JP2022120594A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの磁極位置の検出に際してモータの可動子の不要な動きを抑制し、且つ、磁極位置の検出に要する時間を可及的に短くする。【解決手段】モータの動作に関連するフィードバック信号が入力される複数の制御器を含むフィードバック系を有するモータ制御装置において、フィードバック系における複数の制御器のうち電流制御器より上位側の制御器によってモータを停止させた状態で、電流制御部により、所定のd軸電流を流すための電圧指令を出力する第1処理と、該第1処理の結果、該電流制御器において生成されるq軸電流に関する指令値と、該所定のd軸電流の値との相関に基づいて、モータの磁極位置を算出する第2処理と、を実行する。【選択図】図4

Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
永久磁石同期モータは、高効率、省スペース等の利点を有することから普及が進んでおり、回転モータのみならずリニアモータとしても広く利用されている。永久磁石同期型の回転モータは、永久磁石を有する可動子(回転子)の磁極位置に応じた電圧を印加しないとトルクを発生できない等の問題があるので、磁極位置を正確に把握することが重要である。また、永久磁石型のリニアモータでは、一般的には固定子側に永久磁石を配置するが、回転モータの場合と同じように、可動子と固定子との相関において磁極位置を適切に把握して電圧印加を行わなければならない。周知のように、エンコーダを用いれば、その出力信号である位置信号に基づいてモータの速度及び磁極位置を演算することが可能であるが、インクリメンタルエンコーダを用いる場合には、電源投入時は初期磁極位置が不明であるため、この初期磁極位置を正確に検出して安定に起動する必要がある。
そこで、永久磁石モータの初期磁極位置を推定する従来技術が、以下のように種々提供されている。例えば特許文献1には、特定の電気角度に関連付けられた磁極を発生させてモータの可動子が特定の状態となるように引き込むことで、モータの磁極位置を検出する技術が開示されている。また、例えば、特許文献2や特許文献3には、複数回の電流指令を印加したときの可動子の移動方向に基づいて、モータの磁極位置を検出する技術が開示されている。
特開2011-24297号公報 特開2006-136200号公報 特開2015-57030号公報
上記の特許文献1に示す技術によれば、モータの磁極位置の検出に際してモータの可動子が移動することになる。その移動量は、検出処理が行われる時点での可動子の電気角度によるが、最大で180度の電気角に相当する移動量となる。そのため、当該移動が、モータの出力軸に接続された負荷装置の不要な変位に繋がり、好ましくない。上記の特許文献2、3に示す技術によれば、モータの磁極位置の検出に際して比較的多くの回数の電流指令が印加されるため、磁極位置の検出に要する時間が長くなり、また、同様にモータの出力軸に接続された負荷装置の不要な変位に繋がり、好ましくない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、モータの磁極位置の検出に際してモータの可動子の不要な動きを抑制し、且つ、磁極位置の検出に要する時間を可及的に短くする技術を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るモータ制御装置は、モータの動作に関連するフィードバック信号が入力される複数の制御器を含むフィードバック系を有するモータ制御装置であって、前記複数の制御器に含まれる電流制御器において、前記モータに供給される電流に関連するd軸電流及びq軸電流を制御する電流制御部と、前記モータの磁極位置を検出する処理部
と、を備える。そして、前記フィードバック系における前記複数の制御器のうち前記電流制御器より上位側の制御器によって前記モータを停止させた状態で、前記電流制御部により、所定のd軸電流を流すための電圧指令を出力する第1処理と、該第1処理の結果、該電流制御器において生成されるq軸電流に関する指令値と、該所定のd軸電流の値との相関に基づいて、前記モータの磁極位置を算出する第2処理と、を実行するように構成される。
上記モータ制御装置は、複数の制御器を含むフィードバック系を有しており、これらの制御器によってモータのサーボ制御が実現される。当該フィードバック系は特定の形態のものに限定されない。複数の制御器には、モータへの駆動電流を供給するインバータ等の電力変換器への電圧指令を生成する電流制御器が含まれる。電流制御部は、この電流制御器によりモータのベクトル制御を実現するために、d軸電流及びq軸電流を制御する。更に、フィードバック系には、電流制御器以外に、少なくともモータの動作をサーボ制御するための、電流制御器より上位側の制御器が含まれる。上位側の制御器としては、位置制御器や速度制御器が例示できる。
ここで、処理部は、第1処理、第2処理の順で処理を行うことで、モータの磁極位置を検出する。この磁極位置の検出は、例えば、モータ制御装置への電力供給が再開されたときに行われてもよく、その他、ユーザが必要とする任意のタイミングで行われてもよい。第1処理では、電流制御器より上位側の制御器によって前記モータを停止させた状態を形成する。例えば、電流制御器より上位側にある位置制御器に対して、モータを停止させるための位置指令を入力したり、電力供給が再開されたときには基本的にはモータは停止し速度は零であるため、電流制御器より上位側にある速度制御器に対して、速度を零とする指令を入力したりすることで、第1処理におけるモータ停止状態を形成できる。その上で、電流制御部により、所定のd軸電流を流すための電圧指令が出力される。ただし、現時点では、モータの磁極はまだ正確に検出されていないため、当該電圧指令は、モータ制御装置が暫定的に保持する磁極位置を前提として生成されればよい。
そして、第1処理の結果、モータにおいて電圧指令に従ってd軸電流が流れることになる。しかし、上記の通り、現時点ではモータの磁極はまだ正確に検出されていないため、実際の磁極位置と、現時点でモータ制御装置が保持する磁極位置にはずれが生じている可能性がある。仮にその磁極位置のずれが存在しなければ、出力した電圧指令が全て実際のd軸電流の生成に帰結することになるため、q軸側に電流が流れることなくモータの停止状態が維持される。しかし、上記磁極位置のずれが存在すると、電圧指令によりd軸電流を流そうとしてもその磁極位置のずれに応じてq軸成分の電流が生じ、推力が生じてしまう。そこで、モータの停止状態を維持するために、当該q軸成分を打ち消すべく、電流制御器においてq軸電流に関する指令値が生成されることになる。
d軸とq軸は直交座標を形成するため、q軸電流に関する指令値と、所定のd軸電流の値との間には、例えば、所定の三角関数で表される相関を有することになる。そこで、第2処理では、電流制御器において生成されたq軸電流に関する指令値と、所定のd軸電流の値との相関に基づいて、モータの磁極位置が算出される。なお、両者の相関は、三角関数で表される関係以外の相関、例えば、両者の数値関係を1対1で画定する相関であってもよい。
このような構成により、上記のモータ制御装置は、モータの磁極位置を検出することができる。このとき、フィードバック系の制御器によってモータを停止させた状態に置くため、モータの可動子が移動する量を可及的に抑制することができる。また、従来技術の電流指令の印加技術のように多回数、所定の処理を繰り返す必要はないため、磁極位置の検出に要する時間の短縮を図ることができる。
ここで、上記の第1処理においては、フィードバック系における複数の制御器のうち電流制御器より上位側の制御器によって、モータを停止させた状態を形成する。そして、そのためには、モータの磁極位置を正確に検出できていない状態であっても、実際の磁極位置と本来の磁極位置とのずれを所定範囲に収めておくのが好ましい。当該所定範囲は、電流制御部による電圧指令に関する電気角で45度以内が好ましい。
そこで、上記のモータ制御装置において、前記処理部は、前記第1処理の前に行われる処理であって、前記モータの固定子側に設定された直交座標のうち、一方の固定子座標に所定の磁極が発生するように第1の電圧指令を出力したときの前記可動子の移動方向と、続いて該直交座標のうち他方の固定子座標に該所定の磁極が発生するように第2の電圧指令を出力したときの該可動子の移動方向とに基づいて、該モータの磁極位置の範囲を推定する予備的処理を、更に実行するように構成されてもよい。その場合、前記第1処理において、前記予備的処理において推定された前記モータの磁極位置の範囲に基づいて、前記所定のd軸電流を流すための電圧指令を出力する。このような構成により、より好適な磁極位置の検出が実現される。
ここで、上述までのモータ制御装置において、前記処理部は、前記第1処理において、前記複数の制御器に含まれる位置制御器に対して前記モータを停止させるための位置指令が入力された状態で、前記電流制御部により前記所定のd軸電流を流すための前記電圧指令を出力してもよい。また、別法として、前記処理部は、前記第1処理において、前記複数の制御器に含まれる速度制御器に対して前記モータを停止させるための速度指令が入力された状態で、前記電流制御部により前記所定のd軸電流を流すための前記電圧指令を出力してもよい。このような形態以外の、電流制御器より上位側の制御器に対する指令入力を行うことで、モータの停止状態を形成しても構わない。
ここで、上述までのモータ制御装置において、前記処理部は、前記第1処理において、所定の時定数で前記所定のd軸電流が流れるように前記電圧指令を出力してもよい。所定のd軸電流のための電圧指令が急峻に出力されると、電流制御器での処理が振動的となり、モータの磁極位置の検出の精度に好ましくない影響を及ぼし得る。そこで、所定のd軸電流が所定の時定数で立ち上がるように電圧指令を出力するのが好ましい。
また、上述までのモータ制御装置に係る技術思想は、永久磁石同期型の回転モータ、永久磁石同期型のリニアモータの何れにも適用することができる。
モータの磁極位置の検出に際してモータの可動子の不要な動きを抑制し、且つ、磁極位置の検出に要する時間を可及的に短くすることができる。
本発明の実施形態に係るサーボドライバを含むサーボシステムの概略構成を示す図である。 サーボドライバが有するフィードバック系の制御構造を示す図である。 サーボドライバが有する電流制御器の制御構造を示す図である。 本発明のサーボドライバによるモータの磁極位置の推定方法を説明するための図である。 本発明のサーボドライバによるモータの磁極位置の推定処理の流れを示すフローチャートである。 モータの磁極位置の推定処理において、d軸に印加する電流の推移を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。本開示では、サーボシステムの一つの例示的形態として、産業用システムを示す。しかしながら、本発明に係るサーボシステムの用途は特に限定されるものではない。なお、本願明細書で示される位相は、特段の記載がない場合は、電気角に基づくものである。
<実施例1>
図1は、本発明の実施の形態に係るサーボドライバ4を含む制御システムの概略構成図である。制御システムは、ネットワーク1と、モータ2と、負荷装置3と、サーボドライバ4と、PLC(Programmable Logic Controller)5とを備える。当該制御システムでは
、PLC5で動作指令信号が生成され、それがネットワーク1を介してサーボドライバ4に届けられる。そして、サーボドライバ4は、その動作指令信号に従って制御対象とされる負荷装置3を駆動するように構成されたモータ2をサーボ制御する。ここで、負荷装置3としては、各種の機械装置(例えば、産業用ロボットのアームや搬送装置)が例示でき、モータ2はその負荷装置3を駆動するアクチュエータとして負荷装置3に取り付けられている。例えば、モータ2は、ACサーボモータである。
モータ2にはエンコーダ21が取り付けられており、エンコーダ21によりモータ2の動作に関するパラメータ信号がサーボドライバ4の制御部40にフィードバック送信されている。エンコーダ21は、インクリメンタル方式のエンコーダである。制御部40にフィードバック送信されるパラメータ信号(以下、フィードバック信号という)は、たとえばモータ2の回転軸の回転位置(角度)についての位置情報、その回転軸の回転速度の情報等を含む。サーボドライバ4の制御部40は、PLC5からの動作指令信号およびエンコーダ21からのフィードバック信号に基づいてモータ2のサーボ制御を行い、インバータ6を介してモータ2に駆動電流を供給する。この供給電流は、交流電源7からインバータ6に対して送られる交流電力が利用される。本実施例では、インバータ6は三相交流を受けるタイプのものであるが、単相交流を受けるタイプのものでもよい。なお、サーボドライバ4の制御部40は、位置制御器41、速度制御器42、電流制御器43を含むフィードバック系を備えている。
ここで、図2に基づいて、サーボドライバ4の制御部40が有するフィードバック系の制御構造について説明する。制御部40のフィードバック系は、位置制御器41、速度制御器42、電流制御器43を備えている。位置制御器41は、例えば、比例制御(P制御)を行う。具体的には、PLC5からの位置指令P_refとモータ2の位置現在値P_actとの偏差である位置偏差に、所定の位置比例ゲインを乗ずることにより速度指令V_refを算出する。なお、位置現在値P_actは、エンコーダ21の出力が位置検出器45に入力されて得られる、モータ2の現在位置を意味するパラメータである。
速度制御器42は、例えば、比例積分制御(PI制御)を行う。具体的には、位置制御器41により算出された速度指令V_refとモータ2の速度現在値V_actとの偏差である速度偏差の積分量に所定の速度積分ゲインを乗じ、その算出結果と当該速度偏差の和に所定の速度比例ゲインを乗ずることにより、トルク指令τ_refを算出する。また、速度制御器42はPI制御に代えてP制御を行ってもよい。なお、速度現在値V_actは、位置検出器45の出力が速度検出器46に入力されて得られる、モータ2の現在速度を意味するパラメータである。
電流制御器43は、速度制御器42により算出されたトルク指令τ_refと、モータ2の位置現在値P_act及び速度現在値V_actと、インバータ6からモータ2に供
給されている駆動電流とに基づいて電流指令を生成し、当該電流指令に基づいて三相交流モータの各相に対応する電圧指令をインバータ6に出力する。当該電圧指令を受けたインバータ6は、モータ2の各相(U相、V相、W相)に駆動電圧を印加しモータ2を駆動制御する。なお、モータ2に供給されている駆動電流は、電流検出器44により検出される。図2においては、モータ2の各相に対応する構成は簡略化されて記載されているが、実際には電流検出器44は、モータ2の各相の巻線に流れる電流を検出し、その各相の電流の値を電流制御器43に返している。電流制御器43は、トルク指令に関するフィルタ(1次のローパスフィルタ)や一又は複数のノッチフィルタを含んでもよい。
次に、図3に基づいて、電流制御器43において形成されている制御構造について説明する。電流制御器43においてはベクトル制御が行われている。そこで、電流制御器43に入力されたトルク指令τ_refは、先ず電流指令演算器51に入力される。電流指令演算器51には、更にモータ2の速度現在値V_actが入力され、d軸電流指令Id_refとq軸電流指令Iq_refが生成される。そして、d軸電流指令Id_refと、モータ2に現在流れているd軸電流Idとの偏差がd軸電流制御器52に入力され、q軸電流指令Iq_refと、モータ2に現在流れているq軸電流Iqとの偏差がq軸電流制御器53に入力される。なお、モータ2に現在流れているd軸電流Idとq軸電流Iqは、電流検出器44によって検出されたモータ2のU相、V相、W相を流れる電流Iu、Iv、Iwが電流座標変換器56に入力され、そこでdq変換処理を施すことで算出される。
d軸電流制御器52は、モータ2の物性パラメータを考慮して、入力されたd軸電流の偏差から、d軸に関する電圧指令Vdを算出し、同じように、q軸電流制御器53は、モータ2の物性パラメータを考慮して、入力されたq軸電流の偏差から、q軸に関する電圧指令Vqを算出する。算出された電圧指令Vd、Vqは電圧座標変換器54に入力される。電圧座標変換器54は、入力されたd軸に関する電圧指令とq軸に関する電圧指令に対して、dq軸から三相への変換処理を施し、モータ2の各相への印加電圧の電圧指令Vu、Vv、Vwを生成する。これらの電圧指令はPWM演算部55に引き渡され、そこでインバータ6への指令として形成され、インバータ6に送られる。
このように構成されるサーボドライバ4において、その電源を一度OFFにし、その後、再び電源を投入したとき、モータ2のエンコーダ21はインクリメンタル方式のエンコーダであるため、モータ2のサーボ制御を開始する前に、その磁極位置を検出しなければならない。磁極位置を正確に検出しなければモータ2の好適なサーボ制御が困難となり、また、一般的には、電源投入後には速やかで安全なモータ2の稼働が望まれる。そこで、モータ2の磁極位置の検出処理に要する時間を可及的に短くし、且つ、その検出処理の間にモータ2の出力軸の不要な動きを抑制できる磁極位置の検出処理の原理について、図4に基づいて説明する。なお、モータ2は、その出力軸に対しては垂直荷重等の偏荷重が掛からない状態で負荷装置3と接続されているものとする。また、磁極位置の検出処理は、電源投入時ではなく、電源投入後にユーザが必要とする任意のタイミングで行われてもよい。
図4は、モータ2のベクトル制御におけるdq軸の状況を表している。なお、図4に示すd軸及びq軸は、サーボドライバ4が保持しているベクトル制御上のd軸とq軸である。したがって、磁極位置の検出処理が行われた後では、このd軸とq軸は、モータ2の可動子に基づいて理論的に正しく設定されたd’軸とq’軸とに一致する。しかし、サーボドライバ4の電源投入の直後においては、この正しいd’軸とq’軸はまだ正確に検出されていない状態である。そこで、図4においては、サーボドライバ4が暫定的に保持しているd軸とq軸は、理論的に正しいd’軸、q’軸に対してθで表記される角度のずれを
有している。
ここで、本開示の磁極位置の検出処理においては、サーボドライバ4においてはまだ正確な磁極位置は検出されてはいないが、制御部4が有する位置制御器41、速度制御器42を用いるとともに、電流制御器43においてはその時点でサーボドライバ4が暫定的に保持しているd’軸とq’軸に従ってベクトル制御を行い、モータ2の停止制御を行う。すなわち、この状態ではモータ2の磁極位置は未検出であるため、モータ2の可動子を好適にサーボ制御できる状態とは言えないが、そのような状態であっても制御部40が有するフィードバック系により一定のモータ2の停止状態を形成することができる。
なお、フィードバック系によるモータ2の停止状態は、位置制御器41に対してモータ2を停止させるための位置指令、例えば、モータの位置を特定の位置に固定させる位置指令を入力することで形成できる。また、別法として、電源投入時においてモータ2の速度が零である場合には、速度制御器42に対してモータ2を停止させるための速度指令、すなわち速度を零とする指令を入力することで、フィードバック系によるモータ2の停止状態を形成することができる。
そして、上記のモータ2の停止状態において、d軸に対して所定の電流値の電流が流れるように、且つq軸に対しては電流が流れないように電流指令演算器51によって各軸の電流指令が生成される。図4においては、電流指令演算器51によって生成されたd軸電流指令に対応する電流がベクトルV1で表されている。なお、q軸への電流は零となるため、q軸電流指令に対応する電流のベクトルは記載されていない。電流指令演算器51によってd軸電流指令が生成され更にd軸電流制御器52によって電圧指令が生成されることで、モータ2のd軸にベクトルV1で表される電流が流れることになる。このように制御部40が有するフィードバック系によりモータ2を停止させた状態でモータ2のd軸に電流を流す処理を「第1処理」とする。
ここで、仮に、サーボドライバ4が保持しているd軸と、理論的に正しいd’軸が一致していると、d軸電流指令Id_refによってd軸電流が流れたとしてもq軸電流は流れないため、モータ2において可動子に対してトルク等の駆動力は発生しない。しかし、上記の通り、現時点でサーボドライバ4が保持しているd軸と、理論的に正しいd’軸との間には角度ずれθが存在するため、ベクトルV1のd’軸成分としてベクトルV2で表される電流が生じるとともに、ベクトルV1のq’軸成分としてベクトルV3で表される電流が生じる。このベクトルV3で表される電流は、実質的にモータ2の可動子に対して駆動力を発生させる電流となる。しかし、上記の通り、モータ2は、制御部40が有するフィードバック系により停止した状態に置かれている。その結果、モータ2の停止状態を維持するために、q’軸において、ベクトルV3を打ち消す方向にベクトル4で表される電流を発生すべく、q軸における電流指令Iq_refが電流指令演算器51によって生成されることになる。電流指令Iq_refに対応する電流がベクトルV5で表されている。
そして、当該電流指令Iq_refと、第1処理における電流指令Id_refとは、図4に示す角度ずれθについての、下記の式1で示される相関を有している。
Figure 2022120594000002

・・・(式1)
そこで、電流制御器43において取得可能な電流指令Iq_refと電流指令Id_r
efに基づいて、角度ずれθを算出することができる。この角度ずれθは、現時点でサーボドライバ4が保持しているd軸と、理論的に正しいd’軸との間に生じている誤差であるから、判明した角度ずれθによってサーボドライバ4が保持しているd軸を補正することで、サーボドライバ4が保持するd軸と、理論的に正しいd’軸とを一致させて、モータ2の磁極位置を正確に取得することができる。そして、第1処理以降に行われ、角度ずれθを算出してモータ2の磁極位置の検出を行う処理を「第2処理」とする。
続いて、サーボドライバ4の電源投入時に実行されるモータ2の磁極位置の検出処理について、図5に基づいて説明する。図5に示す検出処理は、サーボドライバ4の電源投入時に、サーボドライバ4の制御部40において所定の制御プログラムが実行されることで実現される。先ずS101では、インバータ6からモータ2に対して、第1の電圧指令が出力される。この第1の電圧指令は、モータ2の固定子(ステータ)側に設定された直交座標(αβ座標)のうち、一方の固定子座標(例えば、α軸で表される座標)に所定の磁極(例えば、S極)を発生させる、インバータ6への電圧指令である。この第1の電圧指令によってモータ2の固定子の巻線に、所定の磁極を発生させる電流が流れ、当該発生磁極によって可動子が磁力を受け、その磁力に応じて可動子が移動する。続いて、S102では、インバータ6からモータ2に対して、第2の電圧指令が出力される。この第2の電圧指令は、モータ2の固定子側に設定された直交座標(αβ座標)のうち、他方の固定子座標(例えば、β軸で表される座標)に上記と同じ所定の磁極(例えば、S極)を発生させる、インバータ6への電圧指令である。この第2の電圧指令によっても、発生磁極によって可動子がS101での磁力とは異なる磁力を受け、当該磁力に応じて可動子が移動する。
そして、S103では、第1の電圧指令に対応するモータ2の可動子の移動方向と、第2の電圧指令に対応するモータ2の可動子の移動方向とに基づいて、モータ2の磁極位置の範囲を推定する。モータ2の固定子側に設定されたαβ座標に対する、回転子のdq座標のずれに応じて、上記の2回の電圧指令に対応する可動子の移動方向の組合せは、以下のように異なることを利用して、モータ2の磁極位置の範囲推定が行われる。
(1)ずれが0°~90°の場合:
第1の電圧指令で時計回りに移動し、第2の電圧指令で反時計回りに移動する。
(2)ずれが90°~180°の場合:
第1の電圧指令で時計回りに移動し、第2の電圧指令で時計回りに移動する。
(3)ずれが0°~-90°の場合:
第1の電圧指令で反時計回りに移動し、第2の電圧指令で反時計回りに移動する。
(4)ずれが-90°~-180°の場合:
第1の電圧指令で反時計回りに移動し、第2の電圧指令で時計回りに移動する。
例えば、S101で可動子が時計回りに移動しS102で可動子が反時計回りに移動した場合は、αβ座標に対してdq座標のずれが0°~90°の範囲にあることが推定される。この推定結果を踏まえて、サーボドライバ4が暫定的に保持する磁極位置を決定する。具体的には、例えば、図4に示す座標系において、d軸とd’軸とのずれθが電気角で45°以内に収まるように、暫定的なd軸とq軸が設定される。この暫定的な磁極位置は、上述したフィードバック系によるモータ2の停止動作を行う第1処理及び第2処理における、当該フィードバック系によるサーボ制御を実現するために利用される。
そして、S103でモータ2の磁極位置の範囲が推定され、暫定的なd軸とq軸が設定されると、上述した第1処理がS104で行われ、続いて上述した第2処理がS105で行われる。これらの処理の結果、モータ2の磁極位置が正確に検出されることになる。
なお、上記の第1処理では、モータ2を停止させた状態でd軸に対して所定の電流値の
電流を流して、そのd軸電流が、図4でベクトルV1で表されている。ここで、当該d軸電流を急峻に発生させると、フィードバック系によりq’軸の電流を流すための電流指令が振動的となり、モータ2の磁極位置の検出精度に好ましくない影響を及ぼし得る。そこで、第1処理におけるd軸に流す所定の電流値については、図6に示すように、所定の時定数Tdで当該所定の電流値のd軸電流が流れるように、電圧座標変換器54から電圧指令を出力するようにすればよい。
なお、本開示は、モータ2が永久磁石同期型の回転モータの場合、永久磁石同期型のリニアモータの場合の何れにも適用することができる。
<付記1>
モータ2の動作に関連するフィードバック信号が入力される複数の制御器を含むフィードバック系を有するモータ制御装置4であって、
前記複数の制御器に含まれる電流制御器43において、前記モータに供給される電流に関連するd軸電流及びq軸電流を制御する電流制御部と、
前記モータの磁極位置を検出する処理部と、
を備え、
前記処理部は、
前記フィードバック系における前記複数の制御器のうち前記電流制御器43より上位側の制御器によって前記モータを停止させた状態で、前記電流制御部により、所定のd軸電流を流すための電圧指令を出力する第1処理(S104)と、該第1処理の結果、該電流制御器において生成されるq軸電流に関する指令値と、該所定のd軸電流の値との相関に基づいて、前記モータの磁極位置を算出する第2処理(S105)と、を実行するように構成される、
モータ制御装置。
2 モータ
4 サーボドライバ
5 PLC
6 インバータ
21 エンコーダ
41 位置制御器
42 速度制御器
43 電流制御器

Claims (6)

  1. モータの動作に関連するフィードバック信号が入力される複数の制御器を含むフィードバック系を有するモータ制御装置であって、
    前記複数の制御器に含まれる電流制御器において、前記モータに供給される電流に関連するd軸電流及びq軸電流を制御する電流制御部と、
    前記モータの磁極位置を検出する処理部と、
    を備え、
    前記処理部は、
    前記フィードバック系における前記複数の制御器のうち前記電流制御器より上位側の制御器によって前記モータを停止させた状態で、前記電流制御部により、所定のd軸電流を流すための電圧指令を出力する第1処理と、該第1処理の結果、該電流制御器において生成されるq軸電流に関する指令値と、該所定のd軸電流の値との相関に基づいて、前記モータの磁極位置を算出する第2処理と、を実行するように構成される、
    モータ制御装置。
  2. 前記処理部は、
    前記第1処理の前に行われる処理であって、前記モータの固定子側に設定された直交座標のうち、一方の固定子座標に所定の磁極が発生するように第1の電圧指令を出力したときの前記可動子の移動方向と、続いて該直交座標のうち他方の固定子座標に該所定の磁極が発生するように第2の電圧指令を出力したときの該可動子の移動方向とに基づいて、該モータの磁極位置の範囲を推定する予備的処理を、更に実行するように構成され、
    前記第1処理において、前記予備的処理において推定された前記モータの磁極位置の範囲に基づいて、前記所定のd軸電流を流すための電圧指令を出力する、
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記処理部は、前記第1処理において、前記複数の制御器に含まれる位置制御器に対して前記モータを停止させるための位置指令が入力された状態で、前記電流制御部により前記所定のd軸電流を流すための前記電圧指令を出力する、
    請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記処理部は、前記第1処理において、前記複数の制御器に含まれる速度制御器に対して前記モータを停止させるための速度指令が入力された状態で、前記電流制御部により前記所定のd軸電流を流すための前記電圧指令を出力する、
    請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置。
  5. 前記処理部は、前記第1処理において、所定の時定数で前記所定のd軸電流が流れるように前記電圧指令を出力する、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記モータは、永久磁石同期型の回転モータ、又は永久磁石同期型のリニアモータである、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載のモータ制御装置。
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