JP2023034195A - フリップフロップ回路、及び非同期受け回路 - Google Patents

フリップフロップ回路、及び非同期受け回路 Download PDF

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Abstract

【課題】メタステーブル状態をクロック周期の半分の時間で解消することが可能なフリップフロップ回路、及び非同期受け回路を提供する。【解決手段】実施の形態に係るフリップフロップ回路は、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第1反転論理素子と、第1反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第2反転論理素子を有する第1ラッチと、第1ラッチに接続され、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第3反転論理素子と、第3反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第4反転論理素子を有する第2ラッチとを備える。【選択図】図9B

Description

本発明の実施形態は、フリップフロップ回路、及び非同期受け回路に関する。
非同期信号受け回路には、メタステーブル対策として同期化フリップフロップ(F/F:Flip Flop)回路が使用されている。メタステーブルの時間が長くなると多段のF/F回路を使用する必要があるため、メタステーブル時間の短いF/Fが望まれる。
MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のチャネル長L、ゲート幅Wが大きくなるとチャネルのドーパント(不純物イオン)バラツキが平均化されるため、MOSFETのバラツキは1/√(LW)に比例することが知られている。
米国特許第8514000号明細書
Kiyoshi Takeuchi, Akio Nishida and Toshiro Hiramoto, " Random Fluctuations in Scaled MOS Devices", Conference Paper October 2009, Simulation of Semiconductor Processes and Devices, 2009. SISPAD '09. pp.79-85.
本発明の一実施形態では、メタステーブル状態をクロック周期の半分の時間で解消することが可能なフリップフロップ回路、及び非同期受け回路を提供する。
実施の形態に係るフリップフロップ回路は、第1ラッチと、第2ラッチとを備える。第1ラッチは、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第1反転論理素子と、第1反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第2反転論理素子を有する。第2ラッチは、第1ラッチに接続され、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第3反転論理素子と、第3反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第4反転論理素子を有する。
第1クロック系統システムと第2クロック系統システムとの間に非同期受け回路を配置した構成図である。 インバータINV1及びインバータINV2を有するラッチ回路の構成図である。 CMOSインバータにより構成したラッチ回路の構成図である。 CMOSインバータにより構成したラッチ回路の安定性(動作マージン)と負荷特性の説明図である。 インバータの回路表示である。 図4Aのインバータの論理閾値の説明図である。 比較例に係るフリップフロップ回路の構成例である。 比較例に係るフリップフロップ回路のマスターラッチの負荷特性である。 比較例に係るフリップフロップ回路のスレーブラッチの負荷特性である。 比較例に係るフリップフロップ回路の動作タイミング波形図である。 第1の実施形態に係る半導体回路の構成を示した図。 第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路のシンボル表示である。 第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路の構成例である。 クロック発生回路の構成例である。 第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路のマスターラッチの負荷特性である。 第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路のスレーブラッチの負荷特性である。 第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路の動作タイミング波形図である。 トランスファーゲート回路TR1,TR4とTR2,TR3のオンオフ動作タイミングとデータ保持特性の関係の説明図である。 クロックCPがハイレベルHの時の動作説明図である。 クロックCPがローレベルLの時の動作説明図である。 第1の実施の形態に係る非メタステーブルF/F回路とアクティブローラッチ回路を組み合わせた第2の実施の形態に係る非同期受け回路の構成図。 図14に適用したアクティブローラッチ回路の構成図。 アクティブローラッチ回路の動作タイミング波形図である。 トランスファーゲート回路TR5、TR6のオンオフ動作タイミングとデータ保持特性の関係の説明図。 第3の実施の形態に係るフリップフロップ回路のマスターラッチの負荷特性である。 第3の実施の形態に係るフリップフロップ回路のスレーブラッチの負荷特性である。 第3の実施の形態に係るフリップフロップ回路の動作タイミング波形図である。 実施の形態に係るフリップフロップ回路において、トランジスタのバラツキによりインバータ特性もばらつく様子を説明するマスターラッチの負荷特性である。
次に、図面を参照して、実施の形態について説明する。以下に説明する明細書又は図面の記載において、同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。図面は模式的なものである。また、以下に示す実施の形態は、技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものである。実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(非同期受け回路)
図1は、第1クロック系統システム2と第2クロック系統システム4との間に非同期受け回路10Aを配置した構成図である。非同期受け回路10Aは、同期化F/F回路6と、同期化F/F回路6に直列に接続された同期化F/F回路8とを備えている。第1クロック系統システム2は、第1クロック信号CLK1に同期して動作し、第2クロック系統システム4は、第2クロック信号CLK2に同期して動作する。同期化F/F回路6、同期化F/F回路8は、第2クロック信号CLK2に同期して動作する。
第1クロック信号CLK1と第2クロック信号CLK2の周波数が異なる場合、同期化F/F回路を複数段配置し、第2クロック信号CLK2に同期化する。第2クロック信号CLK2の周期に比べてメタステーブル時間が長い場合、3段以上の同期化F/F回路が必要な場合もある。例えば、メタステーブル時間を第2クロック信号CLK2の周期で規格化して同期化F/F回路の必要な段数を決定する。
非同期受け回路とは、異なる周波数の第1クロック信号CLK1と第2クロック信号CLK2を受信するように構成された回路において、第2クロック信号CLK2に対して非同期信号である第1クロック信号CLK1に同期した信号を受ける回路である。非同期受け回路には、セットアップ及び又はホールド違反した状態でデータが入力される。
メタステーブルとは、値が確定しない電位状態を示す。すなわち、ハイレベルHとローレベルLとの間の電位状態を示す。メタステーブル時間とは、F/F回路のスイッチング動作において、ハイレベルH又はローレベルLが確定するまでの時間である。メタステーブル時間は、一般的にはF/F回路を構成するインバータの駆動力(増幅率)が小さいと長くなり、駆動力(増幅率)が大きいと短くなる。
(ラッチ回路の安定性)
図2Aは、インバータINV1と、インバータINV1に逆並列に接続されたインバータINV2を有するラッチ回路の構成図である。また、図2Bは、CMOSインバータにより構成したラッチ回路の構成図である。図2Bに示すように、インバータINV1は、PMOSFETQp1とNMOSFETQn1を有するCMOSインバータで構成され、インバータINV2は、PMOSFETQp2とNMOSFETQn2を有するCMOSインバータで構成されている。インバータINV1の入力電圧VAは、インバータINV2の出力電圧に等しく、インバータINV1の出力電圧VBは、インバータINV2の入力電圧に等しい。電源電圧はVCCで表されている。
図3は、図2Bのラッチ回路の安定性(動作マージン)と負荷特性の説明図である。図3において、インバータINV1の入出力特性は実線で表され、インバータINV2の入出力特性は破線で表されている。
図3に示すように、フリップフロップ回路は(VA、VB)=(H、L)若しくは(L、H)で安定するが、他の電圧状態でも安定する場合がある。この安定点は非常に不安定なため、メタステーブルポイントMSP(準安定点)と呼ばれる。準安定電圧とはフリップフロップ回路がメタステーブルポイントMSPを取るときの電圧である。メタステーブルポイントMSPは、2つのインバータ特性のクロスポイントで決定される。図3のラッチ回路においては、メタステーブルポイントMSPは、VA=VCC/2、VB=VCC/2近傍にある。PMOSFETQp1とNMOSFETQn1、PMOSFETQp2とNMOSFETQn2が両方共にON状態にある。図3において、ステーブルポイントSP1は、VA=0、VB=VCCにあり、ステーブルポイントSP2は、VA=VCC、VB=0にあり、共に安定点と呼ばれる。また、図3において、正方形で表される範囲は、静的ノイズマージン(SNM:Static Noise Margin)である。SNMは2つのインバータ特性に内接する最大の正方形で決定される。電圧VA及び電圧VBはゼロと電源電圧VCCの範囲である。
(論理閾値)
図4Aは、入力電圧Vin、出力電圧Voutを有するインバータの回路表示である。図4Bは、図4Aのインバータの入出力伝達特性である。ここで、インバータは電源電圧をVCCとするCMOSで構成されている。
NMOSの駆動力=PMOSの駆動力の場合、インバータの論理閾値Vth(inv)=VCC/2となる。図4Bに示すように、インバータの論理閾値Vth(inv)=LVthで表される。
NMOSの駆動力>PMOSの駆動力の場合、インバータの論理閾値Vth(inv)<VCC/2となる(論理閾値=低)。図4Bに示すように、インバータの論理閾値Vth(inv)=LVthLで表される。論理閾値の低いインバータとは、論理閾値がVCC/2以下のインバータとして定義される。
NMOSの駆動力<PMOSの駆動力の場合、インバータの論理閾値Vth(inv)>VCC/2となる(論理閾値=高)。図4Bに示すように、インバータの論理閾値Vth(inv)=LVthHで表される。論理閾値の高いインバータとは、論理閾値がVCC/2を超えるインバータとして定義される。
MOSトランジスタのゲート・ソース間電圧をVgs、閾値電圧をVthとすると、ドレイン・ソース間電流Idsは、Ids=β(Vgs―Vth)2/2で表される。したがって、MOSトランジスタの駆動力は、Vthが低いほど大きくなる。また、β=(W/L)・μCoxで表される。βを大きくするには、チャネル幅Wを大きくし、チャネル長Lを小さくし、移動度μを大きくし、ゲート酸化膜厚を薄くし、単位面積当たりのゲート容量Coxを大きくするとよい。
論理閾値=低とするには、NMOSの閾値電圧を低く設定し、NMOSのチャネル幅を大きく、NMOSのチャネル長を小さく、電子の移動度μnを大きく、NMOSのゲート酸化膜厚を薄くすると良い。一方、PMOSの閾値電圧を高く設定し、PMOSのチャネル幅を小さく、PMOSのチャネル長を大きく、正孔の移動度μpを小さく、PMOSのゲート酸化膜厚を厚くすると良い。
論理閾値=高とするには、NMOSの閾値電圧を高く設定し、NMOSのチャネル幅を小さく、NMOSのチャネル長を大きく、電子の移動度μnを小さく、NMOSのゲート酸化膜厚を厚くすると良い。一方、PMOSの閾値電圧を低く設定し、PMOSのチャネル幅を大きく、PMOSのチャネル長を小さく、正孔の移動度μpを大きく、PMOSのゲート酸化膜厚を薄くすると良い。
(比較例)
図5は、比較例に係るフリップフロップ回路1Aの構成例である。比較例に係るフリップフロップ回路1Aは、マスターラッチMLと、スレーブラッチSLとを備える。マスターラッチMLは、論理閾値が電源電圧VCCの1/2に等しいインバータINV1と、インバータINV1と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2に等しいインバータINV2とを備える。スレーブラッチSLは、マスターラッチMLに接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2に等しいインバータINV3と、インバータINV3と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2に等しいインバータINV4とを備える。
更に、比較例に係るフリップフロップ回路1Aの入力DとインバータINV1の入力との間に接続された第1トランスファーゲート回路TR1と、インバータINV2の出力とインバータINV1の入力との間に接続された第2トランスファーゲート回路TR2と、マスターラッチの出力とインバータINV3の入力との間に接続された第3トランスファーゲート回路TR3と、インバータINV4の出力とインバータINV3の入力との間に接続された第4トランスファーゲート回路TR4とを備える。また、第1~第4トランスファーゲート回路は、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタの並列回路を備える。また、第1~第4インバータは、CMOSインバータを備える。
図6Aは、図5のマスターラッチMLの負荷特性であり、図6Bは、図5のスレーブラッチSLの負荷特性である。
比較例に係るフリップフロップ回路1Aにおいては、マスターラッチMLとスレーブラッチSLのメタステーブルポイントMSPは、VA=VCC/2、VB=VCC/2にあり、準安定電圧VCC/2が同じになる。比較例に係るフリップフロップ回路1Aにおいて、クロックCPP、CPNは、図9Cに示されるクロック発生回路3により生成される。例えば、クロックCPがハイレベルHであれば、CPNがローレベル、CPPがハイレベルとなる。
比較例に係るフリップフロップ回路1Aにおいて、データ入力Dが、準安定電圧VCC/2付近でトランスファーが閉じると、マスターラッチMLは、CP=Hにおいて、動作点がメタステーブルポイントMSPとなり、メタステーブル状態になる。また、スレーブラッチSLは、CP=Lにおいて、動作点がメタステーブルポイントMSPとなり、メタステーブル状態になる。
図7は、比較例に係るフリップフロップ回路1Aの動作タイミング波形図である。
時刻t=T0において、ΔSで示されるように、クロックCPに対して非同期でデータ入力Dが変化するとセットアップ違反状態になり、準安定電圧VCC/2付近でトランスファーが閉じる。時刻t=T0において、クロックCPがHになり、時刻t=T1でクロックCPがオフになる動作を行う場合、マスターラッチMLは、時刻T0~T1の期間では、内部ノードの電圧VAはゼロレベルからVCC/2に移行し、内部ノードの電圧VBはVCCからVCC/2に移行する。
スレーブラッチSLは、時刻T0から若干遅延後、内部ノードの電圧VA’はゼロレベルからVCC/2に移行し、内部ノードの電圧VB’はVCCからVCC/2に移行する。
比較例に係るフリップフロップ回路1Aのデータ出力Qは、VCCからVCC/2に移行し、時刻T2において、出力データ確定状態DOCとなるまでその値を保持し続ける。すなわち、時刻T0~T2の期間、矢印MSPで示される範囲でメタステーブル状態が継続している。
比較例に係るフリップフロップ回路1Aにおいては、メタステーブル状態は、クロック周期よりも長く継続している。たとえば、図7の場合は、ほぼクロック2周期程度のメタステーブル状態が続く。このため、非同期信号が同期化されるまでの待ち時間(レイテンシ)を長くしなければならない。
(第1の実施形態)
図8は、第1の実施形態に係る半導体回路の構成を示した図である。第1の実施形態では、図1における、非同期受け回路10Aに代えて、非メタステーブルF/F回路1を用いる。図9Aは、第1の実施形態に係るフリップフロップ回路1のシンボル表示であり、非メタステーブルF/F回路を表す。図9Bは、第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路1の構成例である。第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路1は、論理閾値が電源電圧VCCの1/2以下のインバータINV1と、インバータINV1と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2を超えるインバータINV2を有するマスターラッチMLと、マスターラッチMLに接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2以下のインバータINV3と、インバータINV3と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2を超えるインバータINV4を有するスレーブラッチSLとを備える。
第1の実施形態に係るフリップフロップ回路1においては、インバータINV1は、論理閾値=低、インバータINV2は、論理閾値=高、インバータINV3は、論理閾値=低、インバータINV4は、論理閾値=高に設定している。第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路1において、以上の論理閾値を実現する方法の1つとしては、各インバータを構成するMOSトランジスタの閾値電圧を以下のように設定すればよい。すなわち、インバータINV1及びインバータINV3を構成するPMOSは高閾値電圧、NMOSは低閾値電圧、インバータINV2及びインバータINV4を構成するPMOSは低閾値電圧、NMOSは高閾値電圧に設定する。
更に、第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路1の入力DとインバータINV1の入力との間に接続されたトランスファーゲート回路TR1と、インバータINV2の出力とインバータINV1の入力との間に接続されたトランスファーゲート回路TR2と、マスターラッチMLの出力とインバータINV3の入力との間に接続されたトランスファーゲート回路TR3と、インバータINV4の出力とインバータINV3の入力との間に接続されたトランスファーゲート回路TR4とを備える。
トランスファーゲート回路TR1~TR4は、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタの並列回路を備える。
インバータINV1~インバータINV4は、CMOSインバータを備える。
インバータINV1~インバータINV4の論理閾値は、インバータINV1~インバータINV4を構成するMOSトランジスタの閾値電圧により調整可能である。
ここで、インバータINV1~インバータINV4を構成するMOSトランジスタの閾値電圧の調整は、MOSトランジスタのチャネル不純物濃度、又は酸化膜厚で調整可能である。
インバータINV1~インバータINV4は、トランスファーゲート回路TR1~TR4を構成するトランジスタの閾値電圧のバラツキよりもバラツキの小さなトランジスタを使用すると良い。
図9Cは、クロック発生回路3の構成例である。クロック発生回路3は、インバータ20と、インバータ20に直列に接続されたインバータ22を備える。クロックCPに対して反転されたクロックCPNが生成される。更に、クロックCPNに対して反転されたクロックCPPが生成される。
クロックCPは、図9Aに示すように、第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路1のCP端子に入力され、D端子に入力されるデータ入力Dに対して、Q端子よりデータ出力Qを出力する。
クロックCPN及びクロックCPPは、図9Bに示すように、トランスファーゲート回路TR1~TR4のゲートに入力される。
図10Aは、図9BのマスターラッチMLの負荷特性であり、図10Bは、図9BのスレーブラッチSLの負荷特性である。
第1の実施形態に係るフリップフロップ回路1においては、マスターラッチMLのメタステーブルポイントMSPを、VA=VCC/2、VB=VCC/2からVA=VCC/2-α、VB=VCC/2+αにずらしている。ここで、αは、0<α<VCC/2の範囲の電圧である。
第1の実施形態に係るフリップフロップ回路1において、データ入力Dが、準安定電圧VCC/2-α付近でトランスファーが閉じると、図10Aに示すように、マスターラッチMLは、CP=Hにおいて、動作点がメタステーブルポイントMSPとなり、メタステーブル状態になる。この時、インバータINV1は、論理閾値=低、インバータINV2は、論理閾値=高になる。また、図10Bに示すように、スレーブラッチSLは、CP=Lにおいて、動作点がメタステーブルポイントMSPとなり、メタステーブル状態になる。この時、インバータINV3は、論理閾値=低、インバータINV4は、論理閾値=高になる。
クロックCP=Hの期間はマスターラッチMLがデータを保持、CP=Lの期間はスレーブラッチSLがデータを保持している。CP=LでスレーブラッチSLがデータを保持するときに、準安定ではないので、すぐに安定点SP2に移動する。CP=Lの期間でVA’=VCC/2+αが入力されるが、そのときスレーブラッチSLの特性でVB’≒0Vとなる。CP=LになってスレーブラッチSLがデータを保持するようになるため、このときVA’=VCC、VB’=0Vが確定する。
(動作タイミング波形)
図11Aは、第1の実施形態に係るフリップフロップ回路1の動作タイミング波形図である。時刻t=T0において、ΔSで示されるように、クロックCPに対して非同期でデータ入力Dが変化するとセットアップ違反状態になり、準安定電圧VCC/2-α付近でトランスファーが閉じる。時刻t=T0において、クロックCPがHになり、時刻t=T1でクロックCPがオフになる動作を行う場合、マスターラッチMLは、時刻T0~T1の期間では、内部ノードの電圧VAはゼロレベルからVCC/2-αに移行し、内部ノードの電圧VBはVCCから、VCC/2+αに移行する。
スレーブラッチSLは、時刻T0から若干遅延後、内部ノードの電圧VA’は内部ノードの電圧VBの電位に略等しいため、VCCからVCC/2+αに移行し、内部ノードの電圧VB’はゼロレベルに略等しいレベルに移行し、データ出力Qは、ゼロレベルに略等しいレベルに移行する。
更に、時刻t=T1において、DOCで表されるポイントにおいて、マスターラッチMLは、内部ノードの電圧VAはVCC/2-αからゼロレベルに移行し、内部ノードの電圧VBはVCC/2+αからVCCに移行しその値を保持する。すなわち、出力データ確定状態になる。
また、スレーブラッチSLは、時刻t=T1において、内部ノードの電圧VA’≒VBであるため、VCC/2+αからVCCに移行する。内部ノードの電圧VB’は、ゼロレベルに移行しその値を保持する。データ出力Qは、ゼロレベルに移行しその値を保持する。
図11Bは、トランスファーゲート回路TR1、TR4とトランスファーゲート回路TR2、TR3のオンオフ動作タイミングとデータ保持特性の関係の説明図である。
図12は、第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路1において、クロックCPがハイレベルHの時の動作説明図である。クロックCPがハイレベルHの時、トランスファーゲート回路TR1、TR4はオフ状態となり、トランスファーゲート回路TR2、TR3はオン状態となる。電流は、マスターラッチMLのインバータINV1、INV2及びトランスファーゲート回路TR2からなる閉回路を導通する。スレーブラッチSLのインバータINV3、INV4及びトランスファーゲート回路TR4からなる閉回路の電流は遮断される。
図13は、第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路1において、クロックCPがローレベルLの時の動作説明図である。クロックCPがローレベルLの時、トランスファーゲート回路TR1、TR4はオン状態となり、トランスファーゲート回路TR2、TR3はオフ状態となる。電流は、スレーブラッチSLのインバータINV3、INV4及びトランスファーゲート回路TR4からなる閉回路を導通する。マスターラッチMLのインバータINV1、INV2及びトランスファーゲート回路TR2を有する閉回路の電流は遮断される。
時刻t=0~T0の期間においては、クロックCPがローレベルL、トランスファーゲート回路TR1、TR4はオン状態、トランスファーゲート回路TR2、TR3はオフ状態となる。この期間においては、スレーブラッチSLにおいてデータが保持されている。
時刻t=T0~T1の期間においては、クロックCPがハイレベルH、トランスファーゲート回路TR1、TR4はオフ状態、トランスファーゲート回路TR2、TR3はオン状態となる。この期間においては、マスターラッチMLにおいてデータが保持されている。
時刻t=T1~の期間においては、クロックCPがローレベルL、トランスファーゲート回路TR1、TR4はオン状態、トランスファーゲート回路TR2、TR3はオフ状態となる。この期間においては、スレーブラッチSLにおいてデータが保持されている。
メタステーブルポイントMSPは2つのインバータの論理閾値を変更することでずらすことができる。NMOSの駆動力をPMOSよりも大きくすると論理閾値は低くなる。PMOSの駆動力をNMOSよりも大きくすると論理閾値は高くなる。論理閾値の低いインバータと高いインバータを使ってラッチを構成することで準安定電圧をずらすことができる。各トランジスタの閾値電圧を変更して駆動力を変更することは論理閾値をずらすことの1つの手法になる。
マスターラッチMLとスレーブラッチSLの準安定電圧を意図的にずらすことで、原理的に半周期でデータが確定するF/Fを構成することができる。論理閾値の異なるインバータによりラッチ回路を構成することで、マスターラッチMLとスレーブラッチSLの準安定電圧を意図的にずらすことができる。
第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路(非メタステーブルF/F回路)1では、図11Aの矢印MSPで示されるように、クロックCPの半周期後にデータのハイレベルH又はローレベルLが確定する。確定するのは半周期後のクロックの立ち下がり時である。1周期で見た時にメタステーブル状態が解消される。
(第1の実施形態の効果)
第1の実施形態によれば、メタステーブル状態をクロック周期の半分の時間で解消することができ、非同期信号が同期化されるまでの待ち時間(レイテンシ)を小さくすることができる。
(第2の実施形態_非同期受け回路)
図14は、第1クロック系統システム2と第2クロック系統システム4との間に第2の実施の形態に係る非同期受け回路10を配置した構成図である。非同期受け回路10は、第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路(非メタステーブルF/F回路)1と、非メタステーブルF/F回路1に直列に接続されたアクティブローラッチ回路12とを備えている。第1クロック系統システム2は、第1クロック信号CLK1に同期して動作し、第2クロック系統システム4は、第2クロック信号CLK2に同期して動作する。非メタステーブルF/F回路1と、アクティブローラッチ回路12は、第2クロック信号CLK2に同期して動作する。
(アクティブローラッチ回路)
図15は、図14に適用したアクティブローラッチ回路12の構成図である。アクティブローラッチ回路12は、インバータINV5と、インバータINV5と逆並列に接続されたインバータINV6を有する第3ラッチTLと、第3ラッチTLの出力に接続されたインバータINV7とを備える。
アクティブローラッチ回路12は、更に、アクティブローラッチ回路12のデータ入力DAとインバータINV5の入力との間に接続されたトランスファーゲート回路TR5と、インバータINV6の出力とインバータINV5の入力との間に接続されたトランスファーゲート回路TR6とを備える。
トランスファーゲート回路TR5及びTR6は、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタの並列回路を備える。
インバータINV5~インバータINV7は、CMOSインバータを備える。
インバータINV5~インバータINV7の論理閾値は、インバータINV5~インバータINV7を構成するMOSトランジスタの閾値電圧により調整可能である。
また、インバータINV5~インバータINV7を構成するMOSトランジスタの閾値電圧の調整は、MOSトランジスタのチャネル不純物濃度、又は酸化膜厚で調整可能である。
インバータINV5~インバータINV7は、トランスファーゲート回路TR5、TR6を構成するトランジスタの閾値電圧のバラツキよりもバラツキの小さなトランジスタを使用する。
アクティブローラッチ回路12においても、クロックCPP、CPNは、図9Cに示されるクロック発生回路3により生成される。
クロックCPは、図14に示すように、非メタステーブルF/F回路1のCP端子に入力され、D端子に入力されるデータ入力Dに対して、Q端子よりデータ出力Qを出力する。また、クロックCPは、図14に示すように、アクティブローラッチ回路12のCP端子に入力され、DA端子に入力されるデータ入力DAに対して、QA端子よりデータ出力QAを出力する。非メタステーブルF/F回路1のデータ出力Qは、アクティブローラッチ回路12のデータ入力DAに等しい。
クロックCPN及びクロックCPPは、図15に示すように、トランスファーゲート回路TR5、TR6のゲートに入力される。
(動作タイミング波形)
図16Aは、アクティブローラッチ回路12の動作タイミング波形図である。時刻t=T0において、ΔSで示されるように、クロックCPに対して非同期で非メタステーブルF/F回路1のデータ入力Dが変化するとセットアップ違反状態になり、準安定電圧VCC/2-α付近でトランスファーが閉じたとする。時刻t=T0において、クロックCPがHになり、時刻t=T1でクロックCPがオフになる動作を行う場合、非メタステーブルF/F回路1のマスターラッチML及びスレーブラッチSLは、図11Aと同様の動作を行う。
非メタステーブルF/F回路1のデータ出力Qは、時刻t=T1では、DOCで表されるポイントにおいて非メタステーブルF/F回路1の出力がローレベルで確定する。
アクティブローラッチ回路12のデータ出力QAは、時刻t=T0では、ゼロレベルのデータDRを保持し、T0~T1の期間内において、ゼロレベルのデータDRを保持し続ける。更に、時刻t=T1において、アクティブローラッチ回路12は、F/FOCで表されるポイント近傍において非メタステーブルF/F回路1の出力DAに等しいゼロレベルのデータを出力し、時刻t=T1以降においてゼロレベルのデータを保持し続ける。図16Bは、トランスファーゲート回路TR5、TR6のオンオフ動作タイミングとデータ保持特性の関係の説明図である。
時刻t=0~T0の期間においては、クロックCPがローレベルL、トランスファーゲート回路TR5はオン状態、トランスファーゲート回路TR6はオフ状態となる。この期間においては、アクティブローラッチ回路12は、ラッチ状態が保持されている。
時刻t=T0~T1の期間においては、クロックCPがハイレベルH、トランスファーゲート回路TR5はオフ状態、トランスファーゲート回路TR6はオン状態となる。この期間においては、アクティブローラッチ回路12にデータが保持されている。
時刻t=T1~の期間においては、クロックCPがローレベルL、トランスファーゲート回路TR5はオン状態、トランスファーゲート回路TR6はオフ状態となる。この期間においては、アクティブローラッチ回路12は、ラッチ(スルー)状態が保持されている。
第2の実施形態に係る非同期受け回路10においては、矢印MSで示すように、非メタステーブルF/F回路1では、必ずクロック信号CPの半周期後にデータのハイレベルH又はローレベルLが確定し、1周期で見た時にメタステーブル状態にならない。
(第2の実施形態における効果)
第2の実施形態に係る非同期受け回路10においては、クロックCPがハイレベルHの期間は、アクティブローラッチ回路12でデータが保持され、メタステーブル状態の出力が後段に伝播しない。
第2の実施形態に係る非同期受け回路10においては、非メタステーブルF/F回路1とアクティブローラッチ回路12との組み合わせで不定が伝わらないようにすることができる。アクティブローラッチ回路12は、クロックCP=Hの期間出力が保持されるため、非メタステーブルF/F回路1のメタステーブル出力が一切伝搬しない。アクティブローラッチ回路12は、F/F回路の約半分の回路で実現できるため、F/F回路2個で構成する一般的な同期化回路よりも回路規模が小さくすることができる。
また、第2の実施形態に係る非同期受け回路10においては、第2クロックCLK2の周波数に依らず、メタステーブル状態の伝搬を防ぐことができる。第1の実施形態では、図11Aにおける出力Qは時刻t=T0から時刻t=T1の間にわずかなメタステーブル状態を次段に伝搬させている。しかし、第2の実施形態においてアクティブローラッチ回路12の出力QAにはメタステーブル状態がない。メタステーブル状態の伝搬が防げるのは、アクティブローラッチ回路12は、クロックCP=Hの期間に出力が保持されているためである。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係るフリップフロップ回路は、図9Bと同様である。第3の実施の形態に係るフリップフロップ回路は、論理閾値が電源電圧VCCの1/2以下のインバータINV1と、インバータINV1と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2以下のインバータINV2を有するマスターラッチMLと、マスターラッチMLに接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2を超えるインバータINV3と、インバータINV3と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2を超えるインバータINV4を有するスレーブラッチSLとを備える。
第3の実施形態に係るフリップフロップ回路においては、インバータINV1及びインバータINV2は、論理閾値=低、インバータINV3及びインバータINV4は、論理閾値=高に設定している。第3の実施の形態に係るフリップフロップ回路1において、以上の論理閾値を実現する方法の1つとしては、各インバータを構成するMOSトランジスタの閾値電圧を以下のように設定すればよい。すなわち、インバータINV1及びインバータINV2を構成するPMOSは高閾値電圧、NMOSは低閾値電圧、インバータINV2及びインバータINV4を構成するPMOSは低閾値電圧、NMOSは高閾値電圧に設定する。
図17Aは、第3の実施形態に係るフリップフロップ回路のマスターラッチMLの負荷特性であり、図17Bは、第3の実施形態に係るフリップフロップ回路のスレーブラッチSLの負荷特性である。
第3の実施形態に係るフリップフロップ回路においては、マスターラッチMLのメタステーブルポイントMSPを、VA=VCC/2、VB=VCC/2からVA=VCC/2-β、VB=VCC/2-βにずらしている。ここで、βは、0<β<VCC/2の範囲の電圧である。
第3の実施形態に係るフリップフロップ回路1において、データ入力Dが、準安定電圧VCC/2-β付近でトランスファーが閉じると、図17Aに示すように、マスターラッチMLは、CP=Hにおいて、動作点がメタステーブルポイントMSPとなり、メタステーブル状態になる。この時、インバータINV1及びインバータINV2は、論理閾値=低になる。また、図17Bに示すように、スレーブラッチSLは、CP=Lにおいて、動作点がメタステーブルポイントMSPとなり、メタステーブル状態になる。この時、インバータINV3及びインバータINV4は、論理閾値=高になる。
(動作タイミング波形)
図18は、第3の実施形態に係るフリップフロップ回路1の動作タイミング波形図である。時刻t=T0において、ΔSで示されるように、クロックCPに対して非同期でデータ入力Dが変化するとセットアップ違反状態になり、準安定電圧VCC/2-β付近でトランスファーが閉じる。時刻t=T0において、クロックCPがHになり、時刻t=T1でクロックCPがオフになる動作を行う場合、マスターラッチMLは、時刻T0~T1の期間では、内部ノードの電圧VAはゼロレベルからVCC/2-βに移行し、内部ノードの電圧VBはVCCから、VCC/2ーβに移行する。
スレーブラッチSLは、時刻T0から若干遅延後、内部ノードの電圧VA’は内部ノードの電圧VBに略等しいため、VCCからVCC/2ーβに移行する。内部ノードの電圧VB’はゼロレベルから、VCCに略等しいレベルに移行する。データ出力Qは、ゼロレベルから、VCCに略等しいレベルに移行する。
更に、時刻t=T1において、DOCで表されるポイントにおいて、マスターラッチMLは、内部ノードの電圧VAはVCC/2-βからゼロレベルに移行し、内部ノードの電圧VBはVCC/2ーβからVCCに移行し、その値を保持し続ける。すなわち、出力データ確定状態になる。
また、スレーブラッチSLは、時刻t=T1において、内部ノードの電圧VA’≒VBであるため、VCC/2ーβからゼロレベルに移行する。内部ノードの電圧VB’は、VCCに移行しその値を保持し続ける。フリップフロップ回路のデータ出力Qは、VCCに移行しその値を保持する。
第3の実施形態に係るフリップフロップ回路において、トランスファーゲート回路TR1、TR4とトランスファーゲート回路TR2、TR3のオンオフ動作タイミングとデータ保持特性の関係は、図11Bと同様に表される。
第3の実施形態に係るフリップフロップ回路1において、クロックCPがハイレベルHの時の動作は、図12と同様に表される。
第3の実施形態に係るフリップフロップ回路1において、クロックCPがローレベルLの時の動作は、図13と同様に表される。
時刻t=0~T0の期間においては、クロックCPがローレベルL、トランスファーゲート回路TR1、TR4はオン状態、トランスファーゲート回路TR2、TR3はオフ状態となる。この期間においては、スレーブラッチSLにおいてデータが保持されている。
時刻t=T0~T1の期間においては、クロックCPがハイレベルH、トランスファーゲート回路TR1、TR4はオフ状態、トランスファーゲート回路TR2、TR3はオン状態となる。この期間においては、マスターラッチMLにおいてデータが保持されている。
時刻t=T1~の期間においては、クロックCPがローレベルL、トランスファーゲート回路TR1、TR4はオン状態、トランスファーゲート回路TR2、TR3はオフ状態となる。この期間においては、スレーブラッチSLにおいてデータが保持されている。
第3の実施形態に係るフリップフロップ回路では、図18の矢印MSで示されるように、クロックCPの半周期後にデータのハイレベルH又はローレベルLが確定する。確定するのは半周期後のクロックの立ち下がり時である。1周期で見た時にメタステーブル状態が解消される。
(第3の実施形態の効果)
第3の実施の形態によれば、メタステーブル状態をクロック周期の半分の時間で解消することができ、非同期信号が同期化されるまでの待ち時間(レイテンシ)を小さくすることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係るフリップフロップ回路は、図9Bと同様である。第4の実施形態においては、各インバータの論理閾値を第1の実施形態とは逆の関係にしている。第4の実施の形態に係るフリップフロップ回路は、論理閾値が電源電圧VCCの1/2を超えるインバータINV1と、インバータINV1と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2以下のインバータINV2を有するマスターラッチMLと、マスターラッチMLに接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2を超えるインバータINV3と、インバータINV3と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2以下のインバータINV4を有するスレーブラッチSLとを備える。
第4の実施形態に係るフリップフロップ回路においては、インバータINV1は、論理閾値=高、インバータINV2は、論理閾値=低、インバータINV3は、論理閾値=高、インバータINV4は、論理閾値=低に設定している。以上の論理閾値を実現する方法の1つとしては、各インバータを構成するMOSトランジスタの閾値電圧を以下のように設定すればよい。すなわち、インバータINV1及びインバータINV3を構成するPMOSは低閾値電圧、NMOSは高閾値電圧、インバータINV2及びインバータINV4を構成するPMOSは高閾値電圧、NMOSは低閾値電圧に設定する。
(第4の実施の形態の効果)
第4の実施の形態によれば、メタステーブル状態をクロック周期の半分の時間で解消することができ、非同期信号が同期化されるまでの待ち時間(レイテンシ)を小さくすることができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態に係るフリップフロップ回路は、図9Bと同様である。第5の実施形態においては、各インバータの論理閾値を第3の実施形態とは逆の関係にしている。第5の実施形態に係るフリップフロップ回路は、論理閾値が電源電圧VCCの1/2を超えるインバータINV1と、インバータINV1と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2を超えるインバータINV2を有するマスターラッチMLと、マスターラッチMLに接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2以下のインバータINV3と、インバータINV3と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧VCCの1/2以下のインバータINV4を有するスレーブラッチSLとを備える。
第5の実施形態に係るフリップフロップ回路においては、インバータINV1及びインバータINV2は、論理閾値=高、インバータINV3及びインバータINV4は、論理閾値=低に設定している。以上の論理閾値を実現する方法の1つとしては、各インバータを構成するMOSトランジスタの閾値電圧を以下のように設定すればよい。すなわち、インバータINV1及びインバータINV2を構成するPMOSは低閾値電圧、NMOSは高閾値電圧、インバータINV3及びインバータINV4を構成するPMOSは高閾値電圧、NMOSは低閾値電圧に設定する。
(第5の実施形態の効果)
第5の実施の形態によれば、メタステーブル状態をクロック周期の半分の時間で解消することができ、非同期信号が同期化されるまでの待ち時間(レイテンシ)を小さくすることができる。
(トランジスタのバラツキとインバータ特性のバラツキ)
図19は、実施の形態に係るフリップフロップ回路において、トランジスタのバラツキによりインバータ特性もばらつく様子を説明する図である。図19は、第1の実施の形態に係るフリップフロップ回路のマスターラッチMLの負荷特性(図10A)を例としている。
マスターラッチMLにおいて、クロックCP=Hとした場合、実際のトランジスタのバラツキにより、インバータINV1、INV2の特性もばらつく。インバータINV1のバラツキは、ΔINV1で表され、インバータINV2のバラツキは、ΔINV2で表されている。図2Bに示すように、インバータINV1は、PMOSFETQp1とNMOSFETQn1を有するCMOSで構成され、インバータINV2は、PMOSFETQp2とNMOSFETQn2を有するCMOSで構成されている。図19に示すように、メタステーブルポイントMSPの変動幅をΔB、安定点SP1とメタステーブルポイントMSPとの間の変動幅をΔAとすると、トランジスタのバラツキを小さくすれば変動幅ΔBは小さくなり、ΔAを大きくすることができる。ΔAが大きくなればラッチの安定性が増し、動作電圧範囲を増加させることができる。また、ΔBが小さくなることで、マスターラッチからスレーブラッチへのデータ転送の際の誤作動を減らすことができる。
トランジスタのバラツキを小さくするには、バラツキの小さなMOSFETを使用すると良い。MOSFETのチャネル長L、ゲート幅Wが大きくなるとチャネルのドーパント(不純物イオン)バラツキが平均化されるため、バラツキは1/√(LW)に比例することが知られている。閾値電圧の調整は、MOSトランジスタのチャネル不純物濃度、又は酸化膜厚で調整可能である。インバータINV1~INV4は、トランスファーゲート回路を構成するMOSトランジスタの閾値電圧のバラツキよりもバラツキの小さなトランジスタを使用すると良い。
(他の実施形態)
第2の実施形態に係る非同期受け回路10において使用する非メタステーブルF/F回路1は、第1の実施形態には限定されない。第3~第5の実施形態に係るF/F回路を用いても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1A…フリップフロップ回路
2…第1クロック系統システム
3…クロック発生回路
4…第2クロック系統システム
6、8…同期化F/F回路
10、10A…非同期受け回路
12…アクティブローラッチ回路
20、22、INV1、INV2、INV3、INV4、INV5、INV6、INV7…インバータ
ML…マスターラッチ
SL…スレーブラッチ
TL…第3ラッチ
TR1、TR2、TR3、TR4…トランスファーゲート回路
CP、CPP、CPN…クロック

Claims (13)

  1. 論理閾値が電源電圧の1/2以下の第1反転論理素子と、前記第1反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第2反転論理素子を有する第1ラッチと、
    前記第1ラッチに接続され、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第3反転論理素子と、前記第3反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第4反転論理素子を有する第2ラッチと
    を備える、フリップフロップ回路。
  2. 論理閾値が電源電圧の1/2以下の第1反転論理素子と、前記第1反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第2反転論理素子を有する第1ラッチと、
    前記第1ラッチに接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第3反転論理素子と、前記第3反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第4反転論理素子を有する第2ラッチと
    を備える、フリップフロップ回路。
  3. 論理閾値が電源電圧の1/2を超える第1反転論理素子と、前記第1反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第2反転論理素子を有する第1ラッチと、
    前記第1ラッチに接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第3反転論理素子と、前記第3反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第4反転論理素子を有する第2ラッチと
    を備える、フリップフロップ回路。
  4. 論理閾値が電源電圧の1/2を超える第1反転論理素子と、前記第1反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2を超える第2反転論理素子を有する第1ラッチと、
    前記第1ラッチに接続され、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第3反転論理素子と、前記第3反転論理素子と逆並列に接続され、論理閾値が電源電圧の1/2以下の第4反転論理素子を有する第2ラッチと
    を備える、フリップフロップ回路。
  5. 前記フリップフロップ回路の入力と前記第1反転論理素子の入力との間に接続された第1トランスファーゲート回路と、
    前記第2反転論理素子の出力と前記第1反転論理素子の入力との間に接続された第2トランスファーゲート回路と、
    前記第1ラッチの出力と前記第3反転論理素子の入力との間に接続された第3トランスファーゲート回路と、
    前記第4反転論理素子の出力と前記第3反転論理素子の入力との間に接続された第4トランスファーゲート回路と
    を備える、請求項1~4のいずれか1項に記載のフリップフロップ回路。
  6. 前記第1~第4トランスファーゲート回路は、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタの並列回路を備える、請求項5に記載のフリップフロップ回路。
  7. 前記第1~第4反転論理素子は、相補型MOSインバータを備える、請求項1~6のいずれか1項に記載のフリップフロップ回路。
  8. 前記第1~第4反転論理素子の前記論理閾値は、前記第1~第4反転論理素子を構成するMOSトランジスタの閾値電圧により調整可能である、請求項6に記載のフリップフロップ回路。
  9. 前記閾値電圧の調整は、前記MOSトランジスタのチャネル不純物濃度、又は酸化膜厚で調整可能である、請求項8に記載のフリップフロップ回路。
  10. 前記第1~第4反転論理素子は、前記第1~第4トランスファーゲート回路を構成するトランジスタのバラツキよりもバラツキの小さなトランジスタを使用した、請求項6に記載のフリップフロップ回路。
  11. 請求項1~10の何れか1項に記載のフリップフロップ回路と、
    前記フリップフロップ回路に接続された、アクティブローラッチ回路と
    を備える、非同期受け回路。
  12. 前記アクティブローラッチ回路は、
    第5反転論理素子と、前記第5反転論理素子と逆並列に接続された第6反転論理素子を有する第3ラッチと、
    前記第3ラッチの出力に接続された第7反転論理素子と
    を備える、請求項11に記載の非同期受け回路。
  13. 前記アクティブローラッチ回路の入力と前記第5反転論理素子の入力との間に接続された第5トランスファーゲート回路と、
    前記第6反転論理素子の出力と前記第5反転論理素子の入力との間に接続された第6トランスファーゲート回路と
    を備える、請求項12に記載の非同期受け回路。
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