JP2023009458A - エンジン装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023009458000001
【課題】リリーフバルブが開弁した後に閉弁するときに異音を発生するのを抑制する。
【解決手段】高圧燃料通路内の目標燃圧に基づいて許容上限吐出量以下の範囲内で高圧ポンプの目標吐出量を設定して高圧ポンプを制御する。この場合に、筒内噴射弁から燃料を噴射しないと共に目標燃圧に所定燃圧を設定する第1条件、所定燃圧と高圧燃料通路内の燃圧との燃圧差が所定差以下である第2条件、のうちの少なくとも1つが成立しているときには、何れも成立していないときに比して、許容上限吐出量を制限する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン装置に関する。
従来、この種のエンジン装置としては、エンジンと、燃料タンクの燃料を低圧燃料通路に供給する電動フィードポンプと、低圧燃料通路の燃料を加圧して筒内噴射弁が接続された高圧側デリバリパイプに供給する高圧燃料ポンプと、高圧側デリバリパイプ内の燃圧がリリーフ圧以上であるときに開弁するリリーフバルブと、高圧側デリバリパイプ内の燃圧を検出する高圧側燃圧センサと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このエンジン装置では、筒内噴射弁からの燃料噴射を停止していて高圧側燃圧センサの異常診断を実行するときには、電動フィードポンプおよび高圧燃料ポンプを駆動して高圧側デリバリパイプ内の燃圧をリリーフ圧に達するまで昇圧し、そのときの高圧側燃圧センサの出力値が許容誤差範囲内であるか否かを判定することにより、高圧側燃圧センサの異常の有無を診断する。
特開2017-193226号公報
上述のエンジン装置では、高圧側燃圧センサの異常診断のために高圧側デリバリパイプ内の燃圧をリリーフ圧まで昇圧するときや、筒内噴射弁などに一時的な異常が生じて高圧側デリバリパイプ内の燃圧が上昇するときなどに、リリーフバルブが開弁してその開度が大きくなる場合がある。この場合、その後にリリーフバルブが閉弁するときに、異音を発生する可能性がある。
本発明のエンジン装置は、リリーフバルブが開弁した後に閉弁するときに異音を発生するのを抑制することを主目的とする。
本発明のエンジン装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のエンジン装置は、
筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁を有するエンジンと、
燃料タンクの燃料を低圧燃料通路に供給する燃料ポンプと、
前記低圧燃料通路の燃料を加圧して前記筒内噴射弁が接続された高圧燃料通路に供給する高圧ポンプと、
前記高圧燃料通路内の燃圧が所定燃圧以上であるときに開弁するリリーフバルブと、
前記高圧燃料通路内の目標燃圧に基づいて許容上限吐出量以下の範囲内で前記高圧ポンプの目標吐出量を設定して前記高圧ポンプを制御する制御装置と、
を備えるエンジン装置であって、
前記制御装置は、前記筒内噴射弁から燃料を噴射しないと共に前記目標燃圧に前記所定燃圧を設定する第1条件、前記所定燃圧と前記高圧燃料通路内の燃圧との燃圧差が所定差以下である第2条件、のうちの少なくとも1つが成立しているときには、何れも成立していないときに比して、前記許容上限吐出量を制限する、
ことを要旨とする。
本発明のエンジン装置では、高圧燃料通路内の目標燃圧に基づいて許容上限吐出量以下の範囲内で高圧ポンプの目標吐出量を設定して高圧ポンプを制御する。この場合に、筒内噴射弁から燃料を噴射しないと共に目標燃圧に所定燃圧を設定する第1条件、所定燃圧と高圧燃料通路内の燃圧との燃圧差が所定差以下である第2条件、のうちの少なくとも1つが成立しているときには、何れも成立していないときに比して、許容上限吐出量を制限する。これにより、第1条件および第2条件のうちの少なくとも1つが成立しているときには、何れも成立していないときに比して、高圧ポンプからの吐出量が制限されるから、リリーフバルブが開弁するときにその開度が大きくなるのを抑制することができる。この結果、その後にリリーフバルブが閉弁するときに異音を発生するのを抑制することができる。ここで、第1条件が成立するときとしては、高圧燃料通路内の燃圧を検出する燃圧センサの異常診断を実行するときを挙げることができる。第2条件が成立するときとしては、筒内噴射弁などに一時的な異常が生じているときを挙げることができる。
本発明のエンジン装置において、前記制御装置は、前記第1条件および前記第2条件のうちの少なくとも1つが成立しているか否かに加えて、前記高圧燃料通路内の燃圧、燃温、前記エンジンの冷却水温、前記エンジンの回転数、のうちの少なくとも1つに基づいて前記許容上限吐出量を設定するものとしてもよい。この場合、前記制御装置は、前記高圧燃料通路内の燃圧が高いほど少なくなるように前記許容上限吐出量を設定するものとしてもよい。前記制御装置は、燃温が低いほど少なくなるように前記許容上限吐出量を設定するものとしてもよい。前記制御装置は、前記エンジンの冷却水温が低いほど少なくなるように前記許容上限吐出量を設定するものとしてもよい。前記制御装置は、前記エンジンの回転数が高いほど少なくなるように前記許容上限吐出量を設定するものとしてもよい。これらのようにすれば、高圧ポンプの許容上限吐出量をより適切に設定することができる。
本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。 電子制御ユニット70により実行される許容上限吐出量設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 高圧ポンプ57の許容上限吐出量Qfhilimと高圧燃圧Pfhiと高圧リリーフバルブ60の開度との様子の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。実施例のエンジン装置10は、図示するように、エンジン12と、燃料供給装置50と、電子制御ユニット70とを備える。このエンジン装置10は、エンジン12からの動力を用いて走行する一般的な車両や、エンジン12に加えてモータを備える各種のハイブリッド車両、エンジン12からの動力を用いて作動する移動しない設備(例えば、建設設備など)などに搭載される。
エンジン12は、例えばガソリンやガソリンとアルコールとの混合燃料などを燃料として吸気・圧縮・膨張・排気の4行程により動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン12は、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁25と、筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁26とを備える。エンジン12は、ポート噴射弁25と筒内噴射弁26とを備えることにより、ポート噴射モードと筒内噴射モードと共用噴射モードとのうちの何れかで運転が可能となっている。
ポート噴射モードでは、エアクリーナ22により清浄された空気を吸気管23に吸入してスロットルバルブ24を通過させると共にポート噴射弁25から燃料を噴射し、空気と燃料とを混合する。そして、この混合気を吸気バルブ28を介して燃焼室29に吸入し、点火プラグ30による電気火花により爆発燃焼させ、爆発燃焼によるエネルギにより押し下げられるピストン32の往復運動をクランクシャフト14の回転運動に変換する。筒内噴射モードでは、ポート噴射モードと同様に空気を燃焼室29に吸入し、吸気行程の途中および/または圧縮行程に至ってから筒内噴射弁26から燃料を噴射し、点火プラグ30による電気火花により爆発燃焼させてクランクシャフト14の回転運動を得る。共用噴射モードでは、空気を燃焼室29に吸入する際にポート噴射弁25から燃料を噴射すると共に吸気行程や圧縮行程で筒内噴射弁26から燃料を噴射し、点火プラグ30による電気火花により爆発燃焼させてクランクシャフト14の回転運動を得る。これらの噴射モードは、エンジン12の運転状態に応じて切り替えられる。燃焼室29から排気バルブ31を介して排気管33に排出される排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)34aを有する浄化装置34を介して外気に排出される。
燃料供給装置50は、燃料タンク51内の燃料をエンジン12のポート噴射弁25や筒内噴射弁26に供給する装置として構成されている。燃料供給装置50は、燃料タンク51と、燃料ポンプ52と、低圧燃料通路53と、逆止弁54と、低圧リリーフ流路55と、低圧リリーフバルブ56と、高圧ポンプ57と、高圧燃料通路58と、高圧リリーフ流路59と、高圧リリーフバルブ60とを備える。
燃料ポンプ52は、図示しないバッテリからの電力の供給を受けて作動する電動ポンプとして構成されており、燃料タンク51内に配置されている。この燃料ポンプ52は、燃料タンク51内の燃料を低圧燃料通路53に供給する。低圧燃料通路53は、ポート噴射弁25に接続されている。逆止弁54は、低圧燃料通路53に設けられており、燃料ポンプ52側からポート噴射弁25側の方向の燃料の流れを許容すると共に逆方向の燃料の流れを規制する。
低圧リリーフ流路55は、低圧燃料通路53と燃料タンク51とに接続されている。低圧リリーフバルブ56は、低圧リリーフ流路55に設けられ、移動自在に配置される弁体と、低圧リリーフ流路55の低圧燃料通路53側の被当接部に弁体が当接して低圧リリーフ流路55を閉鎖するように弁体を付勢するスプリングとを有する。この低圧リリーフバルブ56は、低圧燃料通路53内および低圧リリーフ流路55の低圧リリーフバルブ56よりも低圧燃料通路53側内の燃圧がリリーフ圧Pflor未満のときには閉弁すると共にこの燃圧がリリーフ圧Pflor以上のときには開弁する。低圧リリーフバルブ56が開弁すると、低圧燃料通路53内の燃料の一部が低圧リリーフ流路55を介して燃料タンク51に戻される。このようにして、低圧燃料通路53内の燃圧が過剰になるのを抑制する。
高圧ポンプ57は、エンジン12からの動力(実施例では、吸気バルブ28を開閉するインテークカムシャフトの回転)により駆動されると共に低圧燃料通路53の燃料を加圧して高圧燃料通路58に供給するポンプとして構成されている。高圧ポンプ57は、その吸入口に接続されて燃料を加圧する際に開閉する電磁バルブ57aと、その吐出口に接続されて燃料の逆流を規制すると共に高圧燃料通路58内の燃圧を保持するチェックバルブ57bと、エンジン12の回転(インテークカムシャフトの回転)により作動する(図1における上下方向に移動する)プランジャ57cとを有する。この高圧ポンプ57は、エンジン12の運転中に、電磁バルブ57aが開弁されたときに、低圧燃料通路53の燃料を吸入し、電磁バルブ57aが閉弁されたときに、プランジャ57cによって圧縮した燃料をチェックバルブ57bを介して高圧燃料通路58に断続的に送り込むことにより、高圧燃料通路58に供給する燃料を加圧する。高圧燃料通路58は、筒内噴射弁26に接続されている。
高圧リリーフ流路59は、高圧燃料通路58と燃料タンク51とに接続されている。高圧リリーフバルブ60は、高圧リリーフ流路59に設けられ、移動自在に配置される弁体と、高圧リリーフ流路59の高圧燃料通路58側の被当接部に弁体が当接して高圧リリーフ流路59を閉鎖するように弁体を付勢するスプリングとを有する。この高圧リリーフバルブ60は、高圧燃料通路58内および高圧リリーフ流路59の高圧リリーフバルブ60よりも高圧燃料通路58側内の燃圧がリリーフ圧Pfhir未満のときには閉弁すると共にこの燃圧がリリーフ圧Pfhir以上のときには開弁する。高圧リリーフバルブ60が開弁すると、高圧燃料通路58内の燃料の一部が高圧リリーフ流路59を介して燃料タンク51に戻される。このようにして、高圧燃料通路58内の燃圧が過剰になるのを抑制する。
電子制御ユニット70は、CPUやROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力ポートを有するマイクロコンピュータを備える。電子制御ユニット70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット70に入力される信号としては、例えば、エンジン12のクランクシャフト14の回転位置を検出するクランクポジションセンサ14aからのクランク角θcrや、エンジン12の冷却水の温度を検出する水温センサ40からの冷却水温Tw、エンジン12の潤滑油の温度を検出する油温センサ42からの油温Toilを挙げることができる。吸気バルブ28を開閉するインテークカムシャフトの回転位置や排気バルブ31を開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ44からのカム角θci,θcoも挙げることができる。スロットルバルブ24のポジションを検出するスロットルポジションセンサ24aからのスロットル開度THや、吸気管23のスロットルバルブ24よりも上流側に取り付けられたエアフローメータ23aからの吸入空気量Qa、吸気管23のスロットルバルブ24よりも上流側に取り付けられた温度センサ23tからの吸気温Taも挙げることができる。排気管33の浄化装置34よりも上流側に取り付けられた空燃比センサ35からの空燃比AFや、排気管33の浄化装置34よりも下流側に取り付けられた酸素センサ36からの酸素信号O2も挙げることができる。燃料タンク51に取り付けられた燃温センサ51tからの燃温Tftnkや、燃料ポンプ52に取り付けられた回転数センサ52aからの燃料ポンプ52の回転数Nlp、低圧燃料通路53に取り付けられた低圧燃圧センサ53pからの低圧燃圧(ポート噴射弁25に供給する燃料の圧力)Pflo、高圧燃料通路58に取り付けられた高圧燃圧センサ58pからの高圧燃圧(筒内噴射弁26に供給する燃料の圧力)Pfhiも挙げることができる。
電子制御ユニット70からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。電子制御ユニット70から出力される信号としては、例えば、エンジン12のスロットルバルブ24への制御信号や、ポート噴射弁25への制御信号、筒内噴射弁26への制御信号、点火プラグ30への制御信号を挙げることができる。燃料供給装置50の燃料ポンプ52への制御信号や、高圧ポンプ57の電磁バルブ57aへの制御信号も挙げることができる。
電子制御ユニット70は、クランクポジションセンサ14aからのクランク角θcrに基づいてエンジン12の回転数Neを演算している。また、電子制御ユニット70は、エアフローメータ23aからの吸入空気量Qaとエンジン12の回転数Neとに基づいて、負荷率(エンジン12の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KLを演算している。さらに、電子制御ユニット70は、水温センサ40からの冷却水温Twやエンジン12の回転数Neおよび負荷率KLに基づいて、浄化装置34の触媒34aの温度Tcを推定している。加えて、電子制御ユニット70は、冷却水温Twや油温センサ42からの油温Toil、温度センサ23tからの吸気温Taに基づいて高圧ポンプ57内の燃温Tfhpや高圧燃料通路58内の燃温Tfhiを推定している。
こうして構成された実施例のエンジン装置10では、電子制御ユニット70は、エンジン12の運転制御として、エンジン12の運転状態(例えば、回転数Neや負荷率KL)に基づいてポート噴射モード、筒内噴射モード、共用噴射モードから実行用噴射モードを設定し、エンジン12に要求される要求負荷率KL*に基づいて実行用噴射モードでエンジン12の吸入空気量制御や燃料噴射制御、点火制御を行なう。また、電子制御ユニット70は、燃料供給装置50の燃料ポンプ52や高圧ポンプ57(電磁バルブ57a)の制御を行なう。
ここで、燃料供給装置50の高圧ポンプ57の制御について説明する。電子制御ユニット70は、最初に、高圧燃圧センサ58pからの高圧燃圧Pfhiを入力し、目標高圧燃圧Pfhi*を設定する。実施例では、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立していないときには、エンジン12の運転状態(例えば、回転数Neや負荷率KL)に基づいて高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir未満の範囲内で目標高圧燃圧Pfhi*を設定し、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立しているときには、目標高圧燃圧Pfhi*を高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir以上に設定するものとした。高圧燃圧センサ58pの異常診断条件としては、エンジン12が回転しており(高圧ポンプ57のプランジャ57cが作動しており)且つ現在のトリップで高圧燃圧センサ58pの異常診断を未実行であり且つ筒内噴射弁26から燃料を噴射していない(ポート噴射モードでエンジン12を運転しているまたはエンジン12の燃料カットを行なっている)条件が用いられる。こうして目標高圧燃圧Pfhi*を設定すると、高圧燃圧Pfhiと目標高圧燃圧Pfhi*との差分が打ち消されるようにフィードバック制御により高圧ポンプ57の目標吐出量Qfhi*の仮値である仮吐出量Qfhitmpを設定する。続いて、仮吐出量Qfhitmpを許容上限吐出量Qfhilimで上限ガードして目標吐出量Qfhi*を設定し、設定した目標吐出量Qfhi*を用いて高圧ポンプ57(電磁バルブ57a)を制御する。許容上限吐出量Qfhilimの設定方法については後述する。
なお、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立していて上述のように高圧ポンプ57を制御しているときには、そのときに高圧燃圧センサ58pにより検出される高圧燃圧Pfhiが高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhirを含む許容範囲内であるか否かを判定することにより、高圧燃圧センサ58pが正常であるか否かを診断する。
次に、実施例のエンジン装置10の動作、特に、高圧ポンプ57の許容上限吐出量Qfhilimを設定する処理について説明する。図2は、電子制御ユニット70により実行される許容上限吐出量設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン12が回転している(高圧ポンプ57のプランジャ57cが作動している)ときに繰り返し実行される。
図2の許容上限吐出量設定ルーチンが実行されると、電子制御ユニット70は、最初に、エンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhi、異常診断フラグFdなどのデータを入力する(ステップS100)。ここで、エンジン12の冷却水温Twは、水温センサ40により検出された値が入力される。エンジン12の回転数Neは、クランクポジションセンサ14aにより検出されたクランクシャフト14のクランク角θcrに基づいて演算された値が入力される。高圧燃圧Pfhiは、高圧燃圧センサ58pにより検出された値が入力される。異常診断フラグFdは、上述の高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立していないときには値0が設定され、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立しているときには値1が設定されるフラグであり、図示しないフラグ設定ルーチンにより設定された値が入力される。
こうしてデータを入力すると、入力した異常診断フラグFdの値を調べる(ステップS110)。異常診断フラグFdが値0であるとき、即ち、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立していないときには、エンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiに基づく値Qfhi1を高圧ポンプ57の許容上限吐出量Qfhilimを設定して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。ここで、値Qfhi1は、例えば、エンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiと値Qfhi1との関係として予め定めた第1マップにエンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiを適用して設定することができる。値Qfhi1は、エンジン12の冷却水温Twが低いほど少なくなるように、且つ、エンジン12の回転数Neが高いほど少なくなるように、且つ、高圧燃圧Pfhiが高いほど少なくなるように設定される。これは、エンジン12の冷却水温Twが低いほど且つエンジン12の回転数Neが高いほど且つ高圧燃圧Pfhiが高いほど高圧ポンプ57の吐出量が多くなりやすいことを考慮したものである。
ステップS110で異常診断フラグFdが値1であるとき、即ち、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立しているときには、エンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiに基づく値Qfhi2を高圧ポンプ57の許容上限吐出量Qfhilimを設定して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。ここで、値Qfhi2は、例えば、エンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiと値Qfhi2との関係として予め定めた第2マップにエンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiを適用して設定することができる。値Qfhi2は、値Qfhi1よりも少なく、且つ、エンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiに対して値Qfhi1と同様の傾向に設定される。
上述したように、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立しているときには、筒内噴射弁26から燃料を噴射していないと共に、目標高圧燃圧Pfhi*を高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir以上に設定して高圧ポンプ57を制御している。このため、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件の成立の有無に拘わらずに比較的大きい値Qfhi1を高圧ポンプ57の許容上限吐出量Qfhilimに設定すると、高圧ポンプ57からの吐出量が比較的多くなって高圧燃圧Pfhiが高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir以上に至り、高圧リリーフバルブ60が開弁して(弁体が被当接部から離間して)その開度が大きくなる場合がある。この場合、その後に高圧燃圧Pfhiが高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir未満になって高圧リリーフバルブ60が閉弁する(弁体がスプリングの付勢力により被当接部に当接する)ときに、異音を発生する可能性がある。これに対して、実施例では、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立しているときには、値Qfhi1よりも小さい値Qfhi2を高圧ポンプ57の許容上限吐出量Qfhilimに設定することにより、高圧ポンプ57からの吐出量が制限されるから、高圧燃圧Pfhiが高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir以上になって高圧リリーフバルブ60が開弁するときに、その開度が大きくなるのを抑制することができる。この結果、その後に高圧燃圧Pfhiが高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir未満になって高圧リリーフバルブ60が閉弁するときに、異音を発生するのを抑制することができる。なお、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立していないときには、値Qfhi2でなく値Qfhi1を高圧ポンプ57の許容上限吐出量Qfhilimに設定することにより、筒内噴射弁26からの噴射量が目標値に対して不足するのを抑制することができる。
図3は、高圧ポンプ57の許容上限吐出量Qfhilimと高圧燃圧Pfhiと高圧リリーフバルブ60の開度との様子の一例を示す説明図である。図中、実線は、実施例の様子を示し、一点鎖線は、比較例の様子を示す。比較例では、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件の成立の有無に拘わらずに値Qfhi1を高圧ポンプ57の許容上限吐出量Qfhilimに設定するものとした。図示するように、実施例および比較例において、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立すると(時刻t11)、目標高圧燃圧Pfhi*を高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir以上に設定することにより、高圧燃圧Pfhiが上昇する。このとき、比較例では、値Qfhi1を許容上限吐出量Qfhilimに設定し、実施例では、値Qfhi1よりも少ない値Qfhi2を許容上限吐出量Qfhilimに設定するから、実施例では、比較例に比して、高圧燃圧Pfhiの上昇を緩やかにすることができると共に、高圧燃圧Pfhiが高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir以上に至って高圧リリーフバルブ60が開弁するときに、その開度が大きくなるのを抑制することができる。この結果、その後に高圧燃圧Pfhiが高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir未満になって高圧リリーフバルブ60が閉弁するときに、異音を発生するのを抑制することができる。
以上説明した実施例のエンジン装置10では、高圧燃圧Pfhiと目標高圧燃圧Pfhi*との差分に基づいて高圧ポンプ57の仮吐出量Qfhitmpを設定し、設定した仮吐出量Qfhitmpを許容上限吐出量Qfhilimで上限ガードして目標吐出量Qfhi*を設定し、設定した目標吐出量Qfhi*を用いて高圧ポンプ57(電磁バルブ57a)を制御する。この場合に、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立している(目標高圧燃圧Pfhi*を高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhir以上に設定している)ときには、この異常診断条件が成立していないときに比して、許容上限吐出量Qfhilimを制限する。これにより、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立していて高圧リリーフバルブ60が開弁するときに、その開度が大きくなるのを抑制することができる。この結果、その後に高圧リリーフバルブ60が閉弁するときに異音を発生するのを抑制することができる。
実施例のエンジン装置10では、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立していないときには、値Qfhi1を許容上限吐出量Qfhilimに設定し、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立しているときには、値Qfhi1よりも少ない値Qfhi2を許容上限吐出量Qfhiに設定するものとした。しかし、高圧燃圧センサ58pの異常診断条件が成立しているときに加えてまたは代えて、高圧リリーフバルブ60のリリーフ圧Pfhirと高圧燃圧Pfhiとの燃圧差ΔPfhiが閾値ΔPfhiref以下であるときに、値Qfhi2を許容上限吐出量Qfhiに設定するものとしてもよい。ここで、燃圧差ΔPfhiが閾値ΔPfhiref以下になるときとしては、筒内噴射弁26などに一時的な異常が生じているときを挙げることができる。これにより、筒内噴射弁26などに一時的な異常が生じていて高圧リリーフバルブ60が開弁するときに、その開度が大きくなるのを抑制することができる。この結果、その後に高圧リリーフバルブ60が閉弁するときに異音を発生するのを抑制することができる。
実施例のエンジン装置10では、許容上限吐出量Pfhilimに設定するための値Qfhi1および値Qfhi2を、それぞれ、エンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiに基づいて設定するものとした。しかし、値Qfhi1および値Qfhi2を、エンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiのうちの一部だけに基づいて設定するものとしてもよい。また、値Qfhi1および値Qfhi2を、エンジン12の冷却水温Twや回転数Ne、高圧燃圧Pfhiに加えてまたはこれらのうちの少なくとも一部に代えて、燃温センサ51tにより検出される燃料タンク51内の燃料の燃温Tftnkに基づいて設定するものとしてもよい。この場合、値Qfhi1および値Qfhi2は、燃温Tftnkが低いほど少なくなるように設定される。なお、燃温Tftnkに代えて、高圧ポンプ57内の燃温Tfhpや、高圧燃料通路58内の燃温Tfhiを用いるものとしてもよい。さらに、値Qfhi1および値Qfhi2として、それぞれ固定値を用いるものとしてもよい。
実施例のエンジン装置10では、エンジン12は、ポート噴射弁25および筒内噴射弁26を備えるものとしたが、ポート噴射弁25を備えないものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン12が「エンジン」に相当し、燃料ポンプ52が「燃料ポンプ」に相当し、高圧ポンプ57が「高圧ポンプ」に相当し、高圧リリーフバルブ60が「リリーフバルブ」に相当し、電子制御ユニット70が「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、エンジン装置の製造産業などに利用可能である。
10 エンジン装置、12 エンジン、14 クランクシャフト、14a クランクポジションセンサ、22 エアクリーナ、23 吸気管、23a エアフローメータ、23t 温度センサ、24 スロットルバルブ、24a スロットルポジションセンサ、25 ポート噴射弁、26 筒内噴射弁、28 吸気バルブ、29 燃焼室、30 点火プラグ、31 排気バルブ、32 ピストン、33 排気管、34 浄化装置、34a 触媒、35 空燃比センサ、36 酸素センサ、40 水温センサ、42 油温センサ、44 カムポジションセンサ、50 燃料供給装置、51 燃料タンク、51t 燃温センサ、52 燃料ポンプ、52a 回転数センサ、53 低圧燃料通路、53p 低圧燃圧センサ、54 逆止弁、55 低圧リリーフ流路、56 低圧リリーフバルブ、57 高圧ポンプ、57a 電磁バルブ、57b チェックバルブ、57c プランジャ、58 高圧燃料通路、58p 高圧燃圧センサ、59 高圧リリーフ流路、60 高圧リリーフバルブ、70 電子制御ユニット。

Claims (1)

  1. 筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁を有するエンジンと、
    燃料タンクの燃料を低圧燃料通路に供給する燃料ポンプと、
    前記低圧燃料通路の燃料を加圧して前記筒内噴射弁が接続された高圧燃料通路に供給する高圧ポンプと、
    前記高圧燃料通路内の燃圧が所定燃圧以上であるときに開弁するリリーフバルブと、
    前記高圧燃料通路内の目標燃圧に基づいて許容上限吐出量以下の範囲内で前記高圧ポンプの目標吐出量を設定して前記高圧ポンプを制御する制御装置と、
    を備えるエンジン装置であって、
    前記制御装置は、前記筒内噴射弁から燃料を噴射しないと共に前記目標燃圧に前記所定燃圧を設定する第1条件、前記所定燃圧と前記高圧燃料通路内の燃圧との燃圧差が所定差以下である第2条件、のうちの少なくとも1つが成立しているときには、何れも成立していないときに比して、前記許容上限吐出量を制限する、
    エンジン装置。
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