JP2022151966A - ステータおよびモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を実現できるステータおよびモータを提供する。【解決手段】中心軸線Jを中心として回転可能なロータ3の径方向外側に配置されるステータ2である。ステータ2は、複数の導体が直列に連結された複数の導体連結体を有する巻線部30と、導体連結体が通る複数のスロットSが設けられるステータコア20と、を有する。導体連結体は、周方向他方側に波巻きされる第1部分と、第1部分の周方向他方側の端部に接続される折り返し部50f、50gと、折り返し部50f、50gから周方向一方側に波巻きされる第2部分と、を有する。折り返し部50f、50gは、ステータコア20の軸方向一方側に位置し径方向内側に折れ曲がる。折り返し部50f、50gの少なくとも一部が、ステータコア20の内側面よりも径方向内側に位置する。【選択図】図6

Description

本発明は、ステータおよびモータに関する。
電気自動車用モータでは、振動や騒音の減少を目的として分布巻きが採用されている。特許文献1には、モータの高効率化を目的として、複数のセグメントコイルを用いた波巻きのステータが開示されている。
特開2010-166802号公報
従来構造の波巻きを行う場合、導体の配策経路を長く確保できない。一方で、波巻きする導体の配策経路中に折り返し部を設け、当該折り返し部を挟んで導体を逆方向に波巻きすることで導体の配策経路を長くすることができる。しかしながら、セグメントコイルは非円形であり、一般的な丸線を使用した導体に比べて、可撓性が大幅に劣る。すなわち、折り返し部の形状が折り返し部以外のセグメントコイルと大幅に形状が異なることから、折り返し部のセグメントコイルは他のセグメントコイルを避けるために、軸方向の寸法が大きくなり、結果的にステータの軸方向寸法の大型化につながるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みて、小型化を実現できるステータおよびモータを提供することを目的の一つとする。
本発明のステータの一つの態様は、中心軸線を中心として回転可能なロータの径方向外側に配置されるステータである。前記ステータは、複数の導体が直列に連結された複数の導体連結体を有する巻線部と、前記導体連結体が通る複数のスロットが設けられるステータコアと、を有する。前記導体連結体は、周方向他方側に波巻きされる第1部分と、前記第1部分の周方向他方側の端部に接続される折り返し部と、前記折り返し部から周方向一方側に波巻きされる第2部分と、を有する。前記折り返し部は、前記ステータコアの軸方向一方側に位置し径方向内側に折れ曲がる。前記折り返し部の少なくとも一部が、前記ステータコアの内側面よりも径方向内側に位置する。
本発明の一つの態様によれば、小型化を実現できるステータおよびモータを提供できる。
図1は、一実施形態のモータの断面模式図である。 図2は、図1のII-II線に沿うモータの断面図である。 図3は、一実施形態の巻線部およびバスバーユニットが構成する回路を示す模式図である。 図4は、一実施形態の導体連結体の巻き線構成を示す模式図である。 図5は、一実施形態のステータ、ロータおよびバスバーユニットの斜視図である。 図6は、一実施形態のステータおよびロータの平面図である。 図7は、一実施形態の折り返し部の斜視図である。 図8は、一実施形態の端子導体を径方向外側から見た正面図である。 図9は、一実施形態のモータの部分側面図である。 図10は、一実施形態のバスバーユニットの斜視図である。 図11は、比較実施例の折り返し部を示す模式図である。
各図に適宜示すZ軸方向は、正の側を「上側」とし、負の側を「下側」とする上下方向である。各図に適宜示す中心軸線Jは、Z軸方向と平行であり、上下方向に延びる仮想線である。以下の説明においては、中心軸線Jの軸方向、すなわち上下方向と平行な方向を単に「軸方向」と呼び、上側を「軸方向一方側」と呼び、下側を「軸方向他方側」と呼ぶ場合がある。また、中心軸線Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼ぶ場合がある。
さらに、中心軸線Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼び、上側から見て時計回りの方向を「周方向一方側」と呼び、上側から見て反時計回りの方向を「周方向他方側」と呼ぶ場合がある。
なお、上下方向、上側、および下側とは、単に各部の配置関係等を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。さらに、軸方向一方側、および軸方向他方側として説明する方向は、互いに入れ替えた場合であっても、実施形態の効果を再現可能である。同様に、周方向一方側θ1、および周方向他方側θ2として説明する方向は、互いに入れ替えた場合であっても、実施形態の効果を再現可能である。
<モータ>
図1は、本実施形態のモータ1の断面模式図である。
図1に示すように、本実施形態のモータ1は、インナーロータ型のモータである。また、本実施形態のモータ1は、三相の交流モータである。モータ1の中心は、中心軸線Jである。
モータ1は、ロータ3と、ステータ2と、バスバーユニット5と、ベアリングホルダ4と、これらを収容するハウジング1aと、を備える。バスバーユニット5は、ステータ2の上側に配置される。バスバーユニット5は、ステータ2に接続される。
<ロータ>
ロータ3は、中心軸線Jを中心として回転可能である。ロータ3は、環状のステータ2の径方向内側に配置される。すなわち、ロータ3は、径方向においてステータ2に対向する。ロータ3は、シャフト3aと、ロータマグネット3bと、ロータコア3cと、を有する。
シャフト3aは、中心軸線Jに沿って軸方向に延びている。シャフト3aは、例えば、中心軸線Jを中心として軸方向に延びる円柱状である。シャフト3aは、2つのベアリング3pによって中心軸線J回りに回転可能に支持されている。
図2は、図1のII-II線に沿うモータ1の断面図である。
ロータコア3cは、電磁鋼板を積層して構成される。ロータコア3cは、軸方向に延びる筒状である。ロータコア3cの内周面は、シャフト3aの外周面に固定される。ロータコア3cには、ロータマグネット3bが挿入され固定される保持孔3hが設けられる。
ロータマグネット3bは、径方向においてステータ2と対向する。ロータマグネット3bは、ロータコア3cに埋め込まれた状態で保持される。本実施形態のロータマグネット3bは、8極(8ポール)である。ロータ3のポール数は本実施形態に限定さない。また、ロータマグネット3bは、円環状のリングマグネットなど他の形態のマグネットであってもよい。
<ステータ>
ステータ2は、ロータ3と隙間を介して径方向に対向する。本実施形態においてステータ2は、ロータ3の径方向外側に配置される。ステータ2は、ステータコア20と、巻線部30と、複数の絶縁紙6と、を備える。
ステータコア20は、中心軸線Jを中心とする環状である。ステータコア20は、軸方向に沿って積層された複数の電磁鋼板からなる。ステータコア20は、中心軸線Jを中心とする円筒状のコアバック部21と、コアバック部21から径方向内側に向かって延びる複数のティース部22と、を有する。
複数のティース部22は、周方向に等間隔に並ぶ。ティース部22の径方向内側の先端部には、アンブレラ部22aが設けられる。アンブレラ部22aは、ティース部22に対し周方向の両側に突出している。すなわち、アンブレラ部22aの周方向の寸法は、ティース部22の周方向の寸法よりも大きい。アンブレラ部22aの径方向内側を向く面は、ロータ3の外周面と径方向に隙間を介して対向する。
ティース部22には、巻線部30が装着される。周方向に隣り合うティース部22同士の間には、スロットSが設けられる。すなわち、ステータコア20には、周方向に並ぶ複数のスロットSが設けられる。
スロットS内には、巻線部30の導体50が収容される。また、スロットS内には、絶縁紙6が1つずつ配置される。絶縁紙6は、スロットS内において、巻線部30とステータコア20との絶縁を確保する。
1つのスロットSには、径方向に並ぶ複数層のレイヤが設けられる。1つのスロット内において、それぞれのレイヤには、それぞれ1つの導体50が配置される。スロットS内には、複数の導体50が径方向に沿って1列に並ぶ。
スロットSは、径方向内側に開口する開口部29hを有する。開口部29hは、隣り合うティース部22の先端に位置するアンブレラ部22a同士の間に位置する。開口部29hの周方向に沿う幅寸法は、導体50の周方向に沿う寸法より小さい。このため、導体50は、開口部29hを通過し難く、導体50のステータコア20からの離脱が抑制される。
本実施形態において、ステータコア20は、48個のティース部22を有する。すなわち、本実施形態のステータ2は、48スロットである。なお、ステータ2のスロット数は、ロータマグネット3bの極数および巻線部30の巻き方に応じて適宜設定される。
図3は、本実施形態の巻線部30およびバスバーユニット5が構成する回路を示す模式図である。
本実施形態の巻線部30は、複数(本実施形態では12個)の導体連結体60を有しセグメントコイルを構成する。12個の導体連結体60は、4個のU相導体連結体60Uと、4個のV相導体連結体60Vと、4個のW相導体連結体60Wと、に分類される。
同相の4個の導体連結体60のうち2個の導体連結体60は、互いに隣り合うスロットSを通過してステータコア20に装着される。本明細書において、互いに隣り合うスロットSを通過する2個の導体連結体60を、連結体対69と呼ぶ。また、以下の説明において、連結体対69をなす2個の導体連結体60を互いに区別する場合、一方を第1の導体連結体60Aと呼び、他方を第2の導体連結体60Bと呼ぶ。
また、後段で詳細に説明するが、バスバーユニット5は、6個の相用バスバー(バスバー)70、80、90と、2個の中性点用バスバー(バスバー)10と、を有する。3個の相用バスバー70、80、90は、U相用バスバー70とV相用バスバー80とW相用バスバー90とに分類される。
U相導体連結体60U、V相導体連結体60V、およびW相導体連結体60Wは、中性点用バスバー10および相用バスバー70、80、90によってY結線がなされる。本実施形態では、各相の4個の導体連結体60に対応する4個のY結線が構成され、それぞれのY結線が並列接続される。すなわち、複数の導体連結体60は、4Y結線がなされる。
なお、本実施形態では、巻線部30が同相の4本の導体連結体60を有する場合について説明した。しかしながら、巻線部30が少なくとも2つの導体連結体60を有し、これらが周方向に隣り合うスロットSを通過する連結体対69を構成すれば、本実施形態と同様の巻線構成をとることができる。したがって、複数の導体連結体60は、Mを自然数として2×MのY結線がなされていればよい(本実施形態において、M=2)。
連結体対69を構成する2つの導体連結体60は、第1折曲部59Aおよび第2折曲部59Bにおいて並列接続されている。すなわち、複数の相にそれぞれ複数の導体連結体60を備え、各相の導体連結体60同士は、互いに並列接続される。
第1折曲部59Aおよび第2折曲部59Bは、導体連結体60の一方および他方の末端にそれぞれ設けられる。導体連結体60は、第1折曲部59Aおよび第2折曲部59Bとの間で、ステータコア20に装着されて各相のコイルを構成する。導体連結体60は、第1折曲部59Aおよび第2折曲部59Bにおいてバスバーユニット5に接続される。
2個のU相導体連結体60U、2個のV相導体連結体60V、および2個のW相導体連結体60Wの第2折曲部59Bは、それぞれ第2折曲部59Bを介し、1つの中性点用バスバー10に接続される。これにより、6個の導体連結体60の第2折曲部59Bは、同電位となり中性点を構成する。バスバーユニット5には、2つの中性点用バスバー10が設けられる。2個の中性点用バスバー10は、それぞれ三相回路の中性点を構成する。
2個のU相導体連結体60Uは、第1折曲部59Aを介し1個のU相用バスバー70に接続される。2個のV相導体連結体60Vは、第1折曲部59Aを介し1個のV相用バスバー80に接続される。2個のW相導体連結体60Wは、第1折曲部59Aを介し1個のW相用バスバー90に接続される。U相用バスバー70、V相用バスバー80、W相用バスバー90には、それぞれ120°毎に位相をずらした交流電流が流される。また、同相の2個の相用バスバー70、80、90に流れる電流の位相は、互いに一致する。
図4は、連結体対69をなす2個の導体連結体60の巻き線構成を示す模式図である。
図4に示すように、導体連結体60は、複数の導体50が直列に連結されて構成される。それぞれの導体50は、平角線が屈曲されて構成されている。そのため、丸線を用いる場合に比べて、スロットSにおいける導体50の占積率を向上させることができる。なお、本明細書において「平角線」とは、断面形状が四角形状または略四角形状の線材である。本明細書において「略四角形状」とは、四角形状の角部が丸みを帯びた角丸の四角形状を含む。図示は省略するが、本実施形態において導体50は、表面にエナメルの被膜を有する。
導体連結体60を構成する複数の導体50は、端子導体51と、ヘアピン導体52と、と、第1の折り返し用導体54と、第2の折り返し用導体55と、に分類される。
各種の導体50は、軸方向(Z方向)に沿って直線状に延びる直線部50aと、下側(軸方向他方側)の端部に位置する連結部50jと、を少なくとも有する。直線部50aは、スロットSを通過する。すなわち、導体連結体60は、直線部50aにおいて、スロットSに収容される。導体連結体60は、直線部50a以外の領域で、ステータコア20の上側および下側に延び出る。ステータコア20の上側および下側から延び出る部分は、ステータコア20のコイルエンド30e(図1参照)を構成する。
連結部50jは、他の導体50の連結部50jに連結される。一対の導体50の連結部50j同士は、溶接などの接合手段によって互いに接合される。連結部50jは、導体50をステータコア20に装着した後に周方向に折り曲げられ、他の導体50の連結部50jに溶接される。ステータコア20に装着前の導体50において、連結部50jは、直線部50aに連続する直線状である。導体50は、ステータコア20の上側(軸方向一方側)から、連結部50jおよび直線部50aをスロットSに挿入することで、ステータコア20に取り付けられる。導体50は、連結部50jが周方向に折り曲げられ、他の連結部50jに溶接されることで、ステータコア20から軸方向に離脱することが抑制される。
本実施形態のステータ2は、ステータコア20のスロットSに対して、複数の導体50を上側から挿入するとともに、下側で接合することで、組み立てることができる。このため、複雑な組み立て工程を必要とせず、組み立て工程を簡素化できる。
次に、各種の導体50について説明する。
複数の導体50のうち、端子導体51は、バスバー10、70、80、90に接続されて端子として機能する。端子導体51は、同相であり周方向に隣り合うスロットSを通過する2つの導体連結体60(第1の導体連結体60Aと第2の導体連結体60B)とに跨って設けられる。端子導体51は、1つの折曲部59と、2つの直線部50aと、2つの連結部50jと、を有する。
なお、端子導体51の折曲部59の具体的な形状については、図8等を基に後段において詳細に説明する。ここでは、主に端子導体51の全体構造を説明する。
折曲部59は、端子導体51の上端部に配置される。折曲部59は、ステータコア20の上端面から上側に突出する。折曲部59は、2つの直線部50aの上端部同士を繋ぐ。すなわち、折曲部59は、ステータコア20の上側で2つの直線部50aの端部同士を繋ぐ。
折曲部59に繋がる2つの直線部50aのうち、一方は第1の導体連結体60Aの直線部50aであり、他方は第2の導体連結体60Bの直線部50aである。すなわち、第1の導体連結体60Aおよび第2の導体連結体60Bは、折曲部59を介して互いに繋がっている。図3に示すように、第1の導体連結体60Aが構成するコイルと第2の導体連結体60Bの構成するコイルとは、折曲部59によって並列接続される。
端子導体51において、2つの直線部50a同士は、周方向に隣り合うスロットSを通過する。また、2つの連結部50jは、それぞれ異なる直線部50aの下端に繋がる。複数の渡り部50dは、ステータコア20の上側(軸方向一方側)の端面から突出する。端子導体51において、2つの連結部50jは、折り曲げられる方向が周方向において同方向(周方向他方側θ2)である。
図3に示すように、折曲部59は、中性点用バスバー10および相用バスバー70、80、90のうち、何れかのバスバーの端子部19、79、89、99に接続される。図4に示すように、導体連結体60には、2つの折曲部59が設けられる。以下の説明において必要に応じて、2つの折曲部59のうち、周方向一方側に位置する一方を第1折曲部59Aと呼び、周方向他方側に位置する他方を第2折曲部59Bと呼ぶ。第1折曲部59Aは、第1の導体連結体60Aの一端と第2の導体連結体60Bの一端とを繋ぐ。同様に、第2折曲部59Bは、第1の導体連結体60Aの他端と第2の導体連結体60Bの他端とを繋ぐ。
ヘアピン導体52は、2つの直線部50aと、2つの連結部50jと、1つの渡り部50dと、を有する。渡り部50dは、ヘアピン導体52の上端部に配置される。渡り部50dは、2つの直線部50a同士を繋ぐ。すなわちヘアピン導体52において、2つの直線部50aは、渡り部50dを介して互いに繋がる。ヘアピン導体52において、2つの連結部50jは、それぞれ異なる直線部50aの下端に繋がる。複数の渡り部50dは、ステータコア20の上側(軸方向一方側)の端面から突出する。すなわち、複数の導体50には、ステータコア20の上側でスロットSの間を繋ぐ渡り部50dを有するものが含まれる。
ヘアピン導体52において、2つの直線部50a同士は、毎極スロット数sで並ぶ。ここで、毎極スロット数sとは、ロータ3とステータ2との組み合わせにおいて、ロータ3の1つの磁極間に配置されるステータ2のスロットSの数を意味する。毎極スロット数sは、(ステータ2の全スロット数)/(ロータ3の磁極数)で算出される。本実施形態において、ロータ3の磁極数は8であり、ステータ2のスロット数は48であるため、毎極スロット数sは6である。ヘアピン導体52において、2つの直線部50a同士は、6スロット分だけ周方向に離間している。
ヘアピン導体52において、2つの連結部50jは、折り曲げられる方向が周方向において互いに反対側である。2つの連結部50jのうち、周方向一方側θ1に位置する一方は直線部50aの下端から周方向他方側θ2に延び、周方向他方側θ2に位置する他方は直線部50aの下端から周方向一方側θ1に延びる。
第1の折り返し用導体54は、2つの直線部50aと、2つの連結部50jと、1つの第1の折り返し部(折り返し部)50fと、を有する。同様に、第2の折り返し用導体55は、2つの直線部50aと、2つの連結部50jと、1つの第2の折り返し部(折り返し部)50gと、を有する。第1の折り返し部50fおよび第2の折り返し部50gは、それぞれ第1の折り返し用導体54又は第2の折り返し用導体55の上端部に配置される。
第1の折り返し部50fおよび第2の折り返し部50gは、2つの直線部50a同士を繋ぐ。すなわち第1の折り返し用導体54および第2の折り返し用導体55において、2つの直線部50aは、それぞれ第1の折り返し部50f又は第2の折り返し部50gを介して互いに繋がる。
なお、折り返し部50f、50gの具体的な形状については、図7等を基に後段において詳細に説明する。
第1の折り返し用導体54および第2の折り返し用導体55において、2つの連結部50jは、周方向一方側θ1に折り曲げられる。すなわち、第1の折り返し用導体54および第2の折り返し用導体55において、2つの連結部50jは、それぞれ直線部50aの下端から周方向一方側θ1に延びる。
第1の折り返し用導体54と第2の折り返し用導体55において、それぞれの2つの直線部50a同士の距離は、互いに異なる。第1の折り返し用導体54において、2つの直線部50aは、周方向において、毎極スロット数s+1(本実施形態では7スロット)で並ぶ。一方で、第2の折り返し用導体55において、2つの直線部50aは、周方向において毎極スロット数s-1(本実施形態では5スロット)で並ぶ。このため、第1の折り返し部50fは、第2の折り返し部50gと比較して、周方向への渡り量が2スロット分だけ大きい。第1の導体連結体60Aには1個の第1の折り返し用導体54が設けられる。一方で、第2の導体連結体60Bには1個の第2の折り返し用導体55が設けられる。
次に、第1の導体連結体60Aおよび第2の導体連結体60Bの巻き線構成について説明する。
第1の導体連結体60Aにおいて、2つの端子導体51は、それぞれ第1の導体連結体60Aの両端に配置され、略中間に第1の折り返し用導体54が配置される。第1の導体連結体60Aは、第1折曲部59Aから第1の折り返し部50fに至るまでの間に、周方向他方側θ2に向かって6スロット毎に波巻きされる。また、第1の導体連結体60Aは、第1の折り返し部50fから第2折曲部59Bに至るまでの間に、周方向一方側θ1に向かって6スロット毎に波巻きされる。
ここで、第1の導体連結体60Aにおいて、第1折曲部59Aと第1の折り返し部50fとの間で、周方向他方側θ2に波巻きされる領域を、第1部分61と呼ぶ。また、第1の導体連結体60Aにおいて、第1の折り返し部50fと第2折曲部59Bとの間で、周方向一方側θ1に波巻きされる領域を、第2部分62と呼ぶ。すなわち、第1の導体連結体60Aは、第1折曲部59Aと、第1折曲部59Aから周方向他方側θ2に波巻きされる第1部分61と、第1部分61の周方向他方側θ2の端部に接続される第1の折り返し部50fと、第1の折り返し部50fから周方向一方側θ1に波巻きされる第2部分62と、第2部分62の周方向一方側θ1の端部に接続される第2折曲部59Bと、を有する。
第2の導体連結体60Bにおいて、2つの端子導体51は、それぞれ第2の導体連結体60Bの両端の末端に配置され、略中間に第2の折り返し用導体55が配置される第2の導体連結体60Bは、第1折曲部59Aから第2の折り返し部50gに至るまでの間(第1部分61)に、周方向他方側θ2に向かって6スロット毎に波巻きされる。また、第2の導体連結体60Bは、第2の折り返し部50gから第2折曲部59Bである第2折曲部59Bに至るまでの間(第2部分62)に、周方向一方側θ1に向かって6スロット毎に波巻きされる。すなわち、第2の導体連結体60Bは、第1折曲部59Aと、第1折曲部59Aから周方向他方側θ2に波巻きされる第1部分61と、第1部分61の周方向他方側θ2の端部に接続される第2の折り返し部50gと、第2の折り返し部50gから周方向一方側θ1に波巻きされる第2部分62と、第2部分62の周方向一方側θ1の端部に接続される第2折曲部59Bと、を有する。
本実施形態の導体連結体60は、第1部分61および第2部分62において、毎極スロット数sで波巻きされる。すなわち、導体連結体60は、全節巻きでステータコア20に装着される。このため、本実施形態によれば、同一のスロットS内に配置される複数の導体50は、全て同相の導体連結体60の一部である。したがって、本実施形態によれば、異なる相の導体連結体60を1つのスロットS内で絶縁する必要がなく、絶縁の確保が容易となる。
本実施形態において、巻線部30は、第1折曲部59A、第2折曲部59B、渡り部50d、および折り返し部50f、50gを有する。第1折曲部59A、第2折曲部59B、渡り部50d、および折り返し部50f、50gは、ステータコア20の上側でコイルエンド30eを構成する。一方で、連結部50jは、ステータコア20の下側でコイルエンド30eを構成する。折曲部59は、コイルエンド30eの最外周に配置される。すなわち、折曲部59は、複数の渡り部50dの径方向外側に位置する。第1折曲部59Aは、ステータコア20から上側(軸方向一方側)に延びて、相用バスバー70、80、90に接続される。同様に、第2折曲部59Bは、ステータコア20から上側(軸方向一方側)に延びて、中性点用バスバー10に接続される。本実施形態によれば、折曲部59を、コイルエンド30eの最外周に配置できる。これにより、後述するように、折曲部59とバスバーユニット5との接続工程が容易となる。
本実施形態によれば、折り返し部50f、50gは、コイルエンド30eの最内周に配置される。すなわち、折り返し部50f、50gは、複数の渡り部50dの径方向内側に配置される。このため、折り返し部50f、50gの配策領域として、コイルエンド30eの径方向内側の領域を使用することができ、コイルエンド30eの上下方向の寸法を小型できる。
さらに、本実施形態によれば、折り返し部50f、50gがコイルエンド30eの最内周に位置することで、折曲部59をコイルエンド30eの最外周に位置させることができる。すなわち、本実施形態によれば、折曲部59は、最外層のレイヤから延び出る。したがって、相用バスバー70、80、90と第1折曲部59Aとの接続工程、および中性点用バスバー10と第2折曲部59Bとの接続工程をコイルエンド30eに対し径方向から行うことができ、モータ1の製造工程を簡素化できる。
<折り返し部>
次に、本実施形態の第1の折り返し部50fおよび第2の折り返し部50gについて詳細に説明する。
上述したように、第1の導体連結体60Aは、第1の折り返し部50fにおいて波巻きの方向を周方向他方側θ2から周方向一方側θ1に折り返す。同様に、第2の導体連結体60Bは、第2の折り返し部50gにおいて波巻きの方向を周方向他方側θ2から周方向一方側θ1に折り返す。
図11は、従来構造としての比較実施例の第1の折り返し部550fおよび第2の折り返し部550gを示す模式図である。
比較実施形態の巻線部530は、上述の実施形態と同様の巻線構成を有するが第1の折り返し部550fおよび第2の折り返し部550gの構成が異なる。比較実施形態の第1の折り返し部550fおよび第2の折り返し部550gは、それぞれ直線部50aから上側に延び出る。渡り部50dに対して径方向内側に退避することがない。このため、比較実施例の折り返し部550f、550gは、渡り部50dとの干渉を抑制するため、渡り部50dの上端部より上側に、渡り部50dより上側に突出する退避領域550Aを有する。
また、比較実施形態の折り返し部550f、550gは、退避領域550Aより下側の領域で、渡り部50dとの干渉を抑制するため、渡り部50dの傾斜方向に沿うように延びる。渡り部50dは、上側に向かうに従い周方向他方側θ2傾斜する。このため、折り返し部550g、550fは、退避領域550Aにおいて周方向他方側θ2から周方向一方側θ1にUターンするヘアピン形状となっていた。このように、比較実施形態の折り返し部550f、550gは、退避領域550Aの渡り部50dに対する突出高さが大きくなっていた。
図5は、本実施形態のステータ2、ロータ3およびバスバーユニット5の斜視図である。図6は、ステータ2およびロータ3の平面図である。図7は、ステータ2およびロータ3の一部を示す斜視図であって、本実施形態の第1の折り返し部50fおよび第2の折り返し部50gを示す。
なお、図5において、バスバーユニット5の保持部材5aの図示が省略されている。
図6に示すように、折り返し部50f、50gは、ステータコア20の軸方向一方側に位置し径方向内側に折れ曲がる。また、折り返し部50f、50gの少なくとも一部は、ステータコア20の内側面20aよりも径方向内側に位置する。このため、折り返し部50f、50gの一部は、軸方向から見てロータ3に重なって配置される。なお、ステータコア20の内側面20aとは、ティース部22の径方向内側を向く先端面である。
本実施形態によれば、第1の折り返し部50fおよび第2の折り返し部50gは、径方向内側に折り曲げられることで、他の渡り部50dとの干渉が回避されている。このため、他の渡り部50dに対し、第1の折り返し部50fおよび第2の折り返し部50gが軸方向に突出することを抑制できる。
また、本実施形態の折り返し部50f、50gによれば、渡り部50dに対し径方向内側に退避するため、渡り部50d同士の間を通過することがない。このため、本実施形態の折り返し部50f、50gによれば、比較実施形態の折り返し部550f、550gのようなヘアピン形状とする必要がない。結果的に、折り返し部50f、50gを短くすることができ、ステータ2の軽量化および高効率化を図ることができる。
第1の折り返し部50fは、7個(毎極スロット数s+1)のスロットSを跨ぎ、第2の折り返し部50gは、5個(毎極スロット数s-1)のスロットSを跨ぐ。さらに、第1の折り返し部50fが延び出る2つのスロットSは、第2の折り返し部50gが延び出る2つのスロットSに対し、周方向の外側に配置される。第1の折り返し部50fは、第2の折り返し部50gを径方向内側および周方向両側から跨ぐように配置される。
すなわち、隣り合うスロットSを通過する同相の2つの導体連結体60のうち、一方(第2の導体連結体60B)は、折り返し部50gでs-1個離れたスロットS間を延び、他方(第1の導体連結体60A)は、折り返し部50fでs+1個離れたスロットS間を延びる。さらに、この他方(第1の導体連結体60A)は、折り返し部50fで、一方(第2の導体連結体60B)の折り返し部50gの径方向内側を通過する。これにより、第1の折り返し部50fおよび第2の折り返し部50gが、互いの干渉を抑制しつつ軸方向および径方向に大型化することを抑制できる。
図7に示すように、折り返し部50f、50gは、第1中継部50pと、第1周方向延在部50iと、段状部50hと、第2周方向延在部50kと、第2中継部50qと、を有する。第1中継部50p、第1周方向延在部50i、段状部50h、第2周方向延在部50k、第2中継部50qは、折り返し用導体54、55において周方向他方側θ2に位置する直線部50aから周方向一方側θ1に位置する直線部50aの間で、この順で配置される。
第1周方向延在部50i、第2周方向延在部50k、および段状部50hは、ステータコア20の内側面20aより径法内側に位置する。したがって、第1周方向延在部50i、第2周方向延在部50k、および段状部50hは、ロータ3の直上に配置される。
第1中継部50pおよび第2中継部50qは、スロットSから上側かつ径方向内側に延びる。第1中継部50pは、直線部50aと第1周方向延在部50iとを繋ぐ。また、第2中継部50qは、直線部50aと第2周方向延在部50kとを繋ぐ。
なお、本明細書において「直上」とは、上側かつ上下方向から見て少なくとも一部が重なって配置されることを意味する。
第1周方向延在部50iおよび第2周方向延在部50kは、周方向に沿って円弧状に延びる。第1の折り返し部50fの第1周方向延在部50iおよび第2周方向延在部50kは、同一円周上に配置される。同様に、第2の折り返し部50gの第1周方向延在部50iおよび第2周方向延在部50kは、同一円周上に配置される。第1の折り返し部50fの周方向延在部50i、50kが配置される円周の直径は、第2の折り返し部50gの周方向延在部50i、50kが配置される円周の直径より小さい。したがって、第1の折り返し部50fの周方向延在部50i、50kは、第2の折り返し部50gの周方向延在部50i、50kの径方向内側を通過する。
第2周方向延在部50kは、第1周方向延在部50iに対して周方向一方側θ1に位置する。第2周方向延在部50kは、第1周方向延在部50iより下側に位置する。すなわち、第2周方向延在部50kは、第1周方向延在部50iより下側(軸方向他方側)において周方向に延びる。
段状部50hは、第1周方向延在部50iと第2周方向延在部50kとの間を繋ぐ。段状部50hは、上下方向(軸方向)に延びる。段状部50hは、上端部において第1周方向延在部50iの周方向一方側の端部に繋がる。段状部50hは、下端部において第2周方向延在部50kの周方向他方側θ2の端部に繋がる。第1周方向延在部50iと段状部50hと第2周方向延在部50kとは、径方向から見てクランク状に折れ曲がる。
周方向に隣り合うスロットSを通過する2個の導体連結体60は、連結体対69を構成する。また、1つの相の連結体対69の周方向の隣には、他の相の連結体対69が配置される。すなわち、異なる相の連結体対69同士は、周方向において隣り合って配置される。異なる相の導体連結体60の折り返し部50f、50g同士は、周方向に隣接して配置される。本実施形態において、U相の連結体対69とV相の連結体対69とW相の連結体対69とは、周方向一方側θ1に向かってこの順で並ぶ。
周方向において隣り合って配置される異なる相の折り返し部50f、50gは、軸方向において部分的に重なって配置される。V相導体連結体60Vの第1周方向延在部50iは、U相導体連結体60Uの第2周方向延在部50kの直上を通過する。同様に、W相導体連結体60Wの第1周方向延在部50iは、V相導体連結体60Vの第2周方向延在部50kの直上を通過する。このように、1つの相の折り返し部50g、50fの第1周方向延在部50iは、他の相の折り返し部50g、50fの第2周方向延在部50kと軸方向に重なる。
本実施形態によれば、異なる相の折り返し部50f、50gが、軸方向において互いに重なる。このため、周方向において異なる相の折り返し部50f、50gを周方向に並べつつ、互いに絶縁距離を保つことができる。
なお、本実施形態において、上側に配置される第1周方向延在部50iの上端部は、渡り部50dの上端部より下側に配置される。このため、折り返し部50f、50gを軸方向に積層した場合であっても、折り返し部50f、50gが、コイルエンド30eに対し上側に突出することを抑制できる。
本実施形態によれば、各相の折り返し部50f、50gが、第1周方向延在部50iおよび第2周方向延在部50kを有する。このため、周方向に隣接する異なる相の折り返し部50f、50gを軸方向に重ねて配置しつつ、各相の折り返し部50f、50gの形状を同形状とすることができる。すなわち、各相の折り返し用導体54、55として同形状の部品を使用することができ、巻線部30を構成する部品点数の増加を抑制できる。これにより、ステータ2を安価に製造できる。
<折曲部>
次に、本実施形態の折曲部59について詳細に説明する。
折曲部59は、第1の導体連結体60Aおよび第2の導体連結体60Bに跨って設けられる。折曲部59は、第1の導体連結体60Aと第2の導体連結体60Bとを並列接続する。また、第1折曲部59Aは、相用バスバー70、80、90に接続され、第2折曲部59Bは、中性点用バスバー10に接続される。
図8は、端子導体51を径方向外側から見た正面図である。
図8に示すように、折曲部59は、2つの傾斜部59dと、2つの軸方向延在部59cと、1つの平坦部59aと、を有する。
傾斜部59dは、直線部50aの上端部に接続される。傾斜部59dは、上側に向かうに従い周方向一方側(θ1)に傾斜する。2つの傾斜部59dの傾斜角度は、一致している。すなわち、2つの傾斜部59dは、並行して延びる。
2つの軸方向延在部59cと1つの平坦部59aとは、下側に開口するU字形状を構成する。軸方向延在部59cは、傾斜部59dの上端部から上側に延びる。すなわち、軸方向延在部59cは、軸方向に延びる。
平坦部59aは、折曲部59の上端部(軸方向一方側の端部)に位置する。すなわち、折曲部59は、上端部に平坦部59aを有する。平坦部59aは、軸方向延在部59cの上端部同士を繋ぐ。平坦部59aは、軸方向延在部59cの上端部同士の間を直線状に延びる。すなわち、平坦部59aは、軸方向と直交する平面に沿って延びる。
折曲部59は、平坦部59aにおいて、端子部9に接続される。ここで、端子部9とは、中性点用バスバー10および相用バスバー70、80、90のうち何れかの端子部19、79、89、99のうち何れかである。したがって、端子導体51は、折曲部59において中性点用バスバー10および相用バスバー70、80、90に接続される。
端子部9は、平坦部59aの上側に位置する。平坦部59aと端子部9とは、溶接などの接合手段によって互いに接続される。平坦部59aと端子部9とを抵抗溶接によって接合する場合、電極によって平坦部59aと端子部9とを上下方向から挟んで電流を流すことで、これらを溶接する。
本実施形態によれば、折曲部59の両端部は、スロットSを通過する直線部50aに接続される。折曲部59は、両端部が支持されているため、剛性が高い。このため、折曲部59に振動が付与された場合であっても折曲部59が共振し難く、折曲部59と端子部9との接続部分に付与される応力を低減できる。したがって、本実施形態によれば、折曲部59と端子部9との接続部分に損傷が生じ難い。
本実施形態によれば、折曲部59は、両端部において2つの導体連結体60同士を並列接続する。このため、折曲部59を1つの端子部9に接続するで、2つの導体連結体60を同時にバスバーに接続できる。本実施形態によれば、導体連結体60とバスバーとの接続箇所を減らすことができ、接続工程を簡素化できる。
本実施形態によれば、折曲部59は、軸方向と直交する平面に沿って延びる平坦部59aにおいて端子部9に接続される。このため、導体連結体60と端子部9との接続部分が、端子部9に対して上側に延び出ることがなく、ステータ2の軸方向の寸法を小型化できる。さらに、折曲部59に平坦部59aが設けられることで、折曲部59と端子部9との接続部分に接触面積を広く確保することができ安定した接続を実現できる。
上述したように、端子導体51の表面は、絶縁性の被覆であるエナメル被覆(被覆)7で覆われている。端子導体51には、エナメル被覆7が除去されて表面が露出する露出部59fが設けられる。平坦部59aは、露出部59fに位置する。本実施形態によれば、端子導体51は、平坦部59aにおいてエナメル被覆7から表面が露出する。このため、平坦部59aと端子部9との電気的な接続を安定的に行うことができる。なお、平坦部59aと端子部9とを溶接等の接続手段によって接続した後に、接続部分にさらに被覆部を設けてもよい。この場合、被覆部は、例えば粉体塗装によって形成される。
図9は、本実施形態のモータ1の部分側面図であって、折曲部59と端子部9との接続部分を径方向外側から見た拡大図である。
図9に示すように、折曲部59は、コイルエンド30eの最外周に位置する。また、折曲部59は、他の導体50の渡り部50dより上側(軸方向一方側)に突出する。一方で、端子部9は、バスバーユニット5の保持部材5aの外周面から径方向外側に突出する。折曲部59と端子部9との接続箇所をバスバーユニット5外周面に沿って配置される。これにより、折曲部59と端子部9との接続工程をモータ1の径方向外側から行うことができ、接続工程を簡素化できる。
図9に示すように、折曲部59は、渡り部50dの間に配置される。折曲部59の傾斜部59dは、直線部50aの上端部から上側に向かうに従い周方向一方側θ1に傾斜する。折曲部59に隣接する渡り部50dは、傾斜部59dと同様に、直線部50aの上端部から上側に向かうに従い周方向一方側θ1に傾斜する。すなわち、傾斜部59dの傾斜方向は、渡り部50dの傾斜方向と一致する。これにより、折曲部59と渡り部50dとの干渉が抑制され、折曲部59が渡り部50dに対して径方向外側に退避する必要がない。結果的に折曲部59がコイルエンド30eにおいて、径方向外側に突出することを抑制できる。
<バスバーユニット5>
図5に示すように、バスバーユニット5は、ステータ2の上側に配置される。より具体的には、バスバーユニット5は、コイルエンド30eの直上に配置される。
図10は、バスバーユニット5の斜視図である。なお、図10において、保持部材5aの図示が省略されている。
バスバーユニット5は、中心軸線Jを中心とする円環状である。バスバーユニット5は、2つのU相用バスバー70と、2つのV相用バスバーと80と、2つのW相用バスバー90と、2つの中性点用バスバー10と、保持部材5aを有する。相用バスバー70、80、90および中性点用バスバー10は、板状でありプレス加工によって成形されている。
バスバーユニット5は、ステータ2の一部であるとみなすことができる。この場合、ステータ2は、複数のバスバー10、70、80、90および保持部材5aを有する。複数のバスバー10、70、80、90および保持部材5aは、ステータ2の上側(軸方向一方側)に配置される。
複数のバスバーは、それぞれU相用バスバー70、V相用バスバーと80、W相用バスバー90、および中性点用バスバー10を1つずつ含む第1グループG1および第2グループG2に分けられる。第1グループG1と第2グループG2のバスバーは、中心軸線Jを挟んで互いに周方向の反対側に配置される。
相用バスバー70、80、90は、それぞれ1つの本体部71、81、91と、1つの端子部79、89、99と、1つの入力端子部(図示略)と、を有する。同様に、2つの中性点用バスバー10は、それぞれ1つの本体部11と、3つの端子部19と、を有する。なお入力端子部は、別途用意される他のバスバー(図示略)を介してインバータ(図示略)に接続される。
本体部11、71、81、91は、コイルエンド30eに直上に位置する。すなわち、本体部11、71、81、91は、コイルエンド30eの上側に位置する。本体部11、71、81、91は、軸方向を板厚方向として配置される。本体部11、71、81、91は、それぞれ周方向に沿って円弧状に延びる。第1グループG1又は第2グループG2において、中性点用バスバー10および相用バスバー70、80、90の本体部11、71、81、91は、軸方向に積層される。すなわち、複数のバスバー10、70、80、90の本体部11、71、81、91同士は、軸方向に重なる。
端子部19、79、89、99(区別しない場合、単に端子部9)は、それぞれの本体部11、71、81、91の外縁から径方向外側に延びる。相用バスバー70、80、90の端子部79、89、99は、巻線部30の第1折曲部59Aに接続される。また、中性点用バスバー10の端子部19は、巻線部30の第2折曲部59Bに接続される。全ての端子部9の先端の高さは互いに一致している。端子部9は、異なる高さの本体部11、71、81、91から延び出るため、先端の高さ一致するようにクランク状に折り曲がっている。
第1グループG1および第2グループG2において、端子部9同士は、中心軸線Jを中心として回転対称に配置される。より具体的には、第1グループG1のU相用の端子部79と第2グループG2のU相用の端子部79は、中心軸線Jを挟んで周方向の反対側に配置される。第1グループG1のV相用の端子部89と第2グループG2のV相用の端子部89は、中心軸線Jを挟んで周方向の反対側に配置される。第1グループG1のW相用の端子部99と第2グループG2のW相用の端子部99は、中心軸線Jを挟んで周方向の反対側に配置される。さらに、第1グループG1の中性点用の3つの端子部19と、第2グループG2の中性点用の3つの端子部19とは、中心軸線Jを挟んでそれぞれ反対側に配置される。
保持部材5aは、絶縁性の樹脂部材からなる。保持部材5aは、中性点用バスバー10および相用バスバー70、80、90の一部を埋め込むインサート成形によって成形される。これにより、保持部材5aは、全ての中性点用バスバー10および相用バスバー70、80、90を保持する。
保持部材5aは、中心軸線Jを中心とする円環状である。保持部材5aは、本体部11、71、81、91を埋め込み、端子部9および入力端子部(図示略)を露出させる。すなわち、複数のバスバー10、70、80、90は、本体部11、71、81、91において保持部材5aに埋め込まれる。また、全ての端子部9は、保持部材5aの外周面から径方向外側に突出する。
保持部材5aの樹脂材料は、本体部11、71、81、91の間に入り込んでいる。すなわち、軸方向に積層される本体部11、71、81、91同士の間には、絶縁性の樹脂部材が介在する。これにより、本体部11、71、81、91同士を近づけて配置しても、本体部11、71、81、91同士の絶縁を確保できる。
以上に、本発明の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
例えば、上述の実施形態において、モータ1が三相モータである場合について説明したが、これは五相モータなどの他のモータであってもよい。
1…モータ、2…ステータ、3…ロータ、5a…保持部材、7…エナメル被覆(被覆)、9,19,79,89,99…端子部、10…バスバー、10…中性点用バスバー(バスバー)、11,71,81,91…本体部、20…ステータコア、20a…内側面、30…巻線部、30e…コイルエンド、50…導体、50a…直線部、50d…渡り部、50f,50g…折り返し部、50f…第1の折り返し部(折り返し部)、50g…第2の折り返し部(折り返し部)、50h…段状部、50i…第1周方向延在部、50k…第2周方向延在部、51…端子導体、59…折曲部、59a…平坦部、59d…傾斜部、60…導体連結体、61…第1部分、62…第2部分、70,80,90…相用バスバー(バスバー)、J…中心軸線、S…スロット、s…毎極スロット数、θ1…周方向一方側、θ2…周方向他方側

Claims (9)

  1. 中心軸線を中心として回転可能なロータの径方向外側に配置されるステータであって、
    複数の導体が直列に連結された複数の導体連結体を有する巻線部と、
    前記導体連結体が通る複数のスロットが設けられるステータコアと、を有し、
    前記導体連結体は、
    周方向他方側に波巻きされる第1部分と、
    前記第1部分の周方向他方側の端部に接続される折り返し部と、
    前記折り返し部から周方向一方側に波巻きされる第2部分と、を有し、
    前記折り返し部は、前記ステータコアの軸方向一方側に位置し径方向内側に折れ曲がり、
    前記折り返し部の少なくとも一部が、前記ステータコアの内側面よりも径方向内側に位置する、
    ステータ。
  2. 異なる相の前記折り返し部は、軸方向において互いに重なる、
    請求項1に記載のステータ。
  3. 前記折り返し部は、
    周方向に沿って延びる第1周方向延在部と、
    前記第1周方向延在部より軸方向他方側において周方向に沿って延びる第2周方向延在部と、
    前記第1周方向延在部と前記第2周方向延在部とを繋ぐ段状部と、を有し、
    1つの相の前記折り返し部の前記第1周方向延在部は、他の相の折り返し部の前記第2周方向延在部と軸方向に重なる、
    請求項2に記載のステータ。
  4. 複数の相にそれぞれ複数の前記導体連結体を備え、
    各相の前記導体連結体同士は、互いに並列接続される、
    請求項1~3の何れか一項に記載のステータ。
  5. 複数の前記導体連結体は、Y結線がなされ、
    前記第1部分および前記第2部分は、それぞれ、
    軸方向に沿って延びて前記スロットに位置する複数の直線部と、
    前記直線部同士を前記ステータコアの軸方向一方側で繋ぐ渡り部と、を有し、
    前記導体連結体は、前記渡り部において、毎極スロット数であるs個離れた前記スロット間を延びる、
    請求項1~4の何れか一項に記載のステータ。
  6. 隣り合う前記スロットを通過する同相の2つの前記導体連結体のうち、
    一方は、前記折り返し部でs-1個離れた前記スロット間を延び、
    他方は、前記折り返し部でs+1個離れた前記スロット間を延びるとともに一方の前記導体連結体の前記折り返し部の径方向内側を通過する、
    請求項5に記載のステータ。
  7. 隣り合う前記スロットを通過する同相の2つの前記導体連結体のうち、一方の前記折り返し部は、他方の前記折り返し部の径方向外側を通過する、
    請求項6に記載のステータ。
  8. 複数の前記導体連結体は、4Y結線がなされる、
    請求項1~7の何れか一項に記載のステータ。
  9. 請求項1~8の何れか一項に記載のステータと、前記ロータと、を備える、モータ。
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