JP2022117351A - 温度制御システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2022117351000001
【課題】外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路を用いたヒートポンプ暖房運転を行う。
【解決手段】温度制御システム1は、冷凍サイクル回路20と冷却水回路50とを備え、冷凍サイクル回路20は、冷媒を圧縮する電動コンプレッサ21と、電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒の熱を用いて空調に用いられる空気を加熱するヒータコア22と、冷媒と冷却水回路50内の冷却水との間で熱交換を行う冷却水-冷媒熱交換器26と、を有し、冷却水回路50は、冷却水を吸入吐出する電動ポンプ51と、冷却水を加熱する電気温水ヒータ54と、蓄電池2と熱交換を行う蓄電池熱交換器53と、冷却水-冷媒熱交換器26と、を有し、冷凍サイクル回路20にてヒータコア22が空気を加熱する暖房運転を行うときには、電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱して、冷却水-冷媒熱交換器26にて冷却水から冷媒に吸熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の温度制御システムに関する。
特許文献1には、冷媒を圧縮する圧縮機と、車室外の空気と冷媒との熱交換を行う室外熱交換器と、冷媒を膨張させる膨張機構と、車室内に送られる空気と冷媒との熱交換を行う室内熱交換器と、を含むヒートポンプ回路を備え、車室内の冷房及び暖房を行う車両用空調装置が開示されている。
特開2012-076589号公報
しかしながら、特許文献1に記載の空調装置では、例えば外気温度が-10℃以下の極低温である場合には、冷媒の密度が低下してヒートポンプ暖房運転を行うことが困難である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことを目的とする。
本発明のある態様によれば、車両の温度制御システムは、冷媒が循環する冷凍サイクル回路と、冷却水が循環する冷却水回路と、を備え、前記冷凍サイクル回路は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機にて圧縮された冷媒の熱を用いて空調に用いられる空気を加熱する放熱装置と、冷媒と前記冷却水回路内の冷却水との間で熱交換を行う第1熱交換器と、を有し、前記冷却水回路は、冷却水を吸入吐出する第1ポンプと、冷却水を加熱する加熱器と、蓄電池と熱交換を行う蓄電池熱交換器と、前記第1熱交換器と、を有し、前記冷凍サイクル回路にて前記放熱装置が空気を加熱する暖房運転を行うときには、前記加熱器にて冷却水を加熱して、前記第1熱交換器にて冷却水から冷媒に吸熱する。
上記態様では、冷凍サイクル回路にて放熱装置が空気を加熱する暖房運転を行うときには、加熱器にて冷却水を加熱して、第1熱交換器にて加熱器で加熱された冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、加熱器によって加熱された冷却水を用いてヒートポンプ暖房運転を行うことができる。したがって、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る温度制御システムの構成図である。 図2は、温度制御システムが冷房モードで運転されて空調装置が冷房運転を行う場合について説明する図である。 図3は、温度制御システムが第1単独吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行う場合について説明する図である。 図4は、温度制御システムが同時吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行う場合について説明する図である。 図5は、温度制御システムが第2単独吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行う場合について説明する図である。 図6は、温度制御システムが除湿暖房モードで運転されて空調装置が除湿暖房運転を行う場合について説明する図である。 図7は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る温度制御システムの構成図である。 図8は、本発明の第2の実施形態に係る温度制御システムの構成図である。 図9は、温度制御システムが第2単独吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行う場合について説明する図である。 図10は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る温度制御システムの構成図である。 図11は、温度制御システムが第2単独吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行う場合について説明する図である。 図12は、本発明の第3の実施形態に係る温度制御システムの構成図である。 図13は、温度制御システムが同時吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行う場合について説明する図である。 図14は、温度制御システムが第3単独吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行う場合について説明する図である。 図15は、温度制御システムが蓄電池加温モードで運転される場合について説明する図である。 図16は、温度制御システムが第1蓄電池冷却モードで運転される場合について説明する図である。 図17は、温度制御システムが第2蓄電池冷却モードで運転される場合について説明する図である。 図18は、本発明の第4の実施形態に係る温度制御システムの構成図である。 図19は、温度制御システムが同時吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行い、蓄電池を冷却する場合について説明する図である。 図20は、温度制御システムが同時吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行い、蓄電池を加熱する場合について説明する図である。 図21は、温度制御システムが第3単独吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行う場合について説明する図である。 図22は、本発明の第4の実施形態の変形例に係る温度制御システムの構成図である。 図23は、本発明の第5の実施形態に係る温度制御システムの構成図である。 図24は、温度制御システムが第3単独吸熱モードで運転されて空調装置が暖房運転を行う場合について説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
以下、図1から図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係る温度制御システム1について説明する。
まず、図1を参照して、温度制御システム1の全体構成について説明する。図1は、温度制御システム1の構成図である。
温度制御システム1は、車両(図示省略)に搭載されるシステムであって、車室(図示省略)内の空調を行うと共に、第1蓄電池としての蓄電池2の温度を調整するものである。温度制御システム1は、空調装置10と、冷却水が循環する冷却水回路50と、を備える。
空調装置10は、空調に利用される空気が通過するHVAC(Heating Ventilation and Air Conditioning)ユニット11と、冷媒が循環する冷凍サイクル回路20と、コントローラ(図示省略)と、を有する。空調装置10は、冷暖房可能なヒートポンプシステムである。空調装置10は、車両(図示省略)に搭載されて車室(図示省略)内の空調を行う。冷媒には、例えばHFC-134aやHFO-1234yf等のHF系冷媒や、R744(CO2)等の自然冷媒が用いられる。
HVACユニット11は、空調に利用する空気を冷却又は加熱する。HVACユニット11は、ブロワ(図示省略)と、エアミックスドア13と、これらを空調に利用する空気が通過可能となるように囲うケース14と、を備える。HVACユニット11内には、冷凍サイクル回路20の後述するエバポレータ25とヒータコア22とが配置される。ブロワから送風された空気は、エバポレータ25内を流れる冷媒との間、及びヒータコア22内を流れる冷媒との間で熱交換を行う。
ブロワは、HVACユニット11内に空気を送風する送風機である。
エアミックスドア13は、HVACユニット11内に配置されたヒータコア22を通過する空気の量を調整する。エアミックスドア13は、ヒータコア22のブロワ側及びその反対側に各々設置される。エアミックスドア13の位置は、コントローラ(図示省略)の指令信号に応じて移動する。エアミックスドア13は、暖房運転時にヒータコア22側を開き、冷房運転時にヒータコア22側を閉じる。エアミックスドア13の開度によって、空気とヒータコア22内の冷媒との間の熱交換量が調節される。
冷凍サイクル回路20は、圧縮機としての電動コンプレッサ21と、放熱装置としてのヒータコア22と、室外熱交換器23と、気液分離器24と、蒸発器としてのエバポレータ25と、第1熱交換器としての冷却水-冷媒熱交換器26と、第1可変絞り機構としての可変絞り機構27と、第2可変絞り機構としての可変絞り機構28と、第3可変絞り機構としての可変絞り機構29と、第1冷媒バイパス通路としてのバイパス通路30と、第1冷媒流路切換弁としての流路切換弁31と、第2冷媒バイパス通路としてのバイパス通路32と、第2冷媒流路切換弁としての流路切換弁33と、第3冷媒バイパス通路としてのバイパス通路34と、第1逆止弁としての逆止弁35と、第2逆止弁としての逆止弁36と、を有する。
電動コンプレッサ21は、電動モータ(図示省略)によって駆動されて冷媒を圧縮する。電動コンプレッサ21は、例えばベーン形の回転式コンプレッサであるが、スクロール形のコンプレッサであってもよい。電動コンプレッサ21は、コントローラからの指令信号によって回転速度が制御される。
ヒータコア22は、電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒の熱を用いて流体としての空調に用いられる空気を加熱する。ヒータコア22が空調に用いられる空気を直接加熱するのではなく、冷媒の熱を用いて温水を加熱し、加熱された温水によって空調に用いられる空気を加熱してもよい。ヒータコア22は、ケース14内に設けられる。ヒータコア22には、電動コンプレッサ21によって圧縮された冷媒が流入する。ヒータコア22は、ケース14内を流れる空気が接触する場合には、当該空気と電動コンプレッサ21によって圧縮された冷媒との間で熱交換を行い空気を暖める。ヒータコア22に接触する空気の量は、ヒータコア22よりもケース14内の風流れ方向上流側及び下流側に設けられるエアミックスドア13の位置に応じて調整される。
室外熱交換器23は、例えば車両のエンジンルーム(電気自動車においてはモータルーム)内に配置される。室外熱交換器23は、冷媒と外気との間で熱交換を行う。室外熱交換器23には、車両の走行や室外ファン(図示省略)の回転によって、外気が導入される。室外熱交換器23は、空調装置10が冷房運転を行う場合には凝縮器として機能し、空調装置10が暖房運転又は除湿暖房運転を行う場合には蒸発器として機能する。
気液分離器24は、エバポレータ25,冷却水-冷媒熱交換器26,又は室外熱交換器23から流入する冷媒を液相冷媒と気相冷媒とに分離させる。気液分離器24は、気相冷媒を電動コンプレッサ21に供給する。
エバポレータ25は、可変絞り機構27を通過して膨張し温度が低下した冷媒によってケース14内を通過する空気を冷却及び除湿する。エバポレータ25内では、ケース14内を流れる空気の熱によって液相冷媒が蒸発して気相冷媒になる。エバポレータ25にて蒸発した気相冷媒は、気液分離器24を介して再び電動コンプレッサ21に供給される。
冷却水-冷媒熱交換器26は、バイパス通路34において可変絞り機構29よりも下流に設けられる。冷却水-冷媒熱交換器26には、可変絞り機構29を介して冷媒が流入すると共に、冷却水回路50を介して冷却水が流入する。即ち、冷却水-冷媒熱交換器26は、可変絞り機構29を通過して膨張し温度が低下した冷媒と冷却水回路50内を流通する冷却水との間で熱交換を行う。
可変絞り機構27は、室外熱交換器23とエバポレータ25との間に設けられる。可変絞り機構27は、室外熱交換器23から流入する液相冷媒を減圧膨張させて温度を低下させる。可変絞り機構27は、開状態の場合には冷媒を通過させ、閉状態の場合には冷媒の通過を遮断し、絞り状態の場合には冷媒を減圧膨張させる。絞り状態における絞りの程度は、コントローラによって調整される。
可変絞り機構28は、ヒータコア22と室外熱交換器23との間に設けられる。可変絞り機構28は、ヒータコア22から流入する液相冷媒を減圧膨張させて温度を低下させる。可変絞り機構28は、開状態の場合には冷媒を通過させ、閉状態の場合には冷媒の通過を遮断し、絞り状態の場合には冷媒を減圧膨張させる。絞り状態における絞りの程度は、コントローラによって調整される。
可変絞り機構29は、室外熱交換器23と冷却水-冷媒熱交換器26との間に設けられる。可変絞り機構29は、室外熱交換器23から流入する液相冷媒を減圧膨張させて温度を低下させる。可変絞り機構29は、開状態の場合には冷媒を通過させ、閉状態の場合には冷媒の通過を遮断し、絞り状態の場合には冷媒を減圧膨張させる。絞り状態における絞りの程度は、コントローラによって調整される。
バイパス通路30は、可変絞り機構28の上流と逆止弁35の下流とを連結する。バイパス通路30には、可変絞り機構28,室外熱交換器23,及び逆止弁35をバイパスする冷媒が流れる。
流路切換弁31は、バイパス通路30に設けられる。流路切換弁31は、冷媒が流通する開状態と、冷媒の一部が流通する開状態と、冷媒の流通を遮断する閉状態と、に切り換えられる。流路切換弁31は、コントローラからの指令信号によって切り換えられる。流路切換弁31が閉状態である場合には、ヒータコア22から流入する冷媒は、可変絞り機構28,室外熱交換器23,及び逆止弁35を流通し、バイパス通路30には冷媒が流通しない。流路切換弁31が開状態に切り換えられると、ヒータコア22から流入する冷媒は、分岐して可変絞り機構28と可変絞り機構29とに各々導かれる。流路切換弁31が開状態に切り換えられ、可変絞り機構28が閉状態に切り換えられると、ヒータコア22から流入する冷媒は、バイパス通路30を流通し、室外熱交換器23,及び逆止弁35には冷媒が流通しなくなる。
バイパス通路32は、逆止弁35の上流と気液分離器24とを連結する。バイパス通路32には、可変絞り機構27,エバポレータ25,及び逆止弁36をバイパスすると共に、可変絞り機構29及び冷却水-冷媒熱交換器26をバイパスする冷媒が流れる。
流路切換弁33は、バイパス通路32に設けられる。流路切換弁33は、冷媒が流通する開状態と、冷媒の流通を遮断する閉状態と、に切り換えられる。流路切換弁33は、コントローラからの指令信号によって切り換えられる。流路切換弁33が閉状態である場合には、室外熱交換器23から流入する冷媒は、逆止弁35,可変絞り機構27,エバポレータ25,及び逆止弁36を流通するか、逆止弁35,可変絞り機構29,及び冷却水-冷媒熱交換器26を流通するか、若しくはこれらの両方を流通し、バイパス通路32には冷媒が流通しない。一方、流路切換弁33が開状態に切り換えられると、室外熱交換器23から流入する冷媒は、バイパス通路32を流通し、可変絞り機構27,エバポレータ25,逆止弁36,可変絞り機構29,及び冷却水-冷媒熱交換器26には冷媒が流通しなくなる。
バイパス通路34は、逆止弁35の下流と気液分離器24の上流とを連結する。バイパス通路34には、可変絞り機構27,エバポレータ25,及び逆止弁36をバイパスする冷媒が流れる。バイパス通路34には、可変絞り機構29と冷却水-冷媒熱交換器26とが設けられる。
逆止弁35は、室外熱交換器23の下流に設けられる。逆止弁35は、室外熱交換器23から流入する冷媒の流れを許容すると共に、バイパス通路30を流れてきた冷媒が室外熱交換器23に逆流することを防止する。
逆止弁36は、エバポレータ25の下流に設けられる。逆止弁36は、エバポレータ25から流入する冷媒の流れを許容すると共に、バイパス通路34を流れてきた冷媒がエバポレータ25に逆流することを防止する。
冷却水回路50は、第1ポンプとしての電動ポンプ51と、第1蓄電池熱交換器としての蓄電池熱交換器53と、加熱器としての電気温水ヒータ54と、気液分離器55と、冷却水-冷媒熱交換器26と、を有する。
電動ポンプ51は、冷却水-冷媒熱交換器26の上流に設けられる。電動ポンプ51は、電動モータ(図示省略)によって駆動されて冷却水回路50内の冷却水を吸入吐出して循環させる。電動ポンプ51は、コントローラからの指令信号によって回転速度が制御される。
蓄電池熱交換器53は、蓄電池2と冷却水との間で熱交換を行う。蓄電池熱交換器53は、高温の冷却水で蓄電池2を加熱する。
電気温水ヒータ54は、冷却水-冷媒熱交換器26の下流かつ蓄電池熱交換器53の上流に設けられる。電気温水ヒータ54は、電気が供給されることによって発熱する電気ヒータである。電気温水ヒータ54は、コントローラからの指令信号によって出力が制御される。電気温水ヒータ54は、冷却水回路50内の冷却水を加熱して温度を上昇させる。電気温水ヒータ54は、蓄電池2を加熱する場合に冷却水を加熱する。
気液分離器55は、電動ポンプ51の上流に設けられる。気液分離器55は、冷却水回路50内を流通する冷却水内に発生した気泡を分離させ、液体の冷却水のみを電動ポンプ51に流入させる。
続いて、図2から図5を参照して、温度制御システム1の各運転モードについて説明する。図2から図5では、冷媒又は冷却水が流通する部分を太実線で示し、冷媒又は冷却水の流通が停止する部分を細実線で示す。
<冷房モード>
図2は、温度制御システム1が冷房モードで運転されて空調装置10が冷房運転を行う場合について説明する図である。冷房モードは、車室内を冷房する場面で稼働するモードである。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22をバイパスする位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒を通過させる開状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内の冷媒の流通を遮断する閉状態に切り換えられる。流路切換弁33は、バイパス通路32内の冷媒の流通を遮断する閉状態に切り換えられる。
なお、冷却水回路50は、蓄電池2の温度によって任意の運転状態に設定される。蓄電池2の温度が冷却する必要がある程度まで上昇している場合には、可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられ、冷却水-冷媒熱交換器26で、冷凍サイクル回路20内の冷媒と熱交換が行われ、冷媒によって冷却水が冷却される。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、高温高圧状態のままヒータコア22及び可変絞り機構28を通過して室外熱交換器23に流入する。このとき、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22をバイパスさせる位置にあるため、ヒータコア22にて冷媒と空気との間で熱交換は行われない。
室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外熱交換器23を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。室外熱交換器23にて液化した冷媒は、可変絞り機構27を介してエバポレータ25に流入する。このとき、可変絞り機構27は、室外熱交換器23から流入した液相冷媒を減圧膨張させる。
エバポレータ25に流入した冷媒は、ケース14内を流れる空気との間で熱交換を行い、ケース14内を流れる空気の熱によって気化する。エバポレータ25に流入した冷媒と熱交換を行ったケース14内の空気は、冷却及び除湿されてケース14内を通過してゆく。これにより、車室内が冷房及び除湿される。
エバポレータ25にて気化した冷媒は、気液分離器24を介して再び電動コンプレッサ21に供給される。冷房モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20内を循環することで、ケース14内を流れる空気が冷却及び除湿される。
<第1単独吸熱モード>
図3は、温度制御システム1が第1単独吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。第1単独吸熱モードは、外気温度が比較的高い場合(例えば数℃から十数℃程度の場合)に車室内を暖房する場面で稼働するモードである。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内の冷媒の流通を遮断する閉状態に切り換えられる。流路切換弁33は、バイパス通路32内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。
なお、冷却水回路50は、蓄電池2の温度によって任意の運転状態に設定される。蓄電池2の温度が冷却する必要がある程度まで上昇している場合には、可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられ、冷却水-冷媒熱交換器26で、冷凍サイクル回路20内の冷媒と熱交換が行われ、冷媒によって冷却水が冷却される。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、可変絞り機構28を通過して減圧膨張し、室外熱交換器23に流入する。室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外熱交換器23に導入される外気との間で熱交換を行い気化する。
室外熱交換器23にて気化した冷媒は、流路切換弁33を通過して気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。第1単独吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
<同時吸熱モード>
図4は、温度制御システム1が同時吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。同時吸熱モードは、外気温度が比較的低い場合(例えば-数℃から数℃程度の場合)に車室内を暖房する場面で稼働するモードである。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内を冷媒の一部が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、バイパス通路32内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。
冷却水回路50では、電動ポンプ51が作動して冷却水を循環させている。電気温水ヒータ54は、冷却水回路50内の冷却水を加熱する。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、分岐して可変絞り機構28と可変絞り機構29とに導かれる。可変絞り機構28に導かれた冷媒は、可変絞り機構28にて減圧膨張し、室外熱交換器23に流入する。室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外熱交換器23に導入される外気との間で熱交換を行い気化する。
一方、バイパス通路30を介して可変絞り機構29に導かれた冷媒は、可変絞り機構29にて減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路50内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。
このとき、冷却水回路50では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。電気温水ヒータ54によって加熱されて温度が上昇した冷却水は、蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が加熱される。蓄電池2を加熱した冷却水は、気液分離器55を通過して電動ポンプ51に供給される。電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は、冷却水-冷媒熱交換器26に導かれる。冷却水-冷媒熱交換器26では、冷凍サイクル回路20内の冷媒と熱交換が行われ、冷却水によって冷媒が加熱される。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、再び電気温水ヒータ54にて加熱されて温度が上昇する。
室外熱交換器23にて気化した冷媒と、冷却水-冷媒熱交換器26にて気化した冷媒とは、気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。同時吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20を循環し、冷却水が冷却水回路50を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
以上のように、同時吸熱モードでは、冷凍サイクル回路20の室外熱交換器23が外気から冷媒に吸熱すると共に、冷却水回路50の電気温水ヒータ54にて加熱された冷却水から冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒に吸熱する。そのため、吸熱源を複数にすることができるので、室外熱交換器23の熱交換面の表面温度の低下を抑制できる。したがって、低温時に室外熱交換器23に着霜が発生することを抑制できる。
<第2単独吸熱モード>
図5は、温度制御システム1が第2単独吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。第2単独吸熱モードは、外気温度が極低温の場合(例えば-10℃以下の場合)に車室内を暖房する場面で稼働するモードである。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。
冷却水回路50では、電動ポンプ51が作動して冷却水を循環させている。電気温水ヒータ54は、冷却水回路50内の冷却水を加熱する。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、バイパス通路30を通過して可変絞り機構29に導かれる。可変絞り機構29に流入した冷媒は、可変絞り機構29を通過して減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路50内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。
このとき、冷却水回路50では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。電気温水ヒータ54によって加熱されて温度が上昇した冷却水は、蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が加熱される。蓄電池2を加熱した冷却水は、気液分離器55を通過して電動ポンプ51に供給される。電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は、冷却水-冷媒熱交換器26に導かれる。冷却水-冷媒熱交換器26では、冷凍サイクル回路20内の冷媒と熱交換が行われ、冷却水によって冷媒が加熱される。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、再び電気温水ヒータ54にて加熱されて温度が上昇する。
冷却水-冷媒熱交換器26にて気化した冷媒は、気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。第2単独吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20を循環し、冷却水が冷却水回路50を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
以上のように、第2単独吸熱モードにて、冷凍サイクル回路20にてヒータコア22が空気を加熱する暖房運転を行うときには、電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱して、冷却水-冷媒熱交換器26にて電気温水ヒータ54で加熱された冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水を用いてヒートポンプ暖房運転を行うことができる。したがって、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路20を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことができる。
なお、第1単独吸熱モードと、同時吸熱モードと、第2単独吸熱モードとを、例えば室外熱交換器23への着霜の判定に基づき切り換えるようにしてもよい。具体的には、第1単独吸熱モードで運転を行っているときに、室外熱交換器23に着霜が発生したと判定された場合には、同時吸熱モードに切り換える。また、同時吸熱モードで運転を行っているときに、室外熱交換器23に着霜が発生したと判定された場合には、第2単独吸熱モードに切り換える。このように、外気温度に応じて吸熱源を切り換えることで、室外熱交換器23に着霜が発生することを防止できる。これに代えて、第1単独吸熱モードで運転を行っているときに、室外熱交換器23に着霜が発生したと判定された場合には、同時吸熱モードを介さずに、第2単独吸熱モードに切り換えてもよい。
室外熱交換器23に着霜が発生したことは、外気温センサ(図示省略)によって検出された外気温度と、冷媒温度センサ(図示省略)によって検出された室外熱交換器23の冷媒出口における冷媒温度との差に基づいて判定される。即ち、外気温度と冷媒温度とが乖離している場合には、室外熱交換器23にて冷媒と外気とが熱交換を充分に行えず、着霜が発生していると判定する。
また、室外熱交換器23の冷媒入口における冷媒温度と冷媒出口における冷媒温度との差に基づいて、室外熱交換器23に着霜が発生したことを判定してもよい。即ち、室外熱交換器23の冷媒入口における冷媒温度と冷媒出口における冷媒温度との差が小さい場合には、室外熱交換器23にて冷媒と外気とが熱交換を充分に行えず、着霜が発生していると判定する。
この他にも、撮像装置(図示省略)によって撮像された室外熱交換器23の画像に基づき、室外熱交換器23に着霜が発生したことを判定してもよく、複数の着霜判定方法を組み合わせて用いてもよい。
室外熱交換器23に着霜が発生したと判定された場合に運転モードを切り換えることに代えて、予め設定した時間に基づいて、第1単独吸熱モードと、同時吸熱モードと、第2単独吸熱モードとを切り換えてもよい。この場合も同様に、室外熱交換器23に着霜が発生することを抑制することができる。
<除湿暖房モード>
図6は、温度制御システム1が除湿暖房モードで運転されて空調装置10が除湿暖房運転を行う場合について説明する図である。除湿暖房モードは、車室内を除湿すると共に暖房する場面で稼働するモードである。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内の冷媒が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、バイパス通路32内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。
なお、冷却水回路50は、蓄電池2の温度によって任意の運転状態に設定される。蓄電池2の温度が冷却する必要がある程度まで上昇している場合には、可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられ、冷却水-冷媒熱交換器26で、冷凍サイクル回路20内の冷媒と熱交換が行われ、冷媒によって冷却水が冷却される。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、分岐して可変絞り機構28と可変絞り機構27とに導かれる。可変絞り機構28に導かれた冷媒は、可変絞り機構28にて減圧膨張し、室外熱交換器23に流入する。室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外熱交換器23に導入される外気との間で熱交換を行い気化する。気化した冷媒は、気液分離器24を介して再び電動コンプレッサ21に供給される。
一方、バイパス通路30を介して可変絞り機構27に導かれた冷媒は、可変絞り機構27にて減圧膨張し、エバポレータ25に流入する。
エバポレータ25に流入した低圧冷媒は、ケース14内を流れる空気との間で熱交換を行い、ケース14内を流れる空気の熱によって気化する。エバポレータ25に流入した冷媒と熱交換を行ったケース14内の空気は、除湿されてケース14内を通過してゆく。エバポレータ25にて気化した冷媒は、気液分離器24を介して再び電動コンプレッサ21に供給される。
以上のように、除湿暖房モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20内を循環することで、ケース14内を流れる空気をエバポレータ25にて除湿し、ヒータコア22にて加熱(リヒート)して車室内を除湿暖房することができる。
(第1の実施形態の変形例)
以下、図7を参照して、本発明の第1の実施形態の変形例に係る温度制御システム1について説明する。図7は、温度制御システム1の構成図である。この変形例では、冷却水回路50は、バイパス通路56と三方弁57とを有する。
バイパス通路56は、蓄電池熱交換器53の上流と蓄電池熱交換器53の下流とを連結する。バイパス通路56には、蓄電池熱交換器53をバイパスする冷却水が流れる。
三方弁57は、コントローラからの指令信号によって切り換えられる。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53を流通する通常状態と、冷却水が蓄電池熱交換器53をバイパスしてバイパス通路56を流れるバイパス状態と、を切り換える。三方弁57が通常状態に切り換えられた場合には、バイパス通路56には冷却水は流通しない。一方、三方弁57がバイパス状態に切り換えられた場合には、蓄電池熱交換器53には冷却水は流通しない。
これにより、蓄電池2を加熱する必要がない場合には、三方弁57をバイパス状態に切り換えることで、蓄電池熱交換器53をバイパスするように冷却水を流すことができる。したがって、蓄電池2を加熱しないので、電気温水ヒータ54のすべての熱量を冷凍サイクル回路20の熱源とすることができる。
以上の第1の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
第2単独吸熱モードにて、冷凍サイクル回路20にてヒータコア22が空気を加熱する暖房運転を行うときには、電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱して、冷却水-冷媒熱交換器26にて電気温水ヒータ54で加熱された冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水を用いてヒートポンプ暖房運転を行うことができる。したがって、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路20を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことができる。
また、蓄電池2を加熱する必要がない場合には、三方弁57をバイパス状態に切り換えることで、蓄電池熱交換器53をバイパスするように冷却水を流すことができる。したがって、蓄電池2を加熱しないので、電気温水ヒータ54のすべての熱量を冷凍サイクル回路20の熱源とすることができる。
(第2の実施形態)
以下、図8から図11を参照して、本発明の第2の実施形態に係る温度制御システム201について説明する。以下に示す各実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の機能を有する構成には同一の符号を付して説明を省略する。また、以下に示す各実施形態では、各運転モードについての詳細な説明は適宜省略するが、第1の実施形態と同様の各運転モードによる運転、及び運転モードの切り換えが可能である。
まず、図8を参照して、温度制御システム201の全体構成について説明する。図8は、温度制御システム201の構成図である。
温度制御システム201は、車両に搭載されるシステムであって、車室内の空調を行うと共に、蓄電池2の温度を調整するものである。温度制御システム201は、空調装置10と、冷却水が循環する冷却水回路205と、を備える。
冷却水回路205は、冷却水が循環する第1冷却水回路としての冷却水回路150と冷却水が循環する第2冷却水回路としての冷却水回路250と、冷却水-冷却水熱交換器58と、を備える。このとき、冷却水-冷却水熱交換器58が第1熱連結器に相当する。
冷却水回路150は、電動ポンプ51と、蓄電池熱交換器53と、電気温水ヒータ54と、気液分離器55と、冷却水-冷媒熱交換器26と、冷却水-冷却水熱交換器58と、バイパス通路56と、三方弁57と、を有する。
冷却水-冷却水熱交換器58は、冷却水-冷媒熱交換器26の下流に設けられる。冷却水-冷却水熱交換器58は、冷却水回路150を循環する冷却水と、冷却水回路250を循環する冷却水との間で熱交換を行う。冷却水-冷却水熱交換器58は、冷却水回路150と冷却水回路250との少なくとも一方の冷却水が循環していないときには、熱交換を行わない。即ち、冷却水-冷却水熱交換器58は、冷却水回路150を循環する冷却水と冷却水回路250を循環する冷却水との熱的な連結と分離とを切り換える。
冷却水回路250は、冷却水を吸入吐出する第2ポンプとしての電動ポンプ251と、第1室外熱交換器としての室外熱交換器52と、気液分離器255と、冷却水-冷却水熱交換器58と、を有する。
電動ポンプ251は、室外熱交換器52の上流に設けられる。電動ポンプ251は、電動モータ(図示省略)によって駆動されて冷却水回路250内の冷却水を吸入吐出して循環させる。電動ポンプ251は、コントローラからの指令信号によって回転速度が制御される。電動ポンプ51と電動ポンプ251とが各々設けられることで、冷却水回路150と冷却水回路250とを各々循環する冷却水の流量は個別に変更可能である。
室外熱交換器52は、電動ポンプ251の下流かつ冷却水-冷却水熱交換器58の上流に設けられる。室外熱交換器52は、例えば車両のエンジンルーム(電気自動車においてはモータルーム)内に配置される。室外熱交換器52は、冷却水と外気との間で熱交換を行う。室外熱交換器52には、車両の走行や室外ファン(図示省略)の回転によって、外気が導入される。
気液分離器255は、電動ポンプ251の上流に設けられる。気液分離器255は、冷却水回路250内を流通する冷却水内に発生した気泡を分離させ、液体の冷却水のみを電動ポンプ251に流入させる。
冷却水-冷却水熱交換器58は、室外熱交換器52の下流かつ電動ポンプ251及び気液分離器255の上流に設けられる。
続いて、図9を参照して、温度制御システム201の同時吸熱モードについて説明する。図9では、冷媒又は冷却水が流通する部分を太実線で示し、冷媒又は冷却水の流通が停止する部分を細実線で示す。
<第2単独吸熱モード>
図9は、温度制御システム201が第2単独吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。
冷却水回路150では、電動ポンプ51が作動して冷却水を循環させている。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53をバイパスしてバイパス通路56を流れるバイパス状態に切り換えられる。電気温水ヒータ54は、冷却水回路150内の冷却水を加熱する。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。冷却水回路250を循環する冷却水は、冷却水回路150を循環する冷却水とは異なる流量に設定することができる。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、バイパス通路30を通過して可変絞り機構29に導かれる。可変絞り機構29に流入した冷媒は、可変絞り機構29を通過して減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路150内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。
このとき、冷却水回路150では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、冷却水-冷却水熱交換器58に導かれる。冷却水-冷却水熱交換器58では、冷却水回路150を循環する冷却水と冷却水回路250を循環する冷却水との熱交換によって冷却水の温度が上昇する。冷却水-冷却水熱交換器58にて温度が上昇した冷却水は、電気温水ヒータ54によって加熱されて更に温度が上昇する。電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水は、三方弁57,バイパス通路56,及び気液分離器55を通過して、再び電動ポンプ51に供給される。
また、冷却水回路250では、電動ポンプ251によって冷却水が循環している。冷却水-冷却水熱交換器58にて冷却水回路150を循環する冷却水と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、室外熱交換器52に導かれる。室外熱交換器52では、外気との熱交換によって冷却水の温度が上昇する。室外熱交換器52にて温度が上昇した冷却水は、再び冷却水-冷却水熱交換器58に供給される。これにより、冷却水回路250の室外熱交換器52にて外気から冷却水に吸熱し、冷却水-冷却水熱交換器58にて冷却水から冷却水に吸熱し、冷却水-冷媒熱交換器26にて冷却水から冷媒に吸熱することができる。
冷却水-冷媒熱交換器26にて気化した冷媒は、気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。第2単独吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20を循環し、冷却水が冷却水回路150を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
以上のように、第2単独吸熱モードにて、冷凍サイクル回路20にてヒータコア22が空気を加熱する暖房運転を行うときには、電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱して、冷却水-冷媒熱交換器26にて電気温水ヒータ54で加熱された冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水を用いてヒートポンプ暖房運転を行うことができる。したがって、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路20を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことができる。
なお、温度制御システム201では、第2単独吸熱モードで運転を行っているときに、室外熱交換器52への着霜が発生したと判定された場合には、冷却水回路250を循環する冷却水の流量を、冷却水回路150を循環する冷却水の流量よりも多くする。これにより、室外熱交換器52からの吸熱量が少なくなったときでも、冷却水回路250を循環する冷却水の流量ことで、冷却水回路150を介して冷凍サイクル回路20に吸熱される熱量を確保することができる。
室外熱交換器52に着霜が発生したことは、外気温センサ(図示省略)によって検出された外気温度と、冷却水温度センサ(図示省略)によって検出された室外熱交換器52の冷却水出口における冷却水温度との差に基づいて判定される。即ち、外気温度と冷却水温度とが乖離している場合には、室外熱交換器52にて冷却水と外気とが熱交換を充分に行えず、着霜が発生していると判定する。
また、室外熱交換器52の冷却水入口における冷却水温度と冷却水出口における冷却水温度との差に基づいて、室外熱交換器52に着霜が発生したことを判定してもよい。即ち、室外熱交換器52の冷却水入口における冷却水温度と冷却水出口における冷却水温度との差が小さい場合には、室外熱交換器52にて冷却水と外気とが熱交換を充分に行えず、着霜が発生していると判定する。
この他にも、撮像装置(図示省略)によって撮像された室外熱交換器52の画像に基づき、室外熱交換器52に着霜が発生したことを判定してもよく、複数の着霜判定方法を組み合わせて用いてもよい。
室外熱交換器52に着霜が発生したと判定された場合に、冷却水回路250を循環する冷却水の流量と冷却水回路150を循環する冷却水の流量とを切り換えることに代えて、予め設定した時間に基づいて、冷却水回路250を循環する冷却水の流量と冷却水回路150を循環する冷却水の流量とを切り換えてもよい。この場合も同様に、室外熱交換器52に着霜が発生することを抑制することができる。
(第2の実施形態の変形例)
以下、図10及び図11を参照して、本発明の第2の実施形態の変形例に係る温度制御システム201について説明する。
まず、図10を参照して、温度制御システム201の全体構成について説明する。図10は、温度制御システム201の構成図である。
温度制御システム201は、車両に搭載されるシステムであって、車室内の空調を行うと共に、蓄電池2の温度を調整するものである。温度制御システム201は、空調装置10と、冷却水が循環する冷却水回路205と、を備える。
冷却水回路205は、冷却水回路150と、冷却水回路250と、冷却水-冷却水熱交換器58と、を備える。
冷却水回路150は、電動ポンプ51と、蓄電池熱交換器53と、電気温水ヒータ54と、気液分離器55と、冷却水-冷媒熱交換器26と、冷却水-冷却水熱交換器58と、バイパス通路56と、三方弁57と、を有する。冷却水-冷却水熱交換器58とバイパス通路56と三方弁57とは、第1熱連結器を構成する。
電動ポンプ51は、冷却水-冷却水熱交換器58の上流に設けられる。電動ポンプ51は、冷却水回路50内の冷却水を吸入吐出して循環させる。
冷却水-冷却水熱交換器58は、電動ポンプ51の下流かつ冷却水-冷媒熱交換器26の上流に設けられる。冷却水-冷却水熱交換器58は、冷却水回路150を循環する冷却水と、冷却水回路250を循環する冷却水との間で熱交換を行う。冷却水-冷却水熱交換器58は、冷却水回路150と冷却水回路250との少なくとも一方の冷却水が循環していないときには、熱交換を行わない。即ち、冷却水-冷却水熱交換器58は、冷却水回路150を循環する冷却水と冷却水回路250を循環する冷却水との熱的な連結と分離とを切り換える。
冷却水回路250は、電動ポンプ251と、室外熱交換器52と、気液分離器255と、冷却水-冷却水熱交換器58と、駆動系熱交換器259と、バイパス通路256と、三方弁257と、を有する。
室外熱交換器52は、電動ポンプ51の下流かつ駆動系熱交換器259の上流に設けられる。
駆動系熱交換器259は、室外熱交換器52の下流かつ冷却水-冷却水熱交換器58の上流に設けられる。駆動系熱交換器259は、駆動系部品としての駆動用モータ3と熱交換を行う。駆動系熱交換器259は、駆動用モータ3の排熱を回収し、駆動用モータ3を冷却する。なお、駆動系部品は、動作中に発熱する部品であればよいため、駆動用モータ3ではなく、駆動用モータ3を駆動するインバータ(図示省略)や、内燃機関(図示省略)等であってもよい。
冷却水-冷却水熱交換器58は、駆動系熱交換器259の下流かつ電動ポンプ251及び気液分離器255の上流に設けられる。
バイパス通路256は、冷却水-冷却水熱交換器58の上流と冷却水-冷却水熱交換器58の下流とを連結する。バイパス通路256には、冷却水-冷却水熱交換器58をバイパスする冷却水が流れる。
三方弁257は、コントローラからの指令信号によって切り換えられる。三方弁257は、冷却水が冷却水-冷却水熱交換器58を流通する通常状態と、冷却水が冷却水-冷却水熱交換器58をバイパスしてバイパス通路256を流れるバイパス状態と、を切り換える。三方弁257が通常状態に切り換えられた場合には、バイパス通路256には冷却水は流通しない。一方、三方弁257がバイパス状態に切り換えられた場合には、冷却水-冷却水熱交換器58には冷却水は流通しない。
続いて、図11を参照して、温度制御システム201の第2単独吸熱モードについて説明する。図11では、冷媒又は冷却水が流通する部分を太実線で示し、冷媒又は冷却水の流通が停止する部分を細実線で示す。
<第2単独吸熱モード>
図11は、温度制御システム201が第2単独吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。
冷却水回路150では、電動ポンプ51が作動して冷却水を循環させている。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53をバイパスしてバイパス通路56を流れるバイパス状態に切り換えられる。電気温水ヒータ54は、冷却水回路150内の冷却水を加熱する。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。冷却水回路250を循環する冷却水は、冷却水回路150を循環する冷却水とは異なる流量に設定することができる。三方弁257は、冷却水が冷却水-冷却水熱交換器58を流れる通常状態に切り換えられる。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、バイパス通路30を通過して可変絞り機構29に導かれる。可変絞り機構29に流入した冷媒は、可変絞り機構29を通過して減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路50内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。
このとき、冷却水回路150では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。冷却水-冷却水熱交換器58では、冷却水回路150を循環する冷却水と冷却水回路250を循環する冷却水との熱交換によって冷却水の温度が上昇する。冷却水-冷却水熱交換器58にて温度が上昇した冷却水は、冷却水-冷媒熱交換器26に導かれて冷凍サイクル回路20内の冷媒を加熱する。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、電気温水ヒータ54によって加熱されて温度が上昇する。電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水は、三方弁57,バイパス通路56,及び気液分離器55を通過して、再び電動ポンプ51に供給される。
また、冷却水回路250では、電動ポンプ251によって冷却水が循環している。冷却水-冷却水熱交換器58にて冷却水回路150を循環する冷却水と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、気液分離器255及び電動ポンプ251を通過して室外熱交換器52に導かれる。室外熱交換器52では、外気との熱交換によって冷却水の温度が上昇する。室外熱交換器52にて温度が上昇した冷却水は、駆動系熱交換器259にて駆動用モータ3の排熱を回収し、更に温度が上昇する。駆動系熱交換器259にて温度が上昇した冷却水は、三方弁257を通過して、再び冷却水-冷却水熱交換器58に供給される。これにより、冷却水回路250の室外熱交換器52にて外気から冷却水に吸熱し、冷却水-冷却水熱交換器58にて冷却水から冷却水に吸熱し、冷却水-冷媒熱交換器26にて冷却水から冷媒に吸熱することができる。
また、駆動系熱交換器259にて駆動用モータ3の排熱を回収することで、室外熱交換器52から吸熱する必要のある熱量が少なくなるので、室外熱交換器52の熱交換面の表面温度が低下することを抑制できる。したがって、低温時に室外熱交換器52に着霜が発生することを抑制できる。
冷却水-冷媒熱交換器26にて気化した冷媒は、気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。第2単独吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20を循環し、冷却水が冷却水回路150及び冷却水回路250を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
以上のように、第2単独吸熱モードにて、冷凍サイクル回路20にてヒータコア22が空気を加熱する暖房運転を行うときには、電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱して、冷却水-冷媒熱交換器26にて電気温水ヒータ54で加熱された冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水を用いてヒートポンプ暖房運転を行うことができる。したがって、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路20を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことができる。
以上の第2の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
第2単独吸熱モードにて、冷凍サイクル回路20にてヒータコア22が空気を加熱する暖房運転を行うときには、電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱して、冷却水-冷媒熱交換器26にて電気温水ヒータ54で加熱された冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水を用いてヒートポンプ暖房運転を行うことができる。したがって、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路20を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことができる。
また、駆動系熱交換器259にて駆動用モータ3の排熱を回収することで、室外熱交換器52から吸熱する必要のある熱量が少なくなるので、室外熱交換器52の熱交換面の表面温度が低下することを抑制できる。したがって、低温時に室外熱交換器52に着霜が発生することを抑制できる。
(第3の実施形態)
以下、図12から図17を参照して、本発明の第3の実施形態に係る温度制御システム301について説明する。
まず、図12を参照して、温度制御システム301の全体構成について説明する。図12は、温度制御システム301の構成図である。
温度制御システム301は、車両に搭載されるシステムであって、車室内の空調を行うと共に、蓄電池2の温度を調整するものである。温度制御システム301は、空調装置10と、冷却水が循環する冷却水回路305と、を備える。
冷却水回路305は、第1冷却水回路としての冷却水回路306と、冷却水回路250と、冷却水-冷却水熱交換器58と、第2熱連結器としての四方弁358と、を備える。冷却水回路306は、冷却水が循環する第3冷却水回路としての冷却水回路350と、冷却水が循環する第4冷却水回路としての冷却水回路450と、を備える。
冷却水回路250は、電動ポンプ251と、室外熱交換器52と、気液分離器255と、冷却水-冷却水熱交換器58と、駆動系熱交換器259と、バイパス通路256と、三方弁257と、を有する。
冷却水-冷却水熱交換器58は、駆動系熱交換器259の下流かつ電動ポンプ251及び気液分離器255の上流に設けられる。
冷却水回路350は、冷却水を吸入吐出する第3ポンプとしての電動ポンプ351と、気液分離器355と、冷却水-冷媒熱交換器26と、冷却水-冷却水熱交換器58と、四方弁358と、を有する。このとき、四方弁358が第2熱連結器に相当する。
電動ポンプ351は、冷却水-冷却水熱交換器58の上流に設けられる。電動ポンプ351は、電動モータ(図示省略)によって駆動されて冷却水回路350内の冷却水を吸入吐出して循環させる。電動ポンプ351は、コントローラからの指令信号によって回転速度が制御される。
気液分離器355は、電動ポンプ351の上流に設けられる。気液分離器355は、冷却水回路350内を流通する冷却水内に発生した気泡を分離させ、液体の冷却水のみを電動ポンプ351に流入させる。
冷却水-冷却水熱交換器58は、電動ポンプ351の下流かつ冷却水-冷媒熱交換器26の上流に設けられる。
四方弁358は、冷却水-冷媒熱交換器26の下流かつ電動ポンプ351及び気液分離器355の上流に設けられる。
冷却水回路450は、電動ポンプ51と、蓄電池熱交換器53と、電気温水ヒータ54と、気液分離器55と、四方弁358と、バイパス通路56と、三方弁57と、を有する。
四方弁358は、電動ポンプ51の下流かつ電気温水ヒータ54の上流に設けられる。
四方弁358は、コントローラからの指令信号によって切り換えられる。四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態と、冷却水回路350と冷却水回路450とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態と、を切り換える。四方弁358が連結状態に切り換えられた場合には、電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は気液分離器355に導かれ、冷却水-冷媒熱交換器26を通過した冷却水は、電気温水ヒータ54に導かれる。即ち、四方弁358は、冷却水回路350を循環する冷却水と冷却水回路450を循環する冷却水との熱的な連結と分離とを切り換える。
続いて、図13から図17を参照して、温度制御システム301の各運転モードについて説明する。図13から図17では、冷媒又は冷却水が流通する部分を太実線で示し、冷媒又は冷却水の流通が停止する部分を細実線で示す。
<同時吸熱モード>
図13は、温度制御システム301が同時吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内を冷媒の一部が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、バイパス通路32内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。三方弁257は、冷却水が冷却水-冷却水熱交換器58を流通する通常状態に切り換えられている。
冷却水回路350では、電動ポンプ351が作動して冷却水を循環させている。
冷却水回路450では、電動ポンプ51が作動して冷却水を循環させている。電気温水ヒータ54は、冷却水回路350内の冷却水を加熱する。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53を流通する通常状態に切り換えられる。
四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられる。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、分岐して可変絞り機構28と可変絞り機構29とに導かれる。可変絞り機構28に導かれた冷媒は、可変絞り機構28にて減圧膨張し、室外熱交換器23に流入する。室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外熱交換器23に導入される外気との間で熱交換を行い気化する。
一方、バイパス通路30を介して可変絞り機構29に導かれた冷媒は、可変絞り機構29にて減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路350内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。
このとき、冷却水回路350では、電動ポンプ351によって冷却水が循環している。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、気液分離器355及び電動ポンプ351を通過して冷却水-冷却水熱交換器58に導かれる。冷却水-冷却水熱交換器58では、冷却水回路250を循環する冷却水との熱交換によって冷却水の温度が上昇する。冷却水-冷却水熱交換器58にて温度が上昇した冷却水は、再び冷却水-冷媒熱交換器26に供給される。
また、冷却水回路250では、電動ポンプ251によって冷却水が循環している。冷却水-冷却水熱交換器58にて冷却水回路150を循環する冷却水と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、気液分離器255及び電動ポンプ251を通過して室外熱交換器52に導かれる。室外熱交換器52では、外気との熱交換によって冷却水の温度が上昇する。室外熱交換器52にて温度が上昇した冷却水は、三方弁257を通過して再び冷却水-冷媒熱交換器26に供給される。これにより、冷却水回路250の室外熱交換器52にて外気から冷却水に吸熱し、冷却水-冷却水熱交換器58にて冷却水から冷却水に吸熱し、冷却水-冷媒熱交換器26にて冷却水から冷媒に吸熱することができる。
一方、冷却水回路450では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。このとき、四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられているので、電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は、電気温水ヒータ54にて加熱され、三方弁57を通過して蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が加熱される。蓄電池2を加熱した冷却水は、気液分離器55を通過して再び電動ポンプ51に供給される。
このように、温度制御システム301では、室外熱交換器52から冷却水-冷却水熱交換器58及び冷却水-冷媒熱交換器26を介して冷凍サイクル回路20内の冷媒に吸熱すると共に、蓄電池2を加温することが可能である。
室外熱交換器23にて気化した冷媒と、冷却水-冷媒熱交換器26にて気化した冷媒とは、気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。同時吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20を循環し、冷却水が冷却水回路250,冷却水回路350,及び冷却水回路450を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
以上のように、同時吸熱モードでは、冷凍サイクル回路20の室外熱交換器23が外気から冷媒に吸熱すると共に、冷却水回路250の室外熱交換器52にて外気から冷却水に吸熱し、冷却水-冷却水熱交換器58にて冷却水から冷却水に吸熱し、冷却水-冷媒熱交換器26にて冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、外気からの吸熱源を複数にすることができるので、室外熱交換器23及び室外熱交換器52の各々の熱交換面の表面温度の低下を抑制できる。したがって、低温時に室外熱交換器23に着霜が発生することを抑制できる。
また、温度制御システム301では、室外熱交換器52から冷却水-冷却水熱交換器58及び冷却水-冷媒熱交換器26を介して冷凍サイクル回路20内の冷媒に吸熱すると共に、蓄電池2を加温することが可能である。
<第3単独吸熱モード>
図14は、温度制御システム301が第3単独吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。第3単独吸熱モードは、外気温度が極低温の場合(例えば-10℃以下の場合)に、車室内を暖房する場面で稼働するモードである。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。三方弁257は、冷却水が冷却水-冷却水熱交換器58をバイパスしてバイパス通路256を流れるバイパス状態に切り換えられている。
四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態に切り換えられる。
冷却水回路306では、電動ポンプ351及び電動ポンプ51が作動して、冷却水回路350と冷却水回路450との間で連続するように冷却水を循環させている。電気温水ヒータ54は、冷却水回路305内の冷却水を加熱する。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53をバイパスしてバイパス通路56を流れるバイパス状態に切り換えられる。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、バイパス通路30を通過して可変絞り機構29に導かれる。可変絞り機構29に流入した冷媒は、可変絞り機構29を通過して減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路306内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。
このとき、冷却水回路306では、電動ポンプ351及び電動ポンプ51によって冷却水が循環している。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、電気温水ヒータ54に導かれて加熱される。電気温水ヒータ54にて加熱された冷却水は、三方弁57,気液分離器55,電動ポンプ51,四方弁358,気液分離器355,電動ポンプ351,及び冷却水-冷却水熱交換器58を通過して、再び冷却水-冷媒熱交換器26に導かれる。なお、冷却水-冷却水熱交換器58では、三方弁257がバイパス状態に切り換えられているので、冷却水回路250内の冷却水との間で熱交換は行われない。これにより、冷却水回路305の電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱し、冷却水-冷媒熱交換器26にて冷却水から冷媒に吸熱することができる。
このように、温度制御システム301では、電気温水ヒータ54にて加熱された冷却水によって冷凍サイクル回路20内の冷媒に吸熱することが可能である。
冷却水-冷媒熱交換器26にて気化した冷媒は、気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。第3単独吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20を循環し、冷却水が冷却水回路250及び冷却水回路305を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
以上のように、第3単独吸熱モードでは、室外熱交換器23及び室外熱交換器52にて吸熱することなく、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水から冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒に吸熱する。そのため、外気温度が極低温の場合にも暖房運転を行うことができる。
<蓄電池加温モード>
図15は、温度制御システム301が蓄電池加温モードで運転される場合について説明する図である。蓄電池加温モードは、蓄電池2の温度が低く蓄電池2を加温する必要のある場面で稼働するモードである。
HVACユニット11及び冷凍サイクル回路20では、要求される空調装置10の運転モードに応じて適宜運転される。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。三方弁257は、冷却水が冷却水-冷却水熱交換器58を流通する通常状態に切り換えられている。
冷却水回路350では、電動ポンプ351が停止して冷却水の循環を停止させている。
冷却水回路450では、電動ポンプ51が作動して冷却水を循環させている。電気温水ヒータ54は、冷却水回路350内の冷却水を加熱する。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53を流通する通常状態に切り換えられる。四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられる。そのため、冷却水回路450では、冷却水回路250及び冷却水回路350とは切り離されて独立して冷却水が循環している。
冷却水回路450では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は、電気温水ヒータ54にて加熱され、三方弁57を通過して蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が加熱される。蓄電池2を加熱した冷却水は、気液分離器55を通過して再び電動ポンプ51に供給される。
このように、温度制御システム301では、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水を用いて蓄電池2を加温することが可能である。
<第1蓄電池冷却モード>
図16は、温度制御システム301が第1蓄電池冷却モードで運転される場合について説明する図である。第1蓄電池冷却モードは、蓄電池2の温度が高く蓄電池2を冷却する必要のある場面で稼働するモードである。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内を冷媒の一部が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、バイパス通路32内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。三方弁257は、冷却水が冷却水-冷却水熱交換器58をバイパスしてバイパス通路256を流れるバイパス状態に切り換えられている。
四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態に切り換えられる。
冷却水回路306では、電動ポンプ351及び電動ポンプ51が作動して、冷却水回路350と冷却水回路450との間で連続するように冷却水を循環させている。電気温水ヒータ54は、冷却水回路306内の冷却水を加熱する。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53を流通する通常状態に切り換えられる。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、分岐して可変絞り機構28と可変絞り機構29とに導かれる。可変絞り機構28に導かれた冷媒は、可変絞り機構28にて減圧膨張し、室外熱交換器23に流入する。室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外熱交換器23に導入される外気との間で熱交換を行い気化する。
一方、バイパス通路30を介して可変絞り機構29に導かれた冷媒は、可変絞り機構29にて減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路350内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。
このとき、冷却水回路305では、電動ポンプ351及び電動ポンプ51によって冷却水が循環している。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、四方弁358,電気温水ヒータ54,及び三方弁57を通過して蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が冷却される。蓄電池2を冷却した冷却水は、気液分離器55,電動ポンプ51,四方弁358,気液分離器355,電動ポンプ351,及び冷却水-冷却水熱交換器58を通過して再び冷却水-冷媒熱交換器26に供給される。
このように、温度制御システム301では、冷却水-冷媒熱交換器26によって冷却された冷却水を用いて蓄電池2を冷却することが可能である。
<第2蓄電池冷却モード>
図17は、温度制御システム301が第2蓄電池冷却モードで運転される場合について説明する図である。第2蓄電池冷却モードは、蓄電池2の温度が高く蓄電池2を冷却する必要のある場面で稼働するモードである。
HVACユニット11及び冷凍サイクル回路20では、要求される空調装置10の運転モードに応じて適宜運転される。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。三方弁257は、冷却水が冷却水-冷却水熱交換器58を流通する通常状態に切り換えられている。
四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態に切り換えられる。
冷却水回路305では、電動ポンプ351及び電動ポンプ51が作動して、冷却水回路350と冷却水回路450との間で連続するように冷却水を循環させている。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53を流通する通常状態に切り換えられる。
冷却水回路250では、電動ポンプ251によって吸入吐出された冷却水は、室外熱交換器52に導かれる。室外熱交換器52では、外気との熱交換によって温度が低下する。室外熱交換器52にて温度が低下した冷却水は、駆動系熱交換器259,三方弁257,冷却水-冷媒熱交換器26,及び気液分離器255を通過して、再び電動ポンプ251に供給される。
冷却水回路305では、電動ポンプ351及び電動ポンプ51によって冷却水が循環している。冷却水-冷却水熱交換器58にて冷却水回路250内の冷却水と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、冷却水-冷媒熱交換器26,四方弁358,電気温水ヒータ54,及び三方弁57を通過して蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が冷却される。蓄電池2を冷却した冷却水は、気液分離器55,電動ポンプ51,四方弁358,気液分離器355,及び電動ポンプ351を通過して再び冷却水-冷却水熱交換器58に供給される。
このように、温度制御システム301では、室外熱交換器52にて冷却された冷却水を用いて蓄電池2を冷却することが可能である。
以上の第3の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
第3単独吸熱モードにて、冷凍サイクル回路20にてヒータコア22が空気を加熱する暖房運転を行うときには、電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱して、冷却水-冷媒熱交換器26にて電気温水ヒータ54で加熱された冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水を用いてヒートポンプ暖房運転を行うことができる。したがって、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路20を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことができる。
また、外気温度によって吸熱源を変更できるので、暖房運転時に冷凍サイクル回路20の運転を止めることなく、外気温度が極低温の場合にも冷凍サイクル回路20を作動させることができる。
また、温度制御システム301では、蓄電池加温モード,第1蓄電池冷却モード,若しくは第2蓄電池冷却モードで運転を行うことで、蓄電池2の温度を調整することが可能である。
(第4の実施形態)
以下、図18から図21を参照して、本発明の第4の実施形態に係る温度制御システム401について説明する。以下に示す各実施形態では、各運転モードについての詳細な説明は適宜省略するが、第1から第3の実施形態と同様の各運転モードによる運転、及び運転モードの切り換えが可能である。
まず、図18を参照して、温度制御システム401の全体構成について説明する。図18は、温度制御システム401の構成図である。
温度制御システム401は、車両に搭載されるシステムであって、車室内の空調を行うと共に、蓄電池2の温度を調整するものである。温度制御システム401は、空調装置10と、冷却水が循環する冷却水回路405と、を備える。
冷却水回路405は、第1冷却水回路としての冷却水回路406と、冷却水回路250と、第3切換弁としての四方弁358と、第1切換弁としての四方弁458と、を備える。冷却水回路406は、冷却水回路350と、冷却水回路450と、を備える。このとき、四方弁458が第1熱連結器を構成し、四方弁358が第2熱連結器を構成する。
冷却水回路250は、電動ポンプ251と、室外熱交換器52と、気液分離器255と、駆動系熱交換器259と、四方弁458と、を有する。
四方弁458は、駆動系熱交換器259の下流かつ電動ポンプ251及び気液分離器255の上流に設けられる。
冷却水回路350は、冷却水-冷媒熱交換器26と、四方弁358と、四方弁458と、を有する。
四方弁358は、冷却水-冷媒熱交換器26の下流に設けられる。四方弁458は、冷却水-冷媒熱交換器26の上流に設けられる。このとき、四方弁458が第1熱連結器に相当する。
冷却水回路450は、電動ポンプ51と、蓄電池熱交換器53と、電気温水ヒータ54と、気液分離器55と、四方弁358と、バイパス通路56と、三方弁57と、バイパス通路456と、三方弁457と、第2室外熱交換器としての室外熱交換器452と、を有する。
四方弁358は、三方弁457の下流かつ電気温水ヒータ54の上流に設けられる。
バイパス通路456は、四方弁358の上流と電動ポンプ51の下流とを連結する。バイパス通路456には、室外熱交換器452をバイパスする冷却水が流れる。
三方弁357は、コントローラからの指令信号によって切り換えられる。三方弁457は、冷却水が室外熱交換器452を流通する通常状態と、冷却水が室外熱交換器452をバイパスしてバイパス通路456を流れるバイパス状態と、を切り換える。三方弁457が通常状態に切り換えられた場合には、バイパス通路456には冷却水は流通しない。一方、三方弁457がバイパス状態に切り換えられた場合には、室外熱交換器452には冷却水は流通しない。
室外熱交換器452は、三方弁457が通常状態に切り換えられているときに電動ポンプ51の下流かつ四方弁358の上流に設けられる。室外熱交換器452は、例えば車両のエンジンルーム(電気自動車においてはモータルーム)内に配置される。室外熱交換器452は、冷却水と外気との間で熱交換を行う。室外熱交換器452には、車両の走行や室外ファン(図示省略)の回転によって、外気が導入される。
四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態と、冷却水回路350と冷却水回路450とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態と、を切り換える。四方弁358が連結状態に切り換えられた場合には、電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は、三方弁357の状態によって室外熱交換器452を通過するかしないかが選択され、四方弁358を通過して冷却水回路350に導かれる。また、冷却水-冷媒熱交換器26を通過した冷却水は、四方弁358を通過して電気温水ヒータ54に導かれる。即ち、四方弁358は、冷却水回路350を循環する冷却水と冷却水回路450を循環する冷却水との熱的な連結と分離とを切り換える。
四方弁458は、コントローラからの指令信号によって切り換えられる。四方弁458は、冷却水回路250と冷却水回路350とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態と、冷却水回路250と冷却水回路350とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態と、を切り換える。即ち、熱交換、混合、合流を停止し冷却水回路350と冷却水回路250が熱的に独立可能な独立流路を有する。四方弁458が連結状態に切り換えられた場合には、電動ポンプ251によって吸入吐出された冷却水は、室外熱交換器52,駆動系熱交換器259,四方弁458を通過して冷却水-冷媒熱交換器26に導かれる。また、冷却水-冷媒熱交換器26を通過した冷却水は、四方弁358,四方弁458,及び気液分離器255を通過して再び電動ポンプ251に導かれる。即ち、四方弁458は、冷却水回路250を循環する冷却水と冷却水回路350を循環する冷却水との熱的な連結と分離とを切り換える。
続いて、図19から図21を参照して、温度制御システム401の各運転モードについて説明する。図19から図21では、冷媒又は冷却水が流通する部分を太実線で示し、冷媒又は冷却水の流通が停止する部分を細実線で示す。
<同時吸熱モード>
図19は、温度制御システム401が同時吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行い、蓄電池2を冷却する場合について説明する図である。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内を冷媒の一部が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、バイパス通路32内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。
冷却水回路450では、電動ポンプ51が作動して冷却水を循環させている。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53を流通する通常状態に切り換えられる。三方弁457は、冷却水が室外熱交換器452を流通する通常状態に切り換えられる。
四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられる。四方弁458は、冷却水回路250と冷却水回路350とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態に切り換えられる。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、分岐して可変絞り機構28と可変絞り機構29とに導かれる。可変絞り機構28に導かれた冷媒は、可変絞り機構28にて減圧膨張し、室外熱交換器23に流入する。室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外熱交換器23に導入される外気との間で熱交換を行い気化する。
一方、バイパス通路30を介して可変絞り機構29に導かれた冷媒は、可変絞り機構29にて減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路350内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。
このとき、冷却水回路406では、電動ポンプ251によって冷却水が循環している。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、四方弁358,四方弁458,気液分離器255,及び電動ポンプ251を通過して室外熱交換器52に導かれる。室外熱交換器52では、外気との熱交換によって冷却水の温度が上昇する。室外熱交換器52にて温度が上昇した冷却水は、駆動系熱交換器259にて更に加熱され、四方弁458を通過して、再び冷却水-冷媒熱交換器26に供給される。
一方、冷却水回路450では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は、三方弁457を通過して室外熱交換器452に導かれて冷却される。このとき、四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられているので、室外熱交換器452にて冷却された冷却水は、四方弁358,電気温水ヒータ54,及び三方弁57を通過して蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が冷却される。蓄電池2を冷却して温度が上昇した冷却水は、気液分離器55を通過して再び電動ポンプ51に供給される。
このように、温度制御システム401では、室外熱交換器52から冷却水-冷却水熱交換器58及び冷却水-冷媒熱交換器26を介して冷凍サイクル回路20内の冷媒に吸熱すると共に、室外熱交換器452にて冷却水回路450内の冷却水から放熱して蓄電池2を冷却することが可能である。
室外熱交換器23にて気化した冷媒と、冷却水-冷媒熱交換器26にて気化した冷媒とは、気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。同時吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20を循環し、冷却水が冷却水回路250,冷却水回路350を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
以上のように、同時吸熱モードでは、冷凍サイクル回路20の室外熱交換器23が外気から冷媒に吸熱すると共に、冷却水回路250の室外熱交換器52にて外気から冷却水に吸熱し、冷却水-冷媒熱交換器26にて冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、外気からの吸熱源を複数にすることができるので、室外熱交換器23及び室外熱交換器52の各々の熱交換面の表面温度の低下を抑制できる。したがって、低温時に室外熱交換器23及び室外熱交換器52に着霜が発生することを抑制できる。
図20は、温度制御システム401が同時吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行い、蓄電池2を加熱する場合について説明する図である。
このとき、冷却水回路450では、三方弁457は、冷却水が室外熱交換器452をバイパスしてバイパス通路456を流通するバイパス状態に切り換えられる。電気温水ヒータ54は、冷却水回路250内の冷却水を加熱する。
冷却水回路450では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。このとき、四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられているので、電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は、三方弁457及び四方弁358を通過して電気温水ヒータ54に導かれて加熱される。電気温水ヒータ54にて加熱された冷却水は、三方弁57を通過して蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が加熱される。蓄電池2を加熱して温度が低下した冷却水は、気液分離器55を通過して再び電動ポンプ51に供給される。
このように、温度制御システム401では、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水回路450内の冷却水を用いて蓄電池2を加熱することが可能である。
<第3単独吸熱モード>
図21は、温度制御システム401が第3単独吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。第3単独吸熱モードは、外気温度が極低温の場合(例えば-10℃以下の場合)に、車室内を暖房する場面で稼働するモードである。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路20では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構28は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。流路切換弁31は、バイパス通路30内を冷媒が流通する開状態に切り換えられる。流路切換弁33は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。
四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられる。四方弁458は、冷却水回路250と冷却水回路350とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態に切り換えられる。
冷却水回路406では、電動ポンプ51が作動して、冷却水回路350と冷却水回路450との間で連続するように冷却水を循環させている。電気温水ヒータ54は、冷却水回路305内の冷却水を加熱する。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53をバイパスしてバイパス通路56を流れるバイパス状態に切り換えられる。三方弁457は、冷却水が室外熱交換器452をバイパスしてバイパス通路456を流れるバイパス状態に切り換えられる。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い液化する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
ヒータコア22にて液化した冷媒は、バイパス通路30を通過して可変絞り機構29に導かれる。可変絞り機構29に流入した冷媒は、可変絞り機構29を通過して減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路306内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。
このとき、冷却水回路406では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、四方弁358を通過し電気温水ヒータ54に導かれて加熱される。電気温水ヒータ54にて加熱された冷却水は、三方弁57,気液分離器55,電動ポンプ51,三方弁457,四方弁358,及び四方弁458を通過して、再び冷却水-冷媒熱交換器26に導かれる。これにより、冷却水回路305の電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱し、冷却水-冷媒熱交換器26にて冷却水から冷媒に吸熱することができる。
このように、温度制御システム401では、電気温水ヒータ54にて加熱された冷却水によって冷凍サイクル回路20内の冷媒に吸熱することが可能である。
冷却水-冷媒熱交換器26にて気化した冷媒は、気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。第3単独吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路20を循環し、冷却水が冷却水回路250及び冷却水回路406を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
以上のように、第3単独吸熱モードでは、室外熱交換器23,室外熱交換器52,及び室外熱交換器452にて吸熱することなく、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水から冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒に吸熱する。そのため、外気温度が極低温の場合にも暖房運転を行うことができる。
(第4の実施形態の変形例)
以下、図22を参照して、本発明の第4の実施形態の変形例に係る温度制御システム401について説明する。図22は、温度制御システム401の構成図である。
この変形例では、冷却水回路250の室外熱交換器52と冷却水回路450の室外熱交換器452とは、一体に設けられる。これにより、車両における室外熱交換器52及び室外熱交換器452のレイアウトの簡素化が可能である。
以上の第4の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
第3単独吸熱モードにて、冷凍サイクル回路20にてヒータコア22が空気を加熱する暖房運転を行うときには、電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱して、冷却水-冷媒熱交換器26にて電気温水ヒータ54で加熱された冷却水から冷媒に吸熱する。そのため、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水を用いてヒートポンプ暖房運転を行うことができる。したがって、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路20を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことができる。
また、外気温度によって吸熱源を変更できるので、暖房運転時に冷凍サイクル回路20の運転を止めることなく、外気温度が極低温の場合にも冷凍サイクル回路20を作動させることができる。
また、冷却水回路450では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は、三方弁457を通過して室外熱交換器452に導かれて冷却される。このとき、四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられているので、室外熱交換器452にて冷却された冷却水は、四方弁358,電気温水ヒータ54,及び三方弁57を通過して蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が冷却される。
また、冷却水回路450では、電動ポンプ51によって冷却水が循環している。このとき、四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられているので、電動ポンプ51によって吸入吐出された冷却水は、三方弁457及び四方弁358を通過して電気温水ヒータ54に導かれて加熱される。電気温水ヒータ54にて加熱された冷却水は、三方弁57を通過して蓄電池熱交換器53に導かれる。蓄電池熱交換器53では、冷却水との熱交換によって蓄電池2が加熱される。
したがって、温度制御システム401では、室外熱交換器52から冷却水-冷却水熱交換器58及び冷却水-冷媒熱交換器26を介して冷凍サイクル回路20内の冷媒に吸熱すると共に、冷却水回路450内の冷却水を用いて蓄電池2の温度を調整することが可能である。
(第5の実施形態)
以下、図23及び図24を参照して、本発明の第5の実施形態に係る温度制御システム501について説明する。
まず、図23を参照して、温度制御システム501の全体構成について説明する。図23は、温度制御システム501の構成図である。
温度制御システム501は、車両に搭載されるシステムであって、車室内の空調を行うと共に、蓄電池2の温度を調整するものである。温度制御システム501は、空調装置10と、冷却水が循環する冷却水回路305と、冷却水が循環する第5冷却水回路としての冷却水回路550と、を備える。冷却水回路305は、第3の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
空調装置10は、HVACユニット11と、冷媒が循環する冷凍サイクル回路520と、コントローラ(図示省略)と、を有する。空調装置10は、冷暖房可能なヒートポンプシステムである。空調装置10は、車両(図示省略)に搭載されて車室(図示省略)内の空調を行う。冷媒には、例えばHFC-123aやHFO-1234yf等のHF系冷媒や、R744(CO2)等の自然冷媒が用いられる。
冷凍サイクル回路520は、電動コンプレッサ21と、第2熱交換器としての冷媒-冷却水熱交換器522と、気液分離器24と、エバポレータ25と、冷却水-冷媒熱交換器26と、可変絞り機構27と、可変絞り機構29と、バイパス通路34と、逆止弁36と、を有する。
冷媒-冷却水熱交換器522は、電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒の熱を用いて冷却水回路550内の流体としての冷却水を加熱する。このとき、冷媒-冷却水熱交換器522と冷却水回路550が放熱装置に相当する。
気液分離器24は、エバポレータ25又は冷却水-冷媒熱交換器26から流入する冷媒を液相冷媒と気相冷媒とに分離させる。気液分離器24は、気相冷媒を電動コンプレッサ21に供給する。
可変絞り機構29は、冷媒-冷却水熱交換器522と冷却水-冷媒熱交換器26との間に設けられる。可変絞り機構29は、冷媒-冷却水熱交換器522から流入する液相冷媒を減圧膨張させて温度を低下させる。可変絞り機構29は、開状態の場合には冷媒を通過させ、閉状態の場合には冷媒の通過を遮断し、絞り状態の場合には冷媒を減圧膨張させる。絞り状態における絞りの程度は、コントローラによって調整される。
バイパス通路34は、冷媒-冷却水熱交換器522の下流と気液分離器24の上流とを連結する。バイパス通路34には、可変絞り機構27,エバポレータ25,及び逆止弁36をバイパスする冷媒が流れる。バイパス通路34には、可変絞り機構29と冷却水-冷媒熱交換器26とが設けられる。
冷却水回路550は、第4ポンプとしての電動ポンプ551と、第3室外熱交換器としての室外熱交換器552と、室内放熱器としてのヒータコア22と、気液分離器555と、冷媒-冷却水熱交換器522と、バイパス通路556と、バイパス切換弁としての三方弁557と、を有する。
電動ポンプ551は、三方弁557が通常状態のときには室外熱交換器552の上流かつヒータコア22の下流に設けられ、三方弁557がバイパス状態のときには冷媒-冷却水熱交換器522の上流かつヒータコア22の下流に設けられる。電動ポンプ551は、電動モータ(図示省略)によって駆動されて冷却水回路550内の冷却水を吸入吐出して循環させる。電動ポンプ551は、コントローラからの指令信号によって回転速度が制御される。
室外熱交換器552は、例えば車両のエンジンルーム(電気自動車においてはモータルーム)内に配置される。室外熱交換器552は、冷却水と外気との間で熱交換を行う。室外熱交換器552には、車両の走行や室外ファン(図示省略)の回転によって、外気が導入される。
ヒータコア22は、冷却水回路550内の冷却水の熱を用いて空調に用いられる空気を加熱する。ヒータコア22は、ケース14内に設けられる。ヒータコア22には、冷媒-冷却水熱交換器522にて冷凍サイクル回路520内の冷媒から吸熱した冷却水が流入する。ヒータコア22は、ケース14内を流れる空気が接触する場合には、当該空気と冷却水熱交換器522にて冷凍サイクル回路520内の冷媒から吸熱した冷却水との間で熱交換を行い空気を暖める。ヒータコア22に接触する空気の量は、ヒータコア22よりもケース14内の風流れ方向上流側及び下流側に設けられるエアミックスドア13の位置に応じて調整される。
気液分離器555は、電動ポンプ551の上流に設けられる。気液分離器555は、冷却水回路550内を流通する冷却水内に発生した気泡を分離させ、液体の冷却水のみを電動ポンプ51に流入させる。
バイパス通路556は、室外熱交換器552の上流と室外熱交換器552の下流とを連結する。バイパス通路556には、室外熱交換器552をバイパスする冷却水が流れる。
三方弁557は、コントローラからの指令信号によって切り換えられる。三方弁557は、冷却水が室外熱交換器552を流通する通常状態と、冷却水が室外熱交換器552をバイパスしてバイパス通路556を流れるバイパス状態と、を切り換える。三方弁557が通常状態に切り換えられた場合には、バイパス通路556には冷却水は流通しない。一方、三方弁557がバイパス状態に切り換えられた場合には、室外熱交換器552には冷却水は流通しない。
続いて、図24を参照して、温度制御システム501の第3単独吸熱モードについて説明する。図24では、冷媒又は冷却水が流通する部分を太実線で示し、冷媒又は冷却水の流通が停止する部分を細実線で示す。
<第3単独吸熱モード>
図24は、温度制御システム501が第3単独吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。
HVACユニット11では、エアミックスドア13は、ケース14内を流れる空気がヒータコア22を通過する位置に調整される。
冷凍サイクル回路520では、可変絞り機構27は、冷媒の通過を遮断する閉状態に切り換えられる。可変絞り機構29は、冷媒を減圧膨張させる絞り状態に切り換えられる。
冷却水回路250では、電動ポンプ251が作動して冷却水を循環させている。三方弁257は、冷却水が冷却水-冷却水熱交換器58をバイパスしてバイパス通路256を流れるバイパス状態に切り換えられている。
四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態に切り換えられる。
冷却水回路306では、電動ポンプ351及び電動ポンプ51が作動して、冷却水回路350と冷却水回路450との間で連続するように冷却水を循環させている。電気温水ヒータ54は、冷却水回路305内の冷却水を加熱する。三方弁57は、冷却水が蓄電池熱交換器53をバイパスしてバイパス通路56を流れるバイパス状態に切り換えられる。
冷却水回路550では、電動ポンプ551が作動して冷却水を循環させている。三方弁557は、冷却水が室外熱交換器552をバイパスしてバイパス通路556を流れるバイパス状態に切り換えられている。
電動コンプレッサ21にて圧縮された冷媒は、冷媒-冷却水熱交換器522に流入し、冷却水回路550内の冷却水との間で熱交換を行い液化する。
冷媒-冷却水熱交換器522にて液化した冷媒は、バイパス通路34を通過して可変絞り機構29に導かれる。可変絞り機構29に流入した冷媒は、可変絞り機構29を通過して減圧膨張し、冷却水-冷媒熱交換器26に流入する。冷却水-冷媒熱交換器26に流入した冷媒は、冷却水回路306内の冷却水との間で熱交換を行い気化する。冷却水-冷媒熱交換器26にて気化した冷媒は、気液分離器24に流入し、再び電動コンプレッサ21に供給される。
このとき、冷却水回路306では、電動ポンプ351及び電動ポンプ51によって冷却水が循環している。冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒と熱交換を行って温度が低下した冷却水は、電気温水ヒータ54に導かれて加熱される。電気温水ヒータ54にて加熱された冷却水は、三方弁57,気液分離器55,電動ポンプ51,四方弁358,気液分離器355,電動ポンプ351,及び冷却水-冷却水熱交換器58を通過して、再び冷却水-冷媒熱交換器26に導かれる。なお、冷却水-冷却水熱交換器58では、三方弁257がバイパス状態に切り換えられているので、冷却水回路250内の冷却水との間で熱交換は行われない。これにより、冷却水回路305の電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱し、冷却水-冷媒熱交換器26にて冷却水から冷媒に吸熱することができる。
このように、温度制御システム301では、電気温水ヒータ54にて加熱された冷却水によって冷凍サイクル回路20内の冷媒に吸熱することが可能である。
一方、冷却水回路550では、電動ポンプ551によって冷却水が循環している。冷媒-冷却水熱交換器522にて冷媒と熱交換を行って温度が上昇した冷却水は、ヒータコア22に流入し、ヒータコア22を通過する空気との間で熱交換を行い温度が低下する。ヒータコア22を通過して加熱された空気は、ケース14から車室内へ導かれる。これにより、車室内が暖房される。
第3単独吸熱モードでは、上記のように冷媒が冷凍サイクル回路520を循環し、冷却水が冷却水回路250,冷却水回路306,及び550を循環することで、ケース14内を流れる空気が加熱されて、車室内が暖房される。
以上のように、第3単独吸熱モードでは、室外熱交換器52にて吸熱することなく、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水から冷却水-冷媒熱交換器26にて冷媒に吸熱し、冷媒-冷却水熱交換器522にて冷却水に吸熱する。そのため、外気温度が極低温の場合にも暖房運転を行うことができる。
以上の第5の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
第3単独吸熱モードにて、冷却水回路550にてヒータコア22が空気を加熱する暖房運転を行うときには、電気温水ヒータ54にて冷却水を加熱して、冷却水-冷媒熱交換器26にて電気温水ヒータ54で加熱された冷却水から冷媒に吸熱し、冷媒-冷却水熱交換器522にて冷却水-冷媒熱交換器26で加熱された冷媒から冷却水に吸熱する。そのため、電気温水ヒータ54によって加熱された冷却水を用いてヒートポンプ暖房運転を行うことができる。したがって、外気温度が極低温であっても冷凍サイクル回路520を用いたヒートポンプ暖房運転を行うことができる。
また、冷却水回路550では、冷凍サイクル回路520は、流路切換弁やバイパス通路等が省略されたシンプルな構成である。このように、シンプルな構成の冷凍サイクル回路520を用いた場合にも、上述した他の実施形態と同様の運転モードによる運転が可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1,201,301,401,501 温度制御システム
2 蓄電池
20 冷凍サイクル回路
21 電動コンプレッサ(圧縮機)
22 ヒータコア(室内放熱器)
26 冷却水-冷媒熱交換器(第1熱交換器)
50 冷却水回路
51 電動ポンプ(第1ポンプ)
52 室外熱交換器(第1室外熱交換器)
53 蓄電池熱交換器
54 電気温水ヒータ(加熱器)
150 冷却水回路(第1冷却水回路)
205 冷却水回路(第1冷却水回路)
250 冷却水回路(第2冷却水回路)
251 電動ポンプ(第2ポンプ)
305 冷却水回路
306 冷却水回路(第1冷却水回路)
350 冷却水回路(第3冷却水回路)
351 電動ポンプ(第3ポンプ)
405 冷却水回路
406 冷却水回路(第1冷却水回路)
450 冷却水回路(第4冷却水回路)
452 室外熱交換器(第2室外熱交換器)
520 冷凍サイクル回路
522 冷媒-冷却水熱交換器(第2熱交換器)
550 冷却水回路(第5冷却水回路)
552 室外熱交換器(第3室外熱交換器)
本発明のある態様によれば、車両の温度制御システムは、冷媒が循環する冷凍サイクル回路と、冷却水が循環する冷却水回路と、を備え、前記冷凍サイクル回路は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機にて圧縮された冷媒の熱を用いて空調に用いられる空気を加熱する放熱装置と、冷媒と前記冷却水回路内の冷却水との間で熱交換を行う第1熱交換器と、を有し、前記冷却水回路は、前記第1熱交換器と、冷却水を吸入吐出する第1ポンプと、を有し、冷却水が循環する第1冷却水回路と、冷却水と外気との間で熱交換を行う第1室外熱交換器と、冷却水を吸入吐出する第2ポンプと、駆動系部品と熱交換を行う駆動系熱交換器と、を有し、冷却水が循環する第2冷却水回路と、前記第1冷却水回路を循環する冷却水と前記第2冷却水回路を循環する冷却水との熱的な連結と分離とを切り換える第1熱連結器と、を備え、前記第1冷却水回路は、前記第1熱交換器を有し、冷却水が循環する第3冷却水回路と、冷却水を加熱する加熱器と、蓄電池と熱交換を行う蓄電池熱交換器と、前記第1ポンプと、冷却水と外気との間で熱交換を行う第2室外熱交換器と、前記第2室外熱交換器をバイパスするように冷却水が流れる第1バイパス通路と、前記第2室外熱交換器に冷却水が流れるか前記第1バイパス通路に冷却水が流れるかを切り換える第1バイパス切換弁と、を有し、冷却水が循環する第4冷却水回路と、前記第3冷却水回路を循環する冷却水と前記第4冷却水回路を循環する冷却水との熱的な連結と分離とを切り換える第2熱連結器と、からなり、前記第1熱連結器が前記第2冷却水回路と前記第3冷却水回路とを熱的に連結させ、前記第2熱連結器が前記第3冷却水回路と前記第4冷却水回路とを熱的に分離させて、前記駆動系熱交換器が前記駆動系部品から吸熱して、前記第1熱交換器にて冷却水から冷媒に吸熱させることで前記冷凍サイクル回路にて前記放熱装置が空気を加熱する暖房運転を行い、前記第2室外熱交換器にて外気との熱交換によって冷却された冷却水を用いて前記蓄電池熱交換器にて前記蓄電池を冷却する第1のモードと、前記第1熱連結器が前記第2冷却水回路と前記第3冷却水回路とを熱的に分離させ、前記第2熱連結器が前記第3冷却水回路と前記第4冷却水回路とを熱的に連結させ、前記第1バイパス切換弁は前記第1バイパス通路に冷却水が流れるように切り換えられて、前記加熱器にて冷却水を加熱して、前記第1熱交換器にて冷却水から冷媒に吸熱させることで前記冷凍サイクル回路にて前記放熱装置が空気を加熱する暖房運転を行う第2のモードと、を有する
冷却水回路450は、電動ポンプ51と、蓄電池熱交換器53と、電気温水ヒータ54と、気液分離器55と、四方弁358と、第2バイパス通路としてのバイパス通路56と、第2バイパス切換弁としての三方弁57と、第1バイパス通路としてのバイパス通路456と、第1バイパス切換弁としての三方弁457と、第2室外熱交換器としての室外熱交換器452と、を有する。
<同時吸熱モード>
図19は、温度制御システム401が第1のモードとしての同時吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行い、蓄電池2を冷却する場合について説明する図である。
<第3単独吸熱モード>
図21は、温度制御システム401が第2のモードとしての第3単独吸熱モードで運転されて空調装置10が暖房運転を行う場合について説明する図である。第3単独吸熱モードは、外気温度が極低温の場合(例えば-10℃以下の場合)に、車室内を暖房する場面で稼働するモードである。
四方弁358は、冷却水回路350と冷却水回路450とを連結して連続して冷却水を循環させる連結状態に切り換えられる。四方弁458は、冷却水回路250と冷却水回路350とを分離させ各々独立して冷却水を循環させる分離状態に切り換えられる。

Claims (6)

  1. 車両の温度制御システムであって、
    冷媒が循環する冷凍サイクル回路と、
    冷却水が循環する冷却水回路と、
    を備え、
    前記冷凍サイクル回路は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機にて圧縮された冷媒の熱を用いて空調に用いられる空気を加熱する放熱装置と、冷媒と前記冷却水回路内の冷却水との間で熱交換を行う第1熱交換器と、を有し、
    前記冷却水回路は、冷却水を吸入吐出する第1ポンプと、冷却水を加熱する加熱器と、蓄電池と熱交換を行う蓄電池熱交換器と、前記第1熱交換器と、を有し、
    前記冷凍サイクル回路にて前記放熱装置が空気を加熱する暖房運転を行うときには、前記加熱器にて冷却水を加熱して、前記第1熱交換器にて冷却水から冷媒に吸熱する、
    ことを特徴とする温度制御システム。
  2. 請求項1に記載の温度制御システムであって、
    前記冷却水回路は、
    前記蓄電池熱交換器をバイパスするように冷却水が流れるバイパス通路と、
    前記蓄電池熱交換器に冷却水が流れるか前記バイパス通路に冷却水が流れるかを切り換えるバイパス切換弁と、
    を有する、
    ことを特徴とする温度制御システム。
  3. 請求項1又は2に記載の温度制御システムであって、
    前記冷却水回路は、
    前記第1熱交換器と、前記第1ポンプと、を有し、冷却水が循環する第1冷却水回路と、
    冷却水と外気との間で熱交換を行う第1室外熱交換器と、冷却水を吸入吐出する第2ポンプと、を有し、冷却水が循環する第2冷却水回路と、
    前記第1冷却水回路を循環する冷却水と前記第2冷却水回路を循環する冷却水との熱的な連結と分離とを切り換える第1熱連結器と、
    を備える、
    ことを特徴とする温度制御システム。
  4. 請求項3に記載の温度制御システムであって、
    前記第1冷却水回路は、
    前記第1熱交換器を有し、冷却水が循環する第3冷却水回路と、
    前記蓄電池熱交換器と、前記第1ポンプと、を有し、冷却水が循環する第4冷却水回路と、
    前記第3冷却水回路を循環する冷却水と前記第4冷却水回路を循環する冷却水との熱的な連結と分離とを切り換える第2熱連結器と、
    を備える、
    ことを特徴とする温度制御システム。
  5. 請求項4に記載の温度制御システムであって、
    前記第4冷却水回路は、冷却水と外気との間で熱交換を行う第2室外熱交換器を更に有する、
    ことを特徴とする温度制御システム。
  6. 請求項4に記載の温度制御システムであって、
    前記放熱装置は、冷却水が循環する第5冷却水回路を備え、
    前記第5冷却水回路は、
    前記冷凍サイクル回路内の冷媒によって冷却水を加熱する第2熱交換器と、
    前記第2熱交換器にて加熱された冷却水の熱を用いて空調に用いられる空気を加熱する室内放熱器と、
    冷却水と外気との間で熱交換を行う第3室外熱交換器と、を有する、
    ことを特徴とする温度制御システム。
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