JP2022100954A - 硬質炭素膜とその成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑剤の存在下で転がり摺動する部材に対しても、基材からの剥離を抑制して、長期間にわたって優れた摺動性を維持することができる硬質炭素膜とその成膜方法を提供する。【解決手段】基材上の潤滑剤が接触する部位の少なくとも一部を被覆する硬質炭素膜であって、1つ以上の角を備えた孔が、表面に複数形成されている硬質炭素膜。基材上に、硬質炭素膜を形成する硬質炭素膜形成工程と、形成された硬質炭素膜に対して、複数の孔を形成する孔形成工程とを備えており、硬質炭素膜形成工程が、炭化水素を原料とするプラズマCVD法による成膜と、固形炭素をスパッタカソードに用いたスパッタ法による成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセス工程であり、孔形成工程が、スパッタカソードから発生して硬質炭素膜の表面に定着した炭素フレークを、研磨、除去することにより、孔を形成する工程である硬質炭素膜の成膜方法。【選択図】図1

Description

本発明は、硬質炭素膜とその成膜方法に関する。
硬質炭素(DLC:ダイヤモンドライクカーボン)膜は、低摩擦性・高耐摩耗性・低凝集性(耐焼き付き性)など、優れた摺動特性を有しているため、例えば、機械・装置、金型、切削工具および自動車部品などの摺動部材として広く用いられている。
しかしながら、このような硬質炭素膜を潤滑剤の存在下で使用した場合、摺動部が貧潤滑な状態となると硬質炭素膜の摺動性が低下して、基材から剥離し、最終的には疲労破壊により部材が損傷される恐れがある。
また、近年の潤滑剤の低粘度化に伴い、このような貧潤滑状態が短時間で発生するようになっている。
これらの理由から、貧潤滑状態の発生を遅らせることにより、硬質炭素膜の基材からの剥離を抑制して、長期間にわたって摺動性を維持することができる硬質炭素膜について、種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、硬質炭素膜に潤滑剤溜が形成され、潤滑剤溜の側壁面と硬質炭素膜の外表面とのなす角度を90度より大きくすることが提案されている。そして、特許文献2には、粒状凹凸を密集して形成させることが提案されている。また、特許文献3には、摺動面に凹部を形成させて、この凹部の内面を覆うように親油性物質からなる被膜を形成させることが提案され、特許文献4には、硬質炭素膜にプラズマエッチング等を用いて凹部を形成させることが提案されている。
これらの技術は、基本的に、摺動部とは直接接触しない凹みを形成させて、この凹みに潤滑剤を溜めることにより、潤滑剤の枯渇を遅らせ、貧潤滑状態の発生を抑制する技術である。
特開2005-172082号公報 特開2013-087197号公報 特開2012-197900号公報 特許第4442349号公報
しかしながら、上記した各技術は、一般的な摺動に対してある程度の効果は発揮されるものの、未だ十分とは言えず、特に、エンジン部材などの転がり摺動する部材に対しては、長期間にわたる摺動性の維持が不十分であり、改善の要請が強くなっている。
そこで、本発明は、潤滑剤の存在下で転がり摺動する部材に対しても、基材からの剥離を抑制して、長期間にわたって優れた摺動性を維持することができる硬質炭素膜とその成膜方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、以下に記載する発明により上記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
基材上の潤滑剤が接触する部位の少なくとも一部を被覆する硬質炭素膜であって、
1つ以上の角を備えた孔が、表面に複数形成されていることを特徴とする硬質炭素膜である。
請求項2に記載の発明は、
前記孔の最長部の長さが、10~200μmであることを特徴とする請求項1に記載の硬質炭素膜である。
請求項3に記載の発明は、
前記孔の膜表面に占める比率が、7~23%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硬質炭素膜である。
請求項4に記載の発明は、
表面の算術平均粗さRaが、0.01~0.07μmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の硬質炭素膜である。
請求項5に記載の発明は、
前記孔の最大谷深さRvが、0.04~0.23μmであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の硬質炭素膜である。
請求項6に記載の発明は、
前記孔の油溜り深さRvkが、0.03~0.35μmであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の硬質炭素膜である。
請求項7に記載の発明は、
前記基材上に形成された中間層上に形成されており、
前記中間層が、クロムまたはタングステンを含む金属含有硬質炭素層であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の硬質炭素膜である。
請求項8に記載の発明は、
前記基材が、基材本体部、および、前記基材本体部上に形成されたクロムまたはタングステンの金属下地層から構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の硬質炭素膜である。
請求項9に記載の発明は、
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の硬質炭素膜の成膜方法であって、
前記基材上に、硬質炭素膜を形成する硬質炭素膜形成工程と、
形成された前記硬質炭素膜に対して、複数の前記孔を形成する孔形成工程とを備えており、
前記硬質炭素膜形成工程が、炭化水素を原料とするプラズマCVD法による成膜と、固形炭素をスパッタカソードに用いたスパッタ法による成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセス工程であり、
前記孔形成工程が、前記スパッタカソードから発生して前記硬質炭素膜の表面に定着した炭素フレークを、研磨、除去することにより、前記孔を形成する工程であることを特徴とする硬質炭素膜の成膜方法である。
請求項10に記載の発明は、
請求項7に記載の硬質炭素膜の成膜方法であって、
前記基材上に、中間層として、クロムまたはタングステンを含む金属含有硬質炭素層を形成する中間層形成工程と、
前記中間層上に、硬質炭素膜を形成する硬質炭素膜形成工程と、
形成された前記硬質炭素膜に対して、複数の前記孔を形成する孔形成工程とを備えており、
前記中間層形成工程が、炭化水素を原料とするプラズマCVD法による成膜と、クロムまたはタングステンをスパッタカソードに用いたスパッタ法による成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセス工程であり、
前記硬質炭素膜形成工程が、炭化水素を原料とするプラズマCVD法による成膜と、固形炭素をスパッタカソードに用いたスパッタ法による成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセス工程であり、
前記孔形成工程が、前記中間層形成工程において前記スパッタカソードの表面に付着した炭素被膜が崩れて発生した炭素片を除去することにより、前記孔を形成する工程であることを特徴とする硬質炭素膜の成膜方法である。
請求項11に記載の発明は、
基材本体部上に、クロムまたはタングステンの金属下地層を形成して前記基材を形成する基材形成工程が設けられていることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の硬質炭素膜の成膜方法である。
請求項12に記載の発明は、
前記基材の表面を、予め、水素ガス、酸素ガスおよび希ガスから成る群より選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝すことによりクリーニングすることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の硬質炭素膜の成膜方法である。
本発明によれば、潤滑剤の存在下で転がり摺動する部材に対しても、基材からの剥離を抑制して、長期間にわたって優れた摺動性を維持することができる硬質炭素膜とその成膜方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る硬質炭素膜の表面SEM画像である。 本発明の一実施の形態に係る硬質炭素膜の形態を模式的に示す断面図である。 成膜装置の一例を示す概略図である。 成膜工程において炭素フレークの発生の様子を示す模式図である。 炭素フレークの発生機構を説明する概念図である。 アーク蒸着で成膜された硬質炭素膜の表面SEM画像である。 プラズマスCVDで成膜された硬質炭素膜の表面SEM画像である。 本発明の一実施の形態における表層(DLC膜)と中間層の2層構造の形成を説明する図である。 フレーク存在率とDLC膜の膜厚との関係を示す図である。 DLC膜のマイクロスコープ画像であり、(a)図~(d)図は、それぞれ膜厚が0.8μm、1.4μm、2.0μm、3.8μmのDLC膜の画像である。 DLC膜の算術平均粗さRaと膜厚の関係を示す図である。 DLC膜の最大谷深さRvと膜厚の関係を示す図である。 DLC膜の油溜り深さRvkと膜厚の関係を示す図である。 スラスト試験機の一例を示す模式図である。 スラスト試験の試験結果を示す顕微鏡画像である。
[1]本発明に係る硬質炭素膜
1.硬質炭素膜の概要
はじめに、本発明に係る硬質炭素膜(以下、「DLC膜」ともいう)の概要について説明する。本発明に係る硬質炭素膜は、基材上の潤滑剤が接触する部位の少なくとも一部を被覆する硬質炭素膜であって、1つ以上の角を備えた孔が、硬質炭素膜の表面に複数形成されていることを特徴としている。
潤滑剤の存在下、硬質炭素膜の表面に設けられた複数の孔は、それぞれ、潤滑剤を保持することができ、摺動面に潤滑剤を供給するオイルポケットの役割を果たすことができるため、潤滑剤の存在下で転がり摺動する部材が繰り返し接触した場合でも、摺動面において潤滑剤が枯渇するようなことが抑制される。この結果、長期間にわたって、基材からの剥離を抑制し、摺動性や転がり摩耗耐性の低下を抑制することができるため、長期間にわたって優れた摺動性を維持することができる。
そして、本発明においては、アーク蒸着法などで成膜時に生じる円形のドロップレットとは異なり、各孔に、1つ以上の角を備えている。孔に1つ以上の角を備えることによって、単純な円形の凹みと比べて部品に使用される潤滑剤を保持しやすくすることができるため、従来の円形の凹みが設けられただけの硬質炭素膜に比べて、遥かに長期間にわたって優れた摺動性を維持することができる。なお、潤滑剤としては、エンジンオイル、低粘度オイル、冷凍基油、グリスなどが挙げられる。
[2]具体的な実施の形態
以下、本発明について、実施の形態に基づき、図面を用いて具体的に説明する。
1.硬質炭素膜
(1)表面の状態
はじめに、硬質炭素膜の表面状態について説明する。図1は、本実施の形態に係るDLC膜の表面SEM画像であり、後述する実施例における試料AのDLC膜の表面を撮影したものである。図1に示すように、DLC膜の表面には多数の微細な孔が形成されており、孔はDLC膜の表面にほぼ一様に分布している。また、個々の孔は、膜を表面から見た時に円形ではなく不定形であり、1個または複数個の角部を有している。
角を有する孔は、従来形成されていた角のない孔よりも潤滑剤の保持機能に優れており、また、サイズが大きいため、オイルポケットとして優れた機能を発揮して、より多量の潤滑剤を溜めることができる。
(2)構成
DLC膜の種類および膜厚は、特に限定されず、公知のDLC膜を公知の膜厚で使用することはできる。
具体的には、例えば、水素含有率が5~25at%の含水素DLC(a-C:H)で、膜厚が数nm~数μmのDLC膜が挙げられる。
また、例えば、基材(母材)との密着性を良くし、かつ摩擦係数を低減させるため、水素含有比率が例えば5at%未満の低水素あるいは無水素DLC(a-C)製の下層と、上記含水素DLC(a-C:H)製の上層からなる2層構造としてもよい。
2.DLC膜の成膜方法
次に、DLC膜の成膜方法について説明する。図2は、本実施の形態に係るDLC膜の形態を模式的に示す断面図であり、(a)は孔形成前の状態、(b)は孔形成後の状態を示している。図2において、1はDLC膜、2は基材、Fは炭素フレーク(以下、単に「フレーク」ともいう)、Hは孔である。なお、図2においては、DLC膜1と基材2の間に、下地3が形成されている。
図2(a)に示すように、孔を形成する前のDLC膜1にはフレークFが、一部がDLC膜1に埋め込まれた状態で定着されており、表面から突出した部分は極薄いDLC膜1で覆われている。フレークFは、DLC膜1との定着力が弱いため、突出部に小さな外力が加えられるだけでフレークFを容易にDLC膜1から離脱させることができる。そして、フレークFを離脱させた痕には、図2(b)に示すように、フレークFと同形同サイズの孔Hが形成される。
図2(a)に示した孔形成前のDLC膜は、炭化水素を原料とするプラズマCVDと、固形炭素をスパッタカソードに用いたスパッタによる成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセスにより形成される。
図3は成膜装置の一例を示す概略図である。そして、図4はDLC膜の成膜工程において炭素フレークの発生の様子を示す模式図である。また、図5は炭素フレークの発生機構を説明する概念図である。図3~図5において、4は成膜装置、41は真空チャンバー、42はスパッタカソードである。また、2は前記したように基材である。
図3に示すように、成膜装置4は、円形の底面の円の中心で回転可能に支持された円筒状の真空チャンバー41と、真空チャンバー41の側壁面に固定されたスパッタカソード42と、円形の基材支持台、およびバイアス電源を備えている。なお、真空チャンバー41は、給気口と排気口を備えている。
成膜に際しては、まず、真空チャンバー41内の気体を排気し、その後、Arとメタンやエタンなどの炭化水素の混合ガスを供給して、真空チャンバー41内を所定のガス圧力に保つ。次に、スパッタカソード42に所定電圧のDC、またはパルス状のバイアス電圧を印加して、スパッタカソード42の内側にArプラズマを発生させる。この発生したArプラズマにより、炭化水素がプラズマ化されて炭化水素イオンが生成され、基材2およびスパッタカソード42の表面に、DLC膜が層となって堆積する。
このとき、図4、図5に示すように、スパッタカソード42の表面は、同時に、Arプラズマによってスパッタされるため、堆積したDLC層に崩れが発生する。崩れたDLCは、フレークFとなって周囲に飛散し、対向する基材2のDLC膜形成面に付着し、定着される。
なお、成膜に際して、(必要に応じて下地が形成された)複数の基材2は、基材支持台の周縁に等間隔で回転可能に立設される。そして、成膜時には、真空チャンバー41および基材2を回転させる。これにより、全ての基材2が一定距離、一定時間、等間隔でスパッタカソード42と対向させることができる。また、基材2の側面全体を、同一条件の下でスパッタカソードと対向させることができる。
DLC膜の形成面に付着、定着されたフレークFは、その後、DLC膜表面をラッピング加工などの手法で研磨することにより、除去され、その痕に孔が形成される。
3.従来のDLC膜との形状の比較
本実施の形態のDLC膜は、前記のように、膜を表面から見た時に個々の孔は、円形ではなく不定形で、1個または複数個の角部を有し、さらに孔のサイズが大きいという特徴を有している。このことを明らかにするため、従来のDLC膜との比較を行った。図6および図7に、従来のDLC膜の表面SEM画像を示す。図6はアーク蒸着、図7はプラズマCVDで成膜されたDLC膜の表面SEM画像であり、それぞれ後述する実施例における試料B、試料Cの表面を撮影したものである。
図6に示すように、アーク蒸着で成膜されたDLC膜の表面は、多数の孔の存在が認められるものの、その形状は円形で角がなく、サイズも小さい。そして、図7に示すように、プラズマCVDで成膜されたDLC膜の表面は、孔は皆無ではないが極めて少数であり、その形状は円形で角がなく、サイズも小さい。
4.好ましい態様
本実施の形態において、上記したDLC膜およびその成膜方法は、以下の態様をとることが好ましい。
(1)DLC膜における好ましい形態
DLC膜は、以下に示す各態様をとることが好ましい。
(a)孔のサイズ
孔Hのサイズは、最長部の長さが、10~200μmであることが好ましい。これにより、孔を潤滑剤溜りとして、適切に機能させることができる。
(b)孔の膜表面に占める比率
孔Hの膜表面に占める比率(面積比率)は、7~23%であることが好ましい。これにより、潤滑剤溜りとしての孔から、適切に潤滑剤を供給することができる。なお、孔Hの膜表面に占める比率は、例えば膜表面のマイクロスコープによる撮像データの総ピクセル数に対する孔Hのピクセル数の比率で求められる。
(c)表面粗さ
DLC膜の表面の算術平均粗さRaは、0.01~0.07μmであることが好ましい。これにより、DLC膜の摺動特性を適切に発揮させることができる。なお、「算術平均粗さRa」とは、JIS B601:2013に準拠する方法で測定された表面粗さにおける算術平均粗さを指している。
(d)孔の最大谷深さ
孔の最大谷深さRvは、0.04~0.23μmであることが好ましい。これにより、孔を潤滑剤溜りとして、適切に機能させることができる。なお、「最大谷深さRv」とは、JIS B601:2013に準拠する方法で測定された表面粗さにおける最大谷深さを指している。
(e)孔の油溜り深さ
孔の油溜り深さRvkは、0.03~0.35μmであることが好ましい。これにより、孔を潤滑剤溜りとして、適切に機能させることができる。なお、「孔の油溜り深さRvk」とは、JIS B601:2013に準拠する方法で測定された表面粗さにおける突出谷部深さを指している。
(f)膜の構成
DLC膜は、基材上に接着層としてクロム(Cr)またはタングステン(W)などを含む金属下地層を形成した後、中間層として形成されたクロム(Cr)またはタングステン(W)を含む金属含有硬質炭素層の上に形成されていることが好ましい。これにより、DLC膜と基材の密着性を向上させることができる。
(g)基材
本実施の形態において、基材としては、基材本体部、および、前記基材本体部上に形成されたCrまたはWの金属下地層から構成されている基材を使用することが好ましい。これにより、DLC膜を基材とより密着させることができる。なお、金属下地層の厚みとしては、0.2~0.7μm程度が好ましく、例えば、スパッタ蒸着法やアーク蒸着法を用いて形成することができる。
(2)DLC膜の成膜方法における好ましい形態
DLC膜の成膜方法は、以下に示す各態様をとることが好ましい。
(a)DLC膜の形成
前記したように、DLC膜は、基材上に中間層として形成されたクロム(Cr)またはタングステン(W)を含む金属含有硬質炭素層の上に形成されていることが好ましい。図8は、この表層(DLC膜)と中間層の2層構造の形成を説明する図である。なお、図8において、11は表層、12は中間層である。
DLC膜1の形成に際しては、成膜時にフレークFをDLC膜1に定着させ、成膜後、フレーク1をDLC膜から離脱させることで孔Hを形成する。このとき、DLC膜1を中間層12、表層11の順で形成し、それぞれ以下の方法で形成することが好ましい。
まず、炭化水素を原料とするプラズマCVD法による成膜と、Cr又はWをスパッタカソードに用いたスパッタ法による成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセスにより、中間層12を形成する。
スパッタカソードにCrまたはWを用いた場合、フレークの発生頻度が飛躍的に増大するため、より多くのフレークFを定着させることが可能となり、結果として、孔Hを効率良く好ましい密度で分布させることができる。
次いで、炭化水素を原料とするプラズマCVD法による成膜と、固形炭素をスパッタカソードに用いたスパッタ法による成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセスにより表層11を形成する。
黒鉛を固体原料としたスパッタ法は、成膜方法が遅いという欠点があるが、この炉内に炭化水素ガスを流すと、プラズマCVD法と同じ原理で硬質炭素膜を成膜でき、炭化水素ガスを流さないスパッタ蒸着法に比べ成膜速度が大幅に向上する。
このため、スパッタ法とプラズマCVD法を併用する複合プロセスを採用して硬質炭素膜を成膜することにより、それぞれの方法を単独で用いた場合と比較して成膜速度を向上させることができる。
(b)孔の形成
孔Hの形成は、成膜されたDLC膜1に対して、例えば、ラッピング加工などの研磨処理により行うことが好ましい。これにより、表面に付着したフレークFを、効率良く離脱させることができる。具体的には、ブラシラップ、フィルムラップ、バレル研磨などが適用される。
(c)孔の面積比率の制御
フレークFの存在率、即ちフレークFの膜表面に対する面積比率と、DLC膜の膜厚との間には相関性がある。図9は、膜厚が0.8μm、1.4μm、2.0μm、3.8μmのDLC膜表面のマイクロスコープによる撮像データから求めたフレークFの存在率と、DLC膜の膜厚との関係を示す図である。図9より、フレークFの存在率とDLC膜の膜厚との間には高い相関性があることが分かる。
そして、前記のように、フレークFの脱離痕が孔Hとなるため、膜厚を制御することで孔Hの面積比率を所望の値に調整することができる。図10は、DLC膜の孔H形成後の膜表面のマイクロスコープによる撮像画像であり、(a)~(d)は、それぞれ膜厚が0.8μm、1.4μm、2.0μm、3.8μmのDLC膜の撮像画像である。これらの撮像データは、膜厚を制御することで孔Hの面積比率を調整することが可能であり、膜厚を0.8~3.8μmに制御することで、孔Hの面積比率を好ましい7~23%に調整できることを示している。
(d)膜の表面粗さの制御
また、DLC膜の算術平均粗さRa、最大谷深さRv、油溜り深さRvkと、DLC膜の膜厚との間には相関性がある。図11~図13は、それぞれ膜厚が0.8μm、1.4μm、2.0μm、3.8μmのDLC膜の算術平均粗さRa、最大谷深さRv、油溜り深さRvkと、膜厚の関係を示す図である。これらの図は、膜厚を制御することで、算術平均粗さRa、最大谷深さRv、油溜り深さRvkを調整することが可能であることを示しており、これらの相関性に基づいて、算術平均粗さRa、最大谷深さRv、油溜り深さRvkを所望の値に調整することができる。
(e)基材の前処理
なお、DLC膜の形成に際しては、基材の表面を、予め、水素ガス、酸素ガスおよび希ガスから成る群より選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝すことによりクリーニングすることが好ましい。これにより、基材の表面の不純物を除去して、クリーンな状態とすることができ、DLC膜と基材との密着力を向上させることができる。
この方法によれば、前処理後の基材を真空チャンバーから取り出すことなく成膜に移行することができるため、基材表面の汚染を確実に防止でき好ましい。また、前処理と成膜とを連続作業で行うことができるため、効率的である。
次に、実施例に基づき、本発明をより具体的に説明する。
本実施例では、基材上に3種類のDLC膜を形成した試料を作製し、それぞれの膜の耐剥離性を評価した。
[1]試料の作製
1.基材
表1に示す通り、30mm径、3mm厚のSCM415浸炭(HRC60)で作製した基材を準備した。
2.DLC膜の形成
(1)試料A
試料Aは、上記の基材上に、本発明に従い、スパッタ蒸着法とプラズマCVD法を併用してDLC膜を作製した試料である。具体的には、以下の設定で成膜し、基材上に膜厚0.8μmを形成した。
クリーニング工程 :Ar150ccm、圧力0.4Pa
フィラメントエミッション電流8A
基板バイアス電圧800V
金属下地(Cr)工程 :Ar250ccm、圧力0.9Pa
スパッタ電源出力5kW
基板バイアス電圧150V
Cr含有DLC(中間層)工程:Ar500ccm、C10~200ccm
圧力0.8~1.0Pa
スパッタ電源出力3kW
基板バイアス電圧100~600V
DLC工程 :Ar250ccm、C100ccm
圧力0.5Pa
スパッタ電源出力4kW
基板バイアス電圧550V
(2)試料B
試料Bは、上記の基材上に、アーク蒸着法によりDLC膜を作製した試料である。具体的には、以下の設定で成膜し、基材上に膜厚1.0μmを形成した。
クリーニング工程 :Ar200ccm、圧力1.0Pa
基板バイアス電圧1000V
金属下地(Cr)工程:Ar10ccm、圧力0.1Pa
アーク電流45A
基板バイアス電圧400V
DLC工程 :Ar10ccm、圧力0.1Pa
アーク電流45A
基板バイアス電圧45V
(3)試料C
試料Cは、上記の基材上に、プラズマCVDによりDLC膜を作製した試料である。具体的には、以下の設定で成膜し、基材上に膜厚3.0μmを形成した。
クリーニング工程 :Ar50ccm、圧力0.2Pa
放電電流20A、電磁コイル通電電流5A
基板バイアス電圧500V
スパッタ工程 :Ar50ccm、圧力0.3Pa
放電電流20A、電磁コイル通電電流0A
基板バイアス電圧100V
時間40分
Si含有DLC工程:Ar50ccm、TMS100ccm、C100ccm
圧力0.1Pa
放電電流20A、電磁コイル通電電流5A
基板バイアス500V
DLC工程 :Ar50ccm、C100ccm、圧力0.1Pa
放電電流20A、電磁コイル通電電流5A
基板バイアス500V
[2]耐剥離性の評価
次に、各試料のDLC膜の密着性を、ベアリングによる転動試験(スラスト試験)により評価した。
1.試験方法
試験は、図14に示すスラスト試験機を使用して行った。具体的には、DLC膜が形成された各試料54のDLC膜の表面に所定量の潤滑剤を供給した後、一定荷重で軌道輪52に装着された鋼球51を押し付け、軌道輪52を同一軌道に沿って転動周回させ、鋼球51の周回軌道部にあらかじめ定めた回数、繰り返し荷重を与えることにより行った。試験条件の詳細を表1に示す。
Figure 2022100954000002
2.試験結果
(1)成膜時の表面状態
成膜時の各試料の表面状態を示すSEM画像として、図1に試料A、図6に試料B、図7に試料Cの表面状態を示す。
図1より、アーク蒸着法とプラズマCVD法の併用の場合には、1つ以上の角がある孔が形成されていることが分かる。そして、図6より、アーク蒸着法の場合には、角のない小さい粒状(球状)の凹みが形成されていることが分かる。また、図7より、プラズマCVD法の場合には、図6よりさらに小さい粒状(球状)の凹みが形成されていることが分かる。
(2)スラスト試験結果
スラスト試験の結果を図15に示す。図15は、スラスト試験後の各試料の軌道部分の表面SEM画像である。
図15より、実施例である試料Aの場合、22.5万回疲労試験、126万回疲労試験の双方でDLC膜の剥離が発生しないことが確認できた。このような優れた耐疲労性能が得られたのは、疲労試験中、潤滑剤による潤滑機能が維持され、転動接触による摩擦が低く抑えられたため、結果としてDLC膜同士およびDLC膜と基材との界面に発生する応力が抑制されたためである。
一方、試料Bの場合には、22.5万回疲労試験では剥離が発生しなかったが、126万回疲労試験では軌道部のDLC膜の全周において剥離した。
また、試料Cの場合には、22.5万回疲労試験で、既に軌道部の一部でDLC膜が剥離し、126万回疲労試験では軌道部のDLC膜の全周で剥離した。
以上の結果、本発明に従い、アーク蒸着法とプラズマCVDを併用して、孔に1つ以上の角があるDLC膜を成膜することにより、優れた性能を有する膜が得られることが確認できた。
以上、本発明を実施の形態に基づき説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
1 DLC膜
2 基材
3 下地
4 成膜装置
11 表層
12 中間層
41 真空チャンバー
42 スパッタカソード
51 鋼球
52 軌道輪
53 オイル
54 試料
F 炭素フレーク(フレーク)
H 孔

Claims (12)

  1. 基材上の潤滑剤が接触する部位の少なくとも一部を被覆する硬質炭素膜であって、
    1つ以上の角を備えた孔が、表面に複数形成されていることを特徴とする硬質炭素膜。
  2. 前記孔の最長部の長さが、10~200μmであることを特徴とする請求項1に記載の硬質炭素膜。
  3. 前記孔の膜表面に占める比率が、7~23%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硬質炭素膜。
  4. 表面の算術平均粗さRaが、0.01~0.07μmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の硬質炭素膜。
  5. 前記孔の最大谷深さRvが、0.04~0.23μmであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の硬質炭素膜。
  6. 前記孔の油溜り深さRvkが、0.03~0.35μmであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の硬質炭素膜。
  7. 前記基材上に形成された中間層上に形成されており、
    前記中間層が、クロムまたはタングステンを含む金属含有硬質炭素層であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の硬質炭素膜。
  8. 前記基材が、基材本体部、および、前記基材本体部上に形成されたクロムまたはタングステンの金属下地層から構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の硬質炭素膜。
  9. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の硬質炭素膜の成膜方法であって、
    前記基材上に、硬質炭素膜を形成する硬質炭素膜形成工程と、
    形成された前記硬質炭素膜に対して、複数の前記孔を形成する孔形成工程とを備えており、
    前記硬質炭素膜形成工程が、炭化水素を原料とするプラズマCVD法による成膜と、固形炭素をスパッタカソードに用いたスパッタ法による成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセス工程であり、
    前記孔形成工程が、前記スパッタカソードから発生して前記硬質炭素膜の表面に定着した炭素フレークを、研磨、除去することにより、前記孔を形成する工程であることを特徴とする硬質炭素膜の成膜方法。
  10. 請求項7に記載の硬質炭素膜の成膜方法であって、
    前記基材上に、中間層として、クロムまたはタングステンを含む金属含有硬質炭素層を形成する中間層形成工程と、
    前記中間層上に、硬質炭素膜を形成する硬質炭素膜形成工程と、
    形成された前記硬質炭素膜に対して、複数の前記孔を形成する孔形成工程とを備えており、
    前記中間層形成工程が、炭化水素を原料とするプラズマCVD法による成膜と、クロムまたはタングステンをスパッタカソードに用いたスパッタ法による成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセス工程であり、
    前記硬質炭素膜形成工程が、炭化水素を原料とするプラズマCVD法による成膜と、固形炭素をスパッタカソードに用いたスパッタ法による成膜とを、同一真空チャンバー内で並行して行う複合プロセス工程であり、
    前記孔形成工程が、前記中間層形成工程において前記スパッタカソードの表面に付着した炭素被膜が崩れて発生した炭素片を除去することにより、前記孔を形成する工程であることを特徴とする硬質炭素膜の成膜方法。
  11. 基材本体部上に、クロムまたはタングステンの金属下地層を形成して前記基材を形成する基材形成工程が設けられていることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の硬質炭素膜の成膜方法。
  12. 前記基材の表面を、予め、水素ガス、酸素ガスおよび希ガスから成る群より選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝すことによりクリーニングすることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の硬質炭素膜の成膜方法。
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