JP2022130292A - 媒体供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】媒体供給装置において、媒体を2次供給部に突き当てることで生じさせる媒体の弛み量を、媒体の供給効率を低下させずに一定に近づける。【解決手段】媒体供給装置10は、供給台14に積載された媒体を搬送する1次供給部11と、この1次供給部11によって搬送された媒体Pが突き当てられ、突き当てによって弛みPaが生じた媒体Pを所定の搬送開始時間に搬送する2次供給部12と、1次供給部11と2次供給部12との間において媒体Pを検知する媒体検知センサ13と、1次供給部11の搬送終了時間が所定の終了期間内に収まるように、且つ、媒体Pの搬送率ηに基づいて、媒体検知センサ13によって媒体Pが検知される検知時間(時刻t2)から2次供給部12の搬送開始時間までの1次供給部11の搬送量を増やすように、1次供給部11を制御する制御部17とを備える。【選択図】図8

Description

本発明は、媒体供給装置に関する。
従来、搬送過程における用紙の斜め送りによる用紙の傾きを解消するため、および印刷用紙における印刷開始位置と画像形成部による画像形成開始位置とを同期させるために、1次給紙ローラにより搬送された用紙の先端を2次給紙ローラ(レジストローラ)に当接させて一旦停止させることによって弛みを持たせ、所定のタイミングで画像形成部に向けて搬送する給紙装置が知られている。
また、給紙ローラを駆動するモータを駆動開始し、所定の搬送速度まで加速した後に定速搬送し、騒音を軽減するためにレジストローラ近傍に到達したタイミングでスローダウン制御を開始する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この際、定速搬送区間とスローダウン搬送区間との切り替えのタイミングは、レジストローラ近傍に設けたレジストセンサにより用紙先端の通過を検出したタイミングから計算される。
特開2003-118888号公報
ところで、例えば、捌き板に対向するピックアップローラを用いて供給台上に積載された用紙等の媒体を繰り出して搬送する場合、供給台上の媒体間の摩擦、及び媒体と捌き板との摩擦が働く。そのため、ピックアップローラと媒体との摩擦が前述の媒体間の摩擦等に対して十分に上回っていないと、最上部の媒体を所望の搬送速度で搬送できない場合がある。前述の問題は、媒体が供給台から2次供給部(レジストローラ対)まで搬送される全ての区間において発生するものであり、ピックアップローラの搬送動作を適切に補正しないと、2次供給部での媒体の弛み量が不足し、斜行が補正されずに、画像が斜めに印刷される画像不良が生じる。
上述のようにスローダウン制御を行う画像形成装置において、媒体検知センサ(レジストセンサ)により媒体の先端を検知したタイミングにより、定速搬送区間とスローダウン搬送区間を切り替えても、スローダウン搬送区間における搬送速度の不足分を補正してないと、所定の弛み量を確保できない。また、弛み量を確保するために、スローダウン搬送区間を調整すると、画像形成部へ媒体を送出するタイミングが遅れてしまう。
ここで、媒体検知センサが媒体を検知する検知時間が予定よりも早い場合にはその後の高速搬送(減速前の搬送速度)の搬送時間を一定にするために高速搬送の終了時間を早めたり或いは搬送終了時間自体を早めたりし、検知時間が予定よりも遅い場合にはその後の高速搬送の搬送時間を一定にするために高速搬送の終了時間を遅くしたり或いは搬送終了時間自体を遅くしたりすることによって、検知時間以降の1次供給部の搬送量を一定に近づけることが考えられる。
しかしながら、搬送率が低い媒体は、媒体検知センサが媒体を検知した後も搬送が遅れるため、媒体検知センサまでの遅れを取り戻すために、検知時間後の高速搬送の搬送時間を一定にするように高速搬送の終了時間を遅くしたり或いは搬送終了時間自体を遅くしたりして検知時間以降の1次供給部の搬送量を一定にしても、媒体の搬送率に応じて、2次供給部に到達した後で、形成される弛み量が少なくなる場合がある。このように、媒体の弛み量が不足すると、斜行が補正されないことになる。或いは、2次供給部において弛みが適量に形成されないと、2次供給部の搬送が不安定になったりする。更には、上述のように1次供給部の搬送終了時間を遅くすると、その後の2次供給部の搬送開始時間が遅れたり、或いは、そもそも媒体が到達しないまま2次供給部が搬送を開始し、搬送エラーが生じたりする。この結果、媒体ごとの供給間隔が長くなったり、或いは、搬送エラーによる供給停止期間が発生したりする。したがって、媒体の供給効率が低下する。
本発明の目的は、媒体を2次供給部に突き当てることで生じさせる媒体の弛み量を、媒体の供給効率を低下させずに一定に近づけることができる媒体供給装置を提供することである。
1つの態様では、媒体供給装置は、供給台に積載された媒体を搬送する1次供給部と、前記1次供給部によって搬送された前記媒体が突き当てられ、突き当てによって弛みが生じた当該媒体を所定の搬送開始時間に搬送する2次供給部と、前記1次供給部と前記2次供給部との間において前記媒体を検知する媒体検知センサと、前記1次供給部の搬送終了時間が所定の終了期間内に収まるように、且つ、前記媒体の搬送率に基づいて、前記媒体検知センサによって前記媒体が検知される検知時間から前記2次供給部の前記搬送開始時間までの前記1次供給部の搬送量を増やすように、当該1次供給部を制御する制御部とを備える。
前記態様によれば、媒体を2次供給部に突き当てることで生じさせる媒体の弛み量を、媒体の供給効率を低下させずに一定に近づけることができる。
一実施の形態における印刷装置の内部構造を示す図である。 一実施の形態に係る媒体供給装置の制御構成を示す図である。 一実施の形態に係る媒体供給装置の動作の概要を説明するための説明図である。 一実施の形態における1次供給駆動部、2次供給駆動部、及び実際の媒体の搬送速度の関係を示す図である。 一実施の形態における1次供給部の搬送量を説明するための説明図である。 一実施の形態における1次供給部の動作を説明するためのフローチャートである。 一実施の形態における1次供給部の搬送量の調整を説明するための説明図である。 (a)~(c)は、一実施の形態における弛み量補正値を説明するための表である。 (a)~(c)は、一実施の形態における別の例の弛み量補正値を説明するための表である。 一実施の形態における別の例の補正後の弛み量を説明するための表である。 一実施の形態の変形例における1次供給部の回転検出処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態に係る媒体供給装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施の形態における印刷装置1の内部構造を示す図である。
図2は、媒体供給装置10の制御構成を示す図である。
図1に示すように、印刷装置1は、媒体供給装置10と、印刷部20と、搬送部30とを備える。
図1に示す媒体供給装置10は、印刷装置1の印刷部20へ媒体Pを供給する。媒体供給装置10は、印刷装置1に一体に配置されている。但し、媒体供給装置10は、印刷装置1とは別体に配置されていてもよい。また、媒体供給装置10が媒体Pを供給する対象は、印刷装置1の印刷部20に限られず、媒体Pを搬送する搬送装置、媒体Pに印刷以外の処理を行う処理装置などの他の供給先装置であってもよい。また、媒体Pとしては、例えば用紙(枚葉紙)であるが、フィルム等の他のシート状の媒体などであってもよい。
図1に示すように、媒体供給装置10は、1次供給部11と、2次供給部12と、媒体検知センサ13と、供給台14と、1次供給駆動部15と、2次供給駆動部16とを備える。また、図2に示すように、媒体供給装置10は、制御部17と、記憶部18と、インターフェース19とを更に備える。
1次供給部11は、スクレーパローラ11aと、ピックアップローラ11bと、捌き板11cと、回転検出部11d(図2参照)とを有し、供給台14に積載された媒体Pを搬送する。
スクレーパローラ11aは、供給台14に積載された媒体Pのうち最上位に位置する媒体Pを繰り出して搬送する。
ピックアップローラ11bは、スクレーパローラ11aよりも媒体Pの搬送方向における下流側に配置され、スクレーパローラ11aによって繰り出された媒体Pを搬送する。
捌き板11cは、ピックアップローラ11bとの間に媒体Pを挟むように配置され、媒体Pの重送を防止する。捌き板11cは、例えばゴムにより形成されている。
図2に示す回転検出部11dは、例えば、ピックアップローラ11bの駆動軸に設けられたエンコーダであり、ピックアップローラ11bの回転を検出する。但し、回転検出部11dは、媒体Pの搬送時の1次供給部11の回転を検出するものであればよく、エンコーダに限られない。
なお、1次供給部11としては、媒体Pを浮上させるエアを吹き出すエア吹き出し機構と、このエア吹き出し機構のエアの吹き出しによって浮上した最上位の媒体Pを搬送する搬送ベルトとを有するものなどであってもよい。このように、1次供給部11としては、供給台14に積載された媒体Pを搬送するものであればよい。
2次供給部12は、一対のレジストローラ対12a,12bを有する。2次供給部12は、1次供給部11によって搬送された媒体Pが突き当てられ、突き当てによって弛みが生じた媒体Pを所定の搬送開始時間(例えば一定間隔)に搬送する。この2次供給部12の搬送開始時間は、媒体Pの搬送方向における長さなどによって変動し得るが、同一の媒体Pについては一定間隔となることが望ましい。なお、2次供給部12は、一対のレジストローラ対12a,12bを有するものに限られず、1次供給部11によって搬送された媒体Pが突き当てられ、突き当てによって弛みが生じた媒体Pを所定の搬送開始時間に搬送するものであればよい。
媒体検知センサ13は、1次供給部11と2次供給部12との間において媒体Pを検知する。媒体検知センサ13は、例えば、媒体Pによって検知光が遮られるか否かによって媒体Pを検知する光電センサである。媒体検知センサ13は、レジストローラ対12a,12bの搬送方向における上流側においてレジストローラ対12a,12bに最も近いセンサであるため、レジストセンサとも呼ぶことができる。
供給台14には、複数枚の媒体Pが積載されている。供給台14は、例えば媒体Pの残量の検知結果に基づく図示しない昇降駆動部の駆動によって昇降する。
1次供給駆動部15は、スクレーパローラ11a及びピックアップローラ11bを駆動する例えばモータ等のアクチュエータである。
2次供給駆動部16は、レジストローラ対12a,12bのうちの一方である駆動ローラを駆動する例えばモータ等のアクチュエータである。
図2に示す制御部17は、媒体供給装置10全体の動作を制御する演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit)を有する。なお、媒体供給装置10が印刷装置1(供給先装置)に一体に配置されている場合には、印刷装置1全体の動作を制御する制御部が制御部17として機能してもよい。
記憶部18は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM(Read Only Memory)、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)などのメモリを有する。
インターフェース19は、印刷装置1の制御部や、ユーザ端末などの外部機器との間で各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース19は、印刷装置1全体の動作を制御する制御部から、媒体Pの供給要求や供給停止要求などの情報を受け、制御部17は、これらの情報に基づき、媒体供給装置10の各部の動作を制御する。
図1に戻り、印刷部20は、例えば、印刷に用いられる各色分の図示しないラインヘッド型インクジェットヘッドを有する。なお、印刷部20の印刷方式は、インクジェット印刷方式以外の印刷方式であってもよい。
搬送部30は、印刷部20に対向するように配置され、媒体Pを搬送する。例えば、搬送部30は、媒体Pを吸着しながら搬送ベルトによって媒体Pを搬送する。
なお、印刷装置1には、印刷部20によって印刷が行われた媒体Pを排出するための排出部や、入力部及び表示部の一例として機能する操作パネルなども配置されているとよい。
次に、図3を参照しながら、媒体供給装置10の動作の概要を説明する。
図3は、媒体供給装置10の動作の概要を説明するための説明図である。
図2に示す制御部17の駆動制御によって1次供給駆動部15が駆動を開始すると、図3に示すように、スクレーパローラ11a及びピックアップローラ11bが供給台14に積載された最上位の媒体Pを搬送する。
スクレーパローラ11a及びピックアップローラ11bは、第1搬送速度V1で媒体Pを搬送し、この媒体Pの先端が媒体検知センサ13によって検知(ON)されてから所定時間経過後に減速し、第1搬送速度V1よりも遅い第2搬送速度V2で媒体Pを搬送する。
スクレーパローラ11a及びピックアップローラ11bは、媒体Pがレジストローラ対12a,12bに突き当てられるときも第2搬送速度V2で媒体Pを搬送し、その後に減速し、停止する。
ここで、スクレーパローラ11a及びピックアップローラ11bは、媒体Pがレジストローラ対12a,12bに突き当てられるときに停止していないため、媒体Pには、停止しているレジストローラ対12a,12bに突き当てられることで弛みPaが生じる。
ところで、図4に示すように、細い実線で示す実際の媒体Pの搬送速度は、太い実線で示す1次供給部11の搬送速度(上述の1次供給駆動部15の搬送速度と同程度)及び太い破線で示す2次供給部12の搬送速度(2次供給駆動部16の搬送速度と同程度)よりも遅い。なお、1次供給部11(2次供給部12)の搬送速度は、1次供給駆動部15(2次供給駆動部16)の搬送速度から変動することがあり得るが、同視できるため同一であるものとみなす。
また、実際の媒体Pの搬送速度は、媒体Pごとにばらつきが生じる。そこで、媒体検知センサ13によって媒体Pが検知される検知時間以降の媒体Pの搬送量を一定に近づけるために、検知時間が予定よりも遅くなっても検知時間後に1次供給部11の第1搬送速度V1を維持する第1期間D1(図5参照)を一定にすることなどによって、図5に斜線で示す検知時間以降の面積A(1次供給部11の搬送量)を一定に近づけることが考えられる。なお、1次供給部11の搬送量は、1次供給駆動部15の駆動量(モータであれば回転数)ということができる。
しかしながら、検知時間以降の1次供給部11の搬送量を一定にしても、媒体Pの検知時間が遅い場合には、検知時間以降も媒体Pに遅れが生じることが予想され、弛みPaが不足したり、そもそも媒体Pが2次供給部12に到達しなかったりすることもあり得る。また、検知時間が予定よりも遅くなっても検知時間後に1次供給部11の第1搬送速度V1を維持する第1期間D1を一定にする場合、1次供給部11の搬送終了時間が遅くなり、2次供給部12の搬送開始時間が遅れたり、或いは、媒体Pが到達しないまま2次供給部12が搬送を開始して搬送エラーが生じたりする。そのため、媒体Pの搬送率ηが低い(検知時間が遅い)ほど、例えば、検知時間後に1次供給部11の第1搬送速度V1を維持する第1期間D1を延ばし(期間D1+Ds)、低速の第2搬送速度V2を維持する第2期間D2を短縮することによって、図5に示す弛み量補正分の面積Asを上述の一定の面積Aに追加して増やす(1次供給部11の搬送量を増やす)とよい。換言すると、媒体Pの搬送率ηが高い(検知時間が早い)ほど、検知時間以降の1次供給部11の搬送量を減らすということもできる。このように、1次供給部11の搬送量を決定するパラメータである搬送速度(所定速度を維持する時間)を調整することによって、1次供給部11の搬送量を調整するとよい。この1次供給部11の搬送量に関しては改めて後述する。また、1次供給部11の搬送終了時間は、所定の終了期間内に収まるようにするとよい。この終了期間は、2次供給部12の所定の搬送開始時間を遅らせないように、この搬送開始時間より前までの期間であることが望ましく、より望ましくは、例えば一定間隔の1次供給部11の搬送開始時間からの搬送時間が一定となる時間であることが望ましい。
次に、図6を参照しながら、1次供給部11の動作を説明する。
図6は、1次供給部11の動作を説明するためのフローチャートである。
図7は、1次供給部11の搬送量の調整を説明するための説明図である。
まず、図2に示す制御部17は、例えば、印刷装置1全体の動作を制御する制御部から供給開始信号を受信することによって、1次供給部11を動作させるように1次供給駆動部15を制御する。なお、図6のフローチャートは、1枚の媒体Pに着目した制御部17の制御である。
まず、制御部17は、図7に示す時刻t0において加速度α1で1次供給駆動部15を起動する。これにより、1次供給部11が媒体Pの搬送を開始する(図6のステップS1)。なお、1次供給駆動部15の起動に伴い、制御部17は、1次供給駆動部15の図示しないエンコーダ(駆動量検出部の一例)からエンコーダ信号を受信し、エンコーダ信号のカウントを開始する。
そして、制御部17は、図7に示すように、1次供給駆動部15(1次供給部11)の搬送速度が第1搬送速度V1に到達してからは、第1搬送速度V1のまま維持するように1次供給駆動部15を制御する(時刻t1)。これにより、1次供給部11が第1搬送速度V1で媒体Pを搬送する(ステップS2)。なお、第1搬送速度V1は、例えば、1次供給駆動部15において設定可能な最大の搬送速度である。
次に、制御部17は、媒体検知センサ13によって媒体Pが検知されたかを、媒体Pが検知されるまで判定する(ステップS3)。
制御部17は、媒体Pが検知されると(時刻t2,ステップS3:YES)、1次供給駆動部15(1次供給部11)の第1搬送速度V1を第2搬送速度V2に減速させる切替タイミングを算出する(ステップS4)。この切替タイミングについては後述する。
次に、制御部17は、算出された切替タイミング(時刻t3)になったかを、切替タイミングになるまで判定する(ステップS5)。
制御部17は、切替タイミングになると(時刻t3,ステップS5:YES)、減速加速度α2で1次供給駆動部15を駆動する(ステップS6)。
そして、制御部17は、第1搬送速度V1よりも遅い第2搬送速度V2に到達したか(時刻t4)を、到達するまで判定する(ステップS7)。
制御部17は、第2搬送速度V2に到達すると(時刻t4,ステップS7:YES)、第2搬送速度V2のまま搬送速度を維持して媒体Pを搬送するように1次供給駆動部15を制御する(ステップS8)。なお、1次供給駆動部15が第2搬送速度V2を維持した状態で、媒体Pが2次供給部12(レジストローラ対12a,12b)に突き当たる。
その後、制御部17は、媒体Pが2次供給部12に突き当てられた後の所定の減速タイミング(時刻t5)になると、減速加速度α2で1次供給駆動部15を駆動する(ステップS9)。なお、媒体Pは、2次供給部12に突き当たった後にも搬送されることで、上述の弛みPaが生じる。
制御部17は、所定の停止タイミング(時刻t6)になると、1次供給駆動部15を停止させる(ステップS10)。これにより、図6の処理が終了する。その後、2次供給部12が所定の搬送開始時間に媒体Pの搬送を開始する。この2次供給部12の搬送開始時間以降、1次供給駆動部15の駆動によって、図4に示すように、1次供給部11も少し遅れて搬送を開始する。この遅れは、媒体Pの弛みPaを解消するため、2次供給部12の搬送を先に開始するためのものである。
また、制御部17は、次の媒体Pを搬送するために、1次供給駆動部15を起動する(時刻t7)。
次に、第1搬送速度V1を第2搬送速度V2に減速させる上述の切替タイミングの算出(ステップS4)について図7を参照しながら説明する。
まず、制御部17は、媒体検知センサ13によって媒体Pが検知された検知時間における1次供給駆動部15のエンコーダ信号のカウント数(パルス数)と設計値とに基づいて搬送率η(実際の搬送距離を理論上の搬送距離で除算した値)を算出する。
そして、制御部17は、検知時間以降(2次供給部12の搬送開始時間まで)の1次供給部11の搬送量を、搬送率ηに対応する図8(a)に示す弛み量補正値(搬送量補正値)X1~X4[mm]だけ増やすように切替タイミングを決定する。この弛み量補正値X1~X4は、上述の記憶部18にテーブルとして記憶されているとよい。
なお、上述のように検知時間が遅いほど1次供給部11(1次供給駆動部15)の搬送量を増やすため、搬送率ηが0.7以下の媒体P4の弛み量補正値X4が最も大きく、搬送率ηが0.7を超え0.8以下の媒体P3の弛み量補正値X3が次に大きく、搬送率ηが0.8を超え0.9以下の媒体P2の弛み量補正値X2が次に大きく、搬送率ηが0.9を超え1未満の媒体P1の弛み量補正値X1が最も小さい。搬送率ηが1となる可能性は少ないため、図8(a)の例では、基本的に弛み量補正を行うことになる。
なお、図8(a)の例では、搬送率ηの範囲ごとに弛み量補正値X1~X4を決めるため、媒体供給装置10のメンテナンス時などに管理者が実際の弛み量を測定し、弛み量補正値X1~X4を決める際に便利である。但し、検知時間までの搬送率ηが低いほど弛み量補正値が大きくなるように、搬送率ηを用いた式で弛み量補正値を算出してもよい。
ここで、上述の図7に示す媒体検知センサ13の検知時間である時刻t2までの媒体Pの搬送率ηと、時刻t2以降の媒体Pの搬送率ηとの比率は、媒体Pの厚さ、サイズ、材質などの媒体Pの種類或いは湿度などの環境によって変動し得る。例えば、1次供給部11の繰り出し開始直後に媒体P間の摩擦、媒体Pと捌き板11cとの摩擦などが大きいことによって、検知時間前の搬送率ηの低下が検知時間後との比率で大きい場合には、検知時間前の搬送率ηに基づいて検知時間後の搬送量を増やし過ぎると、弛みPaが大きくなりすぎる。
そこで、図8(b)に示す例では厚紙で、検知時間前の搬送率ηの低下が検知時間後の搬送率よりも大きい媒体P1~P4の場合には、弛み量補正値を例えば2mm足して搬送量を更に増やし、図8(c)に示す例では薄紙で、検知時間前の搬送率ηの低下が検知時間後の搬送率よりも小さい媒体P1~P4の場合には、弛み量補正値を例えば2mm引いて搬送量を調整するとよい。
図9(a)~(c)は、本実施の形態における別の例の弛み量補正値を説明するための表である。
図10は、上記別の例の補正後の弛み量を説明するための表である。
図9(a)の例では、弛み量補正値X1~X4は、図8(a)の例と同一であるが、それぞれ設定例として、弛み量補正値X1が2mm、弛み量補正値X2が6mm、弛み量補正値X3が8mm、弛み量補正値X4が10mmとなっている。
図7に示す媒体検知センサ13の検知時間である時刻t2までの媒体Pの搬送率ηをη1とし、時刻t2以降で且つ1次供給部11の搬送終了時間である時刻t6までの媒体Pの搬送率ηをη2とした場合、上述のように、これらの搬送率η1,η2は、媒体Pの厚さ、サイズ、材質などの媒体Pの種類或いは湿度などの環境によって変動し得る。
図10に示すように、媒体Pが普通紙、厚紙、薄紙である場合の搬送率η1,η2を実測により求めた結果、普通紙の搬送率η1は0.7、普通紙の搬送率η2は0.75、厚紙の搬送率η1は0.7、厚紙の搬送率η2は0.6、薄紙の搬送率η1は0.65、薄紙の搬送率η2は0.65であった。
薄紙の搬送率η1(0.65)が普通紙及び厚紙の搬送率η1(0.7)よりも落ちている1つの要因としては、薄紙が普通紙及び厚紙と比較して、図1及び図3に示す供給台14に積載された状態で他の媒体Pとの張り付きによって、最上位の媒体Pを剥がしにくいことが挙げられる。この張り付きの観点では、厚紙の方が普通紙よりも最上位の媒体Pを剥がしやすく、搬送率が上がると考えられるが、厚紙の場合には、普通紙と比べて重量があるため、同じ駆動力では搬送率が下がるため、普通紙と同じ搬送率になっていると考えられる。
また、厚紙の搬送率η2(0.6)及び薄紙の搬送率η2(0.65)が普通紙の搬送率η2(0.75)よりも落ちている1つの要因としては、媒体Pの搬送が開始した後は、1次供給部11等の媒体供給装置10の構成が普通紙を基準として設計されているため、普通紙の搬送率η2が最も高くなることが挙げられる。上記設計においては、空気や搬送部材との抵抗が普通紙の場合が最も低くなり、搬送率が高くなるように設計されており、厚紙及び薄紙の場合には、普通紙よりも搬送率が下がるといえる。
媒体Pが媒体検知センサ13に検知されてから2次供給部12に到達するまでの搬送距離を30mm、媒体Pに形成する弛み量を10mmとすると、1次供給部11の補正前の搬送量は、媒体Pが媒体検知センサ13に検知されてから40mmといえる。そのため、搬送率η1,η2が1の理想的な媒体Pの供給時には、媒体Pは、媒体検知センサ13に検知されてから1次供給部11の搬送によって40mm進み、弛み量が10mmになる。
媒体Pが普通紙の場合、搬送率η2が0.75であるため、1次供給部11の搬送量40mmに対して、媒体Pは、媒体検知センサ13に検知されてから1次供給部11の搬送によって30mm進む。この30mmは、媒体Pが媒体検知センサ13に検知されてから2次供給部12に到達するまでの搬送距離と同一であるため、媒体Pの弛み量は0、すなわち、2次供給部12に到達しているが、弛みは形成されないといえる。
媒体Pが厚紙の場合、搬送率η2が0.6であるため、1次供給部11の搬送量40mmに対して、媒体Pは、媒体検知センサ13に検知されてから1次供給部11の搬送によって24mm進む。この24mmは、媒体Pが媒体検知センサ13に検知されてから2次供給部12に到達するまでの搬送距離30mmよりも6mm短いため、媒体Pの弛み量は-6mm、すなわち、2次供給部12に到達する手前6mmに位置し、弛みは形成されないといえる。
媒体Pが薄紙の場合、搬送率η2が0.65であるため、1次供給部11の搬送量40mmに対して、媒体Pは、媒体検知センサ13に検知されてから1次供給部11の搬送によって26mm進む。この26mmは、媒体Pが媒体検知センサ13に検知されてから2次供給部12に到達するまでの搬送距離30mmよりも4mm短いため、媒体Pの弛み量は-4mm、すなわち、2次供給部12に到達する手前4mmに位置し、弛みは形成されないといえる。
ここで、普通紙、厚紙、及び薄紙の種別によらず、図9(a)に示す搬送率η1が0.7以下のときの弛み量補正値をX4(10mm)とすると、搬送率η2が0.75の普通紙は、媒体検知センサ13に検知されてから補正値分で更に7.5mm進むため、弛み量が7.5mmとなる。また、搬送率η2が0.6の厚紙は、媒体検知センサ13に検知されてから補正値分で更に6mm進むため、弛み量が0mmとなる。また、搬送率η2が0.65の薄紙は、媒体検知センサ13に検知されてから補正値分で更に6.5mm進むため、弛み量が2.5mmとなる。
このように、搬送率η2が小さい種別の媒体Pほど、弛み量補正値により追加で搬送される距離が短くなる。そこで、図9(b)の厚紙の弛み量補正値は、図9(a)に示すデフォルト設定の弛み量補正値X1~X4よりも8mm大きくしている。また、図9(c)の薄紙の弛み量補正値は、図9(a)に示すデフォルト設定の弛み量補正値X1~X4よりも6mm大きくしている。
その結果、厚紙は、種別を加味しない補正後の弛み量が0mmであったのに対し、種別を加味した補正後の弛み量補正値が追加で8mm、搬送率η2が0.6であるため、種別を加味した分、4.8mm更に搬送され、種別を加味した補正後の弛み量は4.8mmとなる。
また、薄紙は、種別を加味しない補正後の弛み量が2.5mmであったのに対し、種別を加味した補正後の弛み量補正値が追加で6mm、搬送率η2が0.65であるため、種別を加味した分、3.9mm更に搬送され、種別を加味した補正後の弛み量は6.4mmとなる。
上述のように、普通紙、厚紙、及び薄紙に形成される弛み量は、種別を加味しない弛み量補正後にそれぞれ7.5mm、0.0mm、2.5mmであるのに対して、種別を加味した弛み量補正後にそれぞれ7.5mm、4.8mm、6.4mmとなり、それぞれ十分な量が形成される。
上述の弛み量補正値X1~X4(±2mm又は+6もしくは8mm)と予め設定された媒体Pの初期設定弛み量との和を弛み量slackとして1次供給部11の搬送量を調整する際に、図7に示す媒体検知センサ13の検知時間(時刻t2)後に第1搬送速度V1を維持する時間T1(第1期間D1)に対応する距離L1は以下のように表すことができる。
Figure 2022130292000002
また、第2搬送速度V2を維持する時間T3(第2期間D2)に対応する距離L3は下記の〔数2〕のように表すことができる。
Figure 2022130292000003
このとき、〔数1〕の「a」、「b」、及び「c」は、下記の〔数3〕のように表すことができる。
Figure 2022130292000004
また、図7に示すように、〔数4〕の丸1~丸3の式の関係が成り立つ。
Figure 2022130292000005
上記の〔数4〕より、下記の〔数5〕の関係が成り立つ。
Figure 2022130292000006
上記の〔数4〕の丸3の式よりL3について解いた式を代入すると、下記の〔数6〕のようにL1を表すことができる。
Figure 2022130292000007
そして、下記の〔数7〕のように距離L1を表すことができる。
Figure 2022130292000008
上述のように距離L1が求まれば、検知時間後に第1搬送速度V1を維持する時間T1(第1期間D1)も求めることができる。また、上記の〔数2〕の距離L3、ひいては時間T3(第2期間D2)も求めることができる。
なお、上述の図7及び〔数1〕~〔数7〕では、時間T5、加速度α1、減速加速度α2などが一定であるものとして説明しているが、これらの値は所望の1次供給部11の搬送量に応じて適宜変動させてもよい。また、本実施の形態では、媒体検知センサ13の検知時間における第1搬送速度V1を維持する第1期間D1(距離L1に対応する時間T1)及び媒体Pが2次供給部12に突き当てられる第2搬送速度V2を維持する第2期間D2(距離L3に対応する時間T3)を算出しているが、第1搬送速度V1及び第2搬送速度V2の少なくとも一方を維持しないように1次供給部11の搬送速度を調整してもよい。
次に、図11を参照しながら本実施の形態の変形例について説明する。
図11は、変形例における1次供給部11の回転検出処理を説明するためのフローチャートである。
本変形例の処理は、図6に示すフローチャートにおいて、制御部17が、所定の停止タイミング(時刻t6)で1次供給駆動部15を停止(ステップS10)させるところから、制御部17の制御によって開始する。
上述の説明では、2次供給部12の搬送開始時間以降、図4に示すように、1次供給部11も少し遅れて搬送を開始する例について説明した。しかしながら、本変形例では、2次供給部12の搬送開始時間以降、この2次供給部12によって搬送される媒体Pに対する1次供給部11の搬送を停止させておく。但し、1次供給部11(スクレーパローラ11a及びピックアップローラ11b)は、2次供給部12によって媒体Pが搬送されることに伴って回転する。
図11に示すように、制御部17は、1次供給部11の搬送を停止させるように1次供給駆動部15を制御した後(ステップS10)、2次供給部12の搬送を開始させるように2次供給駆動部16を制御する(ステップS11)。
その後、制御部17は、2次供給部12による媒体Pの搬送に伴って1次供給部11が回転しているかを上述の回転検出部11dの出力信号に基づいて判定する(ステップS12)。この際、制御部17は、1次供給部11が回転していなくとも、後述する弛み解消期間よりも遅い時間まで1次供給部11が回転しているかの判定処理を繰り返すとよい。ここで、媒体Pは、1次供給部11による搬送によって2次供給部12に到達している場合には、2次供給部12による媒体Pの搬送に伴って1次供給部11が回転するが、1次供給部11による搬送によって2次供給部12に到達していない場合には、2次供給部12による媒体Pの搬送に伴って1次供給部11は回転しない。
回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出した場合(ステップS12:YES)、制御部17は、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出する回転検出時間(回転の検出開始タイミング)が2次供給部12の搬送開始時間から遅れる時間が、媒体Pの所定の弛み量が解消されるまでの弛み解消期間の始まりより早いか(弛み解消期間外の一例)を判定する(ステップS13)。この弛み解消期間は、許容される範囲内の弛み量を有する媒体Pについて実測により得られればよい。回転検出時間が2次供給部12の搬送開始時間から遅れる時間が、弛み解消期間よりも早い場合には、十分な弛みPaが媒体Pに形成されていないといえる。
回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出しない場合(ステップS12:NO)及び回転を検出しても回転検出時間の遅れる時間が弛み解消期間よりも早い場合(ステップS13:YES)、制御部17は、2次供給部12による媒体Pの搬送を停止するように2次供給駆動部16を制御する(ステップS14)。また、制御部17は、例えば操作パネルなどの表示部による表示や、音声出力部による音声によって、ユーザにエラー報知を行う(ステップS15)。
また、制御部17は、1次供給部11の搬送量が少なかったといえるため、後続の媒体Pに対する1次供給部11の搬送量を増やすように1次供給駆動部15(1次供給部11)を制御する(ステップS16)。そして、制御部17は、図11に示す処理を終了する。
上述の回転検出時間の遅れる時間が弛み解消期間よりも早いかの判定処理(ステップS13)において、回転検出時間の遅れる時間が弛み解消期間よりも早くない場合(ステップS13:NO)、制御部17は、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出する回転検出時間が2次供給部12の搬送開始時間から遅れる時間が、媒体Pの所定の弛み量が解消されるまでの弛み解消期間の終わりより遅いか(弛み解消期間外の一例)を判定する(ステップS17)。回転検出時間の遅れる時間が弛み解消期間よりも遅くない場合(ステップS17:NO)、媒体Pの弛みPaは所定の弛み量といえるため、制御部17は、図11に示す処理を終了する。
一方、回転検出時間の遅れる時間が弛み解消期間よりも遅い場合(ステップS17:YES)、媒体Pの弛みPaは所定の弛み量よりも多いといえるため、制御部17は、2次供給部12による媒体Pの搬送を停止するように2次供給駆動部16を制御する(ステップS18)。また、制御部17は、例えば操作パネルなどの表示部による表示や、音声出力部による音声によって、ユーザにエラー報知を行う(ステップS19)。
また、制御部17は、1次供給部11の搬送量が多かったといえるため、後続の媒体Pに対する1次供給部11の搬送量を減らすように1次供給駆動部15(1次供給部11)を制御する(ステップS20)。そして、制御部17は、図11に示す処理を終了する。
なお、図11に示す処理では、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出しない場合(ステップS12:NO)及び回転を検出しても回転検出時間の遅れる時間が弛み解消期間外である場合(ステップS13,S17:YES)に、2次供給部12の搬送停止(ステップS14,S18)や後続の媒体Pに対する1次供給部11の搬送量の増減(ステップS16,S20)を行っているが、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出しない場合(ステップS12:NO)と、回転を検出しても回転検出時間の遅れる時間が弛み解消期間外である場合(ステップS13,S17:YES)とのうち一方の判定処理のみで2次供給部12の搬送停止(ステップS14,S18)や後続の媒体Pに対する1次供給部11の搬送量の増減(ステップS16,S20)を行って他方の判定処理を省略してもよい。また、2次供給部12の搬送停止(ステップS14,S18)と、後続の媒体Pに対する1次供給部11の搬送量の増減(ステップS16,S20)とのうち一方のみが行われてもよい。また、後続の媒体Pに対する1次供給部11の搬送量の増減(ステップS16,S20)は、搬送量を増やすか減らすかの一方のみが行われてもよい。
以上説明した本実施の形態では、媒体供給装置10は、1次供給部11と、2次供給部12と、媒体検知センサ13と、制御部17とを備える。1次供給部11は、供給台14に積載された媒体Pを搬送する。2次供給部12は、1次供給部11によって搬送された媒体Pが突き当てられ、突き当てによって弛みPaが生じた媒体Pを所定の搬送開始時間に搬送する。媒体検知センサ13は、1次供給部11と2次供給部12との間において媒体Pを検知する。制御部17は、1次供給部11の搬送終了時間(時刻t6)が所定の終了期間内に収まるように、且つ、媒体Pの搬送率ηに基づいて、媒体検知センサ13によって媒体Pが検知される検知時間(時刻t2)から2次供給部12の搬送開始時間までの1次供給部11の搬送量を例えば弛み量補正値X1~X4分増やすように1次供給部11(1次供給駆動部15)を制御する。
ところで、媒体検知センサ13が媒体Pを検知する検知時間(時刻t2)が予定よりも早い場合には、その後の高速搬送(減速前の搬送速度)の搬送時間を一定にするために高速搬送の終了時間(時刻t3)を早めたり或いは搬送終了時間(時刻t6)自体を早めたりし、検知時間(時刻t2)が予定よりも遅い場合には、その後の高速搬送の搬送時間を一定にするために高速搬送の終了時間(時刻t3)を遅くしたり或いは搬送終了時間(時刻t6)自体を遅くしたりすることによって、検知時間後の搬送量を一定に近づけることが考えられる。しかしながら、搬送率ηが低い媒体Pは検知時間(時刻t2)後も搬送が遅れるため、搬送時間だけを制御して、媒体検知センサ13までの遅れを取り戻そうとしても、媒体Pの搬送率を考慮しないと、2次供給部12に到達した後で形成される弛み量が少なくなってしまう場合がある。そのため、弛みPaが小さくなることで斜行が補正されず、例えば、画像が斜めに印刷されることがある。或いは、2次供給部12において弛みPaが適量に形成されないと、2次供給部12の搬送が不安定になったりする。
それに対し、本実施の形態では、媒体Pの搬送率ηに基づいて(搬送状況に応じて)、1次供給部11の搬送量を増やすことによって、媒体Pの搬送率を考慮することになり、検知時間(時刻t2)が遅い媒体Pが検知時間(時刻t2)後も遅れることによる弛みPaの大きさのばらつきを抑えることができる。更には、1次供給部11の搬送終了時間(時刻t6)が所定の終了期間内に収まるように1次供給部11を制御することによって、1次供給部11の搬送量を増やすために1次供給部11の搬送終了時間を遅くする態様と比較して、2次供給部12の搬送開始時間が遅れたり、或いは、媒体Pが2次供給部12に到達しないまま2次供給部12が搬送を開始し、搬送エラーが生じたりするのを防止することができる。これにより、媒体Pごとの供給間隔が長くなったり、或いは、搬送エラーによる供給停止期間が発生したりするのを回避することができる。よって、本実施の形態によれば、媒体Pを2次供給部12に突き当てることで生じさせる媒体Pの弛みPaの量を、媒体Pの供給効率を低下させずに一定に近づけることができる。そのため、媒体Pの斜行を補正することができるとともに、2次供給部12の搬送が不安定になるのを防止することができる。
また、本実施の形態では、制御部17は、検知時間における1次供給部11の第1搬送速度V1を検知時間後に維持する第1期間D1(時間T1)を調整することによって、1次供給部11(1次供給駆動部15)の搬送量を増減させる。
そのため、1次供給部11の例えば最高速度である第1搬送速度V1(高速搬送)の期間を調整するという簡単な制御で、且つ、第1搬送速度V1よりも高速の搬送速度を可能にする1次供給駆動部15を用いない簡素な構成で、且つ、2次供給部12の搬送開始時間までの限られた時間で1次供給部11の搬送量を調整することができる。
また、本実施の形態では、制御部17は、媒体Pが2次供給部12に突き当てられるときに1次供給部11の搬送速度が第1搬送速度V1よりも遅い第2搬送速度V2になるように1次供給部11(1次供給駆動部15)を制御し、制御部17は、第1期間D1(時間T1)と、1次供給部11が第2搬送速度V2を維持する第2期間D2(時間T3)とを調整することによって、1次供給部11(1次供給駆動部15)の搬送量を増減させる。
そのため、1次供給部11の例えば最高速度である第1搬送速度V1と、この第1搬送速度V1よりも低速であることにより衝突音を低減できる第2搬送速度V2との期間を調整する簡単な制御で、1次供給部11の搬送量を調整することができるとともに、弛みPaの形成時に生じる媒体Pの突き当ての衝突音を低減できる。
また、本実施の形態では、制御部17は、1次供給部11による媒体Pの搬送開始時間(時刻t0)から検知時間(時刻t2)までの1次供給部11の搬送量に基づいて媒体Pの搬送率ηを算出し、この搬送率ηに基づいて、第1期間D1(時間T1)及び第2期間D2(時間T3)を決定する。
そのため、検知時間(時刻t2)までの媒体Pの搬送率ηを用いて第1期間D1(時間T1)及び第2期間D2(時間T3)を決定することによって、1次供給部11の搬送量を正確に調整し、弛みPaの量をより一定に近づけることができる。
また、本実施の形態では、制御部17は、搬送率ηと媒体Pの種類とに基づいて、第1期間D1(時間T1)及び第2期間D2(時間T3)を決定する。
3の検知時間(時刻t2)までと検知時間後とで媒体Pの搬送率ηの比率が変動しても、その変動分を考慮して第1期間D1(時間T1)及び第2期間D2(時間T3)を決定することができる。したがって、1次供給部11の搬送量を正確に調整し、ひいては弛みPaの量を一定に近づけることができる。
また、本実施の形態の変形例では、媒体供給装置10は、媒体Pの搬送時の1次供給部の回転を検出する回転検出部の一例である回転検出部11dを更に備える。制御部17は、2次供給部12の搬送開始時間以降、この2次供給部12によって搬送される媒体Pに対する1次供給部11の搬送を停止させておく(図11のステップS10)。また、制御部17は、2次供給部12の搬送開始時間以降、この2次供給部12によって搬送される媒体Pの搬送時において、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出しない場合(ステップS12:NO)と、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出する回転検出時間が2次供給部12の搬送開始時間から遅れる時間が、媒体Pの所定の弛み量が解消されるまでの弛み解消期間外である場合(ステップS13,S17:YES)とのうち少なくとも一方において、2次供給部12の搬送を停止させる(ステップS14,S18)。
これにより、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出しない場合(媒体Pが2次供給部12に到達していない場合)に、2次供給部12による搬送が空送になることや、回転検出時間の遅れる時間が弛み解消期間外である場合(弛みPaが大きすぎたり小さすぎたりする場合)に、斜行が補正されなかったり、2次供給部12の搬送が不安定になったりしたまま媒体Pが搬送されることを防止することができる。
また、本実施の形態の変形例では、制御部17は、2次供給部12の搬送開始時間以降、この2次供給部12によって搬送される媒体Pの搬送時において、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出しない場合(ステップS12:NO)と、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出する回転検出時間が2次供給部12の搬送開始時間から遅れる時間が、媒体Pの所定の弛み量が解消されるまでの弛み解消期間外である場合(ステップS13,S17:YES)とのうち少なくとも一方において、1次供給部11の回転を検出しないこと又は回転検出時間の遅れる時間に基づいて、後続の媒体Pに対する1次供給部11の搬送量を増減させる。
これにより、回転検出部11dが1次供給部11の回転を検出しないこと(媒体Pが2次供給部12に到達していないこと)や、回転検出時間の遅れる時間が弛み解消期間外であること(弛みPaが大きすぎたり小さすぎたりすること)が後続の媒体Pについても繰り返されるのを防止することができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
供給台に積載された媒体を搬送する1次供給部と、
前記1次供給部によって搬送された前記媒体が突き当てられ、突き当てによって弛みが生じた当該媒体を所定の搬送開始時間に搬送する2次供給部と、
前記1次供給部と前記2次供給部との間において前記媒体を検知する媒体検知センサと、
前記1次供給部の搬送終了時間が所定の終了期間内に収まるように、且つ、前記媒体の搬送率に基づいて、前記媒体検知センサによって前記媒体が検知される検知時間から前記2次供給部の前記搬送開始時間までの前記1次供給部の搬送量を増やすように、当該1次供給部を制御する制御部と
を備えることを特徴とする媒体供給装置。
[付記2]
前記制御部は、前記検知時間における前記1次供給部の第1搬送速度を前記検知時間後に維持する第1期間を調整することによって、前記1次供給部の前記搬送量を増減させる
ことを特徴とする付記1記載の媒体供給装置。
[付記3]
前記制御部は、前記媒体が前記2次供給部に突き当てられるときに前記1次供給部の搬送速度が前記第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度になるように前記1次供給部を制御し、
前記制御部は、前記第1期間と、前記1次供給部が前記第2搬送速度を維持する第2期間とを調整することによって、前記1次供給部の前記搬送量を増減させる
ことを特徴とする付記2記載の媒体供給装置。
[付記4]
前記制御部は、前記1次供給部による前記媒体の搬送開始時間から前記検知時間までの前記1次供給部の前記搬送量に基づいて前記搬送率を算出し、当該搬送率に基づいて、前記第1期間及び前記第2期間を決定する
ことを特徴とする付記3記載の媒体供給装置。
[付記5]
前記制御部は、前記搬送率と前記媒体の種類とに基づいて、前記第1期間及び前記第2期間を決定する
ことを特徴とする付記4記載の媒体供給装置。
[付記6]
前記媒体の搬送時の前記1次供給部の回転を検出する回転検出部を更に備え、
前記制御部は、前記2次供給部の前記搬送開始時間以降、当該2次供給部によって搬送される前記媒体に対する前記1次供給部の搬送を停止させておき、
前記制御部は、前記2次供給部の前記搬送開始時間以降、当該2次供給部によって搬送される前記媒体の搬送時において、前記回転検出部が前記1次供給部の回転を検出しない場合と、前記回転検出部が前記1次供給部の回転を検出する検出時間が前記2次供給部の前記搬送開始時間から遅れる時間が、前記媒体の所定の弛み量が解消されるまでの弛み解消期間よりも早いか又は遅い場合とのうち少なくとも一方において、前記2次供給部の搬送を停止させる
ことを特徴とする付記1から5のいずれか記載の媒体供給装置。
[付記7]
前記媒体の搬送時の前記1次供給部の回転を検出する回転検出部を更に備え、
前記制御部は、前記2次供給部の前記搬送開始時間以降、当該2次供給部によって搬送される前記媒体に対する前記1次供給部の搬送を停止させておき、
前記制御部は、前記2次供給部の前記搬送開始時間以降、当該2次供給部によって搬送される前記媒体の搬送時において、前記回転検出部が前記1次供給部の回転を検出しない場合と、前記回転検出部が前記1次供給部の回転を検出する検出時間が前記2次供給部の前記搬送開始時間から遅れる時間が、前記媒体の所定の弛み量が解消されるまでの弛み解消期間よりも早い場合とのうち少なくとも一方において、後続の前記媒体に対する前記1次供給部の搬送量を増やすように当該1次供給部を制御する
ことを特徴とする付記1から5のいずれか記載の媒体供給装置。
1 印刷装置
10 媒体供給装置
11 1次供給部
11a スクレーパローラ
11b ピックアップローラ
11c 捌き板
11d 回転検出部
12 2次供給部
12a,12b レジストローラ
13 媒体検知センサ
14 供給台
15 1次供給駆動部
16 2次供給駆動部
17 制御部
18 記憶部
19 インターフェース
20 印刷部
30 搬送部
D1 第1期間
D2 第2期間
P 媒体
Pa 弛み
V1 第1搬送速度
V2 第2搬送速度

Claims (7)

  1. 供給台に積載された媒体を搬送する1次供給部と、
    前記1次供給部によって搬送された前記媒体が突き当てられ、突き当てによって弛みが生じた当該媒体を所定の搬送開始時間に搬送する2次供給部と、
    前記1次供給部と前記2次供給部との間において前記媒体を検知する媒体検知センサと、
    前記1次供給部の搬送終了時間が所定の終了期間内に収まるように、且つ、前記媒体の搬送率に基づいて、前記媒体検知センサによって前記媒体が検知される検知時間から前記2次供給部の前記搬送開始時間までの前記1次供給部の搬送量を増やすように、当該1次供給部を制御する制御部と
    を備えることを特徴とする媒体供給装置。
  2. 前記制御部は、前記検知時間における前記1次供給部の第1搬送速度を前記検知時間後に維持する第1期間を調整することによって、前記1次供給部の前記搬送量を増減させる
    ことを特徴とする請求項1記載の媒体供給装置。
  3. 前記制御部は、前記媒体が前記2次供給部に突き当てられるときに前記1次供給部の搬送速度が前記第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度になるように前記1次供給部を制御し、
    前記制御部は、前記第1期間と、前記1次供給部が前記第2搬送速度を維持する第2期間とを調整することによって、前記1次供給部の前記搬送量を増減させる
    ことを特徴とする請求項2記載の媒体供給装置。
  4. 前記制御部は、前記1次供給部による前記媒体の搬送開始時間から前記検知時間までの前記1次供給部の前記搬送量に基づいて前記搬送率を算出し、当該搬送率に基づいて、前記第1期間及び前記第2期間を決定する
    ことを特徴とする請求項3記載の媒体供給装置。
  5. 前記制御部は、前記搬送率と前記媒体の種類とに基づいて、前記第1期間及び前記第2期間を決定する
    ことを特徴とする請求項4記載の媒体供給装置。
  6. 前記媒体の搬送時の前記1次供給部の回転を検出する回転検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記2次供給部の前記搬送開始時間以降、当該2次供給部によって搬送される前記媒体に対する前記1次供給部の搬送を停止させておき、
    前記制御部は、前記2次供給部の前記搬送開始時間以降、当該2次供給部によって搬送される前記媒体の搬送時において、前記回転検出部が前記1次供給部の回転を検出しない場合と、前記回転検出部が前記1次供給部の回転を検出する回転検出時間が前記2次供給部の前記搬送開始時間から遅れる時間が、前記媒体の所定の弛み量が解消されるまでの弛み解消期間外である場合とのうち少なくとも一方において、前記2次供給部の搬送を停止させる
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の媒体供給装置。
  7. 前記媒体の搬送時の前記1次供給部の回転を検出する回転検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記2次供給部の前記搬送開始時間以降、当該2次供給部によって搬送される前記媒体に対する前記1次供給部の搬送を停止させておき、
    前記制御部は、前記2次供給部の前記搬送開始時間以降、当該2次供給部によって搬送される前記媒体の搬送時において、前記回転検出部が前記1次供給部の回転を検出しない場合と、前記回転検出部が前記1次供給部の回転を検出する回転検出時間が前記2次供給部の前記搬送開始時間から遅れる時間が、前記媒体の所定の弛み量が解消されるまでの弛み解消期間外である場合とのうち少なくとも一方において、前記1次供給部の回転を検出しないこと又は前記遅れる時間に基づいて、後続の前記媒体に対する前記1次供給部の前記搬送量を増減させる
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の媒体供給装置。

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