JP2023060752A - 整体用クッション - Google Patents
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Abstract
【課題】着座者の姿勢を正しい姿勢に好適に保つことができる整体用クッションを提供する。【解決手段】整体用クッション10は、クッション材により形成されたクッション本体11と、クッション本体11の内部に設けられたボード12とを備える。クッション本体11は、着座者の臀部及び大腿部を支持する支持部13と、支持部13の後部から上方に***する***部14とを有する。ボード12は、前後方向及び左右方向に拡がるように設けられ、ボード12を挟んだ上下両側にはクッション材によるクッション層18,19が形成されている。ボード12は、その前端部が支持部13により支持される着座者の大腿部の下方に位置し、後端部を含む後側部分12bが後方に向かうにつれ上方に変位することで***部14に入り込んでいる。【選択図】図1
Description
本発明は、整体用クッションに関する。
従来より、椅子の座面等に載置されて用いられ、着座者の姿勢を整える整体用クッションが知られている。かかる整体用クッションとして、例えば特許文献1には、クッション全体が発泡ウレタン等のクッション材により形成されたものが開示されている。この整体用クッションは、着座者の臀部を支持する座部と、着座者の腰部を支持する背部とを備えて構成されている。
ところで、着座者がデスクワークを行う際等には、着座者が前かがみになって座ることがある。その場合、着座者の骨盤が後ろに傾き、着座者の姿勢が悪くなるおそれがある。そこで、そのような場合に、特許文献1の整体用クッションを用いて、骨盤を背部により後方から支えるようにし、それにより着座者の姿勢を正しい姿勢に保つことが考えられる。
しかしながら、特許文献1の整体用クッションは、全体が柔軟性を有するクッション材により形成されているため、背部により骨盤を支えようとしても、背部が後方に倒れたり潰れたりして骨盤を安定した状態で支えられないおそれがある。そのため、特許文献1の整体用クッションでは、着座者の姿勢を正しく保つことが難しいと考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、着座者の姿勢を正しい姿勢に好適に保つことができる整体用クッションを提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、本発明の整体用クッションは、
着座者の姿勢を整える整体用クッションであって、
クッション材により形成されたクッション本体を備え、
前記クッション本体は、
前記着座者の臀部及び大腿部を下方から支持する支持部と、
前記支持部の後部から上方に***し、前記着座者の臀部を後方から支える***部と、
を有しており、
前記クッション本体の内部には、左右方向及び前後方向に拡がるボードが設けられており、
前記ボードを挟んだ上下両側にはそれぞれ前記クッション材によるクッション層が形成されており、
前記ボードは、その前端部が前記支持部により支持される前記着座者の大腿部の下方に位置し、後端部を含む後側部分が後方に向かうにつれ上方に変位することで前記***部に入り込んでいる。
着座者の姿勢を整える整体用クッションであって、
クッション材により形成されたクッション本体を備え、
前記クッション本体は、
前記着座者の臀部及び大腿部を下方から支持する支持部と、
前記支持部の後部から上方に***し、前記着座者の臀部を後方から支える***部と、
を有しており、
前記クッション本体の内部には、左右方向及び前後方向に拡がるボードが設けられており、
前記ボードを挟んだ上下両側にはそれぞれ前記クッション材によるクッション層が形成されており、
前記ボードは、その前端部が前記支持部により支持される前記着座者の大腿部の下方に位置し、後端部を含む後側部分が後方に向かうにつれ上方に変位することで前記***部に入り込んでいる。
本発明によれば、整体用クッションに着座する着座者が前かがみの状態になると、着座者の重心が前方に位置し、着座者の大腿部からボードの前端部にクッション層を介して着座者の荷重が作用する。すると、ボードの前側部分が下方に傾き、それに伴い、ボードの後側部分がクッション体の***部の内部において前方に起き上がる。これにより、ボードの後側部分により***部を介して着座者の臀部を支えることができ、ひいては着座者の骨盤を立たせることができる。そのため、着座者の姿勢を正しい姿勢に好適に保つことができる。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、(a)が整体用クッション10を示す平面図であり、(b)が正面図であり、(c)が側面図である。図2は、(a)がクッション本体11を示す平面図であり、(b)が正面図であり、(c)が側面図である。図3は、(a)がボード12を示す平面図であり、(b)が正面図であり、(c)が側面図である。図4は、整体用クッション10を分解した状態で示す分解斜視図である。
整体用クッション10は、椅子の座面や床面等に載置した状態で用いられ、その載置した整体用クッション10の上に着座者が着座するようになっている(図5参照)。図1(a)~(c)に示すように、整体用クッション10は、クッション本体11と、クッション本体11の内部に設けられたボード12とを備える。クッション本体11は、クッション材により形成され、例えばウレタンフォームにより形成されている。また、クッション本体11は、左右対称な形状を有している。なお、図示は省略するが、クッション本体11の外側にはクッションカバーが被せられている。
図2(a)~(c)に示すように、クッション本体11は、所定の厚みを有して略水平方向に拡がる支持部13と、支持部13の後部から上方に***する***部14とを有している。支持部13は、着座者の臀部及び大腿部を下方から支持する部分であり、平面視において略四角形状をなしている。支持部13の上面は着座者が着座する着座面である。支持部13の上面は概ね水平方向に拡がっており、詳しくは前端側において左右方向の中央部が若干上方に盛り上がっている。また、支持部13の下面は椅子の座面や床面等に載置される載置面となっている。支持部13の下面は水平方向に拡がる平坦面となっている。詳しくは、支持部13の下面全域、ひいてはクッション本体11の下面全域が平坦面となっている。
***部14は、着座者の臀部を後方から支える部分であり、支持部13の左右方向全域から***している。支持部13から***する***部14の***高さは80~120mm程度となっている。***部14の前面は後方に傾斜する傾斜面とされており、支持部13の上面と滑らかな円弧面を介して連続している。また、***部14の前面は、後方に向けて凹む緩やかな湾曲形状をなしている。
***部14は、左右方向の中央部において下方に凹む凹部16を有している。凹部16は、前後方向の両側においてそれぞれ開放されている。これにより、着座者が着座した際の通気性の確保等が図られている。また、***部14において凹部16を挟んだ左右両側の部分は、山形状に形成された一対の山部17となっている。
ボード12は、硬質樹脂により形成され、例えばABS樹脂により形成されている。ボード12は、図1(a)~(c)に示すように、その全体が所定(一定)の厚みで形成されており、クッション本体11の内部において前後方向及び左右方向に拡がるように設けられている。ボード12は、平面視においてクッション本体11の大部分に亘るよう配置されている。また、ボード12は、左右対称な形状を有し、左右方向の中央部がクッション本体11における左右方向の中央部に位置するように配置されている。また、ボード12は、弾性変形可能とされている。
クッション本体11においてボード12を挟んだ上下両側にはクッション材によるクッション層18,19が形成されている。各クッション層18,19のうち、クッション層18がボード12の下側に形成された下側クッション層18であり、クッション層19がボード12の上側に形成された上側クッション層19である。各クッション層18,19はいずれも、平面視にてボード12の全域に亘って形成されている。
下側クッション層18の下面は平坦状をなしており、クッション本体11の下面(裏面)の一部を構成している。また、下側クッション層18の上面は、ボード12の湾曲形状に沿った湾曲面とされている。これにより、下側クッション層18の上面全域がボード12の下面に重ねられている。上側クッション層19の上面はクッション本体11の上面(表面)の一部を構成している。また、上側クッション層19の下面は、ボード12の湾曲形状に沿った湾曲面とされている。これにより、上側クッション層19の下面全域がボード12の上面に重ねられている。
ここで、本実施形態では、クッション本体11が、図4に示すように、上下に分割されたクッション上部11a及びクッション下部11bを有している。クッション上部11a及びクッション下部11bは、それら両者11a,11bの間にボード12を介在させた状態で、接着又は熱溶着されることにより一体化されている。これにより、本実施形態では、ボード12を内蔵したクッション本体11、つまりは整体用クッション10が製造されるようになっている。また、詳しくは、クッション下部11bの上面にはボード12を収容する収容凹部21が形成され、その収容凹部21にボード12を収容した状態でクッション上部11a及びクッション下部11bが一体化されている。なお、収容凹部21を、クッション下部11bに代えて、クッション上部11aの下面に形成してもよい。
ちなみに、整体用クッション10の製造方法は必ずしも上述した製造方法である必要はなく、例えば金型内にボード12をあらかじめ挿入した状態で金型内に樹脂材料(クッション材)を注入することにより、ボード12とクッション本体11とを一体成形する製造方法を採用してもよい。
ボード12は、その前端部を含む前側部分12aと、後端部を含む後側部分12bとを有している。ボード12の前側部分12aは、クッション本体11の支持部13の内部に設けられ、前後方向に略水平に延びている。前側部分12aの前端部は、支持部13により支持される着座者の大腿部の下方に位置する(図5も参照)。また、前側部分12aの後端部は、前後方向において***部14の前端部と略同じ位置に位置している。
ボード12の後側部分12bは、後方に向かうにつれ上方に変位するように湾曲形成されている。詳しくは、後側部分12bは、後ろ斜め下に凸となる湾曲形状をなしている。後側部分12bは、クッション本体11の支持部13から***部14に入り込んでおり、その上端部が***部14の高さ方向の中央部よりも上方に位置している。
ボード12は、左右方向の両端側が左右方向の中央側よりも上側に位置するように下方に凸となる湾曲形状をなしている。詳しくは、ボード12は、その前後方向の全域に亘って上記湾曲形状をなしている。また、ボード12は、前方に向かうほど左右方向の長さ(つまり横幅)が長くなっており、詳しくは、前方に向かうにつれ左右方向の長さが連続的に長くなっている。
ボード12の後側部分12bには、その後端部(換言すると上端部)において開放された切り欠き部23が形成されている。切り欠き部23は、ボード12の左右方向の中央部であって、かつ着座者の尾骨と対峙する位置に形成されている。切り欠き部23は、前後方向(換言すると上下方向)に延びる略楕円形状をなしている。そのため、切り欠き部23の横幅(左右方向の長さ)は、切り欠き部23の前後方向の中央側よりも切り欠き部23の後端側つまり切り欠き部23の開放側の方が小さくなっている。
後側部分12bにおいて切り欠き部23を挟んだ左右両側の部分はそれぞれ***部14の各山部17に入り込んでいる。また、後側部分12bにおける上記左右両側の部分はそれぞれ、上縁部が左右方向において切り欠き部23に向けて下方傾斜している。
次に、上述した整体用クッション10の作用について図5を用いながら説明する。図5は、整体用クッション10の作用を説明するための側面図である。なお、ここでは、着座者が椅子に座ってデスクワークを行う際に整体用クッション10を用いることを想定している。
図5(a)及び(b)に示すように、整体用クッション10を使用する際には、整体用クッション10を椅子Sの座面上に載置する。そして、その載置状態で着座者Hが整体用クッション10の上に着座する。この場合、着座者Hは、臀部及び大腿部を支持部13の上に載せた状態で着座する。また、この際、着座者Hは、臀部を***部14に前方から当てた状態で着座する。
着座者Hがデスクワークを行う際には、着座者Hが前かがみになって座ることが想定される。その場合、着座者Hの骨盤が後ろに傾き、着座者Hの姿勢が悪くなるおそれがある。その点、上述の整体用クッション10によれば、着座者Hが前かがみの状態になって、着座者Hの重心が前方に位置すると、図5(a)に示すように、着座者Hの大腿部からボード12の前端部に上側クッション層19を介して着座者Hの荷重が作用する。すると、ボード12の前側部分12aが支持部13の内部において下方に傾き、それに伴い、ボード12の後側部分12bが***部14の内部において前方に起き上がる(立ち上がる)。これにより、ボード12の後側部分12bにより***部14を介して着座者Hの臀部を支えることができ、ひいては着座者Hの骨盤を立たせることが可能となる。そのため、着座者Hの姿勢を正しい姿勢に好適に保つことができる。
また、着座者Hが後傾状態となることで、着座者Hの骨盤が後ろに傾く場合も想定される。その場合、着座者Hの腰部に負担がかかるおそれがある。その点、上述の整体用クッション10によれば、図5(b)に示すように、着座者Hの臀部からの後方へ向けた荷重を***部14を介してボード12の後側部分12bにより受けることができる。そのため、着座者Hの腰部に負担がかかるのを抑制することができる。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
・ボード12の後側部分12bが後方に向かうにつれ上方に変位しているのに対し、ボード12の前側部分12aが前後方向に略水平に延びている。この場合、ボード12の前側部分12aが下方に傾くことに伴い、ボード12の後側部分12bが前方に起き上がる上述の作用を好適に発揮させることができる。
・ボード12の後側部分12bには、左右方向の中央部であってかつ着座者Hの尾骨と対峙する位置に、後端部において開放された切り欠き部23が形成されている。この場合、ボード12の後側部分12bにより着座者Hの臀部(骨盤)を支える際に、着座者Hの尾骨がボード12により圧迫されるのを抑制することができる。また、ボード12の後側部分12bに切り欠き部23が形成されていることで、後側部分12bから臀部に作用する支持力が過大になるのを抑制することができる。これにより、着座者Hの姿勢を楽な状態で保つことが可能となる。
また、ボード12の後側部分12bにおいて切り欠き部23を挟んだ両側が左右に分離されているため、着座者Hが体を左右に向けると、それに追従して上記分離された両側部分が前後にずれることになる。そのため、着座者Hの臀部がボード12により後方から支えられる構成にあって、着座者Hは左右に体を向け易くなっている。
・***部14が、左右方向の中央部において下方に凹む凹部16を有しているため、着座者Hがより体を左右に向け易くなっている。
・ボード12の左右方向の長さ(幅)が前方に向かうほど長くなっているため、着座者Hが脚を開いて座ったり、脚を横に倒して座ったりしても、着座者Hが前かがみになった際に大腿部からの荷重をボード12に作用させ易い。そのため、着座者Hの座り方にかかわらず、ボード12の後側部分12bを起き上がらせ、着座者Hの骨盤を立たせることが可能となる。
・ボード12の前側部分12aは、左右方向の両端側が左右方向の中央側よりも上側に位置するように下方に凸となる湾曲形状とされている。この場合、ボード12の左右両端側により着座者Hの大腿部を左右両側から保持することができる。これにより、着座者Hが正面を向くように姿勢を整えることができる。
また、ボード12の下側に設けられた下側クッション層18においてボード12の前側部分12aと対向する対向面が、前側部分12aの湾曲形状に沿った湾曲面とされているため、湾曲形状とされた前側部分12aを下方から安定した状態で支えることができる。
・切り欠き部23の横幅は、切り欠き部23の上下方向の中央側よりも切り欠き部23の開放側(上端側)の方が小さくなっている。この場合、ボード12の後側部分12bに切り欠き部23を設けた構成にあっても、後側部分12bの上縁部における左右長さを確保し易く、着座者Hの骨盤を好適に立たせることができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
・クッション本体11の形態は必ずしも上記実施形態のものに限定されない。例えば、***部14に凹部16を設けないようにしてもよい。また、凹部16を有する***部14に代え、一対の***部を左右に離間して設けてもよい。
・クッション本体11を形成するクッション材としては、必ずしもウレタンフォームを用いる必要はなく、ポリエチレンフォーム等、他のクッション材を用いてもよい。
・ボード12の形態は必ずしも上記実施形態のものに限定されない。例えば、上記実施形態では、ボード12を左右方向の両端側が左右方向の中央側よりも上側に位置するように左右方向に湾曲した湾曲形状としたが、これを変更して、ボード12を左右方向に湾曲させない形状、つまり左右方向の全域において同じ高さ位置に位置する形状としてもよい。
・上記実施形態では、ボード12の後側部分12bに切り欠き部23を形成したが、尾骨の圧迫を抑制する上では、切り欠き部23に代えて、孔部を形成してもよい。
・ボード12の材料としては、必ずしもABS樹脂を用いる必要はなく、PP樹脂等、他の硬質樹脂材料を用いてもよい。また、ボード12を硬質樹脂材料に代え、金属材料により形成してもよい。
10…整体用クッション、11…クッション本体、12…ボード、13…支持部、14…***部、16…凹部、18,19…クッション層、23…切り欠き部。
Claims (6)
- 着座者の姿勢を整える整体用クッションであって、
クッション材により形成されたクッション本体を備え、
前記クッション本体は、
前記着座者の臀部及び大腿部を下方から支持する支持部と、
前記支持部の後部から上方に***し、前記着座者の臀部を後方から支える***部と、
を有しており、
前記クッション本体の内部には、左右方向及び前後方向に拡がるボードが設けられており、
前記ボードを挟んだ上下両側にはそれぞれ前記クッション材によるクッション層が形成されており、
前記ボードは、その前端部が前記支持部により支持される前記着座者の大腿部の下方に位置し、後端部を含む後側部分が後方に向かうにつれ上方に変位することで前記***部に入り込んでいる、整体用クッション。 - 前記ボードにおいて前記後側部分よりも前側の前側部分は、前後方向において略水平に延びている、請求項1に記載の整体用クッション。
- 前記後側部分には、左右方向の中央部であってかつ前記着座者の尾骨と対峙する位置に、後端部において開放された切り欠き部が形成されている、請求項1又は2に記載の整体用クッション。
- 前記***部は、左右方向の中央部において下方に凹む凹部を有しているか、又は左右方向に離間して一対設けられている、請求項3に記載の整体用クッション。
- 前記ボードは、前方に向かうほど左右方向の長さが長くなるように形成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の整体用クッション。
- 前記ボードにおいて前記後側部分よりも前側の前側部分は、左右方向の両端側が左右方向の中央側よりも上側に位置するように下方に凸となる湾曲形状とされており、
前記ボードの下側の前記クッション層において前記前側部分と対向する対向面は、前記前側部分の前記湾曲形状に沿った湾曲面とされている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の整体用クッション。
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2021
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