JP4610244B2 - 弾性表面波装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、弾性表面波装置の製造方法に関する。より詳しくは、同一の圧電基板上に低周波側フィルタおよび高周波側フィルタの両方を配置した、分波器として使用する弾性表面波装置の製造方法であり、特に低周波側フィルタと高周波側フィルタとの間のアイソレーション特性を改善した弾性表面波装置の製造方法に関するものである。
近年、通信機端末の多機能化に伴い、実装部品はより小型・軽量化することが求められている。その中で送信側周波数帯(例えば低周波側周波数帯)の信号と受信側周波数帯(例えば高周波側周波数帯)の信号とを分離する分波器には、従来、誘電体を用いたものが使用されてきた。しかし、誘電体分波器は現状の通信規格の周波数帯では原理的に小型化できず、また、通過帯域近傍の減衰特性を急峻にできないため、送信側周波数帯と受信側周波数帯とが接近している通信規格では満足のいく特性が得られなかった。
そこで近年、弾性表面波素子を用いたフィルタを分波器に利用する試みがなされている。従来から弾性表面波フィルタは段間のフィルタとして使用されていたが、分波器として使用するには耐電力性が低かった。しかし、近年この耐電力性の問題は励振電極の電極構造や電極材料を工夫することで解決することができるようになってきたため、誘電体分波器より小型で通過帯域近傍の減衰特性の良い弾性表面波分波器(以下ではSAW−DPXと記す。)が現れ始めている。
特開1995−122961公報 国際公開第99/54995号パンフレット 松田聡、斉藤康之、川内治、宮本晶規,「弾性波観測によるSAW共振子特性の改善」,第33回EMシンポジウム予稿集,2004年5月20日,p.77−82
段間で使用される従来のSAWフィルタでは、異なる周波数帯のフィルタを同一の圧電基板に形成することにより、フィルタ全体が実装ボード上に占める割合を小さくしてきた(以下ではこのようなSAWフィルタをDual−SAWフィルタと記す。)。同様にSAW−DPXにおいても、送信側周波数帯のフィルタ(以下ではTxフィルタと記す。)と受信側周波数帯のフィルタ(以下ではRxフィルタと記す。)とを同一の圧電基板上に形成することにより小型化を図ることができる。
しかし、実際に同一の圧電基板上にTxフィルタとRxフィルタとを形成すると、両フィルタ間でのアイソレーション特性が通信機端末における要求仕様を満足できないことが問題となっていた。このアイソレーション特性とは、一方のフィルタから他方のフィルタに漏れる信号の特性のことであり、このような信号の漏れはできるだけ小さく抑える必要がある。特に分波器においては、送信側で増幅された電力の大きい送信信号がTxフィルタからRxフィルタに漏れて受信側に漏れると、もともと電力の小さい受信信号を受信することができなくなってしまう。このため、分波器に要求されるアイソレーション特性の仕様では信号の漏れを極めて小さく抑えることが要求されており、段間で使用されるDual−SAWフィルタに要求される仕様に比べて非常に厳しくなっている。
このフィルタ間でのアイソレーション特性の劣化の原因の一つは、弾性表面波の漏れであると考えられる。特にSAW−DPXでは、Txフィルタを形成する励振電極で励振された弾性表面波をその励振電極中に充分に閉じ込めることができず、Txフィルタの励振電極から漏れた弾性表面波が圧電基板の表面を伝搬し、これがRxフィルタを形成する励振電極によって受信されてしまうことにより、TxフィルタからRxフィルタへと信号が漏れてしまい、アイソレーション特性が劣化すると考えられる。その概念を図3にSAW−DPXの弾性表面波素子の一例を示す上面図に示す。
図3において、1は弾性表面波素子であり、圧電基板2の一方主面にTxフィルタ12領域およびRxフィルタ13領域が設けられ、各領域にはそれぞれ複数の励振電極3および励振電極3間を接続する接続電極4からなる弾性表面波フィルタが形成されている。5はTxフィルタ12の入力パッド部、6はアンテナへ接続されるTxフィルタ12の出力パッド部、7はアンテナへ接続されるRxフィルタ13の入力パッド部、8はRxフィルタ13の出力パッド部である。また、9は接地電極であり、10はTxフィルタ12とRxフィルタ13とを個別に取り囲むように形成された環状導体である。
この弾性表面波素子1においては、Txフィルタ12とRxフィルタ13とを個別に環状導体10で取り囲むことによって電気的に分離しているが、Txフィルタ12の励振電極3とRxフィルタ13の励振電極3とが、それぞれの弾性表面波の伝搬経路の方向とが重なるように配置されているため、Txフィルタ12の励振電極3からRxフィルタ13の励振電極3に図3中に矢印で示すように弾性表面波の漏れ14が生じてしまい、これによってアイソレーション特性が劣化してしまうという問題点があった。
このような問題点に対して、同一の圧電基板2に形成していたTxフィルタ12とRxフィルタ13とを別個の圧電基板に形成して分断することにより、弾性表面波の漏れ14の伝搬を遮断してアイソレーション特性を改善する試みがなされている(例えば、非特許文献1を参照。)。しかし、このような試みでは確かにアイソレーション特性は改善するが、もともと一体に形成していたTxフィルタ12とRxフィルタ13とを別個の圧電基板に分断して形成するので、Txフィルタ12とRxフィルタ13とを実装用基体に実装した場合に分波器として機能する領域の占める面積は、Txフィルタ12とRxフィルタ13とを同一の圧電基板2に一体に形成した場合に比べて大きくなってしまうため、小型化の要求に応えることができないという問題点がある。
そこで、従来は図3に示すように配置していたTxフィルタ12およびRxフィルタ13の励振電極3を、弾性表面波の伝搬経路が重ならないように、例えば図4に示す弾性表面波素子の上面図におけるように配置すると、Txフィルタ12とRxフィルタ13とを別個の圧電基板に分断することなく同一の圧電基板2上に形成して小型化を図りつつ、アイソレーション特性が改善された小型のSAW−DPXとすることができるはずである。図4において図3と同様の箇所には同じ符号を付してあり、図4に示す弾性表面波素子では、Txフィルタ12およびRxフィルタ13のそれぞれの励振電極3を弾性表面波の伝搬経路が平行となるように配置しており、Txフィルタ12の励振電極3から弾性表面波が漏れても、それをRxフィルタ13の励振電極3で受けることがないので、アイソレーション特性は劣化しないというものである。
しかし、本発明者らが詳細な実験を行なったところ、図4に示すような励振電極の配置としてもアイソレーション特性は改善されなかった。これはアイソレーション特性の劣化の原因が弾性表面波の漏れだけではないことを意味している。
そこで、本発明者らが詳細に検討を重ねた結果、アイソレーション特性の劣化に関して従来は知られていなかった原因を見出し、その解決手段として本発明を案出するに至った。
本発明は、以上のように従来のDual−SAWフィルタでは問題では無かったが同一の圧電基板にTxフィルタとRxフィルタとを一体に形成したSAW−DPXでは問題となっていたアイソレーション特性を改善するべく案出されたものであり、その目的は、TxフィルタとRxフィルタとを別個の圧電基板に分断することなしに、小型で優れたアイソレーション特性を有する弾性表面波装置およびその製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、TxフィルタとRxフィルタとを一体に集積したデュプレクサ以外の分波器にも適用することができる、小型で優れたアイソレーション特性を有する弾性表面波装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、詳細な実験とシミュレーションとによって、アイソレーション特性の劣化が圧電基板の一方主面に形成されたTxフィルタの入力電極とRxフィルタの出力電極とが、通常は圧電基板の他方主面(以下では裏面とも記す。)の全面にわたって形成されている裏面導体層を介して容量的に結合していることが原因であることを突き止めた。このシミュレーション結果およびシミュレーションに使用した回路の概念図を図6に示す。
図6において、(a)は寄生容量が無い場合の回路図およびアイソレーション特性の例を示す線図であり、(b)は寄生容量がある場合の回路図およびアイソレーション特性の例を示す線図である。図6(b)で示した寄生容量はTxフィルタの入力パッド部とRxフィルタの出力パッド部との間に存在する寄生容量であり、50fF程度の非常に微小な寄生容量である。図6に示す結果から、このような非常に微小な寄生容量が存在するだけで、アイソレーション特性が劣化していることが分かる。すなわち、図6(a)および(b)の比較から分かるように、869MHzから894MHzでの信号強度が、このような寄生容量がある場合には(b)に示すように−30〜−40dBであったものが、寄生容量がない場合には(a)に示すように−50dB以下となっており、寄生容量がないことによってアイソレーション特性が大きく改善していることがわかる。
このような50fF程度の寄生容量は、例えば圧電基板に厚み250μmのタンタル酸リチウム単結晶基板を用いた場合であれば、比誘電率を42.7として計算すると、圧電基板の表面と裏面とに一辺が約180μmの方形の電極が対向してある場合に形成される容量に相当する。通常、弾性表面波フィルタの入出力パッド部の面積はこの程度のものとなるため、シミュレーションで寄生容量として挿入した値は妥当に現実を反映した値であると言える。なお、アイソレーション特性に最も影響を与えるのは、ここで説明したTxフィルタの入力パッド部とRxフィルタの出力パッド部との間の寄生容量であるが、各フィルタの励振電極を接続する接続電極と各フィルタの入出力パッド部との間および一方のフィルタの励振電極を接続する接続電極と他方のフィルタの励振電極を接続する接続電極との間に発生する寄生容量も、同様にアイソレーション特性を劣化させる。
弾性表面波素子は圧電基板上に作製される櫛歯状の励振電極を用いた素子である。通常、圧電体は急激な温度変化により焦電性を示すため、圧電基板を用いて素子を作製する際に急激な温度変化のある工程を通すと、圧電基板の焦電性のためスパークが発生して素子を破壊(焦電破壊)してしまうこととなる。そこで、なるべく圧電基板に電荷が蓄積しないようにするために、圧電基板の裏面の全面にわたって導体層を成膜することが一般的となっている。しかし、本発明者らは、この裏面導体層は素子作製工程中は焦電破壊防止に有効であるが、弾性表面波素子のアイソレーション特性には有害であるということを見出した。
ところで、この裏面導体層を実装用基体の接地電極と導通させることにより各フィルタの入出力パッド部間の容量的な結合はある程度小さくすることができるが、この対策ではアイソレーション特性の改善は充分ではない。また、圧電基板の裏面(裏面導体層の形成面)と実装用基体の主面とを対向させて弾性表面波素子を実装する場合には実装用基体の主面に接地電極を設ければよいが、この場合は改めて圧電基板の表面側に振動空間を確保して励振電極を外部から守るために、リッドやカバーを取着することによって圧電基板の表面を保護する必要がある。しかし、この場合にはリッドやカバーを取着する面積が別途必要なため、弾性表面波装置の小型化には不利である。また、圧電基板の表面(励振電極の形成面)と実装用基体の主面とを対向させてその間に振動空間を確保して実装(フリップチップ実装)する場合は、小型化には有利であるが、圧電基板の裏面の裏面導体層が接地電位のとれる実装用基体の主面と空間的に離れてしまうので、裏面導体層から実装用基体の主面上の接地電極まで接地を取るには余分な工程を必要とするため製造コストが高くなってしまうという問題点がある。
そこで、本発明では以下のような製造方法により弾性表面波装置を作製するものである。
本発明の弾性表面波装置の第1の製造方法は、圧電基板の一方主面に第1の導体層を形成する第1導体層形成工程と、前記一方主面の前記第1の導体層をパターニングしてそれぞれ励振電極と入力パッド部と出力パッド部とを具備する低周波側フィルタ領域および高周波側フィルタ領域を有する多数の弾性表面波素子領域を形成する素子領域形成工程と、前記一方主面に前記低周波側フィルタ領域及び前記高周波側フィルタ領域を取り囲んで環状導体を形成する環状導体形成工程と、前記圧電基板の他方主面に第2の導体層を形成する第2導体層形成工程と、前記励振電極を保護膜により被覆する被覆工程と、次に、前記圧電基板を前記弾性表面波素子領域毎に分離して多数個の弾性表面波素子を得る分離工程と、前記環状導体に対応する基体側環状導体を実装用基体上に形成する基体側環状導体形成工程と、次に、前記弾性表面波素子を前記実装用基体上に前記一方主面を対面させて実装し、前記環状導体と前記基体側環状導体とを半田を介して接合する実装工程とを具備するとともに、前記第1導体層形成工程、前記素子領域形成工程、前記第2導体層形成工程及び前記被覆工程と、前記分離工程との間に、または、前記実装工程の後に、前記他方主面に形成した前記第2の導体層を全て除去する除去工程を具備し、前記実装工程が、前記環状導体のパターンと前記基体側環状導体のパターンとが対応するように前記弾性表面波素子を前記実装用基体上に配置して超音波を印加する仮固定工程と、該仮固定工程の後、前記半田を加熱溶融することにより前記環状導体と前記基体側環状導体とを接続する接続工程と、を備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の弾性表面波装置の第2の製造方法は、圧電基板の一方主面に第1の導体層を形成する第1導体層形成工程と、前記一方主面の前記第1の導体層をパターニングしてそれぞれ励振電極と入力パッド部と出力パッド部とを具備する低周波側フィルタ領域および高周波側フィルタ領域を有する多数の弾性表面波素子領域を形成する素子領域形成工程と、前記一方主面に前記低周波側フィルタ領域及び前記高周波側フィルタ領域を取り囲んで環状導体を形成する環状導体形成工程と、前記圧電基板の他方主面に第2の導体層を形成する第2導体層形成工程と、前記励振電極を保護膜により被覆する被覆工程と、前記環状導体に対応する基体側環状導体を実装用基体上に形成する基体側環状導体形成工程と、次に、前記圧電基板の前記弾性表面波素子領域を前記実装用基体上に前記一方主面を対面させて実装し、前記環状導体と前記基体側環状導体とを半田を介して接合する実装工程と、次に、前記圧電基板および前記実装用基体を前記弾性表面波素子領域毎に分離する分離工程とを具備するとともに、前記第1導体層形成工程、前記素子領域形成工程、前記第2導体層形成工程及び前記被覆工程と、前記実装工程との間に、または、前記分離工程の後に、前記他方主面に形成した前記第2の導体層を全て除去する除去工程を具備し、前記実装工程が、前記環状導体のパターンと前記基体側環状導体のパターンとが対応するように前記圧電基板を前記実装用基体上に配置して超音波を印加する仮固定工程と、該仮固定工程の後、前記半田を加熱溶融することにより前記環状導体と前記基体側環状導体とを接続する接続工程と、を備えていることを特徴とするものである。
本発明の弾性表面波装置の第1の製造方法によれば、実装工程が、環状導体のパターンと基体側環状導体のパターンとが対応するように弾性表面波素子を実装用基体上に配置して超音波を印加する仮固定工程と、この仮固定工程の後、半田を加熱溶融することにより環状導体と基体側環状導体とを接続する接続工程と、を備えている。そのため、弾性表面波素子のフィルタ領域を良好に気密封止することができる。
本発明の弾性表面波装置の第2の製造方法によれば、第1の製造方法と同様に、実装工程が、環状導体のパターンと基体側環状導体のパターンとが対応するように圧電基板を実装用基体上に配置して超音波を印加する仮固定工程と、この仮固定工程の後、半田を加熱溶融することにより環状導体と基体側環状導体とを接続する接続工程と、を備えている。そのため、弾性表面波素子のフィルタ領域を良好に気密封止することができる。
以上のような本発明の弾性表面波装置の製造方法によれば、完成した弾性表面波装置の弾性表面波素子の他方主面には導体層が無いものとなっているので、従来問題だったアイソレーション特性を改善して、同一の圧電基板上に低周波側フィルタ(例えばTxフィルタ)および高周波側フィルタ(例えばRxフィルタ)を一体に形成することができる。従って、TxフィルタとRxフィルタを別個の圧電基板に作製したものよりも小型のSAW−DPXを作製することができる。また、圧電基板の一方主面(励振電極の形成面)を実装用基体の主面に対向させた実装(フリップチップ実装)を行なっても、Txフィルタの入力電極とRxフィルタの出力電極とが他方主面の導体層を介して容量結合することがないので、小型のSAW−DPXでありながらアイソレーション特性を劣化させない弾性表面波装置を得ることができ、しかも、作製工程での弾性表面波素子の焦電破壊は防止することができる。また、近年の部品に対する小型化・低背化の要求から、弾性表面波装置に対しても圧電基板の厚みを薄くすることが求められているが、圧電基板が薄くなるほど圧電基板の一方主面の電極と他方主面の導体層との間の容量は大きくなり、従って寄生容量を介した容量結合によって起こるアイソレーション特性の劣化はさらに深刻化することとなるが、これに対しても、他方主面の導体層を全て除去することにより、薄型でかつ良好なアイソレーション特性を有する弾性表面波装置を得ることができる。
以下、本発明の弾性表面波装置の製造方法の実施の形態の例について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する図面において同様の箇所には同じ符号を付すものとする。また、各電極の大きさや電極間の距離等、あるいは電極指の本数や間隔等については、説明のために模式的に図示したものであるので、これらに限定されるものではない。
<実施の形態の例1>
図1(a)〜(j)に本発明の弾性表面波装置の製造方法の実施の形態の一例を工程毎の断面図で示す。まず、図1(a)に示すように、(1)圧電基板の一方主面に導体層を形成し、図1(b)に示すように、(2)圧電基板の一方主面の導体層をパターニングしてそれぞれ励振電極と入力パッド部と出力パッド部とを具備する低周波側フィルタ領域および高周波側フィルタ領域を有する多数の弾性表面波素子領域を形成し、図1(c)に示すように、(3)圧電基板の他方主面に導体層を形成する。ここまでの工程は、以上の順番以外に(1),(3),(2)または(3),(1),(2)の順番で行なっても構わない。
ここで、圧電基板としてはタンタル酸リチウム単結晶やニオブ酸リチウム単結晶等を用いることができる。
また、一方主面上の導体層にはアルミニウム,アルミニウム合金,銅,銅合金,金,金合金,タンタル,タンタル合金、またはこれらの材料から成る層の積層膜やこれらの材料とチタン,クロム等の材料から成る層との積層膜を用いることができる。導体層の成膜方法としてはスパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いることができる。
この導体層をパターニングする方法としては、導体層の成膜後にフォトリソグラフィを行ない、次いでRIE(Reactive Ion Etching)やウェットエッチングを行なう方法がある。または、導体層の成膜前に圧電基板の一方主面にレジストを形成しフォトリソグラフィを行なって所望のパターンを開口した後、導体層を成膜し、その後レジストを不要部分に成膜された導体層ごと除去するリフトオフプロセスを行なってもよい。
また、圧電基板の他方主面の導体層の材料としてはアルミニウム等を用いることができる。その成膜方法としてはスパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いることができる。
次に、図1(d)に示すように、励振電極を保護するための保護膜を成膜する。保護膜の材料としてはシリコン,シリカ等を用いることができる。成膜方法としては、スパッタリング法,CVD(Chemical Vapor Deposition)法,電子ビーム蒸着法等を用いることができる。この保護膜成膜工程においては、良い膜質や密着性を得るために50〜300℃程度の温度が必要である場合があるが、そのような場合において他方主面の導体層は焦電破壊の防止に有効に機能する。
次に、図1(e)に示すように、(4)入力パッド部および出力パッド部の上に新たな導体層を積層して、入力パッドおよび出力パッドを形成する。この新たな導体層は弾性表面波素子と実装用基体とを高い信頼性で電気的および/または構造的に接続するためのものであり、例えば接続に半田を用いる場合であれば、半田の濡れ性を確保し拡散を防止する機能を持ち、また接続に金バンプを用いる場合であれば、パッドの硬度を、金を超音波等を用いて接着できるように調整する機能を持つ。このような新たな導体層の材料・構造としては、クロム/ニッケル/金あるいはクロム/銀/金の積層膜や、金やアルミニウムの厚膜を用いることができる。成膜方法としてはスパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いることができる。なお、この新たな導体層成膜工程においても良い膜質や密着性を得るために50〜300℃程度の温度が必要である場合があるが、そのような場合においても他方主面の導体層は焦電破壊の防止に有効に機能する。
ここまでの工程で作製した圧電基板の一方主面の励振電極や入力パッド部および出力パッド部等のパターンは図3に示したものと同様である。ただし、図3では保護膜は図示していない。
次に、ここまで1枚の圧電基板に多数個の弾性表面波素子領域を形成したいわゆる多数個取りの方法で作製を行なってきた場合は、図1(g)に示すように、(5)圧電基板を弾性表面波素子領域毎に分離して多数個の弾性表面波素子を得る。分離する方法としては、例えばダイシングブレードを用いたダイシング法やレーザ加工によるレーザカッティング法等を用いることができる。
次に、図1(h)に示すように、(6)弾性表面波素子を実装用基体上に一方主面を対面させて実装する。ここで、図1(f)に示すように、(1)〜(3)の工程の後(5)の多数個の弾性表面波素子を得る工程の前に、または(6)の実装する工程の後に、圧電基板の他方主面(裏面)の導体層を全て除去する。この導体層を除去する方法としては、(5)の工程の前においては圧電基板の一方主面をレジスト等で保護した後、他方主面の導体層をウェットエッチング,RIE(Reactive Ion Etching),サンドブラスト,CMP(Chemical Mechanical Polishing),グラインディング等の方法を用いることができる。このとき、主として化学的な作用により導体層をエッチングして除去する方法を用いると、圧電基板に大きなダメージを与えずに他方主面の導体層を全て確実に除去することができる。また、主として物理的な作用により導体層を研削して除去する方法を用いると、導体層を除去すると同時に圧電基板の他方主面を元々の状態よりも粗くすることができ、これにより、一方のフィルタ領域から圧電基板の内部を伝搬し、圧電基板の他方主面で反射され、他方のフィルタ領域に形成されている励振電極に結合してアイソレーション特性を劣化させていたバルク波を、圧電基板の他方主面で散乱させることができ、さらにアイソレーション特性を改善することができる。このバルク波の伝搬によるアイソレーション特性の劣化は寄生容量による劣化に比べると小さいが、アイソレーション特性に求められる厳しい要求を完全に満たすためにはこのバルク波による劣化も抑制することが好ましい。
その後に、圧電基板の一方主面上のレジストおよび他方主面上のレジストを除去する。
これらの工程においては複数の弾性表面波素子が形成された圧電基板に対してそれぞれの処理を行なえるため、複数の弾性表面波素子を一括して処理することができ、効率的である。また、(6)の工程の後においては既に圧電基板の一方主面が実装用基体に対向して配置されているため、一方主面を保護する工程を省略することができる。特に環状導体を用いて封止している場合は、弾性表面波素子は実装用基体に強固に固定されており、また、外気からも遮断されているため、前述のようにウェットエッチング,RIE(Reactive Ion Etching),サンドブラスト等の方法を用いて他方主面の導体層を効率良く除去することができる。また、他方主面の導体層は、リューターやサンドペーパーを用いて研削・研磨して除去してもよい。
そして、この第1の例では、図1(i)に示すように、(7)実装用基体上に実装された弾性表面波素子を封止樹脂を用いて樹脂モールドし、次いで図1(j)に示すように、(8)実装用基体を弾性表面波素子およびモールド樹脂とともにダイシング等により分断して、本発明の弾性表面波装置を得る。
なお、この例では圧電基板の一方主面の励振電極や入力パッド部,出力パッド部のパターンとして図3に示したものを用いたが、これは一例を示すのみであり、この他にも図4に示したものや、他の構造のものを用いても構わない。
また、この例では製造工程中に保護膜成膜工程や入出力パッド形成工程も行なう例を示したが、これらの工程は特に行なわなくても構わない。また、別途、一方主面上の導体層等の膜厚測定や電気特性検査やアニール等の別の工程を設けてもよい。いずれにせよ、他方主面の導体層は、(1)(2)(3)の工程と(5)の工程との間、または(6)の工程の後に、除去すればよい。
<実施の形態の例2>
実施の形態の例1では、(5)の工程で多数個の弾性表面波素子を形成した圧電基板を弾性表面波素子領域毎に分離して多数個の弾性表面波素子を得る工程を経た後、(6)の工程で実装用基体に実装したが、本例では図2(a)〜(j)に図1(a)〜(j)と同様の工程毎の断面図で示すように、図2(f)に示す工程で、弾性表面波素子領域毎に分離する前に実装用基体上に多数個の弾性表面波素子領域が形成された圧電基板の一方主面を対面させて実装し(この工程を(7)とする。)、その後、図2(h)に示すように、実装用基体と一体となった圧電基板をいわゆるハーフダイシングにより弾性表面波素子領域毎に分割し、次いで図2(i)に示すように、実装用基体上に実装された弾性表面波素子を封止樹脂を用いて樹脂モールドし、次に、実装用基体をモールド樹脂とともに弾性表面波素子毎に分離し(この工程を(8)とする。)てもよい。この例2の場合は、(1)〜(3)の工程と(7)の工程との間に、または図2(g)に示すように(7)の工程の後に、圧電基板の他方主面に形成した導体層を全て除去する。この除去方法は前述と同様である。
<実施の形態の例3>
他方主面の導体層を除去すると焦電破壊が起こり易くなってしまう。そこで、本例では図5に示したように、全ての励振電極3が高周波的には非導通状態であり、直流的には導通状態となるように、共振器を形成する励振電極3と環状導体10とを抵抗体15を介して接続する。このようにすることにより、圧電基板の一方主面から実装用基体の接地導体に電荷を逃がすことができるため、焦電破壊を防止することができる。なお、この抵抗体15は、フィルタが使用される周波数帯においては十分に高抵抗で、ほとんど絶縁体に見える抵抗値のものを選択する。抵抗体15の材料としてはシリコンや酸化チタン等の半導体を用いるのが好適である。これらの材料は、シリコンであれば微量にホウ素等の元素を添加したり、組成比を調整したりすることにより、抵抗値を適正な値に制御することができる。抵抗体15のパターンの作製工程は、(2)の工程の励振電極のパターニング後に、または(4)の工程の入力パッド部および出力パッド部の上に新たな導体層を積層する前に行なうのが好適である。なお、抵抗体15を形成する代わりに、保護膜自体を半導体膜としても構わない。抵抗体15の成膜方法としてはスパッタリング法,電子ビーム蒸着法,CVD法等を用いることができる。
<実施の形態の例4>
本発明の弾性表面波装置は、図6(a)に示す回路図におけるように、通信装置のフロントエンドのSAW−DPXに適用することができる。また、図8に回路図で示すように、受信信号を中間周波数に変換する際にミキサーへのローカル信号がアンテナ側へ漏れることを防ぐ目的で挿入される段間のRxフィルタと、ローカル信号の周波数帯を通過させる特性を持ったフィルタとを集積化した分波器にも適用することができる。なお、図8は通信装置のフロントエンド部の構成を示す回路図であり、図8においては圧電基板の他方主面の導体層を除去しない場合に生じる寄生容量を併せて示している。
<第1の実施例>
まず、38.7°YカットX伝搬タンタル酸リチウム単結晶基板から成る圧電基板(基板厚みは250μm)の一方主面にスパッタリング法により基板側からTi/Al−1質量%Cu/Ti/Al−1質量%Cuからなる4層の導体層を成膜した。膜厚はそれぞれ6nm/209nm/6nm/209nmである。次に、この導体層をフォトリソグラフィとRIEとによりパターニングしてそれぞれ励振電極と入力パッド部と出力パッド部とを具備する送信側フィルタ領域および受信側フィルタ領域を有する多数の弾性表面波素子領域を形成した。このときのエッチングガスにはBClおよびClの混合ガスを用いた。励振電極3を形成する櫛歯状電極の線幅および隣り合う櫛歯状電極間の距離はどちらも約1μmである。
次に、スパッタリング法により圧電基板の他方主面に純Alから成る導体層を形成した。この導体層の厚みは200nmである。
次に、入力パッド部および出力パッド部の上に新たなCr/Ni/Auから成る導体層を積層して入力パッドおよび出力パッドを形成した。この新たな導体層の厚みはそれぞれ6nm/1000nm/100nmである。
次に、圧電基板の一方主面をフォトレジストで保護し、その後、硝酸と燐酸と酢酸との混酸によるウェットエッチングによって圧電基板の他方主面の導体層を全て除去した。
次に、フォトレジストを除去した後、圧電基板を弾性表面波素子領域毎にダイシングによって分離して多数個の弾性表面波素子を得た。
次に、弾性表面波素子をLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)基板からなる実装用基体上に一方主面を対面させて実装した。ここで、LTCC基板は圧電基板の一方主面に形成した環状導体に対応する基体側環状導体および弾性表面波素子の入出力パッドと接続されるパッド電極を有しており、予めこれら基体側環状導体およびパッド電極には半田を印刷しておいた。これに弾性表面波素子を実装するにおいては、これら半田パターンに一致するように弾性表面波素子を配置して超音波を印加することにより仮固定し、その後、加熱することにより半田を溶融することによって環状導体と基体側環状導体とを、および入出力パッドとパッド電極とを接続した。これにより、弾性表面波素子の励振電極および入出力パッドは、LTCC基板の基体側環状導体とこれに接続された環状導体とによって完全に気密封止される。なお、弾性表面波素子の実装工程は窒素雰囲気下で行なった。
次に、樹脂モールドを行ない、弾性表面波素子の他方主面(裏面)をモールド樹脂で保護し、最後に実装用基体を各弾性表面波素子間でダイシングすることにより、本発明の弾性表面波装置を得た。
このようにして作製した本発明の弾性表面波装置について、図7にそのアイソレーション特性を線図で示す。このアイソレーション特性は、Txフィルタの入力端子にRF信号を印加し、Rxフィルタの出力端子からの信号を測定することによって求めた(なお、通常は分波器として使用されるときにTxフィルタとRxフィルタとの間に挿入されるマッチングネットワークは組み込まない状態で測定した。)。図7に示す結果から分かるように、この例の本発明の弾性表面波装置は、非常に良好なアイソレーション特性を有している。
<第2の実施例>
最初に、38.7°YカットX伝搬タンタル酸リチウム単結晶基板から成る圧電基板(基板厚みは250μm)の一方主面にスパッタリング法により基板側からTi/Al−1質量%Cu/Ti/Al−1質量%Cuからなる4層の導体層を成膜した。膜厚はそれぞれ6nm/209nm/6nm/209nmである。
次に、スパッタリング法により圧電基板の他方主面に純Alから成る導体層を形成した。この導体層の厚みは200nmである。
次に、圧電基板の一方主面上の導体層をフォトリソグラフィとRIEとによりパターニングして、それぞれ励振電極と入力パッド部と出力パッド部とを具備する送信側フィルタ領域および受信側フィルタ領域を有する多数の弾性表面波素子領域を形成した。このRIEにおけるエッチングガスにはBClおよびClを用いた。励振電極である櫛歯状電極の線幅および隣り合う櫛歯状電極間の距離はどちらも約1μmである。
次に、プラズマCVD法により圧電基板の一方主面上にシリカから成る保護膜を成膜した。この成膜温度は300℃、膜厚は20nmである。
次に、この保護膜の一部をフォトリソグラフィとRIEとによって除去し、その部分にスパッタリング法によりホウ素を微量に添加したシリコンから成る抵抗体を成膜し、励振電極をこの抵抗体を介して環状導体と接続した。
次に、入力パッド部および出力パッド部の上に新たなCr/Ni/Auから成る導体層を積層して入力パッドおよび出力パッドを形成した。この新たな導体層の厚みはそれぞれ6nm/1000nm/100nmである。
次に、圧電基板の一方主面をフォトレジストで保護し、その後、硝酸と燐酸と酢酸との混酸によるウェットエッチングによって弾性表面波素子領域に対応する圧電基板の他方主面の導体層を全て除去した。
次に、フォトレジストを除去した後、圧電基板を弾性表面波素子領域毎にダイシングすることによって分離して、多数個の弾性表面波素子を得た。この後の実装工程は第1の実施例と同様である。
この第2の実施例では、第1の実施例では実装工程中にスパークによる破壊が起こることがあったが、抵抗体によって励振電極を直流的に接地電位に接続することにより、スパークによる破壊は起こらなかった。
<第3の実施例>
第1の実施例および第2の実施例では他方主面の導体層を除去する工程でウェットエッチングを用いたが、本例ではサンドペーパーによる機械的研磨を用いた。弾性表面波素子の作製工程は第1および第2の実施例における工程と同様であるが、他方主面の導体層の除去は、弾性表面波素子を実装用基体であるLTCC基板に実装した後に行なった。
このようにして作製した弾性表面波装置について、使用した各サンドペーパーの粗さに対するアイソレーション特性の変化を図9(a)〜(c)に線図で示す。なお、このアイソレーション特性の測定は、マッチングネットワークを挿入した図6(a)に示す回路の状態で行なった。
図9に示す結果から分かるように、サンドペーパーの粗さを粗くするほどアイソレーション特性はより改善されており、#220のものを使用した場合では非常に顕著にアイソレーション特性が改善していることが分かる。また、サンドペーパーの粗さを粗くするほど圧電基板の他方主面の表面粗さが粗くなることから、アイソレーション特性の波形に見られるバルク波に起因する細かいリップルが小さくなっていることが分かる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、以上の例では低周波側フィルタをTxフィルタとし、高周波側フィルタをRxフィルタとして説明したが、低周波側フィルタをRxフィルタとし、高周波側フィルタをTxフィルタとしても構わない。また、2組以上の分波器を同一の圧電基板上に設けてもよいし、さらに、分波器のアイソレーション特性には影響しない他のフィルタを同じ圧電基板上に設けてもよい。その場合には、複数の弾性表面波素子を別々に作製した場合に比べて全体の占める面積を小型にすることができる。
また、図3等ではラダー型フィルタを用いた場合を示したが、本発明はフィルタの構造を限定するものではなく、DMS型やIIDT型のフィルタを用いてもよい。また、入出力端子の配置も図3等に示したものに限定されるものではなく、アンテナに接続される端子が圧電基板の対角上に位置していても構わない。この場合、共振器の励振電極から漏洩した弾性表面波による各フィルタ間でのアイソレーション特性の劣化を小さくすることができるものとなる。
(a)〜(j)は、それぞれ本発明の弾性表面波装置の第1の製造方法の実施の形態の一例を示す工程毎の断面図である。 (a)〜(j)は、それぞれ本発明の弾性表面波装置の第2の製造方法の実施の形態の一例を示す工程毎の断面図である。 アイソレーション特性の劣化の原因の概念を示す、SAW−DPXの弾性表面波素子の一例を示す上面図である。 SAW−DPXの弾性表面波素子の他の例を示す上面図である。 本発明の弾性表面波装置の一例を表す弾性表面波素子の上面図である。 (a)は寄生容量が無い場合の回路図およびアイソレーション特性の例を示す線図であり、(b)は寄生容量がある場合の回路図およびアイソレーション特性の例を示す線図である。 本発明の弾性表面波装置の製造方法による第1の実施例で作製した本発明の弾性表面波装置のアイソレーション特性を示す線図である。 本発明の弾性表面波装置を段間のRxフィルタとローカル信号の周波数帯を通過させる特性を持ったフィルタとを集積化した分波器に適用した一例を示す回路図である。 本発明の弾性表面波装置の製造方法による第3の実施例で作製した弾性表面波装置のアイソレーション特性を示す線図である。
符号の説明
1:弾性表面波素子
2:圧電基板
3:励振電極
4:接続電極
5:Txフィルタ(送信側フィルタ)の入力パッド部
6:Txフィルタ(送信側フィルタ)の出力パッド部
7:Rxフィルタ(受信側フィルタ)の入力パッド部
8:Rxフィルタ(受信側フィルタ)の出力パッド部
9:接地電極
10:環状導体
11:接地電極パッド
12:Txフィルタ(送信側フィルタ)
13:Rxフィルタ(受信側フィルタ)
14:弾性表面波の漏れ
15:抵抗体

Claims (3)

  1. 圧電基板の一方主面に第1の導体層を形成する第1導体層形成工程と、
    前記一方主面の前記第1の導体層をパターニングしてそれぞれ励振電極と入力パッド部と出力パッド部とを具備する低周波側フィルタ領域および高周波側フィルタ領域を有する多数の弾性表面波素子領域を形成する素子領域形成工程と、
    前記一方主面に前記低周波側フィルタ領域及び前記高周波側フィルタ領域を取り囲んで環状導体を形成する環状導体形成工程と、
    前記圧電基板の他方主面に第2の導体層を形成する第2導体層形成工程と、
    前記励振電極を保護膜により被覆する被覆工程と、
    次に、前記圧電基板を前記弾性表面波素子領域毎に分離して多数個の弾性表面波素子を得る分離工程と、
    前記環状導体に対応する基体側環状導体を実装用基体上に形成する基体側環状導体形成工程と、
    次に、前記弾性表面波素子を前記実装用基体上に前記一方主面を対面させて実装し、前記環状導体と前記基体側環状導体とを半田を介して接合する実装工程とを具備するとともに、
    前記第1導体層形成工程、前記素子領域形成工程、前記第2導体層形成工程及び前記被覆工程と、前記分離工程との間に、または、前記実装工程の後に、前記他方主面に形成した前記第2の導体層を全て除去する除去工程を具備し、
    前記実装工程が、前記環状導体のパターンと前記基体側環状導体のパターンとが対応するように前記弾性表面波素子を前記実装用基体上に配置して超音波を印加する仮固定工程と、該仮固定工程の後、前記半田を加熱溶融することにより前記環状導体と前記基体側環状導体とを接続する接続工程と、を備えていることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法。
  2. 圧電基板の一方主面に第1の導体層を形成する第1導体層形成工程と、
    前記一方主面の前記第1の導体層をパターニングしてそれぞれ励振電極と入力パッド部と出力パッド部とを具備する低周波側フィルタ領域および高周波側フィルタ領域を有する多数の弾性表面波素子領域を形成する素子領域形成工程と、
    前記一方主面に前記低周波側フィルタ領域及び前記高周波側フィルタ領域を取り囲んで環状導体を形成する環状導体形成工程と、
    前記圧電基板の他方主面に第2の導体層を形成する第2導体層形成工程と、
    前記励振電極を保護膜により被覆する被覆工程と、
    前記環状導体に対応する基体側環状導体を実装用基体上に形成する基体側環状導体形成工程と、
    次に、前記圧電基板の前記弾性表面波素子領域を前記実装用基体上に前記一方主面を対面させて実装し、前記環状導体と前記基体側環状導体とを半田を介して接合する実装工程と、
    次に、前記圧電基板および前記実装用基体を前記弾性表面波素子領域毎に分離する分離工程とを具備するとともに、
    前記第1導体層形成工程、前記素子領域形成工程、前記第2導体層形成工程及び前記被覆工程と、前記実装工程との間に、または、前記分離工程の後に、前記他方主面に形成した前記第2の導体層を全て除去する除去工程を具備し、
    前記実装工程が、前記環状導体のパターンと前記基体側環状導体のパターンとが対応するように前記圧電基板を前記実装用基体上に配置して超音波を印加する仮固定工程と、該仮固定工程の後、前記半田を加熱溶融することにより前記環状導体と前記基体側環状導体とを接続する接続工程と、を備えていることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法。
  3. 前記励振電極を抵抗体を介して前記環状導体に電気的に接続し、該環状導体を接地電位とする工程を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の弾性表面波装置の製造方法。
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