙が目詰まりし、圧力損失が高くなるおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、気体中のオイルミストを捕捉しても破損せず、かつ、油膜による濾紙の目詰まりが生じないフィルタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るフィルタは、例えば、気体中のオイルミストを捕捉する濾紙を、山折り及び谷折りを交互に繰り返す波形状に折り曲げされて形成された濾材を有し、前記濾紙は、ポリオレフィン繊維で構成されているナノファイバー層を含み、前記ナノファイバー層は、繊維径が0.2μm~0.4μmの繊維の含有率が3%以上であり、繊維径が0.4μm~0.6μmの繊維の含有率が24%以上であり、繊維径が0.6μm~0.8μmの繊維の含有率が15%以上であり、繊維径が0.8μm~1.0μmの繊維の含有率が9%以上であることを特徴とする。これにより、気体中のオイルミストを捕捉しても破損せず、かつ、油膜による濾紙の目詰まりが生じ難い。また、前記濾材は、0.3μmの粒子について95%以上の濾過効率を有してもよい。
前記ナノファイバー層は、繊維径が1μm以上の繊維を全繊維中の6%以上含んでもよい。これにより、ナノファイバー層の強度が高くなる。また、ナノファイバー層の空隙を確保し、圧力損失を低くすることができる。
前記濾紙は、シート状の前記ナノファイバー層の第1面に隣接して設けられたシート状の骨材と、シート状の前記ナノファイバー層の前記第1面と反対側の第2面に隣接して設けられたシート状の保護材と、を有し、前記骨材、前記ナノファイバー層及び前記保護材は、一定間隔で溶着されて一体化されていてもよい。これにより、濾紙の加工が容易となる。また、溶着部により濾紙の強度を上げることができる。
前記ナノファイバー層は、坪量が54g/m~59g/mであり、厚みが0.41mm~0.5mmであり、密度が0.11g/cm~0.135g/cmであってもよい。これにより、濾材の濾過効率を、0.3μmの粒子について95%以上とすることができる。
前記濾材を有する第1濾過部と、前記濾紙とは異なる第2濾紙を山折り及び谷折りを交互に繰り返す波形状に折り曲げされて形成された第2濾材を有する第2濾過部と、を有し、前記第2濾過部は、前記第1濾過部と濾過効率が異なり、前記第1濾過部又は前記第2濾過部のうちの濾過効率が低い方が上流側に設けられていてもよい。これにより、長寿命化を図ることができる。
本発明によれば、気体中のオイルミストを捕捉しても破損せず、かつ、油膜による濾紙の目詰まりが生じ難いようにすることができる。
フィルタ1の概略を示す斜視図である。 濾紙11の概略を示す断面図である。 濾紙11の概略を示す平面図である。 実施例1~8のナノファイバー層について繊維径を測定した結果を示す。 実施例1~8のナノファイバー層について繊維径を測定した結果を示す。 変形例に係る濾材10-1、10-2の概略を示す図である。 変形例に係るフィルタ1Aの概略を示す図である。 フィルタ2の概略を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明のフィルタ1の概略を示す斜視図である。フィルタ1は、気体中のオイルミストを捕捉する濾紙を用いて、気体(例えば、空気)からオイルミストや粉塵を除去するエアフィルタである。
フィルタ1は、主として、濾材10と、波板20と、ケース30とを有する。図1においては、説明のため、部分的に図示を省略する。z方向は気体が流れる方向であり、z方向に直交する方向をx方向及びy方向とする。x方向とy方向とは直交する。
濾材10は、気体中のオイルミストを捕捉する濾紙11を用いて形成されている。濾紙11を、山折り及び谷折りを交互に繰り返す波形状に折り曲げることで、濾材10が形成されている。
濾材10は、濾紙11が山折りされた山折り部10aと、濾紙11が谷折りされた谷折り部10bと、山折り部10aと谷折り部10bとの間に配置されており、濾紙11が平面状に延設されている平面部10cと、を有する。濾紙11については、後に詳述する。
波板20は、例えば樹脂製であり、板状部材が蛇腹状に折り曲げられて波状に形成されている。なお、波板20の形状はこれに限られない。例えば、折り曲げ部に折り曲げ線が形成されている場合も形成されていない場合も波状に含まれる。
濾紙11の間に波板20を挟んで濾紙11を波形状に折り曲げて濾材10を形成し、濾材10及び波板20をケース30の内部に接着等してフィルタ1を構成する。フィルタ1では、波板20の山折り又は谷折りされた部分が平面部10cに当接する。言い換えれば、平面部10cの間に波板20が挿入されており、波板20が平面部10cを離間した状態で固定するスペーサの役割を有する。波板20が波状に形成されているため、濾材10を空気が通過するときの通過抵抗が小さくなる。
図2は、濾紙11の概略を示す断面図である。図2における矢印は、オイルミストを含む気体が流れる方向を示す。濾紙11は、主として、骨材12と、ナノファイバー層13と、保護材14とを有する。骨材12、ナノファイバー層13及び保護材14は、空気の流れの下流側から骨材12、ナノファイバー層13、保護材14の順に積層されている。
骨材12は、ナノファイバー層13の製造の基材となる部材であり、例えば合成繊維の不織布である。骨材12は、繊維径がナノファイバー層13の繊維径より大きい繊維を用いて形成されており、ナノファイバー層13より空隙率が高い。
ナノファイバー層13は、メルトブロー法、スパンボンド法等により、骨材12の上に積層される。本実施の形態では、メルトブロー法によりナノファイバー層13を形成する。メルトブロー法は、例えば、溶融した熱可塑性樹脂を高温雰囲気下で上方から下方に向けて吐出すると共に、吐出された熱可塑性樹脂に向けて水平方向から高温かつ高圧の空気を吹き付けて溶融した熱可塑性樹脂を延伸して繊維状の樹脂とするとともに、空気により吹き飛ばされた繊維状の樹脂を不織布等で捕集する方法である。
本実施の形態において、ナノファイバー層13に用いる熱可塑性樹脂はポリオレフィンである。ポリオレフィンの繊維のうち、耐熱性が高く、比重が小さいポリプロピレンの繊維を用いることが好ましい。
保護材14は、ナノファイバー層13を保護する部材であり、例えば合成繊維の不織布である。保護材14は、繊維径がナノファイバー層13の繊維径より大きい繊維を用いて形成されており、ナノファイバー層13より空隙率が高い。ただし、保護材14は必須ではない。
図3は、濾紙11の概略を示す平面図である。図3は、気体の流れの上流側から濾材10を見ており、保護材14のみが視認されている。また、図3では、濾紙11を部分的に図示している。
骨材12、ナノファイバー層13及び保護材14は、一定間隔で溶着されて一体化されている。したがって、濾材10には、一定間隔で溶着部15が設けられている。骨材12、ナノファイバー層13及び保護材14は、超音波、熱等により溶着されている。本実施の形態では、溶着部15は、エンボス加工により形成されているが、加工方法はこれに限られない。
骨材12、ナノファイバー層13及び保護材14は、バインダーにより接着せず、溶着部15のみで一体化している。溶着部15が設けられていることにより、濾紙11の加工(山折りや谷折り)がしやすくなる。また、溶着部15により、濾紙11の強度を上げることができる。
ここで、図4、5及び表1、2を参照して濾紙11及びナノファイバー層13について詳細に説明する。実施例1~8のナノファイバー層及び濾紙について、繊維径及び基本性能(坪量、厚み、密度、圧力損失、PF値)を測定又は算出した。なお、実施例1~8の濾紙は、それぞれ、実施例1~8のナノファイバー層を用いて作成された。
[繊維径の計測]
<測定装置>
スパッタ:Vacuum Device Inc.製、MODEL MSP-1S Magnetron Sputter
走査電子顕微鏡(SEM)
本体:株式会社キーエンス製 VHX-D510
測定システム:株式会社キーエンス製 VHX-950F
<測定及び算出方法>
測定試料に上記スパッタ装置で金蒸着し、SEMの視野に繊維が100本強入る倍率で(2,500~3,000倍)、視野に含まれる100本以上の繊維径を測定した。得られたデータから、各繊維径の分布を算出した。なお、幅約1mの繊維積層体について、幅方向に5分割したときの中央部(端から約40~60cm)を試料とした。
そして、繊維径の測定値を、200nm未満、200nm以上400nm未満、400nm以上600nm未満、600nm以上800nm未満、800nm以上1,000nm未満、1μm以上2μm未満、2μm以上3μm未満、3μm以上5μm未満、5μm以上10μm未満、10μm以上、の階級に分類して相対度数(数量%)を求めた。
上記の各階級に対して、200nm未満の階級の階級値を200nmとし、200nm以上400nm未満の階級の階級値を300nmとし、400nm以上600nm未満の階級の階級値を550nmとし、600nm以上800nm未満の階級の階級値を750nmとし、800nm以上1,000nmの階級の階級値を850nmとし、1μm以上2μm未満の階級の階級値を1,500nmとし、2μm以上3μm未満の階級の階級値を2,500nmとし、3μm以上5μm未満の階級の階級値を4,000nmとし、5μm以上10μm未満の階級の階級値を7,500nmとし、10μm以上の階級の階級値を10,000nmとした。そして、測定した繊維径の対数平均値を平均繊維径とした。
[基本性能の計測又は算出]
<坪量>
10cm角にカットした試料を精密天秤にて測定し、質量(g)を面積(0.01m)で除して算出した。
<厚み>
株式会社ミツトヨ製、シックネスゲージ(547-301)を使用して測定した。
<密度>
坪量と厚みから算出した(坪量を厚みで除算)。
<圧力損失>
下流側から骨材、ナノファイバー層、及び保護材の順で積層した濾紙を、内径113mm(有効濾材面積100cm)のホルダにセットし、濾紙を透過する風速が5.3cm/secになるよう流量計で調整した。そして、この時の濾紙の上下流で生じる圧力損失をマノメータで測定した。
<濾過効率>
圧力損失の測定と同一のホルダに濾紙をセットした後、濾紙の上流側に大気塵を導入し、空気を流速5.3cm/secで通過させたときの0.3μm径の上流及び下流の粒子数を、微粒子計測器(ベックマンコールター社製、MET ONE HHPC 3+)で測定した。濾過効率は数式(1)で算出した。
濾過効率(%)=(1-(CO/CI))×100・・・(1)
CO=下流側0.3μm粒子の粒子数
CI=上流側0.3μm粒子の粒子数
圧力損失及び濾過効率の測定において、測定試料である濾紙は、あらかじめ除電処理を行った。濾紙の除電は、JIS B 9908:2011「換気用エアフィルタユニット・換気用電気集じん器の性能試験方法」の5.2.3.3d)の2)IPA飽和蒸気曝露法に準拠して行った。なお、基材及び被覆材は、目の粗い不織布から形成されており、圧力損失及び濾過効率についてはほとんど影響しない。
<PF値>
圧力損失及び濾過効率(粒子径0.3μmの粒子の濾過効率)を用いて数式(2)で算出した。PF値はエアフィルタ用濾材の捕集性能と圧損のバランスを示す指標として従来から使用されている値であり、性能がよいほどPF値が大きくなる。
PF値(1/kPa)=
{-log((100-濾過効率(%))/100)}/(圧力損失(Pa)/1000)
・・・(2)
[繊維径及び基本性能の評価]
表1及び図4、5は、実施例1~8のナノファイバー層について繊維径を測定した結果を示す。表2は、実施例1~8の濾紙の基本性能を示す図である。
図4(A)、(B)は、実施例1のナノファイバーの繊維径の分布及びSEMで撮像した画像を示し、図4(C)、(D)は、実施例2のナノファイバーの繊維径の分布及びSEMで撮像した画像を示し、図4(E)、(F)は、実施例3のナノファイバーの繊維径の分布及びSEMで撮像した画像を示し、図4(G)、(H)は、実施例4のナノファイバーの繊維径の分布及びSEMで撮像した画像を示し、図5(A)、(B)は、実施例5のナノファイバーの繊維径の分布及びSEMで撮像した画像を示し、図5(C)、(D)は、実施例6のナノファイバーの繊維径の分布及びSEMで撮像した画像を示し、図5(E)、(F)は、実施例7のナノファイバーの繊維径の分布及びSEMで撮像した画像を示し、図5(G)、(H)は、実施例8のナノファイバーの繊維径の分布及びSEMで撮像した画像を示す。
Figure 2023064242000002
Figure 2023064242000003
表1に示すように、実施例1~8のナノファイバー層は、繊維径が0.2μm~0.4μmの繊維を全繊維中の3%以上含み、繊維径が0.4μm~0.6μmの繊維を全繊維中の24%以上含み、繊維径が0.6μm~0.8μmの繊維を全繊維中の15%以上含み、繊維径が0.8μm~1.0μmの繊維を全繊維中の9%以上含んでいた。このようなナノファイバー層を用いることで、0.3μmの粒子について95%以上の濾過効率を有することができる(表2参照)。
また、実施例1~8のナノファイバー層は、繊維径が1μm以上の繊維を全繊維中の6%以上含んでいた。ナノファイバー層が繊維径1μm以上の繊維を6%以上含むことで、ナノファイバー層の強度が高くなる。また、ナノファイバー層の空隙を確保し、圧力損失を低く(0.127kPa以下)することができる(表2参照)。なお、ナノファイバー層の空隙が確保されているのは、実施例1~8のナノファイバー層の密度が0.135g/m以下となっていることから確認できる。また、図4、5のSEM写真から、全ての実施例1~8において細い繊維の中に太い繊維が混ざっていることが分かる。
また、実施例1~8のナノファイバー層は、最小繊維径が304nm以下であり、平均繊維径が561nm~809nmであった。
表2に示すように、実施例1~8のナノファイバー層は、坪量が54g/m~59g/mであり、厚みが0.41mm~0.5mmであり、密度が0.11g/cm~0.135g/cmであった。
実施例1~8の濾紙は、坪量が155g/m~160g/mであり、厚みが0.987mm~1.08mmであり、密度が0.148g/cm~0.162g/cmであった。また、圧力損失は、0.0952kPa~0.127kPaであり、PF値は10.634(1/kPa)~14.946(1/kPa)であった。さらに、実施例1~8のナノファイバー層を用いることで、実施例1~8の濾紙は、0.3μmの粒子について95%以上の濾過効率を有した。
本実施の形態によれば、ナノファイバー層13がポリオレフィン繊維で構成されているため、ナノファイバー層13で気体中のオイルミストを捕捉したときにポリオレフィン繊維がオイル成分を吸収して膨潤し、ナノファイバー層13の繊維上又は繊維間にオイル成分が残留せず、油膜が形成されない。その結果、油膜によりナノファイバー層が目詰まりし、圧力損失が高くなることを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、ナノファイバー層が繊維径1μm以上の繊維を6%以上含むため、ナノファイバー層13の強度が高くなる。また、ナノファイバー層13の空隙を確保し、圧力損失を低くすることができる。
また、本実施の形態によれば、骨材12、ナノファイバー層13及び保護材14が一定間隔で溶着されて一体化されているため、濾紙11の加工(山折りや谷折り)が容易となる。また、溶着部15により、濾紙11の強度を上げることができる。また、バインダーにより骨材12、ナノファイバー層13及び保護材14を接着しなくても済む。
なお、本実施の形態では、山折り部10a及び谷折り部10bにおいて、濾紙11は円弧状であり、折り曲げ線が形成されていないが、折り目が円弧状で折り曲げ線が形成されていない場合も、図6(A)の濾材10-1のように山折り部及び谷折り部で折り曲げ線が形成されている場合も、本発明の山折り、谷折りに含まれる。また、図6(B)の濾材10-2のように、山折り部10a及び谷折り部10bに平面が形成される、いわゆるボックス折りについても、本発明の山折り、谷折りに含まれる。
また、本実施の形態では、山折り及び谷折りを交互に繰り返す波形状に濾紙11を折り曲げされて濾材10とし、濾紙11の間に波板20を設けたが、濾材の形態はこれに限られない。図7は、変形例に係るフィルタ1Aの概略を示す図である。
フィルタ1Aは、主として、濾材10Aと、ビード21と、ケース30とを有する。濾材10Aは、山折り及び谷折りを交互に繰り返す波形状に濾紙11を折り曲げされて形成されている。濾材10Aは、濾紙11が山折りされた山折り部10dと、濾紙11が谷折りされた谷折り部10eと、山折り部10dと谷折り部10eとの間に配置されており、濾紙11が平面状に延設されている平面部10fと、を有する。山折り部10dと谷折り部10eでは、折り曲げ線が形成されている。
ビード21は、濾紙11の表面にホットメルト等を塗布することにより形成される。ビード21を塗布することで、濾紙11(平面部10f)どうしが密着しないようにし、平面部10fが所定のピッチだけ離れた状態で濾材10Aの形状を維持する。また、濾材10Aの強度を高くすることができる。
なお、フィルタ1、1Aは、濾材10、10Aの形状のみの差異であり、特性にはほとんど差を生じない。同一ロットの濾紙11を使用し、外形を略同一形状(高さ、幅及び有効濾過面積を同一)にした場合、フィルタ1、1Aのどちらも0.3μmの粒子について95%以上の濾過効率を有する。
<第2の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、濾材を1つだけ用いたが、複数の濾材を用いてもよい。本発明の第2の実施の形態は、複数の濾材を用いる形態である。以下、第2の実施の形態に係るフィルタ2について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図8は、フィルタ2の概略を示す側面図である。なお、図7では、要部を透視して図示している。フィルタ2は、主として、フィルタ1(本発明の第1濾過部に相当)と、フィルタ1B(本発明の第2濾過部に相当)とを備える。フィルタ1Bは、フィルタ1と同様に構成されており、主として、濾材10B(本発明の第2濾材に相当)と、波板20Aと、ケース30Aとを有する。フィルタ1とフィルタ1Bとは、濾過効率が異なる。
図8における矢印は、オイルミストを含む気体が流れる方向を示す。図8では、フィルタ1Bは、フィルタ1の下流側に設けられている。なお、図8では、フィルタ1Bはフィルタ1よりも高さ(気体の流れに沿った方向の寸法)が低いが、フィルタ1Bの高さとフィルタ1の高さとが略同一でもよいし、フィルタ1Bの高さがフィルタ1の高さよりも低くてもよい。
濾材10Bは、気体中のオイルミストを捕捉する濾紙11Aを用いて形成されている。濾材10Bは、濾材10と同様に、濾紙11Aを、山折り及び谷折りを交互に繰り返す波形状に折り曲げされて形成されており、山折り部10aと谷折り部10bと平面部10cとを有する。濾紙11Aの間に波板20Aを挟んで濾紙11Aを波形状に折り曲げて濾材10Bを形成し、濾材10B及び波板20Aをケース30Aの内部に接着等してフィルタ2を構成する。
濾紙11Aは、骨材12及び保護材14は濾紙11と同一であり(異なっていてもよい)、ナノファイバー層が濾紙11と異なる。例えば、濾紙11Aのナノファイバー層の繊維径を濾紙11のナノファイバー層13の繊維径よりも全体的に細くし、濾材10の濾過効率(0.3μmの粒子について95%以上の濾過効率)よりも濾材10Bの濾過効率を高く(0.3μmの粒子について99.97%以上の濾過効率)してもよい。波板20A、ケース30Aは、波板20、ケース30と形状(大きさ)のみ異なる。
本実施の形態によれば、オイルミストを含む気体が濾過効率の異なる2つのフィルタ1、1Bを順に通過するため、フィルタ1Bの負荷を減らし、フィルタ2を長寿命化することができる。例えば、濾過効率の高いフィルタ1Bを単体で用いると短時間で目詰まりするおそれがあるが、フィルタ1Bの上流側にフィルタ1を配置することで、フィルタ1がオイルミストや塵埃をフィルタ1Bよりも先に捕集し、フィルタ1Bの負荷が減ることで、フィルタ1Bの濾過効率でフィルタ1Bよりも寿命が長い(長時間使用できる)フィルタ2とすることができる。
なお、本実施の形態では、フィルタ2が2つのフィルタ1、1Bを有したが、フィルタ2はフィルタ1を含む複数のフィルタ(濾過部)を有していればよい。例えば、本実施の形態では、フィルタ1(濾材10)の濾過効率よりもフィルタ1B(濾材10B)の濾過効率が高いが、フィルタ2がフィルタ1以外に、フィルタ1の濾過効率よりも低いフィルタを有していてもよい。例えば、フィルタ1よりも濾過効率が低い(例えば、0.5μmの粒子について90%以上の濾過効率を有する)フィルタ(濾過部)を、フィルタ1の上流側に配置してもよい。これにより、直径が大きな粒子を上流側のフィルタで捕集でき、フィルタ1の負荷を減らし、フィルタを長寿命化することができる。
また、フィルタ2が有するフィルタ(濾過部)の数は2つに限られず、フィルタ1、1B以外のフィルタを有していてもよい。このように、複数のフィルタ(濾過部)を用いる場合には、流入側から流出側にいくにつれて濾材の濾過効率が徐々に高くなるようにすることで、各フィルタで効率よく塵埃等を捕捉でき、下流側のフィルタの負荷を減らし、長寿命化を達成することができる。
なお、本実施の形態では、フィルタ1、1Bがそれぞれケース30、30Aを有したが、ケースは共通でもよい。また、本実施の形態では、2つのフィルタ1、1Bがそれぞれ波板20、20Aを有したが、2つのフィルタがどちらも波板に換えてビードを有していてもよいし、2つのフィルタのいずれか一方が波板に換えてビードを有していてもよい。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。当業者であれば、実施形態の各要素を、適宜、変更、追加、変換等することが可能である。
また、本発明において、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、略平行とは、厳密に平行の場合には限られず、例えば数度程度の誤差を含む概念である。また、例えば、単に平行、直交等と表現する場合において、厳密に平行、直交等の場合のみでなく、略平行、略直交等の場合を含むものとする。また、本発明において「近傍」とは、基準となる位置の近くのある範囲(任意に定めることができる)の領域を含むことを意味する。例えば、Aの近傍という場合に、Aの近くのある範囲の領域であって、Aを含んでもいても含んでいなくてもよいことを示す概念である。
1、1A、1B、2:フィルタ
10、10-1、10-2、10A、10B:濾材
10a、10d:山折り部
10b、10e:谷折り部
10c、10f:平面部
11、11A:濾紙
12 :骨材
13 :ナノファイバー層
14 :保護材
15 :溶着部
20、20A:波板
21 :ビード
30、30A:ケース

Claims (6)

  1. 気体中のオイルミストを捕捉する濾紙を、山折り及び谷折りを交互に繰り返す波形状に折り曲げされて形成された濾材を有し、
    前記濾紙は、ポリオレフィン繊維で構成されているナノファイバー層を含み、
    前記ナノファイバー層は、繊維径が0.2μm~0.4μmの繊維の含有率が3%以上であり、繊維径が0.4μm~0.6μmの繊維の含有率が24%以上であり、繊維径が0.6μm~0.8μmの繊維の含有率が15%以上であり、繊維径が0.8μm~1.0μmの繊維の含有率が9%以上である
    ことを特徴とするフィルタ。
  2. 前記濾材は、0.3μmの粒子について95%以上の濾過効率を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
  3. 前記ナノファイバー層は、繊維径が1μm以上の繊維を全繊維中の6%以上含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタ。
  4. 前記濾紙は、シート状の前記ナノファイバー層の第1面に隣接して設けられたシート状の骨材と、シート状の前記ナノファイバー層の前記第1面と反対側の第2面に隣接して設けられたシート状の保護材と、を有し、
    前記骨材、前記ナノファイバー層及び前記保護材は、一定間隔で溶着されて一体化されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のフィルタ。
  5. 前記ナノファイバー層は、坪量が54g/m~59g/mであり、厚みが0.41mm~0.5mmであり、密度が0.11g/cm~0.135g/cmである
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のフィルタ。
  6. 前記濾材を有する第1濾過部と、第2濾紙を山折り及び谷折りを交互に繰り返す波形状に折り曲げされて形成された第2濾材を有する第2濾過部と、を有し、
    前記第2濾過部は、前記第1濾過部と濾過効率が異なり、
    前記第1濾過部又は前記第2濾過部のうちの濾過効率が低い方が上流側に設けられている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のフィルタ。
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