JP2022083619A - エンジンの燃焼室構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノッキングを抑制しつつエンジン出力を向上させることができるエンジンの燃焼室構造を提供する。【解決手段】エンジンの燃焼室6は、ピストン5の冠面50、シリンダ2の内壁面、及びペントルーフ型の天井面6Uによって区画される。冠面50は、排気側の端縁付近に配置された排気側底部51、吸気側の端縁付近に配置された吸気側底部52、排気側底部51から冠面50の中央部に向けて上昇する排気側傾斜面53、吸気側底部52から冠面50の中央部に向けて上昇する吸気側傾斜面54、及び、平面55を含む。平面55は、排気側傾斜面53の上端と吸気側傾斜面54の上端との間に連続的に設けられ、冠面50の中央部においてシリンダ軸AXと直交する方向に延びる。平面55の表面積S1は、排気側傾斜面53の表面積S2よりも大きい。【選択図】図8

Description

本発明は、ペントルーフ型の天井面を有する燃焼室を備えたエンジンの燃焼室構造に関する。
熱効率の改善、燃費性能の向上等の目的で、エンジンの燃焼室の構造、とりわけピストンの構造について日々研究がなされている。例えば特許文献1には、ペントルーフ型の天井面を備えた燃焼室において、ピストン冠面にキャビティと、前記天井面の形状に沿った傾斜面とを具備させる構造が開示されている。この燃焼室構造によれば、タンブル流の減速を抑制して燃焼を促進し、燃費性能が向上する。
燃費性能の向上に端的に有効な手段は、圧縮比を高く設定することである。しかし、高圧縮比とすると、例えば低回転高負荷の運転領域で圧縮端の燃焼室内圧力及び温度が過度に上昇し、異常燃焼を誘発する。この異常燃焼は、火炎伝播燃焼の完了前における未燃の燃料ガスの急峻な自己着火に基づくものであり、これによりノッキングが発生する。
特開2018-162733号公報
従来、上述したノッキングの発生の防止のため、エンジン出力をあえて抑制する手段が取られている。具体的には、燃焼室への燃料噴射時期や混合気への点火タイミングを工夫して燃焼重心を遅角させ、エンジン出力を抑制している。このような手段はエンジンの高出力化を阻むため、なるべく回避したいところである。特許文献1に開示された燃焼室の構造的工夫も燃費性能の向上に寄与し得るが、本発明者らのさらなる研究によれば、タンブル流を圧縮行程後半まで維持させるという観点では十分ではないことが判明した。
本発明の目的は、ノッキングを抑制しつつエンジン出力を向上させることができるエンジンの燃焼室構造を提供することにある。
本発明の一局面に係るエンジンの燃焼室構造は、ピストンの冠面と、前記ピストンが摺動可能に収容されるシリンダの内壁面と、シリンダヘッドに形成されたペントルーフ型の天井面とによって区画される燃焼室を備えたエンジンの燃焼室構造であって、前記天井面には、前記燃焼室に吸気を供給する吸気ポートの開口と、前記燃焼室から排気を排出する排気ポートの開口とが形成され、前記吸気ポートが配設される側を吸気側、前記排気ポートが配設される側を排気側とするとき、前記冠面は、当該冠面の前記排気側の端縁付近に配置された排気側底部、及び前記吸気側の端縁付近に配置された吸気側底部と、前記排気側底部から前記冠面の中央部に向けて上昇する排気側傾斜面と、前記吸気側底部から前記冠面の中央部に向けて上昇する吸気側傾斜面と、前記排気側傾斜面の上端と前記吸気側傾斜面の上端との間に連続的に設けられ、前記冠面の中央部において前記シリンダの軸方向と直交する方向に延びる平面と、を含み、前記平面の表面積は、前記排気側傾斜面の表面積よりも大きいことを特徴とする。
この燃焼室構造によれば、ペントルーフ型の天井面に吸気ポートが形成されるので、タンブル流が形成される燃焼室となる。ピストン冠面は、排気側傾斜面及び吸気側傾斜面によって凸状に***し、その中央部には連続的な平面が形成される。なお、「連続的な平面」とは、キャビティ等の窪みが存在しない平面の意である。
前記連続的な平面を形成することで、タンブル流をキャビティ等の窪みで阻害することなく、当該平面に沿って流すことができる。さらに、前記平面の表面積を、前記排気側傾斜面の表面積よりも大きくすることで、タンブル流が前記排気側傾斜面に衝突して弱体化することを抑制できる。これらの構造的工夫により、タンブル流に対するピストン冠面の抵抗を小さくし、タンブル流を圧縮行程後半まで維持させることができる。タンブル流が崩壊する際には、乱流エネルギーが生成される。タンブル流を維持することは、タンブル流が保有する前記乱流エネルギーを高い状態で維持することに繋がる。従って、タンブル流を圧縮行程後半で崩壊させ、高い乱流エネルギーを生成させることで、燃焼速度を速めることが可能となる。これにより、ノッキングの要因となる自己着火の発生前に燃焼を完了させることができる。そして、ノッキングを抑制できることから、燃焼重心を遅角する等のエンジン出力をあえて抑制する制御を回避できる。また、その結果として高圧縮比が達成可能となる。
上記の燃焼室構造において、前記平面の表面積は、前記吸気側傾斜面の表面積よりも大きいことが望ましい。
吸気側傾斜面の表面積が大きすぎると、当該吸気側傾斜面に沿ったタンブル流の流れが形成され易くなる。この場合、シリンダの内壁面へのタンブル流の衝突が発生し、タンブル流の維持を阻害する。上記の燃焼室構造によれば、前記平面の表面積が前記吸気側傾斜面の表面積よりも大きく設定されるので、前記平面に沿うようにタンブル流を流動させることができる一方、吸気側傾斜面に沿ったタンブル流の生成を防止できる。従って、タンブル流を圧縮行程後半までより維持させ易くすることができる。
上記の燃焼室構造において、前記平面の表面積は、前記排気側傾斜面の表面積と前記吸気側傾斜面の表面積との総和よりも大きいことが望ましい。
この燃焼室構造によれば、タンブル流の前記排気側傾斜面への衝突、前記吸気側傾斜面にガイドされることによるシリンダ内壁への衝突を一層抑制でき、タンブル流の維持に貢献する。
上記の燃焼室構造において、前記平面に対向する前記天井面には、前記燃焼室内において火炎伝播燃焼を実現させる点火部が配置されていることが望ましい。
タンブル流が弱体化されることなく圧縮された吸気は、前記平面に対向する位置において前記乱流エネルギーが高い状態となる。このような位置に点火部が配置されることで、火炎伝播燃焼の燃焼速度を速めることができる。
上記の燃焼室構造において、前記燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射部が、前記燃焼室の前記吸気側に配設されていることが望ましい。
この燃焼室構造によれば、燃料噴射部から噴霧された燃料をタンブル流に乗せ易くなり、均質な混合気を燃焼室内に形成させることができる。
上記の燃焼室構造において、前記シリンダの幾何学的圧縮比が13.5以上15.5以下の範囲内に設定されていることが望ましい。これにより、燃費性能の向上を図ることができる。
本発明によれば、ノッキングを抑制しつつエンジン出力を向上させることができるエンジンの燃焼室構造を提供することができる。
図1は、本発明に係るエンジンの燃焼室構造が適用されたエンジンの概略断面図である。 図2は、前記エンジン本体が備える1つのシリンダの構造を示す模式的な斜視図である。 図3は、シリンダ及びその近傍の吸排気系の構造を示す概略平面図である。 図4は、ピストンの斜視図である。 図5は、ピストンの冠面の平面図である。 図6は、ピストンの冠面の側面図である。 図7は、図5のVII-VII線断面図である。 図8は、ピストン冠面に関連する各種パラメータを付記した、ピストンの斜視図である。 図9(A)は、本発明の実施例に係る燃焼室におけるタンブル流の流動を模式的に示す図、図9(B)は比較例に係る燃焼室におけるタンブル流の流動を模式的に示す図である。 図10(A)、(B)は、比較例に係る燃焼室におけるタンブル流の流動を模式的に示す図である。 図11は、本発明の実施例1、2に係るピストン冠面の構造及びパラメータを示す表形式の図である。 図12は、本発明の実施例3、4に係るピストン冠面の構造及びパラメータを示す表形式の図である。 図13は、本発明の実施例5、6に係るピストン冠面の構造及びパラメータを示す表形式の図である。 図14は、本発明の実施例7、比較例に係るピストン冠面の構造及びパラメータを示す表形式の図である。
[エンジンの全体構成]
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係るエンジンの燃焼室構造を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る燃焼室構造が適用されたエンジンの概略断面図である。ここに示されるエンジンは、自動車等の車両の走行駆動用の動力源として前記車両に搭載される多気筒のガソリンエンジンである。エンジンは、エンジン本体1と、これに組付けられた図外の吸排気マニホールド及び各種ポンプ等の補機とを含む。
エンジン本体1は、シリンダ2が内部に形成されたシリンダブロック3と、シリンダ2を上から閉塞するようにシリンダブロック3の上面に取り付けられたシリンダヘッド4と、シリンダ2内に収容されたピストン5とを有している。エンジン本体1は、典型的には複数の(例えば4つの)シリンダを有する多気筒型のものであるが、図1では簡略化のため、1つのシリンダ2のみを図示している。
図2は、1つのシリンダ2の模式的な斜視図を示している。ピストン5は、シリンダ2のボア径Lbに応じた外径を有する略円筒体であり、所定のストロークLsで往復摺動可能にシリンダ2内に収容されている。後記で詳述するが、ピストン5の上面である冠面50は凸状に***しており、山高さhの平面55が備えられている。ピストン5の下方には、エンジン本体1の出力軸であるクランク軸7が設けられている。クランク軸7は、ピストン5とコネクティングロッド8を介して連結され、ピストン5の往復運動に応じて中心軸回りに回転駆動される。
ピストン5の上方には燃焼室6が区画されている。燃焼室6には、後述するインジェクタ15からの噴射によって前記燃料が供給される。供給された燃料が燃焼室6で空気と混合されつつ燃焼し、その燃焼による膨張力で押し下げられたピストン5が上下方向に往復運動する。燃焼室6は、シリンダ2の内壁面と、ピストン5の冠面50と、シリンダヘッド4の底面に形成された燃焼室天井面6U(吸気弁11及び排気弁12の各バルブ面を含む)とによって区画されている。燃焼室天井面6Uは、上向きに凸のペントルーフ型の形状を有する天井面である。
シリンダ2の幾何学的圧縮比、つまりピストン5が上死点にあるときの燃焼室6の容積とピストン5が下死点にあるときの燃焼室6の容積との比は、13.5以上の高圧縮比に設定することが望ましい。好ましい圧縮比の範囲は、13.5以上15.5以下の範囲である。このような高圧縮比に設定することで、燃費性能を向上させることができる。
ペントルーフ型の燃焼室天井面6Uには、燃焼室6に向けて開口する吸気ポート9及び排気ポート10が形成されている。吸気ポート9は、燃焼室6に吸気を供給するポートである。本実施形態の吸気ポート9は、タンブル流(縦渦)を形成可能なタンブルポートである。図2には、タンブル流Ftの流動方向が付記されている。排気ポート10は、燃焼室6から燃焼後の排気を排出するポートである。燃焼室天井面6Uには、吸気ポート9を開閉する吸気弁11と、排気ポート10を開閉する排気弁12とが設けられている。
本実施形態のエンジンのバルブ形式は、図2及び図3に示すように、吸気2バルブ×排気2バルブの4バルブ形式である。図3は、シリンダ2及びその近傍の吸排気系の構造を示す概略平面図である。吸気ポート9は、第1吸気ポート9A及び第2吸気ポート9Bを有する。排気ポート10は、第1排気ポート10A及び第2排気ポート10Bを有する。吸気弁11は、第1吸気ポート9A及び第2吸気ポート9Bに対しそれぞれ1つずつ設けられ、排気弁12は、第1排気ポート10A及び第2排気ポート10Bに対しそれぞれ1つずつ設けられている。
図3に示すように、第1、第2吸気ポート9A、9Bのうち、第2吸気ポート9Bには、当該第2吸気ポート9Bを開閉可能なスワール弁17が設けられている。スワール弁17が閉方向に駆動されると、スワール弁17が設けられていない第1吸気ポート9Aから燃焼室6に流入する吸気の割合が増大する。このため、シリンダ軸AX(燃焼室6の中心軸)の回りを旋回する旋回流、つまりスワール流を強化することができる。図3には、スワール流Fsの流動方向が付記されている。逆に、スワール弁17を開方向に駆動すればスワール流Fsを弱めることができる。上述の通り、吸気ポート9はタンブルポートであため、スワール弁17の閉時に形成されるスワール流Fsは、タンブル流Ftとミックスされた斜めスワール流となる。
シリンダヘッド4には、吸気弁11を駆動する吸気側動弁機構13と、排気弁12を駆動する排気側動弁機構14とが配設されている。これら動弁機構13、14により、吸気弁11及び排気弁12がクランク軸7の回転に連動するように駆動される。この駆動により、吸気弁11のバルブヘッドが吸気ポート9の開口部を開閉し、排気弁12のバルブヘッドが排気ポート10の開口部を開閉する。動弁機構13、14には、開閉タイミングを変更する図略の可変バルブタイミング機構が組み込まれている。
シリンダヘッド4には、インジェクタ15(燃料噴射部)及び点火プラグ16(点火部)が組み付けられている。インジェクタ15は、図略のフューエルシステムから供給される燃料を燃焼室6に噴射する。インジェクタ15は、燃焼室天井面6Uの周縁であって、吸気ポート9が配設される吸気側に配置されている。このような配置とすれば、インジェクタ15から噴霧された燃料がタンブル流Ftに合流し、当該タンブル流Ftに乗って燃焼室6内全体に燃料が行き渡り易くなる。つまり、均質な混合気を燃焼室6内に形成させることができる。
点火プラグ16は、インジェクタ15から燃焼室6に噴射された燃料と、吸気ポート9(9A、9B)を通して燃焼室6に導入された空気とが混合された混合気に点火する。点火プラグ16は、シリンダ軸AXに沿うように、シリンダヘッド4に取り付けられている。点火プラグ16の点火電極部は、燃焼室天井面6Uの径方向中央において燃焼室6内に露出し、ピストン5の冠面50の平面55に対向している。燃焼室6の混合気に点火プラグ16から点火エネルギーが供給されると、燃焼室6では着火点を起点として火炎伝播燃焼が発生する。
[ピストンの詳細構造]
続いて、図4~図7を参照して、ピストン5の構造、とりわけ冠面50の構造について詳細に説明する。本実施形態では、冠面50に、上述したタンブル流Ftを圧縮上死点付近まで維持させることを可能とする形状的工夫が施されている。図4は、図1及び図2に示されたピストン5の斜視図、図5は、ピストン5の冠面50の平面図、図6は、冠面50の側面図、図7は、図5のVII-VII線断面図である。
図4~図7では、説明の明確性を担保するため、XYZの方向表示を付している。Z方向はシリンダ軸AX方向、X方向はクランク軸7の延伸方向であるエンジン本体1の前後方向、Y方向はZ方向及びX方向の双方と直交する方向に各々相当する。各図には、エンジン本体1の設置方向におけるフロント側、リア側という意味においてF側(+X)、R側(-X)、吸気ポート9が配設される側という意味において吸気側(IN側;+Y)、排気ポート10が配設される側という意味において排気側(EX側;-Y)、シリンダ軸AX上の上側、下側との意味において上(+Z)、下(-Z)との表記が付されている。
ピストン5は、ピストンヘッド5Aと、ピストンヘッド5Aの下側(-Z側)に連設されたスカート部5Bとを含む。ピストンヘッド5Aは円柱体からなり、燃焼室6の壁面の一部(底面)を構成する冠面50を上面に備えると共に、シリンダ2の内壁面と摺接する側周面5Cとを備える。側周面5Cには、ピストンリングが嵌め込まれるリング溝が複数備えられている。スカート部5Bは、ピストンヘッド5Aの+Y側及び-Y側に配置され、ピストン5の往復運動の際の首振り揺動を抑制する。スカート部5BのY方向の中央には、X方向に延びるピン孔を区画するピストンボス5Dが設けられている。ピストンボス5Dには、コネクティングロッド8との連結のためのピストンピンが挿通される。
冠面50は、燃焼室天井面6UとZ方向に対向する略円形の面である。冠面50は、排気側底部51、吸気側底部52、排気側傾斜面53、吸気側傾斜面54、平面55、リセス間平面56、F側側壁57及びR側側壁58を含む。これらの各部のうち、排気側底部51及び吸気側底部52は、冠面50において+Z方向の高さが最も低いベース面であり、その他の各部は前記ベース面から+Z方向に山高さhだけ***した***部を構成している。
排気側底部51及び吸気側底部52は、シリンダ軸AXと直交するXY方向に延びる平面であり、Z方向に同じ高さ位置にある。なお、排気側底部51及び吸気側底部52は、前記XY方向に対して若干の傾きを持つ面、若しくは、僅かな凸又は凹曲面を持つ面であっても良い。排気側底部51は、冠面50のEX側(-Y)の端縁付近に配置されている。吸気側底部52は、冠面50のIN側(+Y)の端縁付近に配置されている。
排気側底部51は、冠面50の-Y側外周縁(側周面5C)を弧とし、X方向に延びる直線を弦とする弓形の平面である。吸気側底部52は、冠面50の+Y側外周縁を弧とし、X方向に延びる直線を弦とする弓形の平面である。排気側底部51及び吸気側底部52は、ピストン5が圧縮上死点に向かう際、スキッシュ流が形成されるスキッシュエリアである。本実施形態では、排気側底部51の表面積よりも吸気側底部52の表面積の方が広面積に設定されている。
排気側傾斜面53は、排気側底部51から冠面50のY方向中央部(冠面50の径方向中央部)に向けて徐々に上昇する傾斜面である。排気側傾斜面53の下端は排気側底部51の+Y端縁に連なり、上端は平面55及びリセス間平面56の-Y端縁に連なっている。排気側傾斜面53は、+X側と-X側とで一対のリセス部531と、これらリセス部531に位置するリセス間部532とを含む。リセス部531は、第1、第2排気ポート10A、10Bに配置される排気弁12との干渉を避けるための略半円型の窪みである。リセス間部532は、+Z方向の平面視(図5)で、排気側底部51へ連なる下端縁を下底、一対のリセス部531に位置するリセス間平面56へ連なる上端縁を上底とする略台形の形状を有している。リセス部531及びリセス間部532の、Y方向に対する傾斜角は同一に設定されている。なお、前記傾斜角は、若干相違していても良い。
吸気側傾斜面54は、吸気側底部52から冠面50のY方向中央部に向けて徐々に上昇する傾斜面である。吸気側傾斜面54の下端は吸気側底部52の-Y端縁に連なり、上端は平面55の+Y端縁に連なっている。本実施形態では、+Z方向の平面視で、吸気側傾斜面54の下端及び上端は共にX方向に直線状に延びる端縁である。吸気側傾斜面54は単純な傾斜平面が例示されているが、吸気弁11との干渉が生じる場合には、排気側のリセス部531と同様なリセス部が設けられる。
平面55は、冠面50のY方向中央部においてシリンダ軸AXと直交するXY方向に延びる平面である。平面55は、排気側傾斜面53の上端と吸気側傾斜面54の上端との間に連続的に設けられた平面である。なお、「連続的な平面」とは、キャビティ等の窪みが存在しない平面の意である。また、平面55は、タンブル流Ftの流動を実質的に阻害しない範囲において、XY方向に対して僅かな傾きを持つ面、若しくは、僅かな凸又は凹曲面を持つ面であっても良い。
より詳しくは、平面55は、+Z方向の平面視でX方向に長い略矩形の形状を有している。平面55は、-Y側の側辺として第1EX端縁551及び第2EX端縁552を、+Y側の側辺としてIN端縁553を有している。第1EX端縁551は、+X側のリセス部531の上端に繋がっている。第2EX端縁552は、-X側のリセス部531の上端に繋がっている。IN端縁553は、吸気側傾斜面54の上端に繋がっている。平面55の+X側及び-X側の側辺は、側周面5Cの円周に沿った円弧状の形状を有している。
リセス間平面56は、排気側傾斜面53の一対のリセス部531間に配置された平面である。リセス間平面56も、XY方向に延びる平面であり、平面55と同一平面内に存在する平面、つまり平面55と同じZ方向高さに位置する平面である。リセス間平面56は、平面55に連続した平面である。なお、平面55及びリセス間平面56は、冠面50における前記***部の頂面を形成しており、+Z方向の高さが最も高い面である。
リセス間平面56は、平面55の-Y側の側辺のX方向中央部から-Y側に延び出すように、換言すると、第1EX端縁551と第2EX端縁552との間から-Y側に延び出すように形成されている。リセス間平面56のEX端縁561は、吸気側傾斜面54のリセス間部532の上端に繋がっている。リセス間平面56は、一対のリセス部531間の上端付近に挟まれるように位置しており、+Z方向の平面視で概ね正方形の形状を有している。なお、リセス間平面56を省き、平面55だけを冠面50に配置する態様としても良い。
[ピストン冠面の特徴]
図8は、ピストン5の冠面50に関連する各種パラメータを示す図である。図中には、山高さh、平面55の横幅Lie及び前後幅Lfr、排気側傾斜面角度Exd、平面55の表面積S1、排気側傾斜面53の表面積S2及び吸気側傾斜面54の表面積S3が示されている。
山高さhは、冠面50における前記ベース面である排気側底部51又は吸気側底部52から、前記頂面である平面55及びリセス間平面56までのZ方向高さである。横幅Lieは、平面55のY方向幅(吸気側と排気側とが向かい合う方向)である。前後幅Lfrは、平面55のX方向幅である。なお、平面55の+X側及び-X側の側辺は円弧辺である。前後幅Lfrは、これら円弧辺が最も+X側又は-X側に延び出している部分間のX方向幅である。排気側傾斜面角度Exdは、Y方向に対する排気側傾斜面53の傾斜角である。本実施形態では、平面55はY方向に沿う水平面であるので、傾斜面角度Exdは平面55と排気側傾斜面53とがなす角である。
平面55の表面積S1は、平面55を区画する+X側及び-X側の側辺と、+Y側及び-Y側の側辺とで囲まれる部分の面積であり、概ね横幅Lieと前後幅Lfrとの乗算で算出される面積である。本実施形態のように、平面55にリセス間平面56が連設されている場合は、表面積S1は平面55とリセス間平面56とを合算した表面積と扱う。
排気側傾斜面53の表面積S2は、一対のリセス部531の表面積と、リセス間部532の表面積とを合算した面積である。なお、リセス部531とリセス間部532との間に存在する段差部53Aは、表面積S2に含まれない。段差部53Aはタンブル流Ftの流動に実質的に影響を与えないからである。また、リセス間部532は、リセス部531間だけでなく、リセス部531の下方にまで延在するリセス下部533(後出の実施例3他で明示している)を備える場合があるが、この場合の表面積S2はリセス下部533の表面積も含む。
吸気側傾斜面54の表面積S3は、図8の例では、単純に吸気側傾斜面54を構成する傾斜平面の面積である。吸気弁11との干渉を回避するリセス部が吸気側傾斜面54にも形成されている場合は、そのリセス部の表面積と、そのリセス間部の表面積とを合算した面積となる。
本実施形態では、タンブル流Ftに対するピストン5の冠面50の抵抗を小さくし、タンブル流Ftを圧縮行程後半まで維持させるために、上記の表面積S1、S2、S3が次の特徴(1)~(3)を具備するように設定される。
(1)平面55の表面積S1は、排気側傾斜面53の表面積S2よりも大きい。
(2)好ましくは、平面55の表面積S1は、吸気側傾斜面54の表面積S3よりも大きい。
(3)より好ましくは、平面55の表面積S1は、排気側傾斜面53の表面積S2と吸気側傾斜面54の表面積S3との総和よりも大きい。
[冠面の特徴部の意義]
図9及び図10を参照して、上記特徴(1)~(3)の意義を説明する。図9(A)は、特徴(1)~(3)を満たすピストン5の冠面50で、燃焼室6の底面が形成されている場合のタンブル流Ftの流動を示す模式図である。ペントルーフ型の燃焼室天井面6Uに配置された吸気ポート9(タンブルポート)から燃焼室6に導入される吸気は、タンブル流Ftを形成する。冠面50には、「連続的な平面」である平面55が形成されているので、タンブル流Ftをキャビティ等の窪みで阻害することなく、当該平面55に沿って流すことができる。また、表面積S1~S3相互の関係が、上記特徴(1)~(3)の通りに設定されているので、タンブル流Ftの流動は排気側傾斜面53及び吸気側傾斜面54の存在によって弱体化することはない。
上記の冠面50の構造的工夫により、タンブル流Ftに対する冠面50の抵抗が小さくなり、タンブル流Ftは燃焼室6内でその流動を継続し易くなる。つまり、タンブル流Ftが排気側傾斜面53やシリンダ2の内壁などに衝突して消失する割合を減らして、当該タンブル流Ftを圧縮行程後半まで維持させ易くすることができる。タンブル流Ftが崩壊する際には、乱流エネルギーが生成される。タンブル流Ftを維持することは、タンブル流Ftが本来的に保有する前記乱流エネルギーを、前記衝突によるロスなく高い状態で維持することに繋がる。従って、タンブル流Ftを圧縮行程後半で崩壊させ、高い乱流エネルギーを生成させることで、燃焼室6の混合気の燃焼速度を速めることが可能となる。
燃焼室6では、点火プラグ16の点火動作を起点として、混合気の火炎伝播燃焼が生じる。ここで、シリンダ2を高圧縮比に設定したような場合、ピストン5の圧縮端において燃焼室6内の圧力及び温度が過度に上昇し、異常燃焼を誘発する。前記異常燃焼は、火炎伝播燃焼の完了前における未燃の燃料ガスの急峻な自己着火であり、ノッキングを発生させる。しかし、タンブル流Ftを圧縮行程後半まで維持させ、燃焼速度を速めることで、ノッキングの要因となる自己着火の発生前に燃焼を完了させることができる。そして、ノッキングを抑制できることから、エンジン出力をあえて抑制するような制御、例えばインジェクタ15の燃料噴射タイミングを制御して燃焼重心を遅角する等の制御を回避することができる。また、その結果としてシリンダ2の高圧縮比化が達成でき、燃費性能を向上させることが可能となる。
続いて、上記特徴(1)~(3)を満たさない比較例について説明する。図9(B)は、上記特徴(1)を満たさない冠面50が採用された場合の、燃焼室6におけるタンブル流Ftの流動を模式的に示す図である。タンブル流Ftは、IN側から燃焼室6内に入り、EX側のシリンダ2の内壁でターンし、冠面50に沿ってIN側に向かう流動である。上記特徴(1)を満たさない場合、つまり、平面55の表面積S1よりも排気側傾斜面53の表面積S2が大きい場合、排気側傾斜面53にタンブル流Ftが衝突し易くなり、圧縮行程後半まで維持されるタンブル流Ftの割合が低下する。すなわち、図9(B)に示すように、一部のタンブル流Ft1は、平面55にガイドされるようにEX側からIN側に向かうが、他の一部のタンブル流Ft2は、前記ターンの後に排気側傾斜面53に衝突して崩壊するからである。特徴(1)の通り、平面55の表面積S1を排気側傾斜面53の表面積S2よりも大きく設定することで、排気側傾斜面53に衝突して消失するタンブル流Ftを減少させることができる。
図10(A)は、上記特徴(2)を満たさない場合の、燃焼室6におけるタンブル流Ftの流動を模式的に示す図である。上記特徴(2)を満たさない場合、つまり、平面55の表面積S1よりも吸気側傾斜面54の表面積S3が大きい場合、当該吸気側傾斜面54に沿った派生流動Ft3の流れが形成され易くなる。派生流動Ft3は、本流動であるタンブル流Ftの経路から外れる流動であり、吸気側傾斜面54にガイドされてシリンダ2のIN側内壁面に向かう流動となる。やがて派生流動Ft3は、シリンダ2の内壁面に衝突し、消失する。従って、派生流動Ft3はタンブル流Ftのロスとなり、圧縮行程後半まで維持されるタンブル流Ftを減少させてしまう。特徴(2)の通り、平面55の表面積S1を吸気側傾斜面54の表面積S3よりも大きく設定することで、吸気側傾斜面54に沿ってシリンダ2の内壁に向かう派生流動Ft3を抑制することができる。
少なくとも上記特徴(1)を満たすことで、タンブル流Ftの維持性を高めることができる。これに加え、特徴(2)を満たすことで、よりタンブル流Ftの維持性を向上し得る。さらに、特徴(1)及び(2)を満たした上で、特徴(3)の通り、平面55の表面積S1を、排気側傾斜面53の表面積S2と吸気側傾斜面54の表面積S3との総和よりも大きく設定することが望ましい。これにより、図9(B)に示した、タンブル流Ftの排気側傾斜面53への衝突、図10(A)示した、タンブル流Ftが吸気側傾斜面54にガイドされることによるシリンダ2のIN側内壁への衝突を一層抑制でき、タンブル流Ftの維持性を一層向上させることができる。
図10(B)は、平面55が「連続的な平面」ではない場合の、燃焼室6におけるタンブル流Ftの流動を模式的に示す図である。平面55が「連続的な平面」ではない典型例は、平面55にキャビティ59が形成されているケースであり、図10(B)はその態様を示している。キャビティ59は、平面55のセンター領域を椀状に凹没させた部分である。この場合、平面55の表面積S1は小さくなり、上記特徴(1)~(3)を満たすことが難しくなる。また、タンブル流Ftの流動がキャビティ59に阻害される。すなわち、タンブル流Ftの一部が、キャビティ59の窪みに入り込む派生流動Ft4となる。派生流動Ft4はキャビティ59の壁面に衝突し、消失する。従って、派生流動Ft4はロスとなり、圧縮行程後半まで維持されるタンブル流Ftを減少させてしまう。それゆえ、平面55が「連続的な平面」であることに意義がある。
[燃焼室構造の他の特徴について]
続いて、上記の表面積S1~S3以外の、燃焼室構造の特徴について説明する。先ず、平面55のY方向幅である横幅Lieと、山高さhとの比であるLie/hについては、圧縮比=13.5~15.5の範囲において、
2.5<Lie/h<9.0・・・(A)
の関係を満たすことが望ましい。
ペントルーフ型の燃焼室天井面6Uを備える燃焼室6では、冠面50の排気側傾斜面53及び吸気側傾斜面54の傾き角は、概ね燃焼室天井面6Uの傾き角に沿ったものとなる。このため、山高さhが平面55の横幅Lieに大きく影響する。山高さhを高くすることは、圧縮比を高くすることに繋がる。例えば燃費性能の向上を企図して山高さhを高く設定すると、横幅Lieは幅狭となる。つまり、平面55の表面積S1は小さくなる。この場合、たとえ燃費性能は向上しても、タンブル流Ftを圧縮行程後半まで維持し難くなる。結局、ノッキングの防止のため、エンジン出力の抑制制御を求められることになる。しかし、Lie/hを上記(A)式の範囲に設定することで、燃費性能の向上とエンジン出力の向上とを両立させることができる。この両立をより望ましくする観点から、Lie/hは、圧縮比=13.5~15.5の範囲において、
5.0<Lie/h<9.0・・・(A1)
の関係を満たすことが望ましい。
次に、平面55のX方向幅である前後幅Lfrと、山高さhとの比であるLfr/hについては、圧縮比=13.5~15.5の範囲において、
12.0<Lfr/h<16.0・・・(B)
の関係を満たすことが望ましい。
横幅Lieと同様に、山高さhを高く設定する程、前後幅Lfrは幅狭となるなり、平面55の表面積S1も小さくなる。従って、タンブル流Ftを圧縮行程後半まで維持し難くなり、エンジン出力の抑制が必要となる。しかし、Lfr/hを上記(B)式の範囲に設定することで、燃費性能の向上とエンジン出力の向上とを両立させることができる。この両立をより望ましくする観点から、Lfr/hは、圧縮比=13.5~15.5の範囲において、
13.5<Lfr/h<14.5・・・(B1)
の関係を満たすことが望ましい。
ここで、平面55の前後幅Lfrは、横幅Lieよりも大きいことが望ましい。図2に模式的に示したように、タンブル流Ftは、吸気ポート9から燃焼室6に導入され、シリンダ2のEX側内壁面で折り返し、平面55上を通ってIN側へ向かう。仮に、前後幅Lfrが横幅Lieよりも小さい平面55であると、冠面50の+X側及び-X側の端部には平面が存在しないことになる。この場合、+X側及び-X側の端部においてタンブル流Ftがガイドされ難くなり、流動ロスが生じてしまう。一方、前後幅Lfrが横幅Lieよりも大きい平面55とすることで、+X側及び-X側の端部においてもタンブル流Ftをガイドできるようになり、タンブル流Ftの維持性を高めることができる。
平面55と排気側傾斜面53とがなす角である排気側傾斜面角度Exd、平面55の表面積S1、及び山高さhの関係を示す(Exd×S1)/hについては、圧縮比=13.5~15.5の範囲において、
5000<(Exd×S1)/h<18000・・・(C)
の関係を満たすことが望ましい。
タンブル流Ftは、上述のような流動を行うことから、排気側傾斜面角度Exdが小さい程、排気側傾斜面53と平面55との境界部分でタンブル流Ftの流動が変更されたり、排気側傾斜面53に衝突したりする程度を抑制することができる。しかし、山高さhをある程度の高さに設定しないと、圧縮比を高くすることができない。山高さhを高くし、且つ、平面55の表面積S1を稼ぐには、排気側傾斜面角度Exdを大きくする必要がある。これらの相反する要請を考慮し、高圧縮比化とタンブル流Ftの維持とを両立させるには、(Exd×S1)/hを上記(C)式の範囲に設定すれば良い。この両立をより望ましくする観点から、(Exd×S1)/hは、圧縮比=13.5~15.5の範囲において、
7000<(Exd×S1)/h<12000・・・(C1)
の関係を満たすことが望ましい。
次に、平面55を有する冠面50で区画される燃焼室6において、エンジン本体1の排気量が異なっていても、燃焼室6内に同等の筒内流動を形成できる形状的工夫を示す。図3に示すように、スワール弁17で第2吸気ポート9Bにおける吸気の流動を規制することで、燃焼室6内の筒内流動として横渦であるスワール流Fsが形成される。本実施形態ではスワール流Fsは、タンブル流Ftとミックスされた斜めスワール流となる。
エンジン本体1の排気量が異なると、ボア径Lb及びストロークLs(図2)も異なるようになる。なお、ボア径Lbは、シリンダ2の内径であって、ピストン5の直径に略相当する長さである。ストロークLsは、TDC(上死点)~BDC(下死点)間にピストン5がZ方向に移動する長さである。スワール流Fsは、エンジン排気量が異なると、エンジン回転数や負荷が同じでも、その流動が変化する。このため、例えば燃焼シミュレーション等において、スワール流Fsの流動に応じたキャリブレーションが排気量毎に必要となり、これがエンジン開発のネックになっている。
スワール流Fsの流動は、山高さhとピストン5のストロークLsとの関係に大きく影響を受ける。エンジン排気量が異なっていても、スワール流Fsの流動を同等とし、同一エンジン回転数及び同一負荷で同等の燃焼を燃焼室6で実現させる観点から、山高さhとストロークLsとの比であるh/Lsについては、圧縮比=13.5~15.5の範囲において、
0.045<h/Ls<0.065・・・(D)
の関係を満たすことが望ましい。
山高さhが高くストロークLsが小さい場合、ピストン5の冠面50の***部(排気側傾斜面53、吸気側傾斜面54及び平面55)にスワール流Fsが衝突し易くなり、スワール流Fsが減衰する。一方、山高さhが低くストロークLsが大きい場合、シリンダ2の内壁面にスワール流Fsが接触する距離が長くなり、やはりスワール流Fsが減衰する要因となる。しかし、h/Lsを上記(D)式の範囲に設定することで、山高さhが高いことに起因するスワール流Fsの減衰と、ストロークLsが大きいことに起因するスワール流Fsの減衰とを同等にすることができる。従って、エンジン排気量が異なる場合でも、燃焼室6内に同等のスワール流Fsを形成させ、同等の燃焼を燃焼室6で実現させることができる。
また、スワール流Fsの流動は、山高さhとボア径Lbとの関係にも大きく影響を受ける。エンジン排気量が異なっていても、スワール流Fsの流動を同等とし、同一エンジン回転数及び同一負荷で同等の燃焼を燃焼室6で実現させる観点から、山高さhとボア径Lbとの比であるh/Lbについては、圧縮比=13.5~15.5の範囲において、
0.055<h/Lb<0.075・・・(E)
の関係を満たすことが望ましい。
山高さhが高くボア径Lbが小さい場合、ピストン5の冠面50の***部にスワール流Fsが衝突し易くなり、スワール流Fsが減衰する。一方、山高さhが低くボア径Lbが大きい場合、シリンダ2の内壁面にスワール流Fsが接触する距離が長くなり、やはりスワール流Fsが減衰する要因となる。しかし、h/Lbを上記(E)式の範囲に設定することで、山高さhが高いことに起因するスワール流Fsの減衰と、ボア径Lbが大きいことに起因するスワール流Fsの減衰とを同等にすることができる。従って、エンジン排気量が異なる場合でも、燃焼室6内に同等のスワール流Fsを形成させ、同等の燃焼を燃焼室6で実現させることができる。
[冠面設計の実施例及び比較例]
図11~図14は、本発明の実施例1~7及び比較例に係るピストン5の冠面50の構造及びパラメータを示す表形式の図である。ここでは、排気量の異なるエンジンに適用されるピストン5を例示している。実施例1~5及び比較例のピストン5は排気量=1.5リットル、実施例6は排気量=2.0リットル、実施例7は排気量=2.5リットルである。
図11~図14の各例について、冠面50の外観斜視図及び平面図が示されている。また、平面55、吸気側傾斜面54及び排気側傾斜面53の位置と表面積の値とがそれぞれ示されている。排気側傾斜面53については、各部の表面積(リセス部531とリセス間部532、場合によってはリセス下部533の表面積)も記載されている。さらに、吸気側傾斜面54の表面積と排気側傾斜面53の表面積との加算値が、「傾斜面表面積の総和」として示されている。
各例について、乱流エネルギーの解析値に基づく乱流エネルギー比(乱流E比)が示されている。前記乱流エネルギーの解析値は、ピストン5が圧縮上死点にあるときの筒内流動(タンブル流Ft)が保有する乱流エネルギーを、専用のソフトウェア(株式会社IDAJ、ソフト名:CONVERGE)を用いた解析演算にて導出したものである。乱流E比は、図14の「比較例」について得られた乱流エネルギーの解析値を「1」としたときの、実施例1~7の乱流エネルギーの解析値の比である。また、各例についての圧縮比も示している。
実施例1及び実施例2には、リセス間平面56が付随していない態様の平面55が、実施例3~実施例7には、リセス間平面56が付随する平面55が各々例示されている。実施例1~7のいずれの平面55も「連続的な平面」であって、キャビティは形成されていない。一方、比較例は、冠面50の径方向中心領域にキャビティ59を有している。
実施例1は、平面55の表面積が排気側傾斜面53の表面積よりも大きい例である。実施例2は、平面55の表面積が、排気側傾斜面53の表面積及び吸気側傾斜面54の表面積の各々よりも大きい例である。実施例3~7は、平面55の表面積が、排気側傾斜面53の表面積及び吸気側傾斜面54の表面積の各々よりも大きく、且つ、「傾斜面表面積の総和」よりも大きい例である。実施例3~7では、平面55の表面積は、概ね排気側傾斜面53の表面積の2.5~5倍程度の大きさを、吸気側傾斜面54の表面積の2.5~4.1倍程度の大きさを、「傾斜面表面積の総和」の1.3~2.2倍程度の大きさを、各々有している。比較例は、平面55の表面積が排気側傾斜面53の表面積及び吸気側傾斜面54の表面積のいずれよりも小さい例である。
実施例1~7のいずれの乱流E比も、比較例の乱流E比よりも大きいことが判る。とりわけ、実施例3~7の乱流E比は、比較例の乱流E比よりも50%以上も大きな値が得られている。これらの結果から、実施例1~7においては、タンブル流Ftの維持性が高められ、タンブル流Ftの多くを圧縮行程後半で崩壊させることに成功したと言える。従って、実施例1~7によれば、圧縮行程後半で高い乱流エネルギーを生成させ、燃焼速度を速めることができる。
[作用効果]
以上説明した本実施形態に係るエンジンの燃焼室構造によれば、次のような作用効果を奏する。先ず、冠面50には連続的な平面55が形成されているので、タンブル流Ftをキャビティ等の窪みで阻害することなく、平面55に沿って流すことができる。また、平面55の表面積S1が、排気側傾斜面53の表面積S2よりも大きく設定されているので、タンブル流Ftが排気側傾斜面53に衝突して弱体化することを抑制できる。従って、タンブル流Ftを圧縮行程後半まで維持させた上で崩壊させ、高い乱流エネルギーを発生させることで、燃焼速度を速めることが可能となる。これにより、ノッキングの要因となる自己着火の発生前に、燃焼室6での混合気の燃焼を完了させることができる。そして、ノッキングを抑制できることから、燃焼重心を遅角する等のエンジン出力を抑制するような制御を回避できる。また、その結果として高圧縮比が達成可能となる。
平面55の表面積S1を、吸気側傾斜面54の表面積S3よりも大きく設定すれば、当該吸気側傾斜面54に沿ったタンブル流Ftの流れを形成され難くすることができる。これにより、シリンダ2の内壁面へのタンブル流Ftの衝突を防止し、タンブル流Ftの維持性を向上させることができる。従って、タンブル流Ftを圧縮行程後半までより維持させ易くすることができる。さらに、平面55の表面積S1を、排気側傾斜面53の表面積S2と吸気側傾斜面54の表面積S3との総和よりも大きく設定すれば、タンブル流Ftの排気側傾斜面53への衝突、並びに、吸気側傾斜面54にガイドされることによるシリンダ2の内壁面への衝突を一層抑制できる。これにより、タンブル流Ftの維持性を一層向上させることができる。
また、火炎伝播燃焼を実現させる点火プラグ16が、冠面50の平面55に対向する燃焼室天井面6Uに配置されている。本実施形態では、燃焼室6の中心(シリンダ軸AX上)に配置されている。タンブル流Ftが弱体化されることなく圧縮された吸気は、平面55に対向する位置において乱流エネルギーが高い状態となる。このような位置に点火プラグ16が配置されることで、火炎伝播燃焼の燃焼速度を速めることができる。
さらに、インジェクタ15は、燃焼室6の吸気側に配設されている。これにより、インジェクタ15から噴霧された燃料をタンブル流Ftに乗せ易くなり、均質な混合気を燃焼室6内に形成させることができる。
1 エンジン本体
11 吸気弁
12 排気弁
15 インジェクタ(燃料噴射部)
16 点火プラグ(点火部)
2 シリンダ
5 ピストン
50 冠面
51 排気側底部
52 吸気側底部
53 排気側傾斜面
54 吸気側傾斜面
55 平面
56 リセス間平面
6 燃焼室
6U 燃焼室天井面(ペントルーフ型の天井面)
9 吸気ポート
10 排気ポート
AX シリンダ軸
Fs スワール流
Ft タンブル流
S1 平面の表面積
S2 排気側傾斜面の表面積
S3 吸気側傾斜面の表面積

Claims (6)

  1. ピストンの冠面と、前記ピストンが摺動可能に収容されるシリンダの内壁面と、シリンダヘッドに形成されたペントルーフ型の天井面とによって区画される燃焼室を備えたエンジンの燃焼室構造であって、
    前記天井面には、前記燃焼室に吸気を供給する吸気ポートの開口と、前記燃焼室から排気を排出する排気ポートの開口とが形成され、前記吸気ポートが配設される側を吸気側、前記排気ポートが配設される側を排気側とするとき、
    前記冠面は、
    当該冠面の前記排気側の端縁付近に配置された排気側底部、及び前記吸気側の端縁付近に配置された吸気側底部と、
    前記排気側底部から前記冠面の中央部に向けて上昇する排気側傾斜面と、
    前記吸気側底部から前記冠面の中央部に向けて上昇する吸気側傾斜面と、
    前記排気側傾斜面の上端と前記吸気側傾斜面の上端との間に連続的に設けられ、前記冠面の中央部において前記シリンダの軸方向と直交する方向に延びる平面と、を含み、
    前記平面の表面積は、前記排気側傾斜面の表面積よりも大きいことを特徴とするエンジンの燃焼室構造。
  2. 請求項1に記載のエンジンの燃焼室構造において、
    前記平面の表面積は、前記吸気側傾斜面の表面積よりも大きい、エンジンの燃焼室構造。
  3. 請求項1に記載のエンジンの燃焼室構造において、
    前記平面の表面積は、前記排気側傾斜面の表面積と前記吸気側傾斜面の表面積との総和よりも大きい、エンジンの燃焼室構造。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼室構造において、
    前記平面に対向する前記天井面には、前記燃焼室内において火炎伝播燃焼を実現させる点火部が配置されている、エンジンの燃焼室構造。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼室構造において、
    前記燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射部が、前記燃焼室の前記吸気側に配設されている、エンジンの燃焼室構造。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼室構造において、
    前記シリンダの幾何学的圧縮比が13.5以上15.5以下の範囲内に設定されている、エンジンの燃焼室構造。
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