JP2022188918A - 電力ケーブルの終端構造、及び碍管 - Google Patents

電力ケーブルの終端構造、及び碍管 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁強度に優れる電力ケーブルの終端構造、及び碍管を提供する。【解決手段】導体と絶縁層と外部半導電層と遮蔽層とを内側から順に有する電力ケーブルの端末部と、前記電力ケーブルの端末部における先端側の部分を覆う碍管と、前記電力ケーブルの端末部における根元側の部分を覆う第一金具とを備え、前記碍管は、前記根元側に向くように配置された複数の端面を備え、前記複数の端面は、前記第一金具の先端部が取り付けられた第一面と、前記碍管を所定の対象物に固定するための第二金具が取り付けられる第二面と、前記第一金具と前記第二金具とが前記碍管の径方向に離れて配置されるように前記第一面と前記第二面との間に配置された第三面とを備え、前記第三面は、前記第一面及び前記第二面よりも前記根元側に配置されている、電力ケーブルの終端構造。【選択図】図1

Description

本開示は、電力ケーブルの終端構造、及び碍管に関する。
電力ケーブルの終端構造として、特許文献1の図11は、ガス絶縁開閉装置(GIS、Gass Insulated Switchgear)に直結される終端接続部を開示する。以下、特許文献1の図11に示される電力ケーブルの終端接続部を従来構造と呼ぶ。上記従来構造は、電力ケーブルの端末部とストレスコーンと絶縁碍管と筒状の保護金具とを備える。
電力ケーブルの端末部は段剥ぎされている。そのため、電力ケーブルの端末部の先端側から順に導体の端部、絶縁層の端部、外部半導電層の端部、遮蔽層の端部が部分的に露出している。上述の絶縁碍管は、電力ケーブルの端末部における先端側の部分及びストレスコーンを覆う。上述の保護金具は電力ケーブルの端末部における根元側の部分を覆う。なお、上記先端側は上記導体側である。上記根元側は上記遮蔽層側である。
上記絶縁碍管は円環板状の取付けフランジを介してボルトによってGISケースに固定されている。取付けフランジは上記絶縁碍管の上記根元側に設けられた円環板状のフランジに接して配置されている。上記保護金具は上述の遮蔽層に電気的に接続されている。
特開2005-006424号公報
上述の従来構造のような電力ケーブルの終端構造において絶縁強度を向上することが望まれている。特に、電力ケーブルの端末部の遮蔽層と上記絶縁碍管の上記根元側に配置された取付けフランジ等の固定用金具との間の絶縁強度を高めることが望まれる。
本開示は、絶縁強度に優れる電力ケーブルの終端構造を提供することを目的の一つとする。また、本開示は、絶縁強度に優れる電力ケーブルの終端構造を構築できる碍管を提供することを別の目的とする。
本開示の一態様に係る電力ケーブルの終端構造は、導体と絶縁層と外部半導電層と遮蔽層とを内側から順に有する電力ケーブルの端末部と、前記電力ケーブルの端末部における先端側の部分を覆う碍管と、前記電力ケーブルの端末部における根元側の部分を覆う第一金具とを備える。前記碍管は、前記根元側に向くように配置された複数の端面を備える。前記複数の端面は、前記第一金具の先端部が取り付けられた第一面と、前記碍管を所定の対象物に固定するための第二金具が取り付けられる第二面と、前記第一金具と前記第二金具とが前記碍管の径方向に離れて配置されるように前記第一面と前記第二面との間に配置された第三面とを備える。前記第三面は、前記第一面及び前記第二面よりも前記根元側に配置されている。
本開示の一態様に係る碍管は、電力ケーブルの終端構造に用いられる碍管であって、前記電力ケーブルの端末部の先端側に配置される第一端部と、前記電力ケーブルの端末部の根元側に配置される第二端部と、前記第二端部側に向くように配置された複数の端面とを備える。前記複数の端面は、第一面と、前記第一面よりも前記碍管の径方向の外側に配置された第二面と、前記第一面と前記第二面との間に配置された第三面とを備える。前記第三面は、前記第一面及び前記第二面よりも前記第二端部側に配置されている。
本開示の電力ケーブルの終端構造は、絶縁強度に優れる。本開示の碍管は、絶縁強度に優れる電力ケーブルの終端構造を構築できる。
図1は実施形態1の電力ケーブルの終端構造を示す部分断面図である。 図2は、図1に示す実施形態1の電力ケーブルの終端構造において、碍管の第二端部側の部分を拡大して示す拡大図である。
[本開示の実施形態の説明]
上述の従来構造において電力ケーブルの端末部の遮蔽層と上述の取付けフランジ等の固定用金具との間の絶縁距離は、上述の保護金具と上記固定用金具との間の絶縁距離に相当する。以下の説明では、上述の絶縁碍管の二つの端部のうち、電力ケーブルの端末部の根元側に配置される端部を下端部と呼ぶ。下端部側の端面を下端面と呼ぶ。上述の絶縁碍管のフランジは絶縁碍管の下端部側の部分を構成する円筒部の外周面から絶縁碍管の径方向の外側に向かって延びている。また、上記フランジは、上記円筒部の下端面が上記フランジの下端面よりも下端部側に配置されるように設けられている。これら二つの下端面は上記円筒部の外周面によって接続されている。上記保護金具は上記円筒部の下端面に取り付けられている。上記固定用金具は上記絶縁碍管のフランジの下端面に取り付けられている。そのため、上記保護金具と上記固定用金具との間の絶縁距離は、上記二つの下端面間に配置された円筒部の外周面における上記絶縁碍管の長手方向に沿った距離にほぼ等しい。つまり、上記絶縁距離は上記二つの下端面を上記長手方向に沿った直線でつないだ場合に上記直線の長さに等しい。以下、この絶縁距離を従来構造の絶縁距離と呼ぶことがある。本開示は、上記従来構造の絶縁距離よりも長い絶縁距離を有する構造を提案する。最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係る電力ケーブルの終端構造は、導体と絶縁層と外部半導電層と遮蔽層とを内側から順に有する電力ケーブルの端末部と、前記電力ケーブルの端末部における先端側の部分を覆う碍管と、前記電力ケーブルの端末部における根元側の部分を覆う第一金具とを備える。前記碍管は、前記根元側に向くように配置された複数の端面を備える。前記複数の端面は、前記第一金具の先端部が取り付けられた第一面と、前記碍管を所定の対象物に固定するための第二金具が取り付けられる第二面と、前記第一金具と前記第二金具とが前記碍管の径方向に離れて配置されるように前記第一面と前記第二面との間に配置された第三面とを備える。前記第三面は、前記第一面及び前記第二面よりも前記根元側に配置されている。
本開示の電力ケーブルの終端構造では、上述の保護金具として機能する第一金具と上述の取付フランジ等の固定用金具として機能する第二金具との間の絶縁距離が上述の従来構造の絶縁距離よりも長い。この理由は後述する。第一金具には電力ケーブルの遮蔽層が電気的に接続される。そのため、本開示の電力ケーブルの終端構造では、上記遮蔽層と第二金具との間の絶縁距離が上記従来構造の絶縁距離よりも長い。この点で、本開示の電力ケーブルの終端構造は、上記従来構造よりも絶縁強度に優れる。
第三面が第一面及び第二面よりも電力ケーブルの端末部の根元側に配置されていることから、碍管は第一面及び第二面よりも上記根元側に向かって延びた筒部を備える。第三面は上記筒部において上記根元側に向くように配置された端面である。第一面に配置された第一金具と第二面に配置された第二金具との間の絶縁距離は上記第三面を含む上記筒部の表面に沿った長さになる。例えば、上記筒部が円筒状であれば、上記の第一金具と第二金具との間の絶縁距離は以下の三つの距離の合計値である。第一の距離は、円筒の内周面において碍管の長手方向に沿った距離である。上記円筒の内周面は第一面と第三面とをつなぐ。第二の距離は、円筒の外周面において上記長手方向に沿った距離である。上記円筒の外周面は第三面と第二面とをつなぐ。第三の距離は、上記内周面と上記外周面とをつなぐ第三面において碍管の径方向に沿った距離である。上述の従来構造ではいわば第一面と第三面とが一致する。そのため、上記従来構造の絶縁距離は第二の距離のみとなることから上記合計値よりも短い。
(2)本開示の電力ケーブルの終端構造の一例として、前記碍管は、前記第一面及び前記第二面よりも前記根元側に向かって延びた円筒状の筒部を備え、前記第三面は、前記筒部の端面である。
碍管の筒部の形状が円筒状といった単純な形状である。碍管が成形し易い形状である点でこの碍管は製造性にも優れる。後述するように筒部の長さ調整も容易に行える。
(3)上記(2)の電力ケーブルの終端構造の一例として、前記第一面と前記第二面とは、前記碍管の長手方向の同じ位置に配置されている。
上記の場合、第一面と第二面とが碍管の長手方向にずれている場合に比較して上述の絶縁距離を長く確保することができる。この点で、上記形態の電力ケーブルの終端構造は絶縁強度に更に優れる。また、第一面と第二面とが上記長手方向にずれている場合に比較して、碍管の筒部の内部空間が広い。そのため、第一金具において筒部の内側に配置される部分が大きい。この点で、筒部は、第一金具の先端部を保護し易い。
(4)上記(3)の電力ケーブルの終端構造の一例として、前記外部半導電層から露出された前記絶縁層の端部を覆うストレスコーンと、前記ストレスコーンを前記根元側から前記先端側に向かって押し付けるための押付金具とを備え、前記第一金具は、前記遮蔽層に電気的に接続されており、前記押付金具における前記根元側に配置された部分は、前記筒部の内側に配置されている。
上記の場合、後述するように上述の従来構造と比較して押付金具の長さを短くすることができる。この点で、上記形態の電力ケーブルの終端構造は、上記従来構造よりも長手方向に沿った長さを短くできる。
(5)本開示の一態様に係る碍管は、電力ケーブルの終端構造に用いられる碍管であって、前記電力ケーブルの端末部の先端側に配置される第一端部と、前記電力ケーブルの端末部の根元側に配置される第二端部と、前記第二端部側に向くように配置された複数の端面とを備える。前記複数の端面は、第一面と、前記第一面よりも前記碍管の径方向の外側に配置された第二面と、前記第一面と前記第二面との間に配置された第三面とを備える。前記第三面は、前記第一面及び前記第二面よりも前記第二端部側に配置されている。
本開示の碍管を用いて電力ケーブルの終端構造を構築する場合、第一面は、上述の保護金具といった第一金具が取り付けられる面とする。第二面は、碍管をGISケースといった所定の対象物に固定するための第二金具が取り付けられる面とする。こうすることで、第一金具と第二金具との間の絶縁距離は上述のように従来構造の絶縁距離よりも長い。このような本開示の碍管は、絶縁強度に優れる電力ケーブルの終端構造を構築できる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して本開示の実施の形態を詳細に説明する。図中、同一符号は同一名称物を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
[実施形態1]
(概要)
図1,図2を参照して、実施形態1の電力ケーブルの終端構造及び実施形態1の碍管を説明する。
図1の右側の部分は、実施形態1の電力ケーブルの終端構造における右半分を電力ケーブルの長手方向に平行な平面で切断した断面を示す。ただし、電力ケーブルは断面ではなく外観を示す。電力ケーブルの終端構造を構成する複数の部材のうち一部の部材、例えば後述するボルト52,62,85等も断面ではなく外観を示す。図1の左側の部分は、実施形態1の電力ケーブルの終端構造における左半分の外観を示す。図2は、図1に示す断面の一部を拡大して示す。なお、電力ケーブルの長手方向は図1,図2では上下方向に相当する。また、図1,図2は、説明の便宜上、各部材の大きさ及び大きさの比率が実際とは異なる場合がある。
実施形態1の電力ケーブルの終端構造1は、電力ケーブルと図示しない外部の対象物とを接続するために電力ケーブルの端末部2に設けられる。上記対象物は、例えば変電設備、受電設備等の電力設備に設置された電力機器である。電力機器は、例えば開閉装置、トランス等である。開閉装置は、例えばガス絶縁開閉装置(GIS)である。
実施形態1の電力ケーブルの終端構造1はガス絶縁開閉装置(GIS)に直結される。実施形態1の電力ケーブルの終端構造1の基本構成は、公知のGIS直結の終端接続部を参照できる。以下、まず基本構成を説明する。
実施形態1の電力ケーブルの終端構造1は、電力ケーブルの端末部2と、碍管3と、ストレスコーン4と、第一金具5と、押付金具8とを備える。電力ケーブルの端末部2は段剥ぎされている。ストレスコーン4は電力ケーブルの端末部2における絶縁層21の上に配置されている。碍管3は電力ケーブルの端末部2における先端側の部分を覆うと共にストレスコーン4も覆う。第一金具5は、上述の従来構造における保護金具の機能を有する金具である。第一金具5は筒状の本体部51を備える。本体部51は電力ケーブルの端末部2における根元側の部分を覆う。第一金具5は電力ケーブルの端末部2の遮蔽層23に電気的に接続されている。押付金具8はストレスコーン4を電力ケーブルの端末部2の根元側から先端側に向かって押し付ける。
なお、電力ケーブルの端末部2の先端側は導体20側である。電力ケーブルの端末部2の根元側は先端側とは反対側であり、遮蔽層23側である。以下、電力ケーブルの終端構造1において各部材のうち導体20の端部が配置された側と同じ側を先端側と呼ぶことがある。また、電力ケーブルの終端構造1において各部材のうち遮蔽層23の端部が配置された側と同じ側を根元側と呼ぶことがある。先端側は図1,図2では上側である。根元側は図1,図2では下側である。各部材の先端部は、各部材の先端側に配置された端部である。
碍管3は第一端部34と第二端部35とを備える。第一端部34は電力ケーブルの端末部2の先端側に配置されている。第二端部35は電力ケーブルの端末部2の根元側に配置されている。碍管3は、電力ケーブルの端末部2の根元側に向くように配置された複数の端面を第二端部35に備える。複数の端面は第一面31と第二面32とを備える。第二面32は第一面31よりも碍管3の径方向の外側に配置されている。第一面31には、第一金具5の先端部が取り付けられている。第二面32には、碍管3を所定の対象物に固定するための第二金具6が取り付けられている。本例の所定の対象物はGISケース9である。第二金具6は、上述の従来構造における取付フランジ等の固定用金具の機能を有する金具である。なお、碍管3の径方向は図1,図2では左右方向に相当する。また、碍管3の径方向は電力ケーブルの端末部2の径方向に相当する。
特に、実施形態1の電力ケーブルの終端構造1は実施形態1の碍管3を備える。実施形態1の碍管3は電力ケーブルの端末部2の根元側に配置される端面として第一面31及び第二面32に加えて第三面33を備える。第三面33は第一面31と第二面32との間に配置されている。このような第三面33によって第一金具5と第二金具6とは碍管3の径方向に離れて配置されている。また、第三面33は第一面31及び第二面32よりも電力ケーブルの端末部2の根元側に配置されている。この第三面33によって、上記保護金具として機能する第一金具5と上記取付フランジとして機能する第二金具6との間の絶縁距離が上述の従来構造の絶縁距離よりも長くなる。
以下、電力ケーブルの終端構造1を構成する部材を順に説明する。
(構成部材)
〈電力ケーブル〉
電力ケーブルは、導体20と絶縁層21と外部半導電層22と遮蔽層23とシース24とを内側から順に有する。電力ケーブルは更に絶縁層21の内側に図示しない内部半導電層を備える。このような電力ケーブルの代表例は架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVケーブル)である。電力ケーブルを構成する上記の各部材の構成材料は公知の材料を利用できる。
本例の電力ケーブルは、使用電圧が例えば66kV以上500kV以下といった高電圧用ケーブルである。使用電圧に応じて、導体断面積、絶縁層21の厚さ等が設定される。
上述のように段剥ぎされていることで、電力ケーブルを構成する上述の各部材の端部は露出されている。電力ケーブルの端末部2は、シース24から露出された遮蔽層23の端部と、遮蔽層23から露出された外部半導電層22の端部と、外部半導電層22から露出された絶縁層21の端部と、絶縁層21から露出された導体20の端部とを備える。外部半導電層22と遮蔽層23との間にはテープ巻きによる遮蔽層が設けられている。このテープ巻きによる遮蔽層には、例えば銅メッシュテープ等の金属テープ、ポリ塩化ビニル(PVC)テープ等の絶縁性テープ等が利用される。
導体20の端部には圧縮スリーブ200が取り付けられている。圧縮スリーブ200は後述する第一電極部38に嵌め込まれている。第一電極部38には図示しない導体リードが接続される。第一電極部38及び導体リードを介して、電力ケーブルとGISとは電気的に接続される。
〈ストレスコーン〉
ストレスコーン4は外部半導電層22において切断された端部に作用する電気的ストレスを緩和させるための筒状の部材である。本例のストレスコーン4は紡錘状の外形を有する。ストレスコーン4は絶縁筒部41と半導電部42とを有する。絶縁筒部41は上述の絶縁層21の端部を覆う。半導電部42は絶縁筒部41の根元側かつ内周側に設けられている。半導電部42は上述の外部半導電層22の端部に接して配置されている。
ストレスコーン4の構成材料は公知の材料を利用できる。絶縁筒部41の構成材料は例えば電気絶縁性のゴムである。半導電部42の構成材料は半導電材料である。半導電材料は例えば電気絶縁性のゴムとカーボン等の導電性材料とを含むゴム組成物である。上記構成材料がゴムを含むことで、絶縁筒部41は上述の絶縁層21の端部に密着できる。半導電部42は外部半導電層22の端部に密着できる。本例のストレスコーン4は、絶縁筒部41と半導電部42とが一体化された成形体である。
〈押付金具〉
押付金具8の説明は主に図2を参照して行う。本例の押付金具8は、ばね83の付勢力を押付力に利用する。このような押付金具8の基本構成は公知の構成を参照できる。
押付金具8は、リング部81と軸金具82とばね83とを備える。リング部81は図1に示すようにストレスコーン4に接触すると共にストレスコーン4を直接押す部材である。軸金具82は押付力を調整するための部材であり、代表的にはボルトである。ばね83は押付力を発現するための部材であり、代表的には圧縮ばねである。
軸金具82の先端部は後述する円環板状のフランジ金具50に締結されている。本例では軸金具82にスタッドボルト820が取り付けられている。スタッドボルト820の先端部もフランジ金具50に締結されている。軸金具82の中間部は、円環板状のフランジ金具80に締結されている。フランジ金具80はフランジ金具50よりも電力ケーブルの端末部2の根元側に配置されている。軸金具82においてフランジ金具80よりも上記根元側に配置された端部にナットが締結されている。このナットが締め付けられたり緩められたりすることで、フランジ金具80は軸金具82をガイドとして電力ケーブルの長手方向に沿って移動する。ばね83は図1に示すようにリング部81とフランジ金具80との間に配置されている。そのため、フランジ金具80が上記のように移動することで、リング部81とフランジ金具80との間隔が変化する。この変化によってばね83の圧縮量が変化する。ばね83の圧縮量に伴って押付力が変化する。そのため、上記間隔が調整されることで押圧力が調整される。
本例では、ばね83の内側にガイド棒84が配置されている。ばね83はガイド棒84に沿って伸縮する。ガイド棒84の内側にはボルト85が挿通されている。ボルト85の先端部はリング部81に締結されている。このボルト85によって、ばね83による押付力はリング部81に確実に伝達される。
なお、図1,図2では軸金具82、ばね83、ガイド棒84、ボルト85を一つのみ示すが、実際にはいずれも複数である。複数のばね83等は電力ケーブルの外周を囲むように電力ケーブルの周方向に所定の間隔をあけて配置されている。そのため、ストレスコーン4には複数のばね83による押付力が作用する。
フランジ金具80には図示しない複数の第一孔と複数の第二孔とが設けられている。複数の第一孔は円を描くようにフランジ金具80の周方向に所定の間隔をあけて配置されている。複数の第二孔は複数の第一孔が描く円よりもフランジ金具80の外周側に配置される円を描くように上記周方向に所定の間隔をあけて配置されている。各第一孔にはガイド棒84が挿通されている。各ガイド棒84の外周にばね83が配置されている。各第二孔に軸金具82が挿通されている。ばね83、ガイド棒84及びボルト85と軸金具82とはこれらの長手方向が電力ケーブルの長手方向に平行するようにフランジ金具80に取り付けられている。また、ばね83、ガイド棒84及びボルト85はフランジ金具50の内周孔を挿通するように配置されている。この配置が可能なようにフランジ金具80におけるフランジ金具50に対する位置は以下のように調整されている。フランジ金具80におけるガイド棒84が配置される部分、つまり第一孔の形成部分がフランジ金具50の内周孔よりも内側に配置される。フランジ金具80における軸金具82が配置される部分、つまり第二孔の形成部分はフランジ金具50の内周側の部分に重複するように配置される。
〈碍管〉
図1に示すように碍管3は筒状の絶縁部材である。本例の碍管3の基本構成は上述の従来構造に備えられる絶縁碍管に類似する。以下、碍管3の基本構成を説明する。
碍管3は二つの端部を備える。上記二つの端部のうち、第一端部34は電力ケーブルの端末部2の先端側に配置される端部である。上記二つの端部のうち、第二端部35は電力ケーブルの端末部2の根元側に配置される端部である。通常、第二端部35は碍管3の最大外径を有する部分を含む。上記最大外径を有する部分は通常、後述するフランジ部320である。第一端部34側には第一電極部38が配置されている。第二端部35側には第二電極部39が配置されている。碍管3の中間部はストレスコーン4の絶縁筒部41の外周面に接する内周面を有する。そして、碍管3の第二端部35には第一金具5が取り付けられると共に第二金具6が取り付けられる。
特に、実施形態1の碍管3は第二端部35の形状が特定の形状である。碍管3の第二端部35は、碍管3における第一端部34側の部分の外周面よりも碍管3の外周側に延びた部分を有する。碍管3の第二端部35はフランジ部320を備える。碍管3の第二端部35側に向くように配置された端面が一つの平面ではなく複数の面から構成されるように、碍管3はフランジ部320よりも第二端部35側に向かって延びた部分を有する。そのため、碍管3は第二端部35側に向くように配置された複数の端面を備える。
複数の端面は、第一面31と第二面32と第三面33とを備える。第一面31と第二面32とは碍管3の径方向に間隔をあけて配置されている。第二面32が第一面31よりも上記径方向の外側に配置されている。第一面31と第二面32との間には第三面33が配置されている。ただし、第一面31及び第二面32と第三面33とは碍管3の長手方向にずれて配置されている。第一面31及び第二面32は第三面33よりも第一端部34側に配置されている。換言すれば、第三面33は第一面31及び第二面32よりも第二端部35側に配置されている。第三面33は第一面31及び第二面32よりも第一端部34とは反対側に向かって配置されている。このような配置関係を有する三つの端面を備える碍管3は、第一面31及び第二面32よりも第二端部35側に向かって延びた筒部330を備える。第一面31及び第二面32はフランジ部320における第二端部35側に向くように配置された端面を構成する。第三面33は筒部330の端面を構成する。
碍管3の第二端部35を碍管3の長手方向に平面視すれば、第一面31と第三面33と第二面32とが碍管3の径方向の内側から順に配置されている。碍管3と電力ケーブルの端末部2とを上記長手方向に平面視すれば、第一面31、第三面33、第二面32が電力ケーブルの端末部2に近い側から順に配置されている。碍管3と電力ケーブルの端末部2とを碍管3の径方向に平面視すれば、第一面31及び第二面32よりも電力ケーブルの端末部2の根元側に筒部330及び第三面33が配置されている。
本例では、第一面31、第二面32、及び第三面33はいずれも碍管3の径方向に平行な平面である。また、第一面31、第二面32、及び第三面33はいずれも円環状の面である。碍管3を碍管3の長手方向に平面視すれば、第一面31、第三面33、第二面32は同心円状に並んでいる。筒部330は円筒状である。つまり、第一面31と第三面33とをつなぐ筒部330の内周面は円筒面である。第二面32と第三面33とをつなぐ筒部330の外周面も円筒面である。このような碍管3の第二端部35の形状は単純な形状である。
本例では、第一面31と第二面32とは碍管3の長手方向の同じ位置に配置されている。つまり、第一面31と第二面32とは仮想の同一平面上に配置されている。この場合、図2に示すように筒部330における第一面31からの突出長さLと筒部330における第二面32からの突出長さLとが等しい。この点からも、碍管3の第二端部35の形状は単純な形状である。また、突出長さLと突出長さLとが等しいことで、第一面31から第二面32までの筒部330の表面に沿った長さが簡単に求められる。上記長さは、突出長さLの2倍と第三面33における碍管3の径方向に沿った長さLとの和である。
突出長さL,Lは適宜選択できる。突出長さL,Lが長いほど、第一面31から第二面32までの筒部330の表面に沿った長さが長くなる。ひいては第一面31に配置された第一金具5と第二面32に配置された第二金具6との間の絶縁距離が長くなる。
第一面31、第二面32、第三面33の大きさは適宜選択できる。第一面31の大きさは後述するフランジ金具50の幅に対応させて選択するとよい。第二面32の大きさは後述するフランジ金具60の幅に対応させて選択するとよい。本例では、第一面31はフランジ金具50の幅にほぼ等しい。
第一面31が所定の大きさを有することで、碍管3の筒部330の内周面332は碍管3における以下の内周面352よりも碍管3の径方向の外側に配置されている。内周面352は碍管3において第一面31よりも第一端部34側に配置された部分の内周面であって第一面31近くの部分である。筒部330の内側には第一面31における上記径方向に沿った大きさに対応した空間が設けられる。この筒部330の内部空間は上述の押付金具8の根元側の部分及び後述する第一金具5の先端部を収納する空間として利用できる。本例では、押付金具8の根元側の部分は、筒部330の内側に配置されている。上記押付金具8の根元側の部分は、ばね83・ガイド棒84・ボルト85における根元側の端部、フランジ金具80、及び軸金具82である。
その他、碍管3の第二端部35において複数の面をつなぐ角部は曲面で構成されることが好ましい。上記角部は図2に示すように筒部330の内周面332と第一面31又は第三面33との角部、筒部330の外周面と第二面32又は第三面33との角部である。上記角部が曲面であることで、製造時に碍管3に割れが生じ難い。
なお、第一電極部38は有底筒状の部材である。第一電極部38の外周面が第一端部34の内周面に接している。第一電極部38は圧縮スリーブ200が嵌め込まれる凹部を有する。凹部に圧縮スリーブ200が嵌め込まれることで第一電極部38は上述の導体20の端部に電気的に接続される。
第二電極部39は第二端部35の内部に埋め込まれている。図2に破線で示す金属製のボルトによって第二電極部39に上述のフランジ金具50が取り付けられる。このボルト及びフランジ金具50によって、上述の遮蔽層23と第二電極部39とが電気的に接続される。
碍管3の構成材料は電気絶縁材料を利用できる。上記構成材料は、例えばエポキシ樹脂等の樹脂組成物である。
碍管3は、公知の樹脂組成物の成形方法によって製造することができる。例えば金型において第二端部35が上方に配置されると共に第一端部34が下方に配置されるように碍管3を成形する。この成形方法では、筒部330の長さが長い碍管3を容易に成形することができる。筒部330の長さが長ければ、筒部330を切断することで筒部330の突出長さL,Lを調整することができる。ひいては、第一金具5と第二金具6との間の絶縁距離を容易に調整することができる。この場合、第三面33は切断面である。
本例の碍管3は、上述の樹脂組成物から構成される絶縁部と第一電極部38と第二電極部39とが一体化された成形体である。このような成形体は、例えば金型の所定の位置に第一電極部38と第二電極部39とが配置された金型に流動状態の樹脂組成物を充填することで製造することができる。
〈第一金具〉
第一金具5は電力ケーブルの端末部2における根元側の部分を保護すると共に上述の遮蔽層23を接地することに利用される。本例では、上述の第二電極部39も第一金具5に電気的に接続されることで接地される。
本例の第一金具5は、図2に示すようにフランジ金具50と本体部51とボルト52とを備える。本体部51は筒状の部材である。本体部51は電力ケーブルの端末部2の根元側の部分を覆うように配置されている。フランジ金具50は円環板状の部材である。フランジ金具50は碍管3の第一面31に接するように配置されると共に上述のボルトによって第二電極部39の端部390に取り付けられる。本体部51はボルト52によってフランジ金具50に固定されることで碍管3に固定される。
本例の本体部51は第一内径を有する第一部分と第二内径を有する第二部分とを有する。第一内径は第二内径よりも大きく、碍管3の筒部330の内径よりも小さい。そのため、第一部分は筒部330の内側に配置可能である。
本体部51の第一部分は本体部51の先端側の部分である。第一部分は上述の外部半導電層22の端部と遮蔽層23の端部との中間部を覆う。また、第一部分は電力ケーブルの端末部2よりも径方向の外側に配置されている押付金具8の根元側の部分を覆う。本体部51の先端部には本体部51の外周面から本体部51の径方向の外側に延びたフランジ部が設けられている。このフランジ部にボルト52が取り付けられていることで、本体部51の先端部はフランジ金具50を介して碍管3の第一面31に取り付けられている。
本体部51の第二部分は本体部51の根元側の部分である。第二部分は主として上述の遮蔽層23の端部を覆う。また、第二部分は上記遮蔽層23に電気的に接続されている。なお、第二部分の外周には防水層500が設けられている。
フランジ金具50の幅は、フランジ金具50の径方向に沿った大きさであり、フランジ金具50の外径と内径との差である。本例では、フランジ金具50の幅は碍管3の第一面31における碍管3の径方向に沿った大きさに概ね等しい。詳しくは、フランジ金具50の内径は碍管3における上述の内周面352が描く円の内径にほぼ等しい。フランジ金具50の外径は碍管3の筒部330の内径よりも若干小さい。そのため、フランジ金具50における先端側の端面は第一面31に確実に接触することができる。
その他、第一面31とフランジ金具50との間、フランジ金具50と本体部51のフランジ部との間にはシール材が配置されている。シール材によって碍管3の内部空間及び第一金具5の内部空間は液密及び気密に保持される。
第一金具5及び後述する第二金具6の構成材料は公知の金属材料を利用できる。本体部51の構成材料は例えば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等である。フランジ金具50,60の構成材料は例えば銅合金等である。ボルト52,62の構成材料は例えばステンレス鋼等である。
〈第二金具〉
第二金具6は、上述のようにGISケース9に碍管3を固定することに利用される。本例の第二金具6は、図2に示すようにフランジ金具60を備える。フランジ金具60は円環板状の部材である。フランジ金具60は碍管3の第二面32に接するように配置されると共にボルト62によってGISケース9に固定される。
フランジ金具60の幅は、フランジ金具60の径方向に沿った大きさであり、フランジ金具60の外径と内径との差である。本例では、フランジ金具60の幅は碍管3の第二面32における碍管3の径方向に沿った大きさよりも大きい。そのため、フランジ金具60における先端側の端面は第二面32に確実に接触することができる。
(構築手順)
実施形態1の電力ケーブルの終端構造1は、公知の手順と同様にして構築することができる。そのため、詳細な説明を省略する。
(作用効果)
実施形態1の電力ケーブルの終端構造1では、碍管3が特定の第三面33を備える。そのため、第一金具5と第二金具6との間の絶縁距離が碍管3の筒部330の表面に沿った長さになる。具体的には上記絶縁距離は突出長さLと突出長さLと長さLとの合計値である。これに対して、上述の従来構造の絶縁距離は突出長さLのみに相当する。そのため、実施形態1の電力ケーブルの終端構造1における上記絶縁距離は上記従来構造の絶縁距離よりも長い。ひいては第一金具5に電気的に接続される遮蔽層23と第二金具6との間の絶縁距離が上記従来構造の絶縁距離よりも長い。この点で、実施形態1の碍管3を備える電力ケーブルの終端構造1は、上記従来構造よりも絶縁強度に優れる。実施形態1の碍管3は特定の第三面33を備えることで、上記のように上記従来構造よりも絶縁強度に優れる電力ケーブルの終端構造1を構築できる。
更に、実施形態1の電力ケーブルの終端構造1及び実施形態1の碍管3は以下の効果を奏する。
(1)碍管3の形状が単純な形状である。そのため、碍管3は製造性にも優れる。
(2)碍管3の筒部330が円筒状であると共に第三面33が平面である。そのため、製造段階では碍管3の筒部330の長さをある程度長く設計しておくことで、筒部330の長さ調整を簡単に行うことができる。ひいては、第一金具5と第二金具6との間の絶縁距離の調整を容易に行うことができる。
(3)第一金具5の先端側の部分が碍管3の筒部330の内側に配置されている。そのため、筒部330によって、第一金具5は機械的に保護されたり、外部環境から保護されたりする。
(4)碍管3の第一面31及び第二面32における碍管3の径方向に沿った大きさが大き過ぎない。この点で、碍管3及び電力ケーブルの終端構造1が小型になり易い。
(5)第一面31と第二面32とが碍管3の長手方向の同じ位置に配置されていることで、以下の効果を奏する。
(5-1)碍管3の筒部330によって上述のように第一金具5と第二金具6との間の絶縁距離を長く確保することができる。
(5-2)第一面31と第二面32とが上記長手方向にずれている場合に比較して、以下の効果(a)から(c)を奏する。
(a)筒部330の長さの調整が行い易い。
(b)第一金具5における内側に配置される部分、つまり筒部330によって保護される部分が大きくなり易い。
(c)筒部330の内部空間が広く確保される。そのため、押付金具8の長さを短くすることができる。ひいては、電力ケーブルの終端構造1における長手方向に沿った長さを上述の従来構造における上記長さよりも短くすることができる。この点で、電力ケーブルの終端構造1は小型である。また、押付金具8の長さが短いことで、押付金具8の製造コストも低減される。
上記効果(c)について詳細に説明する。上記内部空間が広いことで、押付金具8において電力ケーブルの端末部2の根元側に配置される部分を筒部330の内側に配置することができる。この場合、押付金具8の長さを上述の従来構造に備えられる押付金具の長さよりも短くすることができる。本例では、軸金具82の長さ、ばね83の長さ、ガイド棒84の長さ、及びボルト85の長さを短くすることができる。本例ではスタッドボルト820を用いていることからも、軸金具82の長さをより短くすることができる。これに対し、上述の従来構造に備えられる押付金具では、軸金具等が上述の絶縁碍管よりも電力ケーブルの根元側に配置されている。そのため、上述の従来構造における軸金具等の長さは、軸金具82等の上記長さよりも長くなり易い。
[変形例]
実施形態1の電力ケーブルの終端構造1及び実施形態1の碍管3について、以下の少なくとも一つの変更が可能である。
(変形例1)
(1)碍管3の筒部330が円筒状以外の形状である。
例えば上記筒部の内周面及び外周面の少なくとも一方は円筒面ではない。具体例として、上記筒部の外形が錘台状であり、上記筒部の断面形状が長方形ではなく台形状である。
(2)碍管3の第三面33が傾斜面である。具体的には第三面33は碍管3の径方向に平行な平面ではなく上記径方向に交差するように設けられた平面である。又は第三面33は曲面である。
変形例1では第一金具5と第二金具6との間の絶縁距離が実施形態1における上記絶縁距離よりも長くなる。そのため、変形例1は、実施形態1よりも絶縁強度に優れる。変形例1の碍管の成形には、(1)では例えば碍管の径方向に分割可能な複数の分割金型を用いる。(2)では例えば第三面を成形するための金型を用いる。
(変形例2)
碍管3の第一面31と第二面32とが碍管3の長手方向にずれて配置されている。また、押付金具8の根元側の部分が碍管3の筒部330の内側に配置されておらず、碍管3の第三面33よりも根元側に配置されている。例えば第一面31又は第二面32が図2に示す位置よりも図2の下側に配置されている。具体例として第一面31は第二面32と第三面33との間に配置されている。この配置状態において押付金具8の根元側の部分が第三面33よりも根元側に配置されている。
変形例2は軸金具が長くなるものの、碍管3の径方向に沿った大きさが実施形態1よりも小さくなり易い。
[試験例]
碍管を備える電力ケーブルの終端構造について、以下の三つの試験によって、絶縁性能を評価した。
試料No.1の電力ケーブルの終端構造は、上述の実施形態1の碍管3を備える。
直流耐電圧試験では、電力ケーブルの遮蔽層に25kVの直流電圧を1分間印加して、碍管3の筒部330に異常が生じるか否かを評価した。
雷インパルス耐電圧試験では、電力ケーブルに正極性のインパルス電圧を10回印加した後に、負極性のインパルス電圧を10回印加して、筒部330に異常が生じるか否かを評価した。印加電圧は±72.5kVである。
雷インパルス破壊試験では、電力ケーブルにインパルス電圧を印加して、遮蔽層の表面に閃絡が生じるときのインパルス電圧を測定した。
その結果、直流耐電圧試験及び雷インパルス耐電圧試験について、試料No.1では異常が生じず、良好な結果が得られた。雷インパルス破壊試験について、試料No.1のインパルス電圧は、実用上問題のない大きさを有しており、良好な結果が得られた。これらのことから、試料No.1は絶縁強度に優れることが示された。
1 電力ケーブルの終端構造、2 電力ケーブルの端末部
3 碍管、4 ストレスコーン、5 第一金具、6 第二金具
8 押付金具、9 GISケース
20 導体、21 絶縁層、22 外部半導電層
23 遮蔽層、24 シース
31 第一面、32 第二面、33 第三面
34 第一端部、35 第二端部
38 第一電極部、39 第二電極部
41 絶縁筒部、42 半導電部
50 フランジ金具、51 本体部、52 ボルト
60 フランジ金具、62 ボルト
80 フランジ金具、81 リング部、82 軸金具、83 ばね
84 ガイド棒、85 ボルト
200 圧縮スリーブ
320 フランジ部、330 筒部、332 内周面
352 内周面、390 端部
500 防水層
820 スタッドボルト
,L 突出長さ、L 長さ

Claims (5)

  1. 導体と絶縁層と外部半導電層と遮蔽層とを内側から順に有する電力ケーブルの端末部と、
    前記電力ケーブルの端末部における先端側の部分を覆う碍管と、
    前記電力ケーブルの端末部における根元側の部分を覆う第一金具とを備え、
    前記碍管は、前記根元側に向くように配置された複数の端面を備え、
    前記複数の端面は、
    前記第一金具の先端部が取り付けられた第一面と、
    前記碍管を所定の対象物に固定するための第二金具が取り付けられる第二面と、
    前記第一金具と前記第二金具とが前記碍管の径方向に離れて配置されるように前記第一面と前記第二面との間に配置された第三面とを備え、
    前記第三面は、前記第一面及び前記第二面よりも前記根元側に配置されている、
    電力ケーブルの終端構造。
  2. 前記碍管は、前記第一面及び前記第二面よりも前記根元側に向かって延びた円筒状の筒部を備え、
    前記第三面は、前記筒部の端面である、請求項1に記載の電力ケーブルの終端構造。
  3. 前記第一面と前記第二面とは、前記碍管の長手方向の同じ位置に配置されている、請求項2に記載の電力ケーブルの終端構造。
  4. 前記外部半導電層から露出された前記絶縁層の端部を覆うストレスコーンと、
    前記ストレスコーンを前記根元側から前記先端側に向かって押し付けるための押付金具とを備え、
    前記第一金具は、前記遮蔽層に電気的に接続されており、
    前記押付金具における前記根元側に配置された部分は、前記筒部の内側に配置されている、請求項3に記載の電力ケーブルの終端構造。
  5. 電力ケーブルの終端構造に用いられる碍管であって、
    前記電力ケーブルの端末部の先端側に配置される第一端部と、
    前記電力ケーブルの端末部の根元側に配置される第二端部と、
    前記第二端部側に向くように配置された複数の端面とを備え、
    前記複数の端面は、
    第一面と、
    前記第一面よりも前記碍管の径方向の外側に配置された第二面と、
    前記第一面と前記第二面との間に配置された第三面とを備え、
    前記第三面は、前記第一面及び前記第二面よりも前記第二端部側に配置されている、
    碍管。
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