JP2022553898A - 走査画像の取得を容易にするための装置及び口腔内走査プロシージャ - Google Patents

走査画像の取得を容易にするための装置及び口腔内走査プロシージャ Download PDF

Info

Publication number
JP2022553898A
JP2022553898A JP2022516462A JP2022516462A JP2022553898A JP 2022553898 A JP2022553898 A JP 2022553898A JP 2022516462 A JP2022516462 A JP 2022516462A JP 2022516462 A JP2022516462 A JP 2022516462A JP 2022553898 A JP2022553898 A JP 2022553898A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
implant
top surface
scan
patient
mouth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022516462A
Other languages
English (en)
Inventor
タックマン,マイケル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Implant Solutions Pty Ltd
Original Assignee
Implant Solutions Pty Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AU2019904154A external-priority patent/AU2019904154A0/en
Application filed by Implant Solutions Pty Ltd filed Critical Implant Solutions Pty Ltd
Publication of JP2022553898A publication Critical patent/JP2022553898A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/24Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor for the mouth, i.e. stomatoscopes, e.g. with tongue depressors; Instruments for opening or keeping open the mouth
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/0059Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence
    • A61B5/0082Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence adapted for particular medical purposes
    • A61B5/0088Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence adapted for particular medical purposes for oral or dental tissue
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C9/00Impression cups, i.e. impression trays; Impression methods
    • A61C9/004Means or methods for taking digitized impressions
    • A61C9/0046Data acquisition means or methods
    • A61C9/0053Optical means or methods, e.g. scanning the teeth by a laser or light beam
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B90/00Instruments, implements or accessories specially adapted for surgery or diagnosis and not covered by any of the groups A61B1/00 - A61B50/00, e.g. for luxation treatment or for protecting wound edges
    • A61B90/39Markers, e.g. radio-opaque or breast lesions markers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C8/00Means to be fixed to the jaw-bone for consolidating natural teeth or for fixing dental prostheses thereon; Dental implants; Implanting tools
    • A61C8/0089Implanting tools or instruments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B90/00Instruments, implements or accessories specially adapted for surgery or diagnosis and not covered by any of the groups A61B1/00 - A61B50/00, e.g. for luxation treatment or for protecting wound edges
    • A61B90/36Image-producing devices or illumination devices not otherwise provided for
    • A61B2090/363Use of fiducial points
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B90/00Instruments, implements or accessories specially adapted for surgery or diagnosis and not covered by any of the groups A61B1/00 - A61B50/00, e.g. for luxation treatment or for protecting wound edges
    • A61B90/39Markers, e.g. radio-opaque or breast lesions markers
    • A61B2090/3904Markers, e.g. radio-opaque or breast lesions markers specially adapted for marking specified tissue
    • A61B2090/3912Body cavities
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B90/00Instruments, implements or accessories specially adapted for surgery or diagnosis and not covered by any of the groups A61B1/00 - A61B50/00, e.g. for luxation treatment or for protecting wound edges
    • A61B90/39Markers, e.g. radio-opaque or breast lesions markers
    • A61B2090/3937Visible markers

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Audiology, Speech & Language Pathology (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Dental Prosthetics (AREA)
  • Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)

Abstract

本発明は、口腔内スキャナーを使用する、口腔内走査プロシージャ中での走査画像の取得を容易にするための装置であって、患者の口の中のインプラントに長尺状体を取り付けるように構成された取付部分を有する長尺状体であって、インプラントは長手方向軸を有し、それにより、長尺状体は、インプラントに装着されているとき、インプラントの長手方向軸に対して実質的に垂直に延在するように適合されており、長尺状体は、実質的に平面の上面と、上面から下方に離れるように延在する1つ以上の側壁とを有し、上面及び1つ以上の側壁は、口腔内スキャナーが装置を1つ又は複数の上面に対して垂直な方向に走査するとき、結果として生じる走査画像中で観察できる、長尺状体を含む、装置を含む。本発明は、装置の複数の品目を含むキット、及び口腔内走査プロシージャを実施する方法に及ぶ。

Description

発明の分野
本発明は、概して、患者の口の中の走査画像の取得を容易にするための装置、及び関連する口腔内走査プロシージャに関する。
発明の背景
インプラント印象は、患者の口の中でのインプラントのロケーションの主要な基準であり、且つ全ての補綴物のフレームワークを設計及び製造するための土台である。インプラント印象の精度は、いくつかの要因に依存する。これらの要因は、インプラントの数、深さ、及び角度形成、選択された印象技術、及び印象材のタイプを含む。印象技術の決定は、直接法又は間接法の選択、固定溶液又は非固定溶液の選択、使用される印象用コーピングの設計の選択、並びに印象用トレイのタイプ(例えば開放/閉鎖)の選択を含め、様々なオプションを考慮することを伴う。
印象採得の段階中でのいずれの不正確さも、作り出されるモデルに転写される。この理由から、正確なインプラント印象は、正確で最も確実な補綴物モデルの生成に重要であり、これは、正確に嵌合する研磨された補綴物の製作の主要な源である。臨床段階における、患者の顎に固定されている(及び患者の口の中へ突出している)インプラントとの、研磨された補綴物の正確な嵌合いは、印象技術の精度によって直接決まる。インプラントと補綴物のフレームワークとの嵌合いが不正確であることは、フレームワーク、インプラント、補綴物のネジ、及び骨内に内部応力を引き起こすことを含め、いくつかの問題を引き起こし得る。従来のインプラント印象に関して利用可能な選択オプションはまた、オペレータの経験及び使用した材料の選択に依存して、結果にばらつきを生じ得る。さらに、アーチ内でのインプラントの向きが、従来のインプラント印象の精度に影響を及ぼし得る。例えば、相対的に角度が付けられたインプラントは、インプラントの並列埋入の場合と比べて、従来の印象に精度低下を引き起こし得る。
口腔内走査技術の導入及び改善は、デジタル歯科印象の一般的な取得の機会を与えてきた。デジタル印象は、従来のインプラント印象法に関連付けられる、推定される誤差原因を減少させる代替案となっている。デジタル印象システムは、デジタルデータをキャプチャでき、その後、それらデータが口腔内の硬組織及び軟組織を複製するために使用され得、その結果、印象用トレイ及び印象材の必要性に取って代わっているため、より一般的になってきている。
しかしながら、歯がない患者に埋入された、アーチにわたる複数のインプラント位置を記録する精度は、結果の一貫性に影響する共通課題である。市場にある異なる口腔内スキャナーによる解決法が、異なるデータ取得システムを提案しており、且つ完全なデータセットのコンパイルにおいて異なる編成アルゴリズム(knitting algorithm)を用いており、これは、走査情報のばらつきの原因となり得る。デジタルインプラント印象の精度に影響を及ぼす要因のいくつかは、異なる走査プロトコル、走査装置の光学設定、及び異なる技術(青色光/白色光、ビデオスキャナーなど)の限界である。
一般的にデジタル歯科印象の取得に関わる欠点のうちの1つ以上に対する解決法を提供することが望ましい。あるいは、より正確なデジタルデータを走査画像から取得する代替的な手段を提供して、既に市場にあるものよりも有用な代替案を国民に提供することが望ましい。
本明細書におけるいずれかの従来技術への言及は、いずれの法域においてもこの従来技術が共通の一般知識の一部をなすことの、又はこの従来技術が任意の他の従来技術と組み合わせられることが合理的に予期され得ることの、当業者による承認でも又は提案でもない。
発明の概要
第1の態様では、本発明は、口腔内スキャナーを使用する、口腔内走査プロシージャ中での走査画像の取得を容易にするための装置であって、
患者の口の中のインプラントに長尺状体を取り付けるように構成された取付部分を有する長尺状体であって、インプラントは長手方向軸を有し、それにより、長尺状体は、インプラントに装着されているとき、インプラントの長手方向軸に対して実質的に垂直に延在するように適合されており、長尺状体は、実質的に平面の上面と、上面から下方に離れるように延在する1つ以上の側壁とを有し、上面及び1つ以上の側壁は、口腔内スキャナーが装置を上面に対して垂直な方向に走査するとき、結果として生じる走査画像中に観察できる、長尺状体
を含む、装置を提供する。
少なくとも好ましい実施形態では、本発明の装置は、歯科補綴物の設計に使用するための極めて正確な3次元の座標系を確立するために使用され得る。
換言すると、本発明は、好都合にも、インプラントが患者の口のフルアーチ全体に分布している、完全に歯がない場合を含む、ある範囲のインプラントのケースのデジタルインプラント印象から(すなわち口腔内走査から)、ユーザが、より正確な走査情報を獲得できるようにするために設計される。ユーザは、患者の口の中へ挿入されたインプラントの位置及び向きを正確にモデリングでき、それにより、患者のためのより正確なデジタルインプラントの位置のキャプチャ、及びインプラントロケーション情報を利用する補綴物のデジタル設計を可能にする。これらの恩恵は、装置の長尺状体の表面の特有の設計ゆえに、達成される。口腔内スキャナーが、上面に対して実質的に垂直な方向に装置を走査するとき、上面及び少なくとも1つ以上の側壁を、結果として生じる走査画像中に観察できるようにすることによって、オペレータは、現在のほとんどの走査プロシージャにおいて求められるような従来の5動作軸ではなく、スキャナーのヘッドを、限られた動作範囲内で、すなわち舌-唇方向、近心-遠位方向、上-下(垂直)方向において動かす必要があるだけになる。走査プロシージャ中でのスキャナーのヘッドの余分な動作軸(すなわち回転動作による)は、走査画像が後処理段階中に用いられるときに、有意な誤差原因を導入し得る。
後処理段階中、走査画像中に観察できる上面及び1つ以上の側壁は、コンピュータのライブラリー内に含まれている記憶された情報と最終的に比較され得る基準として使用され、これらの記憶された情報には、装置の精密なモデル及び測定値が含まれている。これから、装置の周知の測定値が、走査画像に割り当てられ得、それにより、患者の口の軟組織に対するインプラントのロケーション及び向きを正確に決定できるようにする。デジタルモデルにこの情報を有することによって、最適適合インプラントフレームワーク、例えば、部分又はフルアーチインプラントバーのデジタル設計を可能にし、それにより、インプラントの決定されたロケーション及び向きは、インプラントフレームワークの好適な固定位置を規定するために使用され得、フレームワークはまた、アーチの軟組織に適合する。
ある実施形態では、1つ以上の側壁は、上面の周辺の全て又はかなりの部分を取り囲み、全て、上面の上方から見ることができる。そのような配置構成の恩恵は、装置が、上面の周りに複数の基準点及び基準面を提供することであり、これらは、上述の及び下記で詳細に説明する後処理ステップにおいて使用され得る。例えば、装置の別々の走査画像は、口腔内走査プロシージャ中に撮られ得、その後、後処理段階中に、上面の周辺に位置する基準点及び基準面を上面自体と一緒に使用して、互いに位置合わせされる。これにより、走査画像間のより正確な位置合わせを提供し、並びにインプラントのロケーション及び向きの正確な測定値が決定されるときに、走査画像の精度の信頼性がより高くなる。
ある実施形態では、長尺状体の上面及び下面は、長尺状の六角形を規定し、それぞれ、その長尺状の辺が、第1の端から第2の端まで実質的に平行に延在している。上面及び下面の双方の第1の端にある六角形の対の短い辺の長さは、上面及び下面の双方の第2の端にある六角形の対の短い辺よりも長いとし得る。それゆえ、これらの面は、第1の端における対の辺間に比較的鋭角を規定し得る一方で、第2の端においては、それらは、より大きな比較的鈍角で接触し得る。それゆえ、これらの面は、実質的に台形とし得る。
ある実施形態では、1つ以上の側壁は、長尺状体の上面の方へ向かって内向きにテーパが付けられており、それゆえ、上面から垂れ下がる、傾斜したスカートを提供する。このテーパの角度は、最良の結果に望まれるように選択され得る。理想的には、1つ以上の側壁のそれぞれは実質的に平面である。あるいは、側壁のうちの1つ以上は、湾曲形とし得る。好ましくは、複数の相互接続された小平面を規定する複数の側壁が備えられていて、各小平面は、上面に対して実質的に垂直な方向に走査するとき、口腔内スキャナーによって観察できる。
特定の例として、小平面は、実質的に平面であってよく、且つ約15°~約40°、好ましくは約25°の角度だけ、上面に対して垂直な方向から傾いていてよい。
一実施形態では、長尺状体は第1の端及び第2の端を含み、両端は、全体的に尖っている端の形状を有し、それぞれ、2つの接触している小平面によって規定されている。これは、他の隣接する装置と併用されるとき、一方の装置によってもう一方の装置に生じる陰影又は不明瞭さが最小限にされ得るという利点を有する。
一実施形態では、装置は、上面に装着されているか又はそれと一体の基準マーカを含む。基準マーカの組み込みは、マーカが、走査された装置を正確に位置合わせするための、特に垂直方向の位置合わせのためのさらなる基準点の機能を果たすため、別々の走査画像間の位置合わせを支援し得る。これは、マーカが周知の寸法を有し、且つ長尺状体に対して周知の位置及び向きで提供されるためである。基準マーカは、走査データキャプチャにおいて追加的な3次元情報源を提供し、これは、後処理段階中に必要とされ得る走査画像間での垂直方向の修正に使用され得る。
基準マーカは、任意の好適な形状とし得る。一形態では、基準マーカは球形であるが、他の形状、例えば三角形、四角形、円錐形、シリンダー状、卵形などが使用されてもよい。基準マーカは、任意の好適な方法で長尺状体の上面に装着されてもよい。あるいは、基準マーカは、基準マーカと長尺状体を1つの一体的に形成された構成要素として製造することによって、又は溶接若しくは他の好適なプロセスなどにより基準マーカを長尺状体に永久的に固定することによってのいずれかで、上面と一体とし得る。
ある実施形態では、取付部分は、長尺状体を患者の口の中にあるインプラントに(又は、インプラントと長尺状体との間にある何らかの他の中間構成要素に)固定して取り付けるために、締結要素、例えば補綴物スクリューを受け入れるように構成され得る。そのため、装置は、ひとたび走査が完了すると、インプラントから除去できる(例えば、補綴物スクリューをねじって外すのに続けて)。
ある実施形態では、長尺状体の上面は、結果として生じる走査画像中で識別可能である表示要素を受け入れるように構成されたアパーチャ又は窪みを含む。窪みは、長尺状体を通るボアによって提供され得、ボアは、長尺状体とインプラントを係合する働きをする。表示要素が、装置の走査時に、窪みに保持されるように構成されたプラグの形態にあるとし得る。これは、表示要素が装置又は走査画像の特徴を識別するために使用され得るため、後処理中に有用とし得る。例えば、複数の装置が走査中であるとき(例えばフルアーチの走査の一部として)、要素は、走査されるべき第1の装置の窪みに配置され、それにより、走査経路の開始位置を示す。そのような情報により、走査している経路に関する情報の伝達を支援することができる。この情報は、一般的に走査経路の最初に走査された装置の走査データは、走査経路の最後に走査された装置のものよりも正確であるため、重要であり得る。
一実施形態では、取付部分に隣接する1つ以上の側壁は、スキャナーが、インプラントの長手方向軸を規定するのを支援するためにデータを検索できるように構成された少なくとも1つの切り欠き部分を含む。切り欠き部分は、好ましくは、取付部分の方へ向かって延在し、それにより、長尺状体の下方にある取付部分の面の可視化を可能にする。例えば、切り欠き部分は、スキャナーによって上面に対して垂直な方向から見るとき、インプラントに取り付けられるべき取付部分のボアに関わっている凸面を見ることができるようにする。切り欠き部分によって提供されるこの追加的な情報は、後処理中に、結果として生じる走査画像中に生じ得る、z軸に沿ったいずれの走査画像の食い違い(例えばx-y走査データ)も修正するのを支援するために、使用され得る。さらなる利点は、従来の口腔内走査画像及び結果として生じる後処理の性質に基づいて生じる。切り欠き部分は、装置の観察できる面と下層組織の面とを完全な走査画像として接続することによって、スキャナーによって生み出された面をつなぐ滑らかな移行経路の機能を果たし得る。これは、従来の走査装置が求めるように、スキャナーのヘッドを、インプラントの長手方向軸に対して垂直な方向に傾ける必要なく、達成される。結果として生じる走査画像中に不正確さを導入し得るのは、スキャナーのヘッドのこの傾き又は回転である。装置と下層組織との間の面間をつなぐことはまた、ほとんどの後処理ソフトウェアが別々の又は矛盾する走査データをノイズとして処理してしまい、場合によっては、このデータの自動削除を生じる傾向を軽減させる。
好ましくは、少なくとも2つの切り欠き部分があり、少なくとも1つは、装置の後側に位置し、且つ少なくとも1つは、装置の前側に位置する。
一実施形態では、上面及び側壁のうちの1つ以上が識別子を含み、それにより、結果として生じる走査画像中での装置の識別を可能にする。好ましくは、識別子は上面に提供される。識別子は、任意の好適な形、例えば1つ以上の突起、1つ以上の窪み、走査可能媒体(例えばバーコード)などとし得る。識別子は、装置に関する異なるタイプの情報、例えば高さ、長さ、幅又は寸法の許容誤差などを伝え得る。これは、装置が走査プロシージャの一部として他の同様の装置と併用されるときに、特に重要である。
第2の態様では、本発明は、口腔内走査プロシージャを実施する方法であって、患者の顎内へ1つ以上のインプラントを挿入することであって、1つ以上のインプラントのそれぞれが長手方向軸を有していること、上記で定義した装置を患者の口の中にある1つ以上のインプラントに装着すること、及び患者の口の中にある装置及び少なくとも軟組織の一部を走査して、それにより、軟組織に対する1つ以上のインプラントの相対的な位置及び向きの決定に使用するための1組の走査データを生成することを含む、方法を提供する。
一実施形態では、方法は、さらに、患者の口の中の走査される空間に最適適合するために、前記装置の1つ以上のモジュール形式を、装置の複数の異なるモジュール形式から選択し得ることを含み得る。
別の実施形態では、複数のインプラントが患者の顎内へ挿入されている場合、方法は、さらに、走査されるべき空間を横切って、各装置から隣接する各装置までの実質的に長尺状の重なる移行部を生じるように、各装置をそのそれぞれのインプラントに装着することを含む。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様に関して定義された特徴のいずれかを含み得ることが認識されるであろう。
第3の態様では、本発明は、上記で定義された装置の複数の品目を含むキットであって、互いに異なる寸法の品目を含み、複数の品目は、特定の患者の口に対して、走査される患者の口の領域に従って及び/又は1つ以上の既存のインプラントの相対的な位置に従って、選択され得る、キットを提供する。
異なる寸法は、異なる長さ及び/又は高さを含み得る。異なる高さは、周囲の組織に対する所与のインプラントの深さに適応するように提供され得る。例えば、組織によって、1つの品目の下面に加えられる過度の圧力は、より高さの高い品目を使用することによって、回避され得る。さらに、好適な高さの品目は、スキャナーヘッドの被写界深度が、組織に触れることなく、確実に組織により近くなるように使用され得、それにより、走査の精度を高め、それゆえ、走査データ間をより良好につなぎ合わせ得る。同様の方法で、異なる長さは、インプラント間の異なる距離に適応するように提供され得る。
一実施形態では、キット内の特有の各品目が測定され、且つ測定値は、結果として生じる走査画像の後処理のためにデジタルライブラリーに記憶される。
本発明の第3の態様は、本発明の第1又は第2の態様に関して定義された特徴のいずれかを含み得ることが認識されるであろう。
第4の態様では、本発明は、患者の口の中の1つ以上のインプラントの位置及び向きを決定するために口腔内走査プロシージャを実施する方法であって、各インプラントは長手方向軸を有し、方法は、1つ以上の走査可能体を使用し、且つ1つ以上のインプラントのそれぞれに走査可能体を提供することであって、走査可能体は、それぞれのインプラントの長手方向軸に対して実質的に垂直に延在し、走査可能体は、患者の口の軟組織から離れた方向に向いている実質的に平面の第1の面と、第1の面から延在する1つ以上のさらなる面とを有し、1つ以上のさらなる面は、第1の面に対して垂直な方向から見ることができること、1つ以上の走査可能体を走査し、それにより、口腔内走査プロシージャに関わっている1組の走査データを生成すること、及び1組の記憶されているデータからの情報を走査データに割り当てること、及び走査データ及び割り当てられた情報から、1つ以上のインプラントの位置及び向きを決定することを含む、方法を提供する。
本発明の第4の態様は、本発明の第1、第2、及び第3の態様に関して定義された特徴のいずれかを含み得ることが認識されるであろう。
本明細書では、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、用語「含む(comprise)」及びその用語の変形例、例えば「含む(comprising)」、「含む(comprises)」及び「含んだ(comprised)」は、さらなる追加、構成要素、整数又はステップを除外するものではない。
前項で説明した本発明のさらなる態様及び態様のさらなる実施形態は、例として与えられ且つ添付図面を参照する以下の説明から明らかになる。
図面の簡単な説明
本発明の実施形態による装置の斜視図を示す。 図1の装置の前面図を示す。 図1の装置の平面図を示す。 図1の装置の側面図を示す。 図1の装置の底面図を示す。 患者の口の中に挿入された、本発明の実施形態による複数の装置の平面図を示す。 本発明の実施形態による方法における、後処理ステップ中に、ソフトウェアにおいて結果として生じる走査画像の例を示す。 本発明の別の実施形態による装置の上方からの斜視図を示す。 図8の装置の平面図を示す。 図8の装置の前面図を示す。 本発明の実施形態による異なる寸法の複数の装置を含むキットを示す。
実施形態の詳細な説明
本明細書で開示及び定義される本発明は、テキスト又は図面で述べられるか又はそれらから明らかになる個々の特徴のうちの2つ以上の全ての代替的な組み合わせにまで及ぶことが理解されるであろう。これらの異なる組み合わせの全ては、本発明の様々な代替的な態様を構成する。
本発明の装置の実施形態の様々な図を示す図1~5を参照する。スキャンアバットメント(又はスキャンゲージ)10が、患者の口の中のインプラント、例えば患者の下顎又は上顎に外科的に埋め込まれたインプラントピン(すなわち歯科インプラント)に、直接又は間接的に取り付けられ得るように、構成されている。いくつかの例では、スキャンアバットメント10は、インプラントに取り付けられるマルチユニットアダプター(当業界で周知のような)などの中間アダプター(図示せず)に取り付けられ得る。インプラントへの言及は、(文脈上許す場合には)中間アダプターへの言及を含み得ることに留意されたい。
本明細書では、垂直方向への言及は、解剖学的位置(すなわち患者が直立している)において一般的に理解されているような垂直方向を指す。本明細書では、上(upper)及び下(lower)への言及は、添付図面に示されるようなスキャンアバットメントに関連して理解されるべきである。しかしながら、理解されるように、スキャンアバットメントが患者の口の中の上アーチ又は下アーチ(すなわち、それぞれ上顎又は下顎のインプラントがある)のどちらで使用されるかに依存して、用語、上及び下は逆にされ得る。図示の実施形態では、スキャンアバットメントは、患者の口の下アーチで使用される(すなわち下顎のインプラントに取り付けられる)ため、用語「上」及び「下」は、その観点から使用される。
スキャンアバットメント10は、第1の端12と第2の端14とを有する長尺状の角柱体11を含む。角柱体11は、好ましくは固体であるが、その代わりに、中空体とし得る。角柱体11は、さらに、平面の上面16、平面の下面17、上面16の周辺縁と下面17の周辺縁との間に延在する複数の側壁18を含む。図に示すように、上面及び下面16、17は、同様の形状にされた長尺状の六角形の形であり、それぞれ、その長尺状の辺が、第1の端12から第2の端14まで平行して延在している。上面16及び下面17の双方の第1の端12にある六角形の対の短い辺の長さは、上面16及び下面17の双方の第2の端14にある六角形の対の短い辺よりも長い。それゆえ、これらの面は、第1の端12の対の辺の間に比較的尖った鋭角を規定する一方で、第2の端14においてはより大きな鈍角で接触する。この形態の差は、走査の精度に悪影響を及ぼし得る横方向の重なり(及び関連する陰影の形成)を最小限にする必要性があることに起因する。
それゆえ、角柱体11は、引き延ばされた六角形の角錐台の形を有し、単一の対称面が長手方向中心線に沿って延びている。
当業者には、上面16及び下面17は、必ずしも、この実施形態で示すように同じ形状を有する必要はないが、任意の他の好適な形状、例えば長方形、卵形、三角形、多角形などを取り得ることが認識されるであろう。しかしながら、下記の説明から明らかになるように、一連の直線の縁及び関連の平面の側壁の小平面が好ましい。さらに、角柱体11の全体的な形状は、必ずしも、上面16及び下面17が同じ形状を有する必要がなくてもよく、本実施形態に示すものからの全体的な形状の変化も可能である。
側壁18は、いくつかの別々の小平面、図示の例では、6個の小平面18a~18fを含み、これらは、上面16及び下面17の、その周辺全体を巡るそれぞれの縁間に延在する。下面17の周辺縁は、面取りされた移行リップ19を含み、そこから、小平面18a~fは、上面16の方へ向かって上方に延在する。図面に示すように、小平面18a~fは、一般的に、面取りされた移行リップ19から上面16まで内向きにテーパが付けられており、それにより、一連の相互接続された平面の傾斜した壁を規定する。側壁18a~fの傾斜は、所望通りに選択され得る。理想的には、この傾斜は、垂直線(すなわち、上面16に対して垂直な方向)に対して15°~40°であり、且つ好ましくは垂直線に対して約25°である。他の実施形態では、側壁は湾曲していてもよいし、又は単一の湾曲した側壁が上面16から延在して、その全体を取り囲んでいてもよい。しかしながら、好ましくは、簡単な面の識別及びデータ操作のために、平面の小平面が好ましい。
意味深いことに、スキャンアバットメント10が、口腔内スキャナーの走査ヘッドによって、上面16の実質的に上方及びそれに対して垂直の方向で見られるとき(スキャンアバットメント10が患者の口の中でインプラントの近位端部に装着されている状態で)、6個の小平面18a~18f及び上面16は、走査画像中、全て直接観察できる(図3の平面図に示すように)。このようにして、患者の口の中のスキャンアバットメント10の、撮られた別々の走査画像を位置合わせするときに、7個全ての小平面が、基準面の機能を果たし得る。これにより、スキャンアバットメントの相対的な位置及び向き、それゆえ患者の口のその領域内にある軟組織に対するインプラントの位置及び向きに関する、完全3Dの参考情報を提供する。
これは、走査のオペレータが、患者の口の中で限られた動作範囲内で、すなわち舌-唇方向、近心-遠位方向、及び-必要に応じて-垂直方向で走査ヘッドを操作する必要があるだけになるため、かなり役に立つ。これらの方向における走査ヘッドの操作によって、いずれの回転方向にも走査ヘッドを操作する必要なく、上面16及び側壁18をキャプチャする。これは、走査の回転動作が、内部走査データをキャプチャする際に推定される最大の誤差原因をもたらしていることが分かっているため、重要である。これは、一般的に、画像データに存在して、走査画像全体に著しい歪み、それゆえ不正確さを生じ得るいずれの間隙も補間する作業を行う内部編成アルゴリズムに関する。当然ながら、走査プロシージャ中に発生する、ある程度の回転動作を削除し、且つ走査画像中の複数の間隙をつなぎ合わせるために必要とされるスキャナーソフトウェアのいくつかのインスタンスを削除することはほとんど不可能である。しかしながら、走査プロシージャ中における走査ヘッドの実質的な回転を必要なくすることによって、オペレータは、大部分は、走査ヘッドの動きを上述の限られた動作範囲内のみに維持でき、必要なデータ編成量をかなり制限する。
上述の通り、面取りされた移行リップ19は、下面17から延在する。移行リップ19によって、スキャンアバットメント10が側壁18に対して比較的尖った下縁細部を有することになる。これにより、側壁18の下方部分の組織が重なるリスクを低減させるのを支援する。下縁細部はまた、インプラント/組織境界をより精密に規定するのを支援する。これにより、例えば組織がインプラントと間違われるときに生じ得る補間誤差を最小限にすることによって、走査精度を改善し得る。
スキャンアバットメント10が、上面16を取り囲む周辺全体で見える側壁を含むことは好都合であるが、これは必須ではない。例えば、上面16の周辺の一部分でのみ見える側壁を有することは、依然として、好適なデータセットの提供並びにスキャンアバットメント10の別々の走査画像の比較及び位置合わせに使用するための十分な基準面を提供し得る。しかしながら、当業者には、見える基準点及び基準小平面がより多いほど、走査の精度及び走査画像の有用性が高くなることが明らかである。
スキャンアバットメント10の全体的な形状及び形態から分かるように、スキャンアバットメント10の第1の端12及び第2の端14は、それぞれ平面18a、18f及び18c、18dが接触していることを条件に、尖っている端で終端している。これらの尖っている端を備えるスキャンアバットメントを使用することから生じるその恩恵は、複数の走査体が患者の口の中に配置されるシナリオで(例えば、フルアーチ又は部分アーチを走査するとき)最も高く評価される。好ましい走査プロシージャでは、スキャンアバットメント10は、望ましい走査領域の最も正確な走査画像を撮るために、互いに隣接して配置される。スキャンアバットメントをごく接近させることは、スキャンアバットメントの両端が、例えば、湾曲していた場合に、側壁の表面のうちのいくつかが、すぐ隣のスキャンアバットメントによって不明瞭にされることがあり、それゆえ、後処理段階に利用可能な詳細を限定することを意味する。比較的尖っている端を有していることによって、スキャンアバットメントがごく接近しているときのそのような重なりの可能性を低下させる。
長尺状体11は、第1の端12に隣接して、上面16と下面17との間に延在するボア22を含む。ボア22は、インプラント(又は中間アダプター)の近位端部を収容し、且つスキャンアバットメント10をインプラントに固定するために補綴物スクリューを受け入れるように構成されている。スキャンアバットメント10がインプラントに取り付けられるときに、インプラントの上側に被さって載置されるように構成されたシリンダー状取付部分26が、下面17から垂直に延在している。いくつかの実施形態では、インプラント又は好適に取り付けられた中間アダプターは、ボア22内に収まるように相補的な形状にされた雄接続部分を提供し得、取付部分26の下方端部がインプラント又はアダプターの平面の下面に載っている状態になる。雄接続部分は、ボアと雄接続部分との間の滑り嵌めを可能にするシリンダー状キャップの形にあるとし得る。
図示の実施形態は、スキャンアバットメント10とインプラントとの間のスクリュー接続を提供するが、インプラントとスキャンアバットメント10の他の接続手段も可能である。例えば、スキャンアバットメントは、インプラント軸受の対応する雄ネジと対となり得る雌ネジを含み得るか、又はボア22は、スナップ式配置構成でインプラントの近位ヘッドに接続し得る。
ボア22は、走査画像中に追加的な情報を伝え得る表示要素を受け入れるための追加的な機能を果たし得る。一実施形態では、表示要素は、ボア22の上方端部内に収まり且つそれを覆うプラグ(図示せず)の形である。表示要素は、例えば、走査画像が撮られた方向を表示するために使用され得る。例えば、走査画像が左側から右側まで複数のスキャンアバットメントで撮られるとき、表示要素は、最も左側のスキャンアバットメント上に配置され得、最も左側のスキャンアバットメントが最初に走査されたという走査データの表示を提供する。
このようにして走査の方向を記憶することは、通常、走査ヘッドが走査経路の最初から最後まで移動するとき、経路の最初に提供された情報は、経路の最後の方で提供されたものよりも正確である可能性があるため、特に役立ち得る。この精度の差は、走査ヘッドが走査経路を最初から最後まで移動するときに蓄積する誤差から生じる。誤差は、いくつかのマーカの垂直長を使用して、左から右への走査と右から左への走査を重ねることによって、最小限にされる。これにより、取得した画像データの重み付けを支援するために好適に集められ且つ使用され得る数回の走査画像の組み合わせを生じる。しかしながら、理解されるように、表示要素は、結果として生じる走査画像中における好適な情報をエンドユーザへ伝え得る任意の他の方法で使用され得る。
一実施形態では、スキャンアバットメント10は、長尺状体11に装着されるか又はそれと一体の基準マーカ(図示せず)を含む。基準マーカは、好ましくは3次元形状、例えば球体、角柱などの形である。基準マーカは、周知の寸法であり、且つスキャンアバットメント10に対して周知の位置/向きにあるため、特に垂直方向の位置合わせのために、別々の走査画像を位置合わせする後処理ステップで使用され得る、さらなる3D参考情報を提供する。
スキャンアバットメント10は、走査プロシージャに必要とされるカバレージ量をもたらすために、患者の口のサイズ及び形状に合うようにオペレータによって選択され得る異なる寸法の要素を取り合わせたキット1000(図11に示す)として、オペレータに提供され得る。ほとんどの場合、複数のスキャンアバットメント10は、患者の口の中に挿入された複数のインプラント間の空間に広がるように使用され、各スキャンアバットメント10は、別個のインプラントに取り付けられている。理解されるように、異なる寸法のスキャンアバットメントを有することによって、柔軟性が高くされる。例えば、スキャンアバットメント10に好適な寸法は、約10mm~約30mmに及ぶ全長、及び約3mm~約10mmに及ぶ全高(すなわち立面図面で見て)を含み得る。しかしながら、スキャンアバットメントは任意の好適なサイズに製造され得るため、これらの寸法は例示にすぎない。
スキャンアバットメント10は、一般に、チタニウムグレード5から製作される。しかしながら、他の好適な材料、例えば代替的な好適な金属又はプラッスチック材料が使用されてもよい。
スキャンアバットメント10は、一般的に、CAD/CAMソフトウェアで設計され、その後、好適な5軸CNC機で製造される。製造されたスキャンアバットメントの精密さは、各スキャンアバットメントの製造後の走査プロシージャに重要であり、座標測定機(CMM:coordinate measuring machine)が、スキャンアバットメントの関連した寸法の全てを精密に測定するために使用される。この情報は、下記で詳細に説明されるように、方法における割り当てステップ中に呼び出され得るように、データベースに記憶される。それゆえ、それぞれの個々のキットはまた、それ自体の特有のデジタルライブラリーを含み得、キットの各スキャンアバットメント10の精密な測定値がライブラリーに記憶されている。それゆえ、スキャンアバットメントの各キット用のデジタルライブラリーは、そのキットに特有である。キット識別子(例えばキット番号)が、各キットに、それゆえキット内の各スキャンアバットメントに割り当てられ得る。これにより、下記で説明する方法の割り当てステップが、走査体を、それゆえ患者の口の中でのインプラントの精密な位置(並びに他の走査されたデータ点)を最も正確に表すことを保証する。
スキャンアバットメント10を使用する例示的な方法を、特に歯がない患者のフルアーチに関する走査プロシージャの一部として、ここで説明する。しかしながら、当業者は、フルアーチの一部分を走査するときに同様の方法が用いられ得ることを認識するであろう。例示的な方法は、患者の口の中に、従来の外科的処置において上顎又は下顎の骨にピンがねじ込まれて固定される複数のインプラントを提供することを含む。インプラントの好適な数及び位置決めは、特定の状況及び必要な補綴物に依存する。一般的に、上顎内に固定される完成品の補綴物を支持するために、4個のインプラントで十分に高い予測で支持可能であるとされているが、臨床家は、6個のインプラントを埋入することが多い。多くの場合、インプラントを互いに平行に埋入することが理想的とし得るが、外科的又は構造的な限界に起因して、これは、あまり達成されない。
その後、複数のスキャンアバットメントが提供され、それぞれインプラントの近位ヘッドに取り付けられる。この取り付けは、スキャンアバットメント10のボア22をインプラントのヘッドの上側を覆うようにして係合することによって達成され、且つ補綴物スクリューによるそれへの取り付けは、ボアの上方端からアクセスされる。スキャンアバットメント10は、アーチの全領域を実質的に覆うように選択されて位置決めされ、この例示的な実装例を図6に示す。スキャンアバットメントは、互いに近接して位置決めされる必要があるが、それらは接触している必要はなく、1つのアバットメントの中間点の辺りから次のアバットメントの中間点までの重なり合う移行部を有することが好ましいとみなされる(立面図で見るとき-図6参照)。これは、走査されたデータのつなぎ合わせを最小限にし、簡単にし(それゆえ、データの後処理において生じる誤差の可能性を低減させる)、且つ隣接するスキャンアバットメント10に属する2つ以上の周知の面(小平面)が、スキャンアバットメント間で動いているときに、スキャナー視野で確実に見えるようにする。
理解されるように、図6に示す実装例は、スキャンアバットメントの位置決めの一例にすぎない。スキャンアバットメントのほとんど及び好ましくは全ての上面及び側壁が上から(それゆえ、スキャナーヘッドに対して)見えるようにするようにスキャンアバットメントを配置するときは注意を要する。また、隣接するスキャンアバットメント間の著しい間隙を、これらの間隙は誤差原因をもたらし得るため、可能な限り回避するように注意を要する。さらに、図6に示すようなスキャンアバットメントの頭-尾配置構成が、最大限の情報を取得し且つ誤差原因を最小限にするために、好ましいとみなされる。
ひとたびスキャンアバットメントが適所にされたら、オペレータは、従来の口腔内スキャナーを使用して口腔内走査プロシージャを始める。施術者は、走査プロシージャ中にどのスキャンアバットメントを最初に走査したかの表示をもたらすために、最初に、選択したスキャンアバットメントのボア22内に表示要素を配置し得る。その後、オペレータは、アーチの一方の端から他方の端までの走査を開始し、好ましくは、図6に示すようにスキャナーを全体的にジグザグ経路で操作する。理解されるように、オペレータは、走査ヘッドを限られた動作範囲で操作する必要があるだけであり(上述の通り)、走査ヘッドのいずれの回転動作の必要性も回避する。好ましくは、その後、オペレータは、初期の走査とは反対方向に沿って(すなわち右から左へ)スキャンアバットメントを走査し、第2のデータセットを生成する。精度向上のために、オペレータによって、両方向においてさらなる走査が実施され得るため、後処理段階において複数回の走査画像が用いられ得る。さらに、オペレータは、軟組織に関する全印象情報を取得するために、インプラントは適所にあるが、スキャンアバットメントはない状態で、患者の口の同じ部分の走査画像を撮る。これは、スキャンアバットメントが適所にされる前又は適所にされた後に、行われ得る。さらに、インプラントが口の中に設置される前に走査画像が撮られ得るが、これは、インプラント埋入外科処置によって生み出され得るわずかな差に起因して、必須であるとはみなされない。各組の走査データは、生のポイントのクラウドデータを含むSTLファイルの形式を取る。
その後、この走査データは、後処理に移される。後処理段階の一部として、スキャンアバットメントと一緒のアーチの別々の走査画像を含む、受信したSTLファイルは、互いに比較され、且つ位置合わせされる。このプロセスの一例は図7に示されており、ここでは、コンピュータソフトウェアを使用して、様々な走査画像の走査データの組が互いに位置合わせされ、且つそれぞれの走査画像間の食い違いが強調される。例えば、この位置合わせ段階の間に、それぞれの走査画像間の食い違いは50μmを上回り、不正確な走査画像が位置合わせプロセスから省かれ得る。位置合わせプロセスは、スキャンアバットメントのそれぞれが別々の走査画像間でどの程度うまく位置合わせするかに関する手段を提供する。
各スキャンアバットメントは、周知の主要面(上面及び側壁)を使用して、各走査画像において適切に位置合わせされ得る。理想的には、スキャンアバットメントの全7個の小平面が使用される。しかしながら、主要面の1つ以上が不正確であると判断され得る場合、それは、さらなる処理から省かれ得る。これは、走査画像に何らかの形で不明瞭なところがあること、又はその面が別の走査画像の対応する面と位置合わせされることを妨げた、走査画像に生じた不正確さに起因し得る。これは、スキャンアバットメントの面が他の走査画像に対して、許容可能な閾値よりも大きい食い違い(例えば10ミクロンを上回る、走査画像間の小平面の偏差)を有する場合、明らかとなる。そのような状況では、この面又はこれらの面は、位置合わせ段階での考慮から省かれ得、及び異なる走査画像からの(非拒否)情報間の平均化処理で、より正確に位置合わせされた面のみが考慮される。データの処理において、ある走査画像と別の走査画像との間にスケーリング誤差がある場合、データセットを正確に比較できるようにするために、実際のマーカ測定値が、再び拡大又は縮小するために使用され得る。
ひとたび位置合わせプロセスが満足のいくレベルで完了したら、スキャンアバットメントは、ソフトウェアにおいて、走査された要素の残りの部分(軟組織情報)から分離され得、及びここで平均化した走査画像のファイルは、後続のステップで使用するために保存される。それぞれのスキャンアバットメントの記憶されたデジタルファイルは、ここで、アクセスされ、且つそれぞれのスキャンアバットメントの精密測定値を、平均化した走査画像に割り当てるために使用され得る。走査体の各小平面の正確な寸法は、平均化した走査画像に割り当てられ、且つこれから、軟組織の精密な形に対するインプラントのそれぞれの精密な位置決め及び向きが決定される。この情報は、走査体を用いずに撮られた走査画像(下層の軟組織全てを示す)と組み合わせて、エンドユーザが、インプラントフレームワークの対応する装着点としてインプラントの位置及び向きを使用することによって、インプラントに装着するためのインプラントフレームワークをデジタル方式で構築できるようにする。さらに、走査体内のキャプチャされた周辺軟組織データが、2つの走査画像に共通する構造を識別するために、下層の軟組織走査画像と適合され得る。次に、これらの識別された共通構造が、複数の走査画像を合わせるなどのオペレーションにおいて使用され得る。
以前は歯科補綴物を有していなかった患者のために歯科補綴物を最終的に構築するために、他の情報が必要とされ得ることが認識されるであろう。読者は、患者の口の印象の採得に関する情報に関して、本出願人の以前の出願PCT/AU2020/050215号(その内容を本願明細書に援用する)に向けられる。
同様の方法は、前から存在する補綴物があり、それゆえ、インプラントが既に患者の口に挿入されている患者に対して新しい補綴物が製造されるべき状況で用いられ得ることも認識されるであろう。前から存在する補綴物が経時的に摩耗していたり又は損傷していたりすることは比較的よく見られ、及び患者に好適な代替補綴物の製造には大きな課題があり得る。しかしながら、このプロセスは、本発明によって実質的に単純化され得る。
そのような状況では、上述の方法論に対していくつかの追加的なステップが用いられ得る。第1のステップでは、既存の補綴物(例えば上アーチ)のインサイチュの走査画像が取得される。その後、これに、対向するアーチの走査画像の取得が続く。そのため、全咬合走査画像が取得され得、咬合走査画像は、上アーチ及び下アーチの双方に関する情報を提供する。次のステップでは、前から存在する補綴物が除去される。ひとたび除去されたら、インプラント(又は中間アダプター)がここで見えるようになる。既存のインプラント間の空間に依存して、好適な寸法のスキャンアバットメント10(上述の目的による)が選択され、且つインプラントに固定される。上述したものと同様の方法で、スキャンアバットメント10は走査され、且つスキャンアバットメント10が除去された状態で、下層組織のさらなる走査画像が撮られる。
本例では、前から存在する補綴物が既に存在することを考慮すると、既存の補綴物によって提供される情報は、後処理及び歯設計段階を単純化し得る。それゆえ、本方法は、口の外側で既存の補綴物の360°走査画像を取得することを含む。後処理中に走査画像の位置合わせを支援するために、周知の寸法のシリンダー状キャップ50(キットに含まれる、図11に示すような)が、走査画像を撮る前に、既存の補綴物上にある固定用構成体に取り付けられ得る。これらのキャップ50は、インプラント(又は中間アダプター)の精密なロケーションを効果的にシミュレーションし、それゆえ、走査画像で完全に見える、周知の寸法の幾何学的形状を提供する。この走査画像は、患者の口の中のインプラントのロケーションの正確なモデルを生成するために、スキャンアバットメントの取得された走査画像と一緒に使用され得る。患者の組織の走査画像と組み合わせて、患者の口全体の正確な表示は、新しい歯科補綴物、例えば本出願人の以前の出願PCT/AU2019/051222号(その内容を本願明細書に援用する)に説明されている補綴物の設計を可能にするように、提供される。
上述の通り、キャップ50は、スキャンアバットメント10と一緒に、キット1000の一部として提供され得る。
ここで、わずかに修正された形のスキャンアバットメント100を示す図8~10を参照する。スキャンアバットメント100は、スキャンアバットメント10と共通のいくつかの特徴を含むため、これらの特徴について再び詳細を説明することはしない。スキャンアバットメント10とスキャンアバットメント100との間の共通の特徴は、スキャンアバットメント100を参照するときには、「100」番台の参照符号を備える。
スキャンアバットメント10を参照して説明した特徴に加えて、スキャンアバットメント100は、ボア122に隣接する、対向する側壁に設けられた一部シリンダー状の切り欠き部分130を含む。図示の例では、図9に示すように、2つの切り欠き部分130が、1つは側壁118e及び1つは側壁118bに設けられる。図面から最もよく認識されるように、切り欠き部分130は、上から見るときに、同心のボア122の周りの取付部分126の外面132の一部を直接可視化することを可能にする。取付部分126は、スキャンアバットメント100がインプラントに取り付けら得るときにインプラントに載置されるため(インプラントの長手方向中心線と位置合わせして)、面132への視覚的なアクセスによって、スキャナーが、インプラントの長手方向軸に沿って追加的なデータを取得できるようにする。この追加的な情報は、後処理中、そうでなければ走査画像から生じ得るどんな垂直方向の食い違いも修正することを支援し、並びに下層組織に対するインプラントのロケーションのさらなる情報を提供し得る。
これに関連して、取付部分126の外面132は、スキャンアバットメント100の観察できる面及び下層組織の表面特徴を表す走査されたデータ間の滑らかな移行経路の機能を果たす。これは、取付部分126の面を見るために、スキャナーのヘッドをインプラントの長手方向軸と垂直な方向に傾ける必要なく、達成可能である。スキャンアバットメント100から下層組織までの移行部における隣接する走査情報は、物理的に分離されるか又はそうでなければ相互に矛盾する走査データがノイズとして扱われてデータセットから自動的に削除される、従来の後処理ソフトウェアにつきもののリスクを、著しく軽減し得る。
切り欠き部分130は、スキャンアバットメント100の製造中に着手されるフライス加工ステップによって形成され得る。あるいは、切り欠き部分130は、スキャンアバットメントのキャスティングにおいて窪んだ部分として提供されるような他の製造法によって形成され得る。
スキャンアバットメント100は、さらに、上面116のボア122の対向する両側に形成された一対の円形の窪み140として示される識別子マーキングを含む。識別子マーキングは、結果として生じる走査画像において見えることを意図し、且つ所与のスキャンアバットメント100に関する寸法及び許容誤差情報を提供する。これらのマーキングは、どのスキャンアバットメント(複数のスキャンアバットメントからの)が使用されたかを示すために、上述の方法の割り当てステップ中に有用である。
本明細書で開示及び定義される本発明は、テキスト又は図面で述べられるか又はそれらから明らかになる個々の特徴のうちの2つ以上の全ての代替的な組み合わせにまで及ぶことが理解されるであろう。これらの異なる組み合わせの全ては、本発明の様々な代替的な態様を構成する。

Claims (20)

  1. 口腔内スキャナーを使用する、口腔内走査プロシージャ中での走査画像の取得を容易にするための装置であって、患者の口の中のインプラントに長尺状体を取り付けるように構成された取付部分を有する前記長尺状体であって、前記インプラントは長手方向軸を有し、それにより、前記長尺状体は、前記インプラントに装着されているとき、前記インプラントの前記長手方向軸に対して実質的に垂直に延在するように適合されており、前記長尺状体は、実質的に平面の上面と、前記上面から下方に離れるように延在する1つ以上の側壁とを有し、前記上面及び前記1つ以上の側壁は、前記口腔内スキャナーが前記装置を前記上面に対して垂直な方向に走査するとき、結果として生じる走査画像中で観察できる、前記長尺状体
    を含む、装置。
  2. 前記1つ以上の側壁は、前記上面の周辺の全て又はかなりの部分を取り囲み、全て、前記上面の上方から見ることができる、請求項1に記載の装置。
  3. 前記1つ以上の側壁は、前記長尺状体の前記上面の方へ向かって内向きにテーパが付けられており、それゆえ、前記上面から垂れ下がる、傾斜したスカートを提供する、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記側壁は、前記上面に対して前記垂直な方向から、約15°~約40°の角度だけ傾斜されている、請求項3に記載の装置。
  5. 前記1つ以上の側壁のそれぞれは実質的に平面である、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 複数の相互接続された小平面を規定する複数の側壁が備えられていて、各小平面は、前記上面に対して実質的に垂直な方向に走査するとき、前記口腔内スキャナーによって観察できる、請求項1~5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記長尺状体は第1の端及び第2の端を含み、両端は、全体的に尖っている端の形状を有し、それぞれ、2つの接触している小平面によって規定されている、請求項6に記載の装置。
  8. 前記上面に装着されているかそれと一体の基準マーカを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記取付部分は、前記長尺状体を前記インプラントに固定して取り付けるために、締結要素を受け入れるように構成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記長尺状体の前記上面は、結果として生じる走査画像中で識別可能である表示要素を受け入れるように構成されたアパーチャ又は窪みを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記取付部分に隣接する1つ以上の側壁は、前記スキャナーが、前記インプラントの前記長手方向軸を規定するのを支援するためにデータを検索できるように構成された少なくとも1つの切り欠き部分を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記切り欠き部分は、前記取付部分の方へ向かって延在し、それにより、前記長尺状体の下方にある前記取付部分の面の可視化を可能にする、請求項11に記載の装置。
  13. 前記上面及び側壁のうちの1つ以上が識別子を含み、それにより、結果として生じる走査画像中の前記装置の識別を可能にする、請求項1~12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 前記識別子は、前記装置の高さ、長さ、幅又は寸法の許容誤差のうちの1つ以上を表示している、請求項13に記載の装置。
  15. 口腔内走査プロシージャを実施するための方法であって、
    患者の顎内へ1つ以上のインプラントを挿入することであって、前記1つ以上のインプラントのそれぞれが長手方向軸を有していること、
    前記患者の口の中の前記1つ以上のインプラントに,請求項1~14のいずれか1項に記載の装置を装着すること、及び
    前記患者の口の中の前記装置及び少なくとも軟組織の一部を走査し、それにより、前記軟組織に対する前記1つ以上のインプラントの相対的な位置及び向きの決定に使用するための1組の走査データを生成すること
    を含む、方法。
  16. さらに、前記患者の口の中の走査される空間に最適適合するために、前記装置の複数の異なるモジュール形式から前記装置の1つ以上のモジュール形式を選択することを含む、請求項15に記載の方法。
  17. さらに、複数のインプラントが前記患者の顎内へ挿入される場合に、走査されるべき前記空間を横切って、各装置から隣接する各装置までの実質的に長尺状の重なる移行部を生じるように、各装置をそのそれぞれのインプラントに装着することを含む、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 請求項1~14のいずれか1項に記載の装置の複数の品目を含むキットであって、互いに異なる寸法の品目を含み、複数の品目は、走査される前記患者の口の領域に従って及び/又は1つ以上の既存のインプラントの相対的な位置に従って、特定の患者の口に対して選択され得る、キット。
  19. 前記異なる寸法は、異なる長さ、幅及び/又は異なる高さを含む、請求項18に記載のキット。
  20. 患者の口の中で1つ以上のインプラントの前記位置及び向きを決定するための口腔内走査プロシージャを実施するための方法であって、各インプラントは長手方向軸を有し、前記方法は、1つ以上の走査可能体を使用し、及び
    前記1つ以上のインプラントのそれぞれに走査可能体を提供することであって、前記走査可能体は、前記それぞれのインプラントの前記長手方向軸に対して実質的に垂直に延在し、前記走査可能体は、前記患者の口の前記軟組織から離れた方向に向いている実質的に平面の第1の面と、前記第1の面から延在する1つ以上のさらなる面とを有し、前記1つ以上のさらなる面は、前記第1の面に対して垂直な方向から見ることができること、
    前記1つ以上の走査可能体を走査し、それにより、前記口腔内走査プロシージャに関連付けられる1組の走査データを生成すること、
    1組の記憶されているデータからの情報を前記走査データに割り当てること、及び
    前記走査データ及び前記割り当てられた情報から、前記1つ以上のインプラントの前記位置及び向きを決定すること
    を含む、方法。
JP2022516462A 2019-11-04 2020-09-30 走査画像の取得を容易にするための装置及び口腔内走査プロシージャ Pending JP2022553898A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU2019904154A AU2019904154A0 (en) 2019-11-04 Apparatus for facilitating acquisition of a scan and an intraoral scanning procedure
AU2019904154 2019-11-04
PCT/AU2020/051044 WO2021087549A1 (en) 2019-11-04 2020-09-30 Apparatus for facilitating acquisition of a scan and an intraoral scanning procedure

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022553898A true JP2022553898A (ja) 2022-12-27

Family

ID=73249710

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022516462A Pending JP2022553898A (ja) 2019-11-04 2020-09-30 走査画像の取得を容易にするための装置及び口腔内走査プロシージャ

Country Status (6)

Country Link
US (2) US20230011481A1 (ja)
EP (1) EP4054470A4 (ja)
JP (1) JP2022553898A (ja)
AU (2) AU2020102538A4 (ja)
TW (1) TW202128075A (ja)
WO (1) WO2021087549A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022219395A1 (pt) * 2021-04-12 2022-10-20 Dos Santos Redinha Luis Antonio Pilar de digitalização e cadeia complementar
WO2023081956A1 (en) * 2021-11-09 2023-05-19 Tektonic4d Pty Ltd Device and method for determining the position of a dental implant
WO2023126850A1 (en) * 2021-12-29 2023-07-06 Lastruttura S.P.A. Universal modular scanning template for intraoral scanning
CN114748195A (zh) * 2022-05-02 2022-07-15 先临三维科技股份有限公司 扫描装置及其连接方法、装置、电子设备及介质
BE1030844B1 (nl) * 2022-09-05 2024-04-02 Millnau Werkwijze voor het verkrijgen van een gedigitaliseerde weergave van een kaak van een patiënt
CN117243630B (zh) * 2023-11-13 2024-02-09 北京西科码医疗科技股份有限公司 一种无牙颌种植卧式扫描杆及无牙颌口腔种植数据的获取方法
CN117414110B (zh) * 2023-12-14 2024-03-22 先临三维科技股份有限公司 三维扫描设备的控制方法、装置、终端设备及***

Family Cites Families (61)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE448599C (sv) 1985-07-24 1990-02-12 Inst Applied Biotechnology Anordning foer infaestning av ett flertal taender vid i tandbenet implanterade faestelement
US4784608A (en) 1987-08-28 1988-11-15 Mays Ralph C Attachment for removably supporting a denture in the mouth of the user
US5431567A (en) * 1993-05-17 1995-07-11 Daftary; Fereidoun Anatomical restoration dental implant system with interlockable various shaped healing cap assembly and matching abutment member
US5503557A (en) 1994-07-13 1996-04-02 Sillard; Rannar Apparatus for removably securing a dental prosthesis
US5829977A (en) * 1995-05-25 1998-11-03 Implant Innovations, Inc. Two-piece dental abutment
SE506850C2 (sv) 1996-06-27 1998-02-16 Medevelop Ab Tandprotessystem, komponenter för tandprotessystem jämte förfaranden vid dylika tandprotessystem
US6108497A (en) * 1996-11-06 2000-08-22 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Standard measurement scale and markers for defining standard measurement scale
US6790040B2 (en) * 1999-11-10 2004-09-14 Implant Innovations, Inc. Healing components for use in taking impressions and methods for making the same
US6925198B2 (en) * 2002-05-24 2005-08-02 Ronald S. Scharlack Method and system for three-dimensional modeling of object fields
US7362890B2 (en) * 2001-05-24 2008-04-22 Astra Tech Inc. Registration of 3-D imaging of 3-D objects
US7632096B2 (en) * 2004-10-18 2009-12-15 Gittleman Neal B Rotating winged low profile impression transfer cap
US7309230B2 (en) 2004-12-14 2007-12-18 Align Technology, Inc. Preventing interference between tooth models
US7806691B2 (en) 2005-03-30 2010-10-05 Bio Dental Solution Ltd Method and system for fixing removable dentures
WO2007005490A2 (en) * 2005-06-30 2007-01-11 Implant Innovations, Inc. Method for manufacturing dental implant components
US20070281278A1 (en) * 2006-05-31 2007-12-06 Lars Jorneus Transfer coping for dental implants
EP2292180A1 (de) * 2006-08-29 2011-03-09 Straumann Holding AG Aufbaupfosten für ein Dentalimplantat
DE102006052419A1 (de) * 2006-11-07 2008-05-08 Aepsilon Rechteverwaltungs Gmbh Verfahren zum Erfassen von Implantaten
US9222768B2 (en) * 2007-06-26 2015-12-29 Maurice Moshe Ernst Supplemental scene reference surface devices for three-dimensional mapping
JP5250251B2 (ja) * 2007-12-17 2013-07-31 イマグノーシス株式会社 医用撮影用マーカーおよびその活用プログラム
US8682043B2 (en) * 2008-02-29 2014-03-25 Zimmer Dental, Inc. Method of merging anatomical data and surface data of a patient's dentition
EP2218423B1 (en) * 2009-02-12 2012-05-02 Straumann Holding AG Determining position and orientation of a dental implant
USD612056S1 (en) * 2009-03-02 2010-03-16 White Iii Allen Hardin Implant abutment
BR112013007435B1 (pt) 2010-10-01 2021-01-12 3Shape A/S método para modelagem implementada por computador e fabricação de uma dentadura
EP2685928B1 (en) * 2011-03-18 2015-05-20 Elos Medtech Pinol A/S Dental abutment for oral scanning
US20130196290A1 (en) * 2011-05-16 2013-08-01 Biomet 3I, Llc Healing Abutment Assembly With Combination Of Scanning Features
ES2747818T3 (es) * 2011-05-16 2020-03-11 Biomet 3I Llc Pilar temporal con combinación de características de escaneo y características de provisionalización
US8747112B2 (en) * 2011-12-30 2014-06-10 Nobel Biocare Services Ag Abutment position locator
US9089382B2 (en) * 2012-01-23 2015-07-28 Biomet 3I, Llc Method and apparatus for recording spatial gingival soft tissue relationship to implant placement within alveolar bone for immediate-implant placement
US9198627B2 (en) * 2012-04-16 2015-12-01 Biomet 3i System and method for improved intra-oral scanning protocol and calibration
FR2994076B1 (fr) * 2012-07-31 2016-12-30 Guillaume Champleboux Procede et dispositif de preparation a la pose d'un implant dentaire
US9554880B2 (en) * 2012-10-25 2017-01-31 Zfx Gmbh Reference member for determining a position of an implant analog
US9364299B2 (en) * 2012-11-20 2016-06-14 Gerald M. Marlin Universal aligning adaptor system and methods
US9730777B2 (en) 2013-03-08 2017-08-15 James R. Glidewell Dental Ceramics, Inc. Simplified protocol for fixed implant restorations using intra-oral scanning and dental CAD/CAM
EP2842493B1 (en) * 2013-08-30 2016-04-06 Zfx GmbH Intraoral reference body
US10980618B2 (en) 2014-05-08 2021-04-20 Cagenix, Inc. Dental framework and prosthesis
US11173017B2 (en) 2014-05-08 2021-11-16 Cagenix, Inc Overdenture and dental implant framework
PT107944A (pt) * 2014-10-07 2016-04-07 Santos Redinha Luís António Dos Marcadores tridimensionais para axiografia e determinação de valores individuais
EP3244826B1 (en) 2015-01-14 2022-04-13 Poetya Solutions Limited Dental bridge system
IL237946A0 (en) * 2015-03-25 2015-11-30 Mis Implants Technologies Ltd Dental scanning column and method for its production
BR102015018460B1 (pt) * 2015-07-31 2020-12-01 Jjgc Indústria E Comércio De Materiais Dentários S.A. transferidor de digitalização e método para confecção do mesmo
ITUB20154934A1 (it) * 2015-10-28 2017-04-28 Marcello Marchesi Sistema di riferimento per la navigazione implantare dinamica e relativi kit e metodo di predisposizione
AU2016356065B2 (en) * 2015-11-20 2021-11-11 Nobel Biocare Services Ag Healing cap with scannable features
US20180235734A1 (en) 2015-12-01 2018-08-23 Evollution Ip Holdings, Inc. Coping system with snap-in retention capability
US10433936B2 (en) 2015-12-01 2019-10-08 Evollution Ip Holdings, Inc. Scan body with snap-in retention capability
CA3017503C (en) 2016-03-11 2019-10-22 Cagenix, Inc. Dental framework and prosthesis
IL248179A0 (en) * 2016-10-05 2017-01-31 Mis Implants Tech Ltd Scanning column, bite upright, and related method for documenting dental implant placement
US10258434B1 (en) * 2017-05-14 2019-04-16 Evollution IP Holding, Inc. CIP for scanned and embedded low profile snap-in winged dual use dental impression post
KR20190040590A (ko) * 2017-10-11 2019-04-19 주식회사 덴티스 시술 과정이 감소되는 범용 어버트먼트
GR1009730B (el) * 2018-08-31 2020-05-15 Vp Innovato Holdings Ltd Αξονες ψηφιακης αποτυπωσης με σαρωση και μεθοδολογια
AU2019317632A1 (en) 2018-11-07 2021-05-13 Implant Solutions Pty Ltd A dental prosthesis
US20200375705A1 (en) * 2019-05-28 2020-12-03 Biomet 3I, Llc Scannable healing components
EP3868332B1 (en) * 2020-02-20 2024-06-05 Biomet 3I, LLC Milling adaptor
KR102328653B1 (ko) * 2020-04-24 2021-11-18 주식회사 디오 치열교정 시스템 및 이의 제조방법
USD967431S1 (en) 2020-11-11 2022-10-18 Dio Corporation Healing scan body for dental implants
USD967432S1 (en) 2020-11-11 2022-10-18 Dio Corporation Healing scan body holder for dental implants
USD961083S1 (en) 2020-11-13 2022-08-16 Jonathan Abenaim Scan body
EP4247295A1 (en) 2020-11-23 2023-09-27 Instarisa Digital Dental Technologies, LLC System and method of digital workflow for surgical and restorative dentistry
USD946758S1 (en) 2020-11-30 2022-03-22 InstaRisa Technologies, LLC Multi-unit abutment short scan body
USD946757S1 (en) 2020-11-30 2022-03-22 InstaRisa Technologies, LLC Multi-unit abutment coping scan body
USD970010S1 (en) 2021-05-24 2022-11-15 Jonathan Abenaim Scan body with screw
CN113712695A (zh) * 2021-09-30 2021-11-30 深圳小佳科技有限公司 一种牙模3d建模装置、方法及***

Also Published As

Publication number Publication date
AU2020102538A4 (en) 2020-11-19
WO2021087549A1 (en) 2021-05-14
AU2020381014A1 (en) 2022-03-31
EP4054470A1 (en) 2022-09-14
TW202128075A (zh) 2021-08-01
US11766169B2 (en) 2023-09-26
US20230011481A1 (en) 2023-01-12
US20230139288A1 (en) 2023-05-04
EP4054470A4 (en) 2023-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11766169B2 (en) Apparatus for facilitating acquisition of a scan and intraoral scanning procedures
US20240078674A1 (en) Method of designing and fabricating patient-specific restorations from intra-oral scanning of a digital impression coping
US11219510B2 (en) Healing cap with scannable features
US11020204B2 (en) Virtually designing a customized healing abutment
US11510761B2 (en) Scan post, bite pillar, reference pillar and related methods for recording dental implant position
EP1229853B1 (en) Healing components for use in taking impressions
US20070281279A1 (en) Custom impression transfer coping
US11786344B2 (en) System and method of digital workflow for surgical and restorative dentistry
KR102246985B1 (ko) 치아 임플란트 식립 세트
GR20200100312A (el) Συστημα αξονων σαρωσης και μεθοδος
KR102406485B1 (ko) 환자 맞춤형 어버트먼트 디자인 방법 및 그 장치
AU2018296850B2 (en) Digital denture manufacturing method and manufacturing system, and denture hole guider applied thereto and manufacturing method thereof
CN110573112B (zh) 牙修补方法
US11207158B2 (en) Angular abutment for dental implants
KR102594603B1 (ko) 치아수복물 제조용 이미지 보정지그 및 이를 이용한 치아수복물 제조용 이미지 보정방법
EP3376992B1 (en) Healing cap with scannable features

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240402