JP2023041080A - 弾性波デバイスチップ、弾性波デバイス、その弾性波デバイスチップまたは弾性波デバイスを備えたモジュールおよび弾性波デバイスチップの製造方法 - Google Patents

弾性波デバイスチップ、弾性波デバイス、その弾性波デバイスチップまたは弾性波デバイスを備えたモジュールおよび弾性波デバイスチップの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルタ特性を改善しつつ、小型化を図る弾性波デバイスチップ及びその製造方法を提供する。【解決手段】弾性波デバイスにおいて、弾性波デバイスチップ5は、圧電基板20と、圧電基板の主面に形成された配線パターン54と、圧電基板の主面に形成され、配線パターンと電気的に接続された複数の共振器S1-R~S4ーR、P1-R~P4~R、S1-T~S5ーT、P1-T~P4ーTと、を有する。圧電基板20には、凹凸パターンが形成されている。凹凸パターンは、第1圧電性部材20aと、第2圧電性部材20bと、を有する。第1圧電性部材は、凹凸パターンの凸部の端面で主面の第1領域を形成している。第2圧電性部材は、第1圧電性部材の特性とは異なる特性を有し、凹凸パターンの凹部を埋め、主面の第1領域とは異なる第2領域を形成している。【選択図】図2

Description

本開示は、弾性波デバイスチップ、弾性波デバイス、その弾性波デバイスチップまたは弾性波デバイスを備えたモジュールおよび弾性波デバイスチップの製造方法に関連する。
特許文献1は、弾性波デバイスを開示する。当該弾性波デバイスによれば、フィルタ特性を改善し得る。
国際公開第2013/128636号
しかしながら、特許文献1に記載の弾性波デバイスにおいては、複数の圧電基板を要する。このため、弾性波デバイスの小型化が困難である。
本開示は、上述の課題を解決するためになされた。本開示の目的は、フィルタ特性を改善しつつ、小型化を図ることができる弾性波デバイスチップ、弾性波デバイス、その弾性波デバイスチップまたは弾性波デバイスを備えたモジュールおよび弾性波デバイスチップの製造方法を提供することである。
本開示に係る弾性波デバイスチップは、
圧電基板と、
前記圧電基板の主面に形成された配線パターンと、
前記圧電基板の前記主面に形成され、前記配線パターンと電気的に接続された複数の共振器と、
を備え、
前記圧電基板は、
凹凸パターンが形成され、前記凹凸パターンの凸部の端面で前記主面の第1領域を形成した第1圧電性部材と、
前記第1圧電性部材の特性とは異なる特性を有し、前記凹凸パターンの凹部を埋め、前記主面の第1領域とは異なる第2領域を形成した第2圧電性部材と、
を備えた弾性波デバイスチップとした。
前記凹凸パターンの前記凹部において前記第1圧電性部材と前記第2圧電性部材との間に配置された中間層、
を備えたことが、本開示の一形態とされる。
前記複数の共振器は、
受信フィルタの機能を有する複数の受信側共振器と、
送信フィルタの機能を有する複数の送信側共振器と、
を含み、
前記複数の送信側共振器の少なくとも1つは、前記第2圧電性部材に形成され、前記送信フィルタの通過帯域の高周波側の周波数特性を得ることが、本開示の一形態とされる。
前記複数の共振器は、
ラダー型フィルタの一部として前記第1圧電性部材に形成された複数の直列共振器と、
前記ラダー型フィルタの他部として前記第2圧電性部材に形成された複数の並列共振器と、
を含んだことが、本開示の一形態とされる。
サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、水晶またはガラスで形成され、前記圧電基板に接合された支持基板、
を備えたことが、本発明の一形態とされる。
前記弾性波デバイスチップと、
前記弾性波デバイスチップと電気的に接続された配線基板と、
を備えた弾性波デバイスが、本発明の一形態とされる。
前記弾性波デバイスチップまたは前記弾性波デバイスを備えたモジュールが、本開示の一形態とされる。
本開示に係る弾性波デバイスチップの製造方法は、
第1ウエハの表面に凹凸パターンを形成する凹凸パターン形成工程と、
前記凹凸パターン形成工程の後、前記第1ウエハの特性とは異なる特性を有した第2圧電性部材を前記第1ウエハの表面の側に成膜する成膜工程と、
前記成膜工程の後、前記第1ウエハにおいて前記凹凸パターンの凸部が露出し、かつ前記凹凸パターンの凹部において前記第2圧電性部材が残存するように、前記第2圧電性部材の側から研磨する研磨工程と、
を含んだ弾性波デバイスの製造方法とした。
前記成膜工程は、パルスレーザーデポジション法で前記第2圧電性部材を成膜する工程であることが、本開示の一形態とされる。
前記凹凸パターン形成工程の後、六方晶系の元素を主成分とした中間層を前記第1ウエハの表面の側に成膜する中間層形成工程、
を含み、
前記成膜工程は、前記中間層形成工程の後、前記第2圧電性部材を前記第1ウエハの表面の側に成膜する工程であることが、本開示の一形態とされる。
前記研磨工程の後、前記第2圧電性部材が成膜されていない領域で前記第1ウエハを切断する切断工程、
を含んだことが、本開示の一形態とされる。
前記凹凸パターン形成工程は、
前記凹凸パターンの前記凹部の底部を洗浄する洗浄工程、
を含み、
前記成膜工程は、前記洗浄工程の後に行われることが、本開示の一形態とされる。
前記研磨工程の後において前記凹凸パターンの凸部の露出部と前記凹凸パターンの凹部における前記第2圧電性部材の残存部とで所望の周波数特性が得られるように、前記第1ウエハの厚みと前記凹凸パターンの凹部の深さとを決定して前記第1ウエハを形成する第1ウエハ形成工程、
を含み、
前記凹凸パターン形成工程は、前記第1ウエハ形成工程で形成された前記第1ウエハの表面に凹凸パターンを形成する工程であることが、本開示の一形態とされる。
本開示によれば、フィルタ特性を改善しつつ、小型化を図ることができる弾性波デバイスチップ、弾性波デバイス、その弾性波デバイスチップまたは弾性波デバイスを備えたモジュールおよび弾性波デバイスチップの製造方法を提供することができる。
実施の形態1における弾性波デバイスチップが実装された弾性波デバイスの縦断面図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの平面図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの弾性波素子の例を示す図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの圧電基板のカット角を説明するための模式図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの圧電基板のカット角と周波数特性との関係を示す図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの第1例と比較例との周波数特性のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの第1例と比較例との周波数特性のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの第1例と比較例との周波数特性のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの第1例と比較例との周波数特性のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの第2例と比較例との周波数特性のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの第2例と比較例との周波数特性のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1における弾性波デバイスチップの第2例と比較例との周波数特性のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態2における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。 実施の形態3における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。 実施の形態4における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。 実施の形態5における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。 実施の形態6における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。 実施の形態7における弾性波デバイスチップが実装された弾性波デバイスを備えたモジュールの縦断面図である。
実施の形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
実施の形態1.
図1は実施の形態1における弾性波デバイスチップが実装された弾性波デバイスの縦断面図である。
図1は、弾性波デバイス1として、デュプレクサの弾性表面波デバイスの例を示す。図1に示されるように、弾性波デバイス1は、配線基板3と複数のバンプ15と弾性波デバイスチップ5と封止部17とを備える。
例えば、配線基板3は、樹脂からなる多層基板である。例えば、配線基板3は、複数の誘電体層からなる低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co-fired Ceramics:LTCC)多層基板である。
複数のバンプ15は、配線基板3と電気的に接続される。例えば、バンプ15は、金バンプである。例えば、バンプ15の高さは、20μmから50μmである。複数のバンプ15は、弾性波デバイスチップ5の主面(図1においては下面)の配線と電気的に接続される。
弾性波デバイスチップ5は、複数のバンプ15を介して配線基板3とボンディングされることで電気的に接続される。例えば、弾性波デバイスチップ5は、圧電基板20と支持基板21と受信フィルタ22と送信フィルタ23とを備える。
例えば、圧電基板20は、2つの第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bと2つの固定部材20cとを備える。
例えば、2つの第1圧電性部材20aは、タンタル酸リチウムで形成される。図1において、第1圧電性部材20aの一方は、圧電基板20の左側部に配置される。第1圧電性部材20aの他方は、圧電基板20の右側部に配置される。第1圧電性部材20aの一方および他方は、圧電基板20の主面の第1領域を形成する。
例えば、第2圧電性部材20bは、タンタル酸リチウムで形成される。図1において、第2圧電性部材20bは、圧電基板20の中央部に配置される。第2圧電性部材20bは、圧電基板20の主面の第2領域を形成する。
例えば、2つの固定部材20cは、エポキシ樹脂で形成される。図1において、固定部材20cの一方は、圧電基板20の主面の側から見た際に左側の第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとの間に配置される。固定部材20cの一方は、左側の第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとを固定する。固定部材20cの他方は、圧電基板20の主面の側から見た際に右側の第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとの間に配置される。固定部材20cの他方は、右側の第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとを固定する。
例えば、支持基板21は、サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、水晶またはガラスで形成される。支持基板21は、圧電基板20の主面とは反対側の面(図1においては上面)に接合される。
受信フィルタ22は、圧電基板20の主面に形成される。図1において、受信フィルタ22は、左側の第1圧電性部材20aの第1領域に形成される。受信フィルタ22は、所望の周波数帯域の電気信号が通過し得るように形成される。例えば、受信フィルタ22は、複数の直列共振器と複数の並列共振器からなるラダー型フィルタである。
送信フィルタ23は、圧電基板20の主面に形成される。図1において、送信フィルタ23は、右側の第1圧電性部材20aの第1領域と第2圧電性部材20bの第2領域とにわたって形成される。送信フィルタ23は、所望の周波数帯域の電気信号が通過し得るように形成される。例えば、送信フィルタ23は、複数の直列共振器と複数の並列共振器からなるラダー型フィルタである。
封止部17は、弾性波デバイスチップ5を覆うように形成される。封止部17は、配線基板3とともに、弾性波デバイスチップ5を封止する。例えば、封止部17は、合成樹脂等の絶縁体で形成される。例えば、封止部17は、金属で形成される。例えば、封止部17は、絶縁層と金属層とで形成される。
封止部17が合成樹脂で形成される場合、当該合成樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミドなどである。好ましくは、封止部17は、低温硬化プロセスを用いてエポキシ樹脂で形成される。
次に、図2を用いて、弾性波デバイスチップ5の構成を説明する。
図2は実施の形態1における弾性波デバイスチップの平面図である。
図2は、バンド2に対応した弾性波デバイスチップ5の例を示す。図2において、第1圧電性部材20aのカット角は、第1角度である。例えば、第1角度は、36度以上であり42度以下である。好ましくは、第1角度は、42度である。
第2圧電性部材20bの特性は、第1圧電性部材20aの特性とは異なる。第2圧電性部材20bのカット角は、第1角度とは異なる第2角度である。例えば、第2角度は、43度以上であり56度以下である。好ましくは、第2角度は、48度である。
弾性波デバイスチップ5は、配線パターン54と複数の弾性波素子52とを備える。配線パターン54と複数の弾性波素子52とは、圧電基板20の主面に形成される。
例えば、配線パターン54は、銀、アルミニウム、銅、チタン、パラジウムなどの適宜の金属もしくは合金で形成される。例えば、配線パターン54は、複数の金属層を積層してなる積層金属膜で形成される。例えば、配線パターン54の厚みは、1500nmから4500nmである。
配線パターン54は、アンテナ用バンプパッドAntと受信用バンプパッドRxと送信用バンプパッドTxと7つのグランドバンプパッドGNDとを含む。
複数の弾性波素子52は、複数の直列共振器S1-R、S2-R、S3-R、S4-Rと複数の並列共振器P1-R、P2-R、P3-R、P4-Rとを含む。複数の直列共振器S1-R、S2-R、S3-R、S4-Rと複数の並列共振器P1-R、P2-R、P3-R、P4-Rとは、配線パターン54と電気的に接続される。アンテナ用バンプパッドAntと受信用バンプパッドRxとの間の配線パターン54の経路上において、複数の直列共振器S1-R、S2-R、S3-R、S4-Rは、この順番でアンテナ用バンプパッドAntにより近くなるように配置される。アンテナ用バンプパッドAntと受信用バンプパッドRxとの間の配線パターン54の経路上において、複数の並列共振器P1-R、P2-R、P3-R、P4-Rは、この順番でアンテナ用バンプパッドAntにより近くなるように配置される。複数の直列共振器S1-R、S2-R、S3-R、S4-Rと複数の並列共振器P1-R、P2-R、P3-R、P4-Rとは、複数の受信側共振器として、受信フィルタ22の機能を有する。
複数の弾性波素子52は、複数の直列共振器S1-T、S2-T、S3-T、S4-T、S5-Tと複数の並列共振器P1-T、P2-T、P3-T、P4-Tとを含む。複数の直列共振器S1-T、S2-T、S3-T、S4-T、S5-Tと複数の並列共振器P1-T、P2-T、P3-T、P4-Tとは、配線パターン54と電気的に接続される。送信用バンプパッドTxとアンテナ用バンプパッドAntとの間の配線パターン54の経路上において、複数の直列共振器S1-T、S2-T、S3-T、S4-T、S5-Tは、この順番で送信用バンプパッドTxにより近くなるように配置される。送信用バンプパッドTxとアンテナ用バンプパッドAntとの間の配線パターン54の経路上において、複数の並列共振器P1-T、P2-T、P3-T、P4-Tは、この順番で送信用バンプパッドTxにより近くなるように配置される。複数の直列共振器S1-T、S2-T、S3-T、S4-T、S5-Tと複数の並列共振器P1-T、P2-T、P3-T、P4-Tとは、複数の送信側共振器として、送信フィルタ23の機能を有する。
複数の送信側共振器の少なくとも1つは、第2圧電性部材20bに形成される。複数の送信側共振器の少なくとも1つは、送信フィルタ23の通過帯域の高周波側の周波数特性を得るように形成される。図2においては、よりアンテナ用バンプパッドAntの側において、複数の直列共振器S3-T、S4-T、S5-Tと複数の並列共振器P3-T、P4-Tとは、第2圧電性部材20bに形成される。
弾性波デバイスチップ5において、アンテナ用バンプパッドAntは、受信フィルタ22の入力部となる。アンテナ用バンプパッドAntは、送信フィルタ23の出力部となる。受信用バンプパッドRxは、受信フィルタ22の出力部となる。送信用バンプパッドTxは、送信フィルタ23の入力部となる。7つのグランドバンプパッドGNDは、受信フィルタ22と送信フィルタ23とのグランド部となる。
電気信号がアンテナ用バンプパッドAntに入力されると、所望の周波数帯域の電気信号のみが複数の直列共振器S1-R、S2-R、S3-R、S4-Rと複数の並列共振器P1-R、P2-R、P3-R、P4-Rとの全てを通過する。その結果、所望の周波数帯の電気信号が受信用バンプパッドRxから出力される。
電気信号が送信用バンプパッドTxに入力されると、所望の周波数帯域の電気信号のみが複数の直列共振器S1-T、S2-T、S3-T、S4-T、S5-Tと複数の並列共振器P1-T、P2-T、P3-T、P4-Tとの全てを通過する。その結果、所望の周波数帯域の電気信号のみがアンテナ用バンプパッドAntから出力される。
次に、図3を用いて、弾性波デバイスチップ5の製造方法を説明する。
図3は実施の形態1における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。
弾性波デバイスチップ5は、第1圧電性部材形成工程と第2圧電性部材形成工程と固定工程と研磨工程とを経て製造される。
第1圧電性部材形成工程においては、図示されない第1ウエハを短冊状に切断することで、複数の第1圧電性部材20aが形成される。第2圧電性部材形成工程においては、図示されない第2ウエハを短冊状に切断することで、複数の第2圧電性部材20bが形成される。
その後、固定工程が行われる。固定工程においては、図3に示されるように、第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとが固定部材20cを介して互い違いに固定されることで、再構築ウエハW1が形成される。
その後、研磨工程が行われる。研磨工程においては、再構築ウエハW1の主面に対して化学機械研磨が行われる。その結果、再構築ウエハW1の主面が平滑な一面となる。
図示されないが、その後、配線パターン54と複数の弾性波素子52とが再構築ウエハW1の主面に形成される。その後、図2と同様の弾性波デバイスチップ5が得られるように、再構築ウエハW1が切断される。
次に、図4を用いて、弾性波素子52の例を説明する。
図4は実施の形態1における弾性波デバイスチップの弾性波素子の例を示す図である。
図4に示されるように、IDT(Interdigital Transducer)52aと一対の反射器52bとは、圧電基板20の主面に形成される。一対の反射器52bの一方は、IDT52aの一側に隣接する。一対の反射器52bの他方は、IDT52aの他側に隣接する。IDT52aと一対の反射器52bとは、弾性表面波を励振し得るように設けられる。
例えば、IDT52aと一対の反射器52bとは、アルミニウムと銅の合金で形成される。例えば、IDT52aと一対の反射器52bとは、チタン、パラジウム、銀などの適宜の金属もしくはこれらの合金で形成される。例えば、IDT52aと一対の反射器52bとは、複数の金属層が積層した積層金属膜で形成される。例えば、IDT52aと一対の反射器52bとの厚みは、150nmから400nmである。
IDT52aは、一対の櫛形電極52cを備える。一対の櫛形電極52cは、互いに対向する。櫛形電極52cは、複数の電極指52dとバスバー52eとを備える。複数の電極指52dは、長手方向を合わせて配置される。バスバー52eは、複数の電極指52dを接続する。
次に、図5を用いて、圧電基板20のカット角を説明する。
図5は実施の形態1における弾性波デバイスチップの圧電基板のカット角を説明するための模式図である。
図5において、IDT52aは、X軸の+方向に弾性表面波を励振する。上面の法線方向は、X軸を中心にY軸からZ軸に角度θだけ回転した方向である。当該圧電基板20は、θ°YカットX伝搬基板と呼ばれる。この際の角度θがカット角である。
次に、図6を用いて、圧電基板20のカット角と周波数特性との関係を説明する。
図6は実施の形態1における弾性波デバイスチップ5の圧電基板のカット角と周波数特性との関係を示す図である。
図6において、横軸は周波数である。縦軸は通過量である。点線Aは、タンタル酸リチウムで形成された42°YカットX伝搬基板の周波数特性を示す。実線Bは、タンタル酸リチウムで形成された48°YカットX伝搬基板の周波数特性を示す。
図6に示されるように、点線Aにおいて、フィルタ特性は、挿入損失が比較的小さい領域において比較的広帯域であるもの、角型は比較的悪い。これに対し、実線Bにおいて、フィルタ特性は、挿入損失が比較的小さい領域において比較的狭帯域であるものの、角型は比較的良い。
次に、図7から図10を用いて、弾性波デバイスチップ5の第1例の周波数特性を説明する。
図7から図10は実施の形態1における弾性波デバイスチップの第1例の周波数特性と比較例とのシミュレーション結果を示す図である。
図7は弾性波デバイスチップ5の受信フィルタ22の周波数特性と送信フィルタ23の周波数特性とを全体的に示す図である。図8は弾性波デバイスチップ5の送信フィルタ23の周波数特性を全体的に示す図である。図9は図7に対して横軸の範囲を狭めたうえで縦軸の範囲を大幅に狭めた図である。図10は図8に対して横軸の範囲を大幅に狭めた図である。
図7から図10において、点線Cは、図2の構成においてタンタル酸リチウムで形成された42°YカットX伝搬基板で圧電基板20の全体を形成した比較例の周波数特性である。実線Dは、図2の構成における周波数特性である。
図7と図9とに示されるように、点線Cと実線Dとにおいて、受信フィルタ22の周波数特性は、ほぼ同じである。
図8と図10とに示されるように、点線Cと実線Dとの高周波側において、減衰量が-1.0dBとなる領域まで、送信フィルタ23の周波数特性は、ほぼ同じである。これに対し、減衰量が-43.0dBとなる領域において、実線Dは、点線Cに対して3MHz程度だけ急峻である。
次に、図11から図13を用いて、弾性波デバイスチップ5の第2例の周波数特性を説明する。
図11から図13は実施の形態1における弾性波デバイスチップの第2例と比較例との周波数特性のシミュレーション結果を示す図である。
図11は弾性波デバイスチップ5の送信フィルタ23の周波数特性を全体的に示す図である。図12は図11に対して横軸を狭めたうえで縦軸の範囲を大幅に狭めた図である。図13は図11に対して横軸の範囲を大幅に狭めた図である。
図11から図13において、点線Eは、図2の構成においてタンタル酸リチウムで形成された42°YカットX伝搬基板で圧電基板20の全体を形成した比較例の周波数特性である。実線Fは、図2の構成において送信フィルタ23の直列共振器の電気機械結合係数k2を変化させて挿入損失の帯域がほぼ同等となるように調整した場合の周波数特性である。
図11と図13とに示されるように、点線Eと実線Fとにおいて、減衰量が-2.5dBから-43.0dBの遷移周波数は、ほぼ同じである。
図11に示されるように、第2例は、第1例よりも高周波側の減衰域においてスプリアスを抑制する。
以上で説明された実施の形態1によれば、圧電基板20は、互いに特性の異なる第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとで形成される。このため、複数の圧電基板20を要することなく、広帯域で急峻なフィルタ特性を得つつ、弾性波デバイスチップ5の小型化を図ることができる。例えば、広帯域で急峻なフィルタ特性が求められるバンド28に対応した弾性波デバイスチップ5の小型化を図ることができる。
また、第1圧電性部材20aは、第1角度のカット角を有する。第2圧電性部材20bは、第2角度のカット角を有する。具体的には、第1角度は、36度以上であり42度以下である。第2角度は、43度以上であり56度以下である。このため、弾性波デバイスチップ5のフィルタ特性をより確実に改善することができる。
また、複数の送信側共振器の少なくとも1つは、第2圧電性部材20bに形成される。当該送信側共振器は、送信フィルタ23の通過帯域の高周波側の周波数特性を得る。このため、高周波側の領域において急峻なフィルタ特性を得ることができる。
なお、ラダー型フィルタの一部として複数の直列共振器を第1圧電性部材20aに形成してもよい。ラダー型フィルタの他部として複数の並列共振器を第2圧電性部材20bに形成してもよい。この場合も、広帯域で急峻なフィルタ特性を得つつ、弾性波デバイスチップ5の小型化を図ることができる。
また、第2圧電性部材20bは、リチウムナイオベートで形成されてもよい。この場合も、広帯域で急峻なフィルタ特性を得つつ、弾性波デバイスチップ5の小型化を図ることができる。
また、固定部材20cは、第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとの間に配置される。このため、第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとを強固に固定することができる。
また、第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bと固定部材20cとは、圧電基板20の主面として平滑な一面を形成する。このため、圧電基板20において配線パターン54と複数の弾性波素子52とを容易に形成することができる。
また、支持基板21は、サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、水晶またはガラスで形成される。支持基板21は、圧電基板20に接合される。このため、弾性波デバイスチップ5の放熱性を向上することができる。
実施の形態2.
図14は実施の形態2における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図14に示されるように、弾性波デバイスチップ5は、接合工程と薄片化工程と第1パターニング工程と第2パターニングと除去工程と化学機械研磨工程を経て製造される。
前工程においては、第1ウエハ30aと第2ウエハ30bとが別個に形成される。第1ウエハ30aと第2ウエハ30bとにおいては、特性が互いに異なる。第1ウエハ30aの特性は、実施の形態1の第1圧電性部材20aの特性と同じである。第2ウエハ30bの特性は、実施の形態1の第2圧電性部材20bの特性と同じである。
例えば、第1ウエハ30aは、タンタル酸リチウムで形成される。例えば、第1ウエハ30aのカット角は、43度である。例えば、第2ウエハ30bは、タンタル酸リチウムで形成される。例えば、第2ウエハ30bのカット角は、46度である。
その後、接合工程が行われる。接合工程においては、第1ウエハ30aの表面と第2ウエハ30bの裏面とが直接接合されることで複合ウエハW2が形成される。その後、薄片化工程が行われる。薄片化工程においては、第2ウエハ30bの表面に対してグラインドと化学機械研磨とが行われる。その結果、第2ウエハ30bが薄片化される。
その後、第1パターニング工程が行われる。第1パターニング工程においては、フォトレジストPRがパターニングされる。その後、第2パターニング工程が行われる。第2パターニング工程においては、第2ウエハ30bの表面の露出部がドライエッチングにより除去されることで第1ウエハ30aの表面の一部が露出する。その結果、第2ウエハ30bの残余部分は、第1ウエハ30aの表面から突出する。この際、第2ウエハ30bの残余部分において、傾斜部Lが形成される。傾斜部Lは、第2ウエハ30bの残余部分の中央の側から離れるにつれて第1ウエハ30aの表面に近づく。
その後、除去工程が行われる。除去工程においては、フォトレジストPRが除去される。その後、化学機械研磨工程が行われる。化学機械研磨工程においては、第1ウエハ30aの表面と第2ウエハ30bの表面とに対して化学機械研磨が行われる。その結果、複合ウエハW2の主面が平滑化される。
図示されないが、その後、配線パターン54と複数の弾性波素子52とが複合ウエハW2の主面に形成される。この際、配線パターン54は、第2ウエハ30bの厚みよりも厚く形成される。その後、実施の形態1の図2と同様の弾性波デバイスチップ5が得られるように、複合ウエハW2が切断される。
図示されないが、実施の形態2の弾性波デバイスチップ5において、第2圧電性部材20bは、第1圧電性部材20a上に形成される。第2圧電性部材20bは、第1領域から突出するように第2領域を形成する。配線パターン54は、第2圧電性部材20bの厚みよりも厚く形成される。圧電基板20の第1領域と第2領域との境界において、第2圧電性部材20bの傾斜部は、第2領域の中央の側から離れるにつれて第1領域に近づく。
以上で説明された実施の形態2によれば、第2圧電性部材20bは、第1圧電性部材20a上に形成される。具体的には、第2圧電性部材20bは、第1領域から突出するように第2領域を形成する。このため、実施の形態1の固定部材20cを要することなく、広帯域で急峻なフィルタ特性を得つつ、弾性波デバイスチップ5の小型化を図ることができる。
また、配線パターン54は、第2圧電性部材20bの厚みよりも厚く形成される。このため、第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとの境界においても配線パターン54を容易に形成することができる。
また、第2圧電性部材20bにおいて、傾斜部は、圧電基板20の第1領域と第2領域との境界において、第2領域の中央の側から離れるにつれて第1領域に近づく。このため、圧電基板20の第1領域と第2領域との境界において、配線パターン54が剥がれることを抑制できる。
また、弾性波デバイスチップ5は、実施の形態1の固定部材20cを要する工程を経ずに製造される。このため、弾性波デバイスチップ5を容易に製造することができる。
また、第2パターニング工程の後、除去工程を経て化学機械研磨工程が行われる。このため、第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとに対して配線パターン54をより容易に形成することができる。
なお、複合ウエハW2から弾性波デバイスチップ5を得る際には、配線パターン54と複数の弾性波素子52とが複合ウエハW2の主面に形成された後、第2ウエハ30bの残余部分が存在しない領域で第1ウエハ30aを切断すればよい。この場合、複合ウエハW2の切断時の負荷を下げることができる。
実施の形態3.
図15は実施の形態3における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。なお、実施の形態1または実施の形態2の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図15に示されるように、接合工程は、中間層形成工程を含む。中間層形成工程においては、第1ウエハ30aと第2ウエハ30bとの間に中間層31が形成される。例えば、中間層31は、シリコンで形成される。例えば、接合工程においては、最初に、中間層31の裏面が第1ウエハ30aの表面に直接接合される。その後、第2ウエハ30bの裏面が中間層31の表面に直接接合される。
第2パターニング工程は、中間層除去工程を含む。中間層除去工程においては、第2ウエハ30bの残余部分が存在しない領域において中間層31がケミカルエッチングにより除去される。この際、中間層31は、アンダーカットされないように除去される。
以上で説明された実施の形態3によれば、接合工程は、中間層形成工程を含む。このため、ドライエッチング時における第1ウエハ30aの損傷を抑制することができる。
また、第2パターニング工程は、中間層除去工程を含む。このため、ドライエッチング時における第1ウエハ30aの損傷を抑制しつつ、第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとで主面を形成する圧電基板20を得ることができる。
実施の形態4.
図16は実施の形態4における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。なお、実施の形態1または実施の形態2の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図16に示されるように、弾性波デバイスチップ5は、凹凸パターン形成工程と接合工程と研磨工程を経て製造される。
凹凸パターン形成工程は、塗布工程と第1パターニング工程と第2パターニング工程と除去工程とを含む。
塗布工程においては、フォトレジストPRが第2ウエハ30bの裏面に塗布される。その後、第1パターニング工程において、フォトレジストPRがパターニングされる。その後、第2パターニング工程において、第2ウエハ30bの裏面の露出部がドライエッチングにより所望の深さまで除去される。その後、除去工程において、フォトレジストPRが除去される。その結果、第2ウエハ30bの裏面において、凹凸パターンが露出する。
その後、接合工程が行われる。接合工程においては、第1ウエハ30aの表面と第2ウエハ30bの裏面の凹凸パターンにおける凸部の端面とが直接接合されることで複合ウエハW3が形成される。
その後、研磨工程が行われる。研磨工程においては、第2ウエハ30bが裏面側から凹凸パターンにおける凸部以外の部分が除去されるまで研磨される。具体的には、第2ウエハ30bに対して、グラインドと化学機械研磨とが行われる。この際、第2ウエハ30bの残余部分において、実施の形態2と同様の傾斜部Lが形成される。
以上で説明された実施の形態4によれば、実施の形態1の固定部材20cを要する工程を経ずに製造される。このため、弾性波デバイスチップ5を容易に製造することができる。
なお、実施の形態1から実施の形態4の弾性波デバイスチップ5において、所望のフィルタ特性が得られるように、第1角度と第2角度とは、適宜設定されればよい。例えば、第1角度を43度から56度とし、第2角度を36度から42度としてもよい。この場合も、複数の圧電基板20を要することなく、広帯域で急峻なフィルタ特性を得つつ、弾性波デバイスチップ5の小型化を図ることができる。
実施の形態5.
図17は実施の形態5における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。なお、実施の形態1または実施の形態2の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図17に示されるように、弾性波デバイスチップ5は、凹凸パターン形成工程と除去工程と成膜工程と研磨工程とを経て製造される。
第1パターニング工程においては、フォトレジストPRが第1ウエハ30aの表面にパターニングされる。その後、第2パターニング工程において、第1ウエハ30aの表面の露出部がドライエッチングにより所望の深さまで除去される。その結果、凹凸パターンが第1ウエハ30aの表面に形成される。その後、洗浄工程において、凹凸パターンの凹部の底部が洗浄される。
その後、除去工程が行われる。除去工程においては、フォトレジストPRが除去される。
その後、成膜工程が行われる。成膜工程においては、第2圧電性部材20bがパルスレーザーデポジション法で第1ウエハ30aの表面の側に成膜される。第2圧電性部材20bの圧電特性は、第1ウエハ30aの圧電特性と異なる。その結果、複合ウエハW4が形成される。
その後、研磨工程が行われる。研磨工程においては、複合ウエハW4に対して、第2圧電性部材20bの側から化学機械研磨が行われる。その結果、第1ウエハ30aにおいて、凹凸パターンの凸部が露出する。この際、凹凸パターンの凹部において、第2圧電性部材20bが残存する。
図示されないが、その後、配線パターン54と複数の弾性波素子52とが複合ウエハW4の主面に形成される。この際、弾性波素子52として、バルク圧電素子が形成される。その後、弾性波デバイスチップ5が得られるように、複合ウエハW4が切断される。この際、第2圧電性部材20bが成膜されていない領域において、第1ウエハ30aが切断される。
図示されないが、実施の形態5の弾性波デバイスチップ5において、第1圧電性部材20aは、凹凸パターンの凸部の端面で圧電基板20の主面の第1領域を形成する。第2圧電性部材20bは、第1圧電性部材20aの凹凸パターンの凹部を埋めることで、圧電基板20の主面の第2領域を形成する。
以上で説明された実施の形態5によれば、第1圧電性部材20aは、凹凸パターンの凸部の端面で圧電基板20の主面の第1領域を形成する。第2圧電性部材20bは、第1圧電性部材20aの凹凸パターンの凹部を埋めることで、圧電基板20の主面の第2領域を形成する。このため、実施の形態1の固定部材20cを要することなく、広帯域で急峻なフィルタ特性を得つつ、弾性波デバイスチップ5の小型化を図ることができる。
なお、第1ウエハ30aの厚みと凹凸パターンの凹部の深さとは、研磨工程の後において凹凸パターンの凸部の露出部と凹凸パターンの凹部における第2圧電性部材20bの残存部とで所望の周波数特性が得られるように設定すればよい。この際の設定で第1ウエハ30aを形成すればよい。当該第1ウエハ30aに対して、設定値を狙って、凹凸パターンを形成すれば、複合ウエハW4において所望の周波数特性をより確実に得ることができる。
また、第2圧電性部材20bの圧電特性が第1ウエハ30aの圧電特性と異なれば、第1ウエハ30aと第2圧電性部材20bとを同類の材料で形成してもよい。例えば、タンタル酸リチウムとリチウムナイオベートと水晶と窒化アルミニウムのうちのいずれかで第1ウエハ30aと第2圧電性部材20bとを形成すればよい。
また、第2パターニング工程において、第1ウエハ30aの表面の露出部をブラストにより所望の深さまで除去してもよい。この場合、エッチングにより生成された物質が凹凸パターンの凹部の開口付近に再付着することを考慮することなく、凹凸パターンを形成することができる。
実施の形態6.
図18は実施の形態6における弾性波デバイスチップの製造方法を説明するための模式図である。なお、実施の形態5の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図18に示されるように、弾性波デバイスチップ5は、凹凸パターン形成工程と中間層形成工程と除去工程と成膜工程と研磨工程を経て製造される。
凹凸パターン形成工程は、実施の形態5の凹凸パターン形成工程と同じである。
その後、中間層形成工程が行われる。中間層形成工程においては、中間層40が第1ウエハ30aの表面の側に成膜される。この際、中間層40は、六方晶系の元素を主成分として成膜される。例えば、中間層40は、チタン、コバルト等を主成分として成膜される。その後、除去工程が行われる。除去工程においては、フォトレジストPRがリフトオフにより除去される。
その後、成膜工程が行われる。成膜工程は、実施の形態5の成膜工程と同じである。その後、研磨工程が行われる。研磨工程は、実施の形態5の研磨工程と同じである。
図示されないが、その後、実施の形態5と同じように、配線パターン54と複数の弾性波素子52とが形成される。その後、実施の形態5と同じように、複合ウエハW4が切断される。
図示されないが、実施の形態6の弾性波デバイスチップ5において、中間層40は、第1圧電性部材20aの凹凸パターンの凹部において第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとの間に配置される。
以上で説明された実施の形態6によれば、中間層40は、凹凸パターンの凹部において第1圧電性部材20aと第2圧電性部材20bとの間に配置される。中間層40は、六方晶系の元素を主成分とする。このため、第2圧電性部材20bが第1ウエハ30aに形成される際に、第2圧電性部材20bにおいて良好な配向性を得ることができる。
実施の形態7.
図19は実施の形態7における弾性波デバイスチップが実装された弾性波デバイスを備えたモジュールの縦断面図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図19において、モジュール100は、配線基板130と集積回路部品ICと弾性波デバイス1とインダクタ111と封止部117とを備える。
配線基板130は、実施の形態1の配線基板3と同等である。
集積回路部品ICは、配線基板130に実装される。集積回路部品ICは、スイッチング回路とローノイズアンプとを含む。
弾性波デバイス1は、配線基板130の主面に実装される。
インダクタ111は、配線基板130の主面に実装される。インダクタ111は、インピーダンスマッチングのために実装される。例えば、インダクタ111は、Integrated Passive Device(IPD)である。
封止部117は、弾性波デバイス1を含む複数の電子部品を封止する。
以上で説明された実施の形態7によれば、モジュール100は、弾性波デバイス1を備える。このため、モジュール100の小型化を図ることができる。
少なくとも一つの実施形態のいくつかの側面が説明されたが、様々な改変、修正および改善が当業者にとって容易に想起されることを理解されたい。かかる改変、修正および改善は、本開示の一部となることが意図され、かつ、本開示の範囲内にあることが意図される。
理解するべきことだが、ここで述べられた方法および装置の実施形態は、上記説明に記載され又は添付図面に例示された構成要素の構造および配列の詳細への適用に限られない。方法および装置は、他の実施形態で実装し、様々な態様で実施又は実行することができる。
特定の実装例は、例示のみを目的としてここに与えられ、限定されることを意図しない。
本開示で使用される表現および用語は、説明目的であって、限定としてみなすべきではない。ここでの「含む」、「備える」、「有する」、「包含する」およびこれらの変形の使用は、以降に列挙される項目およびその均等物並びに付加項目の包括を意味する。
「又は(若しくは)」の言及は、「又は(若しくは)」を使用して記載される任意の用語が、当該記載の用語の一つの、一つを超える、およびすべてのものを示すように解釈され得る。
前後左右、頂底上下、横縦、表裏への言及は、いずれも、記載の便宜を意図する。当該言及は、本開示の構成要素がいずれか一つの位置的又は空間的配向に限られるものではない。したがって、上記説明および図面は、例示にすぎない。
1 弾性波デバイス、 3 配線基板、 5 弾性波デバイスチップ、 15 バンプ、 17 封止部、 20 圧電基板、 20a 第1圧電性部材、 20b 第2圧電性部材、 20c 固定部材、 21 支持基板、 22 受信フィルタ、 23 送信フィルタ、 30a 第1ウエハ、 30b 第2ウエハ、 31 中間層、 40 中間層、 52 弾性波素子、 52a IDT、 52b 反射器、 52c 櫛形電極、 52d 電極指、 54 配線パターン、 100 モジュール、 111 インダクタ、 117 封止部、 130 配線基板

Claims (13)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板の主面に形成された配線パターンと、
    前記圧電基板の前記主面に形成され、前記配線パターンと電気的に接続された複数の共振器と、
    を備え、
    前記圧電基板は、
    凹凸パターンが形成され、前記凹凸パターンの凸部の端面で前記主面の第1領域を形成した第1圧電性部材と、
    前記第1圧電性部材の特性とは異なる特性を有し、前記凹凸パターンの凹部を埋め、前記主面の第1領域とは異なる第2領域を形成した第2圧電性部材と、
    を備えた弾性波デバイスチップ。
  2. 前記凹凸パターンの前記凹部において前記第1圧電性部材と前記第2圧電性部材との間に配置された中間層、
    を備えた請求項1に記載の弾性波デバイスチップ。
  3. 前記複数の共振器は、
    受信フィルタの機能を有する複数の受信側共振器と、
    送信フィルタの機能を有する複数の送信側共振器と、
    を含み、
    前記複数の送信側共振器の少なくとも1つは、前記第2圧電性部材に形成され、前記送信フィルタの通過帯域の高周波側の周波数特性を得る請求項1または請求項2に記載の弾性波デバイスチップ。
  4. 前記複数の共振器は、
    ラダー型フィルタの一部として前記第1圧電性部材に形成された複数の直列共振器と、
    前記ラダー型フィルタの他部として前記第2圧電性部材に形成された複数の並列共振器と、
    を含んだ請求項1または請求項2に記載の弾性波デバイスチップ。
  5. サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、水晶またはガラスで形成され、前記圧電基板に接合された支持基板、
    を備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の弾性波デバイスチップ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された弾性波デバイスチップと、
    前記弾性波デバイスチップと電気的に接続された配線基板と、
    を備えた弾性波デバイス。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の弾性波デバイスチップまたは請求項6に記載の弾性波デバイスを備えたモジュール。
  8. 第1ウエハの表面に凹凸パターンを形成する凹凸パターン形成工程と、
    前記凹凸パターン形成工程の後、前記第1ウエハの特性とは異なる特性を有した第2圧電性部材を前記第1ウエハの表面の側に成膜する成膜工程と、
    前記成膜工程の後、前記第1ウエハにおいて前記凹凸パターンの凸部が露出し、かつ前記凹凸パターンの凹部において前記第2圧電性部材が残存するように、前記第2圧電性部材の側から研磨する研磨工程と、
    を含んだ弾性波デバイスの製造方法。
  9. 前記成膜工程は、パルスレーザーデポジション法で前記第2圧電性部材を成膜する工程である請求項8に記載の弾性波デバイスの製造方法。
  10. 前記凹凸パターン形成工程の後、六方晶系の元素を主成分とした中間層を前記第1ウエハの表面の側に成膜する中間層形成工程、
    を含み、
    前記成膜工程は、前記中間層形成工程の後、前記第2圧電性部材を前記第1ウエハの表面の側に成膜する工程である請求項8または請求項9に記載の弾性波デバイスの製造方法。
  11. 前記研磨工程の後、前記第2圧電性部材が成膜されていない領域で前記第1ウエハを切断する切断工程、
    を含んだ請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の弾性波デバイスの製造方法。
  12. 前記凹凸パターン形成工程は、
    前記凹凸パターンの前記凹部の底部を洗浄する洗浄工程、
    を含み、
    前記成膜工程は、前記洗浄工程の後に行われる請求項8から請求項11のいずれか一項に記載の弾性波デバイスの製造方法。
  13. 前記研磨工程の後において前記凹凸パターンの凸部の露出部と前記凹凸パターンの凹部における前記第2圧電性部材の残存部とで所望の周波数特性が得られるように、前記第1ウエハの厚みと前記凹凸パターンの凹部の深さとを決定して前記第1ウエハを形成する第1ウエハ形成工程、
    を含み、
    前記凹凸パターン形成工程は、前記第1ウエハ形成工程で形成された前記第1ウエハの表面に凹凸パターンを形成する工程である請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の弾性波デバイスの製造方法。

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