JP2022527812A - リラグルチドに対する抗体およびその使用 - Google Patents

リラグルチドに対する抗体およびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、リラグルチドフィブリルおよび/またはセマグルチドフィブリルの同定および/または定量化などのための、特定の抗体およびその使用に関する。

Description

本発明は、リラグルチドのフィブリルまたはセマグルチドのフィブリルに特異的な抗体、ならびにそのような抗体の使用に関する。
配列表
本出願は、EFS-Webを介してASCII形式で提出され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる配列表を含む。2020年3月30日に作成された当該ASCIIコピーは、190042WO01 Sequence Listing_ST25.txtと名付けられ、サイズは111キロバイトである。
ヒトGLP-1(7-37)およびその類似体は、溶液中に様々なタイプの凝集体を形成する傾向があることが知られている。本明細書においてフィブリルと称されるそのような凝集体の特定のタイプは、不可逆的に形成され、液体形態での患者への投与のために、医薬品において最小限に保たれるべきであると考えられる。これまでのところ、そのようなフィブリルをアッセイ(すなわち、同定および/または定量化)するための好ましい方法は、フィブリルに結合すると発光スペクトルを変化させるフルオロフォアであるチオフラビンT(ThT)に基づくものであり、例えば、本明細書のアッセイ(V)を参照されたい。ThTを介してペプチドフィブリルを検出するアッセイは、多くの場合、最初に試料にストレスを与えてフィブリルの量を増幅させ、検出を可能にすることを伴い、そのようなストレスの適用は望ましくないものであり、時間のかかるものである。ペプチドの可溶性形態を含む混合物においても、より高い感度でそのようなペプチドフィブリルを同定する手段が望まれる。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って調製される。いくつかの実施形態では、本発明は、セマグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(II)に従って調製される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体は、可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも10倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルを有し、当該結合レベルは、少なくとも25μMのリラグルチドフィブリル濃度でのアッセイ(III)に従って決定される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体は、ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界を有し、当該検出限界は、少なくとも1μMのリラグルチドフィブリル濃度での本明細書のアッセイ(VI)に従って決定される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体は、可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも5倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルを有し、当該抗体は、95%超のモノマー純度を有し、当該結合レベルは、少なくとも30μMのリラグルチドフィブリル濃度での本明細書のアッセイ(III-B)に従って決定される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体は、ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界を有し、当該抗体は、95%超のモノマー純度を有し、当該検出限界は、少なくとも0.025μMのリラグルチドフィブリル濃度での本明細書のアッセイ(VI-B)に従って決定される。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、CDR3配列を含み、当該CDR3配列は、配列番号37、43、49、55、61、67、73、79、85、91、97、103、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、CDR3配列を含み、当該CDR3配列は、配列番号115および121、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号37、38、および39;配列番号43、44、および45;配列番号49、50、および51;配列番号55、56、および57;配列番号61、62、および63;配列番号67、68、および69;配列番号73、74、および75;配列番号79、80、および81;配列番号85、86、および87;配列番号91、92、および93;配列番号97、98、および99;配列番号103、104、および105;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列115、116、および117;配列番号121、122、123;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号40、41、および42;配列番号46、47、および48;配列番号52、53、および54;配列番号58、59、および60;配列番号64、65、および66;配列番号70、71、および72;配列番号76、77、および78;配列番号82、83、および84;配列番号88、89、および90;配列番号94、95、および96;配列番号100、101、および102;配列番号106、107、および108;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列118、119、および120;配列番号124、125、および126;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、先行する実施形態のいずれか1つに記載の重鎖の可変領域、および本明細書に定義される軽鎖の可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号109および110、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%または少なくとも95%など、少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号109および110からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%または少なくとも95%など、少なくとも80%の配列同一性を有する。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、111、および113、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される可変軽鎖(VL)配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、112、および114、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される可変重鎖(VH)配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルの同定のための、本明細書に定義される抗体の使用に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを同定するための方法に関し、当該方法は、a)本明細書に定義される抗体をリラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを定量化するための方法に関し、当該方法は、a)本明細書に定義される抗体をリラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、固体表面、例えば、アフィニティ表面を作るクロマトグラフ表面または膜表面に抗体を固定化し、リラグルチドまたはセマグルチドのフィブリルおよび可溶性形態の両方を含む混合物をその表面に曝露し、フィブリルまたはその一部の単離をもたらすことによる、リラグルチドまたはセマグルチドのフィブリルの除去または低減によるリラグルチドまたはセマグルチドの精製のための、本明細書に定義される抗体の使用に関する。
選択された抗体バリアント、E、M、およびNの分析サイズ排除クロマトグラフィーを示す。
本発明は、GLP-1受容体アゴニストリラグルチドまたはセマグルチドのフィブリルに特異的に結合する抗体に関する。リラグルチドおよびセマグルチドは、ヒトGLP-1(7-37)の類似体であり、溶液の形態で市販されている治療用ペプチドである。リラグルチドまたはセマグルチドのフィブリルは、医薬品において望ましくない。したがって、本発明の抗体は、リラグルチドまたはセマグルチドのフィブリルをそれらの可溶性形態と区別することを可能にする。本発明のそのような抗体は、任意にそれらの可溶性形態との混合物中のそのようなフィブリルの同定および/または定量化を可能にすること、ならびにリラグルチドまたはセマグルチドを含む医薬品の十分な品質を確保するための手段を提供することを含む、いくつかの技術的利点を有する。いくつかの実施形態では、本発明の抗体は、可溶性リラグルチドの混合物からのリラグルチドフィブリルの単離または部分的単離を可能にする。そのような単離は、固体表面、例えば、クロマトグラフカラム、フィルター、または膜への固定化によって行われてもよい。いくつかの実施形態では、本発明の抗体は、任意に非常に過剰なペプチドの可溶性形態の存在下で、極めて低いレベルのペプチドフィブリルを検出するための高感度アッセイを可能にする。いくつかの実施形態では、特定のペプチドであるリラグルチドまたはセマグルチドに関しても、「フィブリル」、「ペプチドフィブリル」という用語は、リラグルチドについて本明細書のアッセイ(I)に従って、またはセマグルチドについて本明細書のアッセイ(II)に従って得られ得る凝集体のタイプを指し、そのようなフィブリルは、例えば、透過電子顕微鏡法を使用して、細い糸の形状のように見える。
本発明者らは驚くべきことに、本発明の抗体が、振盪を伴わないThTアッセイなどのThTアッセイ、例えば、本明細書のアッセイ(V)と比較して、フィブリルを検出するための感度が少なくとも100倍、およびおそらくさらには少なくとも1000倍高いことを発見した。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って調製される。いくつかの実施形態では、本発明は、セマグルチドフィブリルに結合する抗体に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、セマグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(II)に従って調製される。いくつかの実施形態では、抗体は、ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも100倍または少なくとも1000倍など、少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界を有し、当該検出限界は、本明細書のアッセイ(VI)に従って任意に決定される。いくつかの実施形態では、抗体は、可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも20倍高いまたは少なくとも50倍高いなど、少なくとも10倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、ThTアッセイにおけるセマグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも100倍または少なくとも1000倍など、少なくとも10倍低い濃度でのセマグルチドフィブリルの検出限界を有し、当該検出限界は、本明細書のアッセイ(VI)に従って任意に決定される。いくつかの実施形態では、抗体は、可溶性セマグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも20倍高いまたは少なくとも50倍高いなど、少なくとも10倍高いセマグルチドフィブリルへの結合レベルを有する。いくつかの実施形態では、結合レベルは、本明細書のアッセイ(IV)に従って決定される。いくつかの実施形態では、結合レベルは、本明細書のアッセイ(III)に従って決定される。いくつかの実施形態では、結合レベルは、本明細書のアッセイ(III-B)に従って決定される。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体は、可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも10倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルを有し、当該結合レベルは、少なくとも25μMのリラグルチドフィブリル濃度でのアッセイ(III)に従って決定される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体は、ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界を有し、当該検出限界は、少なくとも1μMのリラグルチドフィブリル濃度での本明細書のアッセイ(VI)に従って決定される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体は、可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも5倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルを有し、当該抗体は、95%超のモノマー純度を有し、当該結合レベルは、少なくとも30μMのリラグルチドフィブリル濃度での本明細書のアッセイ(III-B)に従って決定される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該フィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体は、ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界を有し、当該抗体は、95%超のモノマー純度を有し、当該検出限界は、少なくとも0.025μMのリラグルチドフィブリル濃度での本明細書のアッセイ(VI-B)に従って決定される。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、1~10ppmのフィブリル、あるいは10~100ppmのフィブリル、あるいは100~1000ppmのフィブリルなど、溶液中1~1000ppmのフィブリルの濃度でリラグルチドフィブリルを検出することができる。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、CDR3配列を含み、当該CDR3配列は、配列番号37、43、49、55、61、67、73、79、85、91、97、103、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、CDR3配列を含み、当該CDR3配列は、配列番号115および121、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、CDR3配列を含み、当該CDR3配列は、配列番号37、43、49、55、61、67、73、79、85、91、97、103、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号37、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号43、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号49、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号55、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号61、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号67、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号73、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号79、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号85、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号91、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号97、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号103、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号115、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号121、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかのCDR3配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号37、38、および39;配列番号43、44、および45;配列番号49、50、および51;配列番号55、56、および57;配列番号61、62、および63;配列番号67、68、および69;配列番号73、74、および75;配列番号79、80、および81;配列番号85、86、および87;配列番号91、92、および93;配列番号97、98、および99;配列番号103、104、および105;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列115、116、および117;配列番号121、122、123;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号37、38、および39;配列番号43、44、および45;配列番号49、50、および51;配列番号55、56、および57;配列番号61、62、および63;配列番号67、68、および69;配列番号73、74、および75;配列番号79、80、および81;配列番号85、86、および87;配列番号91、92、および93;配列番号97、98、および99;配列番号103、104、および105;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号 配列115、116、および117;配列番号121、122、123;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号37、38、および39;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号43、44、および45;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号49、50、および51;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号55、56、および57;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号61、62、および63;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号67、68、および69;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号73、74、および75;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号79、80、および81;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号85、86、および87;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号91、92、および93;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号97、98、および99;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号103、104、および105;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号115、116、および117;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、当該抗体の重鎖の可変領域は、配列番号121、122、および123;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号40、41、および42;配列番号46、47、および48;配列番号52、53、および54;配列番号58、59、および60;配列番号64、65、および66;配列番号70、71、および72;配列番号76、77、および78;配列番号82、83、および84;配列番号88、89、および90;配列番号94、95、および96;配列番号100、101、および102;配列番号106、107、および108;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列118、119、および120;配列番号124、125、および126;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号40、41、および42;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号46、47、および48;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号52、53、および54;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号58、59、および60;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号64、65、および66;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号70、71、および72;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号76、77、および78;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号82、83、および84;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号88、89、および90;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号94、95、および96;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号100、101、および102;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号106、107、および108;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号118、119、および120;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体の軽鎖の可変領域は、配列番号124、125、および126;または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、本明細書に定義される重鎖の可変領域、および先行する実施形態のいずれか1つに記載の軽鎖の可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号109および110、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%または少なくとも95%など、少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号109および110からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%または少なくとも95%など、少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、抗体は、本明細書に定義される配列に対して少なくとも75%など、少なくとも70%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、抗体は、本明細書に定義される配列に対して少なくとも85%または少なくとも90%など、少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、抗体は、本明細書に定義される配列に対して少なくとも92%または少なくとも93%など、少なくとも91%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、抗体は、本明細書に定義される配列に対して少なくとも95%または少なくとも96%など、少なくとも94%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、抗体は、本明細書に定義される配列に対して少なくとも98%または少なくとも99%など、少なくとも97%の配列同一性を有する。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、111、および113、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される可変軽鎖(VL)配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルに結合する抗体に関し、当該抗体は、配列番号14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、112、および114、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される可変重鎖(VH)配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体は、単離抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は、単鎖Fv断片である。いくつかの実施形態では、抗体は、Fcドメインを含む。いくつかの実施形態では、抗体は、Fcドメインをさらに含む単鎖Fv断片である。いくつかの実施形態では、抗体は、当該リラグルチドフィブリルおよび/またはセマグルチドフィブリルに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、抗体は、当該リラグルチドフィブリルに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、抗体は、当該セマグルチドフィブリルに特異的に結合する。
いくつかの実施形態では、リラグルチドフィブリルに結合する抗体は、70%超、あるいは75%超、あるいは80%超、あるいは85%超、あるいは90%超、あるいは95%超のモノマー純度を有する。いくつかの実施形態では、リラグルチドフィブリルに結合する抗体は、70%超のモノマー純度を有する。いくつかの実施形態では、リラグルチドフィブリルに結合する抗体は、75%超のモノマー純度を有する。いくつかの実施形態では、リラグルチドフィブリルに結合する抗体は、80%超のモノマー純度を有する。いくつかの実施形態では、リラグルチドフィブリルに結合する抗体は、85%超のモノマー純度を有する。いくつかの実施形態では、リラグルチドフィブリルに結合する抗体は、90%超のモノマー純度を有する。いくつかの実施形態では、リラグルチドフィブリルに結合する抗体は、95%超のモノマー純度を有する。いくつかの実施形態では、リラグルチドフィブリルに結合する抗体の純度は、本明細書において「サイズ排除クロマトグラフィー」の中に記載される方法、続いて、すべてのピークのAUC280nmの合計と関連するモノマー抗体のピークの280nmでの吸光度に基づく曲線下面積(AUC280nm)の決定に従って決定される。
リラグルチドおよびセマグルチド
リラグルチドおよびセマグルチドは、共有結合部分を含むヒトGLP-1(7-37)の類似体である。本発明の抗体は、リラグルチドフィブリルおよび/またはセマグルチドフィブリルに結合する。「フィブリル」という用語は、リラグルチドに関して本明細書で使用される場合、リラグルチドフィブリルを指し、セマグルチドに関して本明細書で使用される場合、セマグルチドフィブリルを指す。いくつかの実施形態では、本発明の抗体は、リラグルチドフィブリルに結合する。いくつかの実施形態では、本発明の抗体は、セマグルチドフィブリルに結合する。
リラグルチドは、Arg34,Lys26-(N-イプシロン-(ガンマ-L-グルタミル(N-アルファ-ヘキサデカノイル)))-GLP-1(7-37)であり、WO98/08871の実施例37に従って調製され得る。WO98/08871の実施例37は、参照により本明細書に組み込まれる。リラグルチドの構造はまた、WHO Drug Information Vol.17,No.2,2003でも公開されている。リラグルチドの構造はまた、WHO Drug Information Vol.24,No.1,2010でも公開されている。リラグルチドフィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に記載されるように調製され得る。可溶性リラグルチドの一例は、Novo Nordisk A/S、Denmarkによって製造される市販の溶液、例えば、商標Victoza(登録商標)である。
セマグルチドは、N-ε26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)ペプチドであり、WO2006/097537の実施例4に従って調製され得る。WO2006/097537の実施例4は、参照により本明細書に組み込まれる。セマグルチドフィブリルは、本明細書のアッセイ(II)に記載されるように調製され得る。可溶性セマグルチドの例は、Novo Nordisk A/S、Denmarkによって製造される市販の溶液、例えば、商標Ozempic(登録商標)である。
抗体
いくつかの実施形態では、本発明は、抗体の機能性、ならびに/またはCDR、重鎖の可変領域、軽鎖の可変領域のアミノ酸配列、および/もしくはFcドメインの配列によって特徴付けられる一連の抗体のうちの1つ以上に関する。いくつかの実施形態では、本明細書で使用される場合、「CDR」という用語は、Kabat抗体ナンバリングスキーム(Kabat,Elvin A.(1976).Structural Concepts in Immunology and Immunochemistry.New York,NY,USA:Holt,Rinehart & Winston)に従って決定される。いくつかの実施形態では、本発明は、抗体の機能性および/またはH-CDR3アミノ酸配列によって特徴付けられる一連の抗体のうちの1つ以上に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、抗体の機能性および/またはCDRアミノ酸配列によって特徴付けられる一連の抗体のうちの1つ以上に関する(重鎖の可変領域のCDR1、CDR2、およびCDR3は、本明細書においてH-CDR1、H-CDR2、およびH-CDR3と称され得る。同様に、軽鎖の可変領域のCDR1、CDR2、およびCDR3は、本明細書においてL-CDR1、L-CDR2、およびL-CDR3と称され得る)。いくつかの実施形態では、本発明は、抗体の機能性、ならびに/または重鎖の可変領域および軽鎖の可変領域のアミノ酸配列によって特徴付けられる一連の抗体のうちの1つ以上に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、抗体の機能性、ならびに/または重鎖の可変領域、軽鎖の可変領域のアミノ酸配列、および/もしくはFcドメインの配列によって特徴付けられる一連の抗体のうちの1つ以上に関する。いくつかの実施形態では、抗体は、H-CDR3を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、H-CDR1、H-CDR2、および/またはH-CDR3を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、H-CDR1、H-CDR2、およびH-CDR3を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、L-CDR1、L-CDR2、および/またはL-CDR3を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、L-CDR1、L-CDR2、およびL-CDR3を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、重鎖の可変領域および/または軽鎖の可変領域を含む。
本発明の抗体は、全抗体および抗原結合断片(すなわち、「抗原結合部分」)または単鎖抗体を含む、任意の形式であってもよい。
いくつかの実施形態では、抗体は、単鎖可変断片(scFv)抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は、Fcドメインに融合した単鎖可変断片(scFv-Fc)抗体である。いくつかの実施形態では、scFvまたはscFv-Fc抗体は、重鎖の可変領域(V)および軽鎖の可変領域(V)を含む1つのアミノ酸配列からなり、scFv-Fc抗体は、Fcドメインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、抗体は、例えば、本明細書に記載されるような標準抗体ドメインおよび領域を含む完全長抗体である。完全長抗体(または全抗体)は、ジスルフィド結合によって相互接続された2つの重鎖(H)鎖および2つの軽鎖(L)鎖である、4つのポリペプチド鎖を含む。各重鎖は、重鎖の可変領域(V)および重鎖定常領域(C)を含む。各軽鎖は、軽鎖の可変領域(V)および軽鎖定常領域(C)を含む。重鎖定常領域は、3つのドメイン、C1、C2、およびC3を含む。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書においてVと省略される)および軽鎖定常領域を含む。軽鎖定常領域は、1つのドメイン、Cを含む。
重鎖の可変領域および軽鎖の可変領域は各々、抗原と相互作用する結合ドメインを含む。VおよびV領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれるより保護された領域が点在する、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性の領域へとさらに細分化され得る。各VおよびVは、次の順序でアミノ末端からカルボキシ末端まで配置される、3つのCDRおよび4つのFRを含んでもよい:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。抗体の定常領域は、免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)および古典的補体系の第1の成分(Clq)を含む、宿主組織または因子への免疫グロブリンの結合を媒介し得る。
いくつかの実施形態では、抗体は、抗体断片であり、そのような断片は、従来の組換え技術またはタンパク質工学技術を使用して得られ得る。本発明の抗体断片は、切頭によって、例えば、ポリペプチドのN末端および/またはC末端からの1つ以上のアミノ酸の除去によって、作製され得る。また、断片は、1つ以上の内部欠失によって生成され得る。いくつかの実施形態では、本発明の抗体は、本明細書に記載される抗体のいずれか1つの断片であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態では、本発明の抗体は、本明細書に記載される抗体のうちの1つの抗原結合部分、またはそのバリアントであるか、またはこれを含む。例えば、本発明の抗体は、本明細書に記載される抗体のうちの1つのFab断片、もしくはそのバリアントであり得るか、または本発明の抗体は、本明細書に記載される抗体のうちの1つに由来する単鎖抗体、もしくはそのバリアントであり得る。抗原結合断片の例としては、Fab、Fab’、F(ab)2、F(ab’)2、Fv(典型的には、抗体の単一アームのVおよびV)、単鎖Fv(scFv;例えば、Bird et al.,Science 1988;242:42S-426、およびHuston et al.PNAS 1988;85:5879-5883を参照されたい)、Fd(典型的には、VおよびC1)、およびdAb(典型的には、V)断片;V、V、VhH、およびV-NAR;単一Vおよび単一V鎖を含む一価分子;ミニボディ、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ、およびカッパボディ(例えば、Ill et al.,Protein Eng 1997;10:949-57を参照されたい);ラクダIgG;IgNAR;ならびに1つ以上の単離されたCDRまたは機能的パラトープが挙げられ、ここで、単離されたCDRまたは抗原結合残基もしくはポリペプチドは、機能的抗体断片を形成するように一緒に会合または連結され得る。様々なタイプの抗体断片が、例えば、Holliger and Hudson,Nat Biotechnol 2005;2S:1126-1136、WO2005/040219、ならびに米国特許出願公開第2005/0238646号および同第2002/0161201号に記載または考察されている。
「相補性決定領域」(「CDR」)または「超可変領域」という用語は、本明細書で使用される場合、抗原結合に関与する抗体のアミノ酸残基を指す。CDRは概して、Kabatに従って定義される軽鎖の可変領域内のCDR1、CDR2、およびCDR3、および重鎖の可変領域内のCDR1、CDR2、およびCDR3、ならびに/または「超可変ループ」からの残基で構成される(Chothia and Lesk,J.Mol.Biol 1987;196:901-917)。典型的には、この領域内のアミノ酸残基のナンバリングは、Kabat et al.(上記参照)に記載される方法によって実施される。本明細書で使用される場合、「Kabat」という用語は、例えば、Kabat et al.(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,U.S.Department of Health and Human Services,NIH公開番号91-3242に記載される重鎖の可変領域および/軽鎖の可変領域のナンバリングシステムを指す。Kabatナンバリングシステムを使用すると、ペプチドの実際の線状アミノ酸配列は、可変領域のフレームワーク(FR)またはCDRの短縮、またはそれらへの挿入に対応する、より少ないか、または追加のアミノ酸を含有し得る。残基のKabatナンバリングは、抗体の配列と「標準」Kabatナンバリング配列との相同性領域でのアライメントにより、所与の抗体について決定され得る。「フレームワーク領域」または「FR」残基という用語は、本明細書に定義されるように、CDR内ではないこれらのVまたはVアミノ酸残基を指す。抗体の断片結晶化可能領域(Fcドメイン)は、Fc受容体と呼ばれる細胞表面受容体、ならびに補体系の一部のタンパク質と相互作用することができる抗体の領域である。
「抗体誘導体」という用語は、抗体と別の薬剤または抗体とのコンジュゲートなど、抗体の任意の修飾形態を指す。
「抗原」という用語は、抗体を生成するために使用される分子実体を指し得る。しかしながら、本明細書において、「抗原」という用語は、抗体に結合する、または特異的に結合する標的分子を広く指し、したがって、抗体を生成するために使用される分子実体の断片または模倣体を含む。抗体は、動物またはディスプレイスクリーニング、例えば、ファージディスプレイまたは酵母ディスプレイなどの免疫化によるものを含む任意の方法で生成され得る。
本明細書で使用される場合、「エピトープ」という用語は、抗体またはその断片などの「抗原結合ポリペプチド」とその対応する抗原との間の分子相互作用の文脈において定義される。一般に、「エピトープ」は、抗体が結合する、または特異的に結合する抗原上の区域または領域、すなわち、抗体と物理的に接触している区域または領域を指す。エピトープは、抗体(エピトープの免疫優性成分とも呼ばれる)への結合に直接関与する抗原中のアミノ酸残基、および抗体によって効果的に遮断される抗原のアミノ酸残基などの、結合に直接関与しない他のアミノ酸残基(言い換えると、このアミノ酸残基は、抗体の「溶媒排除表面」および/または「フットプリント」内にある)を含み得る。所与の抗原は、多数の異なるエピトープを含んでもよく、それらのエピトープとしては、直鎖ペプチド抗原決定基、天然(成熟)立体配座において互いに近接して位置する1つ以上の非連続アミノ酸からなる立体配座抗原決定基、および炭水化物基などの抗原に共有結合した分子構造の全部または一部のいずれかからなる翻訳後抗原決定基が挙げられ得るが、これらに限定されない。
抗体の「結合」、「特異的結合」、および「特異性」という用語は、抗体またはその抗原結合断片の選択性を説明するために本明細書で使用される。本発明による抗体は、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに特異的に結合し得、抗体が他の抗原に対して有意により低い結合レベルを有することを示す。いくつかの実施形態では、有意により低いとは、少なくとも15倍低い、または少なくとも20倍低いなど、少なくとも10倍低い結合レベルである。結合レベルは、本明細書のアッセイ(III)に従って、または本明細書のアッセイ(IV)に従って決定され得る。結合レベルは、本明細書のアッセイ(III-B)に従って決定され得る。
本明細書で使用される場合、「配列同一性」という用語は、2つ以上のアミノ酸残基の鎖間の一致数によって決定されるポリペプチド配列間の関連性の程度を指し、特定の数学モデルまたはコンピュータプログラム(すなわち、「アルゴリズム」)によって処理されたギャップアライメント(存在する場合)を有する2つ以上の配列のうちのより小さい配列間の完全一致率として決定され得る。ポリペプチドの配列同一性は、Computational Molecular Biology,Lesk,A.M.,ed.,Oxford University Press,New York,1988、Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.,ed.,Academic Press,New York,1993、Computer Analysis of Sequence Data,Part 1,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.,Humana Press,New Jersey,1994、Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987、Sequence Analysis Primer,Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.,M.Stockton Press,New York,1991、およびCarillo et al.,SIAM J.Applied Math.48,1073 (1988)に記載されるものなどが挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野において既知の方法によって容易に計算され得る。配列同一性を決定するための好ましい方法は、試験された配列間で最大の一致が得られるように設計されている。配列同一性を決定する方法は、公開されているコンピュータプログラムに記載されており、2つの配列間の配列同一性を決定するためのそのような好ましいコンピュータプログラム方法としては、GAP(Devereux et al.,Nucl.Acid.Res.12,387(1984);Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,Wis.)、BLASTP、BLASTN、およびFASTA(Altschul et al.,J.Mol.Biol.215,403-410(1990))を含む、GCGプログラムパッケージが挙げられる。BLASTXプログラムは、National Center for Biotechnology Information(NCBI)および他のソース(BLAST Manual,Altschul et al.NCB/NLM/NIH Bethesda,Md.20894;Altschul et al.、上記参照)から公開されている。周知のスミス・ウォーターマン・アルゴリズムも、配列同一性を決定するために使用され得る。例えば、コンピュータアルゴリズムGAP(Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,Wis.)を使用して、配列同一性パーセントが決定される2つのポリペプチドは、それぞれのアミノ酸の最適な一致のためにアライメントされる(アルゴリズムによって決定される「一致スパン」)。ギャップ開始ペナルティ(平均対角の3倍として計算され、「平均対角」は、使用される比較マトリクスの対角の平均であり、「対角」は、特定の比較マトリクスによって各完全アミノ酸一致に割り当てられたスコアまたは数値である)、およびギャップ伸長ペナルティ(通常、ギャップ開始ペナルティの{分数(1/10)}倍である)、ならびにPAM 250またはBLOSUM 62などの比較マトリクスが、アルゴリズムと併せて使用される。標準比較マトリクス(PAM 250比較マトリクスについては、Dayhoff et al.,Atlas of Protein Sequence and Structure,vol.5,supp.3(1978)、BLOSUM 62比較マトリクスについては、Henikoff et al.,Proc.Natl.Acad.Sci USA 89,10915-10919(1992)を参照されたい)も、アルゴリズムによって使用される。いくつかの実施形態では、配列同一性は、次のパラメータを使用して、例えば、アルゴリズムGAP:Algorithm:Needleman et al.,J.Mol.Biol.48,443-453(1970)、比較マトリクス:Henikoff et al.,PNAS USA 89,10915-10919(1992)からのBLOSUM 62、ならびにギャップペナルティ:12、ギャップ長ペナルティ:4、類似性の閾値:0、およびエンドギャップに対するペナルティなし。
いくつかの実施形態では、本発明の抗体は、1つ以上のアミノ酸置換または挿入を含む。アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換の形態であってもよい。「保存的アミノ酸置換」は、その位置でのアミノ酸残基の極性または電荷にほとんどまたは全く影響がないように、1つのアミノ酸残基を別の残基で置換することを伴い得る。保存的アミノ酸置換は、次のアミノ酸の群内で行われ得る:親水性:Ala、Pro、Gly、Glu、Asp、Gin、Asn、Ser、Thr;脂肪族:Val、Ile、Leu、Met;塩基性:Lys、Arg、His;芳香族:Phe、Tyr、Trp;さらに、典型的には、任意の残基がアラニンで置換されてもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の非天然アミノ酸が、本発明の抗体への置換または挿入によって導入される。そのような非天然アミノ酸としては、共通アミノ酸のD-異性体、2,4-ジアミノ酪酸、α-アミノイソ酪酸、4-アミノ酪酸、2-アミノ酪酸、6-アミノヘキサン酸、2-アミノイソ酪酸、3-アミノプロピオン酸、オルニチン、ノルロイシン、ノルバリン、ヒドロキシプロリン、サルコシン、シトラリン、ホモシトルリン、システイン酸、t-ブチルグリシン、t-ブチルアラニン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、β-アラニン、フルオロ-アミノ酸、デザイナーアミノ酸、例えば、Cα-メチルアミノ酸、およびNα-メチルアミノ酸が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の抗体のアミノ酸配列バリアントは、本発明の核酸に適切なヌクレオチド変化を導入することによって、または所望のポリペプチドのインビトロ合成によって調製され得る。そのようなバリアントとしては、例えば、アミノ酸配列内の残基の欠失、挿入、または置換が挙げられる。欠失、挿入、および置換の組み合わせは、最終構築物に到達するように作製され得るが、ただし、最終ポリペプチド産物が所望の特徴を有することを条件とする。バリアント(改変)ポリペプチドは、当該技術分野において既知の任意の技術を使用して調製され得る。例えば、本発明のポリヌクレオチドは、インビトロ変異誘発に供され得る。そのようなインビトロ変異誘発技術としては、ポリヌクレオチドを好適なベクターにサブクローニングすること、ベクターをE.coli XL-I red(Stratagene)などの「ミューテーター」株に形質転換すること、および形質転換された細菌を好適な数の世代に増殖させることが挙げられる。変異/改変DNAに由来する産物は、本明細書に記載される技術を使用して容易にスクリーニングされて、それらが受容体結合および/または阻害活性を有するかを決定することができる。アミノ酸配列バリアントの設計において、変異部位の位置および変異の性質は、修飾される特徴に依存する。変異部位は、例えば、(1)最初に保存的アミノ酸選択で置換し、次いで達成された結果に応じてより多くのラジカル選択で置換すること、(2)標的残基を欠失させること、または(3)配置された部位に隣接して他の残基を挿入することによって、個々にまたは順次に修飾され得る。いくつかの実施形態では、アミノ酸配列欠失は、約1~15個の残基、より好ましくは約1~10個の残基、および典型的には約1~5個の連続残基に及ぶ。
いくつかの実施形態では、分子は、定義された配列から本質的になる。いくつかの実施形態では、分子は、定義された配列からなる。いくつかの実施形態では、抗体は、単離抗体である。「単離抗体」という用語は、その自然環境中の別の/他の成分から分離および/もしくは回収されている抗体、ならびに/またはその自然環境中の成分の混合物から精製されている抗体を指す。本発明の抗体は、マウス、ラット、ウサギ、ブタ、または非ヒト霊長類などの哺乳類種を含む、異なる種由来であってもよい。抗体は、齧歯類抗体、より具体的にはマウス抗体であってもよい。あるいは、抗体は、ニワトリなどの非哺乳類種由来であってもよい。抗体はさらに、ヒト化抗体またはヒト抗体であってもよい。
本発明の抗体は、組換えタンパク質、細胞培養、および免疫学的技術などの当該技術分野において既知の方法に従って調製され得る。そのような技術は、J.Perbal,A Practical Guide to Molecular Cloning,John Wiley and Sons(1984)、J.Sambrook et al,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory Press(1989)、T.A.Brown(編者),Essential Molecular Biology:A Practical Approach,Volumes 1 and 2,IRL Press(1991)、D.M.Glover and B.D.Hames(編者),DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes 1-4,IRL Press(1995および1996)、ならびにF.M.Ausubel et al.(編者),Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience(1988、現在までのすべての改訂を含む)、Ed Harlow and David Lane(編者)Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory,(1988)、ならびにJ.E.Coligan et al.(編者)Current Protocols in Immunology,John Wiley and Sons(現在までのすべての改訂を含む)などのソースの文献全体にわたって記載および説明されている。
scFvまたはscFv-Fc抗体を含む単鎖抗体は、そのアミノ酸配列に対応するDNA配列を宿主細胞中のプラスミドに挿入し、続いて、組換え技術、例えば、細菌細胞培養によって、この宿主細胞を使用して抗体を発現することによって調製され得、そのような方法は、当該技術分野において周知である。
モノクローナル抗体は、典型的には、骨髄腫細胞を、所望の抗原で免疫化されたマウスからの脾臓細胞と融合することによって作製される。ヒトモノクローナル抗体は、ヒト抗体をコードするトランスジェニック動物(例えば、マウスまたは他の好適な種)から得られ得る。あるいは、組換えモノクローナル抗体は、レパートリークローニングまたはファージディスプレイ/酵母ディスプレイと称される技術を伴って作製され得る。組換え抗体工学は、マウスではなくウイルスまたは酵母を使用して抗体を作製することを伴う。
抗体の方法および使用
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを同定および/または定量化するための、本明細書に定義される抗体の使用に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、可溶性リラグルチドまたは可溶性セマグルチドを含む溶液からリラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを部分的に単離することを含む、単離するための、本明細書に定義される抗体の使用に関する。そのような同定および/または定量化は、抗体をフィブリルに結合し、続いて、結合した抗体を検出することによって、例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を介して行われ得る。ELISAは、当該技術分野において既知のように行われ得る。いくつかの実施形態では、ELISA用の容器(マイクロタイタープレートなど)は、最初に飽和している。飽和は、リゾチームまたはアルブミン、例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)またはオボアルブミンなどのタンパク質を伴い得る。いくつかの実施形態では、フィブリルに結合した本発明の抗体は、二次抗体に結合される。本発明の抗体がFcドメインを含む場合、二次抗体は、このFcドメインに結合し得る。二次抗体上にマーカーが存在する場合、二次抗体の検出および/または定量化が可能であり得、そのようなマーカーは、分光法を介して同定され得るフルオロフォアであり得る。定量化は、本発明の抗体に結合したフィブリルの標準を使用して行われ得る。
いくつかの実施形態では、本明細書で使用される場合、「検出限界」という用語は、検出の最低限界を指し、これは、ある物質の、この物質が存在しない場合と区別され得る最低濃度である。いくつかの実施形態では、本明細書で使用される場合、「検出限界」という用語は、本明細書のアッセイ(IV)に従って決定される3の混合物/可溶性特異性比を指す。抗体およびThTアッセイを使用した検出限界の比較は、本明細書のアッセイ(VI)に従って行われ得る。抗体およびThTアッセイを使用した検出限界の比較は、本明細書のアッセイ(VI-B)に従って行われ得る。いくつかの実施形態では、抗体に関して本明細書で使用される場合、「検出限界」という用語は、本明細書のアッセイ(III)またはアッセイ(IV)などの、ELISAにおいて当該抗体を使用するアッセイの検出限界を指す。いくつかの実施形態では、抗体に関して本明細書で使用される場合、「検出限界」という用語は、本明細書のアッセイ(III-B)などの、ELISAにおいて当該抗体を使用するアッセイの検出限界を指す。いくつかの実施形態では、本明細書で使用される場合、「検出限界」という用語は、2つ組で試験された対照試料の標準偏差の3倍であり、標準偏差は、スチューデントのt検定によって決定され得る。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルの同定のための、本明細書に定義される抗体の使用に関する。
いくつかの実施形態では、本発明は、(i)リラグルチドフィブリルおよび可溶性リラグルチド、または(ii)セマグルチドフィブリルおよび可溶性セマグルチドを含む混合物から、フィブリルを除去するためのアフィニティリガンドとしての、本明細書に定義される抗体の使用に関する。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを同定するための方法に関し、当該方法は、a)本明細書に定義される抗体をリラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを定量化するための方法に関し、当該方法は、a)本明細書に定義される抗体をリラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む。b)リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合した抗体を検出するステップをさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。いくつかの実施形態では、方法は、c)リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合した抗体を、任意に当該フィブリルの標準の使用によって定量化するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、フィブリルは、溶液中にある。いくつかの実施形態では、フィブリルは、可溶性リラグルチドをさらに含む溶液中にある。いくつかの実施形態では、フィブリルは、リラグルチドフィブリルおよび任意に可溶性リラグルチド以外の他のペプチドまたはタンパク質をさらに含まない溶液中にある。
いくつかの実施形態では、方法は、(a)試料中の1つ以上のフィブリルが固体支持体上に固定化される条件下で、固体支持体を試料と接触させることと、(b)抗体が1つ以上の固定化フィブリルに結合して、抗体-フィブリル複合体を形成する条件下で、固体支持体を、本明細書に記載される抗体のいずれか1つまたはその抗原結合断片と接触させることと、(c)抗体-フィブリル複合体を、検出可能な標識を含む第2の抗体と接触させることとを含み、ここで、(i)第2の抗体は、抗体-フィブリル複合体に特異的に結合し、(ii)検出可能な標識からのシグナルの検出は、試料中の1つ以上のフィブリルの存在を示す。
いくつかの実施形態では、方法は、(a)試料中に存在する場合、フィブリルが抗体に結合し、表面に固定化されて複合体を形成するように、フィブリル特異的抗体を含む固体支持体を試料と接触させることと、(b)複合体を検出することとを含む。
平面基板またはビーズの形態のポリマー材料から作製された固体支持体などが挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野において既知の任意の固体支持体が、本明細書に記載される方法で使用され得る。例えば、固体支持体は、スライド、マルチウェルプレート、(例えば、96ウェルプレート)、またはビーズ、例えば、ラテックス、アガロース、セファロース、ストレプトアビジン、トシル活性化、エポキシ、ポリスチレン、アミノビーズ、アミンビーズ、カルボキシルビーズなどであってもよい。ある特定の実施形態では、ビーズは、粒子、例えば、微粒子であってもよい。「ビーズ」および「粒子」という用語は、本明細書において同じ意味で使用され、実質的に球状の固体支持体を指す。「微粒子」および「マイクロビーズ」という用語は、本明細書において同じ意味で使用され、例えば、検出モジュール内のウェルのアレイなど、ウェルのアレイを占有するか、またはそこに定着することが許容されるマイクロビーズまたは微粒子を指す。タンパク質またはペプチドをプレートまたは微粒子などの固体支持体に付着させるために、当該技術分野において既知の様々な技術が使用され得る。例えば、米国特許第5,620,850号に記載される方法など、反応部分をタンパク質に付加するための幅広い技術が知られている。タンパク質の表面への付着のための方法は、例えば、Heller,Acc.Chem.Res.,23:128(1990)にも記載されている。
固体支持体は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法を使用して、大量の試料と接触させられ得る。本明細書で使用される場合、「接触」という用語は、試料中に1つ以上のフィブリルが存在する場合に結合相互作用が起こるように、固体支持体を試料中の1つ以上のフィブリルと十分に接近させる任意のタイプの混合作用を指す。接触は、試料をマルチウェルプレートまたは微粒子と混合することを含む、様々な異なる方法で達成され得る。接触は、必要な回数だけ繰り返され得る。インキュベーションは、例えば、アルブミン(例えば、BSA)、非イオン性洗剤(Tween-20、Triton X-100)、および/またはプロテアーゼ阻害剤(例えば、PMSF)などの、特異的結合相互作用を促進する結合緩衝液中にあってもよい。例えば、温度および塩濃度などの結合相互作用のための他の条件もまた、経験的に決定されてもよく、または製造業者の指示に基づいてもよい。例えば、接触は、室温(21℃~28℃、例えば、23℃~25℃)、37℃、または4℃で行わ得る。本明細書において使用される場合、「検出可能な標識」および「標識」という用語は、視覚または機器による手段によって検出可能であるシグナルを発生させることができる部分を指す。検出可能な標識は、例えば、色素原、蛍光化合物、酵素、化学発光化合物、放射性化合物などのシグナル発生物質であってもよい。一実施形態では、検出可能な標識は、フルオロフォアなどの蛍光化合物であってもよい。試料中のフィブリルの存在または量は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法を使用して決定(例えば、定量化)され得る。そのような方法としては、免疫測定法、例えば、ELISAが挙げられるが、これに限定されない。
いくつかの実施形態では、本発明は、可溶性リラグルチドおよび/またはモノマーリラグルチドを上回ってリラグルチドフィブリルを検出するためのアッセイに関し、本発明による抗体を含み、当該抗体は、1~10ppmのフィブリル、あるいは10~100ppmのフィブリル、あるいは100~1000ppmのフィブリルなど、溶液中1~1000ppmのフィブリル濃度でリラグルチドフィブリルを検出することができる。
いくつかの実施形態では、「1つ(a)」は、「1つ以上」を意味する。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、参照される値のマイナス10%からプラス10%の範囲を意味する。本明細書に別段示されない限り、単数形で提示される用語は、複数の状況も含む。
発明を実施するための形態
本発明の非限定的な実施形態は、以下を含む。
1.リラグルチドフィブリルに結合する抗体。
2.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該フィブリルが、本明細書のアッセイ(I)に従って調製される、抗体。
3.セマグルチドフィブリルに結合する抗体。
4.セマグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該フィブリルが、本明細書のアッセイ(II)に従って調製される、抗体。
5.当該抗体が、ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも100倍または少なくとも1000倍など、少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界を有し、当該検出限界が、本明細書のアッセイ(VI)に従って任意に決定される、実施形態1または2に記載の抗体。
6.当該抗体が、可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも20倍高いまたは少なくとも50倍高いなど、少なくとも10倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルを有する、実施形態1または2に記載の抗体。
7.当該抗体が、ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも100倍または少なくとも1000倍など、少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界を有し、当該検出限界が、本明細書のアッセイ(VI-B)に従って任意に決定される、実施形態1または2に記載の抗体。
8.当該抗体が、可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも10倍など、少なくとも5倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルを有し、当該結合レベルが、本明細書のアッセイ(III-B)に従って任意に決定される、実施形態1または2に記載の抗体。
9.当該抗体が、ThTアッセイにおけるセマグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも100倍または少なくとも1000倍など、少なくとも10倍低い濃度でのセマグルチドフィブリルの検出限界を有し、当該検出限界が、本明細書のアッセイ(VI)に従って任意に決定される、実施形態3または4に記載の抗体。
10.当該抗体が、可溶性セマグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも20倍高いまたは少なくとも50倍高いなど、少なくとも10倍高いセマグルチドフィブリルへの結合レベルを有する、実施形態3または4に記載の抗体。
11.当該結合レベルが、本明細書のアッセイ(IV)に従って決定される、実施形態6または10に記載の抗体。
12.当該結合レベルが、本明細書のアッセイ(III)に従って決定される、実施形態6または10に記載の抗体。
13.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該抗体の重鎖の可変領域が、CDR3配列を含み、当該CDR3配列が、配列番号37、43、49、55、61、67、73、79、85、91、97、103、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される、抗体。
14.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該抗体の重鎖の可変領域が、
a.配列番号37、38、および39、
b.配列番号43、44、および45、
c.配列番号49、50、および51、
d.配列番号55、56、および57、
e.配列番号61、62、および63、
f.配列番号67、68、および69、
g.配列番号73、74、および75、
h.配列番号79、80、および81、
i.配列番号85、86、および87、
j.配列番号91、92、および93、
k.配列番号97、98、および99、
l.配列番号103、104、および105、
または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む、抗体。
15.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該抗体の軽鎖の可変領域が、
a.配列番号40、41、および42、
b.配列番号46、47、および48、
c.配列番号52、53、および54、
d.配列番号58、59、および60、
e.配列番号64、65、および66、
f.配列番号70、71、および72、
g.配列番号76、77、および78、
h.配列番号82、83、および84、
i.配列番号88、89、および90、
j.配列番号94、95、および96、
k.配列番号100、101、および102、
l.配列番号106、107、および108、
または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む、抗体。
16.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、先行する実施形態のいずれか1つに記載の重鎖の可変領域、および先行する実施形態のいずれか1つに記載の軽鎖の可変領域を含む、抗体。
17.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される配列を含む、抗体。
18.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%または少なくとも95%など、少なくとも80%の配列同一性を有する、抗体。
19.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、111、および113、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される可変軽鎖(VL)配列を含む、抗体。
20.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、112、および114、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される可変重鎖(VH)配列を含む、抗体。
21.当該抗体が、単離抗体である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
22.当該抗体が、単離抗体である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
23.当該抗体が、Fcドメインを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
24.当該抗体が、Fcドメインをさらに含む単鎖Fv断片である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
25.当該抗体が、当該リラグルチドフィブリルおよび/またはセマグルチドフィブリルに特異的に結合する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
26.当該抗体が、当該リラグルチドフィブリルに特異的に結合する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
27.当該抗体が、当該セマグルチドフィブリルに特異的に結合する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
28.リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルの同定のための、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体の使用。
29.(i)リラグルチドフィブリルおよび可溶性リラグルチド、または(ii)セマグルチドフィブリルおよび可溶性セマグルチドを含む混合物から、フィブリルを除去するためのアフィニティリガンドとしての、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体の使用。
30.リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを同定するための方法であって、a)先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体を、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む、方法。
31.リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを定量化するための方法であって、a)先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体を、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む、方法。
32.b)リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合した抗体を検出するステップをさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
33.c)リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合した抗体を、任意に当該フィブリルの標準の使用によって定量化するステップをさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
34.当該フィブリルが、溶液中にある、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
35.当該フィブリルが、可溶性リラグルチドをさらに含む溶液中にある、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
36.当該フィブリルが、リラグルチドフィブリルおよび任意に可溶性リラグルチド以外の他のペプチドまたはタンパク質をさらに含まない溶液中にある、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
37.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該フィブリルが、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体が、
a.可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも20倍高いもしくは少なくとも50倍高いなど、少なくとも10倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベル、および/または
b.ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも100倍もしくは少なくとも1000倍など、少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界であって、本明細書のアッセイ(VI)に従って任意に決定される当該検出限界、を有する、抗体。
38.セマグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該フィブリルが、本明細書のアッセイ(II)に従って任意に調製され、当該抗体が、
c.可溶性セマグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも20倍高いもしくは少なくとも50倍高いなど、少なくとも10倍高いセマグルチドフィブリルへの結合レベル、および/または
d.ThTアッセイにおけるセマグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも100倍もしくは少なくとも1000倍など、少なくとも10倍低い濃度でのセマグルチドフィブリルの検出限界、を有し、当該検出限界が、アッセイ(VI)に従って任意に決定される、抗体。
39.当該結合レベルが、本明細書のアッセイ(IV)に従って決定される、実施形態37または38に記載の抗体。
40.当該結合レベルが、本明細書のアッセイ(III)に従って決定される、実施形態37または38に記載の抗体。
41.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該抗体の重鎖の可変領域が、CDR3配列を含み、当該CDR3配列が、配列番号37、43、49、55、61、67、73、79、85、91、97、103、115、および121、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される、抗体。
42.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該抗体の重鎖の可変領域が、CDR3配列を含み、当該CDR3配列が、配列番号37、43、49、55、61、67、73、79、85、91、97、103、または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される、抗体。
43.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該抗体の重鎖の可変領域が、
a.配列番号37、38、および39、
b.配列番号43、44、および45、
c.配列番号49、50、および51、
d.配列番号55、56、および57、
e.配列番号61、62、および63、
f.配列番号67、68、および69、
g.配列番号73、74、および75、
h.配列番号79、80、および81、
i.配列番号85、86、および87、
j.配列番号91、92、および93、
k.配列番号97、98、および99、
l.配列番号103、104、および105、
または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む、抗体。
44.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該抗体の軽鎖の可変領域が、
a.配列番号40、41、および42、
b.配列番号46、47、および48、
c.配列番号52、53、および54、
d.配列番号58、59、および60、
e.配列番号64、65、および66、
f.配列番号70、71、および72、
g.配列番号76、77、および78、
h.配列番号82、83、および84、
i.配列番号88、89、および90、
j.配列番号94、95、および96、
k.配列番号100、101、および102、
l.配列番号106、107、および108、
または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む、抗体。
45.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、先行する実施形態のいずれか1つに記載の重鎖の可変領域、および先行する実施形態のいずれか1つに記載の軽鎖の可変領域を含む、抗体。
46.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される配列を含む、抗体。
47.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%または少なくとも95%など、少なくとも80%の配列同一性を有する、抗体。
48.当該抗体が、単離抗体である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
49.当該抗体が、単鎖Fv断片である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
50.当該抗体が、Fcドメインを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
51.当該抗体が、Fcドメインをさらに含む単鎖Fv断片である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
52.当該抗体が、当該リラグルチドフィブリルおよび/またはセマグルチドフィブリルに特異的に結合する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
53.当該抗体が、当該リラグルチドフィブリルに特異的に結合する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
54.当該抗体が、当該セマグルチドフィブリルに特異的に結合する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体。
55.リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルの同定のための、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体の使用。
56.(i)リラグルチドフィブリルおよび可溶性リラグルチド、または(ii)セマグルチドフィブリルおよび可溶性セマグルチドを含む混合物から、フィブリルを除去するためのアフィニティリガンドとしての、先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体の使用。
57.リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを同定するための方法であって、a)先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体を、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む、方法。
58.リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを定量化するための方法であって、a)先行する実施形態のいずれか1つに記載の抗体を、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む、方法。
59.b)リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合した抗体を検出するステップをさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
60.c)リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合した抗体を、任意に当該フィブリルの標準の使用によって定量化するステップをさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
61.当該フィブリルが、溶液中にある、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
62.当該フィブリルが、可溶性リラグルチドをさらに含む溶液中にある、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
63.当該フィブリルが、リラグルチドフィブリルおよび任意に可溶性リラグルチド以外の他のペプチドまたはタンパク質をさらに含まない溶液中にある、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
64.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該抗体の重鎖の可変領域が、
m.配列番号115、116、および117、
n.配列番号 121、122、123、
または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む、抗体。
65.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、当該抗体の軽鎖の可変領域が、
aa.配列番号118、119、および120、
bb.配列番号124、125、および126、
または1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む、抗体。
66.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、先行する実施形態のいずれか1つに記載の重鎖の可変領域、および先行する実施形態のいずれか1つに記載の軽鎖の可変領域を含む、抗体。
67.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号109および110、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される配列を含む、抗体。
68.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号109および110からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%または少なくとも95%など、少なくとも80%の配列同一性を有する、抗体。
69.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、111、および113、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される可変軽鎖(VL)配列を含む、実施形態37~68のいずれか1つに記載の抗体。
70.リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、配列番号14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、112、および114、または最大15個もしくは最大10個など、最大20個のアミノ酸置換、欠失、もしくは挿入を有する当該配列のいずれかからなる群から選択される可変重鎖(VH)配列を含む、実施形態37~69のいずれか1つに記載の抗体。
71.当該抗体が、単離抗体である、実施形態37~70のいずれか1つに記載の抗体。
72.当該抗体が、単鎖Fv断片である、実施形態37~71のいずれか1つに記載の抗体。
73.当該抗体が、Fcドメインを含む、実施形態37~72のいずれか1つに記載の抗体。
74.当該抗体が、Fcドメインをさらに含む単鎖Fv断片である、実施形態37~73のいずれか1つに記載の抗体。
75.当該抗体が、当該リラグルチドフィブリルおよび/またはセマグルチドフィブリルに特異的に結合する、実施形態37~74のいずれか1つに記載の抗体。
76.当該抗体が、当該リラグルチドフィブリルに特異的に結合する、実施形態37~75のいずれか1つに記載の抗体。
77.当該抗体が、当該セマグルチドフィブリルに特異的に結合する、実施形態37~76のいずれか1つに記載の抗体。
78.当該フィブリルが、本明細書のアッセイ(I)に従って任意に調製され、当該抗体が、
a.可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも10倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルであって、少なくとも25μMのリラグルチドフィブリル濃度でのアッセイ(III)に従って決定される、結合レベル、および/または
b.ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界であって、少なくとも1μMのリラグルチドフィブリル濃度での本明細書のアッセイ(VI)に従って決定される、検出限界、および/または
c.可溶性リラグルチドへの当該抗体の結合レベルよりも少なくとも5倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルであって、当該抗体が、95%超のモノマー純度を有し、当該結合レベルが、少なくとも30μMのリラグルチドフィブリル濃度での本明細書のアッセイ(III-B)に従って決定される、結合レベル、および/または
d.ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界であって、当該抗体が、95%超のモノマー純度を有し、当該検出限界が、少なくとも0.025μMのリラグルチドフィブリル濃度での本明細書のアッセイ(VI-B)に従って決定される、検出限界、を有する、実施形態37~77のいずれか1つに記載の抗体。
79.当該抗体が、1~10ppmのフィブリル、あるいは10~100ppmのフィブリル、あるいは100~1000ppmのフィブリルなど、溶液中1~1000ppmのフィブリル濃度でリラグルチドフィブリルを検出することができる、実施形態37~78のいずれか1つに記載の抗体。
80.当該抗体が、70%超、あるいは75%超、あるいは80%超、あるいは85%超、あるいは90%超、あるいは95%超のモノマー純度を有する、実施形態37~79のいずれか1つに記載の抗体。
81.当該抗体が、95%超のモノマー純度を有する、実施形態37~80のいずれか1つに記載の抗体。
82.リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルの同定のための、実施形態37~81のいずれか1つに記載の抗体の使用。
83.(i)リラグルチドフィブリルおよび可溶性リラグルチド、または(ii)セマグルチドフィブリルおよび可溶性セマグルチドを含む混合物から、フィブリルを除去するためのアフィニティリガンドとしての、実施形態37~81のいずれか1つに記載の抗体の使用。00
84.リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを同定するための方法であって、a)実施形態37~81のいずれか1つに記載の抗体を、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む、方法。
85.リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルを定量化するための方法であって、a)実施形態37~81のいずれか1つに記載の抗体を、リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合するステップを含む、方法。
86.b)リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合した抗体を検出するステップをさらに含む、実施形態84または85に記載の方法。
87.c)リラグルチドフィブリルまたはセマグルチドフィブリルに結合した抗体を、任意に当該フィブリルの標準の使用によって定量化するステップをさらに含む、実施形態84~86のいずれか1つに記載の方法。
88.当該フィブリルが、溶液中にある、実施形態84~87のいずれか1つに記載の方法。
89.当該フィブリルが、可溶性リラグルチドをさらに含む溶液中にある、実施形態84~88のいずれか1つに記載の方法。
90.当該フィブリルが、リラグルチドフィブリルおよび任意に可溶性リラグルチド以外の他のペプチドまたはタンパク質をさらに含まない溶液中にある、実施形態84~89のいずれか1つに記載の方法。
91.可溶性リラグルチドおよび/またはモノマーリラグルチドよりもリラグルチドフィブリルを選択的に検出するためのアッセイであって、実施形態37~81のいずれか1つに記載の抗体を含み、当該抗体が、1~10ppmのフィブリル、あるいは10~100ppmのフィブリル、あるいは100~1000ppmのフィブリルなど、溶液中1~1000ppmのフィブリル濃度でリラグルチドフィブリルを検出することができる、アッセイ。
略語リスト
・PBS:リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4を調整した、137mM NaCl、2.7mM KCl、10mM NaHPO、1.8mM KHPOの水溶液)
・PES:ポリエーテルスルホン
・scFv-Fc:Fcドメインに連結した単鎖可変断片
・ThT:チオフラビンT
材料および方法
選択された抗体バリアントの抗体ライブラリ調製、選別、およびクローニング
抗体を、ライブラリ選別の2つの段階を通して単離した。選別の第1の段階において、4D5 scFvの重鎖CDR3(HCDR3)の多様性によって、単鎖可変断片(scFv)酵母表面ディスプレイライブラリを生成したscFvを、可動性リンカーを介して酵母Aga2タンパク質のC末端に遺伝的に融合し、細胞表面上の抗体ディスプレイを可能にした。酵母ディスプレイ抗体ライブラリを、磁気ビーズ(Dynabeads M-280 Tosylactivated,14203,Invitrogen)上に固定化されたリラグルチドフィブリル(および対照としての可溶性リラグルチド)への結合によって選別した。ビーズを調製するために、8×10個のビーズを最初に1mLの滅菌PBSで洗浄(2×)した。可溶性リラグルチド(100μg、薬物組成物緩衝液中6mg/mLのストックから)を、磁気ビーズを含有するPBS中に希釈し(最終体積800μL)、一晩ビーズに結合した(撹拌することなく4℃)。フィブリル状リラグルチドでコーティングされたビーズについては、100μgのリラグルチドフィブリルを、回転混合しながら室温で一晩、800μLのPBS中のビーズに結合した。翌日、10mMのグリシンを補充した1mLのPBSでビーズを洗浄(2×)して、ビーズ上の未反応のトルエンスルホニル基をクエンチし、次いで、1g/LのBSA(PBS-B)を補充した1mLのPBSを使用して洗浄(2×)した後、酵母とインキュベーションした。1%のミルクを補充したPBS-B中のリラグルチドフィブリルでコーティングしたビーズに対して、8回の正の選択を実施した。リラグルチドフィブリルに対する立体配座特異的抗体を有する酵母を単離するために、最後の3回の選別は、リラグルチドフィブリルに対する正の選択の前にPBS-B中の可溶性リラグルチドでコーティングされたビーズに対して実施した負の選択を組み込んだ。
ライブラリ選別の第2の段階(親和性成熟)において、選別の第1の段階からの最良のクローンのうちの1つのために、サブライブラリを設計した。第二世代ライブラリは、LCDR1、LCDR3、およびHCDR2における部位を多様化した。このライブラリを、リラグルチドフィブリルに対して4回の選択に供した。最初の2回の選別は、固定化されたリラグルチドフィブリルに対する正の選択の前に、可溶性リラグルチド(磁気ビーズ上に固定化された)に対する2つの連続的な負の選択を組み込んだ。負の選択をPBS-B中で実施した一方で、正の選択を、1%のミルクを補充したPBS-B中で行った。また、グルカゴンフィブリルでコーティングされたビーズに対して、3回目および4回目で3連続の負の選択を実施した。グルカゴンフィブリルでコーティングされたビーズを、すでに記載されているように調製した(Stimple et al.,2019)。
選択された抗体を、すでに記載されているように、哺乳類発現ベクター抗Notch1_E6-pBIOCAM5にクローニングした(Stimple et al.,2019)。簡潔に述べると、挿入物および骨格プラスミドをNcoIおよびNotIで消化し、精製およびライゲーションした。サンガー配列決定によってscFvコード断片の挿入を確認した。これらのプラスミドは、抗体のC末端上に6xHisタグおよび3xFLAGタグを有する二価scFv-ヒトFc融合タンパク質を発現する。
抗体発現および精製
Expi293F発現系(カタログ番号A14635)でタンパク質を発現した。Expi293F細胞を、細胞が1mL当たり約3~5百万個の生細胞密度に達するまで継代培養および増殖した。プラスミド(30μg)を25mLのExpi293細胞にトランスフェクションした。ExpiFectamine 293およびプラスミドDNAの複合体を、製造業者のガイダンスに記載されるように調製した。簡潔に述べると、プラスミドDNAおよびExpiFectamine試薬をOpti-MEM培地で希釈し、穏やかなピペット操作を介して混合した。5分間のインキュベーション後、希釈されたトランスフェクション試薬を希釈されたDNAと混合した。トランスフェクション試薬およびDNAの複合体を、室温で20分間インキュベーションし、Expi293細胞に添加した。細胞を、振盪しながら37℃および5% COでインキュベーションした。製造業者の指示に従って、エンハンサー1および2溶液を(トランスフェクション後)20時間後に細胞に添加した。3日後、分泌抗体を含有する培地を採取し、3400×gで45分間遠心分離して、細胞および関連残屑を除去した。
プロテインAクロマトグラフィーを使用して抗体を精製した。プロテインAビーズ(20334、Thermo Fisher Scientific)をPBSで洗浄し、グリシン緩衝液(pH2.5)と20分間インキュベーションした。次に、ビーズをPBSで洗浄し、次いで0.5mLのビーズを30mLの浄化培地に添加し、4℃で一晩インキュベーションした。翌日、プロテインAビーズを有する培地を10mLの精製カラム(89898、Thermo Fisher Scientific)に添加した。真空濾過を介してビーズを収集し、PBS(100mL)で十分に洗浄した。次いで、タンパク質Aビーズを、2mLの0.1Mグリシン緩衝液(pH3.0)で15分間インキュベーションし、緩衝液(溶出タンパク質を含む)を遠心分離によって収集した。次いで、Zeba Spin Desalting Columns(89891、Thermo Fisher Scientific)を使用して、溶出抗体をPBSに緩衝液交換した。280nmでの吸光度測定を介してタンパク質濃度をアッセイした(168,460~205,360M-1cm-1の吸光係数)。
サイズ排除クロマトグラフィー
分析および分取サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)実験を、Shimadzu Prominence HPLC Systemを使用して実施した。泳動緩衝液は、137mMの塩化ナトリウム、2.7mMのカリウムナトリウム、10mMのリン酸水素二ナトリウム、1.8mMのリン酸二水素カリウム、および200mMのアルギニンであった。カラム流速は、0.75mL/分であった。抗体試料(0.1mg/mL)を、カラム(GE 28990944、Superdex 200 Increase 10/300 GLカラム、内径10mm、長さ300mm)に注入(100μL)し、220および280nmで吸光度シグナルをモニタリングした。分取SECについては、FRC-10A画分収集器を使用してモノマー画分を単離した。
アッセイ(I):リラグルチドフィブリルの調製
6mg/mLのリラグルチドの試験溶液を、薬物組成物緩衝液(14.0mg/mLのプロピレングリコール、5.5mg/mLのフェノール、1.42mg/mLのリン酸水素二ナトリウム二水和物)中で調製し、必要に応じてNaOHおよび/またはHClを使用して最終pHを8.15に調整し、続いて、シリンジ濾過(0.22μmのPESフィルター)した。1mLのリラグルチド溶液のアリコートを、マイクロ遠心管に分配し、単一の3mmガラスビーズ(Sigma Z265926)を各管に添加し、管を15~20日間300rpmで軌道振盪しながら、37℃のサーモミキサー内でインキュベーションした。
陽性のThTシグナルを使用して、管からの試験溶液の少量の試料(約75μL)を除去することによって、フィブリル形成をモニタリングし、これを本明細書に記載されるアッセイ(V)(ThTアッセイ)に従って分析した。試料が、本明細書のアッセイ(V)(ThTアッセイ)において新たに調製された試験溶液よりも少なくとも5倍高い蛍光を示した場合、フィブリルを221,000×g(1時間、4℃)で沈殿させた。フィブリル、例えば、ゲル状フィブリルが、管の底部で観察された。上清を管から除去した(本明細書のアッセイ(VII)(BCAアッセイ)による分析のために上清を保持)。ペレットを、pH8.15の薬物組成物緩衝液で1回穏やかに洗浄し(ペレットを乱すことなく)、次いで、元の体積のpH8.15の薬物組成物緩衝液中に再懸濁し(ThT分析のために除去されたいかなる体積も考慮に入れて)、4℃で保存した。フィブリルの濃度を、本明細書のアッセイ(VII)に従って決定した。この計算が正確であるためには、遠心分離後にフィブリルペレットを全く同じ総体積で再懸濁することが重要である。
アッセイ(II):セマグルチドフィブリルの調製
pH6.9に調整された(必要に応じてNaOHおよび/またはHClを使用して)、任意に50mMのNaClを含む6mg/mLのセマグルチド、および薬物組成物緩衝液(14.0mg/mLのプロピレングリコール、5.5mg/mLのフェノール、1.42mg/mLのリン酸水素二ナトリウム二水和物)の試験溶液を、マイクロ遠心管に1mLのアリコートで入れ、単一の3mmのガラスビーズ(Sigma Z265926)を各管に添加し、管を15~20日間300rpmで軌道振盪しながら、37℃のサーモミキサー内でインキュベーションした。
陽性のThTシグナルを使用して、管からの試験溶液の少量の試料(約75μL)を除去することによって、フィブリル形成をモニタリングし、これを本明細書に記載されるアッセイ(V)(ThTアッセイ)に従って分析した。試料が、アッセイ(V)(ThTアッセイ)において、pH6.9の薬物組成物緩衝液中の新たに調製されたセマグルチドよりも少なくとも5倍高い蛍光を示した場合、フィブリルを221,000×g(1時間、4℃)で沈殿させた。フィブリル、例えば、ゲル状フィブリルが、管の底部で観察された。上清を管から除去した(アッセイ(VII)(BCAアッセイ)による分析のために上清を保持)。ペレットを、pH6.9の薬物組成物緩衝液で1回穏やかに洗浄し(ペレットを乱すことなく)、次いで、元の体積のpH6.9の薬物組成物緩衝液中に再懸濁し(ThT分析のために除去されたいかなる体積も考慮に入れて)、4℃で保存した。フィブリルの濃度を、本明細書のアッセイ(VII)に従って決定した。この計算が正確であるためには、遠心分離後にフィブリルペレットを全く同じ総体積で再懸濁することが重要である。
アッセイ(III):抗体特異性比(方法1)
抗体特異性比を以下のように決定した:
1.ELISAプレート調製(3プレート):
a.フィブリルコーティングされたELISAプレートの場合:本明細書のアッセイ(I)に従って調製されたリラグルチドフィブリルを、薬物組成物緩衝液中に再懸濁し(本明細書のアッセイ(VII)(BCAアッセイ)によって決定されるフィブリル濃度を有する)、約300μLの試料をマイクロ遠心管中、氷上で超音波処理した(100%振幅で10秒オン/30秒オフの3サイクル、FB-120 Sonic Dismembrator、Thermo Fisher Scientific)を得た。溶液を、PBS中で25μMのリラグルチドフィブリルに希釈し、96ウェルNunc MaxiSorp ELISAプレート(製品番号:439454)の各ウェルに100μLの試料を分配した。
b.可溶性リラグルチドコーティングプレートの場合:6mg/mLのリラグルチドを、必要に応じてNaOHおよび/またはHClを使用してpHを8.15に調整した、薬物組成物緩衝液(14mg/mLのプロピレングリコール、5.5mg/mLのフェノール、1.42mg/mLのリン酸二ナトリウム二水和物)中で可溶化し、0.22μmのPESフィルターを通して溶液を濾過した。溶液を、PBS中で25μMのリラグルチドに希釈し、96ウェルNunc MaxiSorp ELISAプレート(製品番号:439454)の各ウェルに100μLの試料を分配した。
i.「バックグラウンド」プレートの場合:96ウェルNunc MaxiSorp ELISAプレート(製品番号:439454)の各ウェルに100μLのPBSを分配した。
2.プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、4℃で一晩インキュベーションした。
3.翌日、各ウェルに300μLのPBSを添加することによって、プレートを3回洗浄した。
4.各ウェルに0.1% Tween20および10g/LのBSAを補充した300μLのPBSを添加することによって、プレートをブロッキングした。次いで、プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で3時間インキュベーションした。
5.プレートがブロッキングされている間、抗体試料を、遠心分離機において21,000×gで5分間スピンさせ、280nmでの吸光度によって上清の濃度を測定した。各抗体を、0.1% Tween20および1g/LのBSAを補充したPBS中で5nMに段階希釈した。
6.各ウェルに300μLのPBSを添加することによって、プレートを3回洗浄した
7.100μLの抗体溶液を各ウェルに分配した。各抗体を、2つ組(すなわち、1プレート当たり各抗体に対して2ウェル)で試験した。次いで、プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で1時間インキュベーションした。
8.二次抗体(ヤギ抗ヒトIgG-Fc HRPコンジュゲート、Invitrogen A18817、ストック濃度:50%グリセロール中0.5mg/mL)1:1000を、0.1% Tween20および10g/LのBSAを補充したPBS中に希釈することによって、二次抗体溶液を調製した。
9.各ウェルに300μLのPBSを添加することによって、プレートを3回洗浄した。
10.100μLの二次抗体溶液を各ウェルに分配した。次いで、プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で1時間インキュベーションした。二次抗体インキュベーション中、1-Step Ultra-TMB ELISA基質(Thermo Fisher Scientific、34208)を冷蔵庫から取り出して、溶液を室温に平衡化し、2M(4N)H2SO4を調製した。
11.各ウェルに300μLのPBSを添加することによって、プレートを3回洗浄した。
12.100μLのUltra-TMBを各ウェルに添加し、黄色生成物が形成されるまでインキュベーションした(5~10分)。
13.100μLの2M HSOの添加によって、反応をクエンチした。
14.各ウェルの吸光度を、マイクロプレートリーダー(BioTek Synergy Neo)において450nmで読み取った。
計算:ELISAシグナル(450nmでの吸光度)の比を、フィブリルコーティングプレートに対する各抗体と、可溶性リラグルチドコーティングプレートおよびバックグラウンドプレートに対するそのシグナルについて計算した。これらの比は、本明細書に報告されるフィブリル/可溶性比およびフィブリル/バックグラウンド比である。例えば、抗体が、リラグルチドフィブリルについて1.5、可溶性リラグルチドについて0.05、およびバックグラウンドプレートについて0.1のシグナルをもたらした場合、フィブリル/可溶性比は、1.5/0.05=30であり、フィブリル/バックグラウンド比は、1.5/0.1=15である。
アッセイ(III-B):抗体特異性比(方法1B)
1.アッセイの前夜:BSAをPBS中1mg/mLで可溶化し、次いで、30ccのルアーロックシリンジを用いて0.22μmのPESフィルターを通して滅菌し、150μLの溶液をNunc MaxiSorp(製品番号:439454)96ウェルELISAプレートの各ウェルに分配した。プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、4℃で一晩インキュベーションした。
2.ELISAプレート(BSAでコーティング)を冷蔵庫から除去し、ウェルを300μLのPBSで3回洗浄した。
a.フィブリルコーティングされたELISAプレートの場合:本明細書のアッセイ(I)に従って調製されたリラグルチドフィブリルを、薬物組成物緩衝液中に再懸濁し(本明細書のアッセイ(VII)(BCAアッセイ)によって決定されるフィブリル濃度を有する)、約300μLの試料をマイクロ遠心管中、氷上で超音波処理した(100%振幅で10秒オン/30秒オフの3サイクル、FB-120 Sonic Dismembrator、Thermo Fisher Scientific)を得た。溶液を、PBS中で10μMのリラグルチドフィブリルに希釈し、各ウェルに100μLの試料を分配した。
b.可溶性リラグルチドコーティングプレートの場合:6mg/mLのリラグルチドを、必要に応じてNaOHおよび/またはHClを使用してpHを8.15に調整した、薬物組成物緩衝液(14mg/mLのプロピレングリコール、5.5mg/mLのフェノール、1.42mg/mLのリン酸二ナトリウム二水和物)中で可溶化し、0.22μmのPESフィルターを通して溶液を濾過した。溶液を、PBS中で10μMのリラグルチドに希釈し、各ウェルに100μLの試料を分配した
i.「バックグラウンド」プレートの場合:96ウェルNunc MaxiSorp ELISAプレート(製品番号:439454)の各ウェルに100μLのPBSを分配した。
3.プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で3時間、撹拌することなくインキュベーションした。
4.この3時間の間、抗体試料を、遠心分離機において21,000×gで5分間スピンさせ、280nmでの吸光度によって上清の濃度を測定した。各抗体を、0.1% Tween20および1g/LのBSAを補充したPBS中で5nMに段階希釈した(濃度の別段の定めがない限り)。
5.各ウェルに300μLのPBSを添加することによって、プレートを3回洗浄した。
6.100μLの抗体溶液を各ウェルに分配した。次いで、プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で1時間インキュベーションした。
7.二次抗体(ヤギ抗ヒトIgG-Fc HRPコンジュゲート、Invitrogen A18817、ストック濃度:50%グリセロール中0.5mg/mL)1:1000を、0.1% Tween20および10g/LのBSAを補充したPBS中に希釈することによって、二次抗体溶液を調製した。
8.各ウェルに300μLのPBST(0.1% Tween20を補充したPBS)を添加することによって、プレートを3回洗浄した。
9.100μLの二次抗体溶液を各ウェルに分配した。次いで、プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で1時間インキュベーションした。二次抗体インキュベーション中、1-Step Ultra-TMB ELISA基質(Thermo Fisher Scientific、34208)を冷蔵庫から取り出して、溶液を室温に平衡化し、2M(4N)HSOを調製した。
10.各ウェルに300μLのPBSTを添加することによって、プレートを3回洗浄した。
11.100μLのUltra-TMBを各ウェルに添加し、黄色生成物が形成されるまでインキュベーションした(5~10分)。
12.100μLの2M HSOの添加によって、反応をクエンチした。
13.各ウェルの吸光度を、マイクロプレートリーダー(BioTek Synergy Neo)において450nmで読み取った。
計算:ELISAシグナル(450nmでの吸光度)の比を、フィブリルコーティングプレートに対する各抗体と、可溶性リラグルチドコーティングプレートおよびバックグラウンドプレートに対するそのシグナルについて計算した。これらの比は、本明細書に報告されるフィブリル/可溶性比およびフィブリル/バックグラウンド比である。例えば、抗体が、リラグルチドフィブリルについて1.5、可溶性リラグルチドについて0.05、およびバックグラウンドプレートについて0.1のシグナルをもたらした場合、フィブリル/可溶性比は、1.5/0.05=30であり、フィブリル/バックグラウンド比は、1.5/0.1=15である。
アッセイ(IV):抗体特異性比(方法2)
抗体特異性比を以下のように決定した:
アッセイの前夜:BSAをPBS中1mg/mLで可溶化し、次いで、30ccのルアーロックシリンジを用いて0.22μmのPESフィルターを通して滅菌し、150μLの溶液をNunc MaxiSorp(製品番号:439454)96ウェルELISAプレートの各ウェルに分配した。プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、4℃で一晩インキュベーションした。
アッセイの日:
1.リラグルチドを、必要に応じてNaOHおよび/またはHClを使用してpHを8.15に調整した、薬物組成物緩衝液(14mg/mLのプロピレングリコール、5.5mg/mLのフェノール、1.42mg/mLのリン酸二ナトリウム二水和物)中、60mg/mLで可溶化し、0.22μmのPESフィルターを通して濾過した。溶液をPBS中、6mg/mL(1600μM)のリラグルチドに希釈した。この溶液を、「可溶性リラグルチド溶液」と称する。
2.本明細書のアッセイ(I)に従って得て、約300μLの試料中でpH8.15の薬物組成物緩衝液中に再懸濁した(本明細書のアッセイ(VII)(BCAアッセイ)によって決定されるフィブリル濃度を有する)リラグルチドフィブリル(以下、フィブリル)を、マイクロ遠心管中、氷上で超音波処理した(100%振幅で10秒オン/30秒オフの3サイクル、FB-120 Sonic Dismembrator、Thermo Fisher Scientific)を得た。この溶液を、「フィブリル溶液」と称する。
3.フィブリルの最終濃度が100μMになるように、超音波処理されたフィブリル溶液を可溶性リラグルチド溶液中に希釈した。次いで、溶液を、0.1μMのフィブリルの結果として生じる試料まで、可溶性リラグルチド溶液中にさらに段階希釈した。2つの対照:i)PBS(ペプチドなし)、およびii)フィブリルなし(可溶性リラグルチド溶液のみ)を使用した。
4.ELISAプレート(BSAでコーティング)を冷蔵庫から除去し、ウェルを300μLのPBSで3回洗浄した。
5.上記の(3)からの100μLの各試料または対照を、新たに洗浄されたプレートのウェルに分配し、プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で3時間撹拌することなくインキュベーションした。
6.上記の3時間のインキュベーション中、試験される約75μLの抗体(例えば、scFv-Fc融合タンパク質)を21,000×gで5分間スピンさせて、いかなる粒子状物質も沈殿させた。上清を除去し、この上清のA280nmを決定して抗体の濃度を計算した。抗体を、PBS+0.1% Tween20+1g/LのBSA中、5nMに段階希釈し、使用するまで氷上で保持した。
7.3時間のインキュベーションの終了時に、プレートのウェルを300μLのPBSで3回洗浄した。
8.100μLの5nM抗体を各ウェルに添加した。プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で1時間インキュベーションした。
9.上記の1時間のインキュベーション中、二次抗体(ヤギ抗ヒトIgG-Fc HRPコンジュゲート、Invitrogen A18817、ストック濃度:50%グリセロール中0.5mg/mL)を、PBS+0.1% Tween20+10g/LのBSA中1:1000に希釈した。
10.1時間のインキュベーションの終了時に、ウェルを300μLのPBSで3回洗浄した。
11.100μLの二次抗体溶液を各ウェルに添加した。プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で1時間インキュベーションした。
12.二次抗体インキュベーション中、1-Step Ultra-TMB ELISA基質(Thermo Fisher Scientific、34208)を冷蔵庫から取り出して、溶液を室温に平衡化した。2M(4N)HSOを調製した。
13.1時間のインキュベーションの終了時に、ウェルを300μLのPBSで3回洗浄した。
14.100μLのUltra-TMBを各ウェルに添加し、10分間インキュベーションした。
15.100μLの2M HSOの添加によって、反応をクエンチした。
16.450nmでの吸光度を、マイクロプレートリーダー(BioTek Synergy Neo)において読み取った。
計算:フィブリルを含むウェル内の各抗体についてのELISAシグナルを、可溶性リラグルチドを有し、かつフィブリルがない対照ウェル中の同じ抗体についてのELISAシグナルで割った。この比は、混合物/可溶性特異性比である。例えば、所与の抗体が、可溶性リラグルチドとの混合物中0.1μMのリラグルチドフィブリルについて1.5のシグナル、および可溶性リラグルチド(フィブリルを欠く)について0.05のシグナルをもたらした場合、混合物/可溶性特異性比は、1.5/0.05=30である。
アッセイ(V):ThTアッセイ
ペプチドの試験溶液を、フィブリル形成直後のフィブリルの存在について分析した。フィブリル形成前のペプチド濃度は、6mg/mLであった。ペプチドは、リラグルチドまたはセマグルチドであってもよい。リラグルチドフィブリルは、本明細書のアッセイ(I)に従って調製され得る。セマグルチドフィブリルは、本明細書のアッセイ(II)に従って調製され得る。試験溶液の75μLの試料を、1.36μLのThT原液(ストック濃度:2200μMのThT)と混合して、ペプチド/ThT混合物中40μMの最終ThT濃度に到達した。リラグルチドの場合、この混合物中の最終濃度は、1571μMのリラグルチドであった(フィブリル化前に計算)。ペプチド/ThT混合物の50μLの試料を、黒色384ウェルプレート(Fisherbrand 384 Well Polystyrene Plates、12566624、Thermo Fisher Scientific)のウェルに添加し、5~10分後、Biotek Synergy Neoマイクロプレートリーダーを使用して、ThT蛍光(λex=444nm、λem=482nm)値を測定した。
アッセイ(VI):抗体アッセイと比較したThTアッセイ
可溶性リラグルチドとの混合物中のリラグルチドフィブリルの検出を、抗体アッセイと比較したThT検出法を用いて決定した。
1.リラグルチドを、必要に応じてNaOHおよび/またはHClを使用してpHを8.15に調整した、薬物組成物緩衝液(14mg/mLのプロピレングリコール、5.5mg/mLのフェノール、1.42mg/mLのリン酸二ナトリウム二水和物)中、60mg/mLで可溶化し、0.22μmのPESフィルターを通して濾過した。溶液をPBS中、6mg/mL(1600μM)のリラグルチドに希釈した。この溶液を、「可溶性リラグルチド溶液」と称する。
2.本明細書のアッセイ(I)に従って得て、約300μLの試料中でpH8.15の薬物組成物緩衝液中に再懸濁した(本明細書のアッセイ(VII)(BCAアッセイ)によって決定されるフィブリル濃度を有する)リラグルチドフィブリル(以下、フィブリル)を、マイクロ遠心管中、氷上で超音波処理した(100%振幅で10秒オン/30秒オフの3サイクル、FB-120 Sonic Dismembrator、Thermo Fisher Scientific)を得た。この溶液を、「フィブリル溶液」と称する。
3.フィブリルの最終濃度が100μMになるように、超音波処理されたフィブリル溶液を可溶性リラグルチド溶液中に希釈した。次いで、溶液を、0.001、0.0025、0.01、0.025、0.1、0.25、1、2.5、10、および25μMのフィブリルの結果として生じる試料まで、可溶性リラグルチド溶液中にさらに段階希釈した。2つの対照:i)PBS(ペプチドなし)、およびii)フィブリルなし(可溶性リラグルチド溶液のみ)を使用した
a.この時点で、可溶性リラグルチド溶液中にフィブリル溶液を希釈することによって得られた溶液(ステップ3からの)を、オボアルブミンコーティングELISAプレートのウェルに(100μL)添加し、本発明の抗体を用いたELISA検出前に室温で2時間インキュベーションした。残りのELISAプロトコルを、アッセイ(IV)(ステップ7以降)に記載されるように実施した。
4.残留試料(フィブリルおよび可溶性リラグルチドの混合物、ならびにステップ3からのPBS対照および可溶性リラグルチド対照)を、室温において2.5時間、マイクロ遠心管中でインキュベーションした。
5.チオフラビンT(ThT)原液を、2200μMの濃度で調製した。ThTを、試料(最初に1600μMの総ペプチド濃度)に、40μMの最終濃度になるまで添加し、ペプチド/ThT混合物の50μLの試料を、黒色384ウェルプレート(Fisherbrand 384 Well Polystyrene Plates、12566624、Thermo Fisher Scientific)のウェルに添加した。Biotek Synergy Neoマイクロプレートリーダーを使用して、各試料について、ThT蛍光(λex=444nm、λem=482nm)値を測定した。ペプチド/ThT混合物中の最終(総)ペプチド濃度は、1571μMであった(フィブリル化前に計算)。
6.フィブリルを含む溶液の蛍光測定値を、可溶性リラグルチド溶液(フィブリルなしの対照)の蛍光測定値で割り、比率を混合物/可溶性比として報告した。
アッセイ(VI-B):抗体アッセイと比較したThTアッセイ
可溶性リラグルチドとの混合物中のリラグルチドフィブリルの検出を、抗体アッセイと比較したThT検出法を用いて決定した。
1.アッセイの前夜:BSAをPBS中1mg/mLで可溶化し、次いで、30ccのルアーロックシリンジを用いて0.22μmのPESフィルターを通して滅菌し、150μLの溶液をNunc MaxiSorp(製品番号:439454)96ウェルELISAプレートの各ウェルに分配した。プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、4℃で一晩インキュベーションした。
2.アッセイの日、リラグルチド混合物をBSAコーティングプレートに固定化した。
a.リラグルチドを、必要に応じてNaOHおよび/またはHClを使用してpHを8.15に調整した、薬物組成物緩衝液(14mg/mLのプロピレングリコール、5.5mg/mLのフェノール、1.42mg/mLのリン酸二ナトリウム二水和物)中、60mg/mLで可溶化し、0.22μmのPESフィルターを通して濾過した。溶液をPBS中、6mg/mL(1600μM)のリラグルチドに希釈した。この溶液を、「可溶性リラグルチド溶液」と称する。
b.本明細書のアッセイ(I)に従って得て、約300μLの試料中でpH8.15の薬物組成物緩衝液中に再懸濁した(本明細書のアッセイ(VII)(BCAアッセイ)によって決定されるフィブリル濃度を有する)リラグルチドフィブリル(以下、フィブリル)を、マイクロ遠心管中、氷上で超音波処理した(100%振幅で10秒オン/30秒オフの3サイクル、FB-120 Sonic Dismembrator、Thermo Fisher Scientific)を得た。この溶液を、「フィブリル溶液」と称する。
c.フィブリルの最終濃度が100μMになるように、超音波処理されたフィブリル溶液を可溶性リラグルチド溶液中に希釈した。次いで、溶液を、0.001、0.0025、0.01、0.025、0.1、0.25、1、2.5、10、および25μMのフィブリルの結果として生じる試料まで、可溶性リラグルチド溶液中にさらに段階希釈した。2つの対照:i)PBS(ペプチドなし)、およびii)フィブリルなし(可溶性リラグルチド溶液のみ)を使用した
d.可溶性リラグルチド溶液中にフィブリル溶液を希釈することによって得られた溶液を、BSAコーティングELISAプレートのウェルに(100μL)添加し、室温で3時間インキュベーションした。
3.残りのELISAプロトコルを、アッセイ(VI)について記載されるように、いくつかの修正を加えて実施した。
a.この3時間の間、抗体試料を、遠心分離機において21,000×gで5分間スピンさせ、280nmでの吸光度によって上清の濃度を測定した。各抗体を、0.1% Tween20(PBST)を補充したPBS中で50nMに段階希釈した。
b.各ウェルに300μLのPBSを添加することによって、プレートを3回洗浄した。
c.100μLの抗体溶液を各ウェルに分配した。次いで、プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で1時間インキュベーションした。
d.二次抗体(ヤギ抗ヒトIgG-Fc HRPコンジュゲート、Invitrogen A18817、ストック濃度:50%グリセロール中0.5mg/mL)1:1000を、0.1% Tween20および10g/LのBSAを補充したPBS中に希釈することによって、二次抗体溶液を調製した。
e.各ウェルに300μLのPBSTを添加することによって、プレートを3回洗浄した。
f.100μLの二次抗体溶液を各ウェルに分配した。次いで、プレートを接着フィルムで覆い、アルミニウムホイルで包み、室温で1時間インキュベーションした。二次抗体インキュベーション中、1-Step Ultra-TMB ELISA基質(Thermo Fisher Scientific、34208)を冷蔵庫から取り出して、溶液を室温に平衡化し、2M(4N)H2SO4を調製した。
g.各ウェルに300μLのPBSTを添加することによって、プレートを3回洗浄した。
h.100μLのUltra-TMBを各ウェルに添加し、黄色生成物が形成されるまでインキュベーションした(5~10分)。
i.100μLの2M H2SO4の添加によって、反応をクエンチした。
j.各ウェルの吸光度を、マイクロプレートリーダー(BioTek Synergy Neo)において450nmで読み取った。
4.残留試料(フィブリルおよび可溶性リラグルチドの混合物、ならびにステップ3からのPBS対照および可溶性リラグルチド対照)を、室温において2.5時間、マイクロ遠心管中でインキュベーションした。
5.チオフラビンT(ThT)原液を、2200μMの濃度で調製した。ThTを、試料(最初に1600μMの総ペプチド濃度)に、0.4μMの最終濃度になるまで添加し、ペプチド/ThT混合物の50μLの試料を、黒色384ウェルプレート(Fisherbrand 384 Well Polystyrene Plates、12566624、Thermo Fisher Scientific)のウェルに添加した。Biotek Synergy Neoマイクロプレートリーダーを使用して、各試料について、ThT蛍光(λex=444nm、λem=482nm)値を測定した。ペプチド/ThT混合物中の最終(総)ペプチド濃度は、1571μMであった(フィブリル化前に計算)。
6.フィブリルを含む溶液の蛍光測定値を、可溶性リラグルチド溶液(フィブリルなしの対照)の蛍光測定値で割り、比率を混合物/可溶性比として報告した。
アッセイ(VII):BCAアッセイ
リラグルチドをリラグルチドフィブリルの標準として、およびセマグルチドをセマグルチドフィブリルの標準として用いて(BSAではない)、Pierce BCA Protein Assay Kit(Thermo Fisher Scientific、23225)を使用して、フィブリル(例えば、リラグルチドフィブリル)の濃度を決定した。薬物組成物緩衝液からのフェノールが、試料希釈に応じて様々な程度までBCA試薬と反応するため、定量化のために対照を実験してフェノールから生じるバックグラウンドシグナルを説明した。フィブリル集合中の初期濃度(6mg/mL)から上清中のペプチド濃度(超遠心分離後)を引くことによって、本明細書のアッセイ(I)またはアッセイ(II)からの再懸濁されたフィブリル溶液中のフィブリルの濃度を決定した。リラグルチドフィブリルの分析を、以下に記載されるように行った:
1.リラグルチドを、6mg/mL(6000μg/mL)の薬物組成物緩衝液、pH8.15で溶解した。これを、「可溶性リラグルチド溶液」と称する。
2.標準については、可溶性リラグルチド溶液を(1)からPBS中に、2000、1500、1000、750、500、250、125、25、および0μg/mLの濃度で希釈し、PBS中に希釈された同量の薬物組成物緩衝液、pH8.15を含有する(がペプチドを欠く)「ブランク」を調製した。例えば、2000μg/mLの標準を600μg/L作製するためには、(1)からの200μLの溶液および400μLのPBSを必要とする。ブランクを作製するために、200μLの薬物組成物緩衝液(ペプチドなし)および400μLのPBSを混合した。
3.本明細書のアッセイ(I)から得られた超遠心分離されたフィブリル(薬物組成物緩衝液、pH8.15中)からの上清を、以下の希釈でPBS中に希釈した:1:2、1;4、1:8、1:16、1:32。同じ希釈でPBS中に希釈された薬物組成物緩衝液、pH8.15を含有するこれらの試料について、「ブランク」も調製した。
4.透明(結合なしまたは低結合)の平底96ウェルプレートの各ウェルに、10μLの標準(および対応するブランクを有する別個のウェル)、および10μLの希釈された試料(および対応するブランクを有する別個のウェル)を添加した。
5.BCA Working試薬を作り、225μLを各ウェルに添加し、プレートを接着フィルムで覆った。
6.プレートを、紫色の形成が十分になるまで37℃でインキュベーションした(これは概して、比較的迅速に起こり、ある程度の色は多くの場合、ほぼすぐに一部の試料で目に見える)。
7.562nmのプレートリーダーで吸光度を読み取った。
8.標準についての「ブランク」吸光度値を、標準についての値から引いた。ペプチド濃度対吸光度をプロットし、二次多項式をフィッティングすることによって、標準曲線を、得られる(バックグラウンド減算された)吸光度にフィッティングした。
9.上清についての「ブランク」吸光度値を上清希釈についての値から引いた。(8)からの標準曲線を使用して、上清試料のペプチド濃度を決定し、それらの希釈倍率を掛けて、未希釈上清中のリラグルチド濃度を計算した。約250~1000μg/mLの範囲の計算濃度を有する試料が好ましい(これは、BCAアッセイの正確な範囲の中間である)。
10.フィブリルが6mg/mL(6000μg/mL)の濃度で集合したため、上清のペプチド濃度をこれから引いて、再懸濁された試料中のフィブリルの濃度を得た。この計算が正確であるためには、遠心分離後にアッセイ(I)のフィブリルペレットを全く同じ総体積で再懸濁することが重要である。
本明細書のアッセイ(I)への参照が、本明細書のアッセイ(II)に置き換えられるべきであることを除いて、同様の手順がセマグルチドフィブリルに使用されてもよい。
結果
[実施例1][抗体]
表1に列挙されるアミノ酸配列を有する抗体(scFv-Fc)を、組換え発現によって調製し、精製した。
表1は、各抗体の完全配列を列挙し、太字のテキストは、CDRの位置(L-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2、およびH-CDR3の順で示される)を示し、CDRを、Kabat抗体ナンバリングスキームに従って定義した。表2は、表1の抗体の軽鎖の可変領域(V配列)、重鎖の可変領域(V配列)のアミノ酸配列を列挙する。表3は、表1の抗体のCDRを列挙する。
Figure 2022527812000001
Figure 2022527812000002
Figure 2022527812000003
Figure 2022527812000004
Figure 2022527812000005
Figure 2022527812000006
Figure 2022527812000007
Figure 2022527812000008
Figure 2022527812000009
[実施例2][抗体のリラグルチドフィブリル特異性]
実施例1の抗体を、バックグラウンドおよび/または可溶性リラグルチドと比較して、リラグルチドフィブリルに結合するそれらの能力について個々に試験した。本明細書に定義されるアッセイ(III)またはアッセイ(IV)に従って、試験を行った。結果を表4および5に示す。
Figure 2022527812000010
Figure 2022527812000011
表4および5の結果は、試験された抗体が可溶性リラグルチドよりも有意に多くリラグルチドフィブリルに結合することを示す。表4の結果はまた、試験された抗体が、バックグラウンドよりも有意に多くリラグルチドフィブリルに結合することを示す。表5の結果は、試験された抗体が、高濃度の可溶性リラグルチドの混合物中で試験された場合、有意に多くリラグルチドフィブリルに結合することもできることを示す。
[実施例3][ThTアッセイと比較したリラグルチドフィブリル-抗体の検出感度]
ThTアッセイを、過剰な可溶性リラグルチドとの混合物中のリラグルチドフィブリルに結合するその能力について試験して、本発明の抗体との感度の比較を可能にした。本明細書のアッセイ(VI)に従って実験を行った。結果を表6に示す。
Figure 2022527812000012
[実施例4][リラグルチド抗体の濃度依存性結合分析]
「抗体発現および精製」のセクションに記載されるように、抗体を調製した。抗体E、M、およびNを、20mg/L超の収率で二段階精製した。精製された抗体は、分析的サイズ排除クロマトグラフィーによって実証されるように、主にモノマーであった(E、M、およびNについては95%超のモノマー、図1)。二段階精製された抗体(95%超のモノマー)を使用したアッセイの感度はまた、一次抗体インキュベーション中のBSAの除去によって増強された。これらの変化は、アッセイ(III-B)の改善をもたらした。
実施例1の抗体E、M、およびNを、二段階精製し(95%超のモノマー)、バックグラウンドおよび/または可溶性リラグルチドと比較して、リラグルチドフィブリルにそれらの結合する能力について個々に試験した。本明細書のアッセイ((III-B)に従って、試験を行った。結果を表7(凝集性リラグルチドおよび可溶性リラグルチドについての未加工の(バックグラウンド減算されていない)抗体結合シグナル)、ならびに表8(抗体のリラグルチドフィブリル特異性(リラグルチドフィブリル/モノマーリラグルチド))に示す。3つの独立した実験を実施し、報告された値は、平均である。
Figure 2022527812000013
Figure 2022527812000014
表7および8の結果は、試験された抗体が可溶性リラグルチドよりも有意に多くリラグルチドフィブリルに結合することを示す。
二段階精製された抗体(95%超のモノマー)の異なるバッチにおける抗体凝集体の量を制御することがより容易であるため、アッセイにおいて高度に精製された抗体(95%超のモノマー)を使用することが、一段階精製された抗体(5%超の抗体凝集体)を使用した以前のアッセイ(III)よりもアッセイ(III-B)をより再現性のあるものにするという利点を有することも観察された。抗体凝集体がリラグルチドフィブリルへの結合に寄与したため、サイズ排除クロマトグラフィーを使用した抗体凝集体の除去により、低抗体濃度での抗体感度が低下した。しかしながら、抗体純度の上昇は、より低いバックグラウンドシグナルのため、より高い抗体濃度の使用を可能にし、これは、アッセイ感度の改善を可能にした。
[実施例5][ThTアッセイと比較したリラグルチドフィブリル-抗体の検出感度]
「抗体発現および精製」のセクションに記載されるように、抗体を調製した。抗体E、M、およびNを、20mg/L超の収率で二段階精製した。精製された抗体は、分析的サイズ排除クロマトグラフィーによって実証されるように、主にモノマーであった(E、M、およびNについては95%超のモノマー、図1)。二段階精製された抗体(95%超のモノマー)を使用したアッセイの感度はまた、一次抗体インキュベーション中のBSAの除去、および抗体濃度の増加(5から50nM)によって増強され、アッセイ(VI-B)の改善をもたらした。
ThTアッセイを、過剰な可溶性リラグルチドとの混合物中のリラグルチドフィブリルに結合するその能力について試験して、本発明の抗体Mとの感度の比較を可能にした。本明細書のアッセイ(VI-B)に従って実験を行った。結果を表9に示す。
Figure 2022527812000015
表9の結果は、リラグルチドフィブリルを検出するための本発明の抗体の感度が、ThTアッセイよりも桁違いに高いことを示す。さらに、本発明の抗体が、シグナルがThTアッセイで記録されなかったフィブリルの濃度で、リラグルチドフィブリルを検出したこともわかった。
二段階精製された抗体(95%超のモノマー)の異なるバッチにおける抗体凝集体の量を制御することがより容易であるため、アッセイにおいて高度に精製された抗体(95%超のモノマー)を使用することが、一段階精製された抗体(5%超の抗体凝集体)を使用した以前のアッセイ(VI)よりもアッセイ(VI-B)をより再現性のあるものにするという利点を有することも観察された。抗体凝集体がリラグルチドフィブリルへの結合に寄与したため、サイズ排除クロマトグラフィーを使用した抗体凝集体の除去により、低抗体濃度(例えば、5nM)での抗体感度が低下した。しかしながら、抗体純度の上昇は、より低いバックグラウンドシグナルのため、より高い抗体濃度(5nMの代わりに50nM)の使用を可能にし、これは、アッセイ感度の改善を可能にした。
[実施例6][95%超のモノマー純度を有する抗体の再現性]
実施例1の抗体Mを二段階精製し(95%超のモノマー)、可溶性リラグルチドと比較した、過剰な可溶性リラグルチドの存在下でリラグルチドフィブリルに結合するその能力について試験した。本明細書のアッセイ((VI-B)に従って、試験を行った。抗体の2つの異なるバッチを試験し、合計4つの独立した実験を実施した。結果を表10に示す。
Figure 2022527812000016
表10の結果は、アッセイにおいて高度に精製された抗体(95%超のモノマー)を使用することが、非常に再現性のある結果をもたらすことを示す。
本発明のある特定の特徴が本明細書に例示および記載されているが、ここで、多くの修正、置換、変更、および同等物が当業者に想到されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の趣旨の範囲内にあるこうしたすべての修正および変更を網羅することを意図していることが理解されるべきである。

Claims (15)

  1. リラグルチドフィブリルに結合する抗体であって、前記フィブリルが、本明細書のアッセイ(I)に従って任意選択で調製され、前記抗体が、
    a.可溶性リラグルチドに対する前記抗体の結合レベルよりも少なくとも10倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルであって、前記結合レベルが、アッセイ(III)に従って少なくとも25μMのリラグルチドフィブリル濃度で決定される、結合レベル、および/または
    b.ThTアッセイのリラグルチドフィブリルに対する検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルに対する検出限界であって、前記検出限界が、本明細書のアッセイ(VI)に従って少なくとも1μMのリラグルチドフィブリル濃度で決定される、検出限界、および/または
    c.可溶性リラグルチドに対する前記抗体の結合のレベルよりも少なくとも5倍高いリラグルチドフィブリルへの結合のレベルであって、前記抗体が95%を超える単体量の純度を有し、前記結合のレベルが、本明細書のアッセイ(III-B)に従って、少なくとも30μMのリラグルチドフィブリル濃度での決定される、結合レベル、および/または
    d.ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界であって、前記抗体が95%を超える単体量の純度を有し、前記検出限界が、本明細書のアッセイ(VI-B)に従って少なくとも0.025μMのリラグルチドフィブリル濃度で決定される、検出限界
    を有する、抗体。
  2. 前記フィブリルが、本明細書のアッセイ(I)に従って任意選択で調製され、前記抗体が、
    a.可溶性リラグルチドに対する前記抗体の結合レベルよりも少なくとも10倍高いリラグルチドフィブリルへの結合レベルであって、前記結合のレベルが、アッセイ(III)に従って少なくとも25μMのリラグルチドフィブリル濃度で決定される、結合レベル、および/または
    b.ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界であって、前記検出限界が、本明細書のアッセイ(VI)に従って少なくとも1μMのリラグルチドフィブリル濃度で決定される、検出限界を有する、請求項1に記載の抗体。
  3. 前記フィブリルが、本明細書のアッセイ(I)に従って任意選択で調製され、前記抗体が、
    c.可溶性リラグルチドに対する前記抗体の結合のレベルよりも少なくとも5倍高いリラグルチドフィブリルへの結合のレベルであって、前記抗体が95%を超える単体量の純度を有し、前記結合のレベルが、本明細書のアッセイ(III-B)に従って少なくとも30μMのリラグルチドフィブリル濃度で決定される、結合レベル、および/または
    d.ThTアッセイにおけるリラグルチドフィブリルの検出限界よりも少なくとも10倍低い濃度でのリラグルチドフィブリルの検出限界であって、前記抗体が95%を超える単体量の純度を有し、前記検出限界が、本明細書のアッセイ(VI-B)に従って少なくとも0.025μMのリラグルチドフィブリル濃度で決定される、検出限界を有する、請求項1または2に記載の抗体。
  4. 前記抗体が、70%を超え、代替的に75%を超え、代替的に80%を超え、代替的に85%を超え、代替的に90%を超え、代替的に95%を超える単体量の純度を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の抗体。
  5. 前記抗体が、溶液中の1~1000ppmのフィブリルの濃度、例えば、1~10ppmのフィブリル、代替的に10~100ppmのフィブリル、代替的に100~1000ppmのフィブリルの濃度でリラグルチドフィブリルを検出することができる、請求項1~4のいずれかに一項記載の抗体。
  6. 前記抗体の重鎖の可変領域が、CDR3配列を含み、前記CDR3配列が、配列番号37、43、49、55、61、67、73、79、85、91、97、103、115および121、または1、2もしくは3個のアミノ酸置換、欠失もしくは挿入を有する前記配列のいずれかからなる群から選択される、請求項1~5のいずれかに一項記載の抗体。
  7. 前記抗体の重鎖の可変領域が、
    a.配列番号37、38、および39、
    b.配列番号43、44、および45、
    c.配列番号49、50、および51、
    d.配列番号55、56、および57、
    e.配列番号61、62、および63、
    f.配列番号67、68、および69、
    g.配列番号73、74、および75、
    h.配列番号79、80、および81、
    i.配列番号85、86、および87、
    j.配列番号91、92、および93、
    k.配列番号97、98、および99、
    l.配列番号103、104、および105、
    m.配列番号115、116、および117、
    n.配列番号 121、122、123、
    または1、2、3個のアミノ酸置換、欠失、または挿入を有する前記配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の抗体。
  8. 前記抗体の軽鎖の可変領域が、
    o.配列番号40、41、および42、
    p.配列番号46、47、および48、
    q.配列番号52、53、および54、
    r.配列番号58、59、および60、
    s.配列番号64、65、および66、
    t.配列番号70、71、および72、
    u.配列番号76、77、および78、
    v.配列番号82、83、および84、
    w.配列番号88、89、および90、
    x.配列番号94、95、および96、
    y.配列番号100、101、および102、
    z.配列番号106、107、および108、
    aa.配列番号118、119、および120、
    bb.配列番号124、125、および126、
    または1、2、3個のアミノ酸置換、欠失、または挿入を有する前記配列のいずれかからなる群から選択されるCDR1、CDR2、および/またはCDR3配列を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の抗体。
  9. 前記抗体が、請求項6または7に定義の重鎖の可変領域と、請求項8に定義の軽鎖の可変領域とを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の抗体。
  10. 前記抗体が、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、109、および110、または最大20個、例えば最大15個または最大10個のアミノ酸置換、欠失または挿入を有する前記配列のいずれかからなる群から選択される配列を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の抗体。
  11. 前記抗体が、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、109および110からなる群から選択される配列と少なくとも80%、例えば、少なくとも90%または少なくとも95%の配列同一性を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の抗体。
  12. 前記抗体が、単鎖Fv断片またはFcドメインをさらに含む単鎖Fv断片である、請求項1~11のいずれか一項に記載の抗体。
  13. リラグルチドフィブリルの特定のための、および/またはリラグルチドフィブリルおよび可溶性を含む混合物からフィブリルを除去するためのアフィニティリガンドとしての、請求項1~12のいずれか一項に記載の抗体の使用。
  14. リラグルチドフィブリルを特定および/または定量化する方法であって、前記方法が、
    a)請求項1~12のいずれか一項に記載の抗体をリラグルチドに結合する工程と、
    b)任意選択で、リラグルチドフィブリルに結合した抗体を検出する工程と、
    c)任意選択で、リラグルチドフィブリルに結合した抗体を、任意選択で、前記フィブリルの標準の使用によって、定量化する工程と、を含む、方法。
  15. 可溶性および/または単量体リラグルチドを上回ってリラグルチドフィブリルを検出するためのアッセイであって、請求項1~12のいずれか一項に記載の抗体を含み、前記抗体が、溶液中の1~1000ppmのフィブリルの濃度、例えば、1~10ppmのフィブリル、代替的に10~100ppmのフィブリル、あるいは100~1000ppmのフィブリルの濃度でリラグルチドフィブリルを検出することができる、アッセイ。
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