JP2022128667A - 連杭及びその形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】山中や住宅地等、大型車両の進入困難な現場における止水や崖崩れ防止の目的で、山留壁や擁壁さらにその補強用の壁として用いられるH形鋼からなる杭と溝形部材を両端部に設けた溝形杭とを組み合わせた連杭、及び複数のH形鋼杭からなる杭を組み合わせた連杭、並びにそれらの形成方法を提供することを目的としている。【解決手段】一対のフランジ部21、22と一対のフランジ部21、22をその中央でつなぐウェブ部23を有するH形鋼杭2と、一対のフランジ部51、52と該一対のフランジ部51、52を端部でつなぐウェブ部53を有する溝形部材54を基礎部材55の両端部に設けた溝形杭5とを交互に配置する連杭であって、溝形部材の一対のフランジ部51、52とウェブ部53に囲まれた溝部56内に、H形鋼杭2のフランジ部21、22を、溝形部材のウェブ部53に略平行となるように配置し連杭を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、山留壁や擁壁さらにその補強用の壁として用いられるH形鋼からなる杭と溝形部材を両端に結合した溝形杭とを組み合わせた連杭、及び複数のH形鋼杭からなる杭を組み合わせた連杭、並びにそれらの形成方法に関するものである。
従来、農業用のため池等においては、豪雨等の災害において、ため池が決壊することを防止するために、鋼矢板等が山留用の壁面杭として用いられていた(特許文献1)。この壁面杭の形成は、通常、大型モーターによる杭の回転圧入工法、リーダーを使用したオーガーなどの大型の杭打装置を用いて、鋼矢板を圧入する工法等を利用して行われている。さらに、作業場所が広い現場においては、鋼矢板ではなく、H形鋼からなる杭を一定間隔に配置し、これを親杭とした上で、その間に継手部を介して複数の横長の横矢板を嵌め込み、横矢板により杭間の隙間を埋めて壁を形成することも行われている(特許文献2)。
実開昭64-47841 特開2016-204834
平地の広い現場における止水対策としては、大型の杭打装置を用いて、大きく幅の厚い鋼矢板等をため池の周囲に打設することで十分な止水対策を講じることができる。しかしながら、山中の奥深くにある農業用ため池等の現場においては、そもそも現場まで工事用の車両を搬入するための道路がないことが多く、また、工事用の車両を搬入する道路があったとしても道路幅は狭く、さらに現場自体が狭いなど、山中という特殊な現場であることから、大型の杭打装置等の大型車両、工事に必要となる大型機材等が搬入できない。そのため、山中における現場においては、杭打装置自体を小型かつ重量の軽いものを用いて行わざるを得ない。さらに、住宅における擁壁の補強に杭を用いる場合でも、現場へ大型車両の進入が困難な場所が多々あり、そのような場合には、やはり小型で重量の軽いものを用いて行わざるを得ない。
また、鋼矢板の打設において、小さく軽い車両を杭打装置として用いると、打設力が弱く、大きく幅の厚い鋼矢板の打設ができない。そのため、トレンチパイル等の小さく薄い鋼矢板を使用することも考えられるが、小さな鋼矢板では厚みが無い薄板であるため、外部からの圧力には弱く、強力な山留用や擁壁用の壁には使用できないという課題があった。
さらに、小さな鋼矢板だけを連結した連壁に代えて、強度の強いH形鋼からなる杭を一定間隔に配置し、これを親杭として利用し、その間に横長の複数の横矢板を配置し、継手部を介してH形鋼からなる杭と横矢板とを連結して一体とする山留用や擁壁用の壁を形成することも考えられているが、この場合でも、横矢板自体は木製で薄板であるが故、その強度が弱く、大雨や台風等の自然災害により、横矢板部分から決壊してしまうという問題もあった。また、そもそもこのような横矢板工法は、現場が広くないと実施できないという問題もあった。
本発明は、以上の点に鑑み、山中や住宅地等、大型車両の進入困難な現場における止水や崖崩れ防止の目的で、山留壁や擁壁さらにその補強用の壁として用いられるH形鋼からなる杭と溝形部材を両端部に設けた溝形杭とを組み合わせた連杭、及び複数のH形鋼杭からなる杭を組み合わせた連杭、並びにそれらの形成方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するべく、本発明による連杭は、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有するH形鋼杭と、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその端部でつなぐウェブ部を有する溝形部材を基礎部材の両端部に結合した溝形杭とを交互に配置した連杭であって、前記溝形部材の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内に、前記H形鋼杭のフランジ部を前記溝形部材のウェブ部に略平行となるように配置することを特徴とする。
本発明による連杭は、前記基礎部材がH形鋼からなるH形部材であることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記溝形部材が、前記H形部材のフランジ部と、前記H形部材のウェブ部と接続していない側のフランジ部面側に設けられた一対の山形鋼とによって構成されることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記溝形部材の一対のフランジ部の間隔が、前記溝形部材のウェブ部方向に向けて狭くなるように構成されていることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記溝形部材の一対のフランジ部の溝部面側であって、前記溝形部材のウェブ部から前記H形鋼杭のフランジ部の幅以上離れた位置に、固定具が設けられていることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記固定具が、前記溝形部材のフランジ部の溝部面側の上端部から下端部に連続した形状で設けられていることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記固定具が、少なくとも前記溝形部材のフランジ部の溝部面側の上端部及び\又は下端部に設けられていることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記固定具が、前記H形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して傾斜していることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記固定具が、溝形杭の二つの溝部面の溝形部材のフランジ部にそれぞれ設けられ、前記H形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜していることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記溝形部材のフランジ部の溝部面に細長形状からなる第2の固定具をさらに備え、前記第2の固定具の長手方向が溝部の開放面側に向けて配置されることを特徴とする。
本発明による連杭形成方法は、重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置を用いて、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその端部でつなぐウェブ部を有する溝形部材を基礎部材の両端部に結合した溝形杭と、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有するH形鋼杭とを、交互に地中に打設する連杭形成方法であって、(1)溝形杭を地中に打設し、(2)前記打設された溝形杭の溝形部材の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内でH形鋼杭の一のフランジ部が前記溝形部材のウェブ部に略平行となる位置で、H形鋼杭を打設し、(3)前記H形鋼の他のフランジ部が溝形部材の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内で溝形部材のウェブ部と略平行となる位置で、他の溝形杭を打設する、ことを特徴とする。
本発明による連杭形成方法は、前記溝形杭として、溝形部材のフランジ部の溝部面側であって、溝形部材のウェブ部からH形鋼杭のフランジ部の幅以上離れた位置に固定具が設けられているものを用いて、連杭を形成することを特徴とする。
本発明による連杭形成方法は、前記(2)において、前記溝形杭の溝部内の固定具と前記溝形杭の溝形部材のウェブ部間にH形鋼杭を配置して打設することを特徴とする。
本発明による連杭形成方法は、前記(3)において、前記他の溝形杭の溝部内の固定具と前記他の溝形杭の溝形部材のウェブ部間にH形鋼杭が配置されるように、他の溝形杭を打設することを特徴とする。
本発明による連杭は、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有する第1のH形鋼杭と、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有する第2のH形鋼杭とを交互に配置し、前記第2のH形鋼杭のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内に、前記第1のH形鋼杭のフランジ部を前記第2のH形鋼杭のウェブ部に略平行となるように配置する連杭であって、前記第2のH形鋼杭のフランジ部の溝部面側であって、前記第2のH形鋼のウェブ部から前記第1のH形鋼杭のフランジ部の幅以上離れた位置に固定具が設けられていることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記固定具が、前記第2のH形鋼杭のフランジ部の溝部面側の上端部から下端部に連続した形状で設けられていることを特徴とする。
本発明による連杭は、 前記固定具が、少なくとも前記第2のH形鋼杭のフランジ部の溝部面側の上端部及び\又は下端部に設けられていることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記固定具が、前記第1のH形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して傾斜していることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記固定具が、第2のH形鋼杭の二つの溝部面のH形鋼のフランジ部にそれぞれ設けられ、前記第1のH形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜していることを特徴とする。
本発明による連杭は、前記第2のH形鋼杭のフランジ部の溝部面に細長形状からなる第2の固定具をさらに備え、前記第2の固定具の長手方向が溝部の開放面側に向けて配置されることを特徴とする。
本発明による連杭形成方法は、重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置を用いて、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有する第1のH形鋼杭と、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有する第2のH形鋼杭とを交互に地中に打設する連杭形成方法であって、(1)第1のH形鋼杭を地中に打設し、(2)前記打設された第1のH形鋼杭の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内で第2のH形鋼杭の一のフランジ部が前記第1のH形鋼杭のウェブ部に略平行となる位置で、第2のH形鋼杭を打設し、(3)前記第2のH形鋼の他のフランジ部が、一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内でH形鋼のウェブ部と略平行となる位置で、他の第1のH形鋼杭を打設する、ことを特徴とする。
本発明による連杭形成方法は、第2のH形鋼杭として、フランジ部の溝部面側であって、ウェブ部から第1のH形鋼杭のフランジ部の幅以上離れた位置に固定具が設けられているものを用いて打設することを特徴とする。
本発明による連杭形成方法は、前記(2)において、前記第2のH形鋼杭の溝部内の固定具と前記第2のH形鋼杭のウェブ部間に第1のH形鋼杭を配置して打設することを特徴とする。
本発明による連杭形成方法は、前記(3)において、前記他の第2のH形鋼杭の溝部内の固定具と前記他の第2のH形鋼杭のウェブ部間に第1のH形鋼杭が配置されるように、他の第2のH形鋼杭を打設することを特徴とする。
本発明によれば、連杭として使用されるH形鋼杭と溝形杭は、いずれもトレンチパイル等の小さい鋼矢板と異なり、厚みがあり外部からの圧力に強い構造のものであるから、それぞれを略接させて交互に打設することにより連杭を形成し、地盤変動や外圧等に対して影響を受けにくい強固な連壁を形成することが可能となる。その上、溝形部材を両端部に有する溝形杭の溝部内に、H形鋼杭のフランジ部を溝形部材のウェブ部に略平行となるように配置して打設するだけで、別途連結手段等を用いることなく、杭間を固定することができ、強度の十分な連杭を構成することが可能となる。
溝形杭の基礎部材としてH形鋼からなるH形部材を用いることで、基礎部材と溝形部材を強固に結合でき、より強度の大きい溝形杭とすることができる。また、溝形部材として山形鋼等を利用すれば、より簡易に溝形部材を構成することが可能となる。さらに、溝形杭の溝部を内部方向に向けて幅狭構造となるように、すなわち、溝形部材のフランジ部の間隔をウェブ部方向に向けて徐々に狭くなる構造とすることで、溝部内に打設されるH形鋼杭の、打設時の振動等による位置ずれを吸収しながら位置決めが容易になり、溝部内の所望の位置に容易にH形鋼杭を打設することができ、より止水効果の高い連杭を構成することが可能となる。
溝形杭の溝形部材の所定の位置に、連杭を構成する他の杭を固定するための固定具を設けることにより、H形鋼杭又は溝形杭を打設する際、杭が曲がって打設されることを防止し、また、外部の圧力によって連杭自体の連結が外れ、連杭からなる山留壁や擁壁、さらに山留壁や擁壁の補助部分が破壊されてしまうことも併せて防止することができる。
溝形部材に設けられた固定具を杭の打設方向から傾斜するように設けることにより、固定具をフランジ部に強固に固定することが可能となり、かつ、外圧からの抵抗を軽減させより強固な固定具となる。さらに、固定具が溝形杭の二つの溝部面の溝形部材のフランジ部にそれぞれ設けられ、H形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜していることにより、H形鋼杭を溝形杭に隣接して打設する際、また、溝形杭をH形鋼杭に隣接して打設する際に、打設方向に対して挿入しやすい形の傾斜角がついていることから、スムーズに挿入することが可能となる。
さらに、溝形杭とH形鋼杭の連杭に代えて、H型鋼杭を複数用いて交互に配置して連杭を形成する場合でも、H形鋼杭の所定の位置に固定具を設けることにより、H形鋼杭を溝部内で打設する際、H形鋼杭が曲がって打設されることを防止し、かつ、外部の圧力に連杭自体の連結が外れ、連杭からなる山留壁や擁壁、さらに山留壁や擁壁の補助壁が破壊されてしまうことも併せて防止することができる。
第2のH形鋼杭に設けられた固定具を杭の打設方向から傾斜するように設けることにより、固定具をフランジ部に強固に固定することが可能となり、かつ、外圧からの抵抗を軽減させ、より強固な固定具となる。さらに、固定具は、第2のH形鋼杭の二つの溝部面のH形鋼のフランジ部にそれぞれ設けられ、第1のH形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜していることにより、H形鋼杭を他のH形鋼杭に隣接して打設する際、打設方向に対して挿入しやすい形の傾斜角がついていることから、スムーズに挿入することが可能となる。
本発明の方法によれば、強力な打撃力を有する重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置を使用することにより、打設装置が小さく軽くても性能が低下することなく、かつ、簡易な機構となることから、大型装置では作業できない現場へ容易に搬入でき、山中等の狭い場所においても山留壁や擁壁、さらに山留壁や擁壁の補助壁等を打設することができる。また、固定具が設けられた溝形杭やH形鋼杭を用いる場合、固定具によって結合されるH形鋼杭を簡単に固定することができ、複雑な工程を不要とし簡単に接続が可能となる。他方で、固定具を打設時に溶接等する場合には、地盤の状態を確認した上で新たに接続できることから、現場においてより効果的な形状、大きさのものを接続でき、より強固に接続することが可能となる。
本発明の連杭を説明する斜視図 本発明の溝形杭を説明する上面図 本発明の溝形杭の他の態様を説明する上面図 本発明の溝形杭の他の態様を説明する上面図 本発明の溝形杭に固定具を設けた一態様を説明する斜視図 本発明の固定具の一態様を説明する斜視図 本発明の溝形杭に固定具を設けた他の態様を説明する斜視図 本発明の溝形杭に固定具を設けた他の態様を説明する斜視図 本発明の溝形杭に固定具を設けた他の態様を説明する斜視図 本発明の溝形杭に固定具を設けた他の態様を説明する斜視図 本発明の固定具を使用した連杭形成方法を説明する斜視図 本発明の他の実施形態の連杭を説明する斜視図 本発明の第2のH形鋼杭に固定具を設けた一態様を説明する斜視図 本発明の第2のH形鋼杭に固定具を設けた他の態様を説明する斜視図 本発明の第2のH形鋼杭に固定具を設けた他の態様を説明する斜視図 本発明の第2のH形鋼杭に固定具を設けた他の態様を説明する斜視図 本発明の連杭を構成する杭打設に用いる杭打車両の一例を示す概略図
図1は、本発明による連杭の一実施形態を上面方向からの斜視図によって説明するものであり、本発明による連杭は、一対のフランジ部21、22と該一対のフランジ部21、22をその中央でつなぐウェブ部23を有するH形鋼杭2と、一対のフランジ部51、52と該一対のフランジ部51、52を端部でつなぐウェブ部53を有する溝形部材54を基礎部材55の両端部に設けた溝形杭5とを交互に配置するものであって、溝形部材の一対のフランジ部51、52とウェブ部53に囲まれた溝部56内に、H形鋼杭2のフランジ部21、22を、溝形部材のウェブ部53に略平行となるように配置し連杭を形成する。
溝形杭5は、図2に示されるように、一対のフランジ部51、52と該一対のフランジ部51、52をその端部でつなぐウェブ部53を有する溝形部材54を基礎部材55の両端部に結合した杭からなるが、図2に示される例では、基礎部材として鉄板551、溝形部材54として溝形鋼541が設けられた構造からなり、鉄板551及び溝形鋼541はいずれも地中に埋設する杭として使用可能な市販のものを用いることができ、鉄板と溝形鋼は、一般的な方法、たとえば溶接等により接続される。
また、溝形杭5の基礎部材55として、図2に示されるような鉄板に代えて、たとえば、図3に示されるように一対のフランジ部と一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有するH形鋼からなるH形部材552を用いることができる。H形部材552の一対のフランジ部のウェブ部と結合する側ではない面に溝形部材54(溝形鋼541)のウェブ部53を溶接等することによって形成することができる。この場合、溝形部材54(溝形鋼541)と基礎部材55(H形部材552)との接触面積が大きくなるため、より強度の高い溝形杭を構成することが可能となる。H形部材として利用するH形鋼の大きさ、太さ、深さ等については特に限定はなく適宜現場状況や溝形部材の大きさ等に応じて変更することができ、市販品を用いてもよい。
溝形部材54は、フランジ部51、52とウェブ部53により略コ字状形状からなり、フランジ部51、52とウェブ部53に囲まれた領域には溝部56が存在する。たとえば、溝形部材54として、溝形鋼541が使用される場合には、フランジ部×ウェブ部が65ミリ×125ミリのものなどが使用されるが、溝形部材の大きさ、深さ等は現場の状況、連杭を構成するH形鋼杭の大きさとの関係で適宜変更することができる。
溝形部材54のフランジ部の幅やウェブ部の幅は、常に一定(完全なコ字状の形状)であっても、幅を変化させたものであってもよい。図2及び図3に示されるように、フランジ部51、52の間隔がウェブ部53の方向に向けて狭くなるように、フランジ部の幅をウェブ部方向に向けて徐々に広がっていく構成とすれば、位置決め時点において遊び部分を設けることが可能となり、溝部56内に打設されるH形鋼杭2の打設時の振動等による位置ずれを吸収しながら、最終的に、所望の位置である溝形部材54のウェブ部近傍にH形鋼杭2のフランジ部を配置して打設することが可能となり、杭間の結合が強固となり、より止水効果の高く、外圧にも強い連杭を構成することが可能となる。
また、溝形部材54として、市販の溝形鋼541に代えて、図4に示されるように、基礎部材のH形部材552のフランジ部に断面略L字状の一対の山形鋼542を溶接することで、H形部材のフランジ部と一対の山形鋼542とで、溝形部材54を構成することも可能である。山形鋼は、アングル材とも呼ばれ、市販品を利用することができ、H形部材552のウェブ部とフランジ部が結合する反対側のフランジ部の面の両端にそれぞれ設ける。
H形鋼杭2は、図1に示されるように、一対のフランジ部21、22と該一対のフランジ部21、22をその中央でつなぐウェブ部23を有するH形鋼であって、市販のものを使用することができる。たとえば、H形鋼杭2としては、フランジ部×ウェブ部が100ミリ×200ミリのものなどが使用されるが、H形鋼杭の幅、長さ、深さ等は、現場の状況、溝形杭5の大きさとの関係で適宜変更することができる。
H形鋼杭2は、フランジ部21、22の長さが溝形杭の溝形部材54のウェブ部53よりも短く、ウェブ部23の長さは溝形部材のフランジ部51、52より長いものを用いる。H形鋼杭2のフランジ部21、22の長さを溝形杭の溝形部材のウェブ部53の長さよりも短いものを用いることにより、溝形部材のウェブ部53の近傍に、H形鋼杭2のフランジ部21、22を配置することが可能となる。すなわち、図1に示されるように、H形鋼杭2のフランジ部21、22が溝形杭の溝部56に入り込んだ配置とすることが可能となり、H形鋼杭の間を横矢板等で接続した従来の構造とは異なり、H形鋼杭2のウェブ部23が従来の横矢板の役割、溝形杭5が従来のH形鋼杭の役割をそれぞれ果たすことになり、木製薄型の横矢板構造のものと対比して、連杭全体の強度が増す。さらに横矢板に代わりH形鋼杭2を用いたことにより、溝形杭の溝形部材のフランジ部51と52の間にH形鋼杭2のフランジ部21が入り込んだ形となっていることから、壁面に対する土砂等の圧力に対して、H形鋼杭2のフランジ部による圧力の抑止の効果だけでなく、溝形杭5によってH形鋼杭2のフランジ部21が固定されることになり、H形鋼杭2の固定がさらに強化され、さらに強固な連杭を構成することが可能となる。
H形鋼杭のフランジ部21を溝形部材のウェブ部53に近づければ近づけるほど、互いに近接するH形鋼杭2と溝形杭5間の隙間がなくなり、H形鋼杭2と溝形杭5とを別の接続手段を用いることなく、それぞれの位置で自然と固定することができる。さらに、H形鋼杭2と溝形杭5を近接する位置に配置した上、それぞれの上部を溶接等で固定すれば、連杭がより強固に固定される。
他方、H形鋼杭のウェブ部23の長さを溝形部材のフランジ部51より長いものを用いることにより、溝形部材のフランジ部51間が近付き、溝形杭5間で接触することを防止しながら、ウェブ部23により横矢板に代わる壁を構成することができる。なお、H形鋼杭のウェブ部23の長さについては特に制限はないが、溝形杭5の基礎部材55の長さの5倍を超えると、配置バランスが悪くなり、連杭からなる壁としての機能が低下するおそれがあるため、5倍程度までであることがより好ましい。
図1に示される例では、溝形部材54は一対のフランジ部51、52と該一対のフランジ部をつなぐウェブ部53とで構成されているが、たとえば、図5に示されるとおり、溝形部材の一対のフランジ部51、52の溝部56面側であって、溝形部材のウェブ部53からH形鋼杭2のフランジ部21の幅以上離れた位置Sに、たとえば、一対の固定具6を設けたものを用いることができる。
固定具6は、図5で示されるように少なくとも溝形部材のフランジ部51、52の溝部56面側の上端部及び\又は下端部に設けることが、杭が曲がって打設することを防止し、かつ、連杭が破壊されてしまうことをより防止し得るという点でより望ましい。すなわち、打設済みの溝形杭5の近傍にH形鋼杭2を打設する際に、溝形部材のフランジ部の上端部51、52に設けられた固定具6を目印にして、固定具6と溝形部材のウェブ部53の間にH形鋼杭のフランジ部21を確実に配置することができ、位置ずれを生じさせることなく所望の位置にH形鋼杭2を打設することができる。他方で、既に打設済みのH形鋼杭2の近傍に溝形杭5を打設する際に、溝形杭の溝形部材のフランジ部51、52の下端部51、52に設けられた固定具6を目印にして、固定具6と溝形部材のウェブ部53の間に打設済みのH形鋼杭2が配置されるように溝形杭5の位置を調整して所望の位置に打設することができる。
固定具6の形状については、任意であるが、たとえば、図5、図6(a)に示されるような直方体の細長形状で、6A(6Bの反対面)側を溝形部材のウェブ部側に向けて設置する。また、図6(b)(c)(d)で示されるような側面視で、三角形、台形、一部が扇形となっている細長形状のもの等であってもよく、このような細長形状を用いる場合、傾斜している側の面6A側を溝形部材のウェブ部側に向けて設置する。その他、細長形状ではなく、立方体形状の部材を用いてもよい。
また、図7で示されるように固定具6は、溝形杭の溝形部材のフランジ部51、52の溝部56面側の上端部から下端部に連続した形状で設けることもできる。固定具6を溝形部材54のフランジ部51、52の上端から下端まで連続して設ければ、フランジ部に固定具を溶接等する面積が増えることにより手間は増えるが、固定具がH形鋼杭の挿入方向に対して連続して形成されていることから、H形鋼杭2の位置決めがさらに容易となり、H形鋼杭又は溝形杭が曲がって打設されることをより防止することができ、杭間の接続もより強固な固定具を介した形となることから、杭間の接続自体もさらに強固となり、外部の圧力によって連杭の杭連結が外れ、連杭が破壊されてしまうこともより防止することができる。
さらに固定具6は、図8で示されるように、溝形杭5に隣接した位置に打設されるH形鋼杭2と相対する面6Aが杭の打設方向に対して傾斜しているものを用いることが、より杭間の接続をスムーズにするという観点で望ましい。すなわち、溝形杭5とH形鋼杭2が交互に打設されて連杭が形成され、溝形杭5に設けられている溝部56内にH形鋼杭2のフランジ部が配置されることになるが、溝形部材に設けられた固定具6は、隣接して打設されるH形鋼杭2と相対する面6A(6Bの反対面)が杭の打設方向に対して傾斜している。たとえば、図6(a)に示されるように固定具6自体が細長形状の直方体のような構造からなる場合には、杭の打設方向から傾斜した向きに縦長面(長手方向の面)が配置され、また、図6(b)(c)(d)に示されるように固定具が傾斜した細長形状のような構造からなる場合、傾斜面が打設されるH形鋼杭と相対する面に向いている状態に配置する。
溝形部材のウェブ部から距離が近い位置に固定具を設けようとするとウェブ部との距離が近く溶接作業を完全に行うことが難しいが、固定具を杭の打設方向から傾斜するように設けることで、溝形部材のウェブ部53に離れた位置では、ウェブ部から距離があることから溶接作業がしやすく、固定具をフランジ部にしっかりと固定することが可能となり、また、固定具を傾斜させたことで、外圧に対する抵抗面を増やすことが可能となり、より強固な固定具となる。
固定具6は、図9で示されるように、溝形杭の二つの溝部56面の、溝形部材のフランジ部51、52にそれぞれ対になって設けられる場合には、それぞれの固定具6が、H形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜(図9では紙面右上方向に傾斜)しているとより望ましい。すなわち、このような同じ向きに傾斜する構成とすることにより、H形鋼杭2を溝形杭5に隣接して打設する際、また、溝形杭5をH形鋼杭2に隣接して打設する際に、打設方向に対してそれぞれ挿入しやすい方向に対して固定具に傾斜角がついていることから、杭をスムーズに挿入することが可能となる。
すなわち、既に打設済みの溝形杭5の近傍にH形鋼杭2を打設する際には、打設済みの溝形杭の溝形部材のフランジ部51、52の溝部56面側に設けられた固定具6を目印にして、H形鋼杭2を打設することになるが、この場合には、H形鋼杭2が溝形杭5の上方から打設されるため、H形鋼杭2が挿入される溝部56が上方に向けて開放されるように傾斜した構造(図9では左側の溝形部材)とすれば、H形鋼杭2が挿入しやすくなる。他方で既に打設済みのH形鋼杭2の近傍に溝形杭5を打設する際には、溝形杭5がH形鋼杭2の上方から打設されるため、溝部56が下方に向けて開放されるように傾斜した構造(図9では右側の溝形部材)とすれば、既に打設されているH形鋼杭2に干渉しずらくなり、溝形杭5が挿入しやすくなる。
さらに上端部及び\又は下端部の固定具6に加えて、溝形部材のフランジ部の溝部面の上端部と下端部の間に第2の固定具8設けることができる。この場合、第2の固定具8は細長形状からなり、溝形部材のフランジ部51、52の溝部面側に配置され、その長手方向が溝部の開放面側に向けられていることがより望ましい。たとえば、図10に示されるように、上端部と下端部の第1の固定具6については、杭の打設方向から傾斜した形状となっており、他方で、第2の固定具8は、直方体の細長形状からなるものを用いて溝形部材のフランジ部51、52の壁面部分に複数設け、それぞれの第2の固定具の細長形状の長手方向は、溝部56の開放面側に向けて配置(直方体形状の長手方向が横向きとなる位置に配置)される。また、第2の固定具8は、直方体形状だけでなく、第1の固定具同様に、図6(b)(c)(d)で示されるような側面視で、三角形、台形、一部が扇形となっている細長形状のもの等であってもよく、このような細長形状を用いる場合、6A側が上面側となるように設置する。
固定具6、8は、細長形状の長手方向(縦長部分)が縦方向(杭を打設する方向)になるように形成すると、溝形部材のウェブ部に近い狭い位置に設ける必要があることから、作業スペースが狭く溶接作業が困難であり完全に溶接して接続することができないため、強度が低下してしまうことがある。それに対して、細長形状の長手方向(縦長部分)が横方向(溝部の開放面側の方向)になるように形成すると、このような問題はなく固定具を強固に接着することができる。そのため、打設時の目印となる上端部や下端部に設ける固定具6については、強度を多少犠牲にしても、挿入のしやすさを優先することが望ましいため、傾斜した形状を用いることが理想的であるが、下端部と上端部以外の部分の第2の固定具8については、強度を優先して、細長形状の長手方向(縦長部分)が横方向(溝部の開放面側の方向)になるように形成されるのが望ましい。
以上のとおり、連杭を構成する溝形杭の溝形部材54の種々の位置に、種々の形状の固定具を設けることにより、より強固で位置ずれのない連杭を形成することができる。
次に、本発明の連杭を形成する方法を説明すると、本発明による連杭形成方法は、重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置1を用いて、一対のフランジ部51、52と該一対のフランジ部をその端部でつなぐウェブ部53を有する溝形部材54を基礎部材55の両端部に結合した溝形杭5と、一対のフランジ部21,22と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部23を有するH形鋼杭2とを、交互に地中に打設して連杭を形成する方法であって、溝形杭5を地中に打設し、打設された溝形杭の溝形部材の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内56でH形鋼杭の一のフランジ部21が溝形部材のウェブ部53に略平行となる位置で、H形鋼杭2を打設し、H形鋼杭の他のフランジ部22が溝形部材の溝部56内で溝形部材のウェブ部53と略平行となる位置で、他の溝形杭5を打設し、溝形杭5とH形鋼杭2との交互の打設を繰り返し、地中の所望の位置にH形鋼杭2と溝形杭5とを打設して連杭を形成する。
より具体的には、以下の工程で実施する。
まず、連杭を埋設しようとする位置の地面上に目印をつけ、その位置決めした場所(埋設予定位置)に、人力又はミニショベル等を用いて溝を掘る。また、連杭を埋設しようとする位置の地盤が強固な場合、埋設予定位置の地面に対して先行掘を行う。
先行堀とは、連杭を形成する場所の地中を、オーガー等を用いて予め掘削した後、オーガーを引き抜くことで地中に穴をあけ、又は土を戻し、場所をずらして同じ作業を繰り返すことによって、地中に多数の穴をあけ連杭を埋設する位置全体の地中の土の状態を埋設前に柔らかくしておく工法をいうが、その方法については特に問わない。たとえば、回転駆動機構を有する建設機械のミニショベルの先にオーガーを取り付け、オーガーを回転駆動機構で回転させることで、オーガーを地中に埋設し、埋設後、逆回転させることで引き抜くという作業を繰り返すことで、地中の土を柔らかくすることができる。ここでは一本のオーガーの埋設と引き抜きを繰り返して先行掘する例を説明したが、複数のオーガーを用いて効率的に先行掘を行うこともでき、先行掘に用いるオーガーの形状についても適宜変更することが可能である。この先行掘に用いる装置については、打設装置と兼用してもよく、現場の状態により、先行掘を行うか否かも適宜選択することができる。
次に、重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置1を埋設予定位置付近の地上に配置する。狭い現場においては、連杭を設置するために大型の動力装置を用いることができず、他方で、小型の動力装置を用いると十分に打撃力が確保できないため、狭い場所でかつ強固な地盤に対して連杭を埋設する場合には、小型であっても打撃力の強い重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置を用いることが必要となる。
打設装置1としては、たとえば、図17に示されるとおり、関節または伸縮機構により先端位置を三次元方向に移動可能なブーム11と地盤上に打設装置を固定するためのアウトリガー12を有するミニクレーンからなり、ブーム11の先端位置から垂下された位置にリーダーを有さず、鋼鉄製の重錘107を備えた打設具10を有する装置を用いる。かかる装置であれば、小型かつ軽量であり、大型車両が侵入できない場所であっても移動可能である。なお、打設装置1は連杭を構成するH形鋼杭や溝形杭を吊り上げ、所望の位置に設置する際にも用いることができる。
図17に示される例では、打設装置1はミニクレーンに重錘107を接続した装置であるが、穴掘建柱車やミニショベル等であってもよいし、建設車両ではなく現場で組立・設置可能なやぐら形状の固定式の打設装置であってもよく、重錘が接続可能な装置であればよい。車両が侵入できない場所や仮設モノレールすら設置できない場所においては、特に現場で組み立てや設置可能な打設装置を用いることがより望ましい。
打設具10は、作業現場における作業半径を狭める走行レールのついたアタッチメントであるリーダーを有しておらず、図17で示される例では、直接、ブーム11の先端位置に打設具10が接続される。打設具10は、ブーム11の先端位置に打設具接続装置101が接続され、当該接続装置101内に鉄棒102が挿入され、ワイヤー103が接続装置101に接続され、重錘107を上下方向に昇降させるための昇降装置106、モンケン等の鋼鉄製の重錘107を吊った構成からなり、その下に、緩衝部材17、保護アタッチメント18が順次接続される。打設具10は、上記のような構成に限定されるものではなく、埋設する連杭に加重をかけることが可能な重錘を地面に対して上下方向に昇降させ、連杭を打撃することで埋設し得る構成であればその構成は問わない。また、重錘107については、鋼鉄製のモンケン等が想定されるがこれに限定されるものではない。昇降装置106には、人力で重錘107をフック104から取り外すためのロープ105がフック104に力が作用するような態様で設けられている。
次に埋設予定位置付近において、打設装置1又は打設装置1とは別の装置等を使用し、打設対象物である図2に示される溝形杭5を吊り上げ、埋設予定位置に移動させ、地面に建て込む。溝形杭5の吊り上げは、打設装置1のフック104等を用いて行うことができる。
溝形杭5を埋設予定位置に建て込んだ後、打設装置1のブーム11を操作し、溝形杭5の上部に接触するように移動させる。緩衝部材17及び保護アタッチメン18が溝形杭5の上部の中心に位置し、接触していることを確認した後、打設装置1を操作してワイヤー103を巻き上げることにより重錘107を引き上げた後、作業者が人力でロープ105を下方に引っ張ることにより、重錘107が昇降装置106のフック104から外れ、重錘107が下方に落下し、溝形杭5に衝撃を与えて打設する。この作業を繰り返し、重錘107を上下に何度も昇降させることで溝形杭5に上方から打撃力を繰り返し与え、溝形杭5を地中の所望の位置まで埋め込む。
溝形杭5の地中への埋設が完了すれば、再び、図17に示すような重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置1を用いて、図1に示されるように、打設された溝形杭の溝形部材の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内56でH形鋼杭2の一のフランジ部21が溝形部材のウェブ部53に略平行となる位置で、H形鋼杭2を打設する。
具体的には、溝形杭5の打設と同様に、打設装置1又は打設装置1とは別の装置等を使用しH形鋼杭2を吊り上げ、H形鋼杭2を埋設予定位置に移動させる。H形鋼杭2の埋設位置は、図1に示されるように、既に打設されている溝形杭5の溝形部材のフランジ部51、52とウェブ部53に囲まれた領域である溝部56に、H形鋼杭2のフランジ部21がすっぽりと収まるような形で、かつ、H形鋼杭2の一のフランジ部21が溝形部材のウェブ部53に略平行となる位置とし、当該位置に調整した上、H形鋼杭2を地面に建て込む。H形鋼杭2を建て込んだ後、溝形杭5の打設と同様の方法により、重錘107を上下に何度も昇降させ上方から打撃力を繰り返し与え、H形鋼杭2を地中の所望の位置まで埋め込む。その後、H形鋼杭2と溝形杭の溝形部材54の上部を溶接等で固定することもでき、この場合にはより強固な接続となる。
また、溝形杭として、図5等に示されるような一対の固定具6が設けたものを用いる場合には、図11に示されるように、既に打設された溝形杭の溝部56内の固定具6と溝形部材のウェブ部53の間にH形鋼杭のフランジ部21が配置されるように位置調整した上で、H形鋼杭2を地面に建て込み、同様の方法にて打設して、H形鋼杭2を地中の所望の位置まで埋め込む。このように溝形杭の溝形部材のウェブ部51、52に固定具6が設けたものを用いることにより、H形鋼杭2を溝部56内に打設する際、H形鋼杭は、固定具6と溝形部材のウェブ部53と一対のフランジ51、52により四方四面に囲まれた領域に配置され、位置がずれることがなくなり、H形鋼杭2が曲がって打設されることを防止することができる。さらに、四方四面からH形鋼杭2を囲う構造となっていることから、外部の圧力に連杭の連結が外れ、連杭が破壊されてしまうことも併せて防止することができるようになる。
H形鋼杭2の地中への埋設が完了すれば、打設装置1等を再び用いて、図1に示されるように、既に打設されたH形鋼杭2の他のフランジ部22が溝形部材の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部56内で、溝形部材のウェブ部53と略平行となる位置で、別の溝形杭5を打設する。
具体的には、これまでの打設と同様に、打設装置1又は打設装置1とは別の装置等を使用し、別の溝形杭5を吊り上げ、埋設予定位置に移動させる。別の溝形杭5の打設位置は、既に打設されているH形鋼杭2のフランジ部21と反対側のフランジ部22が、新たに打設される別の溝形杭の溝形部材54のウェブ部53とフランジ部51、52で囲まれた領域にすっぽり収まるような形で、かつ、溝形部材のウェブ部53と略平行となる位置となるように別の溝形杭5を配置し、当該位置において地面に建て込む。別の溝形杭5を建て込んだ後、これまでと同様の方法により重錘107を上下に何度も昇降させ上方から打撃力を繰り返し与え、別の溝形杭5を地中の所望の位置まで埋め込む。その後、H形鋼杭2と別の溝形杭5の溝形部材54の上部を溶接等で固定することもできる。
また、ここでH形鋼杭2に近接して新たに打設する別の溝形杭5として、図5等に示されるような固定具6が設けたものを用いる場合には、さらに、別の溝形杭の溝部内の固定具6と別の溝形杭の溝形部材のウェブ部53間にH形鋼杭の他方のフランジ部22が配置されるように位置調整した上で、別の溝形杭5を地面に建て込み、同様の方法にて打設して、別の溝形杭5を地中の所望の位置まで埋め込む。このように溝形部材に固定具が設けたものを用いることにより、前述と同様に、固定具と溝形部材のウェブ部と一対のフランジにより四方四面に囲まれた領域で取り囲むように配置された上、打設されることから、別の溝形杭自体も位置がずれることがなくなり、曲がって打設されることを防止することができ、かつ、外圧に対して強固な連杭を形成することができる。
さらに、同様の方法で、直前で打設した別の溝形杭5に近接し、別の溝形杭5の溝形部材のウェブ部53とフランジ部51、52で囲まれた領域である溝部56に、別のH形鋼杭のフランジ部がすっぽりと収まる位置で、別のH形鋼杭2の一のフランジ部21が溝形部材のウェブ部53に略平行となる位置に打設するなどして、溝形杭5とH形鋼杭2との交互の打設を繰り返すことにより、幅の広い連杭を形成する。
なお、上記の実施形態では、溝形杭5を打設した後、H形鋼杭2を打設し、さらに別の溝形杭5を打設する例で説明したが、H形鋼杭2を先に打設した上、溝形杭5をH形鋼杭2の近接した位置に打設し、さらに別のH形鋼杭2を打設してもよい。本発明では、H形鋼杭2と溝形杭5を交互に打設することに意味があるのであり、杭の打設の順番は問わない。
また、上記実施の形態では溝形杭と図1、図2に示されるように基礎部材55として鉄板551、溝形部材54として溝形鋼541からなるものを使用したが、図3乃至図4に示されるように、基礎部材としてH形部材552を用いたものや、溝形部材として山形鋼542を用いたものを使用してもよい。
さらに、溝形杭の溝形部材の固定具6は、図5乃至図9で示されるように、少なくとも溝形部材のフランジ部51、52の溝部面側の上端部及び\又は下端部に設けたものや、溝形部材のフランジ部51、52の溝部面側の上端部から下端部に連続した形状で設けたものを用いてもよいし、H形鋼杭2と相対する面6Aが杭の打設方向に対して傾斜しているものや、溝形杭5の二つの溝部56面の溝形部材のフランジ部51、52にそれぞれ設けられ、H形鋼杭2と相対する面6Aが杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜しているものを用いてもよい。さらに、他の形態としては、図10に示されるように、溝形部材のフランジ部51、52の溝部面に細長形状からなる第2の固定具8が設けられ、第2の固定具8の長手方向が溝部の開放面側に向けて配置されているものを用いてもよい。
次に、溝形杭に代えてH形鋼杭を複数用いた連杭に関する実施形態について説明する。
図12は、本発明による連杭の他の実施形態を上面方向からの斜視図によって説明するものであり、本発明による他の実施形態の連杭は、一対のフランジ部21、22と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部23を有する第1のH形鋼杭2と、一対のフランジ部31、32と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部33を有する第2のH形鋼杭3とを交互に配置し、第2のH形鋼杭3のフランジ部31、32とウェブ部33に囲まれた溝部36内に、第1のH形鋼杭2のフランジ部21、22を第2のH形鋼杭3のウェブ部33に略平行となるように配置する連杭であって、第2のH形鋼杭3のフランジ部31、32の溝部36面側のウェブ部33から第1のH形鋼杭2のフランジ部21の幅以上離れた位置Sに、たとえば、一対の固定具6が設けられている。
第1及び第2のH形鋼杭2、3は、一対のフランジ部(21、22)(31、32)と該一対のフランジ部をつなぐウェブ部(23)(33)を有するもので、市販のものを使用することができる。もっとも、本発明では、複数のH形鋼杭2、3を組み合わせて連杭を構成するものであるところ、組み合わされるH形鋼杭は、大きさや形状の異なるもの(たとえば、第1のH形鋼杭2としては、フランジ部×ウェブ部が100ミリ×200ミリのもの、第2のH形鋼杭3としては、125ミリ×125ミリのもの等)を使用することに特徴がある。
具体的には、第1のH形鋼杭2としては、フランジ部21、22の長さが第2のH形鋼杭のウェブ部33よりも短く、ウェブ部23の長さが第2のH形鋼杭3のフランジ部31、32より長いものを用いる。
このように第1のH形鋼杭のフランジ部21、22の長さを第2のH形鋼杭のウェブ部33の長さよりも短いものを用いることにより、第2のH形鋼杭のウェブ部33の近傍に、第1のH形鋼杭のフランジ部21、22を配置することが可能となる。すなわち、図12に示されるように、第1のH形鋼杭のフランジ部21、22が第2のH形鋼杭3の内部に入り込んだ配置とすることが可能となり、H形鋼杭の間を横矢板等で接続した従来の構造とは異なり、第1のH形鋼杭のウェブ部23が従来の横矢板の役割を果たすことになり、木製薄型の横矢板と対比して第1のH形鋼杭のウェブ部23のほうが、強度が高く、連杭全体の強度が増す。さらに横矢板に代わり、H形鋼杭を用いたことにより、第2のH形鋼杭のフランジ部31、32間に第1のH形鋼杭のフランジ部21が入り込んだ形となっていることから、壁面に対する土砂等の圧力に対して、第2のH形鋼杭3のフランジ部による圧力の抑止の効果だけでなく、第2のH形鋼杭3によって第1のH形鋼杭のフランジ部21が固定されることになり、第1のH形鋼杭2の固定がさらに強化され、これにより極めて強固な連杭を構成することが可能となる。
また、第1のH形鋼杭のフランジ部21を第2のH形鋼杭のウェブ部33に近づければ近づけるほど、互いに近接する第1のH形鋼杭2と第2のH形鋼杭3間の隙間がなくなり、第1のH形鋼杭2と第2のH形鋼杭3とを別の接続手段を用いることなく、それぞれの位置で自然と固定することができる。さらに、第1のH形鋼杭2と第2のH形鋼杭3を近接する位置に配置した上、それぞれの上部を溶接等で固定すれば、より強固に連杭が固定される。
他方、第1のH形鋼杭のウェブ部23の長さを第2のH形鋼杭のフランジ部31より長いものを用いることにより、第2のH形鋼杭のフランジ部31間が近付き、第2のH形鋼杭3間で接触することを防止しながら、ウェブ部23により横矢板に代わる壁を構成することができる。なお、第1のH形鋼杭のウェブ部23の長さについては特に制限はないが、第2のH形鋼杭のフランジ部31の長さの5倍を超えると、配置のバランスが悪くなり、壁としての機能が低下するおそれがあるため、5倍程度までであることがより好ましい。
第2のH形鋼杭3は、図13の斜視図で示されるとおり、第2のH形鋼杭の一対のフランジ部31、32の溝部36面側であって、ウェブ部33から第1のH形鋼杭のフランジ部21の幅以上離れた位置Sに、たとえば、一対の固定具6を設けたものを用いる。
固定具6は、図12及び図13で示されるように、少なくともフランジ部31、32の溝部36面側の上端部及び\又は下端部に設けることが、杭が曲がって打設することを防止し、また、連杭が破壊されてしまうことをより防止し得るという観点でより望ましい。すなわち、第2のH形鋼杭のフランジ部31、32の上端部に固定具6を設ければ、既に打設済みの第2のH形鋼杭3の近傍に第1のH形鋼杭2を打設する際に、打設済みの第2のH形鋼杭のフランジ部31、32の溝部36面側の上端部に設けられた固定具6を目印にして、固定具6と第2のH形鋼杭のウェブ部33間に第1のH形鋼杭2のフランジ部21を配置することができ、位置ずれすることなく所望の位置にH形鋼杭2を打設することが可能となる。他方で、第2のH形鋼杭のフランジ部31、32の溝部36面側の下端部に固定具を設ければ、既に打設済みの第1のH形鋼杭2の近傍に、別の第2のH形鋼杭3を打設する際に、打設前の別の第2のH形鋼杭のフランジ部31、32の溝部36面側の下端部に設けられた固定具6を目印にして、固定具6と第2のH形鋼杭のウェブ部33間に打設済みの第1のH形鋼杭2が配置されるように打設することができ、位置ずれすることなく所望の位置に、他の第2のH形鋼杭3を打設することが可能となる。
固定具6の形状については、任意であるが、たとえば、図6(a)に示されるような直方体の細長形状で、6A(6Bの反対面)側を隣接するH形鋼杭のウェブ部側に向けて設置する。また、図6(b)(c)(d)で示されるような側面視で、三角形、台形、一部が扇形となっている細長形状のもの等であってもよく、このような細長形状を用いる場合、傾斜している側の面6A側を隣接するH形鋼杭のウェブ部側に向けて設置する。その他、細長形状ではなく、立方体形状の部材を用いてもよい。
また、図14で示されるように固定具6は、第2のH形鋼杭のフランジ部31、32の溝部36面側の上端部から下端部に連続した形状で設けることもできる。固定具6を第2のH形鋼杭のフランジ部31、32の上端から下端まで連続して設ければ、フランジ部31、32に固定具6を溶接等する面積が増えることにより手間は増えるが、固定具6が第1のH形鋼杭2の打設方向に対して連続して形成されていることから、第1のH形鋼杭2の位置決めがさらに容易となり、第1及び第2のH形鋼杭が曲がって打設されることをより防止することができ、杭間の接続もより強固な固定具を介した形となることから、杭間の接続自体もさらに強固となり、外部の圧力によって連杭の杭連結が外れ、連杭が破壊されてしまうこともより防止することができる。
さらに固定具6は、図15で示されるように、第2のH形鋼杭3に隣接した位置に打設される第1のH形鋼杭2と相対する面6Aが杭の打設方向に対して傾斜しているものを用いることが、より杭間の接続をスムーズにするという観点で望ましい。すなわち、第2のH形鋼杭3と第1のH形鋼杭2が交互に打設されて連杭が形成され、第2のH形鋼杭3に設けられている溝部36内に第1のH形鋼杭2のフランジ部21が配置されることになるが、第2のH形鋼杭3に設けられた固定具6は、隣接して打設される第1のH形鋼杭2と相対する面6A(6Bの反対面)が杭の打設方向に対して傾斜している。たとえば、図6(a)に示されるように固定具6自体が細長形状の直方体のような構造からなる場合には、杭の打設方向から傾斜した向きに縦長面(長手方向の面)が配置され、また、図6(b)(c)(d)に示されるように固定具が傾斜した細長形状のような構造からなる場合、傾斜面が打設される第1のH形鋼杭2と相対する面に向いている状態に配置する。
第2のH形鋼杭のウェブ部33から距離が近い位置に固定具を設けようとするとウェブ部との距離が近く溶接作業を完全に行うことが難しいが、固定具を杭の打設方向から傾斜するように設けることで、第2のH形鋼杭のウェブ部33に離れた位置では、ウェブ部から距離があることから溶接作業がしやすく、固定具をフランジ部にしっかりと固定することが可能となり、また、固定具を傾斜させたことで、外圧に対する抵抗面を増やすことが可能となり、より強固な固定具となる。
固定具6は、図13乃至図15で示されるように、二つの溝部36面のフランジ部31、32にそれぞれ対にして設けられる場合には、それぞれの固定具が、図15で示されるように、第1のH形鋼杭2と相対する面が杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜(図15では溝面右方向に傾斜)しているとより望ましい。すなわち、このような構成とすることにより、第1のH形鋼杭2を第2のH形鋼杭3の横に打設する際、また、第2のH形鋼杭3を第1のH形鋼杭2の横に打設する際に、打設方法に対してそれぞれ挿入しやすい方向に対して傾斜角がついていることから、杭がスムーズに挿入することが可能となる。
すなわち、既に打設済みの第2のH形鋼杭3の近傍に第1のH形鋼杭2を打設する際には、打設済みの第2のH形鋼杭3のフランジ部31、32の溝部36面側の上端部に設けられた固定具6を目印にして、第1のH形鋼杭2を打設することになるが、この場合には、第1のH形鋼杭2が上方から打設されるため、第1のH形鋼杭2が挿入される溝部36は上方に向けて開放されるように傾斜した構造(図15では左側の溝形部材)とすれば、第1のH形鋼杭2が挿入しやすくなる。他方で既に打設済みの第1のH形鋼杭2の近傍に第2のH形鋼杭3を打設する際には、他の第2のH形鋼杭3が第1のH形鋼杭2の上方から打設されるため、溝部36が下方に向けて開放されるように傾斜した構造(図9では右側の溝形部材)とすれば、既に打設されている第1のH形鋼杭2に干渉しづらくなり、第2のH形鋼杭3を挿入しやすくなる。
さらに上端部及び\又は下端部の固定具に加えて、第2のH形鋼杭のフランジ部31、32の溝部36面の上端部と下端部の間に第2の固定具8が設けられている場合、第2の固定具8は細長形状からなり、第2のH形鋼杭のフランジ部31、32の溝部36面側に、その長手方向が溝部36の開放面側に向けて配置されることがより望ましい。たとえば、図16に示されるように、上端部と下端部の第1の固定具6については、杭の打設方向から傾斜した形状となっており、他方で、第2の固定具8は、直方体の細長形状からなるものを複数設け、それぞれの第2の固定具の細長形状の長手方向は、溝部36の開放面側に向けて配置(直方体形状の長手方向が横向きの位置に配置)される。また、第2の固定具8は、直方体形状だけでなく、第1の固定具同様に、図6(b)(c)(d)で示されるような側面視で、三角形、台形、一部が扇形となっている細長形状のもの等であってもよく、このような細長形状を用いる場合、6A側が上面側となるように設置する。
固定具6、8は、細長形状の長手方向(縦長部分)が縦方向(杭を打設する方向)になるように形成すると、第2のH形鋼杭のウェブ部に近い狭い位置に設ける必要があることから、作業スペースが狭く溶接作業が困難であり完全に溶接して接続することができないため、強度が低下してしまうことがある。それに対して、細長形状の長手方向(縦長部分)が横方向(溝部の開放面側の方向)になるように形成すると、このような問題はなく固定具を強固に接着することができる。そのため、打設時の目印となる上端部や下端部に設ける固定具6については、強度を多少犠牲にしても、挿入のしやすさを優先することが望ましいため、傾斜した形状を用いることが理想的であるが、下端部と上端部以外の部分の第2の固定具8については、強度を優先して、細長形状の長手方向(縦長部分)が横方向(溝部の開放面側の方向)になるように形成されるのが望ましい。
以上のとおり、連杭を構成する第2のH形鋼杭3の種々の位置に、種々の形状の固定具を設けることにより、より強固で位置ずれのない連杭を形成することができる。
次に、本発明の複数のH形鋼杭を使用した連杭を形成する方法を説明すると、たとえば、図17に示されるような重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置1を用いて、第2のH形鋼杭3を建て込み、地中の所望の位置まで埋設し、第2のH形鋼杭3に近接する位置に第1のH形鋼杭2を打設し、さらに第1のH形鋼杭2に近接する位置で既に打設した第2のH形鋼杭3とは反対側の位置に別の第2のH形鋼杭3を打設し、第2のH形鋼杭3と第1のH形鋼杭2との交互の打設を繰り返し、地中の所望の位置に複数のH形鋼杭を打設して連杭を形成する。
より具体的には、以下の工程で実施する。
複数のH形鋼杭2、3からなる連杭を埋設しようとする位置の地面上に目印をつけ、その位置決めした場所(埋設予定位置)に、人力又はミニショベル等を用いて溝を掘る。また、連杭を埋設しようとする位置の地盤が強固な場合、埋設予定位置の地面に対して先行掘を行う。なお、先行堀については既に述べた実施の形態で説明したものと同様の方法で行うことができる。
次に、重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置1を埋設予定位置付近の地上に配置する。狭い現場においては、連杭を設置するために大型の動力装置を用いることができず、他方で、小型の動力装置を用いると十分に打撃力が確保できないため、狭い場所でかつ強固な地盤に対して連杭を埋設する場合には、小型であっても打撃力の強い重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置を用いることが必要となる。打設装置については、既に述べた実施形態で説明したものを使用する。
次に埋設予定位置付近において、打設装置1又は打設装置1とは別の装置等を使用し、打設対象物である図13に示される第2のH形鋼杭3を吊り上げ、埋設予定位置に移動させ、地面に建て込む。第2のH形鋼杭3の吊り上げは、打設装置1のフック104等を用いて行うことができる。
第2のH形鋼杭3を埋設予定位置に建て込んだ後、打設装置1のブーム11を操作し、第2のH形鋼杭3の上部に接触するように移動させる。緩衝部材17及び保護アタッチメント18が第2のH形鋼杭3の上部の中心に位置し、接触していることを確認した後、打設装置1を操作してワイヤー103を巻き上げることにより重錘107を引き上げ、作業者が人力でロープ105を下方に引っ張ることにより、重錘107が昇降装置106のフック104から外れ、重錘107が下方に落下し、第2のH形鋼杭3に衝撃を与えて打設する。この作業を繰り返し、重錘107を上下に何度も昇降させることで第2のH形鋼杭3に上方から打撃力を繰り返し与え、第2のH形鋼杭3を地中の所望の位置まで埋め込む。
第2のH形鋼杭3の地中への埋設が完了すれば、再び、図17に示すような重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置1を用いて、図12に示されるように、打設された第2のH形鋼杭3の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内36で第1のH形鋼杭2の一のフランジ部21が第2のH形鋼杭3のウェブ部33に略平行となる位置で、第1のH形鋼杭2を打設する。
具体的には、第2のH形鋼杭3の打設と同様に、打設装置1又は打設装置1とは別の装置等を使用し第1のH形鋼杭2を吊り上げ、第1のH形鋼杭2を埋設予定位置に移動させる。第1のH形鋼杭2の埋設位置は、図12に示されるように、既に打設されている第2のH形鋼杭のフランジ部31、32とウェブ部33に囲まれた領域である溝部36に、第1のH形鋼杭2のフランジ部21がすっぽりと収まるような形で、かつ、第1のH形鋼杭2の一のフランジ部21が第2のH形鋼杭のウェブ部33に略平行となる位置とし、当該位置に調整した上、第1のH形鋼杭2を地面に建て込む。第1のH形鋼杭2を建て込んだ後、第2のH形鋼杭3の打設と同様の方法により、重錘107を上下に何度も昇降させ上方から打撃力を繰り返し与え、第1のH形鋼杭2を地中の所望の位置まで埋め込む。その後、第1のH形鋼杭2と第2のH形鋼杭3の上部を溶接等で固定することもでき、この場合にはより強固な接続となる。
また、第2のH形鋼杭3は、図13で示されるように、固定具6が設けられたものが使用されていることから、既に打設された第2のH形鋼杭の溝部36内の固定具6と第2のH形鋼杭3のウェブ部33の間に第1のH形鋼杭のフランジ部21が配置されるように位置調整した上で、第1のH形鋼杭2を地面に建て込み、同様の方法にて打設して、第1のH形鋼杭2を地中の所望の位置まで埋め込む。このように第2のH形鋼杭3に固定具6を設けたものを用いることにより、第1のH形鋼杭2を溝部36内で打設する際、第1のH形鋼杭は、図12で示されるように、固定具6と第2のH形鋼杭3のウェブ部33と一対のフランジ31、32により四方四面に囲まれた領域に配置され、位置がずれることがなくなり、第1のH形鋼杭2が曲がって打設されることを防止することができる。さらに、四方四面から第1のH形鋼杭2を囲う構造となっていることから、外部の圧力に連杭の連結が外れ、連杭が破壊されてしまうことも併せて防止することができるようになる。
第1のH形鋼杭2の地中への埋設が完了すれば、打設装置1等を再び用いて、既に打設された第1のH形鋼杭2の他のフランジ部22が一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部36内でウェブ部33と略平行となる位置で、別の第2のH形鋼杭3を打設する。
具体的には、これまでの打設と同様に、打設装置1又は打設装置1とは別の装置等を使用し、別の第2のH形鋼杭3を吊り上げ、別の第2のH形鋼杭3を埋設予定位置に移動させる。別の第2のH形鋼杭3の打設位置は、既に打設されている第1のH形鋼杭のフランジ部21と反対側のフランジ部22が、新たに打設する別の第2のH形鋼杭のウェブ部33とフランジ部31、32で囲まれた領域にすっぽり収まるような形で、かつ、ウェブ部33と略平行となる位置となるように別の第2のH形鋼杭3を配置し、当該位置において地面に建て込む。別の第2のH形鋼杭3を建て込んだ後、これまでと同様の方法により重錘107を上下に何度も昇降させ上方から打撃力を繰り返し与え、別の第2のH形鋼杭3を地中の所望の位置まで埋め込む。その後、第1のH形鋼杭2と別の第2のH形鋼杭3の上部を溶接等で固定することもできる。
また、第1のH形鋼杭2に近接して新たに打設する別の第2のH形鋼杭3として、固定具6を設けたものを用いているため、別の第2のH形鋼杭3の溝部36内の固定具6とウェブ部33間に第1のH形鋼杭の他方のフランジ部22が配置されるように位置調整した上で、第2のH形鋼杭3を地面に建て込み、同様の方法にて打設して、第2のH形鋼杭3を地中の所望の位置まで埋め込む。このように固定具を設けたものを用いることにより、前述と同様に固定具と溝形部材のウェブ部と一対のフランジにより四方四面に囲まれた領域で取り囲むように配置された上、打設されることから、第2のH形鋼杭3自体も位置がずれることがなくなり、曲がって打設されることを防止することができ、かつ、外圧に対して強固な連杭を形成することができる。
さらに、同様の方法で、直前で打設した第2のH形鋼杭3に近接し、ウェブ部33とフランジ部31、32で囲まれた領域である他の溝部36に、さらに別の第1のH形鋼杭2のフランジ部21がすっぽりと収まる位置で、第1のH形鋼杭2の一のフランジ部21がウェブ部33に略平行となる位置に打設するなどして、第2のH形鋼杭3と第1のH形鋼杭2との交互の打設を繰り返すことにより、幅の広い連杭を形成する。
なお、上記の実施形態では、第2のH形鋼杭3を打設した後、第1のH形鋼杭2を打設し、さらに第2のH形鋼杭3を打設する例で説明したが、第1のH形鋼杭2を先に打設した上、第2のH形鋼杭3を第1のH形鋼杭2の近接した位置に打設し、さらに第1のH形鋼杭2を打設してもよい。本発明では、第1のH形鋼杭2と第2のH形鋼杭3を交互に打設することに意味があるのであり、杭の打設の順番は問わない。
また、第2のH形鋼杭3の固定具6は、図6、図11乃至図15で示されるように、少なくともフランジ部31、32の溝部36面側の上端部及び\又は下端部に設けたものや、フランジ部31、32の溝部36面側の上端部から下端部に連続した形状で設けたものを用いてもよいし、第1のH形鋼杭2と相対する面6Aが杭の打設方向に対して傾斜しているものや、第2のH形鋼杭3の二つの溝部36面のフランジ部31、32にそれぞれ設けられ、第1のH形鋼杭2と相対する面6Aが杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜しているものを用いてもよい。さらに、他の形態としては、図16に示されるように、第2のH形鋼杭のフランジ部31、32の溝部36面に細長形状からなる第2の固定具8が設けられ、第2の固定具8の長手方向が溝部の開放面側に向けて配置されているものを用いてもよい。
前述の各実施形態では、打設装置1を用いたH形鋼杭や溝形杭の打設において、打設装置1を操作してワイヤー103を巻き上げることにより重錘107を引き上げた後、作業者が人力でロープ105を下方に引っ張ることにより、重錘107が昇降装置106のフック104から外れ、重錘107が下方に落下し、H形鋼杭や鋼管杭に衝撃を与える方法で打設しているが、昇降装置106に設けられているロープ105を打設装置1のアウトリガー12や打設装置の別の箇所、現場にある他の装置その他地面等の固定可能な位置に、周知な技術を用いて固定することにより、人力でロープ105を引っ張ることなく、自動的に重錘107を上下に何度も昇降させ、H形鋼杭や溝形杭に上方から打撃力を繰り返し与え、H形鋼杭や溝形杭を地中の所望の位置まで埋め込むこともできる。
また、打設装置1を使用してH形鋼杭や溝形杭を打設するに際して、杭を保護するために、その上端部に金属製の保護アタッチメント18を接続して打設することができるが、保護アタッチメント18の形状は、特に問わず既存のものを用いればよい。また、杭を打設するに際して、重錘107と保護アタッチメント18の間に緩衝部材17を介在させて打設することもできる。保護アタッチメント18の上部に重錘107が衝突する度に保護アタッチメント18の鉄材と重錘107の鉄材とが激しく衝突し、大きな騒音、振動が発生することになるが、緩衝部材17を設けることにより、発生する大きな騒音、振動を小さくし、かつ、保護アタッチメント及び杭材を保護することが可能となる。緩衝部材17は、たとえば、外周にワイヤーロープを巻きつけたドーナツ形状からなり、芯材として太めのワイヤーロープを円形にした上で鉛等の材料で結束し、その外周に板状のゴムを巻き付け、さらに、その外周にワイヤーロープを巻きつけた形状のもの等が考えられるが、この構成に限定されるものではない。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。
1 打設装置
2 第1のH形鋼杭
3 第2のH形鋼杭
5 溝形杭
6 (第1の)固定具
8 第2の固定具
10 打設具
11 ブーム
12 アウトリガー
17 緩衝部材
18 保護アタッチメント
21 (第1の)H形鋼杭のフランジ部
22 (第1の)H形鋼杭のフランジ部
23 (第1の)H形鋼杭のウェブ部
31 第2のH形鋼杭のフランジ部
32 第2のH形鋼杭のフランジ部
33 第2のH形鋼杭のウェブ部
36 第2のH形鋼杭の溝部
51 溝形部材のフランジ部
52 溝形部材のフランジ部
53 溝形部材のウェブ部
54 溝形部材
55 基礎部材
56 溝形部材の溝部
101 打設具接続装置
102 鉄棒
103 ワイヤー
104 フック
105 ロープ
106 昇降装置
107 重錘
108 引っ掛け金具
541 溝形鋼
542 山形鋼
551 鉄板
552 H形部材

Claims (24)

  1. 一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有するH形鋼杭と、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその端部でつなぐウェブ部を有する溝形部材を基礎部材の両端部に結合した溝形杭とを交互に配置した連杭であって、
    前記溝形部材の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内に、前記H形鋼杭のフランジ部を前記溝形部材のウェブ部に略平行となるように配置することを特徴とする連杭。
  2. 前記基礎部材がH形鋼からなるH形部材であることを特徴とする請求項1記載の連杭。
  3. 前記溝形部材が、前記H形部材のフランジ部と、前記H形部材のウェブ部と接続していない側のフランジ部面側に設けられた一対の山形鋼とによって構成されることを特徴とする請求項2記載の連杭。
  4. 前記溝形部材の一対のフランジ部の間隔が、前記溝形部材のウェブ部方向に向けて狭くなるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の連杭。
  5. 前記溝形部材の一対のフランジ部の溝部面側であって、前記溝形部材のウェブ部から前記H形鋼杭のフランジ部の幅以上離れた位置に、固定具が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の連杭。
  6. 前記固定具が、前記溝形部材のフランジ部の溝部面側の上端部から下端部に連続した形状で設けられていることを特徴とする請求項5記載の連杭。
  7. 前記固定具が、少なくとも前記溝形部材のフランジ部の溝部面側の上端部及び\又は下端部に設けられていることを特徴とする請求項5記載の連杭。
  8. 前記固定具が、前記H形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項7記載の連杭。
  9. 前記固定具が、溝形杭の二つの溝部面の溝形部材のフランジ部にそれぞれ設けられ、前記H形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜していることを特徴とする請求項8記載の連杭。
  10. 前記溝形部材のフランジ部の溝部面に細長形状からなる第2の固定具をさらに備え、前記第2の固定具の長手方向が溝部の開放面側に向けて配置されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の連杭。
  11. 重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置を用いて、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその端部でつなぐウェブ部を有する溝形部材を基礎部材の両端部に結合した溝形杭と、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有するH形鋼杭とを、交互に地中に打設する連杭形成方法であって、
    (1)溝形杭を地中に打設し、
    (2)前記打設された溝形杭の溝形部材の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内でH形鋼杭の一のフランジ部が前記溝形部材のウェブ部に略平行となる位置で、H形鋼杭を打設し、
    (3)前記H形鋼の他のフランジ部が溝形部材の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内で溝形部材のウェブ部と略平行となる位置で、他の溝形杭を打設する、
    ことを特徴とする連杭形成方法。
  12. 前記溝形杭として、溝形部材のフランジ部の溝部面側であって、溝形部材のウェブ部からH形鋼杭のフランジ部の幅以上離れた位置に、固定具が設けられているものを用いて、連杭を形成することを特徴とする請求項11記載の連杭形成方法。
  13. 前記(2)において、前記溝形杭の溝部内の固定具と前記溝形杭の溝形部材のウェブ部間にH形鋼杭を配置して打設することを特徴とする請求項12記載の連杭形成方法。
  14. 前記(3)において、前記他の溝形杭の溝部内の固定具と前記他の溝形杭の溝形部材のウェブ部間にH形鋼杭が配置されるように、他の溝形杭を打設することを特徴とする請求項12記載の連杭形成方法。
  15. 一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有する第1のH形鋼杭と、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有する第2のH形鋼杭とを交互に配置し、前記第2のH形鋼杭のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内に、前記第1のH形鋼杭のフランジ部を前記第2のH形鋼杭のウェブ部に略平行となるように配置する連杭であって、
    前記第2のH形鋼杭のフランジ部の溝部面側であって、前記第2のH形鋼杭のウェブ部から前記第1のH形鋼杭のフランジ部の幅以上離れた位置に固定具が設けられていることを特徴とする連杭。
  16. 前記固定具が、前記第2のH形鋼杭のフランジ部の溝部面側の上端部から下端部に連続した形状で設けられていることを特徴とする請求項15記載の連杭。
  17. 前記固定具が、少なくとも前記第2のH形鋼杭のフランジ部の溝部面側の上端部及び\又は下端部に設けられていることを特徴とする請求項15記載の連杭。
  18. 前記固定具が、前記第1のH形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項17記載の連杭。
  19. 前記固定具が、第2のH形鋼杭の二つの溝部面のH形鋼のフランジ部にそれぞれ設けられ、前記第1のH形鋼杭と相対する面が杭の打設方向に対して同じ方向に傾斜していることを特徴とする請求項18記載の連杭。
  20. 前記第2のH形鋼杭のフランジ部の溝部面に細長形状からなる第2の固定具をさらに備え、前記第2の固定具の長手方向が溝部の開放面側に向けて配置されることを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の連杭。
  21. 重錘を打撃する方法により対象物を打設する機能を有する打設装置を用いて、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有する第1のH形鋼杭と、一対のフランジ部と該一対のフランジ部をその中央でつなぐウェブ部を有する第2のH形鋼杭とを交互に地中に打設する連杭形成方法であって、
    (1)第1のH形鋼杭を地中に打設し、
    (2)前記打設された第1のH形鋼杭の一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内で第2のH形鋼杭の一のフランジ部が前記第1のH形鋼杭のウェブ部に略平行となる位置で、第2のH形鋼杭を打設し、
    (3)前記第2のH形鋼の他のフランジ部が、一対のフランジ部とウェブ部に囲まれた溝部内でH形鋼杭のウェブ部と略平行となる位置で、他の第1のH形鋼杭を打設する、
    ことを特徴とする連杭形成方法。
  22. 第2のH形鋼杭として、フランジ部の溝部面側であって、ウェブ部から第1のH形鋼杭のフランジ部の幅以上離れた位置に固定具が設けられているものを用いて、連杭を形成することを特徴とする請求項21記載の連杭形成方法。
  23. 前記(2)において、前記第2のH形鋼杭の溝部内の固定具と前記第2のH形鋼杭のウェブ部間に第1のH形鋼杭を配置して打設することを特徴とする請求項22記載の連杭形成方法。
  24. 前記(3)において、前記他の第2のH形鋼杭の溝部内の固定具と前記他の第2のH形鋼杭のウェブ部間に第1のH形鋼杭が配置されるように、他の第2のH形鋼杭を打設することを特徴とする請求項23記載の連杭形成方法。




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