JP2023050455A - アクチュエータシステム、車両、運動マネージャおよび運転支援システム - Google Patents

アクチュエータシステム、車両、運動マネージャおよび運転支援システム Download PDF

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Abstract

【課題】運転支援に沿っていない車両の運動が要求されることを抑制する。【解決手段】パワートレインECUは、目標シフトレンジを取得するステップ(S100)と、認識シフトレンジを取得するステップ(S102)と、現在シフトレンジを取得するステップ(S104)と、目標シフトレンジと認識シフトレンジと現在シフトレンジとが一致する場合(S106にてYES)、駆動力出力を許可するステップ(S108)と、目標シフトレンジと認識シフトレンジと現在シフトレンジとが一致しない場合(S106にてNO)、駆動力出力を禁止し(S110)、現在シフトレンジを出力するステップ(S112)とを含む、処理を実行する。【選択図】図5

Description

本開示は、車両の運転支援を行なうための運転支援システムを備える車両のアクチュエータシステムの制御に関する。
車両の運転支援に関する行動計画を設定し、要求する複数のアプリケーションによって構成される運転支援システムと、運転支援システムからの複数の行動計画を一本化し、一本化した行動計画に基づいて運動要求を設定する運動マネージャと、設定された運動要求を実現するアクチュエータシステムとから構成される車両が公知である。
このような車両に関して、たとえば、特開2020-032894号公報(特許文献1)には、運動マネージャから運動要求を受け付けるアクチュエータシステムについての技術が開示されている。
特開2020-032894号公報
上述したような車両において、運転支援システムによる運転支援中において、ユーザの操作によって車両状態が変化すると、運転支援システムにおいて行動計画の設定の前提としている車両状態と、ユーザの操作によって変化した後の車両状態とが異なり、運転支援に沿っていない車両の運動が要求される場合がある。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、運転支援に沿っていない車両の運動が要求されることを抑制するアクチュエータシステム、車両、運動マネージャおよび運転支援システムを提供することである。
本開示のある局面に係るアクチュエータシステムは、車両に設けられ、車両の運転支援に関する行動計画を調停する運動マネージャからの調停結果を用いて生成される運動要求を実現するアクチュエータシステムである。このアクチュエータシステムは、運動マネージャから予め定められた情報を受け付ける受付部と、予め定められた情報を用いて運動要求を実現するアクチュエータとを備える。受付部は、運動マネージャが認識する車両の状態についての第1情報を受け付ける。アクチュエータの制御の実行の許否は、第1情報と、車両の現在の状態についての第2情報との比較結果を用いて決定される。
このようにすると、運動マネージャが認識する車両の状態と、車両の現在の状態との比較結果に応じてアクチュエータの制御の実行の許否が決定されるため、運転支援に沿っていない車両の運動が要求されることを抑制することができる。
ある実施の形態においては、運動マネージャは、行動計画を設定する運転支援システムから行動計画を受け付ける。受付部は、運転支援システムにおける行動計画の設定時に前提となる車両の状態についての第3情報を受け付ける。アクチュエータの制御の実行の許否は、第1情報と第2情報と第3情報との比較結果を用いて決定される。
このようにすると、行動計画の設定時に前提となる車両の状態と、運動マネージャが認識する車両の状態と、車両の現在の状態との比較結果に応じてアクチュエータの制御の実行の許否が決定されるため、運転支援に沿っていない車両の運動が要求されることを抑制することができる。
さらにある実施の形態においては、アクチュエータシステムは、第2情報を記憶する記憶部をさらに備える。
このようにすると、記憶部を用いて車両の現在の状態についての情報を取得することが可能となる。
さらにある実施の形態においては、アクチュエータシステムは、受付部と記憶部とを含み、アクチュエータを制御する制御部をさらに備える。
このようにすると、制御部を用いてアクチュエータの制御の実行の許否を決定することができる。
さらにある実施の形態においては、制御部は、受付部によって第2情報を受け付け、記憶部に受け付けた第2情報を記憶させる。
このようにすると、記憶部を用いて車両の現在の状態について情報を取得することが可能となる。
さらにある実施の形態においては、制御部は、第1情報と第2情報と第3情報とのうちの少なくとも2つが一致している場合に、運動要求を実現するアクチュエータの制御を許可する。
このようにすると、第1情報と第2情報と第3情報とを用いてアクチュエータの制御の実行の許否を決定することができる。
さらにある実施の形態においては、車両の状態は、アクチュエータの状態を含む。
このようにすると、少なくとも運動マネージャが認識するアクチュエータの状態と、アクチュエータの現在の状態とを用いてアクチュエータの制御の実行の許否を決定することができる。
さらにある実施の形態においては、制御部は、車両の状態が予め定められた状態である場合に運動要求を実現するようにアクチュエータを制御する。
このようにすると、車両の状態が予め定められた状態でない場合にアクチュエータの制御が実行されることを抑制することができる。
本開示の他の局面に係る車両は、車両の運転支援に関する行動計画を設定する運転支援システムと、運転支援システムによって設定される複数の行動計画を調停する運動マネージャと、運動マネージャから調停結果を用いて生成される運動要求を実現するアクチュエータシステムとを備える。アクチュエータシステムは、運動マネージャから予め定められた情報を受け付ける受付部と、予め定められた情報を用いて運動要求を実現するアクチュエータとを備える。受付部は、運動マネージャが認識する車両の状態についての第1情報を受け付ける。アクチュエータの制御の実行の許否は、第1情報と、車両の現在の状態についての第2情報との比較結果を用いて決定される。
本開示のさらに他の局面に係る運動マネージャは、車両の運転支援に関する行動計画を調停する運動マネージャである。運動マネージャは、行動計画を設定する運転支援システムから複数の行動計画を受け付ける受付部と、調停結果を用いて運動要求を生成する生成部と、生成された運動要求を車両に設けられるアクチュエータシステムに送信する送信部とを備える。送信部は、運動マネージャが認識する車両の状態についての第1情報をアクチュエータシステムに送信する。アクチュエータシステムにおける制御の実行の許否は、第1情報と、車両の現在の状態についての第2情報との比較結果を用いて決定される。
本開示のさらに他の局面に係る運転支援システムは、車両の運転支援に関する行動計画を設定する設定部と、設定部によって設定された行動計画を車両の運動要求を生成する運動マネージャに送信する送信部とを備える。送信部は、行動計画の設定時に前提となる車両の状態についての情報を車両に設けられるアクチュエータシステムに送信する。アクチュエータシステムにおける制御の実行の許否は、当該情報と、運動マネージャが認識する車両の状態についての情報と、車両の現在の状態についての情報との比較結果を用いて決定される。
本開示によると、運転支援に沿っていない車両の運動が要求されることを抑制するアクチュエータシステム、車両、運動マネージャおよび運転支援システムを提供することができる。
車両の構成の一例を示す図である。 運転支援に沿っていない車両の運動が要求される場合について説明するための図である。 車両の動作の一例を説明するための図である。 各シフトレンジの状態と駆動力出力の許否との関係を示す図である。 パワートレインECUで実行される処理の一例を示すフローチャートである。 パワートレインECUで実行される処理に従った車両の動作の一例を説明するための図である。 変形例における車両の動作の一例を説明するための図である。 変形例における各シフトレンジの状態と駆動力出力の許否との関係を示す図である。 変形例における車両の動作の他の一例を説明するための図である。 ブレーキペダルの状態と駆動力出力の許否との関係を示す図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、車両1の構成の一例を示す図である。車両1は、後述する運転支援システム100の機能を実現できる構成を有する車両であればよく、たとえば、エンジンを駆動源とする車両であってもよいし、あるいは、電動機を駆動源とする電気自動車であってもよいし、エンジンと電動機とを搭載し、少なくともいずれかを駆動源とするハイブリッド自動車であってもよい。
車両1は、車両1の運転支援に関する機能を有する運転支援システム100と、運動マネージャ200と、アクチュエータシステム300とを含む。
運転支援システム100は、実装されるアプリケーションを実行することにより、車両1の操舵制御、駆動制御および制動制御のうちの少なくともいずれかを含む車両1の運転を支援するための様々な機能を実現するように構成される。運転支援システム100は、複数のアプリケーションを含む。運転支援システム100において実装されるアプリケーションとしては、たとえば、自動運転システム(AD:Autonomous Driving System)の機能を実現するアプリケーション、自動駐車システムの機能を実現するアプリケーション、および、先端運転支援システム(ADAS:Advanced Driver Assist System)の機能を実現するアプリケーション(以下、ADASアプリケーションと記載する)などを含む。
ADASアプリケーションとしては、たとえば、前走車との車間距離を一定に保ちながら走行する先行車との車間を保つ追従走行(ACC(Adaptive Cruise Control)など)の機能を実現するアプリケーション、制限車速を認識し自車の速度上限を維持するASL(Auto Speed Limiter)の機能を実現するアプリケーション、走行する車線の維持を行なう車線維持支援(LKA(Lane Keeping Assist)あるいはLTA(Lane Tracing Assist)など)の機能を実現するアプリケーション、衝突の被害を軽減させるために自動的に制動をかける衝突被害軽減ブレーキ(AEB(Autonomous Emergency Braking)あるいはPCS(Pre-Crash Safety)など)の機能を実現するアプリケーション、および、車両1の走行車線の逸脱を警告する車線逸脱警報(LDW(Lane Departure Warning)あるいはLDA(Lane Departure Alert)など)の機能を実現するアプリケーションのうちの少なくともいずれかが含まれる。
図1に示す運転支援システム100においては、たとえば、AEB102と、LKA104と、ACC106と、自動駐車108とをアプリケーションとして含む場合が一例として示されている。
この運転支援システム100に含まれる各アプリケーションは、図示しない複数のセンサから取得(入力)する車両周囲状況の情報やドライバの支援要求等に基づいて、アプリケーション単独での商品性(機能)を担保した行動計画の要求を運動マネージャ200に対して出力する。複数のセンサは、たとえば、前向きカメラ等のビジョンセンサ、レーダ、LiDAR(Light Detection And Ranging)、あるいは、位置検出装置等を含む。
前向きカメラは、たとえば、車室内のルームミラーの裏側に配置されており、車両の前方の画像の撮影に用いられる。レーダは、波長の短い電波を対象物に照射し、対象物から戻ってきた電波を検出して、対象物までの距離や方向を計測する距離計測装置である。LiDARは、レーザ光(赤外線などの光)をパルス状に照射し、対象物に反射して戻ってくるまでの時間によって距離を計測するための距離計測装置である。位置検出装置は、たとえば、地球の軌道上を周回する複数の衛星から受信する情報を用いて車両1の位置を検出するGPS(Global Positioning System)などによって構成される。
各アプリケーションは、1つもしくは複数のセンサの検出結果を統合した車両周囲状況の情報を認識センサ情報として取得するとともに、スイッチ等のユーザインタフェース(図示せず)を経由したドライバの支援要求を取得する。各アプリケーションは、たとえば、複数のセンサによって取得された車両の周囲の画像や映像に対する人工知能(AI)や画像処理用プロセッサを用いた画像処理によって車両の周囲にある他の車両、障害物あるいは人を認識可能とする。
また、行動計画には、たとえば、車両1に発生させる前後加速度/減速度に関する要求や、車両1の操舵角に関する要求や、車両1の停止保持に関する要求など、が含まれる。
車両1に発生させる前後加速度/減速度に関する要求としては、たとえば、パワートレインシステム302に対する動作要求や、ブレーキシステム304に対する動作要求を含む。
車両1の停止時保持に関する要求としては、たとえば、電動パーキングブレーキおよびパーキングロック機構(いずれも図示せず)のうちの少なくとも1つの作動の許可および禁止に関する要求を含む。
電動パーキングブレーキは、たとえば、アクチュエータの動作によって車両1の車輪の回転を制限する。電動パーキングブレーキは、たとえば、車両1に設けられる複数の車輪のうちの一部に設けられるパーキングブレーキ用のブレーキをアクチュエータを用いて作動させて、車輪の回転を制限するように構成されてもよい。あるいは、電動パーキングブレーキは、パーキングブレーキ用のアクチュエータを動作させてブレーキシステム304の制動装置に供給される油圧を調整して、制動装置を作動させることにより車輪の回転を制限してもよい。
パーキングロック機構は、アクチュエータの動作によりトランスミッションの出力軸の回転を制限する。パーキングロック機構は、たとえば、車両1のトランスミッション内の回転要素に連結して設けられる歯車(ロックギヤ)の歯部に対して、アクチュエータにより位置が調整されるパーキングロックポールの先端に設けられる突起部を嵌合させる。これにより、トランスミッションの出力軸の回転が制限され、駆動輪の車輪の回転が制限される。
なお、運転支援システム100において実装されるアプリケーションとしては、特に上述したアプリケーションに限定されるものではなく、他の機能を実現するアプリケーションが追加されてもよいし、既存のアプリケーションが省略されてもよく、特に実装されるアプリケーションの数は限定されるものではない。
運動マネージャ200は、運転支援システム100の複数のアプリケーションの少なくともいずれかにおいて設定された行動計画に従った車両1の運動をアクチュエータシステム300に対して要求する。運動マネージャ200の詳細な構成については、後述する。
アクチュエータシステム300は、運動マネージャ200から出力される車両1の運動の要求を実現可能に構成される。アクチュエータシステム300は、複数種類のアクチュエータシステムを含む。図1においては、アクチュエータシステム300が、たとえば、パワートレインシステム302と、ブレーキシステム304と、ステアリングシステム306とを複数種類のアクチュエータシステムとして含む場合を一例として示している。なお、運動マネージャ200による運動の要求先となるアクチュエータシステムの個数としては、上述のような3つに限定されるものではなく、4つ以上であってもよいし、2つ以下であってもよいものとする。
パワートレインシステム302は、車両1の駆動輪に駆動力を発生させることが可能なパワートレインアクチュエータ302b(図2参照)と、パワートレインアクチュエータ302bの動作を制御するパワートレインECU(Electronic Control Unit)302a(図2参照)とを含む。パワートレインアクチュエータ302bは、たとえば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関、変速機や差動装置などを含むトランスミッション、駆動源となるモータジェネレータ、モータジェネレータに供給する電力を蓄電する蓄電装置、モータジェネレータと蓄電装置との間で相互に電力を変換する電力変換装置、燃料電池等の発電源等のうちの少なくともいずれかを含む。パワートレインECU302aは、運動マネージャ200からのパワートレインシステム302における対応機器に対する運動の要求を実現するように対応機器を制御する。
ブレーキシステム304は、たとえば、車両1の各車輪に設けられる、複数の制動装置を含む。制動装置は、たとえば、油圧を用いて制動力を発生させるディスクブレーキ等の油圧ブレーキを含む。なお、制動装置としては、たとえば、車輪に接続され、回生トルクを発生させるモータジェネレータをさらに含むようにしてもよい。複数の制動装置を用いた車両1の制動動作は、ブレーキECU(図示せず)により制御される。ブレーキECUには、たとえば、運動マネージャ200と別にブレーキシステム304を制御するための制御部(図示せず)が設けられる。
ステアリングシステム306は、たとえば、車両1の操舵輪(たとえば、前輪)の舵角を変化可能な操舵装置と、操舵装置の動作を制御するECU(いずれも図示せず)とを含む。操舵装置は、たとえば、操作量に応じて舵角を変化させるステアリングホイールと、ステアリングホイールの操作とは別にアクチュエータにより舵角の調整が可能な電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)とを含む。操舵装置の動作を制御するECUは、EPSのアクチュエータの動作を制御する。
以上のような構成を有する車両1において、運転支援システム100が、たとえば、運転支援システム100から運動マネージャ200に対しては、複数のアプリケーションのうちの少なくともいずれかにおいて設定された行動計画の要求が要求信号PLN1として送信される。
要求信号PLN1としては、たとえば、AEB102、ACC106または自動駐車108において行動計画の一つとして設定される目標(要求)加速度についての情報や、LKA104において行動計画の一つとして設定される目標(要求)曲率についての情報等を含む。
運動マネージャ200は、受信した要求信号PLN1に含まれる行動計画の要求に基づいて車両1に要求する運動を設定し、設定された運動の実現をアクチュエータシステム300に要求する。すなわち、運動マネージャ200は、パワートレインシステム302に対する動作の要求を要求信号ACL1としてアクチュエータシステム300に送信する。運動マネージャ200は、ブレーキシステム304に対する動作の要求を要求信号BRK1としてアクチュエータシステム300に送信する。さらに、運動マネージャ200は、ステアリングシステム306に対する動作の要求を要求信号STR1としてアクチュエータシステム300に送信する。
要求信号ACL1は、たとえば、駆動トルクまたは駆動力の要求値に関する情報や、要求されているシフトレンジの情報(以下に説明する目標シフトレンジおよび認識シフトレンジについての情報を含む)や、調停の仕方に関する情報等(たとえば、最大値あるいは最小値を選択するか、ステップ的に変化させるか、徐変させるか等)を含む。シフトレンジとしては、たとえば、前進走行レンジ(以下、「Dレンジ」または単に「D」と記載する)と、後進走行レンジ(以下、「Rレンジ」または単に「R」と記載する)とを含む。
要求信号BRK1は、たとえば、制動トルクの要求値に関する情報や、調停の仕方に関する情報(たとえば、ステップ的に変化させるか、徐変させるか等)や、制動の実施タイミングについての情報(即時実施か否か等)等を含む。
要求信号STR1は、たとえば、目標(要求)舵角や、目標舵角が有効であるか否かについての情報や、ステアリングホイールの操作の支援トルクの上下限トルクに関する情報等を含む。
アクチュエータシステム300を構成する複数種類のアクチュエータシステムのうちの対応する要求信号を受信したアクチュエータシステムにおいては、要求信号に含まれる動作の要求が実現されるように制御される。
以下に、運動マネージャ200の構成の一例について説明する。図1に示すように、運動マネージャ200は、受付部202と、調停部204と、算出部206と、分配部208とを含む。
受付部202は、運転支援システム100の1つまたは複数のアプリケーションが出力する行動計画の要求を受け付ける。
調停部204は、各アプリケーションから受付部202を介して受け付けた複数の行動計画の要求を調停する。この調停の処理としては、所定の選択基準に基づいて複数の行動計画の中から1つの行動計画を選択することが一例として挙げられる。また、調停の処理としては、複数の行動計画に基づいて新たな行動計画を設定することも他の例として挙げられる。なお、調停部204は、アクチュエータシステム300から受信する所定の情報をさらに加えて、複数の行動計画の要求を調停してもよい。さらに、調停部204は、調停結果に基づいて決定した行動計画に対応する車両1の運動よりも、ドライバ状態(たとえば、操作装置400への操作状態)および車両状態に応じて求められる車両1の運動を一時的に優先させるか否かを判定してもよい。
算出部206は、調停部204における行動計画の要求の調停結果およびその調停結果に基づいて決定した車両1の運動に基づいて、運動要求を算出する。この運動要求は、アクチュエータシステム300の少なくともいずれかのアクチュエータシステムを制御するための物理量であり、行動計画の要求の物理量とは異なる物理量を含む。たとえば、行動計画の要求(第1の要求)が前後加速度である場合には、算出部206は、加速度を駆動力や駆動トルクに変換した値を運動要求(第2の要求)として算出する。
分配部208は、算出部206によって算出された運動要求をアクチュエータシステム300の少なくとも一つのアクチュエータシステムに分配(送信)する。分配部208は、たとえば、車両1の加速が要求される場合、パワートレインシステム302に対してのみに運動要求を分配する。あるいは、分配部208は、車両1の減速が要求される場合には、目標となる減速度を実現するためにパワートレインシステム302とブレーキシステム304とに運動要求を適切に分配する。分配部208が、運動要求をアクチュエータシステム300に送信する「送信部」に相当する。
アクチュエータシステム300のパワートレインシステム302からは、パワートレインシステム302の状態について情報が信号ACL2として運動マネージャ200に送信される。パワートレインシステム302の状態についての情報としては、たとえば、アクセルペダルの操作に関する情報や、パワートレインシステム302の実駆動トルクあるいは実駆動力に関する情報や、実シフトレンジ情報(以下に説明する現在シフトレンジについての情報を含む)や、駆動トルクの上下限についての情報や、駆動力の上下限についての情報や、パワートレインシステム302の信頼性についての情報等が含まれる。
アクチュエータシステム300のブレーキシステム304からは、ブレーキシステム304の状態についての情報が信号BRK2として運動マネージャ200に送信される。ブレーキシステム304の状態についての情報としては、たとえば、ブレーキペダルの操作に関する情報や、ドライバが要求する制動トルクに関する情報や、調停後の制動トルクの要求値に関する情報や、調停後の実制動トルクに関する情報や、ブレーキシステム304の信頼性に関する情報等が含まれる。
アクチュエータシステム300のステアリングシステム306からは、ステアリングシステム306の状態についての情報が信号STR2として運動マネージャ200に送信される。ステアリングシステム306の状態についての情報としては、たとえば、ステアリングシステム306の信頼性に関する情報や、ドライバがステアリングホイールを把持しているかについての情報や、ステアリングホイールを操作するトルクに関する情報や、ステアリングホイールの回転角に関する情報等が含まれる。
また、アクチュエータシステム300は、上述したパワートレインシステム302、ブレーキシステム304およびステアリングシステム306に加えてセンサ群308を含む。
センサ群308は、車両1の挙動を検出する複数のセンサを含む。センサ群308は、たとえば、車両1の前後方向の車体加速度を検出する前後Gセンサと、車両1の左右方向の車体加速度を検出する横Gセンサと、各車輪に設けられ、車輪速を検出する車輪速センサと、ヨー方向の回転角(ヨー角)の角速度を検出するヨーレートセンサとを含む。センサ群308は、複数のセンサの検出結果を含む情報を信号VSS2として運動マネージャ200に送信する。すなわち、信号VSS2は、たとえば、前後Gセンサの検出値と、横Gセンサの検出値と、各車輪の車輪速センサの検出値と、ヨーレートセンサの検出値と、各センサの信頼性に関する情報とを含む。
操作装置400は、たとえば、シフトレンジを変更するためのシフトレバーやブレーキペダル等の運転者であるユーザが操作する操作部材を含む。シフトレバーの位置は、たとえば、シフトレバーの位置を検出する検出装置によって検出される。また、ブレーキペダルの位置は、ブレーキペダルの踏込量を検出する検出装置によって検出される。センサ群308は、上述のような各種検出装置をさらに含む。
運動マネージャ200は、アクチュエータシステム300から受信した各種信号を受信すると、所定の情報(以下に説明する現在シフトレンジについての情報を含む)を信号PLN2として運転支援システム100に送信する。
なお、以上説明した、車両1に搭載された機器の構成および運動マネージャ200の構成は一例であって、適宜、追加、置換、変更、省略などが可能である。また、各機器の機能は適宜1つの機器に統合したり複数の機器に分散したりして実行することが可能である。
以上のような構成を有する車両1において、運転支援システム100による運転支援中(たとえば、自動駐車中あるいは追従走行中等)において、ユーザの操作によって車両状態が変化すると(たとえば、シフトレバーの操作によってシフトレンジが変化したり、ブレーキペダルが踏み込まれたりすると)、運転支援システム100において行動計画の設定の前提としている車両状態と、ユーザの操作によって変化した後の車両状態とが異なり、運転支援に沿っていない車両1の運動が要求される場合がある。
以下、車両1の状態として、シフトレンジの状態を一例にして図2を用いて運転支援に沿っていない車両1の運動が要求される場合について説明する。図2は、運転支援に沿っていない車両1の運動が要求される場合について説明するための図である。
図2においては、たとえば、自動駐車中において車両1に前進減速が要求される場合を想定している。図2においては、自動駐車108のアプリケーション、運動マネージャ200、パワートレインシステム302、および操作装置400の動作が示される。図2に示すように、パワートレインシステム302は、パワートレインECU302aと、パワートレインアクチュエータ302bとを含む。自動駐車108のアプリケーションに対応するパワートレインアクチュエータ302bとしては、たとえば、自動変速機と、エンジン等の駆動源とを含む。パワートレインECU302aは、パワートレインアクチュエータ302bを制御するように構成される。
また、図2においては、自動駐車108のアプリケーション、運動マネージャ200、パワートレインECU302a、パワートレインアクチュエータ302bの各々においてシフトレンジがDレンジであると認識しているものとする。
このような場合に、自動駐車108のアプリケーションにおいて、たとえば、前進減速が要求される場合を想定する。このとき、シフトレンジがDレンジであることを前提として要求加速度A(負値)[m/s]が運転支援システム100から運動マネージャ200に対して出力される。
運動マネージャ200は、要求加速度として負値が要求されると、要求加速度Aを要求駆動力B(負値)[N]に換算し、換算した要求駆動力Bをパワートレインシステム302に出力する。
その一方で、運動マネージャ200から要求駆動力Bが入力される前に、ユーザが操作装置400(シフトレバー)に対してRレンジに変更するシフト操作を行なうと、パワートレインアクチュエータ302bにおいては、シフトレンジがDレンジからRレンジに変化し、パワートレインECU302aにおいて認識されるシフトレンジがDレンジからRレンジに変更される。
そのため、このような状況で運動マネージャ200から要求駆動力Bが出力されると、シフトレンジがRレンジである状態で、要求駆動力B(負値)が入力されることにより、後退加速が要求されていることになる。その結果、運転支援に沿っていない車両1の運動(後退加速)が要求される場合がある。
なお、運動マネージャ200は、その後にアクチュエータシステム300から変更後のシフトレンジを受信すると、運転支援システム100の自動駐車108のアプリケーションに受信したシフトレンジを送信する。前提となるシフトレンジがDレンジからRレンジに変更されたことにより、自動駐車108のアプリケーションは、制御中断を設定する。運動マネージャ200は、制御中断の設定を受けて、要求駆動力の符号が反転されるなどの所定の処理を実行することとなる。
上述のような運転支援に沿っていない車両1の運動が要求されることを抑制するため、本実施の形態においては、パワートレインECU302aは、運動マネージャ200が認識する車両の状態についての第1情報を運動マネージャ200から受け付けるものとし、第1情報と、車両1の現在の状態についての第2情報との比較結果を用いてアクチュエータシステム300の制御(すなわち、駆動力出力)の実行の許否を決定するものとする。
このようにすると、運動マネージャ200が認識するシフトレンジと、車両1の現在のシフトレンジとの比較結果に応じたアクチュエータシステム300の制御を行なうことができる。そのため、運転支援に沿っていない車両1の運動が要求されることを抑制することができる。
以下、図3を用いて、本実施の形態において、車両1における動作の一例について説明する。図3は、車両1の動作の一例を説明するための図である。
図3に示すように、運転支援システム100として、たとえば、自動駐車108のアプリケーションから運動マネージャ200に要求加速度(負値)が出力される場合を想定する。
自動駐車108のアプリケーションは、たとえば、自動駐車中においては、要求加速度についての情報と、前提となるシフトレンジ(以下、目標シフトレンジと記載する)についての情報とを生成し、生成した情報を運動マネージャ200に出力する。
運動マネージャ200は、自動駐車108のアプリケーションから受信した要求加速度を要求駆動力に換算するとともに、受信した目標シフトレンジを、運動マネージャが認識しているシフトレンジ(以下、認識シフトレンジ)とともにパワートレインシステム302に送信する。
上述したとおり、パワートレインシステム302は、パワートレインECU302aと、パワートレインアクチュエータ302bとを含む。また、パワートレインECU302aは、記憶部302cと、受付部302dとを含む。
受付部302dは、運動マネージャ200から要求駆動力と認識シフトレンジと目標シフトレンジとを受け付けるとともに、パワートレインアクチュエータ302bから現在シフトレンジを受け付ける。パワートレインECU302aは、受け付けた情報を記憶部302cに記憶させる。記憶部302cは、たとえば、メモリ等の書き換え可能な記憶媒体によって構成される。
パワートレインECU302aは、たとえば、パワートレインアクチュエータ302bに含まれる変速機のシフトレンジを変更するアクチュエータによってシフトレンジが変更されると変更後のシフトレンジをパワートレインアクチュエータ302bから現在シフトレンジを取得し、記憶部302cに記憶される。
パワートレインECU302aは、目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとを比較し、比較結果を用いてパワートレインアクチュエータ302bの制御の実行の許否を決定する。
パワートレインECU302aは、現在シフトレンジと、認識シフトレンジと、目標シフトレンジとを記憶部302cから読出し、これらのシフトレンジが一致するか否かを判定する。パワートレインECU302aは、上述の3つのシフトレンジが一致する場合には、換算された要求駆動力を用いてパワートレインアクチュエータ302bの制御の実行(すなわち、駆動力指令の出力(以下、駆動力出力と記載する場合がある。))を許可する。パワートレインECU302aは、上述の3つのシフトレンジのうちのいずれかが他のシフトレンジと一致しない場合には、パワートレインアクチュエータ302bの制御の実行を禁止する。
以下、図4を用いて、上述の3つのシフトレンジの複数の組み合わせのうちのパワートレインアクチュエータ302bの制御の実行が許可される組み合わせとパワートレインアクチュエータ302bの制御の実行が禁止される組み合わせについて説明する。図4は、各シフトレンジの状態と駆動力出力の許否との関係を示す図である。
図4に示すように、たとえば、目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとがいずれもDレンジである場合には、自動駐車の駆動力出力が許可された状態になる。あるいは、目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとがいずれもRレンジである場合には、自動駐車の駆動力出力が許可された状態になる。
一方、目標シフトレンジがDレンジであっても、認識シフトレンジおよび現在シフトレンジのうちの少なくともいずれかがRレンジである場合には、自動駐車の駆動力出力が禁止された状態になる。あるいは、目標シフトレンジがRレンジであっても、認識シフトレンジおよび現在シフトレンジのうちの少なくともいずれかがDレンジである場合には、自動駐車の駆動力出力が禁止された状態になる。
以下、図5を参照して、パワートレインECU302aで実行される処理の一例について説明する。図5は、パワートレインECU302aで実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、パワートレインECU302aにより、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、パワートレインECU302aは、目標シフトレンジを取得する。パワートレインECU302aは、たとえば、運動マネージャ200から目標シフトレンジを取得してもよいし、あるいは、記憶部302cから目標シフトレンジを読み出すことによって目標シフトレンジを取得してもよい。
S102にて、パワートレインECU302aは、認識シフトレンジを取得する。パワートレインECU302aは、たとえば、運動マネージャ200から認識シフトレンジを取得してもよいし、あるいは、記憶部302cから認識シフトレンジを読み出すことによって認識シフトレンジを取得してもよい。
S104にて、パワートレインECU302aは、現在シフトレンジを取得する。パワートレインECU302aは、たとえば、パワートレインアクチュエータ302bから現在シフトレンジを取得してもよいし、あるいは、記憶部302cから現在シフトレンジを読み出すことによって現在シフトレンジを取得してもよい。
S106にて、パワートレインECU302aは、取得した目標シフトレンジと、取得した認識シフトレンジと、取得した現在シフトレンジとが一致するか否かを判定する。パワートレインECU302aは、目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとがいずれもDレンジである場合、あるいは、いずれもRレンジである場合に、目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとが一致すると判定する。目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとが一致すると判定される場合(S106にてYES)、処理はS108に移される。
S108にて、パワートレインECU302aは、駆動力の出力を許可する。パワートレインECU302aは、たとえば、自動駐車中である場合には、自動駐車における駆動力の出力を許可する。そのため、パワートレインECU302aは、たとえば、運動マネージャ200からの要求駆動力を用いて駆動力指令を生成し、生成した駆動力指令をパワートレインアクチュエータ302bに出力する。なお、目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとが一致しないと判定される場合(S106にてNO)、処理はS11に移される。
S110にて、パワートレインECU302aは、駆動力の出力を禁止する。そのため、パワートレインECU302aは、駆動力を要求しない、あるいは、駆動力としてゼロを要求する。
S112にて、パワートレインECU302aは、現在シフトレンジを運動マネージャ200に出力する。運動マネージャ200は、パワートレインECU302aから受信した現在シフトレンジを自動駐車108のアプリケーションに出力する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく車両1の動作の一例について図6を参照しつつ説明する。図6は、パワートレインECU302aで実行される処理に従った車両1の動作の一例を説明するための図である。
たとえば、運転支援システム100の自動駐車108のアプリケーション、運動マネージャ200、パワートレインECU302a、パワートレインアクチュエータ302bのいずれにおいてもシフトレンジがDレンジであると認識されており、かつ、自動駐車中である場合を想定する。
このような場合に、自動駐車中に運転支援システム100において、たとえば、前進減速が要求される場合、要求加速度A(負値)[m/s]が運転支援システム100から運動マネージャ200に対して出力される。運転支援システム100は、さらに、目標シフトレンジがDレンジであることを示す情報を運動マネージャ200に出力する。
運動マネージャ200は、運転支援システム100から要求加速度Aを受信すると、要求加速度を要求駆動力B(負値)[N]に換算し、換算した要求駆動力Bと、目標シフトレンジと、Dレンジであることを示す認識シフトレンジとをパワートレインECU302aに出力する。
パワートレインECU302aは、目標シフトレンジとしてDレンジを取得し(S100)、認識シフトレンジとしてDレンジを取得し(S102)、現在シフトレンジとしてDレンジを取得する(S104)。そのため、目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとが一致するため(S106にてYES)、駆動力出力が許可される(S108)。そのため、要求駆動力Bに対応した駆動力指令が生成され、生成された駆動力指令がパワートレインアクチュエータ302bに送信される。その結果、自動駐車中における前進減速が行なわれる。その後、パワートレインECU302aは、運動マネージャ200に対して現在シフトレンジがDレンジであることを示す情報を出力する(S112)。
一方、その後の自動運転中に運転支援システム100において、たとえば、前進減速が要求される場合、要求加速度C(負値)[m/s]が運転支援システム100から運動マネージャ200に対して出力される。運転支援システム100は、さらに、目標シフトレンジがDレンジであることを示す情報を運動マネージャ200に出力する。
運動マネージャ200は、運転支援システム100から要求加速度Cを受信すると、要求加速度を要求駆動力D(負値)[N]に換算し、換算した要求駆動力Dと、目標シフトレンジと、Dレンジであることを示す認識シフトレンジとをパワートレインECU302aに出力する。
一方、運動マネージャ200から目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、要求駆動力Dとを受信する前に、ユーザの操作装置400(シフトレバー)に対するシフト操作によってRレンジへの変更が要求される場合には、パワートレインアクチュエータ302bにおいて、シフトレンジがRレンジに変更される。そのため、現在シフトレンジがRレンジに変更されたことを示す情報がパワートレインECU302aに送信され、当該情報が記憶部302cに記憶される。
パワートレインECU302aは、目標シフトレンジとしてDレンジを取得し(S100)、認識シフトレンジとしてDレンジを取得し(S102)、現在シフトレンジとしてRレンジを取得する(S104)。そのため、目標シフトレンジおよび認識シフトレンジと、現在シフトレンジとが一致しないため(S106にてNO)、駆動力出力が禁止される(S110)。そのため、駆動力としてゼロが要求されるなどして、後進加速等の運転支援に沿っていない車両1の挙動が抑制される。
その後、パワートレインECU302aは、運動マネージャ200に対して現在シフトレンジがRレンジであることを示す情報を出力する(S112)。そのため、運動マネージャ200は、現在シフトレンジがRレンジであることを示す情報を自動駐車108のアプリケーションを含む運転支援システム100に出力する。
以上のようにして、本実施の形態に係るアクチュエータシステム300によると、自動駐車108のアプリケーションにおいて行動計画の設定時に前提となるシフトレンジと、運動マネージャ200が認識するシフトレンジと、車両1の現在のシフトレンジとが一致するか否かによって、駆動力出力の許否が決定される。そのため、ユーザによるシフト操作が介入した場合などに運転支援に沿っていない車両1の運動が要求されることを抑制することができる。したがって、運転支援に沿っていない車両の運動が要求されることを抑制するアクチュエータシステム、車両、運動マネージャおよび運転支援システムを提供することができる。
以下、変形例について記載する。
上述の実施の形態では、運転支援システム100のアプリケーションは、運動マネージャ200を経由して目標シフトレンジをアクチュエータシステム300に出力し、アクチュエータシステム300は、運動マネージャ200を経由して現在シフトレンジを運転支援システム100のアプリケーションに出力するものとして説明したが、このような構成に特に限定されるものではない。
図7は、変形例における車両1の動作の一例を説明するための図である。図7に示すように、運転支援システム100のアプリケーションは、たとえば、運動マネージャ200を経由せずに直接的に目標シフトレンジをアクチュエータシステム300に出力し、アクチュエータシステム300は、運動マネージャ200および運転支援システム100のアプリケーションの各々に現在シフトレンジを出力するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態では、目標シフトレンジと、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとのいずれもが一致している場合に駆動力出力を許可するものとして説明したが、たとえば、認識シフトレンジと現在シフトレンジとが一致している場合に駆動力出力を許可するものであってもよい。
たとえば、ACC106のアプリケーションによる追従走行中においては、パワートレインECU302aは、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとのいずれもが一致している場合に駆動力出力を許可してもよい。また、ACC106のアプリケーションによる追従走行中においては、パワートレインECU302aは、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとが一致していない場合に駆動力出力を禁止してもよい。
図8は、変形例における各シフトレンジの状態と駆動力出力の許否との関係を示す図である。図8に示すように、たとえば、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとがいずれもDレンジである場合には、ACCの駆動力出力が許可された状態になる。あるいは、認識シフトレンジと、現在シフトレンジとがいずれもRレンジである場合には、ACCの駆動力出力が許可された状態になる。
一方、認識シフトレンジがDレンジであって、現在シフトレンジがRレンジである場合、ACCの駆動力出力が禁止された状態になる。あるいは、認識シフトレンジがRレンジであって、現在シフトレンジがDレンジである場合、ACCの駆動力出力が禁止された状態になる。
さらに上述の実施の形態では、アクチュエータシステムの状態の一例としてシフトレンジを用いて駆動力出力の許否を決定するものとして説明したが、アクチュエータシステムの状態に特に限定されるものではなく、たとえば、車両の状態を用いて駆動力出力の許否を決定してもよい。車両の状態としては、たとえば、ブレーキペダルの踏込状態を含む。
図9は、変形例における車両の動作の他の一例を説明するための図である。図9に示すように、運転支援システム100として、たとえば、ACC106のアプリケーションから運動マネージャ200に要求加速度が出力される場合を想定する。
ACC106のアプリケーションは、たとえば、追従走行中においては、要求加速度について情報を運動マネージャ200に出力する。
運動マネージャ200は、ACC106のアプリケーションから受信した要求加速度を要求駆動力に換算し、パワートレインシステム302に送信する。
パワートレインECU302aの受付部302dは、運動マネージャ200から要求駆動力を受け付けるとともに、ブレーキペダル400aが踏み込まれた状態(オン状態)であるか、解除された状態(オフ状態)であるかを示す信号を受け付ける。ブレーキペダル400aは、操作装置400に含まれる。さらに、ブレーキペダル400aがオン状態であるか、オフ状態であるかを検出する検出装置は、センサ群308に含まれる。記憶部302cには、受け付けた情報が記憶される。
パワートレインECU302aは、たとえば、運動マネージャ200から要求駆動力を受け付けたときに、ブレーキペダル400aが所定時間(たとえば、数百ミリ秒程度)以上継続してオン状態である場合には、駆動力出力を禁止する。一方、パワートレインECU302aは、たとえば、運動マネージャ200から要求駆動力を受け付けたときに、ブレーキペダル400aがオフ状態である場合には、駆動力出力を許可する。
図10は、ブレーキペダルの状態と駆動力出力の許否との関係を示す図である。図10には、ブレーキペダルがオフ状態である場合には、駆動力出力が許可された状態になり、ブレーキペダルが所定時間以上継続してオン状態になる場合には、駆動力出力が禁止された状態になることが示される。
このようにすると、ACC106のアプリケーションによる追従走行中において、ユーザによって所定時間以上ブレーキペダル400aが踏み込まれた状態であるにもかかわらず、駆動力が出力される状態になることが抑制される。
さらに本実施の形態においては、運動マネージャ200は、受付部202と、調停部204と、算出部206と、分配部208とを含む構成を一例として説明したが、運動マネージャ200は、たとえば、少なくともアプリケーションから行動計画を受け付ける第1運動マネージャと、第1運動マネージャと通信可能であって、アクチュエータシステム300に運動を要求する第2運動マネージャとを含む構成を有していてもよい。なお、この場合、調停部204の機能と、算出部206の機能と、分配部208の機能については、第1運動マネージャと第2運動マネージャとのうちのいずれかに実装されればよい。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、100 運転支援システム、108 自動駐車、200 運動マネージャ
202,302d 受付部、204 調停部、206 算出部、208 分配部、300 アクチュエータシステム、302 パワートレインシステム、302b パワートレインアクチュエータ、302c 記憶部、304 ブレーキシステム、306 ステアリングシステム、308 センサ群、400 操作装置、400a ブレーキペダル。

Claims (11)

  1. 車両に設けられ、前記車両の運転支援に関する行動計画を調停する運動マネージャからの調停結果を用いて生成される運動要求を実現するアクチュエータシステムであって、
    前記運動マネージャから予め定められた情報を受け付ける受付部と、
    前記予め定められた情報を用いて前記運動要求を実現するアクチュエータとを備え、
    前記受付部は、前記運動マネージャが認識する前記車両の状態についての第1情報を受け付け、
    前記アクチュエータの制御の実行の許否は、前記第1情報と、前記車両の現在の状態についての第2情報との比較結果を用いて決定される、アクチュエータシステム。
  2. 前記運動マネージャは、前記行動計画を設定する運転支援システムから前記行動計画を受け付け、
    前記受付部は、前記運転支援システムにおける前記行動計画の設定時に前提となる前記車両の状態についての第3情報を受け付け、
    前記アクチュエータの制御の実行の許否は、前記第1情報と前記第2情報と前記第3情報との比較結果を用いて決定される、請求項1に記載のアクチュエータシステム。
  3. 前記アクチュエータシステムは、前記第2情報を記憶する記憶部をさらに備える、請求項2に記載のアクチュエータシステム。
  4. 前記アクチュエータシステムは、前記受付部と前記記憶部とを含み、前記アクチュエータを制御する制御部をさらに備える、請求項3に記載のアクチュエータシステム。
  5. 前記制御部は、前記受付部によって前記第2情報を受け付け、前記記憶部に受け付けた前記第2情報を記憶させる、請求項4に記載のアクチュエータシステム。
  6. 前記制御部は、前記第1情報と前記第2情報と前記第3情報とのうちの少なくとも2つが一致している場合に、前記運動要求を実現する前記アクチュエータの制御を許可する、請求項4に記載のアクチュエータシステム。
  7. 前記車両の状態は、前記アクチュエータの状態を含む、請求項1~6のいずれかに記載のアクチュエータシステム。
  8. 前記制御部は、前記車両の状態が予め定められた状態である場合に前記運動要求を実現するように前記アクチュエータを制御する、請求項4に記載のアクチュエータシステム。
  9. 車両の運転支援に関する行動計画を設定する運転支援システムと、
    前記運転支援システムによって設定される複数の行動計画を調停する運動マネージャと、
    前記運動マネージャから調停結果を用いて生成される運動要求を実現するアクチュエータシステムとを備え、
    前記アクチュエータシステムは、
    前記運動マネージャから予め定められた情報を受け付ける受付部と、
    前記予め定められた情報を用いて前記運動要求を実現するアクチュエータとを備え、
    前記受付部は、前記運動マネージャが認識する前記車両の状態についての第1情報を受け付け、
    前記アクチュエータの制御の実行の許否は、前記第1情報と、前記車両の現在の状態についての第2情報との比較結果を用いて決定される、車両。
  10. 車両の運転支援に関する行動計画を調停する運動マネージャであって、
    前記行動計画を設定する運転支援システムから複数の行動計画を受け付ける受付部と、
    調停結果を用いて運動要求を生成する生成部と、
    生成された前記運動要求を前記車両に設けられるアクチュエータシステムに送信する送信部とを備え、
    前記送信部は、前記運動マネージャが認識する前記車両の状態についての第1情報を前記アクチュエータシステムに送信し、
    前記アクチュエータシステムにおける制御の実行の許否は、前記第1情報と、前記車両の現在の状態についての第2情報との比較結果を用いて決定される、運動マネージャ。
  11. 車両の運転支援に関する行動計画を設定する設定部と、
    前記設定部によって設定された前記行動計画を前記車両の運動要求を生成する運動マネージャに送信する送信部とを備え、
    前記送信部は、前記行動計画の設定時に前提となる前記車両の状態についての情報を前記車両に設けられるアクチュエータシステムに送信し、
    前記アクチュエータシステムにおける制御の実行の許否は、当該情報と、前記運動マネージャが認識する前記車両の状態についての情報と、前記車両の現在の状態についての情報との比較結果を用いて決定される、運転支援システム。
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