JP2022516990A - ハニカム押出ダイおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

押出ダイを製造する方法。この方法は、複数のスロットを画成する複数のダイピンを有する押出ダイであって、複数のダイピンは、初期ダイピン幅および初期ダイピン深さを有し、複数のスロットは、初期スロット幅および初期スロット深さを有する押出ダイを提供する工程;スピンドルを備えたマイクロフライス盤を提供する工程;スピンドルに結合される微細切削工具を提供する;微細切削工具に近接して押出ダイを取り付ける工程;および微細切削工具を使用して1つ以上のダイピンから材料を除去する工程であって、微細切削工具が、材料を除去するために1つ以上のダイピンに対して1回以上の切削通過を行う工程を有してなる。他の態様として、マイクロフライス装置およびさらなる方法が提供される。

Description

関連出願の説明
本出願は、その内容がここに全て引用される、2019年1月11日に出願された米国仮特許出願第62/791427号の米国法典第35編第119条の下での優先権の恩恵を主張するものである。
本開示の実施の形態は、ハニカム押出ダイおよびハニカム押出ダイを製造する方法に関する。
ハニカム押出ダイは、製造に精度を要求するスロットにより製造される。
1つの態様において、ハニカム押出ダイまたはそのハニカム押出ダイを形成するための加工物にマイクロフライス(micro-milling)作業を行うように作られ、適合されたマイクロフライス装置を備えた、ハニカム押出ダイを製造するためのシステムが、ここに開示されている。
いくつかの実施の形態において、そのマイクロフライス装置は、スピンドル、およびそのスピンドルに結合された微細切削(micro-cutting)工具を含むマイクロフライス盤を備え、その押出ダイは、複数のスロットを画成する複数のダイピンを備え、微細切削工具に近接して固定されている。
いくつかの実施の形態において、マイクロフライス装置は、スピンドルに結合された微細切削工具を有するマイクロフライス盤であって、そのスピンドルは、150,000rpm以上の回転速度で微細切削工具を回転させるように作られている、マイクロフライス盤、およびその微細切削工具に近接して固定された押出ダイであって、初期スロット幅および初期スロット深さを有する複数のスロットを画成する複数のダイピンを含む押出ダイを備える。その微細切削工具は、その複数のダイピンの少なくともいくつかの少なくとも一部を除去するように作動させられる。
いくつかの実施の形態において、押出ダイを製造する方法が提供される。その押出ダイは、押出ハニカム構造の製造に有用であろう。その製造する方法は、複数のスロットを画成する複数のダイピンを有する押出ダイであって、複数のダイピンが初期ダイピン幅および初期ダイピン深さを有し、複数のスロットが初期スロット幅および初期スロット深さを有する、押出ダイを提供する工程;スピンドルを有するマイクロフライス盤を提供する工程;スピンドルに結合される微細切削工具を提供する工程;微細切削工具に近接して押出ダイを取り付ける工程;および微細切削工具を使用して複数のダイピンの内の1つ以上のダイピンから材料を除去する工程であって、微細切削工具が、材料を除去するために1つ以上のダイピンに対して1回以上の切削通過を行う工程を有してなる。
いくつかの実施の形態において、押出ダイを製造する方法が提供される。その製造する方法は、押出ダイ本体を提供する工程;スピンドルを有するマイクロフライス盤を提供する工程;スピンドルにより保持される微細切削工具を提供する工程;マイクロフライス盤に近接して押出ダイ本体を取り付ける工程;および押出ダイ本体に1回以上の切削通過を行うことによって、微細切削工具により押出ダイ本体から材料を除去して、微細切削工具により個別に1つ以上のダイピンを形成する工程を有してなる。
いくつかの実施の形態において、押出ダイを製造する方法が提供される。その方法は、微細切削工具に近接してマイクロフライス盤内に未完成の押出ダイを取り付ける工程であって、その微細切削工具はマイクロフライス盤のスピンドルに結合されている工程;および微細切削工具を使用して押出ダイの1つ以上のダイピンから材料を除去する工程であって、微細切削工具が、材料を除去するために1つ以上のダイピンに対して1回以上の切削通過を行う工程を有してなる。
いくつかの実施の形態において、電極を使用せずに、複数の交差する非直線スロットにより隔てられた千を超えるピンを含む出口面を備えた押出ダイを製造する方法が提供される。
いくつかの実施の形態において、押出ダイを製造する方法が提供される。その方法は、マイクロフライス装置の集積視覚システムにより押出ダイのダイ特徴に関連する位置情報を収集する工程;位置データからダイ特徴の位置マップを作成する工程;マイクロフライス装置の微細切削工具のための切削経路を規定する数値制御ファイルを作成する工程;微細切削工具に接続された工具アームの動きを制御して、切削経路に沿って微細切削工具を動かす工程;および微細切削工具が切削経路を行き来しながら、微細切削工具で押出ダイの複数のピンを個別に独立して形成または修正することによって、未完成の押出ダイを機械加工する工程を有してなる。
添付図面は、本開示のさらなる理解を与えるために含まれ、本明細書に包含され、その一部を構成するものであり、その添付図面は、本開示の実施の形態を示し、説明と共に、本開示を説明する働きをする。
本開示の実施の形態による、ハニカム押出ダイを製造するためのシステムであって、ハニカム押出ダイの製造に使用されるマイクロフライス装置を備えたシステムの概略図 本開示の実施の形態により製造することができる、複数のスロットおよびピンを有する押出ダイの一部の正面図 本開示の実施の形態による、図2Aの押出ダイのピンの側面図 本開示の実施の形態による、ハニカム押出ダイを製造するためにマイクロフライス盤内で使用される微細切削工具の側面図 本開示の実施の形態による微細切削工具の拡大部分側面図 本開示の実施の形態による、ダイピンおよびスロットを有するハニカム押出ダイの断面側面図 環状領域内のスロットの幅が、環状領域の外側のスロットの幅より広いハロー特徴を有する押出ダイの斜視図 段状切削ピンに隣接したスロットの幅を増加させるための段状切削を有する複数のピン(例えば、図5Aの環状領域内のピン)を備えた、押出ダイ、例えば、図5Aの押出ダイの断面図 本開示の1つの実施の形態により製造された、ダイピンおよびスロットを有するハニカム押出ダイの断面側面図 本開示の別の実施の形態により製造された、ダイピンおよびスロットを有するハニカム押出ダイの断面側面図 本開示の実施の形態によるハニカム押出ダイを製造する方法の流れ図 本開示の実施の形態によるハニカム押出ダイを製造する別の方法の流れ図 本開示の実施の形態によるハニカム押出ダイを製造する別の方法の流れ図
ハニカム押出ダイからの押出しにより製造されるハニカム体は、数多くの用途に利用することができる。例えば、ハニカム体(セラミック基体)によりまたはその中に画成された高表面積構造上に支持された触媒材料を使用して、内燃機関からの排ガスを処理することができる。別の例として、例えば、ディーゼルエンジンまたはいくつかのガソリンエンジンの場合において、ディーゼル微粒子除去装置またはガソリン微粒子除去装置など、触媒または非触媒粒子フィルタを、流体流から粒子を除去するために使用することができる。これらの用途に、多孔質セラミックフロースルー型ハニカム体(非施栓通路を有する)およびウォールフロー型ハニカム体(ハニカム体の両端で施栓と非施栓が交互になった通路を有する)を使用することができる。そのような基体およびフィルタは、相互接続された多孔質壁のマトリクスから製造されたハニカム構造を備えたハニカム体から形成される。
ハニカム構造を備えたハニカム体は、無機および有機材料を含有するバッチ混合物から形成することができる。例えば、適切なバッチ混合物は、セラミック粒子またはセラミック前駆体粒子、もしくはその両方、有機結合剤、液体ビヒクル(例えば、脱イオン水)、および細孔形成剤などの随意的な加工助剤、および/または他の添加剤を含むことができる。ハニカム体は、形成された後、焼成され、そのバッチ混合物は多孔質セラミック材料に転換(例えば、焼結)される。多孔質セラミック材料は、コージエライト、チタン酸アルミニウム、アルミナ、ムライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素など、およびその組合せを含み得る。
そのハニカム構造は、バッチ混合物が、ハニカム構造を備えた押出体に押し出される、押出過程によって形成することができ、その押出体は次に、乾燥され、焼成されて、最終的なセラミックハニカム体が形成される。その押出しは、どの適切な押出機を使用して行っても差し支えない。例えば、その押出機は、油圧ラム押出プレス、二軸スクリュー押出機、または共押出しを行うために多数の結合された押出機を有する押出装置であり得る。
そのようなハニカム構造を製造するために利用されるハニカム押出ダイは、必要に応じて、表皮形成マスクと組み合わせることができる、例えば、壁形成ダイ本体を含む、多数の構成部材を有するアセンブリであり得る。例えば、米国特許第4349329号および同第4298328号の各明細書に、表皮形成マスクを備えた押出ダイ構造の例が与えられている。押出ダイ本体は、その中を通じてバッチ混合物が押し出される、ダイ面に形成された一連の吐出スロットに通じ、それと交差するバッチ供給通路を含むことができる。押し出されたバッチ混合物は、押出ダイから出る際に、ハニカム構造を形成する相互接続された薄壁のマトリクスを形成する。いくつかの実施の形態において、ハニカム構造を構成するマトリクスの周りの外周表皮を形成するために、表皮形成マスクを利用することができ、そのマスクは、押出し中にハニカム体の周囲を画成する、カラーなどの形態にある、環状周縁構造であり得る。
押し出されたバッチ混合物から形成されたハニカム構造は、対応する最終用途またはエンジン製造業者などのエンドユーザーの要求を満たす形状とサイズのハニカム体を形成するために切断することができる。ハニカム体は、あるいは、複数の結合されたハニカムセグメントを含み得、そのセグメントは、最終ハニカム体を形成するために互いに結合することができる。
いくつかの実施の形態において、ハニカム押出ダイのダイピンは、押出ダイを通る流れ制御の改善および/または押し出されたハニカム構造および/または最終セラミックハニカム体における強度の改善に役立つ精密幾何学的特徴を有するように製造される。幾何学的特徴は、バッチ流の均一性、アイソスタチック平衡、および接合状態(knitting)を改善するのに役立つようにスロット内に含むことができる。段状切削など、スロットを画成するダイピンへのさらなる変更を、マトリクスからの表皮の分離を減少させ、ハニカム体のアイソスタチック強度を改善するために、含むことができる。さらに、そのような幾何学的特徴は、押出ダイの周囲領域における流量差に対するダイの構造安定性を改善することができる。
ダイピンを有するハニカム押出ダイの典型的な製造技術は、ワイヤおよび/またはプランジ放電加工(「EDM」)またはその組合せを含む。プランジEDM法において、その上に形成すべきダイピンの幾何学的特徴の形状を有する精密電極が製造される。次に、この精密電極は、プランジEDMにより押出ダイに施されて、材料を除去し、押出ダイのダイピン上に1つ以上の精密な幾何学的特徴を作る。このプランジEDM法は、EDM過程中の電極損失および他の変化を考慮したプランジ法の管理を含む。しかしながら、EDMスパーク間隔に関与する固有の変動性、電気伝導性、および電極の摩耗のために、プランジEDM過程の精度は、0.0003インチ(0.00762mm)から0.0005インチ(0.0127mm)の許容差範囲などに、限定され得る。0.004インチ(0.1mm)程度の壁厚を有する薄壁ハニカム体について、このレベルの許容差は、かなり大きくあり得、ある場合には、流れの不規則性をもたらし得る。都合よくは、ここに開示されたマイクロフライスシステムおよび方法は、0.0001インチ(0.003mm)未満の許容差を可能にし、これは、従来技術で可能なよりも小さい。より詳しくは、現在開示されているマイクロフライスシステムおよび方法に起因する精度は、0.00004インチから0.0001インチ(0.001mmから0.003mm)以下程度である。それに加え、ここに開示されたマイクロフライスシステムおよび方法は、電極を必要とせずに、押出ダイ、さらには、複雑な形状(例えば、千以上のピン)を有する非直線スロットを有する押出ダイの製造を可能にする。
したがって、押出ダイのダイピン上に幾何学的特徴を製造する改善方法が望ましい。それゆえ、ここに開示された押出ダイの実施の形態は、押出ダイ上にマイクロフライス作業を行うように作られ、適合されたマイクロフライス装置を使用して施された幾何学的特徴の変更がなされたダイピンを含む。このマイクロフライス装置は、スピンドルに結合された微細切削工具を有するマイクロフライス盤および微細切削工具に近接して固定された押出ダイを含む。この押出ダイは、初期スロット幅および初期スロット深さを有する複数のスロットを画成する複数のダイピンを含むことができる。このスピンドルは、所定の回転速度で微細切削工具を回転させることができ、1回以上の切削通過をダイピンに対して行って、そこから精密な材料の除去を行うことができる。そのマイクロフライス装置は、レーザを利用したマイクロフライス装置として設定することができる、すなわち、微細切削工具による加工物の一部の機械加工の直前に、加工物を加熱して、その部分を弱化させるレーザを備えることができる。
いくつかの実施の形態において、微細切削工具を備えたマイクロフライス盤は、非直線スロットを有する押出ダイにスロット形状を完全に形成するために使用することができる。すなわち、「非直線スロット」を有する押出ダイは、ダイのピンの全ての列に亘る直線で形成できないスロットを含む。それゆえ、スロットのセグメントは、それぞれの直線セグメントに沿って個々に配列することができるが、全体としてのスロットは、ダイの面に亘る直線に沿って形成することができない。その結果、非直線スロットを有するダイを製造するために、ワイヤEDMまたは研磨ディスクスロット形成法を使用することができない。非直線スロットを有するダイは、例えば、六角形セルを有する六角形セルハニカム、または八角形-正方形配置(正方形セルと八角形セルの組合せを含む)などを含む。例えば、六角形セル、八角形セルなどの間のスロットは、ピンの全ての列に沿って直線で配置されず、代わりに、ピンの列に沿って、ジグザグに配置されている。
押出ダイおよび押出ダイのダイピン上に幾何学的特徴を製造するマイクロフライス装置並びに改善システムおよび方法のさらなる詳細が、図1~9を参照して、ここに記載されている。
図1は、本開示の実施の形態による、押出ダイ102および押出ダイ102の製造に使用できるマイクロフライス装置100を含むマイクロフライスシステム50の概略図を示す。「押出ダイ」(「押出ダイ102」など)への言及は、広く、製造の任意の段階での押出ダイ、例えば、完成した押出ダイ(被覆または非被覆)並びに完成した押出ダイに最終的に形成される押出ダイ前駆体(金属材料(例えば、鋼鉄)のブランクまたは部分的に仕上げられた加工物)の両方への言及を含むことを認識すべきである。いくつかの実施の形態において、押出ダイ102のいくつかの部分または特徴は、ワイヤEDM、ディスク研削などの別の方法により最初に製造され、次に、そのダイピンは、マイクロフライス方法にしたがって、ここに記載されたマイクロフライスシステムおよび装置を使用して修正することができる。いくつかの実施の形態において、マイクロフライス装置100は、マイクロフライス盤104、制御装置110、および制御装置110に含まれる(または必要に応じて、それとは別に設けられた)メモリ112(例えば、データベースを含む)を備える。いくつかの実施の形態において、マイクロフライス装置100は、必要に応じて、集積視覚システム106および/または工具寸法分析機108を備える。
いくつかの実施の形態において、マイクロフライス盤104は工作台114を備える。加工物保持器具116は、どの適切なクランプまたは取付機構によって、工作台114上に受け取られ、そこに固定して取り付けられても差し支えない。マイクロフライス盤104は、ここに述べられたように、微細切削工具120を保持するおよび/またはその動きを制御する工具アーム118をさらに備えることができる。加工物保持器具116および工具アーム118の各々は、工作台114の長さと幅に沿ってなど、互いに対する多数の位置のいずれに固定することもできる。
加工物保持器具116は、マイクロフライス盤104によりマイクロフライス加工されることになっている押出ダイ102をしっかりと保持するように作ることができる。押出ダイ102を保持する圧力は、ネジ機構、空気力学、水力学、カムなどにより生じることができる。いくつかの実施の形態において、工具アーム118は、切削を継続するためにある特定の頻度で自動的に変更できる多数の工具および/または空気タービンスピンドルを保持する能力を与える。例えば、1つの実施の形態において、制御装置110は、多数の異なる工具および/またはスピンドルの間の自動的切替を制御するために制御装置110によって実行されるソフトウェア命令を含む。
工具アーム118は、スピンドル122を介して工具アーム118に結合された微細切削工具120のコンピュータによる数値制御および動作を与える。スピンドル122は、所定の回転速度(例えば、制御装置110により設定または制御された)で、回転されることができ、それゆえ、微細切削工具120を回転させることができる。一例として、スピンドル122は、空気タービンスピンドルまたは機械式スピンドルであり得るが、他のタイプのスピンドルを使用しても差し支えない。スピンドル122は、スピンドルクランプ124または他のスピンドル取付機構を使用して、自動式工具交換アーム118に取り付けることができる。
スピンドル122は、押出ダイ102の部分(例えば、1つ以上のダイピンの側面)への精密な幾何学的特徴のマイクロフライス加工を可能にする所定の回転速度で微細切削工具120を回転させるように作ることができる。いくつかの実施の形態において、その回転速度は、100,000rpmから250,000rpmに及び得る。いくつかの実施の形態において、その回転速度は、150,000rpm以上であり得る。
押出ダイ152の正面図が、図2Aに示されている。押出ダイ152は、押出ダイ102の1つの具体例にすぎず、それゆえ、押出ダイ102のどの記載も、広く、押出ダイ152に適用されることを理解すべきである。同様に、押出ダイ102においてまたはそれにより実行できる潜在的な特徴、構成部材、および詳細は、押出ダイ152の記載を考慮して、よりよく理解することができる。
押出ダイ152は、スロット156により隔てられた複数のピン154を備える。一対のピン154の側面図が図2Bに示されている。押出ダイ152は、交差する行と列に配列された数十のスロット156により隔てられた数百または数千のピン154を備えることができる。ピン154の各々は面158を構成し、その面は、共に、押出ダイ152の出口面を形成し、そこを通って、材料が押し出されて、ハニカム構造を形成する。ピン154の各々は、面158から、供給孔162がそこを通じて形成される押出ダイ152の本体に接続された基部160まで延在する本体を構成する。スロット156は、供給孔162と交差または重複して、圧力下で押出ダイ152の入口面(図示せず)に供給された材料を、スロット156を通じて吐出することができる。
それらのピンの各々は、複数の側面164を含む。図示された実施の形態において、ピン154の面158は正方形であり、よって、ピン154の各々は、4つの側面164を含む。ピン154の面158の形状は、押出ダイ152により形成されるハニカム構造内の通路の対応する形状を画成することが認識されよう。それに加え、押出ダイ102は、形状の異なる通路を有するハニカム構造を形成するために、形状の異なる面、例えば、三角形、八角形、六角形、円形、くさび形などを有するピンを備えることができることに留意されたい。
ここにより詳しく述べられるように、ピン154の各々は、マイクロフライス装置100によって個別に独立して機械加工することができる。ここに開示された方法およびシステムを利用して、押出ダイ102に様々な精密な幾何学的特徴を加えることができる。例えば、図2Aから分かるように、ピン154のいくつかは、マイクロフライス装置100によって修正されて、丸みを帯びた角166を有する(すなわち、側面164に対して装置100の切削工具を係合させて、材料を除去することにより)。他のピンは、異なる寸法または特徴、例えば、直角の角168を含むように機械加工することができる。またここにより詳しく述べられるように、ここに開示されたマイクロフライスシステムおよび方法は、異なる表面仕上げを生じるように利用することができる。
1つの実施の形態において、図2Bの基部160は、第1の製造技術、例えば、研磨ホイールスロット形成またはEDMによって形成された第1の表面仕上げまたは粗さを有し、一方で、ピンの面158から延在する側面164は、マイクロフライス装置100から生じる第2の表面粗さまたは仕上げを有する。図2Bに示されるように、第1の表面仕上げは、第2の表面仕上げより著しく粗い。回転速度(スピンドル122により設定される)および供給速度(工具アーム118の動きにより設定される)を変えて、より粗いかまたは滑らかな仕上げを提供することができ、例えば、より滑らかな仕上げは、一般に、より速い回転速度およびより遅い供給速度から生じることが認識されよう。いくつかの実施の形態において、側面164の異なるもの、またはピン154の異なるものの側面164は、異なる表面仕上げが与えられている。
いくつかの実施の形態において、スロット156は、第1の製造技術(例えば、研磨ホイールスロット形成、EDMなど)により最初に荒削りされ、次に、ピンの側面が、マイクロフライス装置100によって仕上げられる。いくつかの実施の形態において、スロット156は、マイクロフライス装置100の最初の通過により切削され、次いで、ピン154の側面164は、その後の1回以上の通過により仕上げられる。多数の通過を利用する実施の形態(マイクロフライス装置100だけ、または研磨ホイールスロット形成、EDMなどの別の製造過程の後の仕上げ通過としてのマイクロフライス装置のいずれか)において、その後の通過において除去されるように、ピン上に十分な材料が残っていることを確実にするために、工具の切削幅または直径は、スロットの所望の幅よりも意図的に小さく(例えば、少なくとも0.0005インチ(0.0127mm)小さく)選択することができる。
マイクロフライス作業中、回転している微細切削工具120は、フライス加工されるべき押出ダイ102の表面(例えば、側面164などの側面または他の表面)に対して工具アーム118によって位置付けることができる。ここに用いられているような、マイクロフライス加工は、微細切削工具120による機械加工(例えば、フライス加工)を意味する。一例として、所定の回転速度で回転される微細切削工具120は、押出ダイの1つ以上の側面に対して、いくつかの実施の形態において、押出ダイ102内のスロットを画成する1つ以上のダイピンに対して(例えば、押出ダイ152のピン154に関して先に述べたように)、施すことができる。いくつかの実施の形態において、工具アーム118は、ダイピンの1つ以上に1つ以上の精密な幾何学的特徴を作る様式と順序で、押出ダイ102内のダイピンの側面の上に回転している微細切削工具120の切削部分を移動させることができる。他の実施の形態において、自動式工具交換アーム118は、ダイブランクに対して回転している微細切削工具120の切削部分を移動させて、押出ダイ102の直線および非直線配置の両方に関するダイピンを製造することができる。
精密な幾何学的特徴は、いくつかの実施の形態において、下記により詳しく述べられるように、押出ダイ102のダイピンの1つ以上の側面にマイクロフライス加工される段状切削を含む。他のタイプの幾何学的特徴をダイピンにマイクロフライス加工することができる。いくつかの実施の形態において、幾何学的特徴は、100セル毎平方インチ(cpsi)から900cpsi(15.5から139.5セル/cm)に及ぶセル密度を有するハニカム構造を製造するために使用されるダイピン密度で作られた押出ダイ102に施すことができる。詳しくは、マイクロフライス作業を、400cpsi(62セル/cm)以上のセル密度を有する薄壁ハニカム押出ダイに、またさらには600cpsi(93セル/cm)以上のセル密度を有する薄壁ハニカム押出ダイに施すことができる。ハニカム体が焼成される時のハニカム体の任意の収縮(およびある場合には、増大)(例えば、ハニカム体を形成するために使用される材料の材料組成に応じて、15%までの収縮および/または2%までの増大)を考慮して、押出ダイ102は、製造されるハニカム体のcpsiに近い数の「ピン数毎平方インチ」を有する。
いくつかの実施の形態において、集積視覚システム106は、マイクロフライス装置100によりマイクロフライス加工されるべき構成部材(例えば、ダイピン)の位置に関する情報の正確な決定を可能にする。集積視覚システム106は、押出ダイ102が加工物保持器具116内に固定されているときに、その配置および向きについての位置データ(例えば、画像データ)を収集するために、押出ダイ102に近接して位置付け、それに適切に焦点を当てることができる。例えば、集積視覚システム106は、マイクロフライス加工すべき押出ダイ102内のダイピンおよび/またはスロットの位置データ(例えば、位置および表面形状)を取り込むために使用することができる。
集積視覚システム106は、押出ダイ102の1つ以上の選択されたまたは割り当てられた寸法を測定できる1つ以上のセンサを備える。いくつかの実施の形態において、集積視覚システム106のセンサは、光学カメラ、レーザセンサ、タッチプローブなど、任意の適用できる技術または技術の組合せを利用して距離を決定する。それゆえ、集積視覚システム106は、押出ダイ102を光学的に「見る」必要はないが、そうではなく、押出ダイ102の特徴の位置を表すデータを収集する必要があることを認識すべきである。
1つの実施の形態において、制御装置110は、集積視覚システム106の作動を制御する、および/または集積視覚システム106のセンサにより収集された未加工データを処理し、距離の測定値に変換する、ソフトウェア命令を含む。このようにして、ピンのサイズと形状、スロットの幅などの押出ダイ102の特徴は、集積視覚システム106により精密に測定でき、これらの距離は、装置100の他の構成部材に伝達されて、押出ダイ102の製造を制御することができる。
1つの実施の形態において、ダイピンの位置マップ(例えば、図2Aに示されるようなX-Y面における)は、集積視覚システム106により取り込まれ、メモリ112内に格納された画像データを使用して作成することができる。このダイピンの位置マップは、主要な座標系(例えば、X、Y、およびZ軸を有する)、極座標系など、任意の所望の座標系、または座標系の組合せを利用して、位置および長さを決定することができる。このダイピンの位置マップは、他のダイピンに対する各ダイピンの配置、並びに各ダイピンの寸法の両方を決定するために装置100により使用することができる。各ピンの面を画成する4つの側面の各々の角度、向き、および/または長さは、集積視覚システム106により収集された測定値によって決定できる。例えば、各ダイピンの面に関する理想的な形状が、互いに対して90度の角度で等しい長さの4つの真っ直ぐな辺を有する正方形(図2Aにおけるような、丸みを帯びた角の有無にかかわらず)である場合、そのダイピンの位置マップは、それらの辺がいずれかの不規則性を有するか、それらの辺のいずれかが他の辺と長さが等しくないか、2つの辺の間の角のいずれかが指定の角度ではないかなどを決定するために使用することができる。押出ダイ102の他の特徴を他のダイ特徴の位置マップ内にマッピングできることを認識すべきである。作成されたダイ特徴の位置マップ(例えば、ダイピンの位置マップ)を使用して、精密な幾何学的特徴を、ダイピンまたはマイクロフライス加工すべき押出ダイ102内の他の特徴に正確に位置付ける(例えば、中心に置く)ことができる。
それに加え、ここに開示されたダイピンの位置マップは、ダイピンの各々を個別に独立して位置付け、最終寸法に機械加工することを可能にする。押出ダイ102などのハニカム押出ダイは、数千ではなくとも、千を超える個々のピンを有し得ることに注目すべきである。都合よくは、押出ダイのピン(または他の特徴)の数にかかわらず、集積視覚システムを使用するここに開示されているシステムおよび方法は、各ピン(または他の特徴)の寸法を個別に独立して設定し、それによって、例えば、先の製造工程により、押出ダイ102のピン(または他の特徴)に導入された任意の動き、反り、または不規則性を、それぞれのピンに基づいて、考慮することを可能にする。対照的に、数ある中でも、ワイヤEDMおよび研磨ホイールスロット形成などの従来技術は、1回の実行で、全ての列のピンの辺を同時に作る。
いくつかの実施の形態において、集積視覚システム106は、0.003mm(3マイクロメートル)またはそれより精密な精度で、0.002mm(2マイクロメートル)またはそれより精密な精度で、または0.001mm(1マイクロメートル)またはそれより精密な精度で、押出ダイ102内に1つ以上のダイピンを位置付ける。
工具寸法分析機108は、スピンドル122内に現在固定されている微細切削工具120の長さおよび/または半径を測定するように作ることができ、この微細切削工具の寸法データを制御装置110に提供できる。1つの実施の形態において、工具寸法分析機108は、集積視覚システム106の同じ構成部材、例えば、センサの少なくともいくつかによって実行される。例えば、視覚システム106と同様に、工具寸法分析機108は、微細切削工具120の寸法を決定するために、光学カメラ、レーザセンサなどを備えることができる。
制御装置110は、有線または無線通信接続またはネットワークを通じて、マイクロフライス盤104、スピンドル122を回転させるように作動するスピンドルモータ(図示せず)、集積視覚システム106、および/または工具寸法分析機108を含む、マイクロフライス装置100の構成部材に作動可能に結合することができる。
制御装置110は、汎用コンピュータであり得、マイクロプロセッサまたは他の適切なコンピュータプロセッサまたはコンピュータ可読命令/ソフトウェアルーチンを実行できるCPU(中央演算装置)を含み得る。先のように、制御装置110は、その上で実行可能なコンピュータ可読命令/ソフトウェアルーチンを格納するために、メモリ112を含むか、またはそれとデータ通信している。特定の押出ダイ102に関するダイ特徴(例えば、ピン)のマッピング情報および他の関連情報は、制御装置110のメモリ112内に、または必要に応じて、制御装置110と通信する(例えば、ローカルネットワークまたはインターネット上のリモートまたはクラウド・コンピューティング・サーバでなどの、有線または無線通信により)遠隔データベース内に格納できる。
制御装置110は、集積視覚システム106により提供される位置データ(例えば、ダイ特徴の位置マップ)および工具寸法分析機108からの微細切削工具の寸法データ、並びにマイクロフライス作業に関する他のユーザ提供情報またはセンサ収集情報を処理して、マイクロフライス加工すべき特定の押出ダイ102に関する数値制御ファイルを作成することができる。この数値制御ファイルは、所望の機械加工形状と比べた各押出ダイの特徴のマッピングされた形状に関して、微細切削工具120の切削経路を規定するために使用することができる。このようにして、各ピンを、他のピンの機械加工とは関係なく、正確な所望の形状に、正確に機械加工することができる。例えば、その数値制御ファイルは、例えば、ここに述べられた座標系のいずれかにより、移動命令を設定して、押出ダイ102のマッピングされた特徴に対する工具アーム118の動きを、それゆえ、加工物保持器具116内に現在固定されている押出ダイ102の構成部材(例えば、ダイピン)への微細切削工具120の適用を制御することができる。
この数値制御ファイルは、押出ダイ102の構成部材に対する微細切削工具120の自動化適用に有用な追加のデータを含むことができる。例えば、このデータは、押出ダイ102上のダイピンの総数、ダイピンの角の半径値、ダイピンに製造すべき段状切削または他の切削の総深さ、現行のダイピンの重心x軸値、現行のダイピンの重心y軸値、加工されている現行のダイピンの識別、各ダイピン(または段状切削のための周囲のダイピン)の全ての側面のx軸およびy軸座標、および/または1つ以上のダイピン上の1つ以上の特定の幾何学的特徴のマイクロフライス加工に有用な1つ以上の微細切削工具の経路を含み得る。
メモリ112は、有線または無線信号接続または通信ネットワークを通じてなど、制御装置110の一部であり得る、またはそれに接続することができる。メモリ112は、データベースを備える、または他のやり方で、特定の押出ダイ102へのマイクロフライス作業を実行するのに必要な数値制御ファイルデータおよび任意の他の情報を格納するおよび/または検索することができる。
図3Aおよび3Bは、本開示の実施の形態による、押出ダイ102を製造するためにマイクロフライス盤104に使用される微細切削工具120の側面図を概略示す。微細切削工具120は、シャフト部分202、該当する場合には先細部分204、および切削部分206を備える。
シャフト部分202は、スピンドル122内に固定される微細切削工具120の部分であり得る。先細部分204および切削部分206は、シャフト部分202からスピンドル122を越えて延在する。押出ダイ102の表面に係合したときに、切削部分206の剛性を増加させ、したがって、その撓みを減少させるために、シャフト部分202は、切削部分206よりも相当厚くあり得る。そのような実施の形態において、先細部分204は、シャフト部分202および切削部分206の異なる直径の間の移行部を与えるために含まれる。切削部分206は、マイクロフライス加工される押出ダイ102の構成部材(例えば、ダイピン)に実際に施される微細切削工具120の部分である。例えば、押出ダイ102内のスロットを画成するダイピンの側面の1つ以上をマイクロフライス加工することができる。
図3Aに示されるように、微細切削工具120は、工具長さ210およびシャフト直径212を有するような寸法であり得る。いくつかの実施の形態において、微細切削工具120は、50対1までの工具長さ210対シャフト直径212の比を有する。
図3Bの拡大図に示されるように、切削部分206は多重フライス溝208を備える。フライス溝208は、間隔を空けることができ、切削部分206の長さに沿って延在する切削エッジを作る様式で螺旋状であり得る。いくつかの実施の形態において、フライス溝208の数は、例えば、2から6溝に及び得る。
いくつかの実施の形態において、微細切削工具120は、単金属炭化物から製造される。あるいは、微細切削工具120は、複数の金属炭化物の組合せまたは合金から製造することができる。さらに、いくつかの実施の形態において、切削部分206の外面は、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化チタン炭素(TiCN)、および/または窒化アルミニウムチタン(AlTiN)などの強化材料の1つ以上の層で被覆することができる。
切削部分206は、切削直径214を有するような寸法であり得る。ここに用いられているように、微細切削工具120は、0.90mm以下の切削部分の切削直径Dcを有するフライスカッター(milling cutter)として定義される。いくつかの実施の形態において、切削直径Dcは、0.61mm以下、またはいくつかの実施の形態において、0.30mm以下であり得る。いくつかの実施の形態において、微細切削工具120は、0.10mm≦Dc≦0.90mmであり、いくつかの実施の形態において、0.10mm≦Dc≦0.61mmであり得る切削部分の切削直径Dcを有するフライスカッターである。その中に形成されたスロットを既に含む押出ダイ中に幾何学的特徴を製造する場合、微細切削工具120は、マイクロフライス加工されるべき押出ダイ102の初期スロット幅Wsよりも小さい切削直径を含み得る。いくつかの実施の形態において、切削直径214は、微細切削工具120によりマイクロフライス加工されるべき押出ダイ102内のスロットの初期幅Wsの99%から65%に及ぶサイズ減少係数Fsである切削直径Dcを有する。例えば、切削直径Dcは、下記の式1:
Dc=Ws×Fs 式1
により表すことができる。
図3Bにおいて、平らな端部を有する切削部分206が示されている。いくつかの実施の形態において、切削部分206は、成形端部、正方形端部、球形端部、または放射状端部(radius-shaped end)を有する。それゆえ、1つ以上のダイピンの1つ以上の側面上または押出ダイ102内に他の形状の特徴をマイクロフライス加工することができる。
図4は、本開示の実施の形態にしたがってマイクロフライス加工され、修正されるべきダイピン316およびスロット320を有するハニカム押出ダイ302の断面側面図を概略示す。押出ダイ152と同様に、押出ダイ302は押出ダイ102の1つの具体例にすぎず、それゆえ、押出ダイ102のどの記載も、広く、押出ダイ302に適用されることを理解すべきである。同様に、押出ダイ102内にまたはそれにより実施できる潜在的な特徴、構成部材、および詳細は、押出ダイ302の記載を考慮してよりよく認識できるであろう。例えば、押出ダイ102の他の実施の形態は、押出ダイ152および302からの特徴のどの組合せを含んでも差し支えない。
1つの実施の形態において、押出ダイ302は、出口面304と反対に位置する入口面301を有する。押出ダイ302は、スロットの入口308と出口面304との間に延在する本体部材306をさらに含む。押出ダイ302は、供給孔入口312および供給孔出口314を含む複数の供給孔310も含む。バッチ材料は、圧力下で供給孔入口312に入り、供給孔出口314でスロット320中に吐出される。
スロット320の各々は、隣接するダイピン316の間に形成されている。ダイピン316の各々は、その上に形成された1つ以上の側面318を有する。いくつかの実施の形態において、ダイピン316は、0.508mmから2.54mmに及び得るそれぞれの対向する側面に亘る横方向寸法Dpを有する。
ダイピン316は、ダイピン316の間の側面318が複数のスロット320(いくつかが示されている)を形成するように配列することができる。ダイピン316は、4つの側面を備えて、正方形のダイピン316を形成することができる(例えば、押出ダイ152のピン154の側面164に関しても述べられているように)。いくつかの実施の形態において、スロット320は、0.0508mmから0.889mmに及ぶ幅Wsを有する。
スロット320は、供給孔310の供給孔出口314と交差し、出口面304まで延在する。押出し中、バッチ材料は、スロット320を流れ、そのバッチ材料が出口面304で押出ダイ302から出るときに、交差する壁を形成する。いくつかの実施の形態において、スロット320は、0.127mmから12.7mmに及ぶスロット深さDsを有する。
図4に示された実施の形態において、ダイピン316は正方形の形状をしている。正方形の形状のダイピン316は、第1の方向と、それに垂直な第2の方向に、出口面304に沿って延在するスロット320を形成する。他の実施の形態において、ダイピン316は、三角形、長方形(非正方形)、六角形、八角形、菱形、平行四辺形、他の凸多角形などを含む、他の直線スロット形状または非直線スロット形状など、横方向断面で異なる形状を有する。
上述したように、スロット320は、隣接するダイピン316の隣接する側面318により形成される。ダイピン316の側面318に、例えば、機械加工または内部応力により生じる曲げによって形成された外形は、スロット320の幅を、それらの長さに亘り、またはあるスロットから別のスロットで、変えることがある。このことは、スロット320を通じて押し出されているバッチ材料の流動特性を望ましからず変え得る。さらに、スロット320は、精密な幾何学的特徴を含み得る特定の外形をその中に含むように形成することができる。これらの精密な幾何学的特徴は、スロット320を通るバッチ材料の流動特性を望ましく変えるであろう。
1つの実施の形態において、精密な幾何学的特徴は、ピンの内の少なくともいくつかの1つ以上の側面に形成された段状切削を含む。この段状切削は、段状切削が行われるピンのスロット幅を増加させるための使用することができる。いくつかの実施の形態において、段状切削は、各ピンに施されるのではなく、その代わりに、ダイの特定のパターンまたは領域に位置するピンだけに施される。例えば、段状切削は、押出ダイ(および/または押出ダイから製造されるハニカム構造)に「ハロー(halo)」特徴を作るために使用することができる。すなわち、「ハロー」は、スロット320が、外側領域の内側に位置するダイの内側部分にあるスロット320の幅より大きいスロット幅を有する領域内で、ダイの外周に隣接する周辺的な外側領域(それにより、その領域は、円形ダイについて、環、すなわちハローに似ている)にあるダイの部分を称することかできる。例えば、ハロー特徴は、例えば、押出ダイにより形成されるハニカム体の最も外側の1から20のセルに対応するピンについて、押出ダイの選択された数の最も外側のピンに隣接するスロットを広げることによって設けることができる。それゆえ、押出ダイ上のハロー特徴は、対応する数のピン、例えば、ダイの外周から半径方向内側に位置付けられた押出ダイ102のダイピン316の1から20を含み得る。
例えば、押出ダイ352が、図5Aおよび5Bに示されている。押出ダイ152および302と似て、押出ダイ352は、押出ダイ102の1つの具体例にすぎず、それゆえ、押出ダイ102のどの記載も、広く、押出ダイ352に適用されることを理解すべきである。同様に、押出ダイ102においてまたはそれにより実行できる潜在的な特徴、構成部材、および詳細は、押出ダイ352の記載を考慮して、よりよく理解することができる。例えば、押出ダイ102の他の実施の形態は、押出ダイ152、302、および352からの特徴のどの組合せを含んでも差し支えない。
より詳しくは、押出ダイ352は、押出ダイ前駆体として、すなわち、未完成または中間状態のダイブランク353からなると示されている。ダイブランク353のいくつかの部分は、押出ダイ352の製造を完了するために除去することができる。押出ダイ352は、複数のピン354およびピン354を隔てる複数のスロット356を備える。押出ダイ352は、ピン354およびスロット356のいくつかが位置付けられている領域358も含む。図5Bにより明らかに示されるように、領域358の外側のスロット356はスロット幅w1を有し、一方で、領域358内のスロット356は、スロット幅w1より幅広い、段状に広げられたスロット幅w2を有する。ここに述べられるように、段状に広げられたスロット幅w2は、領域358内に位置するピン354の対応するものの側面(および/またはピン354の特定の側面)に段状切削360を作ることによって形成することができる。
いくつかの実施の形態において、押出ダイ102は、マイクロフライス盤104を使用して修正されるが、ワイヤおよび/またはプランジEDMを含む標準的な製造技術を使用して最初に製造されたダイピン(例えば、ピン154、316、354など)を備える。あるいは、押出ダイ102は、ワイヤおよびプランジEDMを含む他の製造技術を使用せずに、マイクロフライス盤104のみを使用して製造することができる。
図6は、本開示の1つの実施の形態により製造された、ダイピン416およびスロット420を有するハニカム押出ダイ402の断面図を概略示す。押出ダイ152および302と同様に、押出ダイ402は押出ダイ102の1つの具体例にすぎず、それゆえ、押出ダイ102のどの記載も、広く、押出ダイ402に適用されることを理解すべきである。同様に、押出ダイ102においてまたはそれにより実行できる潜在的な特徴、構成部材、および詳細は、押出ダイ402の記載を考慮して、よりよく理解することができる。例えば、押出ダイ102の他の実施の形態は、押出ダイ152、302、および402からの特徴のどの組合せを含んでも差し支えない。
押出ダイ402は、マイクロフライス加工されて、ダイピン416の側面418に精密な幾何学的特徴を加えている。詳しくは、段状切削424がピン416の各々の側面に加えられて、出口面404に近接したスロット420を広げている。段状切削424は、特定のパターンまたは領域、例えば、上述したような押出ダイに「ハロー」を作るためにダイ本体の半径方向外側領域において選択された数のピン上に位置するピン416に設けることができる。段状切削424は、工具アーム118の制御下で回転している微細切削工具120の適用によって示されるダイピン416の各々に機械加工されている。詳しくは、回転している微細切削工具120が、図示されたダイピン416の各々の側面418に施されている。これらのダイピンは、押出ダイ402の周囲のダイピンであり得る。微細切削工具120は、ダイピン416の側面418に亘る1回通過または複数通過を行って、段状切削424を作ることができる。使用する通過回数は、加えられる精密な幾何学的特徴の形状、側面418から除去されるべき材料の量、スロットのサイズおよび微細切削工具120のサイズを含む多数の要因に依存し得る。
図示されたダイピン416の各々に機械加工された段状切削424は、所定の段状深さ425および所定の段状に広げられたスロット幅427を有する。段状に広げられたスロット幅427に対する段状深さ425の比は、押出ダイの指定領域において全てのスロット420に亘り一定に維持することができる。いくつかの実施の形態において、段状に広げられたスロット幅427に対する段状深さ425の比は、5より大きく、より詳しくは、段状に広げられたスロット幅427に対する段状深さ425の比は、約6である。
図6において、スロット420の各々における段状切削424は、同じ段状深さ425および段状に広げられたスロット幅427を有するものと示されている。あるいは、スロット420の各々における段状切削424は、異なる段状深さ425および/または異なる段状に広げられたスロット幅427を有し得る。例えば、段状に広げられたスロット幅427は、異なるスロットまたは特定のスロット420の部分について、異なり得る。例えば、段状に広げられたスロット幅427は、スロット420が、表皮形成領域でまたはその近くでなど、ダイ本体の周囲の方向に進むにつれて、より大きくすることができる。いくつかの実施の形態において、段状深さ425は、0.127mmから3.175mmに及び得る。段状に広げられたスロット幅427は、0.00254mmから0.254mmに及び得る。段状切削424以外の他の精密な幾何学的特徴を、ダイピン416にマイクロフライス加工しても差し支えない。例えば、以下の1つ以上をダイピン416にマイクロフライス加工することができる:角の丸み、角の面取りまたは充填、窪み、プレナム、非対称ダイピン特徴、非直線スロット配置など。そのようなマイクロフライス加工は、ダイの出口面の半径方向内側領域、または表皮形成領域との界面、もしくはその両方で行うことができる。マイクロフライス加工は、先に製造されたピン上の曲げ誘起曲率を除去するために行うことができる。他の例において、マイクロフライス加工は、0.508mmから0.889mmなどに及ぶ所望のスロット幅にスロットの寸法を開けるために使用できる。断面積が大きいいくつかの通路と小さいいくつかの通路を有する非直線スロット押出ダイなどのいくつかの実施の形態において、マイクロフライス加工は、小さい断面積の通路を形成するピンの全ての側面を除去するために行われる。
図7は、本開示の別の実施の形態により製造された、ダイピン516およびスロット520を有するハニカム押出ダイ502の断面図を概略示す。押出ダイ152、302、402と同様に、押出ダイ502は、押出ダイ102の1つの具体例にすぎず、それゆえ、押出ダイ102のどの記載も、広く、押出ダイ502に適用されることを理解すべきである。同様に、押出ダイ102においてまたはそれにより実行できる潜在的な特徴、構成部材、および詳細は、押出ダイ502の記載を考慮して、よりよく理解することができる。例えば、押出ダイ102の他の実施の形態は、押出ダイ152、302、402、および/または502からの特徴のどの組合せを含んでも差し支えない。この実施の形態において、段状切削524は、より大きい段状深さ525に与えられる様式で、出口面504に隣接するスロット520の各々に局所的に加えられている。
段状切削524は、自動式工具交換アーム118の制御下で回転している微細切削工具120をダイピン516の各々の側面518に適用することによって、各ダイピン516に機械加工されている。
より大きい段状深さ525について、段状に広げられたスロット幅527に対する段状深さ525の比は、それでも、スロット520の全てに亘り一定に維持することができる。他の実施の形態に関するように、段状に広げられたスロット幅527に対する段状深さ525の比は、5より大きくあり得、より詳しくは、段状に広げられたスロット幅527に対する段状深さ525の比は、約6であり得る。
図7において、スロット520の各々における段状切削524は、同じ段状深さ525および段状に広げられたスロット幅527を有するものと示されている。あるいは、スロット520は、各スロット520が、異なる段状深さ525および/または異なる段状に広げられたスロット幅527を有するようにカスタマイズすることができる。
図8は、ここに開示された実施の形態によるハニカム押出ダイを製造する方法600を示す。方法600は、工程602で、複数のスロット(例えば、複数のスロット320、420、520)を画成する複数のダイピン(例えば、複数のダイピン316、416、516)を有する押出ダイ本体(例えば、押出ダイ102、302、402、502)であって、複数のダイピン(例えば、複数のダイピン316、416、516)は初期ダイピン寸法を有し、複数のスロットは初期スロット深さおよびスロット幅を有する、押出ダイ本体を提供する工程を含む。方法600は、工程604で、スピンドル(例えば、スピンドル122)を有するマイクロフライス盤(例えば、マイクロフライス盤104)を提供する工程を含む。方法600は、工程606で、スピンドル(例えば、スピンドル122)により保持される微細切削工具(例えば、微細切削工具120)を提供する工程を含む。方法600は、工程608で、マイクロフライス盤(例えば、マイクロフライス盤104)に近接して押出ダイ本体(例えば、押出ダイ102)を取り付ける工程を含む。方法600は、ステップ610で、1つ以上のダイピン(例えば、1つ以上のダイピン316、416、516)の各々の側面(例えば、側面318、418、518)に対して1回以上切削通過を行うことにより、微細切削工具(例えば、微細切削工具120)で複数のダイピン(例えば、複数のダイピン316、416、516)の内の1つ以上のダイピン(例えば、ダイピン316、416、516)の各々から個別に材料を除去する工程を含む。先に述べたように、いくつかの実施の形態において、工程610は、例えば、集積視覚システムにより収集されたデータから作成されたピン位置マップを利用して、少なくとも千以上のピンを有する押出ダイの各ピンを個々に独立して機械加工する工程を含む。
図9は、本開示の実施の形態によるハニカム押出ダイを製造する別の方法の流れ図を示す。方法700は、工程702で、押出ダイ本体(例えば、押出ダイ102、402、502のダイ本体)を提供する工程を含む。方法700は、工程704で、スピンドル(例えば、スピンドル122)を有するマイクロフライス盤(例えば、マイクロフライス盤104)を提供する工程を含む。方法700は、工程706で、スピンドル(例えば、スピンドル122)により保持される微細切削工具(例えば、微細切削工具120)を提供する工程を含む。方法700は、工程708で、マイクロフライス盤(例えば、マイクロフライス盤104)に近接して押出ダイ本体(例えば、押出ダイ102、402、502)を取り付ける工程を含む。方法700は、工程710で、押出ダイ本体(例えば、押出ダイ102、402、502)に1回以上の切削通過を行うことによって、微細切削工具(例えば、微細切削工具120)で、押出ダイ本体(例えば、押出ダイ102、402、502)から材料を除去して、個別に微細切削工具(例えば、微細切削工具120)で、1つ以上のダイピン(例えば、複数のダイピン316、416、516)を形成する工程を含む。
図10は、本開示の実施の形態によるハニカム押出ダイを製造する方法800の流れ図を示す。方法800は、工程802で、マイクロフライス装置(例えば、マイクロフライス装置100)内に加工物または未完成の押出ダイを位置決めする工程を含む。方法800は、工程804で、集積視覚システムにより収集されたデータからダイ特徴の位置マップ(例えば、集積視覚システム106のセンサにより収集されたデータにより作成された主要な座標のダイピンの位置マップ)を作成する工程をさらに含む。方法800は、工程806で、微細切削工具のための切削経路を規定する数値制御ファイルを作成する(例えば、制御装置110により)工程をさらに含む。
方法800は、工程808で、マイクロフライス装置の工具アームの動きを制御して、数値制御ファイルにより規定された切削経路に沿って微細切削工具を動かす(例えば、工具アーム118の動きを制御して、規定の切削経路に沿って微細切削工具120を動かす)工程をさらに含む。方法800は、工程810で、数値制御ファイルにより規定された切削経路にしたがって、各他のダイ特徴とは関係なく個別に各ダイ特徴(例えば、ダイのピン)を修正することによって、押出ダイ(例えば、押出ダイ102、152、302、402、502)を機械加工する工程をさらに含む。
本開示は、広い実用性および用途が可能であることが容易に認識されよう。本開示の実体または範囲から逸脱せずに、ここに記載されたもの以外の本開示の多くの実施の形態および適用、並びに多くの変更、改変、および等価配置が、本開示およびその先の記載から明白であるか、またはそれによって合理的に示唆されるであろう。したがって、本開示は、特定の実施の形態に関して詳しくここに記載されてきたが、本開示は、説明のためだけであり、本開示の実施の形態の例を示しており、完全な実現可能な開示を提供する目的のためだけに行われていることを理解すべきである。本開示は、開示された特定の装置、アセンブリ、システムおよび/または方法に限定される意図はなく、そうではなく、本発明は、請求項の範囲に入る全ての改変、等価物、および代替物を含むものである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
マイクロフライスシステムにおいて、
マイクロフライス盤であって、
スピンドルと、
前記スピンドルに結合された微細切削工具と、
を備えたマイクロフライス盤、および
複数のスロットを画成する複数のダイピンを含む押出ダイであって、前記微細切削工具に近接して前記マイクロフライス盤により固定された押出ダイ、
を備えたマイクロフライスシステム。
実施形態2
前記複数のダイピンの位置データを取り込むように作られた集積視覚システムをさらに備えた、実施形態1に記載のマイクロフライスシステム。
実施形態3
少なくとも、前記集積視覚システムにより取り込まれた前記位置データを使用して、前記複数のダイピンの位置を含む数値制御ファイルを作成する制御装置をさらに備えた、実施形態2に記載のマイクロフライスシステム。
実施形態4
前記複数のダイピンの位置の各々が、1マイクロメートルまたはそれより精密な精度で決定される、実施形態3に記載のマイクロフライスシステム。
実施形態5
前記マイクロフライス盤が、前記微細切削工具に接続された、前記押出ダイに対して該微細切削工具を動かすように作られた工具アームをさらに含む、実施形態1から4のいずれか1つに記載のマイクロフライスシステム。
実施形態6
前記スピンドルが空気タービンスピンドルである、実施形態1から5のいずれか1つに記載のマイクロフライスシステム。
実施形態7
前記スピンドルが機械式スピンドルである、実施形態1から6のいずれか1つに記載のマイクロフライスシステム。
実施形態8
前記微細切削工具が、100,000rpmから250,000rpmに及ぶ回転速度で回転可能である、実施形態1から7のいずれか1つに記載のマイクロフライスシステム。
実施形態9
前記微細切削工具が、少なくとも150,000rpmの回転速度で回転可能である、実施形態1から8のいずれか1つに記載のマイクロフライスシステム。
実施形態10
特定の押出ダイに適用できる設計属性を格納しているメモリをさらに備えた、実施形態1から9のいずれか1つに記載のマイクロフライスシステム。
実施形態11
マイクロフライスシステムにおいて、
スピンドルに結合された微細切削工具を有するマイクロフライス盤であって、該スピンドルは、150,000rpm以上の回転速度で該微細切削工具を回転させるように作られている、マイクロフライス盤、および
前記微細切削工具に近接して固定された押出ダイであって、初期スロット幅および初期スロット深さを有する複数のスロットを画成する複数のダイピンを含む押出ダイ、
を備えたマイクロフライスシステム。
実施形態12
前記微細切削工具が、前記初期スロット幅の99%から65%に及ぶ切削直径を有する、実施形態11に記載のマイクロフライスシステム。
実施形態13
前記複数のダイピンから材料が除去されて、前記スロットが、段状切削を持たないピンに対して広げられている該段状切削が作られる、実施形態11または12に記載のマイクロフライスシステム。
実施形態14
前記複数のダイピンの各々が、直線スロット形状または非直線スロット形状のいずれかに関して配列されている、実施形態11から13のいずれか1つに記載のマイクロフライスシステム。
実施形態15
押出ダイを製造する方法において、
微細切削工具に近接してマイクロフライス盤内に未完成の押出ダイを取り付ける工程であって、該微細切削工具は該マイクロフライス盤のスピンドルに結合されている工程、および
前記微細切削工具を使用して前記押出ダイの1つ以上のダイピンから材料を除去する工程であって、該微細切削工具が、該材料を除去するために該1つ以上のダイピンに対して1回以上の切削通過を行う工程、
を有してなる方法。
実施形態16
前記複数のダイピンの前記1つ以上のダイピンを位置付ける工程をさらに含む、実施形態15に記載の方法。
実施形態17
前記1回以上の切削通過が、前記1つ以上のダイピンの側面に対して行われる、実施形態15または16に記載の方法。
実施形態18
前記スピンドルが、150,000rpmから250,000rpmに及ぶ回転速度で前記微細切削工具を回転させる、実施形態15から17のいずれか1つに記載の方法。
実施形態19
前記スピンドルが、少なくとも150,000rpmの回転速度で前記微細切削工具を回転させる、実施形態15から18のいずれか1つに記載の方法。
実施形態20
前記初期ダイピン幅が、0.508mmから2.54mmの範囲にある、実施形態15から19のいずれか1つに記載の方法。
実施形態21
前記初期スロット幅が、0.0508mmから0.889mmの範囲にある、実施形態15から20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態22
前記初期スロット幅が、0.127mmから12.7mmの範囲にある、実施形態15から21のいずれか1つに記載の方法。
実施形態23
前記微細切削工具が、前記初期スロット幅の65%から99%の範囲にある切削直径を有する、実施形態15から22のいずれか1つに記載の方法。
実施形態24
前記1つ以上のダイピンから材料が除去されて、前記複数のダイピンの1つ以上に段状切削が作られる、実施形態15から23のいずれか1つに記載の方法。
実施形態25
前記段状切削が、0.127mmから3.175mmの範囲の段状深さを有する、実施形態24に記載の方法。
実施形態26
1マイクロメートルまたはそれより精密な精度で前記1つ以上のダイピンを位置付ける工程をさらに含む、実施形態15から25のいずれか1つに記載の方法。
実施形態27
前記1つ以上のダイピンが、複数の交差する非直線スロットにより隔てられた千を超えるピンを含む、実施形態15に記載の方法。
実施形態28
押出ダイを製造する方法において、
マイクロフライス装置の集積視覚システムにより押出ダイのダイ特徴に関連する位置情報を収集する工程、
前記位置データからダイ特徴の位置マップを作成する工程、
前記マイクロフライス装置の微細切削工具のための切削経路を規定する数値制御ファイルを作成する工程、
前記微細切削工具に接続された工具アームの動きを制御して、前記切削経路に沿って該微細切削工具を動かす工程、および
前記微細切削工具が前記切削経路を行き来しながら、該微細切削工具で前記押出ダイの複数のピンを個別に独立して形成または修正することによって、未完成の押出ダイを機械加工する工程、
を有してなる方法。
実施形態29
前記ダイ特徴が前記押出ダイのピンであり、前記ダイ特徴の位置マップがダイピンの位置マップである、実施形態28に記載の方法。
100 マイクロフライス装置
102、152、302、352、402、502 押出ダイ
104 マイクロフライス盤
106 集積視覚システム
108 工具寸法分析機
110 制御装置
112 データベース
114 工作台
116 加工物保持器具
118 工具アーム
120 微細切削工具
122 スピンドル
124 スピンドルクランプ
154、352、354 ピン
156、320、356、420、520 スロット
160 基部
162、310 供給孔
164、318、418、518 側面
202 シャフト部分
204 先細部分
206 切削部分
208 フライス溝
316、416、516 ダイピン
353 ダイブランク
424、524 段状切削

Claims (5)

  1. マイクロフライスシステムにおいて、
    マイクロフライス盤であって、
    スピンドルと、
    前記スピンドルに結合された微細切削工具と、
    を備えたマイクロフライス盤、および
    複数のスロットを画成する複数のダイピンを含む押出ダイであって、前記微細切削工具に近接して前記マイクロフライス盤により固定された押出ダイ、
    を備えたマイクロフライスシステム。
  2. 前記複数のダイピンの位置データを取り込むように作られた集積視覚システムをさらに備え、
    少なくとも、前記集積視覚システムにより取り込まれた前記位置データを使用して、前記複数のダイピンの位置を含む数値制御ファイルを作成する制御装置をさらに備えた、請求項1記載のマイクロフライスシステム。
  3. 押出ダイを製造する方法において、
    微細切削工具に近接してマイクロフライス盤内に未完成の押出ダイを取り付ける工程であって、該微細切削工具は該マイクロフライス盤のスピンドルに結合されている工程、および
    前記微細切削工具を使用して前記押出ダイの1つ以上のダイピンから材料を除去する工程であって、該微細切削工具が、該材料を除去するために該1つ以上のダイピンに対して1回以上の切削通過を行う工程、
    を有してなる方法。
  4. 前記1つ以上のダイピンから材料が除去されて、前記複数のダイピンの1つ以上に段状切削が作られる、請求項3記載の方法。
  5. 押出ダイを製造する方法において、
    マイクロフライス装置の集積視覚システムにより押出ダイのダイ特徴に関連する位置情報を収集する工程、
    前記位置データからダイ特徴の位置マップを作成する工程、
    前記マイクロフライス装置の微細切削工具のための切削経路を規定する数値制御ファイルを作成する工程、
    前記微細切削工具に接続された工具アームの動きを制御して、前記切削経路に沿って該微細切削工具を動かす工程、および
    前記微細切削工具が前記切削経路を行き来しながら、該微細切削工具で前記押出ダイの複数のピンを個別に独立して形成または修正することによって、未完成の押出ダイを機械加工する工程、
    を有してなる方法。
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