JP2022137610A - ハブユニット軸受 - Google Patents

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Takuma Tanigawa
達男 若林
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Abstract

【課題】スリンガをハブに外嵌する際に、前記スリンガにかじりや好ましくない変形が生じることを防止しつつ、前記ハブに対する前記スリンガの相対変位を防止することができる構造を実現する。【解決手段】ハブ3の円筒面部15に、スリンガ26の嵌合筒部28を圧入により外嵌する。その後、嵌合筒部28に締付部材31を圧入により外嵌する。これにより、嵌合筒部28に縮径させる方向の力を付与し、嵌合筒部28の内周面を円筒面部15に押し付けることで、円筒面部15に対するスリンガ26の嵌合力を増大させる。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の車輪および制動用回転体を懸架装置に対して回転自在に支持するためのハブユニット軸受に関する。
自動車の車輪および制動用回転体は、ハブユニット軸受により懸架装置に対して回転自在に支持される。ハブユニット軸受は、内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有し、かつ、外輪よりも軸方向外側に位置する部分から径方向外側に突出する回転フランジを有するハブと、前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体とを備える。
なお、軸方向に関して「外」とは、ハブユニット軸受を自動車に組み付けた状態で車体の外側をいい、反対に、ハブユニット軸受を自動車に組み付けた状態で車体の中央側を、軸方向に関して「内」という。
ハブユニット軸受は、外輪の内周面とハブの外周面との間に存在する転動体設置空間の軸方向外側の開口を塞ぐシール装置をさらに備える。特開2010-261598号公報(特許文献1)には、外輪の軸方向外側の端部に内嵌固定された芯金と、それぞれの先端部をハブの軸方向中間部外周面または回転フランジの軸方向内側面に摺接させた複数本のシールリップを有し、前記芯金に結合固定されたシール材とを備えるシール装置が記載されている。
ここで、特開2017-180599号公報(特許文献2)に記載されているように、ハブの外周面のうち、シールリップの先端部が摺接する部分には、総型の研削砥石(回転砥石)を用いた仕上加工が施されている。総型の研削砥石を用いてハブの外周面に仕上加工を行う際には、ハブの外周面に対する研削砥石の押し付け力を確保するため、ハブをマグネットチャックに対し、互いの中心軸を偏心させた状態で支持する。したがって、ハブの外周面のうち、研削砥石が押し付けられる部分と径方向に関して略反対側部分を支持するシューに摩耗が生じやすく、仕上加工中に、ハブの芯高と研削砥石の芯高とが不一致になりやすい。このため、回転フランジの軸方向内側面に対する研削砥石の研削面の位置が、ハブの径方向に関して変化して、回転フランジの軸方向内側面に対数螺旋状(渦巻状)の研削筋目が形成される可能性がある。
回転フランジの軸方向内側面に対数螺旋状の研削筋目が形成されると、シールリングのシールリップの先端部が、研削筋目の凹部の内側に深く入り込み、ハブが回転した際に、径方向に往復移動させられて振動し、シール鳴きと呼ばれる異音を生じる可能性がある。
これに対し、特開2017-137973号公報(特許文献3)には、ハブの軸方向中間部外周面に、L字形の断面形状を有するスリンガを外嵌し、かつ、該スリンガにシール本体に備えられたシールリップの先端部を摺接させたシール装置が記載されている。
特開2010-261598号公報 特開2017-180599号公報 特開2017-137973号公報 特開2017-129197号公報
ところで、ハブユニット軸受には、主に自動車が旋回走行する際に、路面反力に基づくモーメント荷重が加わる。回転フランジの軸方向内側面の径方向内側部分には、この様なモーメント荷重に基づく応力が集中しやすい。このため、回転フランジの軸方向内側面の径方向内側部分は、通常、曲率半径が大きい凹曲面により構成される。
また、路面反力に基づくモーメント荷重にかかわらず、車輪のキャンバ角を一定に保ち、自動車の操縦安定性を確保するため、ハブユニット軸受には大きなモーメント剛性が要求される。このため、ハブユニット軸受では、転動体に背面組み合わせ(DB)型の接触角を付与している。さらに、モーメント剛性を向上させる面からは、複列に配置された転動体同士の列間距離を、できる限り大きくすることが好ましい。
上述のように、回転フランジの軸方向内側面の径方向内側部分を曲率半径が大きい凹曲面により構成したり、転動体同士の列間距離を大きくしたりすると、ハブの外周面のうちで軸方向に関して回転フランジと軸方向外側の内輪軌道との間に存在する円筒面部の軸方向長さを確保しにくくなる。この円筒面部の軸方向長さが十分に確保できず、ハブに対するスリンガの嵌合長さを十分に確保できなくなると、スリンガがハブに対して相対回転(クリープ)したり、軸方向に相対変位したりしやすくなる。
特に、スリンガの軸方向外側面を回転フランジの軸方向内側面に接触させている場合、モーメント荷重に基づいて、回転フランジが軸方向に倒れる(傾く)ように変形すると、該回転フランジによりスリンガが軸方向に押される。この面からも、スリンガがハブに対して軸方向に相対変位しやすくなる。
なお、特開2017-129197号公報(特許文献4)には、スリンガのうち、ハブの外周面に外嵌固定される嵌合筒部をU字形に折り返したシール装置が記載されている。このようなシール装置によれば、ハブに対するスリンガの嵌合力を高くすることができて、ハブに対するスリンガのクリープや軸方向の相対変位を防止することができる。
しかしながら、スリンガは、通常、ステンレス鋼板により構成されている。このため、スリンガの嵌合筒部をU字形に折り返すことは困難である。また、仮に折り返すことができたとしても、嵌合筒部の径方向に関する剛性が過度に大きくなると、ハブの外周面と嵌合筒部の内周面との接触面圧が大きくなって、嵌合筒部の内周面にかじりを生じたり、嵌合筒部の軸方向外側の端部から径方向外側に向けて折れ曲がった立板部に好ましくない変形が生じたりする可能性がある。また、スリンガに加工硬化による大きな残留応力が発生するため、スリンガをハブに装着した後で、亀裂などが生じる、いわゆる置き割れが発生する可能性がある。
本発明は、上述のような事情を鑑みて、ハブに対するスリンガの相対変位を防止することができるハブユニット軸受の構造を実現することを目的としている。
本発明のハブユニット軸受は、外輪と、ハブと、複数個の転動体と、シール装置とを備える。
前記外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有する。
前記ハブは、外周面に、複列の内輪軌道を有し、かつ、前記外輪よりも軸方向外側に位置する部分に、径方向外側に突出する回転フランジを有する。
前記複数個の転動体は、前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に転動自在に配置されている。
前記シール装置は、スリンガとシールリングと締付部材とを有し、前記外輪の内周面と前記ハブの外周面との間に存在する転動体設置空間の軸方向外側の開口を塞いでいる。
前記スリンガは、前記ハブの外周面の、軸方向に関して前記回転フランジと前記複列の内輪軌道のうちの軸方向外側の内輪軌道との間に外嵌される嵌合筒部と、該嵌合筒部の軸方向外側の端部から径方向外側に折れ曲がった立板部とを含むスリンガ本体、および、少なくとも前記嵌合筒部の周囲に配置され、該嵌合筒部に縮径させる方向の力を付与することで、前記嵌合筒部の内周面または自身の内周面を前記ハブの外周面に対し押し付けている締付部材を有する。
前記シールリングは、先端部が前記立板部の軸方向内側面に摺接する少なくとも1本のシールリップを有する。
前記締付部材は、前記嵌合筒部に圧入により外嵌されたリングにより構成されている。この場合、前記締付部材を構成する金属板の板厚を、前記スリンガを構成する金属板の板厚よりも厚くすることが好ましい。前記締付部材をリングにより構成する場合、前記嵌合筒部を前記ハブの外周面に外嵌した後で、前記締付部材を前記嵌合筒部に圧入または焼き嵌めにより外嵌することで、前記嵌合筒部に縮径させる方向の力を付与し、該嵌合筒部の内周面を前記ハブの外周面に押し付ける。
あるいは、前記締付部材は、熱収縮性を有する材料により構成することができる。この場合、前記嵌合筒部を前記ハブの外周面に外嵌した後で、前記締付部材を加熱して縮径させることで、前記嵌合筒部に縮径させる方向の力を付与し、該嵌合筒部の内周面または前記締付部材のうちで前記嵌合筒部の内周面を覆った部分の内周面を、前記ハブの外周面に押し付ける。
前記ハブは、外周面のうち、前記嵌合筒部が外嵌された部分の軸方向内側に隣接する部分に凹部を有することができ、前記スリンガは、前記嵌合筒部または前記締付部材の軸方向内側の端部から径方向内側に向けて折れ曲がり、かつ、前記凹部に係合する係合爪部を有することができる。
前記スリンガは、前記立板部の軸方向外側面に結合固定され、かつ、軸方向外側面を前記回転フランジの軸方向内側面に当接させたシール材を有することができる。
本発明のハブユニット軸受によれば、スリンガをハブに外嵌する際に、前記スリンガにかじりや好ましくない変形が生じたり、いわゆる置き割れが発生したりすることを防止しつつ、前記ハブに対する前記スリンガの相対変位を防止することができる。
図1は、実施の形態の第1例に係るハブユニット軸受を示す、断面図である。 図2は、図1のX部拡大図である。 図3は、実施の形態の第2例に係るハブユニット軸受を示す、図2に相当する図である。 図4は、実施の形態の第3例に係るハブユニット軸受を示す、図2に相当する図である。 図5は、実施の形態の第4例に係るハブユニット軸受を示す、図2に相当する図である。
[実施の形態の第1例]
図1および図2は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のハブユニット軸受1は、駆動輪用のものであって、外輪2と、ハブ3と、複数個の転動体4a、4bと、
一対のシール装置5a、5bとを備える。
外輪2は、中炭素鋼などの硬質金属により構成されている。外輪2は、内周面に、複列の外輪軌道6a、6bを有し、かつ、軸方向中間部に、径方向外側に向けて突出した静止フランジ7を有する。静止フランジ7は、径方向中間部の円周方向複数箇所に、軸方向に貫通する支持孔8を有する。
本例では、支持孔8は、ねじ孔により構成されている。外輪2は、懸架装置のナックルに備えられた通孔を挿通した支持ボルトを、静止フランジ7の支持孔8に軸方向内側から螺合することで、懸架装置に対し支持固定され、車輪が回転する際にも回転しない。
ハブ3は、外輪2の径方向内側に外輪2と同軸に配置される。ハブ3は、外周面のうちで複列の外輪軌道6a、6bに対向する部分に、複列の内輪軌道9a、9bを有し、かつ、外輪2の軸方向外側の端部よりも軸方向外側に位置する部分に、径方向外側に向けて突出する回転フランジ10を有する。さらに、ハブ3は、軸方向外側の端部に、円筒状のパイロット部11を有する。
回転フランジ10は、径方向中間部の円周方向複数箇所に、軸方向に貫通する取付孔12を有する。取付孔12のそれぞれには、ディスクやドラムなどの制動用回転体、および、車輪を構成するホイールを、回転フランジ10に対し結合固定するためのスタッド13が圧入(セレーション嵌合)されている。すなわち、本例では、取付孔12は、圧入孔により構成されている。
制動用回転体およびホイールは、それぞれの中心部に備えられた中心孔にパイロット部11を挿通し、かつ、それぞれの径方向中間部の円周方向複数箇所に備えられた通孔に、スタッド13を挿通した状態で、スタッド13の先端部にハブナットを螺合することにより、回転フランジ10に結合固定される。
なお、回転フランジの取付孔を、ねじ孔により構成することもできる。この場合には、制動用回転体に備えられた通孔と、ホイールに備えられた通孔とを挿通したハブボルトを、取付孔に螺合することにより、制動用回転体および車輪を回転フランジに結合固定する。
本例では、回転フランジ10は、軸方向内側面の径方向内側部分に、軸方向内側から見て中空円形の端面形状を有し、かつ、ハブ3の中心軸に直交する平坦面部14を備える。また、ハブ3は、外周面の、軸方向に関して回転フランジ10と複列の内輪軌道9a、9bのうちの軸方向外側の内輪軌道9aとの間部分に、軸方向に関して外径が変化しない円筒面部15を有する。換言すれば、ハブ3は、軸方向外側の内輪軌道9aの軸方向外側に隣接する軸方向外側の内輪肩部16の外周面に、円筒面部15を有する。さらに、ハブ3は、軸方向中間部外周面に、平坦面部14と円筒面部15とを接続し、かつ、円弧形の断面形状を有する隅R部17を有する。
なお、本例のハブユニット軸受1は、駆動輪用のハブユニット軸受であるため、ハブ3は、中心部に、軸方向に貫通するスプライン孔18を有する。スプライン孔18には、エンジンや電動モータを駆動源として回転駆動する駆動軸の先端部がスプライン係合される。自動車の走行時には、駆動軸によりハブ3を回転駆動することで、ハブ3の回転フランジ10に結合固定された車輪および制動用回転体を回転駆動する。
ただし、本発明のハブユニット軸受は、従動輪用のハブユニット軸受に適用することもできる。この場合には、スプライン孔を省略して、ハブを中実に構成することができる。
本例のハブ3は、内輪19とハブ輪20とを組み合わせてなる。
内輪19は、軸受鋼などの硬質金属により構成されている。内輪19は、外周面に、複列の内輪軌道9a、9bのうちの軸方向内側の内輪軌道9bを有する。
ハブ輪20は、中炭素鋼などの硬質金属により構成されている。ハブ輪20は、外周面の軸方向中間部に、複列の内輪軌道9a、9bのうちの軸方向外側の内輪軌道9aを有する。ハブ輪20は、軸方向外側の内輪軌道9aよりも軸方向外側に位置する部分に、径方向外側に向けて突出した回転フランジ10を有し、かつ、軸方向外側の端部に、円筒状のパイロット部11を有する。
また、ハブ輪20は、軸方向外側の内輪軌道9aよりも軸方向内側に位置する部分に、軸方向外側に隣接する部分よりも外径が小さく、内輪19が外嵌される小径部21を有する。ハブ輪20は、小径部21の軸方向内側の端部から径方向外側に向けて折れ曲がり、内輪19の軸方向内側の端面を押え付けるかしめ部22をさらに有する。すなわち、本例のハブ3は、ハブ輪20の小径部21に内輪19を外嵌した状態で、小径部21の外周面の軸方向外側の端部から折れ曲がった段差面23と、かしめ部22との間で内輪19を軸方向両側から挟持して、内輪19とハブ輪20とを結合固定することにより構成される。
転動体4a、4bのそれぞれは、複列の外輪軌道6a、6bと複列の内輪軌道9a、9bとの間に、それぞれ複数個ずつ、保持器24a、24bにより保持された状態で転動自在に配置されている。これにより、ハブ3は、外輪2の径方向内側に回転自在に支持される。本例では、転動体4a、4bとして玉を使用しているが、玉に代えて円すいころを使用することもできる。また、本例のハブユニット軸受1は、軸方向外側列の転動体4aのピッチ円直径と、軸方向内側列の転動体4bのピッチ円直径とが互いに等しい、等径PCD型の構造を有する。ただし、本発明は、軸方向外側列の転動体のピッチ円直径が、軸方向内側列の転動体のピッチ円直径よりも大きいか、または小さい、異径PCD型のハブユニット軸受に適用することもできる。
一対のシール装置5a、5bは、外輪2の内周面とハブ3の外周面との間に存在する転動体設置空間25の軸方向両側の開口を塞ぐ。これにより、外部空間から転動体設置空間25への泥水などの異物の侵入、および、転動体設置空間25内に封入したグリースの外部空間への漏洩を防止している。
一対のシール装置5a、5bのうち、転動体設置空間25の軸方向外側の開口を塞ぐシール装置5aは、スリンガ26と、シールリング27とを備える。
スリンガ26は、ステンレス鋼板などの防錆性を有する金属板を曲げ成形してなり、ハブ3の円筒面部15に外嵌される円筒状の嵌合筒部28と、該嵌合筒部28の軸方向外側の端部から径方向外側に向けて折れ曲がった立板部29とを含むスリンガ本体30、および、締付部材31を有する。
立板部29は、径方向内側から順に、内径側平板部32と、傾斜板部33と、外径側平板部34と、庇部35とを備える。
内径側平板部32は、嵌合筒部28の軸方向外側の端部から径方向外側に向けて直角に折れ曲がり、軸方向から見て中空円形の端面形状を有する。このため、内径側平板部32の軸方向両側面は、スリンガ26の中心軸に直交する平坦面により構成されている。
傾斜板部33は、内径側平板部32の径方向外側の端部から軸方向内側に向かうほど径方向外側に向かう方向に折れ曲がっている。すなわち、傾斜板部33は、円すい台状に構成されている。
外径側平板部34は、傾斜板部33の径方向外側かつ軸方向外側の端部から径方向外側に向かう方向に折れ曲がり、軸方向から見て中空円形の端面形状を有する。外径側平板部34の軸方向両側面は、スリンガ26の中心軸に直交する平坦面により構成されている。すなわち、外径側平板部34は、内径側平板部32と平行に配置されている。
庇部35は、外径側平板部34の径方向外側の端部から軸方向内側に向けて直角に折れ曲がっている。このため、庇部35の外周面および内周面は、スリンガ26の中心軸を中心とする円筒面により構成されている。庇部35は、先端部(軸方向内側の端部)内周面を、外輪2の軸方向外側の端部外周面に対向させている。
締付部材31は、スリンガ26の嵌合筒部28に外嵌されて、該嵌合筒部28を縮径させる方向に締め付けている。本例では、締付部材31は、スリンガ26を構成する金属板よりも厚い、炭素鋼板などの金属板製で円筒状のリングにより構成され、嵌合筒部28に圧入(締り嵌め)により外嵌されている。これにより、嵌合筒部28に縮径させる方向の力を付与して、嵌合筒部28の内周面をハブ3の円筒面部15に押し付けている。
なお、締付部材31を構成する金属板の板厚は、スリンガ26を構成する金属板の板厚の1.5倍以上4倍以下とすることが好ましく、図示の例では、約2倍である。具体的には、スリンガ26を構成する金属板の板厚は、0.6mm~1.2mm程度であるのに対し、締付部材31を構成する金属板の板厚は、2.3mm~3.2mm程度である。これに代えて、あるいは、これに加えて、締付部材を構成する金属板の硬さを、焼き入れや調質によって、スリンガを構成する金属板の硬さよりも高くすることもできる。
スリンガ26は、スリンガ本体30の立板部29の軸方向外側面に結合固定され、かつ、軸方向外側面を、回転フランジ10の軸方向内側面に当接させたシール材36をさらに有する。シール材36は、ゴムの如きエラストマなどの弾性材により、中空円形平板状に構成されている。具体的には、本例では、シール材36は、立板部29の外径側平板部34の軸方向外側面に、加硫成形により結合固定(接着)され、かつ、軸方向外側面を、回転フランジ10の平坦面部14に隙間なく当接させている。
シールリング27は、それぞれの先端部が、スリンガ26の立板部29の軸方向内側面または締付部材31の外周面に摺接する複数本(図示の例では3本)のシールリップ37a、37b、37cを有する。本例では、シールリング27は、外輪2の軸方向外側の端部に内嵌固定された芯金38と、複数本のシールリップ37a~37bを有し、かつ、芯金38に結合固定されたシール本体39とを備える。
芯金38は、軟鋼板などの金属板を曲げ成形することにより、全体を円環状に構成されている。芯金38は、シール側嵌合筒部40と、外向鍔部41と、折れ曲がり板部42とを備える。
シール側嵌合筒部40は、円筒状に構成され、かつ、外周面を、外輪2の軸方向外側の端部内周面に圧入により内嵌固定されている。
外向鍔部41は、シール側嵌合筒部40の軸方向外側の端部から径方向外側に向けて直角に折れ曲がり、かつ、軸方向内側面を、後述するシール本体39の基部43の一部を介して、外輪2の軸方向外側の端面に突き当てている。
折れ曲がり板部42は、シール側嵌合筒部40の軸方向内側の端部から径方向内側かつ軸方向外側に向けて略U字形に折り返され、さらに、先端部が径方向内側に向けて折れ曲がっている。
シール本体39は、ゴムの如きエラストマなどの弾性材により構成され、芯金38に加硫成形により結合固定(接着)されている。シール本体39は、基部43と、複数本のシールリップ37a、37b、37cと、堰部44とを備える。
基部43は、芯金38のうち、外向鍔部41の軸方向内側面の径方向外側の端部、外周面および軸方向外側面と、シール側嵌合筒部40の内周面と、折れ曲がり板部42の軸方向外側面、内周面および軸方向内側面の径方向内側の端部とを覆うように、芯金38に結合固定されている。
シールリップ37a、37b、37cのそれぞれは、基部43からスリンガ26の立板部29の軸方向内側面または締付部材31の外周面に向けて延出し、かつ、先端部を、立板部29の軸方向内側面または締付部材31の外周面に全周にわたり摺接させている。本例では、最も径方向外側のシールリップ37aは、先端部を、立板部29の外径側平板部34の軸方向内側面に全周にわたり摺接させており、径方向外側から2番目のシールリップ37bは、先端部を、立板部29の内径側平板部32の軸方向内側面に全周にわたり摺接させており、最も径方向内側のシールリップ37cは、先端部を、締付部材31の外周面に全周にわたり摺接させている。
堰部44は、基部43のうち、外向鍔部41の外周面を覆う部分から径方向外側に向けて突出している。堰部44は、径方向外側の端部を、外輪2の軸方向外側の端面より径方向外側に突出させ、かつ、外周面を、スリンガ26の庇部35の内周面に近接対向させている。これにより、外輪2の外周面に付着し、外輪2の外周面を伝って、最も径方向外側のシールリップ37aと立板部29の軸方向内側面の摺接部に侵入しようとする水分を堰き止めるとともに、堰部44の外周面と庇部35の内周面との間にラビリンスシール45を構成している。
一対のシール装置5a、5bのうち、転動体設置空間25の軸方向内側の開口を塞ぐシール装置5bは、例えば、組み合わせシールリングにより構成される。具体的には、軸方向内側のシール装置5bは、略L字形の断面形状を有し、ハブ3の軸方向内側の端部に外嵌固定されたスリンガと、先端部をスリンガの表面に全周にわたり摺接させた少なくとも1本のシールリップを有し、外輪2の軸方向内側の端部に内嵌固定されたシールリングとを備えることができる。
なお、従動輪用のハブユニット軸受の場合には、軸方向内側のシール装置として、組み合わせシールリングに代えて、あるいは、組み合わせシールリングに加えて、外輪の軸方向内側の端部に固定された有底円筒状のカバーを採用することもできる。
本例のハブユニット軸受1は、次のようにして組み立てる。まず、スリンガ26の嵌合筒部28を、ハブ輪20の円筒面部15の所定位置に圧入により外嵌する。次に、嵌合筒部28に締付部材31を圧入により外嵌する。締付部材31を嵌合筒部28に圧入するための力(圧入力)は、嵌合筒部28を円筒面部15に圧入するための力よりも小さくして、締付部材31を嵌合筒部28に圧入する際に、スリンガ26がハブ3に対し軸方向に変位することを防止する。あるいは、締付部材31を加熱することで拡径した状態で、嵌合筒部28に外嵌し、その後、冷却することで縮径させる、いわゆる焼き嵌めにより、締付部材31を嵌合筒部28に外嵌することもできる。いずれにしても、締付部材31を嵌合筒部28に締め代を有する状態で外嵌することにより、嵌合筒部28を縮径させる方向の力を付与し、嵌合筒部28の内周面を円筒面部15に押し付けることで、円筒面部15に対するスリンガ26(嵌合筒部28)の嵌合力を増大させる。
その後の組立手順については、従来のハブユニット軸受の組立手順と同様である。具体的には、例えば、外輪2の複列の外輪軌道6a、6bの径方向内側に、転動体4a、4bを、保持器24a、24bにより保持した状態で配置し、かつ、軸方向外側の端部にシールリング27を内嵌固定してから、外輪2を、ハブ輪20の周囲に配置する。その後、内輪19を、ハブ輪20の小径部21に外嵌し、かしめ部22を形成して、内輪19とハブ輪20とを結合固定してハブ3を構成する。最後に、外輪2の軸方向内側の端部内周面とハブ3の軸方向内側の端部外周面との間に、軸方向内側のシール装置5bを装着する。
なお、ハブユニット軸受1を組み立てる工程は、矛盾を生じない限り、適宜変更することができる。
上述のように、本例のハブユニット軸受1を組み立てる際には、ハブ3(ハブ輪20)の円筒面部15に、スリンガ本体30の嵌合筒部28を、圧入により外嵌した後で、嵌合筒部28に締付部材31を圧入または焼き嵌めにより外嵌することで、嵌合筒部28を縮径させる方向の力を付与し、嵌合筒部28の内周面を円筒面部15に押し付けている。これにより、円筒面部15に対するスリンガ26の嵌合力を増大させている。したがって、スリンガ本体30の嵌合筒部28を円筒面部15に外嵌する際に、嵌合筒部28の内周面にかじりが生じたり、立板部29に好ましくない変形が生じたりすることを防止できる。また、スリンガ本体30の嵌合筒部28を、特開2017-129197号公報に記載のシール装置の嵌合筒部のように、U字形に折り返す必要がないため、スリンガ本体30をハブ3に装着した後で、該スリンガ本体30に、加工硬化による大きな残留応力の作用により亀裂などが生じる(いわゆる置き割れが発生する)ことを防止できる。このように、スリンガ本体30にかじりや好ましくない変形が生じたり、置き割れが発生したりすることを防止しつつ、円筒面部15に対するスリンガ26の嵌合力を十分に確保できて、ハブ3に対するスリンガ26の相対変位(クリープおよび軸方向変位)を防止することができる。
本例のハブユニット軸受1では、スリンガ26は、立板部29の外径側平板部34の軸方向外側面に弾性材製のシール材36を結合固定し、かつ、該シール材36の軸方向外側面を、回転フランジ10の平坦面部14に隙間なく当接させている。このため、回転フランジ10の軸方向内側面とスリンガ26の立板部29の軸方向外側面との間部分からの水分の浸入を防止することができる。さらに、回転フランジ10に路面反力に基づくモーメント荷重が加わり、回転フランジ10が軸方向に倒れる(傾く)ように変形した場合にも、この変形をシール材36が弾性変形することである程度吸収することができるため、ハブ3に対するスリンガ26の軸方向変位を防止することができる。
本発明を実施する場合、締付部材は、スリンガ本体の嵌合筒部をハブの外周面の所定位置に外嵌した後で、ハブの外周面に対するスリンガの嵌合力を増大させることができれば、本例の構成に限らず、種々の構成を採用することができる。
具体的には、例えば、ハブに外嵌する以前のスリンガ本体の嵌合筒部の外周面に合成樹脂材料を全周にわたって射出成形した後、放射線を照射して架橋させることにより、熱収縮性を有する締付部材を設けることができる。この場合、嵌合筒部をハブの外周面の所定位置に、圧入により外嵌した後、締付部材を加熱して収縮させることで、スリンガ本体の嵌合筒部を縮径させる方向に締め付ける。なお、締付部材を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリアミドやポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンなどを使用することができる。
あるいは、例えば、締付部材を、シュリンクフィルムや熱収縮チューブなどにより構成することもできる。
[実施の形態の第2例]
図3は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例では、ハブ3aは、外周面のうち、スリンガ26aを構成するスリンガ本体30aの嵌合筒部28aが外嵌された円筒面部15の軸方向内側に隣接する部分に、矩形の断面形状を有する凹溝46を全周にわたって備える。
また、スリンガ26aは、嵌合筒部28aの軸方向内側の端部の円周方向複数箇所(、好ましくは円周方向等間隔複数箇所)から径方向内側に向けて折れ曲がった複数個の係合爪部47を有する。具体的には、嵌合筒部28aの軸方向内側の端部の円周方向複数箇所に切り欠き48を形成し、かつ、円周方向に隣接する切り欠き48同士の間部分の軸方向内側の端部を径方向内側に向けて折り曲げることで、係合爪部47を形成している。係合爪部47のそれぞれは、ハブ3aの凹溝46に係合されている。すなわち、本例では、凹溝46により凹部を構成している。
また、シール材36aは、軸方向外側面の径方向外側の端部から軸方向外側に向けて吐出した、三角形の断面形状を有するリップ部49を全周にわたって備える。リップ部49は、先端部(軸方向外側の端部)を、回転フランジ10の平坦面部14に全周にわたって接触させている(押し付けている)。なお、シール材36aの軸方向外側面の径方向内側部分と、回転フランジ10の平坦面部14とは、隙間を介して対向している。
本例のハブユニット軸受1aでは、スリンガ26aの係合爪部47を、ハブ3aの外周面に備えられた凹溝46に係合しているため、ハブ3aに対するスリンガ26aの軸方向変位を、より確実に防止することができる。このため、シール材36aのうちのリップ部49の先端部を回転フランジ10の平坦面部14に接触させる構成を採用することができる。この結果、回転フランジ10の軸方向内側面とスリンガ26の立板部29の軸方向外側面との間部分の水密性をより高めるとともに、モーメント荷重に基づいて、回転フランジ10が軸方向に倒れるように傾いた場合に、シール材36aを弾性変形しやすくできて、回転フランジ10からスリンガ本体30aに加わる力を小さく抑えることができる。さらに、締付部材31を嵌合筒部28aに圧入により外嵌する際に、凹溝46と係合爪部47との係合により、スリンガ本体30aの軸方向移動を確実に防止できる。このため、締付部材31を嵌合筒部28aに圧入するための力(圧入力)を、嵌合筒部28aを円筒面部15に圧入するための力よりも大きくすることができる。
なお、本例では、スリンガ26aの係合爪部47を係合するための凹溝46を、ハブ3aの外周面に全周にわたって形成しているが、係合爪部を係合するための凹部を、ハブの外周面の円周方向複数箇所に(間欠的に)形成することもできる。この場合、係合爪部と凹部との係合により、ハブに対するスリンガの軸方向変位に加え、クリープをより確実に防止することができる。その他の部分の構成および作用効果は、実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
図4は、本発明の実施の形態の第3例を示している。ハブ3bは、外周面のうち、円筒面部15の軸方向内側に隣接する部分に、三角形の断面形状を有する凹溝46aを全周にわたって備える。
本例では、スリンガ26bの締付部材31aは、熱収縮性を有する合成樹脂により構成され、スリンガ本体30bの嵌合筒部28bの外周面および内周面と軸方向内側の端面とを覆うように備えられている。また、締付部材31aは、軸方向内側の端部から径方向内側に向けて突出した、三角形の断面形状を有する係合爪部47aを全周にわたって有する。係合爪部47aは、ハブ3bの凹溝46aに係合されている。
本例では、スリンガ本体30bの嵌合筒部28bに、合成樹脂材料を全周にわたって射出成形し、嵌合筒部28bの外周面および内周面と軸方向内側の端面とを覆った後、放射線を照射し架橋させて熱収縮性を持たせることで、締付部材31aを設けることにより、スリンガ26bを構成する。そして、スリンガ26bをハブ3bの円筒面部15に外嵌した後(締付部材31aの内周面を円筒面部15に圧入により外嵌した後)、締付部材31aを加熱して収縮させる。これにより、嵌合筒部28bに縮径させる方向の力を付与し、かつ、締付部材31aの内周面を円筒面部15に押し付け、円筒面部15に対するスリンガ26bの嵌合力を増大させるとともに、凹溝46aに係合爪部47aを係合させ、ハブ3bに対するスリンガ26bの軸方向変位を防止している。その他の部分の構成および作用効果は、実施の形態の第1例および第2例と同様である。
[実施の形態の第4例]
図5は、本発明の実施の形態の第4例を示している。スリンガ26cのスリンガ本体30cは、嵌合筒部28cの軸方向内側の端部の円周方向複数箇所(、好ましくは円周方向等間隔複数箇所)から軸方向内側に向かうほど径方向内側に向かう方向に折れ曲がった係合爪部47bを有する。具体的には、嵌合筒部28cの軸方向内側の端部の円周方向複数箇所に切り欠き48aを形成し、かつ、円周方向に隣接する切り欠き48a同士の間部分を径方向内側に向けて折り曲げることで、係合爪部47bを形成している。このため、嵌合筒部28cの軸方向内側の端部は、櫛歯円すい状に構成されている。係合爪部47bは、ハブ3bの外周面に備えられた、三角形の断面形状を有する凹溝46aに係合されている。なお、係合爪部47bは、後述する締付部材31bの加熱による収縮力により変形した部分であり、締付部材31bを収縮させる以前の状態では、嵌合筒部28bと同軸かつ同径の櫛歯円筒部を構成する。
本例では、スリンガ26cの締付部材31bは、熱収縮性を有する合成樹脂により構成され、嵌合筒部28cおよび係合爪部47bの外周面を覆うように備えられている。
本例では、スリンガ本体30cの嵌合筒部28cおよび前記櫛歯円筒部の外周面に、合成樹脂材料を全周にわたって射出成形し、嵌合筒部28cの外周面を覆った後、放射線を照射し架橋させて熱収縮性を持たせることで、締付部材31bを設けることにより、スリンガ26cを構成する。そして、スリンガ26cの嵌合筒部28cを、ハブ3bの円筒面部15に、圧入により外嵌した後、締付部材31bを加熱して収縮させる。これにより、嵌合筒部28cおよび前記櫛歯円筒部を縮径させる方向に締め付けて、円筒面部15に対するスリンガ26cの嵌合力を増大させるとともに、前記櫛歯円筒部を変形させて、係合爪部47bのそれぞれを形成し、該係合爪部47bのそれぞれを凹溝46aに係合させ、ハブ3bに対するスリンガ26cの軸方向変位を防止している。その他の部分の構成および作用効果は、実施の形態の第1例~第3例と同様である。
1、1a ハブユニット軸受
2 外輪
3、3a、3b ハブ
4a、4b 転動体
5a、5b シール装置
6a、6b 外輪軌道
7 静止フランジ
8 支持孔
9a、9b 内輪軌道
10 回転フランジ
11 パイロット部
12 取付孔
13 スタッド
14 平坦面部
15 円筒面部
16 内輪肩部
17 隅R部
18 スプライン孔
19 内輪
20 ハブ輪
21 小径部
22 かしめ部
23 段差面
24a、24b 保持器
25 転動体設置空間
26、26a、26b、26c スリンガ
27 シールリング
28、28a、28b、28c 嵌合筒部
29 立板部
30、30a、30b、30c スリンガ本体
31、31a、31b 締付部材
32 内径側平板部
33 傾斜板部
34 外径側平板部
35 庇部
36、36a シール材
37a、37b、37c シールリップ
38 芯金
39 シール本体
40 シール側嵌合筒部
41 外向鍔部
42 折れ曲がり板部
43 基部
44 堰部
45 ラビリンスシール
46、46a 凹溝
47、47a、47b 係合爪部
48、48a 切り欠き
49 リップ部

Claims (5)

  1. 内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、
    外周面に、複列の内輪軌道を有し、かつ、前記外輪よりも軸方向外側に位置する部分に、径方向外側に突出する回転フランジを有するハブと、
    前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、
    スリンガとシールリングとを有し、前記外輪の内周面と前記ハブの外周面との間に存在する転動体設置空間の軸方向外側の開口を塞ぐシール装置と、を備え、
    前記スリンガは、前記ハブの外周面の、軸方向に関して前記回転フランジと前記複列の内輪軌道のうちの軸方向外側の内輪軌道との間に外嵌される嵌合筒部と、該嵌合筒部の軸方向外側の端部から径方向外側に折れ曲がった立板部とを含むスリンガ本体、および、少なくとも前記嵌合筒部の周囲に備えられ、該嵌合筒部に縮径させる方向の力を付与することで、前記嵌合筒部の内周面または自身の内周面を前記ハブの外周面に対し押し付けている締付部材を有し、
    前記シールリングは、先端部が前記立板部の軸方向内側面に摺接する少なくとも1本のシールリップを有する、
    ハブユニット軸受。
  2. 前記締付部材が、前記嵌合筒部に圧入により外嵌されたリングにより構成されている、
    請求項1に記載のハブユニット軸受。
  3. 前記締付部材が、熱収縮性を有する材料により構成されている、
    請求項1に記載のハブユニット軸受。
  4. 前記ハブが、外周面のうち、前記嵌合筒部が外嵌された部分の軸方向内側に隣接する部分に凹部を有し、
    前記スリンガが、前記嵌合筒部または前記締付部材の軸方向内側の端部から径方向内側に向けて折れ曲がり、かつ、前記凹部に係合する係合爪部を有する、
    請求項1~3のいずれかに記載のハブユニット軸受。
  5. 前記スリンガが、前記立板部の軸方向外側面に結合固定され、かつ、軸方向外側面を前記回転フランジの軸方向内側面に当接させたシール材を有する、
    請求項1~4のいずれかに記載のハブユニット軸受。
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