JP2023002288A - コイル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大電流化を図りつつ小型化を実現することができるコイル装置を提供すること。【解決手段】第1ワイヤ12の第1端12aは、第1端子電極60の第1継線部63aに接続してあり、第2ワイヤ14の第1端14aは、第1端子電極60の第2継線部63bに接続してあり、第1ワイヤ12の第2端12bは、第2端子電極70の第1継線部73aに接続してあり、第2ワイヤ14の第2端14bは、第2端子電極70の第2継線部73bで接続してある。第1端子電極60の第1継線部63aと第2継線部63bとは、相互に離れた位置に配置してあり、第2端子電極の前70記第1継線部73aと第2継線部73bとは、相互に離れた位置に配置してある。【選択図】図3A

Description

本発明は、たとえばDC-DCコンバータなどに用いられるパワーインダクタなどのコイル装置に関する。
インダクタとして、コアの巻芯にワイヤを巻回したコイルが用いられている(特許文献1)。特許文献1に記載の巻芯部が実装面に対して垂直になる縦型のコイル装置では、鍔部の側面において、レーザ溶接により端子電極とワイヤとの継線することが可能である。そのため、特許文献1のコイル装置には、横型のコイル装置と比べて、強固で確実なワイヤの継線処理が可能という利点がある。
近年の電子機器の大電流化により、コイル装置も大電流化が求められるようになっている。ところが従来のコイル装置では、大電流化に対応させるために、太く抵抗の低いワイヤを用いる場合に、太いワイヤのリード端が曲がりにくくなり、継線のための作業が煩雑になると共に、コイル装置が大型化してしまうという課題を有する。
特開2016-134590号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、大電流化を図りつつ小型化を実現することができるコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
巻芯部および鍔部を持つ磁性コアと、
前記巻芯部に巻回してある第1ワイヤおよび第2ワイヤと、
前記鍔部に相互に絶縁されて取り付けてある第1端子電極および第2端子電極と、を有するコイル装置であって、
前記第1ワイヤの第1端は、前記第1端子電極の第1継線部に接続してあり、
前記第2ワイヤの第1端は、前記第1端子電極の第2継線部に接続してあり、
前記第1ワイヤの第2端は、前記第2端子電極の第1継線部に接続してあり、
前記第2ワイヤの第2端は、前記第2端子電極の第2継線部で接続してあり、
前記第1端子電極の前記第1継線部と前記第2継線部とは、相互に離れた位置に配置してあり、
前記第2端子電極の前記第1継線部と前記第2継線部とは、相互に離れた位置に配置してある。
本発明のコイル装置では、第1端子電極と第2端子電極との間の電流が、少なくとも第1ワイヤから成るコイルと、第2ワイヤから成るコイルとに分かれて流れる。そのため、1つの第1ワイヤまたは第2ワイヤに流れる電流を減らすことができると同時に、第1端子電極と第2端子電極との間に流れるトータルの電流を大きくすることができる。そのため、太いワイヤを用いなくても大電流化に対応することができるコイル装置を実現することができる。
また、太いワイヤを用いる必要がないため、ワイヤのリード端(第1端または第2端/以下同様)が曲げやすくなり、継線作業が容易になり、継線部におけるワイヤのリード端と端子電極との接合強度の信頼性も向上する。さらに、太いワイヤを用いる必要がないため、それに合わせて磁性コアの鍔部の厚みも厚くする必要がなくなり、この点でも、コイル装置の小型化を図ることが可能になる。
さらに、各端子電極の第1継線部と第2継線部とは、相互に離れた位置に配置してあるため、各継線部におけるワイヤのリード端と端子電極とを、たとえばレーザ溶接などによりそれぞれ別々に接続する作業が容易になる。また、いずれかの継線部における接続作業の熱的影響などが他の継線部に悪影響を与えにくくなり、これらの継線部における接続信頼性が向上する。
好ましくは、前記第1端子電極の前記第1継線部および前記第2継線部は、前記鍔部の一方の側面に沿って相互に反対側に配置してある。また好ましくは、前記第2端子電極の前記第1継線部および前記第2継線部は、前記鍔部の他方の側面に沿って相互に反対側に配置してある。
このように構成することで、各端子電極の第1継線部と第2継線部とは、相互に離れた位置に配置し易くなる。そのため、各継線部におけるワイヤのリード端と端子電極とを、たとえばレーザ溶接などによりそれぞれ別々に接続する作業が容易になる。また、いずれかの継線部における接続作業の熱的影響などが他の継線部に悪影響を与えにくくなり、これらの継線部における接続信頼性が向上する。また、継線部は、鍔部の側面に配置され、実装面側となる鍔部の外側端面に配置されないため、コイル装置の低背化も実現することができる。
好ましくは、前記第1端子電極の前記第1継線部と、前記第2端子電極の前記第1継線部とは、前記巻芯部を挟んで対角の位置に配置してある。また好ましくは、前記第1端子電極の前記第2継線部と、前記第2端子電極の前記第2継線部とは、前記巻芯部を挟んで対角の位置に配置してある。
このように構成することで、第1ワイヤの第1端が接続してある第1端子電極の第1継線部から、第1ワイヤの第2端が接続してある第2端子電極の第1継線部までの長さを、第2ワイヤの対応する長さに略同一にし易くなる。第2ワイヤの対応する長さとは、第2ワイヤの第1端が接続してある第1端子電極の第2継線部から、第2ワイヤの第2端が接続してある第2端子電極の第2継線部までの長さである。これらの長さを略同一にすることで、第1ワイヤから成るコイルに流れる電流と第2ワイヤからなるコイルに流れる電流とを略同一にし易くなる。そのため、コイル装置に流れる電流の最大化を図りやすくなる。
好ましくは、前記第1端子電極は、前記鍔部の外側端面に取り付けられる第1取付片を有する。また好ましくは、前記第2端子電極は、前記鍔部の外側端面に取り付けられる第2取付片を有する。これらの取付片を磁性コアの外側端面に接着剤などで取り付けることで、第1端子電極および第2端子電極を、それぞれ鍔部に取り付けやすくなる。
好ましくは、前記第1端子電極は、前記第1継線部および前記第2継線部がそれぞれ形成される継線用立上片をさらに有し、これらの継線用立上片は、前記第1取付片の相互に反対側の端縁から前記鍔部の側面に向けて立ち上げられていてもよい。また、好ましくは、前記第2端子電極は、前記第1継線部および前記第2継線部がそれぞれ形成される継線用立上片をさらに有し、これらの継線用立上片は、前記第2取付片の相互に反対側の端縁から前記鍔部の側面に向けて立ち上げられている。
継線用立上片には、ワイヤのリード端を挟み込み仮止めするための把持片が具備してあってもよく、継線用立上片にワイヤのリード端を接触させてレーザ溶接することなどにより継線部が形成される。
好ましくは、前記継線用立上片が形成してある前記鍔部の側面には、切り欠きが形成してある。継線用立上片を切り欠きの内部に入り込ませることで、継線部は、切り欠き部の内部に収まり、継線部が鍔部の外側に突出することを防止することができる。その結果、コイル装置の小型化に寄与すると共に、継線部が他の部品に衝突するおそれが少なくなり、継線部の接続信頼性が向上する。
好ましくは、前記鍔部の外側端面には凹部が形成してあり、前記第1端子電極または前記第2端子電極は、前記凹部に緩く入り込む内側立上片を有する。
このように構成することで、コイル装置を回路基板などに実装する際に、ハンダなどの接続部材が、凹部の内部にも入り込み、内側立上片の外面にもフィレットが形成され、回路基板と端子電極との接合強度が向上する。
端子電極は、たとえば金属端子で構成され、その主要部分である取付片が、鍔部の外側端面に接着されることができる。しかも、端子電極の内側立上片は、凹部に緩く入り込むのみであり、凹部の壁面と内側立上片は嵌合していない。そのため、たとえば-40から150°Cなどの厳しい温度変化の環境にコイル装置が曝されたとしても、端子電極に作用する熱応力が磁性コアの鍔部に作用しにくく、磁性コアにクラックなどを発生させるおそれが少ない。また、厳しい温度環境下でも、コイル装置と回路基板との接合強度の劣化が少ない。
好ましくは、前記凹部の底壁に繋がる側壁と、前記凹部に入り込む前記内側立上片の先端との間には、所定間隔の空隙が形成してある。このように構成することで、厳しい温度変化の環境にコイル装置が曝されたとしても、端子電極に作用する熱応力が磁性コアの鍔部に作用しにくく、磁性コアにクラックなどを発生させるおそれが少ない。また、厳しい温度環境下でも、コイル装置と回路基板との接合強度の劣化が少ない。
好ましくは、前記第1端子電極または前記第2端子電極は、前記第1取付片または前記第2取付片の端縁から前記鍔部の側面に向けて立ち上げられている外側立上片をさらに有する。外側立上片の外側面には、ハンダなどの接続部材のフィレットが形成されやすい。そのため、端子電極と回路基板などとの接合強度が、さらに向上する。
前記第1取付片または前記第2取付片は、前記第1継線部および前記第2継線部にそれぞれ接続してある一対の分離取付片を有してもよく、これらの分離取付片は、前記外側立上片で接続してあってもよい。また、前記第1端子電極または前記第2端子電極の前記第1継線部と前記第2継線部とは、前記第1取付片または前記第2取付片で接続してあってもよい。
図1Aは本発明の一実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図1Bは図1Aに示すコイル装置の正面図である。 図1Cは図1Aに示すコイル装置の右側面図(左側面図は右側面図と対称)である。 図1Dは図1Aに示すコイル装置の平面図である。 図1Eは図1Aに示すコイル装置の底面側から見た斜視図である。 図2Aは図1Aに示すIIA-IIA線に沿う概略断面図である。 図2Bは図1Aに示すIIB-IIB線に沿う概略断面図であり、コイル部と外装樹脂の図示は省略してある。 図3Aは図1Aに示すドラムコアと端子電極とを分解して示す斜視図である。 図3Bは本願発明の他の実施形態に係るドラムコアと端子電極とを分解して示す斜視図である。 図4は図2Aに示すコイル部のみの斜視図である。 図5Aは図1Eに示すドラムコアのみの底面側から見た斜視図である。 図5Bは本発明の他の実施形態に係るコイル装置で用いられるドラムコアのみの底面側から見た斜視図である。 図5Bは本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置で用いられるドラムコアのみの底面側から見た斜視図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1A~図1Eに示す本発明の一実施形態に係るコイル装置2は、たとえばDC-DCコンバータなどの部品として用いられ、特に好ましくは、パワーインダクタなどとして用いられる。
このコイル装置2は、磁性コアとしてのドラムコア20を有する。ドラムコア20を構成する磁性材料としては、金属、フェライト等の軟磁性材料が挙げられるが、特に限定されない。図2Aに示すように、ドラムコア20は、コイル部10を構成する2本のワイヤ(第1ワイヤ12および第2ワイヤ14)が、コア20の巻軸方向に沿って巻回してある巻芯部30を有する。
ワイヤ12および14が巻回してある巻芯部30の周囲は、外装樹脂15で覆われていることが好ましい。外装樹脂15で覆われることにより、コイル部10を有効に保護することができると共に、ショート不良なども抑制することができる。また、外装樹脂15は、磁性体含有樹脂で構成してあってもよい。このように構成することで、磁性体含有の外装樹脂15が、磁場の通り道となり、コイル装置2の磁気特性が向上する。外装樹脂15に含まれる磁性体としては、特に限定されないが、コア20を構成する磁性体粉と同様な磁性体粉、あるいはその他の磁性体粉が例示される。
ワイヤ12および14としては、特に限定されず、たとえば銅などで構成される平角線、丸線、撚り線、リッツ線、編組線などの導電性芯線、あるいはこれらの導電性芯線を絶縁被覆してあるワイヤなどを用いることができる。具体的には、AIW(ポリイミドワイヤ)、UEW(ポリウレタンワイヤ)、UEW、USTCなどの公知の巻線を用いることができる。ワイヤ12の線径は、特に限定されず、たとえば0.1~0.5mmである。二本のワイヤ12および14の線径および材質などは、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
巻芯部30の巻軸方向(Z軸方向)の両端部には、それぞれ第1鍔部40および第2鍔部50が一体的に形成してある。これらの第1鍔部40および第2鍔部50は、巻芯部30に対して、X-Y軸平面に突出している。なお、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、Z軸は、巻軸の軸方向に一致している。
巻芯部30の横断面(X-Y軸平面の断面)は、特に限定されず、正方形断面、長方形断面、円形断面、あるいは、その他の断面形状であっても良いが、本実施形態では、略円形状となっている。
図2Aに示すように、第2鍔部50は、巻軸方向(Z軸方向)の外側端面52と、その反対側に位置する巻軸方向の内面53とを有する。内面53には、コイル部10のZ軸方向上端が位置するようになっている。また、第1鍔部40は、巻軸方向の外側端面42と、その反対側に位置する巻軸方向の内面43とを有する。巻軸方向の内面43に、コイル部10のZ軸方向下端が位置するようになっている。なお、ワイヤ12および14の巻き層数は、特に限定されず、また、ワイヤ12および14の巻き方も特に限定されない。
第2鍔部50の具体的な形状は、特に限定されないが、本実施形態では、図1Dに示すように、Y軸に方向で相互に向き合う側面50a,50aと、X軸方向で相互に向き合う側面50b,50bとを有し、Z軸方向から見て全体として四角形状を有する。そして、第2鍔部50の側面50a,50aの仮想両側延長面と側面50b,50bの仮想両側延長面とが交わる4つの角部に、それぞれ面取り部54が形成してある。面取り部54は、図3Aに示すドラムコア20の成形時に、第1鍔部40、第2鍔部50および巻芯部30と共に一体に形成されるが、一体成形後に、切削加工または研磨加工などにより形成されても良い。
また、第1鍔部40の具体的な形状も、特に限定されないが、本実施形態では、図5Aに示すように、Y軸に方向で相互に向き合う側面40a,40aと、X軸方向で相互に向き合う側面40b,40bとを有し、Z軸方向から見て全体として四角形状を有する。そして、第1鍔部50の側面40a,40aの仮想両側延長面と側面40b,40bの仮想両側延長面とが交わる4つの角部に、それぞれ切り欠き44が形成してある。切り欠き44は、ドラムコア20の成形時に、第1鍔部40、第2鍔部50および巻芯部30と共に一体に形成されるが、一体成形後に、切削加工または研磨加工などにより形成されても良い。
本実施形態では、図5Aにも示すように、第1鍔部40の側面40a,40aが、それぞれ第2鍔部50の側面50a,50aと略面一となるように同一仮想平面(X-Z平面)上に位置するようになっている。また、第1鍔部40の側面40b,40bが、それぞれ第2鍔部50の側面50b,50bと略面一となるように同一仮想平面(Y-Z平面)上に位置するようになっている。
しかも本実施形態では、第1鍔部40の各切り欠き44のサイズが、第2鍔部50の各面取り部54のサイズよりも大きく、図1Dに示すように、Z軸の上側から第2鍔部50の外側端面52を見る場合には、Z軸の下側に位置する第1鍔部40の外形は、見えなくなるようになっている。ただし、第2鍔部50の面取り部54に対応する部分に、図1Aに示す継線部63および73の一部が見えることになる。
すなわち、本実施形態では、第2鍔部50の外形サイズと、第1鍔部40の外形サイズとは、ほとんど同じであるが、第1鍔部40には、面取り部54よりも大きな切り欠き44があるために、同じ厚みであれば、これらの体積は異なることになる。第2鍔部50の体積と第1鍔部40の体積とを略同じにするために、第1鍔部40のZ軸厚みを、第2鍔部50のZ軸厚みよりも大きくしてもよい。
図5Aに示すように、第1鍔部40の外側端面42には、4つの独立凹部46が、外側端面42の中心に可能な限り近い位置に、X軸およびY軸方向に、それぞれ所定間隔で二つずつ配置してある。各独立凹部46は、Y軸方向に沿って長く形成してあり、X軸またはY軸に沿って隣り合う独立凹部46の間隔は、図3Aに示すX軸に沿って隣り合う端子電極(第1端子電極60および第2端子電極70)の絶縁が確保されるサイズに決定される。
本実施形態では、図3Aに示すように、第1鍔部40の巻軸方向の外側端面42には、一対の端子電極60,70が装着される。端子電極60,70は、その詳細については後述するが、それらは、たとえばタフピッチ鋼、リン青銅、黄銅、鉄、ニッケルなどの導電性金属板で構成してある。
端子電極60および端子電極70は、それぞれX軸およびY軸を含む平面に略平行な平面を持つ板状の取付片61,71を有する。これらの取付片61,71は、図1Eに示すように、第1鍔部40の巻軸方向の外側端面42に対して接着剤などにより接着される。取付片が接着される第1鍔部40の外側端面42には、取付片61,71の形に合わせた端子取付溝が形成してあっても良い。
端子取付溝の溝深さは、取付片の各厚みよりも小さくしてあることが好ましく、取付片61,71の底面が、巻軸方向の外側端面42よりも突き出ていることが好ましい。このようにすることで、コイル装置2の取付部61,71を、図2Bに示す回路基板80などの配線パターン82にハンダ84などの接続部材で接続する際の実装作業が容易になる。
図3Aに示すように、取付片61のY軸方向の両端で、X軸方向の外側近くには、それぞれ第1継線用立上片62aおよび第2継線用立上片62bがZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してある。また、取付片71のY軸方向の両端で、X軸方向の外側近くには、それぞれ第1継線用立上片72aおよび第2継線用立上片72bがZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してある。
第1継線用立上片62aと第1継線用立上片72aとは、巻芯部30を挟んで、第1鍔部40の対角の位置に配置してある。また同様に、第2継線用立上片62bと第2継線用立上片72bとは、巻芯部30を挟んで、第1鍔部40の対角の位置に配置してある。
これらの継線用立上片62a,62b,72a,72bは、第1鍔部40の各切り欠き44の切り欠き側面40cにそれぞれ接触可能になっている。切り欠き側面40cは、側面40aから切り欠き44の内側にY軸に沿って引き込まれた面であり、側面40aと略平行な面である。
各継線用立上片62a,62b,72a,72bの先端部は、折り返すように折り曲げてあり、それぞれ把持片62a1,62b1,72a1,72b1を形成している。把持片62a1と継線用立上片62aの間に、図4に示す第1ワイヤ12の第1リード部(第1端)12aが挟まれて接合され、図1Aに示す第1継線部63aが形成される。第1継線部63aでは、第1リード部12aと、第1端子電極60の立上片62aとが電気的に接続される。
また、図3Aに示す把持片62b1と継線用立上片62bの間に、図4に示す第2ワイヤ14の第1リード部(第1端)14aが挟まれて接合され、図1Dに示す第2継線部63bが形成される。第2継線部63bでは、第1リード部14aと、第1端子電極60の立上片62bとが電気的に接続される。
また、図3Aに示す把持片72a1と継線用立上片72aの間に、図4に示す第1ワイヤ12の第2リード部(第2端)12bが挟まれて接合され、図1Dに示す第1継線部73aが形成される。第1継線部73aでは、第2リード部12bと、第2端子電極70の立上片72aとが電気的に接続される。
さらに、図3Aに示す把持片72b1と継線用立上片72bの間に、図4に示す第2ワイヤ14の第2リード部(第2端)14bが挟まれて接合され、図1Dに示す第2継線部73bが形成される。第2継線部73bでは、第2リード部12bと、第2端子電極70の立上片72bとが電気的に接続される。
それぞれの継線部63a,63b,73a,73bは、好ましくはレーザ溶接により形成される。溶接のためのレーザ光は、たとえばZ軸に沿って鍔部40の下方から照射され、リード部12a,12b,14a,14bの先端部を、それぞれ継線用立上片62a,62b,72a,72bにレーザ溶接して継線部63a,63b,73a,73bを形成する。
図4に示すリード部12a,12b,14a,14bのそれぞれが取り付けられる継線用立上片62a,62b,72a,72bは、図5Aに示す第1鍔部40の各切り欠き44の内部に配置される。しかも、図1Dに示すように、継線部63a,63b,73a,73bが形成される継線用立上片62a,62b,72a,72bの一部は、第2鍔部50の面取り部54kの外側に配置される。そのため、Z軸に沿って鍔部40の下方から照射されるレーザ光は、いずれの鍔部40,50にも照射されずに、継線部63a,63b,73a,73bを形成することができる。
図3Aに示すように、取付部61および71のX軸方向の外側端には、それぞれ一対の外側立上片64a,64bと一対の外側立上片74a,74bがZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してある。それぞれの外側立上片64a,64b,74a,74bの立上げ高さは、継線用立上片62a,62b,72a,72bの立上げ高さと同様である。
また、取付部61および71のX軸方向の内側端には、それぞれ一対の内側立上片66a,66bと一対の内側立上片76a,76bがZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してある。内側立上片66a,66b,77a,77bの立上げ高さは、外側立上片64a,64b,74a,74bの立上げ高さよりも小さい。
また、取付部61,71に対する外側立上片64a,64b,74a,74bの立上げ角度は、継線用立上片62a,62b,72a,72bと同様に、約90度であることが好ましいが、内側立上片66a,66b,77a,77bの立上げ角度は、90度よりも大きいことが好ましく、図2Bに示すように、好ましくは95~160度、さらに好ましくは100~150度である。
図2Bに示すように、外側立上片64b,74a(64a,74bも同様)は、好ましくは、第1鍔部40の側面40bにそれぞれ接触して、第1鍔部40の外側端面42に対して、各端子電極60のX軸方向の位置決めがなされることが好ましい。また、図1Eに示すように、継線用立上片62a,62b,72a,72bは、それぞれ第1鍔部40の切り欠き44の内部で、切り欠き側面40cに接触していることが好ましい。第1鍔部40の外側端面42に対して、各端子電極60,70のY軸方向の位置決めがなされるからである。
図2Bに示すように、各内側立上片66a,66b,77a,77bは、第1鍔部40の外側端面に形成してある各独立凹部46の内部に緩く入り込むようになっている。すなわち、各内側立上片66a,66b,77a,77bは、X軸に沿って、各独立凹部46の内側壁面に対して所定間隔(所定隙間)t1で離れていることが好ましく、また、独立凹部46の外側壁面に対して所定間隔(所定隙間)t2で離れていることが好ましい。さらに、各独立凹部46の底壁面に対しても、各内側立上片66,76の先端が接触しないようになっていることが好ましい。
特に限定されないが、所定間隔t1は、各内側立上片66,76の板厚の1.5~5倍程度が好ましい。また、所定間隔t2は、各内側立上片66,76の板厚の0.1~3倍程度が好ましい。また、図5Aに示す各独立凹部46のY軸方向幅は、図3Aに示す内側立上片66a,66b,77a,77bのY軸方向幅よりも大きく、好ましくは、1.1~1.5倍程度である。
なお、本願明細書において、「外側」とは、コイル装置2の中心から遠ざかる方向に位置する側を意味し、「内側」は、コイル装置2の中心に近い側を意味する。
次に、図1A~図5Aに示すコイル装置2の製造方法について説明する。まず、図3Aおよび図5Aに示すドラムコア20を成形する。ドラムコア20の成形方法は、特に限定されないが、圧縮成形、CIM(セラミックインジェクションモールディング)成形、MIM(メタルインジェクションモールディング)成形などが考えられる。成形後に焼成されて焼結体となる。
次に、ドラムコア20の第1鍔部40における外側端面42に、端子電極60,70を取り付ける。端子電極60を外側端面42に取り付けて固定する際には、取付片61,71と外側端面42との間にのみ接着剤を介在させる。そして、接着剤が各独立凹部46の内部に入り込まないように注意すると共に、第1鍔部40の外側の側面40a,40b,40cの方にはみ出さないように注意することが好ましい。
なお、各端子電極60,70は、一枚の金属板(たとえば銅板)を打ち抜き成形および折り曲げ加工することで容易に成形が可能である。各端子電極60,70をドラムコアに取り付けた後、またはその前に、図5に示すドラムコア20の巻芯部30に、図4に示すワイヤ12および14を巻回してコイル部10を形成する。巻芯部30へのワイヤ12および14の巻回に際しては、ワイヤ12とワイヤ14とを別々に巻いてもよいが、ワイヤ12とワイヤ14とを同じ方向に同時に巻いてもよい。
巻芯部30にコイル部10を形成した状態で、コイル部10を構成するワイヤ12(14)のそれぞれの両端であるリード部12a,12b(14a,14b)は、端子電極60の継線用立上片62a,72a(62b,72b)と把持片62a1,72a1(62b1,72b1)との間に位置させて仮止めする。その状態で、レーザ溶接を行う。
前述したように、Z軸に沿って鍔部40の下方から照射されるレーザ光は、いずれの鍔部40,50にも照射されずに、継線部63a,63b,73a,73bを形成することができる。また、レーザ溶接(1000°C以上の温度)などのように、半田フィレットを形成するための温度(230~280°C)よりも高い温度で、巻線用ワイヤ12(14)のリード部12a,12b(14a,14b)と端子電極60(70)との接続を行っている。そのため、強固で確実なワイヤ12(14)の継線処理が可能である。
本実施形態に係るコイル装置2では、磁性コアとしてのドラムコア20の第1鍔部40の外側端面42には、図1Eに示すように、2つの端子電極60,70が取り付けられる。そのため、本実施形態のコイル装置2の巻芯部30には、少なくとも2つのワイヤ12,14を巻回し、ワイヤ12の両端の各リード部12a,12bを、2つの端子電極60,70のそれぞれに接続している。また、ワイヤ14の両端の各リード部14a,14bを、2つの端子電極60,70のそれぞれに接続している。
したがって、本実施形態のコイル装置2では、第1端子電極60と第2端子電極70との間の電流が、少なくとも第1ワイヤ12から成るコイルと、第2ワイヤ14から成るコイルとに分かれて流れる。そのため、1つの第1ワイヤ12または第2ワイヤ14に流れる電流を減らすことができると同時に、第1端子電極60と第2端子電極70との間に流れるトータルの電流を大きくすることができる。そのため、太いワイヤを用いなくても大電流化に対応することができるコイル装置2を実現することができる。
また、太いワイヤを用いる必要がないため、ワイヤ12,14のリード部12a,12b,14a,14bが曲げやすくなり、継線作業が容易になり、継線部におけるワイヤ12,14と端子電極60,70との接合強度の信頼性も向上する。さらに、太いワイヤを用いる必要がないため、それに合わせて磁性コア20の鍔部40,50の厚みも厚くする必要がなくなり、この点でも、コイル装置2の小型化を図ることが可能になる。
さらに、各端子電極60,70の第1継線部63a,73aと第2継線部63b,73bとは、相互に離れた位置に配置してあるため、各継線部63a,63b,73a,73bにおけるワイヤ12,14と端子電極60,70とを、たとえばレーザ溶接などによりそれぞれ別々に接続する作業が容易になる。また、いずれかの継線部63a,63b,73a,73bにおける接続作業の熱的影響などが他の継線部に悪影響を与えにくくなり、これらの継線部63a,63b,73a,73bにおける接続信頼性が向上する。
また、本実施形態のコイル装置2では、ドラムコア20の第1鍔部40の外側端42面には4つの独立凹部46が形成してあり、それぞれの端子電極60,70の内側立上片66a,66b,76a,76bは、各凹部46に緩く入り込むことになる。そのため、図2Bに示すように、コイル装置2を、回路基板80などに実装する際に、ハンダ84などの接続部材が、凹部46の内部にも入り込み、内側立上片66,76の外面にもフィレットが形成され、回路基板80の配線パターン82と端子電極60,70との接合強度が向上する。
端子電極60,70は、たとえば金属端子で構成され、その主要部分である取付部61,71が、鍔部40の外側端面42に接着される。しかも、それぞれの端子電極60,70の内側立上片66a,66b,76a,76bは、それぞれ凹部46に緩く入り込むのみであり、凹部46の壁面と内側立上片66,76は嵌合していない。そのため、たとえば-40から150°Cなどの厳しい温度変化の環境にコイル装置2が曝されたとしても、端子電極60に作用する熱応力がドラムコア20の鍔部40に作用しにくく、ドラムコア20にクラックなどを発生させるおそれが少ない。また、厳しい温度環境下でも、コイル装置2と回路基板80との接合強度の劣化が少ない。
また本実施形態では、内側立上片66a,66b,76a,76bとX軸に沿って反対側に位置する取付部61,71の端縁に、外側立上片64a,64b,74a,74bが一体的に形成してあり、外側立上片64a,64b,74a,74bは、鍔部40の側面40bに沿って一体的に立ち上げられている。図2Bに示すように、立上片66b,76a(66a,76bも同様)の外側面には、ハンダ84などのフィレットが形成されやすい。そのため、端子電極60,70と回路基板80などとの接合強度が、さらに向上する。
また、コイル装置2を、たとえば回路基板80に実装する際に、各端子60の下面に付着しているハンダ84が、外側立上片64b,74a(64a,74bも同様)の外表面にも付着し、Z軸方向の上から見た場合に、第2鍔部50に隠れること無く、ハンダ84の付き具合を確認することができる。
さらに本実施形態では、外側立上片64b,74a(64a,74bも同様)の立ち上げ高さが、第1鍔部40の巻軸方向厚みよりも低い。このように構成することで、コイル装置2のコンパクト化を実現することができる。また、図1Bに示す外装樹脂15が外側立上片64a,74b(64b,74aも同様)に付着するおそれが少なくなり、実装時のフィレットの形成を阻害しない。
また、図1Eに示すように、本実施形態では、内側立上片66a,66b,76a,76bは、X軸の方向から見て、巻芯部30(図2B参照)の中心軸の近くに位置するように、外側立上片64,74に比較して、それぞれオフセットして配置してある。このように内側立上片66a,66b,76a,76bを配置することで、鍔部40の外側端面42に形成する凹部46の位置を、外側端面42の中心側に寄せることが可能になる。その結果、凹部46を形成する位置が、巻芯部30(図2B参照)に対応する位置に対応することになり、鍔部40に凹部46を形成しても、ドラムコア20の強度を低下させるおそれが少なくなり、鍔部40の厚みを増大させること無く凹部46を形成することができ、コイル装置2のコンパクト化にも寄与する。
さらに、本実施形態では、図3Aに示すように、取付部61,71には、内側立上片および外側立上片とは異なる継線用立上片62a,62b,72a,72bが一体的に形成してある。また、各継線用立上片62a,62b,72a,72bは、鍔部40の側面40aに平行な切り欠き側面40cに沿って一体的に立ち上げられている。それぞれの継線用立上片62a,62bに、ワイヤのリード部12a,14aがそれぞれ接続してあり、継線用立上片72a,72bに、ワイヤのリード部12b,14bがそれぞれ接続してある。
このように構成することで、それぞれの端子電極60,70は、6つの立上片62a,62b,64a,64b,66a,66b(または72a,72b,74a,74b,76a,76b)を有することになり、それらの立上片は、取付部61,71から異なる位置で鍔部40の側面40b,40cまたは凹部46の中に立ち上げられ、図2Bに示すように、回路基板80とのハンダ84のフィレットの形成箇所が増えることになり、回路基板80との接続強度がさらに向上する。
さらに本実施形態では、鍔部40は、巻芯部30の径方向の外側に飛び出しており、Z軸の方向から見て、全体として略四角形の形状を有し、鍔部40の4つの角部には、継線用立上片62a(または62b,72a,72b)とリード部12a(または12b,14a,14b)との接続部が配置される切り欠き部44が形成してある。このように構成することで、鍔部40,50の外径寸法を変えずに(コイル装置2の小型化を維持しながら)、ドラムコア20の体積を最大限に維持し、インダクタンスの低下を抑制することができる。
すなわち、本実施形態では、図3Aに示す継線部63a,63b,73a,73bを含め、端子電極60,70の継線用立上片62a,62b,72a,72bのほとんどは、それぞれ第1鍔部40の各切り欠き44の内部に収まる。しかも、図1Dに示すように、Z軸の上側から第2鍔部50の外側端面52を見る場合には、第2鍔部50の面取り部54に対応する部分に、図1Aに示す継線部63a,63b,73a,73bの一部が見えるのみである。このため、コイル装置2の小型化を図ることができると同時に、鍔部40および50を含むドラムコア20の磁性体の体積を最大限に大きくすることができる。したがって、コイル装置2のインダクタンス特性などの向上も図ることが容易である。
しかも、本実施形態では、鍔部40,50の大きさを維持してインダクタンスを低下させることなく、第2鍔部50に対する端子電極60,70の突出量を必要最小限にすることが可能であり、コイル装置2の搬送途中において、端子金具60やリード接続部63,73が、実装装置などに衝突するおそれが少なくなる。
また本実施形態では、凹部46には、取付部61,71を鍔部40の外側端面42に接着するための接着剤が入り込まないように構成してある。すなわち、端子電極60は、取付部61,71のみで、鍔部40の外側端面42に接着してある。このように構成することで、厳しい温度変化の環境にコイル装置2が曝されたとしても、端子電極60,70に作用する熱応力がドラムコア20の鍔部40に作用しにくく、ドラムコア20にクラックなどを発生させるおそれが少ない。また、厳しい温度環境下でも、コイル装置と回路基板との接合強度の劣化が少ない。
また、本実施形態では、図2Bに示すように、凹部46の底壁面に繋がる側壁面と、凹部46に入り込む内側立上片66,76の先端との間には、所定間隔t1,t2の空隙が形成してある。このように構成することで、厳しい温度変化の環境にコイル装置2が曝されたとしても、端子電極60に作用する熱応力がドラムコア20の鍔部40に作用しにくく、ドラムコア20にクラックなどを発生させるおそれが少ない。また、厳しい温度環境下でも、コイル装置20と回路基板80との接合強度の劣化が少ない。
また、凹部は、鍔部40の外側端面42に形成してある4つの独立凹部46からなる。鍔部40の外側端面42に形成してある凹部を、4つの独立凹部46で構成することで、ドラムコア20の体積低下と強度低下が少なく、コイル装置2の特性向上とコンパクト化とを同時に図ることができる。また、このように構成することで、端子電極60,70相互の絶縁を確保し易い。
さらに本実施形態では、図3Aに示すように、第1端子電極60の第1継線部63aおよび第2継線部63bは、鍔部40の側面40bの一方に沿って相互にY軸の反対側に配置してある。また、第2端子電極70の第1継線部72aおよび第2継線部72bは、鍔部40の側面40bの他方に沿って相互にY軸の反対側に配置してある。
このように構成することで、各端子電極60,70の第1継線部63a,73aと第2継線部63b,73bとは、相互に離れた位置に配置し易くなる。そのため、各継線部63a,63b,73a,73bにおける図4に示すワイヤ12,14のリード部12a,12b,14a,14bと図3Aに示す端子電極60,70とを、たとえばレーザ溶接などによりそれぞれ別々に接続する作業が容易になる。また、いずれかの継線部63a,63b,73a,73bにおける接続作業の熱的影響などが他の継線部に悪影響を与えにくくなり、これらの継線部における接続信頼性が向上する。また、継線部63a,63b,73a,73bは、鍔部の側面40cに配置され、実装面側となる鍔部の外側端面に配置されないため、コイル装置2の低背化も実現することができる。
しかも本実施形態では、図3Aに示すように、第1端子電極60の第1継線部63aと、第2端子電極70の第1継線部73aとは、巻芯部30の中心軸を挟んで対角の位置に配置してある。また、第1端子電極60の第2継線部63bと、第2端子電極70の第2継線部73bとは、巻芯部30の中心軸を挟んで対角の位置に配置してある。
このように構成することで、図4に示す第1ワイヤ12の第1リード部12aが接続してある図3Aに示す第1端子電極60の第1継線部63aから、第1ワイヤ12の第2リード部12bが接続してある第2端子電極70の第1継線部73aまでの長さを、第2ワイヤ14の対応する長さに略同一にし易くなる。第2ワイヤ14の対応する長さとは、第2ワイヤ14の第1リード部14aが接続してある第1端子電極60の第2継線部63bから、第2ワイヤ14の第2リード部14bが接続してある第2端子電極70の第2継線部73bまでの長さである。これらの長さを略同一にすることで、第1ワイヤ14から成るコイルに流れる電流と第2ワイヤ14からなるコイルに流れる電流とを略同一にし易くなる。そのため、コイル装置2に流れる電流の最大化を図りやすくなる。
なお、本実施形態では、図3Bに示すように、第1取付片61は、第1継線部63aおよび第2継線部63bにそれぞれ接続してある一対の分離取付片61a,61bを有してもよい。分離取付片61a,61bは、取付片61のY軸方向の中央部にX軸に沿って形成してある切り欠き68により分離されている。これらの分離取付片61a,61bは、Y軸方向に延びる単一の外側立上片64で接続(機械的および電気的に)してある。
また、同様に、第2取付片71は、第1継線部73aおよび第2継線部73bにそれぞれ接続してある一対の分離取付片71a,71bを有してもよい。分離取付片71a,71bは、取付片71のY軸方向の中央部にX軸に沿って形成してある切り欠き78により分離されている。これらの分離取付片71a,71bは、Y軸方向に延びる単一の外側立上片74で接続(機械的および電気的に)してある。
また、本実施形態では、図5Bに示すように、図5Aに示すY軸方向に並んで配置される二つの独立凹部46および46を連続させ、二つの共通凹部46a,46aとしてもよい。あるいは、図5Cに示すように、図5Bに示すX軸方向に並んで配置される二つの共通凹部46aおよび46aを連続させ、一つの共通凹部46bとしてもよい。
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、継線部63a,63b,73a,73bを形成するための手段としては、レーザ溶接のみでなく、熱圧着(300°C以上)などでもよい。熱圧着でも、図2Bに示すハンダ84のフィレットを形成するための温度(230~280°C)よりも高い温度で、巻線用ワイヤ12,14のリード部12a,12b,14a,14bと端子電極60,70との接続を行うことができる。あるいは、その他の継線部63a,63b,73a,73bを形成する手段としては、アーク溶接、超音波溶接などが例示される。
また上述した実施形態の端子電極60および70において、ドラムコア20と接触する取付部61,71の内側表面は、ドラムコアとの接着性を向上させるために、メッキ膜が形成されていないことが好ましいが、回路基板との接合面となる外面には、ハンダ84との接合性を向上させるために、錫メッキが成されていても良い。
さらに、上述した実施形態では、各鍔部40および50のZ軸方向から見た全体形状を四角形としたが、本発明では、円形または楕円、あるいはその他の形状であってもよい。
また、上述した実施形態では、鍔部40の外側端面に形成してある凹部46,46a,46bには、各端子電極60の取付部61,71を接着するための接着剤が入り込まないように構成してあるが、多少入り込んでもよい。ただし、できる限り、凹部46,46a,46bには接着剤が入り込まないようにしてあることが、鍔部の外側端面42に対する各端子電極60,70の接着力または接合力を向上させる点で好ましい。
2… コイル装置
10… コイル部
12… 第1ワイヤ
14… 第2ワイヤ
12a,14a… 第1リード部(第1端)
12b,14b… 第2リード部(第2端)
15… 外装樹脂
20… ドラムコア(磁性コア)
30… 巻芯部
40… 第1鍔部
40a,40b… 側面
40c… 切り欠き側面
42… 外側端面
43… 内面
44… 切り欠き
46… 独立凹部
46a,46b… 共通凹部
50… 第2鍔部
50a,50b… 側面
52… 外側端面
53… 内面
54… 面取り部
60.60a… 第1端子電極
70,70b… 第2端子電極
61,71… 取付片
61a,61b,71a,71b…分離取付片
62a,62b,72a,72b… 継線用立上片
62a1,62b1,72a1,72b1… 把持片
63a,73a… 第1継線部
63b,73b… 第2継線部
64,64a,64b,74,74a,74b… 外側立上片
66a,66b,76a,76b… 内側立上片
68,78… 切り欠き
80… 回路基板
82… 配線パターン
84… ハンダ

Claims (11)

  1. 巻芯部および鍔部を持つ磁性コアと、
    前記巻芯部に巻回してある第1ワイヤおよび第2ワイヤと、
    前記鍔部に相互に絶縁されて取り付けてある第1端子電極および第2端子電極と、を有するコイル装置であって、
    前記第1ワイヤの第1端は、前記第1端子電極の第1継線部に接続してあり、
    前記第2ワイヤの第1端は、前記第1端子電極の第2継線部に接続してあり、
    前記第1ワイヤの第2端は、前記第2端子電極の第1継線部に接続してあり、
    前記第2ワイヤの第2端は、前記第2端子電極の第2継線部で接続してあり、
    前記第1端子電極の前記第1継線部と前記第2継線部とは、相互に離れた位置に配置してあり、
    前記第2端子電極の前記第1継線部と前記第2継線部とは、相互に離れた位置に配置してあるコイル装置。
  2. 前記第1端子電極の前記第1継線部および前記第2継線部は、前記鍔部の一方の側面に沿って相互に反対側に配置してあり、
    前記第2端子電極の前記第1継線部および前記第2継線部は、前記鍔部の他方の側面に沿って相互に反対側に配置してある請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記第1端子電極の前記第1継線部と、前記第2端子電極の前記第1継線部とは、前記巻芯部を挟んで対角の位置に配置してあり、
    前記第1端子電極の前記第2継線部と、前記第2端子電極の前記第2継線部とは、前記巻芯部を挟んで対角の位置に配置してある請求項1または2に記載のコイル装置。
  4. 前記第1端子電極は、前記鍔部の外側端面に取り付けられる第1取付片を有し、
    前記第2端子電極は、前記鍔部の外側端面に取り付けられる第2取付片を有する請求項1~3のいずれかに記載のコイル装置。
  5. 前記第1端子電極は、前記第1継線部および前記第2継線部がそれぞれ形成される継線用立上片をさらに有し、これらの継線用立上片は、前記第1取付片の相互に反対側の端縁から前記鍔部の側面に向けて立ち上げられており、
    前記第2端子電極は、前記第1継線部および前記第2継線部がそれぞれ形成される継線用立上片をさらに有し、これらの継線用立上片は、前記第2取付片の相互に反対側の端縁から前記鍔部の側面に向けて立ち上げられている請求項4に記載のコイル装置。
  6. 前記継線用立上片が形成してある前記鍔部の側面には、切り欠きが形成してある請求項5に記載のコイル装置。
  7. 前記鍔部の外側端面には凹部が形成してあり、
    前記第1端子電極または前記第2端子電極は、前記凹部に緩く入り込む内側立上片を有する請求項1~6のいずれかに記載のコイル装置。
  8. 前記凹部の底壁に繋がる側壁と、前記凹部に入り込む前記内側立上片の先端との間には、所定間隔の空隙が形成してある請求項7に記載のコイル装置。
  9. 前記第1端子電極または前記第2端子電極は、前記第1取付片または前記第2取付片の端縁から前記鍔部の側面に向けて立ち上げられている外側立上片をさらに有する請求項4~8のいずれかに記載のコイル装置。
  10. 前記第1取付片または前記第2取付片は、前記第1継線部および前記第2継線部にそれぞれ接続してある一対の分離取付片を有し、これらの分離取付片は、前記外側立上片で接続してある請求項9に記載のコイル装置。
  11. 前記第1端子電極または前記第2端子電極の前記第1継線部と前記第2継線部とは、前記第1取付片または前記第2取付片で接続してある請求項4~9のいずれかに記載のコイル装置。
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