JP2022544946A - Nsd2阻害剤及び抗がん剤としてのピペリジニル-メチル-プリンアミン - Google Patents

Nsd2阻害剤及び抗がん剤としてのピペリジニル-メチル-プリンアミン Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I):(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩を提供し、変数は、本明細書で定義される通りである。本発明は、そのような化合物を含む医薬組成物、及び核SETドメイン含有タンパク質2(NSD2)によって媒介される疾患または状態を治療するためにそのような化合物を使用する方法をさらに提供する。TIFF2022544946000289.tif60156

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年8月14日に出願されたPCT/CN2019/100542の権益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、核SETドメイン含有タンパク質2(NSD2)を阻害するための化合物、組成物、及び方法に関する。
ウォルフ・ヒルシュホーン症候群候補1(WHSC1)または多発性骨髄腫SETドメイン(MMSET)としても既知である、核受容体結合SETドメインタンパク質2(NSD2)は、エピジェネティック修飾因子であり、がん形成における駆動の役割を有すると考えられる。NSD2過剰発現及びその触媒活性を増加させる点変異の両方が、いくつかのヒトがんと関連している。(Coussens et al.,J.Biol.Chem.293,13750-13654(2018)。
NSD2は、多発性骨髄腫(MM)症例の約15%において、t(4;14)(p16.3;q32.3)転座によって調節不全になる。T(4;14)+MM細胞株におけるNSD2の発現の増加は、H3K36me2レベルの増加及びH3K27me3レベルの反比例の低下と関連する。このような相関は、NSD2ヒストンメチルトランスフェラーゼ(HMT)活性とMM癌遺伝子との間の因果関係を示唆している。
NSD2タンパク質の高発現は、膀胱癌、脳癌、胃腸癌、肺癌、肝臓癌、卵巣癌、皮膚癌、子宮癌、乳癌、前立腺癌、及び膠芽腫を含む、異なるヒトがん種で示されている。(上記のCoussens et al.,Ezponda et al.Oncogene,32:2882-2890(2013))。特に、NSD2は、小児癌ゲノムにおいて最も頻繁に変異する遺伝子の1つである。NSD2SETドメインバリアントE1099Kは、t(4;14)転座を欠くH3K36me2の増加を伴って、急性リンパ芽球性白血病腫瘍及び細胞株の両方において同定された。21の異なるがんを表す>1000個の小児癌ゲノムの配列結果により、急性リンパ芽球性白血病(ALL)を含むt(12;21)ETV6-RUNX1の14%でE1099Kバリアントが明らかになった。NSD2はまた、E1099K及びT1150Aバリアントの両方が観察される、マントル細胞リンパ腫腫瘍で見出される最も頻繁に変異する遺伝子のうちの1つである。E1099Kバリアントはまた、慢性リンパ球性白血病(CLL)、肺癌、及び胃癌で報告されている。(上記のCoussens et al.)。一般に、NSD2のアップレギュレーションは、アグレッシブ腫瘍挙動(aggressive tumor behavior)及び予後不良と関連している。(上記のEzponda et al.)。
NSD2は、がん治療の有望な標的であり、NSD2の選択的阻害剤に対するニーズが依然として存在する。
本発明は、NSD2を阻害する新規な化合物、ならびにNSD2によって媒介される疾患または状態を治療または予防するための組成物及び方法を提供する。
一態様では、本発明は、式(I)の化合物、
Figure 2022544946000002
またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩を提供し、式中、
Aは、NまたはCRであり、Rは、水素またはハロであり、
Lは、結合またはC1-4アルキレンであり、
は、Hであるか、または
及びRが、NHと一緒に、環員としてN、O、及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を含む5~8員ヘテロシクリルを形成し、前記5~8員ヘテロシクリルは、非置換であるか、またはオキソ置換基によって置換され、
は、
(i)水素、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-ヒドロキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシハロC1-6アルキレン、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ハロC1-6アルコキシC1-6アルキレン、または-C3-8シクロアルコキシ(C1-6アルキル)、
(ii)シアノ、-シアノC1-6アルキレン、-C1-6アルキルチオC1-6アルキル、-C2-6アルケニル、-ハロC2-6アルケニル、-C2-6アルキニル、-C1-4アルキルSOC1-4アルキル、-C1-4アルキルSO1-4アルキル、-SO、または-C(C1-4アルキル)=N-O(C1-4アルキル)、
(iii)-C1-4アルキルカルボニル、-(CR-C(=O)-OR10、または-C(=O)-(CR11-(式中、R11は、C3-7シクロアルキル、5~6員ヘテロシクリル、または5~6員ヘテロアリールであり、それらの各々が、独立して、非置換であるか、またはC1-6アルキルもしくはC1-6アルコキシで置換されている)、
(iv)-(CR-C(=O)-NR1213(式中、R12は、水素もしくはC1-6アルキルであり、R13は、水素、-C1-6アルキルもしくは5~6員複素環であるか、またはR12及びR13が一緒になって、5~6員複素環を形成し、前記5~6員複素環が、非置換であるか、またはアルキルで置換されている、
(v)5~6員ヘテロシクリルC0-6アルキルまたは5~6員ヘテロシクリル(ハロC1-4アルキル)(式中、各前記ヘテロシクリル基が、非置換であるか、またはオキソによって置換されている)、
(vi)5~9員ヘテロアリールC0-6アルキルまたは5~9員ヘテロアリール(ハロC1-4アルキル)(式中、各前記ヘテロアリール基が、非置換であるか、または-C1-4アルキル、-ハロC1-4アルキル、-ヒドロキシC1-4アルキレン、-C1-4アルコキシ、-ハロC1-4アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、オキシド、-アミノカルボニルC0-6アルキル、-C1-4アルキルアミノカルボニルC0-6アルキル、-ジC1-4アルキルアミノカルボニルC0-6アルキル、もしくは-C3-7シクロアルキルによって置換されている)、からなる群から選択され、
3a、R3b、R4a、R4b、R5a、R5b、R6a、及びR6bは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-ヒドロキシC1-6アルキレン、-C1-6アルコキシ、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ハロC1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシハロC1-6アルキレン、アリール、-C(=O)-OR14、もしくは-(CR-C(=O)-NR1516であるか、または
3a及びR3b、R4a及びR4b、R5a及びR5b、もしくはR6a及びR6bが、オキソ置換基を形成し、
は、H、-C1-4アルコキシ、ハロ、C1-4アルキル、または非置換であるか、もしくはハロによって置換されている3~8員ヘテロシクリルであり、
は、C3-8シクロアルキル(C0-6アルキル);N、O、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリルC0-6アルキル;アリールまたはN、O、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~9員ヘテロアリールC0-6アルキルであり、Rは、非置換であるか、または1~3つのR17によって置換され、
17は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-C1-6アルコキシ、-ハロC1-6アルコキシ、-NRC(=O)CR=C(R、または-(CR-NR-C(=O)-R18であり、
、R、R、R10、R14、R15、及びR16は、独立して、水素または-C1-4アルキルであり、
18は、-C1-4アルキル、または-C1-4ハロアルキルであり、
p、q、r、s、及びtは、独立して、0~4である。
別の態様では、本発明は、治療有効量の式(I)の化合物もしくはその部分式またはその薬学的に許容される塩と、1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、治療有効量の式(I)またはその部分式の化合物またはその薬学的に許容される塩と、1つ以上の治療活性剤(複数可)とを含む、組み合わせ、特に薬学的組み合わせを提供する。
本発明の化合物は、単独でまたは1つ以上の治療活性剤(複数可)と組み合わせて、NSD2によって媒介される疾患または状態を治療または予防するために使用することができ、より具体的には、疾患または状態は、NSD2の過剰発現または望ましくないアップレギュレーションを特徴とする。
本発明は、NSD2によって媒介される疾患または状態を治療または予防するための組成物及び方法を提供する。
定義
本明細書を解釈する目的のために、以下の定義が適用され、適切な場合、単数形で使用される用語は複数形も含み、その逆もまた同様である。
本明細書で使用する場合、「-C1-6アルキル」という用語は、炭素及び水素原子のみからなり、不飽和を含まず、1~6個の炭素原子を有し、単結合によって分子の残りの部分に結合される、直鎖状または分岐状炭化水素鎖基を指す。「C1-4アルキル」という用語は、それに応じて解釈される。C1-6アルキルの例には、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、n-ブチル、n-ペンチル、及び1,1-ジメチルエチル(t-ブチル)が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「-C2-6アルケニル」という用語は、炭素及び水素原子のみからなり、少なくとも1つの二重結合を含み、2~6個の炭素原子を有し、単結合によって分子の残りの部分に結合される、直鎖状または分岐状炭化水素鎖ラジカル基を指す。「C2-4アルケニル」という用語は、それに応じて解釈される。C2-6アルケニルの例には、エテニル、プロプ-1-エニル、ブト-1-エニル、ペント-1-エニル、ペント-4-エニル、及びペンタ-1,4-ジエニルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「-C2-6アルキニル」という用語は、炭素及び水素原子のみからなり、少なくとも1つの三重結合を含み、2~6個の炭素原子を有し、単結合によって分子の残りの部分に結合される、直鎖状または分岐状炭化水素鎖ラジカル基を指す。「C2-4アルキニル」という用語は、それに応じて解釈される。C2-6アルキニルの例には、エチニル、プロプ-1-イニル、ブト-1-イニル、ペント-1-イニル、ペント-4-イニル、及びペンタ-1,4-ジイニルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「-C1-6アルコキシ」という用語は、式-ORの基を指し、式中、Rは、一般的に、上記で定義されるC1-6アルキル基である。C1-6アルコキシの例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ、及びヘキソキシが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「-C1-6アルコキシC1-6アルキレン」という用語は、式-R-O-Rの基を指し、式中、各Rは、独立して、上記で定義されるC1-6アルキル基である。酸素原子は、いずれかのアルキル基における任意の炭素原子に結合し得る。C1-6アルコキシC1-6アルキルの例には、メトキシ-メチル、メトキシ-エチル、エトキシ-エチル、1-エトキシ-プロピル、及び2-メトキシ-ブチルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「-C1-4アルキルカルボニル」という用語は、式-C(=O)-Rの基を指し、式中、Rは、上記で定義されるC1-4アルキル基である。
本明細書で使用する場合、「-C1-4アルキルチオC1-4アルキル」という用語は、式
-R-S-Rの基を指し、式中、各Rは、独立して、上記で定義されるC1-4アルキル基である。
本明細書で使用する場合、「-ヒドロキシC1-6アルキレン」という用語は、C1-6アルキル基の水素原子の1つはOHによって置き換えられている、上記で定義されるC1-6アルキル基を意味する。ヒドロキシC1-6アルキルの例には、エタン-1-オールイル、2-メチルプロパン-1-オールイル、ヒドロキシ-メチル、2-ヒドロキシ-エチル、2-ヒドロキシ-プロピル、3-ヒドロキシ-プロピル、及び5-ヒドロキシ-ペンチルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「-アミノカルボニルC0-6アルキル」という用語は、式
-R-C(=O)-NHの基を指し、式中、Rは、単結合または上記で定義されるC1-6アルキル基である。
本明細書で使用する場合、「-C1-4アルキルアミノカルボニルC0-6アルキル」という用語は、式
-Ra1-C(=O)-NH-Ra2の基を指し、式中、Ra1は、単結合または上記に定義されるC1-6アルキル基であり、Ra2は、上記に定義されるC1-6アルキル基である)。
本明細書で使用する場合、「-ジC1-4アルキルアミノカルボニルC0-6アルキル」という用語は、式-Ra1-C(=O)-N(Ra2)-Ra2の基を指し、式中、Ra1は、単結合または上記で定義されるC1-6アルキル基であり、各Ra2は、上記で定義されるC1-4アルキル基であり、同じまたは異なり得る。
本明細書で使用する場合、「-C3-8シクロアルキルC0-6アルキル」という用語は、炭素原子及び水素原子のみからなり、3~8個の炭素原子を有し、単結合(すなわちC3-8シクロアルキル)によってまたは上記で定義されるC1-6アルキル基によって分子の残りの部分に結合される、安定な単環式飽和炭化水素基を指す。「C3-7シクロアルキル」及び「C3-7シクロアルキルC0-4アルキル」という用語は、それに応じて解釈される。C3-8シクロアルキルC0-6アルキルの例には、シクロプロピル、シクロプロピル-メチル、シクロブチル、シクロブチル-エチル、シクロペンチル、シクロペンチル-プロピル、シクロヘキシル、シクロヘプタプチル、及びシクロオクチルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「-C3-8シクロアルコキシC1-6アルキル」という用語は、式-R-O-Rの基を指し、式中、Rは、独立して、上記で定義されるC1-6アルキル基であり、Rは、上記で定義されるC3-8シクロアルキルである。C3-8シクロアルコキシC1-6アルキルの例には、シクロプロポキシメチル及びシクロブトキシメチルが含まれるが、これらに限定されない。
「ハロ」は、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはヨードを指す。
本明細書で使用する場合、「-ハロC1-6アルキル」という用語は、上記で定義される1つ以上のハロ基によって置換された、上記で定義されるC1-6アルキル基を指す。ハロC1-6アルキルの例には、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,3-ジブロモプロパン-2-イル、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、及び1,4,4-トリフルオロブタン-2-イルが含まれるが、これらに限定されない。「ハロC1-4アルキル」という用語は、それに応じて解釈される。
本明細書で使用する場合、「-ハロC1-6アルコキシC1-4アルキレン」という用語は、式-Ra1-O-Ra2の基を指し、式中、Ra1は、上記で定義されるC1-6アルキル基であり、Ra2は、上記で定義されるハロC1-6アルキルである。ハロC1-6アルコキシC1-4アルキルの例には、(ジフルオロメトキシル)メチル、(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル、及び(2,2-ジフルオロエトキシ)メチルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「-ヒドロキシルハロC1-6アルキレン」という用語は、1つ以上のヒドロキシル基によって置換された、上記で定義されるハロC1-6アルキル基を指す。ヒドロキシルハロC1-6アルキルの例には、2,2-ジフルオロエタン-1-オールイル、2-フルオロエタン-1-オールイル、及び2,2,2-トリフルオロエタン-1-オールイルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「-シアノC1-6アルキレン」という用語は、式-R-CNの基を指し、式中、Rは、上記で定義されるC1-4アルキル基である。
本明細書で使用する場合、「-ハロC2-6アルケニル」という用語は、上記で定義される1つ以上のハロ基によって置換された、上記で定義されるC2-6アルケニル基を指す。
本明細書で使用する場合、「ヘテロシクリル」または「複素環式」という用語は、窒素、酸素、及び硫黄から個別に選択される1、2、または3個のヘテロ原子を含む、安定な4~7員の非芳香族単環式基を指す。ヘテロシクリル基は、炭素原子またはヘテロ原子を介して結合し得る。「5~6員ヘテロシクリル」という用語は、それに応じて解釈される。ヘテロシクリルの例には、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリニル、ピロリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、ピペリジル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、もしくはモルホリニルまたはペルヒドロアゼピニルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「ヘテロシクリルC0-6アルキル」という用語は、単結合によってまたは上記で定義されるC1-6アルキル基によって分子の残りの部分に結合される、上記で定義される複素環を指す。
本明細書で使用する場合、「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素、及び硫黄から個別に選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を含む、5~9員の芳香族単環式または縮合環式基を指す。ヘテロアリール基は、炭素原子またはヘテロ原子を介して結合し得る。「5~6員ヘテロアリール」という用語は、それに応じて解釈される。5~6員の単環式ヘテロアリールの例には、フリル、ピロリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジル、またはピリジルが含まれるが、これらに限定されない。縮合ヘテロアリールの例には、9員ヘテロアリール、例えば、ベンゾフラニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラニル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、1H-インダゾリル、及び1H-ベンゾ[d]-イミダゾリルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「ヘテロアリールC0-6アルキル」という用語は、単結合によってまたは上記で定義されるC1-6アルキル基によって分子の残りの部分に結合される、上記で定義されるヘテロアリール環を指す。
本明細書で使用する場合、「ヘテロアリール(ハロC1-4アルキル)」という用語は、上記で定義されるハロC1-4アルキルによって分子の残りの部分に結合される、上記で定義されるヘテロアリール環を指す。ヘテロアリール(ハロC1-4アルキル)の例示的な例は、フルオロ(ピリジン-2-イル)メチルである。
本明細書で使用される「IC50」は、50%阻害を生じさせる阻害剤または調節剤のモル濃度を指す。
本明細書で使用される「保護された誘導体」とは、反応性部位が保護基で妨げられている阻害剤の誘導体を指す。保護された誘導体は、阻害剤の調製に有用であるか、またはそれ自体が阻害剤として活性であり得る。保護基の例には、アセチル、テトラヒドロピラン、メトキシメチルエーテル、β-メトキシエトキシメチルエーテル、ρ-メトキシベンジル、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル、シリルエーテル、カルボベンジルオキシ、ベンジル、tert-ブトキシカルボニル、ρ-メトキシフェニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル、アセタール、ケタール、アシラール、ジチアン、メチルエステル、ベンジルエステル、tert-ブチルエステル、及びシリルエステルが含まれるが、これらに限定されない。好適な保護基の包括的な列挙は、T.W.Greene,Protecting Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley&Sons,Inc.1999に見出すことができる。
「核SETドメイン含有タンパク質2(NSD2)によって媒介される疾患または状態」という用語は、NSD2によって直接的または間接的に調節される疾患または状態を指す。
本明細書で使用する場合、「対象」という用語は、哺乳動物、霊長類(例えば、ヒト、雄または雌)、イヌ、ウサギ、モルモット、ブタ、ラット、及びマウスを指す。特定の実施形態では、対象は霊長類である。さらに他の実施形態では、対象はヒトである。
本明細書で使用する場合、「阻害する(inhibit)」、「阻害(inhibition)」、または「阻害する(inhibiting」という用語は、所与の状態、症状、もしくは障害、もしくは疾患の減少もしくは抑制、または生物学的活性もしくはプロセスのベースライン活性の有意な減少を指す。
本明細書で使用する場合、「治療する(treat)」、「治療する(treating)」、または「治療(treatment)」という用語は、患者に認識でき得ないものを含む、疾患もしくは障害を軽減もしくは改善する(すなわち、疾患の発症もしくはその臨床症状のうちの少なくとも1つを遅延もしくは抑止する)、または疾患もしくは障害と関連する少なくとも1つの物理的パラメータもしくはバイオマーカーを軽減もしくは改善することを意味する。
本明細書で使用する場合、任意の疾患または障害の「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」、または「予防(prevention)」という用語は、疾患もしくは障害の予防的治療、または疾患もしくは障害の発症もしくは進行を遅延させることを意味する。
本明細書で使用する場合、対象は、そのような対象が生物学的、医学的、または生活の質において治療から利益を受けるであろう場合、治療を「必要とする」対象である。
本明細書で使用する場合、本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、酵素もしくはタンパク質活性の低減もしくは阻害、症状の改善、状態の軽減、疾患の進行の遅滞もしくは遅延、または疾患の予防などの、対象の生物学的または医学的応答を誘発する本発明の化合物の量を指す。
本明細書で使用する場合、「抗がん剤」または抗新生物剤(antineoplastic agent)という用語は、がん細胞の成長を治療または制御するのに有用な治療剤を指す。
本明細書で使用する場合、「抗炎症剤」という用語は、身体の炎症(発赤、腫れ、及び/または疼痛)を軽減する治療剤を指す。抗炎症剤は、炎症を引き起こす体内の特定の物質を妨げる。
本明細書で使用する場合、「医薬組成物」という用語は、経口または非経口投与に好適な形態である、少なくとも1つの薬学的に許容される担体を伴う本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を指す。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、医薬組成物の調製または使用に有用な物質を指し、例えば、当業者に既知である(例えば、Remington The Science and Practice of Pharmacy,22nd Ed.Pharmaceutical Press,2013,pp.1049-1070を参照されたい)、好適な希釈剤、溶媒、分散媒、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤、等張剤、緩衝剤、乳化剤、吸収遅延剤、塩、薬物安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、湿潤剤、甘味剤、香味剤、染料、及びこれらの組み合わせを含む。
本明細書で使用する場合、本発明の文脈で(特に特許請求の範囲の文脈で)使用される「a」、「an」、「the」という用語、及び類似する用語は、本明細書で別段で示されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。
好ましい実施形態の説明
本発明は、NSD2を阻害する新規な化合物、ならびにNSD2によって媒介される状態を治療または予防するための組成物及び方法を提供する。
本発明の様々な列挙する実施形態を本明細書に記載する。各実施形態では特定された特徴は、本発明のさらなる実施形態を提供するために他の指定された特徴と組み合わせ得る。
実施形態1.上記の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態2.Aが、Nである、実施形態1に記載の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態3.
3aが、水素もしくはハロであり、R3bが、水素、ハロ、-ヒドロキシル、-C1-6アルコキシ、もしくはシアノであるか、または
4aが、水素もしくはハロであり、R4bが、水素、ハロ、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-C1-6アルキル、もしくは
-ハロC1-6アルキルであるか、または
5aが、水素であり、R5bが、水素もしくは-C1-6アルキルであるか、または
5a及びR5bが一緒に、オキソ置換基を形成する、実施形態1または2に記載の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態4.
6aが、水素またはハロであり、
6bが、水素、-ハロC1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシハロC1-6アルキレン、カルボキシル、フェニル、もしくは-(CR-C(O)-NR1516であり、
、R、R15、及びR16が、独立して、水素もしくは-C1-4アルキルであり、
tが、0~1であるか、または
6a及びR6bが一緒に、オキソ置換基を形成する、実施形態1~3のいずれか1つに記載の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態5.Rが、H、-C1-4アルコキシ、またはハロである、実施形態1~4のいずれか1つに記載の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態6.R、R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、R5b、R6a、R6b、及びRが、水素である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態7.前記化合物が、式(II)の化合物である、実施形態1に記載の式(I)の化合物、
Figure 2022544946000003
またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態8.前記化合物が、式(IIA)の化合物、実施形態7に記載の式(II)の化合物、
Figure 2022544946000004
またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態9.Rが、水素、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-ヒドロキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシハロC1-6アルキレン、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ハロC1-6アルコキシC1-6アルキレン、または-C3-8シクロアルコキシ(C1-6アルキル)である、実施形態1~8のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態10.Rが、-C1-4アルキルカルボニル、
-(CR-C(O)-OR10(式中、R10は、水素または-C1-4アルキルである)、
-C(O)-(CR-R11(式中、R11が、C3-6シクロアルキル、5~6員ヘテロシクリル、または5~6員ヘテロアリールであり、それらの各々が、独立して、非置換であるか、または-C1-6アルキルもしくは-C1-6アルコキシで置換されている)、または-(CR-C(O)-NR1213(式中、
12が、水素もしくは-C1-6アルキルであり、
13が、水素、-C1-6アルキル、もしくは5~6員複素環であるか、または
12及びR13が一緒に5~6員複素環を形成し、前記5~6員複素環が、非置換であるか、もしくは-C1-4アルキルで置換されている)であり、
、R、及びR11が、独立して、水素または-C1-4アルキルであり、
p、q及びrが、独立して、0~2である、実施形態1~8のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態11.Rが、
ピリジン-2-イル、(ピリジン-2-イル)メチル、または(ピリジン-2-イル)エチル(式中、前記ピリジン-2-イルは、独立して、非置換であるか、または1~2つの-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、ヒドロキシル、
-ヒドロキシC1-4アルキレン、シアノ、-C1-4アルコキシ、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ハロC1-4アルコキシ、ハロもしくは-C3-7シクロアルキルで置換されている)、
チアゾール-4-イル、チアゾール-2-イルメチル、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-2-イルメチル、ピリダジン-3-イル、ピリダジン-3-イルメチル、ピラジン-2-イル、ピラジン-2-イルメチル、ピリミジン-4-イル、ピリミジン-4-イルメチル(それらの各々が、独立して、非置換であるか、または-C1-4アルキルもしくはハロで置換されている)、
1H-ピラゾール-3-イル、(1H-ピラゾール-3-イル)メチル、1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル、(1,2,3-トリアゾール-4-イル)、イソオキサゾール-3-イル(それらの各々が、独立して、非置換であるか、または-C1-4アルキル、ハロもしくは-C3-7シクロアルキルで置換されている)、
1,4-ジオキサン-2-イル、
ピリジン-2(1H)-オニル、及び
ピリジン-1-オキシド-2-イルから選択される、実施形態1~8のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態12.Rが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、またはアゼチジニルである、実施形態1~11のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態13.Rが、2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル、またはピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イルである、実施形態1~11のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態14.Rが、非置換であるか、もしくは1~2つのハロ、-C1-6アルキル、もしくは-C1-6アルコキシで置換された、ピリジル;非置換であるか、もしくは1~2つのハロもしくは-C1-6アルキルで置換された、1H-インダゾール-5-イル;または非置換であるか、もしくは-C1-6アルキルで置換された、1H-ベンゾ[d]-イミダゾール-6-イルである、実施形態1~13のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態15.Rが、1~3つのR17で置換されたフェニルであり、
17が、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-C1-6アルコキシ、-ハロC1-6アルコキシ、
-NRC(O)CR=C(R、または-(CR-NR-C(O)-R18であり、
、R、及びRが、独立して、水素または-C1-4アルキルであり、
18が、-C1-4ハロアルキルであり、
tが、0~1である、実施形態1~13のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態16.Rが、1~3つのR17で置換されたフェニルであり、R17が、ハロ、ヒドロキシ、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-C1-6アルコキシ、または
-ハロC1-6アルコキシである、実施形態1~13のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態17.式(II)の化合物、
Figure 2022544946000005
またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩
(式中、
は、水素、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-ヒドロキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシハロC1-6アルキレン、
-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ハロC1-6アルコキシC1-6アルキレン、または-C3-8シクロアルコキシ(C1-6アルキル)であり、
は、1~3つのR17で置換されたフェニルであり、
17は、ハロ、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-C1-6アルコキシ、または-ハロC1-6アルコキシである)。
実施形態18.前記化合物が、式(IIA)の化合物、実施形態17に記載の式(II)の化合物、
Figure 2022544946000006
またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態19.Rが、水素、2,2-ジフルオロエチル、2-メチルプロパン-1-オールイル、エタン-1-オールイル、2,2-ジフルオロエタン-1-オールイル、2-フルオロエタン-1-オールイル、2,2,2-トリフルオロエタン-1-オールイル、ジフルオロメトキシル、または2,2,2-トリフルオロエトキシルである、実施形態1~18のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態20.Rが、
Figure 2022544946000007
である、実施形態1~18のいずれか1つに記載の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態21.前記化合物が、表2の化合物である、実施形態1~20のいずれか1つに記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態22.前記化合物が、
1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール;
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール;
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(4-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール;
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、及び
1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6’-クロロ-5’-フルオロ-[2,2’-ビピリジン]-5-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、からなる群から選択される、実施形態21に記載の化合物、
またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
実施形態23.前記化合物が、(R)構成、(S)構成、またはそれらの混合物である、実施形態22に記載の化合物。
実施形態24.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態25.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態26.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態27.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態28.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態29.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(4-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(4-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態30.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態31.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態32.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態33.前記化合物が、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オールまたはその薬学的に許容される塩である。
実施形態34.前記化合物は、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6’-クロロ-5’-フルオロ-[2,2’-ビピリジン]-5-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1に記載の化合物。あるいは、前記化合物は、(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6’-クロロ-5’-フルオロ-[2,2’-ビピリジン]-5-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール、またはその薬学的に許容される塩である。
実施形態35.実施形態1~34のいずれか1つに記載の化合物と、1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
実施形態36.実施形態1~34のいずれか1つに記載の化合物と、1つ以上の追加の治療活性剤とを含む、組み合わせ。
実施形態37.前記1つ以上の追加の治療活性薬剤が、抗がん剤、鎮痛剤、抗炎症剤、またはこれらの組み合わせである、実施形態36に記載の組み合わせ。
実施形態38.核SETドメイン含有タンパク質2(NSD)2によって媒介される疾患または状態の治療に使用するための、任意選択で第2の治療剤との組み合わせた、実施形態1~34のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態39.前記第2の治療剤が、抗がん剤、鎮痛剤、抗炎症剤、またはこれらの組み合わせである、実施形態38に記載の化合物。
実施形態40.NSD2によって媒介される疾患または状態のための医薬の製造における、任意選択で第2の治療剤と組み合わせた、実施形態1~34のいずれか1つに記載の化合物の使用。
実施形態41.核SETドメイン含有タンパク質2(NSD2)によって媒介される疾患または状態を治療する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の実施形態1~34のいずれか1つに記載の化合物を、任意選択で第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、それによって、NSD2によって媒介される前記疾患または状態を治療する、前記方法。
実施形態42.核SETドメイン含有タンパク質2(NSD2)の阻害から利益を受けるか、またはそれによって治療可能である疾患または状態を治療する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の実施形態1~34のいずれか1つに記載の化合物を、任意選択で第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、それによって、NSD2による阻害から利益を受けるか、またはそれによって治療可能である疾患または状態を治療する、前記方法。
実施形態43.前記NSD2によって媒介される疾患もしくは状態、またはNSD2の阻害から利益を受けるかまたはそれによって治療可能な疾患もしくは状態が、乳癌、子宮頸癌、皮膚癌(特に扁平上皮癌)、卵巣癌、胃癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、肝細胞癌、頭頸部癌、末梢神経鞘腫瘍、骨肉腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、白血病(特に、急性リンパ芽球性白血病)、非ホジキンリンパ腫(特に、マントル細胞リンパ腫)、または肺動脈高血圧症である、実施形態41または42に記載の方法。
実施形態44.前記NSD2によって媒介される前記疾患もしくは状態、またはNSD2の阻害から利益を受けるかもしくはそれによって治療可能である前記疾患もしくは状態が、肺癌である、実施形態41もしくは42に記載の方法。
実施形態45.前記肺癌が、小細胞または非小細胞肺癌である、実施形態44に記載の方法。
実施形態46.NSD2によって媒介される前記疾患もしくは状態、またはNSD2の阻害から利益を受けるかもしくはそれによって治療可能である前記疾患もしくは状態が白血病である、実施形態41もしくは42に記載の方法。
実施形態47.前記白血病が、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、または慢性骨髄単球性白血病(CMML)である、実施形態46に記載の方法。
実施形態48.NSD2によって媒介される前記疾患もしくは状態、またはNSD2の阻害から利益を受けるかもしくはそれによって治療可能である前記疾患もしくは状態が、皮膚癌である、実施形態41もしくは42に記載の方法。
実施形態49.前記皮膚癌が、黒色腫、基底細胞癌、または扁平上皮癌である、実施形態48に記載の方法。
実施形態50.NSD2によって媒介される前記疾患もしくは状態、またはNSD2の阻害から利益を受けるかもしくはそれによって治療可能である前記疾患もしくは状態が、リンパ腫である、実施形態41もしくは42に記載の方法。
実施形態51.前記リンパ腫が、ホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫である、実施形態50に記載の方法。
実施形態52.前記リンパ腫が、マントル細胞リンパ腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫である、実施形態50に記載の方法。
実施形態53.NSD2によって媒介される前記疾患もしくは状態、またはNSD2の阻害から利益を受けるかもしくはそれによって治療可能である前記疾患もしくは状態が、骨髄腫である、実施形態41もしくは42に記載の方法。
実施形態54.前記化合物が、経口投与される、実施形態41~53のいずれか1つに記載の方法。
別段で示さない限り、「本発明の化合物(compounds)」または「本発明の化合物(compound)」という用語は、式(I)、その部分式、及び例示される化合物、ならびにその塩、ならびにすべての立体異性体(ジアステレオ異性体及びエナンチオマーを含む)、回転異性体、互変異性体、及び同位体標識化合物(重水素置換を含む)、ならびに固有に形成された部分を指す。
出発物質及び手順の選択に応じて、化合物は、不斉炭素原子の数に応じて、可能な立体異性体のうちの1つの形態でまたはそれらの混合物として存在し得、例えば、純粋な光学異性体として、またはラセミ体及びジアステレオ異性体混合物などの立体異性体混合物として存在し得る。本発明は、ラセミ体混合物、ジアステリオマー混合物、及び光学的に純粋な形態を含むすべてのそのような可能な立体異性体を含むことが意図されている。光学的に活性な(R)及び(S)立体異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して調製され得、または従来の技術を使用して分割され得る。可能な場合、不飽和二重結合を有する原子での置換基は、シス-(Z)またはトランス-(E)形態で存在し得る。化合物が二置換シクロアルキルを含む場合、シクロアルキル置換基は、シス配置またはトランス配置を有し得る。
本発明の化合物(複数可)の任意の不斉原子(例えば、炭素など)は、ラセミ体またはエナンチオマー的に濃縮された、例えば、(R)、(S)、または(R、S)構成で存在することができる。特定の実施形態では、各不斉原子は、(R)または(S)構成において、少なくとも50%のエナンチオマー過剰、少なくとも60%のエナンチオマー過剰、少なくとも70%のエナンチオマー過剰、少なくとも80%のエナンチオマー過剰、少なくとも90%のエナンチオマー過剰、少なくとも95%のエナンチオマー過剰、または少なくとも99%のエナンチオマー過剰を有する。
したがって、本明細書で使用する場合、本発明の化合物は、例えば、実質的に純粋な幾何(シスまたはトランス)立体異性体、ジアステレオマー、光学異性体(対掌体)、ラセミ体、またはこれらの混合物として、可能な立体異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体、またはこれらの混合物のうちの1つの形態であり得る。
得られる立体異性体の任意の混合物は、成分の物理的化学的な差異に基づいて、例えばクロマトグラフィー及び/または分別結晶によって、純粋または実質的に純粋な幾何または光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ体に分離することができる。
本発明の化合物またはその中間体の任意の得られるラセミ体は、既知の方法によって、例えば、光学的活性酸または塩基を用いて得られるそのジアステレオマー塩の分離及び光学的活性酸性または塩基性化合物の遊離によって、光学対掌体に分割することができる。したがって、特に、塩基性部分は、例えば、光学的活性酸、例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ-O、O’-p-トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、またはカンファー-10-スルホン酸を用いて形成される塩の分別結晶化によって、本発明の化合物をその光学対掌体に分割するために用いられ得る。本発明のラセミ化合物またはラセミ中間体はまた、キラルクロマトグラフィー、例えば、キラル吸着剤を使用する高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分割され得る。
本明細書で与えられる任意の式はまた、化合物の非標識形態及び同位体標識形態を表すことが意図されている。同位体標識化合物は、1つ以上の原子が選択された原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられていることを除いて、本明細書で与えられる式によって示される構造を有する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体には、例えば、水素の同位体が含まれる。
さらに、特定の同位体、特に重水素(すなわち、HまたはD)の組み込みにより、より大きな代謝安定性に起因する特定の治療利益、例えば、インビボでの半減期の増加もしくは投与必要量の減少、または治療指数もしくは忍容性の改善がもたらされ得る。この文脈における重水素は、式(I)またはその部分式の化合物の置換基とみなすことが理解される。重水素の濃度は、同位体濃縮係数によって定義され得る。本明細書で使用される「同位体濃縮係数」という用語は、特定の同位体の同位体存在量と天然存在量との間の比率を意味する。本発明の化合物中の置換基が重水素であるとして示されている場合、そのような化合物は、各指定された重水素原子について、少なくとも3500(各指定された重水素原子における52.5%の重水素組み込み)、少なくとも4000(60%の重水素組み込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素組み込み)、少なくとも5000(75%の重水素組み込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素組み込み)、少なくとも6000(90%の重水素組み込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素組み込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素組み込み)、少なくとも6600(99%の重水素組み込み)、または少なくとも6633.3(99.5%の重水素組み込み)の同位体濃縮係数を有する。「同位体濃縮係数」という用語は、重水素について記載されたのと同じ様式で任意の同位体に適用することができることを理解されたい。
本発明の化合物に組み込むことができる同位体の他の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、及び塩素の同位体、例えば、それぞれ、H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、123I、124I、125Iが含まれる。したがって、本発明は、例えば、H及び14Cなどの放射性同位体、またはH及び13Cなどの非放射性同位体が存在するものを含む、上記の同位体のうちのいずれか1つ以上を組み込んだ化合物を含むことを理解すべきである。そのような同位体標識された化合物は、代謝研究(14Cを用いる)、反応動態研究(例えば、HもしくはHを用いる)、薬物もしくは基質組織分布アッセイを含む陽電子放出断層撮影(PET)もしくは単一フォトン放射断層撮影(SPECT)などの検出もしくは画像化技術、または患者の放射線治療に有用である。特に、18Fまたは標識化合物は、PETまたはSPECT研究に特に望ましいものであり得る。式(I)またはその部分式の同位体標識化合物は、一般に、当業者に既知の従来の技術によって、または前に用いられた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して、付随する実施例に記載のプロセスと同様のプロセスによって調製することができる。
本発明の化合物は、遊離形態でまたはその塩として得られる。本明細書で使用する場合、「塩(salt)」または「塩(salts)」という用語は、本発明の化合物の酸付加塩または塩基付加塩を指す。「塩」には、特に、「薬学的に許容される塩」が含まれる。「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の生物学的有効性及び特性を保持し、典型的には生物学的にまたは別様に望ましくないものではない塩を指す。多くの場合、本発明の化合物は、アミノ及び/もしくはカルボキシル基またはそれに類似する基の存在により、酸塩及び/または塩基塩を形成することができる。
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸を用いて形成することができる。塩を誘導することができる無機酸には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが含まれる。塩を誘導することができる有機酸には、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが含まれる。
薬学的に許容される塩基付加塩は、無機及び有機塩基を用いて形成することができる。塩が誘導され得る無機塩基には、例えば、周期表の列I~XIIのアンモニウム塩及び金属が含まれる。特定の実施形態では、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、及び銅から誘導され、特に好適な塩には、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウム塩が含まれる。塩を誘導することができる有機塩基には、例えば、一級、二級、及び三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂などが含まれる。特定の有機アミンには、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリン酸塩、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リジン、メグルミン、ピペラジン、及びトロメタミンが含まれる。
別の態様では、本発明は、酢酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、カプリン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロロテオフィリン酸塩、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ムケート(mucate)、ナフト酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカノ酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/二水素リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、セバシン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフェナテート(trifenatate)、トリフルオロ酢酸塩、またはキシナホ酸塩の形態の本発明の化合物を提供する。
本発明の化合物を作製するためのプロセス
本明細書に記載のすべての方法は、別段で示さない限り、または別段で文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の好適な順序で実行され得る。
式(I)の化合物は、一般に、スキーム1に例示される調製することができ、R、R、R、…は、上記で定義される通りである。スキーム1に示されるように、Boc保護3-CNまたは3-COEtピペリジンは、強塩基(例えば、NaHMDS)及びRを含む求電子剤の存在下でS2またはSAr反応を受けて、四級中心を有する化合物2または2’を生成し、これを塩基性条件(例えば、LiOH)または酸化的加水分解条件(例えば、H2O2、NaOH)のいずれかにおいて対応するカルボン酸3または一級アミド3’にさらに加水分解した。酸3またはアミド3’はさらにクルチウス転位またはホフマン転位を受けて、保護された四級アミン4を生成する。選択的なBoc脱保護後、ピペリジン5は、有機塩基(例えば、DIPEA)の存在下で加熱下でフッ素化ピリジン6と反応して、カップリング生成物7を得る。エステル7を穏やかな還元剤(例えば、NaBH4、LiCl)によってさらに還元してベンジルアルコール8とし、これはBoc保護アデニン中間体Bとの光延反応を受けて、化合物9を生成する。酸性または水素化条件下で脱保護した後、キラル標的分子10を得て、続いてSFC分離を行う。
Figure 2022544946000008
本発明は、方法の任意の変形、例えば、その任意の段階で入手可能な中間生成物を出発物質として使用し、かつ、残りの工程を行うこと、出発物質を反応条件下でインサイチュで形成すること、または反応成分をそれらの塩もしくは光学的に純粋な材料の形態で使用することをさらに含む。本発明の化合物及び中間体は、当業者に一般に既知の方法に従って互いに変換され得る。
薬理学及び実用性
一態様では、本発明は、治療に有用な、特に、NSD2によって媒介される疾患または状態を治療または予防するために有用な、式(I)もしくはその部分式の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
別の態様では、本発明は、NSD2の阻害から利益を受けるか、またはNSD2の阻害によって治療可能である疾患または状態を治療するための、ならびにNSD2の阻害によって治療可能である疾患または状態を治療するための医薬の製造のための、式(I)もしくはその部分式の化合物、またはその医薬的に許容される塩の使用を提供する。
NDS2によって媒介されるか、またはNSD2の阻害から利益を受けるか、もしくはNSD2の阻害によって治療可能である疾患または状態の例には、乳癌、子宮頸癌、皮膚癌(特に、皮膚扁平上皮癌)、卵巣癌、胃癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、肝細胞癌、頭頸部癌、末梢神経鞘腫瘍、骨肉腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、白血病(特に、急性リンパ芽球性白血病)、非ホジキンリンパ腫(特に、マントル細胞リンパ腫)、及び肺動脈高血圧症が含まれるが、これらに限定されない。
医薬組成物、投与量、及び投与
別の態様では、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を提供する。
さらなる実施形態では、組成物は、本明細書に記載されるものなどの、少なくとも2つの薬学的に許容される担体を含む。医薬組成物は、経口投与、非経口投与(例えば、注射、注入、経皮、または局所投与)、及び直腸投与などの特定の投与経路のために製剤化することができる。局所投与はまた、吸入または鼻腔内塗布に関連し得る。本発明の医薬組成物は、固体形態(カプセル剤、錠剤、丸剤、粒剤、散剤、または座剤を含むが、これらに限定されない)、または液体形態(溶液、懸濁液、または乳剤を含むが、これらに限定されない)で作製することができる。錠剤は、当該技術分野で既知の方法に従って、フィルムコーティングまたは腸溶性コーティングのいずれかであり得る。典型的には、医薬組成物は、以下のうちの1つ以上と共に活性成分を含む、錠剤またはゼラチンカプセル剤である:
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース、及び/またはグリシン、
b)滑沢剤、例えば、シリカ、タルカム、ステアリン酸、そのマグネシウムもしくはカルシウム塩、及び/またはポリエチレングリコール、錠剤の場合についても同様
c)所望の場合には、結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、及び/またはポリビニルピロリドン、
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸またはそのナトリウム塩、または発泡性混合物、及び
e)吸収剤、着色剤、香味剤、及び甘味剤。
別の態様では、本発明の化合物は、他の治療剤、例えば、他の抗がん剤、抗アレルギー剤、制吐剤(anti-nausea agent)(または制吐剤(anti-emetics))、鎮痛剤、細胞保護剤、及びこれらの組み合わせと組み合わされ得る。
一実施形態では、他の治療剤は、抗がん剤または化学療法剤である。本発明の組み合わせ治療での使用が考慮される抗がん剤の例には、エルロチニブ、ボルテゾミブ、フルベストラント、スニチブ(sunitib)、イマチニブメシレート、レトロゾール、フィナスネート、プラチン、例えば、オキサリプラチン、カルボプラチン、及びシスプラチン、フィナスネート、フルオロウラシル、ラパマイシン、ロイコボリン、ラパチニブ、ロナファミブ、ソラフェニブ、ゲフィチニブ、カプムトテシン、トポテカン、ブリオスタチン、アデゼレシン、アントラサイクリン、カルゼレシン、ビゼレシン、ドラスタチン、オーリスタチン、デュオカルマイシン、エレウテロビン、タキソール、例えば、パクリタキセルまたはドセタキセル、シクロファスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾンまたはプレドニゾロン、他のアルキル化剤、例えば、メクロレタミン、クロラムブシル、及びイホスファミド、代謝拮抗剤、例えば、アザチオプリンまたはメルカプトプリン、他の微小管阻害剤(ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシンなどのビンカアルカロイド、及びタキサン)、ポドフィロトキシン(エトポシド、テニポシド、リン酸エトポシド、及びエピポドフィロトキシン)、トポイソメラーゼ阻害剤、他の細胞毒素、例えば、アクチノマイシン、ダウノルビシン、バルビシン、イダルビシン、エドレコロマブ、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、マイトマイシン、及び他の抗がん抗体(セツキシマブ、ベバシズマブ、イブリツモマブ、アバゴボマブ、アデカツムマブ、アフツズマブ、アラシズマブ、アレムツズマブ、アナツモマブ、アポリズマブ、バビツキシマブ、ベリムマブ、ビバツズマブメルタンシン、ブリナツモマブ、ブレンツキシマブベドチン、カンツズマブメルタンシン、カツマゾマブ、セツキシマブ、シタツズマブボガトックス、シクスツムマブ、クリバツズマブテトラキセタン、コナツムマブ、ダセツズマブ、ダクリズマブ、デツモマブ、エクロメキシマブ、エドレコロマブ、エロツズマブ、エプラツズマブ、エルツマキソマブ、エタラシズマブ、ファルレツズマブ、フィギツムマブ、フレソリムマブ、ガリキシマブ、ゲムツズマブベドチン、ゲムツズマブ、イブリツモマブチウキセタン、イノツズマブオゾガマイシン、インテツムマブ、イピリムマブ、イラツムマブ、ラベツズマブ、レキサツズマブ、リンツズマブ、ルカツズマブ、ルミリシマブ、マパツムマブ、マツムマブ、ミラツズマブ、ミツモマブ、ナコロマブ、タフェナトックス、ナプツモマブエスタフェナトックス、ネシツムマブ、ニモツズマブ、オファツムマブ、オララツマブ、オポルツズマブモナトックス、オレゴボマブ、パニツムマブ、ペムツモマブ、ペルツズマブ、ピンツモマブ、プリツムマブ、ラムシルマブ、リロツムマブ、ロバツムマブ、リツキシマブ、シブロツズマブ、タカツズマブテトラキセタン、タプリツモマブパプトックス、テナツモマブ、チシリムマブ、チガツズマブ、トシツモマブまたは131I-トシツモマブ、トラスツズマブ、トレメリムマブ、ツオコツズマブセルモロイキン、ベルツズマブ、ビシリズマブ、ボロシクスマブ、ボツムマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、IGN-101、MDX-010、ABX-EGR、EMD72000、ior-t1、MDX-220、MRA、H-11scFv、huJ591、TriGem、TriAb、R3、MT-201、G-250、ACA-125、Onyvax-105、CD:-960,Cea-Vac、BrevaRexAR54、IMC-1C11、GlioMab-H、ING-1、抗LCGMAbs、MT-103、KSB-303、Therex、KW2871、抗HMI.24、抗PTHrP、2C4抗体、SGN-30、TRAIL-RIMAb、前立腺癌抗体、H22xKi-r、ABX-Mai、イムテラン、モノファーム-C)、ならびに上記の薬剤のいずれかを含む抗体薬物コンジュゲート(特に、オーリスタチンMMAE及びMMAF、DM-1などのメイタンシノイド、カリケアマイシン、または様々な細胞毒素)が含まれるが、これらに限定されない。
別の実施形態では、本発明の化合物は、アナストロゾール(ARIMIDEX(登録商標))、ビカルタミド(CASODEX(登録商標))、硫酸ブレオマイシン(BLENOXANE(登録商標))、ブスルファン(MYLERAN(登録商標))、ブスルファン注射剤(BUSULFEX(登録商標)、カペシタビン(XELODA(登録商標))、N4-ペントキシカルボニル-5-デオキシ-5-フルオロシチジン、カルボプラチン(PARAPLATIN(登録商標))、カルムスチン(BiCNU(登録商標))、クロラムブシル(LEUKERAN(登録商標))、シスプラチン(PLATINOL)、クラドリビン(LEUSTATIN(登録商標))、シクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標)またはNEOSAR(登録商標))、シタラビン、シトシンアラビノシド(CYTOSAR-U(登録商標))、シタラビンリポソーム注射(DEPOCYT(登録商標))、ダカルバジン(DTIC-Dome(登録商標))、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD、COSMEGAN(登録商標))、ダウノルビシン塩酸塩(CERUBIDINE(登録商標))、クエン酸ダウノルビシンリポソーム注射剤(DAUNOXOME(登録商標))、デキサメタゾン、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))、ドキソルビシン塩酸塩(ADRIAMYCIN(登録商標))、RUBEX(登録商標))、エトポシド(VEPESID(登録商標))、リン酸フルダラビン(FLUDARA(登録商標))、5-フルオロウラシル(ADRUCIL(登録商標)、EFUDEX(登録商標))、フルタミド(EULEXIN(登録商標))、テザシチビン、ゲムシタビン(ジフルオロオキシシチジン)、ヒドロキシ尿素(HYDREA(登録商標))、イダルビシン(IDAMYCIN(登録商標))、イホスファミド(IFEX(登録商標))、イリノテカン(CAMPTOSAR(登録商標))、L-アスパラギナーゼ(ELSPAR(登録商標))、ロイコボリンカルシウム、メルファラン(ALKERAN(登録商標))、6-メルカプトプリン(PURINETHOL(登録商標))、メトトレキサート(FOLEX(登録商標))、ミトキサントロン(NOVANTRONE(登録商標))、ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標))、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、フェニックス(Yttrium90/MX-DTPA)、ペントスタチン、カルムスチンインプラントを有するポリフェプロサン20(GLIADEL(登録商標))、クエン酸タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標))、テニポシド(VUMON(登録商標))、6-チオグアニン、チオテパ、チラパザミン(TIRAZONE(登録商標))、注射用トポテカン塩酸塩(HYCAMPTIN(登録商標))、ビンブラスチン(VELBAN(登録商標))、ビンクリスチン(ONCOVIN(登録商標))、及びビノレルビン(NAVELBINE(登録商標))から選択される別の治療剤と組み合わせる。
別の実施形態では、本発明の化合物は、BRAF、MEK、CDK4/6、SHP-2、HDAC、EGFR、MET、mTOR、PI3K、もしくはAKT、またはこれらの組み合わせを阻害することができる別の治療剤と組み合わせられる。特定の実施形態では、本発明の化合物は、ベムラフィニブ、デブラフィニブ、LGX818、トラメチニブ、MEK162、LEE011、PD-0332991、パノビノスタット、ベリノスタット、ロミデプシン、セツキシマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、パニツムマブ、バンデタニブ、INC280、エベロリムス、シモリムス、BMK120、BYL719もしくはCLR457、またはこれらの組み合わせから選択される別の治療剤と組み合わせられる。
別の実施形態では、本発明の化合物と共に使用するための治療剤は、治療されている疾患または状態に基づいて選択される。例えば、黒色腫の治療において、他の治療剤は、アルデスロイキン(例えば、PROLEUKIN(登録商標))、ダブラフェニブ(例えば、TAFINLAR(登録商標))、ダカルバジン、組換えインターフェロンアルファ-2b(例えば、INTRON(登録商標)A)、イピリムマブ、トラメチニブ(例えば、MEKINIST(登録商標))、ペグインターフェロンアルファ-2b(例えば、PEGINTRON(登録商標)、SYLATRON(商標))、ベムラフェニブ(例えば、ZELBORAF(登録商標))、及びイピリムマブ(例えば、YERVOY(登録商標))から選択され得る。
卵巣癌の治療のために、他の治療剤は、ドキソルビシン塩酸塩(Adriamycin(登録商標))、カルボプラチン(PARAPLATIN(登録商標))、シクロホスファミドCYTOXAN(登録商標)、NEOSAR(登録商標))、シスプラチン(PLATINOL(登録商標)、PLATINOL-AQ(登録商標))、ドキソルビシン塩酸塩リポソーム(DOXIL(登録商標)、DOX-SL(登録商標)、EVACET(登録商標)、LIPODOX(登録商標))、ゲムシタビン塩酸塩(GEMZAR(登録商標))、トポテカン塩酸塩(HYCAMTIN(登録商標))、及びパクリタキセル(TAXOL(登録商標)から選択され得る。
甲状腺癌の治療のために、他の治療剤は、ドキソルビシン塩酸塩(Adriamycin(登録商標))、カボザンチニブ-S-リンゴ酸塩(COMETRIQ(登録商標))、及びバンデタニブ(CAPRELSA(登録商標))から選択され得る。
結腸癌の治療のために、他の治療剤は、フルオロウラシル(例えば、ADRUCIL(登録商標)、EFUDEX(登録商標)、FLUOROPLEX(登録商標))、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))、イリノテカン塩酸塩(CAMPTOSTAR(登録商標))、カペシタビン(XELODA(登録商標))、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標))、オキサリプラチン(ELOXATIN(登録商標))、ロイコボリンカルシウム(WELLCOVORIN(登録商標))、レゴラフェニブ(STIVARGA(登録商標))、パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標))、及びZIV-アフリベルセプト(ZALTRAP(登録商標))から選択され得る。
肺癌の治療のために、他の治療剤は、メトトレキサート、メトトレキサートLPF(例えば、FOLEX(登録商標)、FOLEXPFS(登録商標)、Abitrexate(登録商標)、MEXATE(登録商標)、MEXATE-AQ(登録商標)、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子製剤(ABRAXANE(登録商標))、アファチニブ二マレイン酸塩(GILOTRIF(登録商標))、ペメトレキセド二ナトリウム(ALIMTA(登録商標))、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))、カルボプラチン(PARAPLATIN(登録商標))、シスプラチン(PLATINOL、PLATINOL-AQ(登録商標))、クリゾチニブ(XALKORI(登録商標)、エロチニブ塩酸塩(TARCEVA(登録商標)、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標)、及びゲムシタビン塩酸塩(GEMZAR(登録商標))から選択され得る。
膵癌の治療のために、他の治療剤は、フルオロウラシル(ADRUCIL(登録商標))、EFUDEX(登録商標)、FLUOROPLEX(登録商標))、エルロチニブ塩酸塩(TARCEVA(登録商標))、ゲムシタビン塩酸塩(GEMZAR(登録商標))、及びマイトマイシンまたはマイトマイシンC(MITOZYTREXTM、MUTAMYCIN(登録商標))から選択され得る。
子宮頸癌の治療のために、他の治療剤は、ブレオマイシン(BLENOXANE(登録商標))、シスプラチン(PLATINOL(登録商標)、PLATINOL-AQ(登録商標))及びトポテカン塩酸塩(HYCAMTIN(登録商標))から選択され得る。
頭頸部癌の治療のために、他の治療剤は、メトトレキサート、メトトレキサートLPF(例えば、FOLEX(登録商標)、FOLEX PFS(登録商標)、Abitrexate(登録商標)、MEXATE(登録商標)、MEXATE-AQ(登録商標))、フルオロウラシル(ADRUCIL(登録商標)、EFUDEX(登録商標)、FLUOROPLEX(登録商標))、ブレオマイシン(BLENOXANE(登録商標))、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標))、シスプラチン(PLATINOL(登録商標)、PLATINOL-AQ(登録商標)、及びドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))から選択され得る。
慢性骨髄単球性白血病(CMML)を含む白血病の治療のために、他の治療剤は、ボスチニブ(BOSULIF(登録商標))、シクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標)、NEOSAR(登録商標))、シタラビン(CYTOSAR-U(登録商標)、TARABINE PFS(登録商標))、ダサチニブ(SPRYCEL(登録商標))、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標))、ポナチニブ(ICLUSIG(登録商標))、ニロチニブ(TASIGNA(登録商標))、及びオマセタキシンメペスクシナート(SYNRIBO(登録商標))から選択することができる。
別の態様では、本発明は、少なくとも1つの本発明の化合物(例えば、式(I)もしくはその部分式の化合物)またはその薬学的に許容される塩を、単独でまたは他の抗がん剤と共に、ヒトまたは動物対象への投与に好適な薬学的に許容される担体と共に含む、医薬組成物を提供する。
組み合わせ治療では、組成物は、組み合わせ治療剤として一緒に、または別々の組成物として製剤化される。本発明の化合物及び他の治療剤は、同じまたは異なる製造業者により製造及び/または製剤化され得る。コード番号、一般名、または商品名によって同定される治療剤の構造は、標準的な概論「The Merck Index」の実際版、またはデータベース、例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications)から取得され得る。本発明の化合物と組み合わせて使用することができる他の治療剤は、当該技術分野、例えば上記の文書に記載されているように調製及び投与され得る。
任意選択で、医薬組成物は、上記の薬学的に許容される担体を含み得る。本発明の医薬組成物または組み合わせは、約50~70kgの対象では約0.5~1000mgの活性成分(複数可)、または約1~500mgもしくは約1~250mgもしくは約1~150mgもしくは約0.5~100mg、または約1~50mgの活性成分の単位投与量であり得る。化合物、医薬組成物、またはこれらの組み合わせの治療有効投与量は、治療される対象の種、体重、年齢及び個々の状態、治療される障害もしくは疾患またはそれらの重症度に依存する。通常の技術を有する医師、臨床医、または獣医は、障害または疾患の進行を予防、治療、または阻害するのに必要な活性成分の各々の有効量を容易に決定することができる。上記の投与特性は、哺乳動物、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル、または単離された器官、組織、及びそれらの調製物を有利に使用して、インビトロ及びインビボ試験で実証可能である。本発明の化合物は、インビトロで、溶液、例えば、水溶液の形態で適用することができ、インビボで、経腸的に、非経口的に、有利には静脈内に、例えば、懸濁液としてまたは水溶液中で適用することができる。
別の態様では、本発明は、がんなどの細胞増殖性疾患に罹患しているヒトまたは動物対象を治療する方法であって、対象に、治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を単独でまたは他の抗がん剤と組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。組み合わせ治療において、本発明の化合物及び他の抗がん剤(複数可)は、同時に(simultaneously)、同時に(concurrently)、または特定の時間に制限されずに逐次的に投与され得、そのような投与は、患者の身体での2つの化合物の治療有効レベルを提供する。さらに、本発明の化合物及び他の治療剤は、(i)組み合わせ製品を医師に公表する前に(例えば、本発明の化合物及び他の治療剤を含むキットの場合)、(ii)医師自身によって(または医師の指導の下で)投与直前に、(iii)患者自身において、例えば、本発明の化合物及び他の治療剤の逐次的な投与中に、組み合わせ治療に組み込まれ得る。
一実施形態では、本発明の化合物及び他の抗がん剤(複数可)は、一般に、注入または経口によって任意の順序で逐次的に投与される。投与レジメンは、疾患の病期、患者の身体の調子、個々の薬物の安全性プロファイル、及び個々の薬物の認容性、ならびに組み合わせを投与する担当医及び医師(複数可)に周知の他の基準に応じて変動し得る。本発明の化合物及び他の抗がん剤(複数可)は、治療のために使用される特定のサイクルに応じて、互いに数分、数時間、数日、またはさらには数週間の間隔で投与され得る。さらに、サイクルは、治療サイクル中に1つの薬物を他の薬物よりも頻繁に、及び薬物の投与ごとに異なる用量で投与することを含み得る。
さらに別の態様では、本発明の化合物は、他の抗がん剤、抗アレルギー剤、制吐剤(anti-nausea agent)(または制吐剤(anti-emetics))、鎮痛剤、細胞保護剤、及びこれらの組み合わせと組み合わされ得る。
いくつかの場合では、患者は、投与中または投与後に、本発明の化合物及び/または他の抗がん剤(複数可)に対するアレルギー反応を経験し得る。したがって、アレルギー反応のリスクを最小限に抑えるために、抗アレルギー剤が投与され得る。好適な抗アレルギー剤には、コルチコステロイド、例えば、デキサメタゾン(例えば、DECADRON(登録商標))、ベクロメタゾン(例えば、BECLOVENT(登録商標))、ヒドロコルチゾン(コルチゾン、ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、例えば、ALA-CORT(登録商標)、リン酸ヒドロコルチゾン、Solu-CORTEF(登録商標)、HYDROCORT Acetate(登録商標)、及びLANACORT(登録商標)としても既知である)、プレドニゾロン(例えば、DELTA-Cortel(登録商標)、ORAPRED(登録商標)、PEDIAPRED(登録商標)、及びPRELONE(登録商標))、プレドニゾン(例えば、DELTASONE、LIQUID RED(登録商標)、METICORTEN(登録商標)、及びORASONE(登録商標)、メチルプレドニゾロン(6-メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾンナトリウム、例えば、DURALONE(登録商標)、MEDRALONE(登録商標)、MEDROL(登録商標)、M-PREDNISOL(登録商標、及びSOLU-MEDROL(登録商標))、抗ヒスタミン剤(例えば、BENADRYL(登録商標)、ヒドロキシジン、及びシプロヘプタジン、気管支拡張剤、例えば、βアドレナリン受容体アゴニスト、アルブテロール(例えば、PROVENTIL(登録商標)、テルブタリン(BRETHINE(登録商標))が含まれる。
他の場合では、患者は、本発明の化合物及び/または他の抗がん剤(複数可)の投与中及び投与後に吐き気を経験し得る。したがって、吐き気(上胃)及び嘔吐の予防において制吐剤が投与され得る。好適な制吐剤には、アプレピタント(EMEND(登録商標))、オンダンセトロン(ZOFRAN(登録商標))、グラニセトロンHCl(KYTRIL(登録商標))、ロラゼパム(ATIVAN(登録商標)、デキサメタゾン(DECADRON(登録商標))、プロクロルペラジン(COMPAZINE(登録商標))、カソピタント(REZONIC(登録商標)及びZunrisa(登録商標))、及びこれらの組み合わせが含まれる。
さらに他の場合では、治療期間中に経験した疼痛を緩和するための医薬が、患者をより快適にするために処方される。TYLENOL(登録商標)などの医師の処方箋なしで購入可能である一般的な鎮痛剤がしばしば使用される。ヒドロコドン/パラセタモールまたはヒドロコドン/アセトアミノフェン(例えば、VICODIN(登録商標))、モルヒネ(例えば、ASTRAMORPH(登録商標)またはAVINZA(登録商標))、オキシコドン(例えば、OXYCONTIN(登録商標)またはPERCOCET(登録商標))、オキシモルホン塩酸塩(OPANA(登録商標))、及びフェンタニル(例えば、DURAGESIC(登録商標))などのオピオイド鎮痛薬も、中等度または重度の疼痛に有用である。
さらに、細胞保護剤(神経保護剤、フリーラジカルスカベンジャー、心臓保護剤、アントラサイクリン血管外漏出中和剤、栄養素等)は、正常細胞を治療毒性から保護し、臓器毒性を制限するための補助療法として使用され得る。好適な細胞保護剤には、アミフォスチン(ETHYOL(登録商標))、グルタミン、ジメスナ(TAVOCEPT(登録商標))、メスナ(MESNEX(登録商標))、デクスラゾキサン(ZINECARD(登録商標)またはTOTECT(登録商標))、キサリプロデン(XAPRILA(登録商標))、及びロイコボリン(カルシウムロイコボリン、シトロボラム因子、及び葉酸としても既知である)が含まれる。
さらに別の態様では、本発明の化合物は、既知の治療プロセス、例えば、ホルモンの投与と共に、または放射線治療で使用され得る。特定の例では、本発明の化合物は、特に放射線治療に対して不十分な感受性を示す腫瘍の治療のために、放射線増感剤として使用され得る。
さらに別の態様では、本発明は、1つ以上の本発明の化合物と、上記の別の治療剤と、を含むキットを提供する。代表的なキットは、(a)式(I)もしくはその部分式の化合物、またはその薬学的に許容される塩、及び(b)例えば上記で示した、少なくとも1つの他の治療剤を含み、このようなキットは、添付文書または投与の指示書を含む他の標識をさらに含み得る。本発明のキットは、例えば経口及び非経口剤形のための異なる剤形を投与するため、2つ以上の別々の医薬組成物を異なる投与間隔で投与するため、または別々の組成物を互いに滴定するために使用され得、少なくとも1つの医薬組成物は、式(I)またはその部分式の化合物を含む。
温度を摂氏で示す。最終生成物、中間体、及び出発物質の構造を標準的な分析方法、例えば、微量分析及び分光特性、例えば、MS、IR、NMRによって確認する。使用される略語は、当該技術分野における従来のものである。
本発明の化合物を合成するために利用されるすべての出発物質、ビルディングブロック、試薬、酸、塩基、脱水剤、溶媒、及び触媒は、市販であるか、または当業者に既知の有機合成方法((Houben-Weyl 4th Ed.1952,Methods of Organic Synthesis,Thieme,Volume 21)のいずれかによって製造することができる。別段で示さない限り、出発物質は、一般に、商業的供給源から入手可能である。
本明細書の実施例は、単に本発明を例示するものであり、特許請求される本発明の範囲を限定するものではない。さらに、本発明の化合物は、以下の実施例に示されるように、当業者に既知の有機合成方法によって製造することができる。所望の場合、従来の保護基は、標準的な慣行に従って反応性官能基を保護するために使用され、例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts in“Protecting Groups in Organic Synthesis”,John Wiley and Sons,1991を参照されたい。
略語
本明細書で使用される略語は、以下のように定義される。1回については「1×」、2回については「2×」、3回については「3×」、摂氏度については「℃」、水性については「aq」、フラッシュカラムクロマトグラフィーについては「FCC」、当量(equivalent)または当量(equivalents)については「eq」、グラム(gram)またはグラム(grams)については「g」、ミリグラム(milligram)またはミリグラム(milligrams)については「mg」、リットル(liter)またはリットル(liters)については「L」、ミリリットル(milliliter)またはミリリットル(milliliters)については「mL」、マイクロリットル(microliter)またはマイクロリットル(microliters)「μL」、正常については「N」、モルについては「M」、ナノモルについては「nM」、モル(mole)またはモル(moles)については「モル」、ミリモル(millimole)またはミリモル(millimoles)については「mmol」、分(minute)または分(minutes)については「min」、時間(hour)または時間(hours)については「h」または「hrs」、室温については「RT」、一晩については「ON」、大気については「atm」、毎平方インチあたりポンドについては「psi」、濃縮物については「conc.」、飽和については「sat」または「sat’d」、分子量については「MW」、マイクロ波については「mw」または「μwave」、融点については「mp」、重量については「Wt」、質量分析については「MS」または「Mass Spec」、エレクトロスプレーイオン化質量分析については「ESI」、高分解能については「HR」、高分解能質量分析については「HRMS」、液体クロマトグラフィー質量分析については「LCMS」または「LC-MS」、高圧液体クロマトグラフィーについては「HPLC」、逆相HPLCについては「RP HPLC」、薄層クロマトグラフィーについては「TLC」または「tlc」、核磁気共鳴分光法については「NMR」、核オーバーハウザー効果分光法については「nOe」、プロトンについては「H」、デルタについては「δ」、シングレットについては「s」、ダブレットについては「d」、トリプレットについては「t」、カルテットについては「q」、マルチプレットについては「m」、ブロードについては「b r」、ヘルツについては「Hz」、エナンチオマー過剰については「ee」、ならびに「α」、「β」、「R」、「r」、「S」、「s」、「E」、及び「Z」は当業者に周知の立体化学表示である。
以下の本明細書で使用される略語は、対応する意味を有する。
Figure 2022544946000009
Figure 2022544946000010
Agilent1260 HPLCシステム(Santa Clara, CA)を使用して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を行った。分析カラムは、逆相Phenomenex Kinetex C18-2.6μm,4.6×50mmとした。勾配溶出(流量2.0mL/分)を使用し、5%メタノール/95%水から開始して、10分間にわたって95%メタノール/5%水に進行させた。すべての溶媒は、0.1%ギ酸(FA)を含んだ。214、254、及び300nmでの紫外線(UV)吸収によって化合物を検出した。HPLC溶媒は、Sigma Aldrich(St.Louis,MO)から購入した。
質量分析をAgilentシステム(Agilent1260 HPLC及びAgilent6130質量分析器検出器;カラム:Phenomenex Kinetex 2.6um C18、カラムサイズ4.6×50mm、カラム温度40℃、勾配:2分間にわたって0.1%FAを含む水中の5~95%メタノール;流量2.0mL/分(または2.0分間にわたって5~50%の極性勾配、または2.0分間にわたって50~95%の非極性勾配);質量分析計の分子量走査範囲100~1000または100~1500;キャピラリー電圧4000V)で行った。別段で示さない限り、すべての質量をプロトン化親イオンの質量として報告する。
Bruker 400MHz NMRを使用して核磁気共鳴(NMR)分析を行った。スペクトル参照は、TMSまたは既知の溶媒化学シフトのいずれかであった。
実施例の精製に使用されるキラル分取HPLC方法
SFCキラルスクリーニングは、Thar Insturments Investigatorシステムで行った。Thar Investigatorシステムは、以下から構成される:
●ALIAS自動サンプラー
●Thar液体送達モジュール(0~10mL/分)
●Thar SFC 10ポジションカラムオーブン
●Waters 2998 PDA
●Thar自動背圧レギュレーター
すべてのThar構成要素は、SuperPure Discovery シリーズ系列の一部である。システムは、3.0mL/分で流し、38℃で維持した。システムの背圧を100barに設定した。10個の5μMカラムの電池により、各試料をスクリーニングした:
●5μm 4.6×150mm ChiralPak AD
●5μm 4.6×150mm ChiralCel OD
●5μm 4.6×150mm ChiralCel OJ
●5μm 4.6×150mm ChiralPak AS
●5μm 4.6×250mm ChiralPak AY
●5μm 4.6×250mm ChiralCel OZ
●5μm 4.6×150mm ChiralPak IC
●5μm 4.6×150mm ChiralPak IG
●5μm 4.6×250mm Regis Whelk-O1
●5μm 4.6×250mm ChromegaChiral CC4
システムは、9分間で5%共溶媒から50%共溶媒への勾配、続いて50%共溶媒で10分間保持、5%共溶媒へのスイッチバック及び初期条件で0.5分間の維持を行った。各勾配の間に、スクリーニングされる次のカラムに5%共溶媒を流す4分間の平衡化方法があった。スクリーニングした典型的な溶媒は、MeOH、EtOH、IPA、MeOH+0.5% NH、EtOH+0.5% NH、IPA+0.1%NHであった。勾配方法のうちの1つを使用して分離が検出されたら、イソクラティック法を開発することができ、必要に応じて、Thar Prep80システムでの分離のためにスケールアップすることができる。
中間体
中間体A:メチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート
Figure 2022544946000011
1,4-ジオキサン(Pd(dppf)Cl 1 L)中のメチル2-ブロモ-5-フルオロイソニコチネート(110g、470.04mmol、1.0当量)、(3,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸(111.34g、705.06mmol、1.5当量)、Pd(dppf)Cl(8.60g、11.75mmol、0.025当量)、及び炭酸カリウム(129.92g、940.08mmol、2.0当量)の混合物をN下で100℃まで16時間加熱した。混合物をHO(500mL)及びEtOAc(1.3L)で希釈し、15分間撹拌した。有機層を、分離し、食塩水(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、残渣をcombi-flash(PE中5%~50%のEtOAc)及び粉砕(PE:EA=50/1、100mL)によって精製し、メチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 8.56(d,J=2.0Hz,1H),8.05(d,J=5.6Hz,1H),7.79(ddd,J=2.4,8.4,10.8Hz,1H),7.64(td,J=2.8,8.8Hz,1H),7.26-7.11(m,1H),3.94(s,3H)。
中間体B
Figure 2022544946000012
THF(500mL)中の化合物9H-プリン-6-アミン(15g、111mmol)の溶液に、ジ-tertブチルジカーボネート(BocO)(96.91g、444mmol)及びDMAP(1.36g、11.1mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。THFを真空中で除去した。残渣をEtOAc(400mL)及びHCl溶液(HO中1.0M)(200mL)の間で分配した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して、tert-ブチル6-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-9H-プリン-9-カルボキシレート(中間体B-1)を得た。
MeOH(500mL)中のtert-ブチル6-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-9H-プリン-9-カルボキシレート(中間体B-1)(48g、110mmol)の溶液に、飽和NaHCO溶液(250mL)を添加した。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。MeOHを真空中で除去した。残渣をMeOH:DCM(1:10)の溶液(300mL×7回)で抽出した。合わせた有機層をHO(150mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をEtOAc:PE(1:10)の溶液(100mL)で洗浄し、濾過した。フィルターケーキを真空中で乾燥させて、中間体Bを得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.70(s,1H),8.48(s,1H),1.36(s,18H)。LC-MS:[M+H)]=336.2.
中間体C:メチル5-フルオロ-2-(3-フルオロフェニル)イソニコチネート
Figure 2022544946000013
メチル5-フルオロ-2-(3-フルオロフェニル)イソニコチネート(中間体C)を、中間体Aの手順と同様の手順を使用して調製した。H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.66(s,1H),8.18(d,J=6.4Hz,1H),7.76-7.72(m,2H),7.48-7.42(m,1H),7.15-7.11(m,1H),4.01(s,3H)。
中間体D:メチル5-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソニコチネート
Figure 2022544946000014
ジオキサン(10mL)中のメチル2-ブロモ-5-フルオロイソニコチネート(1.0g、4.27mmol)、(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ボロン酸(1.089g、6.41mmol)、CsCO(2.78g、8.55mmol)、及びPdCl(dppf)・CHCl付加物(0.349g、0.427mmol)の懸濁液を、Ar下で100℃で2時間撹拌した。次いで、混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をCombinFlash(PE/EA、EA:20~40%、50分間)によって精製し、メチル5-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソニコチネート(中間体D)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.79(t,1H),8.24(t,1H),7.95-7.87(m,2H),7.27(t,3H),3.92(d,6H)。LC-MS:[M+H]=279.9.
中間体F-2:2-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
Figure 2022544946000015
DCM(30mL)中の2-ブロモ-5-フルオロベンズアルデヒド(8g、39.4mmol)の溶液に、DAST(10.41mL、79mmol)を0℃で添加し、次いで、混合物をN下で室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をCombinFlash(溶出勾配:n-ヘキサン中0%~10%EtOAc、30分間)によって精製し、1-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロベンゼン(中間体F-1)を得た。LC-MS:[M+H]=225.0,227.0.
ジオキサン(30mL)中の1-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロベンゼン(中間体F-1)(2.2g、9.78mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン(2.98g、11.73mmol)、及びKOAc(1.919g、19.56mmol)、ならびにPdCl(dppf)・CHCl(0.798g、0.978mmol)付加物の懸濁液をN雰囲気下で110℃で3時間撹拌した。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をCombinFlash(溶出勾配:PE中0%~10%のEtOAc、30分間)によって精製し、2-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体F-2)を無色のシロップとして得た。LC-MS:[M+H]=272.3.
中間体L-2:2-(2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
Figure 2022544946000016
1-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロベンゼン(中間体L-1)及び2-(2-(ジフルオロメチル)-4,4,5,5-ジフルオロフェニル)-4,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体L-2)を、それぞれ、中間体F-1及びF-2の調製と同様の手順に従い調製した。
中間体L-1:H NMR(CDCl,400MHz):δ 7.54-7.45(m,2H),6.97-6.70(t,J1=54.8Hz,J2=109.6Hz,1H)。
中間体L-2:H NMR(CDCl,400MHz):δ 7.75-7.66(m,1H),7.57-7.50(m,1H),7.47-7.14(m,1H),1.36(s,12H)。
中間体O-1:6-ブロモ-2-クロロ-3-フルオロピリジン
Figure 2022544946000017
無水THF(30mL)中の6-ブロモ-2-クロロ-3-フルオロピリジン(3.0g、0.014mol、1.0当量)及びi-PrB(4.0g、0.021mol、1.5当量)の溶液に、n-BuLi(9mL、0.021mol、2.5M sol、1.5当量)を-78℃で滴下した。得られた混合物を-78℃で1時間撹拌し、さらに1時間20℃まで温めた。反応を飽和NHCl(50mL)でクエンチし、濃縮HClでpH=4に酸性化し、20℃で1時間撹拌した。酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、6-ブロモ-2-クロロ-3-フルオロピリジン(中間体O-1)を得た。LC-MS:[M+H]=176.0.
メチル2-ブロモ-5-フルオロイソニコチネートと対応するボロン酸またはエステルとの反応から、中間体Aの調製と同様の手順に従い、中間体E-Oを調製した。
Figure 2022544946000018
Figure 2022544946000019
中間体1-1:5-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソニコチンアルデヒド
Figure 2022544946000020
ジオキサン(50mL)中の2-ブロモ-5-フルオロイソニコチンアルデヒド(8g、27.5mmol)、(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ボロン酸(4.67g、27.5mmol)、PdCl(dppf)・CHCl付加物(1.121g、1.373mmol)、及び炭酸セシウム(13.42g、41.2mmol)の懸濁液を窒素雰囲気下で100℃で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、黒色残渣を得た。残渣をDCM(60mL)中に再溶解し、水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグニシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及びDCM中のEtOAc、EtOAc/DCM/ヘキサン=8/20/100)によって精製して、5-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソニコチンアルデヒド(中間体1-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 10.51(d,J=2.1Hz,1H),8.77(d,J=1.9Hz,1H),8.07(dd,J=5.3,2.1Hz,1H),7.85(dd,J=12.5,2.4Hz,1H),7.78(d,J=8.6Hz,1H),7.11(td,J=8.6,2.2Hz,1H),4.01(d,J=2.2Hz,3H)。LC-MS:[M+H]=249.9.
中間体22-7:tert-ブチル(3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2022544946000021
THF(1.4L)中の1-(tert-ブチル)3-エチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(70.0g、272mmol、1.0当量)の溶液に、LiHMDS(435mL、435mmol、1.6当量、THF中1M)をN雰囲気下で-70℃で滴下した。-78℃で1時間撹拌した後、((クロロメトキシ)メチル)ベンゼン(56.0g、354mmol、1.3当量)を-78℃で添加した。得られた混合物を15~20℃まで温め、16時間撹拌した。反応を水(800mL)でクエンチし、EtOAc(800mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中10%EtOAc)によって精製して、1-(tert-ブチル)3-エチル3-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(22-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.20-7.40(5H,m),4.50(2H,q,J=12.8Hz),4.10-4.20(2H,m),3.65-3.85(2H,m),3.45-3.60(2H,m),3.30-3.45(2H,m),1.90-2.10(1H,m),1.65-1.75(1H,m),1.50-1.60(2H,m),1.45(9H,s),1.20-1.30(3H,m)。LC-MS:[M+H-100]=278.1.
ジオキサン/2N HCl(1L、v/v=1/1)中の1-(tert-ブチル)3-エチル3-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(22-1)(50.0g、132mmol、1.0当量)及びPd/C(5.00g、10%ウェット)の混合物をHバルーン下で20℃で16時間撹拌した。次いで、混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残渣のpHをNaHCO水溶液で8~9に調整した。次いで、THF(500mL)及びCbzCl(45.0g、265mmol、2.0当量)を添加した。得られた混合物を5~10℃で24時間撹拌した。混合物をEtOAc(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中30%EtOAc)によって精製して、1-ベンジル3-エチル3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(22-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.30-7.40(5H,m),5.05-5.20(2H,s),4.05-4.20(2H,m),2.60-4.05(7H,m),1.55-1.95(4H,m),1.15-1.30(3H,m)。
DCM(300mL)中の1-ベンジル3-エチル3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(22-2)(31.0g、96.5mmol、1.0当量)及びPy(15.3g、193mmol、2.0当量)の溶液に、TfO(57.0g、193mmol、2.0当量)をN下で-70℃で滴下した。次いで、混合物を10~15℃まで温め、1時間撹拌した。反応を水(500mL)でクエンチし、DCM(500mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(500mL×3)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中10%EtOAc)によって精製して、1-ベンジル3-エチル3-((((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)メチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(22-3)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.30-7.45(5H,m),5.05-5.25(2H,s),4.45-4.75(2H,m),4.05-4.25(2H,m),3.60-3.85(2H,m),3.20-3.40(3H,m),1.95-2.10(1H,m),1.75-1.90(1H,m),1.60-1.75(2H,m),1.15-1.30(3H,m)。
THF(100mL)中の化合物シクロプロパノール(3.20g、55.1mmol、1.0当量)の溶液に、NaH(鉱油中60%、2.70g、66.1mmol、1.2当量)を0℃で添加した。10~15℃で30分間撹拌した後、THF(100mL)中の1-ベンジル3-エチル3-((((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)メチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(22-3)(27.0g、60.6mmol、1.1当量)の溶液を0℃で添加した。得られた混合物を10~15℃で3時間撹拌した。反応を水(500mL)でクエンチし、EtOAc(500mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(500mL×3)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中20%EtOAc)により精製し、1-ベンジル3-エチル3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(22-4)とした。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.25-7.45(5H,m),5.05-5.25(2H,s),4.05-4.20(2H,m),3.86(1H,d,J=13.2Hz),3.30-3.60(5H,m),3.10-3.25(1H,m),1.90-2.05(1H,m),1.50-1.70(3H,m),1.95(3H,t,J=6.8Hz),0.30-0.55(4H,m)。
MeOH/THF/HO(120mL、v/v/v=1/1/1)中の1-ベンジル3-エチル3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(22-4)(10.0g、27.6mmol、1.0当量)及びLiOH.HO(11.6g、276mmol、10.0当量)の混合物を20℃で16時間撹拌した。次いで、混合物を真空中で濃縮して、THF及びMeOHを除去した。残渣を水(300mL)で希釈し、EtOAc(200mL)で抽出した。水層のpHを1N HClにより5に調整し、次いで、水層をEtOAc(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-3-カルボン酸(22-5)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.25-7.45(5H,m),5.14(2H,s),3.79(1H,d,J=13.6Hz),3.15-3.65(6H,m),1.90-2.00(1H,m),1.50-1.80(3H,m),0.30-0.60(4H,m)。
トルエン(100mL)中の1-(((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-3-カルボン酸(22-5)(6.00g、18mmol、1.0当量)、DPPA(5.50g、19.8mmol、1.1当量)、及びEtN(3.60g、36mmol、2.0当量)の溶液を、N下で80℃で2時間撹拌した。次いで、反応物を真空中で濃縮した。残渣をTHF(100mL)に溶解した。次いで、KOH(3.03g、54mmol、3.0当量)及び水(10mL)を添加した。反応混合物を15~20℃で4時間撹拌した。次いで、BocO(5.90g、27mmol、1.5当量)及びKCO(10.0g、72mmol、4.0当量)を添加した。反応混合物を15~20℃で16時間撹拌した。混合物をEtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中15%EtOAc)によって精製して、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(22-6)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.25-7.45(5H,m),5.05-5.25(2H,m),4.40-4.80(1H,brs),3.50-4.05(4H,m),3.00-3.35(3H,m),2.15-2.55(1H,m),1.60-1.75(1H,m),1.35-1.55(11H,m),0.30-0.60(4H,m)。
MeOH(100mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(22-6)(4.90g、12.1mmol)及びPd/C(500mg、10%ウエット)の混合物をHバルーン下で15~20℃で1時間撹拌した。次いで、Pd/Cを濾別し、濾液を真空中で濃縮して、tert-ブチル(3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体22-7)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 4.82(1H,brs),3.80(1H,d,J=10.0Hz),3.53(1H,d,J=9.6Hz),3.20-3.30(1H,m),3.01(1H,d,J=12.4Hz),2.85-2.95(1H,m),2.55-2.65(2H,m),2.05-2.20(1H,brs),1.30-1.70(13H,m),0.35-0.60(4H,m)。
中間体47-6:tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2022544946000022
THF(70mL)中の1-ベンジル3-メチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(5g、18.03mmol)の溶液に、THF(19.83mL、19.83mmol)中の1M LHMDSを-78℃で30分間滴下した。混合物を-78℃でさらに30分間撹拌した。次いで、1,1-ジフルオロ-2-ヨードエタン(6.92g、36.1mmol)を添加した。反応混合物を-78℃で2時間撹拌した。次いで、温度をゆっくりと室温まで上昇させ、混合物を室温で一晩撹拌した。水(10mL)を添加することにより、反応をクエンチした。殆どのTHFを減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグニシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:ヘキサン中5%~20%EtOAc、40分間)によって精製し、1-ベンジル3-メチル3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(47-1)を得た。LC-MS:[M+H]=341.9.
メタノール(50mL)中の1-ベンジル3-メチル3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(47-1)(6g、17.58mmol)の溶液に、水(30mL)中の水酸化リチウム(4.21g、176mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を除去した。残渣を水(20mL)で希釈し、次いで、混合物を酢酸エチル(5mL)で洗浄し、水層をHClによりPH=3に酸性化した。次いで、混合物をDCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグニシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-3-カルボン酸(47-2)を得た。LC-MS:[M+H]=328.1.
トルエン(70mL)中の1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-3-カルボン酸(47-2)(5g、15.28mmol)の溶液に、TEA(4.26mL、30.6mmol)及びDPPA(3.70mL、16.80mmol)を添加した。混合物を窒素保護下で100℃で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(60mL)で希釈し、水(20mL)、食塩水(60mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸マグニシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗ベンジル3-(2,2-ジフルオロエチル)-3-イソシアナトピペリジン-1-カルボキシレート(47-3)を得た。LC-MS:[M+H]=325.1.
1,4-ジオキサン(25mL)中のベンジル3-(2,2-ジフルオロエチル)-3-イソシアナートピペリジン-1-カルボキシレート(47-3)(5.7g、12.30mmol)の溶液に、6M HCl(25mL、150mmol)を添加した。反応混合物を45℃で30時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、20mLの水で希釈した。次いで、酢酸エチル(5mL)で洗浄した。水相を水酸化ナトリウムで塩基性化して、pH値を9に調整した。次いで、混合物をDCM(30mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸マグニシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗ベンジル3-アミノ-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(47-4)を得た。LC-MS:[M+H]+=299.2.
DCM(50mL)中のベンジル3-アミノ-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体47-4)(4g、13.41mmol)の溶液に、Boc無水物(4.67mL、20.11mmol)及びDIPEA(7.03mL、40.2mmol)をN雰囲気下で室温で添加した。混合物を40℃で20時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、DCM(30mL)で希釈し、水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグニシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:ヘキサン中5%~20%EtOAc、30分間)によって精製し、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(47-5)を得た。LC-MS:[M+H]=399.0.
メタノール(50mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(47-5)(4g、10.04mmol)の溶液に、炭素上の10%Pd(OH)、ウェット(1.410g、0.502mmol)を添加し、混合物を水素バルーン下で室温で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、粗tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体47-6)を得た。LC-MS:[M+H]=265.0.
中間体78-5:メチルtert-ブチル3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-3-イルカルバメート
Figure 2022544946000023
O(8mL)中の(NHCO(2.13g、22mmol)の溶液に、EtOH(8mL)中の1-ベンジルピペリジン-3-オン(500mg、2mmol)の別の溶液を添加した。次いで、トリメチルシリルシアニド(TMSCN)(0.74mL、5.5mmol)を室温で滴下した。反応混合物を70℃で16時間撹拌した。EtOHを真空中で除去した。得られた混合物をEtOAc(20mL×3)で抽出した。有機層をHO(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣をEtOAc:PE(1:5)から再結晶化し、7-ベンジル-1,3,7-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(78-1)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 7.46-7.17(m,5H),3.54(dd,J=29.8,13.2Hz,2H),2.90(d,J=10.8Hz,1H),2.69(d,J=11.2Hz,1H),2.32(d,J=11.2Hz,1H),2.08(t,J=10.6Hz,1H),1.88-1.59(m,4H)。LC-MS(UV 214):(M+H)=260.1
10Mの2.0M KOH水溶液中の7-ベンジル-1,3,7-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(78-1)(1g、3.86mmol)の混合物を120℃で16時間加熱した。混合物を室温まで冷却した。濃HCl溶液(HO中12.0M)を混合物に添加し、pH=4~5を調整した。HOを真空中で除去した。残渣をMeOH:DCM(10%、30mL)の溶液で洗浄し、濾過した。濾液をNaSOで乾燥させ、濃縮して、粗3-アミノ-1-ベンジルピペリジン-3-カルボン酸(78-2)を得た。LC-MS[M+H]=235.3.
3-アミノ-1-ベンジルピペリジン-3-カルボン酸(78-2)(5.7g、24.33mmol)、KCO(13.45g、97.31mmol)、BocO(8.2mL、36.49mmol)、THF(100mL)、及びHO(100mL)の混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、残渣を得た。残渣をcombi-flash(シリカゲル、KMnO、NH・HO:MeOH:DCM、20:100:1000)によって精製し、1-ベンジル-3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン-3-カルボン酸(78-3)を得た。LC-MS:[M+H]=335.3.
DCM(20mL)中の1-ベンジル-3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン-3-カルボン酸(78-3)(670mg、2.00mmol)、HATU(1.5g、4.00mmol)、及びDIPEA(778mg、6.00mmol)の溶液に、CHNH(MeOH中35%、2mL)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中10%~50%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル1-ベンジル-3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-3-イルカルバメート(78-4)を得た。LC-MS:[M+H]=348.3.
EtOH(10mL)中のtert-ブチル1-ベンジル-3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-3-イルカルバメート(78-4)(290mg、0.836mmol)の溶液に、Pd(OH)(87mg)を添加した。得られた混合物をH雰囲気下で室温で4時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、粗メチルtert-ブチル3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-3-イルカルバメート(中間体78-5)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 7.87(s,1H),7.29(s,1H),3.62-3.59(m,1H),3.04-2.87(m,3H),2.61-2.60(m,3H),1.83-1.76(m,3H),1.53-1.51(m,1H),1.38(s,9H),1.27-1.25(m,1H)。LC-MS(UV 214):[M+H]=258.4.
中間体89-6:メチル(3-(2,3-ジメチルブタノイル)ピペリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2022544946000024
乾燥THF(100mL)中のtert-ブチル3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(10g、47.6mmol、1.0当量)の溶液に、1M LiHMDS(71.4mL、71.4mmol、1.5当量)を窒素下で-78℃で滴下した。混合物を-78℃で40分間撹拌した。次いで、3-メチルブタナール(6.1g、71.4mmol、1.5当量)を-78℃で一度に添加した。次いで、混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を水(200mL)でクエンチし、EA(100mL×2)で抽出し、食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=92/8~90/10~70/30)により精製し、tert-ブチル3-シアノ-3-(1-ヒドロキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(89-1)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 4.57(d,J=13.6Hz,0.5H),4.24-3.93(m,1.5H),3.56(dd,J=1.6,10.8Hz,0.5H),3.52-3.42(m,0.5H),3.09-2.56(m,2H),2.22-2.09(m,0.5H),2.01-1.82(m,1.5H),1.78-1.53(m,4H),1.48(s,9H),1.41-1.29(m,1H),0.99(dd,J=1.6,6.8Hz,3H),0.95-0.89(m,3H)。LC-MS:[M+H]=297.2
CHCl(100mL)中のtert-ブチル3-シアノ-3-(1-ヒドロキシ-3-メチルブチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(89-1)(5.5g、18.5mmol、1.0当量)の溶液に、DMP(11.8g、27.8mmol、1.5当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。混合物をHO(100mL)で希釈し、CHCl(100mL×2)で抽出した。有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、combi-flash(PE/EA=80/20)によって精製して、tert-ブチル3-シアノ-3-(3-メチルブタノイル)ピペリジン-1-カルボキシレート(89-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 4.59-3.90(m,2H),3.22-2.92(m,1H),2.87-2.58(m,3H),2.29-2.03(m,2H),1.98-1.69(m,3H),1.50(s,9H),1.03-0.89(m,6H)。LC-MS:[M+H]=295.1.
THF(40mL)中のtert-ブチル3-シアノ-3-(3-メチルブタノイル)ピペリジン-1-カルボキシレート(89-2)(3.3g、11.2mmol、1.0当量)の溶液に、LiHMDS(12.3mL、12.3mmol、1.1当量、THF中1M)を、N下で-78℃で滴下した。混合物を-78℃で20分間撹拌した。次いで、MeI(1.8g、12.3mmol、1.1当量)を混合物に添加した。混合物を室温でさらに4時間撹拌した。反応物をHO(40mL)でクエンチし、EtOAc(40mL×2)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、combi-flash(ヘキサン中5%EtOAc)によって精製して、tert-ブチル3-シアノ-3-(2,3-ジメチルブタノイル)ピペリジン-1-カルボキシレート(89-3)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 4.50-4.02(m,2H),3.23-2.64(m,3H),2.27-1.72(m,5H),1.49(s,9H),1.16-1.06(m,3H),1.01-0.88(m,6H)。LC-MS:[M+H]=310.2.
MeOH(40mL)中のtert-ブチル3-シアノ-3-(2,3-ジメチルブタノイル)ピペリジン-1-カルボキシレート(89-3)(3.3g、11mmol、1.0当量)の混合物に、NaOH(21mL、21mmol、1M/L)及びH(17mL、30%水溶液)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を飽和NaSO水溶液(100mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(150mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE中15%~30%EtOAc)によって精製して、tert-ブチル3-カルバモイル-3-(2,3-ジメチルブタノイル)ピペリジン-1-カルボキシレート(89-4)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.15(brs,1H),5.35(brs,1H),4.78-2.28(m,5H),1.94-1.57(m,5H),1.47(s,9H),1.00(dd,J=7.2,20.0Hz,3H),0.90-0.80(m,6H)。LC-MS:[M+H]=327.0.
MeOH(30mL)中のtert-ブチル3-カルバモイル-3-(2,3-ジメチルブタノイル)ピペリジン-1-カルボキシレート(89-4)(1.37g、4.2mmol、1.0当量)の溶液にPhI(OAc)(1.6g、5.04mmol、1.2当量)及びKOH(589mg、10.5mmol、2.5当量)を添加した。反応混合物を0℃で15時間撹拌した。混合物を室温でさらに2時間撹拌した。混合物をHO(40mL)で希釈し、EtOAc(40mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(40mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE中20%EtOAc)によって精製して、tert-ブチル3-(2,3-ジメチルブタノイル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート(89-5)を得た。H NMR(400MHz,CDOD):δ 4.74-4.42(m,1H),4.14-3.91(m,1H),3.80-3.48(m,3H),3.29-3.12(m,1H),2.96-2.64(m,2H),1.98-1.50(m,5H),1.43(s,9H),1.01-0.85(m,9H)。LC-MS:[M+H]=357.1.
DCM(10mL)中のtert-ブチル3-(2,3-ジメチルブタノイル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート
(89-5)(500mg、1.40mmol、1.0当量)の溶液に、TFA(10mL)を室温で添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、HO(15mL)で希釈し、NH3・HOでpH=11に塩基性化し、CHCl/i-PrOH(3:1、20 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、メチル(3-(2,3-ジメチルブタノイル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体89-6)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 3.63(s,3H),3.27-3.20(m,1H),3.07-2.95(m,1H),2.92-2.81(m,2H),2.66-2.55(m,1H),2.10-2.00(m,1H),1.94-1.76(m,2H),1.72-1.57(m,1H),1.54-1.44(m,1H),1.00-0.95(m,3H),0.91-0.74(m,6H)。LC-MS:[M+H]=257.1.
中間体113-5:tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2022544946000025
THF(80mL)及びメタノール(80mL)中の1-ベンジル3-エチル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(5.0g、12.30mmol)の溶液に、塩化リチウム(10.43g、246mmol)及びテトラヒドロホウ酸ナトリウム(9.31g、246mmol)をN雰囲気下で室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中10%~50%EtOAc、30分間)によって精製し、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(113-1)を得た。LC-MS:[M+H]=365.2.
DCM(50mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(113-1)(6.2g、17.01mmol)の溶液に、Dess-Martinペルヨージナン(14.43g、34.0mmol)をN雰囲気下で0℃で添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で2時間撹拌した。反応混合物を30mLの飽和NaHCO3水溶液で希釈し、DCM(40mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中10%~40%EtOAc、30分間)によって精製し、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(113-2)を得た。LC-MS:[M+H]=362.1.
無水THF(50mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(113-2)(3g、8.28mmol)及び(ジフルオロ(フェニルスルホニル)メチル)トリメチルシラン(4.38g、16.56mmol)の溶液に、15mLの無水THF中のTBAT(0.447g、0.828mmol)の溶液をN雰囲気下で-78℃で滴下した。添加後、反応混合物をゆっくりと室温まで温め、N雰囲気下で室温で18時間撹拌した。次いで、TBAF(10.76mL、10.76mmol)を添加し、反応混合物を室温でさらに30分間撹拌した。この反応混合物を飽和NaCl溶液で希釈し、EtOAc(50mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(40mL)、食塩水(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:ヘキサン中10%~50%EtOAc、40分間)によって精製し、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシ-2-(フェニルスルホニル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(113-3)を得た。LC-MS:[M+H]=555.2.
DMF(50mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシ-2-(フェニルスルホニル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(113-3)(2.4g、4.33mmol)の溶液に、40mLのHOAc/NaOAc(1:1)緩衝液(4mol/L)を添加した。マグネシウム切くず(1.578g、64.9mmol)を少しずつ添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応を水でクエンチし、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)、食塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~40%のEtOAc、40分間)によって精製し、ベンジル、3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(113-4)を得た。LC-MS:[M+H]=415.2.
MeOH(50mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(113-4)(1.0g、2.413mmol)の溶液に、Pd(OH)(0.068g、0.483mmol)を室温で添加し、反応混合物をH雰囲気下で室温で0.5時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体113-5)を得た。LC-MS:[M+H]+=281.
中間体156-2:1-(3-アミノ-1-(4-(ヒドロキシメチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール
Figure 2022544946000026
DMSO(40ml)中のメチル5-フルオロ-2-(2,4,5-トリフルオロフェニル)イソニコチネート(中間体E)(2.5g、8.77mmol)及び1-(3-アミノピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(中間体113-5A)(3.58g、8.77mmol)の混合物に、DIPEA(40ml、229mmol)を添加した。混合物を100℃まで3時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、EtOAc(50ml)及びHO(50ml)で処理した。層を分離し、水層をEtOAc(50ml×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮した。残渣を精製し、n-ヘキサン中のEtOAc(0~50%)で溶出して、メチル5-(3-アミノ-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2,4,5-トリフルオロフェニル)イソニコチネート(中間体156-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.52(s,1H),8.09-7.98(m,1H),7.92(ddd,J=11.3,9.1,7.2Hz,1H),7.04(td,J=10.2,6.4Hz,1H),5.92(td,J=55.2,3.5Hz,1H),3.98(s,3H),3.65(td,J=12.9,3.5Hz,1H),3.36-3.21(m,2H),3.11(d,J=11.8Hz,1H),2.99(ddd,J=12.2,10.2,3.2Hz,1H),2.02(tdd,J=15.2,9.7,4.6Hz,1H),1.88-1.65(m,3H)。LC-MS:[M+H]=446.1.
MeOH(100ml)及びTHF(100ml)中のメチル5-(3-アミノ-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2,4,5-トリフルオロフェニル)イソニコチネート(中間体156-1)(3.2g、7.18mmol)及びLiCl(6.09g、144mmol)の混合物に、NaBH4(5.44g、144mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で4時間撹拌した。LC-MSにより、SMの大部分が消費されたことが示された。混合物をHO(50ml)でクエンチし、EtOAc(50ml×4)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮した。濾液を濃縮し、DCM(0~10%)中のMeOHで溶出して精製し、1-(3-アミノ-1-(4-(ヒドロキシメチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(中間体156-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.47(s,1H),7.89(ddd,J=11.2,9.1,7.2Hz,1H),7.81(d,J=2.0Hz,1H),7.04(td,J=10.2,6.5Hz,1H),5.92(td,J=55.2,3.6Hz,1H),5.12-4.62(m,2H),3.68(td,J=12.5,3.6Hz,1H),3.09(dd,J=25.6,10.6Hz,3H),2.97-2.89(m,1H),2.09-1.72(m,4H)。LC-MS:[M+H]=418.2,419.1.
中間体158-3:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000027
DMSO(15mL)中のtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体113-5)(1.828g、4.48mmol)及びメチル2-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体F)(1.34g、4.48mmol)の溶液に、DIPEA(15.64mL、90mmol)を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で80℃で8時間撹拌した。反応混合物を水(40mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL×3)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、40分間によって精製し、メチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)イソニコチネート(中間体158-1)を得た。LC-MS:[M+H]=460.1.
THF(30mL)及びMeOH(30mL)中のメチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)イソニコチネート(中間体158-1)(1.5g、3.27mmol)の溶液に、NaBH(2.471g、65.3mmol)及びLiCl(2.77g、65.3mmol)を添加した。反応混合物をN雰囲気下で20℃で2時間撹拌した。反応混合物を30mLの水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(6-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体158-2)を得た。LC-MS:[M+H]=432.
THF(50mL)中のtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(6-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体158-2)(500mg、1.159mmol)、中間体B(389mg、1.159mmol)、及びPPh(912mg、3.48mmol)の溶液に、DEAD(0.550mL、3.48mmol)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で0℃で30分間撹拌した。反応混合物を20mlの水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体158-3)を得た。LC-MS:[M+H]=749.
中間体160-3:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000028
DMSO(10mL)中のメチル2-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体G)(2.0g、6.73mmol)及びtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体113-5)(2.263g、8.07mmol)の溶液に、DIPEA(23.50mL、135mmol)をN雰囲気下で添加し、反応混合物を120℃で6時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:ヘキサン中10%~50%EtOAc、30分間)によって精製し、メチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)イソニコチネート(中間体160-1)を得た。LC-MS:[M+H]+=558.1.
THF(30mL)及びメタノール(30mL)中のメチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)イソニコチネート(中間体160-1)(1.9g、3.41mmol)の溶液に、LiCl(0.068g、3.41mmol)及びNaBH(0.068g、3.41mmol)を0℃で添加した。反応混合物をN下で室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:n-ヘキサン中10%~60%EtOAc、40分間)によって精製し、tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体160-2)を得た。LC-MS:[M+H]=530.2.
THF(20mL)中のtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体160-2)(1.2g、2.3mmol)、中間体B(0.76g、2.3mmol)、及びPPh(1.783g、6.80mmol)の溶液に、DEAD(1.1mL、6.8mmol)をN雰囲気下で0℃で滴下し、反応混合物をN雰囲気下で0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:n-ヘキサン中10%~50%EtOAc、50分間)によって精製し、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体160-3)を得た。LC-MS:[M+H]+=847.3.
tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体160-2)の調製と同様の手順に従い、対応するフルオロイソニコチネートを1-(3-アミノピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(中間体113-5A)(中間体番号162-2、164-2、及び166-2)またはtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体113-5)と反応させることから、以下の中間体(中間体番号168-2、170-2、172-2)を調製した。
Figure 2022544946000029
Figure 2022544946000030
中間体168-3:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000031
THF(20mL)中のtert-ブチル(1-(6-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体168-2)(0.5g、0.947mmol、1.0当量)、中間体B(0.318g、0.947mmol、1.1当量)、及びn-PPh(0.745g、2.84mmol、3当量)の溶液に、DIAD(0.552mL、2.84mmol、3当量)をN下で0℃で20分間にわたって滴下し、添加後、反応混合物をN雰囲気下で1時間室温で撹拌した。反応混合物を20mLの水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:n-ヘキサン中20%~70%EtOAc、50分間)によって精製し、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体168-3)を得た。LC-MS:[M+H]=845.4.
中間体170-4:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000032
工程1.乾燥DCM(5mL)中のtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(6-(2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体170-2)(0.22g、0.40mmol、1.0当量)の溶液に、塩化チオニル(0.146mL、2.02mmol)を0℃で滴下した。反応混合物を飽和KCO溶液で希釈し、DCMで抽出し、水(10mL)、食塩水(10mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、tert-ブチル(1-(4-(クロロメチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体170-3)を得た。
LC-MS:[M+H]=568.1.
工程2.乾燥DMF(5mL)中のtert-ブチル(1-(4-(クロロメチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体170-3)(0.24g、0.42mmol、1.0当量)、中間体B(0.14g、0.42mmol)、及びKCO(0.175g、1.27mmol、3.0当量)の懸濁液を室温で16時間撹拌し、水でクエンチした。混合物を酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL×3)、食塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:ヘキサン中10%~70%EtOAc、50分間)によって精製し、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-(5-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2-(ジフルオロメチル)-4,5-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体170-4)を得た。LC-MS:[M+H]=867.3.
中間体172-4:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000033
中間体170-4に記載の同様の手順に従い、tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(4-(ヒドロキシメチル)-6-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体172-2)から、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体172-4)を得た。LC-MS:[M+H]=835.2.
中間体174-3:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000034
THF(10mL)中のtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(6-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体174-2)(310mg、0.61mmol)、中間体B(203mg、0.61mmol)、及びPPh(477mg、1.82mmol)の溶液に、DEAD(0.288mL、1.82mmol)を0℃で滴下し、添加後、反応混合物をN雰囲気下で室温で0.5時間撹拌した。反応混合物を20mLの水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中10%~70%EtOAc、50分間)によって精製し、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体174-3)を得た。LC-MS:[M+H]=829.2.
中間体175-3:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-6’-クロロ-5’-フルオロ-[2,2--ビピリジン]-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000035
中間体174-3と同様の手順に従い、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-6’-クロロ-5’-フルオロ-[2,2’-ビピリジン]-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体175-3)を得た。LC-MS:[M+H]=834.1.
中間体177-4:メチル(3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート塩酸塩
中間体177-5:メチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-イル)イソニコチネート
中間体177-6:メチル(1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート
中間体177-7:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000036
THF(30mL)中のtert-ブチル3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(3.00g、14.3mmol、1.0当量)及び2-フルオロ-6-メチルピリジン(1.66g、14.9mmol、1.05当量)の溶液に、KHMDS(17mL、17mmol、1.2当量、THF中1M)をN雰囲気下で-70℃で滴下した。得られた混合物を25℃まで温め、さらに12時間撹拌した。反応物を水(50mL)でクエンチし、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をcombi flash(PE中20% EtOAc)によって精製して、tert-ブチル3-シアノ-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(177-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.64(t,J=7.6Hz,1H),7.48(d,J=7.6Hz,1H),7.12(d,J=8.0Hz,1H),4.61-4.14(m,2H),3.54-3.21(m,1H),2.94-2.73(m,1H),2.55(s,3H),2.40-2.24(m,1H),2.23-2.12(m,1H),2.06-1.92(m,1H),1.84-1.75(m,1H),1.51(s,9H)。LC-MS:[M+H]=302.0.
MeOH(30mL)中のtert-ブチル3-シアノ-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(177-1)(2.70g、8.97mmol、1.0当量)の溶液に、NaOH(10mL、1M)及びH(5mL、30%)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌し、飽和NaSO(100mL)でクエンチし、25℃で1時間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮して、MeOHを除去した。混合物をEtOAc(1000mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル(PE/EtOAc 5/1~1/1)によって精製し、tert-ブチル3-カルバモイル-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(177-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.54(t,J=7.6Hz,1H),7.34(d,J=7.6Hz,1H),7.03(d,J=7.6Hz,1H),5.48(brs,1H),4.67-4.24(m,1H),3.91-3.43(m,2H),3.21-2.95(m,1H),2.72-2.55(m,1H),2.53(s,3H),2.32-2.02(m,1H),1.68-1.54(m,2H),1.48(s,9H)。LC-MS:[M+H]=320.1.
MeOH(30mL)中のtert-ブチル3-カルバモイル-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(177-2)(2.40g、7.51mmol、1.0当量)及びKOH(1.05g、18.8mmol、2.5当量)の溶液に、PhI(OAc)(2.42g、7.51mmol、1.0当量)を0℃で添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(PE/EtOAc 10/1~3/1)によって精製して、tert-ブチル3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(177-3)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.55(t,J=8.0Hz,1H),7.26(d,J=8.0Hz,1H),7.01(d,J=7.6Hz,1H),4.31-3.98(m,2H),3.62(s,3H),3.14-2.82(m,1H),2.53(s,3H),2.48-2.09(m,1H),1.82-1.67(m,2H),1.66-1.57(m,1H),1.50(s,9H)。LC-MS:[M+H]=350.3.
DCM(10mL)中のtert-ブチル3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(177-3)(1.5g、4.30mmol、1.0当量)の混合物に、HCl/ジオキサン(10mL、4M)を添加し、得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、メチル(3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート塩酸塩(中間体177-4)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.48-8.39(m,1H),7.92-7.78(m,2H),4.33-4.25(m,1H),4.09-4.01(m,1H),3.68(s,3H),3.50-3.39(m,1H),3.30-3.17(m,1H),2.91(s,3H),2.44-2.31(m,1H),2.30-2.14(m,2H),2.06-1.94(m,1H)。LC-MS:[M+H]=250.0.
DMSO(10mL)中のメチル(3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート塩酸塩(中間体177-4)(1.22g、4.27mmol、1.0当量)の溶液に、DIEA(3.86g、29.9mmol、7.0当量)及びメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(1.14g、4.27mmol、1.0当量)を添加した。反応混合物を120℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA10/1~3/1)によって精製して、メチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-イル)イソニコチネート(177-5)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.52(s,1H),7.94(s,1H),7.87-7.78(m,1H),7.71-7.65(m,1H),7.57(t,J=7.6Hz,1H),7.35(d,J=8.0Hz,1H),7.26(d,J=7.6Hz,1H),7.02(d,J=7.6Hz,1H),6.75(brs,1H),4.09(s,3H),3.67(s,3H),3.49-3.34(m,2H),3.12-2.95(m,2H),2.86-2.74(m,1H),2.54(s,3H),2.40-2.28(m,1H),2.16-1.98(m,1H),1.86-1.81(m,1H)。LC-MS:[M+H]=497.3.
MeOH/THF(20mL、v/v=1/1)中のメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-イル)イソニコチネート(177-5)(600mg、1.21mmol、1.0当量)及びLiCl(512mg、12.1mmol、10当量)の混合物に、NaBH(914mg、24.2mmol、20当量)を添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。反応物を水(50mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、メチル(1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(177-6)を得た。LC-MS:[M+H]=469.1.
THF(10mL)中のメチル(1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(177-6)(500mg、1.07mmol、1.0当量)、中間体B(537mg、1.60mmol、1.5当量)、及びBuP(324mg、1.60mmol、1.5当量)の溶液に、DIAD(324mg、1.60mmol、1.5当量)を添加した。反応混合物を25℃で3時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:PE/EA10/1~3:1)によって精製し、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(177-7)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.96(s,1H),8.53(s,1H),8.25(s,1H),7.70-7.57(m,2H),7.50-7.43(m,1H),7.36(d,J=8.0Hz,1H),7.20-7.11(m,1H),7.06(d,J=8.4Hz,1H),6.51(s,1H),5.84(d,J=15.6Hz,1H),5.45(d,J=15.2Hz,1H),3.64-3.56(m,1H),3.55(s,3H),3.53-3.46(m,1H),3.17-3.09(m,1H),3.02-2.94(m,1H),2.66-2.58(m,1H),2.57(s,3H),2.48-2.37(m,1H),2.19-2.05(m,1H),1.94-1.84(m,1H),1.47(s,18H)。LC-MS:[M+H]=786.3.
中間体269-4:3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000037
DMF(100mL)中の4-ブロモ-1H-ピラゾール(10.0g、68mmol、1.0当量)の溶液に、NaH(5.44g、136mmol、1.5当量)を10℃で添加した。30分後、MeI(15.0g、102mmol、2.0当量)を添加した。混合物を30~35℃で2時間撹拌し、水(200mL)でクエンチし、EtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、4-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール(269-1)を得たH NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.43(s,1H),7.37(s,1H),3.88(s,3H)。
THF(140mL)中の4-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール(269-1)(10.6g、66.1mmol、1.1当量)の溶液に、n-BuLi(29.4mL、72.1mmol、1.2当量、THF中2.5M)をN下で-70℃で添加した。30分後、THF(10mL)中のベンジル3-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(14.0g、60.1mmol、1.0当量)の溶液を添加した。反応物を-70℃で2時間撹拌した。反応物を水(200mL)でクエンチし、EtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をcombi flash(PE中70~90%EtOAc)によって精製して、3-ヒドロキシ-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(269-2)を得た。LC-MS:[M+H]=316.1.
DCM(30mL)中のNaN(1.3g、19mmol、2.0当量)の混合物に、TFA(6.00g、47.6mmol、5.0当量)を0℃で添加した。10分後、DCM(10mL)中のベンジル3-ヒドロキシ-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体269-2)(3.00g、9.52mmol、1.0当量)の溶液を添加した。反応混合物を30~35℃で16時間撹拌した。反応をNH・HO(3mL)でクエンチし、水(20mL)で希釈し、DCM(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中40%EtOAc)によって精製して、ベンジル3-アジド-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(269-3)を得た。LC-MS:[M+H]=341.1.
EtOAc(10mL)中のベンジル3-アジド-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(269-3)(1.00g、2.9mmol、1.0当量)及びPd/C(100mg、10%ウエット)の混合物をHバルーンで30~35℃で16時間撹拌した。Pd/Cを濾過し、濾液を真空中で濃縮して、3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-アミン(中間体269-4)を得た。
中間体269-6:メチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-1-イル)イソニコチネート
Figure 2022544946000038
中間体177-5及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、メチル(5-(3-アミノ-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート中間体269-5)を調製した。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.46(s,1H),7.88(s,1H),7.75-7.85(m,1H),7.65-7.70(m,1H),7.53(s,1H),7.50(s,1H),7.15-7.25(m,1H),3.97(s,3H),3.89(s.3H),3.10-3.30(m,3H),2.90-3.00(m,1H),2.05-2.15(m,1H),1.65-1.90(m,3H)。
THF(10mL)中の中間体269-5(500mg、1.17mmol、1.0当量)及びEtN(400mg、3.51mmol、3.0当量)の溶液に、メチルカルボノクロリデート(methyl carbonochloridate)(200mg、1.75mmol、1.5当量)を0℃で添加した。反応物を25~30℃で1時間撹拌した。反応物を水(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をcombi flash(PE中60%EtOAc)によって精製して、中間体269-6を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.51(s,1H),7.95(s,1H),7.80-7.90(m,1H),7.60-7.70(m,1H),7.40(s,1H),7.35(s,1H),7.15-7.25(m,1H),6.66(brs,1H),4.03(s.3H),3.85(s,3H),3.64(s,3H),3.30-3.40(m,2H),2.85-3.10(m,2H),2.80(d,J=12.0Hz,1H),1.95-2.05(m,1H),1.60-1.85(m,2H)。LC-MS:[M+H]=486.3.
中間体269-8:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(1-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-4-イル)カルバメート
Figure 2022544946000039
中間体177-6及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、メチル(1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体269-7)を調製した。LC-MS:[M+H]=458.2.
実施例177の中間体177-7と同様の手順を使用し、中間体177-6を中間体269-7に置き換えることによって、中間体269-8を調製した。LC-MS:[M+H]=717.4.
中間体271-7:3-(ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000040
雰囲気下での-78℃のTHF(250mL)中のニコチンアルデヒド(17.85g、166.7mmol、1.0当量)の溶液に、3-ブテニルマゲシウムブロミド(400mL、200mmol、0.5M、1.2当量)の溶液を滴下した。反応混合物を-78℃で2時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム溶液(300mL)でクエンチし、分離した。水層を酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi-flash(PE中30~50%EA)によって精製し、1-(ピリジン-3-イル)ペント-4-エン-1-オール(271-1)を得た。HNMR(CDCl 400MHz):δ 8.55(d,J=1.6Hz,1H),8.51(dd,J=1.6Hz and 4.8Hz,1H),7.71(dt,J=8.0Hz and 2.0Hz,1H),7.29(dd,J=4.8Hz and 8.0Hz,1H),5.90-5.79(m,1H),5.06(dd,J=1.6Hz and 17.2Hz,1H),5.02(dd,J=1.2Hz and 10.4Hz,1H),4.77(dd,J=5.6Hz and 8.0Hz),2.34(brs,1H),2.24-2.10(m,2H),1.98-1.88(m,1H),1.86-1.77(m,1H)。
CHCl(200mL)中の1-(ピリジン-3-イル)ペント-4-エン-1-オール(271-1)(10g、61.27mmol、1当量)の溶液に、Dess-Martinペルヨージナン(38.98g、91.9mmol、1.5当量)を16~24℃で少しずつ添加し、懸濁液を16~24℃で30分間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(300mL)に注ぎ、ゆっくりとさせ、30分間撹拌した。この混合物を濾過し、水層をCHCl(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi-flash(PE中20~30%EA)によって精製し、1-(ピリジン-3-イル)ペント-4-エン-1-オン(271-2)を得た。HNMR(CDCl 400MHz):δ 9.18(d,J=1.6Hz,1H),8.78(dd,J=1.6Hz and 4.8Hz,1H),8.23(dt,J=8.0Hz and 2.0Hz,1H),7.43(dd,J=4.8Hz and 8.0Hz,1H),5.94-5.84(m,1H),5.12-5.06(m,1H),5.05-5.01(m,1H),2.10(t,J=7.2Hz,2H),2.55-2.48(m,2H)。
無水THF(120mL)中の1-(ピリジン-3-イル)ペント-4-エン-1-オン(271-2)(8.64g、53.6mmol、1当量)及び2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(12.99g、107.2mmol、2.0当量)の混合物に、チタンエトキシド(30.57g、134.0mmol、2.5当量)を添加し、反応混合物を80℃で16時間還流した。混合物を室温まで冷却し、食塩水(300mL)に注ぎ、30分間撹拌した。混合物をセライトパッドを通して濾過し、水層を酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をCombi-flash(PE中20~30%EA)によって精製し、(E)-2-メチル-N-(1-(ピリジン-3-イル)ペント-4-エン-1-イリデン)プロパン-2-スルフィンアミド(271-3)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 9.05(s,1H),8.70(dd,J=1.6Hz and 4.8Hz,1H),8.10(d,J=7.6Hz,1H),7.38(dd,J=4.8Hz and 8.0Hz,1H),5.93-5.81(m,1H),5.09-5.01(m,2H),3.45-3.37(m,1H),3.32-3.25(m,1H),2.55-2.35(m,2H)。
無水THF(120mL)中の(E)-2-メチル-N-(1-(ピリジン-3-イル)ペント-4-エン-1-イリデン)プロパン-2-スルフィンアミド(271-3)(9.85g、37.3mmol、1当量)の溶液に、ビニルマグネシウムブロミド(90mL、90mmol、2.4当量、EtO中1M)の溶液を滴下し、得られた混合物を-78℃で2時間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム(200mL)でクエンチした。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせた有機層を食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi-flash(PE中30~70%EA)によって精製し、2-メチル-N-(3-(ピリジン-3-イル)ヘプタ-1,6-ジエン-3-イル)プロパン-2-スルフィンアミド(271-4)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 8.89(d,J=1.6Hz,1H),8.53(dd,J=1.6Hz and 4.8Hz,1H),7.82-7.78(m,1H),7.29(dd,J=4.8Hz and 8.0Hz,1H),6.03(dd,J=10.8Hz and 17.2Hz,1H),5.87-5.78(m,1H),5.37(d,J=10.8Hz,1H),5.30(d,J=17.2Hz,1H),5.05-4.96(m,2H),3.75(s,1H),2.43-2.35(m,1H),2.26-2.18(m,1H),2.07-1.97(m,2H),1.24(s,9H)。
-78℃のメタノール(400mL)中の2-メチル-N-(3-(ピリジン-3-イル)ヘプタ-1,6-ジエン-3-イル)プロパン-2-スルフィンアミド(271-4)(6.90g、23.6mmol、1.0当量)の溶液に、溶液が青色になるまでOでバブリングした。過剰のOをNによって除去した。混合物を真空中で濃縮し、約200mLのメタノールを除去した。ジフェニルメタニルアミン(6.48g、35.4mmol、1.5当量)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(3.72g、59.0mmol、2.5当量)、及び酢酸(1.42g、23.6mmol、1.0当量)を上記溶液に添加し、反応混合物を11~17℃で16時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(100mL)で希釈し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣をCombi Flash(PE中30~100%EA)によって精製し、N-(1-ベンズヒドリル-3-(ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(271-6)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 8.57(d,J=2.0Hz,1H),8.47(dd,J=1.6Hz and 4.8Hz,1H),7.64(dt,J=8.0Hz and 1.6Hz,1H),7.40-7.37(m,4H),7.33-7.28(m,4H),7.25-7.20(m,3H),5.53(brs,1H),4.39(s,1H),3.06-2.99(m,2H),2.58(d,J=12.8Hz,1H),2.33-2.25(m,1H),2.09-2.01(m,1H),1.96-1.89(m,2H),1.77-1.73(m,1H),1.28(s,9H)。LC-MS:M+H]=448.2.
TFA(24mL)中のN-(1-ベンズヒドリル-3-(ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(271-6)(2.34g、5.23mmol、1.0当量)の溶液に、EtSiH(4.68mL)を添加し、反応混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出して、不純物を除去した。水層を水酸化ナトリウムで中和し、真空中で濃縮して、粗3-(ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-アミン(中間体217-7)を得た。LC-MS:[M+H]=177.9.
中間体271-9:(5-(3-アミノ-3-(ピリジン-3-イル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メタノール
Figure 2022544946000041
中間体177-5及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、メチル5-(3-アミノ-3-(ピリジン-3-イル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(中間体271-8)を調製した。H NMR(CDCl 400MHz):δ 8.90(d,J=2.0Hz,1H),8.54(dd,J=1.6Hz and 4.8Hz,1H),8.46(s,1H),7.98(dt,J=8.0Hz and 1.6Hz,1H),7.88(s,1H),7.85-7.79(m,1H),7.69-7.66(m,1H),7.30(dd,J=4.8Hz and 8.0Hz,1H),7.24-7.19(m,1H),3.97(s,3H),3.34-3.23(m,3H),2.97(td,J=12Hz and 2.4Hz,1H),2.21-2.15(m,1H),2.08(dt,J=12.8Hz and 4.4Hz,1H),1.88-1.84(m,1H),1.82-1.76(m,1H)。LC-MS:[M+H]=425.2,
実施例177の中間体177-6と同様の手順を使用し、中間体177-5を中間体271-8に置き換えることによって、中間体271-9を調製した。H NMR(CDCl 400MHz):δ 8.81(d,J=2.0Hz,1H),8.52(dd,J=1.6Hz and 4.8Hz,1H),8.41(s,1H),7.88(dt,J=8.0Hz and 1.6Hz,1H),7.85-7.79(m,1H),7.71(s,1H),7.69-7.66(m,1H),7.30(dd,J=4.8Hz and 8.0Hz,1H),7.25-7.18(m,1H),4.92(d,J=14Hz,1H),4.73(d,J=14Hz,1H),3.20(t,J=11.6Hz,2H),3.09(d,J=11.6Hz,1H),3.01-2.94(m,1H),2.14-2.08(m,2H),1.92-1.87(m,2H)。LC-MS:[M+H]=397.3.
中間体272-2:1-ベンジル3-メチル2-オキソピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
Figure 2022544946000042
乾燥THF(200mL)中のピペリジン-2-オン(10g、100mmol、1.0当量)の溶液に、NaH(6g、60重量%、150mmol、1.5当量)を少しずつ0℃未満で添加した。得られた混合物を0℃で0.5時間撹拌し、30℃で1時間撹拌した。次いで、乾燥THF(50mL)中のベンジルカルボノクロリデート(26g、151.31mmol、1.5当量)の溶液を懸濁液に0℃未満で30分間添加した。得られた混合物を30℃で3時間撹拌した。反応を飽和NHCl(50mL)によってクエンチし、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、ベンジル2-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(272-1)を得た。H NMR(CDCl,400MHz):δ ppm 7.45-7.32(m,5H),5.28(s,2H),3.78-3.70(m,2H),2.56-2.50(m,2H),1.86-1.80(m,4H)。
乾燥THF(200mL)中のベンジル2-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(272-1)(9.1g、39.1mmol、1.0当量)の溶液に、LDA(30mL、2M、60mmol、1.54当量)をN下で-70℃未満で30分間添加した。-70℃で1時間撹拌した後、メチルカルボノクロリデート(6.23g、65.93mmol、1.69当量)を混合物に-70℃未満で30分間にわたって添加した。得られた混合物を-70℃で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl(50mL)で-70℃未満でクエンチした。混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣を逆相クロマトグラフィーによって精製して、1-ベンジル3-メチル2-オキソピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体272-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.45-7.32(m,2H),5.29(s,2H),3.80-3.79(d,J=5.2Hz,1H),3.77(s,3H),3.76-3.74(d,J=7.6Hz,1H),3.58-3.54(dd,J=6.8Hz,J=8.0Hz,1H),2.30-2.16(m,1H),2.14-2.06(m,2H),2.02-1.93(m,1H)。
中間体272-3:(2-メトキシピリジン-3-イル)ボロン酸
Figure 2022544946000043
乾燥THF(200mL)中の3-ブロモ-2-メトキシピリジン(9g、47.87mmol、1.0当量)、Mg(2.33g、95.73mmol、2.0当量)、及びLiCl(2.54g、59.83mmol、1.25当量)の懸濁液をN下で35℃で2時間撹拌した。次いで、B(OMe)(10g、96.23mmol、2.01当量)を0℃未満で反応混合物に添加した。次いで、得られた混合物を2時間撹拌しながら35℃まで温めた。反応物をHCl(0.1M、200mL)によってクエンチし、pH=6にした。混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣をクロロホルム(10mL)で洗浄して、(2-メトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(中間体272-3)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 8.19-8.17(dd,J=2.0Hz,J=4.8Hz,1H),7.89-7.88(d,J=2.0Hz,1H),3.98-6.95(dd,J=4.8Hz,J=6.8Hz,1H),3.87(s,3H)。
中間体272-5:1-ベンジル3-メチル3-(2-メトキシピリジン-3-イル)-2-オキソピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
Figure 2022544946000044
クロロホルム(20mL)中のPb(OAc)(6.38g、14.39mmol、1.0当量)及びHg(OAc)(1.17g、3.67mmol、0.26当量)の懸濁液に、(2-メトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(272-3)(2.2g、14.38mmol)1.0当量)をN下で30℃で添加した。懸濁液をN下で、40℃で1時間撹拌し、30℃で16時間撹拌した。(2-メトキシピリジン-3-イル)ププルンバントリイル(plumbanetriyl)トリアセテート(272-4)の反応混合物を次の工程で直接使用した。次いで、クロロホルム(20mL)及びピリジン(3mL)中の1-ベンジル3-メチル2-オキソピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(272-2)(3.9g、13.23mmol、0.93当量)の溶液を懸濁液に添加した。得られた混合物をN下で40℃で12時間撹拌した。LC-MSにより、中間体272-4が消費されたことが示された。反応混合物を室温まで冷却し、濾過した。濾液をHSO(1M、20mL×4)、水(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣を分取HPLC(FA)によって精製して、1-ベンジル3-メチル3-(2-メトキシピリジン-3-イル)-2-オキソピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体272-5)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.12-8.11(m,1H),7.45-7.44(m,2H),7.40-7.31(m,4H),6.88-6.85(m,1H),5.33(s,2H),3.91(s,3H),3.88-3.85(m,1H),3.79(s,3H),3.76-3.69(m,1H),2.66-2.60(m,1H),2.56-2.50(m,1H),1.90-1.82(m,1H),1.77-1.68(m,1H)。
LC-MS:[M+H]=398.9.
中間体272-10:メチル(3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2022544946000045
乾燥THF(50mL)及び乾燥THF(50mL)中の1-ベンジル3-メチル3-(2-メトキシピリジン-3-イル)-2-オキソピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体272-5)(1.7g、4.27mmol、1.0当量)の溶液に、NaBH(0.3g、7.93mmol、1.86当量)を0℃未満で添加した。添加後、反応混合物を30℃で2時間撹拌した。次いで、Pd/C(0.45g、0.427mmol、0.1当量)を混合物に添加し、得られた混合物をH(15Psi)下で30℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-3-カルボキシレート(272-6)を得た。
MeOH(10mL)中のメチル3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-3-カルボキシレート(272-6)(2.2g、8.79mmol、1.0当量)及びBocO(5.75g、26.37mmol、3.0当量)の溶液に、30℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、1-(tert-ブチル)3-メチル3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(272-7)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.08-8.07(d,J=4.0Hz,1H),7.63-7.61(dd,J=1.6Hz,J=8.6Hz,1H),6.90-6.86(dd,J=5.2Hz,J=7.6Hz,1H),4.15-4.10(m,1H),3.92(s,3H),3.82-3.66(m,2H),3.61(s,3H),3.22(m,1H),2.23-2.19(m,2H),1.71(m,4H),1.32(s,9H)。LC-MS:[M+H]=351.0.
MeOH(10mL)及びHO(2mL)中の1-(tert-ブチル)3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(272-7)(0.85g、2.43mmol、1.0当量)及びLiOH(0.233g、9.70mmol、4.0当量)の溶液を、2時間及び80℃で4時間撹拌しながら40℃まで加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣をHCl(2N)でpH=3~4に酸性化した。混合物をクロロホルム/i-PrOH(v/v=3:1、10mL×4)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-3-カルボン酸(272-8)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δppm 8.05-8.04(d,J=3.2Hz,1H),7.75-7.73(dd,J=1.6Hz,J=7.2Hz,1H),6.96(s,1H),4.14-4.10(m,1H),4.10-3.89(m,4H),3.62-3.58(m,1H),3.30-3.28(m,1H),2.33-2.28(m,2H),1.83-1.79(m,2H),1.27(s,9H)。
乾燥トルエン(20mL)中の1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-3-カルボン酸(272-8)(0.8g、2.38mmol、1.0当量)の溶液に、DPPA(1.31g、4.76mmol、2.0当量)及びTEA(0.963g、9.51mmol、4.0当量)を順にN下で28℃で添加した。反応混合物を80℃で12時間撹拌した。次いで、MeOH(20mL)を混合物に添加し、混合物を80℃で12時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(272-9)に精製した。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.098.074(dd,J=2.0Hz,J=5.2Hz,1H),7.67-7.64(dd,J=1.6Hz,J=7.6Hz,1H),6.92-6.88(dd,J=4.8Hz,J=7.6Hz,1H),5.78-5.49(m,1H),4.72-4.68(d,13.6Hz,1H),3.99(s,3H),3.53(s,3H),2.98-2.80(m,3H),1.91-1.71(m,4H),1.83(s,9H)。
乾燥DCM(5mL)中のtert-ブチル3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(272-9)(0.6g、1.64mmol、1.0当量)の溶液に、TFA(1mL)を0℃未満で添加した。添加後、混合物を3時間撹拌しながら30℃まで温めた。混合物を減圧下で濃縮し、メチル(3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体272-10)とした。LC-MS:[M+H]=266.2.
中間体272-13:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000046
中間体177-7及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、中間体272-13を調製した。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.93(s,1H),8.50(s,1H),8.27(s,1H),8.14-8.12(dd,J=1.6Hz,J=5.2Hz,1H),7.77-7.75(dd,J=1.6Hz,J=7.6Hz,1H),7.70-7.64(m,1H),7.48-7.46(m,1H),7.20-7.13(dd,J=5.2Hz,J=7.6Hz,1H),6.60(s,1H),5.89-5.85(d,J=15.6Hz,1H),5.43-5.39(d,J=15.6Hz,1H),4.04-4.01(m,1H),3.98(s,3H),3.49(s,3H),3.36-3.34(m,1H),3.14-3.11(m,1H),2.94-2.84(m,2H),2.21-2.18(m,2H),1.88-1.85(m,1H),1.47(s,18H)。LC-MS:[M+H]=802.5.
中間体273-5a:tert-ブチル3-シアノ-3-(1-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
中間体273-5b:tert-ブチル3-シアノ-3-(1-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2022544946000047
雰囲気下での-70℃のTHF(300mL)中のtert-ブチル3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(25g、119.0mmol、1.0当量)の溶液に、LiHMDS(178mL、178.57mmol、1.5当量)を滴下した。反応混合物を-70℃で30分間撹拌し、次いで、CHCHO(7.85g、178.57mmol、3当量)を添加した。反応をNHCl水溶液(200mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中のEtOAc、10~50%)によって精製して、tert-ブチル3-シアノ-3-(1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(273-1)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ ppm 4.39-4.05(m,2H),3.75-3.68(m,2H),2.94-2.76(m,2H),2.39-2.20(m,1H),1.94-1.70(m,4H),1.47(s,9H),1.39(t,J=6.4Hz,3H)。
DCM(150mL)中のtert-ブチル3-シアノ-3-(1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(273-1)(9g、35.43mmol、1.0当量)の溶液に、DMP(22.5g、53.15mmol、1.5当量)を添加した。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。反応物をNaHCO水溶液(150mL)及びNaSO水溶液(150mL)でクエンチし、EtOAc(150mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO水溶液(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗tert-ブチル3-アセチル-3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(273-2)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 4.50-3.85(m,2H),3.20-3.05(m,1H),2.95-2.60(m,1H),2.46(s,3H),2.25-1.70(m,4H),1.48(s,9H)。
トルエン(100mL)中のtert-ブチル3-アセチル-3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(273-2)(12g、47.62mmol、1.0当量)の溶液に、DMF-DMA(28.3g、238.1mmol、5.0当量)を添加した。反応物を100℃まで加熱し、2時間撹拌した。LC-MSにより、主生成物が示された。反応物を濃縮して、tert-ブチル(E)-3-シアノ-3-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)ピペリジン-1-カルボキシレート(273-3)を得た。LCMS:[M+H]=308.0.
EtOH(30mL)中のtert-ブチル(E)-3-シアノ-3-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)ピペリジン-1-カルボキシレート(273-3)(5.6g、18.22mmol)の混合物に、ヒドラジン水和物(8.85mL、182mmol)を添加し、次いで、混合物をAr雰囲気下で70℃で8時間撹拌した。水(50mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機相を水性条件下でワークアップを行い、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA、EA:40%、30分間)によって精製して、tert-ブチル3-シアノ-3-(1H-ピラゾール-3-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(273-4)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.63(d,J=2.0Hz,1H),6.39(d,J=2.8Hz,1H),4.56-4.46(m,1H),4.25-4.07(m,1H),3.20(d,J=12.0Hz,1H),2.80-2.90(m,1H),2.37(d,J=13.2Hz,1H),2.10-1.91(m,2H),1.77(d,J=11.0Hz,1H),1.48(s,9H)。
DMF(10mL)中のtert-ブチル3-シアノ-3-(1H-ピラゾール-3-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(273-4)(500mg、1.809mmol)及びCsCO(2948mg、9.05mmol)の溶液に、メチル2-クロロ-2,2-ジフルオロアセテート(523mg、3.62mmol)を滴下し、反応混合物を60℃で24時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム溶液で希釈し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA、EA:40%、30分間)によって精製し、tert-ブチル3-シアノ-3-(1-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体273-5a)及びtert-ブチル3-シアノ-3-(1-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体273-5b)を得た。LC-MS:[M-100]=227.1.
中間体273-11:tert-ブチルtert-ブトキシカルボニル(9-((5-(3-(1-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-イル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-2-(4-フルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000048
中間体177-7及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、中間体273-11を調製した。LC-MS:[M+H]=792.3.
中間体281-7:ベンジル3-カルバモイル-3-(2-クロロチアゾール-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2022544946000049
THF(120mL)中の1-ベンジル3-メチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(20g、72.12mmol、1.0当量)の溶液を-78℃まで冷却し、LiHMDS(108.18mL、108.18mmol、1.5当量)の溶液を20分間にわたって滴下し、次いで、-78℃で30分間撹拌し、続いてCHCHO(3.81g、86.54mmol、1.2当量)を添加した。反応混合物を32℃で1時間撹拌した。混合物を飽和NHCl溶液(150mL)でクエンチし、EtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラム(石油エーテル:EtOAc=9:1~5:1)により精製して、1-ベンジル3-メチル3-(1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(281-1)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 7.36-7.28(m,5H),5.12(s,2H),4.04-3.92(m,1H),3.84-3.77(m,1H),3.66-3.46(m,4H),3.29-3.20(m,1H),3.11-2.92(m,1H),2.09-1.99(m,1H),1.84-1.79(m,1H),1.70-1.63(m,1H),1.54-1.36(m,1H),1.16(d,J=6.4Hz,3H)。
CHCl(300mL)中の1-ベンジル3-(1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(281-1)(17g、52.9mmol、1.0当量)の混合物に、Dess-Martin試薬(29.2g、68.8mmol、1.3当量)を0℃で10分間にわたって少しずつ添加した。次いで、混合物を32℃で2時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO溶液(300mL)でクエンチし、pHが8になるまで30分間撹拌し、CHCl(300mL)で希釈し、30分間撹拌し続け、濾過し、分離し、有機相を濃縮した。粗生成物をフラッシュカラム(石油エーテル:EtOAc=10:1)によって精製し、1-ベンジル3-メチル3-アセチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(281-2)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ.7.34-7.28(m,5H),5.11(s,2H),4.20-3.16(m,7H),2.28-1.84(m,5H),1.76-1.59(m,2H)。
MeOH(200mL)中の1-ベンジル3-メチル3-アセチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体281-2)(15.0g、46.9mmol、1.0当量)の溶液に、Br(2.6ml、51.67mmol、1.1当量)を5分間にわたって少しずつ添加した。反応混合物を60℃で1.5時間撹拌した。混合物を濃縮し、粗製物をEtOAc(300mL)で希釈し、飽和NaSO溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1-ベンジル3-メチル3-(2-ブロモアセチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(281-3)を得た。LCMS:[M+H]=399.9.
EtOH(200mL)中の1-ベンジル3-メチル3-(2-ブロモアセチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(281-3)(16g、32.14mmol、1.0当量)及びチオ尿素(4.89g、64.28mmol、2.0当量)の混合物に、NaHCO(5.40g、64.28mmol、2.0当量)を添加した。得られた混合物を撹拌しながら90℃で1.5時間加熱し、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc(300mL)中に溶解し、飽和食塩水(300mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラム(石油エーテル:EtOAc=8:1~1:1)によって精製し、1-ベンジル3-メチル3-(2-アミノチアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(281-4)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ.7.41-7.30(m,5H),6.41-6.23(m,1H),5.53-5.47(m,2H),5.16(s,2H),4.36-4.09(m,2H),3.77-3.68(m,1H),3.62-3.59(m,3H),3.54-3.48(m,1H),3.37-3.18(m,1H),2.40-2.25(m,2H),2.12-2.01(m,1H),1.61-1.55(m,2H)。
CHCN(50mL)中の1-ベンジル3-メチル3-(2-アミノチアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(281-4)(5g2、13.32mmol2、1.0当量)の溶液に、CuCl(3.30g、33.29mmol、2.5当量)を添加し、60℃まで加熱し、続いてt-BuONO(3.43g、33.29mmol、2.5当量)を5分間にわたって少しずつ添加した。次いで、得られた混合物を窒素下で80℃で1時間撹拌した。混合物を30℃まで冷却し、水(50mL)で希釈し、EtOAc(60ml×3)で抽出し、有機相を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。同じスケールの2つのバッチを行い、合わせた。粗生成物をフラッシュカラム(石油エーテル:EtoAc=15:1~5:1)によって精製して、1-ベンジル3-メチル3-(2-クロロチアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(281-5)を得た。H NMR(DMSO-d6 400MHz):δ.7.57(s,1H),7.37-7.31(m,5H),5.07(s,2H),4.28-4.13(m,1H),3.69-3.63(m,1H),3.55(s,3H),3.58-3.51(m,1H),3.28-3.18(m,1H),2.32-2.27(m,1H),2.12-2.02(m,1H),1.61-1.42(m,2H)。
MeOH/HO(80mL/10mL)中の1-ベンジル3-メチル3-(2-クロロチアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(281-5)(7.0g、17.73mmol、1.0当量)の溶液に、LiOH.HO(7.4g、177.27mmol、10.0当量)を添加し、得られた混合物を30℃で2.0時間撹拌した。混合物を2 N HClでpH 5~6に酸性化し、水(40mL)で希釈し、EtOAc(80mL×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(250mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(2-クロロチアゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボン酸(281-6)を得た。LCMS:[M+Na]=403.0.
DMF(60mL)中の1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(2-クロロチアゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボン酸(281-6)(5.6g、14.70mmol、1.0当量)及びNHCl(1.57g、29.41mmol、2.0当量)の溶液に、DIEA(7.60g、58.82mmol、4.0当量)及びHATU(11.18g、29.41mmol、2.0当量)を添加した。得られた混合物を30℃で1時間撹拌し、所望のMSをLC-MSによって観察した。混合物を水(40mL)で希釈し、EtOAc(80mL×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(200mL×5)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラム(石油エーテル:EtOAc=5:1~1:1)によって精製して、ベンジル3-カルバモイル-3-(2-クロロチアゾール-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体281-7)を得た。H NMR(DMSO-d 400MHz):δ.7.44-7.31(m,6H),7.13(s,1H),7.01(s,1H),5.06(s,2H),4.07-4.03(m,1H),3.78-3.63(m,1H),3.58-3.46(m,1H),3.18(br s,1H),2.33-2.25(m,1H),2.13-2.08(m,1H),1.61-1.46(m,1H),1.40-1.29(m,1H)。
中間体281-10:メチル5-(3-(2-クロロチアゾール-4-イル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-2-(4-フルオロフェニル)イソニコチネート
Figure 2022544946000050
中間体177-3及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、3-(2-クロロチアゾール-4-イル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体281-8)を調製した。H NMR(CDCl 400MHz):δ.7.37-7.30(m,5H),7.18-7.07(m,1H),5.44-5.11(m,3H),4.23-4.08(m,1H),3.92-3.89(m,1H),3.74-3.56(m,4H),3.14(t,J=10.4Hz,1H),2.71-2.50(m,1H),2.25-2.12(m,1H),1.71-1.65(m,1H),1.60-1.49(m,1H)。
TFA(12.0mL)中ベンジル3-(2-クロロチアゾール-4-イル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体281-8)(1.5g、3.66mmol、1.0当量)の溶液を66℃で4.0時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc(20mL)に溶解し、飽和NaHCO溶液(40mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、メチル(3-(2-クロロチアゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(281-9)を得た。
DMSO(20mL)中のメチル(3-(2-クロロチアゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(281-9)(1.3g、3.63mmol、1.0当量)及び中間体C(903.7mg、3.63mmol、1.0当量)の溶液に、DIEPA(1.87g、14.51mmol、4.0当量)を添加した。反応混合物を120℃で12時間撹拌した。所望のMSをLCMSによって観察した。混合物を30℃まで冷却し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。有機相を食塩水(60mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラム(石油エーテル:EtOAc=15:1~6:1)によって精製し、メチル5-(3-(2-クロロチアゾール-4-イル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-2-(4-フルオロフェニル)イソニコチネート(中間体281-10)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ.8.53(s,1H),7.97(s,1H),7.96-7.92(m,2H),7.18-7.12(m,3H),6.82(brs,1H),4.04(s,3H),3.66(s,3H),3.50(d,J=12.4Hz,1H),3.32(d,J=10.0Hz,1H),3.10-2.98(m,2H),2.93-2.84(m,1H),2.06-1.95(m,2H),1.87-1.76(m,1H)。
中間体281-12:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-(2-クロロチアゾール-4-イル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-2-(4-フルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000051
中間体177-6の調製と同様の手順に従い、メチル(3-(2-クロロチアゾール-4-イル)-1-(6-(4-フルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体281-11)を調製した。H NMR(CDCl 400MHz):δ.8.45(s,1H),7.94-7.90(m,2H),7.64(s,1H),7.15-7.11(m,3H),7.15-7.10(m,2H),5.75(brs,1H),4.89-4.78(m,2H),3.63(s,3H),3.60-3.56(m,1H),3.30-3.26(m,1H),3.15-3.11(m,1H),2.99-2.92(m,1H),2.60-2.57(m,1H),2.14-2.07(m,1H),2.00-1.93(m,1H),1.85-1.79(m,1H)。
中間体177-7及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、中間体281-12を調製した。LCMS:[M+H]=794.4
中間体282-4:1-ベンジル3-メチル3-(2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
Figure 2022544946000052
THF(350mL)中の1-ベンジル3-メチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(30g、108mmol、1.0当量)の溶液に、LiHMDS(163mL、163mmol、1.5当量)をN雰囲気下で-65℃で滴下した。30分間撹拌した後、パラホルムアルデヒド(9.72g、324mmol、3.0当量)を添加した。反応混合物を13~23℃で1時間撹拌した。反応物を水(300mL)でクエンチし、EtOAc(300mL×3)で抽出し、食塩水(500mL×2)で洗浄した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をCombiFlash(PE中20~40%EtOAc)によって精製して、1-ベンジル3-メチル3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(282-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.40-7.26(m,5H),5.15(s,2H),4.06-3.80(m,1H),3.75-3.60(m,6H),3.50-3.25(m,1H),3.15-2.85(m,1H),1.84-1.71(m,1H),1.70-1.62(m,1H),1.61-1.50(m,2H)。LC-MS:[M+H]=308.0.
乾燥DCM(150mL)中の1-ベンジル3-メチル3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(282-1)(13.4g、43.6mmol、1.0当量)の溶液に、DMP(36.97g、87.21mmol、2.0当量)を0℃で少しずつ添加した。得られた混合物を11~20℃で2時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO溶液(300mL)中に注ぎ、DCM(300mL×3)で抽出し、NaHCO水溶液(400mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=80/20)によって精製し、1-ベンジル3-メチル3-ホルミルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(282-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 9.69-9.53(m,1H),7.43-7.28(m,5H),5.14(s,2H),4.42-4.04(m,1H),3.86-3.55(m,5H),3.35-3.11(m,1H),2.28-1.90(m,2H),1.73-1.54(m,2H)。
乾燥メタノール(120mL)中の1-ベンジル3-メチル3-ホルミルピペリジン-1,3-カルボキシレート(282-2)(6.5g、21.29mmol、1.0当量)及びコンプジメチル(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(8.17g、42.58mmol、2.0当量)の溶液に、KCO(8.8g、63.87mmol、3.0当量)を添加した。反応混合物を15~22℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=60/40)によって精製して、1-ベンジル3-メチル3-エチニルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(282-3)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.41-7.29(m,5H),5.15(s,2H),4.21-4.07(m,1H),4.00-3.82(m,1H),3.75(s,3H),3.54-3.41(m,1H),3.14-2.99(m,1H),2.26-2.17(m,1H),2.10-1.82(m,3H),1.92-1.83(m,1H),1.68-1.58(m,1H)。
DMF/MeOH(40mL/4mL)中の1-ベンジル3-メチル-エチニルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体282-3)(4g、13.27mmol、1.0当量)の溶液に、TMSN(2.3g、19.91mmol、1.5当量)を添加した。混合物を100~110℃で16時間撹拌し、水(100mL)で希釈し、EA(100mL×4)で抽出し、食塩水(100mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗化合物を得、これをCombiFlash(DCM/MeOH=10/1)によって精製し、1-ベンジル3-メチル3-(2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体282-4)を得た。LC-MS:[M+H]=345.0.
中間体282-5a:1-ベンジル3-メチル3-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
中間体282-5b:1-ベンジル3-メチル3-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
Figure 2022544946000053
DMF(40mL)中の1-ベンジル3-メチル3-(2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体282-4)(3.3g、9.58mmol、1.0当量)の溶液に、CsCO(15.6g、47.9mmol、5当量)及びMeI(9.3g、28.74mmol、3当量)を添加した。反応混合物を13~18℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、粗化合物を得、これを分取HPLCによって精製して、1-ベンジル3-メチル3-(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体282-5a)及び1-ベンジル3-メチル3-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体282-5b)を得た。
中間体282-5a:H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 7.63-7.47(m,1H),7.44-7.27(m,5H),5.15-5.07(m,2H),4.40-4.15(m,1H),4.09(s,3H),3.90-3.70(m,1H),3.60(brs,4H),3.48-3.32(m,1H),2.38(brs,1H),2.26-2.10(m,1H),1.70-1.55(m,2H)。LC-MS:[M+H]=359.3.
中間体282-5b:H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 7.81(s,1H),7.44-7.27(m,5H),5.12(s,2H),4.48-4.04(m,1H),4.00(s,3H),3.94-3.82(m,0.6H),3.73-3.43(m,2H),3.60(s,3H),3.28-3.17(m,0.4H),2.48-2.10(m,2H),1.82-1.47(m,2H)。
中間体282-6:1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボキシレート
Figure 2022544946000054
実施例281の中間体281-6と同様の手順を使用し、中間体281-5を中間体282-5aに置き換えることによって、中間体282-6を調製した。LC-MS:[M+H]=345.4.
中間体282-7:ベンジル3-カルバモイル-3-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2022544946000055
実施例281の中間体281-7と同様の手順を使用し、中間体281-6を中間体282-6に置き換えることによって、中間体282-7を調製した。LC-MS:[M+H]=344.1.
中間体282-8:ベンジル3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2022544946000056
実施例177の中間体177-3と同様の手順を使用し、中間体177-3を中間体281-7に置き換えることによって、中間体282-8を調製した。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.64-7.30(m,6H),5.29-5.10(m,2H),4.09-3.71(m,6H),3.57(s,3H),3.30(brs,1H),2.69-2.45(m,1H),2.37-2.15(m,1H),1.82-1.65(m,1H),1.55-1.45(m,1H)。LC-MS:[M+H]=374.1.
中間体282-9:メチル(3-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2022544946000057
実施例269の中間体269-4と同様の手順を使用し、中間体269-3を中間体281-8に置き換えることによって、中間体282-9を調製した。H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 7.81(s,1H),4.06(s,3H),3.56(s,3H),3.40-3.32(m,1H),3.13-2.89(m,2H),2.71-2.62(m,1H),2.39(d,J=13.6Hz,1H),2.08-1.99(m,1H),1.79-1.66(m,1H),1.57-1.47(m,1H)。
中間体282-10:メチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1-イル)イソニコチネート
Figure 2022544946000058
実施例177の中間体177-5と同様の手順を使用し、中間体177-4を中間体282-9に置き換えることによって、中間体282-10を調製した。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.56(s,1H),7.98(s,1H),7.87-7.81(m,12Hz,1H),7.72-7.67(m,1H),7.64(s,1H),7.27-7.20(m,1H),6.87(brs,1H),4.07(s,3H),4.03(s,3H),3.72-3.68(m,0.5H),3.66(s,3H),3.60-3.50(m,0.5H),3.35(d,J=11.2Hz,1H),3.18(d,J=12.4Hz,1H),3.10(td,J=11.6Hz,2.8Hz,1H),2.94(d,J=11.2Hz,1H),2.09-1.70(m,3H)。LC-MS:[M+H]=487.5.
中間体282-11:メチル(1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2022544946000059
実施例177の中間体177-6と同様の手順を使用し、中間体177-5を中間体282-10に置き換えることによって、中間体282-11を調製した。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.46(s,1H),7.86-7.80(m,1H),7.70-7.66(m,1H),7.65(s,1H),7.57(s,1H),7.25-7.19(m,1H),5.75(brs,1H),4.85-4.77(m,2H),4.08(s,3H),3.95(brs,1H),3.62(s,3H),3.69-3.52(m,1H),3.42(d,J=11.2Hz,1H),3.13(d,J=11.6Hz,1H),3.03-2.94(m,1H),2.64-2.52(m,1H),2.25-2.10(m,1H),2.02-1.94(m,1H),1.85-1.77(m,1H)。LC-MS:[M+H]=459.1.
中間体282-12:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000060
実施例177の中間体177-7と同様の手順を使用し、中間体177-6を中間体282-11に置き換えることによって、中間体282-12を調製した。LC-MS:[M+H]=776.3.
中間体:284-4:3-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000061
EtOH/HO(1:1、20mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(238mg、0.656mmol)及びヒドロキシルアミンHCl(38mg、0.547mmol)及びKCO(91mg、0.656mmol)の混合物を室温で一晩撹拌し、EA(20mL)及びHO(10mL)で処理した。層を分離し、水層をEA(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。濾液を濃縮して、ベンジル(E)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-((ヒドロキシイミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(284-1)を得た。LC-MS:[M+H-100]=277.9.
DMF(20mL)中のベンジル(E)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-((ヒドロキシイミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(284-1)(2g、5.3mmol)の混合物に、NCS(1.061g、7.95mmol)を添加した。混合物を40℃で2時間撹拌した。次いで、混合物をEA(20mL)及びHO(20mL)で処理した。層を分離し、水層をEA(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。濾液を濃縮して、粗ベンジル(Z)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(284-2)を得た。
DCM(50mL)中の粗ベンジル(Z)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(284-2)(2g、4.86mmol)の混合物に、2-クロロプロプ-1-エン(7.43g、97mmol)及びTEA(3.41mL、24.28mmol)を添加した。混合物を40℃まで一晩加熱した。次いで、混合物を濃縮した。残渣を精製し、n-ヘキサン(0~50%)中のEAで溶出して、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(284-3)を得た。LC-MS:[M+H]=415.9.
HOAc(10mL)中のHBr中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(284-3)(700mg、1.685mmol)の混合物を室温で8時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を1MのNaOHの水溶液でpH=10~12に調整した。次いで、混合物をi-PrOH/DCM(1:3 20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して、3-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-3-アミン(中間体284-4)を得た。LC-MS:[M+H]=182.0.
中間体284-6:(5-(3-アミノ-3-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メタノール
Figure 2022544946000062
実施例177-5に記載される手順と同様の手順に従い、対応する中間体から、メチル5-(3-アミノ-3-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(中間体284-5)を調製した。LC-MS:[M+H]=428.9,429.8.
実施例177の中間体177-6と同様の手順を使用し、中間体177-5を中間体284-5に置き換えることによって、中間体284-6を調製した。LC-MS:[M+H]=400.9,401.9.
中間体285-4:3-(2-(ベンジルオキシ)-1-フルオロエチル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000063
0.025M NaOH水溶液(15mL、0.375mmol)中の2-(ベンジルオキシ)アセトアルデヒド(0.652g、4.34mmol)の溶液に、2-(ベンジルオキシ)アセトアルデヒド(0.652g、4.34mmol)及びN,N,N-トリメチルヘキサデカン-1-アミニウムクロリド(0.139g、0.434mmol)を室温で添加し、混合物をN雰囲気下で室温で3時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~30%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル3-(2-(ベンジルオキシ)-1-ヒドロキシエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(285-1)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm.40-7.24(m,6H),5.84(dd,J=28.5,6.2Hz,1H),4.79-4.56(m,1H),4.54-4.44(m,2H),4.07-3.91(m,1H),3.85(s,1H),3.59(ddd,J=27.8,10.5,4.9Hz,1H),3.39(ddd,J=12.0,10.4,6.3Hz,1H),3.18(dd,J=22.8,13.2Hz,1H),2.72(s,1H),2.41(t,J=15.6Hz,1H),1.95-1.77(m,1H),1.61(dt,J=14.0,3.9Hz,1H),1.37(d,J=2.5Hz,9H)。LC-MS:[M+H-100]=281.2.
DCM(20mL)中のtert-ブチル3-(2-(ベンジルオキシ)-1-ヒドロキシエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(285-1)(0.93g、2.445mmol)の溶液に、DAST(0.646mL、4.89mmol)を0℃で添加し、混合物をN雰囲気下で0℃で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出し、水性条件でワークアップを行い、真空中で濃縮したときに残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~40%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル3-(2-(ベンジルオキシ)-1-フルオロエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(285-2)を得た。LC-MS:[M+H-100]+=383.1.
EtOH(10mL)中のtert-ブチル3-(2-(ベンジルオキシ)-1-フルオロエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(285-2)(200mg、0.684mmol)の溶液に、Zn紛(44.7mg、0.684mmol)を室温で添加し、次いで、混合物をN雰囲気下で0℃で3時間撹拌した後、4M HCl(2.281mL、6.84mmol)を0℃で滴下した。反応混合物を濾過し、濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~40%EtOAc、30分間)によって精製し、3-アミノ-3-(2-(ベンジルオキシ)-1-フルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(285-3)のtert-ブチルを得た。LC-MS:[M+H]=263.2.
DCM(15mL)中3-アミノ-3-(2-(ベンジルオキシ)-1-フルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレートtert-ブチル(285-3)(180mg、0.511mmol)の溶液に、TFA(5mL、64.9mmol)を室温で添加し、混合物をN雰囲気下で室温で1時間撹拌した。次いで、混合物を真空中で濃縮して、3-(2-(ベンジルオキシ)-1-フルオロエチル)ピペリジン-3-アミン(中間体285-4)をTFA塩として得た。LC-MS:[M+H]=253.2.
中間体287-6:2,2,2-トリフルオロアセトアルデヒド化合物及びN-ベンジル-3-(1,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-3-アミン(1:1)
Figure 2022544946000064
THF(200mL)中のAlLiH(13.42g、353.45mmol)を80℃で2時間撹拌した。次いで、混合物をTHF(100mL)中の2-フルオロ酢酸エチル(150g、1.41mol)に-60℃で添加し、-60℃で1時間撹拌した。混合物をEtOH(20mL)によって-60℃でクエンチし、氷水(500mL)及びHSO(50mL)の溶液に注ぎ、MTBE(150mL×3)で抽出した。有機層を真空中(25℃)で濃縮し、残渣を得た。残渣を蒸留(-0.095Mpa、25~50℃)によって精製して、1-エトキシ-2-フルオロエタン-1-オール(287-1)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ=4.30-4.16(m,2H),3.61(q,J=7.1Hz,2H),1.20-1.18(m,3H)。
THF(40mL)中のtert-ブチル3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(40g、173.72mmol)の溶液に、1-エトキシ-2-フルオロエタン-1-オール(287-1)(93.90g、868.58mmol)、KCO(12.00g、86.86mmol)を添加し、40℃で4時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=50:1~10:1)によって精製して、tert-ブチル3-(2-フルオロ-1-ヒドロキシエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(287-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=4.78-4.62(m,1H),4.60-4.50(m,1H),4.50-4.41(m,1H),4.22-4.02(m,1H),3.99-3.60(m,1H),3.48-2.92(m,2H),2.57-2.37(m,1H),2.34-2.10(m,1H),1.74-1.64(m,2H),1.47(m,9H)。LCMS:[M+H-56]=237.3.
DCM(100mL)中のtert-ブチル3-(2-フルオロ-1-ヒドロキシエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(287-2)(25g、85.53mmol)の溶液に、BAST(85.15g、384.87mmol)を添加し、50℃で4時間撹拌した。混合物をNaHCO水溶液(1.0L)でクエンチし、EA(200mL×3)で抽出した。有機層を真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=100:1~20:1)によって精製し、tert-ブチル3-(1,2-ジフルオロエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(287-3)を得た。LCMS:[M+H-56]=239.3.
MeOH(100mL)中のtert-ブチル3-(1,2-ジフルオロエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(287-3)(10.0g、33.98mmol)の溶液に、Pd/C(5.0g、純度10%)を添加し、H(15Psi)下で40℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、真空中で濃縮して、粗tert-ブチル3-アミノ-3-(1,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(287-4)を得た。LCMS:[M+H-56]=209.3.
EtOH(100mL)中のtert-ブチル3-アミノ-3-(1,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(287-4)(8.1g、30.65mmol)及びベンズアルデヒド(4.88g、45.97mmol)の溶液を40℃で1時間撹拌した。NaBH(5.8g、153.23mmol)を混合物に添加し、40℃で16時間撹拌した。LCMSにより反応物が検出された。混合物をNHCl水溶液(100mL)によってクエンチし、HO(200mL)で希釈し、EA(50mL×3)で抽出した。有機層を真空中で濃縮し、tert-ブチル3-(ベンジルアミノ)-3-(1,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(287-5)を得た。LCMS:[M+H]=355.4.
DCM(20mL)中のtert-ブチル3-(ベンジルアミノ)-3-(1,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(287-5)(7.0g、19.75mmol)の溶液に、TFA(10mL)を添加し、40℃で3時間撹拌した。混合物をNaHCO水溶液(200mL)によってクエンチし、DCM(50mL×3)で抽出した。有機層を真空中で濃縮し、2,2,2-トリフルオロアセトアルデヒド化合物及びN-ベンジル-3-(1,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-3-アミン(1:1)(中間体287-6)を得た。LCMS:[M+H]=254.9.
中間体288-9:3-(6-メチル-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000065
無水THF(120mL)中のNaH(7.7g、180mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、プロプ-2-エン-1-オール(10.4g、180mmol、1.0当量)を0℃で滴下した。反応混合物を0℃で15分間撹拌し、15℃でさらに15分間撹拌した。さらに、NaH(7.7g、180mmol、1.0当量)及びTHF(60mL)の別の懸濁液に0℃で無水中、2-クロロ酢酸を添加し、0℃で15分間撹拌した後、前に調製した溶液を添加し、反応混合物を15℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)によってクエンチし、水層を、酸性化し、EA(200mL×3)で抽出し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2-(アリルオキシ)酢酸(288-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 5.98-5.85(m,1H),5.39-5.22(m,2H),4.15(s,2H),4.13(m,2H)。LC-MS:[M+Na]+=161.1.
無水DCM(60mL)中の2-(アリルオキシ)酢酸(288-1)(9.2g、79.23mmol、1.0当量)の溶液に、DMF(115mg、1.58mmol、0.02当量)及び(COCl)2(12.1g、95.07mmol、1.2当量)を15℃で滴下した。反応混合物を15℃で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗2-(アリルオキシ)アセチルクロリド(288-2)を得た。LC-MS:[M+CN-HCl+H]+=206.2.
無水THF(170mL)中の1-ベンジル3-メチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(16.9g、60.94mmol、1.0当量)の溶液に、LiHMDS(61mL、60.94mmol、1.0当量)の溶液を-78℃で滴下した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌し、2-(アリルオキシ)アセチルクロリド(288-2)(8.2g、60.94mmol、1.0当量)を-78℃で滴下し、反応物を-78℃で1時間撹拌し、15℃でさらに1時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl(200mL)でクエンチし、EA(100mL×3)で抽出し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗1-ベンジル3-メチル3-(2-(アリルオキシ)アセチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(288-3)を得た。LC-MS:[M+H]=376.2.
MeOH(100mL)中の1-ベンジル3-(2-(アリルオキシ)アセチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(288-3)(20.4g、53.34mmol、1.0当量)の溶液に、NaBH(2.0g、53.34mmol、1.0当量)を15℃で少しずつ添加した。反応物を15℃で3時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl(100mL)でクエンチし、2N HClでPH=4~5に酸性化し、EtOAc(100ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(100ml)、食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE/EA=20:1~1:1)によって精製して、1-ベンジル3-メチル3-(2-(アリルオキシ)-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(288-4)を得た。LC-MS:[M+H]=378.3.
乾燥MeCN(100mL)中の1-ベンジル3-(2-(アリルオキシ)-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート3-(288-4)(10.4g、27.55mmol、1.0当量)の溶液に、NIS(10.6g、4.684mmol、1.7当量)を添加した。反応混合物を90℃で3時間撹拌した。反応混合物を飽和NaSO(50mL)でクエンチし、EA(100mL×3)で抽出し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE/EA=20/1~2/1)によって精製して、1-ベンジル3-メチル3-(6-(ヨードメチル)-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(288-5)を得た。LC-MS:[M+H]=504.2.
無水トルエン(200mL)中の1-ベンジル3-メチル3-(6-(ヨードメチル)-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(288-5)(4.3g、8.54mmol、1.0当量)及びn-BuSnH(2.5g、8.54mmol、1.0当量)の溶液に、AIBN(140mg、0.85mmol、0.1当量)を添加し、反応混合物をN下で16時間撹拌した。反応混合物をHO(50mL)中のKF(0.5g、8.54mmol、1.0当量)の溶液によってクエンチし、水(100mL)で希釈し、EA(100mL×3)で抽出し、無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE/EA=20/1~1/1)によって精製して、1-ベンジル3-メチル3-(6-メチル-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(288-6)を得た。LC-MS:[M+H]=378.3.
MeOH(50mL)中の1-ベンジル3-メチル3-(6-メチル-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(288-6)(3.6g、9.54mmol、1.0当量)の溶液に、HO(50mL)中のLiOH・HO(4.0g、95.38mmol、10.0当量)の溶液を室温で添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮してMeOHの大部分を除去し、20mLの水で希釈し、水相をEA(10mL×3)で洗浄した。次いで、水相を2N HClでPH=3~4に酸性化し、EA(50mL×3)で抽出し、無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(6-メチル-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-3-カルボキシレート(288-7)を得た。LC-MS:[M+H]=364.3.
無水THF(800mL)中の1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(6-メチル-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-3-カルボキシレート(288-7)(2.1g、5.78mmol、1.0当量)の溶液に、TEA(1.7g、17.34mmol、3.0当量)及びDPPA(2.2g、8.09mmol、1.4当量)を20℃で添加し、反応混合物を70℃で2時間撹拌し、20℃まで冷却し、次いで、HO(10mL)中のKOH(1.0g、17.34mmol、3.0当量)の溶液を添加した。反応混合物を20℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、EA(50mL×3)で抽出し、水(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗製物をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE/EA=20/1~EA)によって精製して、純粋ではない生成物を得て、これを分取HPLCによってさらに精製して、3-アミノ-3-(6-メチル-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレートベンジル(288-8)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.39-7.21(m,5H),5.06(m,2H),3.96-2.86(m,10H),1.82-1.61(m,2H),1.52-1.31(m,2H),1.30-0.96(m,3H)。LC-MS:[M+H]=335.3.
MeOH(10mL)中のベンジル3-アミノ-3-(6-メチル-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(288-8)(1.0g、2.99mmol、1.0当量)の溶液に、Pd(OH)(104mg、10重量%)を添加し、反応混合物をH雰囲気(16Psi)下で20℃で8時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空中で濃縮して、粗3-(6-メチル-1,4-ジオキサン-2-イル)ピペリジン-3-アミン(中間体288-9)を得た。
中間体292-3:3-オキサ-1,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-オン
Figure 2022544946000066
THF/MeOH/HO(1:1:1、30mL)中の1-ベンジル3-エチル3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体22-2)(2.0g、6.97mmol、1.0当量)の溶液に、LiOHO(0.87g、20.9mmol、3.0当量)を20℃で添加した。混合物を20℃で8時間撹拌した。水(50mL)を添加し、混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。水相を1M HClによりpH=2~3に酸性化し、次いで、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-3-カルボキシレート(292-1)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 4.05-3.85(m,1H),3.85-3.65(m,3H),3.45-3.20(m,1H),3.14-2.95(m,1H),1.97-1.85(m,1H),1.80-1.70(m,1H),1.62-1.52(m,2H),1.44(s,9H)。
トルエン(40mL)中の1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-3-カルボキシレート(292-1)(1.8g、6.94mmol、1.0当量)の溶液に、TEA(1.4g、13.9mmol、2.0当量)及びDPPA(2.7g、10.4mmol、1.5当量)をN下で20℃で添加した。次いで、反応混合物を110℃で8時間撹拌した。HO(100mL)を添加し、混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)によって精製し、tert-ブチル2-オキソ-3-オキサ-1,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-7-カルボキシレート(292-2)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 5.87(brs,1H),4.22(d,J=8.8Hz,1H),4.07(d,J=8.8Hz,1H),3.66-3.42(m,2H),3.38-3.18(m,2H),1.85-1.78(m,2H),1.75-1.65(m,1H),1.60-1.52(m,1H),1.48(s,9H)。
HCl/ジオキサン(5mL、4N)中のtert-ブチル2-オキソ-3-オキサ-1,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-7-カルボキシレート(292-2)(0.6g、2.34mmol、1.0当量)の溶液を20℃で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、粗3-オキサ-1,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-オン(中間体292-3)を得た。
中間体293-8:3-(1,1-ジフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000067
雰囲気下での-70℃のTHF(300mL)中のtert-ブチル3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(25g、119.0mmol、1.0当量)の溶液に、LiHMDS(178mL、178.57mmol、1.5当量)を滴下した。反応混合物を-70℃で30分間撹拌し、次いで、CHCHO(7.85g、178.57mmol、3当量)を添加した。反応物をNHCl水溶液(200mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCombi-flash(PE中のEtOAc、10%~50%)によって精製して、3-(1-ヒドロキシエチル)-3-メチルピペリジン-1-カルボキシレートtert-ブチル(293-1)を得た。
DCM(150mL)中のtert-ブチル3-(1-ヒドロキシエチル)-3-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(中間体293-1)(9g、35.43mmol、1.0当量)の溶液に、DMP(22.5g、53.15mmol、1.5当量)を添加した。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。反応物をNaHCO(150mL)水溶液及びNaSO(150mL)水溶液でクエンチし、EtOAc(150mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO水溶液(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、tert-ブチル3-アセチル-3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(293-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 4.50-3.85(m,2H),3.20-3.05(m,1H),2.95-2.60(m,1H),2.46(s,3H),2.25-1.70(m,4H),1.48(s,9H)。
DCM(100mL)中のtert-ブチル3-アセチル-3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(293-2)(5g、19.84mmol、1.0当量)の溶液に、TFA(15mL)を添加した。混合物を20℃で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮した。残渣をEtOAc(150mL)で希釈し、NaHCO水溶液(150mL)を添加した。次いで、CbzCl(4.0g、23.81mmol、1.2当量)を添加した。反応混合物を20℃でさらに1時間撹拌した。生成物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をcombi-flash(PE中のEtOAc、0%~30%)によって精製して、ベンジル3-アセチル-3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(293-3)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.45-7.30(m,5H),5.25-5.10(m,2H),4.50-4.05(m,2H),3.20(d,J=13.6MHz,1H),2.95-2.75(m,1H),2.47(d,J=16.8MHz,3H),2.25-1.60(m,4H)。
THF(50mL)中のベンジル3-アセチル-3-シアノピペリジン-1-カルボキシレート(293-3)(5g、17.46mmol、1.0当量)及び2-((ジフルオロメチル)スルホニル)ピリジン(5g、26.19mmol、1.5当量)の溶液に、KHMDS(26mL、26.19mmol、1.5当量)をN雰囲気下で-70℃で滴下した。反応混合物を-70℃で2時間撹拌した。反応物をNHCl水溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、3-シアノ-3-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-1-(ピリジン-2-イルスルホニル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(293-4)を得た。LC-MS:[M+H]=480.0.
DMF(30mL)中のベンジル3-シアノ-3-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-1-(ピリジン-2-イルスルホニル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(293-4)(12g、粗製物)の溶液に、飽和NHCl(30mL)及びHCl水溶液(30mL、6M)を添加した。反応混合物を80℃で48時間撹拌した。反応物を冷却し、HO(50mL)で希釈した。混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をcombi-flash(PE中EtOAc、0%~20%)によって精製して、ベンジル3-シアノ-3-(1,1-ジフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(293-5)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.45-7.30(m,5H),5.30-5.15(m,2H),4.65-4.15(m,2H),3.10-2.70(m,2H),2.25(d,J=11.2MHz,1H),2.10-1.60(m,6H)。LC-MS:[M+H]=320.9.
MeOH(100mL)中のベンジル3-シアノ-3-(1,1-ジフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(293-5)(2.7g、8.44mmol、1.0当量)、1MのNaOH溶液(12.6mL、1.5当量)の混合物に、H(30%、6.68g、59mmol、7.0当量)を添加した。反応物を18℃で36時間撹拌した。反応物を飽和Na(50mL)でクエンチした。水層をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、乾燥させた。残渣をcombi-flash(PE中EtOAc、0~40%)によって精製して、ベンジル3-カルバモイル-3-(1,1-ジフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(293-6)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ ppm 7.42-7.30(m,5H),5.22-5.08(m,2H),4.48(brs,1H),3.99(brs,1H),3.17-2.88(m,2H),2.53(brs,1H),1.76-1.46(m,7H)。
MeOH(30mL)中のベンジル3-カルバモイル-3-(1,1-ジフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(293-6)(1.34g、4mmol、1.0当量)及びKOH(560mg、10mmol、2.5当量)の溶液に、PhI(OAc)(1.53g、4.8mmol、1.2当量)を0℃で添加した。得られた混合物を15℃で3時間撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液(50mL)でクエンチした。水層をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をcombi-flash(PE中EtOAc、0~30%)によって精製して、ベンジル3-(1,1-ジフルオロプロプ-1-エン-2-イル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート(293-7)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.42-7.30(m,5H),5.24-5.08(m,2H),4.30(d,J=14.2Hz,1H),4.18-4.04(m,1H),3.60(s,3H),2.82(brs,2H),1.73-1.60(m,4H),1.57(s,3H)。LC-MS:[M+H]=369.0.
DCM(15mL)中のベンジル3-(1,1-ジフルオロプロプ-1-エン-2-イル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート(293-7)(600mg、1.63mmol、1.0当量)の溶液に、TMSI(977mg、4.89mmol、3.0当量)を添加した。反応物を16℃で18時間撹拌した。反応物を水(10mL)でクエンチした。水層を1MのHCl溶液によってpH=4~5に調整した。混合物をDCM及び水の間で分配した。水層を凍結乾燥して、3-(1,1-ジフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ピペリジン-3-アミンHCl塩(中間体293-8)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 3.73(d,J=13.4Hz,1H),3.17(d,J=12.8Hz,2H),2.98(t,J=10.2Hz,1H),2.27(d,J=13.6Hz,1H),2.01-1.78(m,2H),1.71(t,J=3.4Hz,3H),1.65-1.50(m,1H)。LC-MS:[M+H]=177.1
中間体295-6:3-(1-フルオロエチル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000068
MeOH(10mL)中の1-ベンジル3-メチル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(160mg、0.41mmol)の溶液に、LiCl(510mg、12.3mmol)及びNaBH(462mg、12.3mmol)を室温で添加した。出発物質が残らなくなるまで、反応混合物をこの温度で撹拌した。反応混合物をEAで希釈し、1N HCl及び食塩水で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、粗アルコールを得た。LC-MS:[M+H-100]=265.0.
DCM(15mL)中のアルコール(560mg、1.537mmol)の溶液に、Dess-Martin試薬(782mg、1.844mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をNaHCO水溶液(10mL)で処理し、層を分離した。水層をDCM(10ml×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。濾液を濃縮した。残渣を精製し、n-ヘキサン中のEA(0~50%)で溶出して、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(295-1)を得た。LC-MS:[M+H-100]=624.8.
THF(10mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(295-1)(100mg、0.276mmol)の溶液に、2-Me THF(3M、0.138ml、0.414mmol)中のCHMgBr水溶液を-78℃で滴下した。混合物を-78℃でさらに1時間撹拌し、0℃までさらに2時間温めた。混合物をNHCl水溶液(10ml)でクエンチし、EA(20ml×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。濾液を濃縮した。残渣を精製し、n-ヘキサン中のEA(0~50%)で溶出して、アルコールを得た。LC-MS:[M+H-100]=279.0.DCM(3mL)中のアルコール(100mg、0.264mmol)の溶液に、TFA(0.5mL)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を真空下で(40℃未満で)濃縮して、ベンジル3-アミノ-3-(1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(295-2)を得た。LC-MS[M+H]=279.0.
DCM(20mL)中のベンジル3-アミノ-3-(1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(295-2)(330mg、1.186mmol)、DMAP(14.48mg、0.119mmol)、及びDIPEA(0.958mL、5.34mmol)の溶液に、NsCl(657mg、2.96mmol)を少しずつ添加した。混合物をN下で室温で一晩撹拌した。反応物をNaHCO水溶液(20mL)で処理した。層を分離させた。水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。濾液を濃縮した。残渣を精製し、EA中のn-ヘキサン(0~30%)で溶出し、ベンジル2-メチル-1-((4-ニトロフェニル)スルホニル)-1,5-ジアザスピロ[2.5]オクタン-5-カルボキシレート(295-3)を得た。LC-MS:[M+H]=445.8.
THF(10mL)中のベンジル2-メチル-1-((4-ニトロフェニル)スルホニル)-1,5-ジアザスピロ[2.5]オクタン-5-カルボキシレート(295-3)(420mg、0.943mmol)の溶液に、THF中の1M TBAF(0.606ml、0.606mmol)をN下で添加した。混合物を45℃まで一晩加熱した。混合物を室温まで冷却し、EA(15mL)及びHO(10mL)で処理した。層を分離し、水層をEA(15mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、分取HPLCにより精製して、ベンジル3-(1-フルオロエチル)-3-((4-ニトロフェニル)スルホンアミド)ピペリジン-1-カルボキシレート(295-4)を得た。LC-MS:[M+H]=465.8.
CHCN(10mL)中のチオグリコール酸(71.2mg、0.773mmol)及びDBU235(98mg、1.547mmol)の混合物をN下で5分間撹拌した。次いで、CHCN(2mL)中のベンジル3-(1-フルオロエチル)-3-((4-ニトロフェニル)スルホンアミド)ピペリジン-1-カルボキシレート(295-4)(120mg、0.258mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮した。残渣をEA(10mL)で処理し、NaHCO水溶液(5mL×2)、HO(10mL)、及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、ベンジル3-アミノ-3-(1-フルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(295-5)を得た。LC-MS:[M+H]=281.1.
MeOH(15ml)中のベンジル3-アミノ-3-(1-フルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(295-5)(120mg、0.428mmol)の溶液に、Pd(OH)2(60mg)をN下で添加した。次いで、混合物をHバルーン下で3時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、3-(1-フルオロエチル)ピペリジン-3-アミン(中間体295-6)を得た。LC-MS:[M+H]=147.1
中間体297-6:3-((メチルチオ)メチル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000069
THF(200mL)中の1-ベンジル3-エチル3-((((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)メチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(22-3)(18.0g、39.7mmol、1.0当量)の溶液に、MeSNa(11.0g、159mmol、4.0当量)を0℃で添加した。得られた混合物を15~20℃で16時間撹拌した。反応物を水(300mL)でクエンチし、EtOAc(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中30%EtOAc)によって精製して、1-ベンジル3-エチル3-((メチルチオ)メチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(297-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.25-7.45(5H,m),5.13(2H,s),4.05-4.25(2H,m),3.80-4.00(1H,m),3.25-3.60(3H,m),2.60-2.85(2H,m),2.00-2.15(4H,m),1.55-1.75(3H,m),1.10-1.30(3H,m)。
MeOH/THF/HO(120mL、v/v/v=1/1/1)中の1-ベンジル3-エチル3-((メチルチオ)メチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(297-1)(10.0g、28.5mmol、1.0当量)及びLiOHO(12.0g、285mmol、10.0当量)の混合物を20℃で16時間撹拌した。反応を真空中で濃縮した。残渣を水(200mL)で希釈し、MTBE(100mL)で抽出した。次いで、水層のpHを1H HClによって5に調整し、EtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、粗1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-((メチルチオ)メチル)ピペリジン-3-カルボキシレート(297-2)を得た。LC-MS:[M+H]=324.1.
トルエン(100mL)中の1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-((メチルチオ)メチル)ピペリジン-3-カルボキシレート(297-2)(8.00g、24.7mmol、1.0当量)、DPPA(7.50g、27.2mmol、1.1当量)、及びEtN(5.00g、48.5mmol、2.0当量)をN下で80℃で1時間撹拌した。次いで、反応物を真空中で濃縮した。残渣をジオキサン(50mL)及び6N HCl(50mL)に溶解し、混合物を25~30℃で16時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮した。水層のpHを1N NaOHによって9に調整した。次いで、混合物をEtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をDCM(100mL)に溶解し、DIPEA(10.0g、74.2mmol、3.0当量)及びBocO(11.0g、48.4mmol)を添加した。得られた混合物を25~30℃で16時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中20%EtOAc)によって精製して、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-((メチルチオ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(297-5)を得た。LC-MS:[M+H-100]=295.1.
CHCN(50mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-((メチルチオ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(297-5)(2.37g、6.00mmol、1当量)の溶液に、TMSI(3.60g、18mmol、3当量)を約0℃で滴下した。添加後、反応混合物を同じ温度で2時間撹拌した。反応混合物をMeOH(20mL)及びHCl/ジオキサン(5mL、4M)で慎重にクエンチした。反応混合物を濃縮した。水(20mL)を添加し、混合物をMTBE(40mL×4)で抽出した。水層を凍結乾燥して、粗3-((メチルチオ)メチル)ピペリジン-3-アミン(中間体297-6)を得た。
中間体299-3:2,2,2-トリフルオロアセトアルデヒド化合物及び1-(3-アミノピペリジン-3-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール(1:1)
Figure 2022544946000070
THF(50mL)中のtert-ブチル3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(5.0g、21.71mmol、1.0当量)及び2,2,2-トリフルオロエタン-1,1-ジオール(10.08g、86.86mmol、4.0当量)の混合物に、KCO(1.8g、13.03mmol、0.6当量)を60℃で16時間添加した。1N HCl(10mL)を混合物に添加し、EA(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、tert-ブチル3-ニトロ-3-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(299-1)を得た。H NMR:H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 5.01-4.71(m,2H),4.67-4.34(m,1H),4.07-3.35(m,2H),2.88-2.13(m,2H),1.95-1.52(m,2H),1.50-1.36(m,9H)。LCMS:[M+H-56]=273.3.
EtOH/HO(40mL、v/v=4:1)中のtert-ブチル3-ニトロ-3-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(299-1)(4.0g、12.89mmol、1.0当量)及びNHCl(3.45g、64.45mmol、5.0当量)の溶液に、Zn(8.43g、128.91mmol、10.0当量)をN下で25℃で添加した。混合物を80℃で16時間撹拌し、水性条件下でワークアップを行い、濾過し、真空中で濃縮した。粗製物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)によって精製し、tert-ブチル3-アミノ-3-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(299-2)を得た。H NMR:H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 4.05-3.93(m,1H),3.69-3.50(m,2H),3.22-2.74(m,2H),1.90-1.70(m,2H),1.68-1.60(m,2H),1.47(s,9H)。
DCM(10mL)中のtert-ブチル3-アミノ-3-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(299-2)(1.2g、粗製物)の溶液に、TFA(2mL)を窒素保護下で滴下して添加し、混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を濃縮して、2,2,2-トリフルオロアセトアルデヒド化合物及び1-(3-アミノピペリジン-3-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール(1:1)(中間体299-3)を得た。
中間体300-6:(5-(3-アミノ-3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メタノール
Figure 2022544946000071
THF(30mL)中のtert-ブチル3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(3g、13.03mmol)の溶液に、KCO(0.540g、3.91mmol)及び1-エトキシ-2,2-ジフルオロエタノール(4.93g、39.1mmol)を添加し、反応混合物を55℃でN雰囲気下で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~40%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(300-1)を得た。LC-MS:[M+H]=311.1
BAST(20mL)中のtert-ブチル3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-3-ニトロピペリジン-1-カルボキシレート(300-1)(2.0g、6.45mmol)の溶液をN雰囲気下で60℃で4時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、飽和NaHCO溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~30%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル3-ニトロ-3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(300-2)を得た。LC-MS:[M+H]=313.1
EtOH(30mL)及び水(15mL)中のtert-ブチル3-ニトロ-3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(300-2)(1.36g、4.35mmol)の溶液に、Fe(2.432g、43.5mmol)及びNHCl(1.165g、21.77mmol)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で60℃で18時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を水で希釈し、EtOAc(30ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~50%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル3-アミノ-3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(300-3)を得た。LC-MS:[M+H]=283.2.
DCM(12mL)中のtert-ブチル3-アミノ-3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(300-3)(700mg、2.480mmol)の溶液に、TFA(4mL)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-3-アミン(300-4)を得た。LC-MS:[M+H]=183.2.
DMSO(30mL)中のメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(0.847g、3.17mmol)及び3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-3-アミン(300-4)(1.3g、3.17mmol)の溶液に、DIPEA(15mL)を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で80℃で8時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、水性条件下でワークアップを行い、真空中で濃縮して、残渣を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~30%のEtOAc、30分間)によって精製し、メチル5-(3-アミノ-3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(300-5)を得た。LC-MS:[M+H]=430.1.
THF(20mL)及びメタノール(20mL)中のメチル(5-(3-アミノ-3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート300-5)(0.65g、1.514mmol)の溶液に、塩化リチウム(1.284g、30.3mmol)及び四水素ホウ酸ナトリウム(1.145g、30.3mmol)を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で3時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中10%~40%EtOAc、30分間)によって精製し、(5-(3-アミノ-3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メタノール(中間体300-6)を得た。LC-MS:[M+H]=402.2.
中間体300-7
Figure 2022544946000072
THF(90mL)中の(5-(3-アミノ-3-(1,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メタノール(中間体300-6)(500mg、1.246mmol)、中間体B(501mg、1.495mmol)、及びトリフェニルホスフィン(980mg、3.74mmol)の溶液に、DEAD(0.592mL、3.74mmol)を0℃で滴下し、反応混合物をN雰囲気下で0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、50分間)によって精製し、中間体300~7を得た。LC-MS:[M+H]=719.2.
中間体301-8:3-アミノ-1-(4-(クロロメチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-4-オール
Figure 2022544946000073
THF(9mL)中のLDA(6.94mL、13.88mmol)の溶液に、THF中の1-(tert-ブチル)3-メチル4-ヒドロキシピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(1.5g、5.78mmol)の溶液をN雰囲気下で-78℃で添加し、この温度で10分間撹拌した後、HMPA(5mL、28.7mmol)中の1,1-ジフルオロ-2-ヨードエタン(1.443g、7.52mmol)の溶液を-15℃で添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~30%EtOAc、30分間)によって精製し、1-(tert-ブチル)3-メチル3-(2,2-ジフルオロエチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(301-1)を得た。LC-MS:[M+H]=324.1.
メタノール(5mL)中の1-(tert-ブチル)3-メチル3-(2,2-ジフルオロエチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(301-1)(0.6g、1.856mmol)の溶液に、水(5mL)中のLiOH(700mg、29.2mmol)の溶液をN雰囲気下で室温で添加し、反応物を室温で5時間撹拌した。反応混合物のpHを3MのHCl溶液を添加することによって4に調整し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、粗1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2,2-ジフルオロエチル)-4-ヒドロキシピペリジン-3-カルボキシレート(301-2)を得た。LC-MS:[M+H]=310.1.
トルエン(10mL)中の1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2,2-ジフルオロエチル)-4-ヒドロキシピペリジン-3-カルボン酸(301-2)(0.4g、1.293mmol)の溶液に、DPPA(0.534g、1.940mmol)及びTEA(0.721mL、5.17mmol)をN雰囲気下で室温で添加し、反応物を100℃で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~50%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル3a-(2,2-ジフルオロエチル)-2-オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(303-3)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.12(s,1H),6.43-5.89(m,1H),4.41-4.15(m,2H),4.13(dt,J=12.9,2.5Hz,1H),3.03-2.75(m,2H),2.03-1.74(m,4H),1.39(s,9H)。LC-MS:[M+H]=307.1.
DCM(9mL)中のtert-ブチル3a-(2,2-ジフルオロエチル)-2-オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(301-3)(400mg、1.306mmol)の溶液に、TFA(3mL、38.9mmol)をN雰囲気下で室温で添加し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗3a-(2,2-ジフルオロエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-2(3H)-オン(301-4)を得た。LC-MS:[M+H]=207.1.
DMSO(10mL)中のメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(259mg、0.970mmol)及び3a-(2,2-ジフルオロエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-2(3H)-オン(301-4)の溶液に、DIPEA(10mL、57.3mmol)をN雰囲気下で室温で添加し、反応物を120℃で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml×3)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、メチル5-(3a-(2,2-ジフルオロエチル)-2-オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(301-5)を得た。LC-MS:[M+H]=454.1.
THF(5mL)及びメタノール(5mL)中のメチル5-(3a-(2,2-ジフルオロエチル)-2-オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(301-5)(40mg、0.088mmol)の溶液に、LiCl(74.8mg、1.764mmol)及びNaBH(33.4mg、0.882mmol)をN雰囲気下で室温で添加し、反応物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、3a-(2,2-ジフルオロエチル)-5-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-2(3H)-オン(301-6)を得た。LC-MS:[M+H]=426.2.
MeOH(10mL)及び水(10mL)中の3a-(2,2-ジフルオロエチル)-5-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-2(3H)-オン(301-6)(100mg、0.235mmol)の溶液に、KOH(132mg、2.351mmol)をN雰囲気下で室温で添加し、反応物を100℃で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20ml×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0%~10%MeOH、30分間の溶出勾配)により精製し、3-アミノ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-オール(301-7)を得た。LC-MS:[M+H]=400.1.
DCM(10mL)中の3-アミノ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-オール(301-7)(130mg、0.325mmol)の溶液に、塩化チオニル(0.119mL、1.627mmol)をN雰囲気下で0℃で添加し、反応物を室温で5時間撹拌した。反応物を、5mLの飽和KCO水溶液で0℃でクエンチした。反応混合物をDCM(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、粗3-アミノ-1-(4-(クロロメチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-4-オール(中間体301-8)を得た。LC-MS:[M+H]=418.1.
中間体302-9:3-アミノ-3-(6-クロロピリジン-2-イル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-オール
Figure 2022544946000074
DCM(450mL)中のm-CPBA(23.17g、94mmol)及び2-クロロ-6-ヨードピリジン(15g、62.6mmol)の溶液に、TfOH(22.25mL、251mmol)を0℃で滴下した。次いで、反応混合物を室温で2時間撹拌し、メシチレン(9.54mL、68.9mmol)を0℃で滴下し、反応混合物をN雰囲気下で室温で18時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、粗生成物を得た。粗生成物をEtO中で-20℃で再結晶して、(6-クロロピリジン-2-イル)(メシチル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート(302-1)を得た。LC-MS:[M+H]=358.
DMF(30mL)中の1-tert-ブチル3-メチル4-オキソピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(1.3g、5.05mmol)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(0.680g、6.06mmol)を室温で添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌した後、(6-クロロピリジン-2-イル)(メシチル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート(中間体302-1)(3.52g、5.56mmol)を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:ヘキサン中0%~30%EtOAC、30分間)によって精製し、1-(tert-ブチル)3-メチル3-(6-クロロピリジン-2-イル)-4-オキソピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(302-2)を得た。LC-MS:[M+H]=369.0
MeOH(30mL)中の1-(tert-ブチル)3-メチル3-(6-クロロピリジン-2-イル)-4-オキソピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体302-2)(1.0g、2.71mmol)の溶液に、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.205g、5.42mmol)を0℃で添加し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:ヘキサン中0%~30%EtOAC、30分間)によって精製し、1-(tert-ブチル)3-メチル3-(6-クロロピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(302-3)を得た。LC-MS:[M+H]=371.0
メタノール(5mL)及び水(5mL)中の1-(tert-ブチル)3-メチル3-(6-クロロピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(302-3)(0.9g、2.427mmol)の溶液に、LiOH(0.581g、24.27mmol)を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で5時間撹拌した。反応混合物のpHを5MのHCl水溶液を添加することによって4に調整し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(6-クロロピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-3-カルボキシレート(302-4)を得た。LC-MS:[M+H]=357.1.
トルエン(20mL)中の1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(6-クロロピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-3-カルボン酸(302-4)(0.8g、2.242mmol)の溶液に、DPPA(0.926g、3.36mmol)及びTEA(1.250mL、8.97mmol)を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で100℃で3時間撹拌した後、メタノール(0.091mL、2.242mmol)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で100℃で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、tert-ブチル3a-(6-クロロピリジン-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(302-5)を得た。LC-MS:[M+H]=354.1.
DCM(9mL)中tert-ブチル3a-(6-クロロピリジン-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(302-5)(400mg、0.113mmol)の溶液に、TFA(3mL)を室温で添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、粗3a-(6-クロロピリジン-2-イル)ヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-2(3H)-オン(302-6)を得た。LC-MS:[M+H]=254.1
DMSO(5mL)中のメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(87mg、0.326mmol)及び3a-(6-クロロピリジン-2-イル)ヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-2(3H)-オン(302-6)(120mg、0.326mmol)の溶液に、DIPEA(5mL)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で100℃で5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、メチル5-(3a-(6-クロロピリジン-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(302-7)を得た。LC-MS:[M+H]=501.1
メタノール(5mL)及びTHF(5mL)中のメチル5-(3a-(6-クロロピリジン-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(302-7)(70mg、0.140mmol)の溶液に、塩化リチウム(59.2mg、1.398mmol)及びテトラヒドロホウ酸ナトリウム(52.9mg、1.398mmol)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、3a-(6-クロロピリジン-2-イル)-5-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-2(3H)-オン(302-8)を得た。LC-MS:[M+H]=473.1.
メタノール(5mL)中の3a-(6-クロロピリジン-2-イル)-5-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ヘキサヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-2(3H)-オン(302-8)(50mg、0.106mmol)の溶液に、水(5ml)中のKOH(59.3mg、1.057mmol)の溶液を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で100℃で8時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、3-アミノ-3-(6-クロロピリジン-2-イル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-オール(中間体302-9)を得た。LC-MS:[M+H]=447.1
中間体303-3:3-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000075
トグニ(Togni)試薬(6.42g、19.46mmol)及びテトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスフェート(483mg、1.297mmol)をN下でDMA(50mL)に溶解した。次いで、試薬1(3g、12.97mmol)及びTMSN(2.99g、25.9mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEA(50mL)及びHO(50ml)で処理した。層を分離し、水層をEA(30ml×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20ml)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して残渣を精製し、n-ヘキサン(0~20%)中のEAで溶出して、ベンジル3-アジド-3-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(303-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl 7.31-7.51(m,1H),5.03-5.34(m,1H),3.86(d,J=12.80Hz,1H),3.20(d,J=13.55Hz,1H),2.39(br.s.,1H),1.92-2.01(m,1H),1.81(d,J=9.54Hz,2H)),1.54-1.72(m,1H)。
MeOH(20ml)中のベンジル3-アジド-3-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(303-1)(1.3g、0.15mmol)の溶液に、インジウム粉末(1.3g、11.4mmol)及びNHCl(0.609g、11.38mmol)を添加した。混合物を密封チューブ下で2時間加熱還流した。混合物を室温まで冷却し、濾過した。濾液を濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、ベンジル3-アミノ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレートTFA塩(303-2)を得た。LC-MS:[M+H]=316.9.
MeOH(40ml)中のベンジル3-アミノ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(303-2)(500mg、1.58mmol)の溶液に、Pd(OH)(222mg、1.581mmol)をN下で添加した。次いで、混合物をHバルーン下で3時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して3-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-3-アミン(中間体303-3)とした。H NMR(CDCl)δ:3.57-3.35(m,4H),3.02-2.84(m,2H),2.43(q,J=11.1Hz,2H),2.25(dddd,J=17.3,13.2,8.6,4.2Hz,1H),1.96(d,J=13.1Hz,1H),1.84-1.59(m,2H)LC-MS:[M+H]=183.0.
中間体304-7:(1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-エチニルピペリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2022544946000076
乾燥メタノール(120mL)中の1-ベンジル3-エチル3-ホルミルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(6.5g、20.4mmol、1.0当量)及びジメチル(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(7.8g、40.8mmol、2.0当量)の溶液に、KCO(8.5g、61.2mmol、3.0当量)を添加した。混合物を1~7℃で18時間撹拌し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=70/30)によって精製して、1-ベンジル3-メチル3-エチニルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(304-1)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 7.48-7.28(m,5H),5.14(s,2H),4.25-4.09(m,1H),4.00-3.84(m,1H),3.73(s,3H),3.48(d,J=12.8Hz,1H),3.14-2.97(m,1H),2.20(s,1H),2.06-1.80(m,3H),1.64-1.60(m,1H)。
THF(50mL)及び水(15mL)中の1-ベンジル3-メチル3-エチニルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(中間体304-1)(3.1g、10.3mmol、1.0当量)の溶液に、LiOH.HO(1.7g、41.1mmol、4.0当量)を添加した。混合物を50℃で2時間撹拌した。混合物を水(100mL)で希釈し、EA(80mL)で抽出した。水層を1N HCl(水溶液)でpH=2に酸性化した。懸濁液をDCM(80mL×2)で抽出し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-エチニルピペリジン-3-カルボキシレート(304-2)を得た。H NMR(CDCl 400MHz):δ 10.03(brs,1H),7.40-7.31(m,5H),5.17(s,2H),4.29-4.16(m,1H),4.02-3.88(m,1H),3.49(d,J=12Hz,1H),3.15-2.98(m,1H),2.24(s,1H),2.12-2.06(m,1H),2.04-1.92(m,2H),1.67-1.64(m,1H)。
DCM(125mL)中の1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-エチニルピペリジン-3-カルボキシレート(304-2)(2.7g、9.4mmol、1.0当量)の溶液に、NHCl(1g、18.8mmol、2.0当量)を添加した。)、HATU(7.1g、18.8mmol、2.0当量)、及びDIEA(4.9g、37.6mmol、4当量)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。混合物を水(100mL)及び食塩水(150mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=50/50)によって精製して、ベンジル3-カルバモイル-3-エチニルピペリジン-1-カルボキシレート(304-3)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.35-7.21(m,5H),6.68-6.59(d,J=36.8Hz,1H),5.87(s,1H),5.11-5.01(m,2H),4.25-4.02(m,2H),3.20-3.14(m,1H),2.89-2.64(m,1H),2.26(d,J=20.8Hz,1H),2.12-1.71(m,3H),1.57(d,J=10Hz,1H)。
メタノール(100mL)中のベンジル3-カルバモイル-3-エチニルピペリジン-1-カルボキシレート(304-3)(2.5g、8.7mmol、1.0当量)の溶液に、KOH(1.2g、21.8mmol、2.5当量)を添加した。次いで、PhI(OAc)(2.8g、8.7mmol、1.0当量)を添加した。得られた混合物を3~10℃で30分間撹拌した。色は無色から黄色になった。反応物を濃縮し、水(150mL)で希釈し、EA(100mL×2)で抽出し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=70/30)によって精製して、ベンジル3-エチニル-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート(304-4)を得た。H NMR(400MHz,CDOD):δ 7.48-7.30(m,5H),5.20-4.86(m,3H),4.13-3.83(m,2H),3.65(s,3H),3.51-3.22(m,2H),2.69-2.30(m,2H),1.95-1.64(m,3H)。
DCM(10mL)中のベンジル3-エチニル-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート(304-4)(800mg、2.53mmol、1.0当量)及びTFA(10mL)の混合物を75℃で12時間撹拌した。混合物を濃縮し、DCM(20mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液(50mL)に注ぎ、CHCl/i-PrOH=3/1(50mL×4)で抽出し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、粗メチル(3-エチニルピペリジン-3-イル)カルバメート(304-5)を得た。LCMS:[M+H]=182.9.
DMSO(10mL)中のメチル(3-エチニルピペリジン-3-イル)カルバメート(304-5)(600mg、2.53mmol、1.0当量)及びメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(670mg、2.53mmol、1.0当量)の混合物に、DIEA(2.3g、7.0当量)を添加した。反応混合物を120℃で2.5時間撹拌した。混合物を冷却し、水(100mL)で希釈し、EA(50mL×2)で抽出し、食塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=10/1~70/30)により精製し、メチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-エチニル-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)イソニコチネート(304-6)を得た。LCMS:[M+H]=430.2.
乾燥THF(12mL)中のメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-エチニル-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)イソニコチネート(中間体304-6)(280mg、0.652mmol、1.0当量)の溶液に、L-セレクトリド(3.9mL)をN下で0℃で滴下した。溶液を0℃で30分間撹拌した。混合物を飽和NHCl溶液(30mL)でクエンチし、水(100mL)で希釈し、EA(50mL×2)で抽出し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=1/1)により精製し、メチル(1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-エチニルピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体304-7)を得た。LCMS:402.1[M+H]=402.1.
中間体305-5:3-(ジフルオロメチル)ピペリジン-3-アミン
Figure 2022544946000077
雰囲気下での0℃のDCM(100mL)中の1-ベンジル3-エチル3-ホルミルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(7.0g、21.9mmol、1.0当量)の溶液に、DAST(14.1g、87.8mmol、4.0当量)を滴下した。反応物を10℃まで温め、16時間撹拌した。反応物を0℃まで冷却し、NaHCO水溶液(100mL)で慎重にクエンチした。混合物をDCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(PE/EA=10/1)で精製して、4.0gの粗生成物を得て、これをさらに分取HPLC(添加剤として0.1%TFA)によって精製して、1-ベンジル3-エチル3-(ジフルオロメチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート1-ベンジル(305-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.45-7.28(m,5H),5.89(t,J=15.2Hz,1H),5.16(s,2H),4.55-4.37(m,1H),4.27-4.05(m,2H),4.04-3.87(m,1H),3.28-3.10(m,1H),3.05-2.90(m,1H),2.25-2.10(m,1H),1.80-1.60(m,3H),1.30-1.12(m,3H)。
THF(10mL)、MeOH(10mL)、及びHO(10mL)中の1-ベンジル3-エチル3-(ジフルオロメチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(305-1)(2.6g、7.62mmol、1当量)の混合物に、LiOH.HO(3.2g、76.2mmol、10当量)を添加した。反応物を40℃で16時間撹拌した。反応混合物を冷却し、6MのHClでpH=3に酸性化し、次いで、DCM(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(ジフルオロメチル)ピペリジン-3-カルボキシレート(305-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.45-7.25(m,5H),5.93(t,J=15.6Hz,1H),5.17(s,2H),4.55-4.42(m,1H),4.05-3.95(m,1H),3.25-3.15(m,1H),3.05-2.95(m,1H),2.28-2.15(m,1H),1.85-1.68(m,3H)。LCMS:[M+H]=314.
雰囲気下でのトルエン(50mL)中の1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-(ジフルオロメチル)ピペリジン-3-カルボン酸(305-2)(3.4g、10.9mmol、1.0当量)及びEtN(2.2g、21.72mmol、2.0当量)の混合物に、DPPA(3.3g、11.9mmol、1.1当量)を添加した。反応物を加熱し、60℃で3時間撹拌した。反応混合物を冷却し、EtOAc(100mL)で希釈し、次いで、HO(50mL×2)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗ベンジル3-(ジフルオロメチル)-3-イソシアナトピペリジン-1-カルボキシレート(305-3)を得た。
ジオキサン(10mL)中のベンジル3-(ジフルオロメチル)-3-イソシアナトピペリジン-1-カルボキシレート(305-3)(3.4g、10.9mmol、1.0当量)の溶液に、6MのHCl(10mL)を添加した。反応物を40℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、ジオキサンを除去し、次いで、HO(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で抽出した。水相をNaOH水溶液でpH=10に塩基性化した。混合物をDCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、ベンジル3-アミノ-3-(ジフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(305-4)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.45-7.28(m,5H),5.56(t,J=16.0Hz,1H),5.15(s,2H),3.88-3.80(m,1H),3.65-3.50(m,1H),3.35-3.00(m,2H),1.87-1.65(m,4H),1.30-1.15(m,2H)。LCMS:[M+H]=285.
EtOH(36mL)中のベンジル3-アミノ-3-(ジフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体305-4)(1.8g、6.33mmol、1当量)及びPd/C(10%、1.5g)の混合物をHバルーン下で3時間水素化した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して乾燥させ、3-(ジフルオロメチル)ピペリジン-3-アミン(中間体305-5)を得た。H NMR(400MHz,CDOD):δ 5.68(t,J=16.4Hz,1H),5.15(s,2H),2.88-2.75(m,1H),2.80-2.65(m,1H),2.63-2.52(m,2H),1.80-1.65(m,2H),1.62-1.51(m,2H)。
中間体306-9:tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-((3R,5R)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(フルオロメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート
Figure 2022544946000078
エチル5-ブロモニコチネート(20.0g、86.9mmol、1当量)、NHBoc(12.2g、104mmol、1.2当量)、Xant-Phos(1.60g、2.77mmol、0.03当量。)、Pd(dba)(1.60g、1.75mmol、0.02当量)、及びCsCO(40.0g、123mmol、1.4当量)、ならびにジオキサン(300mL)の混合物をN雰囲気下で110℃で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮して乾燥させた。水(800mL)を添加し、反応混合物をEtOAc(300mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をcombi flash(EtOAc/PE=0~40%)によって精製して、エチル5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ニコチネート(306-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.89(d,J=2.0Hz,1H),8.72(d,J=2.8Hz,1H),8.47(s,1H),6.99(brs,1H),4.41(q,J=7.6Hz,2H),1.54(s,9H),1.40(t,J=7.2Hz,3H)。
THF(200mL)中のLAH(3.05g、80.3mmol、1.6当量)の溶液に、THF(200mL)中のエチル5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ニコチネート(306-1)(13.5g、50.7mmol、1当量)の溶液を0℃で滴下した。添加後、反応混合物を約0℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(3mL)、10%NaOH(3mL)、及び水(10mL)で慎重にクエンチした。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して乾燥させた。残渣をcombi Flash(EtOAc/PE=0-100%)によって精製して、tert-ブチル(5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)カルバメート(306-2)を得た。HNMR(400MHz,CDCl):δ 8.33(d,J=2.4Hz,1H),8.22(d,J=1.6Hz,1H),8.01(s,1H),7.23(brs,1H),4.69(s,2H),1.53(s,9H)。
AcOH(3mL)及びEtOH(300mL)中のtert-ブチル(5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)カルバメート(中間体306-2)(10.0g、44.6mmol、1当量)及びPtO(3.0g)の混合物をH雰囲気(50psi)下で50℃で7日間水素化した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して乾燥させ、tert-ブチル(5-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(306-3)を得た。LC-MS:[M+H]=230.1
THF(100mL)及びHO(100mL)中のtert-ブチル(5-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(306-3)(10.0g、不純物、1当量)及びNaHCO(10.9g、130mmol、3当量)の懸濁液に、CbzCl(8.20g、47.4mmol、1.1当量)を約0℃で滴下した。添加後、反応混合物を約20℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(400mL)に注ぎ、EtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して乾燥させた。残渣をcombi Flash(EtOAc/PE=0~70%)によって精製して、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレートベンジル(306-4)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.40-7.25(m,5H),5.25-5.05(m,2H),4.80-4.10(m,3H),3.65-3.40(m,4H),2.60-2.45(m,1H),2.15-2.00(m,1H),1.98-1.65(m,2H),1.43(s,9H),1.15-1.00(m,1H)。LC-MS:[M+Na]=387.1.
THF(60mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(306-4)(3.50g、9.60mmol、1.0当量)の混合物に、EtN(13.6g、134mmol、14.0当量)、FSO(CFCF(5.80g、19.2mmol、2.0当量)、及びTEA.3HF(6.19g、38.4mmol、4.0当量)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:PE/EA10/1~3/1)によって精製し、ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(フルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(306-5)を得た。LC-MS:[M+Na]=389.1.
MeOH(30mL)中のベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(フルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(306-5)(2.50g、6.83mmol、1.0当量)の溶液に、Pd(OH)/C(250mg、10重量%)を添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、tert-ブチル(5-(フルオロメチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(305-6)を得た。LC-MS:[M+H]=233.1.
DMSO(15mL)中のtert-ブチル(5-(フルオロメチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(306-6)(1.50g、6.51mmol、1.0当量)の溶液に、DIEA(5.89g、45.6mmol、7.0当量)及びメチル5-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソニコチネート(中間体D)(1.82g、6.51mmol、1.0当量)を添加した。反応混合物をN下で120℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA10/1~2/1)により精製し、さらに分取HPLC(添加剤としての0.05%NH・HO)により精製して、メチル5-((3R,5R)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(フルオロメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソニコチネート(306-7)を得た。H NMR(400MHz,CDOD):δ 8.45(s,1H),7.93(s,1H),7.76-7.67(m,2H),7.19(t,J=8.4Hz,1H),4.51(d,J=6.0Hz,1H),4.39(d,J=6.0Hz,1H),4.02(s,3H),3.94(s,3H),3.92-3.86(m,1H),3.35-3.24(m,1H),3.20-3.08(m,2H),3.01-2.92(m,1H),2.46-2.31(m,1H),1.84-1.76(m,1H),1.64-1.54(m,1H),1.42-1.41(m,10H)。LC-MS:[M+H]=492.2
THF(2mL)及びMeOH(2mL)中のメチル5-((3R,5R)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(フルオロメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソニコチネート(306-7)(120mg、0.24mmol、1.0当量)及びLiCl(102mg、2.44mmol、10当量)の混合物に、NaBH(181mg、4.88mmol、20当量)を少しずつ添加した。添加後、混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで、水(20mL)を添加し、混合物をEtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、tert-ブチル((3R,5R)-1-(6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-5-(フルオロメチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(306-8)を得た。LC-MS:[M+H]=464.3
tert-ブチル((3R,5R)-1-(6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-5-(フルオロメチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体306-8)(100mg、0.22mmol、1.0当量、中間体B(109mg、0.32mmol、1.5当量)、n-BuP(66.0mg、0.32mmol、1.5当量)、及びTHF(10mL))の混合物に、DIAD(66.0mg、0.32mmol、1.5当量)を滴下した。添加後、混合物をN下で25℃で12時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(PE/EA=5:1~1:1)によって精製して、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル(9-((5-((3R,5R)-3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(フルオロメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体306-9)を得た。LC-MS:[M+Na]=803.4
中間体311-11:メチル5-(3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-((ジフルオロメトキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート
Figure 2022544946000079
無水MeOH(500mL)中の3-アミノピコリン酸(50g、360mmol、1.0当量)の溶液に、濃HSO(106g、1090mmol、3.0当量)を滴下した。反応物を80℃で48時間撹拌した。SOCl(130g、1090mmol、3.0当量)を反応物に添加し、80℃でさらに48時間撹拌した。反応物を濃縮し、水(500mL)で希釈し、KCO(s)でPH=9に塩基性化し、EA(500mL×3)で抽出し、食塩水(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、メチル3-アミノピコリネート(311-1)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.04(d,J=4.3Hz,1H),7.20(dd,J=4.3,8.4Hz,1H),7.04(dd,J=1.3,8.4Hz,1H),5.76(br s,2H),3.98-3.92(m,3H)。
MeCN(500mL)中のメチル3-アミノピコリネート(311-1)(27g、180mmol、1.0当量)及びKCO(48g、350mmol、2.0当量)の溶液に、メチルカルボノクロリデート(33g、350mmol、2.0当量)を20℃で18時間添加した。反応混合物を水(500mL)で希釈し、濃縮した。残渣を1N HClでPH=3に酸性化し、EA(500mL×3)で抽出し、飽和NaHCO(500mL)及び食塩水(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、メチル3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピコリネート(311-2)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=10.39(br s,1H),8.82(dd,J=1.4,8.7Hz,1H),8.34(dd,J=1.5,4.4Hz,1H),7.51-7.40(m,1H),3.99(s,3H),3.78(s,3H)。
AcOH(220mL)中のメチル3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピコリネート(中間体311-2)(22g、105mmol、1.0当量)及びPtO(5g、23重量%)の溶液をH下で25℃及び5MPaで144時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、メチル(2S,3R)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-2-カルボキシレート(311-3)を得た。
THF(300mL)中のメチル(2S,3R)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-2-カルボキシレート(311-3)(30g、約105mmol、1.0当量)の溶液に、TEA(53g、525mmol、5.0当量)及びBocO(69g、315mmol、3.0当量)を20℃で18時間添加した。反応混合物を濃縮し、水(100mL)で希釈し、1N HClでPH=3に酸性化し、EA(100mL×3)で抽出し、食塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をcombi-flash(EA%=0%~50%)によって精製して、1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3R)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1,2-ジカルボキシレート(311-4)を得た。
無水THF(660mL)中の1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3R)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1,2-ジカルボキシレート(311-4)(33g、104mmol、1.0当量)の溶液に、LiAlH(5.15g、136mmol、1.3当量)を-78℃~-10℃で2時間添加した。反応混合物を飽和NHCl(700mL)に注ぎ、1N HClでPH=5に酸性化し、EA(500mL×3)で抽出し、食塩水(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をcombi-flash(EA%=0%~70%)によって精製して、tert-ブチル(2S,3R)-2-(ヒドロキシメチル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート(311-5)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ:5.70(br s,1H),4.44(br d,J=5.5Hz,1H),3.92(br d,J=10.9Hz,2H),3.86-3.71(m,2H),3.64(br s,3H),2.98-2.64(m,2H),1.92-1.80(m,1H),1.73-1.63(m,1H),1.61-1.50(m,2H),1.44(s,9H)。LC-MS:[M+H]=289.2.
無水THF(50mL)中のtert-ブチル(2S,3R)-2-(ヒドロキシメチル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート(311-5)(5g、17mmol、1.0当量)、BnBr(12g、69mmol、1.0当量)、及びTBAI(3.1g、9mmol、0.5当量)の混合物に、NaH(2.6g、65mmol、3.8当量)を20℃で添加した。添加後、反応物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl(200mL)の溶液に注ぎ、EA(100mL×3)で抽出し、食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をcombi-flash(EA%=0%~50%)によって精製して、tert-ブチル(2S,3R)-3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(311-6)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ:7.53-6.90(m,10H),4.90-3.31(m,12H),3.08-2.74(m,1H),1.97-1.79(m,1H),1.62-1.50(m,1H),1.50-1.42(m,1H),1.41-1.28(m,9H)。LC-MS:[M+H]=469.4.
DCM(40mL)及びTFA(20mL)中のtert-ブチル(2S,3R)-3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体311-6)(7.2g、15mmol、1.0当量)の溶液を20℃で20時間撹拌した。反応混合物をHO(100mL)で希釈し、KCO(s)でPH=9に塩基性化し、EA(100mL×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、メチルベンジル((2S,3R)-2-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(311-7)を得た。LC-MS:[M+H]=369.5.
CDCl(500mL)中のメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(30g、0.112mmol、1.0当量)及びm-CPBA(30g、0.174mmol、1.55当量)の混合物を65℃で20時間撹拌した。さらなるm-CPBA(30g、0.174mmol、1.55当量)を反応混合物に添加し、反応物を65℃で72時間撹拌した。反応混合物を水(300mL)で希釈し、KCO(s)でPH=8に塩基性化し、EA(300mL×3)で抽出し、食塩水(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗製物をPE/MTBE=1/1(100mL)で粉砕することにより精製して、2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)ピリジン1-オキシド(311-7A)を得た。LC-MS:[M+H]=284.2.
DIPEA(40mL)及びDMSO(40mL)中のメチルベンジル((2S,3R)-2-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(311-7)(17g、0.06mol、4.0当量)及び2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)ピリジン1-オキシド(311-7A)(6g、約15mmol、1.0当量)の混合物を120℃で5時間撹拌した。反応混合物をHO(100mL)で希釈し、EA(50mL×3)で抽出し、食塩水(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をcombi-flash(EA%=10%~100%)によって精製して、5-(3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(メトキシカルボニル)ピリジン1-オキシド(311-8)を得た。LCMS:[M+H]=632.5.
MeOH(25mL)及びEA(25mL)中の5-(3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(メトキシカルボニル)ピリジン1-オキシド(311-8)(5200mg、約4.69mmol、1.0当量)及びPd(OH)(2000mg、38重量%)の混合物を60℃及び50Psiで20時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮した。残渣をcombi-flash(EA%=0%~60%)によって精製して、メチル5-(3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(311-9)を得た。LCMS:[M+H]=616.7.
EA(45mL)中のメチル5-(3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-((ベンジルオキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(311-9)(1500mg、2.44mmol、1.0当量)及びPd(OH)(1500mg、100重量%)の混合物に、60℃及び50Psiで18時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮した。残渣をcombi-flash(EA%=0%~50%)によって精製して、メチル5-(3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(311-10)を得た。LCMS:[M+H]=526.5.
MeCN(10mL)中のメチル5-(3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(311-10)(300mg、0.571mmol)及びCuI(21.74mg、0.114mmol)の溶液に、2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)酢酸(0.113mL、1.142mmol)を55℃で滴下し、反応混合物を55℃で2時間撹拌した。反応混合物をEAで希釈し、水及び食塩水で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~40%EtOAc、30分間)によって精製して、メチル5-(3-(ベンジル(メトキシカルボニル)アミノ)-2-((ジフルオロメトキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(中間体311-11)を得た。LCMS:[M+H]=576.3.
実施例1:(R)-9-((5-(3-アミノピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン
Figure 2022544946000080
DMF(15mL)中の5-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソニコチンアルデヒド(中間体1-1)(800mg、3.21mmol)、(R)-tert-ブチルピペリジン-3-イルカルバメート(643mg、3.21mmol)、及び炭酸カリウム(887mg、6.42mmol)の懸濁液を100℃で20時間撹拌した。混合物をHO(30mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をHO(20mL×2)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE中0~30%EtOAc、30分間)によって精製して、tert-ブチル(R)-(1-(6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-4-ホルミルピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(1-2)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.24(s,1H),8.63(s,1H),8.01(s,1H),7.93-7.83(m,2H),7.27(t,J=8.8Hz,1H),7.04(d,J=7.5Hz,1H),3.90(s,3H),3.63(s,1H),3.42-3.37(m,1H),3.30-3.23(m,1H),3.06-2.94(m,1H),2.84(dd,J=11.7,9.0Hz,1H),1.85(d,J=11.2Hz,2H),1.70(d,J=10.5Hz,1H),1.40(s,10H)。LC-MS:[M+H]=429.9.
MeOH(15mL)中のtert-ブチル(R)-(1-(6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-4-ホルムピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(1-2)(260mg、0.605mmol)の懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム(22.9mg、0.605mmol)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(30mL)に再溶解し、水性条件下でワークアップを行い、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE中10~50%EtOAc、30分間)によって精製して、tert-ブチル(R)-(1-(6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(1-3)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.26(s,1H),7.93(s,1H),7.75-7.62(m,2H),7.21(t,J=8.5Hz,1H),5.52(s,1H),4.88-4.72(m,2H),3.95(s,3H),3.71(dt,J=9.5,4.8Hz,1H),3.21(dd,J=11.2,3.7Hz,1H),3.07(d,J=11.6Hz,1H),2.83(t,J=10.7Hz,1H),2.66(t,J=10.0Hz,1H),2.06-1.86(m,2H),1.78(q,J=13.1,11.6Hz,1H),1.47(s,9H)。LC-MS:[M+H]=431.9.
THF(15mL)中のtert-ブチル(R)-(1-(6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(1-3)(370mg、0.857mmol)、中間体B(300mg、0.895mmol)、及びPPh(704mg、2.68mmol)の溶液に、DEAD(0.425mL、2.68mmol)を0℃で滴下し、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物をHO(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~50%EtOAc、40分間)によって精製して、tert-ブチル(R)-(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(1-4)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.88(s,1H),8.76(s,1H),8.45(s,1H),7.54-7.44(m,2H),7.26(s,1H),7.13(t,J=8.6Hz,1H),5.90-5.72(m,2H),3.90(s,3H),3.85(d,J=4.6Hz,1H),3.42-3.37(m,1H),3.18-3.09(m,1H),2.99(t,J=10.1Hz,1H),2.88(d,J=10.1Hz,1H),1.97(d,J=10.2Hz,2H),1.82(d,J=6.8Hz,1H),1.64-1.54(m,1H),1.44(s,9H),1.36(s,18H)。LC-MS:[M+H]=749.0.
DCM(9mL)中のtert-ブチル(R)-(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(1-4)(360mg、0.481mmol)の溶液に、TFA(3mL)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(塩基性条件、NHO%=0.05%、MECN/HO=0~95%、12分間)によって精製して、(R)-9-((5-(3-アミノピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン(実施例1)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.59-8.32(m,3H),7.69-7.53(m,2H),7.37(s,1H),7.17(td,J=8.6,1.7Hz,1H),5.85-5.63(m,2H),3.93(d,J=1.8Hz,3H),3.62(s,1H),3.56-3.44(m,1H),3.19-3.07(m,2H),3.04(d,J=9.5Hz,1H),2.22-2.12(m,1H),2.04(s,1H),1.89(dd,J=9.0,4.2Hz,1H),1.76(d,J=10.1Hz,1H)。LC-MS:[M+H]=449.1.
実施例1に記載される手順と同様の手順に従い、実施例2~21を調製することができる。
Figure 2022544946000081
Figure 2022544946000082
Figure 2022544946000083
Figure 2022544946000084
Figure 2022544946000085
Figure 2022544946000086
Figure 2022544946000087
実施例22:(R)-9-((5-(3-アミノ-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン
Figure 2022544946000088
DMSO(3mL)中のtert-ブチル(3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体22-7)(300mg、1.11mmol、1.0当量)、メチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(296mg、1.11mmol、1.0当量)、及びDIPEA(1.00g、7.77mmol、7.0当量)の混合物をN下で120℃で3時間撹拌した。混合物を水(200mL)で10℃でクエンチし、EtOAc(100mL×3回)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中20%EtOAc)で精製して、メチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(22-8)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.48(1H,s),7.86(1H,s),7.83(1H,dd,J=10.0,2.0Hz),7.67(1H,d,J=8.4Hz),7.23(1H,dd,J=8.4,1.6Hz),5.63(1H,brs),3.80-4.05(4H,m),3.57(1H,d,J=9.6Hz),3.15-3.35(3H,m),2.80-2.95(2H,m),2.30-2.45(1H,m),1.85-2.00(1H,m),1.65-1.75(1H,m),1.46(9H,s),1.25-1.40(1H,m),0.40-0.60(4H,m)。
THF/MeOH(10mL、v/v=1/1)中のメチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(22-8)(330mg、0.638mmol、1.0当量)の溶液に、LiCl(270mg、6.38mmol、10.0当量)、続いてNaBH(480mg、12.75mmol、20.0当量)を15~20℃で添加した。得られた混合物を30℃で2時間撹拌した。反応物を水(100mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、粗tert-ブチル(3-(シクロプロポキシメチル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(22-9)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.43(1H,s),7.75-7.85(1H,m),7.60-7.70(2H,m),7.15-7.25(1H,m),4.79(2H,s),4.76(1H,brs),3.65-3.85(3H,m),3.35-3.45(1H,m),3.25-3.35(1H,m),3.05-3.15(1H,m),2.80-2.95(2H,m),2.05-2.15(1H,m),1.85-1.95(1H,m),1.65-1.75(1H,m),1.55-1.60(1H,m),1.44(9H,s),0.40-0.60(4H,m)。
THF(10mL)中のtert-ブチル(3-(シクロプロポキシメチル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(22-9)(300mg、0.613mmol、1.0当量)、中間体B(310mg、0.919mmol、1.5当量)、及びBuP(372mg、1.84mmol、3.0当量)の溶液に、DIAD(372mg、1.84mmol、3.0当量)を0℃で添加した。混合物を20~30℃で2時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮した。残渣をCombi Flash(PE中30~40%EtOAc)で精製して、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(22-10)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.88(1H,s),8.52(1H,s),8.25(1H,s),7.60-7.70(1H,m),7.35-7.45(1H,m),7.10-7.25(2H,m),5.70(1H,d,J=15.6Hz),5.53(1H,d,J=15.6Hz),5.19(1H,brs),3.75-3.90(2H,m),3.40-3 intermediate.50(1H,m),3.25-3.35(1H,m),2.90-3.10(3H,m),2.15-2.30(1H,m),1.90-2.00(1H,m),1.70-1.80(1H,m),1.55-1.65(1H,m),1.45(18H,s),1.35(9H,s),0.40-0.60(4H,m)。
DCM(7.5mL)中20%TFA中のtert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(22-10)(270mg、0.335mmol)の溶液を15~20℃で2時間撹拌した。次いで、反応物のpHをNH・HOによって8~9に調整し、DCM(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(添加剤として0.1%NH・HO)及びSFCにより精製して、(R)-9-((5-(3-アミノ-3-(シクロプロポキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン(実施例22)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.51(1H,s),8.25(1H,d,J=4.0Hz),7.70-7.80(1H,m),7.50-7.60(1H,m),7.25-7.40(2H,m),5.66(2H,s),3.60-3.80(1H,m),3.45-3.55(1H,d,J=9.6Hz),2.90-3.15(4H,m),1.55-2.00(4H,m),1.25-1.40(1H,m),0.35-0.65(4H,m)。LC-MS:[M+H]=506.8.
実施例23~46は、実施例22に記載される手順と同様の手順に従い調製することができる。
Figure 2022544946000089
Figure 2022544946000090
Figure 2022544946000091
Figure 2022544946000092
Figure 2022544946000093
Figure 2022544946000094
Figure 2022544946000095
実施例47:(S)-9-((5-(3-アミノ-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン
Figure 2022544946000096
DMSO(30mL)中のメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(1.35g、5.05mmol)及びtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体47-6)(1.3g、5.05mmol)の溶液に、DIPEA(20mL)を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で120℃で8時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~30%EtOAc、30分間)によって精製し、メチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(47-7)を得た。LC-MS:[M+H]=512.0.
THF(30mL)及びメタノール(30mL)中のメチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(47-7)(1.2g、2.346mmol)の溶液に、塩化リチウム(1.97g、46.9mmol)及びテトラヒドロホウ酸ナトリウム(1.78g、46.9mmol)を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で5時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:ヘキサン中10%~50%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロエチル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(47-8)を得た。LC-MS:[M+H]=484.2.
THF(20mL)中のtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロエチル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(47-8)(865mg、1.789mmol)、中間体B(600mg、1.789mmol)、及びトリフェニルホスフィン(939mg、3.58mmol)の溶液に、DEAD(0.567mL、3.58mmol)を0℃で滴下し、反応混合物をN雰囲気下で0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(10mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-(5-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(47-9)を得た。LC-MS:[M+H]=801.1.
DCM(18mL)中のtert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(47-9)(700mg、0.875mmol)の溶液に、TFA(6mL)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(塩基性条件、NHO%=0.05%、MECN/HO=0~95%、12分間)によって精製して、純粋なラセミ生成物を得た。ラセミ生成物をSFCにより単離し、(S)-9-((5-(3-アミノ-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン(実施例47)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.49(s,1H),8.23(d,J=3.9Hz,2H),7.75(ddd,J=12.2,7.8,2.2Hz,1H),7.53(s,1H),7.34-7.22(m,2H),6.38-6.02(m,1H),5.73-5.52(m,2H),3.00(d,J=9.4Hz,3H),2.92(d,J=10.5Hz,1H),2.11(q,J=18.5,18.0Hz,2H),1.92(s,1H),1.73(d,J=28.9Hz,3H)。LC-MS:[M+H]=501.3.
実施例47に記載される手順と同様の手順に従い、対応する中間体から、実施例48~77を調製することができる。
Figure 2022544946000097
Figure 2022544946000098
Figure 2022544946000099
Figure 2022544946000100
Figure 2022544946000101
Figure 2022544946000102
Figure 2022544946000103
Figure 2022544946000104
Figure 2022544946000105
実施例78:(R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)-N-メチルピペリジン-3-カルボキサミド
Figure 2022544946000106
DMSO(4mL)中のメチルtert-ブチル3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-3-イルカルバメート(中間体78-5)(200mg、0.777mmol)、メチル5-フルオロ-2-(3-フルオロフェニル)イソニコチネート(中間体C)(161mg、0.648mmol)の溶液に、DIPEA(4mL)を室温で添加し、反応混合物を120℃で一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中0%~30%のEtOAc、30分間)によって精製し、メチル5-(3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロフェニル)イソニコチネート(78-6)を得た。LC-MS:[M+H]=487.3.
メチル5-(3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロフェニル)イソニコチネート(78-6)(150mg、0.308mmol)、LiCl(130mg、3.08mmol)、THF(5mL)、及びMeOH(5mL)の混合物に、NaBH(232mg、6.16mmol)を少しずつ添加した。添加後、混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、水(10mL)を添加して反応物をクエンチし、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水(20mL)、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中10%~50%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル1-(6-(3-フルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-3-イルカルバメート(78-7)を得た。LC-MS:[M+H]=459.2.
THF(5mL)中のtert-ブチル1-(6-(3-フルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-3-イルカルバメート(78-7)(129mg、0.282mmol)、中間体B(142mg、0.423mmol)、n-Bu3P(171mg、0.845mmol)の溶液に、DIAD(171mg、0.845mmol)をN雰囲気下で室温で滴下し、添加後、混合物をN下で室温で1時間撹拌し、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機相を水性条件下でワークアップを行い、濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中10%~70%EtOAc、30分間)によって精製し、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-(5-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(78-8)を得た。LC-MS:[M+H]=776.3
DCM(9mL)中のtert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(メチルカルバモイル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(78-8)(100mg、0.232mmol)の溶液に、TFA(3mL)を室温で添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基性条件、NHO%=0.05%、MEOH/HO=0~95%、12分間)によって精製して、40mgの純粋なラセミ生成物を得た。ラセミ生成物をSFCによって単離して、(R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)-N-メチルピペリジン-3-カルボキサミド(実施例78)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.39(s,1H),8.17(s,1H),8.11(s,1H),7.44-7.39(m,2H),7.32-7.27(m,1H),7.18(s,1H),7.01-6.97(m,1H),5.62-5.51(m,2H),3.32-3.29(m,1H),3.02-2.99(m,1H),2.91-2.78(m,2H),2.69(s,3H),2.09-2.01(m,1H),1.97-1.87(m,1H),1.70-1.67(m,1H),1.55-1.51(m,1H)。LC-MS:[M+H]=476.2
実施例78に記載される手順と同様の手順に従い、実施例79~88を調製することができる。
Figure 2022544946000107
Figure 2022544946000108
Figure 2022544946000109
実施例89:1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,3-ジメチルブタン-1-オン
Figure 2022544946000110
DMSO(10mL)中のメチル(3-(2,3-ジメチルブタノイル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体89-6)(367mg、1.4mmol、1.0当量)及びメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(383mg、1.4mmol、1.0当量)の溶液に、DIPEA(724mg、5.6mmol、4.0当量)を添加した。混合物をN雰囲気下で120℃で5時間撹拌した。混合物をHO(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE中30%EtOAc)によって精製して、メチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-(2,3-ジメチルブタノイル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)イソニコチネート(89-7)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.52(s,0.5H),8.50(s,0.5H),8.02(s,0.5H),7.98(s,0.5H),7.94-7.86(m,1H),7.80-7.73(m,1H),7.39-7.30(m,1H),4.00(s,1.5H),3.99(s,1.5H),3.75(d,J=12.4Hz,0.5H),3.67(d,J=12.0Hz,0.5H),3.59(s,1.5H),3.54(s,1.5H),3.42-3.34(m,1H),3.23(d,J=12.4Hz,0.5H),3.13-3.00(m,1.5H),2.97-2.88(m,1H),2.30-2.20(m,1H),2.01-1.82(m,3H),1.78-1.66(m,1H),0.99-0.94(m,3H),0.90-0.84(m,6H)。LC-MS:[M+H]=504.2.
CHOH(10mL)中のメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-(2,3-ジメチルブタノイル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)イソニコチネート(89-7)(416mg、0.82mmol、1.0当量)の混合物に、NaBH(312mg、8.2mmol、10当量)を室温で添加した。混合物を室温で20分間撹拌した。別のNaBH(312mg、8.2mmol、10当量)を添加し、混合物を室温でさらに20分間撹拌した。混合物をHO(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中30%EtOAc)によって精製して、メチル(1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(1-ヒドロキシ-2,3-ジメチルブチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(89-8)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.34(s,0.4H),8.33(s,0.6H),7.91(s,0.4H),7.90(s,0.6H),7.88-7.81(m,1H),7.76-7.70(m,1H),7.39-7.32(m,1H),4.84-4.69(m,1H),3.90-3.64(m,1H),3.63-3.55(m,3H),3.49-3.43(m,0.3H),3.28-3.23(m,0.6H),3.18-3.02(m,2H),2.86-2.76(m,1H),2.31-2.15(m,1H),2.00-1.86(m,1H),1.82-1.54(m,3H),1.21-1.20(m,1H),0.95-0.78(m,9H)。LC-MS:[M+H]=478.2.
THF(15mL)中のメチル(1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-3-(1-ヒドロキシ-2,3-ジメチルブチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体89-8)(273mg、0.57mmol、1.0当量)、中間体B(192mg、0.57mmol、1.0当量)、及びBuP(578mg、2.86mmol、5.0当量)の溶液に、DIEA(578mg、2.86mmol、5.0当量)をN下で0℃で滴下した。次いで、反応混合物をN下で室温で1時間撹拌した。混合物をHO(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE中50%EtOAc)によって精製して、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-(1-ヒドロキシ-2,3-ジメチルブチル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(89-9)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.91-8.81(m,1H),8.80-8.70(m,1H),8.56-8.50(m,1H),7.76-7.67(m,1H),7.59-7.51(m,1H),7.36-7.23(m,2H),5.92-5.64(m,2H),4.04-3.65(m,2H),3.60-3.48(m,3H),3.30-2.75(m,3H),2.33-2.13(m,2H),1.88-1.70(m,4H),1.36(s,18H),0.98-0.93(m,9H)。LC-MS:[M+H]=795.3.
DCM(10ml)中のtert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-(1-ヒドロキシ-2,3-ジメチルブチル)-3-(メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(89-9)(279mg、0.37mmol、1.0当量)及びDMP(237mg、0.56mmol、1.5当量)の混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO水溶液(30mL)でクエンチし、DCM(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液(20mL×2)、食塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE中50%EtOAc)によって精製して、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-(2,3-ジメチルブタノイル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(89-10)を得た。LC-MS:[M+H]=793.5.
酢酸中のtert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-(2,3-ジメチルブタノイル)-3-((メトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(89-10)(280mg、粗製物、0.34mmol、1当量)及び10mLの35%HBrの混合物を室温で20時間撹拌した。LC-MSにより、出発材料の殆どが消費されたことが示された。反応混合物を真空中で濃縮し、HO(30mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で洗浄して、不純物を除去した。水層をNH・HOによってpH=11に塩基性化し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これを分取HPLCによって精製して、1-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,3-ジメチルブタン-1-オン(実施例89)を得た。
H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.52(d,J=4.0Hz,1H),8.32-8.17(m,2H),7.83-7.65(m,1H),7.60-7.48(m,1H),7.37-7.15(m,2H),5.67(d,J=3.6Hz,2H),3.41(t,J=12.0Hz,1H),3.14-2.87(m,4H),2.08-1.61(m,5H),1.06(t,J=8.0Hz,3H),0.95(d,J=6.8Hz,3H),0.90(d,J=6.8Hz,3H)。LC-MS:[M+H]=535.3.
実施例89に記載される手順と同様の手順に従い、実施例90~112を調製することができる。
Figure 2022544946000111
Figure 2022544946000112
Figure 2022544946000113
Figure 2022544946000114
Figure 2022544946000115
Figure 2022544946000116
Figure 2022544946000117
Figure 2022544946000118
実施例113及び実施例114:(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール及び(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール
Figure 2022544946000119
DMSO(30mL)中のtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体113-5)(1.2g、4.28mmol)及びメチル2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロイソニコチネート(中間体A)(1.144g、4.28mmol)の溶液に、DIPEA(14.95mL、86mmol)を室温で添加し、反応混合物をN雰囲気下で120℃で8時間撹拌した。反応混合物を水(40mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL×3)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中10%~50%のEtOAc、40分間)によって精製し、メチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(113-6)を得た。LC-MS:[M+H]=528.2.
THF(30mL)及びMeOH(30mL)中のメチル5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)イソニコチネート(113-6)(1.2g、2.275mmol)の溶液に、塩化リチウム(1.929g、45.5mmol)及びテトラヒドロホウ酸ナトリウム(1.721g、45.5mmol)を0℃で添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で4時間撹拌した。反応混合物を30mLの水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中20%~70%のEtOAc、40分間)によって精製し、tert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(113-7)を得た。LC-MS:[M+H]=500.2.
THF(20mL)中のtert-ブチル(3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)-1-(6-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(中間体113-7)(800mg、1.602mmol)、中間体B(645mg、1.922mmol)、及びトリフェニルホスフィン(1260mg、4.80mmol)の溶液に、DEAD(0.761mL、4.80mmol)を0℃で滴下し、添加後、反応混合物をN雰囲気下で0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を20mLの水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:PE中20%~70%EtOAc、50分間)によって精製し、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-(5-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(113-8)を得た。LC-MS:[M+H]=817.2.
DCM(30mL)中tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(113-8)(600mg、0.735mmol)の溶液に、TFA(10mL)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(塩基性条件NH3H2O%=0.05%、MEOH/H2O=0~95%、10分)によって精製して、330mgの純粋なラセミ生成物を得た。ラセミ生成物をSFCによって単離し、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(実施例113)及び(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(実施例114)を得た。
実施例113:H NMR(CDOD,400MHz)δ(ppm):8.48(s,1H),8.22(d,2H),7.71-7.77(m,1H),7.51-7.54(m,1H),7.29(s,1H),7.24-7.27(t,1H),5.91-6.19(t,1H),5.65(s,2H),3.65(br,1H),3.20(d,1H),2.99(m,2H),2.84(t,1H),1.93-1.99(m,1H),1.66~1.86(m,3H)。LC-MS:[M+H]=517.2.
実施例114:H NMR(CDOD-d6,400MHz)δ(ppm):8.49(s,1H),8.22(d,2H),7.69-7.75(m,1H),7.48-7.51(m,1H),7.24-7.31(t,1H),7.21(s,1H),5.89-6.18(t,1H),5.65(s,2H),3.95(br,1H),3.25(d,1H),2.90-3.10(b,3H),1.82-1.88(m,3H),1.63(br,1H)。LC-MS:[M+H]=517.2.
実施例113及び114に記載される手順と同様の手順に従い、実施例115~155を調製することができる。
Figure 2022544946000120
Figure 2022544946000121
Figure 2022544946000122
Figure 2022544946000123
Figure 2022544946000124
Figure 2022544946000125
Figure 2022544946000126
Figure 2022544946000127
Figure 2022544946000128
Figure 2022544946000129
Figure 2022544946000130
Figure 2022544946000131
Figure 2022544946000132
実施例156及び実施例157:(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール及び(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール
Figure 2022544946000133
工程1.無水THF(7mL)中の1-(3-アミノ-1-(4-(ヒドロキシメチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(中間体156-2)(700mg、1.677mmol、1.0当量)、中間体B(80mg、0.240mmol、1.5当量)、及びn-BuP(509mg、2.516mmol、1.5当量)の溶液に、DIAD(509mg、2.516mmol、1.5当量)を窒素下で0℃で添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLC(塩基)によって精製して、中間体156-3を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.93- 8.85(m,1H),8.57(s,1H),8.22-8.14(m,1H),7.92-7.76(m,1H),7.45-7.32(m,1H),7.01-6.83(m,1H),6.20-5.80(m,1H),5.72-5.53(m,2H),3.82-3.63(m,1H),3.26-3.06(m,2H),3.05-2.89(m,2H),2.28-2.12(m,1H),1.89-1.79(m,2H),1.75-1.63(m,1H),1.49-1.36(m,18H)。LCMS:[M+H]=735.5.
工程2.無水DCM(15mL)中の中間体156-3(630mg、0.858mmol)の溶液に、TFA(5mL)を添加し、反応物を20℃で3時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、水酸化アンモニウムでpH=8に塩基性化し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(塩基)及びSFCによって精製して、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(実施例156)及び(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(実施例157)を得た。
実施例156:H NMR(400MHz,CD3OD)δ ppm 8.52(d,J=1.9Hz,1H),8.20(dd,J=5.6,2.0Hz,2H),7.78(dddd,J=11.4,9.2,7.1,2.0Hz,1H),7.42-7.05(m,2H),6.35-5.80(m,1H),5.67(d,J=2.0Hz,2H),3.68(d,J=14.0Hz,1H),3.22(s,1H),3.14-3.00(m,2H),2.88(t,J=11.2Hz,1H),2.03(t,J=11.5Hz,1H),1.82(t,J=12.9Hz,2H),1.71(d,J=13.0Hz,1H)。LC-MS:[M+H]+=535.2.
実施例157:H NMR(400MHz,CD3OD)δ ppm 8.55(s,1H),8.25(s,1H),8.21(s,1H),7.87-7.74(m,1H),7.25-7.15(m,1H),7.09(s,1H),6.26-5.88(m,1H),5.70(s,2H),4.10-3.90(m,1H),3.30-3.20(m,1H),3.17-2.87(m,3H),2.03-1.80(m,3H),1.75-1.60(m,1H)。LC-MS:[M+H]+=535.4.
実施例156及び157(工程2)の調製と同様の手順に従い、実施例158及び159を調製した。
Figure 2022544946000134
実施例160及び実施例161:(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール及び(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール
Figure 2022544946000135
DCM(18mL)中のtert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-2-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体160-3)(200mg、0.237mmol)の溶液に、TFA(36mL)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で30分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC及びSFCによって精製して、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(実施例160)及び(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(実施例161)を得た。
実施例160:H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.48(s,1H),8.20(d,J=1.6Hz,2H),7.58(dd,J=12.2,7.3Hz,1H),7.11(d,J=1.3Hz,1H),6.90(dd,J=12.6,7.1Hz,1H),6.06(td,J=55.1,3.9Hz,1H),5.67(s,2H),3.87(s,3H),3.75-3.58(m,1H),3.25-2.75(m,4H),2.26-1.60(m,4H)。LC-MS:[M+H]=547.2,548.2.
実施例161:H NMR(400MHz,CDOD)δ=8.51-8.44(m,1H),8.24-8.16(m,2H),7.62-7.48(m,1H),7.03(s,1H),6.93-6.79(m,1H),6.25-5.86(m,1H),5.71-5.59(m,2H),4.00(m,1H),3.88-3.80(m,3H),3.28-2.87(m,4H),1.99-1.56(m,4H)。LC-MS:[M+H]=547.4.
実施例162及び実施例163:(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール及び(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール
Figure 2022544946000136
THF(5mL)中の中間体162-2(57mg、0.129mmol)、中間体B(43.1mg、0.129mmol)、及びPPh(101mg、0.386mmol)の溶液に、DEAD(0.061mL、0.386mmol)を添加した。反応混合物を反応混合物をN雰囲気下で0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%のMeOH、30分間)によって精製し、中間体を得た。LC-MS:[M+H]=761.
DCM(18mL)中の中間体(200mg、0.263mmol)の溶液に、TFA(36mL、467mmol)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で室温で30分間撹拌した。粗生成物を分取HPLC(塩基性条件、NHO%=0.05%、MeOH/HO=0~95%、10分)によって精製して、純粋な生成物を得て、次いでさらに精製することによって、(R)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(実施例162)及び(S)-1-((R)-3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(2-(ジフルオロメチル)-4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(実施例163)を得た。
実施例162:H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.48(s,1H),8.21(d,J=3.7Hz,2H),7.34-7.26(m,1H),7.17(d,J=2.6Hz,1H),7.07(dt,J=8.6,1.8Hz,1H),6.95-6.61(m,2H),6.07(td,J=55.1,3.9Hz,1H),5.68(s,2H),3.76-3.61(m,1H),3.22(d,J=11.4Hz,1H),3.17-3.08(m,1H),3.04(d,J=11.4Hz,1H),2.93-2.81(m,1H),2.02(dd,J=13.9,8.9Hz,1H),1.91-1.75(m,2H),1.70(d,J=12.7Hz,1H)。LC-MS:[M+H]+=560.9,562.0.
実施例163:H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.55(s,1H),8.30(d,J=14.6Hz,2H),7.34(d,J=8.6Hz,1H),7.20(d,J=2.6Hz,1H),7.10(dd,J=8.6,2.6Hz,1H),7.01(s,1H),6.85(t,J=55.3Hz,1H),6.19(td,J=53.9,2.6Hz,1H),5.68(d,J=3.3Hz,2H),4.20(s,1H),3.50-3.34(m,2H),3.19-2.98(m,2H),2.02(d,J=42.5Hz,4H)。LC-MS:[M+H]+=560.9,562.0.
実施例162及び163の調製と同様の手順に従い、中間体B及び対応する中間体から、実施例164~167を調製した。
Figure 2022544946000137
Figure 2022544946000138
Figure 2022544946000139
実施例168及び実施例169の調製と同様の手順に従い、対応する中間体から実施例168~176を調製した。
Figure 2022544946000140
Figure 2022544946000141
Figure 2022544946000142
Figure 2022544946000143
実施例177:9-((5-(3-アミノ-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン
Figure 2022544946000144
HBr/AcOH(33%、10mL)中のtert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((2-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-(3-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(177-7)(700mg、0.89mmol、1.0当量)の溶液を25~30℃で16時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(添加剤として0.1% NHHCO)によって精製して、9-((5-(-アミノ-3-(6-メチルピリジン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン(実施例177)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 8.53(s,1H),8.29(s,1H),8.14(s,1H),7.93-7.82(m,1H),7.72-7.65(m,1H),7.64-7.59(m,1H),7.56(d,J=7.6Hz,1H),7.52-7.42(m,1H),7.37(s,1H),7.29(brs,2H),7.12(d,J=7.6Hz,1H),5.55(dd,J=16.0Hz,28.4Hz,2H),3.44(d,J=11.2Hz,1H),3.17-3.08(m,1H),3.06-3.01(m,1H),3.00-2.90(m,1H),2.47(s,3H),2.24-2.14(m,1H),2.13-1.99(m,1H),1.77-1.65(m,1H)。LC-MS:[M+H]=528.3.
実施例177及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、実施例178~284を調製した。
Figure 2022544946000145
Figure 2022544946000146
Figure 2022544946000147
Figure 2022544946000148
Figure 2022544946000149
Figure 2022544946000150
Figure 2022544946000151
Figure 2022544946000152
Figure 2022544946000153
Figure 2022544946000154
Figure 2022544946000155
Figure 2022544946000156
Figure 2022544946000157
Figure 2022544946000158
Figure 2022544946000159
Figure 2022544946000160
Figure 2022544946000161
Figure 2022544946000162
Figure 2022544946000163
Figure 2022544946000164
Figure 2022544946000165
Figure 2022544946000166
Figure 2022544946000167
Figure 2022544946000168
Figure 2022544946000169
Figure 2022544946000170
Figure 2022544946000171
Figure 2022544946000172
Figure 2022544946000173
Figure 2022544946000174
Figure 2022544946000175
Figure 2022544946000176
Figure 2022544946000177
Figure 2022544946000178
Figure 2022544946000179
Figure 2022544946000180
Figure 2022544946000181
Figure 2022544946000182
Figure 2022544946000183
実施例47に記載される手順と同様の手順に従い、対応する中間体から実施例285~291を調製した。
Figure 2022544946000184
Figure 2022544946000185
Figure 2022544946000186
Figure 2022544946000187
Figure 2022544946000188
Figure 2022544946000189
実施例301:3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-4-オール
Figure 2022544946000190
DMF(10mL)中の中間体B(104mg、0.311mmol)及び中間体301-8(130mg、0.311mmol)の溶液に、KCO(215mg、1.556mmol)をN雰囲気下で室温で添加し、反応物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL×3)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出勾配:DCM中0%~10%MeOH、30分間)によって精製し、中間体301-9を得た。LC-MS:[M+H]=311.1.
DCM(9mL)中の中間体301-9(60mg、0.084mmol)の溶液に、TFA(3mL、38.9mmol)をN雰囲気下で室温で添加し、反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基性条件、NHO%=0.05%、MeCN/HO=0~95%、12分)によって精製して、3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)-3-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-4-オール(実施例301)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.58(s,1H),8.36(s,1H),8.27(s,1H),7.82(ddd,J=11.2,8.1,2.2Hz,1H),7.63(dt,J=5.8,2.9Hz,1H),7.47(s,1H),7.31(dt,J=10.2,8.4Hz,1H),6.41(tt,J=55.3,4.7Hz,1H),5.65(s,2H),3.94(dd,J=10.4,5.3Hz,1H),3.50-3.38(m,2H),3.11-2.93(m,2H),2.69-2.36(m,2H),2.07(dd,J=14.1,4.8Hz,1H),2.01-1.84(m,1H)。LC-MS:[M+H]+=517.2.
実施例47及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、実施例302~310を調製した。
Figure 2022544946000191
Figure 2022544946000192
実施例306:9-((5-((3R,5R)-3-アミノ-5-(フルオロメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン
Figure 2022544946000193
DCM(1mL)中のtert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)(9-((5-((3R,5R)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(フルオロメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-15メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-イル)カルバメート(中間体306-9)(0.15g、0.19mmol)の混合物に、HCl/ジオキサン(10.0mL、4M)を添加し、得られた混合物を25℃で4時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(添加剤として0.1%NHHCO)によって精製して、9-((5-((3R,5R)-3-アミノ-5-(フルオロメチル)ピペリジン-1-イル)-2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-イル)メチル)-9H-プリン-6-アミン(実施例306)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ 8.48(s,1H),8.33(s,1H),8.14(s,1H),7.67(dd,J=2.0Hz,12.8Hz,1H),7.51(d,J=8.8Hz,1H),7.30(brs,2H),7.34-7.17(m,2H),5.54(s,2H),4.64-4.37(m,2H),3.85(s,3H),3.18-3.03(m,3H),2.92-2.77(m,2H),2.48-2.32(m,1H),1.68-1.49(m,2H)。LC-MS:[M+Na]=481.2
実施例306の調製及び対応する中間体と同様の手順に従い、実施例307~310を調製した。
Figure 2022544946000194
実施例47の調製及び対応する中間体と同様の手順に従い,実施例311~321を調製した。
Figure 2022544946000195
Figure 2022544946000196
Figure 2022544946000197
実施例322:(S)-3-(3-アミノ-1-(4-((6-アミノ-9H-プリン-9-イル)メチル)-6-(3,4-ジフルオロフェニル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-3-イル)-N,N-ジメチルプロパンアミド
Figure 2022544946000198
実施例89及び対応する中間体の調製と同様の手順に従い、実施例322を調製した。H NMR(400MHz,CDOD)δ:8.50(s,1H),8.24(d,J=10.8Hz,2H),7.73(ddd,J=12.3,7.7,2.3Hz,1H),7.51(t,J=5.7Hz,1H),7.28(d,J=8.5Hz,2H),5.85-5.51(m,2H),3.10(s,3H),2.99(d,J=19.4Hz,4H),2.93(s,3H),2.53(t,J=8.1Hz,2H),2.08-1.71(m,4H),1.71-1.41(m,2H)。LC-MS:[M+H]=535.8,536.8.
実施例1の調製及び対応する中間体と同様の手順に従い、実施例323~325を調製した。
Figure 2022544946000199
生物学的アッセイ
以下に記載されるアッセイ及び当該技術分野で既知の他のアッセイを使用して、NSD2を阻害する能力について、本発明の化合物を評価し得る。
LC-MS/MSベースのNSD2酵素アッセイ
このアッセイでは、NSD2酵素反応からのSAH生成をモニタリングするためにLC-MS/MS技術を用いた。白色プロキシプレート及び384ウェルマイクロプレート(Perkin Elmer)上で酵素反応を行った。反応混合物(10μL)は、反応緩衝液(20mM Tris-HCl(pH8.0)、0.01%Tween20、10mM MgCl2、50mM NaCl、1mM DTT、1mM TCEP(pH7.5))中の8nM NSD2[1-1365]、1μM SAM(USB、10601)、及び400nMヌクレオソーム(マウス肝臓から精製)から構成された。室温で90分間インキュベーションした後、320nM d4-SAHを含む2.5%TFAを含む3μLのクエンチング溶液を添加して、反応を停止した。
阻害アッセイのために、化合物溶液をMosquito(商標)(TTP LabTech)によってウェルに移した。反応緩衝液中の16 nM NSD2[1-1365]及び2uM SAM(USB、10601)を含む5uL反応混合物を用いて、様々な濃度の阻害剤をプレインキュベートすることにより、阻害アッセイを行った。20分間プレインキュベーションした後、800nMヌクレオソーム(マウス肝臓から精製)を含む5uLの溶液を反応緩衝液中に添加して、反応を開始した。90分後に、320nM d4-SAHを含む2.5%TFAを含む3μLのクエンチング溶液によって、反応を停止させた。
Prominenece UFLC(島津)と組み合わせたTurboIon Spray(Applied Biosystem)を用いたAPI4000トリプル四重極型質量分析機器でのLC-MS/MSによって、酵素アッセイからのSAH生成をモニタリングした。0.8mL/分の流量でのChromolith FastGradient HPLCカラム(RP-18e、25-2mm、Merck製)で、液体クロマトグラフィーを行った。陽イオンモードで動作するターボイオンエレクトロスプレーに、カラムを直接接続した。移動相Aは、水中0.1%FA及び2%メタノールであり、移動相Bは、ACN中0.1%FAである。注入体積は3μlであり、オートサンプラーを4℃で維持した。SAH及びd4-SAHを同時にモニタリングした。分析(Analyst)ソフトウェアによって、データを取得及び処理した。
形成されたSAHを定量化するために、d4-SAHを内部標準物質(IS)として添加した。様々な濃度(反応緩衝液中の1~500nM)の一連のSAH(Sigma、A9384)溶液を上記のクエンチング溶液と混合した。次いで、API4000LC/MS/MSシステムでLC-MS/MSを行い、SAH及びd4-SAHの両方を検出した。SAHピーク面積/ISピーク面積対SAH濃度のプロットを使用して、SAHの正規化係数を作成した。実際の酵素反応からのSAH生成は、SAHの標準曲線から得た。SAHの検出についてのシステムの下限は1~2nM程度であり、線形範囲は最大500nMに達することができる。
一実施形態では、本発明の化合物は、NSD2 IC50<0.01μMを有する。特定の実施形態では、本発明の化合物は、表2(「+++」)に例示されるように、0.001μM~0.01μMのNSD2 IC50を有する。別の実施形態では、本発明の化合物は、NSD2 IC50<1μMを有する。特定の実施形態では、本発明の化合物は、表2(「++」)に例示されるように、0.01~1μMのNSD2 IC50を有する。さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、表2(「+」)に例示されるように、NSD2 IC50>1μMを有する。
KMS11-Par株でのH3K36me2細胞FRETアッセイ
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)アッセイを使用して、多発性骨髄腫細胞株KMS11(t(4;14)+)における細胞H3K36me2レベルを低下する候補化合物の能力を試験した(Horizon Discovery Ltd.)。12.5%FBS及び50U/mLペニシリン-ストレプトマイシンを含むRPMI1640培地中で細胞を維持する。アッセイ化合物処理のために、B-27及びN2サプリメント(Invitrogen 11058-021、17504-044、17502-048)を補充したOpti-MEM中で、単一細胞懸濁液を調製した。細胞処理の1日前に、5,000個のKMS11細胞をPDLコーティングTCプレート(PerkinElmer #6007718)に30μL/ウェルの最終体積で播種した。
細胞を所望の濃度の試験化合物で48時間処理した。粗ヒストン溶解物を0.5Mのリン酸二ナトリウム(Na2HPO4)(pH~12.5)で中和した後、0.4MのHClで抽出した。Eu標識抗H3K36me2抗体(abcam #ab9049)及びd2標識抗H3抗体(abcam #ab1791)と共に、ヒストン抽出物を室温で1時間インキュベートした。Eu標識抗H3抗体(CISBIO #64CUS000)を充填対照のために使用した。Perkin Elmer Envison機器で、蛍光シグナルにより、H3K36me2または総H3の存在量を測定した。
CGTH-W-1株でのH3K36me2細胞ELISAアッセイ
ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)ベースのアッセイを使用して、NSD2 E1099K機能獲得変異を有する甲状腺癌細胞株CGTH-W-1において細胞H3K36me2レベルを低下させる候補化合物の能力を試験した。10%FBS及び50U/mLペニシリン-ストレプトマイシンを含むRPMI1640培地中でCGTH-W-1(DSMZ)細胞を維持する。アッセイ化合物処理のために、ELISAのためのB-27及びN2サプリメント(Invitrogen 11058-021、17504-044、17502-048)を補充したOpti-MEM中、及びCellTiter Glo(CTG)生存アッセイのための維持培地中に、単一細胞懸濁液を調製した。細胞処理の1日前に、500個のCGTH-W-1細胞を384ウェルGreiner CellStar TCプレート(Greiner #781086)に30μL/ウェルの最終体積で播種した。
細胞を所望の濃度の試験化合物で72時間処理した。粗ヒストン溶解物を0.5Mリン酸二水素ナトリウム(NaHPO)(pH約12.5)によって中和した後、0.4M HClで抽出した。均等量のヒストン溶解物を、H3K36me2についてはCorning384ウェル高結合プレート(Corning #3577、黒色)に充填し、充填対照としての総H3についてはThermo384ウェル高結合Nuncプレート(Thermo#460372、白色)に充填した。
ヒストン結合プレートを洗浄し、5%BSAでブロッキングした。H3K36me2及び総H3を一次抗体(H3K36me2 Abcam、#ab9049;総H3細胞シグナル伝達、#4499L)によって検出し、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合二次抗体及びECL基質によってさらに明らかにした。化学発光により、プレートリーダー上で、H3K36me2及び総H3の存在量を測定した。CellTiter-Glo試薬(Promega #G7573)を含むパラレル播種プレート上で、細胞生存率をモニタリングした。
KMS11-Par株でのH3K36me2細胞ELISAアッセイ
ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)ベースのアッセイを使用して、多発性骨髄腫細胞株KMS11(t(4;14)+)において細胞H3K36me2レベルを低下させる候補化合物の能力を試験した。12.5%FBS及び50U/mLのペニシリン-ストレプトマイシンを含むRPMI1640培地中で、KMS11(Horizon Discovery Ltd.)細胞を維持する。アッセイ化合物処理のために、ELISAのためのB-27及びN2サプリメント(Invitrogen 11058-021、17504-044、17502-048)を補充したOpti-MEM中、及びCellTiter Glo(CTG)生存アッセイのための維持培地中に、単一細胞懸濁液を調製した。細胞処理の1日前に、1,250個のKMS11細胞を384ウェルGreiner CellStar TCプレート(Greiner #781086)に30μL/ウェルの最終体積で播種した。
細胞を所望の濃度の試験化合物で72時間処理した。粗ヒストン溶解物を0.5Mリン酸二水素ナトリウム(NaHPO)(pH約12.5)によって中和した後、0.4M HClで抽出した。均等量のヒストン溶解物を、H3K36m2についてはCorning384ウェル高結合プレート(Corning #3577、黒色)に充填し、総H3についてはThermo384ウェル高結合Nuncプレート(Thermo #460372、白色)に充填した。
ヒストン結合プレートを洗浄し、5% BSAでブロッキングした。H3K36me2及び総H3を一次抗体(H3K36me2 Abcam、#ab9049;総H3細胞シグナル伝達、#4499L)によって検出し、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合二次抗体及びECL基質によってさらに明らかにした。化学発光により、プレートリーダー上で、H3K36me2及び総H3の存在量を測定した。CellTiter-Glo試薬(Promega#G 7573)を含むパラレル播種プレート上で、細胞生存率をモニタリングした。
CGTH-W-1株でのH3K36me2細胞ELISAアッセイ
ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)ベースのアッセイを使用して、NSD2 E1099K機能獲得変異を有する甲状腺癌細胞株CGTH-W-1において細胞H3K36me2レベルを低下させる候補化合物の能力を試験した。10% FBS及び50U/mLペニシリン-ストレプトマイシンを含むRPMI1640培地中でCGTH-W-1(DSMZ)細胞を維持する。アッセイ化合物処理のために、ELISAのためのB-27及びN2サプリメント(Invitrogen 11058-021、17504-044、17502-048)を補充したOpti-MEM中、及びCellTiter Glo(CTG)生存アッセイのための維持培地中に、単一細胞懸濁液を調製した。細胞処理の1日前に、500個のCGTH-W-1細胞を384ウェルGreiner CellStar TCプレート(Greiner#781086)に30μL/ウェルの最終体積で播種した。
細胞を所望の濃度の試験化合物で72時間処理した。粗ヒストン溶解物を0.5Mリン酸二水素ナトリウム(NaHPO)(pH約12.5)によって中和した後、0.4M HClで抽出した。均等量のヒストン溶解物を、H3K36me2についてはCorning 384ウェル高結合プレート(Corning #3577、黒色)に充填し、充填対照としての全H3についてはThermo 384ウェル高結合Nuncプレート(Thermo#460372、白色)に充填した。
ヒストン結合プレートを洗浄し、5%BSAでブロッキングした。H3K36me2及び総H3を一次抗体(H3K36me2 Abcam、#ab9049;総H3細胞シグナル伝達、#4499L)によって検出し、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合二次抗体及びECL基質によってさらに明らかにした。化学発光により、プレートリーダー上で、H3K36me2及び総H3の存在量を測定した。CellTiter-Glo試薬(Promega#G 7573)を含むパラレル播種プレート上で、細胞生存率をモニタリングした。
異なるアッセイ形式及び細胞株における本発明の化合物のNSD2生化学活性及びH3K36me2細胞活性を表2に要約する。
Figure 2022544946000200
Figure 2022544946000201
Figure 2022544946000202
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Figure 2022544946000283
Figure 2022544946000284
Figure 2022544946000285
本明細書に記載の実施例及び実施形態は例示目的のみのためであり、それを考慮した様々な修正または変更が当業者に示唆され、本出願及び添付の特許請求の範囲の範囲の趣旨及び範囲内に含まれるべきである。本明細書で引用されるすべての刊行物、特許、及び特許出願は、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (26)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 2022544946000286
    またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩であって、式中、
    Aは、NまたはCRであり、Rは、水素またはハロであり、
    Lは、結合またはC1-4アルキレンであり、
    は、Hであるか、または
    及びRが、NHと一緒に、環員としてN、O、及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を含む5~8員ヘテロシクリルを形成し、前記5~8員ヘテロシクリルは、非置換であるか、またはオキソ置換基によって置換され、
    は、
    (i)水素、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-ヒドロキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシハロC1-6アルキレン、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ハロC1-6アルコキシC1-6アルキレン、または-C3-8シクロアルコキシ(C1-6アルキル)、
    (ii)シアノ、-シアノC1-6アルキレン、-C1-6アルキルチオC1-6アルキル、-C2-6アルケニル、-ハロC2-6アルケニル、-C2-6アルキニル、-C1-4アルキルSOC1-4アルキル、-C1-4アルキルSO1-4アルキル、-SO、または-C(C1-4アルキル)=N-O(C1-4アルキル)、
    (iii)-C1-4アルキルカルボニル、-(CR-C(=O)-OR10、または-C(=O)-(CR11-(式中、R11は、C3-7シクロアルキル、5~6員ヘテロシクリル、または5~6員ヘテロアリールであり、それらの各々が、独立して、非置換であるか、またはC1-6アルキルもしくはC1-6アルコキシで置換されている)、
    (iv)-(CR-C(=O)-NR1213(式中、R12は、水素もしくはC1-6アルキルであり、R13は、水素、-C1-6アルキルもしくは5~6員複素環であるか、またはR12及びR13が一緒になって、5~6員複素環を形成し、前記5~6員複素環が、非置換であるか、または1-4アルキルで置換されている)、
    (v)5~6員ヘテロシクリルC0-6アルキルまたは5~6員ヘテロシクリル(ハロC1-4アルキル)(式中、各前記ヘテロシクリル基は、非置換であるか、またはオキソによって置換されている)、
    (vi)5~9員ヘテロアリールC0-6アルキルまたは5~9員ヘテロアリール(ハロC1-4アルキル)(式中、各前記ヘテロアリール基は、非置換であるか、または-C1-4アルキル、-ハロC1-4アルキル、-ヒドロキシC1-4アルキレン、-C1-4アルコキシ、-ハロC1-4アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、オキシド、-アミノカルボニルC0-6アルキル、-C1-4アルキルアミノカルボニルC0-6アルキル、-ジC1-4アルキルアミノカルボニルC0-6アルキル、もしくは-C3-7シクロアルキルによって置換されている)、からなる群から選択され、
    3a、R3b、R4a、R4b、R5a、R5b、R6a、及びR6bは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、
    -C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-ヒドロキシC1-6アルキレン、-C1-6アルコキシ、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ハロC1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシハロC1-6アルキレン、アリール、-C(=O)-OR14、もしくは-(CR-C(=O)-NR1516であるか、または
    3a及びR3b、R4a及びR4b、R5a及びR5b、もしくはR6a及びR6bが、オキソ置換基を形成し、
    は、H、-C1-4アルコキシ、ハロ、C1-4アルキル、または非置換であるか、もしくはハロによって置換されている3~8員ヘテロシクリルであり、
    は、C3-8シクロアルキル(C0-6アルキル);N、O、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリルC0-6アルキル;アリールまたはN、O、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~9員ヘテロアリールC0-6アルキルであり、Rは、非置換であるか、または1~3つのR17によって置換され、
    17は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-C1-6アルコキシ、-ハロC1-6アルコキシ、-NRC(=O)CR=C(R、または-(CR-NR-C(=O)-R18であり、
    、R、R、R10、R14、R15、及びR16は、独立して、水素または-C1-4アルキルであり、
    18は、-C1-4アルキル、または-C1-4ハロアルキルであり、
    p、q、r、s、及びtは、独立して、0~4である、前記式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  2. Aが、Nである、請求項1に記載の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  3. 3aが、水素もしくはハロであり、R3bが、水素、ハロ、-ヒドロキシル、-C1-6アルコキシ、もしくはシアノであるか、または
    4aが、水素もしくはハロであり、R4bが、水素、ハロ、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-C1-6アルキルもしくは
    -ハロC1-6アルキルであるか、または
    5aが、水素であり、R5bが、水素もしくは-C1-6アルキルであるか、または
    5a及びR5bが一緒に、オキソ置換基を形成する、請求項1または2に記載の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  4. 6aが、水素またはハロであり、
    6bが、水素、-ハロC1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシハロC1-6アルキレン、カルボキシル、フェニル、もしくは-(CR-C(O)-NR1516であり、
    、R、R15、及びR16が、独立して、水素もしくは-C1-4アルキルであり、
    tが、0~1であるか、または
    6a及びR6bが一緒に、オキソ置換基を形成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  5. が、H、-C1-4アルコキシ、またはハロである、請求項1~4のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  6. 、R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、R5b、R6a、R6b、及びRが、水素である、請求項1~5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  7. 前記化合物が、式(II)の化合物である、請求項1に記載の式(I)の化合物、
    Figure 2022544946000287
    またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  8. が、水素、-C1-6アルキル、
    -ハロC1-6アルキル、-ヒドロキシC1-6アルキレン、-ヒドロキシハロC1-6アルキレン、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、
    -ハロC1-6アルコキシC1-6アルキレン、または-C3-8シクロアルコキシ(C1-6アルキル)である、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  9. が、水素、2,2-ジフルオロエチル、2-メチル-プロパン-1-オールイル、エタン-1-オールイル、2,2-ジフルオロエタン-1-オールイル、2-フルオロエタン-1-オールイル、2,2,2-トリフルオロエタン-1-オールイル、ジフルオロメトキシル、または2,2,2-トリフルオロエトキシルである、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  10. が、
    Figure 2022544946000288
    である、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  11. が、-C1-4アルキルカルボニル、
    -(CR-C(O)-OR10(式中、R10が、水素または-C1-4アルキルである)、
    -C(O)-(CR-R11(式中、R11が、C3-6シクロアルキル、5~6員ヘテロシクリル、または5~6員ヘテロアリールであり、それらの各々が、独立して、非置換であるか、または
    -C1-6アルキルもしくは-C1-6アルコキシで置換されている)、または
    -(CR-C(O)-NR1213(式中、
    12が、水素もしくは-C1-6アルキルであり、
    13が、水素、-C1-6アルキル、もしくは5~6員複素環であるか、または
    12及びR13が一緒に5~6員複素環を形成し、前記5~6員複素環は、非置換であるか、もしくは-C1-4アルキルで置換されている)であり、
    、R、及びR11が、独立して、水素または-C1-4アルキルであり、
    p、q及びrが、独立して、0~2である、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  12. が、
    ピリジン-2-イル、(ピリジン-2-イル)メチル、または(ピリジン-2-イル)エチル(式中、前記ピリジン-2-イルは、独立して、非置換であるか、または1~2つの-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、ヒドロキシル、
    -ヒドロキシC1-4アルキレン、シアノ、-C1-4アルコキシ、-C1-6アルコキシC1-6アルキレン、-ハロC1-4アルコキシ、ハロもしくは-C3-7シクロアルキルで置換されている)、
    チアゾール-4-イル、チアゾール-2-イルメチル、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-2-イルメチル、ピリダジン-3-イル、ピリダジン-3-イルメチル、ピラジン-2-イル、ピラジン-2-イルメチル、ピリミジン-4-イル、ピリミジン-4-イルメチル(それらの各々が、独立して、非置換であるか、または-C1-4アルキルもしくはハロで置換されている)、
    1H-ピラゾール-3-イル、(1H-ピラゾール-3-イル)メチル、1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル、(1,2,3-トリアゾール-4-イル)、イソオキサゾール-3-イル(それらの各々が、独立して、非置換であるか、または-C1-4アルキル、ハロもしくは-C3-7シクロアルキルで置換されている)、
    1,4-ジオキサン-2-イル、
    ピリジン-2(1H)-オニル、及び
    ピリジン-1-オキシド-2-イルから選択される、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  13. が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、またはアゼチジニルである、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  14. が、2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル、またはピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イルである、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  15. が、非置換であるか、もしくは1~2つのハロ、-C1-6アルキル、もしくは-C1-6アルコキシで置換された、ピリジル;非置換であるか、もしくは1~2つのハロもしくは-C1-6アルキルで置換された、1H-インダゾール-5-イル;または非置換であるか、もしくは-C1-6アルキルで置換された、1H-ベンゾ[d]-イミダゾール-6-イルである、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  16. が、1~3つのR17で置換されたフェニルであり、
    17が、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-C1-6アルコキシ、-ハロC1-6アルコキシ、
    -NRC(O)CR=C(R、または-(CR-NR-C(O)-R18であり、
    、R、及びRが、独立して、水素または-C1-4アルキルであり、
    18が、C1-4ハロアルキルであり、
    tが、0~1である、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  17. が、1~3つのR17で置換されたフェニルであり、R17が、ハロ、ヒドロキシ、-C1-6アルキル、-ハロC1-6アルキル、-C1-6アルコキシ、または-ハロC1-6アルコキシである、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  18. 前記化合物が、表2の化合物またはその薬学的に許容される塩から選択される、請求項1に記載の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマー混合物、もしくは薬学的に許容される塩。
  19. 請求項1~18のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
  20. 請求項1~18のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、1つ以上の治療活性剤とを含む、組み合わせ。
  21. 前記1つ以上の治療活性剤が、抗がん剤、鎮痛剤、または抗炎症剤である、請求項20に記載の組み合わせ。
  22. 核SETドメイン含有タンパク質2(NSD2)によって媒介される疾患または状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の請求項1~18のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、前記方法。
  23. 前記NSD2によって媒介される疾患または状態が、固形腫瘍、白血病、骨髄腫、リンパ腫、及び高血圧から選択される、請求項22に記載の方法。
  24. 前記NSD2によって媒介される疾患または状態が、乳癌、子宮頸癌、皮膚癌、卵巣癌、胃癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、肝細胞癌、頭頸部癌、末梢神経鞘腫瘍、骨肉腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、白血病、非ホジキンリンパ腫、または肺動脈高血圧症である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記NSD2によって媒介される疾患または状態が、急性リンパ芽球性白血病、皮膚扁平上皮癌、またはマントル細胞リンパ腫である、請求項22に記載の方法。
  26. 核SETドメイン含有タンパク質2(NSD2)によって媒介される疾患または状態のための医薬の製造における、任意選択で第2の治療剤と組み合わせた、請求項1~18のいずれか1項に記載の化合物の使用。
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