JP2022109070A - 制御装置、磁束推定装置及び磁束推定方法 - Google Patents

制御装置、磁束推定装置及び磁束推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一次磁束の推定結果に基づく電動機制御の信頼性向上に有効な電力変換装置を提供する。【解決手段】制御装置1は、電動機3に駆動電力を供給する電力変換回路10と、駆動電力の供給により電動機3が発生する一次磁束を推定する磁束推定部130と、磁束推定部130による一次磁束の推定結果に基づいて電力変換回路10を制御する電圧指令生成部160(制御部)と、を備え、磁束推定部130は、電動機3の動作速度が所定レベル未満である場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電流と、電動機3のインダクタンスとに基づいて一次磁束を推定する第一推定と、動作速度が所定レベルを超える場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として磁束微分値を積分して一次磁束を推定する第二推定と、を行う。【選択図】図1

Description

本開示は、制御装置、磁束推定装置及び磁束推定方法に関する。
特許文献1には、回転子速度に基づいて、固定子磁束計算を電流モデルから電圧モデルに円滑に遷移させる制御装置が開示されている。
特表2007-525137号公報
本開示は、一次磁束の推定結果に基づく電動機制御の信頼性向上に有効な電力変換装置を提供する。
本開示の一側面に係る制御装置は、電動機に駆動電力を供給する電力変換回路と、駆動電力の供給により電動機が発生する一次磁束を推定する磁束推定部と、磁束推定部による一次磁束の推定結果に基づいて電力変換回路を制御する制御部と、を備え、磁束推定部は、電動機の動作速度が所定レベル未満である場合に、電力変換回路から電動機への出力電流と、電動機のインダクタンスとに基づいて一次磁束を推定する第一推定と、動作速度が所定レベルを超える場合に、電力変換回路から電動機への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として磁束微分値を積分して一次磁束を推定する第二推定と、を行う。
本開示の他の側面に係る磁束推定装置は、電動機の動作速度が所定レベル未満である場合に、電力変換回路から電動機への出力電流と、電動機のインダクタンスとに基づいて、電動機が発生する一次磁束を推定する第一推定と、動作速度が所定レベルを超える場合に、電力変換回路から電動機への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として磁束微分値を積分して一次磁束を推定する第二推定と、を行う。
本開示の更に他の側面に係る磁束推定方法は、電動機の動作速度が所定レベル未満である場合に、電力変換回路から電動機への出力電流と、電動機のインダクタンスとに基づいて、電動機が発生する一次磁束を推定する第一推定と、動作速度が所定レベルを超える場合に、電力変換回路から電動機への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として磁束微分値を積分して一次磁束を推定する第二推定と、を含む。
本開示によれば、一次磁束の推定結果に基づく電動機制御の信頼性向上に有効な電力変換装置を提供することができる。
制御装置の構成を例示する模式図である。 磁束推定部の機能的な構成を例示するブロック図である。 補正ゲイン及びキャンセルゲインの設定例を示すグラフである。 制御回路のハードウェア構成を例示するブロック図である。 制御手順を例示するフローチャートである。 磁束推定手順を例示するフローチャートである。 磁束推定部の変形例を示すブロック図である。
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
〔制御装置〕
図1に示す制御装置1は、電動機3を制御する装置である。制御装置1は、電源2から供給された電力を駆動電力に変換して電動機3に供給する。電源2は直流電源であってもよく、交流電源であってもよい。一例として、図1は、電源2が三相交流電源である場合を図示している。三相交流電源の具体例としては、電力会社の電力系統、三相交流の発電機、又は無停電電源等が挙げられる。
電動機3は、交流の駆動電力(例えば三相交流電力)の供給により動作する交流電動機である。電動機3は、同期電動機であってもよい。例えば電動機3は、PMA(Permanent Magnet Assistance)モータである。電動機3は、IPM(Interior Permanent Magnet)モータであってもよく、SPM(Surface Permanent Magnet)モータであってもよい。電動機3は、永久磁石を有しないシンクロナスリラクタンスモータであってもよい。電動機3は、誘導電動機であってもよい。
電動機3は、固定子にコイルが設けられた固定コイル型であってもよいし、可動子にコイルが設けられた可動コイル型であってもよい。また、電動機3は、回転型であってもよいし、リニア型であってもよい。
制御装置1は、電力変換回路10と、制御回路100とを有する。電力変換回路10は、電源2から供給された電力(以下、「電源電力」という。)を駆動電力に変換して電動機3に供給する。一例として、電力変換回路10は、整流回路11と、平滑コンデンサ12と、インバータ回路13と、電流センサ14とを有する。整流回路11は、例えばダイオードブリッジ回路又はPWMコンバータ回路であり、上記電源電力を直流電力に変換する。平滑コンデンサ12は、上記直流電力を平滑化する。
インバータ回路13は、上記直流電力と上記駆動電力との間の電力変換を行う。例えばインバータ回路13は、力行状態において、直流電力を駆動電力に変換して電動機3に供給し、回生状態において、電動機3が発電する電力を直流電力に変換する。なお、力行状態とは、インバータ回路13から供給された駆動電力により電動機3が動作する状態であり、回生状態とは、動作に応じた発電電力を電動機3がインバータ回路13に供給する状態である。
例えばインバータ回路13は、複数のスイッチング素子15を有し、複数のスイッチング素子15のオン・オフを切り替えることによって上記電力変換を行う。スイッチング素子15は、例えばパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等であり、ゲート駆動信号に応じてオン・オフを切り替える。
電流センサ14は、インバータ回路13と電動機3との間に流れる電流(以下、「出力電流」という。)を検出する。例えば電流センサ14は、三相交流の全相(U相、V相及びW相)の電流を検出するように構成されていてもよいし、三相交流のいずれか2相の電流を検出するように構成されていてもよい。零相電流が生じない限り、U相、V相、及びW相の電流の合計はゼロなので、2相の電流を検出する場合にも全相の電流の情報が得られる。
以上に示した電力変換回路10の構成はあくまで一例である。電力変換回路10の構成は、電動機3の駆動電力を生成し得る限りにおいていかようにも変更可能である。例えば、整流回路11は交流電力を直流電力に変換するPWMコンバータ回路やマトリクスコンバータ回路であってもよい。電力変換回路10は、直流化を経ることなく電源電力と駆動電力との双方向の電力変換を行うマトリクスコンバータ回路であってもよい。電源電力が直流電力である場合に、電力変換回路10は整流回路11を有していなくてもよい。
制御回路100は、制御指令に対応する駆動電力を電動機3に供給するように電力変換回路10を制御する。制御回路100は、一次磁束の推定結果に基づいて電力変換回路10を制御する。より具体的に、制御回路100は、駆動電力の供給により電動機3が発生する一次磁束を推定することと、一次磁束の推定結果と出力電流(電流センサ14が検出する電流)とに基づいて電動機3の電磁力を推定することと、目標磁束と一次磁束の推定結果との偏差と、目標電磁力と電磁力の推定結果との偏差とに基づいて電力変換回路10を制御することと、を実行するように構成されている。このため制御回路100は、上記一次磁束を推定する磁束推定装置を含んでいる。
例えば制御回路100は、機能上の要素として、電磁力指令生成部110と、磁束指令生成部120と、電流情報取得部101と、磁束推定部130と、電磁力推定部150と、電圧指令生成部160と、位相角算出部170と、PWM制御部180とを有する。
電磁力指令生成部110は、電動機3に所望の動作をさせるように上述の目標電磁力を生成する。「電磁力」は、電動機3が駆動対象物に付与する力に相関する値であればよい。電動機3が回転型である場合、電磁力は、電動機3が回転軸まわりに発生するトルクであってもよい。電動機3がリニア型である場合、電磁力は、電動機3が可動子の移動方向に発生する推力であってもよい。
一例として、電磁力指令生成部110は、加え合わせ点111で表されるように、目標速度ωtと、速度推定値ωとの差である速度偏差を算出する。目標速度ωtは、例えば電気角の角速度の目標値であり、速度推定値ωは、電気角の角速度の推定値である。電磁力指令生成部110は、制御回路100が予め記憶する目標速度ωtを取得してもよく、プログラマブルロジックコントローラ等の上位コントローラから目標速度ωtを取得してもよい。電磁力指令生成部110は、ブロック112で表されるように、速度偏差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算等を施して目標トルクTt(目標電磁力)を算出する。
磁束指令生成部120は、目標トルクTtと、電動機3の磁石磁束と、電動機3のインダクタンスとに基づいて、上記目標一次磁束Φtを算出する。例えば、電動機3が同期リラクタンス電動機を除く同期電動機である場合、磁束指令生成部120は、目標トルクTtに基づいて、目標電流を算出し、次式により目標一次磁束Φtを算出する。
Φdt=Ld・Idt+Φm
Φqt=Lq・Iqt
Φt=(Φdt+Φqt1/2
・・・(1)
Φdt:d軸一次磁束目標値
Φqt:q軸一次磁束目標値
Ld:d軸インダクタンス
Lq:q軸インダクタンス
Idt:d軸電流目標値
Iqt:q軸電流目標値
Φm:磁石磁束
電動機3が同期リラクタンス電動機の場合、式(1)における磁石磁束Φmはゼロである。電動機3が誘導電動機である場合、d軸インダクタンスLdは、一次インダクタンスL1に置き換わる。q軸インダクタンスLqは、一次漏れインダクタンスl1と、二次漏れインダクタンスl2との和に相当する漏れインダクタンスに置き換わる。
d軸、q軸は、回転座標系であるdq座標系の座標軸であり、それぞれ電動機3の回転軸に垂直である。電動機3がPMAである場合、d軸は例えば磁石磁束の方向に沿い、q軸は磁石磁束の方向に垂直である。d軸とq軸とが交わる原点は、電動機3の回転中心に位置する。電動機3が誘導電動機である場合、d軸は例えばギャップ磁束の方向に沿い、q軸はギャップ磁束の方向に垂直である。電動機3が同期リラクタンス電動機である場合、d軸はロータの突極方向に沿い、q軸は突極方向に垂直である。また、電動機3が同期リラクタンス電動機である場合、d軸、q軸は、ロータの突極と共に回転するdq座標系の座標軸であり、d軸は突極方向に沿う。
d軸磁束は、一次磁束のd軸成分であり、q軸磁束は、一次磁束のq軸成分である。d軸電流は、d軸に沿った磁束を発生させる電流であり、q軸電流は、q軸に沿った磁束を発生させる電流である。d軸インダクタンスは、d軸電流からd軸磁束を求める係数であり、q軸インダクタンスは、q軸電流からq軸磁束を求める係数である。
電流情報取得部101は、電流センサ14による出力電流の検出結果を取得し、取得した検出結果に三相・二相変換を施してa軸電流Ia及びb軸電流Ibを算出する。a軸電流Iaは、出力電流のa軸成分であり、b軸電流Ibは、出力電流のb軸成分である。
a軸、b軸は、固定座標系であるab座標系の座標軸であり、それぞれ電動機3の回転軸に垂直である。a軸及びb軸は互いに垂直であり、a軸とb軸とが交わる原点は電動機3の回転中心に一致している。
磁束推定部130は、駆動電力の供給により電動機3が発生する一次磁束を推定する。例えば磁束推定部130は、一次磁束推定値Φと、a軸一次磁束推定値Φaと、b軸一次磁束推定値Φbとを算出する。a軸磁束は、一次磁束のa軸成分であり、b軸磁束は、一次磁束のb軸成分である。磁束推定部130による一次磁束の推定処理については後述する。
電磁力推定部150は、一次磁束の推定結果と出力電流とに基づいて電動機3のトルク(電磁力)を推定する。例えば電磁力推定部150は、次式により、トルク推定値Tを算出する。
T=Φa・Ib-Φb・Ia ・・・(2)
電圧指令生成部160(制御部)は、磁束推定部130による一次磁束の推定結果に基づいて電力変換回路10を制御する。例えば電圧指令生成部160は、目標磁束と一次磁束の推定結果との偏差と、目標電磁力と電磁力の推定結果との偏差とに基づいて電力変換回路10を制御する。
一例として、電圧指令生成部160は、目標磁束Φtと一次磁束推定値Φとの偏差を縮小し、目標トルクTtとトルク推定値Tとの偏差を縮小するように電圧指令を生成する。例えば電圧指令生成部160は、一次磁束と共に回転するγδ座標系における電圧指令を生成する。γδ座標系の座標軸であるγ軸、δ軸は、それぞれ電動機3の回転軸に垂直である。γ軸とδ軸が交わる原点は、電動機3の回転中心に位置する。γ軸は一次磁束の方向に沿い、δ軸は一次磁束の方向に垂直である。例えば電圧指令生成部160は、加え合わせ点161で表されるように、目標磁束Φtと一次磁束推定値Φとの差である磁束偏差を算出し、ブロック162で表されるように、磁束偏差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算等を施してγ軸電圧指令Vγを算出する。γ軸電圧指令Vγは、電圧指令のγ軸成分である。
また、電圧指令生成部160は、加え合わせ点163で表されるように、目標トルクTtとトルク推定値Tとの差であるトルク偏差を算出し、ブロック164で表されるように、トルク偏差を一次磁束推定値Φで除算し、ブロック165で表されるように、除算結果に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算を施して、トルク制御電圧を算出する。
更に電圧指令生成部160は、ブロック166で表されるように、一次磁束推定値Φに速度推定値ωを乗算して誘起電圧を算出する。そして、電圧指令生成部160は、加え合わせ点167で表されるように、トルク制御電圧に誘起電圧を加算してδ軸電圧指令Vδを算出する。δ軸電圧指令Vδは、電圧指令のδ軸成分である。
位相角算出部170は、a軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbをフェーズロックループに入力することで、速度推定値ωと、位相角推定値θとを算出する。速度推定値ωは、一次磁束の回転速度の推定値であり、位相角推定値θは、一次磁束の回転角度の推定値である。位相角算出部170が算出する速度推定値ωは、電磁力推定部150にフィードバックされ、上述の目標トルクTtの算出に用いられる。また、位相角算出部170が算出する速度推定値ωは、電圧指令生成部160における上記誘起電圧の算出にも用いられる。
PWM制御部180は、電圧指令生成部160が生成した電圧指令に対応する電圧を発生させるように電力変換回路10を制御する。例えばPWM制御部180は、γ軸電圧指令Vγ及びδ軸電圧指令Vδに対し、位相角推定値θによる回転変換を施してa軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vbを算出し、a軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vbに二相・三相変換を施して駆動電力の相電圧指令を算出する。PWM制御部180は、相電圧指令に対応する三相交流電圧を電動機3に印加するように、インバータ回路13の複数のスイッチング素子15のオン・オフを切り替える。
このように、電圧指令生成部160が生成した電圧指令に対応する電圧を発生させるように電力変換回路10が制御されるので、電力変換回路10は、目標磁束と一次磁束の推定結果との偏差と、目標電磁力と電磁力の推定結果との偏差とに基づいて制御されることとなる。
以下、磁束推定部130による一次磁束の推定処理を具体的に例示する。磁束推定部130は、電動機3の動作速度が所定レベル未満である場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電流と、電動機3のインダクタンスとに基づいて一次磁束を推定する第一推定と、電動機3の動作速度が所定レベルを超える場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として磁束微分値を積分して一次磁束を推定する第二推定と、を行うように構成されている。なお、動作速度とは、周波数指令(同期電動機の場合は速度指令)であってもよく、あるいは速度推定値であってもよい。
第一推定において、磁束推定部130は、少なくとも出力電流とインダクタンスとに基づいて一次磁束を推定していればよく、更に出力電圧に基づく一次磁束の推定も併せて実行してもよい。例えば磁束推定部130は、第一推定において、出力電圧に基づいて磁束微分値を算出し、出力電流と、インダクタンスとに基づいて磁束微分値を補正し、補正後の磁束微分値を積分して一次磁束を算出してもよい。
磁束推定部130は、電動機3の動作速度が所定レベル未満である場合に、第一推定を繰り返し実行し、それぞれの第一推定において、出力電圧に基づいて磁束微分値を算出し、出力電流と、インダクタンスとに基づいて一次磁束を推定するリファレンス推定を行い、前回の第一推定による一次磁束の推定結果と、リファレンス推定による一次磁束の推定結果との偏差に基づいて補正値を算出し、磁束微分値を補正値に基づいて補正してもよい。
磁束推定部130は、第一推定において、動作速度が所定レベルに近付くのに応じて、出力電流と、インダクタンスとに基づく磁束微分値の補正を縮小してもよい。補正を縮小するとは、出力電流と、インダクタンスとに基づき算出された補正値を、磁束微分値に反映させる程度を縮小することを意味する。一例として、磁束推定部130は、出力電流と、インダクタンスとに基づき算出された補正値に、補正ゲインを乗算した値に基づいて補正値を算出し、動作速度が所定レベルに近付くのに応じて補正ゲインを縮小する。
磁束推定部130は、上記出力電圧として、a軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vbを用いてもよい。磁束推定部130は、上記出力電圧として、センサによる電圧検出値を用いてもよい。また、磁束推定部130は、上記出力電流として、a軸電流Ia及びb軸電流Ibを用いてもよい。
図2は、電動機3が同期電動機である場合の磁束推定部130の機能的な構成を例示するブロック図である。磁束推定部130は、ブロック131で表されるように、a軸電流Ia及びb軸電流Ibに巻線抵抗rを乗算して、巻線における電圧降下を算出し、加え合わせ点143で表されるように、a軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vbから電圧降下を減算して磁束微分値を算出する。例えば磁束推定部130は、次式により磁束微分値を算出する。
Φa’=Va-r・Ia
Φb’=Vb-r・Ib
・・・(3)
Φa’:a軸磁束微分値
Φb’:b軸磁束微分値
r:巻線抵抗
磁束推定部130は、ブロック132で表されるように、a軸電流Ia及びb軸電流Ibに対し、回転変換を施してd軸電流Id及びq軸電流Iqを算出する。d軸電流Idは、出力電流のd軸成分であり、q軸電流Iqは、出力電流のq軸成分である。
a軸電流Ia及びb軸電流Ibをd軸電流Id及びq軸電流Iqに変換するために、磁束推定部130は、ブロック148で表されるように、a軸電流Ia、b軸電流Ib、a軸電圧指令Va、及びb軸電圧指令Vbに基づいて、ab座標系に対するdq座標系の位相角推定値θdを算出する。例えば磁束推定部130は、拡張誘起電圧オブザーバによって、位相角推定値θdを算出する。より具体的に、磁束推定部130は、フェーズロックループによって、dq座標系における誘起電圧のd軸成分がゼロになるように位相角推定値θdを算出する。なお、dq座標系における誘起電圧は、a軸電流Ia及びb軸電流Ibに位相角推定値θdによる回転変換を施して得られるd軸電流Id及びq軸電流Iqと、a軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vbに位相角推定値θdによる回転変換を施して得られるd軸電圧指令Vd及びq軸電圧指令Vqとに基づいて算出される。
更に、磁束推定部130は、ブロック133及び加え合わせ点144で表されるように、d軸電流Id及びq軸電流Iqと、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqと、磁石磁束Φm(電動機3が同期リラクタンス電動機の場合はゼロ)とに基づいて一次磁束のリファレンス推定を行う。例えば磁束推定部130は、次式により、一次磁束のリファレンス推定値を算出する。
Φdr=Ld・Id+Φm
Φqr=Lq・Iq
・・・(4)
Φdr:d軸磁束リファレンス推定値
Φqr:q軸磁束リファレンス推定値
磁束推定部130は、ブロック134で表されるように、前回のa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbの推定結果に対し、位相角推定値θdによる回転変換を施してd軸磁束推定値Φd及びq軸磁束推定値Φqを算出する。d軸磁束推定値Φdは、一次磁束のd軸成分であり、q軸磁束推定値Φqは、一次磁束のq軸成分である。磁束推定部130は、加え合わせ点145で表されるように、d軸磁束リファレンス推定値Φdrとd軸磁束推定値Φdとの差、及びq軸磁束リファレンス推定値Φqrとq軸磁束推定値Φqとの差である磁束誤差を算出する。
更に、磁束推定部130は、ブロック135で表されるように、磁束誤差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算等を施して補正値ΔΦd’,ΔΦq’を算出し、更に、磁束推定部130は、ブロック136で表されるように、補正値ΔΦd’,ΔΦq’に対し、位相角推定値θによる回転変換を施して補正値ΔΦa’,ΔΦb’を算出する。なお、磁束推定部130は、ブロック134,136における回転変換に、位相角推定値θdに代えて、位相角推定値θを用いてもよい。この場合、加え合わせ点144,145の間に、位相角推定値θと位相角推定値θdとに基づく二つの回転変換が必要となる(図示せず)。
また、ブロック134にて、a軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbをd軸磁束推定値Φd及びq軸磁束推定値Φqに変換するのに代えて、d軸磁束リファレンス推定値Φdr及びq軸磁束リファレンス推定値Φqrに位相角推定値θdによる回転変換を施してa軸磁束リファレンス推定値Φar及びb軸磁束リファレンス推定値Φbrを算出し、a軸磁束リファレンス推定値Φarとa軸磁束推定値Φaとの差、及びb軸磁束リファレンス推定値Φbrとb軸磁束推定値Φbとの差である磁束誤差を算出してもよい(図7のブロック134A参照)。
この場合、ブロック135における補正値の算出を、γδ座標系で行ってもdq軸座標系で行ってもよい。γδ座標系で行う場合、具体的には、磁束誤差に位相角推定値θによる回転変換を施してγδ座標系における磁束誤差を算出し(図7のブロック136A参照)、ブロック135ではγδ座標系における補正値ΔΦγ’,ΔΦδ’を算出し、補正値ΔΦγ’,ΔΦδ’に対し、位相角推定値θによる回転変換を施して補正値ΔΦa’,ΔΦb’を算出してもよい(図7のブロック136B参照)。dq軸座標系で行う場合は、図7のブロック136Aおよびブロック136Bの座標変換を位相角推定値θdを用いて行えばよい(図示せず)。
更に、磁束推定部130は、ブロック137及び加え合わせ点146で表されるように、補正ゲインAKを補正値ΔΦa’,ΔΦb’に乗算し、乗算結果をa軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’にそれぞれ加算する。これにより、上述の磁束誤差を縮小するように、a軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’が補正される。
磁束推定部130は、ブロック138で表されるように、補正済みのa軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’をそれぞれ積分して、a軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbを算出する。
磁束推定部130は、速度推定値ωが大きくなるにつれて、補正ゲインAKを徐々に小さくしてもよい。例えば図3の(a)に示すように、磁束推定部130は、速度推定値ωが閾値ω1以下であるときには補正ゲインAKを所定値AK1にし、速度推定値ωが閾値ω1より大きい閾値ω2以上であるときには補正ゲインAKを所定値AK1より小さい所定値AK2にする。また、磁束推定部130は、速度推定値が閾値ω1から閾値ω2に近付くにつれて、補正ゲインAKを所定値AK1から所定値AK2に徐々に移行させる。
速度推定値ωが、閾値ω2未満であるときに磁束推定部130が行うa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbの推定は、上述した第一推定に相当する。速度推定値ωが、閾値ω2を超えているときに磁束推定部130が行うa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbの推定は、上述した第二推定に相当する。
磁束推定部130は、第二推定において、出力電流と、インダクタンスとに基づく磁束微分値の補正を停止してもよい。一例として、所定値AK2はゼロであってもよい。この場合、速度推定値ωが閾値ω2を超えているときには、補正値ΔΦa’,ΔΦb’によるa軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’の補正が停止することとなる。補正値ΔΦa’,ΔΦb’によるa軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’の補正を停止させた状態において、磁束推定部130は、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqに基づくことなく、a軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’を算出する。
なお、所定値AK2はゼロより大きくてもよい。所定値AK2がゼロより大きい場合、第二推定においては、第一推定における補正ゲインAKよりも小さい補正ゲインAKにて、出力電流と、インダクタンスとに基づく磁束微分値の補正が行われることとなる。
図2に戻り、磁束推定部130は、一次磁束の推定結果から、電動機3の動作に応じて変動しない定常成分を除去してもよい。磁束推定部130は、定常成分の除去において、一次磁束の推定結果にローパス型のフィルタリングを行い、フィルタリング後の一次磁束の推定結果(フィルタリングにより抽出された定常成分)を、フィルタリング前の一次磁束の推定結果から除去してもよい。例えば磁束推定部130は、ブロック139,141で表されるように、a軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbの推定結果にローパス型のフィルタリングを行い、フィルタリング結果にキャンセルゲインCKを乗算して、一次磁束推定結果に含まれる定常成分を電流補正値ΔIa,ΔIbに換算する。
磁束推定部130は、加え合わせ点147で表されるように、ブロック131(巻線抵抗rの乗算)への入力直前のa軸電流Ia及びb軸電流Ibに、電流補正値ΔIa,ΔIbを加算する。これにより、加え合わせ点143においては、上記電圧降下に加えて、電流補正値ΔIa,ΔIbに巻線抵抗rを乗算した値(以下、「キャンセル値」という。)が減算されることとなる。このため、次に算出されるa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbからは、キャンセル値が除去されることとなる。
キャンセル値は、フィルタリング後のa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbに相当するので、次に算出されるa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbからキャンセル値を除去することは、フィルタリング前のa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbから、フィルタリング後のa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbを除去することの一例に相当する。なお、上記フィルタリング結果をa軸電流Ia及びb軸電流Ibに加算するのに代えて、a軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’から減算してもよく、a軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vbから減算してもよい。
磁束推定部130は、速度推定値ωが大きくなるにつれて、キャンセルゲインCKを徐々に大きくしてもよい。磁束推定部130は、第二推定を行う期間におけるキャンセルゲインCKを、第一推定を行う期間におけるキャンセルゲインCKよりも大きくしてもよい。
例えば図3の(b)に示すように、磁束推定部130は、速度推定値ωが閾値ω2以下であるときにはキャンセルゲインCKを所定値CK1にし、速度推定値ωが閾値ω2より大きい閾値ω3以上であるときにはキャンセルゲインCKを所定値CK1より大きい所定値CK2にする。また、磁束推定部130は、速度推定値が閾値ω2から閾値ω3に近付くにつれて、キャンセルゲインCKを所定値CK1から所定値CK2に徐々に移行させる。
磁束推定部130は、第一推定を行う期間の少なくとも一部においては定常成分の除去を停止してもよい。一例として、所定値CK1はゼロであってもよい。この場合、速度推定値ωが閾値ω2未満であるときには、a軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbからの定常成分の除去が停止することとなる。
なお、所定値CK1はゼロより大きくてもよい。所定値CK1がゼロより大きい場合、第一推定においては、第二推定におけるキャンセルゲインCKよりも小さいキャンセルゲインCKにて、定常成分の除去が行われることとなる。
以上に例示した一次磁束の推定処理はあくまで一例である。第二推定における出力電流及びインダクタンスの寄与度が、第一推定における出力電流及びインダクタンスの寄与度に比較して小さく、且つ第二推定における積分が第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として行われる限り、一次磁束の推定処理は適宜変更可能である。
例えば、第一推定においては、磁束微分値の積分を行うことなく、出力電流及びインダクタンスに基づいて一次磁束を推定してもよい。例えば磁束推定部130は、第一推定において、d軸磁束リファレンス推定値Φdr及びq軸磁束リファレンス推定値Φqrに対し、位相角推定値θdによる回転変換を施してa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbを算出してもよい。この場合も、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として、第二推定における磁束微分値の積分を開始することで、第二推定による一次磁束の推定精度を高めることができる。
上述したように、電動機3は、誘導電動機であってもよい。電動機3が誘導電動機である場合、磁束推定部130は、例えば次式により、固定座標系であるab座標系におけるa軸磁束リファレンス推定値Φar及びb軸磁束リファレンス推定値Φbrを算出する。
Φar=M・(Φ2a-M・I1a)/L2+L1・I1a
Φbr=M・(Φ2b-M・I1b)/L2+L1・I1b
・・・(5)
L1:一次インダクタンス
L2:二次インダクタンス
M:一次側と二次側との間の相互インダクタンス
I1a:一次電流のa軸成分
I1b:一次電流のb軸成分
Φ2a:二次磁束のa軸成分
Φ2b:二次磁束のb軸成分
d軸磁束リファレンス推定値Φdr及びq軸磁束リファレンス推定値Φqrは、a軸磁束リファレンス推定値Φar及びb軸磁束リファレンス推定値Φbrに対し、位相角推定値θdによる回転変換を施すことによって算出される。
図4は、制御回路100のハードウェア構成を例示するブロック図である。図4に示すように、制御回路100は、プロセッサ191と、メモリ192と、ストレージ193と、入出力ポート194と、スイッチング制御回路195とを有する。プロセッサ191は、複数のプロセッシングデバイスを含んでいてもよく、メモリ192は複数のメモリデバイスを含んでいてもよく、ストレージ193は複数のストレージデバイスを含んでいてもよい。
ストレージ193は、例えば不揮発性の半導体メモリ等、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を有する。ストレージ193は、駆動電力の供給により電動機3が発生する一次磁束を推定することと、一次磁束の推定結果と出力電流とに基づいて電動機3の電磁力を推定することと、目標磁束と一次磁束の推定結果との偏差と、目標電磁力と電磁力の推定結果との偏差とに基づいて電力変換回路10を制御することと、を制御回路100に実行させるためのプログラムを記憶している。上記プログラムは、制御回路100(磁束推定装置)に、電動機3の回転速度(動作速度)が所定レベル未満である場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電流と、電動機3のインダクタンスとに基づいて一次磁束を推定する第一推定と、電動機3の回転速度が所定レベルを超える場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として磁束微分値を積分して一次磁束を推定する第二推定と、を実行させるように構成されている。例えばストレージ193は、上述した機能上の各要素を制御回路100に構成させるためのプログラムを記憶している。
メモリ192は、ストレージ193の記憶媒体からロードしたプログラム及びプロセッサ191による演算結果を一時的に記憶する。プロセッサ191は、メモリ192と協働して上記プログラムを実行することで、制御回路100の機能上の各要素を構成する。入出力ポート194は、プロセッサ191からの指令に従って、電流センサ14との間で電気信号の入出力を行う。スイッチング制御回路195は、プロセッサ191からの指令に従って、インバータ回路13に、複数のスイッチング素子15のオン・オフを切り替えるための駆動信号を出力する。
なお、制御回路100は、必ずしもプログラムにより各機能を構成するものに限られない。例えば制御回路100は、専用の論理回路又はこれを集積したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により少なくとも一部の機能を構成してもよい。
〔制御手順〕
続いて、制御方法の一例として、制御回路100が実行する制御手順を例示する。この手順は、駆動電力の供給により電動機3が発生する一次磁束を推定することと、一次磁束の推定結果と出力電流とに基づいて電動機3の電磁力を推定することと、目標磁束と一次磁束の推定結果との偏差と、目標電磁力と電磁力の推定結果との偏差とに基づいて電力変換回路10を制御することと、を含む。
図5に示すように、制御回路100は、ステップS01,S02,S03,S04,S05,S06,S07,S08を順に実行する。ステップS01では、電磁力指令生成部110が、電動機3に所望の動作をさせるように上述の目標電磁力を生成する。例えば電磁力指令生成部110は、目標速度ωtと、速度推定値ωとの差である速度偏差を算出し、速度偏差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算等を施して目標トルクTtを算出する。ステップS02では、磁束指令生成部120が、目標トルクTtと、電動機3のインダクタンスとに基づいて、上記目標磁束Φtを算出する。
ステップS03では、電流情報取得部101が、電流センサ14による出力電流の検出結果を取得し、取得した検出結果に三相・二相変換を施してa軸電流Ia及びb軸電流Ibを算出する。ステップS04では、磁束推定部130が、駆動電力の供給により電動機3が発生する一次磁束を推定する。ステップS04の具体的内容については後述する。ステップS05では、電磁力推定部150が、一次磁束の推定結果と出力電流とに基づいて電動機3のトルク(電磁力)を推定する。ステップS06では、位相角算出部170が、a軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbをフェーズロックループに入力することで、速度推定値ωと、位相角推定値θとを算出する。
ステップS07では、電圧指令生成部160が、目標磁束Φtと一次磁束推定値Φとの偏差を縮小し、目標トルクTtとトルク推定値Tとの偏差を縮小するように電圧指令を生成する。ステップS08では、PWM制御部180が、電圧指令生成部160が生成した電圧指令に対応する電圧を発生させるようにインバータ回路13の複数のスイッチング素子15をオン・オフさせることを開始する。例えばPWM制御部180は、d軸電圧指令Vd及びq軸電圧指令Vqに対し、位相角推定値θによる回転変換を施してa軸電圧指令Va及びq軸電圧指令Vqを算出し、a軸電圧指令Va及びq軸電圧指令Vqに三相・二相変換を施して駆動電力の相電圧指令を算出し、相電圧指令に基づく複数のスイッチング素子15のオン・オフを開始する。制御回路100は以上の処理を繰り返し実行する。
ステップS06において算出された速度推定値ωは、次サイクルのステップS01において速度偏差の算出に用いられ、次サイクルのステップS07において電圧指令の生成に用いられる。また、ステップS08において算出されるa軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vbは、次サイクルのステップS04において一次磁束の推定に用いられる。更に、ステップS06において算出される速度推定値ω及び位相角推定値θも、次サイクルのステップS04において一次磁束の推定に用いられる。
続いて、磁束推定方法の一例として、ステップS04における一次磁束の推定手順を例示する。この手順は、電動機3の動作速度が所定レベル未満である場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電流と、電動機3のインダクタンスとに基づいて、電動機3が発生する一次磁束を推定する第一推定と、動作速度が所定レベルを超える場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として磁束微分値を積分して一次磁束を推定する第二推定と、を含む。
なお、図2のブロック図によれば、補正ゲインAKがゼロとされている期間にも、補正値ΔΦa’,ΔΦb’の算出は継続することとなるが、補正ゲインAKがゼロとされている期間には補正値ΔΦa’,ΔΦb’の算出自体を停止させてもよい。また、図2のブロック図によれば、キャンセルゲインCKがゼロとされている期間にも、電流補正値ΔIa,ΔIbの算出は継続されることとなるが、キャンセルゲインCKがゼロとされる期間には電流補正値ΔIa,ΔIbの算出自体を停止させてもよい。以下においては、補正ゲインAKがゼロとされる期間には補正値ΔΦa’,ΔΦb’の算出を停止し、キャンセルゲインCKがゼロとされる期間には電流補正値ΔIa,ΔIbの算出を停止する手順を例示する。
図6に示すように、制御回路100は、まずステップS11を実行する。ステップS11では、動作速度(例えば前回のステップS06において算出された速度推定値ω)が上記閾値ω2以上であるか否かを、磁束推定部130が確認する。
ステップS11において動作速度が閾値ω2以上でないと判定した場合、制御回路100は、ステップS12,S13,S14,S15,S16を実行する。ステップS12では、磁束推定部130が、ステップS03において算出されたa軸電流Ia及びb軸電流Ibに巻線抵抗rを乗算して、巻線における電圧降下を算出し、a軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vb(前サイクルのステップS08で算出されたa軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vb)から電圧降下を減算してa軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’を算出する。
ステップS13では、磁束推定部130が、a軸電流Ia及びb軸電流Ibと、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqと、磁石磁束Φmとに基づいて一次磁束のリファレンス推定を行い、上記d軸磁束リファレンス推定値Φdr及びq軸磁束リファレンス推定値Φqrを算出する。
ステップS14では、磁束推定部130が、a軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbに位相角推定値θdによる回転変換を施してd軸磁束推定値Φd及びq軸磁束推定値Φqを算出し、d軸磁束リファレンス推定値Φdrとd軸磁束推定値Φdとの差、及びq軸磁束リファレンス推定値Φqrとq軸磁束推定値Φqとの差である磁束誤差を算出する。更に、磁束誤差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算等を施して補正値ΔΦd’,ΔΦq’を算出する。ステップS15では、磁束推定部130が、速度推定値ωに基づいて、補正ゲインAKを算出する。ステップS16では、磁束推定部130が、補正値ΔΦa’,ΔΦb’に補正ゲインAKを乗算した値を加算することで、ステップS12において算出されたa軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’を補正する。
ステップS11において動作速度が閾値ω2以上であると判定した場合、制御回路100は、ステップS21,S22,S23,S24,S25を実行する。ステップS21では、磁束推定部130が、前サイクルで算出されたa軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbにローパス型のフィルタリングを行うことで、a軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbの定常成分を算出する。ステップS22では、磁束推定部130が、動作速度に基づいて、キャンセルゲインCKを算出する。ステップS23では、磁束推定部130が、定常成分にキャンセルゲインCKを乗算して電流補正値ΔIa,ΔIbを算出し、電流補正値ΔIa,ΔIbを加算することで、ステップS03において算出されたa軸電流Ia及びb軸電流Ibを補正する。
ステップS24では、磁束推定部130が、ステップS23において補正されたa軸電流Ia及びb軸電流Ibに巻線抵抗rを乗算して、巻線における電圧降下を算出し、a軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vb(前サイクルのステップS08で算出されたa軸電圧指令Va及びb軸電圧指令Vb)から電圧降下を減算してa軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’を算出する。
ステップS16,S24の後、制御回路100はステップS25を実行する。ステップS25では、磁束推定部130が、ブロック138で表されるように、a軸磁束微分値Φa’及びb軸磁束微分値Φb’をそれぞれ積分して、a軸磁束推定値Φa及びb軸磁束推定値Φbを算出する。以上でステップS04における磁束推定手順が完了する。
〔本実施形態の効果〕
以上に説明したように、制御装置1は、電動機3に駆動電力を供給する電力変換回路10と、駆動電力の供給により電動機3が発生する一次磁束を推定する磁束推定部130と、磁束推定部130による一次磁束の推定結果に基づいて電力変換回路10を制御する電圧指令生成部160(制御部)と、を備え、磁束推定部130は、電動機3の動作速度が所定レベル未満である場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電流と、電動機3のインダクタンスとに基づいて一次磁束を推定する第一推定と、動作速度が所定レベルを超える場合に、電力変換回路10から電動機3への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として磁束微分値を積分して一次磁束を推定する第二推定と、を行う。
出力電流と、インダクタンスとに基づく第一推定によれば、一次磁束を高い精度で推定することができる。しかしながら、第一推定による推定結果は、電動機3の磁束飽和に起因するインダクタンスの変動に対するロバスト性が低い。また、第一推定による推定結果は、電動機3の動作速度が大きくなるほど、インダクタンスの変動の影響を受け易くなる。一方、出力電圧に基づき磁束微分値を推定し、磁束微分値を積分して一次磁束を推定する第二推定によれば、一次磁束の推定におけるインダクタンスへの依存度が極めて小さいので、インダクタンスの変動に対するロバスト性が高い。
しかしながら、磁束微分値の推定精度は、電動機3の動作速度が小さくなり、電力変換回路10の出力電圧精度が低くなるほど低くなる。このため、例えば電動機3の起動後の低速域において、磁束微分値の推定誤差が積分により蓄積し、磁束微分値の推定精度が十分に高い高速域に達した後も、蓄積した推定誤差が残り続けることとなる。このため、第二推定のみでも、一次磁束を高い精度で推定し難い。
本制御装置1では、電動機3の動作速度が所定レベル未満である場合には、低速域に適した第一推定を行い、電動機3の動作速度が所定レベルを超える場合には、高速域に適した第二推定を行う。また、第二推定では、第一推定による一次磁束の推定結果を初期値として磁束微分値が積分されるので、低速域における磁束微分値の推定誤差の影響が高速域の推定結果に残り難い。従って、一次磁束に基づく電力変換回路10の制御の信頼性向上に有効である。
磁束推定部130は、第一推定において、出力電圧に基づいて磁束微分値を算出し、出力電流と、インダクタンスとに基づいて磁束微分値を補正し、補正後の磁束微分値を積分して一次磁束を算出してもよい。この場合、第一推定においても、出力電圧に基づく磁束微分値を積分して一次磁束を算出する電圧モデル方式をベースとし、これを出力電流とインダクタンスとに基づき補正することで、第一推定から第二推定への移行と、第二推定から第一推定への移行をスムーズに行うことができる。
磁束推定部130は、第一推定において、動作速度が所定レベルに近付くのに応じて、出力電流と、インダクタンスとに基づく磁束微分値の補正を縮小してもよい。この場合、第一推定から第二推定への移行をよりスムーズに行うことができる。
磁束推定部130は、第一推定を繰り返し実行し、それぞれの第一推定において、出力電圧に基づいて磁束微分値を算出し、出力電流と、インダクタンスとに基づいて一次磁束を推定するリファレンス推定を行い、前回の第一推定による一次磁束の推定結果と、リファレンス推定による一次磁束の推定結果との偏差に基づいて補正値を算出し、磁束微分値を補正値に基づいて補正してもよい。この場合、出力電流と、インダクタンスとに基づく磁束微分値の補正を、容易且つ的確に行うことができる。
磁束推定部130は、第二推定において、出力電流と、インダクタンスとに基づく磁束微分値の補正を停止してもよい。この場合、一次磁束の推定結果のロバスト性を更に向上させることができる。
磁束推定部130は、一次磁束の推定結果から、電動機3の動作に応じて変動しない定常成分を除去してもよい。この場合、一次磁束の推定結果の精度とロバスト性との両立を更に図ることができる。
磁束推定部130は、第一推定を行う期間の少なくとも一部においては定常成分の除去を停止してもよい。この場合、演算負荷を抑制することができる。
磁束推定部130は、定常成分の除去において、一次磁束の推定結果にローパス型のフィルタリングを行い、フィルタリング後の一次磁束の推定結果を、フィルタリング前の一次磁束の推定結果から除去してもよい。この場合、定常成分の除去を容易に行うことができる。
制御装置1は、一次磁束の推定結果と出力電流とに基づいて電動機3の電磁力を推定する電磁力推定部150を更に備え、電圧指令生成部160は、目標磁束と一次磁束の推定結果との偏差と、目標電磁力と電磁力の推定結果との偏差とに基づいて電力変換回路10を制御してもよい。この場合、一次磁束の推定結果を、電磁力制御に有効活用することができる。
制御装置1は、目標電磁力と、インダクタンスとに基づいて目標磁束を算出する磁束指令生成部120を更に備えていてもよい。この場合、電磁力を容易且つ適切に制御することができる。
以上、実施形態について説明したが、本開示は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
1…制御装置、3…電動機、10…電力変換回路、100…制御回路(磁束推定装置)、120…磁束指令生成部、130…磁束推定部、150…電磁力推定部、160…電圧指令生成部(制御部)。

Claims (12)

  1. 電動機に駆動電力を供給する電力変換回路と、
    前記駆動電力の供給により前記電動機が発生する一次磁束を推定する磁束推定部と、
    前記磁束推定部による一次磁束の推定結果に基づいて前記電力変換回路を制御する制御部と、を備え、
    前記磁束推定部は、
    前記電動機の動作速度が所定レベル未満である場合に、前記電力変換回路から前記電動機への出力電流と、前記電動機のインダクタンスとに基づいて前記一次磁束を推定する第一推定と、
    前記動作速度が所定レベルを超える場合に、前記電力変換回路から前記電動機への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、前記第一推定による前記一次磁束の推定結果を初期値として前記磁束微分値を積分して前記一次磁束を推定する第二推定と、を行う制御装置。
  2. 前記磁束推定部は、前記第一推定において、前記出力電圧に基づいて前記磁束微分値を算出し、前記出力電流と、前記インダクタンスとに基づいて前記磁束微分値を補正し、補正後の磁束微分値を積分して前記一次磁束を算出する、請求項1記載の制御装置。
  3. 前記磁束推定部は、前記第一推定において、前記動作速度が所定レベルに近付くのに応じて、前記出力電流と、前記インダクタンスとに基づく前記磁束微分値の補正を縮小する、請求項2記載の制御装置。
  4. 前記磁束推定部は、
    前記第一推定を繰り返し実行し、
    それぞれの第一推定において、
    前記出力電圧に基づいて前記磁束微分値を算出し、
    前記出力電流と、前記インダクタンスとに基づいて前記一次磁束を推定するリファレンス推定を行い、
    前回の第一推定による前記一次磁束の推定結果と、前記リファレンス推定による前記一次磁束の推定結果との偏差に基づいて補正値を算出し、
    前記磁束微分値を前記補正値に基づいて補正する、請求項2又は3記載の制御装置。
  5. 前記磁束推定部は、前記第二推定において、前記出力電流と、前記インダクタンスとに基づく前記磁束微分値の補正を停止する、請求項1~4のいずれか一項記載の制御装置。
  6. 前記磁束推定部は、前記一次磁束の推定結果から、前記電動機の動作に応じて変動しない定常成分を除去する、請求項1~5のいずれか一項記載の制御装置。
  7. 前記磁束推定部は、前記第一推定を行う期間の少なくとも一部においては前記定常成分の除去を停止する、請求項6記載の制御装置。
  8. 前記磁束推定部は、前記定常成分の除去において、前記一次磁束の推定結果にローパス型のフィルタリングを行い、フィルタリング後の前記一次磁束の推定結果を、フィルタリング前の前記一次磁束の推定結果から除去する、請求項7記載の制御装置。
  9. 前記一次磁束の推定結果と前記出力電流とに基づいて前記電動機の電磁力を推定する電磁力推定部を更に備え、
    前記制御部は、目標磁束と前記一次磁束の推定結果との偏差と、目標電磁力と前記電磁力の推定結果との偏差とに基づいて前記電力変換回路を制御する、請求項8記載の制御装置。
  10. 前記目標電磁力と、前記インダクタンスとに基づいて前記目標磁束を算出する磁束指令生成部を更に備える、請求項9記載の制御装置。
  11. 電動機の動作速度が所定レベル未満である場合に、電力変換回路から前記電動機への出力電流と、前記電動機のインダクタンスとに基づいて、前記電動機が発生する一次磁束を推定する第一推定と、
    前記動作速度が所定レベルを超える場合に、前記電力変換回路から前記電動機への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、前記第一推定による前記一次磁束の推定結果を初期値として前記磁束微分値を積分して前記一次磁束を推定する第二推定と、を行う磁束推定装置。
  12. 電動機の動作速度が所定レベル未満である場合に、電力変換回路から前記電動機への出力電流と、前記電動機のインダクタンスとに基づいて、前記電動機が発生する一次磁束を推定する第一推定と、
    前記動作速度が所定レベルを超える場合に、前記電力変換回路から前記電動機への出力電圧に基づいて磁束微分値を推定し、前記第一推定による前記一次磁束の推定結果を初期値として前記磁束微分値を積分して前記一次磁束を推定する第二推定と、を含む磁束推定方法。
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