JP2022082057A - 検査装置における接触解除方法及び検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の検査が行われる検査空間が複数段設けられた検査装置において、一の検査空間に設けられた基板支持部の設定温度が変更された場合に、他の検査空間での基板とプローブとの位置合わせを適切に行う。【解決手段】検査装置の制御部は、被固定部(ポゴフレーム80)には、位置補正用マーク(位置補正用ピン85)が複数設けられ、基板支持部(チャックトップ70)に支持された基板Wとプローブとを接触させる時の、アライナ50による移動平面内における基板支持部の位置である、接触位置を補正する補正部をする。補正部は、一の検査空間において基板支持部の設定温度に変更があった場合、他の検査空間Kで設定温度の変更後に撮像部(下カメラ54)により位置補正用マーク夫々を撮像した結果と、位置補正用の基準値と、に基づいて、他の検査空間における接触位置を補正する。【選択図】図5

Description

本開示は、検査装置における接触解除方法及び検査装置に関する。
特許文献1には、水平に配列された複数のテスタからなるテスタ列の3層構造を有し、ウェハを搬送する搬送ステージをさらに備えるウェハ検査装置が開示されている。特許文献1では、上述の検査装置において、伸縮自在なベローズをテスタのプローブカードを囲むように配置し、ウェハを厚板部材であるチャックトップに載置する。また、チャックトップを搬送ステージに支持させ、搬送ステージをウェハ及びチャックトップと共にプローブカードに対向させた後、搬送ステージをプローブカードへ向けて移動させてチャックトップをベローズへ当接させる。そして、チャックトップがベローズへ当接した後も、搬送ステージをウェハ及びチャックトップとともにプローブカードへ向けて移動させてウェハをプローブカードへ当接させる。
特開2014-75420号公報
本開示にかかる技術は、基板の検査が行われる検査空間が複数段設けられた検査装置において、一の検査空間に設けられた基板支持部の設定温度が変更された場合に、他の検査空間での基板とプローブとの位置合わせを適切に行う。
本開示の一態様は、基板の検査が行われる検査空間が複数段設けられ、前記検査空間それぞれには、基板を支持する基板支持部と、検査用のプローブを有するプローブカードが固定される被固定部と、ベース壁上に配され、前記被固定部に固定された前記プローブカードと対向する移動平面に沿って前記基板支持部を移動可能且つ前記移動平面と直交する高さ方向に前記基板支持部を移動可能に構成された移動機構と、前記移動機構により前記基板支持部と共に移動する撮像部と、が設けられ、前記被固定部には、位置補正用マークが複数設けられ、前記基板支持部に支持された基板と前記プローブとを接触させる時の、前記移動平面内における前記基板支持部の位置である、接触位置を補正する補正部を有し、前記補正部は、一の前記検査空間において前記基板支持部の設定温度に変更があった場合、他の前記検査空間で前記設定温度の変更後に前記撮像部により前記位置補正用マークそれぞれを撮像した結果と、位置補正用の基準値と、に基づいて、前記他の前記検査空間における前記接触位置を補正する。
本開示によれば、基板の検査が行われる検査空間が複数段設けられた検査装置において、一の検査空間に設けられた基板支持部の設定温度が変更された場合に、他の検査空間での基板とプローブとの位置合わせを適切に行うことができる。
本実施形態にかかる検査装置の構成の概略を示す上面横断面図である。 本実施形態にかかる検査装置の構成の概略を示す正面縦断面図である。 検査領域の側断面図である。 検査領域の正面断面の部分拡大図である。 検査空間のチャックトップの設定温度が変更されたときの様子を示す側断面図である。 検査装置における接触位置の補正処理に関する制御部の機能ブロック部である。 接触位置の補正方法の具体例1を説明するための図である。 接触位置の補正方法の具体例1を説明するための図である。 接触位置の補正方法の具体例2を説明するための図である。 上記接触位置の補正方法の具体例2を説明するための図である。 上記接触位置の補正方法の具体例3を説明するための図である。
半導体製造プロセスでは、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)上に所定の回路パターンを持つ多数の半導体デバイスが形成される。形成された半導体デバイスは、電気的特性等の検査が行われ、良品と不良品とに選別される。半導体デバイスの検査は、例えば、各半導体デバイスに分割される前のウェハの状態で、検査装置を用いて行われる。
検査装置には、多数の針状の接触端子であるプローブを多数有するプローブカードが設けられている。電気的特性の検査の際はまず、ウェハとプローブカードとが近づけられ、ウェハに形成されている半導体デバイスの各電極にプローブカードのプローブが接触する。この状態で、プローブカードの上方に設けられたテスタから各プローブを介して半導体デバイスに電気信号が供給される。そして、各プローブを介して半導体デバイスからテスタが受信した電気信号に基づいて、当該半導体デバイスが不良品か否か判別される。
このような電気的特性検査を多数のウェハに対して効率的に行うため、ウェハの検査が行われる検査空間が複数段積み重ねられた検査装置が用いられている(特許文献1参照)。
このような検査装置では、検査空間毎に、プローブカードと、ウェハを支持するウェハ支持部と、ウェハ支持部を移動平面に沿って移動可能且つ上記移動平面と直交する高さ方向に移動させる移動機構が設けられている。そして、この検査装置では、下カメラでプローブカードの所定の位置を撮像し、上カメラでウェハの所定の位置を撮像し、これらの撮像結果から、ウェハに形成されている電極とプローブカードのプローブとが正確に接触するように、ウェハ(具体的にはウェハを支持するウェハ支持部)の上記移動平面内における位置合わせを行っている。
また、近年では、種々の温度条件下での電子デバイスの電気的特性検査を可能とするため、ウェハ支持部に温度調整手段が設けられることがある。
ところで、本発明者らが鋭意調査したところ、上述のように検査空間が複数段積み重ねられた検査装置において、ウェハ支持部に温度調整手段を設けたときに以下のようにウェハ上の電極とプローブとを適切に接触させることができない場合があることが判明した。すなわち、検査空間が複数段積み重ねられた検査装置において、一の検査空間のウェハ支持部の設定温度を変更すると、他の検査空間で、上述のように上カメラと下カメラとを用いてウェハの位置合わせを行っても、ウェハ上の電極とプローブとを適切に接触させることができない場合があることが判明した。
そこで、本開示にかかる技術は、ウェハの検査が行われる検査空間が複数段設けられた検査装置において、一の検査空間に設けられたウェハ保持部の設定温度が変更された場合に、他の検査空間での基板とプローブとの位置合わせを適切に行う。
以下、本実施形態にかかる検査装置及び検査装置における基板支持部の位置補正方法について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1及び図2はそれぞれ、本実施形態にかかる検査装置の構成の概略を示す上面横断面図及び正面縦断面図である。なお、図2には、後述のアライナについてはその一部のみを示している。
図1及び図2の検査装置1は、基板としてのウェハWを検査するものであり、具体的には、ウェハWに形成された検査対象デバイスとしての半導体デバイスの電気的特性検査を行うものである。検査装置1は、筐体10を有し、該筐体10には、搬入出領域11、搬送領域12、検査領域13が設けられている。搬入出領域11は、検査装置1に対してウェハWの搬入出が行われる領域である。搬送領域12は、搬入出領域11と検査領域13とを接続する領域である。また、検査領域13は、ウェハWに形成された半導体デバイスの電気的特性検査が行われる領域である。
搬入出領域11には、複数のウェハWを収容したカセットCを受け入れるポート20、後述のプローブカードを収容するローダ21、検査装置1の各構成要素の制御等を行う制御部22が設けられている。制御部22は、各種情報を記憶する記憶部(図示せず)を有している。記憶部には、例えば、検査処理等を実現するプログラムが格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な非一時的な記憶媒体に記録されていたものであって、当該記憶媒体から上記制御部22にインストールされたものであってもよい。プログラムの一部または全ては専用ハードウェア(回路基板)で実現してもよい。また、上記記憶部は、例えばHDD等のストレージデバイス、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報を記憶するRAM等のメモリ、またはこれらの組み合わせである。
搬送領域12には、ウェハW等を保持した状態で自在に移動可能な搬送装置30が配置されている。この搬送装置30は、搬入出領域11のポート20内のカセットCと、検査領域13との間でウェハWの搬送を行う。また、搬送装置30は、検査領域13内の後述のポゴフレームに固定されたプローブカードのうちメンテナンスを必要とするものを搬入出領域11のローダ21へ搬送する。さらに、搬送装置30は、新規な又はメンテナンス済みのプローブカードをローダ21から検査領域13内へ搬送する。
検査領域13は、図2に示すように、ウェハWの検査が行われる検査空間Kが複数段(図の例では3段)設けられており、鉛直方向に積層されている。以下の説明では、3つの検査空間Kそれぞれを、下から順に検査空間K1、検査空間K2、検査空間K3ということがある。各検査空間Kには、水平方向(図2のA方向)に配列された複数(図の例では4つ)のテスタ40からなるテスタ列が設けられている。また、各検査空間には、1つの移動機構としてのアライナ50と、1つの上カメラ60が設けられている。なお、テスタ40、アライナ50、上カメラ60の数や配置は任意に選択できる。
テスタ40は、電気的特性検査用の電気信号をウェハWとの間で送受するものである。
アライナ50は、チャックトップ70を保持して、後述のポゴフレームに固定されたプローブカードと対向する移動平面に沿って移動させることが可能且つ上記移動平面と直交する高さ方向に移動させることが可能に構成されている。例えば、上記移動平面が水平である場合、アライナ50は、左右方向(図2のA方向)、前後方向(図2のB方向)及び上下方向(図2のC方向)にチャックトップ70を移動させることができる。また、このアライナ50は、チャックトップ70に載置されたウェハWと後述のプローブカードのプローブとの位置合わせを行うことができる。
上カメラ60は、水平に移動自在に構成されており、下方を撮像するように設けられている。上カメラ60は、例えば、当該上カメラ60が設けられた検査内の各テスタ40の前に位置して、アライナ50上のチャックトップ70に載置されたウェハWを撮像する。
チャックトップ70は、ウェハWを支持する基板支持部であり、例えば、載置されたウェハWを吸着等により保持することができる。
チャックトップ70には温度調節機構が設けられている。温度調節機構は、例えば、抵抗ヒータ等の加熱機構及び冷媒の流路等の冷却機構の少なくともいずれか1つである。また、チャックトップ70には、温度センサ(図示せず)が設けられている。そして、チャックトップ70に設けられた温度調節機構は、制御部22の制御の下、上記温度センサでの測定結果が設定温度になるように、すなわち、チャックトップ70の温度が設定温度になるように、チャックトップ70の温度を調節する。
この検査装置1では、搬送装置30が一のテスタ40へ向けてウェハWを搬送している間に、他のテスタ40は他のウェハWに形成された電子デバイスの電気的特性の検査を行うことができる。
続いて、図3~図5を用いて、検査領域13のより詳細な構成について説明する。図3は、検査領域13の側断面図である。図4は、検査領域13の正面断面の部分拡大図である。図5は、検査空間K1のチャックトップ70の設定温度が変更されたときの様子を示す側断面図である。
検査領域13の各検査空間Kには、前述のように、アライナ50が設けられている。また、図3に示すように、各検査空間Kには、チャックトップ70と、ポゴフレーム80が設けられている。
アライナ50は、検査空間Kを画成する下側の壁である筐体10のベース壁(具体的には、筐体10の底壁10a、検査空間K1と検査空間K2とを隔てる横隔壁10b、検査空間K2と検査空間K3とを隔てる横隔壁10c)上に配されている。なお、アライナ50が配される上記ベース壁は、筐体10の支持部材としての奥壁10dと、搬送領域12と検査領域13とを隔てる縦隔壁10eとに支持されている。
アライナ50は、例えばXステージ51、Yステージ52及びZステージ53を有する。
Xステージ51は、アライナ50による移動平面(XY平面)の座標系を構成するX軸方向に、ガイドレール51aに沿って移動する。このXステージ51に対しては、Xステージ51のX方向にかかる位置、すなわちチャックトップ70のX軸方向にかかる位置を検出する位置検出機構(図示せず)が設けられている。上記位置検出機構は、例えばリニアエンコーダである。
Yステージ52は、Xステージ51上を移動する。具体的には、アライナ50による移動平面(XY平面)の座標系を構成するY軸方向に、ガイドレール52aに沿って移動する。このYステージ52に対しては、Yステージ52のY軸方向にかかる位置、すなわちチャックトップ70のY軸方向にかかる位置を検出する位置検出機構(図示せず)が設けられている。上記位置検出機構は、例えばリニアエンコーダである。
Zステージ53は、アライナ50による移動平面(XY平面)と直交する高さ方向(Z方向)に伸縮自在な伸縮軸53aにより、上記高さ方向(Z方向)に移動する。このZステージ53に対しては、Zステージ53のZ方向にかかる位置、すなわちチャックトップ70のZ方向にかかる位置を検出する位置検出機構(図示せず)が設けられている。上記位置検出機構は、例えばリニアエンコーダである。
また、Zステージ53上にチャックトップ70が着脱自在に吸着保持される。Zステージ53によるチャックトップ70の吸着保持は、吸着保持機構(図示せず)による真空吸着等により行われる。
さらに、Zステージ53には、下カメラ54が設けられている。
下カメラ54は、上述のようにZステージ53に設けられているため、アライナ50により、チャックトップ70と共に移動する。
下カメラ54は、上方を撮像するように設けられている。下カメラ54は、例えば、後述のポゴフレームに固定されたプローブカードを撮像し、また、後述のポゴフレームに設けられた位置補正用ピンを撮像する。
なお、アライナ50や下カメラ54は、制御部22により制御され、また、Xステージ51、Yステージ52及びZステージ53に設けられた位置検出機構による位置検出結果は制御部22に出力される。
テスタ40は、図4に示すように、テスタマザーボード41を底部に有する。テスタマザーボード41には、複数の検査回路基板(図示せず)が立設状態で装着されている。また、テスタマザーボード41の底面には複数の電極(図示せず)が設けられている。
さらに、テスタ40の下方には、被固定部としてのポゴフレーム80が設けられている。
ポゴフレーム80は、プローブカード90が固定され、当該プローブカード90とテスタ40とを電気的に接続する。また、ポゴフレーム80は、アライナ50が配されるベース壁と同様、筐体10の奥壁10dに支持される。ただし、ポゴフレーム80は、上記ベース壁と異なり、縦隔壁10eには支持されていない。このポゴフレーム80は、テスタ40とプローブカード90とを電気的に接続するポゴピン81を有し、具体的には、多数のポゴピン81を保持するポゴブロック82を有する。また、ポゴフレーム80は、ポゴブロック82が挿篏されることによりポゴピン81が取り付けられる取り付け孔83aが形成されたフレーム本体83を有する。
ポゴフレーム80の下面には、プローブカード90が、所定の位置に位置合わせされた状態で固定される。
なお、排気機構(図示せず)によって、テスタマザーボード41はポゴフレーム80に真空吸着され、プローブカード90は、ポゴフレーム80に真空吸着される。これら真空吸着を行うための真空吸引力により、ポゴフレーム80の各ポゴピン81の下端は、プローブカード90の後述のカード本体91の上面における、対応する電極パッドに接触し、各ポゴピン81の上端は、テスタマザーボード41の下面の対応する電極に押し付けられる。
プローブカード90は、複数の電極パッドが上面に設けられた円板状のカード本体91を有する。カード本体91の下面には、下方へ向けて延びる針状の接触端子であるプローブ92が複数設けられている。
カード本体91の上面に設けられた上述の複数の電極パッドはそれぞれ対応するプローブ92と電気的に接続されている。また、検査時には、プローブ92はそれぞれ、ウェハWに形成された半導体デバイスの電極と接触する。したがって、電気的特性検査時には、ポゴピン81、カード本体91の上面に設けられた電極パッド及びプローブ92を介して、テスタマザーボード41とウェハW上の半導体デバイスとの間で、検査にかかる電気信号が送受される。
なお、検査装置1は、ウェハWに形成された複数の半導体デバイスの電気的特性検査を一括で行うために、プローブ92は、カード本体91の下面略全体を覆うように多数設けられている。
また、ポゴフレーム80の下面には、ベローズ84が取り付けられている。ベローズ84は、プローブカード90を囲繞するように垂下する筒状の伸縮自在な部材である。また、ベローズ84は、プローブカード90の下方の位置にチャックトップ70を吸着保持する。
また、ベローズ84は、チャックトップ70を吸着保持することにより、プローブカード90を含むポゴフレーム80、ベローズ84及びチャックトップ70で囲まれる密閉空間Sを形成する。密閉空間Sを減圧機構(図示せず)により減圧することで、ウェハWとプローブ92との接触状態を維持することができる。
上述のように、アライナ50が配されるベース壁(底壁10a、横隔壁10b、10c)とポゴフレーム80は筐体10の奥壁10dに支持されている。また、この奥壁10dは、検査空間Kの間で共通である。
上述のように構成されている検査装置1において、一の検査空間Kのチャックトップ70の設定温度を変更したときに、他の検査空間Kで上カメラ60及び下カメラ54を用いた従来の位置合わせを行っても、ウェハW上の電極とプローブ92とを適切に接触させることができないことがある。この原因について、本発明者らが鋭意検討したところ、以下のような知見が得られた。
検査空間Kが複数段設けられた検査装置1では、前述のように、アライナ50が配されるベース壁と、ポゴフレームとが、複数段の検査空間Kの間で共通の支持部材すなわち奥壁10dに支持されている。例えば、最下段の検査空間K1のチャックトップ70の設定温度が変更されると、このチャックトップ70に支持されたウェハWと接触したプローブカード90の温度が変わる。そのため、奥壁10dと縦隔壁10eのうち、プローブカード90に近い奥壁10dの温度が変わるので、図5に示すように、奥壁10dが鉛直方向に熱膨張または熱収縮する。その結果、例えば中段の検査空間K2におけるベース壁(具体的には横隔壁10b)とポゴフレーム80との相対的な角度が変化し、つまり、中段の検査空間K2における、ベース壁(具体的には横隔壁10b)上に配されたアライナ50によるチャックトップ70の移動平面(XY平面)とポゴフレームと80の相対的な角度が変化する。このことから、中段の検査空間K2について、最下段の検査空間K1におけるチャックトップ70の設定温度の変更前と同様に位置合わせを行っても、ウェハW上の電極とプローブ92とを適切に接触させることができない、という現象が生じるものと考えられる。
本実施形態は、上述のような知見に基づき、図3及び図4に示すように、ポゴフレーム80(具体的にはフレーム本体83の底面)に位置補正用マークとしての位置補正用ピン85を複数設けている。これら位置補正用ピン85を下カメラ54で撮像すなわち認識したときの結果は、アライナ50が載置されるベース壁とポゴフレーム80との相対的な角度、言い換えると、アライナ50によるチャックトップ70の移動平面(XY平面)とポゴフレーム80との相対的な角度に応じて変わる。そのため、本実施形態では、以下に詳述するように、位置補正用ピン85それぞれの下カメラ54での撮像結果に基づき、接触位置の補正を行う。接触位置とは、チャックトップ70に支持されたウェハWとプローブ92とを接触させる時の、上記移動平面内におけるチャックトップ70の位置である。
なお、複数の位置補正用ピン85は、例えば、アライナ50によるチャックトップ70の移動平面の座標系を構成するX軸方向から視て互いに離間するように設けられた位置補正用ピン85a、85bと、上記座標系を構成するY軸方向から視て互いに離間するように設けられた位置補正用ピン85c、85dと、を含む。
また、各位置補正用ピン85には、筐体10の奥壁10dの材料より熱膨張率が小さい材料が用いられ、例えば、ポゴフレーム80のフレーム本体83と同じ材料が用いられる。
なお、以下の説明では、説明の簡易化のため、各検査空間Kにはテスタ40やポゴフレーム80は1つのみ設けられているものとする。
図6は、検査装置1における接触位置の補正処理に関する制御部22の機能ブロック部である。
制御部22は、CPU等のプロセッサが記憶部に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、撮像制御部22a、補正部22b、取得部22cとして機能する。
撮像制御部22aは、下カメラ54及びアライナ50(具体的にはアライナ50の駆動系)を制御し、下カメラ54により、位置補正用ピン85それぞれを撮像させる。撮像制御部22aは、下カメラ54により位置補正用ピン85を撮像した結果として、位置補正用ピン85を下カメラ54で認識したときのチャックトップ70の位置を、アライナ50による移動平面の座標系すなわちXY座標系で出力する。
補正部22bは、上記接触位置を補正する。
本実施形態において、補正部22bは、一の検査空間Kにおいてチャックトップ70の設定温度に変更があった場合、上記設定温度の変更後に他の検査空間Kで下カメラ54により位置補正用ピン85それぞれを撮像した結果と、位置補正用の基準値と、に基づいて、上記他の検査空間Kにおける接触位置を補正する。例えば、補正部22bは、最下段の検査空間K1においてチャックトップ70の設定温度に変更があった場合、上記設定温度の変更後に中段の検査空間K2で下カメラ54により位置補正用ピン85それぞれを撮像した結果と、位置補正用の基準値と、に基づいて、中段の検査空間K2における接触位置を補正する。以下、中段の検査空間K2について接触位置を補正する例で説明する。
取得部22cは、上記位置補正用の基準値を取得する。取得部22cは、例えば、中段の検査空間K2について、事前に下カメラ54により位置補正用ピンそれぞれを撮像した結果から、上記位置補正用の基準値を取得する。なお、「事前」とは、例えば検査空間K1におけるチャックトップ70の設定温度の変更前または変更直後を意味する。なお、「変更直後」とは、設定温度の変更に起因した奥壁10dの熱膨張または熱収縮が未だ生じていない期間を意味する。
(補正方法の具体例1)
図7及び図8は、上記接触位置の補正方法の具体例1を説明するための図である。
取得部22cは、例えば、中段の検査空間K2について、撮像制御部22aの制御の下で事前に下カメラ54により2つの位置補正用ピン85a、85bそれぞれを撮像した結果から、XY座標系を構成するY軸方向に関する、2つの位置補正用ピン85間の距離の基準値L1を算出し取得する。図7に示すように、事前に下カメラ54により一方の位置補正用ピン85aを認識したときのチャックトップ70の位置のY座標をy1、他方の位置補正用ピン85bを認識したときのチャックトップ70の位置のY座標をy2としたとき、上記基準値L1は以下の式(1)で示すことができる。
L1=y2-y1 …(1)
一方、補正部22bは、最下段の検査空間K1においてチャックトップ70の設定温度に変更があった場合、以下の情報を取得する。すなわち、補正部22bは、上記設定温度の変更後に、中段の検査空間K2について、撮像制御部22aの制御の下で下カメラ54により2つの位置補正用ピン85a、85bそれぞれを撮像した結果から、Y軸方向に関する2つの位置補正用ピン85間の距離L2を取得する。図8に示すように、上記設定温度の変更後に下カメラ54により一方の位置補正用ピン85aを認識したときのチャックトップ70の位置のY座標をy3、他方の位置補正用ピン85bを認識したときのチャックトップ70の位置のY座標をy4としたとき、上記距離L2は以下の式(2)で示すことができる。
L2=y4-y3 …(2)
そして、補正部22bは、上記距離L2と上記基準値L1との差ΔL(=L2-L1)に基づいて、Y軸方向に関する接触位置を補正する。
具体的には、補正部22bは、以下の式(3)に基づいて、Y軸方向に関する、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量を補正する。
ΔY1´=ΔY1+a*ΔL …(3)
なお、ΔY1は、下カメラ54によるプローブカード90の所定の部分の撮像結果に基づいて決定される、Y軸方向に関する、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量であり、ΔY1は、補正後の、Y軸方向に関する、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量である。
また、aは、変数であり、例えば、位置補正用ピン85a、85bのポゴフレーム80上での距離に基づいて設定される。
X軸方向に関する、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量の補正も、下カメラ54により位置補正用ピン85c、85dを撮像した結果に基づいて、同様に行うことができる。
(補正方法の具体例2)
図9及び図10は、上記接触位置の補正方法の具体例2を説明するための図である。
この例の場合、撮像制御部22aは、下カメラ54により位置補正用ピン85を撮像した結果として、位置補正用ピン85に対し焦点が合ったときの下カメラ54の高さ(具体的にはチャックトップ70の高さ)を出力する。チャックトップ70の高さは、例えば、Zステージ53の位置を検出する位置検出機構(図示せず)に基づいて決定される。
取得部22cは、例えば、中段の検査空間K2について、撮像制御部22aの制御の下で事前に撮像した際に2つの位置補正用ピン85a、85bそれぞれに対し焦点が合ったときの下カメラ54の高さZ1、Z2から、X軸方向から視たポゴフレーム80と横隔壁10bとの相対的な傾きの基準値θ1を算出し取得する。図9に示すように、事前に撮像した際に一方の位置補正用ピン85aに対し焦点が合ったときの下カメラ54の高さZ1と、他方の位置補正用ピン85bに対し焦点が合ったときの下カメラ54の高さZ2と、前述の基準値L1と、を用いて、上記基準値θ1は以下の式(4)で示すことができる。
θ1=arctan((Z1-Z2)/L1) …(4)
一方、補正部22bは、最下段の検査空間K1においてチャックトップ70の設定温度に変更があった場合、中段の検査空間K2について、撮像制御部22aの制御の下で上記設定温度の変更後に撮像した際に2つの位置補正用ピン85a、85bそれぞれに対し焦点が合ったときの下カメラ54の高さZ3、Z4から、X軸方向から視たポゴフレーム80と横隔壁10bとの相対的な傾きθ2を算出し取得する。図10に示すように、上記設定温度の変更後に撮像した際に一方の位置補正用ピン85aに対し焦点が合ったときの下カメラ54の高さZ3と、他方の位置補正用ピン85bに対し焦点が合ったときの下カメラ54の高さZ4と、前述の距離L2と、を用いて、上記傾きθ2は以下の式(5)で示すことができる。
θ2=arctan((Z4-Z3)/L2) …(5)
そして、補正部22bは、上記傾きθ2と上記基準値θ1との差Δθ(=θ2-θ1)に基づいて、Y軸方向に関する接触位置を補正する。
具体的には、補正部22bは、以下の式(6)に基づいて、Y軸方向に関する、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量を補正する。
ΔY1´=ΔY1*cos(θ2-θ1) …(6)
X軸方向に関する、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量の補正も、下カメラ54により位置補正用ピン85c、85dを撮像した結果に基づいて同様に行うことができる。
(補正方法の具体例3)
図11は、上記接触位置の補正方法の具体例3を説明するための図である。
この例の場合、撮像制御部22aは、下カメラ54により位置補正用ピン85を撮像した結果として出力する情報は、前述の具体例1と同様である。
また、取得部22cが、位置補正用の基準値として取得する情報も、前述の具体例1と同様である。取得部22cは、例えば、中段の検査空間K2について、事前に下カメラ54により2つの位置補正用ピン85a、85bそれぞれを撮像した結果から、XY座標系を構成するY軸方向に関する、2つの位置補正用ピン85間の距離の基準値L11を算出し取得する。
ここで、X軸方向から視てポゴフレーム80と横隔壁10bとが相対的に傾いているときに、Y軸方向に関し、ポゴフレーム80の所定の位置Pの直下にチャックトップ70の所望の位置(例えば中心)が位置すると思われる位置に、チャックトップ70を移動させたとする。この場合、Y軸方向に関する位置が実際に検出されているのはチャックトップ70ではなくYステージ52であること、及び、チャックトップ70にはYステージ52からの高さがあることから、Y軸方向に関し、ポゴフレーム80の所定の位置Pの直下に、チャックトップ70の所望の位置(例えば中心)は位置しない。Y軸方向に関し、ポゴフレーム80の所定の位置Pの直下に、チャックトップ70の所望の位置(例えば中心)を位置させるには、チャックトップ70をさらにY軸方向にΔY2移動させる必要がある。
そこで、補正部22bは、最下段の検査空間K1においてチャックトップ70の設定温度に変更があった場合、まず、前述の具体例1と同様、以下の情報を取得する。すなわち、補正部22bは、上記設定温度の変更後に、中段の検査空間K2について、下カメラ54により2つの位置補正用ピン85a、85bそれぞれを撮像した結果から、Y軸方向に関する2つの位置補正用ピン85間の距離L12を取得する。
また、補正部22bは、上記基準値L11と上記距離L12とから、X軸方向から視たポゴフレーム80と横隔壁10bとの相対的な傾きθ11を算出し取得する。図11に示すように、上記基準値L11と上記距離L12と、を用いて、上記傾きθ2は以下の式(7)で示すことができる。
θ11=arccos(L11/L12) …(7)
そして、補正部22bは、上記傾きθ11と、チャックトップ70の高さ(具体的にはチャックトップ70をアライナ50に常温で組み付けた際の、チャックトップ70のYステージ52からの高さ)Z3とに基づいて、Y軸方向に関する接触位置を補正する。
具体的には、補正部22bは、以下の式(8)に基づいて、Y軸方向に関する、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量の補正量ΔY2を算出する。
ΔY2=tanθ11*Z3…(8)
そして、補正部22bは、以下の式(9)に基づいて、Y軸方向に関する、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量を補正する。
ΔY1´=ΔY1+ΔY2 …(9)
X軸方向に関する、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量の補正も、下カメラ54により位置補正用ピン85c、85dを撮像した結果に基づいて同様に行うことができる。ただし、補正に用いるチャックトップ70の高さは、具体的にはチャックトップ70のXステージ51からの高さである。
次に検査装置1を用いた検査処理について説明する。まず、接触位置の補正を伴わない検査処理について説明する。
(S1.搬入)
まず、所望の検査空間Kへの検査対象のウェハWの搬入が行われる。
具体的には、搬送装置30等が制御部22により制御され、搬入出領域11のポート20内のカセットCからウェハWが取り出されて、例えば中段の検査領域13内に搬入され、アライナ50に吸着保持されたチャックトップ70上に載置される。このとき、チャックトップ70の温度は温度調整機構(図示せず)により設定温度に調整されている。
(S2.位置合わせ)
次いで、ウェハWとプローブカード90との位置合わせが行われる。
具体的には、上カメラ60でのチャックトップ70上のウェハWの撮像結果と下カメラ54によるプローブ92の撮像結果とに基づいて、アライナ50が、制御部22により制御され、プローブカード90と対向する移動平面内における、チャックトップ70上のウェハWとプローブ92との位置合わせが行われる。通常は、この位置合わせのみで、すなわち、上述したような接触位置の補正を行わなくても、ウェハWとプローブ92とを適切に接触することができるよう、検査装置1の立ち上げ時やメンテナンス時に、接触位置の調整が行われている。
(S3.チャックトップ70の吸着保持)
続いて、チャックトップ70をポゴフレーム80に吸着させる。
具体的には、プローブカード90のプローブ92とウェハWに形成された電子デバイスの電極とが接触するまでチャックトップ70が上昇される。ウェハW上の電極とプローブ92とが接触している状態で、減圧機構(図示せず)等が制御されると共にアライナ50のZステージ53が下降し、これにより、チャックトップ70が、アライナ50から分離されポゴフレーム80に吸着される。
(S4.検査)
チャックトップ70とアライナ50との切り離し後、ウェハWに形成された電子デバイスの電気的特性検査が行われる。
具体的には、チャックトップ70が設定温度に調整された状態で、ウェハWに形成された電子デバイスの電気的特性検査が行われる。電気的特性検査用の電気信号は、テスタ40からポゴピン81やプローブ92等を介して電子デバイスに入力される。
(S5.搬出)
その後、検査後のウェハWが搬出される。
具体的には、ポゴフレーム80に吸着されていたチャックトップ70がアライナ50に受け渡され保持される。また、アライナ50に保持されたチャックトップ70上の検査後のウェハWが、搬送装置30によって、検査領域13から搬出され、搬入出領域11のポート20内のカセットCに戻される。
なお、一のテスタ40での検査中、アライナ50によって、他のテスタ40への検査対象のウェハWの搬送や他のテスタ40からの検査後のウェハWの回収が行われる。
次に、検査装置1を用いた、接触位置の補正を伴なう検査処理について説明する。なお、以下の説明では、接触位置の補正対象の検査空間Kは、中段の検査空間K2であるものとする。また、以下の説明では、取得部22cが、中段の検査空間K2について、下カメラ54により位置補正用ピンそれぞれを撮像した結果から、位置補正用の基準値を取得しているものとする。
(S11.搬入)
まず、前述のS1の搬入工程と同様、中段の検査空間K2への検査対象のウェハWの搬入が行われる。
(S12.上カメラ60による撮像)
次いで、上カメラ60による撮像が行われる。
具体的には、撮像制御部22aの制御の下、上カメラ60により、チャックトップ70上のウェハWの所定の部分が撮像される。
(S13.チャックトップ70の位置の調整)
次いで、チャックトップ70の位置が調整される。
具体的には、上カメラ60による、チャックトップ70に支持されたウェハWの所定の部分の撮像結果に基づいて、チャックトップ70の位置が調整される。
(S14.下カメラ54による位置合わせ用の撮像)
次いで、下カメラ54による位置合わせ用の撮像が行われる。
具体的には、撮像制御部22aの制御の下、下カメラ54により、プローブカード90の所定の部分が撮像される。
(S15.下カメラ54による位置補正用の撮像)
次いで、下カメラ54による接触位置の補正用の撮像が行われる。
具体的には、撮像制御部22aの制御の下、下カメラ54により、ポゴフレーム80に形成された複数の位置補正用ピン85それぞれが撮像すなわち認識される。
(ステップS16.接触位置の算出)
続いて、接触位置の算出が行われる。
具体的には、制御部22が、下カメラ54による、プローブカード90の所定の部分を撮像した結果から、接触位置を算出する。制御部22が、下カメラ54による、プローブカード90の所定の部分を撮像した結果から、原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量を算出する。
(ステップS17.接触位置の補正)
次いで、接触位置の補正が行われる。
具体的には、補正部22bが、ステップS14で位置補正用ピン85それぞれを撮像した結果と、位置補正用の基準値と、に基づいて、ステップS16で算出された接触位置(より具体的には原点から接触位置までのチャックトップ70の移動量)を補正する。
補正方法としては、前述の具体例1~3のいずれを用いてもよい。また、前述の具体例1~3のいずれか2以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、前述の具体例1にかかる方法で補正した接触位置と前述の具体例2にかかる方法で補正した接触位置との平均値を、補正後の接触位置としてもよい。
(ステップS18.位置合わせ)
そして、ウェハWとプローブカード90との位置合わせが行われる。
具体的には、アライナ50が、ステップS17での算出結果に基づいて、チャックトップ70を、補正後の接触位置へ移動させる。
(S19.チャックトップ70の吸着保持)
続いて、前述のステップS3と同様、チャックトップ70をポゴフレーム80に吸着させる。
(S20.検査)
次に、前述のステップS4と同様、チャックトップ70とアライナ50との切り離し後、チャックトップ70上のウェハWに形成された電子デバイスの電気的特性検査が行われる。
(S21.搬出)
その後、前述のステップS5と同様、検査後のウェハWが搬出される。
続いて、別の検査対象ウェハWについて、上述のステップS11~ステップS21の処理が繰り返される。ただし、下カメラ54による位置合わせ用のプローブカード90の撮像結果に変化がなければ、前述のステップS15の工程(すなわち、下カメラ54により複数の位置補正用ピン85それぞれを撮像する工程)を省略してもよい。言い換えると、前述のステップS15の工程を、下カメラ54による位置合わせ用のプローブカード90の撮像結果に変化があるときのみ行うようにしてもよい。これにより、検査のスループットを向上させることができる。
なお、前述のステップS15の工程が省略される場合は、前述のステップS17の接触位置を補正する工程も省略され、前述のステップS18の位置合わせ工程では、直近に補正されたときの補正後の接触位置が用いられ、この接触位置へ、チャックトップ70が移動される。
本実施形態にかかる検査装置1は、ウェハWの検査が行われる検査空間Kが複数段設けられている。一の検査空間Kでチャックトップ70の設定温度に変更があった場合、他の検査空間Kで、上記設定温度の変更後に、アライナ50が載置されるベース壁とポゴフレーム80との相対的な角度が変化し、上記設定温度の変更前と同様に位置合わせを行っても、ウェハW上の電極とプローブ92とを適切に接触させることができないおそれがある。これを避けるため、本実施形態では、下カメラ54で撮像したときの結果が上記相対的な角度に応じて変わる位置補正用ピン85を複数設けている。そして、本実施形態では、補正部22bが、一の検査空間Kにおいてチャックトップ70の設定温度に変更があった場合、上記設定温度の変更後に他の検査空間Kで下カメラ54により位置補正用ピン85それぞれを撮像した結果と、位置補正用の基準値と、に基づいて、上記他の検査空間Kにおける接触位置を補正する。
したがって、本実施形態によれば、ウェハWを検査する検査空間Kが複数段設けられた検査装置1において、一の検査空間Kに設けられたチャックトップ70の設定温度が変更された場合であっても、他の検査空間KでのウェハWとプローブ92との位置合わせを適切に行うことができる。
なお、以上の例では、位置補正用の基準値は、下カメラ54によって位置補正用ピン85を撮像した結果から取得されるが、下カメラ54による撮像を用いずに予め定められたものであってもよい。
以上の例では、最下段の検査空間K1のチャックトップ70の設定温度が変更された場合、接触位置の補正対象の検査空間Kは、直上の検査空間K2であったが、さらにその上方の検査空間K3も接触位置の補正対象にしてもよい。また、一の検査空間Kのチャックトップ70の設定温度が変更された場合、上記一の検査空間Kより上方の検査空間Kだけでなく、上記一の検査空間より下方の検査空間K2も接触位置の補正対象にしてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 検査装置
10a 底壁
10b 横隔壁
10c 横隔壁
22b 補正部
50 アライナ
54 下カメラ
70 チャックトップ
80 ポゴフレーム
85 位置補正用ピン
85a 位置補正用ピン
85b 位置補正用ピン
85c 位置補正用ピン
85d 位置補正用ピン
90 プローブカード
K 検査空間
K1 検査空間
K2 検査空間
K3 検査空間
L1 基準値
L11 基準値
W ウェハ
θ1 基準値

Claims (9)

  1. 基板の検査が行われる検査空間が複数段設けられ、
    前記検査空間それぞれには、
    基板を支持する基板支持部と、
    検査用のプローブを有するプローブカードが固定される被固定部と、
    ベース壁上に配され、前記被固定部に固定された前記プローブカードと対向する移動平面に沿って前記基板支持部を移動可能且つ前記移動平面と直交する高さ方向に前記基板支持部を移動可能に構成された移動機構と、
    前記移動機構により前記基板支持部と共に移動する撮像部と、が設けられ、
    前記被固定部には、位置補正用マークが複数設けられ、
    前記基板支持部に支持された基板と前記プローブとを接触させる時の、前記移動平面内における前記基板支持部の位置である、接触位置を補正する補正部を有し、
    前記補正部は、一の前記検査空間において前記基板支持部の設定温度に変更があった場合、他の前記検査空間で前記設定温度の変更後に前記撮像部により前記位置補正用マークそれぞれを撮像した結果と、位置補正用の基準値と、に基づいて、前記他の前記検査空間における前記接触位置を補正する、検査装置。
  2. 前記他の前記検査空間について、事前に前記撮像部により前記位置補正用マークそれぞれを撮像した結果から、前記位置補正用の基準値を取得する取得部をさらに有する、請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記位置補正用の基準値は、前記移動平面の座標系を構成する一の軸方向に関する、2つの前記位置補正用マーク間の距離の基準値L1であり、
    前記補正部は、前記設定温度の変更後に撮像したときの、前記一の軸方向に関する、前記2つの前記位置補正用マーク間の距離L2を取得し、前記距離L2と前記基準値L1との差に基づいて、前記一の軸方向に関する前記接触位置を補正する、請求項1または2に記載の検査装置。
  4. 前記移動平面の座標系は一の軸及び他の軸方向から構成され
    前記位置補正用の基準値は、前記他の軸方向から視た、前記被固定部と前記ベース壁との相対的な傾きの基準値θ1であり、
    2つの前記位置補正用マークは前記他の軸方向から視て互いに離間しており、
    前記補正部は、
    前記設定温度の変更後に前記2つの前記位置補正用マークそれぞれに対し焦点が合ったときの前記撮像部の高さから、前記他の軸方向から視た、前記被固定部と前記ベース壁との相対的な傾きθ2を算出し、
    前記基準値θ1と前記傾きθ2との差に基づいて、前記一の軸方向に関する前記接触位置を補正する、請求項1~3のいずれか1項に記載の検査装置。
  5. 前記位置補正用の基準値は、前記移動平面の座標系を構成する一の軸方向に関する、2つの前記位置補正用マーク間の距離の基準値L11であり、
    前記補正部は、
    前記設定温度の変更後に撮像したときの、前記一の軸方向に関する、前記2つの前記位置補正用マーク間の距離L12を取得し、
    前記基準値L11と前記距離L12とから、前記他の軸方向から視た、前記被固定部と前記ベース壁との相対的な傾きθ11を算出し、
    前記傾きθ11と、前記基板支持部の高さZと、に基づいて、前記一の軸方向に関する前記接触位置を補正する、請求項1~4のいずれか1項に記載の検査装置。
  6. 前記撮像部は、前記基板支持部に支持された基板と前記プローブとの位置合わせのために前記プローブカードの撮像をさらに行い、
    前記設定温度の変更後の前記撮像部による前記位置補正用マークの撮像は、前記撮像部による前記位置合わせのための前記プローブカードの撮像結果に変化があるときにのみ、行われる、請求項1~5のいずれか1項に記載の検査装置。
  7. 前記検査空間それぞれの前記ベース壁及び前記被固定部は共通の支持部材に支持される、請求項1~6のいずれか1項に記載の検査装置。
  8. 前記被固定部の材料は、前記支持部材の材料より熱膨張率が小さい、請求項7に記載の検査装置。
  9. 基板の検査が行われる検査空間が複数段設けられた検査装置において、基板を支持する基板支持部の位置を補正する方法であって、
    前記検査空間それぞれには、
    前記基板支持部と、
    検査用のプローブを有するプローブカードが固定される被固定部と、
    ベース壁上に配され、前記被固定部に固定された前記プローブカードと対向する移動平面に沿って前記基板支持部を移動可能且つ前記移動平面と直交する高さ方向に前記基板支持部を移動可能に構成された移動機構と、
    前記移動機構により前記基板支持部と共に移動する撮像部と、が設けられ、
    前記被固定部には、位置補正用マークが複数設けられ、
    前記基板支持部に支持された基板とプローブとを接触させる時の、前記移動平面内における前記基板支持部の位置である、接触位置を補正する工程、を含み、
    前記補正する工程は、一の前記検査空間において前記基板支持部の設定温度に変更があった場合、他の前記検査空間で前記設定温度の変更後に前記撮像部により前記位置補正用マークそれぞれを撮像した結果と、位置補正用の基準値と、に基づいて、前記他の前記検査空間における前記接触位置を補正する、方法。
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